(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
当該扉体のうち、少なくとも前記召し合せ部に設けられた枠材であって、前記化粧板の内側面のうち、少なくとも当該召し合せ部の先端側に位置する内側面と当接するように配置された枠材を備えた、
請求項1に記載の扉体。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記特許文献1の
図1に記載の扉においては、扉体を回動する場合に、召し合せ部の先端側の部分が人や物に当たり易いことから、当該召し合せ部の先端側の部分が最も損傷しやすかった。また、化粧板は、召し合せ部の先端側だけでなく、扉体の一部(実施の形態では、扉体の建物の外側の部分)を覆うものであることから、この化粧板の交換には比較的手間を要していた。しかしながら、上記特許文献1の
図1に記載の扉においては、上述した不都合があるにもかかわらず、召し合せ部の先端側の部分が化粧板のみによって覆われていたので、化粧板における召し合せ部の先端側の部分が損傷したことにより、当該損傷を修理する場合には、化粧板の損傷部分のみを交換することができないため、化粧板全体を交換することにより修理しなければならかった。よって、このような損傷の修理に要する手間が多大となるという問題があった。
【0005】
一方、上記特許文献1の
図3(c)に記載の扉においては、上述したように、召し合せ部を覆う端面板であって、化粧板と異なる部材である端面板が召し合せ部よりも建物の外側に露出していたので、当該端面板が化粧板と質感(材質、色等)が異なる場合には、化粧板との意匠の統一性を図ることが難しくなることから、扉の意匠性を低下させるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためのものであって、召し合せ部の損傷に関する修理に要する手間を低減することができると共に、扉の意匠性を維持することが可能になる、扉体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の扉体は、建物の開口部に設けられる扉を構成する扉体であって、当該扉体における前記扉の戸先側の部分のうち、前記開口部よりも前記建物の外側に位置する部分に形成された召し合せ部であって、当該扉体によって前記開口部が閉鎖されている場合に、当該扉体と当該開口部との相互間の隙間を覆うための召し合せ部と、当該扉体のうち、少なくとも前記建物の外側の一部及び前記召し合せ部の先端側の一部を覆う化粧板
であって、当該扉体における前記建物の外側に位置する平面状の側面を有する化粧板と、前記化粧板の側面のうち、少なくとも前記召し合せ部の先端側に位置する側面
であって、前記開口部に設けられる戸先側縦枠に対して見込み方向における屋外側に位置する側面の一部を覆うことができ、且つ、当該召し合せ部よりも前記建物の外側に突出しないように形成されたカバー手段と、を備えている。
【0008】
請求項2に記載の扉体は、請求項1に記載の扉体において、当該扉体のうち、少なくとも前記召し合せ部に設けられた枠材であって、前記化粧板の内側面のうち、少なくとも当該召し合せ部の先端側に位置する内側面と当接するように配置された枠材を備えた。
【0009】
請求項3に記載の扉体は、請求項2に記載の扉体において、前記化粧板のうち、少なくとも前記召し合せ部の先端側の一部を、前記カバー手段と前記枠材とで挟持した。
【0010】
請求項4に記載の扉体は、請求項1から3のいずれか一項に記載の扉体において、前記化粧板が、当該扉体における前記建物の外側に位置する平面状の
前記側面と、前記召し合せ部の先端側に位置する平面状の側面と、前記召し合せ部における前記建物の内側に位置する平面状の側面とを有するように、当該化粧板を折り曲げた。
【0011】
請求項5に記載の扉体は、請求項1から4のいずれか一項に記載の扉体において、当該扉体における前記扉の戸先側の部分のうち、前記カバー手段によって覆われている部分に形成された凹部を備え、前記カバー手段には、前記凹部に対向するように配置された凸部であって、前記扉の戸尻側に向けて突出した凸部を設け、前記凸部を、前記凹部に嵌合させた。
【0012】
請求項6に記載の扉体は、
建物の開口部に設けられる扉を構成する扉体であって、当該扉体における前記扉の戸先側の部分のうち、前記開口部よりも前記建物の外側に位置する部分に形成された召し合せ部であって、当該扉体によって前記開口部が閉鎖されている場合に、当該扉体と当該開口部との相互間の隙間を覆うための召し合せ部と、当該扉体のうち、少なくとも前記建物の外側の一部及び前記召し合せ部の先端側の一部を覆う化粧板と、前記化粧板の側面のうち、少なくとも前記召し合せ部の先端側に位置する側面の一部を覆うことができ、且つ、当該召し合せ部よりも前記建物の外側に突出しないように形成されたカバー手段と、を備え、当該扉体における前記扉の戸先側の部分のうち、前記カバー手段によって覆われている部分に形成された凹部を備え、前記カバー手段には、前記凹部に対向するように配置された凸部であって、前記扉の戸尻側に向けて突出した凸部を設け、前記凸部を、前記凹部に嵌合させ、前記扉体は、扉体本体と、前記扉体本体よりも前記建物の外側に配置されたパネル体と、を備え、前記パネル体における前記扉の戸先側の部分に、前記召し合せ部と前記凹部を配置し
て構成されている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の扉体によれば、当該扉体のうち、少なくとも建物の外側の一部及び召し合せ部の先端側の一部を覆う化粧板と、化粧板の側面のうち、少なくとも召し合せ部の先端側に位置する側面の一部を覆うことができ、且つ、当該召し合せ部よりも建物の外側に突出しないように形成されたカバー手段とを備えたので、召し合せ部の先端側の部分が化粧板に覆われることに加えて、さらに化粧板がカバー手段によって覆われることになるため、この召し合せ部の先端側の部分が人や物に接触した場合には、カバー手段が化粧板よりも先に損傷することになる。よって、例えば、化粧板が健全な状態であるものの、カバー手段のみが損傷している場合には、化粧板を交換することなく、カバー手段を交換するだけで当該損傷の修理を行うことができるので、召し合せ部の先端側の部分が化粧板のみによって覆われている場合に比べて、召し合せ部の損傷に関する修理に要する手間を低減することが可能となる。また、扉体を全閉位置に位置させた状態において、カバー手段が召し合せ部よりも建物の外側に突出しないので、カバー手段の建物の外側への露出を抑えることでき、扉の意匠性を維持することが可能となる。
【0014】
請求項2に記載の扉体によれば、当該扉体のうち、少なくとも召し合せ部に設けられた枠材であって、化粧板の内側面のうち、少なくとも当該召し合せ部の先端側に位置する内側面と当接するように配置された枠材を備えたので、この枠材によって、化粧板の強度を向上させることができるため、扉体の耐久性を向上させることが可能となる。
【0015】
請求項3に記載の扉体によれば、化粧板のうち、少なくとも召し合せ部の先端側の一部を、カバー手段と枠材とで挟持したので、化粧板のうち、少なくとも召し合せ部の先端側の一部が枠材から剥がれることを低減でき、扉体の耐久性を一層向上させることが可能となる。
【0016】
