特許第6446319号(P6446319)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6446319連続ポケットコイルバネ列、連続ポケットコイルバネ列製造方法、及び、連続ポケットコイルバネ列製造装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6446319
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】連続ポケットコイルバネ列、連続ポケットコイルバネ列製造方法、及び、連続ポケットコイルバネ列製造装置
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/07 20060101AFI20181217BHJP
   B68G 9/00 20060101ALI20181217BHJP
【FI】
   A47C27/07
   B68G9/00
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-89204(P2015-89204)
(22)【出願日】2015年4月24日
(65)【公開番号】特開2016-202666(P2016-202666A)
(43)【公開日】2016年12月8日
【審査請求日】2017年3月16日
【審判番号】不服2017-17180(P2017-17180/J1)
【審判請求日】2017年11月20日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000187714
【氏名又は名称】松下工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】浅田 幸二
【合議体】
【審判長】 島田 信一
【審判官】 出口 昌哉
【審判官】 中川 真一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−239749(JP,A)
【文献】 特表2014−529553(JP,A)
【文献】 特開2005−65734(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 27/045 - 27/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通気性を有する帯状シート材によりポケット状に形成された連続円筒形袋の1袋に1個のコイルバネを収納して列状に形成された連続ポケットコイルバネ列であって、
前記連続円筒形袋は、前記帯状シート材を幅方向の両側から折り畳んで形成される空間に前記幅方向に沿ってコイルバネが収容される構造とし、前記帯状シート材の長手方向に沿って所定ピッチで前記幅方向に沿って溶着すると共に、前記帯状シート材を折り畳んだ長手方向端部同士を溶着して形成され、
前記長手方向の端部同士は、前記幅方向の一方側から折り畳んだ第1長手方向端部と、前記幅方向の他方側から折り畳んだ第2長手方向端部同志とを、上下平面的に重ねた状態で溶着され、かつ、その溶着位置が前記幅方向の中央部に位置することを特徴とする連続ポケットコイルバネ列。
【請求項2】
通気性を有する帯状シート材によりポケット状に形成された連続円筒形袋の1袋に1個のコイルバネを収納して列状に形成された連続ポケットコイルバネ列の製造方法であって、
前記帯状シート材を幅方向の両側から折り畳んで前記幅方向に沿ってコイルバネを収容する空間を形成する工程と、
前記帯状シート材を折り畳んだ長手方向端部同士を溶着する工程と、
前記溶着が終わって、前記空間にコイルバネを順次収容していく工程と、
前記コイルバネを収容した後に、帯状シート材の長手方向に沿って所定ピッチで前記幅方向に沿って溶着する工程と、を有し、
前記長手方向の端部同士は、前記幅方向の一方側から折り畳んだ第1長手方向端部と、前記幅方向の他方側から折り畳んだ第2長手方向端部同志とを、上下平面的に重ねた状態で溶着するものであることを特徴とする連続ポケットコイルバネ列の製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載の連続ポケットコイルバネ列を製造するための製造装置であって、
