特許第6444563号(P6444563)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6444563生産支援システム、表示器、生産支援方法、生産支援プログラムおよび記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6444563
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】生産支援システム、表示器、生産支援方法、生産支援プログラムおよび記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/418 20060101AFI20181217BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20181217BHJP
   G06Q 50/04 20120101ALI20181217BHJP
【FI】
   G05B19/418 Z
   B65G1/137 F
   G06Q50/04
【請求項の数】16
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2018-507661(P2018-507661)
(86)(22)【出願日】2016年10月13日
(86)【国際出願番号】JP2016080436
(87)【国際公開番号】WO2018070028
(87)【国際公開日】20180419
【審査請求日】2018年2月13日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118762
【弁理士】
【氏名又は名称】高村 順
(72)【発明者】
【氏名】増田 芳樹
【審査官】 牧 初
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−58224(JP,A)
【文献】 特開2015−99022(JP,A)
【文献】 特開2001−166680(JP,A)
【文献】 特開平4−283058(JP,A)
【文献】 特開2000−84763(JP,A)
【文献】 特開2000−47705(JP,A)
【文献】 特開2007−164446(JP,A)
【文献】 特開2007−130749(JP,A)
【文献】 特開2013−60249(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/418
B23P 19/00−21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生産支援装置と、表示器とを備える生産支援システムであって、
前記生産支援装置は、
製品の組立作業の手順である組立作業手順を設定する作業手順設定部と、
前記組立作業手順に基づき、前記製品の組立作業で使用される部品の使用可否を管理する部品管理部と
を備え、
前記部品管理部は、前記組立作業手順に基づき、順番が到来した組立作業で使用される部品を使用可能状態にし、
前記部品管理部は、前記組立作業で使用される部品が当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断する部品点検部を有し、
前記表示器は、前記生産支援装置による制御に基づき、前記組立作業手順を表示画面に表示し、
前記表示画面には、作業の順番を示す情報が表示され、
前記部品点検部は、前記部品が収納された部品箱を配置可能な部品棚内の領域に付与された第1の識別子に含まれる第1の部品識別子と前記部品箱に付与された第2の識別子に含まれる第2の部品識別子と前記部品に付与された第3の識別子に含まれる第3の部品識別子とを読み取り可能なリーダから得られた第1から第3の部品識別子を照合することで、前記組立作業で使用される部品が、当該組立作業で使用される前記領域に配置された前記部品箱に格納された部品でありかつ当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断することを特徴とする生産支援システム。
【請求項2】
前記部品箱が配置された部品棚に前記部品箱に対応して設けられ、ランプおよび開閉可能な扉を有するターミナルを備え、
前記部品管理部は、順番が到来した組立作業で使用される前記部品が収納された前記部品箱のターミナルに対して、前記ランプを点灯させて前記部品箱を指示するとともに、前記扉を開状態にして前記部品箱から前記部品を取り出し可能にすることを特徴とする請求項1に記載の生産支援システム。
【請求項3】
前記部品棚内の領域に付与された第1の識別子に含まれる第1の部品識別子と前記部品箱に付与された第2の識別子に含まれる第2の部品識別子と前記部品に付与された第3の識別子に含まれる第3の部品識別子とを読み取り可能なリーダを備え、
前記部品点検部は、前記リーダから得られた第1から第3の部品識別子を照合することで、前記組立作業で使用される部品が当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断することを特徴とする請求項2に記載の生産支援システム。
【請求項4】
前記組立作業手順が表示される表示画面は、前記組立作業の進捗に応じて切り替わることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の生産支援システム。
【請求項5】
前記作業の順番を示す情報は、対応する作業が完了すると表示画面から消去されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の生産支援システム。
【請求項6】
前記作業の順番を示す情報はねじ締めの順番を示す数字であり、前記数字はねじ締め箇所に表示されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の生産支援システム。
【請求項7】
ねじ締め用の複数のドライバへの電力の供給の順番を規定した順番情報に基づいて電源部から各ドライバへの電力の供給を制御する制御部を備え、
前記制御部は、前記複数のドライバのうちの一つのドライバの動作を検知した後、前記順番情報に基づき、前記複数のドライバのうちの次のドライバに電力を供給することを特徴とする請求項1に記載の生産支援システム。
【請求項8】
生産支援装置と、表示器とを備える生産支援システムであって、
前記生産支援装置は、
製品の組立作業の手順である組立作業手順を設定する作業手順設定部と、
前記組立作業手順毎に、前記製品の組立作業で使用される部品、及び前記部品を保管する保管場所を設定する部品情報設定部と、
前記組立作業手順に基づき、順番が到来した作業で使用される部品を前記保管場所から使用可能な状態にする部品管理部と
を備え、
前記部品管理部は、前記組立作業で使用される部品が当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断する部品点検部を有し、
前記表示器は、前記生産支援装置による制御に基づき、前記組立作業手順を表示画面に表示し、
前記表示画面には、作業の順番を示す情報が表示され、
前記部品点検部は、前記部品が収納された部品箱を配置可能な部品棚内の領域に付与された第1の識別子に含まれる第1の部品識別子と前記部品箱に付与された第2の識別子に含まれる第2の部品識別子と前記部品に付与された第3の識別子に含まれる第3の部品識別子とを読み取り可能なリーダから得られた第1から第3の部品識別子を照合することで、前記組立作業で使用される部品が、当該組立作業で使用される前記領域に配置された前記部品箱に格納された部品でありかつ当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断することを特徴とする生産支援システム。
【請求項9】
ねじ締め用の複数のドライバに電力を供給する電源部と、
前記複数のドライバへの電力の供給の順番を規定した順番情報に基づいて各ドライバへの電力の供給を制御する制御部と、
前記制御部による制御に基づき、前記順番情報を表示画面に表示する表示器と
を備え、
前記表示器は、前記制御部による制御に基づき、前記順番情報を表示画面に表示し、
前記制御部は、前記複数のドライバのうちの一つのドライバの動作を検知した後、前記順番情報に基づき、前記複数のドライバのうちの次のドライバに電力を供給することを特徴とする請求項1に記載の生産支援システム。
【請求項10】
製品の組立作業の手順である組立作業手順に基づき、前記製品の組立作業で使用される部品の使用可否を管理するとともに、前記組立作業手順に基づき、順番が到来した組立作業で使用される部品のみを使用可能状態にし、組立作業で使用される部品が当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断する生産支援装置に接続され、前記生産支援装置による制御に基づき、前記組立作業手順を表示画面に表示し、前記表示画面には、作業の順番を示す情報が表示され
前記生産支援装置は、部品が収納された部品箱を配置可能な部品棚内の領域に付与された第1の識別子に含まれる第1の部品識別子と前記部品箱に付与された第2の識別子に含まれる第2の部品識別子と前記部品に付与された第3の識別子に含まれる第3の部品識別子とを読み取り可能なリーダから得られた第1から第3の部品識別子を照合することで、前記組立作業で使用される部品が、当該組立作業で使用される前記領域に配置された前記部品箱に格納された部品でありかつ当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断することを特徴とする表示器。
【請求項11】
生産支援装置が、
製品の組立作業の手順である組立作業手順を設定するステップと、
前記製品の組立作業で使用される部品が当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断するステップと、
前記組立作業手順に基づき、順番が到来した組立作業で使用される部品を特定するステップと、
前記組立作業手順に基づき、前記特定された部品を使用可能状態にするステップと、
組立作業で使用される部品が当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断する部品点検を行うステップと、
