(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記導電性連結部は、導電性ガスケット、シリコンゴムパッド、弾性力を有するクリップ状の伝導体である請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の感電保護用コンタクター。
前記導電性ガスケットは、導電性ペーストが熱圧着により作製されたポリマー胴体、天然ゴム、スポンジ、合成ゴム、耐熱性シリコンゴム及びチューブの少なくともいずれか一つを含む請求項7に記載の感電保護用コンタクター。
前記第1内部電極または前記第2内部電極の離隔間隔Lは、前記第1内部電極と前記第2内部電極と間の最短距離d1と、隣接する他の第2内部電極間の最短距離d2の和より大である請求項18に記載の感電保護用コンタクター。
前記第1内部電極または前記第2内部電極の離隔間隔Lは、前記第1内部電極と前記第2内部電極と間の最短距離d1と、隣接する他の第2内部電極間の最短距離d2の和より大である請求項26に記載の感電保護用コンタクター。
前記伝導体は、前記電子装置と外部機器との通信のためのアンテナ、メタルケース、及び導電性装身具の少なくとも一つを含む感電保護機能を有する請求項30に記載の携帯用電子装置。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施例について、本発明が属する技術分野における通常の知識を有した者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は、種々の異なる形態で具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されない。図において本発明を明確に説明するために説明と関係のない部分は省略しており、明細書全体を通して同一または類似の構成要素については同じ参照符号を付する。
【0051】
本発明の一実施例に係る感電保護用コンタクター100は、導電性連結部110及び感電保護素子120を含む。
【0052】
このような感電保護用コンタクター100は、
図1及び
図2に示されるように、携帯用電子装置において、外装メタルケースのような伝導体12と回路基板14と間を電気的に連結するためのものである。
【0053】
ここで、前記携帯用電子装置は、携帯が可能であり、運搬が容易な携帯用電子機器の形態である。一例として、前記携帯用電子装置は、スマートフォン、セルラーフォンなどのような携帯端末機であり、スマートウォッチ、デジタルカメラ、DMB、電子ブック、ネットブック、タブレットPC、携帯用コンピュータなどである。このような電子装置は、外部機器との通信のためのアンテナ構造を含む任意の適切な電子コンポーネントが設けられる。さらに、Wi−Fi及びブルートゥースのような近距離ネットワーク通信を使用する機器である。
【0054】
前記感電保護用コンタクター100は、伝導体12を携帯用電子装置に結合するための加圧力により押圧され、伝導体12を携帯用電子装置から離脱させる場合、元来の状態に復元できるように弾性力を有する。
【0055】
ここで、前記伝導体12は、携帯用電子装置の側部を部分的に囲むか、全体的に囲むよう備えられてもよく、前記携帯用電子装置と外部機器との通信のためのアンテナであってもよい。
【0056】
前記導電性連結部110は、携帯用電子装置の伝導体12に電気的に接触して弾性力を有する。このような導電性連結部110は、
図1に図示されるような導電性ガスケット、シリコンゴムパッド、及び
図2に図示されるような弾性力を有するクリップ状の伝導体である。
【0057】
ここで、前記導電性連結部110が、導電性ガスケットまたはシリコンゴムパッドのように、伝導体12に面接触する場合、導電性連結部110は、弾性力を有する導電性物質で一体的に形成される。このとき、導電性連結部110は伝導体12の加圧力により回路基板14側に収縮し、伝導体12に携帯用電子装置から分離される場合、その弾性力により元来の状態に復元される。
【0058】
