特許第6444813号(P6444813)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社日立製作所の特許一覧
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6444813
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】分析システム、及び、分析方法
(51)【国際特許分類】
   A63B 71/00 20060101AFI20181217BHJP
【FI】
   A63B71/00 Z
【請求項の数】12
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2015-118347(P2015-118347)
(22)【出願日】2015年6月11日
(65)【公開番号】特開2017-481(P2017-481A)
(43)【公開日】2017年1月5日
【審査請求日】2017年11月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】特許業務法人藤央特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】相原 伸平
(72)【発明者】
【氏名】田中 毅
【審査官】 吉田 英一
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2015/081303(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 71/00
A63B 69/00
A61B 5/11
A61B 5/22
G01S 19/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分析システムであって、
位置検出装置により検出された移動する個体の位置を時系列で示す軌跡を軌跡データとして記憶し、前記個体が装着したセンサによる前記個体の計測結果を時系列で示すセンサデータを記憶する記憶部と、
前記軌跡データに基づいて前記個体の移動の速さを示す速度指標を算出する速度算出部と、
前記センサデータに基づいて前記個体の動きの強さを示す行動指標を算出する指標算出部と、
前記速度指標と前記行動指標との時系列における変化に基づいて、前記速度指標と前記行動指標との類似度を算出する類似度算出部と、
前記類似度に基づいて、前記軌跡と前記センサデータが計測された個体とを対応付ける対応付け部と、を有することを特徴とする分析システム。
【請求項2】
請求項1に記載の分析システムであって、
前記軌跡を特定するための情報と、前記センサデータが計測された個体を特定するための情報と、を含む特定情報を受け付ける入力部を有し、
前記速度算出部は、前記特定情報に基づいて特定した軌跡における速さを示す速度指標を算出し、
前記指標算出部は、前記特定情報に基づいて特定した個体の行動指標を算出し、
前記類似度算出部は、前記特定した軌跡の速度指標と前記特定した個体の行動指標との類似度を算出し、
前記対応付け部は、前記特定した軌跡の速度指標と前記特定した個体の行動指標との類似度に基づいて、前記軌跡と前記センサデータが計測された個体とを対応付けることを特徴とする分析システム。
【請求項3】
請求項1に記載の分析システムであって、
複数の軌跡と一つの個体とが対応付けられた場合、前記複数の軌跡間の距離を算出し、当該個体に対応付けられた前記複数の軌跡が適切であるかを、前記距離に基づいて判定する判定部を有し、
前記判定部が、前記個体に対応付けられた複数の軌跡が適切でないと判定した場合、前記対応付け部は、前記複数の軌跡に含まれる少なくとも一つの軌跡に対応付ける個体を変更することを特徴とする分析システム。
【請求項4】
請求項3に記載の分析システムであって、
前記対応付け部は、第1の軌跡及び第2の軌跡と第1の個体とを対応付け、
前記判定部は、前記第1の軌跡と前記第2の軌跡との間の距離が所定の閾値以上である場合、前記個体に対応付けられた複数の軌跡が適切でないと判定し、
前記対応付け部は、前記個体に対応付けられた複数の軌跡が適切でないと判定された場合、前記第1の軌跡に基づく速度指標と前記第1の個体の行動指標との類似度よりも低い類似度が、前記第1の軌跡との間で算出された第2の個体を特定し、前記第1の軌跡に対応付ける個体を前記第2の個体に変更することを特徴とする分析システム。
【請求項5】
請求項1に記載の分析システムであって、
前記類似度算出部は、
最も長い時間において検出された軌跡に基づく速度指標と複数の行動指標との複数の第1の類似度を算出し、
前記複数の第1の類似度が所定の範囲に含まれる場合、2番目に長い時間において検出された軌跡に基づく速度指標と前記複数の行動指標との複数の第2の類似度を算出し、
前記対応付け部は、前記複数の第2の類似度に基づいて、前記2番目に長い時間において検出された前記軌跡と前記センサデータが計測された個体とを対応付けることを特徴とする分析システム。
【請求項6】
請求項1に記載の分析システムであって、
前記軌跡と前記軌跡に対応付けられた個体を示す情報とを対応させて、時系列で表示するための画面データを生成する表示部を有することを特徴とする分析システム。
【請求項7】
分析システムによる分析方法であって、
前記分析システムは、プロセッサ及び記憶部を有し、
前記分析方法は、
前記プロセッサが、位置検出装置により検出された移動する個体の位置を時系列で示す軌跡を軌跡データとして前記記憶部に格納し、前記個体が装着したセンサによる前記個体の計測結果を時系列で示すセンサデータを前記記憶部に格納する記憶手順と、
前記プロセッサが、前記軌跡データに基づいて前記個体の移動の速さを示す速度指標を算出する速度算出手順と、
前記プロセッサが、前記センサデータに基づいて前記個体の動きの強さを示す行動指標を算出する指標算出手順と、
前記プロセッサが、前記速度指標と前記行動指標との時系列における変化に基づいて、前記速度指標と前記行動指標との類似度を算出する類似度算出手順と、
前記プロセッサが、前記類似度に基づいて、前記軌跡と前記センサデータが計測された個体とを対応付ける対応付け手順と、を含むことを特徴とする分析方法。
【請求項8】
請求項7に記載の分析方法であって、
前記分析方法は、前記プロセッサが、前記軌跡を特定するための情報と、前記センサデータが計測された個体を特定するための情報と、を含む特定情報を受け付ける入力手順を含み、
前記速度算出手順は、前記特定情報に基づいて特定した軌跡における速さを示す速度指標を算出する手順を含み、
前記指標算出手順は、前記特定情報に基づいて特定した個体の行動指標を算出する手順を含み、
前記類似度算出手順は、前記特定した軌跡の速度指標と前記特定した個体の行動指標との類似度を算出する手順を含み、
前記対応付け手順は、前記特定した軌跡の速度指標と前記特定した個体の行動指標との類似度に基づいて、前記軌跡と前記センサデータが計測された個体とを対応付ける手順を含むことを特徴とする分析方法。
【請求項9】
請求項7に記載の分析方法であって、
前記分析方法は、前記プロセッサが、複数の軌跡と一つの個体とが対応付けられた場合、前記複数の軌跡間の距離を算出し、当該個体に対応付けられた前記複数の軌跡が適切であるかを、前記距離に基づいて判定する判定手順を含み、
前記判定手順において、前記個体に対応付けられた複数の軌跡が適切でないと判定された場合、前記対応付け手順は、前記複数の軌跡に含まれる少なくとも一つの軌跡に対応付ける個体を変更する手順を含むことを特徴とする分析方法。
【請求項10】
請求項9に記載の分析方法であって、
前記対応付け手順は、第1の軌跡及び第2の軌跡と第1の個体とを対応付ける手順を含み、
前記判定手順は、前記第1の軌跡と前記第2の軌跡との間の距離が所定の閾値以上である場合、前記個体に対応付けられた複数の軌跡が適切でないと判定する手順を含み、
前記対応付け手順は、前記個体に対応付けられた複数の軌跡が適切でないと判定された場合、前記第1の軌跡に基づく速度指標と前記第1の個体の行動指標との類似度よりも低い類似度が、前記第1の軌跡との間で算出された第2の個体を特定し、前記第1の軌跡に対応付ける個体を前記第2の個体に変更する手順を含むことを特徴とする分析方法。
【請求項11】
請求項7に記載の分析方法であって、
前記類似度算出手順は、
最も長い時間において検出された軌跡に基づく速度指標と複数の行動指標との複数の第1の類似度を算出する手順と、
前記複数の第1の類似度が所定の範囲に含まれる場合、2番目に長い時間において検出された軌跡に基づく速度指標と前記複数の行動指標との複数の第2の類似度を算出する手順と、を含み、
前記対応付け手順は、前記複数の第2の類似度に基づいて、前記2番目に長い時間において検出された前記軌跡と前記センサデータが計測された個体とを対応付ける手順を含むことを特徴とする分析方法。
【請求項12】
請求項7に記載の分析方法であって、
前記プロセッサが、前記軌跡と前記軌跡に対応付けられた個体を示す情報とを対応させて、時系列で表示するための画面データを生成する表示手順を含むことを特徴とする分析方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分析システム、及び、分析方法に関する。
【背景技術】
【0002】
様々なセンサ及び計測装置の技術進歩に伴い、スポーツ及び教育等の従来センシングが活用されていなかった分野においても、行動情報及び軌跡情報のセンシングが着目されている。しかし、現状の技術は、カメラ又はレーザを用いた人流及び交通流計測が主流であり、スポーツにおけるパフォーマンスのモニタリング、及び、教育におけるコミュニケーション分析等に必要な、集団を構成する個体毎の詳細な軌跡及び動きの情報を十分に取得することができない。
【0003】
従来の技術には、2台のレーザレーダを用いて競技者(1名)の移動体位置データを収集し、逐次蓄積して移動体軌跡データとして生成する技術がある。また、映像データ中の競技者と、移動体軌跡データとを重ね合わせて移動体軌跡映像データを生成し、出力する技術がある。
【0004】
また、従来の技術には、対象物(ユーザ、及び、当該ユーザが用いる運動器具)にセンサモジュール(加速度計、磁力計、GPS)を装着し、運動(チーム競技)中のパフォーマンスを評価し、提示する技術がある。この技術により、GPSを用いて運動中の対象物の位置及び軌跡を測定することができ、その他センシングデータと併せることで、センサモジュールを装着した対象物が自分の運動を評価するために有益な軌跡情報、及び、パフォーマンス情報を出力することが出来る。
【0005】
