特許第6446437号(P6446437)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6446437
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20181217BHJP
   G02B 23/24 20060101ALI20181217BHJP
【FI】
   A61B1/00 650
   A61B1/00 715
   A61B1/00 731
   G02B23/24 A
【請求項の数】9
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-515865(P2016-515865)
(86)(22)【出願日】2015年1月21日
(86)【国際出願番号】JP2015051543
(87)【国際公開番号】WO2015166674
(87)【国際公開日】20151105
【審査請求日】2017年12月28日
(31)【優先権主張番号】特願2014-94882(P2014-94882)
(32)【優先日】2014年5月1日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
(74)【代理人】
【識別番号】100101661
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100135932
【弁理士】
【氏名又は名称】篠浦 治
(72)【発明者】
【氏名】加藤 尚彦
【審査官】 右▲高▼ 孝幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開平07−199089(JP,A)
【文献】 特開2009−153776(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0050707(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00
G02B 23/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡の挿入部の先端部に着脱自在な光学アダプタを収容保持する略筒状の補助具本体と、
前記補助具本体に収容された前記光学アダプタを押さえ付けて係止するアダプタ係止部と、
前記光学アダプタの前記先端部への装着脱方向に直交する方向に前記アダプタ係止部を付勢する付勢部材と、を具備し、
前記アダプタ係止部は、前記光学アダプタに形成された凹部に係合する凸部を有し、前記光学アダプタが前記先端部への装着後に前記光学アダプタの前記凹部を形成する壁部に形成されたテーパ面に沿って前記付勢部材の付勢力に抗して前記凹部から外れることを特徴とする内視鏡用光学アダプタ着脱補助具。
【請求項2】
内視鏡の挿入部の先端部に着脱自在な光学アダプタを収容保持する略筒状の補助具本体と、
前記補助具本体に収容された前記光学アダプタを押さえ付けて係止するアダプタ係止部と、
前記光学アダプタの前記先端部への装着脱方向に直交する方向に前記アダプタ係止部を付勢する付勢部材と、を具備し、
前記補助具本体は、長手方向に沿った複数のスリットが形成され、前記光学アダプタが挿入される開口部の近傍に内径方向に突起する抜け止部を有していることを特徴とする内視鏡用光学アダプタ着脱補助具。
【請求項3】
内視鏡の挿入部の先端部に着脱自在な光学アダプタを収容保持する略筒状の補助具本体と、
前記補助具本体に収容された前記光学アダプタを押さえ付けて係止するアダプタ係止部と、
前記光学アダプタの前記先端部への装着脱方向に直交する方向に前記アダプタ係止部を付勢する付勢部材と、を具備し、
前記付勢部材は、前記補助具本体の外周部から内径中心方向に形成された孔部に設けられていることを特徴とする内視鏡用光学アダプタ着脱補助具。
【請求項4】
前記アダプタ係止部は、前記光学アダプタに形成された凹部に係合する凸部を有していることを特徴とする請求項に記載の内視鏡用光学アダプタ着脱補助具。
【請求項5】
前記アダプタ係止部は、前記光学アダプタが前記先端部への装着後に前記光学アダプタの前記凹部を形成する壁部に形成されたテーパ面に沿って前記付勢部材の付勢力に抗して前記凹部から外れることを特徴とする請求項に記載の内視鏡用光学アダプタ着脱補助具。
【請求項6】
前記補助具本体は、前記光学アダプタの軸方向の位置を位置決めする軸方向位置規制部材を具備していることを特徴とする請求項1または請求項3に記載の内視鏡用光学アダプタ着脱補助具。
【請求項7】
前記付勢部材は、前記アダプタ係止部が前記補助具本体の内周面から所定の長さだけ突出するように付勢することを特徴とする請求項1または請求項3に記載の内視鏡用光学アダプタ着脱補助具。
【請求項8】
前記付勢部材は、前記光学アダプタと前記先端部とを螺着する際に必要な回転トルクよりも大きな保持力が発生するように前記アダプタ係止部を付勢することを特徴とする請求項1または請求項3に記載の内視鏡用光学アダプタ着脱補助具。
【請求項9】
前記付勢部材は、前記補助具本体の外周部から内径中心方向に形成された孔部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用光学アダプタ着脱補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡の挿入部の先端部に対して光学アダプタを装着脱するための内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、被検体内に挿入される挿入機器、例えば内視鏡は、医療分野及び工業用分野において広く利用されている。医療分野において用いられる内視鏡は、細長い挿入部を被検体となる体腔内に挿入することによって、体腔内の観察、必要に応じて内視鏡が具備する処置具の挿通チャンネル内に挿入した処置具を用いて各種処置等をすることができる。
【0003】
また、工業用分野において用いられる内視鏡は、内視鏡の細長い挿入部をジェットエンジン内、工場の配管等の被検体内に挿入することによって、被検体内の被検部位の傷及び腐蝕等の観察、各種処置、検査等を行うことができる。
【0004】
特に、工業分野の内視鏡では、挿入部の先端部に対して着脱自在な光学アダプタを備えるアダプタ式内視鏡が知られている。アダプタ式内視鏡に用いられる光学アダプタは、複数の種類が存在し、内視鏡の挿入部の先端部に取り付けられることで、視野角、観察方向等の光学特性を変えることが可能である。
【0005】
このような光学アダプタは、複数種類存在しており、各種光学アダプタを取り付けることで、内視鏡の視野角や観察方向を変えることが可能となる。従来から光学アダプタを取り付ける際には、光学アダプタに設けられたリング状部材である留輪を人の指でつまみながら内視鏡の先端部に螺着固定していた。
