特許第6449327号(P6449327)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6449327マスクセット、画素ユニット及びその製造方法、アレイ基板及び表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6449327
(24)【登録日】2018年12月14日
(45)【発行日】2019年1月9日
(54)【発明の名称】マスクセット、画素ユニット及びその製造方法、アレイ基板及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1368 20060101AFI20181220BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20181220BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20181220BHJP
【FI】
   G02F1/1368
   H01L29/78 612D
   H01L29/78 618C
   H01L29/78 617K
【請求項の数】12
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-561058(P2016-561058)
(86)(22)【出願日】2014年7月4日
(65)【公表番号】特表2017-503220(P2017-503220A)
(43)【公表日】2017年1月26日
(86)【国際出願番号】CN2014081631
(87)【国際公開番号】WO2015096449
(87)【国際公開日】20150702
【審査請求日】2017年6月19日
(31)【優先権主張番号】201310741648.X
(32)【優先日】2013年12月27日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
(73)【特許権者】
【識別番号】507134301
【氏名又は名称】北京京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】薛 ▲艶▼娜
(72)【発明者】
【氏名】董 学
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 小川
(72)【発明者】
【氏名】薛 ▲海▼林
【審査官】 磯崎 忠昭
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2002/0051099(US,A1)
【文献】 特開2011−118252(JP,A)
【文献】 特開2009−135272(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1368
H01L 29/786
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄膜トランジスタ及びデータ線を含む画素ユニットを製造するためのマスクセットであって、
薄膜トランジスタの活性層を製造するように配置される活性層パターン部を含む第1のマスク、
薄膜トランジスタのゲート電極を製造するように配置されるゲート電極パターン部を含む第2のマスク、及び
それぞれ薄膜トランジスタのソース電極及びドレイン電極並びにデータ線を製造するように配置されるソース電極パターン部、ドレイン電極パターン部及びデータ線パターン部を含む第3のマスク、を備え、
そのうち、前記第1から第3のマスクが位置合わせて重ねられた場合、前記第1のマスクの活性層パターン部と前記第3のマスクのドレイン電極パターン部との重なり領域における、前記データ線パターン部と平行な方向上での最大サイズ値は、前記第1のマスクの活性層パターン部と前記第のマスクのソース電極パターン部との重なり領域における前記データ線パターン部と重なる一辺のサイズ値より小さく、
前記第1のマスクの活性層パターン部は、第1の等脚台形であり、且つ
