特許第6448425号(P6448425)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6448425
(24)【登録日】2018年12月14日
(45)【発行日】2019年1月9日
(54)【発明の名称】壁体製造方法
(51)【国際特許分類】
   E21D 9/06 20060101AFI20181220BHJP
【FI】
   E21D9/06 331
【請求項の数】9
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2015-54892(P2015-54892)
(22)【出願日】2015年3月18日
(65)【公開番号】特開2016-176186(P2016-176186A)
(43)【公開日】2016年10月6日
【審査請求日】2018年1月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】591041727
【氏名又は名称】アイサワ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107917
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 英俊
(72)【発明者】
【氏名】成瀬 龍一郎
(72)【発明者】
【氏名】日下部 彰
【審査官】 神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭61−211498(JP,A)
【文献】 特開昭60−092597(JP,A)
【文献】 特開平11−131979(JP,A)
【文献】 特開2003−064987(JP,A)
【文献】 特開平02−248522(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21D 9/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁体を形成する壁形成部材を支持する支持手段を、少なくとも下面が開放されたオープンシールド機の内部空間の下面を形成する配置面に配置する支持手段配置ステップと、
支持手段配置ステップにより配置された支持手段に壁形成部材を支持させ壁体を形成する壁体形成ステップと、
壁体形成ステップにて形成された壁体に対してオープンシールド機を移動方向に移動させ、壁体形成ステップにて形成された該壁体の少なくとも一部を該内部空間から外部空間に位置させる移動ステップと、を含んでなる、壁体製造方法であって、
壁体形成ステップが、前後に沿った左右一対の壁体を形成するものであり、
支持手段が、右壁体を形成する右壁形成部材を支持する右支持手段と、左壁体を形成する左壁形成部材を支持する左支持手段と、右支持手段と左支持手段とを連結する左右連結手段と、を有し、
左右連結手段が、右支持手段の上部と左支持手段の上部とを連結する上連結手段と、右支持手段の下部と左支持手段の下部とを連結する下連結手段と、を含んでなり、
右支持手段、左支持手段、上連結手段及び下連結手段が、長方形の4の辺にそれぞれ略沿った棒状部材により構成されるものである、壁体製造方法。
【請求項2】
支持手段配置ステップが、少なくとも前後に一対の支持手段を配置し、
壁体形成ステップが、該少なくとも一対の支持手段に壁形成部材をかけわたすように支持させる、請求項1に記載の壁体製造方法。
【請求項3】
壁形成部材が板状の壁板部材であり、
支持手段が壁板部材の縁部を係止する縁部係止手段を有してなり、
壁体形成ステップが、前記一対の支持手段の一方が有する縁部係止手段に壁板部材の縁部を係止させると共に該一対の支持手段の他方が有する縁部係止手段に該壁板部材の縁部を支持させるものである、請求項2に記載の壁体製造方法。
【請求項4】
縁部係止手段が、壁板部材の縁部が嵌入される少なくとも一端が開放された溝部を有してなり、
壁体形成ステップにおいて、壁板部材の縁部を該開放された一端から該溝部に嵌入するものである、請求項3に記載の壁体製造方法。
【請求項5】
壁体形成ステップと、該壁体形成ステップの後に行われる移動ステップと、を含むサイクルが複数回行われることで、壁体が前記移動方向に沿って形成されるものであり、
移動ステップが、該移動ステップの直前の壁体形成ステップで支持された壁形成部材の前記移動方向に沿った寸法に応じてオープンシールド機を移動させるものである、請求項1乃至4のいずれか1に記載の壁体製造方法。
【請求項6】
前記移動方向がオープンシールド機の前進方向であり、
各前記サイクルが、壁体形成ステップに先立ち支持手段配置ステップを含むものである、請求項5に記載の壁体製造方法。
【請求項7】
各前記サイクルが、移動ステップにより生じるオープンシールド機の後方の空間を土砂により埋め戻す後方埋め戻しステップを含むものである、請求項6に記載の壁体製造方法。
【請求項8】
前記移動方向がオープンシールド機の上方向であり、
支持手段配置ステップにより全ての支持手段が配置された後、前記サイクルが複数回行われるものである、請求項5に記載の壁体製造方法。
【請求項9】
壁体形成ステップの後、移動ステップによりオープンシールド機の下側に生じる空間を土砂により埋め戻す埋め戻しステップを移動ステップにあわせて行うものである、請求項8に記載の壁体製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁体製造方法に関し、より詳細には、オープンシールド機を用いたオープンシールド工法においてオープンシールド機の内部空間であった場所に壁体を製造(形成)する方法(工法)に関する。
【背景技術】
【0002】
以前から、オープンシールド機を用いたオープンシールド工法が用いられてきた(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1は本出願人がなした特許出願であり、『オープンシールド工法は、牽引式又は自走式のオープンシールド機を土中に埋入させ、該オープンシールド機の内部空間において地中構造物を連結することと掘削機により土砂を前方向に向けて掘削し該オープンシールド機を前進させることとを順次行いつつ、該オープンシールド機の後方に位置する地中構造物を埋め戻す(土砂やモルタル等が用いられることが多い。)ことを行うことで、地中構造物を連続的に埋設することができるもの』(特許文献1の段落番号0002中段)であり、オープンシールド機の内部空間において地中構造物(例えば、上下水道管、ボックスカルバート、U字型開水路ブロック等)を連結することと、オープンシールド機を前進させることとを繰り返すことでオープンシールド機の後方に連続した地中構造物を形成することを説明している。また、本出願人は、特許文献1以外にもオープンシールド工法やオープンシールド機等について既に多くの出願(例えば、特許文献2〜特許文献8参照)をしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−64987号公報(例えば、要約、発明の詳細な説明中の段落番号0001〜0002等)
【特許文献2】特開2004−116179号公報
【特許文献3】特開2002−61492号公報
【特許文献4】特開2001−49991号公報
【特許文献5】特開平11−131979号公報
【特許文献6】特開平10−299386号公報
【特許文献7】特開平10−131673号公報