表示器が、前記生産支援装置による制御に基づき、前記組立作業手順を表示画面に表示し、前記表示画面には、作業の順番を示す情報が表示されるステップと、
を含み、
前記部品点検では、前記部品が収納された部品箱を配置可能な部品棚内の領域に付与された第1の識別子に含まれる第1の部品識別子と前記部品箱に付与された第2の識別子に含まれる第2の部品識別子と前記部品に付与された第3の識別子に含まれる第3の部品識別子とを読み取り可能なリーダから得られた第1から第3の部品識別子を照合することで、前記組立作業で使用される部品が、当該組立作業で使用される前記領域に配置された前記部品箱に格納された部品でありかつ当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断することを特徴とする生産支援方法。
【請求項12】
生産支援装置が、ねじ締め用の複数のドライバへの電力の供給の順番を規定した順番情報に基づいて電源部から前記複数のドライバのうちの一つのドライバに電力を供給するステップと、
前記一つのドライバが動作したか否かを判定するステップと、
前記一つのドライバが動作した場合にのみ、前記順番情報に基づいて、前記複数のドライバのうちの次のドライバに電力を供給するステップと
を含むことを特徴とする請求項11に記載の生産支援方法。
【請求項13】
製品の組立作業の手順である組立作業手順を設定する手順と、
前記製品の組立作業で使用される部品が当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断する手順と、
前記組立作業手順に基づき、順番が到来した組立作業で使用される部品を特定する手順と、
前記組立作業手順に基づき、前記特定された部品を使用可能状態にする手順と、
組立作業で使用される部品が当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断する部品点検を行う手順と、
表示器が、前記組立作業手順を表示画面に表示し、前記表示画面には作業の順番を示す情報が表示される手順と、
をコンピュータに実行させ、
前記部品点検を行う手順では、前記部品が収納された部品箱を配置可能な部品棚内の領域に付与された第1の識別子に含まれる第1の部品識別子と前記部品箱に付与された第2の識別子に含まれる第2の部品識別子と前記部品に付与された第3の識別子に含まれる第3の部品識別子とを読み取り可能なリーダから得られた第1から第3の部品識別子を照合することで、前記組立作業で使用される部品が、当該組立作業で使用される前記領域に配置された前記部品箱に格納された部品でありかつ当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断することを特徴とする生産支援プログラム。
【請求項14】
ねじ締め用の複数のドライバへの電力の供給の順番を規定した順番情報に基づいて電源部から前記複数のドライバのうちの一つのドライバに電力を供給する手順と、
前記一つのドライバが動作したか否かを判定する手順と、
前記一つのドライバが動作した場合にのみ、前記順番情報に基づいて、前記複数のドライバのうちの次のドライバに電力を供給する手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項13に記載の生産支援プログラム。
【請求項15】
製品の組立作業の手順である組立作業手順を設定する手順と、
前記製品の組立作業で使用される部品が当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断する手順と、
前記組立作業手順に基づき、順番が到来した組立作業で使用される部品を特定する手順と、
前記組立作業手順に基づき、前記特定された部品を使用可能状態にする手順と、
組立作業で使用される部品が当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断する部品点検を行う手順と、
表示器が、前記組立作業手順を表示画面に表示し、前記表示画面には、作業の順番を示す情報が表示される手順と、
をコンピュータに実行させるための生産支援プログラムが前記コンピュータによって読み取り可能に記録され、
前記部品点検を行う手順では、前記部品が収納された部品箱を配置可能な部品棚内の領域に付与された第1の識別子に含まれる第1の部品識別子と前記部品箱に付与された第2の識別子に含まれる第2の部品識別子と前記部品に付与された第3の識別子に含まれる第3の部品識別子とを読み取り可能なリーダから得られた第1から第3の部品識別子を照合することで、前記組立作業で使用される部品が、当該組立作業で使用される前記領域に配置された前記部品箱に格納された部品でありかつ当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断することを特徴とする記録媒体。
【請求項16】
ねじ締め用の複数のドライバへの電力の供給の順番を規定した順番情報に基づいて電源部から前記複数のドライバのうちの一つのドライバに電力を供給する手順と、
前記一つのドライバが動作したか否かを判定する手順と、
前記一つのドライバが動作した場合にのみ、前記順番情報に基づいて、前記複数のドライバのうちの次のドライバに電力を供給する手順と
をコンピュータに実行させるための生産支援プログラムが前記コンピュータによって読み取り可能に記録されることを特徴とする請求項15に記載の記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生産支援装置、生産支援システム、表示器、生産支援方法、生産支援プログラムおよび記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、製品の組立作業において、作業者が作業手順に従って部品を部品棚から取り出すときに、部品棚のいずれの領域から部品を取り出すべきかを指示器により視覚的に指示するシステムが記載されている。このシステムは、作業者が部品棚のいずれの領域にアクセスして部品を取り出したのかを検知するセンサを備えている。このシステムは、指示器により指示された領域とアクセスされた領域とが異なる場合に、作業者が間違った領域にアクセスしたことを検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−99558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載のシステムは、作業者が間違った領域から部品を取り出したことを検出することはできるが、作業者が間違った領域から部品を取り出すことを未然に防止することは困難である。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、製品の組立作業において作業者による部品の取り間違いを防止可能な生産支援装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る生産支援システムは、生産支援装置と、表示器とを備える生産支援システムであって、生産支援装置は、製品の組立作業の手順である組立作業手順を設定する作業手順設定部と、組立作業手順に基づき、製品の組立作業で使用される部品の使用可否を管理する部品管理部とを備え、部品管理部は、組立作業手順に基づき、順番が到来した組立作業で使用される部品を使用可能状態にし、部品管理部は、組立作業で使用される部品が当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断する部品点検部を有し、表示器は、生産支援装置による制御に基づき、組立作業手順を表示画面に表示し、表示画面には、作業の順番を示す情報が表示され、部品点検部は、部品が収納された部品箱を配置可能な部品棚内の領域に付与された第1の識別子に含まれる第1の部品識別子と部品箱に付与された第2の識別子に含まれる第2の部品識別子と部品に付与された第3の識別子に含まれる第3の部品識別子とを読み取り可能なリーダから得られた第1から第3の部品識別子を照合することで、組立作業で使用される部品が、当該組立作業で使用される領域に配置された部品箱に格納された部品でありかつ当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、製品の組立作業において作業者による部品の取り間違いを防止することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態に係る生産支援システムの構成例を示す模式図
図2】実施の形態に係る生産支援システムの配置構成の一部を示す斜視図
図3図2に示す部品棚の拡大図
図4】部品棚の、部品箱が設置される面を示す図
図5図2に示すドライバの拡大図
図6】スプリングバランサーに設けられた機械的なロックの一例を示す図
図7】実施の形態に係る生産支援装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図
図8】実施の形態に係る生産支援装置の機能構成の一例を示すブロック図
図9】実施の形態に係る生産支援方法を示すフローチャート
図10】部品情報の入力を受け付ける表示画面の一例を示す図
図11】作業手順情報の入力を受け付ける表示画面の一例を示す図
図12】作業内容入力画面の一例を示す図
図13】作業手順情報の構成例を示す図
図14】部品管理画面の一例を示す図
図15】ドライバの取り間違いを防止する本実施の形態の生産支援方法を示すフローチャート
図16】3本のドライバに供給される駆動力の時間変化の一例を示す図
図17】組立作業中に表示器に表示される組立作業指示画面の一例を示す図
図18】ねじ締めの合否判定処理により不合格となった場合の表示器の表示画面の一例を示す図
図19】ねじ締め作業に要した作業時間を測定する別の一例を示す図
図20】実施の形態において機種別および作業者別の不良発生率の一例を示すグラフ
図21】変形例の部品供給方法の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の実施の形態に係る生産支援装置、生産支援システム、表示器、生産支援方法、生産支援プログラムおよび記録媒体を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0010】
実施の形態.
