特許第6445263号(P6445263)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6445263
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】車両用ハーネス構造
(51)【国際特許分類】
   H01B 7/00 20060101AFI20181217BHJP
   H02G 3/16 20060101ALI20181217BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20181217BHJP
【FI】
   H01B7/00 310
   H02G3/16
   B60R16/02 610A
【請求項の数】3
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-136025(P2014-136025)
(22)【出願日】2014年7月1日
(65)【公開番号】特開2016-15809(P2016-15809A)
(43)【公開日】2016年1月28日
【審査請求日】2017年6月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100105474
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 弘徳
(74)【代理人】
【識別番号】100192474
【弁理士】
【氏名又は名称】北島 健次
(74)【代理人】
【識別番号】100189049
【弁理士】
【氏名又は名称】花坂 達也
(72)【発明者】
【氏名】牧 陽一
(72)【発明者】
【氏名】松永 元辰
【審査官】 木村 励
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−93374(JP,A)
【文献】 特開平10−336843(JP,A)
【文献】 特開平9−66780(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/16
B60R 16/02
H01R 9/03
H01R 4/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付対象車両に共通して取り付けられる標準電装機器を制御するための標準制御部と、前記取付対象車両に選択的に後付けされる拡張電装機器を制御するための拡張制御部とを有するジャンクションボックスと、
前記標準電装機器に接続された標準ハーネスの一端を接続するために前記ジャンクションボックスに設けられた標準コネクタ部と、
前記拡張電装機器に他端が接続された追加接続部材の一端が後付けで分岐接続される通信線又は電源線の少なくとも一方を含む拡張用ハーネスを接続するために前記ジャンクションボックスに設けられた拡張コネクタ部と、を備え
前記追加接続部材の一端に設けられたハーネス分岐接続機構が前記拡張用ハーネスの途中の任意の位置に接続されることで、前記拡張電装機器が前記追加接続部材を介して前記拡張用ハーネスの途中の任意の位置に追加接続可能であることを特徴とする車両用ハーネス構造。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用ハーネス構造であって、
前記ジャンクションボックスが、前記標準制御部を有する標準ボックス部と、前記拡張制御部を有して前記標準ボックス部に着脱自在な拡張ボックス部とによって、構成されることを特徴とする車両用ハーネス構造。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の車両用ハーネス構造であって、
前記追加接続部材の一端に設けられた前記ハーネス分岐接続機構が、前記拡張用ハーネスにおける通信線又は電源線の少なくとも何れか一方の導体に圧接接続されることを特徴とする車両用ハーネス構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ハーネス構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、種々のランプ及びモータや、これらを操作するためのスイッチ装置などの各種の電装機器が多数搭載されている。そして、これら各種の電装機器には、バッテリなどから供給される電力や、これら電装機器を制御するための制御信号などを供給するためのワイヤハーネスが接続される。このワイヤハーネスは、複数の電線とコネクタなどからなる。電線は、導電性の芯線と、芯線を被覆した絶縁性の被覆部とを備える。コネクタは、電線の端末などに取り付けられて芯線と接続される端子金具と、端子金具を収容する絶縁樹脂製のコネクタハウジングとを備える。
【0003】
ところで、車両に配索されるワイヤハーネスは、車両の仕様違いによる機能の有無への対応が必要となる。従来のワイヤハーネスでは、このような場合、機能部品の後付けで対応がなされている。このような機能部品の後付けは、機能毎にワイヤハーネスを追加したり、搭載率が高い機能のワイヤハーネスを配索したりして行われる。
