(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ゲーム制御部は、プレイヤから解放指示が受け付けられたとき前記携帯デバイスの位置に応じて前記第1のキャラクタの設定位置を決定した上で前記第1のキャラクタをゲーム画面に表示させることを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
プレイヤから前記第1のキャラクタの回収指示が受け付けられたとき、前記プレイヤの携帯デバイスに対して前記第1のキャラクタを送信するキャラクタ送信部、を更に備え、
前記キャラクタ管理部は、プレイヤから前記第1のキャラクタの残置指示が受け付けられたとき前記第1のキャラクタを所定の記憶装置に保存し、前記回収指示が受け付けられたとき前記記憶装置から前記第1のキャラクタを削除することを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
前記キャラクタ送信部は、第1のプレイヤから残置指示された第1のキャラクタを対象として、第2のプレイヤから回収指示が受け付けられたときにも、前記第2のプレイヤに対して第1のプレイヤにより残置指示された前記第1のキャラクタを送信することを特徴とする請求項4に記載のゲーム装置。
表示機能および入力機能の双方または一方を有する携帯デバイスと、表示機能および入力機能のいずれも有さないカードを同時に載置可能な操作台を備えるゲーム装置において実行され、
前記携帯デバイスの前記操作台における第1の位置、および、前記カードの前記操作台における第2の位置の双方を検出する機能と、
前記携帯デバイスに基づく第1のキャラクタの第1の属性情報と、前記カードに基づく第2のキャラクタの第2の属性情報を統合管理する機能と、
前記第1のキャラクタを前記第1の位置および前記第1の属性情報に基づいて制御し、前記第2のキャラクタを前記第2の位置および前記第2の属性情報に基づいて制御することにより、前記第1および前記第2のキャラクタの双方に基づいてゲームの進行を制御する機能と、を前記ゲーム装置に発揮させることを特徴とするゲームプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本実施形態においては、プレイヤは、スマートフォンで実行されるモバイルゲーム(以下、「ゲームG1」とよぶ)によりキャラクタを育成する。ゲームG1(第1ゲーム)は、一般的なカードゲームである。ゲームG1においては、プレイヤは電子的なカード(以下、実カードと区別する意味で「仮想カード」とよぶ)を複数枚保有する。仮想カードにはキャラクタが対応づけられる(以下、「仮想キャラクタ」とよぶ)。2人のプレイヤは、手持ちの仮想カードからいずれかの仮想カードを選択し、双方が選択した仮想カードの優劣に応じて勝敗が決まる。2人のプレイヤの一方を、コンピュータプログラムが担当してもよい。対戦結果に応じて、仮想キャラクタのパラメータ値(属性情報)が変化し、新しい仮想キャラクタも提供される。プレイヤは、ゲームG1により仮想キャラクタ(仮想カード)を獲得・育成する。
【0013】
アーケードゲーム(以下、「ゲームG2」とよぶ)においては、プレイヤは戦場でキャラクタたちをリアルタイムで対戦させる。ゲームG2(第2ゲーム)のキャラクタは、スマートフォンに記録されている仮想カードに由来する。また、キャラクタと対応づけられた実カードも第2ゲームにおいて使用可能である。以下、実カードに対応づけられるキャラクタを「実キャラクタ」とよぶ。
以下、ゲームG2においてスマートフォンなどの携帯デバイスを操作する方法を中心として説明する。
【0014】
図1は、ゲームシステム100のハードウェア構成図である。
ゲームシステム100においては、ゲームサーバ102に対して、複数のアーケードゲーム装置110a・・・110m(以下、まとめて言うときや特に区別しないときには「アーケードゲーム装置110」と総称する)と、複数のユーザ端末104a、104b、・・・104n(以下、まとめて言うときや特に区別しないときには「ユーザ端末104」と総称する)がインターネット106を介して接続される。
【0015】
本実施形態におけるユーザ端末104(携帯デバイス)は、スマートフォンを想定している。ユーザ端末104は、タブレット端末やラップトップPCであってもよい。ユーザ端末104とインターネット106は無線接続されるが、有線接続されてもよい。アーケードゲーム装置110は、遊園地やゲームセンターなどに設置される。アーケードゲーム装置110は、インターネット106に有線接続される。アーケードゲーム装置110は、ゲームサーバ102と専用回線により接続されてもよい。プレイヤには、プレイヤID(以下、「PID」ともよぶ)により識別される。PIDは、プレイヤが保有するユーザ端末104に記録される。
【0016】
プレイヤは、アーケードゲーム装置110にてゲームG2をプレイするときには、ユーザ端末104をアーケードゲーム装置110にかざす。このとき、NFC規格(Near Field Communication)などの既知の近距離通信技術にて、アーケードゲーム装置110はユーザ端末104からプレイヤID(PID)を読み取る。
【0017】
アーケードゲーム装置110は、ゲームサーバ102と連携してゲームG2を実行する。ゲームサーバ102は、プレイヤ管理等、後述の各種制御を実行する。ユーザ端末104も、ゲームサーバ102と連携してゲームG1を実行する。ゲームサーバ102は、ゲームG1を制御する第1サーバとゲームG2を制御する第2サーバの組み合わせとして形成されてもよい。
【0018】
図2は、アーケードゲーム装置110の外観図である。
アーケードゲーム装置110は操作台108を有する。操作台108は平面ディスプレイでもあり、タッチセンサを備える。操作台108はゲーム画面を表示する。
図2においては、ゲームG2の舞台となる「密林の生い茂る戦場」が表示されている。プレイヤは、操作台108にユーザ端末104および実カードを載置する。また、操作台108に表示される仮想カードをタッチすることにより、仮想カードを操作することもできる(詳細後述)。アーケードゲーム装置110は、各種操作のための操作パネル114を備える。アーケードゲーム装置110の上部にはカメラ112が設置される。カメラ112は操作台108を撮影し、操作台108に載置されるユーザ端末104および実カードの位置を検出する。また、カメラ112から取得された撮像画像により、実カードの種別が画像認識により判定される。
【0019】
プレイヤは、仮想カードをタッチしたまま手を滑らせることにより仮想カードを移動させることができる。プレイヤの手の動きはタッチセンサにより検出される。プレイヤがユーザ端末104と実カードを滑らせるとき、カメラ112によりユーザ端末104および実カードの動きが検出される。
【0020】
図3は、アーケードゲーム装置110の機能ブロック図である。
アーケードゲーム装置110の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)および各種コプロセッサなどの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
図4および
図5に関連して説明するユーザ端末104およびゲームサーバ102についても同様である。
【0021】
アーケードゲーム装置110は、通信部118、データ処理部120、ユーザインタフェース処理部116およびデータ格納部122を含む。
