特許第6448104号(P6448104)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6448104ピンホールコンタクトレンズ及びピンホールコンタクトレンズの製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6448104
(24)【登録日】2018年12月14日
(45)【発行日】2019年1月9日
(54)【発明の名称】ピンホールコンタクトレンズ及びピンホールコンタクトレンズの製造方法
(51)【国際特許分類】
   G02C 7/04 20060101AFI20181220BHJP
   G02C 7/10 20060101ALI20181220BHJP
【FI】
   G02C7/04
   G02C7/10
【請求項の数】7
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-537680(P2018-537680)
(86)(22)【出願日】2018年7月17日
(86)【国際出願番号】JP2018026681
【審査請求日】2018年7月20日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516328513
【氏名又は名称】イクエンメディカル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135149
【弁理士】
【氏名又は名称】岡沢 理華
(72)【発明者】
【氏名】戸田 泉
(72)【発明者】
【氏名】見川 素直
【審査官】 藤岡 善行
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−018179(JP,A)
【文献】 国際公開第97/048004(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02C 7/04
G02C 7/10
A61F 2/14
A61F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の角膜に装着して使用するコンタクトレンズであって、前記コンタクトレンズの本体は角膜中央に配置され、当該本体の中央に配置されて網膜上にピンホール像を結像するピンホール部、前記ピンホール部の外郭に設けられて眼外から入射する入射光を遮光する遮光部、及び、前記遮光部の外郭に設けられて前記入射光を通過させる透明領域を有するピンホールコンタクトレンズにおいて、
前記遮光部は、眼外側を黒色又は暗色に着色し、角膜側を黒色又は暗色に着色した前記眼外側よりも反射率の高い白色に着色することを特徴とするピンホールコンタクトレンズ。
【請求項2】
色に着色した前記角膜側の着色部分の内径は、黒色又は暗色に着色した前記眼外側の着色部分の内径よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のピンホールコンタクトレンズ。
【請求項3】
色に着色した前記角膜側の着色部分の外径は、黒色又は暗色に着色した前記眼外側の着色部分の外径よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載のピンホールコンタクトレンズ。
【請求項4】
前記遮光部の前記眼外側の外縁領域の遮光率は、前記遮光部の前記眼外側の前記外縁領域を除く領域の遮光率よりも低い遮光率であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のピンホールコンタクトレンズ。
【請求項5】
人の角膜に装着して使用するコンタクトレンズであって、前記コンタクトレンズの本体のほぼ中央に配置され、網膜上にピンホール像を結像するピンホール部、前記ピンホール部の外郭に設けられて眼外から入射する入射光を遮光する遮光部、及び、前記遮光部の外郭に設けられて前記入射光を通過させる透明領域を有するピンホールコンタクトレンズの製造方法であって、
凹状型の成型面の一部、又は、完成品となるコンタクトレンズより薄い厚みの凹状半製品の一部に、黒色又は暗色の着色剤を環状に着色する第一着色工程と、
前記凹状型内又は前記凹状半製品内に着色された前記黒色又は暗色の着色剤に重ねて、当該黒色又は暗色の着色剤よりも反射率の高い白色の着色剤を環状に着色する第二着色工程と、
を有することを特徴とするピンホールコンタクトレンズの製造方法。
【請求項6】
前記第二着色工程において、白色に着色する環状着色部の内径が、黒色又は暗色に着色した環状着色部の内径よりも大きくなるよう着色することを特徴とする請求項5に記載のピンホールコンタクトレンズの製造方法。
【請求項7】
