特許第6445915号(P6445915)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6445915
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】タイヤ
(51)【国際特許分類】
   B60C 11/03 20060101AFI20181217BHJP
   B60C 11/00 20060101ALI20181217BHJP
   B60C 11/12 20060101ALI20181217BHJP
   B60C 11/13 20060101ALI20181217BHJP
   B60C 1/00 20060101ALI20181217BHJP
   C08L 7/00 20060101ALI20181217BHJP
   C08L 9/00 20060101ALI20181217BHJP
   C08L 91/00 20060101ALI20181217BHJP
   C08L 93/00 20060101ALI20181217BHJP
   C08L 61/10 20060101ALI20181217BHJP
   C08K 3/04 20060101ALI20181217BHJP
【FI】
   B60C11/03 Z
   B60C11/00 D
   B60C11/03 100B
   B60C11/03 A
   B60C11/12 A
   B60C11/12 B
   B60C11/12 D
   B60C11/13 C
   B60C1/00 A
   C08L7/00
   C08L9/00
   C08L91/00
   C08L93/00
   C08L61/10
   C08K3/04
【請求項の数】14
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2015-75323(P2015-75323)
(22)【出願日】2015年4月1日
(65)【公開番号】特開2016-193687(P2016-193687A)
(43)【公開日】2016年11月17日
【審査請求日】2017年12月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005278
【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100119530
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 和幸
(74)【代理人】
【識別番号】100165951
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 憲悟
(72)【発明者】
【氏名】冨田 達也
(72)【発明者】
【氏名】桜井 秀之
【審査官】 松岡 美和
(56)【参考文献】
【文献】 特表2012−511616(JP,A)
【文献】 特開2002−179842(JP,A)
【文献】 特開2012−158697(JP,A)
【文献】 特開2011−111497(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/065319(WO,A1)
【文献】 特許第5360333(JP,B1)
【文献】 国際公開第2016/051651(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 1/00
B60C 11/00−11/13
C08K 3/04
C08L 7/00
C08L 9/00
C08L 61/10
C08L 91/00
C08L 93/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
0℃におけるtanδが0.25〜0.55であり、30℃におけるtanδと60℃におけるtanδとの差が−0.02〜0.07であり、動歪1%、0℃における動的貯蔵弾性率が4〜20MPaであるゴム組成物を用いてなるトレッドを備えたタイヤであって、
前記トレッドは、タイヤ周方向に連続して延びる周方向溝を有し、接地面におけるネガティブ比率が15〜25%であり、且つ、前記周方向溝の占めるネガティブ比率が8〜14%及び周方向溝以外の溝の占めるネガティブ比率が7〜11%であることを特徴とする、タイヤ。
【請求項2】
前記トレッドは、前記周方向溝のうち最もタイヤ幅方向外側に位置する2本の周方向溝によって区画された、中央領域と、該中央領域のタイヤ幅方向外側に位置する2つの側方領域とを有し、
前記2つの側方領域の接地面におけるネガティブ比率が、前記中央領域の接地面におけるネガティブ比率よりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
【請求項3】
前記トレッドの接地面におけるタイヤ陸部全体の面積に対する、前記中央領域に位置する中央陸部の面積の割合が40〜60%であり、該中央陸部の独立した1つの陸部幅が、該中央陸部のタイヤ幅方向外側に隣接する前記周方向溝の溝深さの1.5倍以上であることを特徴とする、請求項2に記載のタイヤ。
【請求項4】
前記中央陸部が、前記周方向溝に開口し、隣接する他の周方向溝に連通しない複数の幅方向細溝を有することを特徴とする、請求項3のタイヤ。
【請求項5】
前記幅方向細溝は、タイヤ周方向に対して50〜85°の方向に延在することを特徴とする、請求項4に記載のタイヤ。
【請求項6】
前記幅方向細溝は、タイヤ赤道を介して対向して延在する幅方向細溝とタイヤ周方向に交互に配設され、同じ周方向溝に開口する幅方向細溝のタイヤ周方向の配設間隔が、トレッド表面におけるタイヤ赤道面周長に対して0.5〜4.5%であることを特徴とする、請求項4又は5に記載のタイヤ。
【請求項7】
前記幅方向細溝がサイプ及び/又は切欠溝からなることを特徴とする、請求項4〜6のいずれか1項に記載のタイヤ。
【請求項8】
前記側方陸部列がラグ溝を有し、該ラグ溝は、隣接する前記周方向溝と連通しないか、又は、溝底の一部が底上げされた状態で前記周方向溝と連通することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のタイヤ。
【請求項9】
前記トレッドは、ジエン系ゴムを50質量%以上含有するゴム成分(A)と、該ゴム成分100質量部に対し、熱可塑性樹脂、オイル、及び、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が5,000〜200,000の低分子量芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体のうちから選ばれる少なくとも一種の添加成分(B)5〜50質量部と、を含むゴム組成物からなることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のタイヤ。
【請求項10】
前記ジエン系ゴムが、天然ゴム又はブタジエンゴムであることを特徴とする、請求項9に記載のタイヤ。
【請求項11】