また、近年では、車両に搭載される複数の電装機器を制御する通信システムとして、各電装機器を制御する複数の電子制御ユニットがそれぞれ共通の多重通信線で接続され、その多重通信線を介して多重化された信号の授受を行い、これに基づいて各電装機器の作動を制御するようにした多重通信システムが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このような通信システムを備えたワイヤハーネスに、機能部品である標準電装機器501や拡張電装機器505を接続する場合には、図7に示すように、各種ハーネス・アッシー503,507,509を介して、これら標準電装機器501及び拡張電装機器505を電子制御する電子制御ユニット(以下、ECU(Electronic Control Unit)と呼ぶ)511を備えたジャンクションボックス520に接続するのが一般的である。
【0005】
例えば、図7の(a)に示すように、二つの標準電装機器501が接続されるハーネス・アッシー503は、電線513の両端に取付けられたECU側コネクタ515及び標準機器側コネクタ517を備えており、ジャンクションボックス520のECU511に二つの標準電装機器501が接続されている。
【0006】
また、図7の(b)に示すように、それぞれ二つの標準電装機器501と拡張電装機器505が接続されるハーネス・アッシー507は、ECU側コネクタ519にそれぞれ電線接続された標準機器側コネクタ517と拡張機器側コネクタ521とを備えており、ジャンクションボックス520のECU511にそれぞれ二つの標準電装機器501及び拡張電装機器505が接続されている。
【0007】
また、図7の(c)に示すように、搭載率が高い二つの標準電装機器501が接続されるハーネス・アッシー509は、拡張電装機器505との接続の有無に関わらず、ECU側コネクタ519にそれぞれ電線接続された標準機器側コネクタ517と拡張機器側コネクタ521とを備えており、ジャンクションボックス520のECU511に二つの標準電装機器501が接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−260747号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述した図7の(a),(b)に示したハーネス・アッシー503やハーネス・アッシー507のように、追加接続される拡張電装機器505毎にハーネス・アッシーを追加すると、ワイヤハーネスの品番が増えてしまう。組み立てるワイヤハーネスの品番が多くなると、ワイヤハーネスの組立ラインにおける組立作業が繁雑となって、ワイヤハーネスの組立作業の効率が低下する。このため、ワイヤハーネスの量産性が低下して、各構成部品やワイヤハーネス自体のコストが上昇するという問題がある。
【0010】
一方、図7の(c)に示したハーネス・アッシー509の場合には、車両に配索されても使用されない構成部品(所謂、「付捨て」)となる拡張機器側コネクタ521及び電線513が発生し、ワイヤハーネスの無駄が多くなり、これによってもワイヤハーネスのコストが上昇してしまう。
【0011】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、ワイヤハーネスの品番共通化を図ると共に、ワイヤハーネスの付捨てを無くすことができる車両用ハーネス構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 取付対象車両に共通して取り付けられる標準電装機器を制御するための標準制御部と、前記取付対象車両に選択的に後付けされる拡張電装機器を制御するための拡張制御部とを有するジャンクションボックスと、前記標準電装機器に接続された標準ハーネスの一端を接続するために前記ジャンクションボックスに設けられた標準コネクタ部と、前記拡張電装機器に他端が接続された追加接続部材の一端が後付けで分岐接続される通信線又は電源線の少なくとも一方を含む拡張用ハーネスを接続するために前記ジャンクションボックスに設けられた拡張コネクタ部と、を備え、前記追加接続部材の一端に設けられたハーネス分岐接続機構が前記拡張用ハーネスの途中の任意の位置に接続されることで、前記拡張電装機器が前記追加接続部材を介して前記拡張用ハーネスの途中の任意の位置に追加接続可能であることを特徴とする車両用ハーネス構造。
【0013】
上記(1)の構成の車両用ハーネス構造によれば、取付対象車両に共通して取り付けられる標準電装機器とジャンクションボックスとの間を接続する標準ハーネスが共通化される。そして、拡張電装機器が取付対象車両に選択的に取り付けられる場合には、ジャンクションボックスの拡張コネクタ部に接続された拡張用ハーネスの通信線又は電源線の少なくとも一方に一端が分岐接続される追加接続部材を介して後付けされる。また、拡張電装機器が取付対象車両に取付けられない場合には、ジャンクションボックスの拡張コネクタ部に拡張用ハーネスを接続せずに省略することもできる。そこで、標準ハーネス及び拡張用ハーネスには、付捨てとなる構成部品が生じない。
