特許第6449209号(P6449209)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6449209
(24)【登録日】2018年12月14日
(45)【発行日】2019年1月9日
(54)【発明の名称】敷地環境衛生提示方法
(51)【国際特許分類】
   A01M 1/00 20060101AFI20181220BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20181220BHJP
【FI】
   A01M1/00 Q
   G06Q50/10
【請求項の数】3
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-207624(P2016-207624)
(22)【出願日】2016年10月24日
(65)【公開番号】特開2018-68119(P2018-68119A)
(43)【公開日】2018年5月10日
【審査請求日】2017年6月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000101938
【氏名又は名称】イカリ消毒株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080746
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 武嗣
(72)【発明者】
【氏名】黒澤 敬
(72)【発明者】
【氏名】黒澤 眞次
(72)【発明者】
【氏名】生田 秀
(72)【発明者】
【氏名】伯耆田 勇一
(72)【発明者】
【氏名】邑井 良守
(72)【発明者】
【氏名】小田 清治
(72)【発明者】
【氏名】木谷 あゆみ
【審査官】 坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−299380(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01M 1/00 − 99/00
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の環境要因毎に、発生又は生息する可能性があると予測される有害生物を、予めコンピュータに入力して記憶させる有害生物予測記憶工程(A)と、
上記環境要因毎に設定された、有害生物が発生又は生息する可能性を示す発生・生息リスクポイントと、有害生物が敷地内の建物に侵入する可能性を示す侵入リスクポイントとを、予めコンピュータに入力して記憶させるリスクポイント記憶工程(B)と、
将来踏査される敷地に於ける環境要因の上記発生・生息リスクポイントと上記侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、予めコンピュータに入力して記憶させるリスク評価記憶工程(C)と、
上記環境要因毎に立案した有害生物対策案を、予めコンピュータに入力して記憶させる対策案記憶工程(D)とを、具備し、
緑地種類項目と緑地管理項目と環境管理項目と水系項目とに分類されている複数の環境要因の内、敷地を踏査して存在が確認された環境要因を、該敷地を平面的に見て複数に区分けした踏査単位区域(Ti)毎に、コンピュータに入力する環境要因入力工程(E)と、
該敷地に存在する環境要因の上記発生・生息リスクポイントと上記侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、上記リスク評価記憶工程(C)にて記憶したデータから抽出して決定するリスク評価決定工程(F)と、
上記敷地に存在する環境要因によって、該敷地内に発生又は生息する可能性のある有害生物を、上記有害生物予測記憶工程(A)にて記憶したデータから抽出して特定する有害生物特定工程(G)と、
上記敷地の各環境要因に講じる有害生物対策案を、上記対策案記憶工程(D)にて記憶したデータから抽出して決定する対策案決定工程(H)とを、具備し、
さらに、複数の上記踏査単位区域(Ti)と、各上記踏査単位区域(Ti)に対する上記環境要因の分類項目毎のリスク評価である円形乃至楕円形の複数のリスク評価表示部(6)とを、敷地全体の平面地図上に表示したリスクマップ(2)を、出力する工程を具備し、
上記リスクマップ(2)には、リスク評価が高いほど上記リスク評価表示部(6)を大きく表示することを特徴とする敷地環境衛生提示方法。
【請求項2】
複数の環境要因毎に、発生又は生息する可能性があると予測される有害生物を、予めコンピュータに入力して記憶させる有害生物予測記憶工程(A)と、
上記環境要因毎に設定された、有害生物が発生又は生息する可能性を示す発生・生息リスクポイントと、有害生物が敷地内の建物に侵入する可能性を示す侵入リスクポイントとを、予めコンピュータに入力して記憶させるリスクポイント記憶工程(B)と、