請求項4に記載の扉体によれば、化粧板が、当該扉体における建物の外側に位置する平面状の側面と、召し合せ部の先端側に位置する平面状の側面と、召し合せ部における建物の内側に位置する平面状の側面とを有するように、当該化粧板を折り曲げたので、例えば、化粧板が、当該扉体における建物の外側に位置する平面状の側面と、召し合せ部における建物の内側に位置する平面状の側面とのみを有するように、当該化粧板が180度で折り曲げられた場合と比べて、化粧板の折り曲げ角度を低くすることができる。よって、化粧板を180度で折り曲げた場合と比べて、化粧板の塗膜の耐久性を向上させることができる。
【0017】
請求項5に記載の扉体によれば、カバー手段に設けられた凸部を、当該扉体における扉の戸先側の部分に形成された凹部に嵌合させたので、取付具等の他の部材を用いることなく、カバー手段を設置対象に対して簡易に取り付けることができるので、カバー手段の設置性を向上させることが可能となる。
【0018】
請求項6に記載の扉体によれば、
当該扉体のうち、少なくとも建物の外側の一部及び召し合せ部の先端側の一部を覆う化粧板と、化粧板の側面のうち、少なくとも召し合せ部の先端側に位置する側面の一部を覆うことができ、且つ、当該召し合せ部よりも建物の外側に突出しないように形成されたカバー手段とを備えたので、召し合せ部の先端側の部分が化粧板に覆われることに加えて、さらに化粧板がカバー手段によって覆われることになるため、この召し合せ部の先端側の部分が人や物に接触した場合には、カバー手段が化粧板よりも先に損傷することになる。よって、例えば、化粧板が健全な状態であるものの、カバー手段のみが損傷している場合には、化粧板を交換することなく、カバー手段を交換するだけで当該損傷の修理を行うことができるので、召し合せ部の先端側の部分が化粧板のみによって覆われている場合に比べて、召し合せ部の損傷に関する修理に要する手間を低減することが可能となる。また、扉体を全閉位置に位置させた状態において、カバー手段が召し合せ部よりも建物の外側に突出しないので、カバー手段の建物の外側への露出を抑えることでき、扉の意匠性を維持することが可能となる。
また、カバー手段に設けられた凸部を、当該扉体における扉の戸先側の部分に形成された凹部に嵌合させたので、取付具等の他の部材を用いることなく、カバー手段を設置対象に対して簡易に取り付けることができるので、カバー手段の設置性を向上させることが可能となる。
また、扉体は、扉体本体と、扉体本体よりも建物の外側に配置されたパネル体と、を備え、パネル体における扉の戸先側の部分に、召し合せ部と凹部を配置したので、これら召し合せ部及び凹部をパネル体に集約することができるので、例えば、パネル体に召し合せ部を配置し、扉体本体に凹部を配置した場合に比べて、扉体の製造性を向上させることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る扉体の実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念について説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0021】
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の開口部に設けられる扉を構成する扉体に関するものである。
【0022】
ここで、「建物」とは、その具体的な構造や種類は任意であるが、例えば、戸建て住宅、アパートやマンションの如き集合住宅、オフィスビル、商業施設、及び公共施設等を含む概念である。また、「建物の開口部」とは、建物の躯体の一部分(例えば、壁、天井、又は床等)において窓や入り口を設置するために形成された開口部である。また、「扉」(ドア)は、建物の開口部の出入り又は視界を抑制又は制限するための構造体を意味する。この扉の取り付け位置や用途は任意であるが、例えば玄関に設置される「玄関扉」、勝手口や通用口に設置される「勝手口扉」、あるいは建物内部に設置されるための「室内扉」を含む。また、この扉の開閉構造は任意であり、例えば、片開式の開き戸や両開式の開き戸(いわゆる親子扉)等の「開き戸」や「引き戸」として構成することができる。また、「丁番」とは、扉体を回動自在に軸支するためのものである。以下、実施の形態では、扉が、戸建て住宅の如き建物の玄関に配置された片開式の開き戸である場合について説明する。
【0023】
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0024】
(構成)
初めに、実施の形態に係る扉の構成について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る扉の正面図である。
図2は、
図1の扉の背面図である。
図3は、
図1の扉のA−A矢視断面図である。なお、以下の説明では、
図1のX方向を扉の左右方向(−X方向を扉の左方向、+X方向を扉の右方向)、
図1の紙面に対して直交する方向(Y方向)を扉の前後方向(紙面から手前側に至る方向(+Y方向)を扉の前方向(建物の外側の方向)、紙面から奥側に至る方向(−Y方向)を扉の後方向(建物の内側の方向)、
図1のZ方向を扉の上下方向(+Z方向を扉の上方向、−Z方向を扉の下方向)と称する。
【0025】
図1から
図3に示すように、扉1は、概略的に、枠体10と、枠化粧材16、17、18、扉体20とを備えて構成されている。ただし、扉1に関する特記しない構成については、従来と同様であるものとして説明を省略する。
枠化粧材
【0026】
(構成−枠体)
枠体10は、建物の躯体2に形成された開口部3の周縁に設置されるものであり、左右一対の縦枠11、12、及び上下一対の横枠13、14を備える。これら縦枠11、12、及び横枠13、14は、それぞれ開口部3の周縁における建物の躯体2に公知の方法で直接的に固定され、相互に組み合わせられて、全体として正面矩形環状の枠を構成する。以下では、必要に応じて、縦枠11、12のうち、扉1の戸先側(扉1の左右のうち、後述する丁番50から遠い側であり、実施の形態においては左側)の縦枠11を「戸先側縦枠11」と称し、扉1の戸尻側(扉体20の左右のうち、丁番50に近い側であり、実施の形態においては右側)の縦枠12を「戸尻側縦枠12」と称する。また、横枠13、14のうち、上側の横枠13を「上側横枠13」と称し、下側の横枠14を「下側横枠14」と称する。
【0027】
ここで、戸先側縦枠11には、デッドボルト受けと、ラッチ受けとが設けられている(いずれも図示省略)。デッドボルト受けは、扉体20を全閉位置(実施の形態においては
図1に示す位置)に位置させた状態において、扉体20に設けられた後述する公知のデッドボルトを受けるためのデッドボルト受容手段であり、後述するデッドボルトと対応する位置に配置されている。ラッチ受けは、扉体20に設けられた後述するラッチを受けるためのラッチ受容手段であり、ラッチと対応する位置に配置されている。
【0028】
また、戸先側縦枠11及び戸尻側縦枠12の各々には、戸当たり部15が設けられている。戸当たり部15は、扉体20の回動を制限するためのものである。この戸当たり部15は、戸先側縦枠11又は戸尻側縦枠12の全長(又は全長よりも若干短い長さ)にわたって形成されており、開口部3よりも建物の内側に配置されると共に、扉体20を全閉位置に位置させた状態において当該扉体20と当接するように配置されている。