更に、取付対象車両に選択的に後付けされる拡張電装機器は、追加接続部材を介して拡張用ハーネスの任意の位置に追加接続可能である。この拡張用ハーネスへの拡張電装機器の後付けは、車両用ハーネスの製造時は勿論、完成車両に配索された車両用ハーネスの拡張用ハーネスに対しても可能である。
また、拡張用ハーネスを用いることで、標準ハーネスに変更を加えることなく、拡張電装機器を容易に後付けできる。即ち、拡張電装機器の数や種類に応じて、拡張用ハーネスは通信線又は電源線の仕様を容易に変更できる。
また、従来の車両用ハーネス構造では、拡張電装機器の増加により、拡張電装機器が取り付けられる組合せ数に伴って、ワイヤハーネス全体の品番が増加した。これに対し、上記(1)の構成の車両用ハーネス構造では、標準ハーネスに拡張用ハーネスを併設し、拡張電装機器に対応して拡張用ハーネスに後付け分岐接続される追加接続部材のみの品番を確保すればよい。これにより、製造部品の管理が容易となり、ワイヤハーネス製造コストの低減を図ることができる。
【0014】
(2) 上記(1)の構成の車両用ハーネス構造であって、前記ジャンクションボックスが、前記標準制御部を有する標準ボックス部と、前記拡張制御部を有して前記標準ボックス部に着脱自在な拡張ボックス部とによって、構成されることを特徴とする車両用ハーネス構造。
【0015】
上記(2)の構成の車両用ハーネス構造によれば、複数種の標準ボックス部に対して、拡張用ハーネスが接続された共通の拡張ボックス部を接続したり、共通の標準ボックス部に対して、複数種の拡張ボックス部を選択的に接続したりすることが可能となり、汎用性が高くなる。
【0016】
(3) 上記(1)又は(2)の構成の車両用ハーネス構造であって、前記追加接続部材の一端に設けられた前記ハーネス分岐接続機構が、前記拡張用ハーネスにおける通信線又は電源線の少なくとも何れか一方の導体に圧接接続されることを特徴とする車両用ハーネス構造。
【0017】
上記(3)の構成の車両用ハーネス構造によれば、拡張用ハーネスと拡張電装機器とを接続する追加接続部材が、拡張用ハーネスとの接続部分に、ハーネス分岐接続機構を備える。このハーネス分岐接続機構は、拡張用ハーネスに取り付けられることで、拡張用ハーネスにおける通信線及び電源線の少なくとも何れか一方の導体を被覆した絶縁性の被覆部を圧接部によって切り裂き、この導体に圧接部を接続する。そこで、ハーネス分岐接続機構を拡張用ハーネスに取り付けるだけで、拡張用ハーネスと拡張電装機器の接続が簡便に完了する。
【0018】
(4) 取付対象車両に共通して取り付けられる標準電装機器を制御するための標準制御部を有するジャンクションボックスに接続されて車載ネットワーク間のデータの送受信を中継するためのゲートウェイ装置と、前記ゲートウェイ装置に接続される通信線を有し、前記取付対象車両に選択的に後付けされる少なくとも1つの拡張電装機器に他端が接続されると共に前記拡張電装機器を制御するための制御機能部を有する追加接続部材の一端が前記通信線に後付けで分岐接続される拡張用通信ハーネスと、を備えることを特徴とする車両用ハーネス構造。
【0019】
上記(4)の構成の車両用ハーネス構造によれば、拡張電装機器が取付対象車両に選択的に取り付けられる場合には、ゲートウェイ装置に接続された拡張用通信ハーネスの通信線に一端が分岐接続される追加接続部材を介して後付けされる。また、拡張電装機器が取付対象車両に取付けられない場合には、ゲートウェイ装置に拡張用通信ハーネスを接続せずに省略することもできる。そこで、ゲートウェイ装置及び拡張用通信ハーネスには、付捨てとなる構成部品が生じない。
更に、取付対象車両に選択的に後付けされる拡張電装機器は、制御機能部を有する追加接続部材を介して拡張用通信ハーネスの任意の位置に追加接続可能である。この拡張用通信ハーネスへの拡張電装機器の後付けは、車両用ハーネスの製造時は勿論、完成車両に配索された車両用ハーネスの拡張用通信ハーネスに対しても可能である。
また、拡張用通信ハーネスを用いることで、ゲートウェイ装置とジャンクションボックスとを接続するハーネスに変更を加えることなく、拡張電装機器を容易に後付けできる。即ち、拡張電装機器の数や種類に応じて、拡張用通信ハーネスは通信線の仕様を容易に変更できる。
従って、通信線にだけ接続する必要がある拡張電装機器を取付対象車両に選択的に取り付ける場合には、制御機能部を有する追加接続部材を介してゲートウェイ装置に接続された拡張用通信ハーネスに後付けするだけでよく、ジャンクションボックスを経由する必要がない。
【0020】
(5) 上記(4)の構成の車両用ハーネス構造であって、前記追加接続部材の一端に設けられたハーネス分岐接続機構が、前記拡張用通信ハーネスにおける通信線の導体に圧接接続されることを特徴とする車両用ハーネス構造。
【0021】