将来分析される敷地計画図面に於ける環境要因の上記発生・生息リスクポイントと上記侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、予めコンピュータに入力して記憶させるリスク評価記憶工程(C)と、
上記環境要因毎に立案した有害生物対策案を、予めコンピュータに入力して記憶させる対策案記憶工程(D)とを、具備し、
緑地種類項目と緑地管理項目と環境管理項目と水系項目とに分類されている複数の環境要因の内、敷地計画図面を分析して確認された環境要因を、該敷地計画図面を複数に区分けした分析単位区域毎に、コンピュータに入力する環境要因入力工程(E)と、
該敷地計画図面の環境要因の上記発生・生息リスクポイントと上記侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、上記リスク評価記憶工程(C)にて記憶したデータから抽出して決定するリスク評価決定工程(F)と、
上記敷地計画図面の環境要因によって、将来の敷地内に発生又は生息する可能性のある有害生物を、上記有害生物予測記憶工程(A)にて記憶したデータから抽出して特定する有害生物特定工程(G)と、
上記敷地計画図面の各環境要因に講じる有害生物対策案を、上記対策案記憶工程(D)にて記憶したデータから抽出して決定する対策案決定工程(H)とを、具備し、
さらに、複数の上記分析単位区域と、各上記分析単位区域に対する上記環境要因の分類項目毎のリスク評価である円形乃至楕円形の複数のリスク評価表示部(6)とを、上記敷地計画図面上に表示したリスクマップ(2)を、出力する工程を具備し、
上記リスクマップ(2)には、リスク評価が高いほど上記リスク評価表示部(6)を大きく表示することを特徴とする敷地環境衛生提示方法。
【請求項3】
上記敷地を踏査する際に撮影した環境要因の写真データを、コンピュータに入力して記憶させる写真記憶工程(J)を具備し、
上記敷地に存在する環境要因と、各該環境要因に対応する写真と、各該環境要因に講じる有害生物対策案とが、表示される写真指摘リスト(1)を出力する請求項1記載の敷地環境衛生提示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、敷地環境衛生提示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、本出願人は、新たに建設される食品工場や各種製品工場等の敷地外の周辺環境要因や気象条件に対応して、防虫対策案を決定する方法を提案してきた(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4495192号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、食品工場や各種製品工場等の敷地内で、食品や薬品等に混入する虞のある昆虫類(歩行性昆虫・飛翔性昆虫を含む)やネズミ等の有害生物の発生・生息・侵入を防止するために、どのような有害生物対策案を講じるのが合理的であるかの決定を、依然として、人の勘と経験に頼っていた。
従って、有害生物対策案を立案・決定した人によっては、敷地内の緑地種類や緑地管理等の環境要因に対する有害生物対策案が過剰品質であってコストが高くなってしまったり、逆に、過少品質のため、食品や薬品等に昆虫が混入したり、ネズミによる汚損や食害等の被害が発生したりする問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、有害生物対策案を講じるべき敷地内の環境要因に対応して、適正な品質レベル及びコストをもって、必要かつ十分な有害生物対策案の決定を行うことが可能な敷地環境衛生提示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る敷地環境衛生提示方法は、複数の環境要因毎に、発生又は生息する可能性があると予測される有害生物を、予めコンピュータに入力して記憶させる有害生物予測記憶工程と、上記環境要因毎に設定された、有害生物が発生又は生息する可能性を示す発生・生息リスクポイントと、有害生物が敷地内の建物に侵入する可能性を示す侵入リスクポイントとを、予めコンピュータに入力して記憶させるリスクポイント記憶工程と、将来踏査される敷地に於ける環境要因の上記発生・生息リスクポイントと上記侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、予めコンピュータに入力して記憶させるリスク評価記憶工程と、上記環境要因毎に立案した有害生物対策案を、予めコンピュータに入力して記憶させる対策案記憶工程とを、具備し、緑地種類項目と緑地管理項目と環境管理項目と水系項目とに分類されている複数の環境要因の内、敷地を踏査して存在が確認された環境要因を、該敷地を平面的に見て複数に区分けした踏査単位区域毎に、コンピュータに入力する環境要因