【文献】
Junming Lin et al.,Cloud Testing: Trend of the Development of Non-destructive Testing and Evaluation Techniques,18th World Conference on Nondestructive Testing,2012年 4月16日,全8頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
実行可能なデジタルコンテンツ、非実行デジタルコンテンツ、またはその両方をダウンロードするように構成されたメモリおよびプロセッサを備え、他のコンピューティングデバイスの少なくとも1つと通信するように構成された非破壊検査(NDT)デバイスと、
前記NDTデバイスおよび前記他のコンピューティングデバイスの少なくとも1つと通信可能に結合されたクラウドコンピューティングシステムと、
前記NDTデバイス、前記他のコンピューティングデバイスの少なくとも1つ、またはその両方で実行され、使用され、または表示されるように構成されたコンテンツを含むデジタルコンテンツのリポジトリと、
を有するNDTシステムであって、
前記デジタルコンテンツのリポジトリは、点検アプリケーションを含む複数の選択可能なデジタルコンテンツを含み、前記NDTデバイスまたは前記他のコンピューティングデバイスの少なくとも1つで実行され、使用され、または表示されるように構成され、
前記NDTシステムは、さらに、選択されたデジタルコンテンツを配布するように構成されたデジタルコンテンツストアを有して、前記NDTデバイスによる点検開始中に、前記点検のために選択されたデジタルコンテンツのカスタムパッケージを、前記NDTデバイスにダウンロードし、
ダウンロードされるデジタルコンテンツは、前記NDTデバイスにより前記点検を実行するように構成されたNDT点検アプリケーションを含み、
前記NDTデバイスは、点検の間、前記ダウンロードされるデジタルコンテンツを使用するように構成され、
前記NDTデバイスおよび前記他のコンピューティングデバイスの少なくとも1つは、選択されたデジタルコンテンツに基づく第1のライセンスを実施するように構成されたデジタル著作権管理(DRM)構成要素を含み、
前記第1のライセンスは、前記デジタルコンテンツとともに配布され、伝送された前記デジタルコンテンツのランタイムライセンスを可能にする、
NDTシステム。
前記プロセッサ(15、19、23、97,101,318)は、前記デジタルコンテンツ(320)をリストした仮想ソフトウェア資産リポジトリと、第1のNDTデバイス(12)をリストした仮想ハードウェア資産リポジトリとを維持するように構成され、顧客は、前記デジタルコンテンツ(320)の前記第1のNDTデバイス(12)への割り当て、前記NDTデバイス(12)のアクティブ化、またはその組み合わせのために、前記仮想ソフトウェア資産リポジトリ、前記仮想ハードウェア資産リポジトリ、またはそれらの組み合わせを更新することができる、請求項1から5のいずれかに記載のNDTシステム。
前記NDTデバイス(12)は、ボアスコープ(14)、パンチルトズーム(PTZ)カメラ(16)、超音波探傷検査デバイス(94)、渦電流探傷検査デバイス(92)、X線探傷検査デバイス(96)、またはそれらの組み合わせを備える、請求項1から6のいずれかに記載のNDTシステム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
1つ以上の特定の実施形態が以下に説明される。これらの実施形態の簡潔な説明を提供するために、実際の実装のすべての特徴が本明細書において説明されるわけではない。任意のそのような実際の実装の開発では、任意の工学プロジェクトまたは設計プロジェクトと同様に、ある実装と別の実装とで異なり得るシステム関連の制約およびビジネス関連の制約の遵守といった開発者の特定の目標を達成するために、実装固有の多数の決定がなされなくてはならない、ということが理解されるべきである。さらに、そのような開発努力は、複雑で時間のかかるものであるかもしれないが、それにもかかわらず、本開示の恩恵を有する当業者にとっては、設計、製作、および製造のルーチン業務であろう、ということが理解されるべきである。
【0012】
本発明のさまざまな実施形態の要素を導入する際、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」、および「前記(said)」といった冠詞は、要素が1つ以上存在することを意味するように意図される。「備える(comprising)」、「含む(including)」、および「有する(having)」といった用語は、包括的であるように意図され、列挙された要素以外の追加の要素が存在し得ることを意味する。
【0013】
本開示の実施形態は、非破壊検査(NDT)または点検システムを含む、さまざまな点検および検査技法に適用され得る。NDTシステムでは、ボアスコープ検査、溶接検査、遠隔目視検査、X線探傷検査、超音波探傷検査、渦電流探傷検査、等といったある特定の技法が、腐食、機器の摩耗および裂傷、亀裂、漏れ口、等を含むがこれらに限定されない、さまざまな状態を解析および検出するために使用され得る。本明細書に説明される技法は、向上したデータギャザリング、データ解析、データストレージ/アーカイブ、点検/検査工程、およびNDT共同作業技法を可能にする、ボアスコープ検査、遠隔目視検査(たとえば、遠隔で動作させられる車両を使用した点検)、X線探傷検査、超音波探傷検査、および/または渦電流探傷検査に適した、改善されたNDTシステムを提供する。
【0014】
本明細書に説明される改善されたNDTシステムは、点検機器を、タブレット、スマートフォン、および拡張現実メガネのようなモバイルデバイスや、ノートブック、ラップトップ、ワークステーション、パーソナルコンピュータのようなコンピューティングデバイス、クラウドベースのNDTエコシステム、クラウドアナリティクス、クラウドベースの共同作業およびワークフローシステム、分散コンピューティングシステム、エキスパートシステム、および/または知識ベースのシステムといった「クラウド」コンピューティングシステムに通信可能に結合するのに適した有線コンジットまたはワイヤレスコンジットを使用する点検機器を含み得る。実際に、本明細書に説明される技法は、向上したNDTデータギャザリング、解析、およびデータ分配を提供し得るので、望ましくない状態の検出を改善し、整備アクティビティを向上させ、設備および機器の投資利益率(ROI)を増大させる。
【0015】
一実施形態では、タブレットが、General Electric,Co.,of Schenectady,New Yorkから入手可能なMENTOR(登録商標)NDT点検デバイスのような、NDT点検デバイス(たとえば、ボアスコープ、可搬型のパンチルトズームカメラ、渦電流デバイス、X線探傷検査デバイス、超音波探傷検査デバイス)に通信可能に結合され、たとえば、向上したワイヤレスディスプレイケイパビリティ、遠隔制御、データアナリティクス、および/またはNDT点検デバイスへのデータ通信を提供するために使用され得る。他のモバイルデバイスが使用され得る一方で、しかしながら、タブレットが、より大きく、より高解像度のディスプレイ、よりパワフルなプロセッシングコア、増大したメモリ、および改善されたバッテリー寿命を提供することができる限りにおいて、タブレットの使用が適切である。タブレット(または他の同様のデバイス)を使用することはまた、利用可能なツールキットを使用したサードパーティによる開発を可能にする。たとえば、タブレットによってデータを実行することは、その同一のプラットフォームまたはオペレーティングシステム(OS)で開発しているサードパーティデベロッパーと情報を交換する門戸を開く。したがって、タブレットは、データの改善された視覚化を提供すること、点検デバイスの操作制御を改善すること、および協同的な共有を複数の外部システムおよびエンティティに拡張することといった、ある特定の問題に対処することができる。
【0016】
以上のことに留意して、本開示は、NDTシステムから収集されたデータの共有、NDTシステムにおけるアプリケーションおよび/またはデータの制御、およびデータアーカイブ/ストレージに関する。一般的に、NDTシステムから発生させられたデータは、本明細書に開示される技法を使用して、さまざまな人々または人々のグループに自動で分配され得る。さらに、NDTシステムにおけるデバイスを監視および/または制御するために使用されるアプリケーションによって表示されるコンテンツが、NDTシステムにおけるデバイスを監視および制御するための仮想の協同的な環境を作成するために個人の間で共有され得る。
【0017】
導入として、ここで
図1を参照すると、図は、分散NDTシステム10の実施形態のブロック図である。描かれている実施形態において、分散NDTシステム10は、1つ以上のNDT点検デバイス12を含み得る。NDT点検デバイス12は、少なくとも2つのカテゴリに分割され得る。
図1に描かれた1つのカテゴリでは、NDT点検デバイス12は、さまざまな機器および環境を目視点検するのに適したデバイスを含み得る。以下において
図2に関しより詳細に説明される別のカテゴリでは、NDTデバイス12は、X線探傷検査モダリティ、渦電流探傷検査モダリティ、および/または超音波探傷検査モダリティといった、目視点検モダリティの代替例を提供するデバイスを含み得る。
【0018】
描かれている
図1の第1の例示的なカテゴリにおいて、NDT点検デバイス12は、1つ以上のプロセッサ15とメモリ17とを有するボアスコープ14、および1つ以上のプロセッサ19とメモリ21とを有する可搬型のパンチルトズーム(PTZ)カメラ16を含み得る。目視点検デバイスのこの第1のカテゴリにおいて、ボアスコープ14およびPTZカメラ16は、たとえば、ターボ機械18や、設備または現場20を点検するために使用され得る。示されているように、ボアスコープ14およびPTZカメラ16は、モバイルデバイス22に通信可能に結合され得、モバイルデバイス22もまた、1つ以上のプロセッサ23とメモリ25とを有する。モバイルデバイス22は、たとえば、タブレット、携帯電話(たとえば、スマートフォン)、ノートブック、ラップトップ、または任意の他のモバイルコンピューティングデバイスを含み得る。しかしながら、タブレットが画面サイズ、重量、コンピューティングパワー、およびバッテリー寿命の間の良好なバランスを提供する限りにおいて、タブレットの使用が適切である。したがって、一実施形態では、モバイルデバイス22は、General Electric,Co.,of Schenectady,New Yorkから入手可能であり、タッチスクリーン入力を提供する、上述されたタブレットであり得る。モバイルデバイス22は、さまざまなワイヤレスコンジットまたは有線コンジットにより、ボアスコープ14および/またはPTZカメラ16のようなNDT点検デバイス12に通信可能に結合され得る。たとえば、ワイヤレスコンジットは、WiFi(たとえば、電気電子技術者協会(IEEE)802.11X)、セルラーコンジット(たとえば、高速パケットアクセス(HSPA)、HSPA+、ロングタームエボリューション(LTE)、WiMax)、近距離無線通信(NFC)、Bluetooth(登録商標)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、等を含み得る。ワイヤレスコンジットは、TCP/IP、UDP、SCTP、ソケットレイヤ、等といったさまざまな通信プロトコルを使用し得る。ある特定の実施形態において、ワイヤレスコンジットまたは有線コンジットは、セキュアソケットレイヤ(SSL)、仮想プライベートネットワーク(VPN)レイヤ、暗号化レイヤ、チャレンジ鍵認証レイヤ、トークン認証レイヤ、等といったセキュアレイヤを含み得る。有線コンジットは、プロプライエタリケーブル、RJ45ケーブル、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、等を含み得る。
【0019】