さらに、複数台の撮像カメラによって競技エリア全体を分割して撮像し、特定波長放射部材を装着し、又は、塗布された目標のみを抽出し、追尾位置を可視化する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の技術により、模式的に示したグランド画像上に追尾位置情報を重畳させるなどして、指定した選手、ボール等のみの動き又は動きの軌跡を表示することが出来る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−276351号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
複数台のレーザレーダを用いて、競技者(1名)の軌跡情報を計測する技術は、集団競技中の個々の軌跡情報を検出できないという課題がある。
【0008】
また、GPSを用いて運動中の対象物の位置及び軌跡を測定する技術を用いた場合、GPSは位置検出精度が低いため、高精度な位置情報が求められるスポーツの分野においては、十分に位置を検出できない。また、衛星電波を受信しにくい室内での競技では軌跡情報の検出は困難である。
【0009】
また、特許文献1に記載された技術を用いた場合、悪天候時又はナイター等の照明が暗い場合、特定波長放出部材によって反射される信号が小さくなる。したがって、使用する環境によって、特定波長放出部材を用いたマーカーによる個体識別は精度が低下し、十分な精度で位置を検出できない。
【0010】
このように、従来において、いかなる環境及びフィールドにおいても、集団中の個々の複雑な動き及び軌跡を正確に計測することが出来ないという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明は、分析システムであって、移動する個体の位置を時系列で示す軌跡を軌跡データとして記憶し、前記個体が装着したセンサによる前記個体の計測結果を時系列で示すセンサデータを記憶する記憶部と、前記軌跡データに基づいて前記個体の移動の速さを示す速度指標を算出する速度算出部と、前記センサデータに基づいて前記個体の動きの強さを示す行動指標を算出する指標算出部と、前記速度指標と前記行動指標との時系列における変化に基づいて、前記速度指標と前記行動指標との類似度を算出する類似度算出部と、前記類似度に基づいて、前記軌跡データと前記センサデータが計測された個体とを対応付ける対応付け部と、を有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、いかなる環境及びフィールドにおいても、集団中の個々の複雑な動き及び軌跡を正確に計測することが出来る。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施例1の軌跡モニタリングシステムの構成を示すブロック図である。
図2】実施例1の位置検出装置が設置された例を示す説明図である。
図3】実施例1の軌跡情報を示す説明図である。
図4】実施例1のセンサデータを示す説明図である。
図5】実施例1の解析部による処理の概要を示すフローチャートである。
図6】実施例1の速度情報を示す説明図である。
図7】実施例1の行動情報を示す説明図である。
図8】実施例1の類似度検定処理及び軌跡情報とセンサデータとの対応付け処理を示す説明図である。
図9】実施例1の個体特定情報を示す説明図である。
図10】実施例1の軌跡連結部の評価処理を示す説明図である。
図11】実施例1の軌跡生成部によって生成した個体の軌跡情報を示す説明図である。
図12】実施例1の表示部によって生成される画面を示す説明図である。
図13】実施例1の速度情報に基づいて生成される画面を示す説明図である。
図14】実施例1の速度情報に基づいて生成される他の画面を示す説明図である。
図15】実施例1の表示部によって生成される画面を示す説明図である。
図16】実施例2の軌跡モニタリングシステムの構成を示すブロック図である。
図17】実施例2の環境情報入力部によって表示される画面を示す説明図である。
図18】実施例2の環境情報を示す説明図である。
図19】実施例2の解析部による処理を示すフローチャートである。
図20】実施例2の表示部によって生成される画面を示す説明図である。
図21】実施例2の速度情報を用いて生成された画面を示す説明図である。
図22】実施例2の一人のユーザのパフォーマンスの分析結果を表示する画面を示す説明図である。
図23】実施例3の保育分野における軌跡モニタリングの対象を示す説明図である。
図24】実施例3の保育分野における画面を示す説明図である。
図25】実施例3の教育分野における軌跡モニタリングの対象を示す説明図である。
図26】実施例3の教育分野における画面を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、図面を用いて本実施例を説明する。
【実施例1】
【0015】
本発明の好適な実施例1として、運動活動における競技時の軌跡モニタリングを、以下図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は、実施例1の軌跡モニタリングシステムの構成を示すブロック図である。
【0017】
実施例1の軌跡モニタリングシステムは、個体、特に、集団に含まれる個体の動きの軌跡を取得するシステムである。なお、以下においては、人の動きの軌跡を取得するシステムについて説明するが、動物等、不規則な動きをする個体の軌跡を取得するシステムであれば、いかなるシステムに適用してもよい。また、以下において、軌跡を取得される個体を、特にユーザと記載する。
【0018】
軌跡モニタリングシステムは、位置検出装置1、PC3、ウェアラブルデバイス2、PC4、スマートフォン5、及び、サーバ7を含む。
【0019】
サーバ7は、ネットワーク6を介してPC3、PC4及びスマートフォン5と通信する。サーバ7は、CPU71、通信部72、WEB表示部73、解析部10、及び、データベース(DB)20を有する計算機である。
【0020】
サーバ7は、メモリに格納されたプログラムをCPU71が実行することによって、解析部10、通信部72及びWEB表示部73の機能を実現する。サーバ7のメモリは、不揮発性の記憶素子であるROM及び揮発性の記憶素子であるRAMを含む。
【0021】
ROMは、不変のプログラム(例えば、BIOS)などを格納する。RAMは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)のような高速かつ揮発性の記憶素子であり、補助記憶装置に格納されたプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータを一時的に格納する。
【0022】
データベース20は、補助記憶装置に格納される。補助記憶装置は、例えば、磁気記憶装置(HDD)、フラッシュメモリ(SSD)等の大容量かつ不揮発性の記憶装置である。また、補助記憶装置は、CPU71が実行するプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータを格納する。すなわち、プログラムは、補助記憶装置から読み出されて、メモリにロードされて、CPU71によって実行される。
【0023】
解析部10は、軌跡情報21とセンサデータ22とに基づいて、位置検出装置1によって検出された軌跡と、ウェアラブルデバイス2を装着された個体とを対応付ける機能部である。解析部10は、個体特定部11と、軌跡生成部12と、表示部13との機能部を主に有する。
【0024】
WEB表示部73は、データベース20に記録されたデータを、ネットワーク6を介してPC4及びスマートフォン5に出力することにより、個体の動きの軌跡を取得したい操作者に公開する。
【0025】
通信部72は、所定のプロトコルに従って、他の装置との通信を制御するネットワークインターフェースである。通信部72は、ネットワーク6を介して他の機器と通信し、データを送受信することができる。
【0026】
解析部10、WEB表示部73及び通信部72は、プログラムによって実装されてもよく、また、物理的な集積回路によって実装されてもよい。特に解析部10は、解析部10に含まれる機能部を実行するための複数のプログラム又は複数の集積回路によって実装されてもよい。また、個体特定部11、軌跡生成部12及び表示部13は、各々が実行する処理ごとに複数のプログラム又は複数の集積回路によって実装されてもよい。
【0027】
CPU71が実行するプログラムは、リムーバブルメディア(CD−ROM、フラッシュメモリなど)又はネットワークを介してサーバ100Bに提供され、非一時的記憶媒体である補助記憶装置に格納される。このため、サーバ7は、リムーバブルメディアからデータを読み込むインターフェースを有するとよい。
【0028】
サーバ7は、物理的に一つの計算機上で、又は、論理的又は物理的に複数の計算機上で構成される計算機システムであり、前述したプログラムが、同一の計算機上で別個のスレッドで動作してもよく、複数の物理的計算機資源上に構築された仮想計算機上で動作してもよい。
【0029】
データベース20は、軌跡情報21、センサデータ22、速度情報23、行動情報24、個体特定情報25、及び、個体の軌跡情報26をデータとして格納する。軌跡情報(軌跡データ)21は、位置検出装置1から収集される。軌跡情報21は、集団による運動活動において発生した軌跡を示す。本実施例の軌跡は、移動する個体の位置を時系列で示す。
【0030】
センサデータ22は、ウェアラブルデバイス2から収集される。センサデータ22は、個体が装着したウェアラブルデバイス2によって計測された個体に関する計測結果を示す。
【0031】
個体の軌跡情報26は、解析部10によって軌跡情報21及びセンサデータ22に基づいて生成され、個体ごとの軌跡を示す。
【0032】
位置検出装置1は、主にレーザ光を用いて物体を検出する装置である。実施例1の軌跡モニタリングシステムは、複数の位置検出装置1を含んでもよい。位置検出装置1は、レーザ照射部31、反射強度検出部32、位置演算部33、及び、通信部34を機能部として含む。
【0033】
位置検出装置1は、プロセッサ及びメモリを備える計算機を有し、プロセッサがプログラムを実行することによって各機能部を実装してもよい。また、位置検出装置1は、各機能部を実装するための物理的な装置を有してもよい。
【0034】
レーザ照射部31は、レーザ光を照射する。照射されたレーザ光の照射範囲内に物体が存在した場合、反射強度検出部32は、物体によって反射されたレーザ光の強度を計測する。そして、位置演算部33は、反射したレーザ光の強度に基づいて位置を特定し、さらに、複数の計測時刻において位置を特定することによって位置を時系列で示す軌跡の軌跡情報を生成する。通信部34は、位置演算部33によって生成された軌跡情報を、無線又は有線を用いてPC3に送信する。
【0035】
PC3は、集団に含まれる個体の軌跡を求める計算機である。PC3は、通信部35、位置補正部36、及び、軌跡生成部37を機能部として主に有する。PC3は、プロセッサ及びメモリを備える計算機であり、プロセッサがプログラムを実行することによって各機能部を実装してもよい。また、PC3は、各機能部を実装するための物理的な装置を有してもよい。
【0036】