【0029】
(構成−枠化粧材)
枠化粧材16、17、18、は、枠体10の外側に露出している側面を覆うためのものである。具体的には、枠化粧材16は戸先側縦枠11の外側に露出している側面の一部を覆うように設置され、枠化粧材17は戸尻側縦枠12の外側に露出している側面の一部を覆うように設置され、枠化粧材18は上側横枠13の外側に露出している側面の一部を覆うように設置されており、それぞれ躯体2に対してネジ等の固定具によって固定されている。以下では、必要に応じて、枠化粧材16、17、18、のうち、枠化粧材16を「戸先側枠化粧材16」と称し、枠化粧材17を「戸尻側枠化粧材17」と称し、枠化粧材18を「上側枠化粧材18」と称する。
【0030】
(構成−扉体)
扉体20は、建物の開口部3を開閉するための平板状の開閉体である。
図3に示すように、扉体20は、扉体本体30と、パネル体40a、40bと、丁番50とを備えている。
【0031】
(構成−扉体−扉体本体)
扉体本体30は、扉体20の基本構造体であり、扉枠31、化粧板32、33、及び断熱材34を備える。
【0032】
(構成−扉体−扉体本体−扉枠)
扉枠31は、扉体本体30の剛性を主として担うものである。この扉枠31は、複数のスチール製の枠材31cを組み合わせることによって、正面形状が矩形環状となるように形成されている。また、これら複数の枠材31cは、左右一対の縦枠材31a、31b、及び上下一対の横枠材(図示省略)から構成されている。このうち、左右一対の縦枠材31a、31bは、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成されており、上下方向に略沿うように配置されている。また、上下一対の横枠材は、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成されており、左右方向に略沿うように配置されている。以下では、必要に応じて、縦枠材31a、31bのうち、扉1の戸先側の縦枠材31aを「戸先側縦枠材31a」と称し、扉1の戸尻側の縦枠材31bを「戸尻側縦枠材31b」と称する。なお、これら縦枠材31a、31b及び横枠材を特に区別する必要のないときは、単に「枠材31c」と総称する。
【0033】
また、この扉体本体30には、扉窓31fが設けられている。扉窓31fは、扉1の意匠性や採光性を高めるための窓である。この扉窓31fは、扉体本体30に形成された開口部31hに複層ガラス31gを固定されており、より具体的には、扉体本体30の左右及び上下の中央位置に形成された開口部31hであって、正面形状が縦長矩形状である開口部31hの周縁に設けられた扉窓枠31iに対して、複層ガラス31gが固定具を介して固定されている。この扉窓枠31iの材質は任意であるが、軽量で加工性及び意匠性に優れた材質であることが好ましく、例えば、スチール材が採用されている。
【0034】
(構成−扉体−扉体本体−化粧板)
化粧板32、33は、扉枠31及び断熱材34を覆うためのものである。これら化粧板32、33は、扉体本体30のうち、少なくとも建物の外側の一部(実施の形態では、扉枠31及び断熱材34の周囲)を覆うように、扉枠31に取り付けられており、より具体的には、扉枠31及び断熱材34を建物の内側及び建物の外側から挟むように配置され、扉枠31及び断熱材34に対して接着剤等によって固定されている。以下では、必要に応じて、化粧板32、33のうち、建物の内側に配置された化粧板32を「屋内側化粧板32」と称し、建物の外側に配置された化粧板33を「屋外側化粧板33」と称する。
【0035】
(構成−扉体−扉体本体−断熱材)
断熱材34は、熱エネルギーの移動を遮断するためのものである。この断熱材34は、例えば公知の断熱材(例えばフェノール樹脂発泡材等)を用いて構成されており、扉枠31の内部に充填されている。
【0036】
(構成−扉体−扉体本体−その他の構成)
また、扉体本体30における扉1の戸先側には、把手35、ラッチ(図示省略)、及び施錠装置(図示省略)が設けられている。このうち、把手35は、ユーザが扉体20の開閉操作を行うためのものであり、扉体本体30の建物の外側の側面及び建物の内側の側面における相互に対応する位置に配置されている。また、ラッチは、施錠装置による施錠の有無に関わらず、扉体20を全閉位置に維持するためのものである。このラッチは、扉体本体30の内部に設けられた連動機構(図示省略)を介して把手35と連結されており、ユーザによる把手35の操作に連動して、ラッチを扉体本体30における扉1の戸先側の側面から出し入れすることができる。これにより、扉体20を全閉位置に位置させた状態において、このラッチを戸先側縦枠11に設けられたラッチ受け(図示省略)に係止させることにより、扉体20を全閉位置に維持することができる。また、施錠装置は、扉体20を施錠するための装置である。この施錠装置は、デッドボルト(図示省略)を備えて構成されており、より具体的には、ユーザが扉体本体30の前方から鍵操作を行うことにより、デッドボルトを扉体本体30における扉1の戸先側の側面から出し入れすることができ、扉体20を全閉位置に位置させた状態において、このデッドボルトを戸先側縦枠11に設けられたデッドボルト受け(図示省略)に係止させることで、扉体20を施錠することができる。
【0037】
また、扉体本体30の上側には、ドアクローザ36が設けられている。ドアクローザ36は、扉体20が開かれた場合に、この扉体20を安全な速度で自動的に閉じるためのものであると共に、扉体20の回動状態が扉体20の全開位置(例えば、扉体20が、当該扉体20の全閉位置から建物の外側に向けて90度程度開かれた状態となる位置)以上に開かれた状態になることを規制するためのものである。このドアクローザ36は、当該ドアクローザ36のアーム部(図示省略)を前後方向に向けて回転させることができ、扉体20を全開位置に位置させた状態で、扉体20が開けられる際の力を復元力として利用しながら、当該ドアクローザ36のダンパ部(図示省略)によって急激な戻りを抑制することができる。
【0038】
(構成−扉体−パネル体)
パネル体40a、40bは、扉体20の意匠性(特に、扉体20の建物の外側の意匠性)や耐火性を高めるために、扉体本体30の少なくとも一部(ただし、扉体本体30の扉窓31fを除く)を覆うためのパネルである。これらパネル体40a、40bは、扉体本体30よりも建物の外側に配置されていると共に(具体的には、扉体本体30の屋外側化粧板33と当接するように配置され)、相互に間隔を隔てて左右方向に沿って並設配置されている。以下では、必要に応じて、パネル体40a、40bのうち、扉1の戸先側に配置されたパネル体40aを「戸先側パネル体40a」と称し、扉1の戸尻側に配置されたパネル体40bを「戸尻側パネル体40b」と称する。
【0039】
(構成−扉体−パネル体−戸先側パネル体)
戸先側パネル体40aは、扉体本体30における戸先側を覆うためのものである。この戸先側パネル体40aは、化粧板43、44と、コア45とを備えている。
【0040】