前記第二着色工程において、白色に着色する環状着色部の外径は、黒色又は暗色に着色した環状着色部の外径よりも小さくなるよう着色することを特徴とする請求項5又は6に記載のピンホールコンタクトレンズの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピンホール効果によって得られる焦点深度を利用して、近視、遠視、乱視、老眼及びこれらの組み合わせの視力矯正を可能にするピンホールコンタクトレンズに関し、特に見え方の質を低下させることなく、光を遮光してピンホールを構成する遮光部によるリング状の陰影の軽減を可能にしたピンホールコンタクトレンズ及びピンホールコンタクトレンズの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
角膜に直接装着するソフトコンタクトレンズは、既に視力矯正用具として広く使用されており、その製造方法として乾燥状態の素材を旋盤等で切削するレースカット法、液状素材を凹型容器(軸具)で回転させるスピンキャスト法、金属型と熱により架橋させるインジェクションモールディング(射出成型)法などで製造されていた。近年では、熱により架橋させるインジェクションモールディングから、透明又は半透明の樹脂型と紫外線架橋によるモールディングにより短時間での製造が可能となり、使い捨てソフトコンタクトレンズ(ディスポーザブルコンタクトレンズ)が主流となっている。
また、従来の近視及び遠視の矯正(球面度数の矯正)から、円柱度数矯正(乱視度数矯正)用トーリックレンズや遠近または遠中近矯正用マルチフォーカルコンタクトレンズ、コスメティック要素の強いカラーコンタクトレンズ等付加価値を持たせたコンタクトレンズもある。
【0003】
一方、ピンホール効果については古くから知られており、ピンホール効果を最大限に得るための被写体までの距離・孔の大きさ・焦点深度の関係について研究もされ、既に15世紀にはピンホールカメラとして実用化されている。解像度や画像の暗さ等の欠点はあるものの、ピンホール効果の最大の利点は、焦点深度を利用するためレンズ度数を用いなくともピントが合った状態で被写体をスクリーン等に映し出せることである。
小さなピンホール(針孔)を通った光がスクリーンなどに像を映し出すことを利用したピンホールの原理を応用し、ピンホール効果によって得られた焦点深度を利用し、遮光部材とその中心部に設けられたピンホールで構成された環状マスク(環状遮光部)を手術によって角膜に直接埋め込む(嵌め込む)器具が既に存在している。
【0004】
例えば、特許文献1に開示された「栄養輸送構造物を備えた角膜インレイ」(CORNEAL INLAY WITH NUTRIENT TRANSPORT STRUCTURES)では、角膜インレイ及びマスク、並びに角膜インレイ及びマスクを用いて患者の視力を改善する方法が提案されており、アパーチャ(開口部)を備えたマスクにより、患者の眼の焦点深度を増加させ、視力の改善を可能にした。例えば、マスクは可視光の透過率が比較的高い中央部分、例えば透明なレンズ又はアパーチャを取り巻く、可視光の透過率が比較的低い円環部分を有して成る。これは、焦点深度が増加するように光を網膜に通過させる小さいアパーチャを備えた円環状のマスクとあり、コンタクトレンズにも流用できるとある。この技術は、既に製品化されており、環状マスクの径を4.0mm程度としている。これは環状マスクを装着すると眼内に入射する光の量が減り、視界が暗くなるという問題がある。特に、暗所や暗い条件下においてこの光量の不足は顕著に感じられる問題である。光量不足を解決するために、環状マスクに数千個にも及ぶ無数の孔を設け栄養輸送と共に可視光を通過させることで環状マスクによる光量の不足を補うよう構成している。
【0005】
更にこれらを組み合わせた技術も開発されている。例えば、特許文献2には、内側の環状マスク部(環状遮光部)と外側の環状マスク部を設けた手法が開示されている。明るさに反応する瞳孔の特性を利用しており、明るい場所では遮光率の高い(光の透過率の低い)内側の環状マスク部を利用し、暗所や暗い条件下では瞳孔が散瞳する(瞳孔が大きくなる)ため、遮光率の低い(光の透過率の高い)外側の環状マスク部から光エネルギーを眼内に取り込むことでピンホール効果を維持しながら光の確保ができるよう設計されている。
【0006】
また、特許文献3では、環状マスク部(環状遮光部)に小さな孔を設けることで眼内への光の入射を促し、光量を確保して光量不足を解決している。
従来例によるピンホールコンタクトレンズの平面図の4例を図30に示す。このうち、図30中上の2例は、光量不足の問題を解決するために環状遮光部に複数の孔やスリットを設けたコンタクトレンズの例である。
その他、特許文献4乃至18に従来例によるコンタクトレンズを示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2011/020074号
【特許文献2】国際公開第1995/008135号
【特許文献3】米国特許第8308292号明細書
【特許文献4】米国特許第5980040号明細書