上記(5)の構成の車両用ハーネス構造によれば、拡張用通信ハーネスと拡張電装機器とを接続する追加接続部材が、拡張用通信ハーネスとの接続部分に、ハーネス分岐接続機構を備える。このハーネス分岐接続機構は、拡張用通信ハーネスに取り付けられることで、拡張用通信ハーネスにおける通信線の導体を被覆した絶縁性の被覆部を圧接部によって切り裂き、この導体に圧接部を接続する。そこで、ハーネス分岐接続機構を拡張用通信ハーネスに取り付けるだけで、拡張用通信ハーネスと拡張電装機器の接続が簡便に完了する。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る車両用ハーネス構造及び追加接続部材によれば、ワイヤハーネスの品番共通化を図ると共に、ワイヤハーネスの付捨てを無くすことができる。
【0023】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の第1実施形態に係る車両用ハーネス構造の模式図である。
図2図1に示した車両用ハーネス構造における拡張用ハーネスと追加接続部材を分解して示した模式図である。
図3】(a)は本第1実施形態に係る車両用ハーネス構造に用いられるハーネス分岐接続機構の部分破断斜視図、(b)は(a)に示したハーネス分岐接続機構の平面図、(c)は(a)に示したハーネス分岐接続機構の正面図、(d)は(a)に示したハーネス分岐接続機構のA−A断面図である。
図4】拡張用ハーネスに接続される追加接続部材の平面図であり、(a)は電線の拡張用ハーネス側端及び拡張電装機器側端に、それぞれ拡張ハーネス側コネクタ及び機器側コネクタが接続された追加接続部材を示し、(b)は電線の拡張用ハーネス側端がハーネス分岐接続機構に直接接続された追加接続部材を示し、(c)は電線の拡張用ハーネス側端及び拡張電装機器側端がハーネス分岐接続機構及び拡張電装機器に直接接続された追加接続部材を示す。
図5】本発明の第2実施形態に係る車両用ハーネス構造の模式図である。
図6】本発明の第3実施形態に係る車両用ハーネス構造の模式図である。
図7】従来の車両用ハーネス構造における各種のハーネス・アッシーを説明する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係る車両用ハーネス構造の模式図である。
本第1実施形態に係る車両用ハーネス構造は、ジャンクションボックス20と、標準ハーネス11の一端を接続するためにジャンクションボックス20に設けられた標準コネクタ部20aと、拡張用ハーネス12を接続するためにジャンクションボックス20に設けられた拡張コネクタ部20bと、を有する。
【0026】
本第1実施形態のジャンクションボックス20は、取付対象車両に共通して取り付けられる標準電装機器(例えば、エアコン・ユニットやパワーウインド・ユニットなど)18を制御するための標準制御部19と、取付対象車両に選択的に後付けされる拡張電装機器29を制御するための拡張制御部21とを有する。また、ジャンクションボックス20の上流には、車載ネットワーク間のデータの送受信を中継するためのゲートウェイ装置40やバッテリ電源が接続されている。
【0027】
標準コネクタ部20aは、標準電装機器18に接続された標準ハーネス11の一端を接続するためにジャンクションボックス20に設けられたコネクタ部である。
拡張コネクタ部20bは、拡張電装機器29に他端が接続された追加接続部材13の一端が後付けで分岐接続される拡張用ハーネス12を接続するためにジャンクションボックス20に設けられたコネクタ部である。
【0028】
本第1実施形態の標準ハーネス11は、取付対象車両に共通して取り付けられる標準電装機器18と、標準電装機器18を制御する標準制御部19を有するジャンクションボックス20との間をそれぞれ接続するワイヤハーネスである。標準ハーネス11は、標準制御部19に接続される通信線、電源線、GND(グランド線)、信号線などの複数の電線を基本とする電線束であり、ジャンクションボックス20の標準コネクタ部20aに接続されるジャンクションボックス側コネクタ22と、標準電装機器18に接続される標準機器側コネクタ26とを備える。
なお、本明細書中において、取付対象車両に共通して取り付けられる標準電装機器との間を接続する「標準ハーネス」とは、全ての車両に共通するワイヤハーネスではなく、車種毎、仕向け毎、グレード(仕様)毎にそれぞれ必須となるワイヤハーネスである。
【0029】
本第1実施形態の拡張用ハーネス12は、ジャンクションボックス20の拡張制御部21に接続される通信線25、電源線23及びGND27の3種類の電線を基本とするワイヤハーネスであり、標準ハーネス11に併設されたり、標準ハーネス11とは別に配索されたりして、取付対象車両における拡張電装機器29の近傍まで延びている。拡張用ハーネス12は、これに加え、信号線(図示略)などの他の電線が更に加わるものであってもよいし、GND27を省いたものであってもよい。拡張用ハーネス12における通信線25には、多重信号が流される。また、拡張用ハーネス12における信号線には、単独の信号が流される。
