(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ハシバミ果実抽出物、ハンノキの幹抽出物、及びナナカマド果実抽出物を有効成分として含む二日酔い解消用組成物であって、前記有効成分の100重量%に対して、ハシバミ果実抽出物が50〜70重量%、ハンノキの幹抽出物が10〜20重量%、ナナカマド果実抽出物が10〜30重量%を含む二日酔い解消用組成物。
請求項1に記載の二日酔い解消用組成物と食品学的に許容される食品原料及び食品添加物を含む食品であって、配合水を除いた食品全体の重量に対して、前記二日酔い解消用組成物を0.1重量%ないし99.9重量%含むことを特徴とする健康機能食品。
【背景技術】
【0002】
飲酒すると、少量のアルコールが食道及び口腔粘膜から最初に吸収される。その後、約90%のアルコールが胃で吸収され、10%は小腸で吸収される。体内に吸収されたアルコールは、呼吸、尿、汗で10%程度排泄され、90%は肝臓で代謝されて酸化される。
【0003】
血液を通じて肝臓に移動したアルコールは、肝臓で生成された複数の酵素によってアセトアルデヒドに代謝され、生成されたアセトアルデヒドは、再び酵素によって身体に無害なアセテートに代謝される。以後、アセテートは、血液において二酸化炭素と水に分解される。
【0004】
肝臓でのエタノール代謝は、ADH(alcohol dehydrogenase)とALDH(acetaldehyde dehydrogenase)によって行われる。ADHは、主に血中のエタノール濃度が低いとき、エタノールの酸化を担って、高濃度では、特に長期間のエタノール摂取時には相対的に有用でない。
【0005】
様々な二日酔いの症状の報告では、脱水症、疲れや頭痛が残留アルコールの効果として現れ、脱水現象と体内の電解質の不均衡、胃腸の障害、低血糖、および睡眠と生体リズムの異常が報告されている。他にも、嘔吐、および下痢などにより、水分の損失がさらに悪化することができ、アルコールは、胃腸の内壁と小腸などに直接的に損傷を与える可能性があり、アルコールは胃酸の生成を増加させ、膵液と小腸内の分泌を増加させるので、上腹部の痛みや悪心や嘔吐などの原因となる。
【0006】
そして、アルコールによって肝臓や他の臓器で現れる代謝状態の変化により、低血糖がもたらされる場合があり、アルコールの代謝に起因して現れる脂肪肝と中間代謝産物である乳酸の蓄積現象は、すべてブドウ糖生成を抑制することになる。ブドウ糖は、脳の主なエネルギー源であり、低血糖症状は疲労、無気力症および気分障害などの二日酔い症状に影響を与えることがある。また、記憶が途切れる現象は、アルコールが脳に新しい事実を記憶させる特定の神経受容体の活動を遮断するために起こるものである(以上、韓国薬学大学協議会衛生薬学分科会編著、疾患別に見た健康機能食品学、新日ブックス、2009年、第137ページ〜第145ページから抜粋)。
【0007】
ウコン、葛根、葛花、菊、ハンノキ、ケンポナシ木などは二日酔いの解消効果が古くから東医宝鑑などに知られており、アスパラギン酸、ビタミンCも二日酔いの解消効果が優れていると知られている。
【0008】
薬草の成分と利用(ムングヮンシム著、1999、科学百科事典出版社)には、茶の木、ヒルムシロ、捩菖蒲、緑豆、葛、ヒトツバハギ、ケンポナシ木、ヒシ、ビャクズクに二日酔いの解消効果があると記載されており、ソウル大学農業生命科学情報センタの資料には、ほうれん草、葛に二日酔いの解消効果があると記載されている。
【0009】
前記「疾患別に見た健康機能食品学」には、臨床試験を通じて、二日酔いの解消に対する効能を評価したもので、BIOZYME、露根抽出物、Mildronate、Liv.52、葛、タウリン、紅麹色素抽出物、アロエ、人参サポニンが記載されている。
【0010】
本発明の発明者は、ハンノキ抽出物とナナカマド抽出物を有効成分とする、二日酔い解消用天然茶を発明して1997年3月19日に出願、1998年12月5日に大韓民国登録特許第181168号として登録されている。
【0011】