加えて、またはあるいは、モバイルデバイス22は、「クラウド」24により、ボアスコープ14および/またはPTZカメラ16のようなNDT点検デバイス12に通信可能に結合され得る。実際、モバイルデバイス22は、点検を受けようとする物理的場所とは遠隔の地理的場所を含む任意の地理的場所からNDT点検デバイス12とインターフェース接続するために、HTTP、HTTPS、TCP/IP、サービス指向アーキテクチャ(SOA)プロトコル(たとえば、簡易オブジェクトアクセスプロトコル(SOAP)、Webサービス記述言語(WSDL))を含むがこれに限定されない、クラウド24コンピューティングおよび通信技法(たとえば、クラウドコンピューティングネットワーク)を使用し得る。さらに、一実施形態において、モバイルデバイス22は、「ホットスポット」機能を提供し得、この機能では、モバイルデバイス22が、NDT点検デバイス12をクラウド24における他のシステムに接続するのに適したワイヤレスアクセスポイント(WAP)機能を提供し得る。したがって、マルチパーティワークフロー、データギャザリング、およびデータ解析を提供することにより、共同作業が向上し得る。
【0020】
たとえば、ボアスコープオペレータ26が、ある場所でボアスコープ14を物理的に操作し得る一方で、モバイルデバイスオペレータ28が、モバイルデバイス22を使用して、ボアスコープ14にインターフェース接続し、遠隔制御技法により第2の場所でボアスコープ14を物理的に操作し得る。第2の場所は、第1の場所に近接し得るか、または第1の場所と地理的に隔たり得る。同様に、カメラオペレータ30が、第3の場所でPTZカメラ16を物理的に動作させ得、モバイルデバイスオペレータ28が、モバイルデバイス22を使用することにより、第4の場所でPTZカメラ16を遠隔制御し得る。第4の場所は、第3の場所に近接し得るか、または第3の場所と地理的に隔たり得る。オペレータ26および30によって行われるいずれかまたはすべての制御アクションは加えて、オペレータ28によりモバイルデバイス22を通じて行われ得る。加えて、オペレータ28は、ボイスオーバーIP(VOIP)、仮想ホワイトボード、テキストメッセージ、等といった技法を通じて、デバイス14、16、および22を使用することにより、オペレータ26および/または30と通信し得る。オペレータ28、オペレータ26、およびオペレータ30の間の遠隔共同作業技法を提供することにより、本明細書に説明される技法は、向上したワークフローを提供し、資源効率を上げることができる。実際、非破壊検査工程は、モバイルデバイス22、NDT点検デバイス12、およびクラウド24に結合された外部システムとの、クラウド24の通信結合を活用し得る。
【0021】
動作の1つのモードにおいて、モバイルデバイス22は、たとえば、より大きな画面表示、よりパワフルなデータ処理、ならびに、以下においてより詳細に説明されるごとくの、モバイルデバイス22によって提供されるさまざまなインターフェース技法を活用するために、ボアスコープオペレータ26および/またはカメラオペレータ30によって動作させられ得る。実際、モバイルデバイス22は、デバイス14および16とともに、またはデバイス14および16と協力するよう、それぞれのオペレータ26および30により動作させられ得る。この向上したフレキシビリティは、人的資源を含む資源のより良好な利用と、改善された点検結果を提供する。
【0022】
オペレータ28によって制御されるにせよ、オペレータ26によって制御されるにせよ、および/またはオペレータ30によって制御されるにせよ、ボアスコープ14および/またはPTZカメラ16は、広くさまざまな機器および設備を目視点検するために使用され得る。たとえば、ボアスコープ14は、ターボ機械18の複数の構成要素の照明と目視観察を提供するために、ターボ機械18の複数のボアスコープポートおよび他の場所に挿入され得る。描かれている実施形態では、ターボ機械18は、炭素質燃料を機械力に変換するのに適したガスタービンとして示されている。しかしながら、圧縮機、ポンプ、ターボエキスパンダ、風力タービン、ハイドロタービン、産業用機器、および/または住宅用機器を含む、他の機器タイプが点検され得る。ターボ機械18(たとえば、ガスタービン)は、本明細書に説明されるNDT点検デバイス12によって点検され得るさまざまな構成要素を含み得る。
【0023】
以上のことに留意して、本明細書に開示される実施形態を使用することによって点検され得るターボ機械18のある特定の構成要素を論じることが有益であり得る。たとえば、
図1に描かれているターボ機械18のある特定の構成要素は、腐食、侵食、亀裂、漏れ口、溶接の点検、等のために点検され得る。ターボ機械18のような機械システムは、動作状態中に機械的応力および熱応力を経験し、それは、ある特定の構成要素の定期的な点検を必要とし得る。ターボ機械18の動作中、天然ガスまたは合成ガスのような燃料が、燃焼器36への1つ以上の燃料ノズル32を経由してターボ機械18に送られ得る。空気が、吸気部38を経由してターボ機械18に入り得、圧縮機34によって圧縮され得る。圧縮機34は、空気を圧縮する一連の段40、42、および44を含み得る。各々の段は、回転して圧力を漸進的に上昇させ、圧縮された空気を提供する、静翼46および羽根48の1つ以上のセットを含み得る。羽根48は、シャフト52に接続された回転ホイール50に取り付けられ得る。圧縮機34からの圧縮された排気が、ディフューザ部56を経由して圧縮機34を出、燃焼器36へと向けられて燃料と混合し得る。たとえば、燃料ノズル32が、燃料と空気の混合物を、最適な燃焼、放出、燃料消費、およびパワー出力のための最適な比で、燃焼器36に噴射し得る。ある特定の実施形態において、ターボ機械18は、環状配列で配置された複数の燃焼器36を含み得る。各々の燃焼器36が、高温の燃焼ガスをタービン54に向け得る。
【0024】
描かれているように、タービン54は、ケーシング76によって取り囲まれた3つの別個の段60、62、および64を含む。各々の段60、62、および64は、それぞれのローターホイール68、70、および72に結合された羽根または動翼のセット66を含み、それぞれのローターホイール68、70、および72は、シャフト74に取り付けられる。高温の燃焼ガスがタービンの羽根66の回転を引き起こすと、シャフト74が回転して、圧縮機34および任意の他の適切な負荷、たとえば、発電機を駆動する。最終的に、ターボ機械18が、排出部80を通じて燃焼ガスを拡散させ、排出する。ノズル32、吸気口38、圧縮機34、翼46、羽根48、ホイール50、シャフト52、ディフューザ56、段60、62、および64、羽根66、シャフト74、ケーシング76、および排気管80のようなタービンの構成要素は、同構成要素を点検および整備するために、NDT点検デバイス12のような開示された実施形態を使用し得る。
【0025】
加えて、またはあるいは、PTZカメラ16が、ターボ機械18の周囲または内部のさまざまな場所に配置され得、これらの場所の目視観察結果を入手するために使用され得る。PTZカメラ16は加えて、所望の場所を照明するのに適した1つ以上のライトを含み得、さらに、到達しづらいさまざまなエリアにわたる観察結果を得るのに有用な、以下において
図4に関しより詳細に説明されるズーム、パン、およびチルト技法を含み得る。ボアスコープ14および/またはカメラ16は加えて、石油ガス設備20のような設備20を点検するために使用され得る。石油ガス機器84のようなさまざまな機器が、ボアスコープ14および/またはPTZカメラ16を使用することにより、目視点検され得る。有利に、パイプまたはコンジット86の内部、水中(または流体中)の場所88、および観察しづらい場所、たとえば、カーブまたは湾曲部90を有する場所、といった場所が、モバイルデバイス22を使用することによりボアスコープ14および/またはPTZカメラ16を通じて目視点検され得る。したがって、モバイルデバイスオペレータ28は、機器18、84、および場所86、88、90をより安全にかつ効率的に点検することができ、観察結果をリアルタイムまたはほぼリアルタイムで、点検エリアと地理的に隔たった場所と共有することができる。ファイバースコープ(たとえば、関節ファイバースコープ、非関節ファイバースコープ)や、ロボットパイプインスペクタおよびロボットクローラを含む遠隔操作無人探査機(ROV)といった、他のNDT点検デバイス12が本明細書に説明される実施形態を使用し得ることが理解されるべきである。
【0026】
ここで
図2を参照すると、図は、目視点検データの代替の点検データを提供可能であり得るNDT点検デバイス12の第2のカテゴリを描いた、分散NDTシステム10の実施形態のブロック図である。たとえば、NDT点検デバイス12の第2のカテゴリは、渦電流探傷検査デバイス92、超音波欠陥検出器94のような超音波探傷検査デバイス、およびデジタルラジオグラフィデバイス96のようなX線探傷検査デバイスを含み得る。渦電流探傷検査デバイス92は、1つ以上のプロセッサ93とメモリ95とを含み得る。同様に、超音波欠陥検出器94は、1つ以上のプロセッサ97とメモリ99とを含み得る。同様に、デジタルラジオグラフィデバイス96は、1つ以上のプロセッサ101とメモリ103とを含み得る。動作において、渦電流探傷検査デバイス92は、渦電流オペレータ98によって動作させられ得、超音波欠陥検出器94は、超音波デバイスオペレータ100によって動作させられ得、デジタルラジオグラフィデバイス96は、ラジオグラフィオペレータ102によって動作させられ得る。
【0027】
描かれているように、渦電流探傷検査デバイス92、超音波欠陥検出器94、およびデジタルラジオグラフィデバイス96は、
図1に関し上述されたコンジットを含む有線コンジットまたはワイヤレスコンジットを使用することにより、モバイルデバイス22に通信可能に結合され得る。加えて、またはあるいは、デバイス92、94、および96は、クラウド24を使用することによりモバイルデバイス22に結合され得、たとえば、渦電流探傷検査デバイス92が、セルラー「ホットスポット」に接続され、このホットスポットを使用して渦電流探傷検査および解析における1人以上の専門家に接続することができる。加えて、またはあるいは、NDTデバイス12は、たとえば、セルネットワークを通じた通信に適したセルラー技術を含み得る。したがって、モバイルデバイスオペレータ28は、モバイルデバイス22を使用することによりデバイス92、94、および96の動作のさまざまな態様を遠隔制御することができ、本明細書においてより詳細に説明されるように、データアナリティクス、専門家の支援、等を提供する、音声(たとえばボイスオーバーIP(VOIP))、データ共有(たとえば、ホワイトボード)を通じて、オペレータ98、100、および102と共同作業し得る。
【0028】
したがって、X線観察モダリティ、超音波観察モダリティ、および/または渦電流観察モダリティを用いて、航空機システム104および設備106のようなさまざまな機器の目視観察を向上させることが可能であり得る。たとえば、パイプ108の内部および壁が、腐食および/または侵食について点検され得る。同様に、パイプ108の内部の障害物または望ましくない発生物が、デバイス92、94、および/または96を使用することにより検出され得る。同様に、ある特定の鉄材料または非鉄材料112の内部に設けられたひびまたは亀裂110が観察され得る。加えて、構成要素116の内部に挿入された部品114の配置および生存性が確認され得る。実際、本明細書に説明される技法を使用することにより、機器および構成要素104、108、112、および116の改善された点検が提供され得る。たとえば、モバイルデバイス22が、デバイス14、16、92、94、および96とインターフェース接続し、デバイス14、16、92、94、および96の遠隔制御を提供するために使用され得る。
【0029】
図3は、モバイルデバイス22とクラウド24とに結合されたボアスコープ14の正面図である。したがって、ボアスコープ14は、クラウド24に接続されたまたはクラウド24の内部の任意の数のデバイスにデータを提供し得る。上述されたように、モバイルデバイス22が、ボアスコープ14からのデータの受信、ボアスコープ14の遠隔制御、またはその組み合わせのために使用され得る。実際、本明細書に説明される技法は、たとえば、画像、映像、およびセンサ計測値、たとえば、温度、圧力、流量、クリアランス(たとえば、固定の構成要素と回転する構成要素との間の計測値)、および距離計測値を含むがこれに限定されない、ボアスコープ14からモバイルデバイス22へのさまざまなデータの通信を可能にする。同様に、モバイルデバイス22は、以下においてより詳細に説明されるように、制御命令、再プログラミング命令、構成命令、等を通信し得る。
【0030】