前記熱可塑性樹脂が、C5系樹脂、C9系樹脂、C5〜C9系樹脂、ジシクロペンタジエン系樹脂、ロジン系樹脂、アルキルフェノール系樹脂、又は、テルペンフェノール系樹脂であることを特徴とする、請求項9又は10に記載のタイヤ。
【請求項12】
前記添加成分(B)が、ノボラック型フェノール樹脂を含むことを特徴とする、請求項9〜11のいずれか1項に記載のタイヤ。
【請求項13】
前記ゴム組成物が、窒素吸着比表面積が110m2/g以上のカーボンブラック及び窒素吸着比表面積が80m2/g以下のカーボンブラックを、さらに含むことを特徴とする、請求項9〜12のいずれか1項に記載のタイヤ。
【請求項14】
前記ゴム組成物は、ポリマー全単位中における結合スチレン量の割合[%]+ポリマー全単位中におけるビニル結合量の割合[%]×1/2が、25%以下であるスチレン−ブタジエンゴムを50質量%以上含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のタイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の安全性を向上させる観点から、乾燥路面のみならず、湿潤路面、氷雪路面等の様々な路面上でのタイヤの制動性や駆動性を向上させることが望まれている。
例えば、特許文献1には、湿潤路面でのグリップ性能を向上させることを目的として、0℃tanδを上げたトレッドゴムを用いたタイヤが開示されている。
【0003】
一方、タイヤが通年使用される場合、季節の変化等により路面温度が変動するため、タイヤの常温環境下での走行と低温環境下での走行において、燃費性能が変動することがある。かような燃費性能の変動は、0℃tanδを上げれば上げるほど、大きくなるこが知見された。そこで、本発明者らは、特定の物性を有するゴム組成物(具体的には、0℃におけるtanδが0.25〜0.55であり、30℃におけるtanδと60℃におけるtanδとの差が−0.02〜0.07であり、動歪1%、0℃における動的貯蔵弾性率が4〜20MPa)をトレッドに用いることで、低温環境下での燃費性能と常温環境下での燃費性能の差を縮小し、かつ、ウェット性能を十分に確保することが可能であることを見出した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9-67469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述の物性を有するトレッドゴムを用いたタイヤにおいては、乾燥路面における制動性能のさらなる向上が望まれており、さらに、マンホール等のアスファルトと比して滑りやすい路面でのウェット制動性能についてもより高いレベルが要求されていた。
【0006】
そのため、ゴム組成物の配合をさらに検討することで、乾燥路面及び湿潤路面での制動性改善が望まれていたが、ゴム組成物の配合検討によって、仮に乾燥路面及び湿潤路面での制動性を向上できた場合であっても、操縦安定性の低下が予測された。ゴム組成物の配合適正化は、低温時及び高温時のロス性の調整を行うことで制動性の向上を目的としたものであるため、トレッドの剛性については考慮されておらず、トレッド剛性の低下に起因して操縦安定性の低下のおそれがあった。
【0007】
そこで、本発明の目的は、乾燥路面及び湿潤路面での良好な制動性を有するとともに、優れた操縦安定性を有するタイヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、特定の物性を有するゴム組成物を用いてなるトレッドを備えたタイヤについて、上記目的を達成するべく鋭意研究を行った。
そして、前記トレッドについて、接地面におけるネガティブ比率を特定の範囲にすると共に、周方向溝の占めるネガティブ比率及び周方向溝以外の溝の占めるネガティブ比率についても特定の範囲に設定することで、トレッドの陸部剛性を向上できるため、乾燥路面及び湿潤路面での良好な制動性を有しつつも、優れた操縦安定性を実現できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち、本発明のタイヤは、0℃におけるtanδが0.25〜0.55であり、30℃におけるtanδと60℃におけるtanδとの差が−0.02〜0.07であり、動歪1%、0℃における動的貯蔵弾性率が4〜20MPaであるゴム組成物を用いてなるトレッドを備えたタイヤであって、前記トレッドは、タイヤ周方向に連続して延びる周方向溝を有し、接地面におけるネガティブ比率が15〜25%であり、且つ、前記周方向溝の占めるネガティブ比率が8〜14%及び周方向溝以外の溝の占めるネガティブ比率が7〜11%であることを特徴とする
上記構成により、乾燥路面及び湿潤路面での良好な制動性を有しつつ、優れた操縦安定性を実現できる。
【0010】
また、本発明のタイヤでは、前記トレッドは、前記周方向溝のうち最もタイヤ幅方向外側に位置する2本の周方向溝によって区画された、中央領域と、該中央領域のタイヤ幅方向外側に位置する2つの側方領域とを有し、前記2つの側方領域の接地面におけるネガティブ比率が、前記中央領域の接地面におけるネガティブ比率よりも大きいことが好ましく、前記トレッドの接地面におけるタイヤ陸部全体の面積に対する、前記中央領域に位置する中央陸部の面積の割合が40〜60%であり、該中央陸部の独立した1つの陸部幅が、該中央陸部のタイヤ幅方向外側に隣接する前記周方向溝の溝深さの1.5倍以上であることがより好ましい。
より優れた操縦安定性を実現できるためである。
【0011】
また、本発明のタイヤでは、前記中央陸部が、前記周方向溝に開口し、隣接する他の周方向溝に連通しない複数の幅方向細溝を有することが好ましい。さらに、該幅方向細溝は、タイヤ周方向に対して50〜85°の方向に延在すること、タイヤ赤道を介して対向して延在する幅方向細溝とタイヤ周方向に交互に配設され、同じ周方向溝に開口する幅方向細溝のタイヤ周方向の配設間隔が、トレッド表面におけるタイヤ赤道面周長に対して0.5〜4.5%であること、又は、サイプ及び/又は切欠溝からなること、がより好ましい。
前記トレッドの陸部剛性を確保しつつ、湿潤時の制動性能についてさらに向上できるためである。
【0012】
さらにまた、本発明のタイヤでは、前記側方領域がラグ溝を有し、該ラグ溝は、隣接する前記周方向溝と連通しないか、又は、溝底の一部が底上げされた状態で前記周方向溝と連通することが好ましい。
より優れた操縦安定性を実現できるためである。
【0013】
本発明のタイヤでは、前記トレッドは、ジエン系ゴムを50質量%以上含有するゴム成分(A)と、該ゴム成分100質量部に対し、熱可塑性樹脂、オイル若しくはゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が5,000〜200,000の低分子量芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体から選ばれる少なくとも1種からなる添加成分(B)5〜50質量部と、を含むゴム組成物からなることが好ましい。
より確実に、乾燥路面及び湿潤路面での制動性を向上できるためである。
【0014】