入力工程と、該敷地に存在する環境要因の上記発生・生息リスクポイントと上記侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、上記リスク評価記憶工程にて記憶したデータから抽出して決定するリスク評価決定工程と、上記敷地に存在する環境要因によって、該敷地内に発生又は生息する可能性のある有害生物を、上記有害生物予測記憶工程(A)にて記憶したデータから抽出して特定する有害生物特定工程と、上記敷地の各環境要因に講じる有害生物対策案を、上記対策案記憶工程にて記憶したデータから抽出して決定する対策案決定工程とを、具備し、さらに、複数の上記踏査単位区域と、各上記踏査単位区域に対する上記環境要因の分類項目毎のリスク評価である円形乃至楕円形の複数のリスク評価表示部とを、敷地全体の平面地図上に表示したリスクマップを、出力する工程を具備し、上記リスクマップには、リスク評価が高いほど上記リスク評価表示部を大きく表示する方法である。
【0007】
また、複数の環境要因毎に、発生又は生息する可能性があると予測される有害生物を、予めコンピュータに入力して記憶させる有害生物予測記憶工程と、上記環境要因毎に設定された、有害生物が発生又は生息する可能性を示す発生・生息リスクポイントと、有害生物が敷地内の建物に侵入する可能性を示す侵入リスクポイントとを、予めコンピュータに入力して記憶させるリスクポイント記憶工程と、将来分析される敷地計画図面に於ける環境要因の上記発生・生息リスクポイントと上記侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、予めコンピュータに入力して記憶させるリスク評価記憶工程と、上記環境要因毎に立案した有害生物対策案を、予めコンピュータに入力して記憶させる対策案記憶工程とを、具備し、緑地種類項目と緑地管理項目と環境管理項目と水系項目とに分類されている複数の環境要因の内、敷地計画図面を分析して確認された環境要因を、該敷地計画図面を複数に区分けした分析単位区域毎に、コンピュータに入力する環境要因入力工程と、該敷地計画図面の環境要因の上記発生・生息リスクポイントと上記侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、上記リスク評価記憶工程にて記憶したデータから抽出して決定するリスク評価決定工程と、上記敷地計画図面の環境要因によって、将来の敷地内に発生又は生息する可能性のある有害生物を、上記有害生物予測記憶工程にて記憶したデータから抽出して特定する有害生物特定工程と、上記敷地計画図面の各環境要因に講じる有害生物対策案を、上記対策案記憶工程にて記憶したデータから抽出して決定する対策案決定工程とを、具備し、さらに、複数の上記分析単位区域と、各上記分析単位区域に対する上記環境要因の分類項目毎のリスク評価である円形乃至楕円形の複数のリスク評価表示部とを、上記敷地計画図面上に表示したリスクマップを、出力する工程を具備し、上記リスクマップには、リスク評価が高いほど上記リスク評価表示部を大きく表示する方法である。
【0008】
また、上記敷地を踏査する際に撮影した環境要因の写真データを、コンピュータに入力して記憶させる写真記憶工程を具備し、上記敷地に存在する環境要因と、各該環境要因に対応する写真と、各該環境要因に講じる有害生物対策案とが、表示される写真指摘リストを出力する方法である。
【発明の効果】
【0009】
発明の敷地環境衛生提示方法によれば、人の経験と勘に頼らず、確実かつ容易に、敷地内の環境要因に対応した最適の有害生物対策案を決定できる。敷地内の環境要因が含有するリスクを合理的に数値化し、有害生物対策案の決定に熟練(経験)を要さず、敷地の適切な場所に、適正な品質レベル及びコストの有害生物対策案を行うことができる。即ち、有害生物対策案が過剰品質となったり、異常なコスト高であったり、逆に、不十分な品質となることを防止でき、適切な有害生物対策案を決定できる。敷地の潜在的なリスク評価を参考にして、優先的に有害生物対策案を講じるべきリスクの高い環境要因を客観的に判断できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の一形態を示す主要工程の説明図である。
図2】フローチャート図である。
図3】敷地の一例を示す説明用平面図である。
図4】敷地環境チェックリストの一例を示す説明図である。
図5】リスク評価結果シートの一例を示す説明図である。
図6】リスク解析シートの一例を示す説明図である。
図7】写真指摘リストの一例を示す説明図である。
図8】リスクマップの一例を示す説明図である。
図9】他のリスクマップを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施の形態を示す図面に基づき本発明を詳細に説明する。
図3は、敷地を平面的に見た地図30を示し、この敷地内には、食品工場や各種製品工場等の建物33が建てられている。