また、前記導電性連結部が弾性力を有するクリップ状の伝導体211、212、213のように、伝導体12に接触する場合、導電性連結部110は、
図2に示されるように、接触部211が回路基板14により加圧されることによって、弾性力を有する延長部212が回路基板14側に押圧され、伝導体12が携帯用電子装置から分離される場合、延長部212の弾性力により元来の状態に、即ち、回路基板14の取り付け部位の上側に復元される。
【0059】
前記感電保護素子120は、導電性連結部110に電気的に直列連結され、例えば、導電性連結部110の下側に配置される。このとき、前記感電保護素子は、その上面に外部電極が配置される。
【0060】
一方、前記感電保護素子120は、上側に溝部を備え、前記溝部の底面に外部電極が備えられ、前記導電性連結部110は、導電性接着層を介して前記外部電極上に積層される。
【0061】
このとき、感電保護素子120は、サプレッサーまたはバリスタである。
【0062】
このような感電保護素子120は、外部電源のリーク電流を遮断できるように下記数式(1)を満たす降伏電圧Vbrを有する:
【0063】
【数3】
【0064】
(式中、Vinは、前記電子装置の外部電源の定格電圧である。)
このとき、前記定格電圧は、国家別標準定格電圧であり、例えば、240V、220V、120V、110V、及び100Vのいずれか一つである。
【0065】
一方、前記伝導体12がアンテナ機能を有する場合、前記感電保護素子120は、キャパシタ層を備えたサプレッサーまたはバリスタである。
【0066】
このような感電保護素子120は、感電保護部及び少なくとも一つのキャパシタ層を含み、外部電源のリーク電流を遮断し、前記伝導体120から流入される通信信号を通過させるように下記式(1)を満たす感電保護部の降伏電圧Vbrを有する:
【0067】
【数4】
【0068】
(式中、Vinは前記電子装置の外部電源の定格電圧である。)
このとき、感電保護素子120が、後端の回路部を保護するために静電気を通過させる機能を有する場合、感電保護部の降伏電圧Vbrは、下記数式(3)の条件を満たす:
【0069】
【数5】
【0070】
(式中、Vcpは、前記キャパシタ層の絶縁破壊電圧である。)
このような感電保護素子120は、
図3〜
図5に示されるように、外部電源によるリーク電流、伝導体12から流入される静電気及び通信信号に応じて異なる機能を有する。
【0071】
即ち、
図3に示されるように、回路基板14の実装された回路部14'、例えば、接地を介して外部電源のリーク電流が伝導体12で流入される場合、感電保護素子120は、その降伏電圧(またはトリガー電圧)Vbrがリーク電流による過電圧に比べて大きいため、オープン状態で維持される。即ち、感電保護素子120の降伏電圧Vbrが携帯用電子装置の外部電源の定格電圧より大きいため、電気的に導通されなく、オープン状態を維持し、メタルケースなどのような人体接着可能な伝導体12にリーク電流が伝達されることを遮断することができる。
【0072】
このとき、感電保護素子120内にキャパシタ層が備えられた場合、前記キャパシタ層は、リーク電流に含まれたDC成分を遮断し、リーク電流が無線通信帯域に比べて相対的に低い周波数を有するため、当該周波数に対して大きなインピーダンスとして作用することによってリーク電流を遮断することができる。
【0073】
結果的に、感電保護素子120は、回路部14'の接地から流入される外部電源にリーク電流を遮断し、使用者を感電から保護することができる。
【0074】
また、
図4に示されるように、伝導体12を介して外部から静電気が流入されれば、感電保護素子120は、サプレッサーやバリスタのような静電気保護素子として機能する。即ち、感電保護素子120がバリスタ形態の場合、その降伏電圧Vbrが静電気の瞬間電圧より小さいため、電気的に導通され、静電気を通過させることができる。また、感電保護素子120がサプレッサー形態の場合、静電気放電のためのサプレッサーの動作電圧が静電気の瞬間電圧より小さいため、瞬間放電により静電気を通過させることができる。結果的に、感電保護素子120は、伝導体12から静電気流入時、電気的抵抗が低くなり、自体が絶縁破壊されずに静電気を通過させることができる。
