(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記静電容量の変化量は、前記圧力電極と前記基準電位層との間の距離の変化による、前記圧力電極の自己静電容量の変化量である、請求項1または2に記載のタッチ入力装置。
ガラスまたはプラスチックで構成された上部基板層及びガラスまたはプラスチックで構成された下部基板層、及び前記上部基板層と前記下部基板層との間に液晶層または有機物層を備えるディスプレイパネルに圧力電極を形成する方法であって、
前記圧力電極形成方法は、
前記下部基板層の下部面に圧力電極を直接形成する段階と、
前記形成された圧力電極上に絶縁層を形成する段階と、
前記圧力電極と前記絶縁層とが形成された前記下部基板層に保護層を形成した後に、前記下部基板層を反転させる段階と、
反転した前記下部基板層の上部面に液晶層または有機物層を形成する段階と、
前記液晶層または有機物層の上部に前記上部基板層を形成する段階と、
を含む、圧力電極形成方法。
前記圧力電極を形成する段階は、フォトリソグラフィ、エッチングレジストまたはエッチングペーストを用いた食刻工程のいずれか一つを用いて、前記圧力電極を形成する、請求項7に記載の圧力電極形成方法。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明を実施することができる特定の実施形態を示した図面を参照しつつ、本発明を詳しく説明する。添付の図面に示された特定の実施形態に対して、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が、本発明を実施するのに十分なように詳しく説明する。特定の実施形態以外の他の実施形態は互いに異なるが、相互に排他的である必要はない。なお、後述する詳細な説明は、限定的な意味として取ろうとするのではないことを理解しなければならない。
【0024】
添付図面に示された特定の実施形態に対する詳細な説明は、それに伴う図面と関連して読まれることになり、図面は全体発明の説明に対する一部と見なされる。方向や指向性に対する言及は説明の便宜のためのものに過ぎず、いかなる方式でも本発明の権利範囲を制限する意図を持たない。
【0025】
具体的に、「下、上、水平、垂直、上側、下側、上方、下方、上部、下部」などの位置を示す用語や、これらの派生語(例えば、「水平に、下方に、上方に」など)は、説明されている図面と関連説明を全て参照して理解されなければならない。特に、このような相対語は、説明の便宜のためのものに過ぎないため、本発明の装置が特定の方向に構成されたり動作しなければならないことを要求はしない。
【0026】
また、「装着された、付着された、連結された、続いた、相互連結された」などの構成間の相互結合関係を示す用語は、別の言及がない限り、個別の構成が直接的あるいは間接的に付着あるいは連結されたり固定された状態を意味することができ、これは、移動可能に付着、連結、固定された状態だけでなく、移動不可能な状態まで併せる用語と理解されなければならない。
【0027】
本発明によるタッチ入力装置は、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレットPC、ノートブック、PDA(personal digital assistants)、MP3プレーヤ、カメラ、ビデオカメラ、電子辞典などのような携帯可能な電子製品をはじめとして、家庭用PC、TV、DVD、冷蔵庫、エアコン、電子レンジなどの家庭用電子製品に用いることがでできる。また、本発明によるディスプレイモジュールを含む圧力検出可能なタッチ入力装置は、産業用制御装置、医療装置などのディスプレイと入力のための装置を必要とする全ての製品に制限なしに用いることができる。
【0028】
以下、添付される図面を参照して、本発明の実施形態によるタッチ入力装置を説明する。以下では、静電容量方式のタッチセンサパネル100及び圧力検出モジュール400を例示するが、任意の方式でタッチ位置及び/又はタッチ圧力を検出することができるタッチセンサパネル100及び圧力検出モジュール400が適用され得る
【0029】
図1は、本発明の一実施形態による静電容量方式のタッチセンサパネル100及びこの動作のための構成の概略図である。
図1を参照すると、本発明の実施形態によるタッチセンサパネル100は、複数の駆動電極TX1〜TXn及び複数の受信電極RX1〜RXmを含み、前記タッチセンサパネル100の動作のために前記複数の駆動電極TX1〜TXnに駆動信号を印加する駆動部120、及びタッチセンサパネル100のタッチ表面に対するタッチによって変化する静電容量の変化量に対する情報を含む感知信号を受信して、タッチ及びタッチ位置を検出する感知部110を含んでもよい。
【0030】
図1に示されたように、タッチセンサパネル100は、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmとを含んでもよい。
図1においては、タッチセンサパネル100の複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmとが直交アレイを構成することが示されているが、本発明はこれに限定されず、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmが対角線、同心円、及び3次元ランダム配列などをはじめとする任意の数の次元、及びこの応用配列を有するようにすることができる。ここで、n及びmは、量の整数として互いに同じか、もしくは異なる値を有してもよく、実施形態により大きさが変わってもよい。
【0031】
図1に示されたように、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmとは、それぞれ互いに交差するように配列されてもよい。駆動電極TXは、第1軸方向に延びた複数の駆動電極TX1〜TXnを含み、受信電極RXは、第1軸方向と交差する第2軸方向に延びた複数の受信電極RX1〜RXmを含んでもよい。
