(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
  特許文献1に記載の収納トレー及び特許文献2に記載の小物入れは、何れも側壁にフックが突設されている。故に、特許文献1に記載の収納トレー及び特許文献2に記載の小物入れは外観が類似している。換言すれば、意匠上の目新しさがない。
【0007】
  本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、意匠性を向上させることができる物品収納装置及びキッチンを提供することにある。
 
【課題を解決するための手段】
【0008】
  本発明に係る物品収納装置は、底壁、側壁、及び係合部を有し、キッチンキャビネットに着脱可能に配され、物品が収納される装置本体と、前記キッチンキャビネットに取り付けられ、前記係合部が係脱可能に係合する被係合部とを備える物品収納装置において、前記装置本体は、先端部にて前記係合部を支持する縦姿勢の棒状支持部を有
し、横方向両端部夫々に連結部を有し、一方の連結部は、前記装置本体と同様の装置本体が有する他方の連結部に連結可能な構成であることを特徴とする。
【0010】
  本発明に係る物品収納装置は、前記底壁は、対向2辺部を有する多角形状をなし、前記装置本体は、前記底壁の対向2辺部に低い前記側壁及び高い前記側壁を有する屈曲板状部材を用いてなり、前記棒状支持部は、前記低い側壁に沿って設けてあり、前記被係合部は、前記キッチンキャビネットを構成する縦姿勢の板状部分に取り付けられるようにしてあることを特徴とする。
【0011】
  本発明に係る物品収納装置は、前記被係合部は、前記キッチンキャビネットの抽斗が有する前板、先板、又は端板の上端面に配され、前記係合部が載置される横姿勢の載置板状部と、該載置板状部の上方にて対面配置された横姿勢の対面板状部と、前記載置板状部及び対面板状部夫々における前記抽斗の外部側の端部同士を連結する縦姿勢の連結板状部と、前記対面板状部における前記抽斗の内部側の端部から下向きに突出し、前記係合部の脱落を防止する脱落防止部とを有し、前記係合部は、前記脱落防止部の先端部と前記載置板状部との間隙から該載置板状部と前記対面板状部と前記連結板状部とに囲繞された空間に挿入される挿入部を有し、該挿入部の上下方向の長さは、前記載置板状部及び対面板状部の離隔距離に対応し、前記挿入部の前後方向に交差する方向の長さは、前記脱落防止部の先端部及び対面板状部の離隔距離よりも短いことを特徴とする。
【0012】
  本発明に係る物品収納装置は、前記キッチンキャビネットに当接する緩衝部材が前記棒状支持部に取り付けてあることを特徴とする。
【0013】
  本発明に係る物品収納装置は、前記棒状支持部を複数備え、複数の前記棒状支持部同士を連結する棒状連結部を更に備え、前記キッチンキャビネットに当接する緩衝部材が前記棒状連結部に取り付けてあることを特徴とする。
【0014】
  本発明に係る物品収納装置は、底壁、側壁、及び係合部を有し、キッチンキャビネットに着脱可能に配され、物品が収納される装置本体と、前記キッチンキャビネットに取り付けられ、前記係合部が係脱可能に係合する被係合部とを備える物品収納装置において、前記係合部は非凸状になしてあり、前記装置本体は、横方向両端部夫々に連結部を有し、一方の連結部は、前記装置本体と同様の装置本体が有する他方の連結部に連結可能な構成であることを特徴とする。
【0015】
  本発明に係る物品収納装置は、前記底壁は、対向2辺部を有する多角形状をなし、前記装置本体は、前記底壁の対向2辺部に低い前記側壁及び高い前記側壁を有する屈曲板状部材を用いてなり、前記係合部は、低い前記側壁に形成された貫通孔状をなし、前記被係合部は、前記キッチンキャビネットを構成する縦姿勢の板状部分に配されていることを特徴とする。
【0016】
  本発明に係る物品収納装置は、前記板状部分は、前記キッチンキャビネットの抽斗が有する前板、先板、又は端板であり、前記被係合部は、前記前板、前記先板、又は前記端板に突設されているビスを用いてなり、該ビスが前記貫通孔の周縁部に係脱可能に係合するようにしてあることを特徴とする。
【0017】
  本発明に係る物品収納装置は、前記装置本体は、前記横方向両端部夫々以外に前記側壁を有し、前記連結部は、前記装置本体における前記横方向両端部夫々の側壁となすべき板状部材が着脱可能に装着される装着部を有することを特徴とする。
【0018】
  本発明に係る物品収納装置は、前記装置本体には、該装置本体の内部を仕切る仕切り部材が着脱可能に装着されることを特徴とする。
