特許第6448435号(P6448435)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6448435
(24)【登録日】2018年12月14日
(45)【発行日】2019年1月9日
(54)【発明の名称】台車連結構造
(51)【国際特許分類】
   B23P 19/00 20060101AFI20181220BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20181220BHJP
【FI】
   B23P19/00 302G
   B65G1/00 501C
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-65039(P2015-65039)
(22)【出願日】2015年3月26日
(65)【公開番号】特開2016-182659(P2016-182659A)
(43)【公開日】2016年10月20日
【審査請求日】2017年11月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004765
【氏名又は名称】カルソニックカンセイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100082670
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 民雄
(74)【代理人】
【識別番号】100180068
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 怜史
(72)【発明者】
【氏名】神原 久雄
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 明人
(72)【発明者】
【氏名】加藤 文治
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 保
(72)【発明者】
【氏名】勝目 勲
【審査官】 三宅 達
(56)【参考文献】
【文献】 特開平02−065934(JP,A)
【文献】 特開2005−246549(JP,A)
【文献】 特開平07−205625(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23P 19/00−21/00
B65G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自走可能な作業用台車と、該作業用台車によって牽引される部品供給台車との間に、互いに連結および切離可能な連結装置を備え、
該連結装置は、
前記作業用台車の作業位置側の側部に設置された作業台車側連結部と、
前記作業用台車の作業位置側の側部と交差する方向へ部品取出側の辺部を向けた前記部品供給台車における、前記作業台車側連結部と対向する側部に設置された部品台車側連結部とを備えて、
前記作業用台車と前記部品供給台車とが、前記作業用台車の幅方向に横並びに連結された状態で並走可能とされ
前記連結装置は、前記部品供給台車が外部と接触した時に切り離される切離機構を備え
前記切離機構が、
前記部品供給台車に対し、外部との接触によって変位可能に取付けられた接触検知部材と、
前記部品供給台車に対し、前記部品台車側連結部に設けられたガイドレール部または該ガイドレール部の奥側に設けられたストッパ部を、前記作業台車側連結部に設けられたガイド体が前記ガイドレール部に収容された状態から前記ガイドレール部を通り抜け可能な位置へと退避させる退避機構と、
該退避機構を、前記部品供給台車に対して位置固定させるロックピンと、
該ロックピンと前記接触検知部材とを連結して、前記接触検知部材の外部との接触による変位によって、前記ロックピンを前記部品供給台車から引き抜かせる連結部材と、を備えたことを特徴とする台車連結構造。
【請求項2】
請求項1に記載の台車連結構造であって、
前記作業台車側連結部は、上方または下方へ延びる前記ガイド体を有し、
前記部品台車側連結部は、前記ガイド体を、前記作業用台車の走行方向に対して着脱可能に収容する前記ガイドレール部と、
該ガイドレール部の奥側に設けられて前記ガイド体の通り抜けを規制する前記ストッパ部と、
前記ガイドレール部の手前側からの前記ガイド体の外れを防止するロック部と、を有することを特徴とする台車連結構造。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の台車連結構造であって、
前記連結装置は、前記作業用台車の行方向の後側の位置に設けられたことを特徴とする台車連結構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、台車連結構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、製品組立ラインなどでは、組立作業位置に停止している作業用台車に対して部品を供給するのに、部品供給台車を用いると共に、この部品供給台車を組立作業位置の後側へ移送することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−191223号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、部品供給台車を組立作業位置の後側に位置させた場合、真後への振り向きによる部品取り出しや、部品取り出しのための歩行ロスなどが生じるので、作業者の負担が大きくなり、しかも、タイムロスも多くなるため、組付け作業の効率化を図ることができなかった。
