特許第6449142号(P6449142)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6449142電子オファー管理プラットフォームを提供するシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6449142
(24)【登録日】2018年12月14日
(45)【発行日】2019年1月9日
(54)【発明の名称】電子オファー管理プラットフォームを提供するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20181220BHJP
   G06Q 30/04 20120101ALI20181220BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20181220BHJP
   G07G 1/14 20060101ALI20181220BHJP
【FI】
   G06Q30/02
   G06Q30/04
   G07G1/12 321P
   G07G1/14
【請求項の数】12
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-500420(P2015-500420)
(86)(22)【出願日】2012年12月17日
(65)【公表番号】特表2015-515055(P2015-515055A)
(43)【公表日】2015年5月21日
(86)【国際出願番号】US2012070125
(87)【国際公開番号】WO2014098794
(87)【国際公開日】20140626
【審査請求日】2014年9月12日
【審判番号】不服2017-5287(P2017-5287/J1)
【審判請求日】2017年4月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】507314729
【氏名又は名称】カタリナ マーケティング コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100087505
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 春之
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【弁理士】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(72)【発明者】
【氏名】バイゾー,ステファヌ
(72)【発明者】
【氏名】カヌ,トマ
(72)【発明者】
【氏名】ガルシア,アマンディーヌ
【合議体】
【審判長】 佐藤 智康
【審判官】 石川 正二
【審判官】 宮久保 博幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−96202号公報(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q30/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子オファー管理プラットフォームを提供するように構成されたシステムであって、前記システムは、
コンピュータ読み取り可能な命令がプログラムされた一又は複数の物理プロセッサを備え、該一又は複数の物理プロセッサにより実行されると、該一又は複数の物理プロセッサは、
第1の関連した額及び該第1の関連した額を得るのに履行すべき第1の条件を有する第1のオファーを、複数のオファー及びオファーに関連する情報を記憶するオファー管理データベースから取得し、前記第1の関連した額が、金銭及び/又は還元ポイントであって、前記第1のオファーは第1の小売業者と関連し、
第2の関連した額及び該第2の関連した額を得るのに履行すべき第2の条件を有する第2のオファーを、前記オファー管理データベースから取得し、前記第2の関連した額が、金銭及び/又は還元ポイントであって、前記第2のオファーは第2の小売業者と関連し、
それぞれのアセットを介して消費者に前記第1のオファー及び前記第2のオファーを個別に伝達する一又は複数のアフィリエイトに、前記第1のオファー、前記第2のオファー及びこれらのオファーに関連する情報を取得するのに使用し得るインターフェースを提供し、
前記消費者から前記第1のオファーを受諾したことを示す情報を受信し、
前記消費者から前記第2のオファーを受諾したことを示す情報を受信し、
前記消費者に関連付けられた消費者オファー口座に、受諾された前記第1のオファー及び受諾された前記第2のオファーを記憶し、
前記第1の小売業者から前記消費者が前記第1の条件を履行したことを示す情報を受信し、
記第1の条件を履行したことを示す情報に応答して、オファーの額を引き落とすのに使用される第1の作成者口座から、前記第1の小売業者に関連付けられた第1の消費者サービス口座に、前記第1の関連した額を振り込み、
前記第2の小売業者から前記消費者が前記第2の条件を履行したことを示す情報を受信し、
記第2の条件を履行したことを示す情報に応答して、オファーの額を引き落とすのに使用される第2の作成者口座から、前記第2の小売業者に関連付けられた第2の消費者サービス口座に、前記第2の関連した額を振り込み、
前記アフィリエイトが前記第1のオファーを伝達した回数、前記アフィリエイトが前記第2のオファーを伝達した回数、前記第1のオファーの前記第1の条件が履行された回数及び前記第2のオファーの前記第2の条件が履行された回数に基づいて、前記第1の条件が履行された第1のオファーを伝達したアフィリエイトを示す指標と前記第2の条件が履行された第2のオファーを伝達したアフィリエイトを示す指標との少なくとも一方を含むオファーの実績結果を追跡し、前記オファーの実績結果に基づいて、オファーを含む販売促進を再検討する及び改善するのを容易にする指標を含むレポートを生成するようにプログラムされた、システム。
【請求項2】
前記第1の条件は、一又は複数のアイテムを購買することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記一又は複数の物理プロセッサがさらに、