前記第1から第3のマスクが位置合わせて重ねられた場合、前記第1の等脚台形の底辺は、前記データ線パターン部と平行な方向に位置し、前記第1の等脚台形の上底は、前記ドレイン電極パターン部と前記第1の等脚台形の重なり領域に位置し、前記第1の等脚台形の下底は、前記ソース電極パターン部と前記第1の等脚台形の重なり領域に位置する、マスクセット。
【請求項2】
前記第2のマスクのゲート電極パターン部は、第2の等脚台形であり、且つ
前記第1から第3のマスクが位置合わせて重ねられた場合、前記第2の等脚台形は、完全に前記第1の等脚台形を被覆し、前記第2の等脚台形の底辺は、前記データ線パターン部と平行な方向に位置し、且つ前記第2の等脚台形の上底は前記第1の等脚台形の上底と同じ側に位置する請求項に記載のマスクセット。
【請求項3】
前記第1の等脚台形の上底と下底のサイズ値の合計は、活性層パターン部が矩形である場合に同じ寸法を有する画素ユニットを製造するように配置されるマスクにおけるデータ線パターン部と平行な活性層パターン部の一辺のサイズ値の2倍に等し、請求項またはに記載のマスクセット。
【請求項4】
前記第2のマスクは、ゲート線を製造するように配置されるゲート線パターン部を更に含む請求項1に記載のマスクセット。
【請求項5】
薄膜トランジスタ及びデータ線を含む画素ユニットを製造するための方法であって、
第2のマスクを用いて、基板に前記薄膜トランジスタのゲート電極を形成すること、
第1のマスクを用いて、前記ゲート電極の上に前記薄膜トランジスタの活性層を形成すること、
及び
第3のマスクを用いて、前記活性層の上に前記薄膜トランジスタのソース電極及びドレイン電極を形成し、且つ前記データ線を形成することにより、前記薄膜トランジスタの活性層とドレイン電極の重なり領域における、前記データ線と平行な方向での最大サイズ値は、前記薄膜トランジスタの活性層とソース電極の重なり領域における前記データ線と重なる一辺のサイズ値より小さいことを含み、
前記活性層は、第1の等脚台形であり、前記第1の等脚台形の底辺は前記データ線と平行な方向に位置し、前記第1の等脚台形の上底は、前記ドレイン電極と活性層の重なり領域に位置し、前記第1の等脚台形の下底は前記ソース電極と活性層の重なり領域に位置する、方法。
【請求項6】
第1のマスクを用いて前記ゲート電極に前記薄膜トランジスタの活性層を形成する前に、前記ゲート電極を被覆するゲート極絶縁層を形成することを更に含む請求項に記載の方法。
【請求項7】
薄膜トランジスタ及びデータ線を備え、前記薄膜トランジスタのソース電極は前記データ線に電気的に接続され、そのうち、
前記薄膜トランジスタの活性層とドレイン電極の重なり領域における、前記データ線と平行な方向での最大サイズ値は、前記薄膜トランジスタの活性層とソース電極の重なり領域における前記データ線と重なる一辺のサイズ値より小さく、
そのうち、前記ソース電極は、前記活性層と前記データ線の重なり領域に位置するデータ線の一部であり、
前記活性層は、第1の等脚台形であり、前記第1の等脚台形の底辺は前記データ線と平行な方向に位置し、前記第1の等脚台形の上底は、前記ドレイン電極と活性層の重なり領域に位置し、前記第1の等脚台形の下底は前記ソース電極と活性層の重なり領域に位置する画素ユニット。
【請求項8】
前記薄膜トランジスタのゲート電極は、第2の等脚台形であり、前記第2の等脚台形は、完全に前記第1の等脚台形を被覆し、前記第2の等脚台形の底辺は前記データ線と平行な方向に位置し、且つ前記第2の等脚台形の上底は前記第1の等脚台形の上底と同じ側に位置する請求項に記載の画素ユニット。
【請求項9】
前記第1の等脚台形の上底と下底のサイズ値の合計は、活性層パターン部が矩形である場合に同じ寸法を有する画素ユニットを製造するように配置されるマスクにおけるデータ線パターン部と平行な活性層パターン部の一辺のサイズ値の2倍に等し、請求項またはに記載の画素ユニット。
【請求項10】
前記ゲート電極と前記活性層の間に前記ゲート電極を被覆するためのゲート極絶縁層を含む請求項に記載の画素ユニット。
【請求項11】
複数の画素ユニットを含むアレイ基板であって、少なくとも1つの画素ユニットは請求項のいずれかに記載の画素ユニットを備えるアレイ基板。
【請求項12】