【0032】
本発明の実施形態によるタッチセンサパネル100において、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmとは、互いに同一の層に形成されてもよい。例えば、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmとは、絶縁膜(図示せず)の同一の面に形成されてもよい。また、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmは、互いに異なる層に形成されてもよい。例えば、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmは、一つの絶縁膜(図示せず)の両面にそれぞれ形成されてもよく、又は、複数の駆動電極TX1〜TXnは、第1絶縁膜(図示せず)の一面に、そして複数の受信電極RX1〜RXmは、前記第1絶縁膜と異なる第2絶縁膜(図示せず)の一面上に形成されてもよい。
【0033】
複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmとは、透明伝導性物質(例えば、酸化スズ(SnO
2)及び酸化インジウム(In
2O
3)等からなるITO(Indium Tin Oxide)又はATO(Antimony Tin Oxide))等から形成されてもよい。しかし、これは単に例示に過ぎず、駆動電極TX及び受信電極RXは、他の透明伝導性物質又は不透明伝導性物質から形成されてもよい。例えば、駆動電極TX及び受信電極RXは、銀インク(silver ink)、銅(copper)又は炭素ナノチューブ(CNT:Carbon Nanotube)のうち少なくとも何れか一つを含んで構成されてもよい。また、駆動電極TX及び受信電極RXは、メタルメッシュ(metal mesh)で具現されるか、もしくは銀ナノ(nano silver)物質から構成されてもよい。
【0034】
本発明の実施形態による駆動部120は、駆動信号を駆動電極TX1〜TXnに印加することができる。本発明の実施形態において、駆動信号は、第1駆動電極TX1から第n駆動電極TXnまで順次一度に一つの駆動電極に対して印加されてもよい。このような駆動信号の印加は、再度反復して成されてもよい。これは単に例示に過ぎず、実施形態により多数の駆動電極に駆動信号が同時に印加されてもよい。
【0035】
感知部110は、受信電極RX1〜RXmを介して駆動信号が印加された駆動電極TX1〜TXnと受信電極RX1〜RXmとの間に生成された静電容量Cm:101に関する情報を含む感知信号を受信することによって、タッチの有無及びタッチ位置を検出することができる。例えば、感知信号は、駆動電極TXに印加された駆動信号が駆動電極TXと受信電極RXとの間に生成された静電容量Cm:101によりカップリングされた信号であってもよい。このように、第1駆動電極TX1から第n駆動電極TXnまで印加された駆動信号を受信電極RX1〜RXmを介して感知する過程は、タッチセンサパネル100をスキャン(scan)すると指称することができる。
【0036】
例えば、感知部110は、それぞれの受信電極RX1〜RXmとスイッチを介して連結された受信機(図示せず)を含んで構成されてもよい。前記スイッチは、該受信電極RXの信号を感知する時間区間にオン(on)になって、受信電極RXから感知信号が受信機で感知されるようにする。受信機は、増幅器(図示せず)及び増幅器の負(−)入力端と増幅器の出力端との間、すなわち帰還経路に結合された帰還キャパシタを含んで構成されてもよい。この時、増幅器の正(+)入力端は、グランド(ground)に接続されてもよい。また、受信機は、帰還キャパシタと並列に連結されるリセットスイッチをさらに含んでもよい。リセットスイッチは、受信機によって遂行される電流から電圧への変換をリセットすることができる。増幅器の負入力端は、該受信電極RXと連結されて静電容量Cm:101に対する情報を含む電流信号を受信した後、積分して電圧に変換することができる。感知部110は、受信機を介して積分されたデータをデジタルデータに変換するADC(図示せず:analog to digital converter)をさらに含んでもよい。この後、デジタルデータはプロセッサ(図示せず)に入力されて、タッチセンサパネル100に対するタッチ情報を取得するように処理され得る。感知部110は受信機とともに、ADC及びプロセッサを含んで構成されてもよい。
【0037】
制御部130は、駆動部120と感知部110の動作を制御する機能を遂行することができる。例えば、制御部130は、駆動制御信号を生成した後、駆動部120に伝達して駆動信号が所定の時間にあらかじめ設定された駆動電極TXに印加されるようにすることができる。また、制御部130は、感知制御信号を生成した後、感知部110に伝達して感知部110が所定の時間にあらかじめ設定された受信電極RXから感知信号の入力を受けて、あらかじめ設定された機能を遂行するようにすることができる。
【0038】
図1において、駆動部120及び感知部110は、本発明の実施形態によるタッチセンサパネル100に対するタッチの有無及びタッチ位置を検出することができるタッチ検出装置(図示せず)を構成することができる。本発明の実施形態によるタッチ検出装置は、制御部130をさらに含んでもよい。本発明の実施形態によるタッチ検出装置は、タッチセンサパネル100を含むタッチ入力装置1000において、タッチセンシング回路であるタッチセンシングIC(touch sensing Integrated Circuit)上に集積されて具現されてもよい。タッチセンサパネル100に含まれた駆動電極TX及び受信電極RXは、例えば、伝導性トレース(conductive trace)及び/又は回路基板上に印刷された伝導性パターン(conductive pattern)等を介してタッチセンシングIC(図示せず)に含まれた駆動部120及び感知部110に連結されてもよい。タッチセンシングICは、伝導性パターンが印刷された回路基板、例えば、第1印刷回路基板(以下、第1PCBと指称)上に位置することができる。実施形態により、タッチセンシングIC150は、タッチ入力装置1000の作動のためのメインボード上に実装されていてもよい。