前記第1の消費者サービス口座における総額が、所定の閾値を満たす又は超えるかを判定し、
前記第1の消費者サービス口座における前記総額が前記所定の閾値を満たす又は超える場合には、前記総額の少なくとも一部を前記消費者に提供するようにプログラムされた、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記一又は複数の物理プロセッサがさらに、
一又は複数の第三者決済処理機関を介して、前記第1の消費者サービス口座における総額の少なくとも一部を提供するようにプログラムされる、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
又は複数の消費者オファー口座の少なくともいずれかは、特定の小売業者の特定のサービスポイントプログラムと関連付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記一又は複数の物理プロセッサがさらに、
前記第1の小売業者から取引情報を取得し、
前記取引情報に基づいて、前記第1の条件が履行されたことを判定するようにプログラムされた、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
コンピュータで実装される、電子オファー管理プラットフォームを提供する方法であって、前記方法は、一又は複数の物理プロセッサを備えるコンピュータシステムに実装され、該一又は複数の物理プロセッサは、コンピュータ読み取り可能な命令によりプログラムされ、該命令は、該一又は複数の物理プロセッサにより実行されると、該コンピュータシステムが、該方法を行うものであって、該方法は、
前記コンピュータシステムにより、第1の関連した額及び該第1の関連した額を得るのに履行すべき第1の条件を有する第1のオファーを、複数のオファー及びオファーに関連する情報を記憶するオファー管理データベースから取得し、前記第1の関連した額が、金銭及び/又は還元ポイントであって、前記第1のオファーは第1の小売業者と関連し、
前記コンピュータシステムにより、第2の関連した額及び該第2の関連した額を得るのに履行すべき第2の条件を有する第2のオファーを、前記オファー管理データベースから取得し、前記第2の関連した額が、金銭及び/又は還元ポイントであって、前記第2のオファーは第2の小売業者と関連し、
前記コンピュータシステムにより、それぞれのアセットを介して消費者に前記第1のオファー及び前記第2のオファーを個別に伝達する一又は複数のアフィリエイトに、前記第1のオファー、前記第2のオファー及びこれらのオファーに関連する情報を取得するのに使用し得るインターフェースを提供し、
前記コンピュータシステムにより、前記消費者から前記第1のオファーを受諾したことを示す情報を受信し、
前記コンピュータシステムにより、前記消費者から前記第2のオファーを受諾したことを示す情報を受信し、
前記コンピュータシステムにより、前記消費者に関連付けられた消費者オファー口座に、受諾された前記第1のオファー及び受諾された前記第2のオファーを記憶し、
前記コンピュータシステムにより、前記第1の小売業者から前記第1の条件が履行されたことを示す情報を受信し、
前記第1の条件が履行されたことを示す情報に応答して、前記コンピュータシステムにより、オファーの額を引き落とすのに使用される第1の作成者口座から、前記第1の小売業者に関連付けられた第1の消費者サービス口座に、前記第1のオファーの前記第1の関連した額を振り込み、
前記コンピュータシステムにより、前記第2の小売業者から前記第2の条件が履行されたことを示す情報を受信し、
前記第2の条件が履行されたことを示す情報に応答して、前記コンピュータシステムにより、オファーの額を引き落とすのに使用される第2の作成者口座から、前記第2の小売業者に関連付けられた第2の消費者サービス口座に、前記第2のオファーの前記第2の関連した額を振り込み、
前記アフィリエイトが前記第1のオファーを伝達した回数、前記アフィリエイトが前記第2のオファーを伝達した回数、前記第1のオファーの前記第1の条件が履行された回数及び前記第2のオファーの前記第2の条件が履行された回数に基づいて、前記第1の条件が履行された第1のオファーを伝達したアフィリエイトを示す指標と前記第2の条件が履行された第2のオファーを伝達したアフィリエイトを示す指標との少なくとも一方を含むオファーの実績結果を追跡し、前記オファーの実績結果に基づいて、オファーを含む販売促進を再検討する及び改善するのを容易にする指標を含むレポートを生成する、各段階を含む方法。
【請求項8】
前記第1の条件は、一又は複数のアイテムを購買することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記コンピュータシステムにより、前記第1の消費者サービス口座における総額が所定の閾値を満たす又は超えるかを判定する段階と、
前記コンピュータシステムにより、前記第1の消費者サービス口座における前記総額が前記所定の閾値を満たす又は超える場合には、前記総額の少なくとも一部を前記消費者に提供する段階と、をさらに備える請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記コンピュータシステムにより、前記第1の消費者サービス口座における総額の少なくとも一部を一又は複数の第三者決済処理機関を介して提供する段階、をさらに備える請求項7に記載の方法。
【請求項11】
又は複数の消費者オファー口座の少なくともいずれかは、特定の小売業者の特定のサービスポイントプログラムと関連付けられる、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記コンピュータシステムにより、前記第1の小売業者から取引情報を取得する段階と、