【0075】
このとき、感電保護素子120内にキャパシタ層が備えられた場合、前記キャパシタ層は、その絶縁破壊電圧Vcpが感電保護部の降伏電圧Vbrより大きいため、静電気はキャパシタ層に流入されなく、感電保護部のみに通過される。
【0076】
ここで、回路部14'は、静電気を接地にバイパスするための別途の保護素子を備えることができる。結果的に、感電保護素子120は、伝導体12から流入される静電気により絶縁破壊されずに静電気を通過させ、後端の内部回路を保護することができる。
【0077】
また、
図5に示されるように、伝導体12を介して通信信号が流入される場合、感電保護素子120はキャパシタとして機能する。即ち、感電保護素子120は、感電保護部がオープン状態で維持され、伝導体12と回路部14'とを遮断するが、内部のキャパシタ層が流入された通信信号を通過させることができる。このように、感電保護素子120のキャパシタ層は、通信信号の流入経路を提供することができる。
【0078】
ここで、前記キャパシタ層のキャパシタンスは、主要無線通信帯域の通信信号を減殺することなく通過させることができるように設定されることが好ましい。
図6及び
図7に示されるように、キャパシタンスによる通過周波数帯域をシミュレーションした結果によれば、5pF以上のキャパシタンスに対してモバイル無線通信周波数帯域(700MHz〜2.6GHz)で実質的にほとんど損失されずに伝達され、電気的にショート現象を示す。
【0079】
しかし、
図7に示されるように、微細な影響を検討すると、略30pF以上のキャパシタンスで通信時、受信感度の影響をほとんど受けないことをわかる。従って、前記キャパシタ層のキャパシタンスは、モバイル無線通信周波数帯域では30pF以上の高いキャパシタンスを利用することが好ましい。
【0080】
結果的に、感電保護素子120は、前記キャパシタ層の高いキャパシタンスにより伝導体12から流入される通信信号を減殺することなく通過させることができる。
【0081】
以下、
図8及び
図9を参照して、本発明の一実施例に係る感電保護用コンタクターを詳細に説明する。
【0082】
図8及び
図9に示されるように、感電保護用コンタクター100、100'は、導電性連結部として導電性ガスケット110及び感電保護素子120を含む。
【0083】
導電性ガスケット110は、弾性力を有する導電性物質で一体的に形成される。このような導電性ガスケット110は、例えば、導電性ペーストが熱圧着により作製されたポリマー胴体、天然ゴム、スポンジ、合成ゴム、耐熱性シリコンゴム及びチューブの少なくともいずれか一つを含む。前記導電性ガスケットはこれに限定されなく、弾性力を有する導電性物質を含んでいてもよい。
【0084】
このような導電性ガスケット110は、その上部は、
図1に示されるように、メタルハウジングまたはアンテナなどのような伝導体12と面接触し、その下部は感電保護素子120に電気的に連結される。
【0085】
前記感電保護素子120は、下面及び上面に、それぞれ外部電極121と連結電極122が形成される。このとき、
図8に示されるように、感電保護素子120上面の連結電極122には導電性接着層111が塗布されており、このような導電性接着層111を介して導電性ガスケット110が積層される。
【0086】
また、感電保護素子120は、
図9に示されるように、上面に溝部1202が備えられる。ここで、感電保護素子120は、溝部1202の底面に連結電極122が備えられる。このとき、導電性ガスケット110は、少なくとも一部が導電性接着層111を介して溝部1202内に挿入積層される。
【0087】
ここで、感電保護素子120は、その上面及び下面に、外部電極121と連結電極122が形成されるものとして説明したが、これに限定されなく、外部電極121と連結電極122は、感電保護素子120の側面に備えられる。
【0088】