また、本発明のタイヤでは、前記ジエン系ゴムが、天然ゴム又はブタジエンゴムであることが好ましい。
より確実に、乾燥路面及び湿潤路面での制動性を向上できるためである。
【0015】
さらに本発明のタイヤでは、前記熱可塑性樹脂が、C5系樹脂、C9系樹脂、C5〜C9系樹脂、ジシクロペンタジエン系樹脂、ロジン系樹脂、アルキルフェノール系樹脂、又は、テルペンフェノール系樹脂であることが好ましい。
より確実に、乾燥路面及び湿潤路面での制動性を向上できるためである。
【0016】
また、本発明のタイヤでは、前記添加成分(B)が、ノボラック型フェノール樹脂を含むことがより好ましい。
より優れた操縦安定性を実現できるためである。
【0017】
さらにまた、本発明のタイヤでは、前記ゴム組成物が、窒素吸着比表面積が110m2/g以上のカーボンブラック及び窒素吸着比表面積が80m2/g以下のカーボンブラックを、さらに含むことが好ましい。
より優れた操縦安定性を実現できるためである。
【0018】
また、本発明のタイヤでは、前記ゴム組成物は、ポリマー全単位中における結合スチレン量の割合[%]+ポリマー全単位中におけるビニル結合量の割合[%]×1/2が、25%以下であるスチレン−ブタジエンゴムを50質量%以上含むことが好ましい。
より確実に、乾燥路面及び湿潤路面での制動性を向上できるためである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、乾燥路面及び湿潤路面での良好な制動性を有するとともに、優れた操縦安定性を有するタイヤを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態に係るタイヤのトレッドパターンを示す部分展開図である。
図2】本発明の他の施形態に係るタイヤのトレッドパターンを示す部分展開図である。
図3図1のトレッドパターンのラグ溝について、溝延在方向断面を模式的に示した図である。
図4】本発明例のサンプルとなるタイヤのトレッドパターンを示す部分展開図である。
図5】比較例のサンプルとなるタイヤのトレッドパターンを示す部分展開図である。
図6】比較例のサンプルとなるタイヤのトレッドパターンを示す部分展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明のタイヤの一実施形態を、図面を用いて詳細に例示説明する。
本発明のタイヤは、ゴム成分と、熱可塑性樹脂とを含むゴム組成物を用いてなるトレッドを備えたタイヤである。
なお、本発明のタイヤは、図示はしないが、通例通り、一対のビード部と、ビード部のタイヤ径方向外側に連なる一対のサイドウォール部と、サイドウォール部間に跨るトレッド部とからなり、ビード部に埋設されたビードコア間で、これら各部に亘ってトロイド状に延在するカーカスと、カーカスのクラウン部のタイヤ径方向外側に配設された複数のベルト層からなるベルトと、ベルトのタイヤ径方向外側に設けられたトレッドとを有する構成とすることができる。
【0022】
<トレッドの構造>
本発明のタイヤを構成するトレッド10は、図1に示すように、タイヤ周方向Cに連続して延びる(図1の例では、タイヤ周方向に沿って直線状に延びる)周方向溝20を有し、接地面におけるネガティブ比率(トレッド10の接地面積に対する溝部分の接地面積の比率(%))が15〜25%であり、且つ、前記周方向溝20の占めるネガティブ比率(トレッド10の接地面積に対する周方向溝20の接地面積の比率(%))が8〜14%及び周方向溝以外の溝の占めるネガティブ比率(トレッド10の接地面積に対する周方向溝20以外の溝の接地面積の比率(%))が7〜11%であることを特徴とする。
前記トレッドの接地面におけるネガティブ比率を上記範囲に規定すると共に、該ネガティブ比率のうち、特に周方向溝の占める割合を上記範囲に規定することで、トレッドの陸部剛性を大きくできる結果、熱可塑性樹脂を含むゴム組成物をトレッドに用いた従来のタイヤに比べて、優れた操縦安定性を実現できる。
【0023】
なお、前記トレッド10の接地面とは、適用リムに組み付けるとともに規定内圧を充填したタイヤを、最大負荷能力に対応する負荷を加えた状態で転動させた際に、路面に接触することになる、タイヤの全周にわたる外周面を意味する。
なお、「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会) のJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organisation)のSTANDARDS MANUAL、米国ではTRA(The Tire and Rim Association, Inc.)のYEAR BOOK等に記載されている、適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す。また、「規定内圧」とは、上記のJATMA YEAR BOOK等に記載されている、適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力に対応する空気圧をいい、「最大負荷能力」とは、上記規格でタイヤに負荷されることが許容される最大の質量をいう。
【0024】
ここで、前記トレッド10の接地面におけるネガティブ比率を15〜25%としたのは、後述する特定のゴム組成物をトレッドに用いたタイヤにおいては、前記ネガティブ比率が15%未満の場合には、ネガティブ比率が小さすぎるため、必要な排水性及びグリップ性を確保できないおそれがあり、一方、前記ネガティブ比率が25%を超えると、前記トレッドの十分な陸部剛性を得ることができず、所望の操縦安定性を確保できないからである。同様の観点から、前記トレッド10の接地面におけるネガティブ比率は、20〜25%であることが好ましい。
また、接地面における前記周方向溝20の占めるネガティブ比率を8〜14%とし、前記周方向溝以外の溝の占めるネガティブ比率を7〜11%としたのは、後述する特定のゴム組成物をトレッドに用いたタイヤにおいては、前記周方向溝20の占めるネガティブ比率を上記範囲とすることで、前記トレッドの陸部剛性を向上できるからである。前記周方向溝20の占めるネガティブ比率が8%未満の場合や、周方向溝以外の溝の占めるネガティブ比率が7%未満の場合には、陸部の割合が多くなりすぎるため、陸部剛性を確保できても、必要とされる排水性やグリップ性を確保できない。一方、前記周方向溝20の占めるネガティブ比率が14%を超える場合や、周方向溝以外の溝の占めるネガティブ比率が11%を超える場合には、充分なトレッドの陸部剛性を得ることができないために、所望の操縦安定性を実現できない。
同様の観点から、前記前記周方向溝20の占めるネガティブ比率は10〜14%であることが好ましく、前記周方向溝以外の溝の占めるネガティブ比率は9〜11%であることが好ましい。
【0025】
また、図1に示すように、前記トレッド10は、前記周方向溝20のうち最もタイヤ幅方向外側に位置する2本の周方向溝21a、21bによって区画された、中央領域11と、該中央領域11のタイヤ幅方向外側に位置する、2つの側方領域12a、12bとに分けることができる。
なお、前記中央領域11と前記側方領域12a、12bとの境界は、前記2本の周方向溝21a、21bの幅方向中央とする。
