特許第6445914号(P6445914)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6445914
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】クロスオーバー管支持装置
(51)【国際特許分類】
   F01D 25/24 20060101AFI20181217BHJP
   F01D 25/00 20060101ALI20181217BHJP
   F01D 25/28 20060101ALI20181217BHJP
【FI】
   F01D25/24 R
   F01D25/24 B
   F01D25/00 X
   F01D25/28 E
   F01D25/00 H
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-73611(P2015-73611)
(22)【出願日】2015年3月31日
(65)【公開番号】特開2016-194256(P2016-194256A)
(43)【公開日】2016年11月17日
【審査請求日】2017年9月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100150717
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 和也
(74)【代理人】
【識別番号】100164688
【弁理士】
【氏名又は名称】金川 良樹
(72)【発明者】
【氏名】ミャッ チ マウン
(72)【発明者】
【氏名】チャン ザオロン
【審査官】 金田 直之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−217180(JP,A)
【文献】 実開平06−043406(JP,U)
【文献】 実開昭54−108304(JP,U)
【文献】 特開2008−064041(JP,A)
【文献】 米国特許第01573611(US,A)
【文献】 特開平11−314887(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 5/00,25/00,
25/24,25/28
F16M 5/00, 7/00
B65G 1/00− 1/133,
1/14− 1/20
B66F 3/08− 3/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
載置面に設置される脚部と、
高さ位置を調整可能な可動部を有するとともに前記脚部の上部に支持される可動装置と、を備え、
前記可動部は、クロスオーバー管に形成されるフランジの外周面に下方から当接するための当接板部と、前記当接板部から立ち上がり互いに対向し、前記フランジを挟み込むための一対の抑え板部とを有する、ことを特徴とするクロスオーバー管支持装置。
【請求項2】
前記ランジには、軸方向に貫通するボルト挿入孔が形成されており、
前記一対の抑え板部のそれぞれには、前記ボルト挿入孔に重ね合わされる貫通孔が形成されている、ことを特徴とする請求項に記載のクロスオーバー管支持装置。
【請求項3】
前記脚部は、載置面から上方に延びる脚部本体と、前記脚部本体の上端部に設けられ、前記可動装置を支持する台座部と、を有し、
前記脚部本体の下端部に、載置面に沿って拡がる板部材が設けられている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のクロスオーバー管支持装置。
【請求項4】
前記可動装置は、前記脚部の上部に設けられる調整ナットと、前記調整ナットに螺合されたネジ部材と、を含む高さ調整部を有し、前記ネジ部材の上端部に前記可動部が固定されており、前記ネジ部材と前記調整ナットとを相対回転させて前記ネジ部材を前記調整ナットに対して進退動させることにより、前記可動部の高さ位置が調整可能となっている、ことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のクロスオーバー管支持装置。
【請求項5】
前記脚部の上部と前記調整ナットとの間に、スラスト軸受が設けられている、ことを特徴とする請求項に記載のクロスオーバー管支持装置。
【請求項6】
前記調整ナットの上面に、下方に向けて凹むナット回転用孔が形成されている、ことを特徴とする請求項又はに記載のクロスオーバー管支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、クロスオーバー管支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
蒸気タービンの構成部品の一つにクロスオーバー管がある。クロスオーバー管は、蒸気タービンの中圧セクション又は高中圧セクションから低圧セクションに蒸気を通すための配管部品である。クロスオーバー管は、一般的に、上流側の端部が、中圧セクション又は高中圧セクションのケーシングの上部に接続され、下流側の端部が、低圧セクションのケーシングの上部に接続されている。
【0003】
クロスオーバー管は、小型である場合、一般的に、上述した上流側の端部と下流側の端部とを一体に有する1つの管部材から構成される。一方、大型のクロスオーバー管は、複数の管部材に分割され、複数の管部材を接続することにより構成される場合が多くある。クロスオーバー管が分割されて構成される場合、例えば、複数の管部材のそれぞれには、接続用のフランジが設けられる。フランジは、他の管部材のフランジに重ね合わされ、ボルト及びナットによって締結される。これにより、管部材と他の管部材とが接続される。