このとき、感電保護素子120は、様々な形態のサプレッサーまたはバリスタを含んでもよい。即ち、感電保護素子120は、単独素子としてサプレッサーまたはバリスタである。選択的に、前記感電保護用コンタクターがアンテナのような伝導体と連結される場合のように、通信信号を通過させる機能を備えなければならない場合、感電保護素子120は、複合素子としてキャパシタ層を備えたサプレッサーまたはキャパシタ層を備えたバリスタである。
【0089】
図10に示されるように、感電保護素子120がサプレッサー単一素子の場合、感電保護素子120は、焼体120a、内部電極125a、125b及び空隙形成部材127を含む。
【0090】
焼体120aは、複数のシート層が順に積層され、それぞれの一面に備えられた電極が互いに対向されるように配置された後、圧着、焼成工程を通して一体的に形成される。
【0091】
このような焼体120aは、複数のシート層が積層されたものであり、誘電率を有する絶縁体、例えば、セラミック材料からなる。このとき、セラミック材料は金属系酸化化合物であり、金属系酸化化合物は、Er
2O
3、Dy
2O
3、Ho
2O
3、V
2O
5、CoO、MoO
3、SnO
2、BaTiO
3、Nd
2O
3の中から選択された1種以上を含む。
【0092】
ここで、焼体120aの下面は、回路基板14に実装するための外部電極121が備えられ、上面は、導電性ガスケット110と連結するための連結電極122が備えられる。焼体120aの両側には、前記外部電極121と連結電極122に、それぞれ連結される中間電極123a、123bが備えられる。即ち、中間電極123aは、外部電極121と連結され、中間電極123bは連結電極122に連結される。選択的に、前記外部電極121と連結電極122は焼体120aの側面に備えられる。
【0093】
前記内部電極125a、125bは、焼体120aの内部に一定の間隔で離隔されて形成され、少なくとも一対からなる。ここで、第1内部電極125aは中間電極123aに連結され、第2内部電極125bは中間電極123bに連結される。
【0094】
このような内部電極125a、125b及び中間電極123a、123bは、Ag、Au、Pt、Pd、Ni、Cuのいずれか一つ以上の成分を含んでもよく、外部電極121及び連結電極122はAg、Ni、Sn成分のいずれか一つ以上の成分を含んでもよい。
【0095】
このとき、内部電極125a、125bは、様々な形状及びパターンを有しており、前記第1内部電極125aと第2内部電極125bは同じパターンであってもよく、互いに異なるパターンを有してもよい。即ち、内部電極125a、125bは、焼体の構成時第1内部電極215aと第2内部電極215bの一部が互いに対向して重なるように配置されれば、特定パターンに限定されない。
【0096】
このような内部電極125a、125bの間隔は、感電保護素子120の降伏電圧Vbrを満たすための間隔で構成され、例えば、10〜100μmである。
【0097】
空隙形成部材127は、内部電極125a、125b間に配置され、内壁に高さ方向に沿って一定の厚さで塗布される放電物質層127a、127b、127cを含む。ここで、前記放電物質層127a、127b、127cを構成する放電物質は、誘電率が低く、伝導度がなく、過電圧印加時、ショート(short)が生じてはいけいない。
【0098】
このために、前記放電物質は、少なくとも1種の金属粒子を含む非電導性物質からなり、SiCまたはシリコン系の成分を含む半導体物質からなる。
【0099】
一例として、前記第1内部電極125a及び第2内部電極125bがAg成分を含む場合、前記放電物質はSiC−ZnO系の成分を含む。SiC(Silicon carbide)成分は熱的安定性に優れ、酸化雰囲気で安定性に優れ、一定の導電性と導熱性を有しており、低い誘電率を有する。
【0100】
そして、ZnO成分は優れた非直線抵抗特性及び放電特性がある。
【0101】
SiCとZnOは、それぞれ別に使用時、両方ともに伝導性があるが、互いに混合後、焼成すると、SiC粒子表面にZnOが結合され、不導性の低い物質である絶縁層が形成される。
【0102】