【0026】
さらに、前記中央領域11は、前記周方向溝20(図1の例では、周方向溝21a、22、21b)によって区画形成された中央陸部40(図1の例では、中央陸部40a、40b)を有し、前記側方領域12a、12bは、側方陸部41a、41bを有する。
【0027】
ここで、前記側方領域12a、12bの接地面におけるネガティブ比率は、いずれも前記中央領域11の接地面におけるネガティブ比率よりも大きいことが好ましい。操縦安定性の向上を考えた場合、前記中央領域11の剛性が重要となるため、前記中央陸領域11のネガティブ比率を小さくなるように設定することで、排水性やグリップ性能について低下させることなく、より優れた操縦安定性を実現できる。
【0028】
また、前記トレッド10の接地面におけるタイヤ陸部全体(図1の例では、中央陸部40a、40b、及び、側方陸部41a、41b)の面積に対する、前記中央領域11に位置する中央陸部40a、40bの合計面積の割合が、40〜60%であることが好ましく、50〜60%であることがより好ましい。前記中央領域11の体積を大きくすることができ、陸部剛性を大きくできるため、より優れた操縦安定性を得ることができるからである。
また、同様の効果が得られる点から、図1に示すように、該中央領域11の独立した1つの陸部幅Xが、タイヤ幅方向外側で隣接する前記周方向溝21bの溝深さの1.5倍以上であることが好ましく、3倍以上であることがより好ましい。ここで、前記中央領域11の独立した1つの陸部幅とは、図1に示すように、前記中央領域11が周方向溝22によりタイヤ幅方向に分断された2つの中央陸部40a、40bを有する場合には、一方の中央陸部(図1の例では、中央陸部40b)の幅Xのことを示す。
【0029】
なお、前記周方向溝20の本数については、特に限定はされない。例えば図1に示すように、タイヤ幅方向外側に位置する2本の周方向溝21a、21bと、タイヤ幅方向中央に位置する1本の周方向溝22から構成することもできるし、タイヤ幅方向外側に位置する周方向溝21及び/又はタイヤ幅方向中央に位置する周方向溝22の本数を増やすこともできる。
【0030】
また、図1に示すように、前記中央陸部40a、40bについては、前記周方向溝(図1の例では周方向溝21a、21b)に開口し、隣接する他の周方向溝(図1の例では周方向溝22)に連通しない、溝幅が小さな複数の幅方向細溝31、31’を有することが好ましい。前記中央陸部内に幅方向細溝31、31’を設けることで、前記中央領域11の剛性を確保しつつ、各細溝31、31’の水膜除去効果によって、湿潤時の制動性能についても向上できるからである。
なお、前記幅方向細溝31、31’が開口する周方向溝については、特に限定はされない。例えば、図1に示すように、タイヤ幅方向外側に位置する周方向溝21a、21bに開口することもできるし、図2に示すように、タイヤ幅方向中央側に位置する周方向溝22に開口しても良い。
【0031】
さらに、前記幅方向細溝31、31’は、タイヤ周方向Cに対して50〜85°(すなわち、幅方向細溝のタイヤ周方向に対する延在角度をαとして、50°≦α≦85°)の角度をなす方向に延在することがより好ましく、60〜80°の角度をなす方向に延在することが特に好ましい。前記中央領域11の剛性を高いレベルで維持しつつ、細溝31、31’の水膜除去効果によって、湿潤時の制動性能についても向上できるからである。
【0032】
また、図1に示すように、前記幅方向細溝31は、タイヤ赤道Eを介して対向して延在する幅方向細溝31’とタイヤ周方向Cに交互に配設され、同じ周方向溝21a、21bに開口する幅方向細溝31、31’同士の配設間隔Pが、トレッド表面におけるタイヤ赤道面周長に対して0.5〜4.5%であることが好ましい。幅方向細溝31と幅方向細溝31’とを、タイヤ赤道Eを介して交互に配設することで、湿潤時の制動性能及び操縦安定性を高いレベルで両立することができるからである。
【0033】
さらにまた、前記幅方向細溝31、31’は、サイプ及び/又は切欠溝からなることが好ましい。ここで、前記サイプとは、溝幅(トレッド接地面への開口幅のことを示す。以下同じ。)が1.5mm以下の極細溝のことであり、前記切欠溝とは、溝幅が1.5〜3.5mmの細溝のことを示す。
【0034】
なお、図1に示すように、前記幅方向細溝31、31’のタイヤ幅方向長さMについては、特に限定はされないが、湿潤時の制動性能及び操縦安定性を高いレベルで両立するという観点からは、前記陸部幅Xに対する大きさ(M/X)が、0.2≦M/X≦0.8の範囲であることが好ましく、0.3≦M/X≦0.7であることがより好ましい。
【0035】
なお、図2に示すように、前記中央領域11は、前記幅方向細溝31、31’の他に、ラグ溝34、34’を有することもできる。その場合、前記中央領域11に配設されたラグ溝34、34’についても、前記幅方向細溝31、31’と同様に、ラグ溝34がタイヤ赤道Eを介して対向して延在するラグ溝34’とタイヤ周方向Cに交互に配設され、同じ周方向溝21a、21bに開口する幅方向細溝34、34’同士の配設間隔Qが、トレッドの周長に対して0.5〜4.5%であることが好ましい。また、ラグ溝34の他にも幅方向細溝34、34’を有することもできる。
【0036】
なお、図1に示すように、前記側方領域12a、12bは、ラグ溝32を有することができる。
ここで、図1のラグ溝32は、隣接する前記周方向溝21a、21bと連通しないか、又は、溝底の一部が底上げされた状態で前記周方向溝21a、21bと連通することが好ましい。前記ラグ溝32を上述の構成とすることで、良好な制動性能を有しつつ、トレッドの陸部剛性を確保し、所望の操縦安定性を実現できるからである。
なお、図3は、前記ラグ溝32の構成を説明するため、図1のラグ溝32の溝延在方向に沿った断面を模式的に示したものである。前記ラグ溝32の溝底の一部が底上げされた状態で前記周方向溝21a、21bと連通するとは、図3に示すように、前記周方向溝21との連結部分においてラグ溝32の溝底が上がった部分40が形成された状態で、ラグ溝32が周方向溝21a、21bと連通していることを示す。
【0037】
また、前記ラグ溝32が底上げされた状態で前記周方向溝21a、21bと連通する場合には、図3に示すように、ラグ溝32の延在方向断面において、前記底上げ部分40の断面積S1のラグ溝32全体の断面積Sに対する割合(S1/S×100%)が、20%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましい。ラグ溝を設けつつも、トレッドの陸部剛性をより確実に確保できるからである。
【0038】
さらに、図1に示すように、前記ラグ溝32の溝幅は、タイヤ幅方向外側からタイヤ幅方向中央側へ向かって小さくなることが好ましい。前記ラグ溝32の端部が前記周方向溝21a、21bに隣接するか、又は、連結する場合に、前記ラグ溝32の溝幅をタイヤ幅方向外側からタイヤ幅方向中央側へ向かって小さくすることで、ラグ溝を設けつつも、トレッドの陸部剛性をより確実に確保できるからである。
【0039】
<ゴム組成物>