通信部118は、インターネット106を介してゲームサーバ102との通信処理を担当する。また、通信部118は、NFC(Near Field radio Communication)等の近距離無線通信にてユーザ端末104との通信処理も担当する。ユーザインタフェース処理部116は、プレイヤからの操作を受け付けるほか、画像表示や音声出力など、ユーザインタフェースに関する処理を担当する。データ格納部122は各種データを格納する。データ処理部120は、通信部118、ユーザインタフェース処理部116により取得されたデータおよびデータ格納部122に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部120は、ユーザインタフェース処理部116、通信部118およびデータ格納部122のインタフェースとしても機能する。
【0022】
通信部118は、ゲーム情報取得部130およびゲーム情報提供部132を含む。
ゲーム情報取得部130は、ゲームサーバ102およびユーザ端末104からゲームG2に関するゲーム情報を取得する。ゲーム情報提供部132は、ゲームサーバ102およびユーザ端末104にゲーム情報を送信する。本実施形態における「ゲーム情報」とは、プレイヤ、キャラクタ、操作内容、プレイ結果、ユーザ端末104の位置を示す情報の総称である。
【0023】
ゲーム情報取得部130は、キャラクタ受信部134および操作情報受信部136を含む。キャラクタ受信部134は、キャラクタ情報を受信する。キャラクタ情報とは、キャラクタの種別、パラメータ値(属性情報)、キャラクタが装備または所持している武器・防具・アイテムなどキャラクタの機能・性質に関わる情報をいう。パラメータは、攻撃力、防御力、レベルなどキャラクタの強さを示す情報であればよい。操作情報受信部136は、ユーザ端末104から入力されるゲームG2に対する操作指示を操作情報として取得する(後述)。
【0024】
ゲーム情報提供部132は、キャラクタ送信部138、プレイ情報送信部140、画像送信部142および位置送信部143を含む。キャラクタ送信部138は、キャラクタ情報をゲームサーバ102およびユーザ端末104に送信する。プレイ情報送信部140は、プレイ情報を送信する。プレイ情報とは、ゲームG2のプレイ結果を示す情報である。具体的には、ゲームG2の勝敗やスコア、キャラクタのパラメータの更新値、プレイヤのパラメータの更新値などである。本実施形態におけるプレイヤのパラメータは、プレイヤのゲームG2における熟練度を示すプレイヤランクである。ゲームG2の成績に応じてプレイヤランクは変化する。位置送信部143は、ユーザ端末104の操作台108における位置座標をユーザ端末104に定期的に通知する。画像送信部142は、ユーザ端末104に画像情報を送信する。画像情報については、
図10に関連して後述する。
【0025】
ユーザインタフェース処理部116は、操作台108および操作パネル114に対する操作入力を受け付ける入力部124と操作台108に対する画像表示および音声出力を担当する出力部126を含む。操作台108は、位置検出部128を含む。位置検出部128は、カメラ112の撮影画像に基づいて、操作台108に載置されたユーザ端末104および実カードの位置および種別を検出する。また、位置検出部128は、操作台108に内蔵されるタッチセンサにより、プレイヤのタッチ操作を検出する。
【0026】
データ格納部122は、ゲームデータ格納部148とキャラクタ格納部150を含む。ゲームデータ格納部148は、ゲームG2のゲームプログラムを格納する。キャラクタ格納部150は、キャラクタ情報を格納する。
【0027】
データ処理部120は、第2ゲーム制御部144とキャラクタ保存部146を含む。第2ゲーム制御部144は、ゲームG2を制御する。キャラクタ保存部146は、ユーザ端末104等から受信したキャラクタ情報をキャラクタ格納部150に保存する。
【0028】
図4は、ユーザ端末104の機能ブロック図である。
ユーザ端末104は、通信部162、データ処理部164、ユーザインタフェース処理部160およびデータ格納部166を含む。
通信部162は、インターネット106を介してゲームサーバ102との通信処理を担当する。また、通信部162は、近距離無線通信にてアーケードゲーム装置110との通信処理も担当する。ユーザインタフェース処理部160は、プレイヤからの操作を受け付けるほか、画像表示や音声出力など、ユーザインタフェースに関する処理を担当する。データ格納部166は各種データを格納する。データ処理部164は、通信部162、ユーザインタフェース処理部160により取得されたデータおよびデータ格納部166に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部164は、ユーザインタフェース処理部160、通信部162およびデータ格納部166のインタフェースとしても機能する。
【0029】
通信部162は、ゲーム情報取得部172およびゲーム情報提供部174を含む。
ゲーム情報取得部172は、ゲームサーバ102およびアーケードゲーム装置110からゲーム情報を取得する。ゲーム情報提供部174は、ゲームサーバ102およびアーケードゲーム装置110にゲーム情報を送信する。
【0030】
ゲーム情報取得部172は、キャラクタ受信部176、プレイ情報受信部178および画像受信部180を含む。
キャラクタ受信部176は、アーケードゲーム装置110等からキャラクタ情報を受信する。プレイ情報受信部178は、アーケードゲーム装置110等からゲームG2のプレイ情報を受信する。画像受信部180は、アーケードゲーム装置110から画像情報を受信する。また、ゲーム情報取得部172は、位置送信部143からユーザ端末104の位置座標を定期的に受信する。
【0031】
ゲーム情報提供部174は、キャラクタ送信部182および操作情報送信部184を含む。キャラクタ送信部182は、ユーザ端末104に保存されているキャラクタ情報をアーケードゲーム装置110に送信する。操作情報送信部184は、ユーザ端末104に入力された操作情報をアーケードゲーム装置110に送信する。
【0032】
ユーザインタフェース処理部160は、ユーザ端末104に対するプレイヤの操作入力を受け付ける入力部168と、画像を表示し音声を出力する出力部170を含む。
【0033】
データ格納部166は、ゲームデータ格納部186とキャラクタ格納部188を含む。ゲームデータ格納部186は、ゲームG1のゲームプログラムを格納する。ゲームデータ格納部186は、更に、ゲームG2と連携するゲームプログラムも格納する。詳細は後述するが、ユーザ端末104はゲームG2の操作デバイスとしても機能する。キャラクタ格納部188は、キャラクタ情報を格納する。
【0034】
データ処理部164は、第1ゲーム制御部190とキャラクタ保存部192を含む。第1ゲーム制御部190は、ゲームG1を制御する。また、第1ゲーム制御部190は、ゲームG2の実行に際して、アーケードゲーム装置110と各種情報を交換することによりゲームG2の進行を制御する。キャラクタ保存部192は、アーケードゲーム装置110から受信したキャラクタ情報をキャラクタ格納部188に保存する。
【0035】
図5は、ゲームサーバ102の機能ブロック図である。
ゲームサーバ102は、通信部200、データ処理部202およびデータ格納部204を含む。通信部200は、インターネット106を介してアーケードゲーム装置110およびユーザ端末104との通信処理を担当する。データ格納部204は各種データを格納する。データ処理部202は、通信部200により取得されたデータおよびデータ格納部204に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部202は、通信部200およびデータ格納部204のインタフェースとしても機能する。
【0036】
通信部200は、ゲーム情報受信部206、ゲーム情報送信部208およびキャラクタ報知部210を含む。