断面四辺形状に形成される内側整形部と、
この内側整形部の外表面側に位置し、外表面との間に隙間を形成して、帯状シート材を幅方向の一方側から折り畳むための第1外側整形部と、
前記内側整形部の外表面側に位置し、外表面との間に隙間を形成して、帯状シート材を幅方向の他方側から折り畳むための第2外側整形部と、を備え、
前記第1外側整形部と前記第2外側整形部は、前記幅方向の中央部に隙間を有する重なり部を有しており、
前記重なり部において、前記第1長手方向端部と前記第2長手方向端部のいずれか一方が重なり部の隙間を通過可能に構成されると共に、前記第1長手方向端部と前記第2長手方向端部のいずれか他方が重なり部の下側を通過可能に構成されていることを特徴とする連続ポケットコイルバネ列製造装置。
【請求項4】
前記内側整形部の上側であって、かつ、前記重なり部の下流側に、前記第1長手方向端部と前記第2長手方向端部を溶着するための溶着手段が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の連続ポケットコイルバネ列製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椅子やソファー等の家具やベットマットレス等の寝具に内装されて使用される連続ポケットコイルバネ列及びその製造方法と製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
かかる連続ポケットコイルバネ列およびその製造装置(製造方法)については、下記特許文献1に開示される技術が公知である。この文献に開示される装置は、ポケット素材(帯状シート材)の筒を形成するため、ポケット素材を誘導するカセットを備えている。このカセットは第1要素と第2要素を備えており、ポケット素材を幅方向両側から折り畳んで矩形の筒状に整形し、筒状の空間にコイルバネが収容されるように構成されている(要約および請求項1)。コイルバネを封入するために、ポケット素材をヒートシールするため、カートリッジの下流側にポケット素材を幅方向に沿ってシールをするためのヒートシール機器と、ポケット素材を長手方向に沿ってシールするためのヒートシール機器が備えられている(特許文献1の図3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2014−529553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記製造装置により製造される連続ポケットコイルバネ列に関して、以下のような課題がある。第1要素の端部と第2要素の端部が向かい合う位置において、ポケット素材の端部を垂直に折り曲げており、その垂直に折り曲げた端部同志を向い合せて、ヒートシール機器によりシールするようにしている。
【0005】
従って、製造された連続ポケットコイルバネ列の幅方向の中央部において、シールした箇所が垂直に折り曲げた分だけ突出した形態になる。このような突出部分の存在は、ソファーやマットレスの形成時に不快な凹凸になる可能性がある。
【0006】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、外形に不要な突出部が形成されない連続ポケットコイルバネ列およびその製造装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため本発明に係る連続ポケットコイルバネ列は、
通気性を有する帯状シート材によりポケット状に形成された連続円筒形袋の1袋に1個のコイルバネを収納して列状に形成された連続ポケットコイルバネ列であって、
前記連続円筒形袋は、前記帯状シート材を幅方向の両側から折り畳んで形成される空間にコイルバネが収容される構造とし、前記帯状シート材の長手方向に沿って所定ピッチで前記幅方向に沿って溶着すると共に、前記帯状シート材を折り畳んだ長手方向端部同士を溶着して形成され、
前記長手方向の端部同士は、前記幅方向の一方側から折り畳んだ第1長手方向端部と、前記幅方向の他方側から折り畳んだ第2長手方向端部同志とを、上下平面的に重ねた状態で溶着され、かつ、その溶着位置が前記幅方向の中央部に位置することを特徴とするものである。
【0008】