このような絶縁層は、SiCが完全に反応して、SiC粒子表面にSiC−ZnO反応層を形成する。これに伴い、前記絶縁層は、Agパスを遮断し、放電物質により高い絶縁性を付与し、静電気に対する耐性を向上させ、サプレッサー120を電子部品に取り付け時、DCショート現象を解決できるようになる。
【0103】
ここで、前記放電物質の一例として、SiC−ZnO系の成分を含むとしたが、これに限定されなく、前記放電物質は、前記第1内部電極125a及び第2内部電極125bを構成する成分に合う半導体物質または金属粒子を含む非電導性物質が使用できる。
【0104】
このとき、前記空隙形成部材217の内壁に塗布される前記放電物質層217a、217b、217cは、空隙形成部材217の内壁に沿って塗布される第1部分217aと、前記第1部分217aの上端から第1内部電極125aと対向して接触するように延びる第2部分217bと、前記第1部分217aの下端から第2内部電極125bと対向して接触するように延びる第3部分217cとを含む。
【0105】
これを通じて、前記放電物質層217a、217b、217cは、前記空隙形成部材217の内壁だけでなく、前記空隙形成部材217の上部端と下部端から前記第2部分217b及び第3部分217cがそれぞれ延びるように形成されることによって、前記第1内部電極125a及び第2内部電極125bとの接触面積を広げることができる。
【0106】
これは、過電圧により、前記放電物質層217a、217b、217cを構成する成分の一部が静電気スパークにより気化され、放電物質層217a、217b、217cの一部が損傷されても静電気に対する耐性を強化させ、前記放電物質層217a、217b、217cが本来の機能を遂行することができるようにするためである。
【0107】
このような空隙形成部材127により一対の内部電極125a、125b間に空隙127dが形成される。このような空隙127dにより外部から流入された静電気は、内部電極125a、125b間で放電される。このとき、内部電極125a、125b間の電気的抵抗が低くなり、感電保護用コネクタ100両端の電圧差を一定値以下に低減することができる。従って、感電保護素子120は、内部の絶縁破壊なしで静電気を通過させることができる。
【0108】
一方、空隙形成部材217は、複数個であってもよい。このように、前記空隙形成部材217の個数が増加されれば、静電気の放電経路が増加されることによって、静電気に対する耐性を高めることができる。
【0109】
図11に示されるように、感電保護素子120がキャパシタ層を備えたサプレッサー複合素子のとき、感電保護素子120は焼体120a、感電保護部、及びキャパシタ層124a、124bを含む。ここで、感電保護部は、内部電極125a、125b及び空隙形成部材127を含んでもよい。
【0110】
このとき、前記焼体120aは、複数のシート層が積層されたものであってもよい。ここで、上部キャパシタ層124a、下部キャパシタ層124b、及び内部電極125a、125bが形成されたシート層は、同じ材料からなっていてもよく、選択的に互いに異なる異種物質からなっていてもよい。
【0111】
前記キャパシタ層124a、124bは、通信信号を通過させる少なくとも一つの積層キャパシタ層である。このようなキャパシタ層124a、124bは、感電保護部と電気的に並列で連結され、例えば、感電保護部の上部または下部に形成され、キャパシタ電極126a、126bを備えることができる。
【0112】
このようなキャパシタ層124a、124bは、感電保護素子120の追加キャパシタンスを提供し、RF受信感度を向上させるためのものである。
【0113】
このようなキャパシタ層124a、124bにより、静電気に対して内部回路を保護するためのサプレッサー、バリスタまたはツェナーダイオードと共に、RF受信感度を高めるための別途の部品を共に使用した従来とは違って、一つのサプレッサーを通して静電気に対する保護に加え、RF受信感度を高めることができる長所がある。
【0114】
図12に示されるように、感電保護素子120'は別途の空隙形成部材を利用しなくて、内部電極125a、125b間に空隙128が形成されることができる。このとき、空隙128の側壁は放電物質層129を備える。