【特許文献5】国際公開第2007/057734号
【特許文献6】米国特許第5757458号明細書
【特許文献7】国際公開第2000/052516号
【特許文献8】米国特許出願公開第2005/0134793号明細書
【特許文献9】米国特許出願公開第2006/0265058号明細書
【特許文献10】英国特許出願公開第2458495号明細書
【特許文献11】国際公開第2007/057734号
【特許文献12】国際公開第1997/048004号
【特許文献13】国際公開第1999/000694号
【特許文献14】特開2013-109102号公報
【特許文献15】米国特許第9427311号明細書
【特許文献16】特開平03-1857号公報
【特許文献17】米国特許第5245367号明細書
【特許文献18】米国特許第5905561号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ピンホール効果を利用した環状マスクを角膜に埋め込む器具やピンホール効果をもたらすコンタクトレンズに応用する場合において、ピンホール効果を得るための最適なピンホール径及び形状があることは既に知られている。
【0009】
また、ピンホールの形状は円以外の形状では収差が発生するため正円であることが望ましいことや、ピンホールからの光だけがスクリーンに投影されるため遮光部の可視光線透過率は0%が望ましいことも知られている。これをコンタクトレンズと組合せピンホールコンタクトレンズを発想することは容易であるが、ピンホールカメラと同様にピンホール効果による解像度には限界がある。ピンホール効果を応用したコンタクトレンズにおいてピンホール効果を最大限に引き出すために、または理想的な解像度を得るためには、環状遮光部の可視光線透過率は0%とし、その直径は瞳孔径より大きいものが望ましい。しかし、上述した何れの従来技術も光量不足を解決するために、環状遮光部の径をより小さく形成する傾向にある。特に、環状遮光部が瞳孔径より小さい場合、眼内にある網膜中心窩に環状遮光部周囲(外側)から眼外の光が入るためピンホール効果としては本来の機能が得られにくい。
【0010】
また、ピンホールの原理をコンタクトレンズに用いる場合、コンタクトレンズの中心に形成されたピンホールから入射される光だけを網膜中心窩に取り入れることにより最も質の高い視力を得ることができる。しかし、従来技術のように、光量不足の問題を解決するために環状遮光部に複数の孔を設けた場合、コンタクトレンズの中心に形成されたピンホールから入射される光以外の光、すなわち、環状遮光部に設けた複数の孔から入射される光が網膜中心窩に入射してしまい、見え方の質が低下しぼやけた像となる。つまり、環状遮光部に複数の孔を設けることや、環状遮光部を半透明にすることで光量不足を解決する場合、ピンホールコンタクトレンズにおいて、ピンホール効果を最も発揮するための条件と、光量不足の問題を解決するための条件が相反しているため、コンタクトレンズとしての本来の目的である視力矯正と見え方の質を低下させてしまい、ピンホール効果を最大限に引き出せていない。
【0011】
さらに、従来技術では、環状遮光部によりピンホールを形成したコンタクトレンズを角膜上に装着すると眼内に入射する光の量が減るために装着者は暗く感じるだけでなく、視界に環状遮光部によるリング状の陰影(影)が必ず出現してしまうという問題を解決できていない。リング状の陰影は樹脂製メガネフレーム(枠)のような状態でコンタクトレンズ装用中は常時視界にあり、環状遮光部の可視光線透過率が低いほど(遮光性が高いほど)、また環状遮光部の幅(内径と外径の距離)が大きいほど鮮明に出現するため違和感があり、特に明るい環境下では一層不快に感じる。
【0012】
本発明の目的は、ピンホール効果による見え方の質を低下させることなく、視界に出現するリング状の陰影を軽減することができるピンホールコンタクトレンズ及びピンホールコンタクトレンズの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のピンホールコンタクトレンズは、人の角膜に装着して使用するコンタクトレンズであって、コンタクトレンズの本体は角膜中央に配置され、当該本体の中央に配置されて網膜上にピンホール像を結像するピンホール部、前記ピンホール部の外郭に設けられて眼外から入射する入射光を遮光する遮光部、及び、前記遮光部の外郭に設けられて前記入射光を通過させる透明領域を有するピンホールコンタクトレンズにおいて、前記遮光部は、眼外側を黒色又は暗色に着色し、角膜側を黒色又は暗色に着色した前記眼外側よりも反射率の高い白色に着色することを特徴とする。
【0014】
色に着色した前記角膜側の着色部分の内径は、黒色又は暗色に着色した前記眼外側の着色部分の内径よりも大きくなるよう構成してもよい。
【0015】
色に着色した前記角膜側の着色部分の外径は、黒色又は暗色に着色した前記眼外側の着色部分の外径よりも小さくなるよう構成してもよい。