かかる構成による連続ポケットコイルバネ列の作用・効果は以下の通りである。まず、連続円筒形袋は、帯状シート材を幅方向の両側から折り畳んで形成される空間にコイルバネが収容される構造とする。帯状シート材の長手方向に沿って所定ピッチで幅方向に沿って溶着する。この溶着により、コイルバネが収容される空間が区画されることになる。また、帯状シート材を折り畳んだ長手方向端部同士を溶着するに際して、幅方向の一方側から折り畳んだ第1長手方向端部と、幅方向の他方側から折り畳んだ第2長手方向端部同志とを、上下平面的に重ねた状態で溶着される。平面的に重ねることで外形に不要な突出部分を形成しないようにすることができる。
【0009】
上記課題を解決するため本発明に係る連続ポケットコイルバネ列の製造方法は、
通気性を有する帯状シート材によりポケット状に形成された連続円筒形袋の1袋に1個のコイルバネを収納して列状に形成された連続ポケットコイルバネ列の製造方法であって、
前記帯状シート材を幅方向の両側から折り畳んでコイルバネを収容する空間を形成する工程と、前記空間にコイルバネを順次収容していく工程と、前記コイルバネを収容した後に、帯状シート材の長手方向に沿って所定ピッチで前記幅方向に沿って溶着する工程と、前記帯状シート材を折り畳んだ長手方向端部同士を溶着して工程と、を有し、
前記長手方向の端部同士は、前記幅方向の一方側から折り畳んだ第1長手方向端部と、前記幅方向の他方側から折り畳んだ第2長手方向端部同志とを、上下平面的に重ねた状態で溶着するものであることを特徴とする。
【0010】
かかる構成による連続ポケットコイルバネ列の製造方法は、帯状シート材を幅方向の両側から折り畳むことで、コイルバネが収容される空間を形成するが、幅方向の一方側から折り畳んだ第1長手方向端部と、前記幅方向の他方側から折り畳んだ第2長手方向端部同志とを、上下平面的に重ねた状態で溶着するようにしている。平面的に重ねることで外形に不要な突出部分を形成しないようにすることができる。なお、製造工程の順序は、上記の記載順序に限定されるものではなく、必要に応じて変更できる。
【0011】
本発明に係る連続ポケットコイルバネ列を製造するための製造装置は、
断面四辺形状に形成される内側整形部と、
この内側整形部の外表面側に位置し、外表面との間に隙間を形成して、帯状シート材を幅方向の一方側から折り畳むための第1外側整形部と、
前記内側整形部の外表面側に位置し、外表面との間に隙間を形成して、帯状シート材を幅方向の他方側から折り畳むための第2外側整形部と、を備え、
前記第1外側整形部と前記第2外側整形部は、前記幅方向の中央部に隙間を有する重なり部を有しており、
前記重なり部において、前記第1長手方向端部と前記第2長手方向端部のいずれか一方が重なり部の隙間を通過可能に構成されると共に、前記第1長手方向端部と前記第2長手方向端部のいずれか他方が重なり部の下側を通過可能に構成されていることを特徴とするものである。
【0012】
かかる構成による製造装置の作用・効果は以下の通りである。帯状シート材を所定の形状に整形するために内側整形部、第1外側整形部、第2外側整形部を備えている。帯状シート材の幅方向の一方は、内側整形部と第1外側整形部の間に形成される隙間を通過する。これにより、帯状シート材を幅方向の一方側から折り畳むようにする。帯状シート材の幅方向の他方は、内側整形部と第2外側整形部の間に形成される隙間を通過する。これにより、帯状シート材を幅方向の他方側から折り畳むようにする。第1外側整形部と第2外側整形部は、幅方向の中央部に隙間を有する重なり部を有している。重なり部は、第1外側整形部と第2外側整形部のいずれが上であってもよい。仮に第2外側整形部が上であるとする。この場合、第1長手方向端部の上に第2長手方向端部が上下方向に平面的に重なる形になる。従って、外形に不要な突出部分を形成しない連続ポケットコイルバネ列を製造することができる。なお、重ねる方向である上下方向は、実際の製品の方向を示すものではなく、便宜上そのように呼ぶものである。
【0013】
本発明において、前記内側整形部の上側であって、かつ、前記重なり部の下流側に、前記第1長手方向端部と前記第2長手方向端部を溶着するための溶着部が設けられていることが好ましい。
【0014】