【0006】
しかし、近年の光学アダプタの小型化、細径化などにより、内視鏡の先端部への光学仇プタの装着脱作業が困難となっている。特に側視方向を観察する光学アダプタでは、光学アダプタの留輪を回す際に、観察光学系のレンズなどに指が触れてしまい、取り付けるたびにクリーニング作業が必要な状況であった。
【0007】
それらの対策として、米国特許US2005/0050707A1に開示されるように、光学アダプタの外周を把持することができる補助具を用いることで、取り付け時の作業性を改善する技術が知られている。
【0008】
しかしながら、米国特許US2005/0050707A1に記載された従来の補助具は、光学アダプタが内部のOリングによって保持されており、内視鏡の先端部へ光学アダプタの着脱を繰り返し行うと、Oリングが摩耗して保持力が低下してしまうという問題があった。
【0009】
このように、従来の補助具では、Oリングの劣化によって保持力が低下することで、光学アダプタが内部から外れてしまい紛失してしまう可能性もあった。
【0010】
ところで、従来の補助具は、内視鏡の先端部への光学アダプタの装着時の締め込み力量がOリングと留輪の摩擦力に依存する。そのため、従来の補助具は、Oリングの劣化状態によって、内視鏡の先端部への光学アダプタの締め込み力量がバラつき易く、検査中に留輪が緩んでしまい、先端部から光学アダプタが脱落して被検体内部に落としてしまう可能性もあった。
【0011】
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、内視鏡の先端部に光学アダプタを容易に取り付けることができ、光学アダプタの着脱を繰り返し行っても光学アダプタを内部で保持する保持力低下を防止して、光学アダプタを先端部へ安定した力量で装着できる内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具を提案すること目的としている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様の内視鏡用光学アダプタ着脱補助具は、内視鏡の挿入部の先端部に着脱自在な光学アダプタを収容保持する略筒状の補助具本体と、前記補助具本体に収容された前記光学アダプタを押さえ付けて係止するアダプタ係止部と、前記光学アダプタの前記先端部への装着脱方向に直交する方向に前記アダプタ係止部を付勢する付勢部材と、を具備し、前記アダプタ係止部は、前記光学アダプタに形成された凹部に係合する凸部を有し、前記光学アダプタが前記先端部への装着後に前記光学アダプタの前記凹部を形成する壁部に形成されたテーパ面に沿って前記付勢部材の付勢力に抗して前記凹部から外れる。
本発明の他の態様の内視鏡用光学アダプタ着脱補助具は、内視鏡の挿入部の先端部に着脱自在な光学アダプタを収容保持する略筒状の補助具本体と、前記補助具本体に収容された前記光学アダプタを押さえ付けて係止するアダプタ係止部と、前記光学アダプタの前記先端部への装着脱方向に直交する方向に前記アダプタ係止部を付勢する付勢部材と、を具備し、前記補助具本体は、長手方向に沿った複数のスリットが形成され、前記光学アダプタが挿入される開口部の近傍に内径方向に突起する抜け止部を有している。
本発明の他の態様の内視鏡用光学アダプタ着脱補助具は、内視鏡の挿入部の先端部に着脱自在な光学アダプタを収容保持する略筒状の補助具本体と、前記補助具本体に収容された前記光学アダプタを押さえ付けて係止するアダプタ係止部と、前記光学アダプタの前記先端部への装着脱方向に直交する方向に前記アダプタ係止部を付勢する付勢部材と、を具備し、前記付勢部材は、前記補助具本体の外周部から内径中心方向に形成された孔部に設けられている。
【0013】
以上に記載の本発明によれば、内視鏡の先端部に光学アダプタを容易に取り付けることができ、光学アダプタの着脱を繰り返し行っても光学アダプタを内部で保持する保持力低下を防止して、光学アダプタを先端部へ安定した力量で装着できる内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1の実施の形態に係り、内視鏡、光学アダプタおよび内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具の構成を示す図
図2】同、光学アダプタの構成を示す斜視図
図3】同、光学アダプタの構成を示す断面図
図4】同、光学アダプタが内視鏡の先端部に装着された状態を示す部分断面図
図5】同、内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具の構成を示す斜視図
図6】同、内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具の構成を示す断面図
図7】同、光学アダプタが収容保持された状態の内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具の構成を示す断面図
図8】同、図7の円VIII部分の拡大図
図9】同、内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具により内視鏡の挿入部の先端部に光学アダプタを装着する前の状態を示す部分断面図
図10】同、内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具により内視鏡の挿入部の先端部に光学アダプタを装着した状態を示す部分断面図
図11】同、光学アダプタが装着された内視鏡の挿入部の先端部から内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具が取り外された状態を示す部分断面図
図12】同、第1の変形例を示し、光学アダプタの留輪の凹部に形成されるテーパ面の一例を示す平面図
図13】同、第2の変形例を示し、内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具のプランジャのロックピンにテーパ面を形成した構成を示す部分断面図
図14】第2の実施の形態に係り、内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具により内視鏡の挿入部の先端部に光学アダプタを装着する前の状態を示す部分断面図
図15】同、図14のXV−XV線に沿った断面図
図16】同、内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具により内視鏡の挿入部の先端部に光学アダプタを装着した状態を示す部分断面図