ゲーム情報受信部206は、ユーザ端末104およびアーケードゲーム装置110からゲーム情報を受信する。ゲーム情報送信部208は、ユーザ端末104およびアーケードゲーム装置110にゲーム情報を送信する。キャラクタ報知部210は、アーケードゲーム装置110に残置されたキャラクタ(以下、「残置キャラクタ」とよぶ)の所在地をユーザ端末104に報知する。残置キャラクタについては
図12に関連して後述する。
【0037】
データ格納部204は、ゲームデータ格納部216とキャラクタ格納部218を含む。ゲームデータ格納部186は、ユーザ端末104と連携してゲームG1を実行するゲームプログラムと、アーケードゲーム装置110と連携してゲームG2を実行するゲームプログラムを格納する。キャラクタ格納部218は、残置キャラクタのキャラクタ情報を格納する。
【0038】
データ処理部202は、プレイヤ管理部212とキャラクタ管理部214を含む。プレイヤ管理部212は、プレイヤ情報を格納する。プレイヤ情報は、プレイヤランク、プレイヤが保有するキャラクタ、ゲームG1、G2の進捗状況を示す情報である。キャラクタ管理部214は、残置キャラクタのキャラクタ情報を管理する。
【0039】
図6は、操作台108に表示される戦場画面224である。
第2ゲーム制御部144がゲームG2を開始するとき、アーケードゲーム装置110の出力部126は操作台108に戦場画面224を表示させる。プレイヤは、ユーザ端末104および実カード222を操作台108に載置する。位置検出部128は、ユーザ端末104および実カード222の位置座標を検出する。また、カメラ112による撮影画像により、第2ゲーム制御部144は実カード222の種別、いいかえれば、実カード222に対応する実キャラクタを特定する。実カード222を操作台108で滑らせることにより実キャラクタは戦場画面224を移動する。実カード222の移動は撮影画像から検出されてもよいし、操作台108に内蔵されるタッチセンサにより検出されてもよい。位置送信部143は、ユーザ端末104の位置座標を定期的にユーザ端末104に通知する。
【0040】
第2ゲーム制御部144は、ユーザ端末104の位置に飛行船226を示すグラフィックスを表示させる。ユーザ端末104を移動させると、飛行船226はユーザ端末104に追随して移動する。ゲームG2においては、ユーザ端末104は飛行船226(母艦)として機能し、ゲームG2の構成要素となる。ユーザ端末104の位置と動作の検出方法は、実カード222と同様である。
【0041】
ゲームG1(モバイルゲーム)において育成された仮想キャラクタは、ユーザ端末104から戦場画面224に出撃することができる(後述)。ユーザ端末104から出撃した仮想キャラクタは、仮想カード220として表示される。ゲームG2において、プレイヤは実カード222を保有する必要はないが、本実施形態においては仮想カード220と実カード222が併用されるものとして説明する。
【0042】
図6においては、プレイヤPAはユーザ端末104aを操作台108の左下に配置し、プレイヤPBはユーザ端末104bを操作台108の右上に配置している。ゲームG2は、プレイヤPAとプレイヤPBが対戦するマルチプレイゲームである。制限時間以内に敵キャラクタ(相手プレイヤが保有するキャラクタ)を全滅させたプレイヤが勝利となる。制限時間が経過したときには、第2ゲーム制御部144は各キャラクタの損耗率に基づいて勝敗を判定する。
【0043】
実キャラクタおよび仮想キャラクタは兵士である。実キャラクタは、プレイヤが実カード222を動かすことで戦場を移動する。仮想キャラクタは、あらかじめ定義された行動パターンにしたがって自動的に移動する。プレイヤは、仮想カード220(仮想キャラクタ)にタッチし、行き先を示すことで仮想キャラクタの移動を指示することもできる。また、プレイヤは、ユーザ端末104または操作パネル114から仮想キャラクタに行動指示を出すこともできる。いずれのキャラクタも射程範囲内に敵キャラクタを発見すると自動的に攻撃する。キャラクタの種別によって、体力値、攻撃力、防御力、攻撃範囲、攻撃方法、索敵能力などのパラメータ値(属性情報)が異なる。なお、戦場画面224における実キャラクタの移動以外にも、第2ゲーム制御部144は実カード222の移動に応じて実キャラクタのパラメータ値を変更してもよい。
【0044】
プレイヤは、ユーザ端末104および実カード222の配置を考え、ユーザ端末104および実カード222を操作して自軍の展開を考える。詳細は後述するが、ユーザ端末104において保有されている仮想キャラクタの数や種類、飛行船226からの出撃のタイミングも戦況に大きく影響する。ゲームG2は3人以上で対戦も可能であり、また、1人でも対戦できる。1人で対戦するときには、第2ゲーム制御部144がNPC(Non-Player Character)として対戦相手を務める。
【0045】
図7は、キャラクタ情報テーブル230のデータ構造図である。
キャラクタ情報テーブル230は、アーケードゲーム装置110のキャラクタ格納部150に格納される。戦場画面224に配置された仮想キャラクタおよび実キャラクタのキャラクタ情報は、キャラクタ情報テーブル230に登録される。ゲームサーバ102においては、実カード222のカードIDに対して、実キャラクタのキャラクタ情報があらかじめ対応づけられている。キャラクタ保存部146は、実カード222の撮像画像から実キャラクタ(カードID)を特定する。ゲーム情報取得部130は、ゲームサーバ102に問い合わせることにより実キャラクタのキャラクタ情報を取得する。キャラクタ保存部146は、取得した実キャラクタのキャラクタ情報をキャラクタ情報テーブル230に記録する。
【0046】
飛行船226から戦場画面224に仮想キャラクタを出撃させるとき、ユーザ端末104のキャラクタ送信部182は、仮想キャラクタのキャラクタ情報をアーケードゲーム装置110に送信する。キャラクタ保存部146は、出撃している仮想キャラクタをキャラクタ情報キャラクタ情報テーブル230に登録する。
【0047】
第2ゲーム制御部144は、実キャラクタおよび仮想キャラクタのキャラクタ情報とその位置座標に応じて、ゲームG2の進行を制御する。また、後述の残置キャラクタもキャラクタ情報テーブル230において管理される。
【0048】
キャラクタは、キャラクタID(以下、「CID」とも表記する)により一意に識別される。CID=C01のキャラクタ(以下、「キャラクタ(C01)」のように表記する)は、プレイヤID(PID)=P06のプレイヤが保有する実キャラクタである。プレイヤ(P06)は、実カード222を持参し、ゲームG2に実キャラクタ(C01)を出撃させている。実キャラクタ(C01)はレベル17の「魔剣士」であり、「アイスブレード」等を装備する。実キャラクタ(C01)の他のパラメータ値もキャラクタ情報テーブル230に登録されてもよい。
【0049】
仮想キャラクタ(C28)は、プレイヤ(P03)による残置キャラクタである。プレイヤは、ユーザ端末104に登録されている仮想キャラクタをゲームG2に出場させるだけでなく、残置指示を入力することによりアーケードゲーム装置110に仮想キャラクタを残置させることもできる。プレイヤ(P03)が、仮想キャラクタ(C28)の残置を指示したとき、ユーザ端末104からは仮想キャラクタ(C28)が削除され、アーケードゲーム装置110は仮想キャラクタ(C28)をキャラクタ情報テーブル230に登録する。残置指示により、仮想キャラクタ(C28)はユーザ端末104からアーケードゲーム装置110に「移籍」する。
【0050】
アーケードゲーム装置110のプレイヤは、プレイヤ(C28)の残置キャラクタ(C28)をゲームG2において使用できる。
図7のキャラクタ情報テーブル230によれば、キャラクタ(C28)は、プレイヤ(P03)により残置された仮想キャラクタであり、現在、ゲームG2に出場している。キャラクタ(P31)はプレイヤ(P14)の残置キャラクタであり、ゲームG2には使用されていない。
【0051】