【0005】
そこで、本発明は、上記した問題点を解決することを、主な目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、
自走可能な作業用台車と、該作業用台車によって牽引される部品供給台車との間に、互いに連結および切離可能な連結装置を備え、
該連結装置は、
前記作業用台車の作業位置側の側部に設置された作業台車側連結部と、
前記作業用台車の作業位置側の側部と交差する方向へ部品取出側の辺部を向けた前記部品供給台車における、前記作業台車側連結部と対向する側部に設置された部品台車側連結部とを備えて、
前記作業用台車と前記部品供給台車とが、前記作業用台車の幅方向に横並びに連結された状態で並走可能とされ
前記連結装置は、前記部品供給台車が外部と接触した時に切り離される切離機構を備え
前記切離機構が、
前記部品供給台車に対し、外部との接触によって変位可能に取付けられた接触検知部材と、
前記部品供給台車に対し、前記部品台車側連結部に設けられたガイドレール部または該ガイドレール部の奥側に設けられたストッパ部を、前記作業台車側連結部に設けられたガイド体が前記ガイドレール部に収容された状態から前記ガイドレール部を通り抜け可能な位置へと退避させる退避機構と、
該退避機構を、前記部品供給台車に対して位置固定させるロックピンと、
該ロックピンと前記接触検知部材とを連結して、前記接触検知部材の外部との接触による変位によって、前記ロックピンを前記部品供給台車から引き抜かせる連結部材と、を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、上記構成によって、作業者の負担を軽減して、組付け作業の効率化を図ることができる。また、部品供給台車が外部と接触した時に、切離機構によって連結装置が確実且つ自動的に切り離されるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施の形態の実施例にかかる台車連結構造を示す斜視図である。
図2】複数の部品供給台車を無人搬送車で搬送している状態を示す斜視図である。
図3】連結装置の連結前の状態を示す斜視図である。
図4】連結後の図3を前側から見た斜視図である。
図5】連結後の図3を後側から見た斜視図である。
図6】接触検知部材の斜視図である。
図7】切離機構が作動した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
製品組立ラインには、複数の組立作業位置の間に作業用台車を順番に移動させて、製品を段階的に組み立てて行くようにしたものが存在している。
【0010】
そして、組立作業位置に停止している作業用台車に対して部品を供給するのに、部品供給台車を用いた部品供給システムが使用されている。
【0011】
このような部品供給システムが使われる製品組立ラインには、例えば、車両用のコックピットモジュールの組立ラインやフロントエンドモジュールの組立ラインなどがある。
【0012】
以下、本実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
図1図7は、この実施の形態を説明するためのものである。
【実施例1】
【0013】
<構成>以下、この実施例の構成について説明する。
【0014】
この実施例では、図1に示すように、自走可能な作業用台車1と、部品供給台車2との間に、互いに連結および切離可能な連結装置3を備えるようにしている。この台車連結構造によれば、作業用台車1に部品供給台車2を牽引させることで、作業用台車1は、複数の組立作業位置の間を部品供給台車2と一緒に移動できるので、作業性の工場を図ることができる。
【0015】
ここで、作業用台車1は、キャスター輪を備えた台車本体1aと、台車本体1aの上部に設けられた製品組み立て用の架台部1bと、台車本体1aの走行を駆動する駆動部1cとを有するものとされる。また、部品供給台車2は、各種の部品を搭載可能な棚枠状の台車本体にキャスター輪を備えたものとされる。この場合、部品供給台車2には、少なくとも、先行台車2(F)と後続台車2(R)との2種類が用意されている。先行台車2(F)と後続台車2(R)とは、図2に示すような無人搬送車5によって作業用台車1の位置まで同時に搬送され、作業用台車1に連結される。
【0016】
以上のような基本的な構成に対し、この実施例では、以下のような構成を備えるようにしている。
【0017】
(1)上記連結装置3は、
上記作業用台車1の作業位置側の側部1eに設置された作業台車側連結部11と、
上記作業用台車1の作業位置側の側部1eと交差する方向へ部品取出側の辺部2fを向けた上記部品供給台車2における、上記作業台車側連結部11と対向する側部2eに設置された部品台車側連結部12とを備える。
そして、上記作業用台車1と上記部品供給台車2とが、幅方向13に横並びに連結された状態で並走可能とされる。
【0018】