図17】同、光学アダプタが装着された内視鏡の挿入部の先端部から内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具が取り外された状態を示す部分断面図
図18】第3の実施の形態に係り、内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具により内視鏡の挿入部の先端部に光学アダプタを装着する前の状態を示す部分断面図
図19】同、図18のXIX−XIX線に沿った断面図
図20】同、内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具により内視鏡の挿入部の先端部に光学アダプタを装着した状態を示す部分断面図
図21】同、光学アダプタが装着された内視鏡の挿入部の先端部から内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具が取り外された状態を示す部分断面図
図22】第1の参考例の内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具の構成を示す斜視図
図23】同、内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具の構成を示す断面図
図24】第2の参考例の内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具の構成を示す斜視図
図25】同、内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具の構成を示す断面図
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、本発明の好ましい形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図においては、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、構成要素毎に縮尺を異ならせてあるものであり、本発明は、これらの図に記載された構成要素の数量、構成要素の形状、構成要素の大きさの比率、および各構成要素の相対的な位置関係のみに限定されるものではない。また、以下の説明においては、図の紙面に向かって見た上下方向を構成要素の上部および下部として説明している場合がある。
【0016】
(第1の実施の形態)
先ず、本発明の第1の実施の形態の光学ユニットおよび内視鏡について、図面に基づいて、以下に説明する。
【0017】
なお、図1は、内視鏡、光学アダプタおよび内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具の構成を示す図、図2は光学アダプタの構成を示す斜視図、図3は光学アダプタの構成を示す断面図、図4は光学アダプタが内視鏡の先端部に装着された状態を示す部分断面図、図5は内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具の構成を示す斜視図、図6は内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具の構成を示す断面図、図7は光学アダプタが収容保持された状態の内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具の構成を示す断面図、図8図7の円VIII部分の拡大図、図9は内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具により内視鏡の挿入部の先端部に光学アダプタを装着する前の状態を示す部分断面図、図10は内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具により内視鏡の挿入部の先端部に光学アダプタを装着した状態を示す部分断面図、図11は光学アダプタが装着された内視鏡の挿入部の先端部から内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具が取り外された状態を示す部分断面図、図12は第1の変形例を示し、光学アダプタの留輪の凹部に形成されるテーパ面の一例を示す平面図、図13は第2の変形例を示し、内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具のプランジャのロックピンにテーパ面を形成した構成を示す部分断面図である。
【0018】
先ず、本実施形態の概略的な構成を説明する。
本実施の形態の内視鏡システム1は、図1に示すように、内視鏡10と、光学アダプタ20と、内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具(以下、単に補助具と略記する)30と、を有した構成である。
【0019】
先ず、内視鏡システム1の内視鏡10の構成について以下に説明する。
内視鏡10は、被検体内に挿入される挿入部2と、この挿入部2の基端側に設けられた操作部3と、この操作部3から延出し内視鏡10を例えば表示装置等を備えた図示しない外部装置に接続するためのケーブル4と、を具備して主に構成されている。
【0020】
なお、ここでの内視鏡10は、挿入部2が挿入される被検体が機械や建造物などの構造物である工業用内視鏡を例示しているが、人体などの生体内を観察する医療用内視鏡にも適用可能な構成が含まれている。
【0021】
挿入部2は、先端に配設される先端部11と、この先端部11の基端側に配設される湾曲自在な湾曲部12と、この湾曲部12の基端側に配設され操作部3の先端側に接続される変形可能な可撓管部13と、が連設されて構成されている。なお、内視鏡10は、挿入部2に変形可能な可撓管部13を持たない、いわゆる硬性鏡と称される形態であってもよい。
先端部11には、図示しない撮像部および照明光出射部が設けられている。また、操作部3には、湾曲部12の湾曲を操作するためのアングル操作レバー5が設けられている。
【0022】
ケーブル4は、図示しないが、外部装置に着脱可能に構成されたコネクタ部を有している。外部装置は、内視鏡10に電力を供給する電力供給部、内視鏡10の撮像部において撮像された画像を表示装置に表示可能なように処理する画像処理部などを具備している。
なお、内視鏡10が電池を具備し、外部装置との通信を無線で行う構成を有する場合には、ケーブル4は不要である。
【0023】
次に、内視鏡システム1の光学アダプタ20の構成について以下に説明する。
光学アダプタ20は、図2に示すように、先端側に設けられる略円筒状のレンズ保持枠21と、このレンズ保持枠21の基端部分に回動自在に外嵌された円環状の留輪22と、を有して構成されている。