ハンノキ(Alnus japonica steud)は、数百年前から肝臓に溜まった毒を解くのに活用されており、特に酒毒を解くのに効果があると言われてきたが、ハンノキは、二日酔いをなくし、アルコール依存症を解消し、肝機能を向上することに優れた効果がある木である。ハンノキは葉と小枝の皮を薬として使用され、性質は涼しくて味は渋くて辛く、熱を下げて毒を解く作用がある。ハンノキの小枝や樹皮を混ぜて飲むと、二日酔いの解消と肝機能の回復に役立つ。
【0012】
ナナカマド(Sorbus commixta)は、実を壊血病と咳に使って肺結核に効果があり、中風、高血圧、胃腸病、神経痛、リューマチ、関節炎などに効果があることが知られてきたが、ナナカマドで薬剤として使う部位は、幹の皮と実であり、ナナカマドの樹皮、葉、茎、および実には、水分、タンパク質、炭水化物、灰分などの一般的な成分だけでなく、様々な有効成分が含まれていることが知られている。
【0013】
ナナカマドは二日酔いの解消に効果があることは知られていなかったが、本発明の発明者は、大韓民国登録特許第181168号で最初にハンノキ抽出物とナナカマド抽出物を混合する時、二日酔いの解消に相乗効果があることを確認してハンノキ抽出物とナナカマド抽出物を有効成分とする、二日酔い解消用天然茶の発明をして、登録特許第181168号として登録された。
【0014】
大韓民国登録特許第181168号には、実験方法で「本発明の天然茶による二日酔い解消の効果を測定するために、表1に記載のような配合比の天然茶0.1リットルを1リットルの30%および50%のエチルアルコールの中に添加して、室温と大気接触開放状態でエチルアルコールの分解率を測定した。また、アルコール濃度の測定はアルコール比重計を用いて実施することができるので、本発明者は、エチルアルコールの分解率を本発明の効果の指標として提示するものである。」と記載されている。
【0015】
本発明の発明者は、大韓民国登録特許第181168号の登録後、大韓民国登録特許第181168号を実施しながら、大韓民国登録特許第181168号の二日酔い解消用組成物よりも二日酔い解消の効果に優れた二日酔い解消の組成物の発明のためにハンノキ抽出物、ナナカマド抽出物に多くの食用が可能な植物の抽出物を混合して相乗効果があるかどうかを確認しており、大韓民国登録特許第181168号の実験方法を用いて、継続的に研究してきたが、ハンノキの幹抽出物、ナナカマド果実抽出物とハシバミ果実抽出物を混合する時、二日酔い解消に相乗効果があることを確認し、本発明を完成した。
【0016】
ハシバミ(Corylus heterophylla Fisher)の果実は秋に採取し、天日で乾かして使って胃腸病、慢性大腸疾患に効果があると知られており、東洋医学の治療では果実は消化を促進するようにして食欲をそそる薬、滋養強壮薬、鎮咳剤として使われ、熟した果実をクリの実のように食べたり、油を絞って食べる。
【0017】
ハシバミは二日酔い解消の効果が全く知られていないもので、二日酔い解消用組成物の原材料に含まれていることもないのに、本発明の発明者が最初にハンノキの幹抽出物、ナナカマド果実抽出物とハシバミ果実抽出物を混合する時、二日酔いの解消に相乗効果があることを確認したもので、大韓民国登録特許第181168号の実験方法で可能性を確認した後、本発明では、大韓民国登録特許第181168号の実験方法よりもはるかに精密なin vivo実験(動物実験や人体実験)を経て、二日酔い解消の効果を確認した。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明で使用される用語である「抽出」は、溶媒または試薬などを使用して、固体または液体の中で、特定の物質のみを取り出す操作で、例えば、植物などの薬用成分を、水・エタノール(エチルアルコール)・エーテルなどの有機溶媒を使用して抽出するなど、混合物の中で特定の成分のみを溶解・分離することをいう。
【0025】
本発明で使用される用語である「抽出物」は、目的とする原料から、上記したような通常の抽出プロセスによって分離された物質であり、抽出溶媒を用いた抽出液またはその濃縮物又はこれを粉末化したもので、本発明の抽出物は、上記の抽出溶媒だけでなく、他の抽出溶媒を用いて、実質的に同じ効果を示す抽出物をすべて含んでおり、本発明の抽出プロセスは複数回繰り返すことができ、その後通常の濃縮過程を経てもよく、減圧蒸留や凍結乾燥または噴霧乾燥などの追加プロセスによって粉末状に製造されてもよい。