【0019】
  本発明に係るキッチンは、本発明に係る物品収納装置と、該物品収納装置の装置本体が着脱可能に収納される抽斗を有するキッチンキャビネットとを備えることを特徴とする。
【0020】
  本発明にあっては、装置本体側の係合部が、キッチンキャビネット側の被係合部に係合することによって、装置本体がキッチンキャビネットに着脱可能に取り付けられる。
  係合部は、装置本体に取り付けられている棒状支持部の端部に配されている。つまり、係合部は、装置本体の側壁に突設されているわけではない。故に、本発明に係る物品収納装置は、側壁にフックが突設されている従来の収納トレー又は小物入れに比べて、目新しい意匠である。
【0021】
  本発明にあっては、装置本体の一方の連結部と他の装置本体の他方の連結部とを連結することによって、2個の装置本体を横方向に連結することができる。連結部に相当するものは、従来の収納トレー又は小物入れには存在しない。
【0022】
  本発明にあっては、低い側壁に沿って設けられた棒状支持部の先端部に配されている係合部が、キッチンキャビネットを構成する縦姿勢の板状部分に配されている被係合部に係合する。従って、キッチンキャビネットを構成する縦姿勢の板状部分を、低い側壁の低さを補うものとして利用することができる。
  装置本体は、2枚の高い側壁を有している場合よりも、開放感があり、意匠性が高い。
  装置本体は、2枚の低い側壁を有している場合よりも、側壁を乗り越えて物品が脱落することが抑制される。
【0023】
  本発明にあっては、物品収納装置はキッチンキャビネットの抽斗に着脱可能に取り付けられる。
  係合している係合部と被係合部とは、何れも、抽斗が有する前板、先板、又は端板の上方に配されるので、係合部及び被係合部が抽斗の物品収容空間を占拠することによって物品収納装置及び抽斗の物品収納能力を阻害することはない。
  また、脱落防止部により、非係合部からの係合部の脱落が防止される。
【0024】
  本発明にあっては、緩衝部材がキッチンキャビネットに当接するので、棒状支持部又は棒状連結部がキッチンキャビネットに当接することによる異音の発生、及びキッチンキャビネットの損傷等が抑制される。
【0025】
  本発明にあっては、装置本体側の係合部が、キッチンキャビネット側の被係合部に係合することによって、装置本体がキッチンキャビネットに着脱可能に取り付けられる。
  係合部は非凸状である。つまり、係合部は、装置本体の側壁に突設されているわけではない。故に、本発明に係る物品収納装置は、側壁にフックが突設されている従来の収納トレー又は小物入れに比べて、目新しい意匠である。
【0026】
  しかも、装置本体の一方の連結部と他の装置本体の他方の連結部とを連結することによって、2個の装置本体を横方向に連結することができる。連結部に相当するものは、従来の収納トレー又は小物入れには存在しない。
【0027】
  本発明にあっては、低い側壁に形成された貫通孔状の係合部が、キッチンキャビネットを構成する縦姿勢の板状部分に配されている被係合部に係合する。従って、キッチンキャビネットを構成する縦姿勢の板状部分を、低い側壁の低さを補うものとして利用することができる。
  装置本体は、2枚の高い側壁を有している場合よりも、開放感があり、意匠性が高い。
  装置本体は、2枚の低い側壁を有している場合よりも、側壁を乗り越えて物品が脱落することが抑制される。
【0028】
  本発明にあっては、物品収納装置はキッチンキャビネットの抽斗に着脱可能に取り付けられる。
  被係合部は抽斗に突設されたビスを用いてなるので、構成が簡易である。
【0029】
  本発明にあっては、装置本体そのものの横方向両端部には側壁がない。2個の連結部に板状部材を装着するか否かを切り替えることによって、装置本体の横方向両端部に側壁を追加するか否かを切り替えることができる。
  側壁を追加した場合、装置本体からの物品の脱落を抑制することができる。
  側壁を追加しない場合、装置本体の内外の空間を物品の収納に利用することができる。
【0030】
  本発明にあっては、装置本体に仕切り部材を着脱することによって、装置本体の内部を仕切って利用する場合と仕切らずに利用する場合とを切り替えることができる。つまり、装置本体の内部を有効利用し易い。
【0031】
  本発明にあっては、装置本体がキッチンキャビネットの抽斗に収納されているので、装置本体がキッチンキャビネットの外側に配されている場合に比べて、すっきりと整頓された印象のキッチンが得られる。
 