この構成によると、第1長手方向端部と第2長手方向端部が上下方向に平面的に重なった状態で溶着部により溶着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】連続ポケットコイルバネ列の外観を示す斜視図
図2図1の連続ポケットコイルバネ列の長手方向に沿った断面図
図3図1の連続ポケットコイルバネ列の幅方向に沿った断面図
図4】連続ポケットコイルバネ列製造装置の構成を概念的に示す斜視図
図5図4に示す製造装置の矢視A
図6A】製造工程を概念的に示す斜視図である。
図6B】製造工程を概念的に示す斜視図である。
図6C】製造工程を概念的に示す斜視図である。
図6D】製造工程を概念的に示す斜視図である。
図7A】製造工程を示す断面図
図7B】製造工程を示す断面図
図7C】製造工程を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る連続ポケットコイルバネ列及びその製造装置の好適な実施形態を図面を用いて説明する。
【0017】
<連続ポケットコイルバネ列の構成>
図1は、製造された連続ポケットコイルバネ列の外観を示す斜視図である。図2は、図1の連続ポケットコイルバネ列の長手方向に沿った断面図を示す図である。図3は、図1の連続ポケットコイルバネ列の幅方向に沿った断面図を示す図である。
【0018】
連続ポケットコイルバネ列においてコイルバネを収容するために帯状シート材1を使用する。帯状シート材1は、例えば、通気性の良い不織布が用いられる。不織布の種類としては、特定のものに限定されるものではない。図1図2に示すように、コイルバネ2が1つ収容されるポケット状の円筒形袋10が長手方向に沿って連続的に形成されている。長手方向において隣接する円筒形袋10の境界は溶着領域11であり、後述するヒートシール機器により溶着される。
【0019】
図3に示すように円筒形袋10は、断面で見ると、底面部100、左側面部101、右側面部102、左上面部103、右上面部104により構成され、左上面部103の右端側が第1長手方向端部1aであり、右上面部104の左端側が第2長手方向端部1bである。もともとは平面的な帯状シート材1を折り畳むことにより図3に示すような断面形状が得られる。断面形状は、ほぼ四辺形である。なお、便宜上、上記の名称を付けているが、実際に使用される場合の姿勢とは関係がない。例えば、製品においては、左側面部101や右側面部102が上になることもある。また、コイルバネ2は、収容された状態で、所定量圧縮された状態で収容される。また、四辺形の形状についても正方形状、長方形状等、また縦横比についても特定の形状や大きさに限定されるものではない。
【0020】
図3において、帯状シート材1の幅方向の左側(一方側に相当)を折り畳むと共に、幅方向の右側(他方側に相当)を折り畳んだ形態であり、左右とも2カ所で折られている。第1長手方向端部1aと第2長手方向端部1bは、図3に示すように、上下方向に重ねた状態であり、この重なり部12が溶着される。重なり領域12の幅方向の長さは適宜設定することができる。重なり領域12の高さ(平面的な位置)は、左上面部103、右上面部104と同じかほぼ同じであるので、上方に突出しない。
【0021】
<連続ポケットコイルバネ列製造装置>
次に、図1図3に示す連続ポケットコイルバネ列を製造するための製造装置を図4図5により説明する。なお、これらの図において帯状シート材は描かれていない。図4は、装置の主要な構成を示す斜視図である。図5は、図4の矢視Aである。
【0022】
内側整形部として機能する第1内側整形プレート30と第2内側整形プレート31が設けられている。図5にも示すように、左側の第1内側整形プレート31は断面がC字状であり、右側の第2内側整形プレートは断面が逆C字状である。これら第1・第2内側整形プレート30,31は左右対称的に配置されている。なお、内側整形部として第1・第2内側整形プレートのように複数部材で構成するのではなく、単一のプレート部材で構成してもよい。部材の構成数には限定されるものではない。また、プレート以外の形状の部材で構成してもよい。
【0023】
