(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、パチンコ遊技機の一実施形態について説明する。この明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備えている。枠体11は、遊技店などの島設備に固定される第1枠11aと、該第1枠11aに対して開閉が可能に軸支された第2枠11bと、を備えている。第2枠11bは、各種の遊技部品を搭載するための枠である。パチンコ遊技機10は、枠体11の前面側に、発射ハンドル15を備えている。パチンコ遊技機10では、発射ハンドル15の操作量(回動量)に応じた強度にて遊技球が発射される。パチンコ遊技機10は、第2枠11bが第1枠11aに対して開放されていることを検知する扉開放センサSE5を備えている。例えば、扉開放センサSE5は、第2枠11bを施錠するためのシリンダーに設けるとよい。
【0013】
パチンコ遊技機10は、枠体11の前面側に、装飾ランプ16を備えている。装飾ランプ16は、演出の1つとして、内蔵された発光体を発光、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を行う。この実施形態において、装飾ランプ16は、第1枠ランプ16aと、第2枠ランプ16bと、第3枠ランプ16cと、を含んで構成されている。枠ランプ16a〜16cは、発光体としての複数のLED(light emitting diode)と、該複数のLEDを覆っている透光性のカバーと、を備えている。パチンコ遊技機10は、枠体11の前面側に、スピーカ17を備えている。スピーカ17は、演出の1つとして、人や動物の声、効果音、及び楽曲などの音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)を行う。
【0014】
パチンコ遊技機10は、所定の操作が可能な操作手段としての操作ボタン19を備えている。操作ボタン19は、パチンコ遊技機10において、遊技者が操作可能な位置に設けられている。この実施形態において、操作ボタン19は、上操作ボタン19a、下操作ボタン19b、左操作ボタン19c、及び右操作ボタン19dを含んで構成されている(
図4に示す)。なお、各操作ボタン19a,19bにおける「上」及び「下」は、説明の便宜のために付したものであって、実際には、それぞれ「後」及び「前」に配置されている。
【0015】
パチンコ遊技機10は、遊技盤20を備えている。遊技盤20は、第2枠11bに組み付けられている。遊技盤20は、遊技者から見て前面側に、遊技球が流下(転動)する遊技領域21を備えている。発射ハンドル15の操作によって打ち出された遊技球は、遊技領域21を流下(転動)する。
【0016】
パチンコ遊技機10は、情報表示パネル22を備えている。情報表示パネル22は、遊技盤20のうち、遊技領域21の外側であって、且つ遊技者から視認可能な位置に設けられている。情報表示パネル22では、パチンコ遊技機10の制御状態を示す各種の情報が報知される。
【0017】
情報表示パネル22は、特別図柄表示部22aを備えている。特別図柄表示部22aは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に特別図柄を確定停止表示させる特別図柄変動ゲームを表示する。以下の説明では、特別図柄変動ゲームを略して「特別ゲーム」と示す。特別図柄は、後述する内部抽選(大当り抽選)の結果を報知するための図柄である。
【0018】
この明細書において「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味している。この明細書において「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。「確定停止表示」と「導出」は同じ意味である。特別図柄表示部22aにおいて導出可能な特別図柄には、それぞれ大当り表示結果としての大当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄とが少なくともある。特別ゲームにおいて、大当り図柄が導出された場合、遊技者は、大当りを認識可能である。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が導出された場合、遊技者は、はずれを認識可能である。
【0019】
この実施形態では、大当り抽選に当選すると、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されたのち、該大当りの特別ゲームの終了後に、大当り遊技が付与される。詳しくは後述するが、大当り遊技は、遊技者が多数の賞球やその他の特典を獲得し得るため、遊技者にとって極めて有利な状態である。
【0020】
情報表示パネル22は、特別保留表示部22bを備えている。特別保留表示部22bは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている特別ゲームの回数を認識可能に表示する。以下の説明では、保留中の特別ゲームの回数を特別保留数と示す。例えば、特別保留数の最大値は4である。
【0021】
情報表示パネル22は、普通図柄表示部22cを備えている。普通図柄表示部22cは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に普通図柄を導出させる普通図柄変動ゲームを表示する。以下の説明では、普通図柄変動ゲームを略して「普通ゲーム」と示す。普通図柄表示部22cに導出可能な普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄とが少なくともある。普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出された場合、遊技者は、普通当りを認識可能である。普通ゲームにおいて、普通はずれ図柄が導出された場合、遊技者は、普通はずれを認識可能である。この実施形態では、内部抽選(普通図柄の当り抽選)に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出されたのち、該普通当りの普通ゲームの終了後に、普通当り遊技が付与される。普通当り遊技は、遊技者が特別ゲームの始動条件を成立させ易くなることから、遊技者にとって有利な状態である。情報表示パネル22は、普通保留表示部22dを備えている。普通保留表示部22dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数を認識可能に表示する。
【0022】
その他、例えば、情報表示パネル22は、パチンコ遊技機10の遊技状態を認識可能に表示する状態表示部、推奨されている遊技球の発射強度を表示する強度表示部、及び遊技者に払い出す賞球の残り個数を表示する残数表示部などを備えていてもよい。上述した複数の表示部は、同じ情報表示パネル22にある必要はなく、この実施形態とは異なる部分に別々に設けられていてもよい。
【0023】
パチンコ遊技機10は、遊技盤20のうち、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠23を備えている。センター枠23は、開口部23aを備えている。また、センター枠23は、左右方向に沿って、遊技球を転動させるためのステージ23bを備えている。
【0024】
パチンコ遊技機10は、演出表示装置25を備えている。例えば、演出表示装置25は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置であってもよく、プロジェクタとスクリーンとを含んで構成された表示装置であってもよい。演出表示装置25は、センター枠23の開口部23aを介して、遊技者が表示領域を視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置25は、演出の1つとして、所定のキャラクタや文字を模した絵柄を表示する演出(以下、表示演出と示す)を行う。
【0025】
パチンコ遊技機10は、センター枠23の下方において、遊技領域21に開口している第1始動入賞口26を備えている。第1始動入賞口26は、遊技球が常時入球可能である。パチンコ遊技機10は、第1始動入賞口26に入賞した遊技球を検知する第1始動センサSE1を備えている(
図4に示す)。例えば、第1始動センサSE1は、第1始動入賞口26に入賞した遊技球を機外に排出するための通路に設けられている。この実施形態では、遊技球が第1始動センサSE1で検知されると、特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。なお、この明細書において「入賞」とは、遊技球が入賞口へ入球することである。
【0026】
パチンコ遊技機10は、センター枠23及び第1始動入賞口26の下方において、遊技領域21に開口している第2始動入賞口27を備えている。パチンコ遊技機10は、第2始動入賞口27に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2を備えている(
図4に示す)。例えば、第2始動センサSE2は、第2始動入賞口27に入賞した遊技球を機外に排出するための通路に設けられている。この実施形態では、遊技球が第2始動センサSE2で検知されると、特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。
【0027】
パチンコ遊技機10は、第2始動入賞口27を開閉する第1可変部材28を備えている。第1可変部材28は、遊技球が第2始動入賞口27へ入賞し易い開状態と、遊技球が第2始動入賞口27に入賞し難い、又は入賞できない閉状態と、に動作可能である。パチンコ遊技機10は、第1可変部材28を開状態と閉状態とに動作させる第1アクチュエータA1を備えている(
図4に示す)。第1可変部材28は、普通当り遊技において開状態に動作される。
【0028】
パチンコ遊技機10は、磁気を検知する磁気検知手段としての磁気センサSE6を備えている。例えば、磁気センサSE6は、始動入賞口26,27の付近であって、遊技盤20の裏側に設けられている。なお、磁気センサSE6の位置は、パチンコ遊技機10に磁石が接近したことを検知できればよく、パチンコ遊技機10の何れの部分に設けられていてもよい。
【0029】
パチンコ遊技機10は、センター枠23の右下方において、遊技領域21に開口している大入賞口29を備えている。パチンコ遊技機10は、大入賞口29に入賞した遊技球を検知するカウントセンサSE3を備えている(
図4に示す)。例えば、カウントセンサSE3は、大入賞口29に入賞した遊技球を機外に排出するための通路に設けられている。この実施形態では、遊技球がカウントセンサSE3で検知されると、賞球の払出条件が成立する。
【0030】
パチンコ遊技機10は、大入賞口29を開閉する第2可変部材30を備えている。第2可変部材30は、所謂大入賞口扉である。第2可変部材30は、遊技球が大入賞口29へ入賞できる開状態と、遊技球が大入賞口29に入賞できない閉状態と、に動作可能である。パチンコ遊技機10は、第2可変部材30を開状態と閉状態とに動作させる第2アクチュエータA2を備えている(
図4に示す)。第2可変部材30は、大当り遊技において開状態に動作される。
【0031】
パチンコ遊技機10は、遊技領域21のうち、センター枠23の右方において、遊技球が通過(入球)可能なゲート31を備えている。ゲート31は、遊技球の流下方向における大入賞口29の上流側にある。ゲート31は、ゲート31を通過した遊技球を検知するゲートセンサSE4を備えている(
図4に示す)。この実施形態では、遊技球がゲートセンサSE4で検知されると、普通ゲームの始動条件が成立し得る。パチンコ遊技機10は、アウト口32を備えている。この実施形態では、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球は、アウト口32から機外へと排出される。なお、パチンコ遊技機10は、入賞口26,27,29とは異なる入賞口を備えていてもよい。また、パチンコ遊技機10は、釘や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための部材を備えている。
【0032】
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態と高確率状態とを備えている。大当り確率は、内部抽選(大当り抽選)において大当りに当選する確率である。高確率状態は、低確率状態に比して、大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態では、大当り抽選に当選する可能性が低確率状態に比して高まることから、遊技者にとって有利な遊技状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
【0033】
パチンコ遊技機10は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合が異なる遊技状態として、低ベース状態と高ベース状態とを備えている。高ベース状態は、低ベース状態に比して、遊技球が第2始動入賞口27に入賞する確率が高い遊技状態である。高ベース状態は、所謂「電サポ状態」であり、低ベース状態は、所謂「非電サポ状態」である。高ベース状態では、遊技球が第2始動入賞口27に入賞する確率が高まることから、遊技者にとって有利な遊技状態(入球容易状態)となる。
【0034】