前記コンピュータシステムにより、前記取引情報に基づいて、前記第1の条件が履行されたことを判定する段階と、をさらに備える請求項7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アフィリエイト(affiliate)のネットワークを介してオファーを伝達し、当該アフィリエイトを介して消費者によるオファーの受諾を受信し、オファーを特定の小売業者のポイントサービスプログラム(loyalty program)と関連付け、オファー条件の履行に基づいてオファーの額を消費者の口座に入れる電子オファー管理プラットフォームを提供するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
クーポン、値引き、促進販売のようなオファー及び/又はその他のオファーは、消費者が使用するには煩雑な場合があり、オファーを管理するのに問題が生じる場合がある。例えば、消費者は、紙のクーポンを切り抜いて持ち歩くのを望まない場合がある。消費者デバイスにローカルに保存された電子的クーポンの場合、このような手間がある程度軽減されるが、多くの消費者は依然として、電子クーポンを読み出して店のレジで清算する間に待たされることを望まない。また、紙であろうと電子的であろうと、クーポンの使用を好まない消費者も存在する。
【0003】
消費者がクーポン及びその他のオファーを使用する場合、典型的なオファーの額は店頭で支払うべき値段から値引きされているので、消費者はオファーの額を完全に追跡したり、獲得・保存したりすることができなくなっている。さらに、技術的な制約又はその他の制約から、小売業者の中には特定のオファーを受け付けない場合もある(例えば、電子クーポンを読み取れない、製造業者が発行したクーポン(メーカークーポン)を受け付けない、電子商取引の業者は紙のクーポンを受け付けない等)。製造業者にとっては、紙のクーポンを確認するのは手間がかかり、小売業者による詐欺行為によりコストが高くなる場合があり、クーポン及びその他のオファーの効率的な配布方法も限定されている。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、アフィリエイトのネットワークを介してオファーを伝達し、アフィリエイトを介して消費者によるオファーの受諾を受信し、オファーを特定の小売業者のポイントサービスプログラムと関連付け、オファー条件の履行に基づいてオファーの額を消費者の口座に入れる電子オファー管理プラットフォームを提供するシステム及び方法に関する。
【0005】
システムは、作成者が複数のアフィリエイトを介して消費者に伝達されるオファーを生成することができるプラットフォームを提供し、アフィリエイトはそれぞれ、ウェブサイト、モバイルアプリケーション、キャンペーン等の自身のアセット及び/又はその他のアセットを使用して消費者にオファーを提供してもよい。オファーを伝播させたいと望むアフィリエイトを活用することにより、作成者は、オファーを受信し受諾する可能性のある幅広い読者を獲得し得る。
【0006】
システムは、オファー管理コンピュータを備えてもよく、当該オファー管理コンピュータは、作成者からのオファーを取得し、アフィリエイトにインターフェースを提示して当該アフィリエイトが自身のアセットを使用してオファーを伝播し、消費者がオファーを受諾したことを示す情報を受信し、オファー条件が履行されたかを判定すべく消費者に関連付けれられた取引情報を監視し、消費者サービス口座にオファーの額を振り込む。
【0007】
消費者がオファーを受諾する場合、オファー管理コンピュータは、受諾されたオファーを消費者オファー口座とを関連付けてもよい。また、消費者が例えば一又は複数のアイテムを購入するという一又は複数の条件を履行したかを判定するために、オファー管理コンピュータは、小売業者からの取引情報を監視してもよい。オファー管理コンピュータが、消費者が例えば一又は複数のアイテムを購買することによってオファーの条件を満足したことを判定すると、オファーに関連する額が、消費者と関連付けられた消費者サービス口座に振り込まれてもよい。消費者サービス口座は特定の小売業者と関連付けられて、消費者が買い物を行う得る複数の異なる小売業者に対して異なる消費者サービスアカウントをシステムが維持してもよい。一又は複数の消費者口座に記憶された総額が、個別に又は総計で、所定の閾値を超えた場合には、額の少なくとも一部が、消費者に支払われてもよい又は消費者が使用してもよい。
【0008】
システムを利用することにより、消費者は、ウェブサイト、モバイルアプリケーション、電子メール及び/又はその他の通信チャネルに提示されたオファーを例えばクリックすることにより、様々なアフィリエイトから伝達されるオファーを受諾してもよい。消費者は、加盟小売業者からのオファーに関連する一又は複数のアイテムを購入して、複数の小売業者のうちの一又は複数における前記一又は複数のアイテムを購入に基づいて、オファー条件が満たされ得る。オファー条件が満たされると、オファーの額が消費者サービス口座に記憶されてもよく、消費者サービス口座は、消費者が購買を行う小売業者に固有のものであってもよい。額が所定の閾値を超えた場合、ユーザは、額の少なくとも一部にアクセス可能とされてもよい。
【0009】
本明細書で説明するシステム及び/又は方法の上記及び上記以外の目的、特徴、及び性質、並びに、関連する構成要素の動作方法及び機能、そして製造における各部分の組み合わせと経済性については、添付図面を参照しつつ以下の詳細な説明と添付の特許請求の範囲を検討することによってさらに明らかになる。これらはいずれも本明細書の一部を構成する。本明細書において、同様の参照符号は種々の図における対応部分を表している。添付図面は例示及び説明のためのものであり、本発明の発明特定事項の定義として用いることは意図されていない。本明細書及び特許請求の範囲における用法によれば、単数形の「a」、「an」及び「the」には複数のものへの言及が含まれる。ただし、文脈によって別に解すべきことが明白な場合はこの限りでない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態にかかる、電子オファー管理プットフォームを提供するシステムを示す。
【0011】
図2】本発明の一実施形態にかかる、電子オファー管理プラットフォームのデータフロー図を示す。
【0012】
図3】本発明の一実施形態にかかる、アフィリエイトによって使用されるオファーを伝達するアセットの一例を示す。
【0013】