ユーザ端末104のキャラクタ格納部188も、キャラクタ情報テーブル230と同様の情報を格納する。キャラクタ格納部188は、ユーザ端末104のプレイヤが保有する仮想キャラクタのキャラクタ情報を格納する。プレイヤが、ユーザ端末104から仮想キャラクタを戦場画面224に出撃させるとき(解放指示)、キャラクタ送信部182は仮想キャラクタのキャラクタ情報をアーケードゲーム装置110に送信し、アーケードゲーム装置110のキャラクタ受信部134がこのキャラクタ情報を受信し、キャラクタ保存部146は出撃した仮想キャラクタをキャラクタ格納部150(キャラクタ情報テーブル230)に登録する。
【0052】
解放指示により、仮想キャラクタは、ユーザ端末104からアーケードゲーム装置110に移籍する。ゲームG2が終了したとき、アーケードゲーム装置110に移籍した仮想キャラクタはユーザ端末104に戻る。残置指示によっても仮想キャラクタはユーザ端末104からアーケードゲーム装置110に移籍する。ただし、残置キャラクタは、ゲームG2が終了しても自動的にユーザ端末104に戻らない点において相違する。
【0053】
ゲームサーバ102のキャラクタ格納部218も、キャラクタ情報テーブル230と同様の情報を格納する。キャラクタ格納部218は、アーケードゲーム装置110の残置キャラクタのキャラクタ情報を集約する。アーケードゲーム装置110のキャラクタ送信部138は、残置キャラクタのキャラクタ情報を定期的にゲームサーバ102に送信する。ゲームサーバ102のゲーム情報受信部206は、キャラクタ情報を受信し、キャラクタ管理部214はキャラクタ格納部218において残置キャラクタのキャラクタ情報を更新する。このような制御方法により、ゲームサーバ102は、誰のどのような残置キャラクタがどのアーケードゲーム装置110に存在しているかを統括的に把握する。
【0054】
図8は、ユーザ端末104によるキャラクタ情報の表示態様を示す模式図である。
位置検出部128は、ユーザ端末104、仮想カード220、実カード222の位置を常時検出する。アーケードゲーム装置110のキャラクタ送信部138は、ユーザ端末104から所定の検出範囲R1内に仮想カード220が存在するとき、仮想カード220(仮想キャラクタ)のキャラクタ情報とユーザ端末104から見た方向をユーザ端末104に送信する。ユーザ端末104の出力部170は、仮想キャラクタのキャラクタ情報を画面表示させる。
図8においては、ユーザ端末104の右上に仮想カード220(仮想キャラクタ)が存在するため、出力部170はユーザ端末104の画面右上にこの仮想キャラクタの攻撃力(キャラクタ情報の一部)を画面表示させる。
【0055】
キャラクタ送信部138は、検出範囲R1内に実カード222が存在するときにも、実カード222(実キャラクタ)のキャラクタ情報とユーザ端末104から見た方向をユーザ端末104に送信する。ユーザ端末104の出力部170は、実キャラクタのキャラクタ情報も画面表示させる。
図8においては、ユーザ端末104の左下に実カード222(実キャラクタ)が存在するため、出力部170はユーザ端末104の画面左下にこの実キャラクタの攻撃力を表示させている。このような制御方法によれば、ユーザ端末104の表示機能を利用して実キャラクタや仮想キャラクタの詳細を示すことができる。
【0056】
ユーザ端末104から所定の影響範囲R2内にあるキャラクタは、そのキャラクタ情報が変更されるとしてもよい。たとえば、ユーザ端末104(飛行船226)の影響範囲R2内にあるキャラクタの攻撃力は20%強化されるとしてもよい。位置検出部128がユーザ端末104の影響範囲R2内に存在する仮想キャラクタまたは実キャラクタを検出したとき、第2ゲーム制御部144はこのキャラクタの攻撃力を増加させてもよい。このように、ユーザ端末104と各キャラクタの位置関係に応じてユーザ端末104がキャラクタに影響力を発揮させることにより、ユーザ端末104とキャラクタの布陣にともなう戦略性をいっそう深めることができる。
【0057】
図9は、ユーザ端末104(飛行船226)からの仮想キャラクタの出撃方法を示す模式図である。
上述したように、第2ゲーム制御部144はユーザ端末104の周辺に飛行船226を表示させる。ユーザ端末104を飛行船226と見立てることにより、ユーザ端末104をゲームG2のゲーム要素として定義する。飛行船226は、複数の仮想キャラクタを運ぶ母艦としての役割を担う。ユーザ端末104が操作台108に載置されるとき、アーケードゲーム装置110のプレイ情報送信部140は載置検出の旨をユーザ端末104に送信する。このとき、第1ゲーム制御部190は、ユーザ端末104に登録されている仮想キャラクタをユーザ端末104に一覧表示させる。
【0058】
ユーザ端末104には、仮想キャラクタの名前やレベル等のキャラクタ情報を示すキャラクタアイコン232が一覧表示される。プレイヤは、キャラクタアイコン232をタッチ選択し、画面外に向けてフリック操作をすることにより仮想キャラクタの出撃を指示できる(解放指示)。解放指示された仮想キャラクタは戦場画面224に出撃し、仮想キャラクタとして操作台108のモニタに表示される。本実施形態においては、解放指示された仮想キャラクタは飛行船226から所定範囲内に設置される。
【0059】
具体的には、ユーザ端末104の入力部168がキャラクタアイコン232に対する解放指示を検出したとき、キャラクタ送信部182は出撃する仮想キャラクタのキャラクタ情報をアーケードゲーム装置110に送信する。アーケードゲーム装置110の第2ゲーム制御部144は仮想カード220(仮想キャラクタ)を画面表示させる。
図9においては、「アクシス」という名前の「弓兵」が解放指示(フリック操作)されているため、飛行船226の外に「アクシス」に対応する仮想カード220(仮想キャラクタ)が登場している。このような制御方法によれば、飛行船226で輸送されている複数の仮想キャラクタのうち、プレイヤに解放指示された仮想キャラクタが戦場画面224に降下・出撃する様子を模した操作感を実現できる。
【0060】
アーケードゲーム装置110のキャラクタ保存部146は、出撃した仮想キャラクタをキャラクタ情報テーブル230に登録する。ユーザ端末104は、出撃した仮想キャラクタをユーザ端末104の記憶装置(キャラクタ格納部188)から削除する。解放指示により、仮想キャラクタはユーザ端末104からアーケードゲーム装置110に一時的に移籍する。
【0061】
アーケードゲーム装置110に表示されている仮想カード220(仮想キャラクタ)をユーザ端末104(飛行船226)に向けてフリック操作すると(帰還指示)、仮想カード220(仮想キャラクタ)はユーザ端末104(飛行船226)に「帰還」する。アーケードゲーム装置110の入力部124が、ユーザ端末104から所定範囲内にいる仮想カード220を対象とした帰還指示(ユーザ端末104(飛行船226)に向けたフリック操作)を検出したとき、アーケードゲーム装置110のゲーム情報提供部132は帰還対象となる仮想キャラクタをユーザ端末104に送信する。ユーザ端末104は、仮想カード220(仮想キャラクタ)のキャラクタアイコン232を画面表示させることで、仮想キャラクタの帰還を表現する。
【0062】
アーケードゲーム装置110のキャラクタ保存部146は、帰還指示された仮想キャラクタをキャラクタ情報テーブル230から削除する。アーケードゲーム装置110のキャラクタ送信部138は仮想キャラクタのキャラクタ情報をユーザ端末104に送信する。ユーザ端末104は、帰還した仮想キャラクタのキャラクタ情報をユーザ端末104の記憶装置(キャラクタ格納部188)に登録する。仮想キャラクタは、帰還指示により、アーケードゲーム装置110からユーザ端末104に移籍する。
【0063】