【特許文献8】特開平7−42488号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示のオープンシールド機を用いたオープンシールド工法では、場合によっては次のような問題があった。まず、(1)オープンシールド機の内部空間において連結する地中構造物は、通常、オープンシールド機の上方から内部空間へクレーン等の大型機械を用いて搬入するが、オープンシールド機の上方に障害物(例えば、橋梁等)が存在する場所では、このような搬入を行うことができない。このため連続した地中構造物を配置すべきいずれかの位置に、かかる障害物が存する場所では、法面を施した素堀り掘削(本来であればオープンシールド機によって掘削する部分を素掘りする)を行い、土中の別の位置に地中構造物を搬入し該位置まで地中構造物を移動させて工事を行っていた(横引き工法と呼ばれることもある)。このことは住宅密集地等のようにクレーン等の大型機械を用いることができない場所においても同様であった。このような素堀り掘削を伴う工事は土留めがないため、周辺地盤に緩みが生じて周辺構造物(橋台等)に悪影響を与えることがあった。そして(2)地中構造物を埋設すべき位置までオープンシールド機が移動できない場合(例えば、既設の地中構造物の始点と、新設の地中構造物(オープンシールド機により配置)の終点と、を連結する場合では、既設の地中構造物の始点にオープンシールド機の先頭部分が到達するとそれ以上はオープンシールド機は前進できないので、該始点へのつなぎ込みができない。)には、オープンシールド機を撤去した後に鋼矢板土留め工法(地中構造物を埋設すべき空間の周囲に鋼矢板を打ち込んで土留め壁を形成する工法)によって施工(前の例では、該始点と該終点とを連結)していた。この場合は、鋼矢板を打ち込んだり引き抜く作業により、周辺地盤に緩みが生じて周辺の構造物に悪影響を与えたり、オープンシールド機の内部空間(掘削済み)であったところを埋め戻し、鋼矢板を打ち込んだ後に、再掘削する必要があり手間のかかる作業を要していた。
そこで、本発明では、オープンシールド機を用いたオープンシールド工法において、オープンシールド機の内部空間に地中構造物を配置できない場合(例えば、上記の(1)連続した地中構造物を配置すべき配置位置の上方に障害物が存したり、クレーン等の大型機械を用いることができない際のようにオープンシールド機の内部空間に地中構造物を搬入できない場合や、(2)地中構造物を埋設すべき位置までオープンシールド機が移動できない場合)に素堀り掘削や鋼矢板土留め工法を用いることなく地中構造物を配置できる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、オープンシールド工法においてオープンシールド機の内部空間に地中構造物を配置できない場合に素堀り掘削や鋼矢板土留め工法を用いることなく地中構造物を配置することができる方法を鋭意研究したところ、オープンシールド機の内部空間であった場所に壁体を製造(形成)することでこれを可能ならしめることを見出し本発明を完成するに至った。かかる壁体は、鋼矢板土留め工法における鋼矢板のように土留め壁として機能させることができるので、オープンシールド機により地中構造物を配置すべき部分を掘削し、この土留め壁たる壁体によってオープンシールド機の内部空間であった場所(地中構造物を配置すべき部分)への土砂崩れを防止しつつ、該内部空間であった場所において地中構造物を配置することができる。
【0006】
即ち、本発明の壁体製造方法(以下、「本方法」という)は、壁体を形成する壁形成部材を支持する支持手段を、少なくとも下面が開放されたオープンシールド機の内部空間の下面を形成する配置面に配置する支持手段配置ステップと、支持手段配置ステップにより配置された支持手段に壁形成部材を支持させ壁体を形成する壁体形成ステップと、壁体形成ステップにて形成された壁体に対してオープンシールド機を移動方向に移動させ、壁体形成ステップにて形成された該壁体の少なくとも一部を該内部空間から外部空間に位置させる移動ステップと、を含んでなる、壁体製造方法である。
本方法は、支持手段配置ステップと、壁体形成ステップと、移動ステップと、を含んでなる。
本方法で用いるオープンシールド機は、少なくとも下面が開放されたものであり、左右一対の壁部(土留め壁を構成する)により左右から内部空間(該左右一対の壁部により挟まれた空間)への土砂崩れを防止しつつ該内部空間にて作業を行うことができるものである。なお、左右とは、オープンシールド機の内部空間においてオープンシールド機の進行方向に向いた状態でそれぞれ「右」及び「左」をいう。
支持手段配置ステップでは、支持手段を配置面に配置する。支持手段は、壁体を形成する壁形成部材を支持するものである。また、配置面は、オープンシールド機の内部空間の下面(該内部空間を規定する下面。通常は、地中構造物を配置する基礎面や土面。)を形成するものである。従って、支持手段配置ステップで配置面に配置された支持手段の少なくとも一部は、オープンシールド機の内部空間に存する。
壁体形成ステップでは、支持手段配置ステップにより配置された支持手段に壁形成部材を支持させることで壁体を形成する(壁体の一部又は全部がオープンシールド機の内部空間に存する。)。
移動ステップでは、壁体形成ステップにて形成された壁体(支持手段に支持された壁形成部材により構成される)に対してオープンシールド機を移動方向に移動させる。かかるオープンシールド機の移動により、壁体形成ステップにて形成された壁体の少なくとも一部をオープンシールド機の内部空間から外部空間に位置させる(壁体は絶対的には移動しないが、壁体に対してオープンシールド機が移動することで、これまで内部空間に存していた壁体の少なくとも一部がオープンシールド機の内部空間から外部空間に相対的に移動する。)。
【0007】
これによりオープンシールド機の内部空間にて形成された壁体の少なくとも一部がオープンシールド機の外部空間に位置するので、本方法によればオープンシールド機の内部空間であった場所に土留め壁として機能可能な壁体を形成することで、この壁体によりオープンシールド機の内部空間であった場所への土砂崩れを防止しつつ、該内部空間であった場所において作業(例えば、地中構造物の配置)を行うことができる。即ち、本方法では、オープンシールド機を用いたオープンシールド工法において、オープンシールド機の内部空間に地中構造物を配置できない場合であっても、オープンシールド機の内部空間において形成された壁体が、オープンシールド機の外部空間(該内部空間であった空間)での土砂崩れを防止することで、素堀り掘削や鋼矢板土留め工法を用いることなく該外部空間にて地中構造物を配置できる。
【0008】
本方法においては、支持手段配置ステップが、少なくとも前後に一対の支持手段を配置し、壁体形成ステップが、該少なくとも一対の支持手段に壁形成部材をかけわたすように支持させるもの(以下、「一対支持本方法」という。)であってもよい。
こうすることで支持手段配置ステップにおいて少なくとも前後(オープンシールド機の内部空間においてオープンシールド機の進行方向に向いた状態での「前」及び「後」をいう。)に一対の支持手段を配置すると共に、壁体形成ステップにおいて1の壁形成部材を一対の支持手段にかけわたすように支持させるので、土留め壁として機能する壁体に土圧が加わった際も壁体を形成する壁形成部材を十分な強度で支持することができる(1の壁形成部材を前後2箇所の支持手段にて支持するので、1の支持手段による支持に比して高い強度で確実に支持することができる。)。
【0009】
一対支持本方法の場合、壁形成部材が板状の壁板部材であり、支持手段が壁板部材の縁部を係止する縁部係止手段を有してなり、壁体形成ステップが、前記一対の支持手段の一方が有する縁部係止手段に壁板部材の縁部を係止させると共に該一対の支持手段の他方が有する縁部係止手段に該壁板部材の縁部を支持させるもの(以下、「壁板部材本方法」という。)であってもよい。