請求項11に記載のアレイ基板を備える表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例はマスクセット、画素ユニット及びその製造方法、アレイ基板及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表示装置のアレイ基板は、一般的にベース基板及びベース基板の内側に位置する複数の互いに平行するゲート線並びに前記ゲート線と垂直に交差し且つ電気的絶縁である複数のデータ線を備える。2本の隣接するゲート線及び2本の隣接するデータ線は1つの画素ユニットを構成する。2本の隣接するゲート線と2本の隣接するデータ線で構成された各画素ユニットは画面表示を駆動するためのTFT(Thin Film Transistor、薄膜トランジスタ)及び前記TFTに接続される画素電極を備える。
【0003】
画素ユニットのTFTをボトムゲート構造とするTFTを例とすると、図1に示すように、画素ユニットのTFT10は、ベース基板に位置し且つ画素ユニットのゲート線20に接続されるゲート電極10A、ゲート電極10Aに位置する活性層10B、及び活性層10Bに位置し且つそれぞれ活性層10Bの両側に位置するソース電極10Cとドレイン電極10Dを備え、そのうち、ソース電極10Cは活性層10Bと画素ユニットのデータ線30の重なり領域に位置するデータ線30の一部であり、ドレイン電極10Dは活性層10Bと部分的に重なり、且つビアホール40を介して画素ユニットの画素電極50に接続されている。ゲート電極10A、活性層10B及びソース電極10Cは矩形であり、ゲート電極10Aが完全に活性層10Bを被覆し、活性層10Bが完全にソース電極10Cを被覆し、ドレイン電極10Dが「P」字型であり、ドレイン電極10Dと活性層10Bの重なり領域は矩形であり、データ線30と平行な方向を幅方向とすると、ドレイン電極10Dと活性層10Bの重なり領域の幅の値、ソース電極10Cの幅の値及び活性層10Bの幅の値は同じで、いずれもwであり、ゲート電極10Aの幅の値はaであり、ドレイン電極10Dの幅の値はbであり、そのうち、w<a<bである。
【0004】
従来、1つの画素ユニットに対して、一般的に、含まれるゲート線、データ線及びTFTの上方に遮光するためのブラックマトリックスが設置されている。図1に示すように、ブラックマトリックスはゲート線20、データ線30、ゲート電極10A、活性層10B、ソース電極10C及びドレイン電極10Dを被覆する。垂直方向を幅方向とすると、図1に示すように、1つの画素ユニットの大きさは幅が60μm(ミクロン)且つ長さが20μmであると、ブラックマトリックスが画素ユニットのTFT10を被覆する領域の幅の値c1は一般的に28μmに達することができ、すなわち、各画素ユニットにおけるブラックマトリックスの被覆領域は比較的大きいので、光の透過率が比較的低く、従って、表示装置のディスプレイの輝度が比較的低い。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の少なくとも1つの実施例は、薄膜トランジスタ及びデータ線を含む画素ユニットを製造するためのマスクセットを提供しており、薄膜トランジスタの活性層を製造するように配置される活性層パターン部を含む第1のマスク、薄膜トランジスタのゲート電極を製造するように配置されるゲート電極パターン部を含む第2のマスク、それぞれ薄膜トランジスタのソース電極及びドレイン電極並びにデータ線を製造するように配置されるソース電極パターン部、ドレイン電極パターン部及びデータ線パターン部を含む第3のマスクを備える。前記第1から第3のマスクが位置合わせて重ねられた場合、前記第1のマスクの活性層パターン部と前記第3のマスクのドレイン電極パターン部との重なり領域における、前記データ線パターン部と平行な方向上での最大サイズ値は、前記第1のマスクの活性層パターン部と前記第2のマスクのソース電極パターン部との重なり領域における前記データ線パターン部と重なる一辺のサイズ値より小さい。
【0006】