【0026】
本発明は、ハシバミ果実抽出物、ハンノキの幹抽出物、ナナカマド果実抽出物を有効成分として含む二日酔い解消用組成物を提供する。
【0027】
本発明の組成物は、精製水を含んでもよく、ハシバミ果実抽出物、ハンノキの幹抽出物、ナナカマド果実抽出物を有効成分として含む他に、甘草、ナツメなどの食用可能な植物抽出物や天然甘味料である蜂蜜などを含むんでもよい。
【0028】
本発明のハシバミ果実抽出物、ハンノキの幹抽出物、ナナカマド果実抽出物を有効成分として含む二日酔い解消用組成物は、二日酔いの解消を目的として健康機能食品に添加されてもよく、本発明の二日酔い解消用組成物が食品に添加される場合には、食品原料や食品添加物と一緒に使用してもよい。
【0029】
大韓民国の健康機能食品に関する法律第3条によれば、「健康機能食品」とは、人体に有用な機能性を持った原料や成分を使用して製造(加工を含む。以下同じ。)した食品をいい、「機能性」とは、人体の構造と機能について栄養素を調整したり、生理学的作用などの保健の用途に有用な効果を得ることをいう。
【0030】
本発明の組成物を添加できる健康機能食品は特に制限されず、例えば、飲料、スープ、エキス、ゼリー、キャンディ、チョコレート、ガムなどの食品類となることができ、これらには甘味料、酸味料、香料などの食品学的に許容可能な食品添加物が添加されてもよい。
【0031】
大韓民国の食品医薬品安全省の「Food Code」にハンノキ、ナナカマドは、食品に限定的に使用できる原料として明示されており、食品に限定的に使用できる原料に属する原料を混合する場合には、混合成分の総量が製品の50%未満(配合水は除く)でなければならない。
【0032】
本発明の二日酔い解消用組成物を食品に含める場合には、配合水(精製水)を除く食品全体の重量(100重量%)を基準にすると、本発明の二日酔い解消用組成物が0.1重量%ないし99.9重量%含むことができ、好ましくは1重量%〜50重量%含むことができる。
【0033】
本発明の組成物を添加することができる食品が飲料である場合には、その飲料は、有効成分として前記組成物を含んでいるほか、他の成分には、特別な制限がなく、通常の飲料のように精製水と甘味料、酸味料、香料などの食品添加物をさらに含むことができる。
【0034】
本発明の二日酔い解消用組成物の構成は、次の表1の通りである。
【0036】
上記各構成要素の組成比(含有量)が上記範囲未満であれば、十分な二日酔い解消の効果が期待できず、上記範囲を超えると、二日酔いの解消に逆効果が与えられ、他の抽出物との味の調和が行われなくなって望ましくない(表3、4、6、7を参照)。
【0037】
大韓民国の大法院は「特許登録された発明は、その出願前に公知された発明が有する構成要素の範囲を数値として限定して表現した場合において、その特許発明の課題および効果が公知された発明の延長線上にあり、数値限定の有無のみ差がある場合には、その限定られた数値範囲の内外で顕著な効果の差が生じない場合、その特許発明は、当業者が通常的で反復的な実験を通じて適切に選択可能な程度の単純な数値限定に過ぎず、進歩性が否定される。ただし、その特許発明の進歩性を認めることができる他の構成要素が付加されており、その特許発明での数値限定が補充的な事項に過ぎないか、または数値限定を除いた両発明の構成が同一であっても、その数値限定が公知された発明とは異なる課題を達成するための技術手段としての意義を持って、その効果も異質なものであれば、数値限定の臨界的意義がないとして特許発明の進歩性が否定されない。」と判示している(大法院 2010.8.19.宣告2008HU4998判決)。
【0038】
本発明は、公知の構成要素であるハンノキの幹抽出物、ナナカマド果実抽出物に公知ではない構成要素であるハシバミ果実抽出物が付加されており、数値限定の臨界的意義がないとして、本発明の進歩性が否定されるものではないが、本発明では、数値限定の範囲内外での動物実験と人体実験データを提示する。
【0039】
<実施例1>ハシバミ果実抽出物の製造
【0040】
1−1)ハシバミ果実抽出物を取って水分を取って粉砕した後、80%エタノールに浸漬して、12時間の間70℃の温度で抽出した後、抽出残渣を除去し、減圧濃縮して乾燥させて粉末状のハシバミ果実抽出物を得た。