第1内側整形プレート30の表面には第1外側整形プレート32(第1外側整形部に相当)が配置され、第2内側整形プレート31の表面には第2外側整形プレート33(第2外側整形部に相当)が配置される。これら第1・第2外側整形プレート32,33は、逆L字形の断面形状を有している。図5において、内側整形部の断面形状は、ほぼ四辺形(正方形又は長方形)になるように構成される。なお四辺形の角は90度であるが、適当な大きさの丸み(R形状)を帯びていてもよい。
【0024】
また、第1外側整形プレート32と第2外側整形プレート33は、幅方向の中央部に重なり部34を有している。第1外側整形プレート32と第1内側整形プレート30の間には側面隙間g1と上面隙間g3が形成される。側面隙間g1と上面隙間g3は直交しており、これにより、帯状シート材は強制的に折り畳まれた状態でこれらの隙間の間を通過する。第2外側整形プレート33と第2内側整形プレート31の間には側面隙間g2が形成され、この隙間を帯状シート材1が通過する。重なり部34において、第1外側整形プレート32と第2外側整形プレート33の間に隙間g4が形成され、この間を帯状シート材1が通過する。
【0025】
内側整形部の内側には、さらにバネガイド筒40が設けられる。バネガイド筒40は、断面形状がほぼ矩形であり、側方からバネ挿入筒42を介してコイルバネ2が挿入される。コイルバネ2は不図示のバネ製造装置で製造され、1つずつバネガイド筒40内に押し込まれていく。バネガイド筒40の右側面にバネ送り筒42が設けられており、このバネ送り筒42を介して、コイルバネ2が1つずつ送り込まれる。コイルバネ2は圧縮された状態でバネガイド筒40内に1つずつ押し込まれていく。押し込まれたコイルバネ2は、バネ送り部材41により1つずつ前方へ送られていく。
【0026】
第1外側整形プレート32は、側面部に傾斜端部32aを有し、上面部にも傾斜端部32bを有する。同様に第2外側整形プレート33も、傾斜端部33a,33bを有する。左右の第1・第2内側整形プレート30,31は、上面側において隙間をもって配置されている。この隙間から、バネガイド筒40の上面部が露出する形になっている。バネガイド筒40の下流側の先端は、内側整形部の下流側の先端と同じ位置になるように配置される。
【0027】
重なり部34の下流側に、第1ヒートシール機器(溶着手段に相当)の第1圧着部50が設けられている。第1圧着部50に対応して第1圧着受け部51が設けられている。第1圧着受け部51は、バネガイド筒40の上面に設けられており、第1圧着部50と第1圧着受け部51により帯状シート材1を挟持して加熱することで溶着するようにしている。第1ヒートシール機器は、帯状シート材1が搬送される長手方向に沿った溶着を行うものである。
【0028】
内側整形部及び外側整形部の下流側に第2ヒートシール機器を構成する第2圧着部52と第2圧着受け部53が設けられている。この第2ヒートシール機器は、帯状シート材1を幅方向に沿って溶着するものであり、これにより、コイルバネ2が1つ収容される円筒形袋が形成される。第2圧着部52と第2圧着受け部53で帯状シート材1を挟持して溶着する点は、第1ヒートシール機器と同じであるが、この第2ヒートシール機器は帯状シート材1を挟持した状態で下流側へ所定量移動する機能も有する。これにより、帯状シート材1を所定ピッチで間欠的に搬送することができる。
【0029】
<製造工程>
つぎに、図4図5による製造装置を用いて、図1図3に示す連続ポケットコイルバネ列を製造する工程について説明する。図6A図6Dは、製造工程を概念的に示す斜視図である。図7A図7Cは、製造工程を示す断面図である。
【0030】
図6Aは、実際に帯状シート材1をロール1Rから引き出して、コイルバネ2を収容していく工程を示している。内側整形部と外側整形部の間の隙間に帯状シート材1を通過させた状態が図7Aの断面図に示される。
【0031】
図7Aにおいて、帯状シート材1は幅方向の両側から折り畳まれるが、左側の側面隙間g1に帯状シート材1の左側面部101が位置し、上面隙間g3に左上面部103が位置する。このように帯状シート材1は、幅方向の左側(一方側)から折り畳まれる。右側の側面隙間g2に帯状シート材1の右側面部102が位置し、重なり部34における隙間g4に右上面部104が位置する。この状態では、第1長手方向端部1aと第2長手方向端部1bの間には第1外側整形プレート32が位置する。また、第1・第2長手方向端部1a,1bは、上下方向に重なった状態に整形されている。このように、帯状シート材1は、幅方向の右側(他方側)から折り畳まれる。