【0024】
レンズ保持枠21内には、図3に示すように、複数の対物レンズ群からなる対物光学系23と、照明レンズおよび照明光を伝送するライトガイドの照明光学系24と、が内蔵されている。
【0025】
なお、留輪22の外周部には、断面円形の凹部25が形成されており、この凹部25を形成する壁部にテーパ面26が形成されている。また、留輪22の内周部には、雌ネジ部27が形成されている。
【0026】
この光学アダプタ20は、図4に示すように、内視鏡10の挿入部2の先端部11に留輪22が螺着することで着脱自在に装着され、内視鏡10の光学特性を変更することができる。
【0027】
具体的には、光学アダプタ20は、留輪22の開口部から内視鏡10の先端部11が挿嵌されて、留輪22の雌ネジ部27が先端部11の外周部に形成された雄ネジ部14と螺合して、先端部11に装着される。
【0028】
このとき、先端部11に設けられたOリング15が光学アダプタ20のレンズ保持枠21の基端面に密着して、水密保持された状態で光学アダプタ20が先端部11に装着される。
【0029】
なお、この光学アダプタ20は、複数種類存在するもので、内視鏡10の先端部11に装着する種類に応じて、接写、広角、拡大(望遠)などの視野角の変更、直視、側視、斜視等の観察方向の変更など種々の光学特性を変えることが可能となっている。
【0030】
次に、内視鏡システム1の補助具30の構成について以下に説明する。
補助具30は、図5および図6に示すように、ステンレスなどの金属、硬質樹脂などにより成型され、光学アダプタ20を収容保持する筒状の補助具本体31を有している。
【0031】
この補助具本体31の外周部には、内径中心方向に孔部32が形成され、この孔部32に付勢部材としてのプランジャ(スプリングプランジャ)33が配設されている。
【0032】
このプランジャ33は、孔部32に螺着されており、孔部32との螺合量が調整されて、内部の図示しないコイルバネによって付勢された突没自在なアダプタ係止部としてのロックピン33aが補助具本体31の内周面から所定の長さだけ突出するように配設されている。
【0033】
そして、補助具本体31の内部には、光学アダプタ20の軸方向の位置を位置決めするための軸方向位置規制部材34が螺着されて設けられている。これにより、補助具30は、先端が閉塞されており、基端にテーパ面が形成された開口部31aを有した有底筒状体となっている。
【0034】
この補助具30は、補助具本体31の開口部31a側から光学アダプタ20が挿入されて、図7に示すように、軸方向位置規制部材34の基端面に先端面が当接する位置まで挿入された状態で光学アダプタ20を収容保持する。
【0035】
なお、補助具30内に収容された光学アダプタ20は、図8に示すように、プランジャ33のロックピン33aが留輪22に形成された凹部25に嵌まり込んで係止するように長手軸回りの位置が調整される。
【0036】
このように、光学アダプタ20は、補助具30の補助具本体31内において、プランジャ33のロックピン33aが留輪22の凹部25に嵌まり、長手方向に直交する内径方向に押さえられた状態で保持される。これにより、光学アダプタ20は、補助具30の補助具本体31から脱落しないようになっている。
【0037】
次に、以上のように構成された本実施の形態の補助具30によって、内視鏡10の使用時に、その内視鏡10の接写、広角、拡大(望遠)などの視野角、観察方向などの光学特性を変更するために、補助具30内に収容保持した光学アダプタ20を挿入部2の先端部11に装着脱する手順について説明する。
【0038】
先ず、補助具30は、図9に示すように光学アダプタ20を補助具本体31内で収容保持した状態から、ユーザによって、補助具本体31側の開口部31aから内視鏡10の挿入部2の先端部11を外挿するように装着される。
【0039】
そして、補助具30が所定の方向に回転され、図10に示すように、補助具本体31内の光学アダプタ20の留輪22の雌ネジ部27と先端部11の雄ネジ部14が互いに螺着することで、光学アダプタ20が先端部11に装着される。
【0040】
このとき、補助具30の補助具本体31に設けられたプランジャ33のロックピン33aは、光学アダプタ20を先端部11に装着脱する方向に対して直交する方向に突出して、留輪22の凹部25に嵌まり込んで係止している状態となっている。
【0041】
即ち、プランジャ33のロックピン33aは、光学アダプタ20を先端部11に装着脱する方向に対して直交する方向に留輪22を押さえ付けて係止している。
【0042】
そのため、光学アダプタ20の留輪22と内視鏡10の先端部11とを螺着する際の必要な回転トルクに対して、プランジャ33の係止によって空転することなく十分な保持力で補助具30の補助具本体31内で収容された状態となっている。
【0043】
これにより、ユーザは、補助具30を所定の方向へ回転することで、光学アダプタ20の留輪22を先端部11に確実に締めつけることができる。
【0044】
そして、光学アダプタ20の留輪22が先端部11に螺着されて、それ以上に留輪22が回転できなくなった後、プランジャ33のロックピン33aが凹部25に形成されたテーパ面26に沿ってプランジャ33内に没入して凹部25から外れて、光学アダプタ20が補助具30の補助具本体31内において非係止状態となる。
【0045】
この状態から補助具30は、図11に示すように、先端部11から離れる方向に引っ張られることで、先端部11に装着された光学アダプタ20が補助具本体31から離脱される。こうして、光学アダプタ20が内視鏡10の先端部11に容易に装着される。
このようにして、内視鏡10は、挿入部2の先端部11に光学アダプタ20が装着されることで、装着された光学アダプタ20の種類によって、接写、広角、拡大(望遠)などの視野角、観察方向などの光学特性が変更される。
【0046】
なお、光学アダプタ20を内視鏡10の挿入部2の先端部11から取り外す際は、補助具30を用いて、光学アダプタ20の取り付け時と反対の手順で、先端部11に装着している光学アダプタ20を取り外し、補助具30の補助具本体31内に光学アダプタ20が収容保持される。
【0047】
具体的には、ユーザは、補助具30の補助具本体31の開口部31a側から補助具本体31内に内視鏡10の挿入部2の先端部11に装着されている光学アダプタ20を外挿する。
【0048】
このとき、補助具30は、軸方向位置規制部材34の基端面に光学アダプタ20の先端面が当接する位置まで外挿すると共に、プランジャ33のロックピン33aが留輪22の凹部25に嵌まり込んで係止する位置に回転調整される。
【0049】