一つの例では、前記第1のマスクの活性層パターン部は、第1の等脚台形である。前記第1から第3のマスクが位置合わせて重ねられた場合、前記第1の等脚台形の底辺は、前記データ線パターン部と平行な方向に位置し、前記第1の等脚台形の上底は、前記ドレイン電極パターン部と前記第1の等脚台形の重なり領域に位置し、前記第1の等脚台形の下底は、前記ソース電極パターン部と前記第1の等脚台形の重なり領域に位置する。
【0007】
一つの例では、前記第2のマスクのゲート電極パターン部は、第2の等脚台形である。前記第1から第3のマスクが位置合わせて重ねられた場合、前記第2の等脚台形は、完全に前記第1の等脚台形を被覆し、前記第2の等脚台形の底辺は、前記データ線パターン部と平行な方向に位置し、且つ前記第2の等脚台形の上底は前記第1の等脚台形の上底と同じ側に位置する。
【0008】
一つの例では、前記第1の等脚台形の上底と下底のサイズ値の合計は活性層パターンの幅の値の2倍に等しく、そのうち、活性層パターンの幅の値は、前記活性層パターンが矩形である場合前記データ線パターンと平行な一辺のサイズ値である。
【0009】
一つの例では、前記第2のマスクはゲート線を製造するように配置されるゲート線パターン部を更に含む。
【0010】
本発明の少なくとも1つの実施例は、薄膜トランジスタ(TFT)及びデータ線を含む画素ユニットを製造するための方法を提供しており、前記方法は、
第2のマスクを用いて、基板に薄膜トランジスタのゲート電極を形成すること、
第1のマスクを用いて、前記ゲート電極の上に薄膜トランジスタの活性層を形成すること、及び
第3のマスクを用いて、前記活性層の上に薄膜トランジスタのソース電極及びドレイン電極を形成し、且つデータ線を形成することにより、形成された画素ユニットのTFTの活性層とドレイン電極の重なり領域における、形成されたデータ線と平行な方向での最大サイズ値は、前記活性層と前記TFTのソース電極の重なり領域における前記データ線と重なる一辺のサイズ値より小さいことを含み、前記ソース電極は、前記活性層と前記データ線の重なり領域に位置するデータ線の一部である。
【0011】
一つの例では、第1のマスクを用いて前記ゲート電極に前記薄膜トランジスタの活性層を形成する前に、前記ゲート電極を被覆するゲート極絶縁層を形成することを更に含む。
【0012】
本発明の少なくとも1つの実施例は、画素ユニットを提供しており、薄膜トランジスタ及びデータ線を備え、前記薄膜トランジスタのソース電極は前記データ線に電気的に接続される。前記薄膜トランジスタの活性層とドレイン電極の重なり領域における、前記データ線と平行な方向での最大サイズ値は、前記活性層と薄膜トランジスタのソース電極との重なり領域における前記データ線と重なる一辺のサイズ値より小さく、前記ソース電極は、前記活性層と前記データ線の重なり領域に位置するデータ線の一部である。
【0013】
一つの例では、前記活性層は、第1の等脚台形であり、前記第1の等脚台形の底辺は前記データ線と平行な方向に位置し、前記第1の等脚台形の上底は、前記ドレイン電極と活性層の重なり領域に位置し、前記第1の等脚台形の下底は前記ソース電極と活性層の重なり領域に位置する。
【0014】
一つの例では、前記ゲート電極は、第2の等脚台形であり、前記第2の等脚台形は、完全に前記第1の等脚台形を被覆し、前記第2の等脚台形の底辺は前記データ線と平行な方向に位置し、且つ前記第2の等脚台形の上底は、前記活性層の上底と同じ側に位置する。
【0015】
一つの例では、前記活性層の上底と下底のサイズ値の合計は前記活性層の幅の値の2倍に等しく、そのうち、活性層の幅の値は、前記活性層が矩形である場合、前記活性層における前記データ線と平行な一辺のサイズ値である。
【0016】
一つの例では、前記ゲート電極と前記活性層の間に前記ゲート電極を被覆するためのゲート極絶縁層を含む。
【0017】
本発明の少なくとも1つの実施例は、複数の画素ユニットを含むアレイ基板、を提供しており、そのうち、少なくとも1つの画素ユニットは上記画素ユニットである。
【0018】
本発明の少なくとも1つの実施例は、上記アレイ基板を備える表示装置を提供する。
当業者が本発明をより明確に理解できるように、以下、図面を参照しながら、本発明の実施例をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】従来の画素ユニットの構造を示す模式図である。