【0016】
前記遮光部の前記眼外側の外縁領域の遮光率は、前記遮光部の前記眼外側の前記外縁領域を除く領域の遮光率よりも低い遮光率となるよう構成してもよい。
【0017】
本発明のピンホールコンタクトレンズの製造方法は、人の角膜に装着して使用するコンタクトレンズであって、前記コンタクトレンズの本体のほぼ中央に配置され、網膜上にピンホール像を結像するピンホール部、前記ピンホール部の外郭に設けられて眼外から入射する入射光を遮光する遮光部、及び、前記遮光部の外郭に設けられて前記入射光を通過させる透明領域を有するピンホールコンタクトレンズの製造方法であって、凹状型の成型面の一部、又は、完成品となるコンタクトレンズより薄い厚みの凹状半製品の一部に、黒色又は暗色の着色剤を環状に着色する第一着色工程と、前記凹状型内又は前記凹状半製品内に着色された前記黒色又は暗色の着色剤に重ねて、当該黒色又は暗色の着色剤よりも反射率の高い白色の着色剤を環状に着色する第二着色工程と、を有することを特徴とする。
【0018】
前記第二着色工程において、白色に着色する環状着色部の内径は、黒色又は暗色に着色した環状着色部の内径よりも大きくなるよう着色してもよい。
【0019】
前記第二着色工程において、白色に着色する環状着色部の外径は、黒色又は暗色に着色した環状着色部の外径よりも小さくなるよう着色してもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明のピンホールコンタクトレンズによれば、ピンホール効果の質を落とすことなく、かつ、視界に出現するリング状の陰影を軽減することができる。ピンホール部による焦点深度を利用して、近視、遠視、乱視、老眼及びこれらの組み合わせの何れも矯正することができる。
【0021】
本発明のピンホールコンタクトレンズの製造方法によれば、ピンホール効果の質を落とすことなく、かつ、視界に出現するリング状の陰影を軽減することができるピンホールコンタクトレンズを製造できる。ピンホール部による焦点深度を利用して、近視、遠視、乱視、老眼及びこれらの組み合わせの何れも矯正することができるピンホールコンタクトレンズを製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本実施形態によるピンホールコンタクトレンズの平面図である。
図2】本実施形態によるピンホールコンタクトレンズの底面図である。
図3図2に示すピンホールコンタクトレンズのA−A線断面図である。
図4】眼内に入射する入射光に関する説明図であって、外径D3が最適なサイズの場合の説明図である。
図5】眼内に入射する入射光に関する説明図であって、外径D3が小さすぎる場合の説明図である。
図6】内径D2=内径D4の場合のピンホールコンタクトレンズの底面図である。
図7】外径D3=外径D5の場合のピンホールコンタクトレンズの底面図である。
図8】内径D2=内径D4、かつ、外径D3=外径D5の場合のピンホールコンタクトレンズの底面図である。
図9】ピンホール径の最適性の説明図である。
図10】従来例によるピンホールコンタクトレンズを角膜に装着した状態を示す説明図である。
図11】従来例によるピンホールコンタクトレンズを角膜に装着した際の視界の状態を示す説明図である。
図12】網膜における錐体細胞と桿体細胞の説明図である。
図13】本実施形態のピンホールコンタクトレンズの製造方法の説明図である。
図14】他の例によるピンホールコンタクトレンズの平面図である。
図15図14に示すピンホールコンタクトレンズの破線部で囲まれた要部Bの拡大図である。
図16】他の例によるピンホールコンタクトレンズの底面図である。
図17】他の例によるピンホールコンタクトレンズの平面図である。
図18図17に示すピンホールコンタクトレンズの破線部で囲まれた要部Bの拡大図である。
図19】他の例によるピンホールコンタクトレンズの平面図である。
図20】他の例によるピンホールコンタクトレンズの平面図である。
図21】他の例によるピンホールコンタクトレンズの平面図である。
図22】他の例によるピンホールコンタクトレンズの平面図である。
図23】他の例によるピンホールコンタクトレンズの平面図である。
図24】他の例によるピンホールコンタクトレンズの平面図である。
図25】他の例によるピンホールコンタクトレンズの平面図である。
図26】他の例によるピンホールコンタクトレンズの平面図である。
図27】他の例によるピンホールコンタクトレンズの平面図である。
図28】他の例によるピンホールコンタクトレンズの平面図である。
図29】他の例によるピンホールコンタクトレンズの平面図である。