本発明のタイヤは、0℃におけるtanδが0.25〜0.55であり、30℃におけるtanδと60℃におけるtanδとの差が−0.02〜0.07であり、動歪1%、0℃における動的貯蔵弾性率が4〜20MPaであるゴム組成物によってトレッドが構成される。
また、ゴム組成物がこれらの物性を有することで、得られたトレッドゴムは優れた乾燥路面及び湿潤路面における制動性能を実現できる。
【0040】
上記物性を満たすゴム組成物であれば特に限定はされないが、より具体的には、前記ゴム組成物は、ジエン系ゴムを50質量%以上含有するゴム成分(A)と、該ゴム成分100質量部に対し、熱可塑性樹脂、オイル及びゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が5,000〜200,000の低分子量芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体のうちから選ばれる少なくとも一種からなる添加成分(B)5〜50質量部と、を含むゴム組成物を用いることが好ましい。
上述したゴム成分(A)に対して、特定量の添加成分(B)を配合することで、トレッドゴムの接地性を向上させ、タイヤの湿潤路面での性能を高めることができる。また、添加成分(B)は特に天然ゴム又はブタジエンゴム等のジエン系ゴムとの相溶性が高いため、ゴム成分として、ジエン系ゴムを50質量%以上含むゴム組成物において、特にその配合効果が得られやすい。また、ゴム成分自体も、ジエン系ゴムを50質量%以上含有することで高い柔軟性を有し、乾燥路面や、マンホール等の滑りやすい路面においても高い制動性能を実現できる。
【0041】
また、前記ゴム成分(A)は、ジエン系ゴムを50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上含む。前記ゴム成分中のジエン系ゴム含有量を50質量%以上とすることで、後述する熱可塑性樹脂配合の効果が充分に発揮される。
【0042】
ここで、前記ジエン系ゴムについては、特に限定はされず、例えば、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム等が挙げられるが、その中でも、より優れた制動性能を実現できるという点からは、天然ゴム又はブタジエンゴムを用いることが好ましい。なお、前記ジエン系ゴムについては、一種類のみであっても、複数種のジエン系ゴムを用いても良い。さらにまた、前記天然ゴムを40質量%以上含むことがより好ましく、前記天然ゴムを70質%以上含むことが特に好ましい。
【0043】
さらに、前記ゴム成分(A)は、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)を含むことが好ましい。SBRを配合することで、ゴム組成物のガラス転移点(Tg)を高め、乾燥路面での制動性能と、操縦安定性を向上させることができるからである。
さらにまた、前記ゴム組成物は、前記SBRとして、ポリマー全単位中における結合スチレン量の割合[%]+ポリマー全単位中におけるビニル結合量の割合[%]×1/2が、25%質量以下であるSBRを用い、該SBRの含有量が50質量%以上であることが好ましい。ポリマー全単位中における結合スチレン量の割合とビニル結合量の割合が上記関係を満たすことで、ゴム組成物のウェット性能をより向上させることができ、タイヤの乾燥路面及び湿潤路面での制動性をより向上できる。
【0044】
前記ゴム組成物に添加成分(B)として含まれる前記熱可塑性樹脂については、特に限定されない。熱可塑性樹脂を用いることで、0℃での損失正接(tanδ)が向上するため、主にタイヤの湿潤路面での性能を向上させることができる。前記ゴム成分として、天然ゴムを多く含有する場合には、熱可塑性樹脂が天然ゴムとの相溶性が高いため、上述の湿潤路面での性能向上効果が特に得られやすい。
【0045】
また、前記熱可塑性樹脂については、乾燥路面及び湿潤路面における制動性能のさらなる向上という観点からは、C5系樹脂、C9系樹脂、C5〜C9系樹脂、ジシクロペンタジエン系樹脂、ロジン系樹脂、アルキルフェノール系樹脂、又は、テルペンフェノール系樹脂であることが好ましい。これら熱可塑性樹脂については、一種類単独で用いても、複数種を用いても良い。
【0046】
ここで、前記C5系樹脂とは、C5系合成石油樹脂を指し、C5留分を、AlCl3やBF3などのフリーデルクラフツ型触媒を用いて重合して得られる固体重合体を指す。具体的には、イソプレン、シクロペンタジエン、1,3−ペンタジエン及び1−ペンテンなどを主成分とする共重合体、2−ペンテンとジシクロペンタジエンとの共重合体、1,3−ペンタジエンを主体とする重合体などが例示される。
【0047】
前記C9系樹脂とは、C9系合成石油樹脂を指し、C9留分を、AlCl3やBF3などのフリーデルクラフツ型触媒を用いて重合して得られる固体重合体を指す。具体的には、インデン、メチルインデン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどを主成分とする共重合体等が例示される。
【0048】
前記C5〜C9系樹脂とは、C5〜C9系合成石油樹脂を指し、C5〜C9留分を、AlCl3やBF3などのフリーデルクラフツ型触媒を用いて重合して得られる固体重合体を指す。例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、インデンなどを主成分とする共重合体などが挙げられる。本発明においては、このC5〜C9樹脂として、C9以上の成分の少ない樹脂が、ゴム成分との相溶性の観点から好ましい。ここで、「C9以上の成分が少ない」とは、樹脂全量中のC9以上の成分が50質量%未満、好ましくは40質量%以下であることをいうものとする。
【0049】
前記ジシクロペンタジエン系樹脂とは、前記C5留分中のジシクロペンタジエンを主原料として用いた石油樹脂のことである。具体的には、丸善石油化学(株)の商品名「マルカレッツM」シリーズ(M−890A、M−845A、M−990A等)が挙げられる。
【0050】
前記ロジン系樹脂としては、天然樹脂ロジンとして、生松ヤニやトール油に含まれるガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジンなどがあり、変性ロジン、ロジン誘導体、変性ロジン誘導体として、例えば、重合ロジン、その部分水添ロジン;グリセリンエステルロジン、その部分水添ロジンや完全水添ロジン;ペンタエリスリトールエステルロジン、その部分水添ロジンや重合ロジンなどがある。
【0051】
前記アルキルフェノール系樹脂とは、アルキル基を有するフェノール系樹脂のことである。例えば、p−tert−ブチルフェノール−アセチレン樹脂などのアルキルフェノール−アセチレン樹脂、低重合度のアルキルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂などが挙げられる。
【0052】