位置補正部36は、複数の位置検出装置1から受信した軌跡情報を補正する。軌跡生成部37は、経時的な軌跡情報を逐次蓄積して軌跡情報を生成する。通信部35は、軌跡生成部37によって生成された軌跡情報を、ネットワーク6を介してサーバ7に送信する。
【0037】
ネットワーク6は、いかなるネットワークであってもよく、インターネットであってもよいし、PtoPネットワークであってもよい。
【0038】
ウェアラブルデバイス2は、位置を検出する対象の個体が装着する装置である。ウェアラブルデバイス2は、加速度センサ41、メモリ42、マイコン(MCU)43、及び、通信部44を主に有する。
【0039】
加速度センサ41は、例えば、1秒間に20〜1000回程度の回数でユーザの加速度を計測する。マイコン43は、加速度センサ41によって計測された計測結果を、センサデータとしてメモリ42に記録する。ここで、マイコン43は、ユーザに一意な識別子(ユーザID)と計測結果とを、センサデータとして記録する。
【0040】
なお、ウェアラブルデバイス2は、ユーザによる動きの結果、値が変化する内容であれば、いかなる内容をセンサデータとして計測してもよい。ウェアラブルデバイス2が計測する内容は、後述する。
【0041】
さらに、マイコン43は、メモリ42に記録したセンサデータを、通信部44を介して、PC4及びスマートフォン5に送信する。通信部44は、無線又は有線を用いて、通信可能なタイミングで、又は、ユーザの任意のタイミングで、センサデータをPC4又はスマートフォン5に送信する。
【0042】
PC4及びスマートフォン5は、ウェアラブルデバイス2と通信し、センサデータを受信した場合、サーバ7に向けてセンサデータを転送する。PC4は、プロセッサ、メモリ及び、ネットワークインターフェースを有する計算機であり、スマートフォン5はタブレット端末である。
【0043】
なお、図1に示すサーバ7、PC3及びPC4は、ネットワーク6を介して接続されるが、本実施例のサーバ7は、PC3及びPC4の少なくとも一つの機能を有してもよい。これにより、軌跡モニタリングシステムは、位置検出装置1とウェアラブルデバイス2とによって計測されたデータをネットワーク6経由でサーバ7に送ることなく解析することができるため、応答速度が向上する。また、ネットワーク6に接続されるサーバ7を設置する必要が無いため、簡易的に個体の軌跡をモニタリング可能である。
【0044】
図2は、実施例1の位置検出装置1が設置された例を示す説明図である。
【0045】
実施例1において軌跡を取得する運動活動は、サッカーである。しかし、軌跡を取得する運動活動の種類は、フィールドにおける競技であればいずれの競技であってもよく、実施例1の軌跡モニタリングシステムは、ラグビー、バスケットボール、バレーボール、ゴールボール、野球、テニス、ハンドボール、ラクロス、陸上競技、スピードスケート等の集団競技に適用されてもよい。また、実施例1の軌跡モニタリングシステムは、フィギュアスケート、体操、及び、スキー等の個人競技に適用されてもよい。
【0046】
実施例1の位置検出装置1は、レーザ光の反射にて物体の位置を検出することのできるレーザレーダであり、競技エリア100全体を計測可能な位置に1台以上設置される。
【0047】
位置検出装置1は、レーザ照射部31から照射されるレーザ光とフィールドの面とが水平になる位置に設置されることが望ましい。しかし、位置検出装置1の位置演算部33及びPC3の位置補正部36が位置座標を補正する場合、スタジアム及び体育館の客席、傾斜のあるフィールドであるスキー場等の様々なフィールドに設置可能である。
【0048】
また、位置検出装置1は、レーザレーダ以外にも、映像解析により物体の位置を計測する装置であってもよく、位置を計測できるものであればいかなる装置であってもよい。また、位置検出装置1は、歩幅及び足の回転数等を位置とともに検出してもよく、検出したこれらの情報を、軌跡情報としてサーバ7に向けて送信してもよい。
【0049】
ウェアラブルデバイス2は、運動活動を行うユーザ30の体に一つ以上装着される。実施例1におけるユーザ30は、3軸加速度センサを搭載した腕時計型ウェアラブルデバイスを、ウェアラブルデバイス2として、直接手首に装着する。ユーザ30は、本実施例において軌跡を検出される個体であり、かつ、ウェアラブルデバイス2によって測定される個体である。
【0050】
ウェアラブルデバイス2は、様々なセンサのうち少なくとも一つ以上のセンサを搭載する。様々なセンサとは、加速度センサ、ジャイロセンサ、歩数計、心拍数モニター、位置センサ、衝撃センサ、磁力計、温度センサ、湿度センサ、風センサ、音センサ、気圧センサ、及び、赤外線センサを含むが、これらに限定されない。そして、これらの様々なセンサによって計測された結果を、センサデータとしてサーバ7に送信してもよい。
【0051】
また、ユーザ30は、例えば、頭、首、肩、背中、腕、手首、手、指、ウエスト、ヒップ、脚、足首、足、かかと、及び、つま先などのユーザ30の体の部分に物理的に連結するように、ウェアラブルデバイス2を装着してもよい。また、ウェアラブルデバイス2とユーザ30の体との間に、1枚以上の衣類、履物、又は、運動保護具が存在する場合、ユーザ30は、ウェアラブルデバイス2と衣類、履物、運動活動に使用する運動保護具と一体化する状態で、ストラップ、接着剤、ポケット、及び、クリップなどの様々な取り外し可能又は不可能な連結手段によって、ウェアラブルデバイス2を装着してもよい。
【0052】
位置検出装置1によって計測された軌跡情報は、PC3経由でサーバ7に送信され、サーバ7においてデータベース20内の軌跡情報21に格納される。同様に、ウェアラブルデバイス2によって計測されたセンサデータは、PC4又はスマートフォン5経由でサーバ7に送信され、サーバ7においてデータベース20内のセンサデータ22に格納される。
【0053】
図3は、実施例1の軌跡情報21を示す説明図である。
【0054】
軌跡情報21は、エリアテーブル201、軌跡ラインテーブル202及び軌跡情報テーブル203を含む。エリアテーブル201は、軌跡情報を検出する場所の情報を記録する。軌跡ラインテーブル202は、軌跡ID毎に軌跡の出現位置から消失位置までの情報を記録する。軌跡情報テーブル203は、一つの軌跡における時刻ごとの位置情報を記録する。
【0055】
エリアテーブル201は、エリアID2011、エリア名称2012及びエリア頂点座標2013を含む。エリアID2011は、軌跡情報を計測した場所を認識するために、計測された場所ごとに割り当てられるIDを示す。エリア名称2012は、軌跡情報を計測した場所の名称を示し、これにより、WEB表示部73は、PC4等にエリア名称を表示することができる。
【0056】
エリア頂点座標2013は、空間参照系WGS84を用いて定義された計測エリアの位置座標を格納する。エリアの位置座標を定義する空間参照系には、例えば、JGD2000、JGD2011、又は、Tokyo等を用いることができるが、これらの空間参照系に限定されない。
【0057】
軌跡ラインテーブル202は、軌跡ID2021、開始時刻2022、終端時刻2023及び軌跡座標列2024を含む。軌跡ID2021は、位置検出装置1によって生成された軌跡を認識するために、計測された軌跡毎に割り当てられたIDを示す。
【0058】
開始時刻2022は、軌跡の出現時の時刻を記録し、終端時刻2023は、軌跡の消失時の時刻を記録する。軌跡座標列2024は、軌跡の出現位置から消失位置までの各時刻における座標をLINESTRING型で格納する。
【0059】
軌跡情報テーブル203は、軌跡ID2031、計測日時2032、x座標2033、y座標2034、及び、エリアID2035を含む。軌跡ID2031は、軌跡ラインテーブル202の軌跡ID2021に対応する。
【0060】
計測日時2032は、軌跡を計測している間の時刻を示す。x座標2033及びy座標2034は、軌跡ID2031が示す軌跡が、計測日時2032が示す日時において存在する位置の位置情報を示す。エリアID2035は、エリアテーブル201のエリアID2011に対応する。
【0061】
図4は、実施例1のセンサデータ22を示す説明図である。
【0062】
センサデータ22は、ウェアラブルデバイス2を装着したユーザ30の情報を記録するユーザ情報テーブル204と、各ユーザ30の活動量情報を記録する活動量情報テーブル205とを含む。
【0063】
ユーザ情報テーブル204は、ユーザID2041、ユーザ名2042及びユーザ種別2043を含む。ユーザID2041は、ウェアラブルデバイス2を装着したユーザ30を認識するために、ユーザ30毎に割り当てられたIDを記録する。ユーザID2041が格納するユーザIDは、ウェアラブルデバイス2から送信されるセンサデータに格納される。
【0064】
ユーザ名2042は、ウェアラブルデバイス2を装着したユーザ30の名前又はニックネームを記録する。ユーザ種別2043は、ユーザ情報として、年齢及び性別等を記録してもよく、また、これらに限らないユーザ30の様々な情報を記録する。
【0065】
例えば、計測する運動活動がサッカーである場合、ユーザ種別2043は、所属チーム及びポジション等を記録することで、WEB表示部73は、種別毎の評価及び表示が可能になる。
【0066】
活動量情報テーブル205の1行は、一人のユーザ30の、1回の時刻の情報を示す。活動量情報テーブル205は、ユーザID2051、計測日時2052、加速度X軸2053、加速度Y軸2054、及び、加速度Z軸2055を含む。ユーザID2051は、ユーザ30を認識するためのIDを記録し、ユーザID2041に対応する。
【0067】
計測日時2052は、センサデータが計測された日時を格納する。加速度X軸2053、加速度Y軸2054、及び、加速度Z軸2055は、3軸加速度センサの計測結果を格納する。
【0068】
図5は、実施例1の解析部10による処理の概要を示すフローチャートである。
【0069】
まず、個体特定部11は、データベース20内部に記録された集団の軌跡情報21に基づいて、各軌跡におけるユーザ30の移動の速さを示す速度情報23を算出する(S101)。なお、速度情報23の算出方法としていかなる方法を用いてもよく、単位時間あたりの移動距離を示す速度情報23を算出してもよい。また、歩幅及び足の回転数等が軌跡情報に含まれる場合、歩幅、及び足の回転数に基づいて速度情報23を算出してもよい。
【0070】
そして、個体特定部11は、データベース20内部に記録されたセンサデータ22から、運動活動時の速度との相関が大きい行動情報24を算出する(S102)。
【0071】
行動情報24は、例えば、運動量又は体動量等のユーザ30の動きの強さ(又は、動きのエネルギーの大きさ)に従って値が変化する特徴量を示し、さらに、特徴量の変化を時系列で示す。
【0072】
次に、個体特定部11は、算出した速度情報23と算出した行動情報24とを用いて、類似度検定を実施する(S103)。そして、ステップS103の結果から、集団の軌跡情報21とセンサデータ22とを対応付けることによって、個体特定情報25を生成する(S104)。