こうすることで壁形成部材が板状の壁板部材により構成され、一対の支持手段が壁板部材の縁部を係止する縁部係止手段を有することから、壁体形成ステップが、一対の支持手段の一方が有する縁部係止手段に壁板部材の縁部を係止させると共に該一対の支持手段の他方が有する縁部係止手段に該壁板部材の縁部を支持させることで、壁板部材をその縁部の2箇所にて支持することから高い強度で確実に支持できることに加え、壁板部材により壁体を効果的に構成できる(壁板部材が有する主表面が壁体の壁面を効率よく形成できる。)。
【0010】
壁板部材本方法の場合、縁部係止手段が、壁板部材の縁部が嵌入される少なくとも一端が開放された溝部を有してなり、壁体形成ステップにおいて、壁板部材の縁部を該開放された一端から該溝部に嵌入するものであってもよい。
こうすることで、縁部係止手段を形成する一端(好適には上端)が開放された溝部(壁板部材の縁部が嵌入可能)に、壁体形成ステップにおいて壁板部材の縁部を溝部の該一端(開放)から嵌入することで溝部(縁部係止手段)に壁板部材の縁部を容易かつ迅速に係止させることができる。
【0011】
本方法においては、壁体形成ステップが、前後に沿った左右一対の壁体を形成するものであり、支持手段が、右壁体を形成する右壁形成部材を支持する右支持手段と、左壁体を形成する左壁形成部材を支持する左支持手段と、右支持手段と左支持手段とを連結する左右連結手段と、を有するもの(以下、「左右一対壁体本方法」という。)であってもよい。
こうすることで、前後に沿った左右一対の壁体(即ち、左側に前後に沿った壁体と、右側に前後に沿った壁体と、の一対の壁体)を形成するので、オープンシールド機の内部空間であった場所を左右両側の土留め壁(壁体)により左右いずれからも土砂崩れを防止しつつ、該内部空間であった場所において一層安全かつ効率的に作業(例えば、地中構造物の配置)を行うことができる。「前後」及び「左右」は、前述の通り、オープンシールド機の内部空間においてオープンシールド機の進行方向に向いた状態でそれぞれ「前後」及び「左右」をいう。そして、支持手段が、右壁体(右側に存する壁体)を形成する右壁形成部材を支持する右支持手段と、左壁体(左側に存する壁体)を形成する左壁形成部材を支持する左支持手段と、右支持手段と左支持手段とを連結する左右連結手段と、を有するので、通常、右壁体と左壁体とには両側からこれら両壁体間の距離を縮める方向の力が加わるので(即ち、右壁体には左方向の力が加わると共に左壁体には右方向の力が加わる)、右支持手段と左支持手段とを左右連結手段にて連結することで、これら両方向の力同士が打ち消し合うことで左右一対の壁体を安定した状態で配置できる。
【0012】
左右一対壁体本方法の場合、左右連結手段が、右支持手段の上部と左支持手段の上部とを連結する上連結手段と、右支持手段の下部と左支持手段の下部とを連結する下連結手段と、を含んでなり、右支持手段、左支持手段、上連結手段及び下連結手段が、長方形の4の辺にそれぞれ略沿った棒状部材により構成されるものであってもよい。
こうすることで棒状部材により構成される右支持手段、左支持手段、上連結手段及び下連結手段が、長方形の4の辺にそれぞれ略沿ったように互いに連結されるので、右壁体と左壁体とに両壁体間の距離を縮める方向の力が加わることで右支持手段と左支持手段とにこれら両支持手段間の距離を縮める方向の力が加わる際(即ち、右支持手段には左方向の力が加わると共に左支持手段には右方向の力が加わる)、上連結手段及び下連結手段の2の連結手段により右支持手段と左支持手段とを確実かつ強固に連結することができ、強固な左右一対の壁体を形成できる。
【0013】
本方法においては、壁体形成ステップと、該壁体形成ステップの後に行われる移動ステップと、を含むサイクルが複数回行われることで、壁体が前記移動方向に沿って形成されるものであり、移動ステップが、該移動ステップの直前の壁体形成ステップで支持された壁形成部材の前記移動方向に沿った寸法に応じてオープンシールド機を移動させるもの(以下、「サイクル本方法」という。)であってもよい。
本方法は支持手段配置ステップと壁体形成ステップと移動ステップとを含んでなるが、壁体形成ステップと該壁体形成ステップの後に行われる移動ステップとを含むサイクルが複数回行われることで、壁体を前記移動方向に沿って形成することができる。このとき各サイクルに含まれる移動ステップが、該移動ステップの直前の壁体形成ステップで支持された壁形成部材の前記移動方向に沿った寸法に応じてオープンシールド機を移動させることで、壁体を前記移動方向に沿って連続的に形成することができる。
【0014】
サイクル本方法においては、前記移動方向がオープンシールド機の前進方向であり、各前記サイクルが、壁体形成ステップに先立ち支持手段配置ステップを含むもの(以下、「前進方向サイクル本方法」という。)であってもよい。
こうすることで、支持手段配置ステップと、該支持手段配置ステップの後に行われる壁体形成ステップと、該壁体形成ステップの後に行われる移動ステップと、を含むサイクルがオープンシールド機の前進方向(ここでは移動方向に一致)に向かって複数回行われるので、壁体をオープンシールド機の前進方向に沿って連続的に形成することができる。
【0015】
前進方向サイクル本方法の場合、各前記サイクルが、移動ステップにより生じるオープンシールド機の後方の空間を土砂により埋め戻す後方埋め戻しステップを含むものであってもよい。
こうすることで各サイクルそれぞれで後方埋め戻しステップにおいて、移動ステップにより生じるオープンシールド機の後方の空間(壁体の外側)を土砂により埋め戻すので、オープンシールド機が後方の土砂を押し固めることによる反力で前進する自走式のものをうまく使用することができる。
【0016】
サイクル本方法においては、前記移動方向がオープンシールド機の上方向であり、支持手段配置ステップにより全ての支持手段が配置された後、前記サイクルが複数回行われるもの(以下、「上方向サイクル本方法」という。)であってもよい。
こうすることで前記サイクルに先立ち、支持手段配置ステップでオープンシールド機の内部空間に全ての支持手段が配置された後、壁体形成ステップと、該壁体形成ステップの後に行われる移動ステップと、を含むサイクルが複数回行われることにより、オープンシールド機が上昇しつつ上方向に向かって壁体を連続的に形成することができる。
【0017】
上方向サイクル本方法の場合、壁体形成ステップの後、移動ステップによりオープンシールド機の下側に生じる空間を土砂により埋め戻す埋め戻しステップを移動ステップにあわせて行うものであってもよい。
こうすることで移動ステップによりオープンシールド機が上昇することでその下側に生じる空間を土砂により埋め戻す埋め戻しステップが、オープンシールド機の上昇(移動ステップ)と共に行われるため、移動ステップによりオープンシールド機の下側に生じる空間(壁体の外側)を土砂により円滑に埋め戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第1ステップを示す図である。
図2】第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第2ステップを示す図である。
図3】枠体を示す図である。
図4】第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第3ステップを示す図である。
図5】第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第4ステップを示す図である。
図6】第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第5ステップを示す図である。
図7】第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第6ステップを示す図である。