図1は、本実施の形態に係る生産支援システムの構成例を示す模式図である。生産支援システム1は、製品の組立作業を支援するシステムであり、具体的には、ドライバ5によるねじ締め作業を支援するシステムである。
【0011】
生産支援システム1は、図1に示すように構成されており、生産支援装置2と、生産支援装置2に接続された表示器3と、生産支援装置2に接続された電源4と、生産支援装置2に接続された複数のドライバ5と、生産支援装置2に接続された複数のターミナル6と、生産支援装置2に接続されたブザー7と、生産支援装置2に接続された表示灯8と、生産支援装置2に接続されたリーダ9と、生産支援装置2に接続された入力スイッチ10と、生産支援装置2に接続された管理サーバ11とを備える。
【0012】
生産支援装置2は、シーケンスプログラムに従って動作するプログラマブルコントローラである。生産支援装置2は、製品の組立作業のための作業手順情報を保持する。生産支援装置2は、作業手順に従って、複数のドライバ5および複数のターミナル6を制御する。
【0013】
表示器3は、ケーブルを介して生産支援装置2に接続されている。表示器3は、表示画面を表示する表示部と、作業者からの入力を受け付ける入力部とを備える。以下では、表示器3は、表示部と入力部が一体化されたタッチパネル等であるとして説明するが、表示部と入力部とが別に設けられていてもよい。表示器3は、生産支援装置2から出力される情報を画像、動画またはテキストで表示する。また、表示器3は、生産支援装置2から出力される情報を音声で報知することもできる。表示器3は、生産支援装置2からの出力に基づき、作業手順を表示画面に表示する。表示器3は、生産支援装置2による制御に基づき、組立作業の進行に応じて表示画面を切り替える。
【0014】
また、表示器3は、組立に使用されるねじの形名および本数と作業の注意点とを文字で表示することができる。さらに、表示器3は、製品となる作業対象の画像上にねじ締めの順番を表す数字を重ねて表示し、ねじ締めが完了した箇所の数字表示を消すように表示することができる。さらにまた、表示器3は、ねじ締めの合否を表示することができる。
【0015】
電源4は、商用の電源部である。電源4は、生産支援装置2へ電力を供給する。また、電源4は、複数のドライバ5へ電力を供給する。この際、生産支援装置2は、作業手順に従い、複数のドライバ5への電力の供給を制御する。すなわち、生産支援装置2は、複数のドライバ5が作業手順に従って順次駆動されるように、図示しないリレーを開閉制御することにより、電源4から複数のドライバ5への電力の供給を制御する。これにより、作業手順に従って順番が到来したドライバ5が使用可能となる。
【0016】
図2は、生産支援システムの配置構成の一部を示す斜視図である。図1に示した複数のターミナル6は、図2に示すように部品棚12に設けられる。図1では、複数のターミナル6として、ターミナル6a,6b,6cが示されている。部品棚12には、複数の部品箱13が配置される。部品箱13には、組立に使用される部品が収納される。部品は、製品に組付けられる。部品には、ねじも含まれる。作業者は、例えば、部品棚12に配置された部品箱13から部品を取り出し、ドライバ5を用いてねじ締め作業を実施する。
【0017】
図3は、部品棚12の拡大図である。図3に示すように、ターミナル6は、部品箱13ごとに部品箱13に対応して設置される。ターミナル6は、部品の取り間違いを防止するターミナルである。ターミナル6は、開閉可能な扉14および扉14を駆動するための図示しない駆動機構を備えている。駆動機構は例えば電動機である。扉14は、ターミナル6の本体に取り付けられて、上下に駆動される。扉14は、部品箱13から部品の取り出しが許可されるときには、部品箱13へのアクセスが可能なように配置され、部品箱13から部品の取り出しが許可されないときには、部品箱13へのアクセスができないように配置される。また、ターミナル6は、ランプ62を備えている。ランプ62は、例えばLED(Light Emitting Diode)ランプである。
【0018】
扉14の駆動制御およびランプ62の点灯制御は、生産支援装置2により実施される。すなわち、生産支援装置2は、作業手順に従って、順番が到来した組立作業に関する部品が収納された部品箱13のターミナル6に対して、ランプ62を点灯させて部品箱13を指示するとともに、ターミナル6の扉14を開状態として部品箱13からの部品の取り出しを許可し、この部品を使用可能状態にする。
【0019】
部品箱13ごとに、部品箱13に収納されるべき部品が決められている。部品棚12は、複数の部品箱13がそれぞれ配置される複数の領域に分けられている。図4は、部品棚12における各領域の一例を示す図である。図4は、部品棚12の、部品箱13が設置される面を図示したものであり、部品箱13を配置可能な領域として、Y1からY6までの6つの領域を図示している。以下では、各領域等は、Y1からY6の記号により識別され、Y1からY6は位置情報であるとして説明する。位置情報は、部品棚12における設置位置を示す情報であればどのような情報でもよく、例えば、部品棚12を上からみた場合の左から何番目の領域であるかを示す番号であってもよいし、部品棚12を上からみた場合の平面内のある基準を原点とした座標系における座標値であってもよい。具体的には、例えば、部品棚12を上からみた場合の左から何番目の領域であるかの番号を位置情報として用いる場合、Y1は、“1”であり、Y2は、“2”である。部品棚12には、各領域に対応してラベル131が設けられており、これらのラベル131は、各領域に対応する識別子である第1の識別子を示している。この第1の識別子は、各領域に配置される部品箱13に収納されるべき部品を示す識別情報である第1の部品識別子を含む識別子であり、後述するリーダ9により読み取り可能な形式の情報である。生産支援装置2は、各領域に対応する位置情報を保持しているとともに、各領域に対応する第1の識別子を保持している。
【0020】
図1および図2に示したリーダ9は、部品が収納された部品箱13を部品棚12の決められた領域に配置する際に利用される。各部品箱13には、各部品箱13に収納されるべき部品を示す識別情報である第2の部品識別子を含む第2の識別子が付与されている。例えば、第2の識別子を示すラベルが部品箱13に貼付されることにより、部品箱13に第2の識別子が付与される。また、部品には、当該部品を示す識別情報である第3の部品識別子を含む第3の識別子が付与されている。例えば、第3の識別子を示すラベルが部品に貼付されることにより、部品に第3の識別子が付与される。第2の識別子および第3の識別子はリーダ9により読み取り可能である。各部品を示す識別情報は、生産支援装置2により保持されており、部品の種別を示す情報である。各部品を示す識別情報は、あらかじめ定められていてもよいし、後述するように、作業者により設定可能であってもよい。部品が正しい部品箱13に収納され、かつ該部品箱13が正しい領域に配置された場合、上述した第1の部品識別子、第2の部品識別子および第3の部品識別子は一致する。ここで、正しい領域に配置されるとは、後述する部品情報により定められた領域に配置されることを示す。
【0021】
作業者は、組立に使用される部品が収納された部品箱13を部品棚12に配置する際に、リーダ9により、部品棚12内の領域に付与された第1の識別子と、部品箱13に付与された第2の識別子と、部品に付与された第3の識別子とを読み取る。リーダ9は、第1から第3の識別子に含まれる第1から第3の部品識別子を生産支援装置2に送信する。
【0022】
生産支援装置2は、第1から第3の部品識別子が互いに一致する場合には、当該領域に対して設けられたターミナル6のランプ62を点灯させかつ扉14を開状態にすることで、部品箱13が当該領域に配置可能にする。生産支援装置2は、第1から第3の部品識別子が互いに一致しない場合には、当該領域に対して設けられたターミナル6のランプ62を点灯させずかつ扉14も閉状態にする。これにより、部品を部品棚12の決められた場所に正しく配置できる。
【0023】
なお、識別子はバーコード、リーダ9はバーコードリーダとすることができる。ただし、これに限定されるものではなく、識別子はIC(Integrated Circuit)タグ、リーダ9はICタグを読み取り可能な機器としてもよい。
【0024】
ドライバ5は、ねじ締め用の電動ドライバである。図1では、複数のドライバ5として、ドライバ5a,5b,5cが示されている。図2に示した配置構成例では、複数のドライバ5は、複数のスプリングバランサー39を用いてそれぞれ吊り下げられる。
【0025】