【発明の効果】
【0032】
  本発明の物品収納装置及びキッチンによる場合、キッチンキャビネット側の係合部に係合すべき装置本体側の係合部が、装置本体に取り付けられている棒状支持部の端部に配されているか、又は装置本体に非凸状に配されている。故に、側壁にフックが突設されている従来の収納トレー又は小物入れに比べて、本発明の物品収納装置(及びこれを備えるキッチン)の意匠性を向上させることができる。
 
 
【発明を実施するための形態】
【0034】
  以下、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。以下の説明では、図において矢符で示す上下、前後、及び左右を使用する。
 
【0035】
実施の形態  1.
  
図1は、本発明の実施の形態1に係るキッチン1の構成を示す斜視図である。
図1には、左斜め上から正面側を俯瞰した場合のキッチン1が示されている。
  キッチン1は、抽斗2を有するキャビネット11(キッチンキャビネット)と、物品収納装置3とを備えている。
  キャビネット11は、横姿勢に配された中空の直方体状である。キャビネット11の左側部、左右方向中央部、及び右側部は、コンロ台111、調理台112、及びシンク台113として機能する。
  なお、キャビネット11は、コンロ台111、調理台112、及びシンク台113の何れか1つ又は2つとして機能するものであってもよく、これら以外のもの(例えば食器棚)として機能するものであってもよい。
 
【0036】
  抽斗2は、キャビネット11に対して前後方向に出没する。このために、キャビネット11には、抽斗2の出没を案内する図示しない案内レールが備えられている。
図1に示す抽斗2は、上下2段の抽斗の内の上段側であり、調理台112及びシンク台113に亘って配されている。
  抽斗2には、物品収納装置3が着脱可能に収納される。物品収納装置3には、瓶状、缶状、板状、又は袋状等の物品(例えば調味料の一升瓶、食材の缶詰、俎板、又は袋入りの食料等)が収納される。
  なお、物品収納装置3は、上下2段の抽斗の内の下段側に収納されてもよい。また、コンロ台111、調理台112、及びシンク台113の何れかに配されている抽斗に物品収納装置3が収納されてもよい。
 
【0037】
  次に、抽斗2の各部について説明する。
  抽斗2は、前板21、先板22、底板23、端板24,25、及びギャラリーバー26,27を備えている。
  前板21、先板22、底板23、及び端板24,25は、抽斗2の前部、後部、底部、及び左右両側部を構成する矩形平板状部材である。前板21、先板22、及び端板24,25は、キャビネット11を構成する縦姿勢の板状部分である。
 
【0038】
  前板21は木材又は木質材等を用いてなる框戸状であり、前面及び後面夫々の上下左右方向中央部は、周縁部に対して凹状である。つまり、前板21の上下左右方向中央部は、周縁部に比べて薄く、ビスを留めるための十分な厚みを有していない。一方、前板21の周縁部は、ビスを留めるための十分な厚みを有している。なお、前板21は框戸状ではない構成でもよく、前板21の上下左右方向中央部は、ビスを留めるための十分な厚みを有していてもよい。
 
【0039】
  ギャラリーバー26,27は、夫々前後方向の横棒状である。ギャラリーバー26は、左側の端板24の上方にて前板21と先板22とを連結している。ギャラリーバー27は、端板25の上方にて前板21と先板22とを連結している。
 
【0040】
  次に、物品収納装置3の各部について説明する。
  
図2〜
図5は、キッチン1が備える物品収納装置3の構成を示す正面側の斜視図、背面側の斜視図、側面図、及び拡大側面図である。
図2には、右斜め上から正面側を俯瞰した場合の物品収納装置3が示されている。
図3には、右斜め上から背面側を俯瞰した場合の物品収納装置3が示されている。
図5は、
図4に示す係合部41(後述)の近傍の拡大図である。
  
図6は、物品収納装置3が備える連結部51を示す斜視図である。
  
図7は、物品収納装置3が備える収納体31を示す側面図である。
  
図8は、物品収納装置3が備える装置本体30を示す分解斜視図である。ただし、
図8においては後述する緩衝部材34,34の図示は省略している。
 
【0041】
  物品収納装置3は、装置本体30及び被係合部42を備えている。
  装置本体30は、収納体31、棒状支持部32,32、棒状連結部33,33、緩衝部材34,34,35,35、係合部41,41、及び連結部51,52を備えている。装置本体30には、仕切り部材61又は板状部材62,62が追加されることがある。
  収納体31は、各矩形状の底壁310及び側壁311,312を有する。収納体31は屈曲板状部材であり、金属製の矩形平板状部材を屈曲することによって底壁310及び側壁311,312を形成してなる。
  なお、収納体31は、金属を屈曲板状に成型してなる構成でもよい。また、収納体31は金属製に限定されるものではない。
 
【0042】
  底壁310は、前後両辺部及び左右両辺部を有する。前後両辺部は対向2辺部である。底壁310の前辺部には側壁311が立設されており、底壁310の後辺部には側壁312が立設されている。側壁311の底壁310からの高さは、側壁311の底壁310からの高さよりも低い。側壁311,312は対面配置されており、収納体31の低い前壁及び高い後壁として機能する。収納体31は、左右両側壁を有していない。
  収納体31の上端部(即ち、側壁311,312夫々の上辺部)は、矩形平板状部材の対向2辺部を折り返すことによって、始末してある。
 