図8】第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第7ステップを示す図である。
図9】本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第1ステップを示す平面図である。
図10】本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第2ステップを示す平面図である。
図11】本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第3ステップを示す図である。
図12図11(a)のM−M断面図である。
図13】本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第4ステップを示す断面図である。
図14】本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第5ステップを示す図である。
図15】本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第6ステップを示す断面図である。
図16】本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第7ステップを示す断面図である。
図17】本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)により製造された壁体を示す断面図である。
図18】矢板の前端及び後端を連続溝に嵌入する別の方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。しかしながら、これらによって本発明は何ら制限されるものではない。
【0020】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第1ステップを示す図であり、詳細には、図1(a)は第1ステップの平面図(土表面505に対して垂直上方から見たところを示している)であり、図1(b)は図1(a)のA−A断面図であり、そして図1(c)は図1(a)のB−B断面図である。図1を参照して、第1ステップについて説明する。
図1は、地中501に互いに連結してボックスカルバート601を配設するためにオープンシールド機11が用いられてきたところを示している(図1は、オープンシールド機11を用いて、地中501にボックスカルバート601を互いに連結した状態で配設したところを示している。)。ここまでの作業を大まかに説明すると次の通りである。まず、オープンシールド機11を地中501に配置するための配置穴をバックホー等(不図示)によって掘設し、該配置穴にオープンシールド機11を降下させ該配置穴の内部にオープンシールド機11を配置する。ここではオープンシールド機11は、本出願人が特許権者である特許第3818637号の発明の実施の形態に記載されているオープンシールド機11と同様のもの(推進ジャッキを伸縮してフロントフレーム1とテールフレーム2との間の距離を伸縮させることで前進する自走式のもの)を用いているので、オープンシールド機11に関する詳細な説明は省略する。なお、フロントフレーム1とテールフレーム2との間に配設される推進ジャッキ等のような本発明と直接関係ない部分や既知の部分については図示及び理解を容易にするため図示を省略したり簡略化している(なお、一対のフロントフレーム1は互いに連結梁3により連結されると共に一対のテールフレーム2は互いに連結梁4により連結されている。フロントフレーム1とテールフレーム2とのいずれも土留め壁として機能するように板状部材が貼り付けられている。)。このようなオープンシールド機11はその後方に土砂を埋め戻すことと推進ジャッキを伸縮させることとを交互に行うことで、オープンシールド機11の後方の土砂を押し固めつつオープンシールド機11を前進させることができる(詳細には、オープンシールド機11の後方に土砂を埋め戻した後に推進ジャッキを伸ばしてフロントフレーム1とテールフレーム2との間の距離を伸ばすと、該土砂の前端を後方に向けて押し固めると共にその押し固めによって生じる前方への反力によってフロントフレーム1が前進し、次いで、推進ジャッキを縮めるとテールフレーム2が前方へ移動し(テールフレーム2の後方に空間が生じる)、その後、オープンシールド機11の後方の該空間に土砂を埋め戻し、再び、推進ジャッキをのばすと、土砂の前端を後方に向けて押し固めると共にその押し固めによって生じる前方への反力によってフロントフレーム1が再び前進する。このように推進ジャッキをのばす(後方の土砂の押し固めと、フロントフレーム1が前進)、推進ジャッキを縮める(テールフレーム2が前進し後方に空間を生じる)、後方の空間に土砂を埋め戻す、という工程を繰り返すことによって、オープンシールド機11の後方の土砂を押し固めつつオープンシールド機11を前進させることができる。なお、図中、前方を矢印Z1(オープンシールド機11の前進方向)にて、後方を矢印Z2にて、上方を矢印Z3にて、下方を矢印Z4にて、それぞれ示す。)。もっとも、本工法に用いるオープンシールド機は、これに限定されるものではない。
【0021】
そして、このようなオープンシールド機11が前進する毎に、オープンシールド機11の内部空間13(左右のフロントフレーム1同士間の空間と、左右のテールフレーム2同士間の空間と、を含んでなる。)に位置する土床面をならし(床均)、次いで基礎部分521(図1(c)参照)を形成する。詳細には、基礎部分521は、内部空間13に位置しならされた(床均された)土床面に敷設された砕石と、該砕石の上面に埋設するように敷設されたプレキャストコンクリート板と、により形成される。なお、プレキャストコンクリート板は、ボックスカルバート601が上面に載置される位置に敷設される。
このような基礎部分521が形成された後、ボックスカルバート601が上方から内部空間13に入れられ(例えば、図示しないクレーン等により吊り下げて内部空間13に装入される。)、該入れられたボックスカルバート601の後端を後方直近のボックスカルバート601の前端に連結する(該入れられたボックスカルバート601は基礎部分521に載置される)。
以上のように、オープンシールド機11の内部空間13において1単位のボックスカルバート601を既設のボックスカルバート601に連結する連結ステップと、該連結ステップにおいて該連結された1単位のボックスカルバート601の長さに応じてオープンシールド機11を前進させる前進ステップと、該前進ステップにおいて前進したオープンシールド機11の後方に位置するボックスカルバート601を埋め戻す埋め戻しステップ(オープンシールド機11の後方に形成された空間を土砂にて埋め戻す)と、を繰り返すことにより、地中501に連結されたボックスカルバート601を配置することができる。
このような工程によって、複数のボックスカルバート601を連結しつつ前進してきたオープンシールド機11が橋701の下にさしかかった状態を図1は示している。
【0022】
図2は、第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第2ステップを示す図であり、詳細には、図2(a)は図1(c)のC−C断面(理解及び図示を容易にするため橋701を除いた平面を示している。なお、図2(a)における点線Dは、橋701の後端701bの位置を示している(以下同様)。)位置の第2ステップが完了した状態を示す図であり、図2(b)は図1(a)のB−B断面位置の第2ステップが完了した状態を示す図(図2(a)のB−B断面位置を示している)である。そして、図3は、第2ステップにおいて用いられる枠体21を示す図(詳細には、図3(a)は図2(a)中の矢印Eが指している枠体21の拡大図であり、図3(b)は枠体21を図3(a)の矢印F方向から見たところを示しており、そして図3(c)は図3(b)のG−G断面図である。)である。図2及び図3を参照して、第2ステップについて説明する。