【0041】
1−2)ハシバミ果実抽出物を取って水分を取って粉砕した後、70℃の熱水に浸漬して、12時間の間80〜95℃の温度で抽出した後、抽出残渣を除去し、減圧濃縮して乾燥させて粉末状のハシバミ果実抽出物を得た。
【0042】
<実施例2>ハンノキの幹抽出物の製造
【0043】
2−1)ハンノキの幹を取って水分を取って粉砕した後、80%エタノールに浸漬して、12時間の間70℃の温度で抽出した後、抽出残渣を除去し、減圧濃縮して乾燥させて粉末状のハンノキの幹の抽出物を得た。
【0044】
2−2)ハンノキの幹を取って水分を取って粉砕した後、70℃の熱水に浸漬して、12時間の間80〜95℃の温度で抽出した後、抽出残渣を除去し、減圧濃縮して乾燥させて粉末状のハンノキの幹の抽出物を得た。
【0045】
<実施例3>ナナカマド果実抽出物の製造
【0046】
3−1)ナナカマドの果実を取って水分を取って粉砕した後、80%エタノールに浸漬して、12時間の間70℃の温度で抽出した後、抽出残渣を除去し、減圧濃縮して乾燥させて粉末状のナナカマド果実抽出物を得た。
【0047】
3−2)ナナカマドの果実を取って水分を取って粉砕した後、70℃の熱水に浸漬して、12時間の間80〜95℃の温度で抽出した後、抽出残渣を除去し、減圧濃縮して乾燥させて粉末状のナナカマド幹抽出物を得た。
【0049】
4−1)動物実験のための本発明の組成物は、表2に記載された実施例a〜e、比較例a〜fの組成比による組成物100gに蒸留水1,000ccを加えて液体を製造した。
【0050】
4−2)人体実験のための本発明の組成物は、表2に記載された実施例a〜e、比較例a〜fの組成比による組成物100gに蒸留水1,000ccを加えて製造した液体組成物80重量%に20重量%の蜂蜜を混合して製造した。
【0051】
本発明の液体組成物の実施例a〜e、比較例a〜fの組成比は、以下の表2に示す。
【0054】
動物実験は、江原大学農業生命科学大学食品生命工学科キム・ジョンデ教授チームに依頼して実験した。
【0056】
実験動物:オスラット(260g内外)を処理群当り10匹ずつ配置
【0057】
実験処理群:11つの液体組成物の試料の投与群
【0058】
試験酒精:Chivas Regal(アルコール濃度40%)
【0059】
酒精投与量:1回性の急性アルコール中毒量(体重1kg当たり4gのエタノール)
【0060】
液体組成物試料投与量:体重1kg当たり2.5g
【0061】
採血間隔:アルコール投与後60、90、150、240分
【0062】
分析試料:血液は眼球採血法で採取し、血清(serum)を分離
【0063】
分析方法:血中のアルコール濃度をenzyme methodにより分析
【0065】
実験動物は、生後雄Sprague Dawley系統の白鼠(体重250〜260g)をDBL Co., Ltd. から購入して、江原大学実験動物センター(温度22±2℃、湿度50〜55%、コントラストサイクル12時間)で1週間適応させた後、実験に使用し、全実験期間中に水と飼料は自由な量を供給した。
【0066】
上記のように適応させた白鼠を処理群当り10匹ずつ分け、試験酒精Chivas Regal(アルコール濃度40%)で白鼠に体重基準で経口投与し、酒精投与30分前または酒精投与30分後に実施例4−1の液体組成物試料を経口投与した。
【0067】
1−3)1次実験(Pre−treatment)
【0068】
アルコール投与30分前に液体組成物試料を投与して、アルコール投与後60分、90分、150分、240分経過時採血し、血中のアルコール濃度を測定した。
【0069】
1−4)2次実験(Post−treatment)
【0070】
1次実験終了後、3週間経過した後に施行し、アルコール投与30分後に液体組成物試料を投与して、アルコール投与後90分、150分、240分経過時採血し、血中のアルコール濃度を測定した。
【0072】
血液は、アルコール投与後60分、90分、150分、240分経過時、眼球採血法で採取し、血清分離管に入れ、遠心分離(15,000rpm、10min、4℃)して血清試料を分離し、アルコールの定量はalcohol assay kit(Komabiotech、korea)を使用して測定した。