【0043】
  ここで、仕切り部材61は矩形平板状であり、左右に面する縦姿勢に配されて、収納体31の内部を左右方向に仕切るためのものである。仕切り部材61の前辺部(及び後辺部)には、側壁311(及び側壁312)の上端部に着脱可能に装着されるクリップ部611,612が設けられている。
  クリップ部611,612は、仕切り部材61にL字状に突設された弾性部である。クリップ部611(又はクリップ部612)と仕切り部材61の前辺部(又は後辺部)との間に、側壁311(及び側壁312)の上端部が着脱可能に挟持される。
 
【0044】
  なお、複数枚の仕切り部材61,61,…が収納体31に装着されてもよい。仕切り部材61が1枚であれば収納体31の内部は2分割されるが、2枚であれば3分割される。故に、収納体31の内部を適宜に仕切って物品収納装置3を使用する態様と、収納体31の内部を仕切らずに(仕切り部材61を1枚も用いずに)物品収納装置3を使用する態様とを、収納体31に収納すべき物品の大きさ又は個数等に応じて使用者が切り替えれば、利便性が向上する。
  仕切り部材61の収納体31に対する装着は、収納体31の側壁311,312の挟持に限定されない。
 
【0045】
  連結部51,52は、収納体31の左右方向両端部に取り付けられている。連結部51,52は、底壁310及び側壁311,312夫々の左辺部と右辺部とを覆うカバー部材でもある。
  連結部51の左端部(更に詳細には、連結部51における側壁312の左辺部を覆っている部分の左端部)には、2個の連結凸部511,511が上下方向に並設されている。各連結凸部511は、左方向に凸設されている。
  一方、連結部52の右端部(更に詳細には、連結部52における側壁312の右辺部を覆っている部分の右端部)には、2個の連結凹部521,521が上下方向に並設されている。各連結凹部521は、左方向に凹設されている。
 
【0046】
  連結凸部511,511及び連結凹部521,521夫々の上下方向の配置位置は対応している。連結凸部511,511は、連結凹部521,521に対して嵌脱可能に嵌合することができる。故に、連結凸部511,511及び連結凹部521,521の嵌合を利用すれば、連結部51(又は連結部52)に対して連結部52(又は連結部51)と同様の連結部を着脱可能に連結することができる。
 
【0047】
  連結部51,52夫々は、装着部501,502及び嵌合溝503を有する。連結部51,52夫々の装着部501,502及び嵌合溝503は同様の構成であるので、以下では主に連結部51について説明する。
  装着部501は、連結部51における側壁311を覆っている部分の後部に設けてある。装着部501は、左右方向に適長離隔して対面配置された2枚のリブの間の溝状の空間である。
  装着部502は、連結部51における側壁312を覆っている部分の前部に突設してある。装着部502は、装着部501と同様の空間である。装着部502の左右方向の配置位置は、装着部501の左右方向の配置位置に対応する。
 
【0048】
  ここで、板状部材62は、装着部501,502夫々の幅に対応する厚みを有する矩形平板状である。装着部501,502には、板状部材62が着脱可能に装着される。このために、板状部材62は、装着部501,502に対して挿脱可能に挿入される。
  連結部51(又は連結部52)が有する装着部501,502に装着された板状部材62は、収納体31の左側壁(又は右側壁)として機能する。
  なお、板状部材62の装着部501,502に対する着脱は、溝状の空間への挿脱に限定されない。
 
【0049】
  嵌合溝503は、連結部51における側壁311を覆っている部分の前部から底壁310を覆っている部分の下部に亘って設けてある。嵌合溝503は、縦姿勢の第1溝状部(側壁311に対応する部分)と、第1溝状部の下端部から後方に設けられている第2溝状部(底壁310に対応する部分。不図示)とを有する。
 
【0050】
  棒状支持部32,32及び棒状連結部33,33夫々は金属製の丸棒状支持部材を用いてなる。
  棒状支持部32,32は、左右方向に適長離隔して配されている。各棒状支持部32は、断面円形縦棒状の支持棒本体321と、各断面円形横棒状の嵌合棒部322及び嵌込棒部323とを有する。
  棒状支持部32,32の支持棒本体321,321同士は、棒状連結部33,33を介して連結されている。このために、棒状連結部33,33は上下方向に適長離隔して夫々左右方向の横姿勢に配されており、各棒状連結部33の左右方向両端部が支持棒本体321,321の上下方向の中途の前部に溶接されている。
 
【0051】
  左側(及び右側)の棒状支持部32の嵌合棒部322は、支持棒本体321の上端部から右方向に(及び左方向)突出している。つまり、棒状支持部32,32の嵌合棒部322,322同士は対向配置されている。
  嵌込棒部323は、支持棒本体321の下端部から後ろ方向に突出している。
  左側(及び右側)の棒状支持部32の支持棒本体321と嵌込棒部323とは、連結部51(及び連結部52)の嵌合溝503の第1溝状部と第2溝状部とに嵌め込まれている。この結果、棒状支持部32,32は、連結部51,52を介して収納体31に取り付けられ、何れも収納体31の側壁311に沿っている。
 