【0039】
以上で詳しく見てみたように、駆動電極TXと受信電極RXの交差地点ごとに所定値の静電容量Cが生成され、指のような客体がタッチセンサパネル100に近接する場合、このような静電容量の値が変更され得る。
図1において、前記静電容量は、相互静電容量Cmを表わしてもよい。このような電気的特性を感知部110で感知し、タッチセンサパネル100に対するタッチの有無及び/又はタッチ位置を感知することができる。例えば、第1軸と第2軸とからなる2次元平面からなったタッチセンサパネル100の表面に対するタッチの有無及び/又はその位置を感知することができる。
【0040】
より具体的に、タッチセンサパネル100に対するタッチが生じる時、駆動信号が印加された駆動電極TXを検出することによって、タッチの第2軸方向の位置を検出することができる。これと同様に、タッチセンサパネル100に対するタッチの際に受信電極RXを介して受信された受信信号から静電容量の変化を検出することによって、タッチの第1軸方向の位置を検出することができる。
【0041】
以上で、タッチセンサパネル100として相互静電容量方式のタッチセンサパネルが詳しく説明されたが、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、タッチの有無及びタッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100は、上述した方法以外の自己静電容量方式、表面静電容量方式、プロジェクテッド(projected)静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(SAW:surface acoustic wave)、赤外線(infrared)方式、光学的イメージング方式(optical imaging)、分散信号方式(dispersive signal technology)、及び音声パルス認識(acoustic pulse recognition)方式など、任意のタッチセンシング方式を用いて具現されてもよい。
【0042】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、タッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100は、ディスプレイモジュール200の外部又は内部に位置してもよい。
【0043】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000のディスプレイモジュール200は、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、有機発光表示装置(Organic Light Emitting Diode:OLED)などに含まれたディスプレイパネルであってもよい。これにより、使用者はディスプレイパネルに表示された画面を視覚的に確認しながら、タッチ表面にタッチを遂行して入力行為を遂行することができる。この時、ディスプレイモジュール200は、タッチ入力装置1000の作動のためのメインボード(main board)上の中央処理ユニットであるCPU(central processing unit)又はAP(application processor)などから入力を受けて、ディスプレイパネルに所望する内容をディスプレイするようにする制御回路を含んでもよい。このような制御回路は、第2印刷回路基板(以下、「第2PCBと指称)に実装されてもよい。この時、ディスプレイパネル200の作動のための制御回路は、ディスプレイパネル制御IC、グラフィック制御IC(graphic controller IC)、及びその他のディスプレイパネル200の作動に必要な回路を含んでもよい。
【0044】
図2a〜
図2eは、本発明の実施形態によるタッチ入力装置において、ディスプレイモジュールに対するタッチセンサパネルの相対的な位置を例示する概念図である。
【0045】
まず、
図2a〜
図2cを参照して、LCDパネルを用いるディスプレイモジュール200に対するタッチセンサパネル100の相対的な位置を説明することにする。
【0046】
本願明細書において、図面符号200はディスプレイモジュールを指し示すが、
図2a〜
図2e及びこれに対する説明において、図面符号200はディスプレイモジュールだけでなく、ディスプレイパネルを指し示すことができる。
図2a〜
図2cに示されたように、LCDパネルは、液晶セル(liquid crystal cell)を含む液晶層250、液晶層250の両端に電極を含む第1ガラス層261と第2ガラス層262、そして、前記液晶層250と対向する方向として前記第1ガラス層261の一面に第1偏光層271及び前記第2ガラス層262の一面に第2偏光層272を含んでもよい。この時、第1ガラス層261は、カラーフィルタガラス(color filter glass)であってもよく、第2ガラス層262は、TFTガラス(TFT glass)であってもよい。
【0047】
当該技術分野の当業者には、LCDパネルがディスプレイ機能を遂行するために他の構成をさらに含んでもよく、変形が可能であることは自明であろう。
【0048】
図2aは、タッチ入力装置1000において、タッチセンサパネル100がディスプレイモジュール200の外部に配置されたものを示す。タッチ入力装置1000に対するタッチ表面は、タッチセンサパネル100の表面であってもよい。