【0073】
分離された血清(10μl)に2 x yellow reaction mixture(90μl)を加えた後、37℃で30分incubationした後に表れる発色度を570nmで測定した。
【0074】
測定された吸光度をalcohol標準曲線に代入して、アルコールの濃度(mM)を測定し、標準曲線は、10mMの標準溶液を2,000、1,000、500、250、125、62.5、31.25、0μMで希釈して、上記と同様の方法で吸光度を測定した。
【0076】
実験成績は平均値±標準偏差(mean±SD)で表示し、実験群との間の統計的な有意性の検定は、GraphPad InStat softwareを利用して、one way ANOVA test(Bonferroni test for post hoc multiple comparison)により有意確率P<0.05レベルで検証した。
【0077】
1−7)1次実験(アルコール投与30分前、試料投与)の結果は、次の表3の通りである。
【0079】
本発明の実施例a〜eを、本発明の実施例に含まれていない組成比の比較例a〜bと比較すると、本発明の実施例は、アルコール投与30分前に液体組成物試料を投与して、アルコール投与60分後から比較例より血中アルコール濃度が減少し始め、アルコール投与60分後には、最低11.0%(実施例e/比較例b=597.8/671.4)、最高32.4%(実施例b/比較例a=464/686)、アルコール投与90分後には、最低13.4%(実施例e/比較例a=492.1/568.3)、最高37.5%(実施例b/比較例b=389/622.3)、アルコール投与150分後には、最低12.3%(実施例e/比較例a=437.4/498.6)、最高46.0%(実施例c/比較例b=308.5/571.3)、アルコール投与240分後には、最低6.1%(実施例e/比較例a=415.7/442.8)、最高43.6%(実施例c/比較例b=309.7/549.6)の血中アルコール濃度の減少率を示した。
【0080】
本発明の実施例a〜bを大韓民国登録特許第181168号のようなハンノキの幹抽出物、ナナカマド果実抽出物のみで構成される比較例c〜fと比較すると、本発明の実施例は、アルコール投与30分前に液体組成物の試料を投与して、アルコール投与60分後から、比較例より血中アルコール濃度が減少し始め、アルコール投与60分後には、最低8.9%(実施例e/比較例c=597.8/656)、最高33.3%(実施例b/比較例e=464/695.5)、アルコール投与90分後には、最低15.6%(実施例e/比較例e=492.1/582.9)、最高41.9%(実施例b/比較例d=389/669.4)、アルコール投与150分後には、最低24.6%(実施例e/比較例e=437.4/579.8)、最高49.3%(実施例c/比較例f=308.5/609)、アルコール投与240分後には、最低22.4%(実施例e/比較例e=415.7/535.7)、最高46.7%(実施例c/比較例f=309.7/581)の血中アルコール濃度の減少率を示した。
【0081】
本発明の実施例a〜eを大韓民国登録特許第181168号の発明を実施して、市販されている黎明808に最も近い組成比を有する比較例dと比較すると、本発明の実施例は、アルコール投与30分前に液体組成物の試料を投与して、アルコール投与60分後から、比較例より血中アルコール濃度が減少し始め、アルコール投与60分後には、最低13.7%(実施例e/比較例d=597.8/692.8)、最高33.0%(実施例b/比較例d=464/692.8)、アルアルコール投与90分後には、最低26.5%(実施例e/比較例d=492.1/669.4)、最高41.9%(実施例b/比較例d=389/669.4)、アルコール投与150分後には、最低26.2%(実施例e/比較例d=437.4/592.4)、最高48.0%(実施例c/比較例d=308.5/592.4)、アルコール投与240分後には、最低23.3%(実施例e/比較例d=415.7/542.3)、最高42.9%(実施例c/比較例d=309.7/542.3)の血中アルコール濃度の減少率を示した。
【0082】
1−8)2次実験(アルコール投与30分後、試料投与)の結果は、以下の表4の通りである。