例えば、図3の地図30に示す敷地に於て、北東角31にサクラやツバキ・ツツジ等の樹木が植えられている。一般に、サクラやツバキ・ツツジには多くの虫が発生することが知られている。また、敷地の北側の複数箇所に、管理されていない雑草地32,32,32があり、この雑草地32は、雑草が無造作に茂り、ネズミや昆虫類が潜伏する隠れ場所になる虞れがある。敷地内の建物33の北西角に、多くの虫が発生するツバキが建屋に接するように植えられている。また、建物33の西側に設けられた搬入口34の近くに、側溝35があり、その南側に、使われていない木製パレット36が壁際に積まれて放置されており、建物33の搬入口34からのネズミの侵入の可能性が高い。また、敷地の南側のゴミ置場37は開放されている。建物33の東側に設けられた搬出口38は、複数の雨水桝39が近くにある。
【0012】
図3に示す敷地内の樹木・緑地の種類や、樹木・緑地の管理状態、又は、建屋以外の設備・施設とその管理状態、水系施設とその管理状態を、「環境要因」とし、この環境要因の存在によって、敷地内に、昆虫やネズミ等の有害生物が、発生又は生息する可能性がある。
敷地にどの有害生物が発生・生息・侵入する可能性があるのか、また、その有害生物の発生・生息・侵入のリスクがどう評価され、敷地内の環境要因に対してどのような対策(有害生物対策)が必要であるかを、以下のような方法によって、(従来の人の経験と勘に頼らずに)客観的に決定(判断)する。
【0013】
本発明の方法の概略をフローチャート図として図2に示すと共に、A工程と、B工程と、C工程と、D工程と、J工程については、図1に具体的に示す。なお、各工程A,B,C,D,Jの時間的前後は順不同である。
図1図2に於て、A工程は、複数の環境要因毎に、発生又は生息する可能性があると予測される有害生物を、予めコンピュータに入力して記憶させる有害生物予測記憶工程である。なお、本発明に於て、有害生物とは、昆虫類(歩行性昆虫・飛翔性昆虫)及びネズミを少なくとも含み、食品や薬品等に混入したり汚損や食害等の被害を発生させる生物を言う。例えば、次の表1に示すように設定する。
【0014】
【表1】
【0015】
B工程は、環境要因毎に設定された、有害生物が発生又は生息する可能性を示す発生・生息リスクポイントと、有害生物が敷地内の建物に侵入する可能性を示す侵入リスクポイントとを、予めコンピュータに入力して記憶させるリスクポイント記憶工程である。
例えば、次の表2に示すように、有害生物の発生・生息又は侵入の可能性の有るものに○を付けて、可能性の無いものあるいは低いものは無印とする。○の付いた項目には、発生・生息又は侵入の可能性の高さに応じて数値化した発生・生息リスクポイント又は侵入リスクポイントが設定される。
【0016】
【表2】
【0017】
C工程は、将来踏査される敷地に於ける環境要因の発生・生息リスクポイントと侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、予めコンピュータに入力して記憶させるリスク評価記憶工程である。
例えば、リスク評価を「著しく大」「大」「中」「小」の複数段階とし、各段階に対応して発生・生息リスクポイントと侵入リスクポイントの合計値の閾値を設定入力する。
【0018】
D工程は、環境要因毎に立案した有害生物対策案を、予めコンピュータに入力して記憶させる対策案記憶工程である。
例えば、「ツツジ類がある。」という環境要因に対し、「ツツジグンバイは4月〜10月、ルリチュウレンジは5月〜6月に発生が見られたら薬剤処理を実施する。」という有害生物対策案を設定する。また、「芝地がある。」という環境要因に対し、「マメコガネやアリが多数発生したら、発生時期に薬剤散布を実施する。」という有害生物対策案を設定する。
【0019】
上述のA工程〜D工程を完了した後、実際の敷地を踏査して、図2に示すフローチャートのように、敷地内で存在が確認された環境要因を、コンピュータに入力する(これを環境要因入力工程Eと呼ぶこととする)。
具体的には、図3に示す敷地を、複数に区分けした踏査単位区域(T1〜T4)毎に、環境要因が存在すればそれを入力する。図3に示すように、敷地を区分けする分割線の方向は任意に設定して良く、建物33の搬入口34・搬出口38の位置や、植栽の切れ目等を判断(考慮)して分割線の位置を決定すると良い。なお、状況によっては、東西南北の4方向としても良い。例えば、放射状に区分けして8つの踏査単位区域(T1〜T8)を区画形成しても良く、又は、所定のマス目に区分けしても良い。なお、踏査単位区域に付した符号「T1〜T4」は、i=自然数とし、「Ti」と表記しても良い。つまり、iは自由に増減して良い。
【0020】
敷地の踏査では、例えば、図4に示す敷地環境チェックリスト3に従って、複数の環境要因に対応するチェックボックスにレ点(チェック)を入れて入力する。この踏査の際、敷地内に存在を確認した環境要因の写真を撮影する。なお、図1に於て、J工程は、敷地を踏査する際に撮影した環境要因の写真データを、コンピュータに入力して記憶させる写真記憶工程である。