例えば、高ベース状態は、次に説明する3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、低ベース状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通図柄の当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低ベース状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の開放回数を、低ベース状態のときよりも多くする制御、及び普通当り遊技における第1可変部材28の1回の開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。また、高ベース状態は、次に説明する第4の制御を組み合わせて実現してもよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、低ベース状態のときよりも短くなり易くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高ベース状態は、所謂「変動時間短縮状態」となる。
【0035】
次に、パチンコ遊技機10における大当りについて説明する。
この実施形態のパチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当り遊技の種類が定められている。複数種類の大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態が定められていてもよい。即ち、この実施形態において、大当り図柄は、遊技者に付与する特典を定めた大当りの種類に相当する。
【0036】
大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング時間にわたって、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング演出の終了後に、大入賞口29を開放するラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技において、大入賞口29は、予め定めた上限個数の遊技球が入賞する第1終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2終了条件が成立する迄の間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング時間にわたって、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。
【0037】
例えば、大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、次回の大当り遊技が付与される迄の間の高確率状態と、次回の大当り遊技が付与される迄の間の高ベース状態と、が定められた図柄があってもよい。例えば、大当り図柄には、大当り遊技の終了後に付与する遊技状態として、低確率状態と、予め定めた上限回数(例えば100回)の特別ゲームが終了される迄の間、又は上限回数の特別ゲームが終了される前に大当り遊技が付与される迄の間の高ベース状態と、が定められた図柄があってもよい。
【0038】
次に、パチンコ遊技機10が実行可能な演出の一例について説明する。この実施形態において、所定の演出を行うことは、所定の情報を出力することに相当する。
パチンコ遊技機10が実行可能な演出には、一般演出としての演出図柄変動ゲームがある。演出図柄変動ゲームは、演出表示装置25において実行可能な表示演出の1つであって、演出用の図柄(以下、演出図柄と示す)を複数列で変動表示させるとともに、最終的に演出図柄の組み合わせを導出させる演出である。以下の説明では、演出図柄変動ゲームを略して「演出ゲーム」と示す。演出図柄は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄(飾り図柄)であって、表示演出を多様化させるためのものである。この実施形態において、演出ゲームは、第1列、第2列、及び第3列の図柄列をそれぞれ縦方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
【0039】
演出ゲームは、特別ゲームと連動して行われる。具体的に、演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。そして、演出ゲームでは、特別ゲームにて導出された特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが導出される。特別ゲームにおいて、大当り図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄による大当り図柄が導出される。例えば、演出図柄による大当り図柄は、「333」や「777」などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄によるはずれ図柄が導出される。例えば、演出図柄によるはずれ図柄は、「787」や「556」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。なお、演出ゲームにおいては、演出図柄が確定停止表示される前に一旦停止表示されてもよい。この明細書において「一旦停止表示」とは、例えば「ゆれ変動状態」など、図柄が再び変動表示される可能性があることを示す状態を意味している。
【0040】
図2に示すように、演出ゲームは、リーチを形成して行うリーチ演出を含む場合がある。リーチは、複数列のうち特定の列(この実施形態では第1列と第3列)に同一の演出図柄が一旦停止表示されており、且つ特定の列とは異なる列(この実施形態では第2列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。例えば、リーチ演出には、登場させるキャラクタや演出図柄の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。
【0041】
例えば、リーチ演出は、演出表示装置25において、所定のキャラクタなどを模したリーチ画像G1を表示する態様により行われる。例えば、リーチ演出は、枠ランプ16a〜16cにおいて、リーチ演出用の第2発光パターン(連続点灯)にしたがって、所定の光量にて点灯させる態様により行われる。詳しくは後述するが、この実施形態において、リーチ演出といった一般演出を構成する発光演出の光量は、操作ボタン19の操作によって調節された光量(以下、調節光量と示す)である。なお、この実施形態における「光量」は、「輝度」や「明るさ」に置き換えてもよい。この明細書において、「調節光量にて発光演出を行う」とは、調節光量を基準として定まる光量にて発光演出を行うことを意図するものであって、実際に行われる発光演出の光量には所定の幅があることを含む。そして、光量は、情報出力の強度に相当する。
【0042】
また、例えば、リーチ演出は、スピーカ17において、所定の音声を所定の音量にてループ再生する態様により行われる。例えば、リーチ演出用の音声は、楽曲である。詳しくは後述するが、この実施形態において、リーチ演出といった一般演出を構成する音声演出の音量は、操作ボタン19の操作によって調節された音量(以下、調節光量と示す)である。この明細書において、「調節音量にて音声演出を行う」とは、調節音量を基準として定まる音量にて音声演出を行うことを意図するものであって、実際に行われる音声演出の音量には所定の幅があることを含む。そして、音量は、情報出力の強度に相当する。
【0043】
また、この実施形態において、リーチ演出といった一般演出を構成する発光演出は、第2情報及び第4種情報に相当し、リーチ演出といった一般演出を構成する音声演出は、第4情報及び第2種情報に相当する。即ち、第2情報と第4情報とは並行して出力される。第2種情報と第4種情報とは並行して出力される。また、第2情報及び第4種情報は光から構成されており、第4情報及び第2種情報は、音声から構成されている。
【0044】
また、パチンコ遊技機10が実行可能な演出には、一般演出とは別に、特定の事柄を報知し、注意喚起するための報知演出がある。報知演出を実行することは、特定の事柄を報知することに相当する。例えば、報知演出には、パチンコ遊技機10において発生したエラーを報知するエラー報知演出がある。なお、上述した演出ゲームやリーチ演出は、一般演出に分類される。
【0045】
この実施形態において、エラー報知演出には、磁気エラーの発生を報知する磁気エラー報知演出がある。磁気エラーは、磁気センサSE6によって予め定めた強さの磁気が検知されている状態である。磁気エラーは、遊技領域21に磁石を近接させるなどして、遊技球の流下に影響を与える不正行為が行われている可能性の高い状態である。この実施形態において、磁気エラー報知演出の解除条件は、電源断である。電源断は、パチンコ遊技機10に対する電力の供給が遮断されることである。したがって、磁気エラー報知演出は、パチンコ遊技機10に対する電力の供給を停止させない限り停止できない。
【0046】
例えば、磁気エラー報知演出は、演出表示装置25において、「磁気エラー」の文字列や注意を喚起するための図形を模した磁気エラー画像G2を表示するなどの態様により行われる。例えば、磁気エラー報知演出は、枠ランプ16a〜16cにおいて、磁気エラー報知演出用の第1発光パターン(点滅)にしたがって、所定の光量(この実施形態では最大光量)にて点灯させる態様により行われる。この明細書において「最大光量(輝度)」と示す場合、枠ランプ16a〜16cが可能な最大の光量(輝度、明るさ)を示すものとする。例えば、最大光量は、枠ランプ16a〜16cに内蔵された発光体としてのLEDをパルス幅変調により制御する場合であれば、スイッチング周期に対するパルス幅の比(所謂デューティー比)が1/1(100%)又は略1/1(略100%)となっている状態である。
【0047】
例えば、磁気エラー報知演出は、スピーカ17において、所定の音声を、所定の音量(この実施形態では最大音量)にてループ再生する態様により行われる。例えば、磁気エラー報知演出用の音声は、「磁気センサが反応しました」の文字列を読み上げた人間の声である。この実施形態において「最大音量」と示す場合、スピーカ17から出力可能な最大の音量を示すものとする。例えば、最大音量は、スピーカ17の規格に定められた最大音量である。
【0048】
なお、磁気エラー報知演出を構成する各演出は、予め定めた強さの磁気が検知されたことを、遊技者や遊技店の従業員等が認識可能な態様であれば、どのような態様であってもよい。この実施形態において、磁気エラー報知演出は、第1種エラー報知演出に分類されている。なお、第1種エラー報知演出には、磁気エラー報知演出とは異なるエラー報知演出が含まれていてもよい。
【0049】
また、この実施形態において、エラー報知演出には、扉開放エラーの発生を報知する扉開放エラー報知演出がある。扉開放エラーは、第2枠11bが第1枠11aに対して開放されている状態である。この実施形態において、扉開放エラー報知演出の解除条件は、扉開放エラーの解消(第2枠11bの閉鎖)である。したがって、磁気エラー報知演出は、扉開放エラーが解消されない限り停止できない。
【0050】
例えば、扉開放エラー報知演出は、枠ランプ16a〜16cにおいて、扉開放エラー報知演出用の第2発光パターン(点滅)にしたがって、最大光量にて点灯させる態様により行われる。例えば、扉開放エラー報知演出は、スピーカ17において、所定の音声を、最大音量にてループ再生する態様により行われる。例えば、扉開放エラー報知演出用の音声は、「磁気センサが反応しました」の文字列を読み上げた人間の声である。
【0051】
なお、扉開放エラー報知演出を構成する各演出は、予め定めた強さの磁気が検知されたことを、遊技者や遊技店の従業員等が認識可能な態様であれば、どのような態様であってもよい。また、この実施形態において、扉開放エラー報知演出は、演出表示装置25における表示演出を含まないで構成されているが、所定の画像を表示する表示演出を含んで構成されていてもよい。この実施形態において、扉開放エラー報知演出は、第2種エラー報知演出に分類されている。なお、第2種エラー報知演出には、扉開放エラー報知演出とは異なるエラー報知演出が含まれていてもよい。
【0052】
この実施形態において、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出は、第1情報及び第3種情報に相当し、扉開放エラー報知演出を構成する音声演出は、第3情報及び第1種情報に相当する。即ち、第1情報と第3情報とは並行して出力される。第1種情報と第3種情報とは並行して出力される。また、第1情報及び第3種情報は光から構成されており、第3情報及び第1種情報は、音声から構成されている。そして、第1情報及び第3情報は、何れもエラーに関する情報である。以上のように、この実施形態における演出は、画像、音声、及び光のうち少なくとも1つによって構成されており、遊技者が知覚可能な情報に相当する。この実施形態では、装飾ランプ16、スピーカ17、及び演出表示装置25によって、遊技者が知覚可能な情報を出力する出力手段が構成されている。
【0053】
また、この実施形態のパチンコ遊技機10は、操作ボタン19の操作によって、スピーカ17による音声演出の音量(強度)と、装飾ランプ16による発光演出の光量(強度)と、を調節可能に構成されている。即ち、パチンコ遊技機10は、遊技者が知覚可能な情報の出力強度を調節可能に構成されている。
【0054】
図3に示すように、パチンコ遊技機10が実行可能な演出には、情報としての演出の強度を操作ボタン19の操作によって調節するための調節演出がある。調節演出には、スピーカ17による音声演出の音量を調節するための音量調節演出がある。この実施形態では、音量調節演出によって、第1音量、第2音量、第3音量、第4音量、及び第5音量の全5段階にわたって音量の調節が可能である。音量は、第1音量<第2音量<第3音量<第4音量<第5音量の順に大きい。この実施形態では、第1音量が第3強度に相当し、第5音量が第4強度に相当する。即ち、この実施形態では、一般演出を構成する音声演出の音量は、操作ボタン19の操作によって第1音量から第5音量の範囲で調節が可能である。なお、第5音量は、パチンコ遊技機10における最大音量と同じ音量であってもよく、最大音量より小さい音量であってもよい。
【0055】