こうして、補助具30は、光学アダプタ20の留輪22と先端部11との螺着を緩める際の必要な回転トルクに対して、光学アダプタ20が空転することのない十分な保持力で光学アダプタ20の留輪22をプランジャ33のロックピン33aが係止した状態となる。
【0050】
この状態から、補助具30が上述した内視鏡10の先端部11への装着時における所定の方向とは反対方向に回転され、補助具本体31内の光学アダプタ20の留輪22の雌ネジ部27と先端部11の雄ネジ部14の螺着が緩められ、留輪22と先端部11の螺合が解かれる。
【0051】
そして、補助具30は、先端部11から離れる方向に引っ張られることで、先端部11から光学アダプタ20が取り外され、プランジャ33のロックピン33aが留輪22を係止した状態で光学アダプタ20が補助具本体31内に収容保持される。
【0052】
以上に記載したように、補助具30は、光学アダプタ20を補助具本体31の軸方向位置規制部材34まで挿入して、プランジャ33のロックピン33aが留輪22の凹部25に嵌るように係止して、光学アダプタ20を補助具本体31内で収容保持する構成となっている。
【0053】
そのため、補助具本体31内に収容保持された光学アダプタ20は、内視鏡10の挿入部2の先端部11への装着脱時に、留輪22を先端部11に螺着脱する際に必要な回転トルクが加えられても、プランジャ33の係止によって空転することが防止され、一定の力量で容易に先端部11に着脱することができる。
【0054】
さらに、補助具30は、内視鏡10の先端部11に装着していない未使用時の光学アダプタ20を収容保持するため、光学アダプタ20の紛失を防ぐことができるという利点がある。
【0055】
以上の説明により、本実施の形態の補助具30は、プランジャ33により内部の光学アダプタ20を係止する構成であるため、光学アダプタ20を内視鏡10の先端部11へ繰り返し装着脱してもプランジャ33が摩耗、劣化などし難いため、光学アダプタ20の保持力低下が防止された構成となっている。
【0056】
そのため、補助具30は、プランジャ33のロックピン33aが留輪22の凹部25に嵌って係止された状態が維持されるため、光学アダプタ20が補助具本体31から脱落し難い構成となり、光学アダプタ20の紛失を防止することができる。
【0057】
さらに、補助具30は、光学アダプタ20の保持力低下が防止されることで、内視鏡10の先端部11への光学アダプタ20の装着脱時の締めつけるとき、または緩めるときの力量が一定となり、安定して光学アダプタ20を先端部11に装着脱することができる。
【0058】
特に、光学アダプタ20は、内視鏡10の先端部11への締め付けが安定して行えるため、検査中に留輪22が緩んでしまうことなく、先端部11から光学アダプタ20が脱落して被検体内部に落下することも防止される。
【0059】
以上から、本実施の形態の補助具30は、内視鏡10の挿入部2の先端部11に光学アダプタ20を容易に取り付けることができ、光学アダプタ20の着脱を繰り返し行っても光学アダプタ20を内部で保持する保持力低下を防止して、光学アダプタ20を先端部11へ安定した力量で装着することができる構成となる。
【0060】
(第1の変形例)
なお、光学アダプタ20は、留輪22に形成される凹部25の周囲に設けられるテーパ面26の角度、向きなどを変更することで、補助具30のプランジャ33のロックピン33aによる保持力を適宜調整することができ、補助具30による光学アダプタ20の先端部11への着脱時の保持力量を設定することができる。
【0061】
その一例として、例えば、図12に示すように、光学アダプタ20を内視鏡10の挿入部2の先端部11に装着するときに、留輪22を回転させる凹部25の方向R側のみにテーパ面26を設けた構成としてもよい。
【0062】
このような構成により、先端部11への光学アダプタ20の装着時に、補助具30のプランジャ33のロックピン33aが凹部25のテーパ面26が設けられていない壁面に当接するため、ロックピン33aによる保持力を大きくすることができる。そのため、ロックピン33aが凹部25から外れ難くなり、補助具30による光学アダプタ20の先端部11への装着時の保持力量を増大させることができる。
【0063】
(第2の変形例)
また、図13に示すように、凹部25にテーパ面26を設けず、補助具30のプランジャ33のロックピン33a側にテーパ面33bを設けた構成としてもよい。
【0064】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態の光学ユニットおよび内視鏡について、図面に基づいて、以下に説明する。
図14は、内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具により内視鏡の挿入部の先端部に光学アダプタを装着する前の状態を示す部分断面図、図15図14のXV−XV線に沿った断面図、図16は内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具により内視鏡の挿入部の先端部に光学アダプタを装着した状態を示す部分断面図、図17は光学アダプタが装着された内視鏡の挿入部の先端部から内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具が取り外された状態を示す部分断面図である。
【0065】
なお、以下の説明において、上述した第1の実施の形態に記載した同一の構成要素について、同じ符号を用いて、それら構成要素の詳細な説明を省略する。
本実施の形態の補助具30は、光学アダプタ20を補助具本体31内で保持固定する構造が第1の実施の形態のプランジャ33と異なり、レバータイプの構成となっている。
【0066】
具体的には、補助具30は、図14および図15に示すように、光学アダプタ20を補助具本体31内部で保持するアダプタ係止部材としての保持レバー35が設けられている。
【0067】
この保持レバー35は、金属または硬質樹脂から形成され、補助具30の補助具本体31に形成された長手方向に沿った溝部31b内に設けられている。
【0068】
保持レバー35は、ピン部材38によって溝部31b内で回動保持されており、基端部分に光学アダプタ20の留輪22に当接するアダプタ係止部36と、先端部分にユーザが押下できるように突起した操作凸部37と、を有している。
【0069】
また、補助具本体31には、保持レバー35の操作凸部37側となる先端部分を外径方向に付勢する付勢部材としてのコイルスプリング39が設けられている。そのため、保持レバー35は、操作凸部37がコイルスプリング39の付勢力によって、補助具本体31の溝部31bから突出した状態にされ、ユーザにより操作凸部37が補助具本体31内に押し込まれることで、ピン部材38回りに回動される。