図2aにおいて、タッチ表面になり得るタッチセンサパネル100の面は、タッチセンサパネル100の上部面になってもよい。また、実施形態により、タッチ入力装置1000に対するタッチ表面は、ディスプレイモジュール200の外面になってもよい。
図2aにおいて、タッチ表面になり得るディスプレイモジュール200の外面は、ディスプレイモジュール200の第2偏光層272の下部面になってもよい。この時、ディスプレイモジュール200を保護するために、ディスプレイモジュール200の下部面は、ガラスのようなカバー層(図示せず)で覆われていてもよい。
【0049】
図2b及び2cは、タッチ入力装置1000において、タッチセンサパネル100がディスプレイパネル200の内部に配置されたものを示す。この時、
図2bでは、タッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100が、第1ガラス層261と第1偏光層271との間に配置されている。この時、タッチ入力装置1000に対するタッチ表面は、ディスプレイモジュール200の外面として
図2bにおいて上部面又は下部面になってもよい。
図2cでは、タッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100が、液晶層250に含まれて具現される場合を例示する。この時、タッチ入力装置1000に対するタッチ表面は、ディスプレイモジュール200の外面として
図2cにおいて上部面又は下部面になってもよい。
図2b及び
図2cにおいて、タッチ表面になり得るディスプレイモジュール200の上部面又は下部面は、ガラスのようなカバー層(図示せず)で覆われていてもよい。
【0050】
以上では、本発明の実施形態によるタッチセンサパネル100に対するタッチの有無及び/又はタッチの位置を検出することを説明したが、本発明の実施形態によるタッチセンサパネル100を用いてタッチの有無及び/又は位置とともに、タッチの圧力の大きさを検出することができる。また、タッチセンサパネル100と別個にタッチ圧力を検出する圧力検出モジュールをさらに含んでタッチの圧力の大きさを検出することも可能である。
【0051】
次に、
図2d及び
図2eを参照して、OLEDパネルを用いるディスプレイモジュール200に対するタッチセンサパネル100の相対的な位置を説明することにする。
図2dは、タッチセンサパネル100は、偏光層282と第1ガラス層281との間に位置し、
図2eは、タッチセンサパネル100が、有機物層280と第2ガラス層283との間に位置する。ここで、第1ガラス層281は、エンカプセレーションガラス(Encapsulation glass)からなってもよく、第2ガラス層283は、TFTガラス(TFT glass)からなってもよい。タッチセンシングに対しては上述したため、それ以外の構成に対してのみ簡略に説明をすることにする。
【0052】
OLEDパネルは、蛍光または燐光有機物薄膜に電流を流すと、電子と正孔が有機物層で結合して光が発生する原理を利用した自己発光型ディスプレイパネルとして、発光層を構成する有機物質が光の色を決定する。
【0053】
具体的に、OLEDは、ガラスやプラスチック上に有機物を塗布して電気を流せば、有機物が光を発散する原理を利用する。すなわち、有機物の陽極と陰極にそれぞれ正孔と電子を注入して発光層に再結合させれば、エネルギーが高い状態である励起子(excitation)を形成し、励起子はエネルギーが低い状態に落ちてエネルギーが放出されながら特定の波長の光が生成される原理を利用するものである。この時、発光層の有機物によって光の色が変わる。
【0054】
OLEDは、ピクセルマトリックスを構成しているピクセルの動作特性により、ライン駆動方式のPM−OLED(Passive−matrix Organic Light−Emitting Diode)と個別駆動方式のAM−OLED(Active−matrix Organic Light−Emitting Diode)が存在する。両者は共にバックライトを必要としないため、ディスプレイモジュールを非常に薄く具現することができ、角度によって明暗比が一定であり、温度による色再現性が良いという長所を有する。また、未駆動ピクセルは電力を消耗しないという点で非常に経済的である。
【0055】
動作面において、PM−OLEDは、高い電流でスキャニング時間(scanning time)の間だけ発光をして、AM−OLEDは、低い電流でフレーム時間(frame time)の間継続して発光状態を維持する。したがって、AM−OLEDはPM−OLEDに比べて解像度が良く、大面積のディスプレイパネルの駆動が有利であり、電力消耗が少ないという長所がある。また、薄膜トランジスタ(TFT)を内蔵して各素子を個別的に制御できるため、精巧な画面を具現するのが容易である。
【0056】
図2d及び
図2eに示されたように、基本的にOLED(特に、AM−OLED)パネルは、偏光層282、第1ガラス層281、有機物層280及び第2ガラス層283を含む。ここで、第1ガラス層281はエンカプセレーションガラスであり、第2ガラス層283はTFTガラスであってもよいが、これに限定されない。
【0057】
また、有機物層280は、HIL(Hole Injection Layer、正孔注入層)、HTL(Hole Transfer Layer、正孔輸送層)、EIL(Electron Injection Layer、電子注入層)、ETL(Electron Transfer Layer、電子輸送層)、EML(Emission Material Layer、発光層)を含んでもよい。
【0058】