化粧板43、44は、屋内側と屋外側から相互に対向するように配置されることで、中空箱状体を構成する。化粧板43は、戸先側パネル体40aの屋外側に設置され、化粧板44は、戸先側パネル体40aの屋内側に設置されている。以下では、必要に応じて、化粧板43、44のうち、化粧板43を「屋外側化粧板43」と称し、化粧板44を「屋内側化粧板44」と称する。屋内側化粧板44は、扉体本体30の屋外側化粧板33に対してリベット等によって固定されている。また、この屋内側化粧板44に対してコア45が接着剤によって接続され、さらにこれら屋内側化粧板44及びコア45に対して屋外側化粧板43が接着剤によって接続されている。
【0041】
コア45は、パネル体40a、40bの心材である。このコア45は、正面形状が矩形状となるように形成されており、化粧板43、44によって囲繞された空間内に充填されている(ただし、化粧板43、44によって囲繞された空間のうち、後述する枠材70が収容される部分には充填されないものとする)。また、このコア45の具体的な構造や材質は任意であるが、例えば、比較的軽量で、且つ高い剛性を有するハニカムコアにて形成されている。
【0042】
(構成−扉体−パネル体−戸尻側パネル体)
戸尻側パネル体40bは、扉体本体30における戸尻側を覆うためのものである。この戸尻側パネル体40bは、戸先側パネル体40aと略同一に構成されており、屋内側と屋外側から相互に対向するように配置されることで、中空箱状体を構成する化粧板43、44と、これら化粧板43、44によって囲繞された空間内に充填されたコア45とを備えている。
【0043】
(構成−扉体−丁番)
丁番50は、扉体20を戸尻側縦枠12に対して開動自在に軸支するためのものである。この丁番50は、扉体20の扉体本体30における扉1の戸尻側の端部において、相互に間隔を隔てて上下方向に沿って複数並設されている。また、この丁番50は、公知の旗丁番と同様に構成されており、具体的には、円筒状の上軸受と、上軸受に差し込み自在な棒状の下軸と、上軸受に接続された上支持片と、下軸に接続された下支持片とを備えている(いずれも図示省略)。そして、下軸が上軸受に差し込まれた状態において、上支持片が、扉体本体30の屋内側化粧板32又は屋外側化粧板33に形成された挿通孔(図示省略)を介して、戸尻側縦枠材31bに対して取付ネジ等の固定具により固定されていると共に、下支持片が、戸尻側縦枠12に対して取付ネジ等の固定具により固定されている。
【0044】
(構成−召し合せ部)
次に、召し合せ部41について説明する。
図4は、
図3のB領域の拡大図である。
図3、
図4に示すように、扉1の意匠性及び防犯性の観点から、扉体20を全閉位置に位置させた状態において、扉体20の扉1の戸先側と当該開口部3との相互間の隙間が建物の外側から見えないようにするため、扉体20は召し合せ部41を備えている。この召し合せ部41は、扉体20によって開口部3が閉鎖されている場合に、当該扉体20と当該開口部3との相互間の隙間を覆うものである。具体的には、召し合せ部41は、戸先側パネル体40aの空間部の一部として構成されており、戸先側パネル体40aにおける扉1の戸先側の部分のうち、開口部3よりも建物の外側に位置する部分において、戸先側縦枠11に向けて突出するように配置されている(ただし、召し合せ部41は、隣接する躯体2や戸先側縦枠材31aと干渉しない程度に突出するように配置されている)。
【0045】
(構成−召し合せ部−化粧板)
この召し合せ部41のうち、少なくとも建物の外側の一部及び先端側の一部(実施の形態では、建物の外側の全部、先端側の全部、及び建物の内側の全部)は、屋外側化粧板43によって覆われている。すなわち、上述したように、戸先側パネル体40aには、屋外側化粧板43が設けられており、この屋外側化粧板43によって、戸先側パネル体40aの外側の全部が覆われているが、さらにこの屋外側化粧板43における戸先側の先端部分が戸先側縦枠11に向けて突出しており、この突出部分によって、召し合せ部41の先端側の全部と建物の内側の全部とが覆われている。
【0046】
このように召し合せ部41を覆う屋外側化粧板43は、従来のように屋外側化粧板43を180度で折り曲げた場合と比べて、屋外側化粧板43の塗膜の耐久性を向上させることができるように形成されている。具体的には、
図4、
図5に示すように、屋外側化粧板43が、当該屋外側化粧板43の側面のうち召し合せ部41の建物の外側に位置する平面状の側面43a(以下、「第1側面43a」と称する)と、当該屋外側化粧板43の側面のうち召し合せ部41における先端側に位置する平面状の側面43b(以下、「第2側面43b」と称する)と、当該屋外側化粧板43の側面のうち召し合せ部41よりも建物の内側に位置する平面状の側面43c(以下、「第3側面43c」と称する)とを有するように、当該屋外側化粧板43が折り曲げられている。より具体的には、第1側面43aと第2側面43bとの内角、及び第2側面43bと第3側面43cとの内角が、それぞれ略直角になるように折り曲げられることで、屋外側化粧板43の折り曲げられた部分における水平断面による断面形状が略J字状となっている。換言すれば、このような屋外側化粧板43の折り曲げが可能となるように、召し合せ部41の形状が設定されている。具体的には、召し合せ部41における先端側の部分の前後方向の長さL1を屋外側化粧板43の厚さの2倍を十分に超える長さに設定することにより、上述した屋外側化粧板43の折り曲げが可能となる。
【0047】
このような構成により、屋外側化粧板43が第1側面43a及び第3側面43cのみを有するように、当該屋外側化粧板43が180度で折り曲げられた場合と比べて、屋外側化粧板43の塗膜の耐久性を向上させることができるように形成されている。
【0048】
(構成−召し合せ部−保護カバー)
また、少なくとも召し合せ部41の先端側の一部が屋外側化粧板43のみによって覆われている場合において、当該屋外側化粧板43における召し合せ部41の先端側の部分が損傷したことにより、当該損傷を修理する場合には、屋外側化粧板43の損傷部分のみを交換することができないため、屋外側化粧板43全体を交換することにより修理しければならない。よって、この修理に要する手間が多大になる可能性があった。
【0049】
そこで、このような問題を解消できるように、実施の形態では、扉体20が保護カバー60を備えている。
図5は、扉体本体30、戸先側パネル体40a、及び保護カバー60の詳細を示す図である。
図6は、保護カバー60を示す図であり、(a)は背面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。保護カバー60は、扉体20の戸先側を保護するためのカバー手段である。
図4から
図6に示すように、この保護カバー60は、戸先側縦枠11と間隔を隔てて、扉体本体30の屋外側化粧板33、屋内側化粧板32、及び、戸先側パネル体40aの屋外側化粧板43と当接するように配置されている。また、この保護カバー60は、当該保護カバー60によって、扉体本体30の屋内側化粧板32、屋外側化粧板33、及び、戸先側パネル体40aの屋外側化粧板43の側面のうち、少なくとも召し合せ部41の先端側に位置する側面の一部を覆うことができ、且つ、当該召し合せ部41よりも建物の外側に突出しないように形成されている。具体的には、この保護カバー60は、第1側片61と、第2側片62と、第3側片63とから、水平断面による断面形状が略N字状となるように形成されていると共に、扉体本体30の上下方向の全長(又は全長よりも若干短い長さ)にわたって形成されている。