図4】本発明の一実施形態にかかる、アフィリエイトによって使用されるオファーを伝達するアセットの一例を示す。
【0014】
図5】本発明の一実施形態にかかる、電子管理プラットフォームを提供するプロセスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示は、アフィリエイトのネットワークを介してオファーを伝達し、アフィリエイトを介して消費者によるオファーの受諾を受信し、オファーを特定の小売業者のポイントサービスプログラムと関連付け、オファー条件の履行に基づいてオファーの額を消費者の口座に入れる電子オファー管理プラットフォームを提供するシステム及び方法に関する。
【0016】
システムは、作成者が、複数のアフィリエイトを介して消費者に伝達されるオファーを生成することができるプラットフォームを提供し、アフィリエイトはそれぞれ自身の、ウェブサイト、モバイルアプリケーション、電話キャンペーン等のアセット及び/又はその他のアセットを使用して消費者にオファーを提供してもよい。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態にかかる、電子オファー管理プラットフォームを提供するシステム100を示す。システム100は、作成者104、一又は複数の小売業者106(図1では、小売業者106A、106B、…、106Nとして示されている)、一又は複数のアフィリエイト108(図1では、アフィリエイト108A、108B、…、108Nとして示されている)、オファー管理コンピュータ110、消費者140、作成者サービス口座152、消費者サービス口座154、オファー管理データベース156(“オファー管理DB156”と図示されている)、第三者決済処理機関160、金融機関170、及び/又は、その他の構成要素を備え得る。
【0018】
本明細書において使用されている、作成者104、小売業者106、アフィリエイト108、消費者140、第三者決済処理機関160及び金融機関170との言葉は、エンティティ及び/又はこれらエンティティによって使用される対応するコンピュータプラットフォームを指す場合がある。
【0019】
オファー管理コンピュータ110は、登録モジュール112、オファー管理モジュール114、会計モジュール116、分析モジュール118及び/又はその他のモジュールのような一又は複数のモジュールを実行するように構成された一又は複数のプロセッサ120を備える。様々なモジュールが、メモリ122に格納されてもよく、メモリとしては、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)及び/又はその他のメモリが含まれ得る。メモリは、プロセッサによって実行されるコンピュータ実行可能命令、及び、プロセッサが操作可能なデータを記憶し得る。記憶媒体としては、フロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、テープ、又は、コンピュータ実行可能命令及び/又はデータを記憶するためのその他の記憶媒体を含み得る。
【0020】
実施形態によっては、登録モジュール112は、プラットフォームを使用する様々なエンティティを登録するように構成されてもよい。例えば、登録モジュール112は、消費者140、作成者104、小売業者106、アフィリエイト108及び/又はその他のエンティティを登録する。
【0021】
消費者140は、登録モジュール112を介してシステムに登録され得る。消費者140は、個人、複数の個人からなるグループ(例えば、世帯)、及び/又は、アイテムを消費するその他のエンティティが含まれ得る。消費者140は、当該消費者が登録されているポインサービス口座(loyalty account)ID、ペイメントカードID(適切な態様で特定不可とされている又は暗号化されている場合がある)、及び/又は、消費者を特定するのに使用され得るその他の識別子のような、一又は複数のIDを提供してもよい。例えば、システムが、ポイントサービス口座ID又はペイメントカードIDと関連付けられた取引情報を小売業者から受信する場合、システムは、オファー条件が履行されたかを判断するべく、取引情報が当該小売業者において消費者が行った購買に関連付けられていると判定することができる。
【0022】
消費者140は、オファーの額が最終的に預け入れされる第三者決済処理機関及び/又は金融口座のような一又は複数のペイメントアカウントIDを提供してもよい。
【0023】
登録モジュール112は、消費者(例えば、消費者ID)とポイントサービスプログラムIDとの関連付けを、オファー管理データベース156のようなデータベースに記憶してもよい。このような態様で、プラットフォームは、一つ又は複数の小売業者における一つ又は複数の購入に基づいて消費者140がオファー条件を履行できるクロスチェーンオファーを提供してもよい。登録の際に、消費者サービス口座154が確立されてもよい。消費者サービス口座154は、消費者によって受諾されオファー条件が履行されたオファーの額を貯めるのに使用されてもよい。実施形態によっては、異なる複数の小売業者106のために、一の消費者に対して複数の異なる消費者サービス口座152が確立され得る。例えば、一の消費者と、それぞれが特定の小売業者106に対応する異なる複数の消費者サービス口座152とが関連付けられてもよい。
【0024】
作成者104は、登録モジュール112を介してシステムに登録され得る。作成者104としては、オファー105を提供することを望むエンティティを含み得る。オファー105は、クーポン及び/又はその他の宣伝のような販売促進(Promotion)を含み得る。オファーは、金銭、還元ポイント等の関連付けられた額を有してもよい。オファー105は、一又は複数のオファー規則と関連付けられ得る。規則は、関連する額を受け取るのに少なくとも一つ満たすべき条件、例えば、一又は複数のアイテムを購入するという条件、オファーの関連する額(例えば、仮想通貨、実際の通貨、還元ポイント等)、オファーが特定の小売業者に固有のものであるかについて、及び/又はその他の規則を規定し得る。アイテムとしては、物品、サービス及び/又はその他の商品が含まれ得る。作成者104としては、アイテムの販売促進を行う広告主、アイテムを製造する製造者、アイテムを提供するサービス提供者、及び/又は、オファー105を提供することを望むその他の作成者が含まれ得る。