図5は、ドライバ5の拡大図である。ドライバ5は、図5に示すように、ランプ61を備えている。ランプ61は、例えばLEDランプである。ランプ61の点灯は、生産支援装置2によって制御される。すなわち、生産支援装置2は、作業手順に従い、順番が到来して使用可能なドライバ5のランプ61を点灯する。生産支援装置2は、順番が到来せず使用不可なドライバ5のランプ61は点灯しない。
【0026】
ランプ61は点灯による使用するドライバ5の表示に加え、ドライバ5を吊るスプリングバランサー39に機械的なロックを設け、生産支援装置2により、順番が到来したドライバ5に対しては、ロックを解除させてドライバ5を使用可能状態にし、順番が到来していないドライバ5に対しては、ロックを維持してドライバ5を使用不可状態にすることもできる。この時、ドライバ5には共に電源が供給されており、ドライバ5に機械的なロックを掛けることにより、複数のドライバ5への電力の供給を作業手順に応じて制御する場合と同様に、作業手順に応じたドライバ5だけを使用可能状態にすることができる。図6は、スプリングバランサー39に設けられた機械的なロックの一例を示す図である。図6に示すように、スプリングバランサー39のワイヤ394を繰り出す歯車状の回転部391の回転を止めることが可能な構成とすることにより、ワイヤ394の長さを一定値以下に制限する。図6に示した構成では、スプリングバランサー39は、アクチュエータ392により回転可能な抑止部393を備える。図6は、ロックした状態を示しており、抑止部393は、回転部391の中心へ向かう方向へ延びる形状となっており、回転部391の回転を抑止している。ロックされていない状態では、抑止部393は、アクチュエータ392により回転して回転部391の回転を妨げない位置で静止する。アクチュエータ392は、生産支援装置2からロックするかロックを解除するかを示す指示により、抑止部393を回転させる。ロックした状態では、作業者は、ワイヤ394に接続されたドライバ5を手元に引き寄せることができなくなる。すなわち、ドライバ5は、作業者により使用されることができない状態すなわち使用不可状態となる。なお、ロックは、スプリングバランサー39に設ける代わりに、ドライバ5のスタンド40に設けてもよい。この場合、例えば、スタンド40とドライバ5を繋ぐワイヤなどを設け、スタンド40に図6に示したスプリングバランサー39と同様の長さを制限することが可能な機構を設ける。さらに、スプリングバランサー39を用いずに、ドライバ5を個別の箱に収容し、箱の扉の開閉により機械的なロックの状態とロックの解除状態とを切替えるようにしてもよい。また、生産支援装置2により、ドライバ5をオンまたはオフするスイッチを機械的に制御し、順番が到来したドライバ5に対しては、ドライバのスイッチをオンしてドライバ5を使用可能状態にし、順番が到来していないドライバ5に対しては、ドライバのスイッチをオフしてドライバ5を使用不可状態にすることもできる。
【0027】
また、ドライバ5は、ドライバ5の回転開始時およびドライバ5が予め決められたトルクに到達した時に回転開始および指定トルク到達を生産支援装置2へ通知する機能を有する。ここで、予め決められたトルクは、ねじ締め完了時にドライバ5に発生するトルクである。生産支援装置2は、回転開始から予め決められたトルクに到達するまでの回転時間、または回転開始から予め決められたトルクに到達するまでの回転数を求める。回転時間は、ドライバ5の回転開始時からドライバ5が予め決められたトルクに到達した時までの時間差から求められる。回転数は、回転時間と回転速度から求められる。回転速度は、ドライバ5の仕様に基づく。生産支援装置2は、回転時間が設定された回転時間範囲内であるか否かに基づいて、または回転数が設定された回転数範囲内であるか否かに基づいて、ねじ締めの合否を判定することができる。
【0028】
ブザー7は、生産支援装置2の制御により鳴動する。生産支援装置2は、ねじ締めの合否を判定し、ブザー7によりねじ締めの合否の判定結果を音で報知する。例えば、生産支援装置2は、判定結果が不合格であった場合にブザー7を鳴動させるようにし、判定結果が合格であった場合にブザー7を鳴動させないようにしてもよい。または、生産支援装置2は、判定結果が不合格であった場合に第1の周波数の音でブザー7を鳴動させ、判定結果が合格であった場合に第1の周波数とは異なる第2の周波数でブザー7を鳴動させるようにしてもよい。
【0029】
表示灯8は、生産支援装置2の制御により点灯する。生産支援装置2は、ねじ締めの合否を判定し、表示灯8によりねじ締めの判定結果を点灯で報知する。表示灯8は、ねじ締めの判定の合否に応じて、異なる色を点灯する。例えば、ねじ締めが合格の場合は、表示灯8は緑色で点灯し、ねじ締めが不合格の場合は、表示灯8は赤色で点滅する。
【0030】
入力スイッチ10は、作業の終了を示す信号の入力を受け付ける。作業者は、作業が終了するごとに入力スイッチ10を押下する。作業の終了を示す信号は、生産支援装置2に入力される。
【0031】
管理サーバ11は、ネットワークを介して生産支援装置2と通信可能に接続される。生産支援装置2は、組立作業で得られる作業履歴情報を管理サーバ11に送信する。作業履歴情報は、ねじ締め時の合否に関する判定結果、作業開始時刻、作業終了時刻および累積作業時間に関する情報を含んでいる。
【0032】
なお、図1では図示が省略されているが、一般に、管理サーバ11には複数の生産支援装置2が接続される。管理サーバ11には、複数の生産支援装置2からの作業履歴情報が集約される。
【0033】
次に、生産支援装置2の構成の詳細について説明する。生産支援装置2は、シーケンスプログラムに従って動作するコンピュータによって実現することができる。図7は、生産支援装置2のハードウェア構成例を示す図である。図7に示すように、生産支援装置2は、プロセッサ50、メモリ51、入力インタフェース52、出力インタフェース53、通信インタフェース54およびバス55を備える。
【0034】
プロセッサ50はCPU(Central Processing Unit)、メモリ51はRAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)が一般的である。入力インタフェース52は、キーボードおよびポインティングデバイスを含む図示しない入力装置からの入力を受け付ける。出力インタフェース53は、表示器3を含む出力装置への出力を受け付ける。通信インタフェース54は、ネットワークを介した通信を行うための回路である。バス55は、プロセッサ50、メモリ51、入力インタフェース52、出力インタフェース53および通信インタフェース54を互いに接続する。
【0035】
生産支援装置2は、シーケンスプログラムをコンピュータで実行することにより実現される。シーケンスプログラムはメモリ51に記憶され、プロセッサ50はメモリ51からシーケンスプログラムを読み出して実行する。シーケンスプログラムは生産支援プログラムである。
【0036】
図8は、生産支援装置2の機能構成の一例を示すブロック図である。図8に示すように、生産支援装置2は、製品の作業手順を設定する作業手順設定部15と、各種の制御を実施する制御部16と、作業手順情報を記憶する記憶部である作業手順情報記憶部20と、ねじ締めの合否を判定するための合否判定情報を記憶する記憶部である合否判定情報記憶部24とを備える。さらに、生産支援装置2は、部品情報26を設定する部品情報設定部22と、部品情報26を記憶する記憶部である部品情報記憶部25とを備える。部品情報26は、詳細は後述するが、組立作業手順毎の、製品の組立作業で使用される部品、及び部品を保管する保管場所を含む情報である。製品の作業手順は、製品の組み立ての作業手順すなわち組立作業手順である。制御部16は、部品を管理する部品管理部17と、ドライバ5を管理するドライバ管理部18と、ねじ締めの合否判定をする合否判定部19とを備える。部品管理部17は、部品を点検する部品点検部17aを有する。
【0037】
作業手順設定部15は、生産支援装置2の使用者による作業手順情報21の入力を受け付ける。作業手順情報21は、製品の組立作業の作業手順に関する情報である。作業手順情報21は、シーケンスプログラムの一部またはシーケンスプログラムから参照されるデータとして生産支援装置2に入力される。作業手順設定部15は、入力された作業手順情報を作業手順情報記憶部20に保存する。
【0038】
部品管理部17は、作業手順情報記憶部20に格納されている作業手順情報21に基づき、製品の組立作業で使用される部品の使用可否を管理する。部品管理部17は、作業手順情報記憶部20に格納されている作業手順情報21に基づき、順番が到来した組立作業で使用される部品のみを使用可能状態にする。
【0039】