【0073】
軌跡生成部12は、個体特定部11によって生成された個体特定情報25と、集団の軌跡情報21とを用いて、時間に関して不連続である軌跡を示す集団の軌跡情報21を連結させることにより、時間に関して連続である個体の軌跡情報26を生成する(S105)。さらに、ステップS105において生成された個体の軌跡情報26の各連結部位にて軌跡情報の始点と終点との距離を算出する。そして、算出した距離に基づいて、軌跡の正確性を評価する(S106)。
【0074】
ここで、評価の結果、連結部位に正確性がないと判定した場合、軌跡生成部12は、処理を終了し、個体特定部11に個体特定情報25の集団の軌跡情報21とセンサデータ22との再度の対応付けを指示する。個体特定部11は、指示に従いステップS1105を再度実行する。
【0075】
軌跡生成部12が、評価の結果、連結部位に正確性があると判定した場合、表示部13は、軌跡生成部12によって生成した個体の軌跡情報26と、センサデータ22から推定された身体の姿勢、動き及び疲労等の様々な情報と、を対応付けることによって、個体の軌跡及びパフォーマンスを表示する画面を生成する。
【0076】
個体と軌跡情報26とを対応付けることのできる情報は、前述した身体の姿勢、動き、及び、疲労等の情報に限られず、軌跡情報と同時に計測されたセンサデータ22から推定される情報であれば、いかなる情報であってもよい。
【0077】
図5に示す処理を実行することによって、解析部10は、位置検出装置1によって検出された軌跡情報21と、ウェアラブルデバイス2によって測定されたセンサデータ22とを用いて、ユーザ30の行動情報24と軌跡とを精度よく対応付けることができるため、軌跡が複数検出される集団の運動活動においても、ユーザ30の個々の複雑な動き及び軌跡を正確に計測することが出来る。
【0078】
以下に、図5に示す処理の詳細を記載する。
【0079】
ステップS101において、個体特定部11は、データベース20内部に記録された集団の軌跡情報21の軌跡情報テーブル203から距離を算出し、算出した距離の時間微分により速度情報23を算出する。具体的には、個体特定部11は、軌跡ID2031が同じ軌跡情報テーブル203のエントリを特定し、特定したエントリの計測日時2032、x座標2033及びy座標2034に基づいて位置情報の時系列を求める。そして、求めた位置情報の時系列に基づいて速度を求める。
【0080】
図6は、実施例1の速度情報23を示す説明図である。
【0081】
速度情報23は、計測日時231、及び、速度情報232を含む。計測日時231は、軌跡情報21が計測された日付及び時刻を示す。速度情報232は、計測日時231において計測された軌跡情報21に基づいて算出された速度情報を示す。速度情報232は、軌跡IDごとに値が格納される。
【0082】
図6に示す速度情報23は、1行が1回の計測日時における複数の軌跡の速度を示し、1列が一つの軌跡の速度を時系列で示す。軌跡情報21及び速度情報23は、ユーザ30が特定されていないこと、時間的に断片的であること、という特徴を持つ。
【0083】
なお、個体特定部11は、速度情報23は所定の時間間隔ごとに算出する。図6に示す速度情報23は、個体特定部11が1秒毎に算出した結果であるが、個体特定部11は、速度情報23をいずれの時間間隔によって算出してもよい。
【0084】
ステップ102において、個体特定部11は行動情報24を算出する。ここで算出される行動情報24は、ユーザ30の動きの強さを示す情報であり、速度情報23と相関が強い情報である。
【0085】
実施例1の行動情報24は、運動強度を示すMETs(MetabolicEquivalents)である。個体特定部11は、ステップ102において時刻毎の行動情報24(METs)を算出する。
【0086】
まず、個体特定部11は、センサデータ22の活動量情報テーブル205から、加速度X軸2053、加速度Y軸2054及び加速度Z軸2055を取得し、X軸、Y軸及びZ軸の3軸の加速度のスカラー量Sを算出する。ここで、スカラー量Sは、各軸の加速度をXg、Yg、Zgと記載した場合、以下の式(1)により算出される。
スカラー量S=(Xg^2+Yg^2+Zg^2)^(1/2) ・・・(1)
【0087】
次に、個体特定部11は、スカラー量SからMETsを、以下の式(2)に基づき算出する。
METs=a×S+1 ・・・(2)
【0088】
ただし、aは定数である。このMETs値は、安静時、すなわちスカラー量S=0であれば、METs=1であり、運動強度が安静時の何倍であるかを示す。
【0089】
前述のセンサデータ22は、3軸の加速度を含んだが、心拍数、呼吸数、及び、振幅等、人の動きの強さを定量的に計測した結果であれば、いかなる計測結果を含んでもよい。そして、個体特定部11がこれらの様々なセンサデータ22に基づいて、呼吸数、心拍数、歩行若しくは走行パターン、又は、移動速度等の情報を行動情報24として算出することにより、本実施例の解析部10は、より高精度に集団の軌跡から個体を特定することが可能になる。
【0090】
図7は、実施例1の行動情報24を示す説明図である。
【0091】
図7は、ステップS102においてセンサデータ22に基づいて算出された行動情報24の構成例を示す。行動情報24は、計測日時241及び行動情報242を含む。
【0092】
計測日時241は、センサデータ22が計測された日付及び時刻を示す。行動情報242は、計測日時241が示す日時において計測されたセンサデータ22から算出された行動情報を示す。図7に示す行動情報242は、METsを示す。
【0093】
1行が1回の計測日時において計測されたセンサデータ22に基づく行動情報を示し、1列が一つのウェアラブルデバイス2の行動情報を示す。このため、行動情報24は、ユーザIDごとに行動情報242を含む。センサデータ22及び行動情報24は、ユーザ30が特定されていること、及び、時間的に連続であること、という特徴を持つ。
【0094】
図8は、実施例1の類似度検定処理及び軌跡情報とセンサデータとの対応付け処理を示す説明図である。
【0095】
図8は、ステップS103及びステップS104における処理を示す。また、図8(a)は、計測日時tが横軸であるグラフにおいて、速度情報23と行動情報24との各々を示す説明図である。
【0096】
ステップS103は、以下のステップS1031及びステップS1032を含む。
【0097】
個体特定部11は、まず、ステップS101において算出した速度情報23から一つの軌跡の速度情報232(すなわち、図6に示す速度情報232の一列)を選択する。そして、ステップS102において算出した複数の行動情報24から、選択した速度情報232の計測日時231と同じ計測日時241において値が格納されている行動情報242(すなわち、図7に示す行動情報24の行)を抽出する(S1031)。
【0098】
これによって、位置検出装置1によって軌跡情報が検出されていた間、ウェアラブルデバイス2によって活動が計測されていたユーザ30の行動情報242を特定する。
【0099】
このステップS1031において、個体特定部11は、所定の優先度が高い順に、速度情報23から一つの軌跡の速度情報を選択する。以下において、データ長が長い(計測日時241が長く検出された時間が長い、すなわち、速度情報23において速度が格納される行が多い)場合、優先度が高い。
【0100】
データ長がより長い軌跡の速度情報を選択することによって、個体特定部11は、より長い時間において検出された速度情報と、行動情報とを比較できるため、より精度よく軌跡と行動情報とを対応付けることができる。
【0101】
図8(b)は、個体特定部11が、計測日時241が最も長い軌跡ID「d00001」の速度情報を優先的に選択した結果を示す。また、個体特定部11が、ユーザID「Player001」、「Player002」、「Player003」、及び、「Player004」の行動情報を抽出した結果を示す。
【0102】
個体特定部11は、さらに、ステップS1031において選択した軌跡の速度情報と、ステップS1031において抽出した行動情報との類似度検定を実行し、類似度を算出する(S1032)。個体特定部11は、類似度検定の方法として、例えば、DTW(Dynamic Time Warping)等の既存の技術を用いて類似度を算出する。
【0103】
個体特定部11がステップS1032において算出する類似度は、速度情報の時系列における値の変化の傾向と、行動情報の時系列における値の変化の傾向とが類似するかを示す。本実施例における類似度は、値が大きいほど類似することを示す。
【0104】
図8(b)は、軌跡ID「d00001」の速度情報と、抽出された行動情報とにおいて算出された類似度を示す。
【0105】
ステップS104は、以下のステップS1041及びS1042を含む。
【0106】
個体特定部11は、ステップS1032において算出した類似度が、所定の閾値b(ただし、bは定数である。)以上であり、かつ、類似度が最も大きい行動情報のユーザIDを特定する。そして、特定したユーザIDと、ステップS1031において選択した速度情報の軌跡IDとを、優先的に対応付けする(S1041)。
【0107】
個体特定部11が、あらかじめ設定された閾値bを用いて行動情報をフィルタリングすることにより、個体特定部11は、レーザレーダによって計測された集団の軌跡情報21に含まれている可能性のあるウェアラブルデバイス2を装着していないユーザ30の軌跡情報を、取り除くことができる。従って、行動情報との類似度が閾値bより小さい速度情報の軌跡IDを、行動情報のユーザIDと対応付ける必要がない。
【0108】
さらに、ステップS1032において、選択した一つの軌跡の速度情報と、抽出した複数の行動情報との間で算出された複数の類似度の分散が小さい場合(すなわち、算出した複数の類似度が所定の範囲である場合)、及び、類似度の最大値と同程度の類似度が少なくとも一つ算出された場合の少なくとも一方の場合、個体特定部11は、ステップS1041において選択した速度情報(軌跡ID)に行動情報(ユーザID)を対応付けずに、ステップS1031に戻る。そして、前回のステップS1031において用いた優先度の次に優先度が高い(例えば、次にデータ長が長い)速度情報を選択する。
【0109】
これは、これらの条件の場合、選択した一つの軌跡に対応付けられるべき行動情報が複数存在し、対応付ける行動情報を正確に選択できる可能性が低いためである。このため、個体特定部11は、ステップS1031を繰り返すことにより、より対応する可能性が高い軌跡と行動情報とから対応付けるため、正確に軌跡と行動情報とを対応付けることができる。
【0110】
以上によって、個体特定部11は、より顕著に類似する速度情報と行動情報とを対応付けることができ、ユーザ30を特定する精度を向上させることが出来る。なお、ここで、個体特定部11は、速度情報23における選択されていない他の速度情報にステップ1032及びS1041を実行した後、行動情報を対応付けられなかった速度情報にステップS1032及びS1041を実行してもよい。