【0050】
ここで、保護カバー60の各部のうち、第1側片61は、当該第1側片61の幅が召し合せ部41における先端側の部分の前後方向の長さL1よりも短くなるように形成されており、当該第1側片61が戸先側パネル体40aよりも建物の外側に突出することなく、且つ、屋外側化粧板43の第2側面43bと当接するように配置されている。また、第2側片62は、当該第2側片62の幅が召し合せ部41における建物の内側の部分の左右方向の長さL2と略同一の長さとなるように形成されており、屋外側化粧板43の第3側面43cと当接するように配置されている。また、第3側片63は、当該第3側片63の幅が召し合せ部41における建物の内側の端部から扉体本体30における建物の内側の端部に至る長さL3と略同一の長さとなるように形成されており、扉体本体30の屋外側化粧板33(又は屋内側化粧板32)の側面のうち扉1の戸先側に位置する側面と当接するように配置されている。さらに、この第3側片63には、複数の挿通孔64と、第1開口部65と、第2開口部66とが形成されている。このうち、複数の挿通孔64は、保護カバー60を扉体本体30の戸先側縦枠材31aに取り付けるための皿ネジ103を挿通するための貫通孔であり、所定の間隔を隔てて上下方向に沿って並設配置されている。また、第1開口部65は、ラッチを扉体本体30における扉1の戸先側の側面から出し入れするための開口であり、当該ラッチと対向する位置に配置されている。また、第2開口部66は、施錠装置のデッドボルトを扉体本体30における扉1の戸先側の側面から出し入れするための開口であり、デッドボルトと対向する位置に配置されている。
【0051】
このように構成された保護カバー60の各部は任意の方法や材質で製造することができるが、例えば、保護カバー60に人や物等が衝突した場合に、屋外側化粧板43における保護カバー60で覆われている部分に損傷が生じることを抑制することが可能な厚さや剛性を有するように、アルミニウムの押出成形により製造することができる。なお、複数の挿通孔64、第1開口部65、及び第2開口部66は、この押出成形の後に、打ち抜き形成される。
【0052】
以上のような保護カバー60の構成により、召し合せ部41の先端側の部分が屋外側化粧板43に覆われることに加えて、さらに屋外側化粧板43が保護カバー60によって覆われることになるため、この召し合せ部41の先端側の部分が人や物に接触した場合には、保護カバー60が屋外側化粧板43よりも先に損傷することになる。よって、例えば、屋外側化粧板43が健全な状態であるものの、保護カバー60のみが損傷している場合には、屋外側化粧板43を交換することなく、保護カバー60を交換するだけで当該損傷の修理を行うことができるので、召し合せ部41の先端側の部分が屋外側化粧板43のみによって覆われている場合に比べて、召し合せ部41の損傷に関する修理に要する手間を低減すること可能となる。また、扉体20を全閉位置に位置させた状態において、保護カバー60が召し合せ部41よりも建物の外側に突出しないので、保護カバー60の建物の外側への露出を抑えることでき、扉1の意匠性を維持することが可能となる。
【0053】
(構成−召し合せ部−枠材)
また、
図4、
図5に示すように、召し合せ部41が屋外側化粧板43によって覆われているものの、この屋外側化粧板43の強度は比較的低いことから、当該屋外側化粧板43に人や物とが衝突すると、当該屋外側化粧板43が容易に変形してしまう可能性がある。そこで、このような問題を解消するために、実施の形態では、戸先側パネル体40aが枠材70を備えている。この枠材70は、屋外側化粧板43を補強するためのものであり、第1枠部80と、第2枠部90とを備えている。
【0054】
(構成−召し合せ部−枠材−第1枠部)
第1枠部80は、屋外側化粧板43のうち、召し合せ部41を覆っている部分を補強するためのものである。
図4、
図5に示すように、この第1枠部80は、召し合せ部41に設けられており、屋外側化粧板43の内側面のうち、少なくとも召し合せ部41の先端側に位置する内側面(すなわち、少なくとも第1側面43aの内側面)と当接するように配置され、当該屋外側化粧板43に対して接着剤により固定されている。また、この第1枠部80は、当該第1枠部80が、屋外側化粧板43の側面のうち、少なくとも第1側面43aの内側面に略沿うように、第1側片81と、第2側片82と、第3側片83とから、水平断面による断面形状が略J字状となるように形成されていると共に、屋外側化粧板43の上下方向の全長(又は全長よりも若干短い長さ)にわたって形成されている。
【0055】
ここで、第1枠部80の各部のうち、第1側片81は、当該第1側片81の幅が屋外側化粧板43の第1側面43aの幅と略同一となるように形成されており、当該第1側面43aの内側面と当接するように配置されている。また、第2側片82は、当該第2側片82の幅が屋外側化粧板43の第2側面43bの幅と略同一となるように形成されており、当該第2側片82及び保護カバー60の第1側片61によって、屋外側化粧板43における当該第1側片61に覆われている部分が挟持されるように、当該第2側面43bの内側面と当接して配置されている。また、第3側片83は、当該第3側片83の幅が屋外側化粧板43の第3側面43cの幅と略同一となるように形成されており、当該第3側片83及び保護カバー60の第2側片62によって、屋外側化粧板43における当該第2側片62に覆われている部分が挟持されるように、当該第3側面43cの内側面と当接して配置されている。
【0056】
(構成−召し合せ部−第2枠部)
第2枠部90は、屋外側化粧板43、屋内側化粧板44のうち、戸先側パネル体40aの空間部のうち、召し合せ部41以外の空間部42(以下、「本体部42」と称する)を覆っている部分を補強するためのものである。
図4、
図5に示すように、この第2枠部90は、本体部42に設けられており、屋外側化粧板43、屋内側化粧板44の内側面のうち、少なくとも本体部42における建物の外側に位置する内側面と当接するように配置され、当該化粧板43に対して接着剤により固定されている。また、この第2枠部90は、当該第2枠部90が、屋外側化粧板43、屋内側化粧板44の側面のうち、少なくとも本体部42における建物の外側に位置する側面に略沿うように、第1側片91と、第2側片92と、第3側片93と、第4側片94と、第5側片95とから、水平断面による断面形状が略コ字状となるように形成されていると共に、屋外側化粧板43(又は屋内側化粧板44)の上下方向の全長(又は全長よりも若干短い長さ)にわたって形成されている。
【0057】