描かれているように、ボアスコープ14は、ターボ機械18、機器84、パイプまたはコンジット86の内部、水中の場所88、カーブまたは湾曲部90、航空機システム104の内部または外部のさまざまな場所、パイプ108の内部、等といった、さまざまな場所への挿入に適した挿入管118を含む。挿入管118は、ヘッドエンド部120、関節部122、およびコンジット部124を含み得る。描かれている実施形態において、ヘッドエンド部120は、カメラ126、1つ以上のライト128(たとえば、LED)、およびセンサ130を含み得る。上述されたように、ボアスコープのカメラ126は、点検に適した画像および映像を提供し得る。ライト128は、ヘッドエンド120が光の弱い場所または光のない場所に配置された場合に照明を提供するために使用され得る。他の実施形態では、光ファイバーが、光を供給源からボアスコープ14の先端部136へと伝えるために使用され得る。光源は、アーク灯、ハンドセットにおけるLED、プローブの先端部136に送られるプローブポッドにおけるLED、等を含み得る。
【0031】
使用中、関節部122は、たとえば、モバイルデバイス22、および/またはボアスコープ14に設けられた物理ジョイスティック131によって、制御され得る。関節部122は、さまざまな次元で操縦されるかまたは「湾曲」し得る。たとえば、関節部122は、描かれているXYZ軸133のX−Y平面、X−Z平面、および/またはY−Z平面におけるヘッドエンド120の移動を可能にし得る。実際、物理ジョイスティック131および/またはモバイルデバイス22の両者が、ヘッドエンド120を描かれている角度αのようなさまざまな角度に配置するのに適した制御アクションを提供するために、単独または組み合わせで使用され得る。このように、ボアスコープのヘッドエンド120が、所望の場所を目視点検するために位置決めされ得る。カメラ126が続いて、たとえば、映像134を取り込み得、映像134が、ボアスコープ14の画面135およびモバイルデバイス22の画面137に表示され得、ボアスコープ14および/またはモバイルデバイス22によって記録され得る。一実施形態において、画面135および137は、キャパシタンス法、抵抗法、赤外線グリッド法、等を使用してスタイラスおよび/または1本以上の人間の手指のタッチを検出する、マルチタッチスクリーンであり得る。加えて、またはあるいは、画像および映像134は、クラウド24に送信され得る。
【0032】
センサ130のデータを含むがこれに限定されない他のデータが加えて、ボアスコープ14により通信および/または記録され得る。センサ130のデータは、温度データ、距離データ、クリアランスデータ(たとえば、回転する構成要素と固定の構成要素との間の距離)、流量データ、等を含み得る。ある特定の実施形態において、ボアスコープ14は、複数の交換先端部136を含み得る。たとえば、交換先端部136は、スネアのような回収先端部、磁気先端部、グリッパー先端部、等を含み得る。交換先端部136は加えて、ワイヤブラシ、ワイヤカッター、等といった、掃除具および障害物除去具を含み得る。先端部136は加えて、焦点距離、ステレオスコピックビュー、三次元(3D)フェーズビュー、シャドービュー、等といった異なる光学特性を有する先端部を含み得る。加えて、またはあるいは、ヘッドエンド120は、取り外し可能かつ交換可能なヘッドエンド120を含み得る。したがって、さまざまな直径の複数のヘッドエンド120が提供され得、挿入管118は、約1ミリメートルから10ミリメートルまたはそれ以上の開口を有する複数の場所に配置され得る。実際、広くさまざまな機器および設備が点検され得、データがモバイルデバイス22および/またはクラウド24を通じて共有され得る。
【0033】
図4は、モバイルデバイス22とクラウド24とに通信可能に結合された可搬型のPTZカメラ16の実施形態の斜視図である。上述されているように、モバイルデバイス22および/またはクラウド24は、PTZカメラ16を遠隔操作してPTZカメラ16を位置決めし、所望の機器および場所を見ることができる。描かれている例において、PTZカメラ16は、チルトされ、Y軸の周りを回転させられ得る。たとえば、PTZカメラ16は、約0°〜180°、0°〜270°、0°〜360°、またはそれ以上の角度βだけ、Y軸の周りを回転させられ得る。同様に、PTZカメラ16は、たとえば、Y−X平面について、Y軸に対し約0°〜100°、0°〜120°、0°〜150°、またはそれ以上の角度γだけ、チルトされ得る。ライト138も同様に、たとえば、アクティブであるように、または非アクティブ化するように、および照明のレベル(たとえば、ルクス)を所望の値に増減させるように、制御され得る。ある特定の対象物までの距離を計測するのに適したレーザーレンジファインダのようなセンサ140もまた、PTZカメラ16に搭載され得る。ロングレンジ温度センサ(たとえば、赤外線温度センサ)、圧力センサ、流量センサ、クリアランスセンサ、等を含む他のセンサ140が使用され得る。
【0034】
PTZカメラ16は、たとえば、シャフト142を使用することにより、所望の場所に運ばれ得る。シャフト142は、たとえば、場所86、108の内部で、水中88で、危険な(たとえば、危険物の)場所へ、といったようにカメラを移動させること、カメラを位置決めすることを、カメラオペレータ30に可能にさせる。加えて、シャフト142は、シャフト142を永久的または半永久的なマウント上に搭載することによってPTZカメラ16をより永久的に固定するために使用され得る。このように、PTZカメラ16は、所望の場所に運ばれることおよび/または固定されることができる。PTZカメラ16は続いて、たとえば、ワイヤレス技法を使用することにより、画像データ、映像データ、センサ140のデータ、等をモバイルデバイス22および/またはクラウド24に送信し得る。したがって、PTZカメラ16から受信されたデータが、所望の機器および設備についての動作の状態および適性を決定するために遠隔で解析および使用され得る。実際、本明細書に説明される技法は、以下において
図5に関しより詳細に説明されるように、上述されたデバイス12、14、16、22、92、94、96、およびクラウド24を使用することによる、計画、点検、解析、および/またはさまざまなデータの共有に適した、広い範囲にわたる点検および整備工程を提供し得る。
【0035】
図5は、上述したデバイス12、14、16、22、92、94、96、およびクラウド24を使用することによる、計画、点検、解析、および/またはさまざまなデータの共有に適した処理150の実施形態のフローチャートである。実際、本明細書に説明される技法は、デバイス12、14、16、22、92、94、96を使用して、描かれている処理150のような処理を可能にし、さまざまな機器をより効率的に支援および整備することができる。ある特定の実施形態において、処理150または処理150の一部は、メモリ17、21、25、95、99、103のようなメモリに記憶された非一時的なコンピュータ可読媒体に含まれ得、プロセッサ15、19、23、93、97、101のような1つ以上のプロセッサによって実行可能であり得る。
【0036】
一例において、処理150は、点検および整備アクティビティを計画し得る(ブロック152)。ターボ機械18のフリート、機器のユーザ(たとえば、航空機104のサービス会社)、および/または機器の製造業者から収集されたフリートデータ(たとえば、燃料組成物データ、流量データ、温度データ、固定の構成要素と回転する構成要素との間のクリアランスデータ、振動データ、速度データ、およびより一般的には、センサデータ)のような、デバイス12、14、16、22、92、94、96、等を使用することによって収集されたデータが、機械のための整備および点検アクティビティ、より効率的な点検スケジュールを計画したり(ブロック152)、より詳細な点検のためにある特定のエリアにフラグを立てたり、といったことのために使用され得る。処理150は続いて、所望の設備および機器(たとえば、ターボ機械18)のシングルモード点検またはマルチモーダル点検(ブロック154)の使用を可能にし得る。上述されているように、点検(ブロック154)は、NDT点検デバイス12(たとえば、ボアスコープ14、PTZカメラ16、渦電流探傷検査デバイス92、超音波欠陥検出器94、デジタルラジオグラフィデバイス96)のいずれか1つ以上を使用して、1つ以上の点検モード(たとえば、目視、超音波、渦電流、X線)を提供し得る。描かれている実施形態では、モバイルデバイス22が、NDTデバイス12を遠隔制御し、NDT点検デバイス12によって通信されたデータを解析し、本明細書においてより詳細に説明されるNDT点検デバイス12に含まれていない追加の機能を提供し、NDT点検デバイス12からのデータを記録し、たとえば特にメニュー駆動型またはメニュー指向点検(MDI)技法を使用することによる、点検(ブロック154)を誘導するために使用され得る。
【0037】
点検(ブロック154)の結果が続いて、たとえば、NDTデバイス12を使用すること、点検データをクラウド24に送信すること、モバイルデバイス22を使用すること、またはその組み合わせにより、解析され得る(ブロック156)。解析は、設備および/または機器の残りの寿命、摩耗および裂傷、腐食、侵食、等を決定するのに有用な技術解析を含み得る。解析は加えて、より効率的な部品交換スケジュール、整備スケジュール、機器利用スケジュール、人員使用スケジュール、新たな点検スケジュール、等を提供するために使用される、オペレーションズリサーチ(OR)解析を含み得る。解析(ブロック156)が続いて報告され得(ブロック158)、クラウド24においてまたはクラウド24を使用することにより作成された報告を含み、行われた点検および解析と得られた結果とを詳述する、1つ以上の報告159を結果として生じる。報告159が続いて、たとえば、クラウド24、モバイルデバイス22、およびワークフロー共有技法のような他の技法を使用することにより、共有され得る(ブロック160)。一実施形態において、処理150は反復し得るので、処理150は、報告159の共有(ブロック160)の後、計画(ブロック152)に戻って反復し得る。反復処理150として、解析(ブロック156)および報告(ブロック158)は、計画(ブロック152)を知らせ得る。本明細書に説明されるデバイス(たとえば、12、14、16、22、92、94、96)を使用した、計画、点検、解析、報告、データの共有に有用な実施形態を提供することにより、本明細書に説明される技法は、設備20、106および機器18、104のより効率的な点検および整備を可能にすることができる。実際、以下において
図6に関しより詳細に説明されるように、複数のカテゴリのデータの転送が提供され得る。
【0038】
図6は、NDT点検デバイス12(たとえば、デバイス14、16、92、94、96)に端を発し、モバイルデバイス22および/またはクラウド24に送信される、さまざまなデータカテゴリの流れの実施形態を描いたデータ流れ図である。上述されているように、NDT点検デバイス12は、ワイヤレスコンジット162を使用してデータを送信し得る。一実施形態において、ワイヤレスコンジット162は、WiFi(たとえば、802.11X)、セルラーコンジット(たとえば、HSPA、HSPA+、LTE、WiMax)、NFC、Bluetooth(登録商標)、PAN、等を含み得る。ワイヤレスコンジット162は、TCP/IP、UDP、SCTP、ソケットレイヤ、等といったさまざまな通信プロトコルを使用し得る。ある特定の実施形態において、ワイヤレスコンジット162は、SSL、VPNレイヤ、暗号化レイヤ、チャレンジ鍵認証レイヤ、トークン認証レイヤ、等といったセキュアレイヤを含み得る。したがって、許可データ164が、モバイルデバイス22および/またはクラウド24へのNDT点検デバイス12のペアリングまたはそうでなければ許可に適した、任意の数の許可情報またはログイン情報を提供するために使用され得る。加えて、ワイヤレスコンジット162は、たとえば、現在利用可能な帯域幅およびレイテンシーに依存して、データを動的に圧縮し得る。そして、モバイルデバイス22が、データを解凍し、表示し得る。圧縮/展開技法は、H.261、H.263、H.264、ムービングピクチャエクスパーツグループ(MPEG)、MPEG−1、MPEG−2、MPEG−3、MPEG−4、DivX、等を含み得る。
【0039】