【0111】
図8(c)は、軌跡ID「d00001」の速度情報と、ユーザID「Player001」の行動情報とが対応付けられた結果を示す。
【0112】
ステップS1041の後、速度情報23に、行動情報が割り当てられていない速度情報が含まれる場合、個体特定部11は、ステップS1031に戻り、前回のステップS1031において選択した速度情報よりも優先度が低い速度情報を選択する。
【0113】
なお、2回目以降のステップS1031において、選択した速度情報の計測日時が、既に行動情報と対応付けられた速度情報の計測日時と重複している場合、個体特定部11は、既に対応付けられている行動情報を抽出しなくてもよい。
【0114】
例えば、図8(a)における軌跡ID「d00001」の速度情報にユーザID「Player001」の行動情報を対応付けた後、軌跡ID「d00003」の速度情報を選択した場合、軌跡ID「d00001」と軌跡ID「d00003」との速度情報は計測時刻が重複する。このとき、一人の個体の行動情報に対応付けられる軌跡は一つのタイミング(計測日時)において一つであるため、個体特定部11は、ユーザID「Player001」を抽出しない。
【0115】
これによって類似度を算出する行動情報が減るため、個体特定部11は、図8に示す処理の速度を向上させることができ、かつ、ユーザ30を特定する精度を向上させることができる。
【0116】
一方で、個体特定部11は、計測日時が重複していなければ、異なる軌跡ID間で、同じユーザIDを対応付けてもよい。これによって、個体特定部11は、連続して取得されていなかった複数の速度情報(軌跡ID)を、一つの行動情報に対応付けることができるため、連続した速度情報として取得することができる。
【0117】
速度情報23に含まれるすべての速度情報に、ステップS1031〜ステップS1041における処理を実行した後、個体特定部11は、速度情報23が示す軌跡IDと、行動情報24が示すユーザIDとの対応付けを示す情報を出力する(S1042)。
【0118】
図8(d)は、軌跡IDとユーザIDとが対応付けられた結果を示す。個体特定部11は、ステップS1042において、図8(d)に相当するような情報(個体特定情報25)を出力する。
【0119】
図9は、実施例1の個体特定情報25を示す説明図である。
【0120】
個体特定部11は、ステップS1042による結果を、図9に示すような個体特定情報25として出力する。個体特定情報25は、軌跡ID251及びユーザID252を含む。軌跡ID251は、速度情報23の軌跡IDに対応する。ユーザID252は、行動情報24のユーザIDに対応する。
【0121】
個体特定情報25は、1行が一つの軌跡IDに対応付けられるユーザIDを示す。ステップS104において、例えば、類似度が閾値bより小さかったためなど、行動情報のユーザIDと対応付けられなかった速度情報の軌跡IDには、ユーザIDの列に「Na」が格納される。
【0122】
図10は、実施例1の軌跡連結部の評価処理を示す説明図である。
【0123】
図10は、ステップS106における評価処理のイメージ図である。
【0124】
軌跡生成部12は、ステップS105において、個体特定情報25から、一つのユーザIDを選択し、選択したユーザIDに対応付けられる少なくとも一つの軌跡IDを特定する。そして、特定した軌跡IDを、速度情報23の計測日時231に基づいて時系列に並べることによって、一人のユーザ30の個体の軌跡情報26を生成する。ここで選択したユーザIDの行動情報を、行動情報Aと記載する。
【0125】
図10(a)は、一人のユーザ30の軌跡情報に基づいて時系列で並べた速度情報を示す。
【0126】
さらに軌跡生成部12は、ステップS106において、ステップS105で生成した個体の軌跡情報26に含まれる軌跡の連結部分を特定する。連結部分は、一つの軌跡IDの速度情報が終わる計測日時(以下、終点)から、その後最初に他の軌跡が開始する計測日時(以下、始点)までの間である。ここで、終点を含む軌跡を軌跡Bと記載し、始点を含む軌跡を軌跡Cと記載する。
【0127】
図10(a)における連結部分は、軌跡ID「d00002」と「d00008」との速度情報の計測日時の間である。
【0128】
そして、軌跡生成部12は、軌跡Bの終点における位置(x座標2033及びy座標2034)と、軌跡Cの始点における位置(x座標2033及びy座標2034)とを軌跡情報テーブル203から取得する。そして、軌跡Bの終点における位置と、軌跡Cの始点における位置との距離dを算出する。
【0129】
図10(b)は、二つの軌跡間の距離dを示す説明図である。また、図10(b)は、二つの軌跡の位置を示し、軌跡ID「d00002」の軌跡の終点と軌跡ID「d00008」の軌跡との距離dを示す。
【0130】
そして、軌跡生成部12は、連結部における距離dを評価する。具体的には、連結部での距離dが所定の閾値c(ただし、cは定数である。)以上であるかを判定し、距離dが閾値c以上であると判定した場合、行動情報Aに対応付けられる軌跡は適切なものではないと評価する。そして、軌跡生成部12は、個体特定部11に、ステップS104を再度実行させる。
【0131】
なお、軌跡生成部12は、距離dと終点の計測日時及び始点の計測日時とに基づいて、連結部分における推定速度を算出し、推定速度がユーザ30の特性から考えて極めて速く現実的ではない場合、行動情報Aに対応付けられる軌跡が適切ではないと評価してもよい。
【0132】
個体特定部11は、軌跡生成部12によるステップS106の後、時系列で後に位置する軌跡Cの軌跡IDと、算出した類似度が閾値b以上、かつ、次点に大きい行動情報のユーザIDとを対応付ける。これによって、軌跡Cに対応付けられる行動指標を変更する。ここで、類似度とは、軌跡Cの速度情報と、ステップS1031において抽出された行動情報との間で、ステップS1032において算出された類似度である。
【0133】
また、類似度が次点に大きい行動情報とは、軌跡Cの速度情報との間で類似度が算出された行動情報の中で、行動情報Aと軌跡Cの速度情報との間で算出された類似度より低く、かつ、当該類似度の次に大きい類似度が算出された行動情報である。
【0134】
さらに、個体特定部11は、本処理においても、類似度が閾値bより小さい行動情報と軌跡Cとを対応付けない。また、個体特定部11は、類似度が次点に大きい行動情報が、軌跡Cの計測日時において、他の軌跡の軌跡IDに既に対応付けられている場合、さらに低い類似度の行動情報のユーザIDと、軌跡Cの速度情報の軌跡IDとを対応付けてもよい。
【0135】
また、本実施例において、行動情報Aに対応付けられる軌跡が適切なものではないと評価された場合、個体特定部11は、計測日時が後の軌跡Cに対応付ける行動情報を変更したが、計測日時が前の軌跡Bに対応付ける行動情報を変更してもよい。
【0136】
ステップS106において複数の軌跡間の距離dに基づき、行動情報に対応付けられる軌跡が適切でないと判定し、さらに、ステップS104において軌跡が対応付けられる行動情報を変更し、これらの処理を繰り返すことによって、行動情報は適切な軌跡と対応付けられ、正確に軌跡とユーザ30の行動情報とを対応付けることができる。
【0137】
また、ステップS104において、個体特定部11は、軌跡Cに対応付けられる行動情報を類似度が次点である行動情報に変更することによって、類似する可能性が高いほうから軌跡Cに対応付けられる行動情報を決定することができる。これにより、より正確に軌跡とユーザ30の行動情報とを対応付けることができる。
【0138】
ステップS1041の後、個体特定部11は、ステップS1042を実行し、ステップS104を終了する。
【0139】
なお、軌跡生成部12は、行動情報Aに三つ以上の軌跡が対応付けられている場合、すべての連結部において距離dを算出し、対応付ける行動情報を変更すべき軌跡を決定した後、変更すべき軌跡に対してステップ104を実行するようにしてもよい。
【0140】
軌跡生成部12は、ステップS105及びS106、並びに、ステップS104を軌跡間の連結部における終点と始点と距離が閾値cより小さくなるまで繰り返す。これらの処理を繰り返すことにより、ユーザ30の行動情報Aに適切な軌跡を対応付けることができ、精度のよい個体の軌跡情報26を生成できる。
【0141】
評価処理終了後、軌跡生成部12は、生成した個体の軌跡情報26をDB20に格納する。ステップS106を実行することにより、高精度に個体の軌跡情報26を生成することができる。
【0142】
図11は、実施例1の軌跡生成部12によって生成した個体の軌跡情報26を示す説明図である。
【0143】
個体の軌跡情報26は、センサID毎に一つのテーブルを含み、1行が1回の計測日時における軌跡の位置座標を示す。ここで、位置座標は、空間座標系WGS84で定義される位置情報(X座標、Y座標)であり、軌跡情報テーブル203のx座標2033及びy座標2034に相当する。
【0144】
個体の軌跡情報26は、ユーザ30が特定されていること、時間的に連続であること(すなわち、計測日時ごとに値が格納されていること)、という特徴を持つ。
【0145】
図12は、実施例1の表示部13によって生成される画面300を示す説明図である。
【0146】
図12に示す画面300は、サッカーの試合における出場選手の軌跡をモニタリングする画面である。
【0147】
表示部13は、個体の軌跡情報26、ユーザ情報テーブル204、及び、エリアテーブル201の等を参照し、試合時の各選手(ユーザ)の軌跡を再現するような画面300を生成する。図12に示す画面300は、画像301、302及び303を含む。
【0148】
画像301は、サッカーのフィールド上における各選手(ユーザ)の軌跡を、個体の軌跡情報26に基づいて表示する。また、表示部13は、各選手のユーザ種別2043に基づいて、ユーザ30の軌跡を表す図形をチームによって変化させたり、ユーザ30の軌跡を表す図形内にユーザ30(選手)の背番号を表示したりする。
【0149】
これによって、表示部13は、位置検出装置1によって検出された軌跡に、ユーザ30を識別する情報を付加して表示する画面300を生成するため、運動活動中のユーザ30の動き及び軌跡(時系列の位置)を示す情報を、操作者に正確に提供することができる。
【0150】
画像302は、タイムラインである。画像302は、個体の軌跡情報26の計測日時に対応する。画像302のタイムラインを操作された場合、表示部13は、画像302から計測日時を受け付け、任意の計測日時の位置座標に従って、選手を示す図形を画像301に表示する。
【0151】
