特許第6446110号(P6446110)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6446110
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】透明圧力センサ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G01L 1/14 20060101AFI20181217BHJP
   G01L 5/00 20060101ALI20181217BHJP
【FI】
   G01L1/14 K
   G01L5/00 101Z
【請求項の数】12
【外国語出願】
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-197348(P2017-197348)
(22)【出願日】2017年10月11日
(65)【公開番号】特開2018-119947(P2018-119947A)
(43)【公開日】2018年8月2日
【審査請求日】2017年10月11日
(31)【優先権主張番号】106102887
(32)【優先日】2017年1月25日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】512167426
【氏名又は名称】華邦電子股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Winbond Electronics Corp.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100169823
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 雄郎
(72)【発明者】
【氏名】何 羽軒
(72)【発明者】
【氏名】▲蔡▼ 明志
(72)【発明者】
【氏名】謝 明宏
【審査官】 大森 努
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−075277(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/018734(WO,A1)
【文献】 特表平11−505641(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/020781(WO,A1)
【文献】 特開2015−135933(JP,A)
【文献】 特開2015−045623(JP,A)
【文献】 特開2016−118545(JP,A)
【文献】 特開2015−200600(JP,A)
【文献】 米国特許第08266971(US,B1)
【文献】 特開2013−182871(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 1/00−1/26,5/00,25/00
H05B 33/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が複数のナノワイヤを含む複数の透明電極層と、
前記透明電極間に配置された少なくとも1つの感圧変形層と、
前記透明電極層の各々の前記ナノワイヤ間の空間内に配置された金属酸化物層と
を具え
前記感圧変形層は透明感圧層であり、
前記金属酸化物層は、前記ナノワイヤの表面上に形成され、0.1nm〜10nmの範囲内の厚さを有する、
透明圧力センサ。
【請求項2】
前記透明電極層の各々が直線状電極である、請求項1に記載の透明圧力センサ。
【請求項3】
前記透明電極層内の前記直線状電極が異なる方向に延びる、請求項2に記載の透明圧力センサ。
【請求項4】
前記透明電極層内の前記直線状電極がアレイの形に配置されている、請求項2または3に記載の透明圧力センサ。
【請求項5】
第1端を有する第1透明電極と、
第2端を有する第2透明電極と、
少なくとも1つの感圧変形層と、
金属酸化物層とを具えた透明圧力センサであって、
前記第1透明電極及び前記第2透明電極は複数のナノワイヤを含み、
前記感圧変形層は透明感圧層であり、前記第1透明電極と前記第2透明電極との間に配置され、
前記金属酸化物層は、前記ナノワイヤの表面上に形成されて前記ナノワイヤ間の空間内に配置され、0.1nm〜10nmの範囲内の厚さを有する、
透明圧力センサ。
【請求項6】
前記第1透明電極が複数の第1直線状電極を具え、前記第2透明電極が複数の第2直線状電極を具え、前記第1直線状電極どうしは前記第1端において電気接続され、前記第2直線状電極どうしは前記第2端において電気接続されている、請求項5に記載の透明圧力センサ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの感圧変形層は、さらに、前記第1直線状電極間及び前記第2直線状電極間に配置されている、請求項6に記載の透明圧力センサ。
【請求項8】
第1印刷プロセスを実行して、複数のナノワイヤを含む複数の透明電極を形成するステップと、