【0052】
  各支持棒本体321の前後方向の位置は、収納体31の側壁311の前後方向の位置に対応している。各棒状連結部33の前後方向の位置は、側壁311の前後方向の位置よりも前側である。
  緩衝部材34,34は、断面C字状の管状部材であり、棒状支持部32,32の支持棒本体321,321に1個ずつ挿通してある。各緩衝部材34は合成樹脂製である。
  緩衝部材35,35は、断面C字状の管状部材であり、左右方向に適長離隔配置されて、下側の棒状連結部33に挿通してある。各緩衝部材35は合成樹脂製であり、緩衝部材34よりも外径が小さい。
  緩衝部材34,34夫々の最前部の前後方向の配置位置と、緩衝部材35,35夫々の最前部の前後方向の配置位置とは対応している。
 
【0053】
  係合部41,41は、棒状支持部32,32の嵌合棒部322,322に取り付けられている。つまり、各係合部41は、棒状支持部32の上端部に配されている。
  各係合部41は、被支持部411と挿入部412とを有する。
  被支持部411には嵌合孔が左右方向に設けられており、この嵌合孔に、棒状支持部32の嵌合棒部322が嵌め合わされる。この結果、係合部41が棒状支持部32に支持される。嵌合棒部322の周面が被支持部411の嵌合孔の内周面に支持されるので、棒状支持部32又は係合部41に支持棒本体321の長さ方向の荷重が加えられても、係合部41と棒状支持部32とが無用に分離することはない。
 
【0054】
  挿入部412は、被支持部411の上前部に突設された側面視半円形状の部分である。挿入部412は、半円の弦の部分が縦姿勢になり、半円の弧の部分が減の部分よりも前側になるよう配される。挿入部412の上下方向の長さは長さR1であり、挿入部412の前後方向の長さは長さR1よりも短い長さR2である。
 
【0055】
  被係合部42は、抽斗2の前板21に配されている。被係合部42は左右方向に長い金属製の屈曲板状部材であり、載置板状部421、対面板状部422、連結板状部423、取付板状部424、及び脱落防止部425を有する。
  載置板状部421は横姿勢の矩形平板状であり、前板21の上端面を全面的に覆っている。
  対面板状部422は横姿勢の矩形平板状であり、載置板状部421の真上にて載置板状部421に対面配置されている。
  載置板状部421と対面板状部422との間に生じる空間の上下方向の長さL1は、係合部41に係る長さR1に対応している。長さL1は長さR1と同程度であるが、本実施の形態では僅かに短い。
 
【0056】
  載置板状部421及び対面板状部422夫々の前端部は、載置板状部421及び対面板状部422夫々における抽斗2の外部側の端部である。対面板状部422の後端部は、対面板状部422における抽斗2の内部側の端部である。
  連結板状部423は縦姿勢の矩形平板状であり、載置板状部421と対面板状部422との前端部同士を連結している。
  取付板状部424は縦姿勢の矩形平板状であり、載置板状部421の後端部から垂下している。取付板状部424は抽斗2の前板21の上端部にビス留めされている。
 
【0057】
  脱落防止部425は縦姿勢の矩形平板状であり、連結板状部423に対面配置されて、対面板状部422の後端部から下向きに突出している。脱落防止部425の下端部は、載置板状部421の後端部の上方にて載置板状部421の後端部から離隔配置されている。
  脱落防止部425の下端部と載置板状部421の後端部との間隙の上下方向の長さL2は、係合部41に係る長さR1未満、且つ長さR2超過である。脱落防止部425と連結板状部423との間に生じる空間の上下方向の長さL3は、係合部41に係る長さR2以上である。
 
【0058】
  被係合部42は、キャビネット11の製造時に、抽斗2の前板21に取り付けられる。被係合部42は、前板21の上端部を縁どる装飾部材としても機能する。
  被係合部42が抽斗2の前板21に取り付けられており、係合部41が棒状支持部32に取り付けられており、棒状支持部32が連結部51又は連結部52に取り付けられている状態における連結部51又は連結部52の最下端から係合部41までの上下方向の長さは、抽斗2の底板23の上面から被係合部42までの上下方向の長さよりも短い。
 
【0059】
  装置本体30とは、棒状支持部32,32及び棒状連結部33,33と緩衝部材34,34,35,35と係合部41,41と連結部51,52とが取り付けられた状態の収納体31である。
  次に、キャビネット11の抽斗2に対する収納体31の着脱について説明する。
  使用者は、装置本体30を準備する。装置本体30は、例えばキャビネット11のオプションとしてキャビネット11に付属している。
 