第2ステップにおいては、オープンシールド機11の内部空間13に一対の枠体21を配置する。なお、一対の枠体21の一方と他方とは同様のもの(構造、形状及び寸法の全てが同じ)である。枠体21は、互いに略平行な真っ直ぐな一対の縦部材23a、23bと、一対の縦部材23a、23bの上端を連結する真っ直ぐな上横部材25aと、一対の縦部材23a、23bの下端を連結する真っ直ぐな下横部材25bと、を含んでなり、これら縦部材23a、23bと上横部材25aと下横部材25bとは長方形の4辺に略沿うように配置されており、ここでは縦部材23a、23bと上横部材25aと下横部材25bとのいずれも同じH形鋼によって形成されている(これら縦部材23a、23bと上横部材25aと下横部材25bとは溶接により固定されている。)。そして、縦部材23a、23bの前面及び後面には、上下方向に連続し上端及び下端が開放された連続溝24a、24bが形成されている。このような一対の枠体21は、前後方向に対して垂直な仮想上の平面(例えば、図2(a)中の平面P)への正投影が互いに重なるように配置されている。なお、オープンシールド機11の内部空間13に配置された枠体21は、その位置が保持されるように適宜支持等がされている。
【0023】
図4は、第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第3ステップを示す図であり、詳細には、図4(a)は、第3ステップが完了した後の図2(a)と同じ部分を示す図(点線Dは、橋701の後端701b位置)であり、図4(b)は図4(a)の矢印Jが指した部分の拡大図であり、図4(c)は図4(b)のK−K断面図であり、図4(d)は図4(b)のL−L断面図である。図4を参照して、第3ステップについて説明する。
第3ステップにおいては、第2ステップで形成された一対の枠体21に一対の矢板31を掛けわたす。具体的には、一対の枠体21のうち前側の枠体21の連続溝24aに矢板31の前端を嵌入すると共に後側の枠体21の連続溝24aに矢板31の後端を嵌入する。これら矢板31の前端及び後端を連続溝24aに嵌入するには、通常、前端及び後端を連続溝24a上端から嵌め込めばよいが、それが難しい場合には図18図4(b)に示される一対の縦部材23a、23aを図示し、それ以外の物の図示は省略している。)に示すように、矢板31の両端を嵌入すべき一対の連続溝24aのうち一方(図18では後側の連続溝24a)に矢板31の一端(図18では後端)を嵌入した後、矢板31を撓ませて矢板31の他端(図18では前端)を該一対の連続溝24aのうち他方(図18では前側の連続溝24a)に嵌入(矢印W)するようにしてもよい。同様に、一対の枠体21のうち前側の枠体21の連続溝24bに矢板31の前端を嵌入すると共に後側の枠体21の連続溝24bに矢板31の後端を嵌入する。これら矢板31の前端及び後端を連続溝24bに嵌入するには、通常、前端及び後端を連続溝24b上端から嵌め込めばよいが、それが難しい場合には図18に示したように、矢板31の両端を嵌入すべき一対の連続溝24bのうち一方に矢板31の一端を嵌入した後、矢板31を撓ませて矢板31の他端を該一対の連続溝24bのうち他方に嵌入するようにしてもよい。このようにして図4に示すように、一対の枠体21間に最下段の矢板31を左右一対掛けわたす。
【0024】
図5は、第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第4ステップを示す図であり、詳細には、図5(a)は、第3ステップにおける図4(b)と同じ部分を示す図(図4(a)における矢印Jが指した部分以外の部分は図4(a)と同様である。)であり、図5(b)は図5(a)のK−K断面図(図4(c)と同様の断面)であり、図5(c)は図5(a)のL−L断面図(図4(d)と同様の断面)である。図5を参照して、第4ステップについて説明する。
第4ステップにおいては、第3ステップにおいて一対の枠体21間に掛けわたされた最下段の矢板31の上方にさらに複数(ここでは4枚)の矢板31を一対の枠体21間に掛けわたす(これらの矢板31も最下段の矢板31と同様にかけわたせばよい)。これによって第4ステップが完了すると一対の枠体21間には5枚の矢板31が左右一対掛けわたされる。
【0025】
図6は、第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第5ステップを示す図であり、詳細には、図6図4(a)と同じ部分を示す図(点線Dは、橋701の後端701b位置)である。図6を参照して、第5ステップについて説明する。
第5ステップにおいては、オープンシールド機11が所定距離(一対の枠体21間の距離にほぼ等しい)分だけ前進(矢印Z1方向に移動)する。詳細には、オープンシールド機11が有する推進ジャッキ(不図示)を伸ばしてフロントフレーム1とテールフレーム2との間の距離を伸ばすことで、オープンシールド機11の後方に存する土砂の前端を後方に向けて押し固めると共にその押し固めによって生じる前方への反力によってフロントフレーム1が前進し、その後、推進ジャッキを縮めることでテールフレーム2が前方へ移動し、オープンシールド機11を前進させることができる。オープンシールド機11の前進の後、該前進により生じるオープンシールド機11後方の空間に土砂801を埋め戻して図6のような状態となる(図6は第5ステップ完了時を示している)。
【0026】
図7は、第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第6ステップを示す図であり、詳細には、図7図6と同じ部分を示す図(点線Dは、橋701の後端701b位置)である。図7を参照して、第6ステップについて説明する。
第6ステップにおいては、オープンシールド機11の内部空間13に枠体21(図7中に矢印Eにて指されたもの。以下、本段落において新枠体21という。)を設置する。この新枠体21は、第2ステップで設置された一対の枠体21と同様のものであるので、ここでは詳しい説明は省略する。新枠体21を含む全ての枠体21は、前後方向に対して垂直な仮想上の平面(例えば、図7中の平面P)への正投影が互いに重なるように配置されている。
【0027】
図8は、第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第7ステップを示す図であり、詳細には、図8(a)は、第7ステップが完了した後の図7と同じ部分を示す図(点線Dは、橋701の後端701b位置)であり、図8(b)は図8(a)のA−A断面図であり、図8(c)は図8(a)のB−B断面図である。図8を参照して、第7ステップについて説明する。
第7ステップにおいては、第6ステップで形成された枠体21(前段落にいう新枠体)と、該枠体21(前段落にいう新枠体)に隣接する後方(矢印Z2方向)直近の枠体21と、の間に矢板31(具体的には、5枚×左右一対=10枚)を掛けわたす。具体的には、前述の第3ステップにおいて一対の枠体21に一対の矢板31を掛けわたした後、第4ステップにおいて一対の枠体21間に掛けわたされた最下段の矢板31の上方にさらに複数(ここでは4枚)の矢板31を掛けわたすのと同様に行えばよい。
このようにして図8に示すように、互いに隣接する枠体21同士間に左右それぞれ5枚の矢板31を含む壁が形成される(図8においては、3つの枠体21が配設されており、これら枠体21の2つの間に左右一対の壁が前後方向に2つ連なって形成されている。)。