第2印刷プロセスを実行して、前記透明電極間の空間内に半導体コロイド層を形成するステップであって、該半導体コロイド層が溶媒及び金属酸化物前駆体を含むステップと、
第3印刷プロセスを実行して、前記半導体コロイド層上及び前記透明電極上に感圧変形層を形成するステップと、
前記第1印刷プロセス、前記第2印刷プロセス、及び前記第3印刷プロセスを少なくとも1回反復するステップと、
熱処理プロセスを実行して、前記半導体コロイド層内の前記溶媒を除去して、前記金属酸化物前駆体を金属酸化物に還元するステップと
を含み、
前記感圧変形層は透明感圧層であり、
前記金属酸化物は、前記ナノワイヤの表面上に形成され、0.1nm〜10nmの範囲内の厚さを有する、
透明圧力センサの製造方法。
【請求項9】
前記ナノワイヤの材料が、金、銀、または銅を含み、前記金属酸化物前駆体が、二酸化チタニウム前駆体、酸化亜鉛前駆体、または酸化タングステン前駆体を含む、請求項8に記載の透明圧力センサの製造方法。
【請求項10】
前記熱処理プロセスの熱処理温度が50℃〜200℃の範囲内である、請求項8または9に記載の透明圧力センサの製造方法。
【請求項11】
前記第2印刷プロセスを実行した後に、50℃〜200℃でベーキングを実行するステップをさらに含む、請求項8〜10のいずれかに記載の透明圧力センサの製造方法。
【請求項12】
前記第1印刷プロセス、前記第2印刷プロセス、及び前記第3印刷プロセスが3D印刷を含む、請求項8〜11のいずれかに記載の透明圧力センサの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、圧力検出技術に関するものであり、特に圧力センサ及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
(関連技術の説明)
近年、圧力センサ内の感圧層は、大部分は導電性粒子を樹脂内に混合することによって形成される。圧力を加えると、加圧された部分の厚さが減少し、このことは導電性粒子間の距離を減少させて出力抵抗を低下させる。換言すれば、加圧された部分の導電率が上昇して、感圧変形層の機能を実現する。こうした圧力センサは比較的高い導電率を必要とする。従って、電極の大部分は金属層である。その結果、全体が透明な圧力センサは不可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は透明圧力センサを提供し、この透明圧力センサは、静電容量の変化によって圧力を検出し、全体が透明な構造を有する。
【0004】
本発明はさらに、全体が透明な圧力センサを製造するための、透明圧力センサの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の透明圧力センサは、複数の透明電極層、少なくとも1つの感圧変形層、及び金属酸化物層を含む。透明電極は複数のナノワイヤを含む。感圧変形層は2つの透明電極層間に配置されている。金属酸化物層は、各透明電極層のナノワイヤ間の空間内に配置されている。
【0006】
本発明の他の透明圧力センサは、複数のナノワイヤを含む第1透明電極、複数のナノワイヤを含む第2透明電極、第1透明電極と第2透明電極との間に配置された感圧変形層、及びナノワイヤ間の空間内に配置された金属酸化物層を含む。第1透明電極は第1端を有し、第2透明電極は第2端を有する。
【0007】
本発明の透明圧力センサの製造方法は:第1印刷(プリンティング)プロセスを実行して、複数のナノワイヤを含む複数の透明電極を形成するステップと;第2印刷プロセスを実行して、ナノワイヤ間の空間内に半導体コロイド層を形成するステップであって、半導体コロイド層が溶媒及び金属酸化物前駆体を含むステップと;第3印刷プロセスを実行して、半導体コロイド層上及び透明電極上に感圧変形層を形成するステップと;第1〜第3印刷プロセスを反復するステップと;熱処理プロセスを実行して、半導体コロイド層内の溶媒を除去して金属酸化物前駆体を金属酸化物に還元するステップとを含む。
【発明の効果】
【0008】
以上のことに基づいて、本発明によれば、ナノワイヤ及び透明感圧層で構成される透明電極を利用し、これにより全体が透明な圧力センサを製造することができる。さらに、製造プロセス中にナノワイヤ間の空間を半導体コロイド層で満たす。従って、隣接するナノワイヤ間の結合を強化して、ワイヤの安定性及び導電性を向上させて、その後の感圧変形層の印刷プロセスにおいてワイヤが破断する問題を防止する。
【0009】
本発明の以上及び他の特徴及び利点をより理解し易くするために、図面を伴ういくつかの実施形態を以下に詳細に説明する。
【0010】
添付する図面は、本発明のさらなる理解をもたらすために含め、本明細書に含まれ、その一部を構成する。図面は本発明の好適な実施形態を例示し、その記述と共に本発明の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態による透明圧力センサの断面図である。
図2図1の透明圧力センサの透明電極の拡大断面図である。
図3】本発明の他の実施形態による透明圧力センサの平面図である。