ここで、第2枠部90の各部のうち、第1側片91は、当該第1側片91の幅が第1枠部80の第1側片81における扉1の戸尻側の端部からコア45における扉1の戸先側の端部に至る長さL4と略同一の長さとなるように形成されており、屋外側化粧板43の本体部42における建物の外側に位置する内側面と当接するように配置されている。また、第2側片92は、当該第2側片92の幅が召し合せ部41における先端側の部分の前後方向の長さL1と略同一となるように形成されており、第1側片91における扉1の戸先側の端部から建物の内側に向けて突出するように配置されている。また、第3側片93は、当該第3側片93の幅が第2側片92における建物の内側の端部から保護カバー60の第3側片63における建物の外側の端部に至る長さL5と略同一となるように形成されており、第2側片92における建物の内側の端部から戸先側縦枠11に向けて突出するように配置されている。また、第4側片94は、当該第4側片94の幅が保護カバー60の第3側片63における建物の外側の端部から本体部42における建物の内側の端部に至る長さL6と略同一となるように形成されており、当該第4側片94及び保護カバー60の第3側片63によって、屋内側化粧板44における当該第3側片63に覆われている部分が挟持されるように、当該部分の内側面と当接して配置されている。また、第5側片95は、当該第5側片95の幅が第2枠部90の第4側片94からコア45における扉1の戸先側の端部に至る長さL7と略同一となるように形成されており、屋内側化粧板44の本体部42における建物の内側に位置する内側面と当接するように配置されている。
【0058】
なお、この枠材70は、任意の方法や材質で製造することができる。例えば、スチール製の板状体を折り曲げ成形することにより、第1枠部80と第2枠部90とをそれぞれ形成した後に、これら第1枠部80及び第2枠部90を相互に溶接等することで製造してもよい。
【0059】
以上のような枠材70の構成により、当該枠材70によって、屋外側化粧板43の強度を向上させることができるため、扉体20の耐久性を向上させることが可能となる。特に、屋外側化粧板43のうち、少なくとも召し合せ部41の先端側の一部が保護カバー60と枠材70とで挟持されているので(具体的には、上述したように、屋外側化粧板43における保護カバー60の第1側片61に覆われている部分が、第1枠部80の第2側片82と当該第1側片61とで挟持されているので)、屋外側化粧板43のうち、少なくとも召し合せ部41の先端側の一部が枠材70から剥がれることを低減でき、扉体20の耐久性を一層向上させることが可能となる。
【0060】
(構成−召し合せ部−保護カバーの取付構造)
また、上述した保護カバー60の取付構造については、以下に示す工夫が施されている。
【0061】
まず、保護カバー60の取り付け及び取り外しが容易となる取付構造が採用されている。具体的には、
図4、
図5に示すように、戸先側パネル体40aが、本体部42における扉1の戸先側の部分のうち、保護カバー60によって覆われている部分に形成された凹部100を備えていると共に、保護カバー60には、第1凸部101(凸部)が設けられている。そして、第1凸部101が、凹部100に嵌合されている。
【0062】
このうち、凹部100は、第1凸部101と嵌合可能なものである。この凹部100は、戸先側パネル体40aの第2枠部90に設けられており(なお、実施の形態では、屋内側化粧板44に覆われていない部分に設けられているものとする)、水平断面による断面形状が、扉1の戸尻側に向けて突出する略コ字状(又は略C字状)にて形成されていると共に、第2枠部90の第4側片94における建物の外側の端部近傍において、当該第4側片94の上下方向の全長にわたって形成されている。また、この凹部100の深さ(すなわち、凹部100の左右方向の長さ)については、具体的には、当該凹部100の内部に第1凸部101全体を収めることができるように、第1凸部101の突出長さ以上の長さに設定されている。また、第1凸部101は、扉1の戸尻側に向けて突出するものである。この第1凸部101は、保護カバー60の第3側片63における建物の外側の端部において、当該第3側片63の上下方向全長にわたって形成されている。また、これら凹部100及び第1凸部101の形成位置については、上述したように、凹部100が第2枠部90の第4側片94における建物の外側の端部近傍に形成され、第1凸部101が保護カバー60の第3側片63における建物の外側の端部に形成されることに限られず、例えば、凹部100が第1枠部80の第3側片93における扉1の戸尻側の端部近傍に形成され、第1凸部101が保護カバー60の第2側片62における凹部100と対向する部分に形成されてもよい。
【0063】
このような取付構造により、取付具等の他の部材を用いることなく、第1凸部101及び凹部100による嵌合によって、保護カバー60を戸先側パネル体40aに対して簡易に取り付けることができるので、保護カバー60の設置性を向上させることが可能となる。また、特に、戸先側パネル体40aには、召し合せ部41に加えて、凹部100も配置されているので、これら召し合せ部41及び凹部100を戸先側パネル体40aに集約することができるので、例えば、戸先側パネル体40aに召し合せ部41を配置し、扉体本体30に凹部100を配置した場合に比べて、扉体20の製造性を向上させることが可能となる。
【0064】
また、保護カバー60の第3側片63を扉体本体30及び戸先側パネル体40aに対して強固に取り付けることが可能な取付構造が採用されている。具体的には、
図4、
図5に示すように、保護カバー60には、第1凸部101とは異なる位置に配置された第2凸部102が設けられている。そして、第1凸部101及び第2凸部102に、扉体本体30及び戸先側パネル体40aが挟持されている。
【0065】
ここで、第2凸部102は、扉1の戸尻側に向けて突出するものである。この第2凸部102は、保護カバー60の第3側片63における建物の内側の端部において、当該第3側片63の上下方向全長にわたって形成されており、扉体本体30の屋内側化粧板32と密着して当接するように配置されている。
【0066】
このような取付構造により、第1凸部101及び第2凸部102によって扉体本体30及び戸先側パネル体40aを挟持することで、保護カバー60の第3側片63を扉体本体30及び戸先側パネル体40aに対して容易かつ強固に取り付けることができるため、保護カバー60の設置性を一層向上させることが可能となる。
【0067】
また、保護カバー60の第3側片63における幅が比較的長い場合でも、当該保護カバー60を扉体本体30及び戸先側パネル体40aに対して強固に取り付けることが可能な取付構造が採用されている。具体的には、
図4、
図5に示すように、保護カバー60の第3側片63が、当該第3側片63の複数の挿通孔64、及び扉体本体30の戸先側縦枠材31aに形成された複数のネジ孔であって、複数の挿通孔64に対応する位置にそれぞれ配置された複数のネジ孔(図示省略)を介して、当該戸先側縦枠材31aに対して皿ネジ103により固定されている。
【0068】
このような取付構造により、保護カバー60の第3側片63における幅が比較的長い場合でも、保護カバー60(特に、保護カバー60の第3側片63)を扉体本体30及び戸先側パネル体40aに対して強固に取り付けることできるので、保護カバー60の設置性をさらに一層向上させることが可能となる。
【0069】
(構成−扉体の製造方法)
最後に、扉体20の製造方法について説明する。
【0070】