順番が到来した組立作業で使用される部品のみを使用可能状態する動作の具体例としては、部品管理部17は、作業手順情報21に基づき、順番が到来した組立作業で使用される部品が収納された部品箱13のターミナル6に対して、ランプ62を点灯させて部品箱13を指示するとともに、扉14を駆動して部品箱13から部品を取り出し可能にする。これにより、順番が到来した組立作業で使用される部品のみが使用可能状態になる。
【0040】
部品点検部17aは、組立作業で使用される部品が、当該組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判定する。
【0041】
部品点検部17aは、リーダ9から、部品棚12内の領域に付与された第1の識別子と、部品箱13に付与された第2の識別子と、部品に付与された第3の識別子とを受け取る。
【0042】
部品点検部17aは、第1から第3の識別子のそれぞれ含まれる第1から第3の部品識別子を照合し、第1から第3の部品識別子が互いに一致する場合にのみ、組立に使用される部品が収納された部品箱13の部品棚12への配置を可能にする。従って、部品棚12に配置された部品箱13内の部品は、組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致することが保障された部品となる。
【0043】
このようにして、部品管理部17は、組立作業における部品の使用可否を管理する。また、部品管理部17は、部品棚12に配置された部品箱13の中の部品が仕様に合致するか否かも判断する。
【0044】
ドライバ管理部18は、複数のドライバ5への電力の供給の順番を規定した作業手順情報21に基づいて各ドライバ5への電力の供給を制御する。ドライバ管理部18は、複数のドライバ5のうちの一つのドライバの動作を検知した後、作業手順情報21に基づき、複数のドライバのうちの次のドライバ5に電力を供給する。
【0045】
ドライバ5a、ドライバ5b、ドライバ5cの順番で3本のドライバ5a,5b,5cの使用が規定されている場合には、ドライバ管理部18は、ドライバ5aに電力が供給されてドライバ5aの動作を検知した後、ドライバ5bに電力を供給する。これにより、ドライバ5bの使用が可能になる。なお、ドライバ5aが使用中であっても、ドライバ5aの動作後は、ドライバ5bに電力が供給されてドライバ5bの使用が可能になる。さらに、ドライバ管理部18は、ドライバ5bの動作を検知した後、ドライバ5cに電力を供給する。これにより、ドライバ5cの使用が可能になる。なお、ドライバ5bが使用中であっても、ドライバ5bの動作後は、ドライバ5cに電力が供給されてドライバ5cの使用が可能になる。
【0046】
合否判定部19は、合否判定情報に基づいて、ねじ締めの合否判定をする。上記したように、ドライバ5は、ドライバ5の回転開始時およびドライバ5が予め決められたトルクに到達した時に回転開始および指定トルク到達を生産支援装置2へ通知する。ドライバ5が、回転開始および指定トルク到達を生産支援装置2へ通知する代わりに、ドライバ5の回転開始および指定トルク到達を作業者が判定し、回転開始および指定トルク到達と判定した場合に、表示器3を操作することにより、表示器3から生産支援装置2へ回転開始および指定トルク到達が通知されてもよい。または、生産支援装置2が、各ドライバ5へ供給する電力を監視し、電力に基づいて回転開始および指定トルク到達を判定してもよい。合否判定部19は、回転開始時から予め決められたトルクに到達するまでの回転時間、または回転開始時から予め決められたトルクに到達するまでの回転数を求める。合否判定情報は、ねじ締めが合格と判定される回転時間範囲またはねじ締めが合格と判定される回転数範囲を示す情報である。
【0047】
合否判定部19は、回転時間が回転時間範囲に含まれる場合には、ねじ締めが合格であると判定し、回転時間が回転時間範囲に含まれない場合には、ねじ締めが不合格であると判定する。また、合否判定部19は、回転数が回転数範囲に含まれる場合には、ねじ締めが合格であると判定し、回転数が回転数範囲に含まれない場合には、ねじ締めが不合格であると判定する。
【0048】
作業手順設定部15および部品情報設定部22は入力インタフェース52により実現される。制御部16はプロセッサ50により実現される。作業手順情報記憶部20、合否判定情報記憶部24および部品情報記憶部25はそれぞれメモリ51により実現される。出力インタフェース53は、生産支援装置2から表示器3へのデータの出力に使用される。通信インタフェース54は、生産支援装置2と管理サーバ11との間に通信に使用される。
【0049】
なお、管理サーバ11も制御プログラムに従って動作するコンピュータによって実現される。管理サーバ11のハードウェア構成も図7に示す構成と同様である。
【0050】
次に、本実施の形態の動作、すなわち、本実施の形態に係る生産支援方法について説明する。図9は、本実施の形態に係る生産支援方法を示すフローチャートである。
【0051】
まず、S0では、生産支援装置2は、部品情報26を設定する。すなわち、生産支援装置2は、部品情報26の入力を受け付ける。図10は、部品情報の入力を受け付ける表示画面の一例を示す図である。図10に示した表示画面30は、S0において、部品情報設定部22によって表示器3に表示される画面である。詳細には、表示画面30は、部品箱位置登録情報としての部品情報の入力を受け付ける画面である。図10は、既に、後述するS2が1回以上実施されている状態を示している。「状態」は、領域に部品箱13が配置されている場合は黒丸を示し、領域に部品箱13が配置されていない場合は白丸を示す。「場所」は、部品箱13の保管場所であり、部品箱13が保管されるべき場所が部品棚12内の複数の領域に割り振られた上述した位置情報により示される。「形名」は、ねじである部品の形名を示している。「部品識別子」は、部品を識別する識別子である。なお、ここでは、形名と部品識別子を別に示しているが、部品識別子として形名自体を用いてもよい。図10に示した表示画面30のうち、位置情報、形名および部品識別子については、対応する部分の画面をタッチすることにより、作業者からの入力が可能であり、「状態」は、作業者による入力はできず、後述するS2の処理により更新される情報である。部品情報の入力が一度も行われていない場合には、表示画面30内の位置情報、形名および部品識別子は全て空欄であり、状態は、白丸である。位置情報、形名および部品識別子については、対応する部分の画面をタッチすることにより選択可能な位置情報、形名および識別子がそれぞれ一覧表示され、プルダウン方式により作業者により選択される。または、対応する部分の画面をタッチすることでキーボードが表示器3に表示されて、キーボードによる入力を表示器3が受け付けるようにしてもよい。作業者により、登録と表示された部分がタッチされると、表示器3は、受け付けた入力を生産支援装置2へ送信する。生産支援装置2の部品情報設定部22は、表示器3から受け取った情報、すなわち作業者により入力された位置情報、形名および部品識別子を、部品情報記憶部25へ部品情報26として記憶する。
【0052】
ここでは、表示器3を用いて入力を受け付ける例を説明するが、管理サーバ11または生産支援装置2がディスプレイなどの表示装置とキーボードおよびマウスなどを備え、管理サーバ11または生産支援装置2のディスプレイに図10と同様の表示画面30を表示してもよい。この場合、形名および部品識別子は、管理サーバ11または生産支援装置2のキーボードおよびマウスを用いて入力される。表示画面30の最下段は、表示画面を切替えるためのメニュー欄を示しており、図10に示した画面は、メニュー欄内の部品情報登録ボタンがタッチされることにより表示される。メニュー欄の家のマークのボタンは、ホームボタンであり、組み立て作業時に表示される画面である後述する組立指示画面を表示させるためのボタンである。メニュー欄のトルクチェックボタンは、後述するトルクチェック画面を表示させるためのボタンである。メニュー欄のシステム設定ボタンは、システム設定を行うためのボタンであり、アラーム履歴は、アラームの履歴表示する画面を表示されるためのボタンである。アラームの履歴表示する画面では、後述するねじ締めにおいて不合格となった時刻および部品等の履歴が表示される。
【0053】
次に、S1では、生産支援装置2は、製品の作業手順を設定する。すなわち、生産支援装置2は、作業手順情報21の入力を受け付ける。図11は、作業手順情報の入力を受け付ける表示画面の一例を示す図である。図11に示した表示画面101は、S1において、作業手順設定部15によって表示器3に表示される画面である。図11に示した表示画面101は、作業手順入力受付領域102と次へボタン107とを含む。次へボタン107は、作業手順入力受付領域102に表示された作業に続く作業が有る場合に、使用される作業者によりタッチされるボタンである。図11に示す例では、順番が3までの作業が表示されているため、順番が4以降の作業を入力する場合に、作業者は次へボタン107をタッチすることによりボタン107を押下する。作業手順設定部15は、表示器3から次へボタン107がタッチされたことを通知されると、順番が4以降の作業を入力するための画面を表示する。