図30】従来例によるピンホールコンタクトレンズの平面図の4例である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明のピンホールコンタクトレンズ及びピンホールコンタクトレンズの製造方法の実施形態について、図面を参照して説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本発明は、その効果を奏する限りにおいて種々変形(各実施例を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付して表している。図面は模式的なものであり、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。
【0024】
図1は、本実施形態によるピンホールコンタクトレンズの平面図、図2は本実施形態によるピンホールコンタクトレンズの底面図、図3図2に示すピンホールコンタクトレンズのA−A線断面図である。
図1乃至図3に示すように、ピンホールコンタクトレンズ100は、人の角膜に装着して使用するコンタクトレンズであって、ピンホールコンタクトレンズの本体10は角膜30中央に配置され、当該本体10の中央に配置されて網膜上にピンホール像を結像するピンホール部12、ピンホール部12の外郭に設けられて眼外から入射する入射光を遮光する遮光部11、及び、遮光部11の外郭に設けられて入射光を通過させる透明領域13を有するピンホールコンタクトレンズである。遮光部11は、眼外側11aを黒色又は暗色に着色し、角膜側11bを黒色又は暗色に着色した眼外側11aよりも反射率の高い明色又は白色に着色する。
なお、図1中、遮光部11の眼外側11aは、寸法線及び符号引き出し線を明示するため横縞を引いて図示した。図1を除く他の図では、遮光部11の眼外側11aを黒塗りで図示した。
【0025】
図4は、眼内に入射する入射光に関する説明図であり、本実施形態のピンホールコンタクトレンズを角膜に装着した状態を示す。
ピンホールコンタクトレンズ100の本体10は、角膜30の表面形状に沿うような曲面(曲率)を有した平面視円形状の部材であって、入射光を透過させる光透過材料により構成されている。材質としては、後述する製造方法により光を照射して硬化させて形成される、例えば、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、N−ビニルピロリドン(N-VP)、ジメチルアクリルアミド(DMAA)、グリセロールメタクリレート(GMA)、シリコンハイドロゲル(SH)等が好適に用いられる。また、本体10の材質として、非含水性ソフトコンタクトレンズや含水性ソフトコンタクトレンズ等に使用される、シリコンラバー、ブチルアクリレート、ジメチルシロキサンレンズも好適に用いられる。なお、光を透過させることが可能であれば、透明でなくても、青や赤等の色付きの材質を利用してもよい。
【0026】
ピンホールコンタクトレンズ100の本体10は、ソフトコンタクトレンズに限られることはなく、ハードコンタクトレンズから構成してもよい。例えば、材質としては、酸素を多少透過する、シロキサニルメタクリレート(SMA)系のいわゆる酸素透過性ハードコンタクトレンズや、酸素非透過性のメチルメタクリレート(MMA)のハードコンタクトレンズが使用される。ソフトコンタクトレンズとハードコンタクトレンズの両方のメリットを複合したシリコーンハイドロゲルレンズやハイブリッドコンタクトレンズでもよい。
また、ピンホールコンタクトレンズ100は、交換型や使い捨て型のソフトコンタクトレンズとしても用いられる。
【0027】
ピンホールコンタクトレンズ100の本体10の径D1は、遮光部11の径D3よりも大きく、かつ、少なくとも角膜30の径(例えば12mm)よりも大きいほうがよい。例えば14mm程度に選定される。
【0028】
ピンホール部12は、ピンホールコンタクトレンズ100の本体10のほぼ中央に配置され、かつ、角膜30の中心と網膜31の中心窩32とを結んだ光軸を含む箇所に位置する。なお、ピンホールコンタクトレンズ100の本体10のほぼ中央とは、本体10の中央部及び中央部の周辺を含む。なお、コンタクトレンズ100の本体10のほぼ中央とは、遮光部11のほぼ中央でもある。角膜30に装着した際に、ピンホール部12の外郭に設けた遮光部11により角膜30に入射する入射光を制限して、ピンホール部12を通過する光Laにより、装着者の中心窩32上にピンホール像を結像する。
【0029】
遮光部11は、角膜30の表面形状に沿うような曲面(曲率)を有した平面視円形状から成り、眼外から入射する光を遮光する。遮光部11は、レンズの凸側、すなわち眼外側11aが黒色又は暗色に着色されている(図1図3参照)。一方、レンズの凹側、すなわち、角膜30に接する角膜側11bが明色又は白色に着色されている(図2図3参照)。角膜側11bは、黒色又は暗色に着色した眼外側11aよりも反射率の高い明色又は白色であればよい。
【0030】
遮光部11の眼外側11aの着色部分の外径D3は、年齢に応じて変化する散瞳時(暗所での瞳の大きさ)の瞳孔径を考慮して設計する。