各層について簡略に説明すると、HILは、正孔を注入させ、CuPcなどの物質を用いる。HTLは、注入された正孔を移動させる機能をして、主に、正孔の移動性(hole mobility)が良い物質を用いる。HTLは、アリールアミン(arylamine)、TPDなどが用いられてもよい。EILとETLは、電子の注入と輸送のための層であり、注入された電子と正孔はEMLで結合して発光する。EMLは、発光する色を具現する素材として、有機物の寿命を決定するホスト(host)と色感と効率を決決定する不純物(dopant)から構成される。これは、OLEDパネルに含まれる有機物層280の基本的な構成を説明したに過ぎず、本発明は、有機物層280の層構造や素材などに限定されない。
【0059】
有機物層280は、アノード(Anode)(図示せず)とカソード(Cathode)(図示せず)との間に挿入され、TFTがオン(On)状態になれば、駆動電流がアノードに印加されて正孔が注入され、カソードには電子が注入されて、有機物層280に正孔と電子が移動して光を発散する。
【0060】
上では、本発明の実施形態によるタッチセンサパネル100によるタッチ位置検出について説明したが、本発明の一実施形態によるタッチセンサパネル100を用いて、タッチの有無及び/又は位置とともに、タッチの圧力の大きさを検出することもできる。また、タッチセンサパネル100と別個にタッチ圧力を検出する圧力検出モジュールをさらに含んで、タッチの圧力の大きさを検出することも可能である。以下では、圧力検出モジュールを用いたタッチ圧力検出について詳しい説明を続けることにする。
【0061】
本発明によるタッチ入力装置1000は、上述したタッチセンサパネル100を介してタッチ位置を検出し、ディスプレイモジュール200と基板300との間に圧力検出モジュール400を配置して、タッチ圧力を検出することができる。
【0062】
以下では、本発明によるタッチ入力装置1000の圧力検出モジュール400によるタッチ圧力検出とその構造について説明することにする。
【0063】
図3a及び
図3bは、相互静電容量(mutual capacitance)の変化量を検出して、タッチ圧力検出を遂行する方式と構造を示す。
図3a及び
図3bに示された圧力検出モジュール400は、例えばエアギャップ(air−gap)からなるスペーサ層420を含むが、他の実施形態においては、スペーサ層420が衝撃吸収物質からなるか、もしくは誘電物質(dielectric material)で満たされてもよい。
【0064】
圧力検出モジュール400は、スペーサ層420内に位置する圧力電極450、460を含んでもよい。ここで、圧力電極450、460は、多様な方式でディスプレイモジュール200の下部に形成されてもよい。これと関連しては、下でさらに詳しく説明することにする。圧力電極450、460は、ディスプレイパネルの後面に含まれるので、透明物質と不透明物質のいずれを用いても構わない。
【0065】
スペーサ層420を保持するため、基板300上部の縁に沿って所定の厚さを有する接着テープ440が形成されてもよい。接着テープ440は、基板300のすべての縁(例えば、四角形の4つの辺)に形成されてもよいが、その一部にだけ形成されてもよい。例えば、接着テープ440は、基板300の上部面又はディスプレイモジュール200の下部面に付着されてもよい。接着テープ440は、基板300とディスプレイモジュール200を同一の電位で作るために、伝導性テープであってもよい。また、接着テープ440は、両面接着テープであってもよい。本発明の実施形態において、接着テープ440は、弾性がない物質で構成されてもよい。本発明の実施形態において、ディスプレイモジュール200に圧力が印加される場合、ディスプレイモジュール200が撓み得るので、接着テープ440が圧力によって形体の変形がなくても、タッチ圧力の大きさを検出することができる。もちろん、本発明は、スペーサ層420を保持するための手段として接着テープ440に限定される訳ではなく、他の実施形態では、接着テープ440以外の多様な手段が用いられてもよいだろう。
【0066】
図3a及び
図3bに示されたように、圧力検出のための圧力電極は、第1電極450と第2電極460を含む。この時、第1電極450と第2電極460のいずれか一つは駆動電極であってもよく、残りの一つは受信電極であってもよい。駆動電極に駆動信号を印加し、受信電極を介して感知信号を取得することができる。電圧が印加されれば、第1電極450と第2電極460との間に相互静電容量が生成され得る。
【0067】
図3bは、客体Uによって圧力が印加された時の圧力検出モジュール400の断面図である。ディスプレイモジュール200の下部面は、ノイズ遮蔽のためにグランド(ground)電位を有してもよい。客体Uを介してタッチセンサパネル100の表面に圧力を印加する場合、タッチセンサパネル100及びディスプレイモジュール200は撓み得る。
【0068】
これにより、グランド電位を有する基準電位層と圧力電極パターン450、460との間の距離dがd’に減少し得る。この時、距離減少によってディスプレイモジュール200の下部面にフリンジング静電容量が吸収されるので、第1電極450と第2電極460との間の相互静電容量は減少し得る。したがって、受信電極を介して取得される感知信号において、相互静電容量の減少量を取得してタッチ圧力の大きさを算出することができる。
【0069】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置100において、ディスプレイモジュール200は、圧力を印加するタッチにより撓み得る。ディスプレイモジュール200は、タッチの位置で最も大きい変形を示すように撓み得る。実施形態により、ディスプレイモジュール200が撓む時、最も大きい変形を示す位置は前記タッチ位置と一致しないことがあるが、ディスプレイモジュール200は、少なくとも前記タッチ位置で撓みを示すことができる。例えば、タッチ位置がディスプレイモジュール200の縁及び端などに近接する場合、ディスプレイモジュール200が撓む程度が最も大きい位置はタッチ位置と異なることがあるが、ディスプレイモジュール200は、少なくとも前記タッチ位置で撓みを示すことができる。