【0025】
実施形態によっては、一又は複数の条件として、購入すべきアイテムの数、購入額(例えば、30ドル又はその他の通貨)、アイテムの特定の組み合わせ(例えば、同じバスケットに第1のアイテムと第2のアイテムを入れる)といった、及び/又は、その他の種類の条件を規定し得る。一又は複数の条件は、例えば、次の週の間といった特定の期間内に、特定の額を消費する、特定のアイテムを購入する及び/又はその他の条件を満たすといった時間的な制約が課される。一回の買い物、複数回の買い物、一の小売業者、複数の小売業者、異なる種類の小売業者(例えば、電子取引を行っていない従来型の業者、電子商取引を行っている業者等)での購入、及び/又はその他の種類の購入に基づいて、一又は複数の条件が履行され得る。
【0026】
登録の際に、オファーの額を引き落とすのに使用される作成者口座152が確立されてもよく、消費者サービス口座105にはこの額が振り込まれる。作成者104は、アフィリエイト108を介して配布する一又は複数のオファー105を、管理コンピュータ110に提供することができる。例えば、オファーがより広い消費者の基盤に伝達されるように、作成者104がアフィリエイト108のプラットフォーム及びネットワークを活用することが考えられる。作成者104は、オファーの伝達を容易にすべく、登録モジュール112を介して前記プラットフォームに登録され得る。オファーを提供した作成者104と関連付けて一又は複数のオファー105が、例えば、オファー管理データベース156に記憶されてもよい。
【0027】
小売業者106は、登録モジュール112を介してシステムに登録され得る。小売業者106としては、電子取引を行わない従来型の店、オンライン電子商取引のサイト、訪問販売業者、販売カート、及び/又は、その他の小売業者といった、消費者にアイテムを販売又は提供するエンティティが含まれ得る。小売業者106は、消費者を識別するポイントカード(loyalty card)107(図1では、ポイントカード107A、107B、…、107Nと示されている)を利用することができる。ポイントカードは、ポイントサービス口座とリンクされ、ポイントサービス口座(及び消費者)を特定するポイントサービスIDを含んでもよい。ポイントサービス口座は、購入したアイテム等の取引情報を格納してもよい。店のレジにおいて、消費者がポイントカード及び/又は消費者IDを使用することに基づいて、消費者を識別することができる。
【0028】
小売業者106は、登録プロセスの間に、当該小売業者の消費者(例えば、プラットフォームに登録されている消費者)についての取引情報を提供することに同意してもよい。小売業者(例えば、小売業者ID)と当該小売業者のポイントサービスプログラム(存在する場合)のIDとが互いに関連付けられて、オファー管理データベース156のようなデータベースに格納されてもよい。
【0029】
アフィリエイト108は、登録モジュール112を介してシステムに登録され得る。アフィリエイト108としては、それぞれのアセットを介して、消費者にオファー105を提供するエンティティが含まれ得る。アセットは、インターネット、モバイルアプリケーション、ショートメッセージサービス(SMS)、テキストメッセージ、電子メール、電話のような様々な通信チャネル、及び/又は、その他の通信チャネルを介して、オファー106を伝達し得る。作成者104、小売業者106、第三者オファー提供者及び/又はその他のエンティティが、アフィリエイト108の機能を果たし得る。
【0030】
実施態様によっては、オファー管理モジュール114は、オファー105を取得するように構成されてもよい。例えば、作成者104及び/又は(例えば、オファーが作成者104から以前取得されて、オファー管理データベース156に記録されている場合には)オファー管理データベース156からオファーが取得されてもよい。実施形態によっては、オファー管理モジュール114は、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、ウェブサービスのようなインターフェース、及び/又は、アフィリエイト108がオファー105及び/又はオファーに関連する情報(例えば、取引条件、消費者勘定残高及び/又はその他の情報)を取得するのに使用し得るインターフェースを提示するように構成されてもよい。一例として図3及び図4を参照して説明するように、アフィリエイト108は、オファーを取得し当該オファーを伝達することができる。
【0031】
実施形態によっては、オファー管理モジュール114は、消費者140が、アフィリエイト108が伝達し得るオファー105を受諾したことを示す情報を受信してもよい。消費者140は、ユーザインターフェース上でオファーを選択する(例えば、クリックする)ことにより、電子コミュニケーションに応答することにより、電話又は対面によるコミュニケーションに応答することにより、及び/又は、オファーに対する興味を示すことにより、オファーを受諾することができる。オファー管理モジュール114は、当該消費者に関連付けられた消費者オファー口座に、受諾されたオファーを記憶してもよい。消費者オファー口座は、オファー管理データベース156に記憶され、消費者140に受諾された一又は複数のオファーを含んでもよい。
【0032】
実施形態によっては、消費者オファー口座が、小売業者のポイントプログラムと関連付けられてもよい、又は、当該ポイントプログラムを備えてもよい。これらの実施形態において、様々な消費者オファー口座が、対応するポイントプログラムに関連付けられてもよい、又は、当該対応するポイントプログラムを備えてもよい。このように、プラットフォームにより、作成者104からのオファー105のクロスチェーン管理が可能となる。
【0033】
実施形態によっては、オファー管理モジュール114は、消費者が、受諾したオファーの条件を履行したことを示す情報を受信してもよい。例えば、オファー管理モジュール114は、関係する小売業者からの取引を監視して、オファーに関連するアイテムの購入がなされたかを判定してもよい。