【0084】
本発明の実施例a〜eを、本発明の実施例に含まれていない組成比の比較例a〜bと比較すると、本発明の実施例は、アルコール投与30分後に液体組成物の試料を投与して、アルコール投与90分後から比較例より血中アルコール濃度が減少し始め、アルコール投与90分後には、最低3.6%(実施例a/比較例b=567/588)、最高25.5%(実施例c/比較例a=451/605)、アルコール投与150分後には、最低6.1%(実施例e/比較例a=504/537)、最高23.5%(実施例b/比較例b=416/544)、アルコール投与240分後には、最低3.2%(実施例e/比較例a=455/470)、最高40.3%(実施例c/比較例b=301/504)の血中アルコール濃度の減少率を示した。
【0085】
本発明の実施例a〜eを大韓民国登録特許第181168号のようなハンノキの幹抽出物、ナナカマド果実抽出物のみで構成される比較例c〜fと比較すると、本発明の実施例は、アルコール投与30分後に液体組成物の試料を投与して、アルコール投与90分後から、比較例より血中アルコール濃度が減少し始め、アルコール投与90分後には、最低7.5%(実施例a/比較例f=567/613)、最高29.9%(実施例c/比較例c=451/643)、アルコール投与150分後には、最低3.8%(実施例e/比較例f=504/524)、最高30.8%(実施例b/比較例c=416/601)、アルコール投与240分後には、最低11.5%(実施例e/比較例f=455/514)、最高46.9%(実施例c/比較例d=301/567)の血中アルコール濃度の減少率を示した。
【0086】
本発明の実施例a〜eを大韓民国登録特許第181168号の発明を実施して、市販されている黎明808に最も近い組成比を有する比較例dと比較すると、本発明の実施例は、アルコール投与30分後に液体組成物の試料を投与して、アルコール投与90分後から、比較例より血中アルコール濃度が減少し始め、アルコール投与90分後には、最低9.7%(実施例a/比較例d=567/628)、最高28.2%(実施例c/比較例d=451/628)、アルコール投与150分後には、最低14.0%(実施例e/比較例d=504/586)、最高29.0%(実施例b/比較例d=416/586)、アルコール投与240分後には、最低19.8%(実施例e/比較例d=455/567)、最高46.9%(実施例c/比較例d=301/567)の血中アルコール濃度の減少率を示した。
【0088】
人体実験は、実験参加者の同意を得た後、実験参加者が江原道鉄原郡東松邑所在のソウル外科入院室に滞在しながら飲酒開始前の液体組成物の試料摂取、または飲酒終了後、液体組成物の試料摂取をして看護婦が飲酒終了後の時間の経過によって血液を採取して、(株)緑十字に依頼して、血中アルコール濃度を測定した。
【0090】
実験参加者:以下の表5の通りである。
【0092】
3日間禁酒した後、夕方6時に飲酒開始:30分間飲酒して、おつまみはビーフジャーキー170g、桃200gを摂取
【0093】
アルコール摂取:体重kg当たりChivas Regal(アルコール濃度40%)3g
【0094】
実施例4−2の液体組成物試料は、体重kg当たり2.5g摂取
【0095】
採血間隔:飲酒終了後60分、90分、150分、240分
【0097】
飲酒開始30分前に液体組成物試料を摂取して、飲酒終了後60分、90分、150分、240分経過時採血して、血中アルコール濃度を測定した。
【0099】
1次実験後3日間禁酒して実施しており、飲酒終了30分後に液体組成物試料を摂取して、飲酒終了後90分、150分、240分経過時採血し、血中アルコール濃度を測定した。
【0100】
2−4)1次実験(飲酒開始30分前の試料摂取)の結果は、次の表6の通りである。
【0102】
本発明の実施例a〜eを、本発明の実施例に含まれていない組成比の比較例a〜bと比較すると、本発明の実施例は、飲酒開始30分前に液体組成物試料を摂取して、飲酒終了60分後から比較例より血中アルコール濃度が減少し始め、飲酒終了60分後には、最高21.3%(実施例c/比較例a=0.100/0.127)、飲酒終了90分後には、最高46.9%(実施例c/比較例a=0.051/0.096)、飲酒終了150分後には、最高62.1%(実施例c/比較例a=0.022/0.058)、飲酒終了240分後には、最低25.9%(実施例a/比較例b=0.020/0.027)、最高71.8%(実施例c/比較例a=0.011/0.039)の血中アルコール濃度の減少率を示した。