図4に示すように、敷地環境チェックリスト3に提示される複数の環境要因が、緑地種類項目と緑地管理項目と環境管理項目と水系項目に分類されている。ここで、緑地種類項目とは、敷地内に存在する樹木・緑地そのものに対するリスクを評価する項目であり、緑地管理項目とは、敷地内に存在する緑地の管理状態がもたらすリスクを評価する項目であり、環境管理項目とは、敷地内に存在する建屋以外の設備・施設とその管理状態がもたらすリスクを評価する項目であり、水系項目とは、敷地内に存在する水系施設とその管理状態がもたらすリスクを評価する項目である。
【0021】
図2に示すように、E工程にて入力された敷地内の全ての環境要因に対応して、発生・生息リスクポイントと侵入リスクポイントを、リスクポイント記憶工程Bにて記憶したデータから抽出して、発生・生息リスクポイントと侵入リスクポイントを合計(合算)する。
次に、発生・生息リスクポイントと侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、リスク評価記憶工程Cにて記憶したデータから抽出して決定する(リスク評価決定工程Fとする)。
【0022】
一方、E工程にて入力された敷地内の環境要因に対応して、発生又は生息する可能性のある有害生物を、有害生物予測記憶工程Aにて記憶したデータから抽出して特定する。このG工程を有害生物特定工程と呼ぶ。
G工程の次のH工程では、敷地の各環境要因に講じる有害生物対策案を、対策案記憶工程Dにて記憶したデータから抽出して決定する。これを対策案決定工程とする。
【0023】
H工程にて有害生物対策案が決定されると、図7に示すように、E工程にて入力された敷地内の環境要因と、(J工程にて記憶した)各環境要因に対応する写真と、各環境要因に講じる有害生物対策案とが、表示される写真指摘リスト1を、出力する。写真指摘リスト1の出力は、プリントアウトによって行われる。
なお、図2に破線で示すように、写真指摘リスト1の作成の際に、F工程からのリスク評価の結果を反映して、敷地内の環境要因とこれに対する有害生物対策案等を、リスクの高いものから低いものの順に並べて、写真指摘リスト1に表示するも好ましい。
【0024】
また、図2に示すように、F工程にてリスク評価が決定されると、リスク評価結果シート4(図5参照)、リスク解析シート5(図6参照)、リスクマップ2(図8参照)を、出力する。リスク評価結果シート4・リスク解析シート5の出力は、プリントアウトによって行なわれ、あるいは、コンピュータの画面上での表示によって行われる。
図5に示すように、リスク評価結果シート4は、例えば、敷地に存在する環境要因の発生・生息リスクポイントと侵入リスクポイントの合計値が「34ポイント」となった際、リスク評価結果シート4中のトータルリスクの欄に「大」という総合的なリスク評価が表示される。なお、トータルリスクの隣の欄に表示される「得点66点」とは、総合的なリスク評価の結果より割り出した100点満点中の得点である。なお、点数の表記は、100点満点ではなく、リスクポイント加点方式としても良い。トータルリスクの欄の下に、「総評」及び「リスク解析」の記載欄が設けられている。
【0025】
図6に示すように、リスク解析シート5は、例えば、(リスク評価結果シート4にも示された)総合的なリスク評価が表示されると共に、環境要因の分類項目(上述の緑地種類項目・緑地管理項目・環境管理項目・水系項目)毎にリスク評価が示される。また、歩行性昆虫の発生・生息又は侵入の可能性、飛翔性昆虫の発生・生息又は侵入の可能性、ネズミの発生・生息又は侵入の可能性の各々に、リスク評価が設定されており、さらに、敷地を区割りした各踏査単位区域(T1〜T4)のリスク評価が示されている。
なお、図6のリスク解析シート5では、例えば、項目別・種類別のリスクポイント(発生・生息リスクポイントと侵入リスクポイント)の合計値が、40ポイント以上であれば「著しく大」とし、40ポイント未満20ポイント以上であれば「大」とし、20ポイント未満10ポイント以上であれば「中」とし、10ポイント未満であれば「小」として、リスク評価が表示される。
【0026】
図8に示すように、リスクマップ2は、敷地に存在する環境要因と、各踏査単位区域(T1〜T4)のリスク評価とが、敷地全体の平面地図と共に表示される。リスクマップ2の出力は、プリントアウトによって行われる。