【0034】
実施形態によっては、オファー管理モジュール114は、所定の受諾されたオファーについて、特定の小売業者からの取引を監視してもよい。例えば、オファー管理モジュール114は、受諾されたオファーと、様々なポイントプログラム又は様々な小売業者106との間の関連付けを記憶してもよい。このような関連付けは、オファー管理データベース156に記憶されてもよく、また、受諾されたオファーの一部は様々なポイントプログラムに関連付けられるべきこと示す消費者の指定に基づいてもよい。例えば、小売業者106Aに関して消費者が利用するべく一のオファーが指定され、小売業者106Bに関して消費者が利用するべく別のオファーが指定される。このような実施形態において、オファー管理モジュール112は、受諾されたオファーに関連付けられた特定の小売業者からの取引を監視して、監視した当該取引情報に基づいて消費者が受諾したクーポンの条件が履行されたかを判定してもよい。
【0035】
実施形態によっては、オファー管理モジュール114は、加盟している複数の小売業者からの取引を監視してもよい。例えば、消費者140は、受諾したオファーと関連付けられる小売業者106を指定しない場合がある。このような実施形態において、オファー管理モジュール112は、加盟している小売業者からの取引を監視して、監視した当該取引情報に基づいて消費者が受諾したクーポンの一つ又は複数の条件が履行されたかを判定してもよい。
【0036】
実施形態によっては、アフィリエイト108は、ウェブサイト、モバイルアプリケーションのようなグラフィカルユーザインターフェース、及び/又は、ユーザが複数のオファーから一つ以上のオファーを受諾することを可能にするその他のユーザインターフェースを提示してもよい。例えば、消費者140は、作成者140によって提供され、アフィリエイト108によって表示されるクーポンを電子的にクリップしてもよい。受諾されたオファーは、オファー管理データベース156に記憶されていてもよい消費者オファー口座に記憶され得る。受諾されたオファーの一又は複数の条件を満たす一の小売業者において行われた購入は、オファー管理コンピュータ110におけるオファーと関連付けされてもよく、以下に詳細に説明するように、オファー管理コンピュータ110は、オファーの額を消費者サービス口座154に振り込んでもよい。
【0037】
実施形態によっては、オファー管理モジュール114は、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)コードのような命令をアフィリエイト108に供給してもよい。アフィリエイト108は、前記命令を自身のアセットに組み込んでもよい。提供された命令によって、いつ消費者140がオファーを受諾したかを管理コンピュータ110が追跡可能としてもよい。
【0038】
実施形態によっては、命令は、オファーを受諾する際に選択され得る一又は複数のURI(uniform resource indicator)を含み得る。URIリンクは、消費者によるオファーの受諾を示す情報をエンコードしてもよい。オファー管理コンピュータ110は、上記の情報を直接受信してもよいし(例えば、URIリンクは、オファー管理モジュール114と関連付けられたウェブサイトにリンクしてもよい)、及び/又は、間接的に上記の情報を受信してもよい(例えば、URIリンクは、オファーの作成者のサイトにリンクしてもよく、作成者は選択結果をオファー管理コンピュータ110に報告してもよい)。
【0039】
実施形態によっては、命令は、ユーザによるオファーの受諾を自動的に(直接及び/又は間接的に)オファー管理モジュール114に報告するJAVASCRIPTコードのようなスクリプトを含み得る。実施形態によっては、オファー管理モジュール114によってアフィリエイト108に提供される命令は予め規定されて、オファー管理データベース156のようなメモリに記憶されてもよい。実施形態によっては、命令は、アフィリエイト個々の要求に適するように構成可能である。
【0040】
オファーが受諾されたことを受信するのに使用される上記のような又はその他の方法の何れであっても、アフィリエイトインターフェース108は、消費者140がオファー105を受諾したことを示す情報を、オファー管理データベース156のようなメモリに記憶させてもよい。オファーの受諾は、消費者140と関連付けられてもよい。実施形態によっては、例えば、消費者140は、アフィリエイト108によって提供されるウェブページにログオンしてもよく、このログオンを利用して消費者を識別することができる。消費者140がアフィリエイトのサイトにログオンしない実施形態では、オファー105が受諾されると、消費者IDを入力する又はログオンするように消費者140に促してもよい。
【0041】
実施形態によっては、会計モジュール116は、消費者がオファー条件を履行したことを示す情報に基づいて、オファーの額を消費者サービス口座154に振り込むように構成され得る。実施形態によっては、会計モジュール116は、消費者がオファー条件を履行したことを示す情報に基づいて、作成者サービス口座152からオファーの額を引き落とすように構成され得る。
【0042】
実施形態によっては、会計モジュール116は、消費者サービス口座154の一つ又は複数における額が、閾値を満たしている又は当該閾値を超えていることの判定を行ってもよい。実施形態によっては、会計モジュール116は、定期的に(例えば、時間毎、日毎、週間毎に)、閾値を満たしている又は超えているか判定してもよい。閾値は、例えば消費者である一人又は複数のユーザによって設定可能であってもよい。このような閾値は、個々の消費者サービス口座154に対して個別に適用されてもよいし、様々な消費者サービス口座154に対してまとめて適用されてもよい。閾値を満たしている又は超えている場合には、会計モジュール116は、複数の消費者サービス口座154のうちの一又は複数の消費者サービス口座の額の少なくとも一部を提供し得る。第三者決済処理機関160及び/又は金融機関170を介して、提供される額が簡易にされてもよい。このような態様で、オファー条件が履行されたオファーに関する額が、一つの消費者サービス口座154及び/又は複数の異なる消費者サービス口座154に蓄積されて、様々なペイメントアカウント及び金融口座に振り込みが行われてもよい。実施形態によっては、会計モジュール116は、閾値に達した時に及び/又は消費者のリクエストに応じて、上記のような口座に自動的に振込みを行ってもよい。