【0054】
作業手順入力受付領域102は、各作業の順序を示す番号である順番が表示され、順番毎すなわち作業手順毎の、使用部品および工具を示す情報の入力を受け付けるための入力窓103,104および105を有する。工具を示す情報は、ドライバ5の種類を示す情報である。使用部品を示す情報は、例えば使用される部品の形名である。また、生産支援装置2は、図11に示すように、使用部品の数量の入力を受け付けてもよい。また、作業手順入力受付領域102は、順番毎の作業内容の入力受付画面へ遷移するための作業内容入力ボタン106を有する。作業内容入力ボタン106がタッチされると、作業手順設定部15は、表示器3へ作業内容入力画面を表示する。図12は、作業内容入力画面の一例を示す図である。図12に示す作業内容入力画面110は、ねじ締め時間の下限値および上限値をそれぞれ入力するための入力窓111、112を備える。また、作業内容入力画面110は、組み立てメッセージ113および注意ポイント114の入力を受け付けるための入力窓を備える。組み立てメッセージ113は、作業者に対して表示する組立に関するメッセージであり、注意ポイント114は、作業者に対して表示する組み立て時の注意ポイントを示すメッセージである。各入力窓における入力の受付方法は任意の方法を用いることができるが、例えば、各入力窓をタッチするとキーボードが表示器3に表示されキーボードにより入力を受け付ける方法を用いてもよいし、選択可能な項目を一覧表示してプルダウン方式により選択を受け付ける方法を用いてもよい。
【0055】
表示器3は、表示画面101により受け付けた情報と作業内容入力画面110により受け付けた情報とを生産支援装置2へ送信する。生産支援装置2は、表示器3から受け取った情報を作業手順情報21として保持する。図13は、作業手順情報21の構成例を示す図である。図13に示すように、作業手順情報21は、順番、使用部品、保管場所、工具、作業内容で構成される。なお、図11に示したように、使用部品の数量の入力も受け付ける場合には、作業手順情報21は、順番、使用部品、数量、保管場所、工具、作業内容で構成される。図12に示したように、保管場所には、上述した部品棚12内の各領域の位置情報が格納される。作業内容は、作業内容入力画面110により受け付けた情報であり、A,B,C,Dは、作業内容入力画面110により受け付けた情報の種類を記号で示したものであり、Aがねじ締め時間の上限値、Bがねじ締め時間の下限値、Cが組み立てメッセージ、Dが注意ポイントに対応する。作業内容のうち、ねじ締め時間の上下限値は、合否判定情報としても用いられる。すなわち、生産支援装置2は、作業内容のうち、ねじ締め時間の上下限値を合否判定情報として合否判定情報記憶部24へ格納する。なお、図13では、作業手順情報21に作業内容を含ませるようにしたが、作業内容は別の情報として生産支援装置2に保持されてもよい。この場合、作業内容は対応する作業の順序とともに生産支援装置2に保持される。
【0056】
次に、S2では、生産支援装置2は、組立作業で使用される部品が、組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断する。具体的には、生産支援装置2は、部品情報26を用いて各部品の状態を確認するための部品管理画面を表示する。図14は、部品管理画面である表示画面30aの一例を示す図である。図14の表示画面30aは、図11に示した表示画面30と同様であるが、「状態」の欄が組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かを判断結果に応じて更新されている。作業者は、各部品が正しい場所に設置されているかを確認するために、リーダ9に、部品棚12の各領域、部品箱13およびリーダ9にそれぞれ付与された識別子を読み取らせる。リーダ9は、部品棚12の各領域に対応するラベルを読み取り、読み取った結果である第1の識別子を生産支援装置2へ送信する。リーダ9は、部品箱13のラベルを読み取り、読み取った結果である第2の識別子を生産支援装置2へ送信する。リーダ9は、部品箱13内の部品に付与された第3の識別子を読み取り、第3の識別子を生産支援装置2へ送信する。生産支援装置2の部品点検部17aは、部品棚12内の領域に付与された第1の識別子に含まれる第1の部品識別子と部品箱13に付与された第2の識別子に含まれる第2の部品識別子と部品に付与された第3の識別子に含まれる第3の部品識別子とを照合することで、組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致するか否かの判断を行う。第1の部品識別子、第2の部品識別子および第3の部品識別子が一致した場合、生産支援装置2の部品点検部17aは、組立作業で使用される部品として規定されている部品と一致すると判断する。これにより、部品が間違った部品箱13に収納され、または部品が収納された部品箱13が部品棚12の間違った位置に配置されることが防止される。
【0057】
次に、S3では、生産支援装置2は、作業手順に基づき、順番が到来した組立作業で使用される部品を特定する。
【0058】
次に、S4では、生産支援装置2は、作業手順に基づき、特定された部品のみを使用可能状態にする。詳細には、生産支援装置2は、作業手順情報21に基づき、順番が到来した組立作業で使用される部品が収納された部品箱13のターミナル6に対して、ランプ62を点灯させて部品箱13を指示するとともに、扉14を開状態にして部品箱13から部品が取り出し可能にする。これにより、作業者は、順番が到来した組立作業で使用されるべき部品を部品箱13から取り出すことができ、部品の取り出し間違いが防止される。
【0059】
以上、部品の取り出し間違いを防止するための生産支援方法を説明したが、上記の生産支援方法に加えて、生産支援装置2は、以下に述べるように、ドライバ5の取り間違いを防止する生産支援方法を実施する。ドライバ5の取り間違いを防止する生産支援方法は、図9に示したS0、S1およびS2が実施された後に、S3およびS4と並行して実施される。また、図9に示したS0、S1およびS2が実施された後に、S3およびS4を実施せずに、以下に述べるドライバ5の取り間違いを防止する生産支援方法を実施してもよい。
【0060】
図15は、ドライバ5の取り間違いを防止する本実施の形態の生産支援方法を示すフローチャートである。図15に示す処理は、まず、生産支援装置2は、S11において、複数のドライバ5の使用される順番すなわち複数のドライバ5への電力の供給の順番を規定した作業手順情報21に基づいて、複数のドライバ5のうちの一つのドライバ5に電力を供給する。生産支援装置2は、複数のドライバ5の使用される順番は、図14に示した作業手順情報21における順番および工具に基づいて把握することができる。例えば、図14に示した作業手順情報21では、1番目にZ1の識別情報に対応するドライバ5が使用され、2番目にZ2の識別情報に対応するドライバ5が使用され、3番目にZ3の識別情報に対応するドライバ5が使用されることを示している。Zi(i=1,2,3,…)の識別情報に対応するドライバ5をドライバZiと表記することにすると、図14に示した作業手順情報21の例では、複数のドライバ5の使用される順番は、ドライバZ1,ドライバZ2,ドライバZ3,…の順となる。
【0061】
次に、生産支援装置2は、S12において、S11で電力を供給した一つのドライバ5のランプ61を点灯させ、当該一つのドライバ5が使用可能であることを視覚的に表示する。これにより、作業者は、当該一つのドライバ5のみを使用することができ、ドライバ5の取り間違いが防止される。
【0062】
作業者は、使用可能な当該一つのドライバ5を用いて、ねじ締めを実行することができる。この際、S13に示すように、生産支援装置2は、作業手順情報21に基づいて、当該組立作業で使用されるべき部品を特定し、特定された部品のみを使用可能状態にする。この処理は、図9のS3およびS4の処理である。これにより、作業者によるねじの取り間違いが防止される。
【0063】
次に、S14では、生産支援装置2は、当該一つのドライバ5が動作したか否かを判定する。S14での判定の結果、当該一つのドライバ5が動作した場合は、生産支援装置2は、S15の処理に進む。S14での判定の結果、当該一つのドライバ5が動作していない場合は、生産支援装置2は、S14の処理に戻る。
【0064】