図5は、眼内に入射する入射光に関する説明図であり、遮光部11の眼外側11aの着色部分の外径D3が小さすぎる場合の例である。同図に示すように、遮光部11の眼外側11aの着色部分の外径D3が小さすぎると、遮光部11周辺の光Lbを透過させる透明領域13の面積が大きくなる。すると、周辺視野は広くなるが、眼外から入射する光La以外の光Lbが、網膜31の中心窩32に入りこんでしまう。これによりハロー現象やグレアが生じてしまう。特に、夜間等において瞳孔径が遮光部11より大きくなった場合には透明領域13からの光Lbが中心窩32に入りやすくなってしまい、見え方の質が著しく低下する。
【0031】
一方、遮光部11の眼外側11aの着色部分の外径D3が大きすぎる場合、遮光部11周辺の透明領域13の面積が小さくなり、周辺視野を確保することができなくなる。裸眼と同等の視野(視覚)を確保できないからである。
【0032】
本実施形態によるピンホールコンタクトレンズ100の遮光部11の眼外側11aの着色部分の外径D3は、例えば4.0mm〜9.0mmの範囲に選定され、特に、瞳孔径以上の径であることが好ましい。具体的には、5.5mm〜6.0mmの範囲を選定することが好ましい。
【0033】
遮光部11の角膜側11bの着色部分の内径D4は、眼外側11aの着色部分の内径D2よりも大きいことが好ましい。また、遮光部11の角膜側11bの着色部分の外径D5は、眼外側11aの着色部分の外径D3よりも小さいことが好ましい。眼外側から明色又は白色に着色した角膜側11bの色が見えてしまうことを防止するためである。
【0034】
なお、眼外側から角膜側11bの明色又は白色が見えない場合、又は、角膜側11bの明色又は白色が見える場合であっても、目立たない等許容範囲である場合には、眼外側11aの着色部分の内径D2と角膜側11bの着色部分の内径D4は等しくてもよく(図6:D4=D2)又は、眼外側11aの着色部分の外径D3と角膜側11bの着色部分の外径D5は等しくてもよく(図7:D5=D3)、その両方(図8:D4=D2、D5=D3)であってもよい。
【0035】
遮光部11の顔料としては、すでに安全が確立され実際の虹彩付きソフトコンタクトレンズに使用されている材料等が好適に用いられる。例えば、アゾ系着色剤(赤系)やフタロシアニン系着色剤(青系)を用いることができる。なお、眼外側11aの黒色又は暗色には、生態系に優しい炭素系顔料やいかすみインクを使用してもよい。その他、従来公知の顔料等を用いることができる。
【0036】
ピンホールコンタクトレンズ100の厚み方向における遮光部11の位置は、図3の断面図に示すようにピンホールコンタクトレンズ100の本体10の凸状側、つまり、装着時における眼外側に配置させることが好ましい。遮光部11をピンホールコンタクトレンズ100の本体10の凹状側(角膜側)に配置させると、ピンホールコンタクトレンズ100の本体10とは異なる材質からなる遮光部11による着色部の凹凸により摩擦が大きくなる。角膜30に固着し易くなり、安全性の面で問題が生じる可能性があるためである。
【0037】
なお、遮光部11をピンホールコンタクトレンズ100の本体材料で凹状側と凸状側の間に挟み込んで、露出させないよう構成してもよい。ピンホールコンタクトレンズ100の本体10の厚み方向における略中心に遮光部11を配置させることで、遮光部11を外部に露出させない構造とすることができる。これにより、ピンホールコンタクトレンズ100が角膜30に固着することを防止できるだけでなく、ピンホールコンタクトレンズ100の前面部や後面部に余計な摩擦が生じることを防止できる。そのため、着色部表面の凹凸が眼瞼結膜(瞼の裏側)と接触することを防ぐことができる。瞬きの際に、眼瞼結膜と着色部との摩擦によりレンズ本体が大きく動き、レンズの中心軸が角膜中心(光軸)から外れることを回避でき、安定した視力を確保できる。
【0038】
次に、ピンホール部12の径(ピンホール径)の最適性について説明する。遮光部11の眼外側11aの着色部分の内径D2が、ピンホール径に相当する。ピンホール効果を得るための最適なピンホール径及び形状があることは既に知られており、ピンホール部12の孔形状は、入射光の回折による収差を防止するため、正円又は真円状であることが望ましい。
【0039】
図9は、ピンホール径の最適性の説明図である。図9のCASE1に示すように、ピンホール径が大きいと、被写体からの情報量が多すぎて不鮮明な像となる。CASE3に示すように、ピンホール径が小さすぎると、情報量が少ないため像が薄くなりコントラストも低下する。CASE2に示すように、最適なピンホール径であれば、コントラストの鮮明な像を得ることができる。
【0040】