更に、拡張用ハーネス12は、ジャンクションボックス20の拡張コネクタ部20bに接続されるジャンクションボックス側コネクタ24が一端に設けられ、終端装置30が他端に設けられている。
【0030】
そして、取付対象車両に選択的に後付けされる拡張電装機器(例えば、集中ドアロック・ユニットやシートヒータ・ユニットなど)29が、追加接続部材13を介して拡張用ハーネス12に後付けされている。
追加接続部材13は、図4の(a)に示すように、一端がハーネス分岐接続機構31を介して拡張用ハーネス12の任意の位置に分岐接続され、他端が補機接続機構61を介して拡張電装機器29に接続される。追加接続部材13を介して拡張電装機器29を拡張用ハーネス12に後付けする後付け方法は、「圧接」、「接着」、「溶着」など、拡張用ハーネス12のうちの少なくとも通信線25又は電源線23の少なくとも一方に分岐接続できる方法であれば何れであってもよい。本第1実施形態においては、追加接続部材13が、後述するハーネス分岐接続機構31によって拡張用ハーネス12の電源線23、通信線25及びGND27に分岐接続される場合を例に説明する。
【0031】
本第1実施形態のジャンクションボックス20における標準制御部19及び拡張制御部21は、それぞれ標準電装機器18及び拡張電装機器29を電子制御するマスターECUである。これら標準制御部19及び拡張制御部21は、より具体的には「マイコン」、「半導体ヒューズ」、「通信トランシーバ」を回路基板若しくは電子部品に実装することで構成されている。なお、ジャンクションボックス20における標準制御部19及び拡張制御部21は、上述のように別々に内蔵されるものに限らず、標準制御部の中に拡張制御部を予め一体に備えたものでもよい。
【0032】
また、本第1実施形態の追加接続部材13には、制御機能部15が設けられる。本第1実施形態において、通信線25からの信号を受けて拡張電装機器29の動作を制御する制御信号を生成する信号生成部を有する制御機能部15は、拡張電装機器29の動作を制御するスレーブECUである。制御機能部15は、拡張電装機器29の動作を制御するために追加接続部材13に設けられる。制御機能部15は、より具体的には「マイコン」、「半導体ヒューズ」、「通信トランシーバ」を回路基板若しくはバスバーによる回路体などに実装することで構成されている。なお、拡張電装機器29自体が、予め制御機能部を有するものでもよい。
【0033】
図3に示すように、本第1実施形態に係る車両用ハーネス構造では、追加接続部材13の一端が、ハーネス分岐接続機構31によって拡張用ハーネス12の任意位置に分岐接続される。
本第1実施形態のハーネス分岐接続機構31は、追加接続部材13の導体に接続されて拡張用ハーネス12の導体に圧接接続される圧接部33を有する。圧接部33は、例えば一対からなる複数の圧接刃35を起立して構成され、回路基板37の所定の回路に接続される。回路基板37は、上ケース39と下ケース41とによって構成された絶縁樹脂製のケース内に収容される。上ケース39及び下ケース41は、例えば薄肉ヒンジ(図示略)によって開閉自在に連結される。
【0034】
ハーネス分岐接続機構31は、上ケース39及び下ケース41によって拡張用ハーネス12における電源線23、通信線25及びGND27を挟み込むことで、各線の絶縁被覆を圧接刃35が切り裂き、各線の導体に圧接部33が圧接接続される。拡張用ハーネス12における電源線23、通信線25及びGND27を挟んだハーネス分岐接続機構31は、上ケース39及び下ケース41がロックされることで、拡張用ハーネス12の任意位置に固定される。即ち、本第1実施形態に係る車両用ハーネス構造によれば、ハーネス分岐接続機構31を拡張用ハーネス12の任意の位置に取り付けるだけで、拡張用ハーネス12と拡張電装機器29の接続が簡便に完了する。なお、拡張電装機器29のGNDがボディアースされる場合には、拡張用ハーネス12におけるGND27の追加接続部材13による分岐接続は不要となる。
【0035】
更に、本第1実施形態に係る追加接続部材13は、拡張用ハーネス12における電源線23、通信線25及びGND27に分岐接続するためのハーネス分岐接続機構31が一端に設けられ、取付対象車両に選択的に後付けされるオプションの拡張電装機器29に接続するための補機接続機構61が他端に設けられている。更に詳しくは、図4(a)に示すように、追加接続部材13は、電線55と、電線55の拡張用ハーネス側端でハーネス分岐接続機構31に接続される拡張ハーネス側コネクタ47と、電線55の拡張電装機器側端で拡張電装機器29に接続される機器側コネクタ51とを有する。そして、追加接続部材13は、機器側コネクタ51が、拡張電装機器29に設けられたコネクタ63と共に構成する補機接続機構61に接続され、拡張ハーネス側コネクタ47が、ハーネス分岐接続機構31の基板実装コネクタ43に接続される。
即ち、本実施形態の追加接続部材13は、所望の長さを有する電線55を介して拡張用ハーネス12と拡張電装機器29とを接続することができるので、拡張電装機器29の位置に合わせた搭載が可能となり、高い汎用性を得ることができる。
【0036】