事前に図3に示す敷地の地図30を読み込んで、予めコンピュータに入力して記憶させ、敷地の踏査により存在が確認された樹木・緑地の位置、水系、ゴミ置場、搬入口、搬出口等の環境要因の配置を、(コンピュータの画面上に表示された)敷地の地図データに重ね合わせて、記録する。リスクマップ2には、各踏査単位区域(T1〜T4)に対応して、円形乃至楕円形のリスク評価表示部6にてリスク評価が示される。リスク評価表示部6の円の大きさ(直径)は、リスク評価が高い(リスクポイントが高い)ほど大きくなるよう設定される。リスク評価表示部6は、目立ち易いよう色彩が付けられている。リスクマップ2は、踏査単位区域(T1〜T4)毎のリスク評価を地図上に表示することで、有害生物の発生・生息・侵入のリスクを可視化している。例えば、敷地内の建物33の西側の搬入口34からの有害生物の侵入リスクが高いのか、東側の搬出口38からの有害生物の侵入リスクが高いのかを、リスクマップ2によって容易に確認でき、西側搬入口34と東側搬出口38の侵入リスクに差がある時には、リスクの高い方に優先的に有害生物対策を講じて、有害生物の侵入を有効に防ぐことができる。
【0027】
図9に示すように、リスクマップ2は、各踏査単位区域(T1〜T4)に対し、図6のリスク解析シート5にも示された環境要因の分類項目(上述の緑地種類項目・緑地管理項目・環境管理項目・水系項目)毎のリスク評価を、複数のリスク評価表示部6として、各項目別に確認できるよう表示する。
【0028】
上述のように、食品工場や各種製品工場等が建てられた実際の敷地を踏査して環境要因の存在を確認可能な場合について説明したが、新たに食品工場や各種製品工場、スーパーマーケット、倉庫、ホテル、レストラン、集合住宅等の建物が建設される予定の敷地では、実際に敷地を踏査して環境要因を確認することができないこともある。そこで、本発明の方法は、将来的な食品工場や各種製品工場等の計画段階の敷地計画図面を分析して、環境要因を確認して、将来の敷地にどの有害生物が発生・生息・侵入する可能性があるのか、また、その有害生物の発生・生息・侵入のリスクがどう評価され、どのような有害生物対策が必要であるかを、客観的に決定して提示することができる。
【0029】
図1に示すA工程〜D工程を完了した後、計画段階の敷地計画図面を分析して環境要因を確認し、図2のフローチャートに示すように、敷地計画図面を複数に区分けした分析単位区域毎に、環境要因をコンピュータに入力する環境要因入力工程Eを行う。
【0030】
図2に示すように、E工程にて入力された敷地計画図面の環境要因に対応して、環境要因の発生・生息リスクポイントと侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、リスク評価記憶工程Cにて記憶したデータから抽出して決定するリスク評価決定工程Fと、敷地計画図面の環境要因によって、将来の敷地内に発生又は生息する可能性のある有害生物を、有害生物予測記憶工程Aにて記憶したデータから抽出して特定する有害生物特定工程Gと、敷地計画図面の各環境要因に講じる有害生物対策案を、対策案記憶工程Dにて記憶したデータから抽出して決定する対策案決定工程Hとを、行う。
F工程・G工程・H工程の完了後、敷地計画図面の環境要因に対応する、リスク評価結果シート4(図5参照)と、リスク解析シート5(図6参照)と、リスクマップ2(図8参照)を、出力する。
敷地の計画図面設計者は、リスク評価結果シート4・リスク解析シート5・リスクマップ2を参考にして、敷地に設ける予定の樹木・緑地を変更する、あるいは、建物の搬入口・搬出口の配置を変更して、ネズミや昆虫等の侵入を防止し易い敷地計画を検討する。
【0031】
なお、参考例として、例えば、コンビニエンスストアや規模の小さな工場等が建設される敷地の面積が比較的狭小である場合には、敷地を区分けしないで、敷地を1つの踏査単位区域として踏査して、存在が確認された環境要因をコンピュータに入力しても良い。なお、敷地計画図面に関しても同様である。
【0032】
以上のように、本発明に係る敷地環境衛生提示方法は、複数の環境要因毎に、発生又は生息する可能性があると予測される有害生物を、予めコンピュータに入力して記憶させる有害生物予測記憶工程Aと、上記環境要因毎に設定された、有害生物が発生又は生息する可能性を示す発生・生息リスクポイントと、有害生物が敷地内の建物に侵入する可能性を示す侵入リスクポイントとを、予めコンピュータに入力して記憶させるリスクポイント記憶工程Bと、将来踏査される敷地に於ける環境要因の上記発生・生息リスクポイントと上記侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、予めコンピュータに入力して記憶させるリスク評価記憶工程Cと、上記環境要因毎に立案した有害生物対策案を、予めコンピュータに入力して記憶させる対策案記憶工程Dとを、具備し、敷地を踏査して存在が確認された環境要因を、該敷地を平面的に見て複数に区分けした踏査単位区域Ti毎に、コンピュータに入力する環境要因入力工程Eと、該敷地に存在する環境要因の上記発生・生息リスクポイントと上記侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、上記リスク評価記憶工程Cにて記憶したデータから抽出して決定するリスク評価決定工程Fと、