例えば、音声調節演出は、演出表示装置25において、「上下ボタンで音量を調節できます」の文字列を模すなど、操作ボタン19の操作によって音量を調節可能であることが認識可能な第1報知画像G3を表示する態様により行われる。調節演出は、演出表示装置25において、音量メータなどのように、現在の調節音量を認識可能な音量メータ画像G4を表示する態様により行われる。この実施形態において、音量メータ画像G4は、出力強度に関する特定種情報に相当する。
【0056】
音量調節演出において、上操作ボタン19aが操作されると、第5音量を上限として、調節音量が1つ大きい段階の音量へと調節される。音量調節演出において、下操作ボタン19bが操作されると、第1音量を下限として、調節音量が1つ小さい段階の音量へと調節される。
【0057】
また、調節演出には、装飾ランプ16による発光演出の光量を調節するための光量調節演出がある。この実施形態では、光量調節演出によって、第1光量、第2光量、第3光量、第4光量、及び第5光量の全5段階にわたって光量の調節が可能である。光量は、第1光量<第2光量<第3光量<第4光量<第5光量の順に大きい。この実施形態では、第1光量が第1強度に相当し、第5光量が第2強度に相当する。即ち、この実施形態では、一般演出を構成する発光演出の光量は、操作ボタン19の操作によって第1音量から第5音量の範囲で調節が可能である。なお、第5光量は、パチンコ遊技機10における最大光量と同じ光量であってもよく、最大光量より小さい光量であってもよい。
【0058】
例えば、光量調節演出は、演出表示装置25において、「左右ボタンで光量を調節できます」の文字列を模すなど、操作ボタン19の操作によって光量を調節可能であることが認識可能な第2報知画像G5を表示する態様により行われる。調節演出は、演出表示装置25において、光量メータなどのように、現在の調節光量を認識可能な光量メータ画像G6を表示する態様により行われる。この実施形態において、光量メータ画像G6は、出力強度に関する特定種情報に相当する。
【0059】
光量調節演出において、右操作ボタン19dが操作されると、第5光量を上限として、調節光量が1つ大きい段階の光量へと調節される。光量調節演出において、左操作ボタン19cが操作されると、第1光量を下限として、調節光量が1つ小さい段階の光量へと調節される。この実施形態では、扉開放エラー報知演出又は磁気エラー報知演出の実行中でなければ、音量調節演出と光量調節演出とが並行して実行され得る。また、扉開放エラー報知演出の実行中には、調節演出のうち音量調節演出のみが実行され得る。以上のように、操作ボタン19は、情報の出力強度を調節するための操作が可能な操作手段に相当する。
【0060】
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図4に示すように、パチンコ遊技機10は、機裏側に、主制御基板40を備えている。主制御基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて制御情報としての制御信号(制御コマンド)を出力する。パチンコ遊技機10は、機裏側に、副制御基板41を備えている。副制御基板41は、主制御基板40が出力する制御信号に基づき所定の処理を行う。例えば、副制御基板41は、装飾ランプ16による発光演出、スピーカ17による音声演出、及び演出表示装置25による表示演出を実行させるための処理を行う。この実施形態において、副制御基板41は、出力手段を構成する装飾ランプ16、スピーカ17、及び演出表示装置25を制御する制御手段として機能する。
【0061】
まず、主制御基板40について説明する。
主制御基板40は、主制御用CPU40aと、主制御用ROM40bと、主制御用RAM40cと、を備えている。主制御用CPU40aは、主制御用のプログラムを実行することにより、各種の処理を行う。主制御用ROM40bは、主制御用のプログラムや、所定の抽選に用いられるテーブルや判定値などを記憶している。また、主制御用ROM40bは、複数種類の変動パターンを記憶している。複数種類の変動パターンは、特別ゲームが開始されてから、特別ゲームが終了される迄の変動時間を特定可能な情報である。また、変動パターンは、特別ゲームが開始されてから、特別ゲームが終了される迄の間に行われる演出ゲームの演出内容について、その一部又は全部を特定可能な情報であってもよい。
【0062】
例えば、変動パターンには、大当り変動パターンとはずれ変動パターンとがある。大当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に大当りの図柄組み合わせを導出させる演出内容が定められている。はずれ変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで、又はリーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを導出させる演出内容が定められている。
【0063】
主制御用RAM40cは、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主制御用RAM40cが記憶する情報は、例えばフラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、この実施形態の主制御基板40は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を主制御基板40に搭載することにより、ハードウェア乱数として生成してもよく、主制御用CPU40aが所定の制御周期毎に乱数の値を更新することにより、ソフトウェア乱数として生成してもよい。
【0064】
主制御用CPU40aは、図示しないポートを介して、センサSE1〜SE6と接続されている。主制御用CPU40aは、図示しないポートを介して、センサSE1〜SE6が出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御用CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、アクチュエータA1,A2と接続されている。主制御用CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、アクチュエータA1,A2の動作を制御可能に構成されている。主制御用CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、情報表示パネル22と接続されている。主制御用CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、情報表示パネル22の表示内容を制御可能に構成されている。
【0065】
次に、副制御基板41について説明する。
副制御基板41は、主制御基板40と接続されている。副制御基板41は、副制御用CPU41aと、副制御用ROM41bと、副制御用RAM41cと、を備えている。例えば、副制御用CPU41aは、副制御用のプログラムを実行することにより、演出に関する処理を行う。副制御用ROM41bは、副制御用のプログラムや、抽選に用いられるテーブルや判定値などを記憶している。副制御用ROM41bは、演出表示装置25における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出パターンや、表示演出の実行に用いる表示演出データを記憶している。副制御用ROM41bは、装飾ランプ16における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出パターンや、発光演出の実行に用いる発光演出データを記憶している。
【0066】
また、副制御用RAM41cは、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副制御用RAM41cが記憶する情報は、例えばフラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、この実施形態の副制御基板41は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を副制御基板41に搭載することにより、ハードウェア乱数として生成してもよく、副制御用CPU41aが所定の制御周期毎に乱数の値を更新することにより、ソフトウェア乱数として生成してもよい。
【0067】
副制御基板41は、図示しないポートを介して、操作ボタン19(操作ボタン19a〜19d)と接続されている。副制御用CPU41aは、図示しないポートを介して、操作ボタン19a〜19dが操作されたときに出力する操作信号を入力可能に構成されている。副制御基板41は、図示しない駆動回路を介して、演出表示装置25と接続されている。副制御用CPU41aは、図示しない駆動回路を介して、演出表示装置25の表示態様を制御可能に構成されている。
【0068】
また、副制御基板41は、ランプ制御部42を備えている。ランプ制御部42は、副制御用CPU41aからの命令に基づいて装飾ランプ16(枠ランプ16a〜16c)を駆動し、発光演出を実行させる。即ち、副制御用CPU41aは、ランプ制御部42を制御することにより、装飾ランプ16(枠ランプ16a〜16c)の発光態様を制御可能に構成されている。
【0069】
次に、ランプ制御部42について詳しく説明する。
ランプ制御部42は、枠ランプ16a〜16cを制御するための複数のチャンネル(出力系統)として、第1駆動回路42aと、第2駆動回路42bと、第3駆動回路42cと、を備えている。第1駆動回路42aは、第1枠ランプ16aと接続されており、第1枠ランプ16aに内蔵されている複数のLEDを点灯又は消灯させる。第2駆動回路42bは、第2枠ランプ16bと接続されており、第2枠ランプ16bに内蔵されている複数のLEDを点灯又は消灯させる。第3駆動回路42cは、第3枠ランプ16cと接続されており、第3枠ランプ16cに内蔵されている複数のLEDを点灯又は消灯させる。
【0070】
この実施形態において、枠ランプ16a〜16cは、磁気エラー報知演出を構成する発光演出、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出(第1情報及び第3種情報)、及びリーチ演出などの一般演出を構成する発光演出(第2情報及び第4種情報)において共通して用いられる。したがって、この実施形態では、出力手段を構成する枠ランプ16a〜16cから情報を出力させるための複数のチャンネルを備え、第1情報(第3種情報)を出力させるためのチャンネルと、第2情報(第4種情報)を出力させるためのチャンネルとは、同じチャンネルであるといえる。なお、パチンコ遊技機10は、1つの駆動回路を備え、副制御用CPU41aは、該1つの駆動回路を用いて枠ランプ16a〜16cを制御してもよい。
【0071】
また、副制御基板41は、スピーカ制御部43を備えている。スピーカ制御部43は、副制御用CPU41aからの命令に基づいてスピーカ17を駆動し、音声演出を実行させる。即ち、副制御用CPU41aは、スピーカ制御部43を制御することにより、スピーカ17の出力態様を制御可能に構成されている。
【0072】
次に、スピーカ制御部43について詳しく説明する。
スピーカ制御部43は、デコーダ43aと、音声データ用ROM43bと、を備えている。デコーダ43aは、圧縮された音声データを音声データ用ROM43bから読み出すとともに、読み出した音声データをデコード(復号化)する。デコーダ43aは、デコードした音声を再生してスピーカ17から出力させるためのチャンネルとして複数のチャンネル(出力系統)を備えている。この実施形態のデコーダ43aは、チャンネルCH00からチャンネルCH15までの全部で16のチャンネルを備えている。1つのチャンネルでは、1つの音声データを再生可能である。したがって、この実施形態のパチンコ遊技機10では、16の音声データを同時に再生してスピーカ17から出力することが可能である。なお、1つのチャンネルでは、複数の音声データを同時に再生することができない。また、チャンネルCH00〜CH15では、再生音量を個別に変更することができる。
【0073】
デコーダ43aは、図示しない駆動回路を介して、スピーカ17に接続されている。この駆動回路は、チャンネルCH00〜CH15のそれぞれにおいて再生された音声(デジタル信号)を合成(ミックス)した後にアナログ信号に変換し、さらに増幅してスピーカ17から出力させる。例えば、チャンネルCH00,CH01には、BGMが割り当てられている。具体的に、この実施形態のチャンネルCH00,CH01には、リーチ演出といった一般演出を構成する音声演出(所定の楽曲)が割り当てられている。また、チャンネルCH15には、エラーなどの音声が割り当てられている。具体的に、この実施形態のチャンネルCH15には、扉開放エラー報知演出、及び磁気エラー報知演出を構成する音声演出が少なくとも割り当てられている。また、音声データ用ROM43bには、サンプリングした音声を所定の形式で圧縮した複数の音声データが記憶されている。複数の音声データには、磁気エラー報知演出に用いる第1音声データSD1、扉開放エラー報知演出に用いる第2音声データSD2、及びリーチ演出に用いる第3音声データSD3が含まれている。
【0074】
このように、この実施形態では、扉開放エラー報知演出を構成する音声演出(第3情報及び第1種情報)に用いられるチャンネルCH00、CH01と、リーチ演出といった一般演出を構成する発光演出(第4情報及び第2種情報)において用いられるチャンネルCH15とは、異なるチャンネルである。勿論、音声用のチャンネルCH00〜CH15は、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出(第1情報及び第3種情報)に用いられるチャンネルに相当する駆動回路42a〜42cや、一般演出を構成する発光演出(第2情報及び第4種情報)に用いられるチャンネルに相当する駆動回路42a〜42cとは異なる。
【0075】