アーケードゲーム装置110の第2ゲーム制御部144は、仮想キャラクタのパラメータをゲーム結果に応じて変化させる。たとえば、戦闘結果に応じて仮想キャラクタの体力値を減少させてもよいし、レベルをアップさせてもよい。仮想キャラクタがユーザ端末104に帰還したときには、更新後のパラメータ値が新たなキャラクタ情報として登録される。仮想キャラクタは、ゲームG2の戦場に出撃し、鍛えられた上でユーザ端末104に帰還する。また、第1ゲーム制御部190は、帰還した仮想キャラクタの体力値を時間経過にともなって回復させる。このような制御方法によれば、戦場で傷ついた仮想キャラクタを飛行船226に収容することで体力回復させた上で再出撃させるという操作感が実現される。
【0064】
プレイヤは、ユーザ端末104(飛行船226)を動かすことで、複数の仮想キャラクタをまとめて移動させることができる。たとえば、位置座標Aにて複数の仮想キャラクタを帰還させ、ユーザ端末104を位置座標Bに移動させたあと、これらの仮想キャラクタの解放指示(出撃指示)を入力すればよい。また、ユーザ端末104を利用することにより仮想キャラクタを高速移動させることができる。飛行船226は、輸送船あるいは病院船として機能する。
【0065】
ゲームG2の実行中において、第1ゲーム制御部190は、ユーザ端末104および仮想キャラクタに各種指示を出すための入力インタフェースを表示させる。プレイヤは、ユーザ端末104から各種操作指示を入力できる。たとえば、ユーザ端末104から「散開指示」を入力したとき、操作情報送信部184は散開指示(操作情報)をアーケードゲーム装置110に送信し、第2ゲーム制御部144は各仮想キャラクタがお互いに所定距離以上離れるように移動させる。
【0066】
同様にして、「待ち伏せ(潜伏)」「総攻撃」「飛行船226への退却」「特定の敵キャラクタへの集中攻撃」「飛行船226からの砲撃」などさまざまな指示を入力できる。このような制御方法によれば、ユーザ端末104のユーザインタフェース機能を利用してゲームG2をプレイできるため、アーケードゲーム装置110の操作パネル114を簡素化できる。あるいは、アーケードゲーム装置110に操作パネル114を取り付ける必要がなくなる。もちろん、操作パネル114から各キャラクタへの操作指示と、ユーザ端末104のユーザインタフェース機能とを併用してもよい。
【0067】
図10は、ユーザ端末104の透過表示を示す模式図である。
ユーザ端末104は、飛行船226などのオブジェクトに対応づけられる必要はない。
図10に示すように、操作台108のモニタに表示される画像をユーザ端末104に透過表示させてもよい。具体的には、アーケードゲーム装置110の画像送信部142は、ユーザ端末104の位置座標に対応する操作台108の画像情報をユーザ端末104に送信する。ユーザ端末104の画像受信部180はこの画像情報を受信し、出力部170は画像情報をユーザ端末104の画面に表示させる。このような制御方法により、操作台108の画像をユーザ端末104に透過表示させることができる。
【0068】
透過表示により、ユーザ端末104をアーケードゲーム装置110の操作デバイスとしていっそう一体化させることができる。たとえば、操作台108のモニタに宝物が埋められた土地を表示させ、宝物が存在する場所にユーザ端末104が重なったときにユーザ端末104に宝物を表示させてもよい。このような制御方法によれば、ユーザ端末104で宝探しをするゲームG2を実現できる。ユーザ端末104の直下に限らず、ユーザ端末104から所定のサーチ範囲にある敵や宝物をユーザ端末104に表示させてもよい。
【0069】
画像送信部142は、操作台108に表示されるすべての画像情報をあらかじめユーザ端末104に送信してもよい。位置送信部143は、ユーザ端末104の位置座標を定期的にユーザ端末104に送信する。ユーザ端末104の出力部170は、操作台108の画像情報のうち、位置送信部143に指定された位置座標における画像情報をユーザ端末104に表示させてもよい。この場合にも、上記と同様の透過表示が可能となる。
【0070】
図11は、別のタイプのアーケードゲーム(ゲームG2)を説明するための模式図である。
ゲームG2は、上述したように2以上のプレイヤが対決するゲームであってもよいし(以下、「対決ゲーム」とよぶ)、協力するゲームであってもよい(以下、「協力ゲーム」とよぶ)。
図11は協力ゲームとしてのゲームG2を示している。この協力ゲームの目的は、1以上のプレイヤが協力してドラゴン236を倒すことである。複数のプレイヤは、ユーザ端末104および仮想カード220を駆使して、ドラゴン236を攻撃する。ドラゴン236は、プレイヤが有するキャラクタを攻撃する。プレイヤは、実カード222(実キャラクタ)と仮想カード220(仮想キャラクタ)を併用してもよい。
図11に示す協力ゲームにおいても、ユーザ端末104は飛行船226として機能する。仮想キャラクタはユーザ端末104(飛行船226)から出撃し、プレイヤからの操作指示にしたがってドラゴン236を攻撃する。複数のプレイヤは、相談しながらドラゴン236への攻撃方法を検討してもよい。
【0071】
対決ゲームおよび協力ゲームのいずれにおいても飛行船226に耐久値を設定してもよい。ドラゴン236は飛行船226を攻撃し、飛行船226の耐久値がゼロになったとき、飛行船226に対応するプレイヤはゲームオーバーになるとしてもよい。
【0072】
図12は、残置キャラクタを説明するための模式図である。
プレイヤは、ユーザ端末104の仮想キャラクタをアーケードゲーム装置110に残置できる。以下、仮想キャラクタを保有し、これを最初に残置したプレイヤを「オーナープレイヤ」とよび、それ以外のプレイヤを「非オーナープレイヤ」とよぶ。非オーナープレイヤは、残置キャラクタをゲームG2で使用できる。たとえば、プレイヤPa(オーナープレイヤ)が仮想キャラクタC1をアーケードゲーム装置110に残置したとき、プレイヤPb(非オーナープレイヤ)は仮想キャラクタC2を配下にした上でゲームG2をプレイできる。この残置キャラクタが強力であれば、プレイヤPbはプレイヤPaのおかげでゲームG2を有利に進めることができる。
【0073】
図12においては、プレイヤPa(オーナープレイヤ)は、仮想カード220a(仮想キャラクタC1)をアーケードゲーム装置110aに残置している(S1)。プレイヤPaは仮想カード220aを対象とした残置指示をユーザ端末104aに入力する。ユーザ端末104aのキャラクタ送信部182は、仮想カード220aのキャラクタ情報をアーケードゲーム装置110aに送信する。アーケードゲーム装置110aのキャラクタ保存部146は、仮想カード220aのキャラクタ情報をキャラクタ情報テーブル230に登録する。一方、ユーザ端末104aからは仮想カード220aは削除される。この結果、仮想カード220a(仮想キャラクタ)は、ユーザ端末104aからアーケードゲーム装置110aに移籍する。
【0074】
残置後、プレイヤPb(非オーナープレイヤ)は、アーケードゲーム装置110aでゲームG2をプレイするとき仮想カード220a(残置キャラクタ)を利用できる。更に、プレイヤPbは、仮想カード220aを自らのユーザ端末104bに回収することもできる。プレイヤPbは仮想カード220aを対象として回収指示をユーザ端末104bに入力する。ユーザ端末104bの操作情報送信部184は回収指示(操作情報)をアーケードゲーム装置110aに送信する。アーケードゲーム装置110aのキャラクタ送信部138は、仮想カード220aのキャラクタ情報をユーザ端末104bに送信する。ユーザ端末104bのキャラクタ保存部192は、仮想カード220aのキャラクタ情報をキャラクタ格納部188に登録する。一方、アーケードゲーム装置110aからは仮想カード220aは削除される。仮想カード220aは、アーケードゲーム装置110aからユーザ端末104bに移籍する(S2)。
【0075】