ここで、作業用台車1の作業位置側の側部1eは、図1の手前側の部分となっている。作業台車側連結部11は、その詳細については後述するが、図3に示すようなものとされている。部品供給台車2の部品取出側の辺部2fは、先行台車2(F)と後続台車2(R)とのそれぞれ対向する辺(即ち、先行台車2(F)の後側の部分および後続台車2(R)の前側の部分)となっている。部品供給台車2の対向する側部2eは、図1の奥側の部分となっている。部品台車側連結部12は、その詳細については後述するが、図3に示すようなものとされている。なお、先行台車2(F)の部品台車側連結部12と後続台車2(R)の部品台車側連結部12とは、基本的に同じ構造を有するものとなっている。先行台車2(F)の部品台車側連結部12と後続台車2(R)の部品台車側連結部12とは、誤った連結がなされないように、それぞれ設置高さなどを異ならせて取付けられている。
【0019】
(2)より具体的には、図3図4図5も併せて参照)に示すように、上記作業台車側連結部11は、上方または下方へ延びるガイド体21を有するものとされる。
また、上記部品台車側連結部12は、上記ガイド体21を、上記作業用台車1の走行方向22に対して着脱可能に収容するガイドレール部23と、
このガイドレール部23の奥側に設けられて上記ガイド体21の通り抜けを規制するストッパ部24と、
上記ガイドレール部23の手前側からの上記ガイド体21の外れを防止するロック部25と、を有するものとされる。
【0020】
ここで、ガイド体21は、下方へ延びるものとされている。下方へ延びるガイド体21は、走行方向22へ延びるL型材によって構成されている。走行方向22は、図1の左右方向とされている(右側が前進方向)。ガイドレール部23は、走行方向22へ延びる平行な一対のガイド板を有するものとされており、一対のガイド板間に形成される隙間にガイド体21(L型材の縦面部分)が入ることで作業用台車1と部品供給台車2とが連結状態になると共に、ストッパ部24とロック部25とによって走行方向22への相対的な移動が拘束されることで互いに位置決めされるようになっている。ガイドレール部23の手前側の部分(後端部)には、導入テーパ部26が設けられている。
【0021】
ストッパ部24は、一対のガイド板間の奥側(前端側)に立設されたストッパ板とされている。ロック部25は、ガイド体21の手前側の端部またはその近傍を直接または係止部27を介して係止可能な爪部材とされている。ロック部25の手前側(走行方向22の後側)と係止部27の奥側(走行方向22の前側)とには、それぞれ、ロック部25が係止部27を容易に乗り越えられるように案内するための傾斜案内面が設けられている。また、ロック部25の奥側(走行方向22の前側)と係止部27の手前側(走行方向22の後側)とには、それぞれ、ロック部25を係止部27に確実に係止させるためのほぼ垂直な停止面部が設けられている。
【0022】
この場合、ロック部25を構成する爪部材は、部品供給台車2に対し、幅方向13へ延びる回動軸部28によって上下回動自在に軸支されている。そして、ロック部25は、自重を利用して下方回動されるようになっている。なお、部品供給台車2には、ロック部25の下方回動の下限位置を規制するための位置規制部材25aが設けられる。回動軸部28の他端部には、上記した無人搬送車5によってロック部25を操作して、連結装置3を切り離させるようにするための操作アーム29が取付けられている。これに対し、無人搬送車5の側には、特に図示しないが、操作アーム29を操作するための案内板が取付けられている。
【0023】
(3)図1に示すように、上記連結装置3は、上記作業用台車1の上記走行方向22の後側の位置に設けられるようにする。
【0024】
ここで、連結装置3は、作業用台車1の走行方向22の前側の位置に対して設けるようにしたり、或いは、後側と前側との両方に対して設けたりしても良い。この場合、連結装置3が、作業用台車1の後部と、後続台車2(R)の前部との間に設けられることにより、後続台車2(R)が作業用台車1の後方へハミ出すように連結されている。また、連結装置3が、作業用台車1の前部と、先行台車2(F)の後部との間に設けられることにより、先行台車2(F)が作業用台車1の前方へハミ出すように連結されている。これによって、作業用台車1の作業位置側の側部1eに、より広い作業スペースを確保することを可能としている。
【0025】
(4)上記連結装置3は、上記部品供給台車2が外部と接触した時に切り離される切離機構31を備えるようにする。
【0026】
この場合、切離機構31は、主に、作業用台車1が前進した際における、作業用台車1の作業位置側の側部1eで、部品供給台車2の部品取出側の辺部2fに位置する作業者との接触を想定して、少なくとも、後続台車2(R)の前側の辺の位置周辺に設けられている。但し、切離機構31は、先行台車2(F)の前側の辺や後側の辺、また、後続台車2(R)の後側の辺のいずれかの周辺に対して設けるようにしても良い。
【0027】
(5)より具体的には、図3に示すように、上記切離機構31が、
上記部品供給台車2に対し、外部との接触によって変位可能に取付けられた接触検知部材32と、
上記部品供給台車2に対し、上記ガイドレール部23または上記ストッパ部24を、上記ガイド体21が通り抜け可能な位置へと退避させる退避機構33と、
この退避機構33を、上記部品供給台車2に対して位置固定させるロックピン34と、
このロックピン34と上記接触検知部材32とを連結して、上記接触検知部材32の外部との接触による変位によって、上記ロックピン34を上記部品供給台車2から引き抜かせる連結部材35と、を備えたものとされる。
【0028】
ここで、接触検知部材32は、部品供給台車2の前部に沿ってほぼ逆U字状に設置されたバンパー部材とされる(図6参照)。このバンパー部材は、上下方向のほぼ中間部が幅方向13へ延びる傾動中心軸部41を介して、部品供給台車2の前部に、前後方向(走行方向22)へ傾動自在に軸支されている。そして、バンパー部材の下部周辺と部品供給台車2の前部との間には、バンパー部材を、その前部が前方へ傾動した状態となるように付勢する付勢部材42(引張バネ)が介装されている。