S14では、生産支援装置2は、ドライバ5が動作したか否かだけでなく、作業手順情報21の作業内容に基づいて、ねじ締めの合否判定処理を行ってもよい。ねじ締めの合否判定処理については後述するが、ねじ締めの合否判定処理によって不合格となった場合には、生産支援装置2は、ねじ締め不良であることを作業者に通知する処理を実施し、S14の処理に戻る。ねじ締めの合否判定処理により合格となった場合には、生産支援装置2は、S15の処理に進む。
【0065】
S15では、生産支援装置2は、当該一つのドライバ5が動作したので、作業手順情報21に基づいて、使用される順番が当該一つのドライバ5の次の順番であるドライバ5すなわち次のドライバ5に電力を供給する。作業手順情報21では、作業の順番と作業に使用する工具すなわちドライバ5を示す情報とが対応づけられているため、作業手順情報21は、ドライバ5へ電力が供給される順序を示す順番情報でもある。また、S16では、生産支援装置2は、当該次のドライバ5のランプ61を点灯させ、当該次のドライバ5が使用可能であることを視覚的に表示する。これにより、作業者は、当該次のドライバ5のみを使用することができ、ドライバ5の取り間違いが防止される。
【0066】
作業者は、使用可能な当該次のドライバ5を用いて、ねじ締めを実行することができる。この際、S17に示すように、生産支援装置2は、作業手順情報21に基づいて、当該組立作業で使用されるべき部品を特定し、特定された部品のみを使用可能状態にする。この処理は、図9のS3およびS4の処理である。
【0067】
生産支援装置2は、複数のドライバ5がすべて使用されるまで、上記のような処理を繰り返す。すなわち、生産支援装置2は、次のドライバ5が動作した後に、作業手順情報21に基づいて、さらに次のドライバ5に電力を供給して使用可能状態にする。
【0068】
図15に示す処理によれば、一つのドライバ5による組立作業が完了する前に、次のドライバ5による組立作業を開始させることができる。従って、複数の作業者がそれぞれ複数のドライバ5を使用して組立作業をする際に、前の組立作業が完了する前に次の組立作業を開始させることができるので、作業時間が短縮される。
【0069】
本実施の形態では、一つのドライバ5の動作が開始されると、一つのドライバ5の動作中に、次のドライバ5に電力が供給される。
【0070】
図16は、3本のドライバ5a,5b,5cに供給される駆動力の時間変化の一例を示す図である。図16では、上段がドライバ5aの駆動力の時間変化Daを示し、中段がドライバ5bの駆動力の時間変化Dbを示し、下段がドライバ5cの駆動力の時間変化Dcを示している。Da,Db,Dcは、ドライバ5a,5b,5cにそれぞれ供給される電力の時間変化も示している。
【0071】
図16に示すように、ドライバ5aは、時刻t1から時刻t4まで動作する。すなわち、時刻t1はドライバ5aの回転開始時刻であり、時刻t4はドライバ5aの回転終了時刻である。ドライバ管理部18は、ドライバ5aからの回転開始信号により、ドライバ5aが時刻t1に回転を開始したことを検知すると、時刻t2からドライバ5bに電力を供給する。ここで、時刻t2は、時刻t1より後でかつ時刻t4より前の時刻である。すなわち、ドライバ管理部18は、ドライバ5aの動作が開始されると、ドライバ5aの動作中に、次のドライバ5bに電力を供給する。ドライバ5bは、時刻t2から時刻t5まで動作する。ここで、時刻t5は、時刻t4より後の時刻である。詳細には、ドライバ管理部18は、ドライバ5aからのトルクアップ信号により、ドライバ5aによるねじ締めが完了し、ドライバ5aが時刻t4に回転を終了したことを検知すると、時刻t5にドライバ5bへの電力を遮断する。
【0072】
また、ドライバ管理部18は、ドライバ5bからの回転開始信号により、ドライバ5bが時刻t2に回転を開始したことを検知すると、時刻t3からドライバ5cに電力を供給する。ここで、時刻t3は、時刻t2より後でかつ時刻t5より前の時刻である。すなわち、ドライバ管理部18は、ドライバ5bの動作が開始されると、ドライバ5bの動作中に、次のドライバ5cに電力を供給する。ドライバ5cは、時刻t3から時刻t6まで動作する。ここで、時刻t6は、時刻t5より後の時刻である。詳細には、ドライバ管理部18は、ドライバ5bからのトルクアップ信号により、ドライバ5bによるねじ締めが完了し、ドライバ5bが時刻t5に回転を終了したことを検知すると、時刻t6にドライバ5cへの電力を遮断する。
【0073】
次に、作業者が組立作業を実施している際に表示器3に表示される画面について説明する。すなわち、図9で説明したフローチャートにおけるS3およびS4の実行中、および図15に示したフローチャートの実行中に表示器3に表示される画面について説明する。図17は、組立作業中に表示器3に表示される組立作業指示画面の一例を示す図である。組立作業指示画面である表示画面31は、例えば、図10に示したメニューにおいてホームボタンがタッチされることにより表示される。したがって、図9で説明したフローチャートにおけるS2の後に、作業者がメニューにおいてホームボタンをタッチすると組立作業指示画面が表示される。詳細には、表示画面31は、組立作業を視覚化したものであり、組立作業指示を示す画面である。表示画面31には、「機種名」が「PA2300」の製品の画像44が含まれている。ねじ締め箇所31aから31dは、4本のねじが締め付けられる箇所である。ねじ締め箇所31aから31dに示される数字は、ねじ締めの順番を示している。ねじ締めの順序は、作業手順情報21における順番である。ねじ締めの順番を示す数字は、対応するねじ締めが完了すると表示されなくなる。図17は、ねじ締め箇所31aから31dのいずれのねじ締め箇所のねじ締めも完了してない状態を示している。その後、例えば、1番目のねじ締め箇所であるねじ締め箇所31aの数字は、1番目のねじ締め箇所のねじ締めが完了すると表示されなくなる。すなわち、作業手順が表示される表示画面である組立作業指示画面は、組立作業の進捗に応じて切り替わる。組立作業の進捗とは、各作業すなわち各組立作業が完了したか否かを示す。この切り替わりは、ねじ締め箇所31aから31dに上述したように数字が表示されるか否かの切り替えであってもよいし、ねじ締め箇所31aから31dの色の差による切り替えであってもよい。ねじ締め箇所31aから31dの色の差による切り替える場合、ねじ締め箇所31aから31dは、対応する作業が完了した場合と完了していない場合とで異なる色で表示される。
【0074】
また、表示画面31には、「生産台数」が「100台」、生産が完了した「完了台数」が「24台」、「ねじ締め本数」が総計「6本」、ねじ締めが不合格の「NG(不良)本数」が「0本」であることが表示されている。また、ドライバ5の種類「M5」を示す「ドライバ」、ねじの種類を示す「ねじ種類」、ねじのサイズ「M5×20」を示す「ねじサイズ」、当該組立作業で使用されるねじの本数である「4本」を示す「本数」が示されている。
【0075】
さらに、表示画面31には、ドライバ5の回転時間である「ねじ締め時間」の下限値「1」秒、上限値「4」秒が示されている。図15を用いて説明したS14において、ねじ締めの合否判定処理が実施される場合、合否判定部19は、「ねじ締め時間」がこの上下限値の範囲に含まれないと判断すると、ねじ締めが不合格、すなわち不良であると判定する。上下限値の範囲は、図12に示した作業内容入力画面110を用いた作業内容の入力において、正常なねじ締めに要する時間として予め登録されている。上下限値の範囲は、上記した回転時間範囲である。回転数に基づいてねじ締めの合否判定処理を行う場合には、作業内容の入力において、回転時間である「ねじ締め時間」上下限値の範囲の代わりに回転数の上下限値の入力を受け付けられる。
【0076】
「標準作業時間」である「30秒」は、作業時間の平均値である。「実測値」は実際の作業時間である。作業時間は、複数のねじ締めを含む組立作業で要する時間である。「標準作業時間」は、作業者のペースメーカとして利用可能である。
【0077】
なお、「実測値」が「標準作業時間」より大きい場合と、「実測値」が「標準作業時間」の半分以上かつ「標準作業時間」以下の場合と、「実測値」が「標準作業時間」の半分未満の場合とで、「実測値」の数値の色を互いに異ならせることができる。これにより、作業速度を容易に認識することが可能となる。
【0078】
さらに、表示画面31には、「使用部品」、「組立メッセージ」および「注意ポイント」が記載され、ねじ締め時および部品取り付け時における具体的な指示が表示されている。
【0079】
作業者が上記のような組立作業指示を参照しながら作業することで、作業ミスの発生が抑制される。そのため、新人作業者でも、短期間で作業を習得することが可能となり、新人教育にかかる工数を削減することが可能となる。
【0080】