遠方視での最適なピンホール径については、b=r^2/λ(「r」はピンホールの半径、「λ」は光の波長、「b」は焦点距離)、近方視での最適な孔の大きさについてはc=ub/(u−b)(「c」は焦点距離、「u」はピンホールから被写体までの距離)の計算式にて最適な孔の大きさを算出することができる。具体的には、これらの数値を角膜前面(角膜頂点)から眼底までの距離(眼軸長)をあてはめれば中心のピンホール径を容易に算出でき、例えば、ピンホール径は1.0mm〜1.8mmの範囲とする。
【0041】
図10は、従来例によるピンホールコンタクトレンズを角膜に装着した状態を示す説明図であり、図11は従来例によるピンホールコンタクトレンズを角膜に装着した際の視界の状態を示す説明図、図12は、網膜における錐体細胞と桿体細胞の説明図である。
従来例によるピンホールコンタクトレンズ200によれば、遮光部による光の遮光により、ピンホール効果は得られやすい。一方で、遮光部によって視界にリング状の陰影33が出現してしまう。
【0042】
図12は、網膜を模式的に表したものである。ヒトの眼には形を見分ける錐体細胞(cone cell)(図12中灰色丸で示す。)と光を感じる感度の高い桿体細胞(rod cell)(図12中黒丸で示す。)が存在する。錐体細胞は角膜30から最も遠い網膜31の窪みにある直径1.0mm程度の網膜31の中心窩32の更に中心にある直径0.2mm程度の中心小窩に最も高い密度で存在する。一方で桿体細胞は中心窩32を除く網膜31の周辺に存在するため、遮光部にピンホール部以外の複数の穴を設けるなどして中心窩32以外の場所にどれだけ光を入射させたとしても単に見え方の質が低下してしまうだけで、視力回復に対する効果はない。
【0043】
これに対し、本実施形態によるピンホールコンタクトレンズ100によれば、遮光部11に複数の穴を設けていないので、見え方の質を低下させることがない。
そして、遮光部11の眼外側11aを黒色又は暗色に着色するが、遮光部11の角膜側11bを黒色又は暗色に着色した眼外側11aよりも反射率の高い明色又は白色に着色した。これにより、遮光部11から眼内に入射する光を完全に遮断してピンホール効果の質を落とすことなく、かつ、視界に出現するリング状の陰影33を軽減することができる。
【0044】
本実施形態のピンホールコンタクトレンズ100によれば、ピンホール部12による焦点深度を利用して、近視、遠視、乱視、老眼及びこれらの組み合わせの何れも矯正することができる。ユーザの視力の状態に応じた度数を加えてもよい。
【0045】
図13は、本実施形態のピンホールコンタクトレンズの製造方法の説明図である。
先ず、凹状型23の成型面の一部に、黒色又は暗色の着色剤(顔料等)22を環状に着色する。具体的には、金属又は樹脂に遮光部11のデザインをエッチング(食刻)した版21に、遮光部11の眼外側11aとなる黒又は暗色の着色剤22を入れ(図13(A))、曲面シリコンラバー製等の転写体20に転写する。次に、黒又は暗色の着色剤22を着色させた転写体20により、凹状型23の成型面の一部に黒又は暗色の着色剤22を環状に印刷(着色)する(第一着色工程)(図13(B))。
【0046】
次いで、凹状型23内に着色された黒色又は暗色の着色剤22に重ねて、黒色又は暗色の着色剤22よりも反射率の高い明色又は白色の着色剤26を環状に着色する。具体的には、版21とは別の版25に、遮光部11の角膜側11bとなる明色又は白色の着色剤26を入れ、曲面シリコンラバー製等の転写体24に転写する(図13(C))。そして、遮光部11の角膜側11bとなる明色又は白色の着色剤26を、先に印刷(着色)した黒又は暗色の着色剤22の上に重ねて印刷(着色)する(第二着色工程)(図13(D))。
【0047】
この第二着色工程において、明色又は白色に着色する環状着色部の内径(図2中D4)を、黒色又は暗色に着色した環状着色部の内径(図1中D2)よりも大きくなるよう着色することが好ましい。また、明色又は白色に着色する環状着色部の外径(図2中D5)は、黒色又は暗色に着色した環状着色部の外径(図1中D3)よりも小さくなるよう着色することが好ましい。
【0048】
次に、ピンホールコンタクトレンズを形成する材料である重合開始剤を含有する重合性組成物(以下、モノマーと言う。)27を、凹状型23に注入する。そして、この凹状型23を対となる凸状型28で型締めした後、モノマー27に紫外線等の光を照射することにより重合硬化する(図13(E))。硬化後、凹状型23及び凸状型28を外してピンホールコンタクトレンズ100を取り出す(図13(F))。着色剤22及び着色剤26によって着色された環状着色部がピンホールコンタクトレンズ100の遮光部11となり、環状の中心部分(着色剤のない部分)がピンホール部12となる。
【0049】