上記敷地に存在する環境要因によって、該敷地内に発生又は生息する可能性のある有害生物を、上記有害生物予測記憶工程Aにて記憶したデータから抽出して特定する有害生物特定工程Gと、上記敷地の各環境要因に講じる有害生物対策案を、上記対策案記憶工程Dにて記憶したデータから抽出して決定する対策案決定工程Hとを、具備するので、人の経験と勘に頼らず、確実かつ容易に、敷地内の環境要因に対応した最適の有害生物対策案を決定できる。敷地内の環境要因が含有するリスクを合理的に数値化し、有害生物対策案の決定に熟練(経験)を要さず、敷地の適切な場所に、適正な品質レベル及びコストの有害生物対策案を行うことができる。即ち、有害生物対策案が過剰品質となったり、異常なコスト高であったり、逆に、不十分な品質となることを防止でき、適切な有害生物対策案を決定できる。敷地の潜在的なリスク評価を参考にして、優先的に有害生物対策案を講じるべきリスクの高い環境要因を客観的に判断できる。
【0033】
また、複数の環境要因毎に、発生又は生息する可能性があると予測される有害生物を、予めコンピュータに入力して記憶させる有害生物予測記憶工程Aと、上記環境要因毎に設定された、有害生物が発生又は生息する可能性を示す発生・生息リスクポイントと、有害生物が敷地内の建物に侵入する可能性を示す侵入リスクポイントとを、予めコンピュータに入力して記憶させるリスクポイント記憶工程Bと、将来分析される敷地計画図面に於ける環境要因の上記発生・生息リスクポイントと上記侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、予めコンピュータに入力して記憶させるリスク評価記憶工程Cと、上記環境要因毎に立案した有害生物対策案を、予めコンピュータに入力して記憶させる対策案記憶工程Dとを、具備し、敷地計画図面を分析して確認された環境要因を、該敷地計画図面を複数に区分けした分析単位区域毎に、コンピュータに入力する環境要因入力工程Eと、該敷地計画図面の環境要因の上記発生・生息リスクポイントと上記侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、上記リスク評価記憶工程Cにて記憶したデータから抽出して決定するリスク評価決定工程Fと、上記敷地計画図面の環境要因によって、将来の敷地内に発生又は生息する可能性のある有害生物を、上記有害生物予測記憶工程Aにて記憶したデータから抽出して特定する有害生物特定工程Gと、上記敷地計画図面の各環境要因に講じる有害生物対策案を、上記対策案記憶工程Dにて記憶したデータから抽出して決定する対策案決定工程Hとを、具備するので、人の経験と勘に頼らず、確実かつ容易に、計画段階の敷地計画図面の環境要因に対応した最適の有害生物対策案を決定できる。敷地計画図面の環境要因が含有するリスクを合理的に数値化し、有害生物対策案の決定に熟練(経験)を要さず、敷地の適切な場所に、適正な品質レベル及びコストの有害生物対策案を行うことができる。即ち、有害生物対策案が過剰品質となったり、異常なコスト高であったり、逆に、不十分な品質となることを防止でき、適切な有害生物対策案を決定できる。敷地計画図面の潜在的なリスク評価を参考にして、優先的に有害生物対策案を講じるべきリスクの高い環境要因を客観的に判断できる。
【0034】
また、上記敷地を踏査する際に撮影した環境要因の写真データを、コンピュータに入力して記憶させる写真記憶工程Jを具備し、上記敷地に存在する環境要因と、各該環境要因に対応する写真と、各該環境要因に講じる有害生物対策案とが、表示される写真指摘リスト1を出力するので、有害生物対策案を講じるべき環境要因を写真で確認することで、経験の浅い施工者が環境要因を間違うのを防止でき、適正な品質レベル及びコストをもって有害生物対策案を施工できる。
【0035】
また、上記敷地に存在する環境要因と、各上記踏査単位区域Tiのリスク評価とが、敷地全体の平面地図と共に表示されるリスクマップ2を出力するので、踏査単位区域Ti毎の有害生物の発生・生息・侵入のリスクを可視化できる。リスクを可視化することによって、有害生物対策案を講じるべき環境要因が敷地のどの位置に有るのか、どの環境要因に優先的に有害生物対策案を講じるべきなのかを、容易に確認できる。
【0036】
また、複数の上記環境要因を、緑地種類項目と緑地管理項目と環境管理項目と水系項目に分類して、各該項目別に、上記踏査単位区域Tiの上記リスク評価を、上記リスクマップ2に表示するので、踏査単位区域Ti毎の有害生物の発生・生息・侵入のリスクを、項目別に、可視化できる。リスクを項目別に可視化することによって、有害生物対策案を講じるべき環境要因が敷地のどの位置に有るのか、どの環境要因に優先的に有害生物対策案を講じるべきなのかを、項目別に、容易に確認できる。
【0037】