したがって、この実施形態では、出力手段を構成するスピーカ17から情報を出力させるための複数のチャンネルを備え、第1情報(第3種情報)を出力させるためのチャンネルと、第2情報(第4種情報)を出力させるためのチャンネルとは、異なるチャンネルであるといえる。そして、第4情報(第2種情報)を出力させるためのチャンネルは、第1情報(第3種情報)及び第2情報(第4種情報)を出力させるためのチャンネルとは異なるチャンネルであって、第3情報(第1種情報)を出力させるためのチャンネルとは異なるチャンネルである。
【0076】
次に、パチンコ遊技機10において行われる各種の処理について説明する。最初に、主制御用CPU40aが主制御用プログラムに基づいて行う各種の処理について説明する。
まず、主制御用CPU40aが割り込み処理として行う特別図柄入力処理について説明する。
【0077】
図5に示すように、主制御用CPU40aは、始動センサSE1,SE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、始動入賞口26,27の何れかに遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS101)。始動入賞口26,27の何れかに遊技球が入賞していない場合(ステップS101:NO)、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。その一方で、始動入賞口26,27の何れかに遊技球が入賞している場合(ステップS101:YES)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている特別保留数が上限数(例えば4)未満であるか否かを判定する(ステップS102)。特別保留数が上限数未満ではない場合(ステップS102:NO)、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。その一方で、特別保留数が上限数未満である場合(ステップS102:YES)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている特別保留数を1加算して更新する(ステップS103)。ステップS103の処理において、主制御用CPU40aは、更新後の特別保留数を表示するように、情報表示パネル22を制御する。
【0078】
次に、主制御用CPU40aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御用RAM40cに記憶させる(ステップS104)。例えば、乱数は、大当り抽選に用いる乱数、大当り図柄の決定に用いる乱数、変動パターンの決定に用いる乱数などである。ステップS104の処理において、主制御用CPU40aは、特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。この実施形態では、特別ゲーム用の乱数情報を主制御用RAM40cに記憶させておくことで、特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。なお、乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。ステップS104の処理が終了すると、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0079】
次に、主制御用CPU40aが割り込み処理として行う特別図柄開始処理について説明する。
図6に示すように、主制御用CPU40aは、特別ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する(ステップS201)。ステップS201の処理において、主制御用CPU40aは、大当り遊技中ではなく、且つ特別ゲーム中ではない場合に肯定判定する一方で、大当り遊技中、又は特別ゲーム中である場合に否定判定する。特別ゲームの実行条件が成立していない場合(ステップS201:NO)、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0080】
その一方で、特別ゲームの実行条件が成立している場合(ステップS202:YES)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている特別保留数が1以上であるか否かを判定する(ステップS202)。特別保留数が1以上ではない場合(ステップS202:NO)、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0081】
特別保留数が1以上である場合(ステップS202:YES)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている特別保留数を1減算して更新する(ステップS203)。ステップS203の処理において、主制御用CPU40aは、更新後の特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。
【0082】
次に、主制御用CPU40aは、特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御用RAM40cから読み出す(ステップS204)。なお、主制御用CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主制御用RAM40cから消去する。次に、主制御用CPU40aは、ステップS204の処理において読み出した乱数情報と、主制御用ROM40bに記憶されている大当り判定値とをもとに、大当りに当選とするか否かを判定する(ステップS205)。ステップS205の処理は、大当りか否かの大当り抽選(大当り判定)に相当する。例えば、大当りに当選とするか否かの判定は、乱数情報の値と大当り判定値とが一致するか否かにより判定してもよい。例えば、大当りに当選とするか否かの判定は、乱数情報の値と大当り判定値とを加算した値が、所定値を超えているか否かにより判定してもよい。
【0083】
大当りに当選とする場合(ステップS205:YES)、主制御用CPU40aは、特別ゲームで導出させる大当り図柄と、特別ゲームの変動パターンとを決定する(ステップS206)。例えば、主制御用CPU40aは、ステップS206の処理において読み出した乱数情報を用いた抽選により、大当り図柄や変動パターンを決定するとよい。ステップS206の処理において、主制御用CPU40aは、決定した大当り図柄を特定可能な制御情報(以下、図柄コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。ステップS206の処理において、主制御用CPU40aは、決定した変動パターンを特定可能であって、該変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示する制御情報(以下、ゲーム開始コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。この実施形態において、出力バッファに格納された制御情報は、割り込み処理として実行される出力処理によって副制御基板41へと出力される。その後、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0084】
大当りに当選としないはずれの場合(ステップS205:NO)、主制御用CPU40aは、特別ゲームで導出させるはずれ図柄と、特別ゲームの変動パターンとを決定する(ステップS207)。例えば、主制御用CPU40aは、ステップS207の処理において読み出した乱数情報を用いた抽選により、はずれ図柄や変動パターンを決定するとよい。ステップS207の処理において、主制御用CPU40aは、決定したはずれ図柄を特定可能な図柄コマンドを生成し、出力バッファに格納する。ステップS207の処理において、主制御用CPU40aは、決定した変動パターンを特定可能であって、該変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示するゲーム開始コマンドを生成し、出力バッファに格納する。その後、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0085】
そして、特別図柄開始処理を終了すると、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、特別ゲームを実行させる。具体的に、主制御用CPU40aは、特別ゲームが開始されるように、情報表示パネル22を制御する。主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間を計測する。そして、主制御用CPU40aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が導出されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間が経過すると、演出図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを導出させるためのゲーム終了コマンドを生成し、出力バッファに格納する。
【0086】
次に、主制御用CPU40aが行う大当り処理について説明する。
大当り処理において、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。そして、主制御用CPU40aは、大当りの特別ゲームの終了後、特定した大当り遊技を付与する制御を開始するとともに、所定の制御情報を出力するための処理を行う。即ち、主制御用CPU40aは、大当り処理を実行することにより、大当り遊技を付与する。
【0087】
主制御用CPU40aは、大当りの特別ゲームが終了すると、最初にオープニング演出の実行を指示する制御情報(以下、オープニングコマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。主制御用CPU40aは、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主制御用CPU40aは、大当り遊技に設定された開放態様(開放パターン)にしたがって、大入賞口29を開放するように、第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主制御用CPU40aは、ラウンド遊技を開始させた後、第1終了条件又は第2終了条件が成立すると、大入賞口29が閉鎖されるように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主制御用CPU40aは、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。また、主制御用CPU40aは、ラウンド遊技を開始するごとに、ラウンド演出の実行を指示する制御情報(以下、ラウンドコマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。主制御用CPU40aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング演出の実行を指示する制御情報(以下、エンディングコマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。主制御用CPU40aは、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。
【0088】
次に、主制御用CPU40aが行う遊技状態処理について説明する。
主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の終了後に付与する遊技状態を特定する。主制御用CPU40aは、低確率状態の付与を特定した場合、大当り遊技を終了するときに、低確率状態に制御することを特定可能な値を、主制御用RAM40cに記憶されている確率状態フラグに設定する。主制御用CPU40aは、高確率状態の付与を特定した場合、大当り遊技を終了するときに、高確率状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定する。
【0089】
主制御用CPU40aは、低ベース状態の付与を特定した場合、大当り遊技を終了するときに、低ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。主制御用CPU40aは、高ベース状態の付与を特定した場合、大当り遊技を終了するときに、高ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。主制御用CPU40aは、上限回数を定めた高ベース状態の付与を特定した場合、上記上限回数に相当する回数を、高ベース状態を付与する特別ゲームの残り回数として主制御用RAM40cに記憶させる。
【0090】
主制御用CPU40aは、特別ゲームが実行される毎に、主制御用RAM40cに記憶されている残り回数を1減算する。主制御用CPU40aは、残り回数が0となった場合、残り回数が0となった特別ゲームの終了に伴って、低ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。なお、主制御用CPU40aは、大当り遊技が付与された場合、低確率状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、低ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。
【0091】
次に、主制御用CPU40aが割り込み処理として行う磁気エラー処理について説明する。
磁気エラー処理において、主制御用CPU40aは、磁気エラー報知の実行中であるか否かを判定する。主制御用CPU40aは、磁気エラー報知の実行中であることを示す情報(以下、磁気エラーフラグと示す)が主制御用RAM40cに記憶されている場合に肯定判定する一方で、記憶されていない場合に否定判定する。磁気エラー報知の実行中である場合、主制御用CPU40aは、磁気エラー処理を終了する。