なお、表示画面31は、作業者の熟練度に応じて複数のモードに対応している。すなわち、表示画面31は、標準的な作業者用の標準モードの画面と、熟練者用の熟練モードの画面とに切替可能である。熟練モードの画面では、標準モードの画面と比較して、タクトタイムを短縮化するための工夫が施される。例えば、標準モードの画面では、作業終了後に次の作業に移行する際に、作業者が画面をタッチして画面を更新する必要があるが、熟練モードの画面では、作業者による画面のタッチを必要とすることなく、一定の時間間隔で画面が自動的に更新される。
【0081】
図18は、ねじ締めの合否判定処理により不合格となった場合の表示器3の表示画面の一例を示す図である。上記したように、生産支援装置2は、S14においてねじ締めの合否を判定する場合、判定結果を作業者に通知する。図18に示した表示画面32では、「ネジ締めNG発生」の警告メッセージと「確認」のボタンが表示されて、ねじ締めに不良が発生したことが表示されている。また、ねじ締め箇所31aのねじ締めに不良が発生したことが、ねじ締め箇所31aの数字の背景色をねじ締め箇所31bから31dの数字の背景色と異ならせることで表示されている。
【0082】
生産支援装置2は、ねじ締めの判定結果をブザー7、表示灯8および表示器3の画面表示により、作業者に通知することができる。これにより、ねじ締めに不良箇所がある状態で、作業が後工程に進むことが防止される。
【0083】
さらに、生産支援装置2が、組み立て作業においてねじ締め作業に要した作業時間の測定値を用いて作業工程のスケジューリング等を行ったり、測定した値を用いて、合否判定処理における正常な上下限値の範囲の値を補正したりするようにしてもよい。図19は、ねじ締め作業に要した作業時間を測定するための表示画面の一例を示す図である。図19に示す表示画面33は、例えば、メニュー欄のトルクチェックボタンをタッチすることにより表示される。表示画面33では、ねじ締め作業に要した作業時間の「測定値」が示されている。図19に示した例では、「測定値」は「12345」ミリ秒である。図19に示した「実測値」は、「12345」ミリ秒を秒表記にして、小数点第一位を四捨五入することにより「12」秒と表示されている。作業者は、表示画面33上で「登録」を押下することで、「測定値」を生産支援装置2に登録することができる。
【0084】
測定値は、ねじ締めの合否を判定するための回転時間範囲の設定に利用することができる。すなわち、生産支援装置2は、測定値に基づいて平均値を求め、平均値を含む一定の範囲を回転時間範囲に設定することができる。これにより、より実際の作業に沿った回転時間範囲をねじ締め合否判定に用いることができ、より適切にねじ締め判定を行うことができる。なお、回転時間範囲は作業者が手動で設定することもできる。また、測定値は作業工程のスケジューリングに用いられてもよい。
【0085】
図20は、機種別および作業者別の不良発生率の一例を示すグラフである。横軸は機種AからGを示し、縦軸は不良発生率を示す。不良発生率は、熟練者と未熟者に分けて表示されている。このようなグラフにより、どの機種でねじ締めの不良が発生しやすいのかがわかる。
【0086】
また、機種を作業項目に置き換えることにより、どの作業項目でねじ締めの不良が発生しやすいのか、時間のかかっている作業項目はどれか、問題の発生しやすい作業項目はどれかが容易に特定可能となる。ここで、作業項目は作業手順の単位である。
【0087】
例えば、5本のねじ締めを行う際に、どのねじのねじ締めに不良が発生しやすいのかがわかる。これから、不良箇所が発生しやすいのは、設計的な問題であるのか、治具を用いることにより改善されるのかを検討することが可能となる。
【0088】
このように、図20に示すグラフを表示することで、システム設計の見直し、作業項目の再検討および改善に向けた具体的な取り組みを実現することができる。
【0089】
なお、図20に示すグラフは、表示器3に表示することもできるし、管理サーバ11の表示部に表示することもできる。管理サーバ11は、複数の生産支援装置2から得られた作業履歴情報を集約して表示可能である。これにより、生産台数の増減による作業者数の調整が必要な場合、作業者が分担する工程を分割または結合する際の情報が得られる。
【0090】
<変形例>
以上述べた例では、生産支援装置2は、図3に示したように、扉14の開閉により各部品を使用可能状態とするか否かを制御するようにした。各部品を使用可能状態とするか否かの制御は図21に示すような機構を用いて制御してもよい。図21に示した例では、部品箱13の上部に、部品供給ユニット141を設ける。部品供給ユニット141は底面が開閉可能な扉となっており、生産支援装置2は、作業手順情報21に基づいて、部品を使用可能状態とする場合、該部品に対応する部品供給ユニット141の底面の扉を開とすることにより、部品箱13に部品を供給する。また、生産支援装置2は、部品を使用可能状態としない場合、該部品に対応する部品供給ユニット141の底面の扉を閉とすることにより、部品箱13に部品を供給しない。
【0091】
また、ネジ等の金属性部品については、磁石を用いて金属性部品を使用可能状態とするか否かを制御してもよい。例えば、磁力のオンとオフとを切り替えることができる磁石板を金属性部品ごとに設け、各磁石板上に、対応する金属製部品を設置する。そして、生産支援装置2は、作業手順情報21に基づいて、金属性部品を使用可能状態とする場合、該金属性部品が載置されている磁石板の磁力をオフとする。また、生産支援装置2は、金属性部品を使用可能状態としない場合、該金属性部品が載置されている磁石板の磁力をオンとする。磁石板は、例えば、電磁石である。
【0092】
以上に説明したように、本実施の形態では、生産支援装置2は、製品の作業手順を設定する作業手順設定部15と、作業手順に基づき、製品の組立作業で使用される部品の使用可否を管理する部品管理部17とを備え、部品管理部17は、作業手順に基づき、順番が到来した組立作業で使用される部品のみを使用可能状態にする。これにより、製品の組立作業において作業者による部品の取り間違いを防止することができる。
【0093】
また、本実施の形態では、生産支援装置2は、複数のねじ締め用のドライバ5への電力の供給の順番を規定した作業手順情報21に基づいて電源4から各ドライバ5への電力の供給を制御する制御部16を備え、制御部16は、複数のドライバ5のうちの一つのドライバ5の動作を検知した後、作業手順情報21に基づき、複数のドライバ5のうちの次のドライバ5に電力を供給する。これにより、作業者によるドライバ5の取り間違いを防止することができる。
【0094】
また、本実施の形態では、生産支援装置2は、合否判定部19を備えている。これにより、ねじが正しく取り付けられたかを判定することが可能となる。
【0095】
本実施の形態のその他の効果は、構成および動作の説明とともに既に説明した通りである。
【0096】
なお、シーケンスプログラムである生産支援プログラムは、記録媒体にコンピュータによって読み取り可能に記録することができる。記録媒体は、光学的、磁気的または電気的な記録媒体である。記録媒体としては、例えば、CD−ROM、DVDディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、フレキシブルディスクまたはICカードである。また、生産支援プログラムは、通信回線を介して配信可能である。生産支援プログラムは、予め記録媒体に記録される場合の他、通信回線を介してダウンロードされた後に記録媒体に記録される場合もある。
【0097】
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
【符号の説明】
【0098】
1 生産支援システム、2 生産支援装置、3 表示器、4 電源、5,5a,5b,5c ドライバ、6,6a,6b,6c ターミナル、7 ブザー、8 表示灯、9 リーダ、10 入力スイッチ、11 管理サーバ、12 部品棚、13 部品箱、14 扉、15 作業手順設定部、16 制御部、17 部品管理部、17a 部品点検部、18 ドライバ管理部、19 合否判定部、20 作業手順情報記憶部、21 作業手順情報、22 部品情報設定部、24 合否判定情報記憶部、25 部品情報記憶部、26 部品情報、30,31,32,33 表示画面、31a,31b,31c,31d ねじ締め箇所、39 スプリングバランサー、40 スタンド、44 画像、50 プロセッサ、51 メモリ、52 入力インタフェース、53 出力インタフェース、54 通信インタフェース、55 バス、61,62 ランプ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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