なお、本発明に係る追加接続部材の形態は、上記実施形態の追加接続部材13に限定されるものではなく、種々の形態を採りえる。
例えば、図4の(b)に示す追加接続部材13Aは、電線55の拡張用ハーネス側端が、ハーネス分岐接続機構31の圧接部33に直接接続され、機器側コネクタ51が、拡張電装機器29のコネクタ63にコネクタ接続される。
【0037】
また、図4の(c)に示す追加接続部材13Bは、電線55の拡張用ハーネス側端が、ハーネス分岐接続機構31の圧接部33に直接接続されると共に、電線55の電装機器側端が、拡張電装機器29の回路に直接接続されて、拡張電装機器29と一体に構成される。勿論、電線55の拡張用ハーネス側端に設けた拡張ハーネス側コネクタ47が、ハーネス分岐接続機構31の基板実装コネクタ43に接続される構成とすることもできる(図4の(a)参照)。
更に、追加接続部材13の機器側コネクタ51に、図示しない分岐コネクタを接続することで、複数の拡張電装機器29を分岐接続することもできる。
【0038】
なお、上述した追加接続部材13,13A,13Bにおける電線55は、拡張電装機器29の種類(電子制御ユニットを備えているか否か等)に応じて電線の機能が変わる。例えば、図4に示したように、拡張電装機器29の動作を制御する制御機能部15が電線55の電装機器側端に設けられる場合には、電線55が電源線23Aと通信線25AとGND27Aにより構成される。また、制御機能部15が、ハーネス分岐接続機構31又は電線55の拡張用ハーネス側端に設けられる場合には、制御機能部15の制御内容に応じて、電線55が電源線23AやGND27A、通信線25A、信号線などから選択されて構成される。更に、拡張電装機器29が拡張用ハーネス12から電源のみを必要とする場合には、電線55が電源線23Aにより構成される。
【0039】
図5は、本発明の第2実施形態に係る車両用ハーネス構造の模式図である。なお、上記第1実施形態に係る車両用ハーネス構造と同様の構成部材については、同符号を付して詳細な説明を省略する。
図5に示すように、本発明の第2実施形態に係る車両用ハーネス構造におけるジャンクションボックス70は、標準制御部19を有する標準ボックス部71と、拡張制御部21を有して標準ボックス部71に着脱自在な拡張ボックス部73とによって、構成されている。
これら標準ボックス部71と拡張ボックス部73とは、それぞれコネクタ74とコネクタ76を嵌合することで、標準制御部19と拡張制御部21とが接続されて一体のジャンクションボックス70を構成する。
標準ボックス部71には、標準電装機器18に接続された標準ハーネス11のジャンクションボックス側コネクタ22を接続するための標準コネクタ部70aが設けられ、拡張ボックス部73には、拡張用ハーネス12のジャンクションボックス側コネクタ24を接続するための拡張コネクタ部70bが設けられる。
【0040】
そこで、例えば仕様の異なる標準電装機器18が接続されたり、仕様の異なる標準制御部19が搭載されたりした複数種の標準ボックス部71に対して、拡張用ハーネス12が接続された共通の拡張ボックス部73を接続することができる。また、共通の標準ボックス部71に対して、電線仕様の異なる拡張用ハーネス12が接続されたり、仕様の異なる拡張制御部21が搭載されたりした複数種の拡張ボックス部73を選択的に接続することもできる。
従って、着脱自在な標準ボックス部71と拡張ボックス部73によって、ジャンクションボックス70を構成することで、汎用性が高い車両用ハーネス構造を提供することができる。
【0041】
図6は、本発明の第3実施形態に係る車両用ハーネス構造の模式図である。なお、上記第1実施形態に係る車両用ハーネス構造と同様の構成部材については、同符号を付して詳細な説明を省略する。
図6に示すように、本発明の第3実施形態に係る車両用ハーネス構造は、標準電装機器18を制御するための標準制御部19を有するジャンクションボックス20に接続されて車載ネットワーク間のデータの送受信を中継するためのゲートウェイ装置40Aと、ゲートウェイ装置40Aに接続される拡張用通信ハーネス14と、を有する。なお、本発明のゲートウェイ装置40Aは、接続されるジャンクションボックスが図6に示したジャンクションボックス20に限定されるものではなく、公知の種々のジャンクションボックスに接続可能とされる。
本第3実施形態の拡張用通信ハーネス14は、ゲートウェイ装置40Aに接続される通信線25から成るワイヤハーネスであり、上述の標準ハーネス11や拡張用ハーネス12に併設されたり、これらとは別に配索されたりして、取付対象車両における拡張電装機器29Aの近傍まで延びている。
更に、拡張用通信ハーネス14は、ゲートウェイ装置40Aにコネクタ接続されるコネクタ32が一端に設けられ、終端装置30が他端に設けられている。
【0042】
そして、取付対象車両に選択的に後付けされる拡張電装機器29Aが、追加接続部材16を介して拡張用通信ハーネス14に後付けされている。