【0115】
図13に示されるように、感電保護素子120’’は、同一平面上に形成された水平電極を備える。即ち、前記感電保護素子120’’は、一定の間隔で離隔され、水平に配置された一対の内部電極125a'、126b'を含む。
【0116】
このとき、一対の内部電極125a'、125b'間には、空隙128'が形成される。ここで、空隙128'は、一対の内部電極125a'、125b’の高さより大きな高さで形成され、一対の内部電極125a'、125b’の間隔より大きな幅で形成される。このように、空隙128’の体積が拡張されれば、静電気による放電時内部電極125a'、125b’から微細なパーティクルが発生しても、内部電極125a'、125b’間の空間が広いため、パーティクルにより発生することができる欠陥の発生率を低減することができる。
【0117】
図14に示されるように、感電保護素子220がバリスタ単独素子のとき、感電保護素子220は、バリスタ物質層220b、220c及び内部電極225a、225bを含む。
【0118】
前記感電保護素子220の下面は、回路基板14に実装するための外部電極221が備えられ、上面は導電性ガスケットまたはクリップ状の伝導体と連結するための連結電極222が備えられる。
【0119】
このとき、前記感電保護素子220の両側には、前記外部電極221と連結電極222にそれぞれ連結される中間電極223a、223bが備えられる。即ち、中間電極223aは外部電極221と連結され、中間電極223bは連結電極222に連結される。選択的に、前記外部電極121と連結電極122は焼体120aの側面に備えられる。
【0120】
前記バリスタ物質層は、第1バリスタ物質層220b及び第2バリスタ物質層220cが交互に少なくとも2個の層からなる。ここで、前記第1バリスタ物質層220b及び前記第2バリスタ物質層220cは、ZnO、SrTiO
3、BaTiO
3、SiCの一つ以上を含む半導性材料、またはPr及びBi系材料のいずれか一つである。
【0121】
前記内部電極225a、225bは、第1バリスタ物質層221上に一定の間隔Lで離隔された複数の第1内部電極225aと、第2バリスタ物質層222上に一定の間隔Lで離隔された複数の第2内部電極225bとを含む。
【0122】
ここで、バリスタ220の降伏電圧Vbrは、最も隣接した第1内部電極225aと第2内部電極225bと間にそれぞれ形成される降伏電圧の和である。
【0123】
前記第1内部電極225a及び前記第2内部電極225bのそれぞれは、少なくとも一部が重ならないように配置される。即ち、前記第1内部電極225a及び前記第2内部電極225bのそれぞれは、少なくとも一部が重なるように交差配置されるか、互いに重ならないように相互間に交差配置される。
【0124】
また、前記第1内部電極または前記第2内部電極は、静電気またはリーク電流が内部電極225a、225bの隣接した位置に漏洩されなく、内部電極225a、225b間で正常に進むように間隔が設定されることが好ましい。
【0125】
例えば、一つの第1内部電極225aと隣接する第2内部電極225bと間の離隔間隔Lは、前記第1内部電極225aと前記第2内部電極225b間の最短距離d1と前記隣接する他の第2内部電極225bと間の最短距離d2の和より大きく形成されることが好ましい。
【0126】
図15に示されるように、感電保護素子220がキャパシタ層を備えたバリスタ複合素子のとき、感電保護素子220は感電保護部及びキャパシタ層224a、224bを含む。ここで、感電保護部は、バリスタ物質層220b、220c及び内部電極225a、225bを含む。
【0127】
前記キャパシタ層224a、224bは、通信信号を通過させる少なくとも一つの積層キャパシタ層である。このようなキャパシタ層224a、224bは、感電保護部と電気的に並列で連結され、例えば、感電保護部の上部または下部に形成され、キャパシタ電極226a、226bを備える。
【0128】
ここで、キャパシタ層224a、224bを形成するシート層220aは、複数のシート層が積層されたものであり、誘電率を有する絶縁体、例えば、セラミック材料からなる。このとき、セラミック材料は金属系酸化化合物であり、金属系酸化化合物は、Er