【0103】
本発明の実施例a〜eを大韓民国登録特許第181168号のようなハンノキの幹抽出物、ナナカマド果実抽出物のみで構成されている比較例c〜fと比較すると、本発明の実施例は、飲酒開始30分前に液体組成物の試料を摂取して、飲酒終了60分後から、比較例より血中アルコール濃度が減少し始め、飲酒終了60分後には、最低1.7%(実施例a/比較例e=0.118/0.120)、最高21.3%(実施例c/比較例c=0.100/0.127)、飲酒終了90分後には、最低4.3%(実施例a/比較例f=0.090/0.094)、最高49.5%(実施例c/比較例c=0.051/0.101)、飲酒終了150分後には、最低4.0%(実施例a/比較例e=0.048/0.050)、最高67.2%(実施例c/比較例c=0.022/0.067)、飲酒終了240分後には、最低33.3%(実施例a/比較例e=0.020/0.030)、最高76.6%(実施例c/比較例c=0.011/0.047)の血中アルコール濃度の減少率を示した。
【0104】
本発明の実施例a〜eを大韓民国登録特許第181168号の発明を実施して、市販されている黎明808に最も近い組成比を有する比較例dと比較すると、本発明の実施例は、飲酒開始30分前に液体組成物の試料を摂取して、飲酒終了60分後から、比較例より血中アルコール濃度が減少し始め、飲酒終了60分後には、最低6.3%(実施例a/比較例d=0.118/0.126)、最高20.6%(実施例c/比較例d=0.100/0.126)、飲酒終了90分後には、最低9.1%(実施例a/比較例d=0.090/0.099)、最高48.5%(実施例c/比較例d=0.051/0.099)、飲酒終了150分後には、最低20.0%(実施例a/比較例d=0.048/0.060)、最高63.3%(実施例c/比較例d=0.022/0.060)、飲酒終了240分後には、最低50.0%(実施例a/比較例d=0.020/0.040)、最高72.5%(実施例c/比較例d=0.011/0.040)の血中アルコール濃度の減少率を示した。
【0105】
2−4)2次実験(飲酒終了30分後、試料摂取)の結果は、次の表7の通りである。
【0107】
本発明の実施例a〜eを、本発明の実施例に含まれていない組成比の比較例a〜bと比較すると、本発明の実施例は、飲酒終了30分後に液体組成物の試料を摂取して、飲酒終了90分後から比較例より血中アルコール濃度が減少し始め、飲酒終了90分後には、最低3.1%(実施例a/比較例b=0.094/0.097)、最高35.6%(実施例c/比較例a=0.065/0.101)、飲酒終了150分後には、最低3.8%(実施例a/比較例b=0.050/0.052)、最高64.2%(実施例c/比較例a=0.024/0.067)、飲酒終了240分後には、最低13.8%(実施例a/比較例b=0.025/0.029)、最高63.2%(実施例c/比較例a=0.014/0.038)の血中アルコール濃度の減少率を示した。
【0108】
本発明の実施例a〜eを大韓民国登録特許第181168号のようなハンノキの幹抽出物、ナナカマド果実抽出物のみで構成されている比較例c〜fと比較すると、本発明の実施例は、飲酒終了30分後に液体組成物の試料を摂取して、飲酒終了90分後から、比較例より血中アルコール濃度が減少し始め、飲酒終了90分後には、最低6.9%(実施例a/比較例e=0.094/0.101)、最高40.4%(実施例c/比較例c=0.065/0.109)、飲酒終了150分後には、最低7.4%(実施例a/比較例e=0.050/0.054)、最高65.2%(実施例c/比較例c=0.024/0.069)、飲酒終了240分後には、最低16.7%(実施例a/比較例e=0.025/0.030)、最高71.4%(実施例c/比較例f=0.014/0.049)の血中アルコール濃度の減少率を示した。
【0109】