図2A】本発明の実施例に係る画素ユニットの構造を示す模式図である。
図2B】本発明の実施例に係る画素ユニットの構造を示す模式図である。
図2C】本発明の実施例に係る画素ユニットの構造を示す模式図である。
図2D】本発明の実施例に係る画素ユニットの構造を示す模式図である。
図2E】本発明の実施例に係る画素ユニットの構造を示す模式図である。
図3】本発明の実施例に係る画素ユニットを製造する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施例の図面を参照しながら、本発明の実施例の技術案を明確且つ完全に説明する。無論、説明される実施例は本発明の実施例の一部であり、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づき、当業者の進歩性がある労働がない前提に得られる他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0021】
なお、他に定義されない限り、ここで使用する技術用語または科学技術用語は、本発明が属する分野における一般的な技能を有する者が理解する通常の意味である。本願の明細書及び請求の範囲における「第一」、「第二」及び類似の用語は、いかなる順序、数量または重要性も示さず、異なる構成部材を区分するためのみに使われる。同じように、「1つの」または「1つ」などの類似用語は数量の制限を示していなく、少なくとも1つ存在するという意味である。「接続」または「連結」などの類似用語は、物理的または機械的な接続に限られず、電気的な接続を含み、直接でも間接でも構わない。「上」、「下」、「左」、「右」などは相対的な位置関係を表す用語に過ぎない。説明対象の絶対位置が変化した場合、この相対的な位置関係も対応して変化する。
【0022】
本発明の少なくとも1つの実施例は、薄膜トランジスタ(TFT)及びデータ線を備える画素ユニットを提供する。該TFTの活性層とドレイン電極の重なり領域におけるデータ線と平行な方向での最大サイズ値は、前記活性層がTFTのソース電極と重なり領域におおける前記データ線と重なる一辺のサイズ値より小さく、前記ソース電極は、前記活性層と前記データ線の重なり領域に位置するデータ線の一部である。
【0023】
本発明の実施例に係る画素ユニットでは、TFTの活性層とドレイン電極の重なり領域におけるデータ線と平行な方向での最大サイズ値は、図1に示すような画素ユニット中におけるTFTのドレイン電極の、活性層と重なり領域における幅の値wより小さく、それに対応して、本発明の実施例に係る画素ユニットでは、TFTのゲート電極の、ドレイン電極に接近する領域におけるデータ線と平行な方向でのサイズ値は、図1に示すような画素ユニットにおけるTFTのゲート電極の幅の値aより小さい。且つ、本発明の実施例に係る画素ユニットでは、TFTのドレイン電極の、データ線と平行な方向での最小サイズ値も、図1に示すような画素ユニットにおけるTFTのドレイン電極の幅の値bより小さく、すなわち、図1に示すような画素ユニットと比べて、本発明の実施例に係る画素ユニットにおけるTFT自体のドレイン電極に接近する領域における、データ線と平行な方向でのサイズ値は減少した。したがって、画素ユニットのTFT領域を被覆するブラックマトリックスの、データ線と平行な方向でのサイズ値は、図1において画素ユニットのTFT領域を被覆するブラックマトリックスの幅の値cより小さいため、画素ユニットは、より大きな開口面積及びより高い光透過率を有し、前記画素ユニットを備える表示装置の表示画面の輝度を高めることができ、且つ、本発明の実施例に係る画素ユニットではTFTのドレイン電極の、データ線と平行な方向での最小サイズ値は、図1に示すような画素ユニットにおけるTFTのドレイン電極の幅の値bより小さいため、ドレイン電極の容量が減少し、従って、ドレイン電極の容量による画面のちらつきの問題をある程度回避し、画像の表示品質を向上させることができる。
【0024】