【0004】
上述のようなクロスオーバー管や、これが接続されるケーシング等の構成部品は、組み上げられる前の状態において発電所等の床面に置かれて保管される場合がある。図5には、複数の管部材を接続して構成されるクロスオーバー管の一部を構成する管部材100が、発電所の床面に置かれた状態の一例が示されている。
【0005】
図5に示す管部材100は、湾曲形状に形成されている。管部材100の一端部には、ケーシングとの接続のための第1フランジ101が設けられている。管部材100の他端部には、他の管部材との接続のための第2フランジ102が設けられている。第1フランジ101及び第2フランジ102は共に、環状に形成されている。
【0006】
図5において、管部材100は、第1フランジ101の端面が床面に敷かれた木板103に載せられ、第2フランジ102の外周面が木板103よりも高く積み上げられた木板群104に載せられた状態で、床面に置かれている。管部材100は、第2フランジ102と床面との間の隙間を埋めるように積み上げられた木板群104によって支えられることで、転倒が防止されている。
【0007】
図5に示した管部材100は、湾曲しているため、第1フランジ101の端面を床面に載せた際に、第2フランジ102を含む部分がオーバーハング状に水平方向に張り出す。そのため、管部材100は、オーバーハング状の部分の重量によって転倒する虞がある。したがって、このような湾曲形状等の管部材100は、上述のように木板等を利用して、オーバーハング状に張り出す部分を支えられる場合がある。
【0008】
上述のように管部材100を床面に置く作業は、例えば、以下のように行われる。まず、管部材100が、第1フランジ101の端面を下方に向けた状態でクレーンによって吊される。次に、第1フランジ101の下方の床面上に木板103が敷かれるとともに、第2フランジ102の下方の床面上に木板群104が積み上げられて敷かれる。そして、クレーンによって吊された管部材100が下降され、その後、第1フランジ101の端面が木板103に載せられ、第2フランジ102の外周面が木板群104に載せられる。なお、木板群104の高さは、クロスオーバー管(管部材100)のサイズに応じて種々異なるが、例えば、1〜1.5m程度となる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平10−317912号公報
【特許文献2】特開2002−364309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、図5に示したように、木板を利用し、管部材100を、転倒を防止した状態で支持する場合には、第2フランジ102を支え得る適切な高さまで、木板群104を積み上げる必要があるため、手間がかかる。特に、木板群104が、多くの木板を必要とする場合には、木板を探す作業、木板の運搬作業及び設置作業に非常に手間がかかる。また、管部材100が安定した状態で支持されているとは言い難い。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、蒸気タービンに組み込まれる前のクロスオーバー管を、手間をかけずに安定した状態で支持することができるクロスオーバー管支持装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
実施の形態によるクロスオーバー管支持装置は、載置面に設置される脚部と、高さ位置を調整可能な可動部を有するとともに前記脚部の上部に支持される可動装置と、を備え、前記可動部は、下方からクロスオーバー管に当接される、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、蒸気タービンに組み込まれる前のクロスオーバー管を、手間をかけずに安定した状態で支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施の形態によるクロスオーバー管支持装置の側面図である。
図2図1のII−II線に沿う断面図である。
図3図2における要部の拡大図である。
図4図1のクロスオーバー管支持装置の変形例を示す図である。
図5】木板を利用したクロスオーバー管の支持状態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、添付の図面を参照して、一実施の形態を詳細に説明する。
【0016】
図1には、図5で説明した、蒸気タービンに組み込まれる前の状態の管部材100を支持した状態の本実施の形態によるクロスオーバー管支持装置1の側面図が示されている。図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。本実施の形態においては、クロスオーバー管支持装置1が、複数の管部材に分割されて構成されるクロスオーバー管の一部を構成する管部材100を支持するために用いられる例を、説明する。
【0017】
図1および図2に示すように、クロスオーバー管支持装置1は、載置面200に設置される脚部10と、高さ位置を調整可能な可動部28を有するとともに脚部10の上部に支持される可動装置20と、を備えている。クロスオーバー管支持装置1は、管部材100が、第1フランジ101の端面を木板103を介して載置面200に載せられ、第2フランジ102を載置面200から上方に離された状態において、可動部28を第2フランジ102の外周面に当接させている。これにより、管部材100が、転倒を防止された状態で支持されている。