前記テルペンフェノール系樹脂とは、テルペン類と種々のフェノール類とを、フリーデルクラフツ型触媒を用いて反応させたり、あるいはさらにホルマリンで縮合する方法で得ることができる樹脂である。原料のテルペン類としては特に制限はなく、α−ピネンやリモネンなどのモノテルペン炭化水素が好ましく、α−ピネンを含むものがより好ましく、特にα−ピネンであることが好ましい。本発明においては、フェノール成分の比率の多いテルペン−フェノール系樹脂が好適である。
【0053】
さらにまた、前記ゴム組成物は、ノボラック型フェノール樹脂を含むことが好ましい。ノボラック型フェノール樹脂を含有させることにより、硬化剤を用いることなく、しかもウェット性能を低下させずに、ゴム組成物における弾性率を増大させ、操縦安定性を向上させることができる。
【0054】
また、前記ゴム組成物中の前記熱可塑性樹脂の含有量については、ゴム成分100質量部に対して5〜50質量部であるが、より優れた乾燥路面及び湿潤路面における制動性能を得ることができる点からは、10〜30質量部であることが好ましい。
【0055】
前記ゴム組成物に添加成分(B)として含まれる前記オイルについては、特に限定されない。用いられるオイルとしては、例えば、アロマオイル、パラフィンオイル、スピンドルオイル、ナフテンオイル、MES、TDAE、SRAE等の石油系軟化剤や、パーム油、ひまし油、綿実油、大豆油等の植物系軟化剤が挙げられる。前記オイルを配合する場合には、取り扱い容易性の観点から、上述した中でも、25℃等の常温で液体であるもの、例えば、アロマオイル、パラフィンオイル、ナフテンオイル等の石油系軟化剤を配合することが好ましい。
【0056】
前記ゴム組成物に含まれる添加成分(B)としては、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が5,000〜200,000の低分子量芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体であることが好ましい。平均分子量が5,000〜200,000である芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体を使用すれば、ゴム組成物の柔軟性を向上させることができ、乾燥路面や、マンホール等の滑りやすい路面においても高い制動性能を実現できる。さらに、ゴム組成物のウェット性能を十分に向上させるため、前記芳香族ビニル化合物量が5〜80質量%で、共役ジエン化合物部分のビニル結合量が10〜80質量%であることが好ましい。
【0057】
なお、前記ゴム組成物は、前記ゴム成分、前記添加成分(B)の他にも、充填材を含むことができる。充填材(C)を含むことで、ゴムの柔軟性等の特性を損ねることなく、高い補強性及び低発熱性を実現できる。
前記ゴム組成物における充填材の配合量は、特に限定はされないが、前記ゴム成分100質量部に対して好ましくは30〜100質量部、より好ましくは40〜80質量部程度である。
充填材の配合量を30〜100質量部とすることで、一方でゴム成分の柔軟性等の特性を損ねることなく、その補強効果を奏することができ、充填材の配合量を40〜80質量部とすることで、特に、転がり抵抗の低減、湿潤路面での制動性能の向上といった効果を奏しつつ、かつ、ゴム成分の柔軟性を損ねにくい、という利点がある。
【0058】
前記充填材の種類(C)については、特に限定はされず、シリカ、カーボンブラック、酸化アルミニウム、クレー、アルミナ、タルク、マイカ、カオリン、ガラスバルーン、ガラスビーズ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、チタン酸カリウム、硫酸バリウム等の充填材を用いることができる。
【0059】
上述した充填材(C)の中でも、転がり抵抗の低減、湿潤路面での制動性能の向上といった効果を奏しつつ、かつ、ゴム成分の柔軟性を損ねにくい、という観点からは、シリカを用いることが好ましい。ゴム組成物中にシリカを含むことで、ジエン系ゴムと熱可塑性樹脂とが良好に分散した状態で、その柔軟性を損ねることなく、充分な補強性と低発熱性とを付与することができる。
【0060】
前記シリカの種類としては、例えば湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムなどが挙げられるが、中でも、湿式シリカを好適に使用できる。この湿式シリカのBET比表面積は40〜350m2/gであるのが好ましい。BET比表面積がこの範囲であるシリカは、ゴム補強性とゴム成分中への分散性とを両立できるという利点がある。この観点から、BET比表面積が80〜300m2/gの範囲にあるシリカがさらに好ましい。このようなシリカとしては東ソー・シリカ(株)社製、商品名「ニプシルAQ」、「ニプシルKQ」、デグッサ社製、商品名「ウルトラジルVN3」等の市販品を用いることができる。このシリカは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
さらに、前記シリカの配合量は、前記ゴム成分100質量部に対して40〜70質量部の範囲であることが好ましく、45〜60質量部の範囲であることがよりに好ましい。シリカの配合量がゴム成分100質量部に対して40質量部以上であれば、ゴム組成物の60℃におけるtanδが低下し、該ゴム組成物を適用したタイヤの通常走行時の燃費性能が向上し、また、70
質量部以下であれば、ゴム組成物の柔軟性が高く、該ゴム組成物をタイヤのトレッドゴムに適用することで、トレッドゴムの変形体積が大きくなって、タイヤのウェット性能を向上させることができる。また、前記充填剤(C)の中で、前記シリカが50質量%以上、好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であれば、湿潤路面での制動性能がさらに向上する。
【0061】
本発明のゴム組成物においては、前記充填剤(C)が更にカーボンブラックを含むことが好ましく、また、該カーボンブラックの配合量は、前記ゴム成分100質量部に対して1〜10質量部の範囲が好ましく、30〜80質量部の範囲が更に好ましい。カーボンブラックを1質量部以上配合することで、ゴム組成物の剛性が向上し、10質量部以下配合することで、損失正接(tanδ)の上昇を抑制できるため、該ゴム組成物をタイヤのトレッドゴムに適用することで、タイヤの燃費性能とウェット性能を高いレベルで両立できる。前記カーボンブラックとしては、特に限定されるものではなく、例えば、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAFグレードのカーボンブラックが挙げられる。この中から、タイヤのウェット性能を向上する観点から、ISAF、SAFグレードのカーボンブラックが好ましい。これらカーボンブラックは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
【0062】
さらに、前記カーボンブラックとして、窒素吸着比表面積が110m2/g以上のカーボンブラック及び窒素吸着比表面積が80m2/g以下のカーボンブラックをさらに含むことが好ましい。窒素吸着比表面積が110m2/g以上のカーボンブラックを配合することにより、ウェット性能を高いレベルで確保することができるとともに、窒素吸着比表面積が80m2/g以下のカーボンブラックを同時に配合することで、タイヤの弾性率を確保することができ、操縦安定性を向上させることができる。