【0092】
また、磁気エラー報知の実行中ではない場合、主制御用CPU40aは、磁気センサSE6が磁気を検知したか否かを判定する。主制御用CPU40aは、磁気センサSE6から検知信号を入力している場合に肯定判定する一方で、検知信号を入力していない場合に否定判定する。磁気センサSE6が磁気を検知していない場合、主制御用CPU40aは、磁気エラー処理を終了する。
【0093】
その一方で、磁気センサSE6が磁気を検知している場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに磁気エラーフラグを記憶する。また、主制御用CPU40aは、磁気エラー報知の開始を指示する制御情報(以下、磁気エラー報知開始コマンド)を生成し、出力バッファに格納する。その後、主制御用CPU40aは、磁気エラー処理を終了する。
【0094】
この実施形態の主制御用CPU40aは、磁気エラーの発生を検知して磁気エラー報知を開始すると、特別図柄開始処理や大当り遊技処理を実行しない。即ち、主制御用CPU40aは、パチンコ遊技機10における遊技の進行を停止させる。上述したように、磁気エラー報知の解除条件は、電源断とされている。
【0095】
次に、主制御用CPU40aが割り込み処理として行う扉開放エラー処理について説明する。
最初に、主制御用CPU40aは、磁気エラー報知の実行中であるか否かを判定する。主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに磁気エラーフラグが記憶されている場合に肯定判定する一方で、磁気エラーフラグが記憶されていない場合に否定判定する。磁気エラー報知の実行中である場合、主制御用CPU40aは、扉開放エラー処理を終了する。
【0096】
磁気エラー報知の実行中ではない場合、主制御用CPU40aは、扉開放エラー報知の実行中であるか否かを判定する。主制御用CPU40aは、扉開放エラー報知の実行中であることを示す情報(以下、扉開放エラーフラグと示す)が主制御用RAM40cに記憶されている場合に肯定判定する一方で、記憶されていない場合に否定判定する。
【0097】
扉開放エラー報知の実行中である場合、主制御用CPU40aは、第2枠11bが開放されているか否かを判定する。主制御用CPU40aは、扉開放センサSE5から検知信号を入力している場合に肯定判定する一方で、検知信号を入力していない場合に否定判定する。第2枠11bが開放されている場合(扉開放エラーが解消していない場合)、主制御用CPU40aは、扉開放エラー処理を終了する。その一方で、第2枠11bが開放されていない場合(扉開放エラーが解消した場合)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている扉開放エラーフラグを消去(クリア)する。また、主制御用CPU40aは、扉開放エラー報知の終了を指示する制御情報(以下、扉開放エラー報知終了コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。その後、主制御用CPU40aは、扉開放エラー処理を終了する。
【0098】
また、扉開放エラー報知の実行中ではない場合、主制御用CPU40aは、第2枠11bが開放されているか否かを判定する。第2枠11bが開放されていない場合(扉開放エラーが発生していない場合)、主制御用CPU40aは、扉開放エラー処理を終了する。その一方で、第2枠11bが開放されている場合(扉開放エラーが発生した場合)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに扉開放エラーフラグを記憶する。また、主制御用CPU40aは、扉開放エラー報知の開始を指示する制御情報(以下、扉開放エラー報知開始コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。その後、主制御用CPU40aは、扉開放エラー処理を終了する。
【0099】
次に、副制御用CPU41aが副制御用プログラムに基づいて行う各種の処理について説明する。
最初に、副制御用CPU41aが行う大当り演出処理について説明する。
【0100】
副制御用CPU41aは、大当り遊技中、一般演出として大当り演出が行われるように、装飾ランプ16、スピーカ17、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出が行われるように、装飾ランプ16、スピーカ17、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副制御用CPU41aは、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出が行われるように、装飾ランプ16、スピーカ17、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副制御用CPU41aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出が行われるように、装飾ランプ16、スピーカ17、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。
【0101】
次に、副制御用CPU41aが行う演出ゲーム処理について説明する。
副制御用CPU41aは、一般演出としての演出ゲームや、該演出ゲームに付随する演出が行われるように、装飾ランプ16、スピーカ17、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、ゲーム開始コマンド及び図柄コマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。即ち、副制御用CPU41aは、ゲーム開始コマンド及び図柄コマンドに基づいて、演出ゲームにおいて導出させる図柄組み合わせを決定する。副制御用CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な図柄が大当り図柄である場合、演出図柄による大当りの図柄組み合わせを決定する。副制御用CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な図柄がはずれ図柄である場合、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせを決定する。
【0102】
副制御用CPU41aは、リーチ条件が成立していることにより、今回の演出ゲームにおいてリーチ演出を行う場合には、リーチを含むはずれの図柄組み合わせを決定するとよい。例えば、リーチ条件としては、はずれ変動パターンのなかでも、リーチ演出用の変動パターンが指定されたことを定めてもよく、副制御用CPU41aが所定の乱数を用いた演出抽選を行い、該演出抽選に当選したことを定めてもよい。
【0103】
また、副制御用CPU41aは、ゲーム開始コマンドを入力すると、演出図柄を変動表示させるように、演出表示装置25を制御する。即ち、副制御用CPU41aは、演出ゲームを開始させる。また、副制御用CPU41aは、ゲーム開始コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、一般演出として所定の演出が実行されるように、装飾ランプ16、スピーカ17、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。例えば、所定の演出としては、大当り予告演出や、遊技状態を示唆する示唆演出などがある。
【0104】
そして、副制御用CPU41aは、所定のタイミングが到来すると、決定した演出図柄による図柄組み合わせを一旦停止表示させるとともに、ゲーム終了コマンドの入力を契機に、演出図柄による図柄組み合わせを導出させる。なお、副制御用CPU41aは、ゲーム終了コマンドとは関係なく、変動パターンから特定可能な変動時間を計時し、該変動時間の経過を契機に図柄組み合わせを導出させてもよい。この場合、ゲーム終了コマンドは省略してもよい。
【0105】
次に、副制御用CPU41aが報知演出を実行させるための処理について詳しく説明する。
上述したように、この実施形態のパチンコ遊技機10において実行可能な報知演出には、扉開放エラー報知演出と、磁気エラー報知演出と、が少なくとも含まれている。そして、この実施形態において、各報知演出には、それぞれ優先度が設定されている。例えば、この実施形態において、扉開放エラー報知演出には、第1優先度としての優先度[通常]が設定されている。例えば、磁気エラー報知演出には、優先度[通常]よりも高い優先度である第2優先度としての優先度[高]が設定されている。なお、一般演出には、優先度[通常],[高]よりも低い優先度である優先度[低]が設定されている。
【0106】
そして、
図7に示すように、副制御用CPU41aは、複数種類の報知演出について実行条件が成立している場合には、各報知演出に設定された優先度にしたがって報知演出を行なわせる。以下、報知演出と一般演出との関係を含め、詳細に説明する。なお、図中に示す「○」は、実行が制限されないことを示し、「×」は、実行が制限されることを示している。
【0107】
最初に、優先度[高]の報知演出に関する処理について説明する。
副制御用CPU41aは、優先度[高]の報知演出を行わせる場合には、優先度[低]の一般演出、及び優先度[通常]の報知演出の全てについて制限し、優先度[高]の報知演出を行わせる。この実施形態において、副制御用CPU41aは、優先度[高]の報知演出を行わせる場合、優先度[低]の一般演出、及び優先度[通常]の報知演出の全てについて行わせない。この実施形態において、優先度[高]の報知演出には、磁気エラー報知演出がある。
【0108】
具体的に、副制御用CPU41aは、磁気エラーが発生すると、磁気エラー報知演出を行うように、枠ランプ16a〜16c、スピーカ17、及び演出表示装置25を制御する。副制御用CPU41aは、磁気エラー報知開始コマンドを入力すると、磁気エラー報知演出を構成する表示演出を行うように、演出表示装置25を制御する。即ち、副制御用CPU41aは、表示領域の全部を覆う大きさで磁気エラー画像G2を表示するように、演出表示装置25を制御する。このように、副制御用CPU41aは、磁気エラー報知演出を構成する表示演出とは異なる表示演出を制限し、より好ましくは終了させる。
【0109】
副制御用CPU41aは、磁気エラー報知開始コマンドを入力すると、磁気エラー報知演出を構成する発光演出を行うことを、ランプ制御部42に指示する。ここで、副制御用CPU41aは、磁気エラー報知開始コマンドを入力すると、調節光量として第5光量を特定可能な値(情報)を、副制御用RAM41cに記憶されている光量フラグDlに設定する。即ち、副制御用CPU41aは、扉開放エラー報知演出の開始に際して、調節光量を第5光量に変更する。副制御用CPU41aは、第5光量を基準とした光量の中でも最も大きい光量(この実施形態では最大光量)を、磁気エラー報知演出を構成する発光演出の光量として、ランプ制御部42に指示する。
【0110】
そして、ランプ制御部42の駆動回路42a〜42cは、第1発光パターンLP1による発光演出を最大光量にて行うように、枠ランプ16a〜16cを制御する。即ち、副制御用CPU41aは、磁気エラー報知演出を構成する発光演出とは異なる発光演出を制限し、より好ましくは終了させる。このように、副制御用CPU41aは、磁気エラー報知演出を行う場合、該磁気エラー報知演出を開始させる迄の調節光量とは関係なく、予め定めた光量(この実施形態では最大光量)にて、磁気エラー報知演出を構成する発光演出を行わせる。なお、単に磁気エラー報知演出を構成する発光演出を予め定めた光量(例えば最大光量)にて実行させるのであれば、調節光量を基準とした光量ではなく、予め定めた所定の光量にて発光させてもよい。このとき、副制御用CPU41aは、光量フラグDlを参照してもよく、参照しなくてもよい。
【0111】
また、副制御用CPU41aは、磁気エラー報知開始コマンドを入力すると、磁気エラー報知演出を構成する音声演出を行うことを、スピーカ制御部43に指示する。ランプ制御部42のデコーダ43aは、音声データ用ROM43bから第1音声データSD1を読み出すとともに、チャンネルCH15を用いて再生し、スピーカ17から、調節音量とは関係なく最大音量にて出力させる。この場合、副制御用CPU41aは、チャンネルCH00〜CH14の音量を0に設定する。即ち、副制御用CPU41aは、磁気エラー報知演出を構成する音声演出とは異なる音声演出を制限し、より好ましくは終了させる。
【0112】
ここで、「調節音量とは関係なく所定の音量にて出力する」とは、その時点における調節音量がどのような音量であっても、該調節音量を基準とした音量ではなく、予め定めた所定の音量にて音声を出力することである。換言すれば、「調節音量とは関係なく所定の音量にて出力する」とは、調節音量を特定可能な情報として副制御用RAM41cに記憶されている音量フラグDsの値がどのような値であっても、該音量フラグDsの値に基づかない所定の音量で音声を出力することである。このとき、副制御用CPU41aは、音量フラグDsを参照してもよく、参照しなくてもよい。なお、この実施形態の副制御基板41は、磁気エラー報知開始コマンドを入力しても、音量フラグDsを更新せず、維持するようになっている。
【0113】
次に、優先度[通常]の報知演出に関する処理について説明する。
副制御用CPU41aは、優先度[通常]の報知演出を行わせる場合には、優先度[低]である一般演出の一部又は全部を制限するとともに、優先度[通常]の報知演出を行わせる。その一方で、副制御用CPU41aは、優先度[高]の報知演出を実行中には、優先度[通常]の報知演出の実行を制限する。この実施形態において、優先度[通常]の報知演出には、扉開放エラー報知演出がある。
【0114】