以降、第5ステップ(オープンシールド機11前進及び土砂801埋戻)、第6ステップ(内部空間13への枠体21設置)そして第7ステップ(枠体21同士間への矢板31設置)のサイクルを繰り返すことで、隣接する枠体21同士間に矢板31による左右一対の壁を前方(矢印Z1方向)に向けて所望長さ形成することができる。この左右の壁は土留壁として機能するので、左右の壁の間の空間35に左右から土砂が進入することを防止し、左右の壁の間で自由に作業を行うことができる。
【0028】
以上説明した通り、第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)は、壁体を形成する壁形成部材(ここでは矢板31)を支持する支持手段(ここでは枠体21)を、少なくとも下面が開放されたオープンシールド機11の内部空間13の下面を形成する配置面(内部空間13に位置しならされた(床均された)土床面)に配置する支持手段配置ステップ(ここでは第2ステップ、第6ステップ)と、支持手段配置ステップ(第2ステップ、第6ステップ)により配置された支持手段(枠体21)に壁形成部材(矢板31)を支持させ壁体を形成する壁体形成ステップ(ここでは第3ステップ及び第4ステップ、第7ステップ)と、壁体形成ステップ(第3ステップ及び第4ステップ、第7ステップ)にて形成された壁体に対してオープンシールド機を移動方向(ここではオープンシールド機11の前進方向:矢印Z1方向)に移動させ、壁体形成ステップ(第3ステップ及び第4ステップ、第7ステップ)にて形成された該壁体の少なくとも一部を該内部空間13から外部空間に位置させる移動ステップ(ここでは第5ステップにおけるオープンシールド機11の前進(矢印Z1方向に移動)と、第7ステップの後に行われるオープンシールド機11前進)と、を含んでなる、壁体製造方法である。
【0029】
第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)においては、支持手段配置ステップ(第2ステップ、第6ステップ)が、少なくとも前後に一対の支持手段(枠体21)を配置し、壁体形成ステップ(第3ステップ及び第4ステップ、第7ステップ)が、該少なくとも一対の支持手段(枠体21)に壁形成部材(矢板31)をかけわたすように支持させる。
第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)においては、壁形成部材が板状の壁板部材(矢板31)であり、支持手段(枠体21)が壁板部材(矢板31)の縁部を係止する縁部係止手段(ここでは連続溝24a、24b)を有してなり、壁体形成ステップ(第3ステップ及び第4ステップ、第7ステップ)が、前記一対の支持手段(枠体21)の一方(例えば前方)が有する縁部係止手段(連続溝24a、24b)に壁板部材(矢板31)の縁部(前縁部)を係止させると共に該一対の支持手段(枠体21)の他方(例えば後方)が有する縁部係止手段(連続溝24a、24b)に該壁板部材(矢板31)の縁部(後縁部)を支持させるものである。
第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)においては、縁部係止手段(連続溝24a、24b)が、壁板部材(矢板31)の縁部が嵌入される少なくとも一端(ここでは両端)が開放された溝部を有してなり、壁体形成ステップ(第3ステップ及び第4ステップ、第7ステップ)において、壁板部材(矢板31)の縁部を該開放された一端(ここでは上端)から該溝部(連続溝24a、24b)に嵌入するものである。
【0030】
第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)においては、壁体形成ステップ(第3ステップ及び第4ステップ、第7ステップ)が、前後に沿った左右一対の壁体を形成するものであり、支持手段(枠体21)が、右壁体を形成する右壁形成部材を支持する右支持手段(ここでは縦部材23a)と、左壁体を形成する左壁形成部材を支持する左支持手段(ここでは縦部材23b)と、右支持手段(縦部材23a)と左支持手段(縦部材23b)とを連結する左右連結手段(ここでは上横部材25aと下横部材25b)と、を有するものである。
第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)においては、左右連結手段(上横部材25aと下横部材25b)が、右支持手段(縦部材23a)の上部と左支持手段(縦部材23b)の上部とを連結する上連結手段(上横部材25a)と、右支持手段(縦部材23a)の下部と左支持手段(縦部材23b)の下部とを連結する下連結手段(下横部材25b)と、を含んでなり、右支持手段(縦部材23a)、左支持手段(縦部材23b)、上連結手段(上横部材25a)及び下連結手段(下横部材25b)が、長方形の4の辺にそれぞれ略沿った棒状部材(ここでは真っ直ぐなH形鋼)により構成されるものである。
【0031】
第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)においては、壁体形成ステップ(第3ステップ及び第4ステップ、第7ステップ)と、該壁体形成ステップ(第3ステップ及び第4ステップ、第7ステップ)の後に行われる移動ステップ(第5ステップにおけるオープンシールド機11の前進(矢印Z1方向に移動)と、第7ステップの後に行われるオープンシールド機11前進)と、を含むサイクル(第2ステップ、第3ステップ、第4ステップ、第5ステップ(オープンシールド機11の前進と、土砂801の埋め戻しと、を含む。)の4つのステップで1のサイクルが構成され、第6ステップと第7ステップと第7ステップの後に行われるオープンシールド機11前進とその後の土砂801の埋め戻しで1のサイクルが構成される。)が複数回行われることで、壁体が前記移動方向(ここではオープンシールド機11の前進方向(矢印Z1方向))に沿って形成されるものであり、移動ステップ(第5ステップにおけるオープンシールド機11の前進(矢印Z1方向に移動)と、第7ステップの後に行われるオープンシールド機11前進)が、該移動ステップの直前の壁体形成ステップ(移動ステップが第5ステップのオープンシールド機11の前進であれば第3ステップ及び第4ステップであり、移動ステップが第7ステップの後に行われるオープンシールド機11前進であれば第7ステップである。)で支持された壁形成部材(矢板31)の前記移動方向(オープンシールド機11の前進方向(矢印Z1方向))に沿った寸法に応じてオープンシールド機11を移動(該寸法と略同じ)させるものである。
第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)においては、前記移動方向がオープンシールド機11の前進方向(矢印Z1方向)であり、各前記サイクルが、壁体形成ステップ(第3ステップ及び第4ステップ、第7ステップ)に先立ち支持手段配置ステップ(第2ステップ、第6ステップ)を含むものである。
第1実施形態に係る壁体製造方法(本方法)においては、各前記サイクルが、移動ステップ(第5ステップにおけるオープンシールド機11の前進(矢印Z1方向に移動)と、第7ステップの後に行われるオープンシールド機11前進)により生じるオープンシールド機11の後方の空間を土砂801により埋め戻す後方埋め戻しステップ(ここでは第5ステップの土砂801の埋め戻しと、第7ステップの後に行われるオープンシールド機11前進の後の土砂801の埋め戻し)を含むものである。
【0032】
(第2実施形態)