【0070】
なお、保持レバー35のアダプタ係止部36は、光学アダプタ20を補助具本体31内に導入し易いように基端にテーパ面36aが形成され、図15に示すように、光学アダプタ20の留輪22の外周に形成されたローレット22aに係合する凹凸が形成された断面凹曲状の保持面36bを有している。
【0071】
このように構成された補助具30は、光学アダプタ20が補助具本体31に収容された状態では、保持レバー35がコイルスプリング39の付勢力によって、アダプタ係止部36の保持面36bが光学アダプタ20の留輪22を押さえるように当接して保持する。
【0072】
そして、補助具30は、凹凸が形成された保持面36bが光学アダプタ20の留輪22のローレット22aと係合することで、光学アダプタ20の留輪22と内視鏡10の先端部11とを螺着する際の必要な回転トルクに対して留輪22が空転しないように、光学アダプタ20を保持する構成となっている。なお、ここでの光学アダプタ20は、留輪22に凹部25が形成されていない構成である。
【0073】
次に、以上のように構成された本実施の形態の補助具30によって、内視鏡10の使用時に、その内視鏡10の接写、広角、拡大(望遠)などの視野角、観察方向などの光学特性を変更するために、補助具30内に収容保持した光学アダプタ20を挿入部2の先端部11に装着脱する手順について、以下に説明する。
【0074】
先ず、補助具30は、図14および図15に示した光学アダプタ20を補助具本体31内で収容保持した状態から、ユーザによって、補助具本体31側の開口部31aから内視鏡10の挿入部2の先端部11を外挿するように装着される。
【0075】
そして、補助具30が所定の方向に回転され、図16に示すように、補助具本体31内の光学アダプタ20の留輪22の雌ネジ部27と先端部11の雄ネジ部14が互いに螺着することで、光学アダプタ20が先端部11に装着される。
【0076】
なお、先端部11へ光学アダプタ20を装着するとき、補助具30の保持レバー35に設けられたアダプタ係止部36の保持面36bが留輪22のローレット22aに係合している状態である。
【0077】
このとき、補助具30の補助具本体31に設けられたアダプタ係止部36は、光学アダプタ20を先端部11に装着脱する方向に対して直交する方向に留輪22を押し付けるようにして係止している状態となっている。即ち、アダプタ係止部36は、光学アダプタ20を先端部11に装着脱する方向に対して直交する方向に留輪22を押さえ付けて係止している。
【0078】
そのため、光学アダプタ20の留輪22と内視鏡10の先端部11とを螺着する際の必要な回転トルクに対して、保持面36bに係合する留輪22が空転することなく十分な保持力で補助具30の補助具本体31内で収容された状態となっている。
【0079】
これにより、ユーザは、補助具30を所定の方向へ回転することで、光学アダプタ20の留輪22を先端部11に確実に締めつけることができる。
【0080】
この状態から補助具30は、保持レバー35の操作凸部37がコイルスプリング39の付勢力に抗して内径方向(図16中の矢印Fで示す方向)に押し込まれると、保持レバー35がピン部材38回りに回転して、アダプタ係止部36が光学アダプタ20の留輪22から離れる。
【0081】
そして、補助具30は、図17に示すように、先端部11から離れる方向に引っ張られることで、先端部11に装着された光学アダプタ20が補助具本体31から離脱される。こうして、光学アダプタ20が内視鏡10の先端部11に容易に装着される。
このようにして、内視鏡10は、挿入部2の先端部11に光学アダプタ20が装着されることで、装着された光学アダプタ20の種類によって、接写、広角、拡大(望遠)などの視野角、観察方向などの光学特性が変更される。
【0082】
なお、光学アダプタ20を内視鏡10の挿入部2の先端部11から取り外す際は、補助具30を用いて、光学アダプタ20の取り付け時と反対の手順で、先端部11に装着している光学アダプタ20を取り外し、補助具30の補助具本体31内に光学アダプタ20が収容保持される。
【0083】
以上のように構成された本実施の形態の補助具30は、第1の実施の形態と同様の効果を備え、内視鏡10の先端部11に装着していない未使用時の光学アダプタ20を収容保持するため、光学アダプタ20の紛失を防ぐことができるという利点がある。
【0084】
また、補助具30は、コイルスプリング39の付勢力を受けて保持レバー35に設けられたアダプタ係止部36が内部の光学アダプタ20を押さえ付けるように保持する構成であるため、光学アダプタ20を内視鏡10の先端部11へ繰り返し装着脱しても、コイルスプリング39および保持レバー35に設けられたアダプタ係止部36が摩耗、劣化などし難いため、光学アダプタ20の保持力低下が防止された構成となっている。
【0085】
そのため、補助具30は、保持レバー35に設けられたアダプタ係止部36が押さえ付けるように留輪22のローレット22aと係合された状態が維持されるため、光学アダプタ20が補助具本体31から脱落し難い構成となり、光学アダプタ20の紛失を防止することができる。
【0086】
さらに、補助具30は、ここでも光学アダプタ20の保持力低下が防止されることで、内視鏡10の先端部11への光学アダプタ20の装着脱時の締めつけるとき、または緩めるときの力量が一定となり、安定して光学アダプタ20を先端部11に装着脱することができる。これにより、光学アダプタ20は、検査中に留輪22が緩んでしまうことなく、先端部11から光学アダプタ20が脱落して被検体内部に落下することも防止される。
【0087】
以上から、本実施の形態の補助具30も、第1の実施の形態と同様に、内視鏡10の挿入部2の先端部11に光学アダプタ20を容易に取り付けることができ、光学アダプタ20の着脱を繰り返し行っても光学アダプタ20を内部で保持する保持力低下を防止して、光学アダプタ20を先端部11へ安定した力量で装着することができる構成となる。
【0088】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態の光学ユニットおよび内視鏡について、図面に基づいて、以下に説明する。
図18は、内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具により内視鏡の挿入部の先端部に光学アダプタを装着する前の状態を示す部分断面図、図19図18のXIX−XIX線に沿った断面図、図20は内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具により内視鏡の挿入部の先端部に光学アダプタを装着した状態を示す部分断面図、図21は光学アダプタが装着された内視鏡の挿入部の先端部から内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具が取り外された状態を示す部分断面図である。