また、本発明の実施例に係る画素ユニットでは、TFTの活性層の、ソース電極と重なり領域におけるデータ線と重なる一辺のサイズ値は、図1に示すような画素ユニットにおけるTFTのソース電極の幅の値wより大きく、TFTのゲート電極の、ドレイン電極に接近する領域におけるデータ線と平行な方向でのサイズ値は、図1に示すような画素ユニットにおけるTFTのゲート電極の幅の値aより大きく、すなわち、図1に示すような画素ユニットと比べて、本発明の実施例に係る画素ユニットにおけるTFT自体のドレイン電極に接近する領域における、データ線と平行な方向でのサイズ値が増大する。TFTの活性層のドレイン電極と重なり領域における、データ線と平行な方向での最大サイズ値が減少すると同時に、TFTの活性層のソース電極よ重なり領域におけるデータ線と重なる一辺のサイズ値が増大するため、TFTが比較的良好な作業性能を有することを保証することができ、 TFTのソース電極が画素ユニットのデータ線と前記活性層の重なり部分であり、前記データ線全体にいずれもブラックマトリックスが被覆されるため、ソース電極の、データ線と平行な方向でのサイズ値が増大しても、TFTのソース電極及びゲート電極を被覆するためのブラックマトリックスの領域の大きさは、変化せず、又は変化幅が無視できるほど小さい。
【0025】
本発明の実施例に係る画素ユニットでは、TFTの活性層の形状は、様々な方法で実現することができる。以下、例を挙げて本発明の実施例における活性層の形状のいくつかの実施形態を説明する。ただし、以下の各実施例は、活性層の形状のみに区別が存在し、従って、他の実施例では、重複な説明は省略する。
【0026】
実施例1
本発明の実施例1では、画素ユニット中におけるTFTの活性層の形状は規則的な形状であり、且つ等脚台形である。
【0027】
本実施例の一つの例では、活性層の前記等脚台形の上底と下底は前記データ線と平行な方向に位置し、前記等脚台形の上底は、前記ドレイン電極と活性層の重なり領域に位置し、前記等脚台形の下底は前記ソース電極と活性層の重なり領域に位置し、前記等脚台形の上底と下底のサイズ値は薄膜トランジスタの性能要件を満たしている。
【0028】
なお、本発明の各実施例では、等脚台形の短辺が等脚台形の上底と称され、且つ、等脚台形の長辺が等脚台形の下底と称される。
【0029】
上記の例の具体的な実施中では、TFTの活性層が前記等脚台形の形状であるため、前記ドレイン電極と前記活性層の重なり領域は底辺がデータ線と平行な方向に位置する等脚台形の形状であり、且つ前記ドレイン電極と前記活性層の重なり領域の上底は、前記活性層の上底であり、前記ソース電極は底辺がデータ線と平行な方向に位置する等脚台形の形状であり、且つ前記ソース電極の下底は前記活性層の下底である。
【0030】
具体的な実施中では、TFTの活性層が等脚台形である場合、ゲート電極が完全に前記活性層を被覆することを満たしていれば、TFTのゲート電極の形状はいずれかの形状であってもよい。
【0031】
そのうちの一つの例では、TFTのゲート電極は等脚台形であり、前記ゲート電極は完全に前記活性層を被覆し、前記ゲート電極の上底と下底は前記データ線と平行な方向に位置し、且つその上底は、前記活性層の上底と同じ側に位置する。
【0032】
上記の例の具体的な実施中では、TFTの活性層は等脚台形であり、TFTのドレイン電極の活性層と重なり領域は等脚台形であり、TFTのソース電極は等脚台形であり、TFTのゲート電極は等脚台形であると、形成されたTFTは1つの等脚台形のTFTである。
【0033】
本実施例に係る等脚台形のTFTを含む画素ユニットでは、TFTの活性層の上底のサイズ値、すなわちTFTのドレイン電極の活性層と重なり領域における上底のサイズ値は、図1に示すような画素ユニットにおけるTFTのドレイン電極の活性層と重なり領域の幅の値wより小さく、TFTのゲート電極の上底のサイズ値は、図1に示すような画素ユニットにおけるTFTのゲート電極の幅の値aより小さく、TFTのドレイン電極自体の、活性層の上底に接近する領域における垂直方向でのサイズ値は、図1に示すような画素ユニットにおけるTFTのドレイン電極の幅の値bより小さく、すなわち、図1に示すような画素ユニットと比べて、本発明の実施例に係る画素ユニットにおいて、等脚台形のTFT自体の、活性層の上底に接近する領域における垂直方向でのサイズ値は減少した。