ある特定のモダリティ(たとえば、目視モダリティ)では、画像および映像が、NDT点検デバイス12の一部または全部を使用することにより通信され得る。他のモダリティもまた、それらのそれぞれの画面に関連するかまたは含まれる、映像、センサデータ、等を送り得る。NDT点検デバイス12は、画像の取り込みに加えて、ある特定のデータを画像上にオーバーレイし、より多くの情報ビューを結果として生じ得る。たとえば、ボアスコープカメラ126をより精確に位置決めするようオペレータ26を誘導するために、挿入中のボアスコープ先端部の配置の近似を示すボアスコープ先端部マップが映像にオーバーレイされ得る。オーバーレイ先端部マップは、4つの象限を有するグリッドを含み得、先端部136の配置が、4つの象限の中の任意の部分または位置にドットとして表示され得る。以下においてより詳細に説明されるように、計測値オーバーレイ、メニューオーバーレイ、注釈オーバーレイ、および対象物識別オーバーレイを含む、さまざまなオーバーレイが提供され得る。映像134のような画像および映像データが続いて、一般的には画像および映像データの上に表示されるオーバーレイとともに、表示され得る。
【0040】
一実施形態において、オーバーレイ、画像、および映像データは、画面135から「スクリーンスクレイピング」され、スクリーンスクレイピングデータ166として通信され得る。スクリーンスクレイピングデータ166が続いて、モバイルデバイス22、またはクラウド24に通信可能に結合された他の表示デバイス上で表示され得る。有利に、スクリーンスクレイピングデータ166は、より容易に表示され得る。実際、画素が画像または映像とオーバーレイとの両方を同一フレーム中に含み得るので、モバイルデバイス22は単に上記画素を表示するだけでよい。しかしながら、スクリーンスクレイピングデータを提供することはオーバーレイと画像の両方をマージし得るので、2つ(またはそれ以上)のデータストリームに分離することが有益であり得る。たとえば、別個のデータストリーム(たとえば、画像または映像ストリーム、オーバーレイストリーム)が、ほぼ同時に送信され得るので、より高速のデータ通信が提供される。加えて、データストリームが別個に解析され得るので、データの点検と解析が改善される。
【0041】
したがって、一実施形態では、画像データとオーバーレイが、2つ以上のデータストリーム168および170に分離され得る。データストリーム168がオーバーレイのみを含み得る一方で、データストリーム170は、画像または映像を含み得る。一実施形態において、画像または映像170は、同期信号172を使用することにより、オーバーレイ168と同期させられ得る。たとえば、同期信号は、データストリーム170のフレームをオーバーレイストリーム168に含まれる1つ以上のデータアイテムとマッチさせるのに適したタイミングデータを含み得る。さらなる別の実施形態では、同期データ172のデータは使用されないことができる。その代わりに、各々のフレームまたは画像170が一意のIDを含み得、この一意のIDが、オーバーレイデータ168の1つ以上とマッチさせられ、オーバーレイデータ168と画像データ170を共に表示するために使用され得る。
【0042】
オーバーレイデータ168は、先端部マップオーバーレイを含み得る。たとえば、4つの四角形を有するグリッド(たとえば、象限グリッド)が、先端部136の位置を表すドットまたは円とともに表示され得る。この先端部マップはかくして、先端部136がどのように対象物の内部に挿入されているかを表し得る。第1象限(右上)は、先端部136が対象物を軸方向に見下ろす右上の角に挿入されていることを表し得、第2象限(左上)は、先端部136が軸方向に見下ろす左上の角に挿入されていることを表し得、第3象限(左下)は、先端部136が左下の角に挿入されていることを表し得、第4象限(右下)は、先端部136が右下の角に挿入されていることを表し得る。したがって、ボアスコープオペレータ26は、先端部136の挿入をより容易に誘導することができる。一実施形態において、先端部マップは、x/yサーボ位置を使用して先端部136の位置を示し得る。たとえば、もしプローブが平面上に横たえられていたとしたら、物理ジョイスティックを「上」に押すことが、プローブのヘッドが上に移動するだけでなく、先端部マップが、プローブが上の位置にあることを示す、という結果を生じるであろう。これは、資産(たとえば、ガスタービン)の内部でプローブ自体が回転しながらも、先端部マップはこの理解を有し得ないので、すべて相対的なものである。
【0043】
オーバーレイデータ168はまた、計測値オーバーレイを含み得る。たとえば、長さ、ポイントツーライン、深さ、面積、マルチセグメントライン、距離、斜め、およびサークルゲージのような計測値が、1つ以上のカーソルの十字(たとえば、「+」)を画像の上にオーバーレイすることをユーザに可能にさせることにより提供され得る。一実施形態では、3D位相計測、ステレオスコピック計測を含む、および/または対象物上に影を投射することによる、対象物の内部の計測に適した、ステレオプローブ計測先端部136またはシャドープローブ計測先端部136が、提供され得る。複数のカーソルアイコン(たとえば、カーソルの十字)を画像上に置くことにより、計測値がステレオスコピック技法を使用して導出され得る。たとえば、2つのカーソルアイコンを置くことは、線形的な二地点間計測値(たとえば、長さ)を提供し得る。3つのカーソルアイコンを置くことは、点から線までの垂直距離(たとえば、ポイントツーライン)を提供し得る。4つのカーソルアイコンを置くことは、(3つのカーソルを使用することにより導出された)表面とその表面の上または下の点(4つ目のカーソル)との間の垂直距離(たとえば、深さ)を提供し得る。そして、特徴または欠陥の周りに3つ以上のカーソルを置くことは、カーソルの内部に含まれる表面の近似面積を付与し得る。3つ以上のカーソルを置くことはまた、各々のカーソルに続くマルチセグメントラインの長さを可能にし得る。
【0044】
同様に、影を投射することにより、計測値が、照明と結果として生じる影とに基づいて導出され得る。したがって、計測エリアにわたって影を位置決めし、そして、所望の計測値の最も離れている点のところの影の可能な限り近くに2つのカーソルを置くことは、それらの点の間の距離の導出を結果として生じ得る。計測エリアにわたって影を置くこと、続いて、水平な影のほぼ中心までの所望の計測エリアのエッジ(たとえば、照明されたエッジ)にカーソルを置くことは、斜め計測値を結果として生じ得、そうでなければ、プローブのビューに対し垂直でない表面上の線形的な(二地点間)計測値として定義され得る。これは、垂直な影が得られることができない場合に有用であり得る。
【0045】
同様に、計測エリアにわたって影を位置決めすること、続いて、高くなった表面上に1つのカーソルを置き、くぼんだ表面上に次のカーソルを置くことは、深さ、すなわち、表面とその表面の上または下の点との間の距離の導出を結果として生じ得る。計測エリアの近くに影を位置決めすること、続いて、影の近くかつ欠陥の上に円(たとえば、サークルゲージとも呼ばれる、ユーザ選択可能な直径の円のカーソル)を置くことはまた、欠陥の近似直径、円周、および/または面積を導出し得る。3D位相計測値は、単一のプローブ先端部136を使用して3D表面スキャンを提供することにより得られることができ、先端部の取り替えは使用されないことができる。事実上、3D位相計測は、測定値を取り込むためにプローブ先端部を取り替える必要を無くし、点検工程を能率化することにより、「オンデマンド」でより精確な計測を提供することができる。
【0046】
オーバーレイデータ168はまた、注釈データを含み得る。たとえば、テキストおよび図形(たとえば、矢印のポインタ、十字、幾何学形状)が、「表面亀裂」のようなある特定の特徴に注釈をつけるために画像の上にオーバーレイされ得る。加えて、音声が、NDT点検デバイス12によって取り込まれ、音声オーバーレイとして提供され得る。たとえば、声の注釈、点検を受けている機器の音、等が、画像または映像に音声としてオーバーレイされ得る。モバイルデバイス22および/またはクラウド24によって受信されたオーバーレイデータ168は続いて、さまざまな技法によってレンダリングされ得る。たとえば、HTML5または他のマークアップ言語が、オーバーレイデータ168を表示するために使用され得る。一実施形態において、モバイルデバイス22および/またはクラウド24は、NDTデバイス12によって提供される第2のユーザインターフェースとは異なる第1のユーザインターフェースを提供し得る。したがって、オーバーレイデータ168は、単純化され、基礎情報を送るのみであり得る。たとえば、先端部マップのケースでは、オーバーレイデータ168は単に、先端部の場所と相関的なXYデータを含み得、第1のユーザインターフェースが続いて、XYデータを使用してグリッド上に先端部を視覚表示し得る。
【0047】
加えて、センサデータ174が通信され得る。たとえば、センサ130、140からのデータ、X線センサデータ、渦電流センサデータ、等が通信され得る。ある特定の実施形態では、センサデータ174は、オーバーレイデータ168と同期させられ得、たとえば、オーバーレイ先端部マップが、温度情報、圧力情報、流量情報、クリアランス、等とともに表示され得る。同様に、センサデータ174は、画像または映像データ170とともに表示され得る。
【0048】
ある特定の実施形態では、力フィードバックまたは触覚フィードバックデータ176が通信され得る。力フィードバックデータ176は、たとえば、構造と接するかまたは接触するボアスコープ14の先端部136に関連するデータ、先端部136または振動センサ130によって知覚された振動、流量、温度、クリアランス、圧力に関連する力、等を含み得る。モバイルデバイス22は、たとえば、流体で満たされたマイクロチャネルを有する触感レイヤを含み得、マイクロチャネルは、力フィードバックデータ176に基づき、それに応答して、流体圧力を改め得、および/または、流体を向け直し得る。実際、本明細書に説明される技法は、センサデータ174および他のデータを触感力としてコンジット162において表すのに適したモバイルデバイス22によって発動させられる応答を提供し得る。
【0049】
NDTデバイス12は加えて、位置データ178を通信し得る。たとえば、位置データ178は、機器18、104および/または設備20、106に関連するNDTデバイス12の場所を含み得る。たとえば、屋内GPS、RFID、三角測量(たとえば、WiFi三角測量、無線三角測量)のような技法が、デバイス12の位置178を決定するために使用され得る。対象物データ180は、点検されている対象物に関するデータを含み得る。たとえば、対象物データ180は、識別情報(たとえば、シリアルナンバー)、機器の状態についての観察結果、注釈(テキストの注釈、声の注釈)、等を含み得る。メニュー駆動型点検データまたはメニュー指向点検データを含むがこれに限定されない他のタイプのデータ182が使用され得、メニュー駆動型点検データまたはメニュー指向点検データは、使用される際、テキストの注釈およびメタデータとして適用され得る、予め定義された「タグ」のセットを提供する。これらのタグは、点検を受けている対象物に関連する、場所情報(たとえば、第1の段のHP圧縮機)またはインジケーション(たとえば、異物損傷)を含み得る。他のデータ182は加えて、遠隔ファイルシステムデータを含み得、遠隔ファイルシステムデータにおいて、モバイルデバイス22は、NDT点検デバイス12のメモリ25の中、またはセキュアデジタル(SD)カード、サムドライブ、USBハードドライブ、等といった、NDTデバイス12に結合されたもしくはNDTデバイス12の内部に配置された媒体の中にあるデータのファイルおよびファイル構造物(たとえば、フォルダ、サブフォルダ)を見ることができ、操作することができる。したがって、ファイルは、モバイルデバイス22およびクラウド24に転送され、編集されて、メモリ25に再び転送され得る。データ164〜182をモバイルデバイス22およびクラウド24に通信することにより、本明細書に説明される技法は、より高速でより効率的な処理150を可能にし得る。データ164〜182をモバイルデバイス22およびクラウド24に通信することにより、本明細書に説明される技法は、より高速でより効率的な処理150を可能にし得る。実際、
図7〜
図10に関し以下においてより詳細に説明されるように、複数のカテゴリのデータの転送が提供され得る。
【0050】