【0089】
なお、以下の説明において、上述した第1の実施の形態および第2の実施の形態に記載した同一の構成要素について、同じ符号を用いて、それら構成要素の詳細な説明を省略する。
【0090】
本実施の形態の補助具30も、光学アダプタ20を補助具本体31内で保持固定する構造が第1の実施の形態のプランジャ33または第2の実施の形態の保持レバー35と異なる構成となっている。
【0091】
ここでの補助具30は、図18に示すように、補助具本体31が先端側に位置する大径部41と、この大径部41と一体形成された基端側に位置する小径部42とを有している。
【0092】
そして、補助具本体31の小径部42は、その中途部分に外周方向から半分の位置までの断面半円状となる切欠部42aが形成され(図19参照)、この切欠部42aと相似形状をした断面半円状のアダプタ係止部43が配設されている。
【0093】
アダプタ係止部43は、金属または硬質樹脂から形成され、外周面が基端方向に向けて拡径するテーパ面43aと、内周面に光学アダプタ20の留輪22の外周に形成されたローレット22aに係合する凹凸が形成された断面凹曲状の保持面43bと、を有している(図19参照)。
【0094】
補助具本体31の外周部には、金属または硬質樹脂から形成された筒状のロック管45が外挿するように進退自在に配設されている。このロック管45は、小径部42に外挿する付勢部材としてのコイルスプリング46によって基端方向に常に付勢されている。
【0095】
なお、コイルスプリング46は、先端が補助具本体31の大径部41の基端面となる当接面41aに当接し、基端がロック管45の内部に形成された当接面45bに当接して、ロック管45を常に基端方向に付勢している。
【0096】
また、ロック管45は、基端内周面に基端方向に向けて拡径するテーパ面45aが形成されている。このロック管45のテーパ面45aは、アダプタ係止部43のテーパ面43aと面接触している。
【0097】
アダプタ係止部43は、ロック管45がコイルスプリング46によって基端方向に付勢されている状態において、外周面に形成されたテーパ面43aとロック管45のテーパ面45aとの接触により押し付けられ、補助具本体31の小径部42の内径方向に弾性変形する。
【0098】
また、アダプタ係止部43は、ロック管45によって内径方向に弾性変形して押し付けられた状態から、ユーザがロック管45をコイルコイルスプリング46の付勢力に抗して先端側にスライドすると、外周面に形成されたテーパ面43aとロック管45のテーパ面45aとの接触による押し付けられる力量が低下して、補助具本体31の小径部42の外径方向に復元する。
【0099】
このように構成された補助具30は、光学アダプタ20が補助具本体31の小径部42内に収容された状態では、ロック管45が基端方向に常に付勢されているため、このロック管45によって補助具本体31の小径部42の内径方向に弾性変形して押し付けられたアダプタ係止部43の保持面43bが光学アダプタ20の留輪22を押さえるように当接して保持する。
【0100】
そして、補助具30は、凹凸が形成されたアダプタ係止部43の保持面43bが光学アダプタ20の留輪22のローレット22aと係合することで、光学アダプタ20の留輪22と内視鏡10の先端部11とを螺着する際の必要な回転トルクに対して留輪22が空転しないように、光学アダプタ20を保持する構成となっている。なお、ここでの光学アダプタ20も、第2の実施の形態と同様に留輪22に凹部25が形成されていない構成である。
【0101】
次に、以上のように構成された本実施の形態の補助具30によって、内視鏡10の使用時に、その内視鏡10の接写、広角、拡大(望遠)などの視野角、観察方向などの光学特性を変更するために、補助具30内に収容保持した光学アダプタ20を挿入部2の先端部11に装着脱する手順について説明する。
【0102】
先ず、補助具30は、図18および図19に示した光学アダプタ20を補助具本体31内で収容保持した状態から、ユーザによって、補助具本体31側の開口部31aから内視鏡10の挿入部2の先端部11を外挿するように装着される。
【0103】
そして、補助具30が所定の方向に回転され、図20に示すように、補助具本体31内の光学アダプタ20の留輪22の雌ネジ部27と先端部11の雄ネジ部14が互いに螺着することで、光学アダプタ20が先端部11に装着される。
【0104】
なお、先端部11へ光学アダプタ20を装着するとき、補助具30のアダプタ係止部43の保持面43bが留輪22のローレット22aに係合している状態である。
【0105】
このとき、補助具30の補助具本体31に設けられたアダプタ係止部43は、光学アダプタ20を先端部11に装着脱する方向に対して直交する方向に留輪22を押し付けるようにして係止している状態となっている。即ち、アダプタ係止部43は、光学アダプタ20を先端部11に装着脱する方向に対して直交する方向に留輪22を押さえ付けて係止している。
【0106】
そのため、光学アダプタ20の留輪22と内視鏡10の先端部11とを螺着する際の必要な回転トルクに対して、保持面43bに係合する留輪22が空転することなく十分な保持力で補助具30の補助具本体31内で収容された状態となっている。
【0107】
これにより、ユーザは、補助具30を所定の方向へ回転することで、光学アダプタ20の留輪22を先端部11に確実に締めつけることができる。
【0108】
この状態から補助具30は、ロック管45がコイルスプリング46の付勢力に抗して先端方向(図20中の矢印Pで示す方向)にスライドされると、アダプタ係止部43が補助具本体31の小径部42の外径方向に復元して、光学アダプタ20の留輪22から離れる。
【0109】
そして、補助具30は、図21に示すように、先端部11から離れる方向に引っ張られることで、先端部11に装着された光学アダプタ20が補助具本体31から離脱される。こうして、光学アダプタ20が内視鏡10の先端部11に容易に装着される。
このようにして、内視鏡10は、挿入部2の先端部11に光学アダプタ20が装着されることで、装着された光学アダプタ20の種類によって、接写、広角、拡大(望遠)などの視野角、観察方向などの光学特性が変更される。
【0110】
なお、光学アダプタ20を内視鏡10の挿入部2の先端部11から取り外す際は、補助具30を用いて、光学アダプタ20の取り付け時と反対の手順で、先端部11に装着している光学アダプタ20を取り外し、補助具30の補助具本体31内に光学アダプタ20が収容保持される。