プレイヤPbは、収容した仮想カード220aを別のアーケードゲーム装置110bで利用できる。プレイヤPbは、仮想カード220aをアーケードゲーム装置110bに残置することもできる(S3)。このような制御方法により、プレイヤPa(オーナープレイヤ)の仮想カード220aは、ユーザ端末104aから、アーケードゲーム装置110a、ユーザ端末104bを経由してアーケードゲーム装置110bに移籍する。
【0076】
以上の処理を繰り返すことにより、仮想カード220a(仮想キャラクタC1)は、アーケードゲーム装置110bからアーケードゲーム装置110cに移籍したとする(S4)。
図12においては、プレイヤPa(オーナープレイヤ)はアーケードゲーム装置110cから仮想カード220aを回収している(S5)。プレイヤPaが仮想カード220aのオーナープレイヤであることは仮想カード220aのキャラクタ情報として管理される(
図7参照)。
【0077】
仮想キャラクタのキャラクタ情報は、ゲームG1(モバイルゲーム)およびゲームG2(アーケードゲーム)で使用されることにより変化する。ゲームG1、ゲームG2により仮想キャラクタのレベルは向上し、装備品も変化する。上述の制御方法によれば、プレイヤPa(オーナープレイヤ)は仮想カード220a(仮想キャラクタ)をアーケードゲーム装置110aに残置することにより、非オーナープレイヤたちに仮想カード220aを鍛えてもらうことができる。また、プレイヤPb(非オーナープレイヤ)は、仮想カード220aを利用することによりゲームG1やゲームG2を有利に進めることができる。
【0078】
プレイヤPa(オーナープレイヤ)のみ、仮想カード220aを収容できるとしてもよい。この場合、プレイヤPb(非オーナープレイヤ)は、仮想カード220aをアーケードゲーム装置110aで使用はできるが、自らのユーザ端末104bに回収することはできない。
【0079】
仮想カード220aは所定の回収条件が成立したとき、プレイヤPa(オーナープレイヤ)のユーザ端末104aに自動的に回収されるとしてもよい。たとえば、プレイヤPaが仮想カード220aをアーケードゲーム装置110aに残置してから所定の放浪時間、たとえば、30時間が経過したとき、仮想カード220aは自動的にアーケードゲーム装置110aに戻るとしてもよい。具体的には、キャラクタ情報の一部として残置日時を設定しておく。アーケードゲーム装置110のキャラクタ送信部138は、残置日時から放浪時間が経過していれば、残置キャラクタのキャラクタ情報をゲームサーバ102に送信する。ユーザ端末104のキャラクタ送信部182も、他人の残置キャラクタを収容している場合であって放浪時間が経過していたときにはキャラクタ情報をゲームサーバ102に送信する。いずれにしても、放浪時間が経過した残置キャラクタは、一時的にゲームサーバ102に移籍する。
【0080】
次に、ゲームサーバ102のゲーム情報送信部208は、キャラクタ情報をオーナープレイヤPaのユーザ端末104aに送信する。このような制御方法により、仮想カード220a(仮想キャラクタ)をオーナープレイヤPaのユーザ端末104aに移籍(回収)させる。回収条件として、仮想キャラクタのレベルが所定値以上となること、アーケードゲーム装置110の間で所定回数の移籍が発生したことなど、さまざまな条件を設定可能である。
【0081】
同様にして、非オーナープレイヤは、仮想カード220aを所定の保持時間以上は自らのユーザ端末104に保持できないとしてもよい。非オーナープレイヤPbのユーザ端末104bは、所定の返却条件が成立したとき、他人の仮想カード220a(仮想キャラクタ)をゲームサーバ102に移籍させる。返却条件は、保持時間のほか、仮想キャラクタのレベルが所定値以上になることなど他の条件が設定されてもよい。ゲームサーバ102は、更に、プレイヤPbが仮想カード220aを回収したアーケードゲーム装置110aに仮想カード220a(仮想キャラクタ)を移籍させる。このような制御方法によれば、プレイヤPa(オーナープレイヤ)の残置キャラクタが非オーナープレイヤのユーザ端末104に長期間留まって、オーナープレイヤが残置キャラクタを回収できなくなる事態を防止できる。
【0082】
ゲームサーバ102のゲーム情報受信部206は、定期的に各アーケードゲーム装置110からキャラクタ情報を受信する。ゲームサーバ102のキャラクタ管理部214は、残置キャラクタがどのアーケードゲーム装置110にいるかを管理できる。キャラクタ報知部210は、定期的に、プレイヤPaのユーザ端末104aに対して残置キャラクタの所在地を通知する。キャラクタ報知部210は、残置キャラクタのレベルアップや装備の変更、移籍などキャラクタ情報が変化するごとに、ユーザ端末104aに仮想カード220aのキャラクタ情報と所在地を報知してもよい。このような制御方法によれば、プレイヤPa(オーナープレイヤ)は、自らがいったん手放した残置キャラクタの成長を楽しむことができる。いわば、仮想キャラクタの武者修行に似た操作感を実現できる。
【0083】
以上、実施形態に基づいてゲームシステム100を説明した。
本実施形態によれば、実カード222と同様のユーザインタフェースにて、ユーザ端末104をゲームG2の操作デバイスとして利用できる。ユーザ端末104に仮想カード220を収納し、仮想カード220をゲームG2の仮想キャラクタとして利用できる。複数の仮想カード220はユーザ端末104に電子的に収納されるため、プレイヤは手軽に仮想カード220(仮想キャラクタ)を持ち歩くことができる。
【0084】
プレイヤは、ユーザ端末104と実カード222を併用してもよい。実カード222に特有の実キャラクタが設定され、仮想カード220に特有の仮想キャラクタが設定されてもよい。プレイヤは、ユーザ端末104と数枚の実カード222を入れた小さなカードケースを持ち歩けば、いつでも気軽にコレクタブルカードゲーム(ゲームG2)を楽しむことができる。
【0085】
仮想キャラクタは、主として、ゲームG1(モバイルゲーム)において育成される。ゲームG2(アーケードゲーム)においては、仮想キャラクタの育成の成果を試すことができる。このような連動性により、ゲームG1のプレイヤをゲームG2に誘引しやすくなる。ゲームG2のプレイ結果に応じて、更に、ゲームG1における仮想キャラクタの育成意欲を喚起できる。また、仮想キャラクタは、ゲームG2においても獲得・成長・育成される。
【0086】
無線通信を前提とするゲームG1(モバイルゲーム)は、シミュレーションゲームなどリアルタイム性を必要としないタイプのゲームであってもよい。一方、本実施形態におけるゲームG2(アーケードゲーム)は、複数のキャラクタがリアルタイムにて戦闘を実行する。アーケードゲーム装置110は、ユーザ端末104よりも計算能力および通信能力において圧倒的に優れている。このため、ユーザ端末104で仮想キャラクタをじっくり育成して、アーケードゲーム装置110で大規模かつリアルタイムにて仮想キャラクタたちを対戦させるというゲーム性を明確にできる。いいかえれば、キャラクタという資産(コンテンツ)を共有しつつ、2種類のゲーム装置にて2種類のゲームを楽しむことができる。
【0087】
本実施形態においては、ユーザ端末104を飛行船226というゲーム要素の1つに見立てている。アーケードゲーム装置110は、ユーザ端末104(飛行船226)により複数の仮想キャラクタをまとめて移動させるという新しいユーザインタフェースを提供できる。山岳地帯や沼沢地帯など、仮想キャラクタが自力では移動できない場所でも飛行船226に乗れば移動できるとしてもよい。傷ついた仮想キャラクタは飛行船226に収容されれば体力回復できるため、仮想キャラクタの収容タイミング、出撃タイミング、出撃地点の選択がゲームG2の勝敗に大きく影響する。ユーザ端末104をゲーム要素として取り込むことにより、ゲームG2の戦略性を高めることができる。
【0088】