【0029】
退避機構33は、この場合、ガイドレール部23を退避させるものとなっている。但し、ストッパ部24を退避させるものや、ガイドレール部23とストッパ部24との両方を退避させるものとしても良い。具体的には、図4に示すように、上記したガイドレール部23を横移動可能に載置保持するほぼ水平で平坦な保持板43と、この保持板43とガイドレール部23との間を上下方向に連結すると共に、ガイドレール部23を水平回動自在に軸支する上下軸部44とを有するものとされる。この上下軸部44は、ガイドレール部23の手前側(後部側)の位置などに設けられている。例えば、上下軸部44は、一対のガイド板を上記した隙間を有して連結する底板45における導入テーパ部26内の位置に取付けられている。これにより、ガイドレール部23は、手前側(後側)の上下軸部44を中心として、奥側(前側)の部分が外方(作業用台車1の側)へ回動し得るようになっている。
【0030】
ロックピン34は、図5に示すように、上記したストッパ部24とガイドレール部23の奥側の部分(前端部)との間に装着される。そのために、ストッパ部24とガイドレール部23の奥側の部分に設けられたフランジ部46との間には、ロックピン34を通すためのピン孔部47,48がそれぞれ形成されている。連結部材35は、連結バーまたは連結索などとすることができる。この場合、連結部材35は、連結バーとされると共に、接触検知部材32の回動による円運動を直線移動に変換するためのリンク部材となるように構成されている。
【0031】
<作用効果>この実施例によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
【0032】
(1)作業用台車1が、作業位置側の側部1eに作業台車側連結部11を備えると共に、作業位置側の側部1eと交差する方向へ部品取出側の辺部2fを向けた部品供給台車2が、作業台車側連結部11と対向する側部2eに、部品台車側連結部12を備えるようにした。これにより、作業用台車1と部品供給台車2とを、幅方向13に横並びに連結した状態で並走させることができる。
【0033】
その結果、作業用台車1と部品供給台車2とを、部品供給台車2から部品を取出して作業用台車1上で組付け作業を行うのに最適な状態に連結することができ、真後への振り向きによる部品取り出しや、部品取り出しのための歩行ロスなどをなくして作業者の負担を軽減し、しかも、タイムロスも少なくして、組付け作業の効率化を図ることができる。更に、上記した最適な連結状態を保持しつつ作業用台車1と部品供給台車2とを一緒に次の作業ステージなどへと移動させることができる。
【0034】
(2)作業台車側連結部11をガイド体21とすると共に、部品台車側連結部12をガイドレール部23とストッパ部24とロック部25とを有するものとした。これにより、作業用台車1のガイド体21が、部品供給台車2のガイドレール部23へ入ると、ガイド体21は、奥側のストッパ部24と手前側のロック部25とによって走行方向22への移動や脱落(奥側への通り抜けや手前側への外れ)が規制されるので、部品供給台車2は作業用台車1に対して幅方向13に横並び状態に連結されることになる。
【0035】
(3)連結装置3を、作業用台車1の走行方向22の後側の位置に設けた。これにより、作業用台車1の作業位置側の側部1e(の中間部や前側の位置)に、部品供給台車2から部品を取出して作業用台車1上に組付けるための十分な作業スペースを確保することができる。なお、連結装置3を、作業用台車1の走行方向22の前側の位置に設けたり、後側と前側との両方に設けたりしても、上記と同様の作用効果を得ることができる。
【0036】
(4)連結装置3が、切離機構31を備えた。これにより、部品供給台車2が外部と接触した時に、切離機構31によって連結装置3が自動的に切り離されるようにすることができるので、作業用台車1に対して部品供給台車2を幅方向13に横並びに連結した状態であっても、安全性を確保しながら両者を並走させることができる。
【0037】
(5)切離機構31が、接触検知部材32と退避機構33とロックピン34と連結部材35とを備えた。これにより、横並び状態での並走中などに、接触検知部材32が外部に接触して変位されると、連結部材35を介してロックピン34が引っ張られ、ロックピン34が部品供給台車2から引き抜かれる。すると、ロックピン34が外れたことによって、部品供給台車2に対する退避機構33の位置固定状態が解除されて、ガイドレール部23またはストッパ部24が相対的に退避される。その結果、ガイドレール部23は奥側の端部が開放されて、ガイドレール部23の奥側の端部からガイド体21が抜け出られるようになるので、図7に示すように、部品供給台車2を確実に作業用台車1から切り離して横並びの状態を解除することができる。
【符号の説明】
【0038】
1 作業用台車
1e 作業位置側の側部
2 部品供給台車
2e 対向する側部
2f 部品取出側の辺部
3 連結装置
11 作業台車側連結部
12 部品台車側連結部
21 ガイド体
22 走行方向
23 ガイドレール部
24 ストッパ部
25 ロック部
31 切離機構
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7