また、複数の環境要因毎に、発生又は生息する可能性があると予測される有害生物を、予めコンピュータに入力して記憶させる有害生物予測記憶工程Aと、上記環境要因毎に設定された、有害生物が発生又は生息する可能性を示す発生・生息リスクポイントと、有害生物が敷地内の建物に侵入する可能性を示す侵入リスクポイントとを、予めコンピュータに入力して記憶させるリスクポイント記憶工程Bと、将来踏査される敷地に於ける環境要因の上記発生・生息リスクポイントと上記侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、予めコンピュータに入力して記憶させるリスク評価記憶工程Cと、上記環境要因毎に立案した有害生物対策案を、予めコンピュータに入力して記憶させる対策案記憶工程Dとを、具備し、敷地を踏査して存在が確認された環境要因を、コンピュータに入力する環境要因入力工程Eと、該敷地に存在する環境要因の上記発生・生息リスクポイントと上記侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、上記リスク評価記憶工程Cにて記憶したデータから抽出して決定するリスク評価決定工程Fと、上記敷地に存在する環境要因によって、該敷地内に発生又は生息する可能性のある有害生物を、上記有害生物予測記憶工程Aにて記憶したデータから抽出して特定する有害生物特定工程Gと、上記敷地の各環境要因に講じる有害生物対策案を、上記対策案記憶工程Dにて記憶したデータから抽出して決定する対策案決定工程Hとを、具備するので、人の経験と勘に頼らず、確実かつ容易に、敷地内の環境要因に対応した最適の有害生物対策案を決定できる。敷地内の環境要因が含有するリスクを合理的に数値化し、有害生物対策案の決定に熟練(経験)を要さず、敷地の適切な場所に、適正な品質レベル及びコストの有害生物対策案を行うことができる。即ち、有害生物対策案が過剰品質となったり、異常なコスト高であったり、逆に、不十分な品質となることを防止でき、適切な有害生物対策案を決定できる。敷地の潜在的なリスク評価を参考にして、優先的に有害生物対策案を講じるべきリスクの高い環境要因を客観的に判断できる。
【0038】
また、複数の環境要因毎に、発生又は生息する可能性があると予測される有害生物を、予めコンピュータに入力して記憶させる有害生物予測記憶工程Aと、上記環境要因毎に設定された、有害生物が発生又は生息する可能性を示す発生・生息リスクポイントと、有害生物が敷地内の建物に侵入する可能性を示す侵入リスクポイントとを、予めコンピュータに入力して記憶させるリスクポイント記憶工程Bと、将来分析される敷地計画図面に於ける環境要因の上記発生・生息リスクポイントと上記侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、予めコンピュータに入力して記憶させるリスク評価記憶工程Cと、上記環境要因毎に立案した有害生物対策案を、予めコンピュータに入力して記憶させる対策案記憶工程Dとを、具備し、敷地計画図面を分析して確認された環境要因を、コンピュータに入力する環境要因入力工程Eと、該敷地計画図面の環境要因の上記発生・生息リスクポイントと上記侵入リスクポイントの合計値に対応するリスク評価を、上記リスク評価記憶工程Cにて記憶したデータから抽出して決定するリスク評価決定工程Fと、上記敷地計画図面の環境要因によって、将来の敷地内に発生又は生息する可能性のある有害生物を、上記有害生物予測記憶工程Aにて記憶したデータから抽出して特定する有害生物特定工程Gと、上記敷地計画図面の各環境要因に講じる有害生物対策案を、上記対策案記憶工程Dにて記憶したデータから抽出して決定する対策案決定工程Hとを、具備するので、人の経験と勘に頼らず、確実かつ容易に、計画段階の敷地計画図面の環境要因に対応した最適の有害生物対策案を決定できる。敷地計画図面の環境要因が含有するリスクを合理的に数値化し、有害生物対策案の決定に熟練(経験)を要さず、敷地の適切な場所に、適正な品質レベル及びコストの有害生物対策案を行うことができる。即ち、有害生物対策案が過剰品質となったり、異常なコスト高であったり、逆に、不十分な品質となることを防止でき、適切な有害生物対策案を決定できる。敷地計画図面の潜在的なリスク評価を参考にして、優先的に有害生物対策案を講じるべきリスクの高い環境要因を客観的に判断できる。
【符号の説明】
【0039】
1 写真指摘リスト
2 リスクマップ
リスク評価表示部
A 有害生物予測記憶工程
B リスクポイント記憶工程
C リスク評価記憶工程
D 対策案記憶工程
E 環境要因入力工程
F リスク評価決定工程
G 有害生物特定工程
H 対策案決定工程
J 写真記憶工程
Ti 踏査単位区域
図1
図2
図3
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図5
図6
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図8
図9