図10に示したように、ユーザ端末104にゲームG2の画面を透過表示させることにより、ユーザ端末104とアーケードゲーム装置110の一体感を高めることができる。また、ユーザ端末104からゲームG2に対する操作指示を入力することにより、アーケードゲーム装置110の操作パネル114を簡素化できる。ユーザ端末104をゲームG2の操作デバイスとして利用すれば、アーケードゲーム装置110のデザインの簡潔化が可能となり、これは筐体の低額化にも寄与する。
【0089】
オーナープレイヤは、仮想キャラクタをアーケードゲーム装置110に残置することにより、非オーナープレイヤに仮想キャラクタを鍛えてもらうことができる。非オーナープレイヤも、残置キャラクタを使用することにより、ゲームG1、ゲームG2を有利に進めることができる。たとえば、横浜のアーケードゲーム装置110で残置した仮想キャラクタが、新潟のアーケードゲーム装置110に移籍することも考えられる(
図12参照)。オーナープレイヤにとって、新潟に旅行することは仮想キャラクタを回収するという名目が立つ。残置キャラクタを通して、プレイヤの旅行意欲を喚起できる可能性がある。プレイヤが旅先でかつて残置した仮想キャラクタと再会し、これを収容することにより、プレイヤの仮想キャラクタに対する愛着をいっそう高めることができる。
【0090】
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
【0091】
ユーザ端末104とアーケードゲーム装置110、ゲームサーバ102等によりゲームシステム100が構成されるとして説明したが、アーケードゲーム装置110やユーザ端末104の機能の一部はゲームサーバ102により実現されてもよいし、ゲームサーバ102の機能の一部がユーザ端末104とゲームサーバ102に割り当てられてもよい。また、ゲームサーバ102やユーザ端末104、アーケードゲーム装置110以外の第3の装置が、これらの装置の機能の一部を担ってもよい。
【0092】
図2、3、4において説明したアーケードゲーム装置110、ユーザ端末104およびゲームサーバ102の各機能の集合体は大局的には1つの「情報処理装置」として把握することも可能である。ゲームサーバ102は複数の装置の集合体として形成されてもよい。1つまたは複数のハードウェアに対して、本発明を実現するために必要な複数の機能をどのように配分するかは、各ハードウェアの処理能力やゲームシステム100に求められる仕様等に鑑みて決定されればよい。
【0093】
本実施形態においては、ユーザ端末104はスマートフォンであるとして説明した。このほかにも、ユーザ端末104は、携帯電話、携帯型ゲーム機、タブレット型コンピュータなど、表示機能および入力機能の双方または一方を備える携帯可能な電子機器であればよい。ユーザ端末104(携帯デバイス)は、ゲームG2のために専用に設計された電子機器ではなく、ゲームG2とは異なる目的を達成する機能を有し、アーケードゲーム装置110から基本的に独立した電子機器である。実カード222は、紙やプラスチックなどで形成されるシートの小片であればよく、表示機能および入力機能のいずれも有しない点においてユーザ端末104と相違する。実カード222は矩形である必要はない。
【0094】
ユーザ端末104に内蔵される各種センサを利用して、ゲームG2に対する多様な操作情報を生成してもよい。ユーザ端末104が内蔵する感圧センサ、ジャイロセンサ、加速度センサの検出値に応じて、仮想キャラクタを操作してもよい。ユーザ端末104を左右に振ったときや、ユーザ端末104を傾けたとき、ユーザ端末104から仮想キャラクタが戦場画面224にこぼれ落ちるように出撃してもよい。ユーザ端末104を傾けるだけの直感的かつ簡易な操作にて仮想キャラクタの解放指示(出撃)を実行できる。
【0095】
操作台108が表示機能を備えることは必須要件ではない。ユーザ端末104も実カード222と同様にキャラクタと対応づけられてもよい。ユーザ端末104および実カード222が載置され、それらの移動を検出するリーダーパネルと、操作結果に応じてキャラクタ等を表示させるゲーム画面は別々に形成されてもよい。操作台108は、表示機能、タッチ操作検出機能、位置検出機能の3機能のうち、位置検出機能のみを備えるとしてもよいし、タッチ操作検出機能と位置検出機能のみを備えるとしてもよい。
【0096】
本実施形態においては、上部のカメラ112から操作台108を撮影することにより、ユーザ端末104の位置を検出するとして説明した。カメラ112の位置は操作台の上部に限られず、操作台108の下部に設けてもよい。また、他の方法として、操作台108に不可視コードを配列してもよい。ここでいう不可視コードとは、操作台108の場所ごとに異なる模様、いいかえれば、位置座標を特定可能な模様であればよい。ユーザ端末104は、内臓のカメラ機能により不可視コードを撮影し、撮影した不可視コードをアーケードゲーム装置110に送信する。アーケードゲーム装置110の位置検出部128はユーザ端末104が撮影した不可視コードによりユーザ端末104の位置座標を特定する。
【0097】
操作台108の下面にNFCリーダーなどのセンサを配列し、直上にあるユーザ端末104を検出してもよい。多数配列されるセンサのうち、どのセンサがユーザ端末104を検出したかに応じて、位置検出部128はユーザ端末104の位置を特定してもよい。このほか、ユーザ端末104から赤外線等を下方に常時照射させ、操作台108の下面のセンサにより赤外線を受信することにより、ユーザ端末104の位置を特定してもよい。
【0098】
アーケードゲーム装置110とユーザ端末104の無線通信は必須ではない。たとえば、アーケードゲーム装置110はユーザ端末104を撮影し、ユーザ端末104の筐体のサイズ、色彩、あるいは機種を特定し、それらに応じてユーザ端末104に対応づけられるキャラクタを設定してもよい。このように、無線通信を介することなく、ユーザ端末104から「ゲーム情報」を取得することも可能である。アーケードゲーム装置110はユーザ端末104が表示する画像からゲーム情報を取得してもよいし、ユーザ端末104もアーケードゲーム装置110が表示する画像からゲーム情報を取得してもよい。
【0099】
アーケードゲーム装置110の第2ゲーム制御部144は、ゲームG2のプレイ結果に応じて新たなキャラクタをプレイヤに付与してもよい。ゲームG2の勝者にキャラクタを提供するとしてもよい。キャラクタを実キャラクタ(実カード222)としてもらうか、仮想キャラクタ(仮想カード220)としてもらうかをプレイヤに選択させてもよい。プレイヤが実キャラクタを選択したときには、実カード提供部(図示せず)はアーケードゲーム装置110に格納されているいずれかの実カード222をプレイヤに提供する。実カード提供部は、無地のカードへの印字により実カード222を随時生成してもよい。プレイヤが仮想カード220を選択したときには、キャラクタ送信部138はユーザ端末104に新たな仮想キャラクタ(仮想カード220)のキャラクタ情報を送信する。
【0100】
実カード222をユーザ端末104で読み取ることにより、実カード222を仮想カード220に変換してもよい。実カード222は、カードIDにより一意に識別される。たとえば、実カード222aをユーザ端末104で読み取ったとき、ユーザ端末104の第1ゲーム制御部190は仮想カード220aを生成する。ユーザ端末104のゲーム情報提供部174は実カード222aのカードIDをゲームサーバ102に送信する。ゲームサーバ102は、このカードIDを無効化する。このような制御方法により仮想カード220への変換後の実カード222aは無効化される。アーケードゲーム装置110のゲーム情報取得部172は、実カード222の設置を検出したときにはそのカードIDをゲームサーバ102に問い合わせる。カードIDが無効化されているときには第2ゲーム制御部144は実カード222の使用を拒否する。