【0032】
コイルバネ2はバネガイド筒40内に圧縮された状態で収容される。バネガイド筒40内に収容されているが、まだ帯状シート材内に直接収容されていない。図6Aに示すように、コイルバネ2がバネガイド筒2内に押し込まれるのとほぼ同じタイミングで第1圧着部50が下方に移動して、第1・第2長手方向端部1a,1bを挟持して圧着する。この状態を図7Bに示す。
【0033】
図7Bは、重なり部34の下流側における断面図である。この位置には、第1・第2外側整形プレート32,33、すなわち、重なり部34が存在しない。従って、第1圧着部50と第1圧着受け部51により、第1・第2長手方向端部1a,1bを圧着し溶融する。これにより、帯状シート材1の長手方向の所定長さを溶着することができる。所定長さは、第1圧着部50の長手方向に沿った長さで決まる。所定長さが適宜設定することができる。
【0034】
図6Bに示すように、第1圧着部50による圧着溶融が終わると、第1圧着部50は上方に移動する。そのタイミングに合わせて、バネ送り部材41が前方に移動して、バネガイド筒40内のコイルバネ2が1つだけ押し出される。すなわち、バネガイド筒40の先端から押し出されると同時に、第1・第2内側整形プレート30,31の先端からも押し出される形になる。これにより、圧縮されていたコイルバネ2は、その復元力により、帯状シート材1内の幅方向に伸びた状態に収容される。
【0035】
図7Cは、内側整形部およびバネガイド筒40から押し出されたコイルバネ2が帯状シート材1の内部に収容された状態を示す断面図である。また、この時点では、すでに重なり領域12は溶着されているので、コイルバネ2の復元力にもかかわらず、帯状シート材1の断面形状は維持される。重なり領域12において、第1長手方向端部1aと第2長手方向端部1bは水平状態で上下に重なっているので、突出した部分が形成されない。
【0036】
コイルバネ2が1つ押し出されると、第2圧着部52が下方に移動して、隣接して収容されているコイルバネ2とコイルバネ2の間を第2圧着部52と第2圧着受け部53により挟持・圧着する。これにより、コイルバネ2とコイルバネ2の間の部分、すなわち、帯状シート材1の幅方向に沿って加熱溶着される。これにより、円筒形袋10が形成される。すなわち、完全に閉じた空間である円筒形袋10が形成され、その内部空間に1つのコイルバネ2が収容される。
【0037】
第2圧着部52が下方に移動して、第2圧着部52と第2圧着受け部53とにより帯状シート材1を挟持した状態で搬送方向下流側(長手方向前方:x方向)に移動する。この移動距離はコイルバネ2の配列ピッチと同じである。これにより、帯状シート材1の全体が上記ピッチ分だけ下流側に移動させられる(図6C参照)。
【0038】
所定ピッチ移動した後、第2圧着部52が上方に移動し、搬送方向の逆方向(x’方向)に移動する(図6D参照)。以後は、再び図6Aに戻り同じ動作を繰り返す。
【0039】
<別実施形態>
本実施形態では、重なり部34の構成に関して、第2外側整形プレート33が第1外側整形プレート32の上に位置しているが、上下関係についてはどちらが上になってもよい。
【0040】
内側整形部と外側整形部を構成する部材はプレート状に形成されているが、部材の材質、加工方法、形状については、本実施形態に限定されるものではない。
【0041】
第1・第2長手方向端部1a,1bを重ねて溶着する領域は、幅方向の中央部であるが、これは厳密に中央(1/2)を意味するものではなく、ある程度の幅を有するものである。厳密な中央位置からずれていてもよい。溶着する面積、数、等についても適宜決めることができる。
【符号の説明】
【0042】
1 帯状シート材
1a 第1長手方向端部
1b 第2長手方向端部
10 円筒形袋
11 圧着領域
12 重なり領域
2 コイルバネ
30 第1内側整形プレート(内側整形部)
31 第2内側整形プレート(内側整形部)
32 第1外側整形プレート(第1外側整形部)
33 第2外側整形プレート(第2外側整形部)
34 重なり部
50 第1圧着部
51 第1圧着受け部
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図7C