2O
3、Dy
2O
3、Ho
2O
3、V
2O
5、CoO、MoO
3、SnO
2、BaTiO
3の中から選択された1種以上を含む。一方、上部キャパシタ層224aと下部キャパシタ層224bは同じ材料からなっていてもよいが、選択的に互いに異なる異種物質からなっていてもよい。
【0129】
また、前記第1内部電極または前記第2内部電極は、静電気またはリーク電流が内部電極225a、225bの隣接したキャパシタ電極226a、226bに漏洩されなく、内部電極225a、225b間で正常に進むように間隔が設定されることが好ましい。
【0130】
即ち、前記第1内部電極225a及び前記第2内部電極225bのそれぞれは、隣接したキャパシタ電極226a、226b間の距離が内部電極225a、225b間の離隔間隔Lより大きく形成されることが好ましい。
【0131】
図16〜
図19に示されるように、感電保護用コンタクター200、200’は、導電性連結部がクリップ状の伝導体210の場合として、クリップ状の伝導体210は接触部211、延長部212及び端子部213を含む。
【0132】
接触部211は、湾曲部状を有し、
図2に示されるように、伝導体12と電気的に接触できる。延長部212は、接触部211から延長形成され、弾性力を有する。端子部213は、前記感電保護部と電気的に連結される端子を含む。
【0133】
このような接触部211、延長部212、及び端子部213は、弾性力を有する導電性物質で一体的に形成される。
【0134】
前記感電保護素子120は、下面及び上面にそれぞれ外部電極121と連結電極122が形成される。このとき、
図16に示されるように、感電保護素子120上面の連結電極122には、導電性接着層111が塗布されており、このような導電性接着層111を介してクリップ状の伝導体210が感電保護素子120の上部面に通電可能に設けられる。
【0135】
別の実施例によれば、感電保護素子120は、
図17〜
図19に示されるように、上面に溝部1202が備えられる。ここで、感電保護素子120は、溝部1202の底面に連結電極122が備えられる。このとき、クリップ状の伝導体210は、少なくとも一部が溝部1202内に挿入結合され、導電性接着層111で位置固定される。
【0136】
ここで、感電保護素子120は、その上面及び下面に外部電極121と連結電極122が形成されるとしたが、これに限定されなく、外部電極121と連結電極122は感電保護素子120の側面に備えられる。
【0137】
このような構造により、前記溝部1202は、側面ストッパーの役割をすることができ、クリップ状の伝導体210に別途の側面ストッパーを備えなくてもよく、従って、製造費用を節減することができる。また、クリップ状の伝導体210の少なくとも一部が前記溝部1202に挿入されることによって、結合後、歪みや折れ曲げを防止し、特に、SMD後、リフロー工程で倒れるか、定位置から外れるのを防止することができる。
【0138】
ここで、感電保護用コンタクター200は、クリップ状の伝導体210の下部に感電保護素子120が配置されたものを図示し、説明したが、これに限定されなく、クリップ状の伝導体210と感電保護素子120が電気的に直列連結される構造であってもよい。例えば、感電保護素子120は、端子部213と水平に配置される構造を有してもよく、この場合、端子部213は、回路基板14に接触されないように構成される。
【0139】
図20及び
図21に示されるように、感電保護用コンタクター300、300’は、導電性連結部がシリコンゴムパッド310の場合であり、シリコンゴムパッド310は胴体311及び導電性ワイヤー312を含む。
【0140】
胴体311は、シリコンゴムからなり、その上部はアンテナまたはメタルハウジングのような伝導体12と面接触し、その下部は感電保護素子120に電気的に連結される。
【0141】
導電性ワイヤー312は、胴体311内部に垂直形成される。このような導電性ワイヤー312は伝導体12との電気的接触を向上させると同時に、胴体311の弾性力を補完するためのものである。