ここで
図7を参照すると、図は、モバイルデバイス22、クラウド24の内部のデバイス、および/またはクラウド24に通信可能に接続されたデバイス(たとえば、コンピューティングシステム29)に端を発し、たとえば、NDT点検デバイス12(たとえば、ボアスコープ14、PTZカメラ16、渦電流探傷検査デバイス92、超音波欠陥検出器94、デジタルラジオグラフィデバイス96)へと向けられた、さまざまなデータカテゴリの流れの実施形態を示すデータ流れ図である。そのようなデータは、NDTデバイスを制御するのに適した制御データを含み得る。本明細書において説明される場合、NDT点検デバイス12の制御は、ボアスコープ14の関節部122や、PTZカメラ16をパン、チルト、およびズームするために使用される装置、といった位置決め装置の制御だけでなく、以下においてより詳細に説明されるように、NDTデバイス12におけるファイルシステム、NDTデバイス12に含まれる画面(単数または複数)、およびNDTデバイス12の動作または構成のために使用されるパラメータの設定の遠隔制御をも含む。
【0051】
描かれている実施形態では、ワイヤレスコンジット200が、NDTデバイス12にデータ(たとえば、制御データ)を通信するために使用され得る。コンジット162と同様に、ワイヤレスコンジットは、ある特定の実施形態において、WiFi(たとえば、802.11X)、セルラーコンジット(たとえば、HSPA、HSPA+、LTE、WiMax)、NFC、Bluetooth(登録商標)、PAN、等を含み得る。ワイヤレスコンジット200は、TCP/IP、UDP、SCTP、ソケットレイヤ、等といったさまざまな通信プロトコルを使用し得る。ある特定の実施形態において、ワイヤレスコンジット200は、SSL、VPNレイヤ、暗号化レイヤ、チャレンジ鍵認証レイヤ、トークン認証レイヤ、等といったセキュアレイヤを含み得る。他の実施形態では、有線コンジットが、ワイヤレスコンジット162、200の代替としてまたは代わりに使用され得る、ということに注意すべきである。
【0052】
許可データ202が、たとえば、NDTデバイス12へのセキュアなアクセスを可能にするために許可データ164とともに通信および使用され得る。ログイン/パスワードの組み合わせ、セキュアなMACアドレスのリストの維持、デバイス12、22、およびクラウド24の2つ以上の間のチャレンジ応答認証、セキュアなNFC認証、サードパーティ認証サーバの使用(たとえば、証明書認証、鍵交換認証を使用することによる)、等を含むがこれに限定されない、さまざまなセキュアな認証技法が使用され得る。
【0053】
NDTデバイス12の構成要素を移動させるかまたはそうでなければ位置決めするのに有用な位置制御データ204が加えて通信され得る。実際、NDTデバイス12のある特定の構成要素は、たとえば、仮想ジョイスティックを使用することにより、遠隔で物理的に移動させられ得る。NDTデバイス12にローカルに(たとえば、WiFi、Bluetooth(登録商標)で)および/またはクラウド24を介して接続されたデバイスといった、任意の数のシステム(たとえば、モバイルデバイス22、コンピューティングシステム29、ウェブベースの仮想コントローラ)が、データ204を遠隔で通信するために使用され得、NDTデバイス12の構成要素を遠隔で位置決めするために使用され得る。
【0054】
有利に、さまざまな遠隔動作、トレーニング、および共同作業が可能にされ得る。たとえば、熟練したオペレータが新人のボアスコープオペレータをオンザジョブトレーニングし得る。新人のボアスコープオペレータがボアスコープ14を把持して観察し得る一方で、熟練したオペレータが、モバイルデバイス22を使用することによりボアスコープ14を制御する。熟練したオペレータが続いて、先端部の制御技法を教え、どのタイプの観察結果が腐食に相関しているかを述べ、どのように注釈をつけるかを示し得る、といった具合である。他のケースでは、熟練したオペレータが、異なる地理的場所に位置し得、VOIP、ホワイトボード、等の使用により、新人のボアスコープオペレータと共同作業し得、および/または、新人のボアスコープオペレータをトレーニングし得るか、またはモバイルデバイス22を使用して完全な点検を遠隔で行い得る。別のトレーニングの例では、新人のボアスコープオペレータが、モバイルデバイス22および/またはボアスコープ14を使用して、ウェブベースの場所のような遠隔の場所からトレーニングを受け得る。たとえば、モバイルデバイス22の画面137は、1つのビュー領域がボアスコープ14の画像または映像を示す一方で、第2のビュー領域はトレーニング映像を示し、第3の領域はワイヤレスで入手されたオンライン機器マニュアルを示すように、複数のビュー領域(たとえば、「スプリットスクリーン」)に分割され得る。実際、ボアスコープ14は、外部ソース(たとえば、モバイルデバイス22、クラウド24、コンピューティングシステム29)から、ターゲットを絞ったマルチメディア点検データを含むデータを受信し得る。
【0055】
加えて、微細制御データ206が通信され得る。たとえば、ボアスコープの関節部122および/またはPTZカメラ16を移動させるのに適した「寸動」データは、位置制御データ204よりも小さなインクリメントである。より具体的には、微細制御データ206は、(約0.5mm、0.05mm〜1cm、またはそれ以上)移動させるステップと、複数(たとえば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれ以上)の移動させるステップを含み得る。したがって、点検を受けているある特定の特徴をより良好に観察するために、NDTデバイス12の構成要素がより精密に配置され得る。位置制御データ204および微細制御データ206は、NDTデバイス12に通信可能に接続された仮想コントローラまたは物理コントローラによって生成され得る。
【0056】
画像、映像、テキスト、および/または音声データ208が加えて通信され得る。たとえば、モバイルデバイス22、クラウド24、および/またはクラウドに結合されたデバイス(たとえば、コンピューティングシステム29)は、画像および/または映像だけでなく、さらに点検すべきある特定の特徴を、どのように点検を進めるべきかについての説明を詳述する音声とともに、ボアスコープオペレータに示すのに有用な、オーバーレイ注釈を送り得る。ある特定の実施形態において、データ208は、点検手順を詳述するのに有用なトレーニングデータであり得る。他の実施形態では、データ208は、ある特定の機器をより完璧に点検する仕方についての命令を詳述した、熟練者から送信されたデータを含み得る。さらなる別の実施形態では、データ208は、点検を指示することおよび/または点検にフォーカスすることに有用な
図6からの受信データの自動解析後に、同受信データに基づいて、自動化されたエンティティ(たとえば、エキスパートシステム、ファジー論理システム、ニューラルネットワークシステム、ステートベクターマシン)によって送られる、データを含み得る。
【0057】
構成データ210もまた通信され得る。たとえば、NDTデバイス12に含まれるファイルシステムの更新、NDTデバイス12の再プログラム、NDTデバイス12の動作に有用なパラメータの設定、および/またはデバイス12の電子構成要素の再構成(たとえば、フラッシュアップグレード)のために使用されるデータが、NDT点検デバイス12に遠隔で送られ得る。実際、プログラミングおよびパラメータの設定は、遠隔で行われ得るので、より容易にNDTデバイスを最新の状態に維持し、デバイスの動作を改善する技法が提供される。異なるNDTデバイス12が異なるパラメータのセットを使用し得ることが理解されるべきである。限定ではなく例として、たとえば、NDTデバイス12の動作中に使用され、NDTデバイス12を遠隔制御するのに有用ないくつかのパラメータは、データの収集を開始し、データの収集を停止し、ファイルを保存し、ファイルに名前をつけるかまたは名前を変更し、利得を調節し、時間基準を調節し、渦電流探傷検査中にリフトオフ−ゼロイング信号を補償し、相回転を調節し、パーシステンスを調節し、プローブをバランシングし、ゲートを調節し(たとえば、振幅の調節、位置の調節)、カラーパレット−ソフト利得を調節し、信号の整流を変更し、パルサーフィルタを変更し、ズームインおよびズームアウトし、パルス幅を調節し、データフィルタ(たとえば、帯域幅)を調節し、パルス繰返し周波数を調節し、スイープアングルの開始/停止を調節し、スイープアングルのインクリメントを調節し、チャネルをオン/オフにし、データをフリーズさせ、データをクリア/消去し、スパンを調節し、フィルタを調節し、スポット位置を変更し、ディスプレイのタイプを変更し(たとえば、スポットディスプレイ、時間基準ディスプレイ、ウォーターフォールディスプレイ)、および/またはチャネルビューを変更するためのパラメータを含み得る。
【0058】
一実施形態では、とりわけ、仮想ネットワークコンピューティング(VNC)、リモートデスクトッププロトコル(RDP)、デスクトップ共有、といったクライアント−サーバ技法が、構成データ210を送り、NDTデバイス12の画面制御と相関するデータを受信するために使用され得る。同様に、遠隔ファイルシステム制御が、セキュアファイル転送プロトコル(ftp)、ftpオーバーセキュアシェル(SSH)、遠隔ファイル共有(RFS)、および/または(たとえば、クラウド24を使用してNDTデバイス12を通してファイルを記憶および検索する)分散ファイルシステム、といった技法を使用することにより提供され得る。ファイルが、追加され、名前を変更され、削除され、および/または更新され得る。同様に、ファイルフォルダおよび他のファイル記憶構造も同様に、名前を変更され、削除され、および/または更新され得る。
【0059】
力フィードバックデータ212が加えて通信され得る。たとえば、モバイルデバイス22のタッチスクリーンへのより力強い押下は、ボアスコープの関節部122をより迅速に移動させるのに有用なデータ212ということになり得る。同様に、触覚コントローラがコンピューティングデバイス29に結合され、力フィードバックデータを提供し得る。加えられる力が大きければ大きいほど、ボアスコープ14の関節部122のような構成要素の相関的な移動がより高速になる。力フィードバックデータ212が、他のデバイス、たとえば、物理ジョイスティック131、仮想ジョイスティック、クラウド24または(たとえば、モバイルデバイス22がWAP機能を提供している場合には)モバイルデバイス22によって結合されたコントローラを含む、NDTデバイス12にワイヤレスで結合された触覚コントローラにより提供され得ることに注意すべきである。他のデータ214は、NDTデバイス12を動作させるのに有用な更新されたデジタルマニュアルまたはヘルプマニュアル、点検を受けている機器(たとえば、ターボ機械18、航空機104)に関連するマニュアル、等を含み得る。したがって、ワイヤレスコンジット200は、計測情報(カーソルのプレースメント、計測値、ステレオマッチング)を含むがこれに限定されないボアスコープ固有の情報、MDI情報(現在のステージ、資産情報、参考資料)、現在のメニュー選択、先端部の温度/圧力、先端部の向き(先端部マップ、人工水平儀)、三次元位相計測(3DPM)レンジインジケーション、テキスト注釈、等といったNDTデバイス12の情報を通信し、変更またはそうでなければ修正変更するために使用されるであろう。ソフトウェア制御アプリケーションが、以下においてより詳細に説明されるように、タッチスクリーンボタンまたはソフトキーラベルによってネイティブな図形をレンダリングし、適宜、ユーザ入力を受理し得る。固定機能または動的機能のいずれかを有するハード物理ボタンもまた、入力を受理するために使用され得る。NDTデバイス12が第2のエンティティによって使用されるのと同時に、NDTデバイス12が第1のエンティティ(または2つ以上の遠隔エンティティ)によって制御され得ることに注意すべきである。実際、本明細書に説明される制御の実施形態は、複数の遠隔パーティを含む複数のパーティにデバイスを同時に制御することを可能にさせる。