【0018】
本実施の形態において、脚部10は、載置面200から上方に延びる2つの脚部本体11と、2つの脚部本体11の上端部に跨がって設けられた台座部12と、を有している。このうち、台座部12に可動装置20が支持されている。図2に示すように、台座部12には、下方に凹む円形の収容凹部12A及び収容凹部12Aの中央領域から下方に貫通する貫通孔12Bが形成されている。収容凹部12A及び貫通孔12Bには、可動装置20を構成する後述の高さ調整部21の一部が収容されている。
【0019】
2つの脚部本体11は、台座部12から下方に延びるに従い、互いの間の距離が大きくなるように台座部12に接続されている。図示の例において、2つの脚部本体11の下端部のそれぞれには、載置面200に沿って拡がる板部材13が設けられている。
【0020】
可動装置20は、高さ調整部21と、高さ調整部21によって高さ位置が調整される可動部28と、を有している。図3は、図2の要部の拡大図である。図3に示すように、高さ調整部21は、台座部12の収容凹部12Aにスラスト軸受22を介して配置された調整ナット23と、調整ナット23に螺合されたネジ部材24と、を含んでいる。スラスト軸受22及び調整ナット23は、収容凹部12A及び貫通孔12Bと同軸の状態で配置されている。図示のスラスト軸受22は、複数の転動体22Aと、複数の転動体22Aを所定間隔を空けて周方向に並べて保持する保持部材22Bと、を有する。
【0021】
ネジ部材24の上端部には、可動部28が固定されている。また、ネジ部材24は、貫通孔12Bを通って下方に延びている。なお、図中の符号L1は、ネジ部材24の中心軸線を示している。
【0022】
高さ調整部21は、ネジ部材24と調整ナット23とを相対回転させることにより、ネジ部材24を調整ナット23に対して進退動させることができる。これにより、可動部28の高さ位置が調整される。具体的には、調整ナット23の回転を規制した状態で、ネジ部材24を回転させることで、ネジ部材24を調整ナット23に対して進退動させることができる。また、ネジ部材24の回転を規制した状態で、調整ナット23を回転させることで、ネジ部材24を調整ナット23に対して進退動させることができる。
【0023】
図示の例において、調整ナット23の上面には、下方に向けて凹む複数のナット回転用孔25が形成されている。ナット回転用孔25は、例えば、調整ナット23の全周にわたり、等間隔を空けて8個形成される。調整ナット23を回転させることでネジ部材24を調整ナット23に対して進退動させる場合、ナット回転用孔25に工具を挿入して、調整ナット23を回転させることで、容易に調整ナット23を回転させることができる。
【0024】
一方で、可動部28は、図1および図3に示すように、管部材100の第2フランジ102の外周面に当接する平板状の当接板部29と、当接板部29から立ち上がり互いに対向する一対の抑え板部30と、を有している。図示の例では、当接板部29と一対の抑え板部30とが略U字状を形成するように一体に形成されている。また、図示のように、一対の抑え板部30は、当接板部29に第2フランジ102の外周面が当接した際に、第2フランジ102を挟み込むように位置する。なお、図示の例では、当接板部29の上面に木板40が配置されており、当接板部29が、第2フランジ102の外周面に木板40を介して間接的に当接しているが、このような木板40は設けられなくてもよい。
【0025】
また、図2および図3に示すように、管部材100の第2フランジ102には、軸方向に貫通する複数のボルト挿入孔102Aが周方向に並んで形成されている。ここで、本実施の形態では、一対の抑え板部30のそれぞれに、ボルト挿入孔102Aに重ね合わされる貫通孔31が形成されている。図示の例においては、一対の抑え板部30のそれぞれに、水平方向に並んだ2つの貫通孔31が形成されている。貫通孔31の内径は、ボルト挿入孔102Aの内径よりも大きくなっている。
【0026】
貫通孔31とボルト挿入孔102Aとを重ね合わせた際には、図1および図3に示すように、貫通孔31とボルト挿入孔102Aとに跨がるように棒体41を挿入することができる。この場合、第2フランジ102の移動が、可動部28内において規制されるため、管部材100の支持状態を安定させることができる。
【0027】
次に、本実施の形態にかかるクロスオーバー管支持装置1の作用を、管部材100の支持作業の一例とともに説明する。
【0028】
この例では、まず、クロスオーバー管を構成する管部材100が、第1フランジ101の端面を下方に向けた状態でクレーン等によって吊される。この際に、木板103が第1フランジ101の下方の床面200上に敷かれ、且つ、脚部10が、第2フランジ102の下方の床面200上に設置される。
【0029】
この状態において、脚部10の台座部12の収容凹部12Aに、スラスト軸受22と調整ナット23とが配置され、その後、可動部28を上端部に固定したネジ部材24が調整ナット23に螺合される。ここで、可動部28の高さ位置は、管部材100が第1フランジ101の端面を木板103を介して載置面200に載せられた際に、第2フランジ102が可動部28の上方直近に位置する程度の高さに調整される。また、可動部28の当接板部29の上面には、木板40が配置される。