本第3実施形態の追加接続部材16は、通信線25Aの一端がハーネス分岐接続機構31を介して拡張用通信ハーネス14の通信線25に分岐接続され、電源線23Aの一端が別のハーネスを介して電源に接続され、GND27Aの一端がボディアースされている。
【0043】
また、追加接続部材16には、制御機能部15Aが設けられる。本第3実施形態において、ゲートウェイ装置40Aからの信号を受けて拡張電装機器29Aの動作を制御する制御信号を生成する信号生成部を有する制御機能部15Aは、拡張電装機器29Aの動作を
制御するECUである。制御機能部15Aは、拡張電装機器29Aの動作を制御するために追加接続部材16に設けられる。
【0044】
本第3実施形態の追加接続部材16は、上記第1実施形態の追加接続部材13と同様に、通信線25Aの一端がハーネス分岐接続機構31を介して拡張用通信ハーネス14の任意の位置に分岐接続され、他端が拡張電装機器29Aに接続される。追加接続部材16を介して拡張電装機器29Aを拡張用通信ハーネス14に後付けする後付け方法は、「圧接」、「接着」、「溶着」など、拡張用通信ハーネス14における通信線25に分岐接続できる方法であれば何れであってもよい。
なお、拡張電装機器29Aが、別のハーネスを介して電源に直接接続されると共に直接ボディアースされる場合、拡張用通信ハーネス14に分岐接続される追加接続部材は、通信線25Aだけで構成される。
【0045】
次に、上記の構成を有する車両用ハーネス構造の作用を説明する。
上述した本発明の第1実施形態に係る車両用ハーネス構造では、取付対象車両に共通して取り付けられる標準電装機器18とジャンクションボックス20との間を接続する標準ハーネス11が共通化される。そして、拡張電装機器29が取付対象車両に選択的に取り付けられる場合には、ジャンクションボックス20の拡張コネクタ部20bに接続された拡張用ハーネス12の通信線25、電源線23及びGND27に一端が分岐接続される追加接続部材13(13A,13B)を介して後付けされる。また、拡張電装機器29が取付対象車両に取付けられない場合には、ジャンクションボックス20の拡張コネクタ部20bに拡張用ハーネス12を接続せずに省略することもできる。そこで、標準ハーネス11及び拡張用ハーネス12には、付捨てとなる構成部品が生じない。
【0046】
更に、取付対象車両に選択的に後付けされる拡張電装機器29は、追加接続部材13を介して拡張用ハーネス12の任意の位置に追加接続可能である。この拡張用ハーネス12への拡張電装機器29の後付けは、車両用ハーネスの製造時は勿論、完成車両に配索された車両用ハーネスの拡張用ハーネス12に対しても可能である。
また、拡張用ハーネス12を用いることで、標準ハーネス11に変更を加えることなく、拡張電装機器29を容易に後付けできる。即ち、拡張電装機器29の数や種類に応じて、拡張用ハーネス12は通信線25又は電源線23の仕様を容易に変更できる。
【0047】
また、従来の車両用ハーネス構造では、拡張電装機器29の増加により、拡張電装機器が取り付けられる組合せ数に伴って、ワイヤハーネス全体の品番が増加した。これに対し、本第1実施形態の車両用ハーネス構造では、標準ハーネス11に拡張用ハーネス12を併設し、拡張電装機器29に対応して拡張用ハーネス12に後付け分岐接続される追加接続部材13(13A,13B)のみの品番を確保すればよい。これにより、製造部品の管理が容易となり、ワイヤハーネス製造コストの低減を図ることができる。
【0048】
また、図3に示した本第1実施形態の車両用ハーネス構造では、拡張用ハーネス12と拡張電装機器29とを接続する追加接続部材13(13A,13B)が、拡張用ハーネス12との接続部分に、ハーネス分岐接続機構31により分岐接続される。このハーネス分岐接続機構31は、拡張用ハーネス12に取り付けられることで、拡張用ハーネス12における電源線23、通信線25及びGND27の導体を被覆した絶縁性の被覆部をそれぞれ圧接部33によって切り裂き、各導体に圧接部33を接続する。そこで、ハーネス分岐接続機構31を拡張用ハーネス12に取り付けるだけで、拡張用ハーネス12と拡張電装機器29の接続が簡便に完了する。
【0049】
なお、上記拡張制御部21として、ヒューズ機能を内蔵することにより、拡張電装機器29は、拡張用ハーネス12への直接接続や、複数の同時搭載が可能となる。これにより、機能後付け(ポン付け)や、拡張用ハーネス12及び通信線25の系統数削減が可能となる。
【0050】
更に、上記拡張制御部21として、マイクロコンピュータを内蔵することで、拡張電装機器29のSW入力、センサ入力、PWM出力などの制御に対する対応が容易となる。これら拡張電装機器29に対する制御は、マイクロコンピュータで行われるため、仕様変更等がソフトによって容易に対応が可能となる。
【0051】
また、図5に示した本発明の第2実施形態に係る車両用ハーネス構造では、複数種の標準ボックス部71に対して、拡張用ハーネス12が接続された共通の拡張ボックス部73を接続したり、共通の標準ボックス部71に対して、複数種の拡張ボックス部73を選択的に接続したりすることが可能となり、汎用性が高くなる。
【0052】