図8は、たとえば、NDTデバイス12、モバイルデバイス22、コンピューティングシステム29、資産所有者302、点検ソリューションプロバイダ/機器製造業者304、規制エンティティ306、他のエンティティ308、資産の相手先商標製造会社(OEM)310、資産点検プロバイダ312、および/またはアプリケーション開発者314の間の共同実験室環境を提供するのに有用なNDTエコシステム300の実施形態を示す。NDTエコシステム300またはNDTエコシステム300の一部は、メモリ316に記憶され、プロセッサ318によって実行される、実行可能なコンピュータ命令によって実現され得る。メモリ316およびプロセッサ318は、コンピューティングサーバ、仮想マシン、ロードバランシングされたコンピューティングデバイス、等を含むがこれに限定されない、クラウド24の内部のシステムまたはクラウド24に接続されたシステムに含まれ得る。
【0060】
描かれている実施形態では、資産所有者302は、ターボ機械18、航空機104、および/または設備20、106のような機器および設備資産の所有者または賃借人を含み得る。点検ソリューションプロバイダ304は、点検154を含む処理150または処理150の構成要素を行うのに有用なソフトウェアおよびハードウェアを開発する(たとえば、NDTデバイス12のような機器を製造する)会社またはエンティティを含み得る。規制エンティティ306は、処理150の全部または一部を規制する州の機関および連邦機関を含み得る。他のエンティティ308は、クラウドコンピューティングサービス24を提供するエンティティ、たとえば、接続サービス(たとえば、有線および/またはワイヤレス接続)、バックエンドコンピューティングサービス(たとえば、クラウドベースのコンピュータ処理サービス、グリッドコンピューティングサービス、クラスタコンピューティングサービス、スーパーコンピューティングサービス、および/またはクラウドベースのストレージサービス)を提供するエンティティを含み得る。資産OEM310は、上述された機器および設備資産の製造業者を含む。資産点検プロバイダ312は、たとえば、点検154において使用される人員および機器を提供するエンティティを含む。
【0061】
アプリケーション開発者314は、コンピュータ実行可能なコンテンツ322(たとえば、モバイルアプリケーション、ウェブアプリケーション、デスクトップアプリケーション、デバイスドライバ、ファームウェア、構成ファイル、および構成関連のファイル)および/または非実行コンテンツ324(たとえば、機器のマニュアル、点検手順、トレーニング手順、規定文書、規定手順、音声、映像、テキスト、マルチメディア、インタラクティブなコンピュータシミュレーション、等)を含むデジタルコンテンツ320を書き得る、上述されたエンティティ302、304、306、308、310、312を含むがこれに限定されない任意のエンティティを含む。デジタルコンテンツは、NDTエコシステム300に含まれるリポジトリ(たとえば、データベース)に記憶され、デバイス12、22、および/または29により使用され、実行され、および/または表示され得る。加えて、またはあるいは、デジタルコンテンツ320は、クラウド24(またはクラウド24に結合されたシステム)の中に存在し得、NDTデバイス12は、クラウド24の中で(またはクラウド24に結合されたシステムの中で)デジタルコンテンツ320を使用し得る。すなわち、デジタルコンテンツ320は、クラウド24の中に存在し得、NDTデバイス12は、クラウド24を使用することによりコンテンツ320に接続し、コンテンツ320を実行し、表示し、またはそうでなければ使用し得る。アプリケーションは、NDTデバイス12、モバイルデバイス22、コンピューティングシステム29によって実行可能な、クラウド24において実行可能な、またはその組み合わせの、アプリケーションを含み得る。同様に、非実行コンテンツ324は、NDTデバイス12、モバイルデバイス22、およびコンピューティングシステム29を使用することにより見ることが可能であり得る。したがって、NDTエコシステム300を使用することによる共同作業は、NDTデジタルコンテンツ320についての着想の開始、NDTデジタルコンテンツ320の作成、分配、購入、管理、およびレベニューシェアを含み得る。
【0062】
たとえば、点検ソリューションプロバイダ304は、デジタルコンテンツ320(たとえば、アプリケーション)と、デジタルコンテンツ320を支援するためのハードウェアソリューションとを作成し得る。アプリケーション(および他のデジタルコンテンツ320)は、以下においてより詳細に説明されるデジタルコンテンツビルダ325を使用することにより作成および検査され得る。これらのアプリケーションは続いて、計画152、点検154、解析156、報告158、および/または共有160を含む処理150を支援するために、NDTデバイス12、モバイルデバイス22、および/またはコンピューティングシステム29で実行され得る。アプリケーションを含むデジタルコンテンツ320が、エンティティ302、304、306、308、310、312、および314のいずれか、サードパーティ、等により構築され、たとえば、デジタルコンテンツストア326を使用することにより分配され得る、ということに注意すべきである。デジタルコンテンツストア326は、パブリックストア328、プライベートストア330、および他のストア332を含み得る。パブリックストア328が、すべてのエンティティ302、304、306、308、310、312、および314によってアクセス可能なストアを含み得る一方で、プライベートストア330は、エンティティ302、304、306、308、310、312、および314のすべてのサブセットのうち、エンティティ302、304、306、308、310、312、および314の各々のサブセット(たとえば、ストア作成者により身元調査されたエンティティまたは他のもの)にのみ、アクセス可能なストアを含み得る。他のストア332は、ある特定のアイテムは公に販売される一方で、他のアイテムは身元調査された顧客にのみ販売される、ハイブリッドストア(たとえば、セミプライベートストア)を含み得る。たとえば、パブリックコンテンツはすべて販売され得、エンティティがアクセスを許可されるある特定のプライベートコンテンツもまた販売され得る。他のストア332は、加えて、またはあるいは、輸出規制品目のような政府制限品目を売買する政府許可を受けているエンティティの用命に応ずるストアを含み得る。さまざまな専門知識を有するエンティティによるさまざまなデジタルコンテンツ320の作成および分配を提供することにより、NDTエコシステム300は、向上した共同作業とより効率的な処理150とを提供することができる。
【0063】
引き続き
図8によると、デジタルコンテンツ320は加えて、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、データ解析サービスへのインターフェース、ハードウェアインターフェース(たとえば、NDTデバイス12のハードウェアへのソフトウェアインターフェース)、等といったある特定のプラットフォームケイパビリティを含み得る。同様のプラットフォームケイパビリティは、あるいは、または加えて、他のシステム336により提供され得、データ記憶サービスおよびデータ解析サービスといったサービスを提供するために使用され得る。点検ソリューションプロバイダ304はまた、ソフトウェアを使用すること、またはある特定のハードウェア(たとえば、NDTデバイス12の以前のモデルをレトロフィットさせるために使用されるWIFIモジュール)を使用することのいずれか、またはその組み合わせにより、たとえば、デバイス12、22、29のプラットフォームケイパビリティをアップグレードするのに適した技法を提供し得る。たとえば、点検ソリューションプロバイダ304は、デバイス12、22、および29における使用、実行、および/または表示に適したソフトウェアアプリケーションおよび他のコンテンツを作成し、コンテンツを、たとえば、デジタルストア326または他の分配チャネルに置き得る。NDTデバイス12でのデジタルコンテンツの自動更新、ソフトウェアおよびハードウェア資産の管理、デジタルコンテンツ320のより効率的な購入およびレベニューシェア、およびユーザプロファイルを維持するための改善された技法を含む、他の技法が、NDTエコシステム300のような本明細書において説明される技法を使用することにより、提供され得る。
【0064】
アプリケーション/コンテンツ開発者314は、たとえば、デジタルコンテンツビルダソフトウェア325を使用して、NDTデバイス12によって実行可能なまたは表示可能なアプリケーションおよび他のデジタルコンテンツ320(たとえば、ファームウェア、プラットフォームAPI、プラットフォーム支援ソフトウェア)を作成し得る。実際、アプリケーション開発者314の役割は、特定のNDT点検および/またはNDTデバイス12のためのNDTアプリケーションを構築することを含み得る。ある特定の実施形態において、NDTアプリケーションは、デジタルコンテンツビルダ325を使用して開発され得る。デジタルコンテンツビルディングソフトウェア325は、実行可能なコンテンツ322および非実行コンテンツ324を作成するのに有用な、言語コンパイラ、インタープリタ、エミュレータ(たとえば、NDTデバイス12のエミュレータ)、デバッギングフィーチャ、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)ビルダ、データベース接続ビルダ、等を含み得る。加えて、デジタルコンテンツビルディングソフトウェア325は、デジタルコンテンツ320の開発に有用な、「詰め込まれた」人間の専門家の知識と経験を含み得る、知識ベースシステム(たとえば、エキスパートシステム、エキスパート推論システム、ファジー論理システム、ヒューリスティック推論システム)を含む外部システム327との抱き合わせを含み得る。
【0065】
アプリケーション、トレーニングマニュアル、ユーザマニュアル、および関連づけられた他の文書を含むデジタルコンテンツ320が開発されると、アプリケーション開発者は、デジタルストア326による分配のためにデジタルコンテンツをアップロードし得る。描かれている実施形態では、自動化された認証システム329が、デジタルコンテンツ320の信頼性をチェックし得、デジタルコンテンツ320が、たとえば、点検ソリューションプロバイダ304によってパブリッシュされたパブリッシングガイドラインに準拠していることを保証し得る。加えて、デジタルコンテンツ320は、たとえば、デジタル証明書の作成、サードパーティ認証局との対話、デジタルコンテンツ320の暗号化、およびより一般的には、NDTエコシステム300へのセキュアなアクセスの提供、に適したセキュリティ/証明書システム331により処理され得る。
【0066】
上述されているように、エンティティ302、304、306、308、310、312、および314のすべてが、デジタルコンテンツ320を作成し得る。たとえば、資産OEM310または他のパーティが、NDTアプリケーションエコシステム300を通じて、点検マニュアル、点検手順、トレーニングマニュアル、トレーニング手順、マルチメディアコンテンツ、インタラクティブコンピュータシミュレーション、映像、ソフトウェアアプリケーション、等をパブリッシュし得る。実際、すべてのエンティティ302、304、306、308、310、312、および314が、同様のデジタルコンテンツを作成し、パブリッシュし得る。したがって、資産所有者302および/または資産点検プロバイダ312が、資産OEM310、点検ソリューションプロバイダ304、規制エンティティ306、および/または他のエンティティ308によって作成されたデジタルコンテンツ320を購入し、以下においてより詳細に説明されるように、更新コンテンツ320を「サブスクライブ」して更新コンテンツ320を受信し得る。資産点検プロバイダ312は、資産点検トレーニングコンテンツのようなデジタルコンテンツ320を作成し得るか、または、デジタルストア326を通じて点検サービスを販売し得る。同様に、アプリケーション開発者314は、処理150または処理150の一部を支援し、デバイス12、22、29によって実行可能な、さまざまなソフトウェアアプリケーションを販売し得る。エンティティ302、304、306、308、310、312、および314によって作成されたすべてのデジタルコンテンツ320は、デジタルコンテンツ320のより効率的な更新、デプロイ、等を提供するために、およびデジタル著作権管理(DRM)を含むコンテンツ320のライセンス供与の管理のために、たとえば、ライセンス供与/資産管理システム333を使用することにより管理され得る。他のシステム336は、クラウドベースのストレージシステム、スケーラブルな処理システム、データ解析システム、データベース、仮想マシン、ロードバランサ、等といった、クラウドコンピューティング24を支援するのに有用なシステムを含み得る。