さらに、ユーザ情報テーブル204が、ユーザの所属チーム、背番号、及び、ポジション等の様々な情報を、ユーザID2041に対応するユーザ種別2043として格納する場合、表示部13は、画像303においてこれらのユーザIDによって特定される情報を、チームに属する選手に関する情報として表示する。また、画像304への操作を受け付け、操作により選択されたユーザを受け付けることにより、表示部13は、画像301において軌跡を表示する選手を選択することができる。
【0152】
また、センサデータ22の活動量情報テーブル205が腕の動きの量を含む場合、表示部13は、各選手の歩行及び走行の固有ピッチ又は歩角をセンサデータ22に基づいて時系列で推定し、推定した固有ピッチ又は歩角に基づいて疲労の程度を推定することができる。そして、これにより、計測日時の各々において残存する体力を推定できる。
【0153】
そして、表示部13は、画像302におけるタイムラインによって指定された計測日時における、試合中の残存体力を表示することができる。同様に、腕の動きの量を計測したセンサデータ22を用いて、走りのバランス、及び、質等も推定することができるため、追加して表示することも可能である。
【0154】
また、表示部13は、ユーザの行動情報の計測日時の終了日時から開始日時を減算した時間を算出することによって出場時間を算出し、画像303に表示してもよい。
【0155】
図13は、実施例1の速度情報23に基づいて生成される画面400を示す説明図である。
【0156】
図13に示す画面400は、サッカーの試合に出場した選手のパフォーマンスを分析した結果を表示するための画面である。表示部13は、個体の軌跡情報26、ユーザ情報テーブル204、エリアテーブル201、速度情報23、及び、行動情報24等を用いることにより、サッカーの試合における出場選手のパフォーマンス求め、表示する。
【0157】
画面400は、画像306、307及び308を含む。画像306は、タブによって、操作者にチーム名を選択させる領域である。表示部13は、ユーザ種別2043が画像306を用いて入力されたチーム名を示すユーザIDを特定し、特定したユーザIDに該当する選手のパフォーマンスを、画像307及び画像308に表示する。
【0158】
表示部13は、特定したユーザIDをユーザID2051に含む活動量情報テーブル205に基づいて、画像307及び308に表示するパフォーマンス情報として求める。
【0159】
画像307は、各選手の走行距離、トップスピード、スプリント回数及び最大運動強度等を表示し、さらにこれらに限られない様々な情報を、パフォーマンス情報として表示する。また、画像308は、各選手のステイ、ウォーク、ジョグ、及び、スプリントの割合を、パフォーマンス情報として示す。従って、図13に示す画面305を用いて、操作者は、各選手の試合中のパフォーマンスを確認し、選手間のパフォーマンスを比較することができる。
【0160】
図14は、実施例1の速度情報23に基づいて生成される他の画面350を示す説明図である。
【0161】
画面350は、サッカーの試合における1選手の軌跡、及び、パフォーマンスの分析の結果を表示する画面である。
【0162】
表示部13は、個体の軌跡情報26、ユーザ情報テーブル204、エリアテーブル201、速度情報23、及び、行動情報24等を用いることにより、指定した選手の軌跡を再現、及び、パフォーマンスの分析結果を生成し、画面350に表示する。
【0163】
画面350は、画像309、310、311、312及び313を含む。画像309は、タブによって、操作者が参照したい選手を操作者に選択させる領域である。
【0164】
画像310は、計測日時のタイムラインを示す。操作者は、画像310において開始時刻と終了時刻とを指定することによって、参照したいパフォーマンスの時間帯を選択できる。
【0165】
表示部13は、画像310において選択された時間帯を受け付け、画像310において選択された時間帯におけるステイ、ウォーク、ジョグ及びスプリントの割合、スプリント回数、並びに、最大運動強度等を表示する。また、その他の情報を画像311に表示してもよい。
【0166】
表示部13は、速度情報23が示す速度に従って、各計測日時における軌跡が、ステイ、ウォーク、ジョグ及びスプリントであるかを特定してもよい。そして、選手に対応付けられた軌跡の軌跡情報テーブル203が示す位置情報に基づいて、選択された時間帯における移動距離を走行距離として算出してもよい。
【0167】
画像312は、画像310において選択された時間帯における軌跡を、ウォーク、ジョグ及びスプリント等を識別できる線を用いて表示する。
【0168】
画像313は、画像310において選択された時間帯における選手のヒートマップを示す。画像313を表示することによって、選手の活動していた場所を表示できる。
【0169】
また、表示部13は、色の濃淡を変化させることによって、単位面積あたりの活動時間の差異を画像313において表示する。ここで、色が濃い部分ほど選手が活動していた時間が長い位置であることを示す。
【0170】
したがって、操作者は、画像313を参照することによって、選手個体の試合中の軌跡、及び、パフォーマンスを詳細に確認することができる。
【0171】
図15は、実施例1の衝撃の強さに基づいて生成された画面351を示す説明図である。
【0172】
前述の例では、3軸加速度センサを搭載したウェアラブルデバイス2を手首に装着したが、ユーザは、ウェアラブルデバイス2を、足へ装着してもよいし、靴に埋め込んでもよい。そして、このようなウェアラブルデバイス2は、脚が受けた衝撃の強さ及び方向を示す測定結果をセンサデータに加えてもよい。
【0173】
これによって、表示部13は、センサデータ22が示す衝撃の強さ及び方向に基づいて、キック、ドリブル、及び、ジャンプを検出できる。
【0174】
図15に示す画面351は、図14に示す画面351に、キック、ドリブル、及び、ジャンプ等の検出結果を表示した画面の例である。画面351は、画像309、310、314、315及び313を含む。図15に示す画像309、310及び313は、図14に示す画像309、310及び313と同じである。
【0175】
画像314は、図14に示す画像311の内容に加え、ドリブルの割合、ドリブル距離、ドリブルスピード、キック回数、及び、ジャンプ回数を表示する。
【0176】
また、画像315は、画像310において選択された時間帯における軌跡を、ウォーク、ジョグ、スプリント、ドリブル、キック及びジャンプ等を識別できる線を用いて表示する。また、表示部13は、キックの強度及びミートポイント等も推定することができるため、これらを画像315に追加して表示してもよい。
【0177】
さらに、本実施例の解析部10は、装着するウェアラブルデバイス2に搭載するセンサを追加することで、様々な選手の状態及び動作を計測することが可能になり、これらの計測結果を、軌跡情報と対応付けることが出来る。
【0178】
例えば、ウェアラブルデバイス2が心拍センサ及び脈拍センサを搭載することにより、ユーザ30の心拍数及び脈拍数を計測するため、表示部13は、表示する軌跡に、心拍数及び脈拍数の変化を対応させて表示できる。これにより、操作者は、運動の負荷レベル及び疲労を評価する指標を得ることができる。
【0179】
また、ウェアラブルデバイス2が気圧センサを搭載することにより、高度を計測することが可能になる。この場合、バスケットボール、バレーボール、及び、ハンドボールのような跳躍動作が多く、かつ、このような動作が重要である競技において、表示部13は、表示する軌跡に跳躍の質を示す情報を対応させて表示してもよい。
【0180】
また、加速度センサとジャイロセンサを搭載したウェアラブルデバイス2を、ユーザ30が体の胴体及び四肢などの複数個所に装着することにより、表示部13は、体の姿勢を3Dモデルで再現できる。このため、表示部13は、軌跡情報に追加して、運動時の動きを詳細に再現して表示することが可能になる。
【0181】
上記の例に限らず、ウェアラブルデバイス2に搭載するセンサの種類の組合せを選択すること、ウェアラブルデバイス2を装着する箇所、数を変更することにより様々な競技及びシチュエーションに適した、パフォーマンス及び状態を計測でき、軌跡情報と合わせて表示することができる。
【実施例2】
【0182】
図16は、実施例2の軌跡モニタリングシステムの構成を示すブロック図である。
【0183】
実施例2の軌跡モニタリングシステムは、実施例1の軌跡モニタリングシステムと同じく、位置検出装置1、ウェアラブルデバイス2、PC3、PC4、スマートフォン5、ネットワーク6及びサーバ7を有する。
【0184】
実施例2の軌跡モニタリングシステムと、実施例1の軌跡モニタリングシステムとの相違点を以下に示す。実施例2の解析部10は、集団特定部14を有する点で実施例1の解析部10と異なる。実施例2のDB20は、環境情報(特定情報)27を有する点で実施例1のDB20と異なる。実施例2のサーバ7は、環境情報入力部74を有する点で、実施例1のサーバ7と異なる。その他の点において、実施例2の軌跡モニタリングシステムと実施例1の軌跡モニタリングシステムとは同じである。
【0185】
前述の実施例2と実施例1との相違点によって、操作者は、実施例2において、DB20に蓄積された膨大な軌跡情報21と、センサデータ22とを迅速に参照できる。
【0186】
環境情報入力部74は、PC3、PC4及びスマートフォン5等の出力装置に環境表示入力画面を表示し、操作者から入力された環境情報を受け付ける。そして、入力された環境情報を環境情報27に格納する。
【0187】
本実施例における環境情報とは、ユーザ30の運動活動に関する情報を示し、運動活動に基づいて軌跡情報21及びセンサデータ22を特定するための情報を含む。例えば、運動活動の内容、運動活動が行われた時間及び場所、並びに、運動活動への参加者等を示す。実施例2の解析部10は、環境情報27に基づいて、対応付ける軌跡情報21の候補とセンサデータ22の候補とを特定できる。
【0188】
解析部10は、環境情報27を参照することにより、短い時間の運動活動におけるデータ分析が可能になる。また、解析部10は、短い時間で様々な練習メニューを参加メンバーを入れ替えながら実施するようなトレーニング等の運動活動から、軌跡及び動きを抽出することができる。
【0189】
例えば、実施例2の運動活動時の軌跡モニタリングにおいて、常時装着されるウェアラブルデバイス2から収集されるセンサデータ22と、日常のトレーニング時及び試合時等の様々な環境で計測された軌跡情報21とが、データベース20に蓄積される。
【0190】
集団特定部14は、期間、場所、及び、参加者等を定義した環境情報27を用いて、位置検出装置1により得た特定の場所の集団の軌跡情報21と、集団に含まれる参加者のセンサデータ22とを、DB20から選択する。その後、実施例1と同じ手順によって、個体特定部11、軌跡生成部12及び表示部13が、個体の軌跡及び動きを検出し、表示する。
【0191】
なお、集団特定部14は、一つのプログラム又は集積回路によって実装されてもよく、また、実行する処理ごとに複数のプログラム又は複数の集積回路によって実装されてもよい。