具体的に、副制御用CPU41aは、扉開放エラーが発生すると、扉開放エラー報知演出を行うように、枠ランプ16a〜16c、及びスピーカ17を制御する。副制御用CPU41aは、磁気エラー報知開始コマンドを入力すると、磁気エラー報知演出の実行中ではないことを条件として、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出を行うことを、ランプ制御部42に指示する。副制御用CPU41aは、扉開放エラー報知開始コマンドを入力すると、調節光量として第5光量を特定可能な値(情報)を、副制御用RAM41cに記憶されている光量フラグDlに設定する。即ち、副制御用CPU41aは、扉開放エラー報知演出の開始に際して、調節光量を第5光量に変更する。そして、副制御用CPU41aは、第5光量を基準とした光量の中でも最も大きい光量(この実施形態では最大光量)を、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出の光量として、ランプ制御部42に指示する。即ち、最大光量は、特定の強度及び所定の強度に相当する。
【0115】
そして、ランプ制御部42の駆動回路42a〜42cは、第1発光パターンLP1による発光演出を最大光量にて行うように、枠ランプ16a〜16cを制御する。即ち、副制御用CPU41aは、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出とは異なる発光演出を制限し、より好ましくは終了させる。このように、副制御用CPU41aは、扉開放エラー報知演出を行う場合、該扉開放エラー報知演出を開始させる迄の調節光量とは関係なく、予め定めた光量(この実施形態では最大光量)にて、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出を行わせる。
【0116】
なお、単に扉開放エラー報知演出を構成する発光演出を予め定めた光量(例えば最大光量)にて実行させるのであれば、調節光量を基準とした光量ではなく、予め定めた所定の光量にて発光してもよい。換言すれば、副制御用RAM41cに記憶されている光量フラグDlの値がどのような値であっても、該光量フラグDlの値に基づかない所定の光量で発光させてもよい。このとき、副制御用CPU41aは、光量フラグDlを参照してもよく、参照しなくてもよい。
【0117】
したがって、この実施形態において、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出(第1情報及び第3種情報)は、操作ボタン19の操作によって一般演出を構成する発光演出(第2情報及び第4種情報)の光量が調節されている場合であっても、第5光量(第2強度)以上の光量にて行われる。即ち、第1情報(第3種情報)は、操作ボタン19の操作によって第2情報(第4種情報)の強度が調節されている場合であっても第2強度以上の強度にて出力される。
【0118】
また、副制御用CPU41aは、扉開放エラー報知開始コマンドを入力すると、扉開放エラー報知演出を構成する音声演出を行うことを、スピーカ制御部43に指示する。ランプ制御部42のデコーダ43aは、音声データ用ROM43bから第2音声データSD2を読み出すとともに、チャンネルCH15を用いて再生し、スピーカ17から、調節音量とは関係なく最大音量にて出力させる。この場合、副制御用CPU41aは、チャンネルCH00〜CH14の音量を0に設定する。即ち、副制御用CPU41aは、扉開放エラー報知演出を構成する音声演出とは異なる音声演出を制限し、より好ましくは終了させる。なお、この実施形態の副制御基板41は、扉開放エラー報知開始コマンドを入力しても、音量フラグDsを更新せず、維持するようになっている。
【0119】
したがって、この実施形態において、扉開放エラー報知演出を構成する音声演出(第3情報及び第1種情報)は、操作ボタン19の操作によって一般演出を構成する音声演出(第4情報及び第2種情報)の音量が調節されている場合であっても、第5音量(第4強度)以上の音量にて行われる。即ち、第3情報は、操作ボタン19の操作によって第4情報の強度が調節されている場合であっても第4強度以上の強度にて出力されるといえる。なお、副制御用CPU41aは、扉開放エラー報知開始コマンドを入力しても、実行中の表示演出を継続して行うように、演出表示装置25を制御する。即ち、副制御用CPU41aは、扉開放エラー報知演出の実行中、他の表示演出を制限しない。
【0120】
また、副制御用CPU41aは、扉開放エラーが解消されると、扉開放エラー報知演出を終了するように、枠ランプ16a〜16c、及びスピーカ17を制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、扉開放エラー報知終了コマンドを入力すると、一般演出を構成する発光演出を、扉開放エラー報知演出の実行に伴って変更した変更後の調節光量にて行うことを、ランプ制御部42に指示する。このため、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出(第1情報及び第3種情報)が終了した後に一般演出を構成する発光演出(第2情報及び第4種情報)が行われる場合、該一般演出を構成する発光演出は、第5光量(第2強度)にて行われる。即ち、この実施形態では、第1情報の出力が終了した後に第2情報が出力される場合、該第2情報は、第2強度にて出力される。そして、第5光量は、非特定の強度に相当する。
【0121】
また、副制御用CPU41aは、扉開放エラー報知終了コマンドを入力すると、一般演出を構成する音声演出を調節音声にて行うことを、スピーカ制御部43に指示する。このため、扉開放エラー報知演出を構成する音声演出(第3情報及び第1種情報)が終了した後に一般演出を構成する音声演出(第4情報及び第2種情報)が行われる場合、該一般演出を構成する音声演出は、調節音量にて行われる。即ち、この実施形態では、第3情報の出力が終了した後に第4情報が出力される場合、該第4情報は、操作ボタン19の操作によって調節された強度にて出力される。
【0122】
次に、優先度[低]の一般演出に関する処理について説明する。
副制御用CPU41aは、優先度[低]の一般演出を行わせる場合には、原則として他の音声演出について実行を制限しない。なお、優先度[低]である一般演出の実行中、新たに実行させようとする一般演出の種類によっては、該一般演出の実行を制限してもよい。副制御用CPU41aは、優先度[通常],[高]の報知演出を実行中には、優先度[低]の一般演出の一部又は全部を制限する。この実施形態において、優先度[低]の一般演出には、演出ゲームにおけるリーチ演出、大当り予告演出、及び示唆演出や、大当り遊技における大当り演出などがある。
【0123】
ここでは、リーチ演出の例について詳しく説明する。副制御用CPU41aは、リーチ条件が成立した場合であって、磁気エラー報知演出を実行させていないときには、リーチ演出を行うように、枠ランプ16a〜16c、スピーカ17、及び演出表示装置25を制御する。副制御用CPU41aは、リーチ条件が成立すると、磁気エラー報知演出を実行中ではないことを条件として、リーチ画像G1を表示するように、演出表示装置25を制御する。
【0124】
副制御用CPU41aは、リーチ条件が成立すると、扉開放エラー報知演出及び磁気エラー報知演出を実行中ではないことを条件として、リーチ演出を構成する発光演出を調節光量にて行うことを、ランプ制御部42に指示する。ランプ制御部42の駆動回路42a〜42cは、第1発光パターンLP2による発光演出を調節光量にて行うように、枠ランプ16a〜16cを制御する。
【0125】
ここで、所定の割り込み処理において、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている光量フラグDlを参照し、調節光量を特定する。そして、副制御用CPU41aは、特定した調節光量をランプ制御部42に指示する。詳しくは後述するように、光量フラグDlは、割り込み処理において書き換えられる情報である。したがって、この実施形態では、光量フラグDlの更新に伴って、一般演出を構成する発光演出の光量がその時々で変化し得る。
【0126】
副制御用CPU41aは、リーチ条件が成立すると、扉開放エラー報知演出及び磁気エラー報知演出を実行中ではないことを条件として、リーチ演出を構成する音声演出を行うことを、スピーカ制御部43に指示する。ランプ制御部42のデコーダ43aは、音声データ用ROM43bから第3音声データSD3を読み出すとともに、チャンネルCH00,CH01を用いて再生し、スピーカ17から調節音量にて出力させる。
【0127】
ここで、所定の割り込み処理において、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている音量フラグDsを参照し、調節音量を特定する。そして、副制御用CPU41aは、特定した調節音量をスピーカ制御部43に指示する。詳しくは後述するように、音量フラグDsは、割り込み処理(後述する音量調節処理)において書き換えられる情報である。したがって、この実施形態では、音量フラグの更新に伴って、一般演出を構成する音量演出の音量がその時々で変化し得る。
【0128】
次に、調節演出を行わせる処理について説明する。上述のように、調節演出には、音量調節演出と、光量調節演出と、がある。
最初に、音量調節演出を行わせるための音量調節処理について説明する。
【0129】
図8に示すように、副制御用CPU41aは、磁気エラー報知演出を実行中であるか否かを判定する(ステップS301)。磁気エラー報知演出を実行中である場合(ステップS301:YES)、副制御用CPU41aは、音量調節処理を終了する。その一方で、磁気エラー報知演出を実行中ではない場合(ステップS301:NO)、副制御用CPU41aは、調節音量が第5音量ではないか否かを判定する(ステップS302)。ステップS302の処理において、副制御用CPU41aは、主制御用RAM40cに記憶されている音量フラグDsの値を参照し、音量フラグDs≠5である場合に肯定判定し、音量フラグDs=5である場合に否定判定する。調節音量が第5音量ではない場合(ステップS302:YES)、副制御用CPU41aは、調節音量が第1音量ではないか否かを判定する(ステップS303)。ステップS303の処理において、副制御用CPU41aは、主制御用RAM40cに記憶されている音量フラグDsの値を参照し、音量フラグDs≠1である場合に肯定判定し、音量フラグDs=1である場合に否定判定する。
【0130】
調節音量が第1音量ではない場合(ステップS303:YES)、副制御用CPU41aは、上操作ボタン19aが操作されたか否かを判定する(ステップS304)。ステップS304の処理において、副制御用CPU41aは、上操作ボタン19aから操作信号を入力している場合に肯定判定する一方で、上操作ボタン19aから操作信号を入力していない場合に否定判定する。
【0131】
上操作ボタン19aが操作された場合(ステップS304:YES)、副制御用CPU41aは、現在の調節音量より1つ大きい音量を新たな調節音量とする(ステップS305)。具体的に、ステップS305の処理において、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている音量フラグDsの値を1加算して更新する。その後、副制御用CPU41aは、音量調節処理を終了する。
【0132】
上操作ボタン19aが操作されていない場合(ステップS304:NO)、副制御用CPU41aは、下操作ボタン19bが操作されたか否かを判定する(ステップS306)。ステップS310の処理において、副制御用CPU41aは、下操作ボタン19bから操作信号を入力している場合に肯定判定する一方で、下操作ボタン19bから操作信号を入力していない場合に否定判定する。
【0133】
下操作ボタン19bが操作された場合(ステップS306:YES)、副制御用CPU41aは、現在の調節音量より1つ小さい音量を新たな調節音量とする(ステップS307)。具体的に、ステップS307の処理において、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている音量フラグDsの値を1減算して更新する。その後、副制御用CPU41aは、音量調節処理を終了する。また、下操作ボタン19bが操作されていない場合(ステップS306:NO)、副制御用CPU41aは、音量調節処理を終了する。
【0134】
調節音量が第5音量である場合(ステップS302:NO)、副制御用CPU41aは、下操作ボタン19bが操作されたか否かを判定する(ステップS308)。下操作ボタン19bが操作された場合(ステップS308:YES)、副制御用CPU41aは、現在の調節音量より1つ小さい音量を新たな調節音量とする(ステップS309)。具体的に、ステップS309の処理において、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている音量フラグDsの値を1減算して更新する。その後、副制御用CPU41aは、音量調節処理を終了する。また、下操作ボタン19bが操作されていない場合(ステップS308:NO)、副制御用CPU41aは、音量調節処理を終了する。
【0135】
調節音量が第1音量である場合(ステップS303:NO)、副制御用CPU41aは、上操作ボタン19aが操作されたか否かを判定する(ステップS310)。上操作ボタン19aが操作された場合(ステップS310:YES)、副制御用CPU41aは、現在の調節音量より1つ大きい音量を新たな調節音量とする(ステップS311)。具体的に、ステップS311の処理において、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている音量フラグDsの値を1加算して更新する。その後、副制御用CPU41aは、音量調節処理を終了する。また、上操作ボタン19aが操作されていない場合(ステップS310:NO)、副制御用CPU41aは、音量調節処理を終了する。
【0136】