【0063】
なお、前記ゴム組成物が、前記充填材としてシリカを含む場合には、配合するシリカの補強性及び低発熱性をさらに向上させる目的で、シランカップリング剤をさらに含むことが好ましい。
シランカップリング剤としては、例えばビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N、N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N、N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N、N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィドなどが挙げられるが、これらの中で補強性改善効果などの点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィドおよび3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスルフィドが好適である。
これらのシランカップリング剤は、一種を単独で用いてもよく、二種以上組み合わせて用いてもよい。
【0064】
前記ゴム組成物での、好ましいシランカップリング剤の含有量は、シランカップリング剤の種類などにより異なるが、シリカに対して、好ましくは2〜25質量%の範囲で選定される。この量が2質量%未満ではカップリング剤としての効果が充分に発揮されにくく、また、25質量%を超えるとゴム成分のゲル化を引き起こすおそれがある。
カップリング剤としての効果およびゲル化防止などの点から、このシランカップリング剤のより好ましい含有量は2〜20質量%の範囲であり、さらに好ましい含有量は5〜18質量%の範囲であり、特に好ましい含有量は5〜15質量%の範囲である。
【0065】
また、前記ゴム組成物は、上述した、ゴム成分、熱可塑性樹脂、充填材の他にも、ゴム工業界で通常使用される配合剤、例えば、老化防止剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫剤等を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して、通常の配合量の範囲内で配合することができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。なお、前記ゴム組成物は、公知の方法、例えば、前記ゴム成分に、熱可塑性樹脂と、充填材と、必要に応じて適宜選択した各種配合剤とを配合して、混練り、熱入れ、押出等することにより製造することができる。
【0066】
なお、前記ゴム組成物を、前記トレッドゴムに用いる方法についても、公知の方法を採用することができる。例えば、上述のゴム組成物をトレッドゴムに用いて生タイヤを成形し、常法に従って生タイヤを加硫することで製造できる。
【実施例】
【0067】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
【0068】
<実施例1>
(サンプル1〜31)
表1に示す配合処方に従って、ゴム組成物を調製し、該ゴム組成物をトレッドゴムに用いて、常法に従ってサイズ:195/65R15の乗用車用ラジアルタイヤを作製した。ここで、作製したタイヤのトレッドパターンは、図1に示すものを用いた。
なお、各ゴム組成物を用いたトレッドゴムの、損失正接(tanδ)及び貯蔵弾性率(E’)を、次の条件に従って測定した。タイヤのトレッド部分から50mm×5mm×2mmの試験片を採取し、上島製作所(株)製スペクトロメーターを用いて、初期歪2%、動歪1%、周波数52Hzの条件下で、0℃、30℃及び60℃における損失正接(tanδ)、並びに、0℃における貯蔵弾性率(E’)を測定した。測定結果は表1に示す。
【0069】
(評価)
得られた乗用車用ラジアルタイヤの各サンプルについて、以下の通り評価を行った。評価結果を表1に示す。
(1)鉄板湿潤路面での制動性能
排気量2000ccの乗用車に供試タイヤ4本を装着し、該乗用車をテストコースの鉄板湿潤路面評価路で走行させ、時速40km/hrの時点でブレーキを踏んでタイヤをロックさせ、停止するまでの距離を測定した。結果は、距離の逆数について、対照タイヤ(比較例)の数値を100として指数表示した。指数値が大きい程、鉄板湿潤路面での性能に優れることを示す。
【0070】
(2)乾燥路面での制動性能
排気量2000ccの乗用車に供試タイヤ4本を装着し、該乗用車をテストコースのアスファルト評価路で走行させ、時速80km/hrの時点でブレーキを踏んでタイヤをロックさせ、停止するまでの距離を測定した。結果は、距離の逆数について、対照タイヤ(サンプル1:比較例)の数値を100として指数表示した。指数値が大きい程、乾燥路面での性能に優れることを示す。
【0071】
(3)転がり抵抗
サイズ195/65R15のタイヤにつき、回転ドラムにより80km/hrの速度で回転させ、荷重を4.41kNとして、転がり抵抗を測定した。対照タイヤ(サンプル1:比較例)の転がり抵抗の逆数を100として指数表示した。指数値が大きいほど、転がり抵抗が低く、転がり抵抗性能が優れることを示す。
【0072】
(4)操縦安定性
各供試タイヤにつき、乾燥路面での実車試験にて、テストドライバーによるフィーリングに基づき、ハンドリング特性を評価した。対照タイヤ(サンプル1:比較例)のドライ性能を100として指数表示し、指数値が大きいほど、ハンドリング特性が良好で、操縦安定性が優れることを示す。
【0073】
【表1】
【0074】
*1・・・SB1については、以下の製造条件によって製造した。
乾燥し、窒素置換された800mLの耐圧ガラス容器に、ブタジエンのシクロヘキサン溶液(16%)、スチレンのシクロヘキサン溶液(21%)を、ブタジエン単量体40g、スチレン単量体10gとなるように注入し、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン0.66ミリモルを注入し、これに、n−ブチルリチウム(BuLi)1.32ミリモルを加えた後、50℃の温水浴中で1.5時間重合した。重合転化率はほぼ100%である。この後、重合系に、更に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)のイソプロパノール5重量%溶液0.5mLを添加し、反応を停止させた。その後、常法に従い乾燥することにより、液状のSBR1を得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー[GPC:東ソー製HLC−8020、カラム:東ソー製GMH−XL(2本直列)、検出器:示差屈折率計(RI)]を用い、単分散ポリスチレンを基準として重量平均分子量(Mw)を測定したところ、得られた液状SBR1は、ポリスチレン換算重量平均分子量が80,000であった。また、赤外法(モレロ法)でミクロ構造を、1H-NMRスペクトルの積分比から結合スチレン量を求めたところ、得られた液状SBR1は、結合スチレン量が25質量%で、ブタジエン部分のビニル結合量が65質量%であった。