まず、扉体本体30を公知の方法で製造する。次に、戸先側パネル体40aを製造するために、以下の工程を行う。まず、扉体本体30の屋外側化粧板33が上向きとなるように、当該扉体本体30を組立台(図示省略)の上面に載置する。次に、屋内側化粧板44の内面が上向きとなるように、この屋内側化粧板44を屋外側化粧板33の外面における所定の固定位置に載置した後、この屋内側化粧板44をこの屋外側化粧板33に対してリベットによって固定する。次に、この屋内側化粧板44の各側面のうち、コア45及び枠材70に対して当接する面に接着剤を塗布した後、これらコア45及び枠材70をそれぞれ屋内側化粧板44の内面における所定の固定位置に載置することにより、これらコア45及び枠材70を屋内側化粧板44に固定する。そして、屋外側化粧板43の各側面のうち、コア45及び枠材70に対して当接する面に接着剤を塗布した後、この塗布面を下側にして屋外側化粧板43をコア45及び枠材70に対して載置することにより、屋外側化粧板43をコア45及び枠材70に固定する。次いで、戸尻側パネル体40bを、戸先側パネル体40aと同様の方法により製造する(ただし、枠材70の固定は省略する)。
【0071】
次に、保護カバー60を扉体本体30及び戸先側パネル体40aに対して取り付けるために、以下の工程を行う。まず、保護カバー60に形成された第1凸部101及び第2凸部102を扉体本体30及び戸先側パネル体40aと対向させて、この第1凸部101を戸先側パネル体40aに形成された凹部100に嵌合すると共に、これら第1凸部101及び第2凸部102で扉体本体30及び戸先側パネル体40aを挟持できるように、保護カバー60を扉1の戸尻側に向けて移動させる。そして、第1凸部101が凹部100に嵌合されると共に、第1凸部101及び第2凸部102で扉体本体30及び戸先側パネル体40aが挟持された後、保護カバー60を、当該保護カバー60の第3側片63における複数の挿通孔64及び扉体本体30の戸先側縦枠材31aに形成された複数のネジ孔を介して、当該戸先側縦枠材31aに対して皿ネジ103により固定する。なお、保護カバー60を扉体本体30及び戸先側パネル体40aから取り外す場合には、扉体20に取り付けられた保護カバー60を固定している皿ネジ103をすべて取り外した後に、この保護カバー60を引き抜くように移動させることで、保護カバー60を取り外すことができる。
【0072】
(実施の形態の効果)
このように実施の形態によれば、戸先側パネル体40aのうち、少なくとも召し合せ部41における建物の外側の一部及び召し合せ部41の先端側の一部を覆う屋外側化粧板43と、この屋外側化粧板43の側面のうち、少なくとも召し合せ部41の先端側に位置する側面の一部を覆うことができ、且つ、当該召し合せ部41よりも建物の外側に突出しないように形成された保護カバー60とを備えたので、召し合せ部41の先端側の部分が屋外側化粧板43に覆われることに加えて、さらに屋外側化粧板43が保護カバー60によって覆われることになるため、この召し合せ部41の先端側の部分が人や物に接触した場合には、保護カバー60が屋外側化粧板43よりも先に損傷することになる。よって、例えば、屋外側化粧板43が健全な状態であるものの、保護カバー60のみが損傷している場合には、屋外側化粧板43を交換することなく、保護カバー60を交換するだけで当該損傷の修理を行うことができるので、召し合せ部41の先端側の部分が屋外側化粧板43のみによって覆われている場合に比べて、召し合せ部41の損傷に関する修理に要する手間を低減することが可能となる。また、扉体20を全閉位置に位置させた状態において、保護カバー60が召し合せ部41よりも建物の外側に突出しないので、保護カバー60の建物の外側への露出を抑えることでき、扉1の意匠性を維持することが可能となる。
【0073】
また、戸先側パネル体40aのうち、少なくとも召し合せ部41に設けられた枠材70であって、屋外側化粧板43の内側面のうち、少なくとも当該召し合せ部41の先端側に位置する内側面と当接するように配置された枠材70を備えたので、この枠材70によって、屋外側化粧板43の強度を向上させることができるため、扉体20の耐久性を向上させることが可能となる。
【0074】
また、戸先側パネル体40aの屋外側化粧板43のうち、少なくとも召し合せ部41の先端側の一部を、保護カバー60と枠材70とで挟持したので、この屋外側化粧板43のうち、少なくとも召し合せ部41の先端側の一部が枠材70から剥がれることを低減でき、扉体20の耐久性を一層向上させることが可能となる。
【0075】
また、戸先側パネル体40aの屋外側化粧板43が、扉体20における建物の外側に位置する平面状の側面である第1側面43aと、召し合せ部41の先端側に位置する平面状の側面である第2側面43bと、召し合せ部41における建物の内側に位置する平面状の側面である第3側面43cとを有するように、当該屋外側化粧板43を折り曲げたので、例えば、屋外側化粧板43が第1側面43a及び第3側面43cのみを有するように、当該屋外側化粧板43が180度で折り曲げられた場合と比べて、屋外側化粧板43の折り曲げ角度を低くすることができる。よって、屋外側化粧板43を180度で折り曲げた場合と比べて、屋外側化粧板43の塗膜の耐久性を向上させることができる。
【0076】
また、保護カバー60に設けられた第1凸部101を、戸先側パネル体40aにおける扉1の戸先側の部分に形成された凹部100に嵌合させたので、取付具等の他の部材を用いることなく、保護カバー60を戸先側パネル体40aに対して簡易に取り付けることができるので、保護カバー60の設置性を向上させることが可能となる。
【0077】
また、扉体20は、扉体本体30と、扉体本体30よりも建物の外側に配置された戸先側パネル体40aと、を備え、戸先側パネル体40aにおける扉1の戸先側の部分に、召し合せ部41と凹部100を配置したので、これら召し合せ部41及び凹部100を戸先側パネル体40aに集約することができるので、例えば、戸先側パネル体40aに召し合せ部41を配置し、扉体本体30に凹部100を配置した場合に比べて、扉体20の製造性を向上させることが可能となる。
【0078】
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0079】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、召し合せ部41の損傷に関する修理に要する手間が、従来と同程度であっても、従来と異なる構造により従来と同程度の手間となっている場合には、本願の課題は解決している。
【0080】
(扉体について)
上記実施の形態では、扉体20は、扉体本体30と、パネル体40a、40bとを備えていると説明したが、これに限られず、例えばパネル体40a、40bを省略してもよい。この場合には、召し合せ部41、凹部100、及び枠材70が扉体本体30に配置される。また、この枠材70の形成については、扉体本体30の戸先側縦枠材31aと一体に形成されてもよく、あるいは、扉体本体30の戸先側縦枠材31aと別体に形成されてもよい。
【0081】
(保護カバーについて)
上記実施の形態では、保護カバー60は、戸先側パネル体40aにおける扉1の戸先側の少なくとも一部や扉体本体30における扉1の戸先側の少なくとも一部を覆うものであると説明したが、これに限られず、例えば、戸先側パネル体40aにおける扉1の戸先側の少なくとも一部のみを覆うものであってもよい。この場合には、保護カバー60は、第2凸部102を省略してもよく、あるいは、第2凸部102及び第3側片63を省略してもよい。