【0067】
NDTデバイス12のアクセサリ、NDTデバイス12のためのハードウェアプラットフォームのアップグレード版、等といったハードウェアもまた、デジタルストア326を使用することにより購入され得る。NDTビジネスプラットフォームを提供することにより、NDTエコシステム300は、エンティティ302、304、306、308、310、312、および314の間のレベニューシェアを可能にし得る。たとえば、アプリケーション開発者314、資産OEM310、および点検ソリューションプロバイダ304が、レベニューシェアポリシーに入ることができる。NDTエコシステム300に関連する貸し方、借り方、およびより一般的には会計情報、を管理するのに有用な会計管理システム334が加えて提供され得る。たとえば、エンティティ302、304、306、308、310、312、および314の各々、および他のユーザは、システム334により管理される、1つ以上のストア326のアカウントを保持し得る。各々のエンティティ302、304、306、308、310、312、および314、および他のユーザに関連する販売および購入が続いて、それに応じて貸し方に記入されるかまたは借り方に記入され得る。関連するように、ライセンス供与/資産管理システム333が、NDTデバイス12やNDTデバイス12に関連づけられたデジタルコンテンツ320といった資産を管理するのに有用な、エンティティ302、304、306、308、310、312、および314のアカウントを保持し得る。たとえば、デジタルコンテンツ320が点検プロバイダ312によって購入されると、点検プロバイダ312は、ライセンス供与/資産管理システム333にログインして、以下においてより詳細に説明されるように、それらのアカウントにおいてリストされたソフトウェア資産(たとえば、デジタルコンテンツ320)および相関的なハードウェア資産(たとえば、点検される機器、NDTデバイス12)を見たり、ソフトウェア資産とハードウェア資産との間のリンクを作成したり、リンクを更新したり、リンクを削除したりすることができる。したがって、NDTデバイス12、モバイルデバイス22、およびコンピューティングシステム29は、デジタルコンテンツ320のランタイムライセンスを可能にするためにデジタルコンテンツ320とともにダウンロードされたライセンスを実施するために使用され得る、デジタル著作権管理(DRM)構成要素を含み得る。
【0068】
NDTデバイス12を使用している点検154の開始中、NDTデバイス12が続いてNDTエコシステム300に接続し得ると、すべての実行可能なコンテンツ322(たとえば、アプリケーション、構成ファイル、構成関連のファイル)が、対応する非実行コンテンツ324(たとえば、マニュアル、履歴点検結果、解析報告、トレーニングマルチメディア)とともに自動でダウンロードされ得、ダウンロードされたコンテンツを点検154中に使用するようにデバイス12が構成され得る。たとえば、デバイス12が特定の航空機104のテールナンバーを受信またはスキャンし得ると、航空機104のそのモデル、航空機104の構成要素(たとえば、エンジン、機体)、特定のテールナンバーの履歴ログ、テールナンバーについて行われた解析、整備ログ、動作ログ(たとえば、機器の動作および時間を記述する)、等に関連する全デジタルコンテンツ320がNDTデバイス12に自動でダウンロードされて、特定のテールナンバーの点検のためにNDTデバイス12が構成され得る。実際、シリアルナンバー、テールナンバー、等により識別される特定の機器を含む機器は、NDTデバイス12によって実行されるように構成されかつ特定の機器の点検にターゲットを絞った点検アプリケーションソフトウェアを含む、デジタルコンテンツ320のカスタムパッケージをダウンロードするように使用され得る。したがって、より効率的でフォーカスされた点検が実現され得る。実際、NDTエコシステム300を使用することにより、以下においてより詳細に説明されるように、たとえば、より効率的な購入、ライセンスの管理、NDTデバイス12のデプロイ、およびメンテナンス/アップデートを可能にするのに適したさまざまな処理が提供されることができる。NDTエコシステム300により提供される機能のすべては、NDTエコシステム300のたった1つの構成要素の中、構成要素の1つ以上の中、またはNDTエコシステム300の構成要素の任意の組み合わせの中に含まれ得る、ということに注意すべきである。たとえば、ある特定の実施形態において、デジタルストア326は、ライセンス供与/資産管理システム333、認証システム329、セキュリティ/証明書システム331、会計管理システム334、それらの組み合わせ、またはシステムによって提供されるケイパビリティのいずれかを含み得る。
【0069】
図9は、NDTエコシステム300を使用することにより分配され得るデジタルコンテンツ320の実施形態を描く。描かれている実施形態において、ライセンス供与/資産管理システム333は、コンテンツ320の分配の少なくとも2つのカテゴリ、すなわち、デジタルコンテンツ320のコピーが許可されない「ノーコピー」カテゴリ340と、デジタルコンテンツのコピーが完全に許可される「フルコピー」カテゴリ342とをサポートし得る。同様に、ライセンス供与/資産管理システム333は、コンテンツ320の編集の少なくとも2つのカテゴリをサポートし得る。たとえば、非創作者によるコンテンツの一部の編集が実施される(または編集が実施されない)、「リミテッドエディット」カテゴリ344がサポートされ得る。「フルエディット」カテゴリ346は、非創作者によるコンテンツ320の完全な編集が許可される場合に使用され得る。したがって、デジタルコンテンツ320は、コピーは実施されずに制限つきの編集が実施される「サードパーティロックド」デジタルコンテンツ348と、コピーは完全に許可されるが編集は制限つきで許可される「インハウスロックド」デジタルコンテンツ350とを含み得る。同様に、編集は完全に許可されるがコピーは許可されない「サードパーティオープン」デジタルコンテンツ352と、完全な編集と完全なコピーが許可される「インハウスオープン」デジタルコンテンツ354が提供され得る。DRMおよび他の技法が、カテゴリ340、342、344、および346を実施するためにライセンス供与/資産管理システム333により使用され得る。コンテンツは、デジタルストア326を使用することにより、および/または、NDTエコシステム300における他の分配チャネル(たとえば、ファイル転送プロトコル(ftp)サーバ、ウェブサーバ、クラウドベースのストレージドライブ)により、分配され得る。コンテンツ320はまた、SSD(ソリッドステートデバイス)、サムドライブ、NDT器具とモバイルデバイス(またはラップトップ/PC)との間の有線コンジット、等といったメディアデバイスを使用して送信され得る。
【0070】
したがって、顧客は、デジタルストア326および/または他の分配チャネルによって提供されたデジタルコンテンツ320を探し出すために、たとえば、フィルタリングされた検索、文脈検索、サーチアズユータイプ、ブール検索、等を使用して、オンラインデジタルコンテンツを検索し得る。所望のコンテンツ320が探し出されると、ユーザ(たとえば、エンティティ302、304、306、308、310、312、314、およびその他)は、会計管理システム334により管理されているアカウント情報とともにデジタルストア326を使用することにより、デジタルコンテンツの支払いをし得る。クレジットカード、デビットカード、購入注文、クーポン、銀行振込、オンライン決済(たとえば、ペイパル、ビットコイン)、等を含む複数の支払いオプションがサポートされ得る。時間ベースのライセンス(たとえば、年に一度期限切れになる年間ライセンス、無期限ライセンス、月間ライセンス、週間ライセンス)、シングルユースライセンスまたはパーユースライセンス(デジタルコンテンツ320の一度の使用後に期限切れになり、別の使用のために更新され得る)、データ駆動型ライセンス(たとえば、30日間のトライアルライセンス)、数量ベースのライセンス(たとえば、料金が使用時間単位および/または使用データ量単位である携帯電話のプランと同様)、等を含む、複数のライセンスタイプが、ライセンス供与/資産管理システム333によってサポートされ得、DRMが実施され得る。2つ以上のユーザ、および/またはNDTデバイス12、モバイルデバイス22、およびコンピューティングデバイス29による使用に適した、同一のデジタルコンテンツ320の複数の会員権もまた、購入され得る。
【0071】
顧客は続いて、点検手順のような購入されたコンテンツの一部を編集し得るか、または新たなコンテンツを作成し得るが、どちらも、
図9に関し上述されたように、(たとえば、デジタルストア326を使用することによる)NDTエコシステム300による分配のためである。ある特定のケースにおいて、顧客は、顧客によって身元調査されたユーザのみがデジタルコンテンツ320(およびハードウェアまたはサービス)を買うことができるプライベートストア330を作成し得る。他のケースでは、デジタルコンテンツ(およびハードウェアまたはサービス)が公に販売され得るパブリックストア328が、使用または作成され得る。他のストア332が、たとえば、輸出規制された商品およびサービスといった、制限された商品およびサービスを販売するために、使用され得る。
【0072】
顧客の資産(たとえば、コンテンツ320のようなソフトウェア資産およびNDTデバイス12のような関連づけられたハードウェア)のためのアカウントが、ライセンス供与/資産管理システム333を使用することにより提供され得る。複数のデバイス12、22、および/または29が、所与の単一のアカウントのために管理され得る。以下においてより詳細に説明されるように、デバイス12、22、および/または29を、購入されたデジタルコンテンツ320と同期させるのに適した、ワンタッチ同期/デプロイが提供され得る。したがって、デバイス12、22、および/または29は、地理的地域にわたり複数の言語で受け渡されるコンテンツを含むNDTコンテンツ320を最新の状態に保持され得る。
【0073】
ここで
図10を参照すると、図は、NDTストア326を使用することにより商品およびサービスを購入するのに適した処理400の実施形態を示すフローチャートである。処理400は、メモリ316に記憶され、プロセッサ318によって実行される、コンピュータ実行可能な命令を使用することにより実現され得る。描かれている実施形態において、ユーザ(たとえば、302、304、306、308、310、312、および/または314)は、NDT商品およびサービス(たとえば、デジタルコンテンツ320)を検索し得(ブロック402)、検索に基づいて製品詳細ページ403に向けられ得る。検索(ブロック402)は、NDTデバイス12、モバイルデバイス22、コンピューティングシステム29、またはそれらの組み合わせを使用することにより行われ得る。ユーザが続いて、オンラインカートに製品を追加し得る(ブロック406)。処理400は続いて、ユーザがログインしているかどうかを決定し得る(判定408)。ユーザがログインしていない場合には、ユーザが続いてログインし得る(ブロック410)。ユーザが続いて、アカウントを作成し得る(ブロック412)。ユーザがログインすると、支払い方法が決定され得る(判定414)。支払い方法が購入注文416である場合、ユーザは続いて購入注文(PO)情報を入力し得(ブロック418)、処理400は続いて領収書を示し得(ブロック420)、その後、デジタルストア326を使用することによるデジタルコンテンツ320のダウンロードを可能にし得(ブロック422)、アカウント情報を含むアプリケーションコンテンツ情報を「マイアプリ」システム(ブロック424)に追加し得る。ライセンス購入も同様に、「マイウォレット」システムに追加され得る。「マイアプリ」および「マイウォレット」といったシステムが、組み合わせられて単一のシステムにされ得ること、NDTエコシステム300の任意の単一の構成要素(たとえば、デジタルストア326)または構成要素の組み合わせにより提供され得ることが理解されるべきである。
【0074】