【0111】
以上のように構成された本実施の形態の補助具30は、第1および第2の実施の形態と同様の効果を備え、内視鏡10の先端部11に装着していない未使用時の光学アダプタ20を収容保持するため、光学アダプタ20の紛失を防ぐことができるという利点がある。
【0112】
また、補助具30は、コイルスプリング46の付勢力を受けてロック管45が基端方向に付勢されることで、アダプタ係止部43が内部の光学アダプタ20を押さえ付けるように保持する構成であるため、光学アダプタ20を内視鏡10の先端部11へ繰り返し装着脱しても、コイルスプリング46、ロック管45およびアダプタ係止部43が摩耗、劣化などし難いため、光学アダプタ20の保持力低下が防止された構成となっている。
【0113】
そのため、補助具30は、アダプタ係止部43が押さえ付けるように留輪22のローレット22aと係合された状態が維持され、光学アダプタ20が補助具本体31から脱落し難い構成となり、光学アダプタ20の紛失を防止することができる。
【0114】
さらに、補助具30は、ここでも光学アダプタ20の保持力低下が防止されることで、内視鏡10の先端部11への光学アダプタ20の装着脱時の締めつけるとき、または緩めるときの力量が一定となり、安定して光学アダプタ20を先端部11に装着脱することができる。これにより、光学アダプタ20は、検査中に留輪22が緩んでしまうことなく、先端部11から光学アダプタ20が脱落して被検体内部に落下することも防止される。
【0115】
以上から、本実施の形態の補助具30も、第1および第2の実施の形態と同様に、内視鏡10の挿入部2の先端部11に光学アダプタ20を容易に取り付けることができ、光学アダプタ20の着脱を繰り返し行っても光学アダプタ20を内部で保持する保持力低下を防止して、光学アダプタ20を先端部11へ安定した力量で装着することができる構成となる。
【0116】
(参考例)
なお、補助具30は、以下の参考例に記載されるような光学アダプタ20を補助具本体31内で保持固定する構造としてもよい。
【0117】
図22は、第1の参考例の内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具の構成を示す斜視図、図23は第1の参考例の内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具の構成を示す断面図、図24は第2の参考例の内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具の構成を示す斜視図、図23は第2の参考例の内視鏡用光学アダプタ装着脱補助具の構成を示す断面図である。
【0118】
(第1の参考例)
本参考例の補助具30は、図22および図23に示すように、補助具本体31の中途部に切欠部48が形成され、この切欠部48に円環にスリット51aが設けられた所謂Cリング状のアダプタ係止部51が設けられている。
【0119】
このアダプタ係止部51は、補助具本体31と一体的に金属または硬質樹脂から形成されている。また、アダプタ係止部51は、光学アダプタ20が挿入される基端側にテーパ面51bが形成されている。
【0120】
このように構成された補助具30は、光学アダプタ20が補助具本体31の開口部31aから挿入されて、光学アダプタ20がアダプタ係止部51のテーパ面51bに接触することで、アダプタ係止部51が拡径する。
【0121】
そして、光学アダプタ20が軸方向位置規制部材34に突き当たるまで挿入された状態において、アダプタ係止部51が光学アダプタ20の留輪22を長手方向に直交する内径方向に押さえるように係止する。このような補助具30の構成としても、上述した各実施雄形態と同様な効果が得られる。
【0122】
(第2の参考例)
本変形例の補助具30は、図24および図25に示すように、補助具本体31の基端から中途部にかけて、周回りに略等間隔に長手方向に平行な複数、ここでは4つのスリット55が形成されている。
【0123】
補助具30は、補助具本体31の内部に収容した光学アダプタ20が抜け落ちないようにするための内向フランジ状の抜止部56が補助具本体31の基端内周部の内径方向に突起形成されている。また、補助具30は、光学アダプタ20を内部に収容したときに、光学アダプタ20の留輪22を当接保持する内向フランジ形状のアダプタ係止部としての凸部57が中途内周部分に内径方向に突起形成されている。
【0124】
このように構成された補助具30は、補助具本体31の4つのスリット55によって補助具本体31が拡径することで、光学アダプタ20を内部に収容または内部から離脱させることができる。
【0125】
そして、補助具30は、光学アダプタ20を内部に収容した状態において、補助具本体31に形成された凸部57が光学アダプタ20の留輪22を長手方向に直交する内径方向に押圧することで、光学アダプタ20を補助具本体31内で係止する。このような補助具30の構成としても、上述した各実施雄形態と同様な効果が得られる。
【0126】
なお、上述した第1〜第3の実施の形態に記載した補助具30は、本参考例に記載の補助具本体31の周回りに略等間隔に長手方向に平行な複数のスリット55が形成され、補助具本体31の内部に収容した光学アダプタ20が抜け落ちないようにするための抜止部56が設けられた構成としてもよい。
【0127】
以上の各実施の形態に記載した発明は、それら実施の形態および変形例に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記各実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得るものである。
【0128】
例えば、各実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、述べられている課題が解決でき、述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得るものである。
【0129】
本出願は、2014年5月1日に日本国に出願された特願2014−094882号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の内容は、本願明細書、請求の範囲、および図面に引用されたものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
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図11
図12
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図22
図23
図24
図25