【0070】
この時、基板300の上部面もまたノイズ遮蔽のためにグランド電位を有してもよい。したがって、基板300と圧力電極450、460が短絡(short circuit)するのを防止するために、圧力電極450、460は絶縁層上に形成されてもよいだろう。
【0071】
図4、5a及び5bは、自己静電容量(self capacitance)の変化量を検出し、タッチ圧力検出を遂行する方式と構造を示す。
【0072】
自己静電容量の変化量を検出するための圧力検出モジュール400は、ディスプレイモジュール200の下部面に形成された圧力電極455を用いる。圧力電極455に駆動信号が印加されれば、自己静電容量の変化量に対する情報を含む信号を受信し、タッチ圧力を検出する。
【0073】
駆動部20は、圧力電極455に駆動信号を印加し、感知部30は、圧力電極455を介して圧力電極455と基準電位を有する基準電位層300(例えば、基板)の間の静電容量を測定することによって、タッチ圧力の有無及び大きさを検出することができる。
【0074】
駆動部20は、例えばクロック生成器(図示せず)及びバッファ(buffer)を含んでパルス形態で駆動信号を生成して圧力電極455に印加することができる。ただし、これは例示に過ぎず、多様な素子を介して駆動部を具現することができ、駆動信号の形態も多様に変形されてもよい。
【0075】
駆動部20と感知部30とは集積回路(Integrated Circuit)で具現されてもよく、一つのチップ(chip)上に形成されてもよい。駆動部20と感知部30とは、圧力検出器を構成することができる。
【0076】
圧力電極455は、基準電位層300との間で静電容量の変化量の検出が容易なように、圧力電極455と基準電位層300との間に向かい合う面が大きいように形成されてもよい。例えば、圧力電極455は、板状のパターンで形成されてもよい。
【0077】
自己静電容量方式のタッチ圧力検出と関連し、ここでは、一つの圧力電極455を例として挙げて説明するが、複数個の電極を含み、複数個のチャネルを構成することによって、多重タッチ(multi touch)により多重の圧力の大きさ検出が可能なように構成されてもよいことは勿論である。
【0078】
圧力電極455と基準電位層300との間の距離変化によって圧力電極455と基準電位層との間の静電容量が変わるようになり、このような静電容量の変化に対する情報を感知部30で感知するようにすることで、タッチ圧力を検出するようになる。
【0079】
図5aは、本発明の一実施形態によるタッチ入力装置1000のディスプレイモジュール200と圧力検出モジュール400の断面を示す。
【0080】
図3a及び
図3bと同様に、圧力電極455は、基準電位層300と所定の離隔距離dを置いて配置されてもよい。この時、圧力電極455と基準電位層300との間には、客体Uによって印加された圧力により、形態の変形が可能な(deformable)物質が配置されてもよい。例えば、圧力電極455と基準電位層300との間に配置された形態変形が可能な物質は、空気(air)、誘電体、弾性体及び/又は衝撃吸収物質であってもよい。
【0081】
客体Uがタッチ表面を形成する構成(ここでは、ディスプレイモジュール200の上部面又はタッチセンサパネル100の上面)のタッチ表面を押圧すれば、印加された圧力によって圧力電極455と基準電位層300とが互いに近づくことになって、両者の間の離隔距離dが減少する。
【0082】
図4bは、客体Uによって圧力が印加され、ディスプレイモジュール200と圧力検出モジュール400とが下方向へ撓んだ状態を示す。圧力電極455と基準電位層300との間の距離がdからd’に近づくことによって静電容量の変化量が生じる。具体的に、圧力電極455と基準電位層300との間に生成される自己静電容量値が増加するようになる。このように生成された自己静電容量の変化量は、上で説明したように、感知部30によって測定され、これを介してタッチ圧力の有無及びその大きさを判断できるようになる。
【0083】
静電容量の変化量を感知するための圧力電極450、460又は455は、ディスプレイモジュール200の下部面に形成されてもよい。
図6a及び
図6bは、多様なディスプレイモジュール200に形成された圧力電極450、460又は455の実施形態を示す断面図である。
【0084】
まず、
図6aは、LCDパネルを用いるディスプレイモジュール200の下部面に形成された圧力電極450、460又は455を示す。この時、相互静電容量の変化量に基づいてタッチ圧力を検出する場合には、駆動電極450と受信電極460とがディスプレイモジュール200の下部面(さらに詳しくは、第2ガラス層262の下面)に形成され、自己静電容量の変化量に基づいてタッチ圧力を検出する場合には、圧力電極455がディスプレイモジュールの下部面(さらに詳しくは、第2ガラス層262の下面)に形成される。
【0085】
図6aには、タッチセンサパネル100の相対的な位置が省略されたが、
図2a〜
図2cの実施形態を適用できるだろう。簡略に説明すると、タッチセンサパネル100は、
図2aのように、ディスプレイモジュール200の外部に配置されてもよい。また、
図2bや2cのように、ディスプレイパネル200の内部に配置されるが、第1ガラス層261と第1偏光層271との間に配置されたり、液晶層250内に含まれてもよい。
【0086】
図6aの実施形態において、圧力電極450、460又は455は、ディスプレイモジュール200の下部面に形成されてもよい。さらに具体的に、圧力電極450、460又は455は、第2ガラス層262の下部面に形成されてもよい。この時、圧力電極450、460又は455は、ディスプレイ工程を用いてパターンが形成されてもよい。これと関連しては、
図7a〜
図7dを参照して、後述することにする。
【0087】
一方、LCDパネルには、バックライトユニット(back light unit)275がさらに備わるが、