【0060】
  次に、使用者は、棒状支持部32,32の支持棒本体321,321が前後方向の横姿勢になり、係合部41,41が収納体31よりも前側に位置し、収納体31の側壁311が側壁312の下側になるよう、装置本体30の姿勢を調節する。
  次いで、使用者は、係合部41,41の挿入部412,412を、被係合部42における脱落防止部425の下端部と載置板状部421の後端部との間隙を通して、被係合部42の内部空間(即ち被係合部42の取付板状部424以外に囲繞された空間)に、後ろ側から挿入する。このとき、挿入部412,412の縦長さは長さR2であり、被係合部42における脱落防止部425の下端部と載置板状部421の後端部との間隙の長さL2より短いので、挿入部412,412は問題なくこの間隙を通過する。
 
【0061】
  挿入部412,412の挿入後、使用者は、係合部41,41の挿入部412,412を中心にして、収納体31を下側へ揺動させる。このとき、挿入部412,412の弧の部分が載置板状部421に接するので、収納体31の揺動は円滑である。
  収納体31を下側へ揺動させると、棒状支持部32,32の支持棒本体321,321が縦姿勢になり、収納体31の側壁311が抽斗2の前板21の後面に対面するよう、装置本体30の姿勢が調節される。
 
【0062】
  この結果、係合部41,41の挿入部412,412の上端部が被係合部42の脱落防止部425の前面に前側から当接する。また、係合部41,41の挿入部412,412の下端部が載置板状部421の上面に載置される。
  係合部41,41が無用に後方に位置ずれしようとした場合、挿入部412,412は被係合部42の脱落防止部425に当接するので、係合部41,41が被係合部42から無用に脱落することが防止される。
  各係合部41の挿入部412が被係合部42に2点で接しているので、係合部41のガタツキは抑制される。
 
【0063】
  なお、被係合部42に係る長さL1と係合部41に係る長さR1とが等しい場合、各係合部41の挿入部412は被係合部42に3点で接するので、係合部41のガタツキは更に抑制される。
  一方、本実施の形態のようにL1>R1である場合には、係合部41と被係合部42との係脱時に、挿入部412の上端部と対面板状部422との摩擦が円滑な係脱を阻害する虞はない。
 
【0064】
  以上のように、係合部41,41と被係合部42とは係脱可能に係合する。係合している係合部41,41を被係合部42から取り外すには、再び装置本体30の姿勢を横倒しにして、被係合部42における脱落防止部425の下端部と載置板状部421の後端部との間隙から係合部41,41の挿入部412,412を引き抜けばよい。
 
【0065】
  係合部41,41と被係合部42とが係合している場合、装置本体30は、抽斗2の底板23の上面から離隔している。つまり、収納体31が、係合部41,41及び棒状支持部32,32を介して被係合部42に吊り下げられている。従って、抽斗2の出没に伴い、係合部41,41を中心に収納体31が揺動する可能性がないとはいえない。とはいえ、収納体31に物品が収納されれば、物品の重量により、収納体31の揺動は抑制される。
 
【0066】
  緩衝部材34,34,35,35は、前板21の後面に接触する。故に、棒状支持部32,32又は棒状連結部33,33が直接的に前板21の後面に接触する場合に比べて、棒状支持部32,32又は棒状連結部33,33と前面21との当接若しくは摩擦による異音の発生及び前板21の損傷等が抑制される。
 
【0067】
  収納体31の側壁311は側壁312よりも低いが、側壁311に近接して抽斗2の前板21が側壁311に対面配置されているので、側壁311と共に前板21を収納体31の前側の側壁として有効利用することができる。
 
【0068】
  連結部51,52に板状部材62,62を装着すれば、収納体31の左右方向両端部の開放部分から物品が無用に脱落することが抑制される。横転し易い物品(例えば調味料の瓶)又は転動し易い物品(例えば鍋蓋)を収容する場合には、板状部材62,62を装着した方がよい。
  一方、連結部51,52に板状部材62,62を装着しなければ、収納体31の左右方向両端部の開放部分を通じて、収納体31の左右両側方の空間も物品収納空間として利用することができる。収納体31の左右方向よりも長い物品(例えば俎板)を収容する場合には、板状部材62,62を装着しない方がよい。
 
【0069】
  ところで、使用者は、1個の被係合部42に対して複数個の装置本体30,30,…を取り付けてもよい。
  
図9は、装置本体30,30同士の連結を説明するための斜視図である。
図9における緩衝部材34,34,35,35の図示は省略している。
  使用者は、2個の装置本体30,30を準備し、これらを左右方向に隣り合わせる。
  次に、使用者は、隣り合う連結部51,52の連結凸部511,511及び連結凹部521,521を嵌合させる。即ち、使用者は、左右方向に隣り合う連結部51,52を連結する。
 
【0070】
  連結部51,52が連結してある場合、連結されている連結部51,52の何れにも板状部材62を装着しないときには、装置本体30,30の内部を繋げて使用することができる。連結されている連結部51,52の何れかに板状部材62を装着すれば、装置本体30,30の内部を区切って使用することができる。
 