以上のように、この実施形態において、音量調節処理は、磁気エラー報知演出の実行中でなければ、扉開放エラー報知演出の実行中であるか否かに関係なく行われる。したがって、この実施形態のパチンコ遊技機10は、扉開放エラー報知演出の実行中であっても、調節音量を第1音量から第5音量の範囲において調節が可能に構成されている。ただし、エラー報知演出(扉開放エラー報知演出及び磁気エラー報知演出)を構成する音声演出(第3情報及び第1種情報)は、調節音量とは関係なく所定の音量(この実施形態では最大音量)にて行われる。したがって、音声演出の音量は、エラー報知演出の実行中、操作ボタン19a〜19dが操作された場合であっても変化されない。
【0137】
また、
図3に示すように、副制御用CPU41aは、音量調節処理とは別の処理において、音量調節演出を行うように、演出表示装置25を制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、磁気エラー報知演出の実行中ではない場合に、上操作ボタン19a又は下操作ボタン19bが操作されると、第1報知画像G3及び音量メータ画像G4を表示するように、演出表示装置25を制御する。また、副制御用CPU41aは、音量フラグDsから特定可能な調節音量(出力強度)が識別可能な態様により、音量メータ画像G4を表示するように、演出表示装置25を制御する。例えば、副制御用CPU41aは、調節音量の段階数と同数のマスが点灯した状態の音量メータ画像G4を表示するように、演出表示装置25を制御する。そして、副制御用CPU41aは、操作ボタン19a,19bが操作されてから所定期間が経過するなど、音量調節演出の終了条件が成立すると、第1報知画像G3及び音量メータ画像G4を非表示とするように、演出表示装置25を制御する。即ち、副制御用CPU41aは、音量調節演出を終了させる。
【0138】
次に、光量調節演出を行わせるための光量調節処理について説明する。
図9に示すように、副制御用CPU41aは、エラー報知演出(この実施形態では扉開放エラー報知演出及び磁気エラー報知演出)を実行中であるか否かを判定する(ステップS401)。エラー報知演出を実行中である場合(ステップS401:YES)、副制御用CPU41aは、光量調節処理を終了する。その一方で、エラー報知演出を実行中ではない場合(ステップS401:NO)、副制御用CPU41aは、調節光量が第5光量ではないか否かを判定する(ステップS402)。ステップS402の処理において、副制御用CPU41aは、主制御用RAM40cに記憶されている光量フラグDlの値を参照し、光量フラグDl≠5である場合に肯定判定し、光量フラグDl=5である場合に否定判定する。調節光量が第5光量ではない場合(ステップS402:YES)、副制御用CPU41aは、調節光量が第1光量ではないか否かを判定する(ステップS403)。ステップS403の処理において、副制御用CPU41aは、主制御用RAM40cに記憶されている光量フラグDlの値を参照し、光量フラグDl≠1である場合に肯定判定し、光量フラグDl=1である場合に否定判定する。
【0139】
調節光量が第1光量ではない場合(ステップS403:YES)、副制御用CPU41aは、右操作ボタン19dが操作されたか否かを判定する(ステップS404)。ステップS404の処理において、副制御用CPU41aは、右操作ボタン19dから操作信号を入力している場合に肯定判定する一方で、右操作ボタン19dから操作信号を入力していない場合に否定判定する。
【0140】
右操作ボタン19dが操作された場合(ステップS404:YES)、副制御用CPU41aは、現在の調節光量より1つ大きい光量を新たな調節光量とする(ステップS405)。具体的に、ステップS405の処理において、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている光量フラグDlの値を1加算して更新する。その後、副制御用CPU41aは、光量調節処理を終了する。
【0141】
右操作ボタン19dが操作されていない場合(ステップS404:NO)、副制御用CPU41aは、左操作ボタン19cが操作されたか否かを判定する(ステップS406)。ステップS410の処理において、副制御用CPU41aは、左操作ボタン19cから操作信号を入力している場合に肯定判定する一方で、左操作ボタン19cから操作信号を入力していない場合に否定判定する。
【0142】
左操作ボタン19cが操作された場合(ステップS406:YES)、副制御用CPU41aは、現在の調節光量より1つ小さい光量を新たな調節光量とする(ステップS407)。具体的に、ステップS407の処理において、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている光量フラグDlの値を1減算して更新する。その後、副制御用CPU41aは、光量調節処理を終了する。また、左操作ボタン19cが操作されていない場合(ステップS406:NO)、副制御用CPU41aは、光量調節処理を終了する。
【0143】
調節光量が第5光量である場合(ステップS402:NO)、副制御用CPU41aは、左操作ボタン19cが操作されたか否かを判定する(ステップS408)。左操作ボタン19cが操作された場合(ステップS406:YES)、副制御用CPU41aは、現在の調節光量より1つ小さい光量を新たな調節光量とする(ステップS409)。具体的に、ステップS409の処理において、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている光量フラグDlの値を1減算して更新する。その後、副制御用CPU41aは、光量調節処理を終了する。また、左操作ボタン19cが操作されていない場合(ステップS408:NO)、副制御用CPU41aは、光量調節処理を終了する。
【0144】
調節光量が第1光量である場合(ステップS403:NO)、副制御用CPU41aは、右操作ボタン19dが操作されたか否かを判定する(ステップS410)。右操作ボタン19dが操作された場合(ステップS410:YES)、副制御用CPU41aは、現在の調節光量より1つ大きい光量を新たな調節光量とする(ステップS411)。具体的に、ステップS411の処理において、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている光量フラグDlの値を1加算して更新する。その後、副制御用CPU41aは、光量調節処理を終了する。また、右操作ボタン19dが操作されていない場合(ステップS410:NO)、副制御用CPU41aは、光量調節処理を終了する。
【0145】
以上のように、この実施形態において、光量調節処理は、音量調節処理とは異なり、何れのエラー報知演出(扉開放エラー報知演出及び磁気エラー報知演出)の実行中には実行されない。したがって、この実施形態のパチンコ遊技機10は、エラー報知演出の実行中、光量の調節が不能に構成されている。また、エラー報知演出を構成する発光演出は、調節光量とは関係なく所定の光量(この実施形態では最大光量)にて行われる。したがって、発光演出の光量は、扉開放エラー報知演出の実行中、操作ボタン19a〜19dを操作しても変化しない。
【0146】
また、
図3に示すように、副制御用CPU41aは、光量調節処理とは別の処理において、光量調節演出を行うように、演出表示装置25を制御する。具体的に、エラー報知演出の実行中ではない場合に、左操作ボタン19c又は右操作ボタン19dが操作されると、第2報知画像G5及び光量メータ画像G6を表示するように、演出表示装置25を制御する。また、副制御用CPU41aは、光量フラグDlから特定可能な調節光量を認識可能な態様により、光量メータ画像G6を表示するように、演出表示装置25を制御する。例えば、副制御用CPU41aは、調節光量の段階数と同数のマスが点灯した状態の光量メータ画像G6を表示するように、演出表示装置25を制御する。そして、副制御用CPU41aは、操作ボタン19c,19dが操作されてから所定期間が経過するなど、光量調節演出の終了条件が成立すると、第2報知画像G5及び光量メータ画像G6を非表示とするように、演出表示装置25を制御する。即ち、副制御用CPU41aは、光量調節演出を終了させる。
【0147】
次に、上記のように構成したパチンコ遊技機10における演出の強度(情報の出力強度)の変遷について、その具体的な流れの一例について説明する。
最初に、
図10を参照して、音声演出の音量及び調節音量の変遷について説明する。
図10に示す太線は、その時々における調節音量を示し、細線は、その時々における音声演出の最大の音量を示している。なお、音声演出を行わない場合には、例外的に無音状態となる場合もあり得る。
【0148】
上操作ボタン19aが操作されると、調節音量は、第2音量から第3音量へと調節される(時点t11)。これに伴って、スピーカ17では、一般演出を構成する音声演出の最大の音量が1段階だけ大きくなる(時点t11)。このとき、演出表示装置25では、第1報知画像G3のほか、調節音量として第3音量を認識可能な態様にて音量メータ画像G4が表示される。
【0149】
さらに上操作ボタン19aが操作されると、調節音量は、第3音量から第4音量へと調節される(時点t12)。これに伴って、スピーカ17では、一般演出を構成する音声演出の最大の音量が1段階だけ大きくなる(時点t12)。このとき、演出表示装置25では、第1報知画像G3のほか、調節音量として第4音量を認識可能な態様にて音量メータ画像G4が表示される。
【0150】
この状態において、扉開放エラーが発生すると、扉開放エラーが解消される迄の期間にわたって、スピーカ17では、パチンコ遊技機10における最大音量にて、扉開放エラー報知演出を構成する音声演出が行われる(時点t13〜t15)。この場合、調節音量は、操作ボタン19の操作によって調節された音量(ここでは第4音量)のまま更新されることなく維持される。
【0151】
扉開放エラー報知演出の実行中、下操作ボタン19bが操作されると、調節音量は、第4音量から第3音量へと調節される(時点t14)。ただし、スピーカ17では、扉開放エラー報知演出を構成する音声演出の音量が最大音量のまま変化しない。このとき、演出表示装置25では、第1報知画像G3のほか、調節音量として第3音量を認識可能な態様にて音量メータ画像G4が表示される。
【0152】
そして、扉開放エラーが解消されると、スピーカ17では、調節音量(ここでは第3音量)を基準とした最大の音量までの範囲にて、一般演出を構成する音声演出が行われる(時点t15〜t16)。このように、扉開放エラー報知演出を構成する音声演出(第3情報及び第1種情報)が終了した後に一般演出を構成する音声演出(第4情報及び第2種情報)が行われる場合、該一般演出を構成する音声演出は、扉開放エラー報知演出の実行期間中における操作ボタン19の操作によって調節された音量で開始される。即ち、第3情報(第1種情報)の出力が終了した後に第4情報(第2種情報)が出力される場合、該第4情報(第2種情報)の出力は、第3情報(第1種情報)の出力期間中における操作ボタン19の操作によって調節された音量で開始される。
【0153】
次に、
図11を参照して、発光演出の光量及び調節光量の変遷について説明する。
図10に示す太線は、その時々における調節光量を示し、細線は、その時々における発光演出の最大の光量を示している。なお、発光演出を行わない場合には、例外的に消灯状態となる場合もあり得る。
【0154】
右操作ボタン19dが操作されると、調節光量は、第2光量から第3光量へと調節される(時点t21)。これに伴って、枠ランプ16a〜16cでは、一般演出を構成する発光演出の最大の光量が1段階だけ大きくなる(時点t21)。このとき、演出表示装置25では、第2報知画像G5のほか、調節光量として第3光量を認識可能な態様にて光量メータ画像G6が表示される。
【0155】
さらに右操作ボタン19dが操作されると、調節光量は、第3光量から第4光量へと調節される(時点t22)。これに伴って、枠ランプ16a〜16cでは、一般演出を構成する発光演出の最大の光量が1段階だけ大きくなる(時点t22)。このとき、演出表示装置25では、第2報知画像G5のほか、調節光量として第4光量を認識可能な態様にて光量メータ画像G6が表示される。
【0156】
この状態において、扉開放エラーが発生すると、扉開放エラーが解消される迄の期間にわたって、枠ランプ16a〜16cでは、パチンコ遊技機10における最大光量にて、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出が行われる(時点t23〜t25)。この場合、調節光量は、操作ボタン19の操作によって調節された音量(ここでは第4光量)のままではなく、予め定めた光量(ここでは第5光量)に変更される(時点t23)。
【0157】
扉開放エラー報知演出の実行中、左操作ボタン19cが操作されても、調節光量は、変更されない(時点t24)。また、枠ランプ16a〜16cでは、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出の光量が最大光量のまま変化しない(時点t24)。このとき、演出表示装置25では、光量調節演出が行われない。
【0158】
そして、扉開放エラーが解消されても、枠ランプ16a〜16cでは、扉開放エラー報知演出の実行に伴って変更された変更後の調節光量(ここでは第5光量)を基準とした最大の光量までの範囲にて、一般演出を構成する発光演出が行われる(時点t25)。即ち、扉開放エラー報知演出の終了後には、操作ボタン19の操作によって調節された光量ではなく、予め定めた光量にて、発光演出が行われる。
【0159】
その後、エラー報知演出の実行中ではないときに、左操作ボタン19cが操作されると、調節光量は、第5光量から第4光量へと調節される(時点t26)。これに伴って、枠ランプ16a〜16cでは、一般演出を構成する発光演出の最大の光量が1段階だけ小さくなる(時点t26)。このとき、演出表示装置25では、第2報知画像G5のほか、調節光量として第4光量を認識可能な態様にて光量メータ画像G6が表示される。
【0160】