【0142】
例えば、導電性ワイヤー312は、伝導体12により加圧される場合、その上端が下側に曲がり、伝導体12が除去される場合、元来の垂直状態に復元されることによって、胴体311の弾性力を補完することができる。
【0143】
図22に示されるように、前記感電保護用コンタクターは、導電性連結部が他の形態のシリコンゴムパッド320の場合であり、シリコンゴムパッド320は、胴体321、及び導電性ワイヤー322を含む。
【0144】
胴体321は、シリコンゴムからなり、その上部はアンテナまたはメタルハウジングのような伝導体12と面接触し、その下部はサプレッサー120に電気的に連結される。
【0145】
導電性ワイヤー322は、胴体321内部から斜線に形成される。このような導電性ワイヤー322は、伝導体12との電気的接触を向上させると同時に、胴体321の弾性力を補完するためのものである。
【0146】
例えば、導電性ワイヤー312は、伝導体12により加圧される場合、その上端が左右側に傾くと、伝導体12が除去される場合、元来の垂直状態に復元されることによって、胴体321の弾性力を補完することができる。このとき、伝導体12の加圧力により導電性ワイヤー312が傾けば、伝導体12との接触性に優れ、従って、通信信号の伝導性が向上される。
【0147】
従って、このような導電性ワイヤー322は、伝導体12の加圧力により下側に曲がる、
図20の垂直形成された導電性ワイヤー312に比べて、通信信号の伝導性に優れ、弾性復原力が良好であり、長期間使用が可能である。
【0148】
図23に示されるように、前記感電保護用コンタクターは、導電性連結部がシリコンゴムパッド330の場合であり、シリコンゴムパッド330は胴体331、伝導層332及び接触部333を含む。
【0149】
胴体331はシリコンゴムからなり、その下部は感電保護素子120に電気的に連結される。
【0150】
伝導層332は、胴体331の内部から水平に交差積層され、硬化型Agペーストからなる複数の層である。このような伝導層332は、伝導体12との電気的接触を向上させると同時に、胴体331の弾性力を補完するためのものである。
【0151】
例えば、伝導層332は、伝導体12により加圧される場合、その中央部付近から下側に押圧され、伝導体12が除去される場合、元来の水平状態に復元されることによって、胴体331の弾性力を補完することができる。従って、このような伝導層332は、伝導体12の加圧力により下側に曲がる
図20の垂直形成された導電性ワイヤー312または左右側に傾く
図22の斜線形成された導電性ワイヤー322に比べて、弾性復原力に優れ、長期間使用が可能である。
【0152】
接触部333は、胴体332の上側に曲線突起状に形成される。このような接触部333は、アンテナまたはメタルハウジングのような導体12と多数の線または面接触することによって、伝導体12との接触面積を増大させる。従って、シリコンゴムパッド330は、通信信号の伝導性が向上される。
【0153】
前述したような感電保護用コンタクターは、携帯用電子装置において、人体接触可能な伝導体12と回路基板14と上に配置される。ここで、前記感電保護用コンタクターは、回路基板14の実装用端子上に実装される。
【0154】
このような配置により、前記携帯用電子装置は、回路基板14の接地から流入される外部電源によるリーク電流を遮断することによって、外部電源によるリーク電流から使用者を保護することができ、これと共に、伝導体12から静電気流入時、絶縁破壊なしで静電気を通過させ、伝導体12から流入される通信信号を減殺することなく通過させることによって、静電気から内部回路を保護し、高いキャパシタンスを具現することができる。
【0155】
以上で、本発明の一実施例について説明したが、本発明の思想は本、明細書に提示される実施例に制限されなく、本発明の思想を理解する当業者であれば同一思想の範囲内で、構成要素の付加、変更、削除、追加などによって他の実施例を容易に提案することができるが、これもまた本発明の思想範囲内に属するものである。