【0071】
  以上のような物品収納装置3の場合、収納体31の側壁311,312に、抽斗2と係合するためのフックが突設されていないので、特許文献1,2に記載の収納トレー及び小物入れとは外観が非類似である。しかも、収納体31に取り付けられた棒状支持部32,32の上端部に係合部41,41が配されており、また、収納体31の側壁311,312が互いに異なる高さを有している。つまり、物品収納装置3は、従来の収納トレー及び小物入れに比べて、意匠性が向上した印象的な形状を有する。
 
【0072】
  また、係合部41,41の挿入部412,412及び被係合部42は、抽斗2の前板21の上側(即ち、抽斗2の物品収容空間の外側)に配されるので、物品収納装置3及び抽斗2の物品収納能力は最大限に発揮される。
 
【0073】
  更にまた、装置本体30が抽斗2に収納されているので、装置本体30が抽斗2の外部に配されている場合に比べて、キッチン1が外観上すっきりと整頓される。
  なお、被係合部42を前後逆にして前板21に取り付ければ、装置本体30を抽斗2の外部に配することができる。この場合、抽斗2の前側の空間を収納スペースとして有効利用することができる。ただし、装置本体30から物品が無用に脱落することを抑制すべく、連結部51,52に板状部材62を追加することが望ましい。
 
【0074】
  物品収納装置3は棒状連結部33,33、緩衝部材34,34,35,35の内の1又は複数を備えていない構成でもよい。
  棒状支持部32,32は1本又は3本以上でもよく、収納体31に直接的に取り付けられていてもよい。
  収納体31の底壁310は矩形状に限定されず、例えば六角形状でもよい。
  収納体31の側壁312には、物品収納装置3とは異なる物品収納装置(例えば包丁収納装置)が固定的又は着脱可能に装着されてもよい。
  板状部材62を全く用いない場合、連結部51,52夫々は装着部501,502を有していなくてもよい。
 
【0075】
実施の形態  2.
  
図10は、本発明の実施の形態2に係るキッチン1が備える物品収納装置3の構成を示す斜視図である。
  
図11は、物品収納装置3の構成を示す断面図である。
  本実施の形態のキッチン1及び物品収納装置3は、実施の形態1のキッチン1及び物品収納装置3と略同様の構成である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
 
【0076】
  抽斗2は、実施の形態1の前板21に替えて、前板20を備える。前板20は框戸状ではなく、ビスを留めるための十分な厚みを有している。前板20は、キャビネット11を構成する縦姿勢の板状部分である。
  物品収納装置3は、1個の装置本体30と2個の被係合部44,44(
図10には不図示。
図11に1個だけ図示)とを備えている。装置本体30は、収納体31と、係合部43,43と、実施の形態1のそれらと同様の連結部51,52とを備えている。装置本体30には、実施の形態1のそれらと同様の仕切り部材61又は板状部材62,62が追加されることがある。
  装置本体30は、実施の形態1の棒状支持部32,32、棒状連結部33,33、緩衝部材34,34,35,35、係合部41,41,42に相当するものを備えていない。
 
【0077】
  本実施の形態の収納体31は、実施の形態1の収納体31に係合部43,43を形成することによって得られる。
  本実施の形態の装置本体30とは、係合部43,43が設けられており、連結部51,52が取り付けられた状態の収納体31である。
 
【0078】
  係合部43,43は、収納体31の側壁311に、左右方向に並設されており、夫々貫通孔状である。各係合部43は、側壁311の上下方向中央部に配されている。各係合部43は、挿入孔431と係合孔432とを有する。
  挿入孔431は正面視円形状である。
  係合孔431は正面視が縦姿勢の長穴状であり、挿入孔431の上部に連通している。係合孔431の左右方向の長さ(長穴の幅)は、挿入孔431の左右方向の長さ(円の直径)よりも短い。
 
【0079】
  被係合部44,44は、抽斗2の前板20に、左右方向に併設されている。各被係合部44はビス441を用いてなり、ビス441の頭部44a及び軸部44bを後ろ側及び前側に向けた横姿勢で、前板20に突設されている。頭部44aは、前板20の後面から適長離隔している。つまり、軸部44bの前部分は前板20に埋設されているが、後ろ部分は前板20から後方に突出している。
  軸部44b,44bの離隔距離は、係合部43,43の係合孔432,432の離隔距離に対応する。軸部44bの上下方向の位置は、装置本体30を抽斗2の前板20に載置した場合における係合孔432の上下方向の位置に対応する。軸部44bの直径は、係合部43の係合孔432の左右方向の長さ未満である。頭部44a直径は、係合部43の係合孔432の左右方向の長さより長く、係合部43の挿入孔431の左右方向の長さ未満である。
 