【0192】
図17は、実施例2の環境情報入力部74によって表示される画面352を示す説明図である。
【0193】
画面352は、環境情報入力ページ316、参加者選択ページ319、及び、組分け選択ページ320を含む。環境情報入力ページ316は、運動活動の名称、開始時刻、終了時刻、運動活動が行われたエリアのエリア名、運動活動への参加者317、及び、参加者の組分け318を入力する。
【0194】
環境情報入力ページ316は、操作者が分析したい運動活動に関する環境情報を入力する画面例である。操作者は、環境情報入力ページ316の各行に、活動名、開始時刻、及び終了時刻等を入力する。また、操作者は、活動を実施したエリアのエリア名をタブを用いて、事前に登録される候補地から選択する。そして、操作者は、参加者317に参加者を入力する。
【0195】
事前に登録されているウェアラブルデバイス2の装着者の全員が参加者である場合、操作者は、「全員」のチェック欄にチェックを入力する。また、操作者が参加者を選択する場合、参加者317の「個別選択」を選択する。
【0196】
参加者317の「個別選択」が選択された場合、環境情報入力部74は、参加者選択ページ319を表示する。参加者選択ページ319は、事前に登録されたウェアラブルデバイス2を装着したユーザ30の一覧を表示し、操作者に参加者を選択させる画面である。
【0197】
組分け318は、操作者に参加者の組分けを選択させるインターフェースを表示する。操作者が参加者を組分けする必要が無い場合、操作者は、組分け318における「なし」のチェック欄にチェックをいれる。また、参加者を組分けする場合、操作者は、詳細設定を選択する。
【0198】
組分け318の詳細設定が選択された場合、環境情報入力部74は、組分け選択ページ320を表示する。組分け選択ページ320は、事前に登録されたウェアラブルデバイス2を装着したユーザ30の一覧を表示する。そして、組分け選択ページ320は、操作者に、ユーザ30のチームを選択させるインターフェースを表示する。
【0199】
また、本実施例では、ユーザ30が所属するチームによってユーザ30を組分けるが、これに限られず、ユーザ30のポジション及び学年等によって組み分けてもよく、さらに、ユーザ情報テーブル204に登録される様々な情報を用いて、組分けを行ってもよい。
【0200】
環境情報入力部74が受け付けた環境情報は、データベース20の環境情報27に格納される。また、環境情報入力部74は、組分け選択ページ320を介して入力されたユーザ30の組分けを、ユーザ情報テーブル204のユーザ種別2043に格納してもよい。
【0201】
図18は、実施例2の環境情報27を示す説明図である。
【0202】
環境情報27は、軌跡情報21を計測した活動に関する情報を記録する活動情報テーブル206と、活動を実施した集団を特定するために、活動ID毎に活動の期間、場所、参加者の活動を実施した環境等を記録した環境情報テーブル207と、を含む。
【0203】
活動情報テーブル206は、活動ID2061及び活動名2062を含む。活動ID2061は、軌跡情報21を計測した運動活動を認識するために、運動活動毎に設定されたIDを記録する。活動ID2061は、環境情報入力ページ316に入力された活動IDと同じであってもよいし、当該活動IDに基づいて割り当てられたIDでもよい。
【0204】
活動名2062は、軌跡情報21を計測した運動活動の名称を記録する。これにより、WEB表示部73は、エリア名称を示す画面を表示できる。活動名2062は、環境情報入力ページ316に入力された活動名を格納する。
【0205】
環境情報テーブル207は、活動ID2071、開始時刻2072、終了時刻2073、エリアID2074及びユーザID2075を含む。活動ID2071は、活動ID2061に対応する。開始時刻2072及び終了時刻2073は、活動ID2071が示す運動活動の開始時刻及び終了時刻を示す。開始時刻2072及び終了時刻2073は、環境情報入力ページ316に入力された開始時刻及び終了時刻を格納する。
【0206】
エリアID2074は、活動ID2071が示す運動活動が行われた場所を示す。エリアID2074は、環境情報入力ページ316に入力されたエリア名に割り当てられるIDを格納する。ユーザID2075は、活動ID2071が示す運動活動の参加者であり、かつ、ウェアラブルデバイス2を装着したユーザのユーザIDを格納する。
【0207】
図19は、実施例2の解析部10による処理を示すフローチャートである。
【0208】
集団特定部14は、活動情報テーブル206から、個体の軌跡を分析したい運動活動の活動ID2061を選択する(S110)。ここで、集団特定部14は、すべての活動ID2061について繰り返し、図19に示す処理を実行してもよいし、後述する画面353等によって選択された運動活動について、図19に示す処理を実行してもよい。
【0209】
そして、ステップS110において選択した活動IDを活動ID2071に含む環境情報テーブル207のエントリを特定する。さらに、特定したエントリの開始時刻2072、終了時刻2073、及び、エリアID2074を参照し、軌跡情報21から特定の集団の軌跡情報を取得する(S111)。
【0210】
具体的には、特定したエントリの開始時刻2072と終了時刻2073との間に計測日時2032が含まれ、かつ、特定したエントリのエリアID2074とエリアID2035とが同じである軌跡情報テーブル203のエントリの軌跡IDを取得する。
【0211】
そして、取得した軌跡IDを軌跡ID2021に含む軌跡ラインテーブル202のエントリを特定し、さらに、エリアID2074と同じエリアID2011のエリアテーブル201のエントリを特定する。これらの特定したエントリを取得することにより、選択した活動IDに対応する集団の軌跡情報を取得する。
【0212】
さらに、集団特定部14は、ステップS110において選択した活動IDの環境情報テーブル207の開始時刻2072、終了時刻2073、及び、ユーザID2075に対応するユーザ30のセンサデータを、センサデータ22のユーザID2051及び計測日時2052を参照することによって特定する。そして、特定したエントリを取得することにより、選択した活動IDに対応するセンサデータを取得する(S112)。
【0213】
ステップS112の後、個体特定部11及び軌跡生成部12は、集団特定部14が取得した集団の軌跡情報と、特定したセンサデータとに、図5に示すステップS101〜S106を実行することによって、特定した軌跡と特定したユーザとを対応付け、個体の軌跡情報26を生成する。また、表示部13は、個体の軌跡及び動きを画面に表示する。
【0214】
なお、集団特定部14は、ステップS110において活動ID2061を選択することによって、軌跡情報テーブル203の計測日時2032及びエリアID2035を特定し、さらに、活動量情報テーブル205のユーザID2051及び計測日時2052を特定する。しかし、集団特定部14は、ユーザ種別2043等の指示をWEB表示部73を介して受け付けた場合、指示された内容に従ってセンサデータを特定してもよい。
【0215】
以上の処理によって、解析部10は、任意の条件(計測日時及びエリアID等)において検出された軌跡、及び、任意の条件(計測日時、ユーザID、及びユーザ種別等)のユーザ30のセンサデータに基づいて、軌跡とユーザ30の行動情報とを対応付けることができる。これにより、軌跡情報21の一部とセンサデータ22の一部とを対応付けるため、処理速度が向上し、操作者は軌跡とユーザ30との対応を迅速に参照できる。
【0216】
図20は、実施例2の表示部13によって生成される画面353を示す説明図である。
【0217】
画面353は、サッカーの練習における参加者の軌跡モニタリングの結果を示す。個体特定部11及び軌跡生成部12は、環境情報27を参照して特定した軌跡情報及びセンサデータに基づいて、練習毎の個体の軌跡及び動きを生成し、表示部13は、サッカーの練習における参加者の軌跡を示す情報を画面353に表示する。
【0218】
画面353は、画像321、322、323、324、325及び326を含む。画像321は、操作者がチーム名を選択するためのインターフェースを表示する。画像321は、運動活動の活動名を選択するためのインターフェースを表示する。図20において、運動活動はサッカーであり、活動名はサッカーの練習内容を示す。
【0219】
画像323は、画像322で選択した運動活動の内容が実施された時間(開始時刻2072及び終了時刻2073に該当)と場所(エリアID2074に基づいて特定したエリア名称2012に該当)とを表示する。画像324は、フィールドにおける参加者の軌跡(個体の軌跡情報26に基づく)を表示し、数字は参加者の背番号(ユーザ情報テーブル204のユーザ種別2043に基づく)を示す。
【0220】
解析部10は、画像321及び322にチーム名と活動名とが入力された場合、入力された活動名の活動IDに基づいて図19に示す処理を実行してもよい。そして、表示部13は、図19に示す処理の結果に基づいて画像325を表示してもよい。
【0221】
また、表示部13は、入力された活動名の活動IDとチーム名とに基づいて、軌跡情報を表示するユーザ30を特定する。具体的には、入力された活動名の活動IDを活動情報テーブル206に基づいて特定する。そして、特定した活動IDを活動ID2071に含む環境情報テーブル207のエントリを特定し、特定したエントリのユーザID2075から、入力されたチーム名のチームに所属するユーザ30を、ユーザ情報テーブル204のユーザ種別2043に基づいて特定する。そして、特定したユーザ30の個体の軌跡情報26(入力された活動名における個体の軌跡情報26)を用いて、画像324に軌跡を表示する。
【0222】
さらに、画像325は、計測日時のタイムライン示し、操作者が、画像325のタイムラインを操作することで、任意の計測日時の位置及び軌跡を入力する。表示部13は、入力された計測日時と、個体の軌跡情報26とに基づいて、例えば、アニメーションのように画像324において軌跡を表示する。
【0223】
ユーザ情報テーブル204のユーザ種別2043が、ユーザ30の情報(練習時の組分け、背番号、ポジション等に限られない情報)を保持することによって、表示部13は、画像327に、チームごとのユーザ30に関する情報を表示できる。
【0224】
また、センサデータ22が腕の動きの量を計測した結果を含む場合、表示部13は、実施例1と同じく、計測日時の各々において残存する体力を推定できる。このため、画像325におけるタイムラインによって指定された計測日時における、試合中の残存体力を画像327に表示してもよい。
【0225】
操作者が、画像326においてユーザ30を選択した場合、表示部13は、画像324において軌跡を表示するユーザ30を変更してもよい。
【0226】
環境情報27を用いることで、解析部10は、練習毎に違う場所で練習したり、メンバーを入れ替えたりした場合でも、個体の軌跡情報を表示することができ日常のトレーニング等での利用が可能になる。