【0082】
また、上記実施の形態では、第1側片61の幅が戸先側パネル体40aの召し合せ部41における先端側の部分の前後方向の長さL1よりも短く設定されていると説明したが、これに限られない。例えば、第1側片61における建物の外側の端部が、戸先側パネル体40aにおける建物の外側の側面と面一となるように、当該第1側片61の幅が召し合せ部41における先端側の部分の前後方向の長さL1と略同一に設定されてもよい。
【0083】
(凹部及び第1凸部について)
上記実施の形態では、戸先側パネル体40aが凹部100を備えていると共に、保護カバー60には、第1凸部101が設けられていると説明したが、これに限られず、例えば、戸先側パネル体40aが第1凸部101を備えていると共に、保護カバー60には、凹部100が設けられてもよい。あるいは、これら凹部100及び第1凸部101を省略してもよい。
【0084】
また、上記実施の形態では、凹部100が第2枠部90の第4側片94に形成され、第1凸部101が保護カバー60の第3側片63に形成されると説明したが、これに限られない。例えば、凹部100が第1枠部80の第3側片83に形成され、第1凸部101が保護カバー60の第2側片62に形成されてもよい。あるいは、凹部100が扉体本体30の戸先側縦枠材31aに形成され、第1凸部101が保護カバー60の第3側片63に形成されてもよい。
【0085】
また、上記実施の形態では、凹部100及び第1凸部101がそれぞれ1つ設置されていると説明したが、例えば、凹部100及び第1凸部101がそれぞれ複数設置されてもよい。
【0086】
(召し合せ部及び凹部の配置について)
上記実施の形態では、召し合せ部41及び凹部100が、戸先側パネル体40aに配置されていると説明したが、これに限られない。例えば、戸先側パネル体40aに召し合せ部41を配置し、扉体本体30に凹部100を配置してもよい。
【0087】
(付記)
付記1の扉体は、建物の開口部に設けられる扉を構成する扉体であって、当該扉体における前記扉の戸先側の部分のうち、前記開口部よりも前記建物の外側に位置する部分に形成された召し合せ部であって、当該扉体によって前記開口部が閉鎖されている場合に、当該扉体と当該開口部との相互間の隙間を覆うための召し合せ部と、当該扉体のうち、少なくとも前記建物の外側の一部及び前記召し合せ部の先端側の一部を覆う化粧板と、前記化粧板の側面のうち、少なくとも前記召し合せ部の先端側に位置する側面の一部を覆うことができ、且つ、当該召し合せ部よりも前記建物の外側に突出しないように形成されたカバー手段と、を備えている。
【0088】
付記2の扉体は、付記1に記載の扉体において、当該扉体のうち、少なくとも前記召し合せ部に設けられた枠材であって、前記化粧板の内側面のうち、少なくとも当該召し合せ部の先端側に位置する内側面と当接するように配置された枠材を備えた。
【0089】
付記3の扉体は、付記2に記載の扉体において、前記化粧板のうち、少なくとも前記召し合せ部の先端側の一部を、前記カバー手段と前記枠材とで挟持した。
【0090】
付記4の扉体は、付記1から3のいずれか一項に記載の扉体において、前記化粧板が、当該扉体における前記建物の外側に位置する平面状の側面と、前記召し合せ部の先端側に位置する平面状の側面と、前記召し合せ部における前記建物の内側に位置する平面状の側面とを有するように、当該化粧板を折り曲げた。
【0091】
付記5の扉体は、付記1から4のいずれか一項に記載の扉体において、当該扉体における前記扉の戸先側の部分のうち、前記カバー手段によって覆われている部分に形成された凹部を備え、前記カバー手段には、前記凹部に対向するように配置された凸部であって、前記扉の戸尻側に向けて突出した凸部を設け、前記凸部を、前記凹部に嵌合させた。
【0092】
付記6の扉体は、付記5に記載の扉体において、前記扉体は、扉体本体と、前記扉体本体よりも前記建物の外側に配置されたパネル体と、を備え、前記パネル体における前記扉の戸先側の部分に、前記召し合せ部と前記凹部を配置した。
【0093】
(付記の効果)
付記1の扉体によれば、当該扉体のうち、少なくとも建物の外側の一部及び召し合せ部の先端側の一部を覆う化粧板と、化粧板の側面のうち、少なくとも召し合せ部の先端側に位置する側面の一部を覆うことができ、且つ、当該召し合せ部よりも建物の外側に突出しないように形成されたカバー手段とを備えたので、召し合せ部の先端側の部分が化粧板に覆われることに加えて、さらに化粧板がカバー手段によって覆われることになるため、この召し合せ部の先端側の部分が人や物に接触した場合には、カバー手段が化粧板よりも先に損傷することになる。よって、例えば、化粧板が健全な状態であるものの、カバー手段のみが損傷している場合には、化粧板を交換することなく、カバー手段を交換するだけで当該損傷の修理を行うことができるので、召し合せ部の先端側の部分が化粧板のみによって覆われている場合に比べて、召し合せ部の損傷に関する修理に要する手間を低減することが可能となる。また、扉体を全閉位置に位置させた状態において、カバー手段が召し合せ部よりも建物の外側に突出しないので、カバー手段の建物の外側への露出を抑えることでき、扉の意匠性を維持することが可能となる。
【0094】
付記2の扉体によれば、当該扉体のうち、少なくとも召し合せ部に設けられた枠材であって、化粧板の内側面のうち、少なくとも当該召し合せ部の先端側に位置する内側面と当接するように配置された枠材を備えたので、この枠材によって、化粧板の強度を向上させることができるため、扉体の耐久性を向上させることが可能となる。
【0095】
付記3に記載の扉体によれば、化粧板のうち、少なくとも召し合せ部の先端側の一部を、カバー手段と枠材とで挟持したので、化粧板のうち、少なくとも召し合せ部の先端側の一部が枠材から剥がれることを低減でき、扉体の耐久性を一層向上させることが可能となる。
【0096】
付記4に記載の扉体によれば、化粧板が、当該扉体における建物の外側に位置する平面状の側面と、召し合せ部の先端側に位置する平面状の側面と、召し合せ部における建物の内側に位置する平面状の側面とを有するように、当該化粧板を折り曲げたので、例えば、化粧板が、当該扉体における建物の外側に位置する平面状の側面と、召し合せ部における建物の内側に位置する平面状の側面とのみを有するように、当該化粧板が180度で折り曲げられた場合と比べて、化粧板の折り曲げ角度を低くすることができる。よって、化粧板を180度で折り曲げた場合と比べて、化粧板の塗膜の耐久性を向上させることができる。
【0097】
付記5に記載の扉体によれば、カバー手段に設けられた凸部を、当該扉体における扉の戸先側の部分に形成された凹部に嵌合させたので、取付具等の他の部材を用いることなく、カバー手段を設置対象に対して簡易に取り付けることができるので、カバー手段の設置性を向上させることが可能となる。
【0098】
付記6に記載の扉体によれば、扉体は、扉体本体と、扉体本体よりも建物の外側に配置されたパネル体と、を備え、パネル体における扉の戸先側の部分に、召し合せ部と凹部を配置したので、これら召し合せ部及び凹部をパネル体に集約することができるので、例えば、パネル体に召し合せ部を配置し、扉体本体に凹部を配置した場合に比べて、扉体の製造性を向上させることが可能となる。