【0080】
  被係合部44は、キャビネット11の製造時に製造者によって、又はキャビネット11の使用前に使用者によって、抽斗2の前板20に取り付けられる。
 
【0081】
  次に、キャビネット11の抽斗2に対する装置本体30の着脱について説明する。
  使用者は、収納体31の側壁311を抽斗2の前板20の後面に対面させ、被係合部44,44の頭部44a,44aを前側から係合部43,43の挿入孔431,431に挿入する。このとき、装置本体30は、抽斗2の底板23の上面から離隔している。
 
【0082】
  次に、使用者は、装置本体30を真下へ移動させることによって底板23に載置する。このとき、被係合部44,44の軸部44b,44bが係合部43,43の係合孔432,432に挿入される。頭部44a,44a及び軸部44b,44bは係合孔432,432の開口周縁部に係合する。
  ビス441,441と係合孔432,432の開口周縁部との係合により、装置本体30が前後左右方向に無用に移動することが抑制される。装置本体30に物品が収納されれば、物品の重量により、装置本体30が上下方向に無用に移動することが抑制される。
 
【0083】
  収納体31の側壁311は側壁312よりも低いが、側壁311に近接して抽斗2の前板20が側壁311に対面配置されているので、側壁311と共に前板20を収納体31の前側の側壁として有効利用することができる。
 
【0084】
  以上のような物品収納装置3の場合、収納体31の側壁311,312に、抽斗2と係合するためのフックが突設されていないので、特許文献1,2に記載の収納トレー及び小物入れとは外観が非類似である。しかも、収納体31に非凸状の係合部43,43が設けられており、また、収納体31の側壁311,312が互いに異なる高さを有している。つまり、物品収納装置3は、従来の収納トレー及び小物入れに比べて、意匠性が向上した印象的な形状を有する。
  また、装置本体30が抽斗2に収納されているので、装置本体30が抽斗2の外部に配されている場合に比べて、キッチン1が外観上すっきりと整頓される。
 
【0085】
  ところで、キッチン1は複数個の物品収納装置3,3,…を備えていてもよい。この場合、物品収納装置3,3,…の被係合部44,44,…は前板20に左右方向に併設される。このとき、左右方向に隣り合う2個の装置本体30,30において、連結部51,52の連結凸部511,511及び連結凹部521,521を嵌合させることによって、左右方向に隣り合う連結部51,52を連結してもよい(
図10参照)。
 
【0086】
  また、物品収納装置3は複数個の装置本体30,30,…を備えていてもよい。この場合、係合部43,43が被係合部44,44に係合している装置本体30に、係合部43,43が被係合部44,44に係合していない装置本体30が連結されてもよい(
図10参照)。
  更にまた、1個の物品収納装置3において、3個以上の被係合部44,44,…が前板20に左右方向に併設してあってもよい。この場合、装置本体30の係合部43,43を何れの2個の被係合部44,44に係合させるべきかを使用者が適宜に選択することが可能である。
 
【0087】
  また、被係合部44,44は、2個のビス441,441と、各ビス441が着脱可能な3個以上のネジ穴とを有していてもよい。3個以上のネジ穴は前板20に左右方向に併設してある。この場合、使用者は装置本体30を配置すべき位置に対応する2個のネジ穴にビス441,441を取り付けることによって被係合部44,44を構成する。
 
【0088】
  被係合部44,44のビス441,441を前板20の前面に突設すれば、装置本体30を抽斗2の外部に配することができる。この場合、抽斗2の前側の空間を収納スペースとして有効利用することができる。ただし、装置本体30から物品が無用に脱落することを抑制すべく、連結部51,52に板状部材62を追加することが望ましい。
  装置本体30は、係合部43,43が突設されていない抽斗に収容されてもよい。
 
【0089】
  なお、収納体31は、実施の形態1の収納体31とは無関係に形成されてもよい。
  また、物品収納装置3は棒状支持部32,32を備えていないので、連結部51,52の嵌合溝503,503は不要である。故に、連結部51,52は、実施の形態1の連結部51,52とは異なり、嵌合溝503,503を有していない構成でもよい。
  しかしながら、収納体31及び連結部51,52を実施の形態1のものと共通化することによって、部品点数の削減による製造コストの低減を図ることができる。
 
【0090】
  係合部43は、非凸状であれば、貫通孔状に限定されるものではない。
  被係合部44は、ビス441を用いてなる構成に限定されるものではない。
  実施の形態1,2では、被係合部は抽斗の前板に取り付けられているが、これに限定されず、抽斗の先板若しくは端板、又はキッチンキャビネットの抽斗以外の部位(例えば開き戸)に取り付けてあってもよい。
 
【0091】
  今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
  また、本発明の効果がある限りにおいて、キッチン1又は物品収納装置3に、実施の形態1,2に開示されていない構成要素が含まれていてもよい。
  各実施の形態に開示されている構成要件(技術的特徴)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせによって新しい技術的特徴を形成することができる。