【0227】
図21は、実施例2の速度情報23を用いて生成された画面354を示す説明図である。
【0228】
画面354は、サッカーの練習における参加者(ユーザ30)のパフォーマンスの分析結果を示す画面である。表示部13は、環境情報27を参照して抽出した軌跡情報及びセンサデータ、及び、個体の軌跡情報26に基づいて、練習毎に参加選手のパフォーマンスを画面354に表示する。画面354は、画像328、329、330、331、332を含む。
【0229】
操作者は、画像328のタブを用いてパフォーマンスの分析結果を表示したい所属チームを、画像329において分析結果を表示したい練習メニュー(活動名称)を選択する。画像330は、画像329において選択した練習メニューの実施した時間と場所とを表示する。
【0230】
画像331は、画像329において選択した練習時の走行距離、トップスピード、及びスプリント回数等に限らない様々な情報を表示する。画像332は、速度情報23に基づいて算出した、各ユーザ30のステイ、ウォーク、ジョグ、スプリント、及び、ドリブルの割合を表示する。
【0231】
図22は、実施例2の一人のユーザ30のパフォーマンスの分析結果を表示する画面355を示す説明図である。
【0232】
画面355は、サッカーの練習における一人の選手(ユーザ30)のパフォーマンス分析の結果を表示し、表示部13によって生成される。表示部13は、環境情報27を参照して抽出した軌跡情報とセンサデータ等に基づいて、練習毎の個体のパフォーマンスを画面355に表示する。画面355は、画像333、334、335及び336を含む。
【0233】
操作者は、画像333のタブを用いて参照したい選手名を選択する。画像334は、練習毎の走行距離、トップスピード、及びスプリント回数等に限らない様々な情報を表示する。
【0234】
画像335は、練習毎のステイ、ウォーク、ジョグ及びスプリントの割合を表示する。また、画像336は、画像337で選択したメニュー時の走行距離及びトップスピード等に限らない様々な情報をレーザーチャートによって表示し、これによって、操作者は、練習毎のパフォーマンスを比較できる。
【実施例3】
【0235】
実施例3の保育及び教育分野における軌跡モニタリングを、以下図面に基づいて説明する。実施例3の解析部10は、保育及び教育分野における集団の軌跡情報21と、ウェアラブルデバイス2によるセンサデータ22とを用いてユーザ30の軌跡及び動きを検出するため、遊び及びコミュニケーションの評価、並びに、集団生活の可視化を実現できる。
【0236】
実施例3の軌跡モニタリングシステムは、実施例1及び実施例2の軌跡モニタリングシステムと同じである。
【0237】
図23は、実施例3の保育分野における軌跡モニタリングの対象を示す説明図である。
【0238】
図23に示す位置検出装置1のレーザレーダは、レーザ光の反射によって物体の位置を検出することのできる位置に設置され、こども園(保育園又は幼稚園)のグランド101全体を計測可能な位置に1台以上設置される。
【0239】
位置検出装置1は、放出されるレーザ光とフィールドの面とが水平になる位置に設置されることが望ましい。一方で、位置検出装置1及びPC3によって位置座標を補正することができるため、傾斜のあるフィールド等に限られない様々なフィールドに設置可能である。
【0240】
位置検出装置1が設置されるフィールドも、グランド101に限定されず、屋内のホール又は廊下等であってもよい。また、位置検出装置1は、レーザレーダ以外にも、映像解析による物体の位置計測の方法を用いて、位置を計測してもよい。位置を計測できるものであれば、前述のレーザ又は映像解析を用いた位置検出装置1に限定されない。
【0241】
ウェアラブルデバイス2は、グランド101において遊ぶ各ユーザ30(園児)の体に一つ以上装着される。実施例3における各園児は、3軸加速度センサを搭載した腕時計型のウェアラブルデバイス2を、手首に直接装着する。
【0242】
前述において、各ユーザ30は、腕時計型のウェアラブルデバイス2を手首に直接装着したが、ウェアラブルデバイス2は、様々なセンサのうち少なくとも一つ以上を搭載する。
【0243】
また、実施例3の保育分野におけるウェアラブルデバイス2が搭載するセンサは、実施例1のウェアラブルデバイス2と同じく、いかなるセンサを搭載してもよいし、また、いかなるユーザ30の部位に装着されてもよい。
【0244】
図24は、実施例3の保育分野における画面356を示す説明図である。
【0245】
画面356は、園児の遊びを運動活動として、軌跡をモニタリングした結果を示す。また、実施例3の表示部13は、実施例2と同じく、環境情報27を参照して抽出した軌跡情報等を用いて、事前に指定した活動時間毎の園児の軌跡及び動きを生成し、各活動における園児の軌跡情報を表示してもよい。
【0246】
画面356は、画像338、339、340、341、342及び343を含む。
【0247】
操作者は、画像338のタブを用いて、参照する運動活動を選択してもよい。画像339は、軌跡が計測された時間と場所とを表示してもよいし、選択された運動活動が実施された時間と場所とを表示してもよい。
【0248】
画像340は、グランド101上での各園児(ユーザ30)の軌跡を表示し、画像340に表示される数字はユーザIDを示す。操作者は、画像341のタイムラインを操作することで、任意の計測日時の軌跡を表示する。
【0249】
ユーザ情報テーブル204のユーザ種別2043が園児の組、性別、等に限らない様々な情報を保持する場合、表示部13は、画像342にそれらの情報を表示する。操作者が画像343において園児(ユーザ30)を選択することにより、画像340において軌跡を表示する園児を選択する。
【0250】
また、ウェアラブルデバイス2に赤外線センサ及び音センサを搭載することにより、園児同士の対面回数及び会話回数を軌跡情報と同時に計測することができ、軌跡情報に追加して表示することが可能になる。
【0251】
位置検出装置1を、グランド101以外の、屋内の教室又は廊下等にも設置することで、こども園のいたるところにおける、園児の軌跡をモニタリングすることができる。これにより、実施例3により園児の運動活動の様子をモニタリングでき、個体毎のコミュニケーションの頻度、及び、グループの構成過程等を計測することも可能になる。
【0252】
図25は、実施例3の教育分野における軌跡モニタリングの対象を示す説明図である。
【0253】
図25に示す位置検出装置1のレーザレーダは、レーザ光の反射によって物体の位置を検出することのできる位置に設置され、学校の教室102全体を計測可能な位置に、1台以上設置される。
【0254】
位置検出装置1は、放出されるレーザ光と教室102の水平面とが並行になる位置に設置されることが望ましい。一方で、位置検出装置1及びPC3によって位置座標を補正することができるため、教室102の天井等に限らない様々な位置に設置可能である。
【0255】
位置検出装置1が設置されるフィールドも、教室102に限定されず、廊下、グランド又は食堂等にも設置可能である。位置検出装置1は、レーザレーダ以外にも、映像解析による物体の位置計測の方法を用いて、位置を計測してもよい。位置を計測できるものであれば、前述のレーザ又は映像解析を用いた位置検出装置1に限定されない。
【0256】
ウェアラブルデバイス2は、教室102内を移動する各ユーザ30(学生)の体に一つ以上装着される。実施例3における各学生は、3軸加速度センサを搭載した腕時計型のウェアラブルデバイス2を、手首に直接装着する。
【0257】
また、実施例3の教育分野におけるウェアラブルデバイス2が搭載するセンサは、実施例1のウェアラブルデバイス2と同じく、いかなるセンサを搭載してもよく、また、いかなるユーザ30の部位に装着されてもよい。
【0258】
図26は、実施例3の教育分野における画面357を示す説明図である。
【0259】
画面357は、学生の教室内における移動を運動活動として、軌跡をモニタリングした結果を示す。実施例3の表示部13は、実施例2と同じく、環境情報27を参照して抽出した軌跡情報等を用いて、事前に指定した活動時間毎の学生の軌跡及び動きを生成し、各活動における学生の軌跡情報を表示してもよい。
【0260】
画面357は、画像344、345、346、347、348及び349を含む。
【0261】
操作者は、画像344のタブを用いて、参照する運動活動を選択してもよい。画像345は、軌跡が計測された時間と場所とを表示してもよいし、選択された運動活動が実施された時間と場所とを表示してもよい。
【0262】
画像346は、教室102における各学生(ユーザ30)の軌跡を表示し、画像346に表示される数字はユーザIDを示す。操作者は、画像347のタイムラインを操作することで、任意の計測日時の軌跡を表示する。
【0263】
ユーザ情報テーブル204のユーザ種別2043が学生の組、性別等に限らない様々な情報を保持する場合、表示部13は、画像348にそれらの情報を表示する。操作者は、画像349において学生を選択することにより、画像346に軌跡を表示する学生を選択する。
【0264】
また、ウェアラブルデバイス2に赤外線センサ及び音センサを搭載することにより、学生同士の対面回数及び会話回数を軌跡情報と同時に計測することができ、軌跡情報に追加して表示することが可能になる。
【0265】
位置検出装置1を、教室102以外の、廊下、食堂又はグランド等にも設置することで、学校のいたるところにおける、学生の軌跡をモニタリングすることができる。これにより、実施例3により学生の運動活動の様子をモニタリングでき、個体毎のコミュニケーションの頻度、及び、グループの構成過程等を計測することも可能になる。
【0266】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0267】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウエアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、若しくは、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、若しくは、DVD等の記録媒体に置くことができる。
【0268】
また、制御線及び情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線及び情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0269】
1 位置検出装置
2 ウェアラブルデバイス
3 PC
4 PC
5 スマートフォン
6 ネットワーク
7 サーバ
10 解析部
11 個体特定部
12 軌跡生成部
13 表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26