本発明の実施例a〜eを大韓民国登録特許第181168号の発明を実施して、市販されている黎明808に最も近い組成比を有する比較例dと比較すると、本発明の実施例は、飲酒終了30分後に液体組成物試料を摂取して、飲酒終了90分後から、比較例より血中アルコール濃度が減少し始め、飲酒終了90分後には、最低9.6%(実施例a/比較例d=0.094/0.104)、最高37.5%(実施例c/比較例d=0.065/0.104)、飲酒終了150分後には、最低23.1%(実施例a/比較例d=0.050/0.065)、最高63.1%(実施例c/比較例d=0.024/0.065)、飲酒終了240分後には、最低24.2%(実施例a/比較例d=0.025/0.033)、最高57.6%(実施例c/比較例d=0.014/0.033)の血中アルコール濃度の減少率を示した。
【0110】
<実験例3>二日酔い症状の緩和効果の評価のためのアンケート調査
【0111】
人体実験は、翌日午前9時に被験者にアンケートを配りして評価した。
【0112】
3−1)二日酔い症状の緩和効果の評価
【0113】
アンケートは、めまい緩和効果、喉の渇き緩和効果、疲労感緩和効果、集中困難緩和効果、眠気緩和効果、頭痛緩和効果、吐き気緩和効果の7つの項目について5点区画尺度(効果が非常に強い:5点、効果が少し強い:4点、効果が普通である:3点、効果が少し弱い:2点、効果が非常に弱い:1点)に基づいて評価するようにした。
【0115】
1次人体実験(飲酒開始30分前、試料摂取)の後、翌日午前9時に実験参加者にアンケートを配って評価した。
【0117】
2次人体実験(飲酒終了30分後、試料摂取)の後、翌日午前9時に実験参加者にアンケートを配って評価した。
【0118】
3−4)1次調査の結果は、次の表8の通りである。
【0120】
本発明の実施例a〜eの二日酔い症状の緩和効果を、本発明の実施例に含まれていない組成比の比較例a〜bと比較すると、比較例a〜bは5点満点で3.00〜3.29の値を示したのに対し、本発明の実施例は5点満点で3.86〜4.43の値を示した。
【0121】
本発明の実施例a〜eの二日酔い症状の緩和効果を大韓民国登録特許第181168号のようなハンノキの幹抽出物、ナナカマド果実抽出物のみで構成されている比較例c〜fと比較すると、比較例c〜fは5点満点で2.86〜3.14の値を示したのに対し、本発明の実施例は5点満点で3.86〜4.43の値を示した。
【0122】
本発明の実施例a〜eの二日酔い症状の緩和効果を大韓民国登録特許第181168号の発明を実施して、市販されている黎明808に最も近い組成比を有する比較例dと比較すると、比較例dは5点満点で3.00の値を示したのに対し、本発明の実施例は5点満点で3.86〜4.43の値を示した。
【0123】
3−5)2次アンケート調査の結果は、以下の表9の通りである。
【0125】
本発明の実施例a〜eの二日酔い症状の緩和効果を、本発明の実施例に含まれていない組成比の比較例a〜bと比較すると、比較例a〜bは5点満点で3.00〜3.14の値を示したのに対し、本発明の実施例は5点満点で3.71〜4.14の値を示した。
【0126】
本発明の実施例a〜eの二日酔い症状の緩和効果を大韓民国登録特許第181168号のようなハンノキの幹抽出物、ナナカマド果実抽出物のみで構成されている比較例c〜fと比較すると、比較例c〜fは5点満点で2.86〜3.00の値を示したのに対し、本発明の実施例は5点満点で3.71〜4.14の値を示した。
【0127】
本発明の実施例a〜eの二日酔い症状の緩和効果を大韓民国登録特許第181168号の発明を実施して、市販されている黎明808に最も近い組成比を有する比較例dと比較すると、比較例dは5点満点で3.00の値を示したのに対し、本発明の実施例は5点満点で3.71〜4.14の値を示した。
本発明は、ハシバミ果実抽出物、ハンノキの幹抽出物、ナナカマド果実抽出物を有効成分として含む二日酔い解消用組成物に関するものであり、本発明の二日酔い解消用組成物は、大韓民国特許第181168号に登録されたハンノキ抽出物とナナカマド抽出物を有効成分とする、二日酔い解消用組成物よりもin vivo実験(動物実験及び人体実験)で血中アルコール濃度を著しく減少させ、多くの二日酔いの症状を大幅に緩和する効果が確認された。