図4A】本発明のさらに他の実施形態により透明圧力センサを製造する処理の流れを示す平面図である。
図4B】本発明のさらに他の実施形態により透明圧力センサを製造する処理の流れを示す平面図である。
図4C】本発明のさらに他の実施形態により透明圧力センサを製造する処理の流れを示す平面図である。
図4D】本発明のさらに他の実施形態により透明圧力センサを製造する処理の流れを示す平面図である。
図4E】本発明のさらに他の実施形態により透明圧力センサを製造する処理の流れを示す平面図である。
図5】実験例による圧力検出のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1を参照すれば、本実施形態では、透明圧力センサ100が、複数の透明電極層102a、102b、102c、及び102dと、複数の感圧変形層104a、104b、104c、及び104dと、金属酸化物層とを含む。図1に示すすべての構成要素が基板106上に形成される。感圧変形層104aは透明電極102aと102bとの間に配置され、感圧変形層104bは透明電極102bと102cとの間に配置され、感圧変形層104cは透明電極102cと102dとの間に配置され、感圧変形層104dは透明電極102dを覆う。圧力が加わると、本実施形態の透明圧力センサ100は静電容量の変化に基づいてこの圧力を検出し、この静電容量の変化は、圧力によって生じる透明電極102a、102b、102c、及び102d間の距離の変化により生じる。例えば、圧力が加わると、加圧された部分の感圧変形層104a、104b、及び104cがより薄くなり、このことは、これらの変形層間の静電容量を減少させる。透明電極102aと102cとは一方の端において電気接続されるのに対し、透明電極102bと102dとは他方の端において電気接続され、透明圧力センサ100の静電容量は、電気メーターを上記2つの端に接続して感圧層104a、104b、及び104cの静電容量を得ることによって測定することができる。
【0013】
導電率を考慮に入れる必要のある抵抗式圧力センサとは異なり、本実施形態の圧力センサは、単に透明電極102a、102b、102c、及び102dの使用により、全体の透明性を実現する。さらに、本実施形態の透明圧力センサは、透明電極102a、102b、102c、及び102d間に感圧変形層104a、104b、及び104cを必要とするに過ぎない。透明電極102dを覆う感圧変形層104dは、保護または緩衝構造として機能することができ、あるいは省略することができる。
【0014】
本実施形態では、透明電極102a、102b、102c、及び102dのいずれかの断面図を図2に示す。この透明電極の1つの層は複数のナノワイヤ200で構成され、金属酸化物層202がナノワイヤ200間の空間内に配置されている。ナノワイヤ200の材料は、金、銀、銅、等のような金属であり、金属酸化物層202の材料は、例えば二酸化チタニウム、酸化亜鉛、または酸化タングステンである。図2では、金属酸化物層202がナノワイヤ200間の空間を満たす。一実施形態では、金属酸化物前駆体を含有するコロイド層を用いて、毛管現象により上記空間内及びナノワイヤ200の分岐点に蓄積させ、次に熱処理を実行して金属酸化物前駆体を還元することによって、金属酸化物層202を形成することができる。これに加えて、ナノワイヤ200の表面上に形成される金属酸化物層202の厚さは、例えば0.1nm〜10nmの範囲内である。しかし、本発明はそれに限定されない。金属酸化物層202がナノワイヤ200のほとんどを覆うので、金属酸化物層202はナノワイヤ200の保護薄膜として機能することができる。さらに、ナノワイヤ200の分岐点に蓄積する金属酸化物層202は、ナノワイヤ200どうしの結合も強化し、これによりワイヤの安定性及び導電性を向上させる。金属酸化物層202は、透明電極と基板106との接着力も増加させ、これによりワイヤ構造全体の安定性を向上させる。
【0015】
図3を参照されたい。理解を手助けするために、いくつかの構成要素は図3から省いている。透明圧力センサの透明電極300及び302は直線状電極であり、感圧変形層304が2つの透明電極層300と302との間に配置されている。透明電極300及び302は複数のナノワイヤ(200)で構成することができ、図2に示すように、金属酸化物層(202)がナノワイヤ間の空間内に配置されている。このため、以下ではその詳細を繰り返し説明しない。図3では、直線状電極(即ち300と302)が異なる方向に延びる。しかし、本発明はそれに限定されない。
【0016】
本発明の製造方法を例示する平面図に関しては、まず、図4Aを参照すれば、第1印刷プロセスを実行して、複数のナノワイヤで構成される透明電極400の層を形成し、ナノワイヤの材料は、例えば金、銀、または銅である。第1印刷プロセスは3D(三次元)印刷とすることができる。
【0017】