【0043】
第三者決済処理機関160としては、PAYPAL、GOOGLE WALLETのような様々な第三者決済処理エンティティ、及び/又は、一又は複数の金融口座への及び口座からの送金を行うことができるその他の決済処理機関が含まれ得る。金融機関170としては、クレジットカード口座、当座預金口座もしくは普通預金口座、小売業者が売り上げ時に消費者に現金を提供するのに使用されるキャッシュバック口座のような金融口座及び/又はその他の金融口座を保持する銀行のような様々なエンティティが含まれ得る。
【0044】
消費者は、紙のクーポンのようなオファーの物理的なコピー、又は、電子的にクリップしたクーポンのようなオファーの電子的コピーを持ち歩く必要がない。代わりに、消費者は、消費者を識別する情報(例えば、ポイントカード、ペイメントカード及び/又はその他のID)を、プラットフォームに登録されている小売業者に対して提示するのみでよい。さらに、システムにより、ユーザは、購入時又はオファーに関連する条件を履行した時にオファーの額を個別に受け取るのではなく、オファーの額を蓄積することが可能となる。
【0045】
実施形態によっては、オファーを伝達することに対する報酬がアフィリエイト108に与えられてもよい。このような実施形態では、会計モジュール116は、アフィリエイトに与えられる報酬の水準を示す報酬情報を更新し得る。例えば、報酬情報として、アフィリエイトがオファーを表示/伝達した回数、オファーが履行された回数、及び、アフィリエイトに支払うべき報酬の水準を決定するのに使用され得るその他の情報を含み得る。実施形態によっては、アフィリエイト及び/又はシステムに支払うべき報酬を、作成者サービス口座152のような作成者の口座から引き落とすことができる。例えば、アフィリエイトのネットワーク及び/又はシステムが提供するその他のリソースを使用する権利に対して、作成者が料金を支払うことが考えられる。
【0046】
実施形態によっては、分析モジュール118は、受諾されたオファーを示す指標、履行されたオファーを示す指標、受諾された及び/又は履行されたオファーを伝達したアフィリエイト108を示す指標、関連する購入が行われた小売業者106を示す指標のようなオファーの実績結果、及び/又は、オファーの実績結果を示すその他の指標を追跡するように構成され得る。分析モジュール118は、オファーを含む販売促進を再検討する及び改善するのを容易にする指標を含む様々なレポートを生成してもよい。
【0047】
図1に示された様々な構成要素は、ネットワーク102を介して少なくとも一つのその他の構成要素と接続されてもよく、当該ネットワークとしては、例えば、インターネット、イントラネット、PAN(パーソナルエリアネットワーク)、LAN(ローカルエリアネットワーク)、WAN(広域ネットワーク)、SAN(ストレージエリアネットワーク)、MAN(メトロポリタンエリアネットワーク)、無線ネットワーク、セルラー通信ネットワーク、公衆交換電話網、及び/又はこれら以外のネットワークのうちの一又は複数を含み得る。
【0048】
図1及びその他の図面において、図示した以外の異なる数のエンティティが利用され得る。例えば、図では、作成者104が一つのみ示されているが、オファーを伝播するべく複数の作成者104がプラットフォームを使用し得る。
【0049】
図2は、本発明の一実施形態にかかる電子オファー管理プラットフォームのデータフロー図200を示す。図では、小売業者106Aが、消費者サービス口座154A及び消費者オファー口座202Aと関連付けられ、小売業者106Bが、消費者サービス口座154B及び消費者オファー口座202Bと関連付けられているように示されているが、一つの消費者サービス口座及び一つの消費者オファー口座を、両方の小売業者に対して使用することもできる。
【0050】
作成者104は、オファー管理コンピュータ110に一又は複数のオファーを提供し得る。実施形態によっては、一つのオファーが、一又は複数の規則と関連付けられる。オファー管理コンピュータ110は、アフィリエイト108に対してインターフェースを提示する又はオファーを提供して、アフィリエイト108は、オファーを消費者140に伝達するのに様々なアセットを使用する。
【0051】
消費者140は、複数のオファーのうちの一つ又は複数を受諾してもよい(例えば、クリックする又は興味があることを示す)。オファー管理コンピュータ110は、直接又は間接的に、オファーの受諾を受信し得る。実施形態によっては、オファー管理コンピュータ110は、受諾されたオファーを特定の小売業者と関連付けるべきかを判定してもよい。この判定は様々な方法で実現される。例えば、選択されたオファーが特定の小売業者に関して使用されるべきであることを消費者140が示してもよいし、当該オファーは特定の小売業者に関して使用されるべきであることをオファーに関する規則が示してもよいし、及び/又は、オファーを特定の小売業者と関連付けるその他の方法を使用してもよい。実施形態によっては、オファーは、加盟する全ての小売業者106と関連付けられる。
【0052】
オファー管理コンピュータ110は、オファーを消費者オファー口座154A及び/又は消費者オファー口座154Bと関連付けて記憶してもよく、これにより当該オファーを対応する小売業者に対して適用可能としてもよい。例えば、オファー受諾が消費者オファー口座402Aに記憶され小売業者106Aにおいて購買がなされると、オファーの額が消費者サービス口座154Aに振り込まれてもよい。同様に、オファー受諾が消費者オファー口座202Bに記憶され小売業者106Bにおいて購買がなされると、オファーの額が消費者サービス口座154Bに振り込まれてもよい。
【0053】