図6aでは、圧力電極450、460又は455が形成された第2ガラス層262の下部にバックライトユニット275が備わってもよいが、これは一実施形態に過ぎず、多様な方法でバックライトユニット275を構成させることができる。
【0088】
また、静電容量の変化量に基づいたタッチ圧力検出に用いられる基準電位層300は、圧力電極450、460又は455と所定距離離隔して形成されてもよい。
【0089】
次に、
図6bは、OLEDパネル(特に、AM−OLEDパネル)を用いるディスプレイモジュール200の下部面に形成された圧力電極450、460又は455を示す。この時、相互静電容量の変化量に基づいてタッチ圧力を検出する場合には、駆動電極450と受信電極460がディスプレイモジュール200の下部面(さらに詳しくは、第2ガラス層262の下面)に形成され、自己静電容量の変化量に基づいてタッチ圧力を検出する場合には、圧力電極455がディスプレイモジュールの下部面(さらに詳しくは、第2ガラス層262の下面)に形成される。
【0090】
図6bには、タッチセンサパネル100の相対的な位置が省略されたが、
図2d及び
図2eの実施形態を適用できるだろう。簡略に説明すると、タッチセンサパネル100は、
図2d及び
図2eのように、ディスプレイパネル200の内部に配置されるが、第1ガラス層281と第1偏光層282との間に配置されたり、有機物層280と第2ガラス層283との間に含まれてもよい。
【0091】
図6bの実施形態において、圧力電極450、460又は455は、ディスプレイモジュール200の下部面に形成されてもよい。さらに具体的に、圧力電極450、460又は455は、第2ガラス層262の下面に形成されてもよい。この時、圧力電極450、460又は455は、ディスプレイ工程を用いてパターンが形成されてもよい。これと関連しては、
図7a〜
図7dを参照して、後述することにする。
【0092】
一方、OLEDパネルは、バックライト ユニットを必要としないため、基準電位層300だけ圧力電極450、460又は455と所定距離離隔して形成されてもよい。
【0093】
以下では、第2ガラス層283の下面に圧力電極450、460又は455を形成させるディスプレイ工程について説明することにする。
図7a〜
図7dは、本発明によるタッチ入力装置において、ディスプレイモジュールの下部面に圧力電極を形成する工程を示す。
【0094】
まず、
図7aに示されたように、第2ガラス層283を反転させて、その下面に圧力電極450、460又は455を形成させる。圧力電極450、460又は455を形成させる方法は多様であり、いくつかの方法について記述することにする。
【0095】
一番目として、フォトリソグラフィ(photolithography)による電極形成方法がある。まず、第2ガラス層283を反転させる。この時、第2ガラス層283に超純水(De−Ionized water)を用いて、表面に付いている不純物を除去する洗浄工程が事前に成され得る。その後、圧力電極450、460又は455として利用可能なメタルを、物理的蒸着(physical vapor depositin)、または、化学的蒸着(chemical vapor deposition)を介して第2ガラス層283の下面に蒸着させる。前記メタルは、Al、Mo、AlNd、MoTi、ITOなどの金属であってもよい。その次に、スピンコーティング(spin coating)、スリットダイコーティング(slit die coating)、スクリーン印刷(screen printing)、DFR(dry film resist)ラミネーティングなどの工程を用いて、フォトレジスト(photo resist)を第2ガラス層283の下面にコーティングさせる。フォトレジストが塗布された第2ガラス層283の下面に、マスク(mask)上のパターンを紫外線(UV)を用いて、前記フォトレジストを露光させる。この時、用いられるフォトレジストがポジティブフォトレジスト(positive PR)ならば、光が露出した部分が化学的な分解によって露光後に現像液に洗われることになり、ネガティブフォトレジスト(negative PR)ならば、光が露出した部分が化学的に結合して、露光後に光が露出しなかった部分が現像液に洗われることになる。露光されたパターンを現像液(developer)を用いて現象し、露光された部位のフォトレジストを除去する。この時、現像液として亜硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリを混合した水溶液を用いることができる。次の段階で、塩化物混合気体、フッ酸、酢酸などで圧力電極450、460又は455 膜のパターン部位を溶かして回路を形成した後、食刻(etching)工程を介して、パターンを形成した後、第2ガラス層283の表面に残留するフォトレジストを除去する。最後に、再び超純水を用いて第2ガラス層283表面に存在する不純物を除去することで、圧力電極450、460又は455が形成される。この方法は、パターンの線がきれいであり、微細パターンを具現することができるという長所がある。
【0096】
二番目として、エッチングレジスト(etching resist)を用いた電極形成方法がある。エッチングレジストは、部分的にエッチングを防止する目的で塗布された被膜又はその材料を言い、有機物、無機物、金属などが用いられてもよい。まず、第2ガラス層283に対して超純水を用いて表面の不純物を除去する。その後、圧力電極450、460又は455として利用可能なメタルを、物理的蒸着又は化学的蒸着を用いて第2ガラス層283の下面に蒸着させる。前記メタルは、Al、Mo、AlNd、MoTi、ITOなどの金属であってもよい。そして、スクリーン印刷、グラビアコーティング(gravure coating)、インクジェットコーティング(inkjet coating)などを用いて第2ガラス層283の上にエッチングレジストをコーティングする。エッチングレジストがコーティングされれば、乾燥工程を経て食刻段階に移る。すなわち、塩化物混合気体、フッ酸、酢酸などのエッチング液で第2ガラス層283の下面に蒸着された圧力電極450、460又は455のパターン部位を溶かして回路を形成させる。その後、第2ガラス層283の表面に残留しているエッチングレジストを除去する。この方法は、高価な露光機が必要ないため、相対的に安く電極を形成することができる。