支払い方法がクーポン426を含むと決定された場合(判定414)、処理400は続いて、購入承認を求め得る(ブロック428)。承認されると、領収書が示され得(ブロック420)、「マイアプリ」(ブロック424)へのダウンロード(ブロック422)および/または更新が提供され得る。支払い方法がクレジットカード429を含むと決定された場合(判定414)、処理400は、クレジットカード429の情報が保存されているかどうかを決定し得る(判定430)。情報が保存されている場合、処理400は続いて、住所、有効期限、等といった情報の確認を可能にし得(ブロック432)、続いて購入承認を求め得る(ブロック434)。カード情報が受理された場合(判定436)、領収書が示され得(ブロック420)、「マイアプリ」(ブロック424)へのダウンロード(ブロック422)および/または更新が提供され得る。カードが受理されない場合(判定436)、処理400は、判定414に戻って反復し得、支払い方法を尋ね得る。
【0075】
カード情報が保存されていない場合(判定430)、ユーザは、請求先住所、氏名、日付、セキュリティナンバー、等といったクレジットカード情報を入力し得る(ブロック438)。処理400は続いて、購入承認を求め得る(ブロック440)。残高があることが決定された場合(判定442)、処理400は、判定414を反復し得、支払い方法を尋ね得る。残高がない場合、処理400は、領収書を示し得(ブロック420)、「マイアプリ」(ブロック424)へのダウンロード(ブロック422)および/または更新が提供され得る。したがって、さまざまな支払い方法が、オンラインストア326においてデジタルコンテンツ320を含む商品およびサービスを購入するために使用され得る。
【0076】
図11は、ライセンス供与/資産管理システム333を使用したライセンスの割り当ておよび/または解除に適した処理450の実施形態を示すフローチャートである。処理450は、メモリ316に記憶され、プロセッサ318によって実行される、コンピュータ実行可能な命令を使用することにより実現され得る。描かれている実施形態において、ユーザは、「マイウォレット」システム452にログインし得る。システム452は、購入されたライセンス、たとえば、NDTデバイス12、モバイルデバイス22、および/またはコンピューティングシステム29においてある特定のデジタルコンテンツ320を使用するためのライセンスを含み得る。ユーザ(たとえば、302、304、306、308、310、312、および314)が、システム452を使用して、たとえば、所望のNDTデバイス12、モバイルデバイス22、コンピューティングシステム29、および/または一般的にはユーザに、ライセンスを割り当て得る(ブロック454)。しかしながら、ライセンスが利用可能でないと決定された場合(判定456)、処理450は、エラーメッセージを発行し得る(ブロック458)。ライセンスは利用可能であるが(判定456)、二重ライセンスがあると決定された場合(判定460)、処理450は、エラーメッセージを発行し得る(ブロック458)。
【0077】
二重に存在しないと決定された場合(判定460)、処理450は、デバイス12、22、および/または29のオブジェクトを更新し、ユーザライセンスのカウントをディクリメントし得る(ブロック462)。オブジェクトは、コンテンツ320を対応するデバイス12、22、および/または29と同期させるために使用され得る、物理デバイス12、22、および/または29の仮想表現またはオンライン表現であり得る。処理450は続いて、たとえば電子メールにより、ライセンスの割り振りの承認を発行し得る(ブロック464)。
【0078】
物理デバイス12、22、および/または29に割り振られているライセンスを解除するために(ブロック466)、処理450は、たとえば「マイウォレット」システム452によって保持されているデバイスリストから、たとえばユーザ入力により、デバイスを選択し得る(ブロック468)。処理450は続いて、更新(たとえば、ライセンスの解除)が、
図12においてより詳細に説明される次の同期で行われ得ることを、ユーザに通知し得る(ブロック470)。同期(ブロック473)が行われる一方で、遅延が存在し得る(ブロック472)。同期(ブロック473)の後、処理450は、物理デバイス12、22、および/または29に関連づけられたオブジェクトを更新し、ライセンスカウントをインクリメントし得(ブロック474)、続いて、たとえば電子メールにより、ライセンスの解除の承認を発行し得る(ブロック476)。したがって、ライセンスは、デバイス12、22、および/または29のいずれかに割り当てられるか、または割り当て解除され得る。ライセンスは、実行する権利、使用する権利、表示する権利、またはそれらの組み合わせを管理するために使用され得る。たとえば、実行する権利は、デバイス12、22、29、またはクラウド24においてコンテンツを実行する権利を含み得る。使用する権利は、著作権により提供される権利(たとえば、コンテンツ320をコピーし、コンテンツ320の派生作品を作成する権利)、コンテンツ320をパブリッシュし、コンテンツ320を販売し、コンテンツ320をホスティングするコンピューティングシステムにアクセスし、エンジニアコンテンツ320をリバースする権利、コンテンツ320のアクセス制御に基づいた権利(たとえば、DRM権)、等を含み得る。ライセンス供与は、クラウド24および/またはデバイス12、22、29に記憶されたライセンスを含み得る。クラウド24に記憶される場合、デバイス12、22、29は、たとえば、任意のコンテンツ320を実行、使用、および/または表示する際の任意の制限について、クラウドベースのライセンスを照合し得る。
【0079】
図12は、デバイス12、22、および/または29を、たとえば、購入され、ライセンス供与されたデジタルコンテンツ320と同期させるのに適した処理480の実施形態を描いたフローチャートである。処理480は、メモリ316に記憶され、プロセッサ318によって実行される、コンピュータ実行可能な命令を使用することにより実現され得る。描かれている実施形態において、ユーザは、デバイスメニュー482にインターフェース接続して、「同期」アクティビティを選択し得る(ブロック484)。同期アクティビティはまた、たとえば、デジタルコンテンツ320が変更されたことが導出されると、または、デジタルコンテンツ320の変更(たとえば、追加、更新、削除)の通知が受信されると、自動で実行され得る。同期(ブロック484)はまた、デバイス12、22、29のいずれかが起動されると行われるか、または、繰り返し(たとえば、1時間、1日、1週間、1か月、1年に一度)行われるようにスケジューリングされ得る。管理者もしくは他の人間、またはソフトウェアエンティティがまた、たとえば、所望される場合、または、デジタルコンテンツの変更の通知が受信される(たとえば、電子メールが受信される)と、同期アクティビティ(ブロック484)を遠隔で開始し得る。加えて通知がデバイス12、22、29に送られ得ると、デバイス12、22、29が、たとえば、同期(ブロック484)を開始するためにアクティブ化するボタン、メニューアイテム、またはコントトールとともに、通知を表示し得る。処理480は続いて、デバイス12、22、および/または29が、たとえば、以下において
図13に関しより詳細に説明されるデバイスデータベースの中に見つかるかどうかを決定し得る(ブロック486)。デバイスがデバイスデータベースにないと決定された場合(判定486)、処理480は、エラーメッセージを発行し(ブロック488)、終了し得る。デバイスがデバイスデータベースにあると決定された場合(判定486)、処理480は続いて、デバイス12、22、および/または29に購入され、ライセンス供与されたコンテンツ320をダウンロードするのに十分なメモリスペースがデバイス12、22、および/または29にあるかどうかを決定し得る(ブロック490)。コンテンツの同期のための決定要因(ブロック490)はまた、NDT器具のファームウェア/OSソフトウェア、および所望のデジタルコンテンツ320との互換性を含み得る。たとえば、ある特定のデジタルコンテンツ320およびそのコンテンツ内のフィーチャは、NDT器具のある特定のハードウェア/ソフトウェアプラットフォームおよび/またはファームウェア/OSソフトウェアのバージョンでのみ実行され得る。十分なスペースがないことまたはNDTデバイス12が所望のコンテンツ320と互換性がないことが決定された場合(判定490)、処理480は続いて、デジタルコンテンツ320のサブセット、たとえば、メモリに収まり得るおよび/またはNDTデバイス12と互換性がある実行可能なアプリケーション322の選択を可能にし得る(ブロック492)。
【0080】
十分なスペースがあると決定された場合(判定490)、処理480は続いて、ファームウェアを含み得る選択されたコンテンツ320をデバイスのメモリにインクリメンタルに同期させ得る(ブロック494)。たとえば、メモリが、コンテンツ320を追加するためにインクリメンタルに「フラッシュ」され得る。コンテンツ320が追加されると、処理480は続いて、コンテンツ320の同期を示すステータスメッセージを表示し得る(ブロック496)。より効率的なNDTベースの同期処理480を可能にすることにより、本明細書に説明される技法は、エンティティおよび地理にわたってより容易に分配されるさまざまなコンテンツ320を提供することができる。
【0081】
ここで
図13を参照すると、図は、NDTデバイス12、モバイルデバイス22、および/またはコンピューティングシステム29のようなデバイスをNDTエコシステム300に追加するのに適した処理500の実施形態を示すフローチャートである。たとえば、ユーザ(たとえば、302、304、306、308、310、312、および314)が、ライセンス供与/資産管理システム333にログインし、「マイインストゥルメント」システム502を使用して、デバイスを追加し得る(ブロック504)。描かれている実施形態において、デバイスは、デバイス12、22、および/または29自身でデバイスの割り当て(たとえば、ボタン、メニューアイテム)をアクティブ化することまたはクリックすること(ブロック506)により追加され得、デバイス12、22、および/または29自身はまた、システム502と通信し得る。たとえばシステム502によって送られる、アクティブ化パスキーが、デバイス12、22、および/または29、または別のデバイスのいずれかで受信され得る(ブロック508)。ユーザが続いて、シリアルナンバーおよびアクティブ化キーを画面(たとえば、マイイントゥルメント画面)に入力し得るか(ブロック510)、または、たとえば、ストア326によって保持されているデバイスリストに追加されるデバイスを識別するのに使用される他の識別情報を入力し得る。情報は、妥当性についてチェックされ得(判定512)、成功しなかった場合、処理500は、エラーメッセージを発行し得る(ブロック514)。情報が妥当であると決定された場合(判定512)、処理500は、デバイスを、たとえばユーザのアカウントにリンクさせられた、デバイスデータベースに追加し得、実行を完了し得る(ブロック516)。別の実施形態では、デバイス12、22、29に埋め込まれたまたはデバイスに追加された情報が、デバイスを自動で認証するために使用され得る。したがって、処理500は、エコシステム300への参加のためにデバイス12、22、および/または29をより効率的に作動させるかまたはそうでなければ追加し得る。
【0082】
本発明の技術的効果は、資産所有者、点検ソリューションプロバイダ、規制エンティティ、資産OEM、資産点検プロバイダ、およびアプリケーション開発者を含むがこれに限定されない、パーティ間の共同作業を増大させるのに有用なNDTエコシステムを提供することを含む。
【0083】
記載されたこの説明は、ベストモードを含む発明を開示し、また、任意のデバイスまたはシステムの製造および使用と組み込まれた任意の方法の実行とを含む発明の実現をいずれの当業者にも可能にさせるための、例を使用する。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が想到する他の例を含み得る。そのような他の例は、それらが特許請求の範囲の文字通りの言語と異ならない構造要素を有する場合、または、それらが特許請求の範囲の文字通りの言語との実質的な差を有しない均等な構造要素を含む場合、特許請求の範囲内であるように意図される。