また、図6に示した本発明の第3実施形態に係る車両用ハーネス構造では、拡張電装機器29Aが取付対象車両に選択的に取り付けられる場合には、ゲートウェイ装置40Aに接続された拡張用通信ハーネス14の通信線25に通信線25Aの一端だけが分岐接続される追加接続部材16を介して後付けされる。また、拡張電装機器29Aが取付対象車両に取付けられない場合には、ゲートウェイ装置40Aに拡張用通信ハーネス14を接続せずに省略することもできる。そこで、ゲートウェイ装置40A及び拡張用通信ハーネス14には、付捨てとなる構成部品が生じない。
【0053】
更に、取付対象車両に選択的に後付けされる拡張電装機器29Aは、制御機能部15Aを有する追加接続部材16を介して拡張用通信ハーネス14の任意の位置に追加接続可能である。この拡張用通信ハーネス14への拡張電装機器29Aの後付けは、車両用ハーネスの製造時は勿論、完成車両に配索された車両用ハーネスの拡張用通信ハーネス14に対しても可能である。
【0054】
また、拡張用通信ハーネス14を用いることで、ゲートウェイ装置40Aとジャンクションボックス20とを接続するハーネスに変更を加えることなく、拡張電装機器29Aを容易に後付けできる。即ち、拡張電装機器29Aの数や種類に応じて、拡張用通信ハーネス14は通信線25の仕様を容易に変更できる。
従って、通信線25にだけ接続する必要がある拡張電装機器29Aを取付対象車両に選択的に取り付ける場合には、制御機能部15Aを有する追加接続部材16を介してゲートウェイ装置40Aに接続された拡張用通信ハーネス14に後付けするだけでよく、ジャンクションボックス20を経由する必要がない。
【0055】
従って、上述した各実施形態に係る車両用ハーネス構造によれば、ワイヤハーネスの品番共通化を図ると共に、ワイヤハーネスの付捨てを無くすことができる。
【0056】
ここで、上述した本発明に係る車両用ハーネス構造の実施形態の特徴をそれぞれ以下に簡潔に纏めて列記する。
[1] 取付対象車両に共通して取り付けられる標準電装機器(18)を制御するための標準制御部(19)と、前記取付対象車両に選択的に後付けされる拡張電装機器(29)を制御するための拡張制御部(21)とを有するジャンクションボックスと(20)と、
前記標準電装機器(18)に接続された標準ハーネス(11)の一端を接続するために前記ジャンクションボックス(20)に設けられた標準コネクタ部(20a)と、
前記拡張電装機器(29)に他端が接続された追加接続部材(13)の一端が後付けで分岐接続される通信線(25)又は電源線(23)の少なくとも一方を含む拡張用ハーネス(12)を接続するために前記ジャンクションボックス(20)に設けられた拡張コネクタ部(20b)と、
を備えることを特徴とする車両用ハーネス構造。
[2] 上記[1]の構成の車両用ハーネス構造であって、
前記ジャンクションボックス(70)が、前記標準制御部(19)を有する標準ボックス部(71)と、前記拡張制御部(21)を有して前記標準ボックス部(71)に着脱自在な拡張ボックス部(73)とによって、構成されることを特徴とする車両用ハーネス構造。
[3] 上記[1]又は[2]の構成の車両用ハーネス構造であって、
前記追加接続部材(13)の一端に設けられたハーネス分岐接続機構(31)が、前記拡張用ハーネス(12)における通信線(25)又は電源線(23)の少なくとも何れか一方の導体に圧接接続されることを特徴とする車両用ハーネス構造。
[4] 取付対象車両に共通して取り付けられる標準電装機器(18)を制御するための標準制御部(19)を有するジャンクションボックス(20)に接続されて車載ネットワーク間のデータの送受信を中継するためのゲートウェイ装置(40A)と、
前記ゲートウェイ装置(40A)に接続される通信線(25)を有し、前記取付対象車両に選択的に後付けされる少なくとも1つの拡張電装機器(29A)に他端が接続されると共に前記拡張電装機器(29A)を制御するための制御機能部(15A)を有する追加接続部材(16)の一端が前記通信線(25)に後付けで分岐接続される拡張用通信ハーネス(14)と、
を備えることを特徴とする車両用ハーネス構造。
[5] 上記[4]の構成の車両用ハーネス構造であって、
前記追加接続部材(16)の一端に設けられたハーネス分岐接続機構(31)が、前記拡張用通信ハーネス(14)における通信線(25)の導体に圧接接続されることを特徴とする車両用ハーネス構造。
【0057】
なお、本発明に係る車両用ハーネス構造は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【符号の説明】
【0058】
11…標準ハーネス
13…追加接続部材
18…標準電装機器
19…標準制御部
20…ジョイントボックス
20a…標準コネクタ部
20b…拡張コネクタ部
21…拡張制御部
23…電源線
25…通信線
27…GND
29…拡張電装機器
31…ハーネス分岐接続機構
33…圧接部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7