図9は、本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第1ステップを示す平面図(土表面505に対して垂直上方から見たところを示している)である。図9を参照して、第1ステップについて説明する。
ここではオープンシールド機11が前方(矢印Z1方向)に向けて進行しつつ互いに連結されたボックスカルバート601を土中に配設してきたところを示している。そして、オープンシールド機11の前方(矢印Z1方向)には、既にU字ブロック651が埋設されており、オープンシールド機11は、U字ブロック651後端と、連結されたボックスカルバート601前端と、の間に位置しており、これらU字ブロック651後端とボックスカルバート601前端とをつなぎ込むための作業を行う必要があることから、後述するように土留壁としての壁体を形成するものである。ここではオープンシールド機11は、第1実施形態と同様、本出願人が特許権者である特許第3818637号の発明の実施の形態に記載されているオープンシールド機11と同様のものを用いているが(第1実施形態と同様、以降の図では、フロントフレーム1とテールフレーム2との間に配設される推進ジャッキ等のような本発明と直接関係ない部分や既知の部分については図示及び理解を容易にするため図示を省略したり簡略化している。)、これに限定されるものではない。
【0033】
図10は、本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第2ステップを示す平面図(図9と同様の位置を示している)である。図10を参照して、第2ステップについて説明する。
第2ステップにおいては、オープンシールド機11の内部空間13に複数(ここでは具体的には6)の枠体21を配置する。ここで配置する複数(6)の枠体21いずれも、第1実施形態において用いた枠体21と同様のものであるので、ここでは詳細な説明を省略する(無論、ここで配置する6の枠体21同士も同様のものである。)。このような複数(6)の枠体21は、前後方向に対して垂直な仮想上の平面(例えば、図10中の平面P)への正投影が互いに重なるように配置されている。
【0034】
図11は、本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第3ステップを示す図であり、詳細には、図11(a)は図10と同様の位置を示す平面図であり、図11(b)は図11(a)のN−N断面図である。そして、図12図11(a)のM−M断面図(但し、図示及び理解を容易にするため図11(b)におけるO−O断面の様子の図示を省略している。なお、図13図14(a)、図15図16図17においても同様である。)である。図11及び図12を参照して、第3ステップについて説明する。また、第1実施形態において説明した要素と同様の要素については、第1実施形態にて付した参照番号と同様の参照番号を付している(同様の要素の説明を省略する)。
第3ステップにおいては、第2ステップで配設された複数の枠体21のうち互いに隣接する枠体21同士間に一対の矢板31を掛けわたす。なお、隣接する枠体21同士間に矢板31を掛けわたす作業については、第1実施形態における第3ステップと同様に行えばよい。このように複数の枠体21のうち互いに隣接する枠体21同士間に左右一対の矢板31を掛けわたした状態を図11及び図12に示している。
【0035】
図13は、本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第4ステップを示す断面図(図12と同じ断面を示している)である。図13を参照して、第4ステップについて説明する。
第4ステップにおいては、オープンシールド機11を上昇(矢印Z3方向)させつつ、オープンシールド機11の上昇に伴い形成されるフレーム(フロントフレーム1、テールフレーム2)下方の空間を土砂811により埋め戻す(土砂811の投入方向を矢印Qにより示す。)。第4ステップにおけるオープンシールド機11の上昇量は、第3ステップにより枠体21同士間に掛けわたされた矢板31の上下高さとほぼ同じにされる。なお、オープンシールド機11は、特許第3096974号に記載の「自昇降装置11」が付設されており、自由に上昇することができる。
【0036】
図14は、本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第5ステップを示す図であり、詳細には、図14(a)は図13と同じ断面位置を示す断面図であり、図14(b)は図11(b)と同じ断面位置を示す断面図である。図14を参照して、第5ステップについて説明する。
第5ステップにおいては、第4ステップにおいてその外側が土砂811により埋め戻された最下段の矢板31の上に更に矢板31を一対の枠体21間に掛けわたす。この最下段の矢板31の上に矢板31を掛けわたす作業については、第1実施形態における第4ステップと同様に行えばよい。このように最下段の矢板31の上に更に一対の矢板31を掛けわたした状態を図14に示している。
【0037】
図15は、本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第6ステップを示す断面図(図14(a)と同じ断面を示している)である。図15を参照して、第6ステップについて説明する。
第6ステップにおいては、オープンシールド機11を上昇させつつ、オープンシールド機11の上昇に伴い形成されるフレーム(フロントフレーム1、テールフレーム2)下方の空間を土砂811により埋め戻す(土砂811の投入方向を矢印Qにより示す。)。なお、第6ステップにおけるオープンシールド機11の上昇量は第5ステップにより枠体21同士間に掛けわたされた矢板31の上下高さとほぼ同じにされる。
【0038】
図16は、本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)の第7ステップを示す断面図(図15と同じ断面を示している)である。図16を参照して、第7ステップについて説明する。
第7ステップにおいては、第6ステップにおいてその外側が土砂811により埋め戻された下から2段目の矢板31の上に更に矢板31を一対の枠体21間に掛けわたす。この下から2段目の矢板31の上に更に枠体21同士間に矢板31を掛けわたす作業については、上述の第5ステップと同様に行えばよい。このように下から2段目の矢板31の上に更に一対の矢板31を掛けわたした状態を図16に示している。
【0039】
以下、第6ステップ(オープンシールド機11を上昇させつつ、土砂811により埋め戻す)と第7ステップ(矢板31を一対の枠体21間に掛けわたす)とのステップを交互に実施することで図17図16と同じ断面を示している)に示すように互いに隣接する枠体21同士間に左右それぞれ5枚の矢板31を含む壁が形成される(ここでは6つの枠体21が配設されており、これら枠体21同士の5つの間に左右一対の壁(全体では5枚×左右一対×5つの間=50枚の矢板31が使用されている)が形成される。)。この左右の壁は土留壁として機能するので、左右の壁の間の空間35に左右から土砂が進入することを防止する。そして、オープンシールド機11が土表面505まで上昇しており、この後、オープンシールド機11を撤去し、左右一対の壁の間の空間35にて自由に作業(例えば、前述の如く、U字ブロック651後端とボックスカルバート601前端とをつなぎ込むための作業)を行うことができる。
【0040】