消費者140は、オファーが条件とするアイテムに関連した購買を、一又は複数の異なる小売業者106で行うことが考えられる。購買取引の間、消費者140は、小売業者固有のポイントカード、プラットフォームに登録されたクレジットカードのようなペイメントカード、近距離無線通信(NFC)IDのようなID、及び/又は、その他の種類のIDを提供し得る。加盟小売業者は、消費者140が行った購買を含む取引情報を伝達してもよい。オファー管理コンピュータ110は、加盟小売業者106A、106Bから受信した取引情報に基づいて、オファーに関連付けられた購買条件が消費者によって履行されたと判定してもよい。
【0054】
オファー管理コンピュータ110は、オファー条件が履行されたオファーに関連する額を、消費者サービスアカウント154A、154Bにそれぞれ加算してもよく、例えば、オファーに関連する条件が履行された時に、消費者サービス口座の現在の残高にオファーの額を加算する。実施形態によっては、所定の一の消費者サービス口座の残高又は額が、所定の閾値を満たす又は超えた場合、残高の少なくとも一部を消費者140が利用可能としてもよい。実施形態によっては、一の消費者の複数の又は全ての消費者サービス口座の残高の総計が、所定の閾値を満たす又は超えた場合、残高の少なくとも一部を消費者140が利用可能としてもよい。
【0055】
実施形態によっては、残高の利用可能状況が消費者140に伝達され得る。消費者140は、特定の額をペイメントアカウントに払い込むことを要求可能であってもよい。オファー管理サーバ110は、第三者決済処理機関160及び/又は金融機関170を介して、特定の額をペイメントアカウントに払い込ませるようにし得る。
【0056】
図3は、本発明の一実施形態にかかる、オファーを伝達するべくアフィリエイトによって使用されるアセット302の一例300が示されている。アセット302としては、ウェブサイト、モバイルアプリケーション、及び/又は、複数の選択可能なオファー105(図3では、オファー105A〜Nとして示されている)を表示するその他のインターフェースを含み得る。簡易のため、オファー105A及び105Bにのみ、オファーの説明が記載されている。さらに、オファー105は、テキスト、グラフィックス、マルチメディア及び/又はその他のコンテンツを含み得る。オファー105が受諾されると、受諾されたオファーが、以下に説明するように、少なくとも一つのユーザ口座と関連付けられ記憶されてもよい。
【0057】
消費者は、様々な方法で識別され得る。実施形態によっては、例えば、消費者がアセット302にアクセスするべくログオンすることにより、消費者のIDを知ることができる。実施形態によっては、消費者デバイスにクッキー(cookie)又はその他のデータファイルが配置されて、消費者のIDがクッキー又はその他のデータファイルから読み出されてもよい。実施形態によっては、オファーを受諾するべくオファー105を選択すると、消費者は、プラットフォームが認識している消費者ID(例えば、登録プロセスで提供された消費者ID)を提供するように促され得る。実施形態によっては、アセット302(図1に示されたオファー管理コンピュータ110の一部でない場合)は、受諾されたオファーをオファー管理コンピュータ110に伝達してもよい。
【0058】
実施形態によっては、アセット302は、オファー管理コンピュータ110によって提供される命令を含んでもよく、含まれる命令に基づいて受諾されたオファーが自動的に取得されてもよい。
【0059】
図4は、本発明の一実施形態にかかる、オファー105を伝達するべくアフィリエイトによって使用されるアセット402の一例が示されている。図に示すように、オファー105Aが、アセットのコンテンツ404と共に表示される、バナー又はその他の種類の広告として提示され得る。例えば、アフィリエイトは、アセットコンテンツ404を発行するウェブサイトオペレータを含み得る。ウェブサイトオペレータは、オファー105Aを、アセットコンテンツ404と共に又は隣接して表示される広告として発行してもよい。オファー管理コンピュータ110(図1に示される)は、以下に説明するように、オファーが受諾されたことを示す情報を受信し得る。以下に詳細に説明するが、アセット402に目を通している消費者のIDを、様々な方法で識別することができる。
【0060】
図5は、本発明の一実施形態にかかる、電子管理プラットフォームを提供するプロセス500を示す。図5(及びその他の図面)に示された様々な処理オペレーション及び/又はデータフローについて、以下に詳細に説明する。以下に説明されるオペレーションは、上述のシステム・コンポーネントの一部又は全体を用いて実現される。一部の実施形態において、様々なオペレーションが異なる順序で実行されてもよく、また、様々なオペレーションを省略し得る。フローチャートに示されるオペレーションの一部又は全体と共に更なるオペレーションを実行してもよい。また、一又は複数のオペレーションが同時に実行されてもよい。したがって、図示された(また以下で詳細に説明する)オペレーションは、本質的に例示に過ぎず、限定的なものと理解されるべきではない。
【0061】
オペレーション502において、関連付けられた値を有するオファー及び履行すべき少なくとも一つの条件を取得してもよい。オペレーション504において、それぞれのアセットを介して消費者にオファーを個別に伝達する複数のアフィリエイトのうちの一つ又は複数に対してオファーを伝達するインターフェースが提供されてもよい。オペレーション506において、消費者がオファーを受諾したことを示す情報が受信されてもよい。オペレーション508において、受諾されたオファーが、消費者と関連付けられた消費者オファー口座に記憶されてもよい。オペレーション510において、消費者が少なくとも一つの条件を受諾したことを示す情報が受信されてもよい。オペレーション512において、消費者と関連付けられている消費者ペイメントアカウントに、オファーの額が振り込まれてもよい。
【0062】
本発明の他の態様、使用、及び有利な効果は、明細書を考慮し、本明細書に記載された発明の実施を通じて、当業者に明らかなものとなる。本明細書は例示的なものに過ぎず、本発明の趣旨は以下の特許請求の範囲に基づいてのみ限定されることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5