【0101】
操作台108に複数の実カード222を並べたとき、アーケードゲーム装置110は複数の実カード222をまとめて登録してもよい。実カード222とユーザ端末104を重ねたとき、アーケードゲーム装置110は実カード222を一時的に仮想カード220として取り扱ってもよい。
【0102】
ユーザ端末104は、ボタン等の入力インタフェースを画面表示させてもよい。プレイヤはこれらの入力インタフェースを操作することにより、ユーザ端末104からアーケードゲーム装置110に操作情報を送信してもよい。ユーザ端末104のカメラ機能を入力インタフェースとして利用してもよい。ユーザ端末104の上方で手を振ったとき、ユーザ端末104は手の動きを撮像し、その撮像結果をアーケードゲーム装置110に送信する。アーケードゲーム装置110は、この手の動きにあらかじめ対応づけられる操作を特定することにより、カメラ機能による操作入力を受け付けてもよい。たとえば、ユーザ端末104の上で手を水平に移動させると「総攻撃」を指示するとしてもよい。また、ユーザ端末104の上で手を握ると「全軍密集」を指示するとしてもよい。このように、ユーザ端末104のカメラ機能を前提として、各種ジェスチャーによりゲームG2への操作入力を実現してもよい。
【0103】
操作台108が特に大きいときにはチーム戦も可能である。チームのメンバーは、ユーザ端末104の通信機能により他のメンバーと音声またはテキストによりメッセージを交換してもよい。このような制御方法によれば、ユーザ端末104の通信機能を利用してチーム全体の意思疎通を図ることができる。
【0104】
ユーザ端末104の大きさはさまざまである。操作台108に矩形の検出領域を設定し、この検出領域にユーザ端末104を載置させる。アーケードゲーム装置110の端末特定部(図示せず)は、検出領域に占めるユーザ端末104の大きさやユーザ端末104のカメラの位置、ディスプレイサイズ等を特定する。ユーザ端末104がタブレット端末等の比較的大型の携帯デバイスであるときには、第2ゲーム制御部144はユーザ端末104と同時に利用可能な実カード222の枚数を制限してもよい。
【0105】
ユーザ端末104を使ってゲームG2をプレイしたときには、ユーザ端末104の仮想キャラクタの一部または全部は自動的に残置されるとしてもよい。あるいは、仮想キャラクタC1を残置するときには、一時的に、ユーザ端末104とアーケードゲーム装置110それぞれに仮想キャラクタC1を設置するとしてもよい。この場合、オーナープレイヤはユーザ端末104において引き続き仮想キャラクタC1を利用でき、非オーナープレイヤはアーケードゲーム装置110に残置された仮想キャラクタC1(コピーキャラクタ)を利用できる。
【0106】
アーケードゲーム装置110に残置された仮想キャラクタC1は、たとえば、1時間後に自動的に消滅するとしてもよい。上記の場合、上級者がゲームG2をプレイしたとき、上級者の有する強力な仮想キャラクタC2はアーケードゲーム装置110に自動的に残置(コピー)される。上級者のあとに同じアーケードゲーム装置110でゲームG2をプレイすれば、上級者の強力な仮想キャラクタC2(コピーキャラクタ)を利用できる。このため、上級者が集まるゲームセンターでは、他のプレイヤにとってゲームG2を有利に進めることができる。上級者が集まる店舗は、他の多くのプレイヤにとっても有利となる。上級者のあとでゲームG2をプレイしたプレイヤは、上級者が手塩にかけて育てた仮想キャラクタC2の使用感を一時的に体験できるため、ゲームG1およびゲームG2のプレイ意欲(育成意欲)をいっそう喚起される。
【0107】
残置キャラクタは、多数のアーケードゲーム装置110あるいはユーザ端末104を経由するほどパラメータ値が大きく変化するとしてもよい。残置キャラクタは遠方に運ばれるほどパラメータ値が大きく変化するとしてもよい。残置から回収までの時間が長いほどパラメータ値が大きく変化するとしてもよい。たとえば、第2ゲーム制御部144は、残置地点から回収地点までの距離が長いほど、仮想キャラクタの攻撃力を高く設定してもよい。このような制御方法によれば、遠くまで旅したキャラクタほど強くなるため、残置キャラクタが遠くに旅をするほど再会の楽しみを増ことができる。キャラクタ情報の一部として、最初に残置されたアーケードゲーム装置110の位置情報が設定されてもよい。プレイヤは、ゲームサーバ102からの情報提供により残置キャラクタが全国のアーケードゲーム装置110にどのように散らばっているかを把握できる。プレイヤは、いわば、武者修行に出した仮想キャラクタたちの旅の状況や成長具合を随時楽しむことができる。
【0108】
キャラクタの残置指示をするとき、自ら回収に行かなければ戻ってこない「完全残置」と一定時間の経過後に自動的に戻ってくる「帰還残置」を選択できてもよい。第2ゲーム制御部144は、完全残置された仮想キャラクタは帰還残置された仮想キャラクタよりも成長速度を速く設定してもよい。完全残置の場合、プレイヤはみずから残置キャラクタを求めて移動する必要(手間)が生じるが、その苦労は仮想キャラクタの成長として報われる。
【0109】
本実施形態においては、プレイヤがユーザ端末104を動かすことを前提として説明した。変形例として、ユーザ端末104は初期位置に固定されてもよい。たとえば、プレイヤがユーザ端末104を任意の場所に設置したとき、その場所を本陣として仮想キャラクタたちを出撃させてもよい。
【0110】
第2ゲーム制御部144は、ユーザ端末104(飛行船226)の近く(所定範囲)に存在するキャラクタのパラメータ値を強化してもよい。あるいは、特定のキャラクタから所定範囲内にいるキャラクタはパラメータ値が減少するとしてもよい。あるキャラクタと別のキャラクタが所定のエリアにて所定距離以内に接近したときには同士討ちを開始するとしてもよい。また、飛行船226から所定範囲内に存在するキャラクタは、飛行船226からの援護射撃を受けられるとしてもよい。
【0111】
ユーザ端末104は、トークンを保存してもよい。たとえば、電子マネーの支払いを条件として、店舗はユーザ端末104にトークンを付与する。トークンは、ゲームG2をプレイする権利を示す情報であり、1時間程度の寿命を有する。プレイヤは、ユーザ端末104に有効なトークンが保存されていれば、アーケードゲーム装置110を操作台108に載置することによりゲームG2を開始できる。具体的には、ユーザ端末104のトークン送信部(不図示)は、トークンの情報をアーケードゲーム装置110に送信し、アーケードゲーム装置110の第2ゲーム制御部144はトークンの寿命が尽きていなければプレイを許可する。一方、トークンの寿命が尽きてしまうと、アーケードゲーム装置110を操作台108に載置してもゲームG2をプレイできない。トークン方式によれば、プレイヤはトークンが有効である限りゲームG2を何度でもプレイできる。ワンプレイごとに料金を支払う必要がない。
【0112】
ユーザ端末104は、飛行船226やキャラクタに対応づけられる必要はない。たとえば、ユーザ端末104を載置したとき、全軍のキャラクタが強化されるとしてもよい。このように、ユーザ端末104は、他のキャラクタに影響するアイテムとして機能してもよい。また、ユーザ端末104を載置することにより、敵キャラクタの動きを一時停止させるなどの特殊効果が発生させてもよい。
【解決手段】アーケードゲーム装置は、スマートフォンなどのユーザ端末104を載置可能な操作台と、ゲームの進行を制御するゲーム制御部と、ユーザ端末104の操作台における位置を検出する位置検出部を備える。ユーザ端末104は飛行船226として機能する。ユーザ端末104に登録されている仮想キャラクタは仮想カード220としてアーケードゲーム装置に表示される。ユーザ端末104を動かすことにより、プレイヤは飛行船226の位置を変化させる。