【0097】
三番目として、エッチングペースト(etching paste)を用いた電極形成方法がある。第2ガラス層283の下面にメタルが蒸着されれば、スクリーン印刷、グラビアコーティング、インクジェットコーティングなどを用いて第2ガラス層283の上にエッチングペーストをコーティングする。その後、エッチングペーストの食刻率を高めるために、80〜120℃の高温で約5〜10分間加熱させる。その次に、洗浄工程を経れば、第2ガラス層283の下面に圧力電極250、260又は255が形成される。ただし、これとは異なり、加熱工程を経た後、エッチングペーストを完全に乾燥させる工程をさらに含んでも構わない。三番目の方法は、工程が単純であり、材料費を節減できるという長所がある。また、乾燥工程をさらに含む場合、微細なパターンを形成することができるという長所がある。
【0098】
前記方法によって、第2ガラス層283の下面に圧力電極450、460又は455が形成されれば、絶縁層(insulator)900を形成させる。これは、第2ガラス層283の下面に形成された圧力電極450、460又は455を保護する機能を有する。絶縁層の形成も、上で言及した方法によって成され得る。簡略に説明すると、物理的または化学的蒸着工程を介して圧力電極450、460又は455上に絶縁体を蒸着させて、フォトレジストをコーティングした後に乾燥し、露光工程を経た後に食刻する。最後に、残留するフォトレジストを除去するフォトレジストストリップ工程を介して電極パターンを完成する。ここで、絶縁体は、SiNx、SiOxなどの材料を用いることができる。その次に、工程のうち圧力電極450、460、455のパターンを保護するために、保護層910を形成するが、保護層910の形成は、コーティングや付着を介して成され得る。この時、保護層910は、低い硬度を有するTFTなどの要素を保護するため、各層を保護できる硬度が高い材料であることが好ましい。
図7bは、保護層910を形成した後、第2ガラス層283を元の位置に反転させた状態を示す。
【0099】
図7cの過程では、第2ガラス層283の上部面に積層されるディスプレイモジュール200の構成が形成される。
図7cでは、OLEDパネルを含むディスプレイモジュール200を想定して示されたため、TFT層920が形成されるもので示された。TFT層920には、OLEDパネル(特に、AM−OLEDパネル)に含まれる基本的な構成が含まれる。すなわち、OLEDパネルと関連して、上で説明したことがある、カソード、有機物層及びアノードの構成をはじめとして、TFT電極を含めることができ、これらを積層させるための各種要素(例:OC(over coat)、PAS(passivation)、ILD(inter−layer dielectric)、GI(gate insulator)、LS(light shield)など)が形成されてもよい。これは、多様なOLEDパネル形成工程によって成され得る。
【0100】
これとは異なり、LCDパネルを用いるディスプレイモジュール200であれば、液晶層を含んだ各種要素が
図7cのTFT層920を代替することができるだろう。
【0101】
最後に、
図7dのように、TFT層920の上に第1ガラス層281を形成させて、
図7bで形成させた保護層910を化学的あるいは物理的に除去すれば、下部面に圧力電極450、460又は455が形成されたディスプレイモジュール200が製造される。
【0102】
上では、
図7a〜7dを参照して、圧力電極450、460又は455が形成されたディスプレイモジュール200の製造工程について説明したが、その順序が変わっても構わず、その中のいずれかの過程が省略されてもよい。すなわち、
図7a〜
図7dの段階が最適な工程の順序であり得るが、本発明の権利範囲がその順序に限定されはしないだろう。
【0103】
上の方法で、LCDパネルあるいはOLEDパネルを用いるディスプレイモジュール200の下部面に圧力電極450、460又は455が形成されれば、タッチ圧力検出が可能なタッチ入力装置1000の厚さをさらに薄くすることができ、製造コストも低くすることができるという効果を図るようになる。
【0104】
以上で実施形態に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の一つの実施形態に含まれ、必ずしも一つの実施形態のみに限定される訳ではない。さらに、各実施形態において例示された特徴、構造、効果などは、実施形態が属する分野の通常の知識を有する者によって、他の実施形態に対しても組み合わせ又は変形されて実施可能である。したがって、このような組み合わせと変形に関係した内容は、本発明の範囲に含まれるものと解釈されなければならないだろう。
【0105】
以上において、実施形態を中心に説明したが、これは単に例示に過ぎず、本発明を限定する訳ではなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、本実施形態の本質的な特徴を外れない範囲で、以上に例示されない様々な変形と応用が可能であることが分かるはずである。例えば、実施形態に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に係る相違点は、添付の特許請求の範囲において規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。