以上説明した通り、本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)は、壁体を形成する壁形成部材(ここでは矢板31)を支持する支持手段(ここでは枠体21)を、少なくとも下面が開放されたオープンシールド機11の内部空間13の下面を形成する配置面(内部空間13に位置しならされた(床均された)土床面)に配置する支持手段配置ステップ(ここでは第2ステップ)と、支持手段配置ステップ(第2ステップ)により配置された支持手段(枠体21)に壁形成部材(矢板31)を支持させ壁体を形成する壁体形成ステップ(ここでは第3ステップ、第5ステップ、第7ステップ、以降の矢板31を一対の枠体21間に掛けわたすステップ)と、壁体形成ステップ(第3ステップ、第5ステップ、第7ステップ、以降の矢板31を一対の枠体21間に掛けわたすステップ)にて形成された壁体に対してオープンシールド機11を移動方向(ここでは上方向。矢印Z3方向。)に移動させ、壁体形成ステップ(第3ステップ、第5ステップ、第7ステップ、以降の矢板31を一対の枠体21間に掛けわたすステップ)にて形成された該壁体の少なくとも一部を該内部空間13から外部空間に位置させる移動ステップ(ここでは第4ステップにおけるオープンシールド機11上昇、第6ステップにおけるオープンシールド機11上昇、以降のオープンシールド機11上昇)と、を含んでなる、壁体製造方法である。
【0041】
本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)においては、支持手段配置ステップ(第2ステップ)が、少なくとも前後に一対(ここでは6個)の支持手段(枠体21)を配置し、壁体形成ステップ(第3ステップ、第5ステップ、第7ステップ、以降の矢板31を一対の枠体21間に掛けわたすステップ)が、該少なくとも一対(6個)の支持手段(枠体21)に壁形成部材(矢板31)をかけわたすように支持させる。
本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)においては、壁形成部材が板状の壁板部材(矢板31)であり、支持手段(枠体21)が壁板部材(矢板31)の縁部を係止する縁部係止手段(ここでは連続溝24a、24b)を有してなり、壁体形成ステップ(第3ステップ、第5ステップ、第7ステップ、以降の矢板31を一対の枠体21間に掛けわたすステップ)が、前記一対の支持手段(枠体21)の一方(例えば前方)が有する縁部係止手段(連続溝24a、24b)に壁板部材(矢板31)の縁部(前縁部)を係止させると共に該一対の支持手段(枠体21)の他方(例えば後方)が有する縁部係止手段(連続溝24a、24b)に該壁板部材(矢板31)の縁部(後縁部)を支持させるものである。
本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)においては、縁部係止手段(連続溝24a、24b)が、壁板部材(矢板31)の縁部が嵌入される少なくとも一端(ここでは両端)が開放された溝部を有してなり、壁体形成ステップ(第3ステップ、第5ステップ、第7ステップ、以降の矢板31を一対の枠体21間に掛けわたすステップ)において、壁板部材(矢板31)の縁部を該開放された一端(ここでは上端)から該溝部(連続溝24a、24b)に嵌入するものである。
【0042】
本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)においては、壁体形成ステップ(第3ステップ、第5ステップ、第7ステップ、以降の矢板31を一対の枠体21間に掛けわたすステップ)が、前後に沿った左右一対の壁体を形成するものであり、支持手段(枠体21)が、右壁体を形成する右壁形成部材を支持する右支持手段(ここでは縦部材23a)と、左壁体を形成する左壁形成部材を支持する左支持手段(ここでは縦部材23b)と、右支持手段(縦部材23a)と左支持手段(縦部材23b)とを連結する左右連結手段(ここでは上横部材25aと下横部材25b)と、を有するものである。
本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)においては、左右連結手段(上横部材25aと下横部材25b)が、右支持手段(縦部材23a)の上部と左支持手段(縦部材23b)の上部とを連結する上連結手段(上横部材25a)と、右支持手段(縦部材23a)の下部と左支持手段(縦部材23b)の下部とを連結する下連結手段(下横部材25b)と、を含んでなり、右支持手段(縦部材23a)、左支持手段(縦部材23b)、上連結手段(上横部材25a)及び下連結手段(下横部材25b)が、長方形の4の辺にそれぞれ略沿った棒状部材(ここでは真っ直ぐなH形鋼)により構成されるものである。
【0043】
本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)においては、壁体形成ステップ(第3ステップ、第5ステップ、第7ステップ、以降の矢板31を一対の枠体21間に掛けわたすステップ)と、該壁体形成ステップ(第3ステップ、第5ステップ、第7ステップ、以降の矢板31を一対の枠体21間に掛けわたすステップ)の後に行われる移動ステップ(第4ステップにおけるオープンシールド機11上昇、第6ステップにおけるオープンシールド機11上昇、以降のオープンシールド機11上昇)と、を含むサイクル(第3ステップと第4ステップとにより1のサイクルが形成され、第5ステップと第6ステップとにより1のサイクルが形成され、第7ステップと第7ステップの後のオープンシールド機11上昇とにより1のサイクルが形成される。)が複数回行われることで、壁体が前記移動方向(上方向)に沿って形成されるものであり、移動ステップ(第4ステップにおけるオープンシールド機11上昇、第6ステップにおけるオープンシールド機11上昇、以降のオープンシールド機11上昇)が、該移動ステップの直前の壁体形成ステップ(第3ステップ、第5ステップ、第7ステップ、以降の矢板31を一対の枠体21間に掛けわたすステップ)で支持された壁形成部材(矢板31)の前記移動方向(上方向)に沿った寸法に応じてオープンシールド機11を移動(該寸法と略同じ)させるものである。
本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)においては、前記移動方向がオープンシールド機11の上方向であり、支持手段配置ステップ(第2ステップ)により全て(6個)の支持手段(枠体21)が配置された後、前記サイクル(第3ステップと第4ステップ、第5ステップと第6ステップ、第7ステップと第7ステップの後のオープンシールド機11上昇)が複数回行われる。
本発明の第2実施形態に係る壁体製造方法(本方法)においては、壁体形成ステップ(第3ステップ、第5ステップ、第7ステップ、以降の矢板31を一対の枠体21間に掛けわたすステップ)の後、移動ステップ(第4ステップにおけるオープンシールド機11上昇、第6ステップにおけるオープンシールド機11上昇、以降のオープンシールド機11上昇)によりオープンシールド機11の下側に生じる空間を土砂811により埋め戻す埋め戻しステップ(第4ステップにおける土砂811による埋め戻し、第6ステップにおける土砂811による埋め戻し、以降のオープンシールド機上昇と一緒に行う土砂811による埋め戻し)を移動ステップ(第4ステップにおけるオープンシールド機11上昇、第6ステップにおけるオープンシールド機11上昇、以降のオープンシールド機11上昇)にあわせて行うものである。
【符号の説明】
【0044】
1 フロントフレーム
2 テールフレーム
3 連結梁
4 連結梁
11 オープンシールド機
13 内部空間
21 枠体
23a、23b 縦部材
24a、24b 連続溝
25a 上横部材
25b 下横部材
31 矢板
35 空間
501 地中
505 土表面
521 基礎部分
601 ボックスカルバート
651 U字ブロック
701 橋
701b 後端
801 土砂
811 土砂
図1
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