次に、図4Bを参照すれば、第2印刷プロセスを実行して、半導体コロイド層402を透明電極400間の空間内に形成し、半導体コロイド層402は溶媒及び金属酸化物前駆体を含む。例えば、金属酸化物前駆体は二酸化チタニウム前駆体、酸化亜鉛前駆体、または酸化タングステン前駆体であり、溶媒は水である。本実施形態では、毛管現象により、半導体コロイド層402が透明電極間の空間内に蓄積する。第2印刷プロセスは3D印刷とすることができる。第2印刷プロセスを終了した後に、半導体コロイド層402はほとんど乾燥している。
【0018】
次に、図4Cを参照すれば、第3印刷プロセスを実行して、半導体コロイド層402上及び透明電極400上に感圧変形層404を形成する。第3印刷プロセスは3D印刷とすることができる。一般に、半導体コロイド層402及び感圧変形層404は不溶性物質及び溶媒を含有する。従って、第3印刷プロセスを第2印刷プロセスの直後に実行しても、半導体コロイド層402と感圧変形層404とは互いに干渉し合わない。
【0019】
図4Dに示す構造は、上述した第1及び第2印刷プロセスを反復することによって得られ、この図には透明電極406及び半導体コロイド層408を示す。図4Dからわかるように、それぞれ上層及び下層内にある透明電極400及び406は、アレイの形に配列されている。従って、本実施形態は、タッチパネルのような感圧タッチ装置にも適用可能である。
【0020】
その後に、第3印刷プロセスを再度実行して図4Eに示す構造を得る。図4Eは他の感圧変形層410を示す。本実施形態では、層を印刷によって形成する。従って、第1〜第3印刷プロセスを必要に応じて反復して、複数の層を有する透明圧力センサを製造することができる。次に、熱処理プロセスを実行して、半導体コロイド層402及び408内の溶媒を除去して、金属酸化物前駆体を、二酸化チタニウム、酸化亜鉛、または酸化タングステンのような金属酸化物に還元する。熱処理プロセスの熱処理温度は、例えば50℃〜200℃の範囲内である。これに加えて、50℃〜200℃での低温ベーキング(焼き付け)プロセスを第2印刷プロセス後に実行し、構造を10分〜20分間そのままにして、半導体コロイド層402及び/または408を安定化させ硬化させることができる。本実施形態において実行するすべての熱処理プロセスの温度が低温加熱の範囲内に入るので、本実施形態はフレキシブルなプラスチックのボードにも適用可能である。
【0021】
透明圧力センサを製造する実際例を以下に提供して、その機能を検証する。
【0022】
実験例
ナノ銀線(銀ナノワイヤ)を含む金属インクを、2つのガラス基板のそれぞれに噴霧して印刷した。次に、二酸化チタニウム前駆体及び水を含有する半導体コロイドを一方のガラス基板上に噴霧して印刷し、そして2枚のガラス基板を一緒にして加圧した。その後に、2枚のガラス基板を150℃で1時間ベーキングして、溶媒(水)を除去して二酸化チタニウム前駆体を二酸化チタニウムに還元した。これにより、約90%以上の光透過率を有する単純な透明圧力センサが完成し、この透明圧力センサでは、1つの半導体コロイド層をナノ銀線の間に有して構成される2つの透明電極層が、2枚のガラス基板間に形成された。各々の印刷(噴霧)プロセス中には、ガラス基板を約80℃の温度に維持した。
【0023】
圧力検出試験
実験例の透明圧力センサの静電容量を測定し、その結果は、圧力を加えない際に静電容量は0.2nFであり、透明圧力センサを加圧すると、静電容量は0.29nFになった。図5は、実験例の透明圧力センサを3回加圧した場合の、動作時間対検出応答の曲線を示すグラフであり、ここで検出応答は|ΔC|/C0であり、ΔCは静電容量の差であり、C0は圧力を加えない際の静電容量である。図5中の3本の矢印は透明圧力センサが3回加圧されたことを示し、このことは、透明圧力センサが各加圧を瞬時に検出できることを示している。
【0024】
以上のことに基づいて、本発明では、ナノワイヤ及び感圧変形層で構成される透明電極を利用して圧力センサを製造し、これにより全体が透明である圧力センサを実現することができる。さらに、ナノワイヤ間の空間を半導体コロイド層で満たすので、隣接するナノワイヤ間の結合が強化されて、透明電極の安定性及び導電性が向上して、後続する感圧変形層の印刷プロセス中にワイヤが破断する問題が防止される。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明の透明圧力センサは、タッチパネルのような種々の製品にとって有用である。
【0026】
本発明の範囲または精神から逸脱することなしに、開示した実施形態に種々の変更及び変形を加えることができることは、当業者にとって明らかである。以上のことを考慮すれば、本開示の変更及び変形が以下の特許請求の範囲及びその等価物の範囲内に入るものとすれば、本発明は、これらの変更及び変形をカバーすることを意図している。
【符号の説明】
【0027】
100 透明圧力センサ
102a、102b、102c、102d、300、302、400、406 透明電極
104a、104b、104c、104d、304、404、410 感圧変形層
106 基板
200 ナノワイヤ
202 金属酸化物層
402、408 半導体コロイド層
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5