このように、この実施形態のパチンコ遊技機10では、一般演出を構成する発光演出(第2情報及び第4種情報)は、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出(第1情報及び第3種情報)が終了した後に操作ボタン19が操作された場合、該操作ボタン19の操作によって調節された光量にて行われる。即ち、この実施形態では、第2情報(第4種情報)は、第1情報(第3種情報)の出力が終了した後に操作ボタン19が操作された場合、該操作ボタン19の操作によって調節された強度にて出力される。
【0161】
したがって、この実施形態のパチンコ遊技機10は、次の効果を奏する。
(1)この実施形態によれば、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出は、操作ボタン19の操作によって一般演出を構成する発光演出の光量が調節されている場合であっても第5光量以上の光量にて行われる。そして、その後に一般演出を構成する発光演出が行われる場合、該一般演出を構成する発光演出は、第5音量にて行われる。このため、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出の強度と、その後に行われる一般演出を構成する発光演出の光量とがかけ離れてしまうことによる違和感を緩和できる。したがって、遊技者に安心感を与え、その興趣を向上させることができる。
【0162】
(2)この実施形態によれば、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出の終了後においても、操作ボタン19の操作によって一般演出を構成する発光演出の光量を調節できるため、再び遊技者の好みの強度に変更することが可能になる。
【0163】
(3)この実施形態によれば、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出を行うための駆動回路42a〜42cと、一般演出を構成する発光演出を行うための駆動回路42a〜42cとは、同じ駆動回路であるため、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出と、一般演出を構成する発光演出とを同時に行うことができない。このような、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出と、一般演出を構成する発光演出とについて、強度について区別して取り扱うことで、遊技者に分り易い演出、即ち情報出力が実現できる。
【0164】
(4)この実施形態によれば、扉開放エラー報知演出を構成する音声演出は、予め定めた最大音量にて行われ、その後に一般演出を構成する音声演出が行われる場合、該一般演出を構成する音声演出は、操作ボタン19の操作によって調節された音量で行われる。したがって、扉開放エラー報知演出を構成する音声演出、及び一般演出を構成する音声演出については、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出、及び一般演出を構成する発光演出とは、強度の上で異なる取り扱いとなり、より遊技者に分り易い情報出力が実現できる。
【0165】
(5)この実施形態によれば、一般演出を構成する音声演出は、扉開放エラー報知演出を構成する音声演出並びに発光演出、及び一般演出を構成する発光演出とは異なるチャンネルを用いて出力されることから、操作ボタン19の操作によって調節された強度にて演出を行う制御が容易になる。
【0166】
(6)この実施形態によれば、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出は、エラーに関する情報のため、一般演出を構成する発光演出とは、強度について区別して取り扱うことで、エラーの発生を適切に報知できる。
【0167】
(7)この実施形態によれば、扉開放エラー報知演出を構成する音声演出の音量を維持したまま、一般演出を構成する音声演出の音量を調節できることから、遊技者の利便性を高めることができる。
【0168】
(8)この実施形態によれば、並行して行われる一般演出を構成する発光演出と音声演出とに関して、光量については第5光量とすることで安心感を与える一方、音量については変更可能であるため、遊技者の利便性をバランスよく高めることができる。
【0169】
(9)この実施形態によれば、操作ボタン19の操作によって、扉開放エラー報知演出を構成する音声演出の音量が変化しないものの、扉開放エラー報知演出とは別に、操作ボタン19の操作によって調節された音量が識別可能な態様により、音量メータ画像G4(特定種情報)が表示されることから、調節された音量を容易に認識させることができる。
【0170】
(10)この実施形態によれば、扉開放エラー報知演出を構成する音声演出については、音量を変更できなくすることで注目度を高め、エラーの発生を適切に認識させることができる。
【0171】
(11)この実施形態によれば、扉開放エラー報知演出を構成する音声演出と一般演出を構成する音声演出とは異なるチャンネルを用いて出力される。このため、この実施形態では、扉開放エラー報知演出を構成する音声演出の音量を維持する制御と、扉開放エラー報知演出の実行期間中における操作ボタン19の操作によって調節された音量により、一般演出を構成する音声演出を実行する制御との両立が容易になる。
【0172】
(12)この実施形態によれば、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出は予め定めた第5光量以上の光量で行われ、その後に一般演出を構成する発光演出が行われる場合、該一般演出を構成する発光演出は、扉開放エラー報知演出の実行期間中に操作ボタン19が操作された場合であっても、予め定めた光量(この実施形態では第5光量)で行われる。このため、扉開放エラー報知演出を構成する発光演出がどのような光量で行われたかや、操作ボタン19が操作されたか否かに関係なく、一般演出を構成する発光演出が予め定めた光量で行われるため、遊技者に安心感を与え、その興趣を向上させることができる。
【0173】
例えば、上述した実施形態は、次のような別の実施形態に変更してもよい。
・パチンコ遊技機10は、エラーとは異なる事柄を報知する報知演出を実行可能であってもよい。例えば、報知演出には、現在の遊技状態において推奨されている遊技球の発射強度を報知する演出があってもよい。遊技球の発射強度を報知する報知演出は、遊技球がセンター枠23の右側を通ってアウト口32へと至る経路を流下するように遊技球を発射することを報知する右打ち報知演出や、遊技球がセンター枠23の左側を通ってアウト口32へと至る経路を流下するように遊技球を発射することを報知する左打ち報知演出などである。
【0174】
・報知演出の一部又は全部は、報知演出を構成する発光演出を調節光量にて行ってもよく、報知演出を構成する音声演出を調節音量にて行ってもよい。
・扉開放エラー報知演出を構成する発光演出は、第5光量以上の光量にて行えばよく、その後に行われる一般演出を構成する発光演出は、第1光量〜第4光量のうち予め定めた光量にて行ってもよい。この場合、調節光量は、第5音量ではなく、第1光量〜第4光量のうち予め定めた光量に書き換えるとよい。但し、遊技者の違和感を緩和する観点によれば、上記実施形態のように構成することが好ましい。調節音量についても同様に変更できる。
【0175】
・調節光量や調節音量の段階数は、2段階、3段階、及び4段階であってもよく、6段階以上であってもよい。
・調節光量は、何れのエラー報知演出の実行中であっても、操作ボタン19の操作によって調節可能であってもよい。この場合、副制御用CPU41aは、光量調節処理において、エラー報知演出の実行中であるか否かを判断することなく、ステップS402以降の処理を実行するとよい。
【0176】
・調節音量は、何れのエラー報知演出の実行中であっても、操作ボタン19の操作によって調節可能であってもよい。この場合、副制御用CPU41aは、音量調節処理において、エラー報知演出の実行中であるか否かを判断することなく、ステップS302以降の処理を実行するとよい。
【0177】
・調節音量は、何れのエラー報知演出の実行中であっても、操作ボタン19の操作によって調節不能であってもよい。この場合、副制御用CPU41aは、音量調節処理において、何れのエラー報知演出の実行中であっても、ステップS301にて否定判定するとよい。
【0178】
・扉開放エラー報知演出が実行された場合、その後に行われる一般演出を構成する音声演出は、予め定めた音量(例えば、第5音量)にて行ってもよい。例えば、副制御用CPU41aは、扉開放エラー報知開始コマンドを入力すると、調節音量として第5音量を特定可能な値(情報)を、副制御用RAM41cに記憶されている音量フラグDsに設定するとよい。
【0179】
・扉開放エラー報知演出が実行された場合、その後に行われる一般演出を構成する発光演出は、操作ボタン19の操作によって調節された光量にて開始してもよい。例えば、副制御用CPU41aは、磁気エラー報知開始コマンドを入力しても、音量フラグDsを更新せず、維持するとよい。
【0180】
・調節光量としての第5光量を基準とした光量の中でも最も大きい光量は、パチンコ遊技機10における最大光量よりも小さくてもよい。即ち、エラー報知演出を構成する発光演出は、第5光量以上の光量にて行えばよい。
【0181】
・調節音量としての第5音量を基準とした音量の中でも最も大きい音量は、パチンコ遊技機10における最大光量と同じでもよい。即ち、エラー報知演出を構成する音声演出は、第5音量以上の音量にて行えばよい。
【0182】
・エラー報知演出の実行に伴って、調節光量として第5光量を特定可能な値(情報)を光量フラグDlに設定するタイミングは、適宜変更してもよい。例えば、エラー報知演出の終了タイミング(例えば、扉開放エラー報知終了コマンドの入力時)や、その後に一般演出が開始されるタイミングであってもよい。
【0183】
・第1報知画像G3及び音量メータ画像G4のうち少なくとも一方の表示を省略してもよい。また、第2報知画像G5及び光量メータ画像G6のうち少なくとも一方の表示を省略してもよい。
【0184】
・エラー報知演出によって報知するエラーの種類を変更してもよい。例えば、パチンコ遊技機10は、所定の電波が検知される電波エラー、球皿が満杯である満杯エラー、及び乱数の生成に異常が発生している乱数エラーなどを検知し、エラー報知演出によって報知してもよい。この場合、電波エラーや乱数エラーなど、不正が行われている可能性があるエラーを優先度[高]の第1種エラーとして扱い、その他のエラーを優先度[通常]の第2種エラーとして扱うとよい。
【0185】
・エラー報知演出を含む報知演出は、表示演出、音声演出、発光演出、及び可動体を動作させる可動体演出のうち少なくとも1つを含んで構成されておればよい。一般演出についても同様に変更できる。
【0186】
・一般演出を構成する表示演出の強度は、操作ボタン19の操作によって調節可能であってもよい。例えば、表示演出の強度は、表示期間の長短、表示する画像の大小、画像の透過度の大小、及び画像の表示位置などが相当する。
【0187】
・一般演出を構成する可動体演出の強度は、操作ボタン19の操作によって調節可能であってもよい。例えば、可動体演出の強度は、可動体の突出量、及び速度などが相当する。
【0188】
・特別ゲームは、演出表示装置25にて表示してもよい。この場合、演出ゲームを表示しないようにしてもよい。
・パチンコ遊技機10は、特別ゲームとして、第1特別ゲームと第2特別ゲームとを実行可能であってもよい。この場合、第1始動入賞口26への遊技球の入球を契機に第1特別ゲームを行い、第2始動入賞口27への遊技球の入球を契機に、第2特別ゲームを行うとよい。第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、保留順に実行してもよく、交互に実行してもよい。
【0189】
・主制御基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主制御基板40は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
・主制御用CPU40a、主制御用ROM40b、及び主制御用RAM40cは、ワンチップマイクロコンピュータとして構成されていてもよい。
【0190】
・副制御基板41の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、パチンコ遊技機10は、演出表示装置25を専門に制御する表示基板、装飾ランプ16を専門に制御するランプ基板、及び枠ランプ16a〜16cを専門に制御する音声基板を備えていてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに備えていてもよい。また、副制御用CPU41aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0191】
次に示す技術的思想は、上述した実施形態から把握できる。
(イ)前記第1種情報及び前記第2種情報は音声から構成されており、前記第1種情報及び前記第2種情報の強度は、音量であり、前記制御手段が前記出力手段を制御して出力させる情報には、第3種情報と第4種情報とが含まれ、前記第3種情報及び前記第4種情報は、光から構成されており、前記第3種情報及び前記第4種情報の強度は、光量であり、前記第3種情報は、予め定めた特定の強度で出力され、前記第3種情報の出力が終了した後に前記第4種情報が出力される場合、該第4種情報は、前記第3種情報の出力期間中において前記操作手段が操作された場合であっても予め定めた非特定の強度で出力される。
【0192】
(ロ)前記第4種情報を出力させるためのチャンネルは、前記第1種情報を出力させるためのチャンネル、及び前記第2種情報を出力させるためのチャンネルとは異なるチャンネルであって、且つ前記第3種情報を出力させるためのチャンネルと同じチャンネルである。
【0193】
(ハ)前記第1種情報と前記第3種情報とは並行して出力され、前記第2種情報と前記第4種情報とは並行して出力される。