以上説明した製造方法により、本実施形態のピンホールコンタクトレンズ100を製造することができる。なお、凹状型23及び凸状型28は、重合性組成物に光を照射することによって重合性組成物を光重合させる際に、必要な線量の光を透過する材料であればよく、特に限定されない。好適なモールド材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、それらのコポリマー、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリアクリルエーテル、ポリアリールエーテルスルホン、ナイロン-6、ナイロン-66 、ナイロン-11 等が挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
【0050】
さらに、ピンホールコンタクトレンズ100の本体10の厚み方向における略中心に遮光部11を配置させてもよい。この場合(遮光部11を露出させない場合)には、予め完成品であるピンホールコンタクトレンズ100より薄い厚みの半製品を作成し、当該半製品上に着色剤22及び着色剤26を環状に印刷(着色)してもよい。
【0051】
具体的には、図13(E)で注入する量より少ない量のモノマー27を凹状型23に注入して凸状型28で型締めし、硬化させ、完成品であるピンホールコンタクトレンズ100より薄い厚みの凹状の半製品を作成する。そして、当該凹状半製品の一部に、黒又は暗色の着色剤22を着色させた転写体20により、着色剤22を環状に印刷(着色)する(図13(B))。図13(C)以降の工程は上述した工程と同様であるので説明を省略する。
【0052】
以上の工程により、遮光部11を内部に閉じ込めたピンホールコンタクトレンズ100を製造できる。
なお、図13を用いて説明したピンホールコンタクトレンズ100の製造方法は一例である。ピンホールコンタクトレンズ100の製造方法は上述した工程に限定されない。
【0053】
光を遮光して、ピンホール部12を構成する遮光部11によって視界に出現してしまうリング状の陰影33を更に軽減するために、上述の構成に加えて、遮光部11の眼外側11aの外縁領域S1の遮光率を、遮光部11の眼外側11aの遮光率よりも低い遮光率と成るよう構成してもよい。具体的には、遮光部11の眼外側11aの外縁領域S1の遮光率を、外縁領域S1を除く領域S2の遮光率よりも低い遮光率と成るよう構成してもよい。
【0054】
図14は、他の例によるピンホールコンタクトレンズの平面図であり、図15は、図14に示すピンホールコンタクトレンズの破線部で囲まれた要部Bの拡大図であり、図16は、他の例によるピンホールコンタクトレンズの底面図である。
図14乃至図16に示す例では、遮光部11の眼外側11aの外縁領域S1は、光を遮光する遮光部分が斑状に点在して構成されている。これにより、外縁領域S1の遮光率は、外縁領域S1以外の部分、すなわち、外縁領域S1を除く領域S2の遮光率よりも低い遮光率となる。このような構成によれば、視界に出現するリング状の陰影33を更に軽減させることが可能になる。
【0055】
図17及び図18に示した構成でもよい。図16は、他の例によるピンホールコンタクトレンズの平面図であり、図18は、図17に示すピンホールコンタクトレンズの破線部で囲まれた要部Bの拡大図である。遮光部11の眼外側11aの外縁領域S1の遮光率が、外縁領域S1を除く領域S2の遮光率よりも低い遮光率であればよい。
【0056】
遮光部11の眼外側11aの外縁領域S1の遮光率が、外縁領域S1を除く領域S2の遮光率よりも低い遮光率となるような他の例によるピンホールコンタクトレンズの平面図を図19乃至図29に示す。
【0057】
本発明の適用範囲は上述した実施形態に限定されることはない。本発明は、ピンホール効果による見え方の質を低下させることなく、かつ、視界に出現するリング状の陰影を軽減することができるピンホールコンタクトレンズ及びピンホールコンタクトレンズの製造方法に対し、広く適用することができる。
【符号の説明】
【0058】
100・・・コンタクトレンズ
10・・・本体
11・・・遮光部
11a・・・眼外側、11b・・・角膜側
12・・・ピンホール部
13・・・透明領域
30・・・角膜
31・・・網膜
32・・・網膜の中心窩
33・・・リング状の陰影
【要約】
ピンホール効果による見え方の質を低下させることなく、視界に出現するリング状の陰影を軽減することができるピンホールコンタクトレンズ及びピンホールコンタクトレンズの製造方法を提供する。
人の角膜に装着して使用するコンタクトレンズ100であって、前記コンタクトレンズ100の本体10は角膜中央に配置され、当該本体10の中央に配置されて網膜上にピンホール像を結像するピンホール部12、前記ピンホール部12の外郭に設けられて眼外から入射する入射光を遮光する遮光部11、及び、前記遮光部11の外郭に設けられて前記入射光を通過させる透明領域13を有する。遮光部11は、眼外側11aを黒色又は暗色に着色し、角膜側を黒色又は暗色に着色した前記眼外側11aよりも反射率の高い明色又は白色に着色する。
図1
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