【0030】
そして、管部材100が下降され、管部材100が、第1フランジ101の端面を木板103を介して載置面200に載せられた後、調整ナット23が回転され、ネジ部材24が上昇される。そして、第2フランジ102と木板40とが当接するまで、可動部28の高さ位置が調整される。第2フランジ102と木板40とが当接した後は、ナット回転用孔25に、例えばL字型の工具を挿入して、工具を接線方向に沿って引っ張ることにより、調整ナット23を締め上げる。これにより、ネジ部材24が上昇して、当接板部29が、第2フランジ102の外周面に木板40を介して緊密に当接した状態となる。
【0031】
これにより、クロスオーバー管支持装置1に、管部材100の重量がかかることで、管部材100が安定した状態で支持される。その後、可動部28における抑え板部30に形成された貫通孔31とボルト挿入孔102Aとに、棒体41が挿入されることにより、管部材100の支持状態が一層安定する。
【0032】
以上のように、本実施の形態によるクロスオーバー管支持装置1によれば、蒸気タービンに組み込まれる前のクロスオーバー管(この例では、管部材100)を、手間をかけずに安定した状態で支持することができる。
【0033】
また、本実施の形態では、可動部28が、管部材100の第2フランジ102の外周面に当接する当接板部29と、当接板部29から立ち上がり互いに対向する一対の抑え板部30と、を有する。一対の抑え板部30は、当接板部29に第2フランジ102の外周面が当接した際に、第2フランジ102を挟み込むように位置する。これにより、第2フランジ102の移動が抑え板部30によって規制されることで、管部材100の支持状態の安定性を向上させることができる。
【0034】
また、本実施の形態では、一対の抑え板部30のそれぞれに、第2フランジ102に形成されたボルト挿入孔102Aに重ね合わされる貫通孔31が形成されている。これにより、貫通孔31とボルト挿入孔102Aとに棒体41を挿入できる。そのため、管部材100の支持状態の安定性を一層向上させることができる。
【0035】
また、本実施の形態では、脚部10が、載置面200から上方に延びる脚部本体11と、脚部本体11の上端部に設けられ、可動装置20を支持する台座部12と、を有し、脚部本体11の下端部に、載置面200に沿って拡がる板部材13が設けられている。これにより、クロスオーバー管支持装置1の安定性を向上させることができる。
【0036】
また、本実施の形態では、可動装置20が、脚部10の上部に設けられる調整ナット23と、調整ナット23に螺合されたネジ部材24と、を含む高さ調整部21を有する。ネジ部材24の上端部に可動部28が固定されている。そして、ネジ部材24と調整ナット23とを相対回転させてネジ部材24を調整ナット23に対して進退動させることにより、可動部28の高さ位置が調整可能となっている。この場合、高さ調整機構を簡易に構成できる。また、脚部10の上部、具体的には、台座部12の収容凹部12Aと調整ナット23との間に、スラスト軸受22が設けられているため、調整ナット23の回転時の摩擦が低減される。これにより、調整ナット23を容易に回転させることができ、高さ調整作業の作業性を向上させることができる。
【0037】
また、本実施の形態では、調整ナット23の上面に、下方に向けて凹むナット回転用孔25が形成されているため、このナット回転用孔25に工具を挿入することで、調整ナット23を容易に回転させることができる。これにより、高さ調整作業の作業性を一層向上させることができる。
【0038】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記の実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0039】
例えば、図4は、スラスト軸受22の変形例が示されている。上述の実施の形態では、スラスト軸受22が、転動体22Aと保持部材22Bとを有する例を説明した。これに代えて、図4に示す変形例では、転動体22Aが、上方に配置される第1軌道輪22Cと、下方に配置される第2軌道輪23Dとの間に保持されている。この場合、調整ナット23は、第1軌道輪22Cに固定され、第2軌道輪23Dは、脚部10に固定される。
【0040】
また、上述の実施の形態では、クロスオーバー管支持装置1が湾曲形状の管部材100を支持する例を説明したが、クロスオーバー管支持装置1は、屈曲形状の管部材を支持するために用いられてもよい。また、クロスオーバー管支持装置1は、1つの管部材から構成されるクロスオーバー管を支持するために用いられてもよい。さらに、クロスオーバー管支持装置1は、ケーシングに接続される上流側の端部が2つに分岐されるクロスオーバー管の支持のため、または、このようなクロスオーバー管を構成する分割された管部材の支持のために用いられてもよい。
【符号の説明】
【0041】
1 クロスオーバー管支持装置、10 脚部、11 脚部本体、12 台座部、12A 収容凹部、12B 貫通孔、13 板部材、20 可動装置、21 高さ調整部、22 スラスト軸受、23 調整ナット、24 ネジ部材、25 ナット回転用孔、28 可動部、29 当接板部、30 抑え板部、100 管部材、101 第1フランジ、102 第2フランジ、102A ボルト挿入孔、200 載置面。
図1
図2
図3
図4
図5