*2・・・JSR(株)製、製品名「SL584」 スチレン5質量%、ビニル28質量%
*3・・・旭カーボン(株)製、商品名「#80」、N2SA 115m2/g、N220(ISAF)
*4・・・旭カーボン(株)製、商品名「#77」、N2SA 115m2/g、N330(ISAF)
*5・・・東ソー・シリカ(株)社製、商品名「ニプシルAQ」
*6・・・JX日鉱日石エネルギー(株)製、製品名「A/O MIX」
*7・・・JX日鉱日石エネルギー(株)製、「TDAE」
*8・・・日清オイリオ製、パーム油
*9・・・エクソンモービルケミカル社製、商品名「ECR1102」
*10・・エクソンモービルケミカル社製、商品名「ECR213」
*11・・JX日鉱日石エネルギー(株)製、商品名「日石ネオポリマー(登録商標)140」
*12・・ヤスハラケミカル社製、商品名「YSポリスターT100」
*13・・住友ベークライト(株)製、スミライトレジン「PR50235」
【0075】
表1の結果より、本発明例はいずれも比較例と同等か、比較例より良好な結果が得られることがわかった。比較例と本発明との対比により、充填材中のシリカ配合割合を高めることで、特に鉄板湿潤路面での制動性能を向上させ得ることが分かった。
【0076】
<実施例2>
(サンプル1〜10)
次に、表2に示した条件のトレッドを備えるタイヤのサンプル(サイズ:195/65R15)を試作し、性能評価を行った。
各サンプルの、トレッドの接地面におけるネガティブ比率の条件(周方向溝の占めるネガティブ比率も含む)、中央領域の条件(中央領域の占める割合、1つの陸部幅、ラグ溝及び細溝(幅方向細溝)の条件)、側方領域の条件(ラグ溝の条件)については、表1に示す。
なお、各サンプルのトレッドの概要については、図1〜6に示す。
また、各サンプルのトレッドに用いられたゴム組成物については、いずれも表4の配合Aに従って調製した。
【0077】
(サンプル11〜20)
また、表3に示した条件のトレッドを備えるタイヤのサンプル(サイズ:195/65R15)を試作し、性能評価を行った。
各サンプルの、トレッドの接地面におけるネガティブ比率の条件(周方向溝の占めるネガティブ比率も含む)、中央領域の条件(中央領域の占める割合、1つの陸部幅、ラグ溝及び細溝(幅方向細溝)の条件)、側方領域の条件(ラグ溝の条件)については、表1に示す。
なお、各サンプルのトレッドの概要については、図1〜6に示す。
また、各サンプルのトレッドに用いられたゴム組成物については、いずれも表4の配合Bに従って調製した。
【0078】
(評価)
サンプル1〜20について、以下の評価を行った。評価結果を表2及び3に示す。
(1)コーナリングパワー指数
各サンプルについて、スリップ角1°のときのコーナリングフォースを、空気圧230kPaで標準リムに装着し、荷重4.22kNを負荷した状態で測定した。
結果については、表2ではサンプル1、表3ではサンプル11のコーナリングフォースを100として際の指数として表示した。結果を表1に示す。なお、指数値は、大きいほどコーナリングパワーが大きく、操縦安定性に優れるといえる。
【0079】
(2)ウェット路旋回G指数
各サンプルについて、車両に装着し、速度60km・水深2mmの条件で定常円のコースで、旋回半径を変えながら走行した。その際、コースから離脱しない最大半径で走行時の車両Gを車両重心位置に設置した加速度計により計測した。
結果については、表2ではサンプル1、表3ではサンプル11の車両Gを100としたときの指数として表示した。結果を表1に示す。なお、指数値は、大きいほど限界グリップが高くウェット路面での操縦安定性に優れるといえる。
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】
【表4】
※1・・・天然ゴム RSS#3
※2・・・旭カーボン(株)製、商品名「#80」、N2SA 115m2/g、N220(ISAF)
※3・・・スチレン−ブタジエン共重合体ゴム #1500
※4・・・SB1については、以下の製造条件によって製造した。
乾燥し、窒素置換された800mLの耐圧ガラス容器に、ブタジエンのシクロヘキサン溶液(16%)、スチレンのシクロヘキサン溶液(21%)を、ブタジエン単量体40g、スチレン単量体10gとなるように注入し、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン0.66ミリモルを注入し、これに、n−ブチルリチウム(BuLi)1.32ミリモルを加えた後、50℃の温水浴中で1.5時間重合した。重合転化率はほぼ100%である。この後、重合系に、更に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)のイソプロパノール5重量%溶液0.5mLを添加し、反応を停止させた。その後、常法に従い乾燥することにより、液状のSBR1を得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー[GPC:東ソー製HLC−8020、カラム:東ソー製GMH−XL(2本直列)、検出器:示差屈折率計(RI)]を用い、単分散ポリスチレンを基準として重量平均分子量(Mw)を測定したところ、得られた液状SBR1は、ポリスチレン換算重量平均分子量が80,000であった。また、赤外法(モレロ法)でミクロ構造を、1H-NMRスペクトルの積分比から結合スチレン量を求めたところ、得られた液状SBR1は、結合スチレン量が25質量%で、ブタジエン部分のビニル結合量が65質量%であった。
※5・・・東ソー・シリカ(株)社製、商品名「ニプシルAQ」
※6・・・JX日鉱日石エネルギー(株)製、商品名「日石ネオポリマー(登録商標)140」
※10・・・6PPD
【0083】
表2及び3の結果から、本発明例の各サンプルについては、いずれも、コーナリングパワー指数及びウェット路旋回G指数について良好な結果を示しており、優れた操縦安定性が得られることがわかった。一方、比較例の各サンプルについては、コーナリングパワー指数及びウェット路旋回G指数のうちの少なくとも一方、すなわち、操縦安定性が、本発明例の各サンプルに比べると劣ることがわかった。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明によれば、乾燥路面及び湿潤路面での良好な制動性を有するとともに、優れた操縦安定性を有するタイヤを提供できる。
【符号の説明】
【0085】
10 トレッド
11 中央領域
12、12a、12b 側方領域
20 周方向溝
21、21a、21b 周方向溝
22、22a、22b 周方向溝
31、31’ 幅方向細溝
32、32a、32b ラグ溝
33 幅方向細溝
34、34’ ラグ溝
E タイヤ赤道
C タイヤ周方向
W タイヤ幅方向
P 幅方向細溝の配設間隔
X 中央領域の独立した1つの陸部幅
α 幅方向細溝のタイヤ周方向に対する延在角度
S ラグ溝の延在方向の断面積
S1 ラグ溝の底上げ領域のラグ溝延在方向の断面積
図1
図2
図3
図4
図5
図6