したがって、画素ユニットの等脚台形のTFT領域を被覆するブラックマトリックスの垂直方向でのサイズ値は、図1において画素ユニットのTFT領域を被覆するブラックマトリックスの幅の値cより小さいため、該画素ユニットは、より大きな開口面積及びより高い光透過率を有し、前記画素ユニットを備える表示装置の表示画面の輝度を高めることができ、且つ、TFTのドレイン電極自体の、活性層の上底に接近する領域における垂直方向でのサイズ値は、図1に示すような画素ユニットにおけるTFTのドレイン電極の幅の値bより小さいため、ドレイン電極の容量が減少し、従って、ドレイン電極の容量による画面のちらつきの問題をある程度回避し、画像の表示品質を向上させることができる。
【0034】
また、本実施例に係る画素ユニットでは、TFTは前記等脚台形であり、TFTの活性層の下底のサイズ値、すなわちTFTのソース電極の下底のサイズ値は、図1に示すような画素ユニットにおけるTFTのソース電極の幅の値wより大きく、且つTFTのドレイン電極の活性層と重なり領域の上底のサイズ値、及び、TFTのソース電極の下底のサイズ値はTFTの性能要件を満たし、TFTのゲート電極の上底のサイズ値は、図1に示すような画素ユニットにおけるTFTのゲート電極の幅の値aより大きく、すなわち、図1に示すような画素ユニットと比べて、本発明の実施例に係る画素ユニットでは、等脚台形のTFT自体の、活性層の下底に接近する領域における垂直方向でのサイズ値が増大する。TFTのドレイン電極の活性層と重なり領域の上底のサイズ値、及び、TFTのソース電極の下底のサイズ値はTFTの性能要件を満たしているため、TFTが比較的良好な作業性能を有することを保証することができ、且つ、TFTのソース電極が画素ユニットのデータ線と前記活性層の重なり部分であり、TFTのゲート電極の下底が、TFTのソース電極の下底と同じ側に位置し、前記データ線の全体にいずれもブラックマトリックスが被覆されるため、ソース電極の下底のサイズ値が増大しても、TFTのソース電極及びゲート電極を被覆するためのブラックマトリックスの領域の大きさは、変化せず、又は変化幅が無視できるほど小さい。
【0035】
一つの例では、前記活性層の上底と下底のサイズ値の合計はTFTの活性層の幅の値の2倍に等しく、そのうち、活性層の幅の値は、前記活性層が矩形である場合、前記活性層における前記データ線と平行な一辺のサイズ値である。本例を実施する時、活性層の上底と下底のサイズ値の合計がTFTの活性層の幅の値の2倍に等しい場合、形成されたTFTは良好な作業性能を有する。
【0036】
なお、本発明の実施例では、画素ユニットのTFTは、ボトムゲート構造のTFTであってもよく、トップゲート構造のTFTであってもよく、以下、ボトムゲート構造のTFTを例として本発明の実施例を詳細に説明し、トップゲート構造のTFTの実施形態はボトムゲート構造のTFTの実施形態に類似するため、詳細な説明は省略する。
【0037】
図2Aは本発明の実施例1つの画素ユニット中おけるTFT10を示し、TFT10は等脚台形のTFTであり、ゲート電極10A、ゲート電極10Aの上に位置する活性層10B及び活性層10Bの上に位置し且つそれぞれ活性層10Bの両側に位置するソース電極10Cとドレイン電極10Dを備え、そのうち、活性層10Bは完全にソース電極10Cを被覆し、ドレイン電極10Dは、活性層10Bと部分的に重なっている。
【0038】
本実施例の一つの例では、活性層10Bは等脚台形であり、活性層10Bの上底と下底は垂直方向に位置し、活性層10Bの上底はドレイン電極10Dと活性層10Bの重なり領域に位置し、活性層10Bの下底はソース電極10Cと活性層10Bの重なり領域に位置し、そのうち、活性層10Bの上底のサイズ値はw1、活性層10Bの下底のサイズ値はw2であり、w1とw2はTFT10の性能要件を満たし、例えば、w1とw2の和は活性層の幅の値の2倍に等しい。
【0039】
本実施例の一つの例では、ゲート電極10Aは等脚台形であり、完全に活性層10Bを被覆し、ゲート電極10Aの上底と下底は垂直方向に位置し、且つゲート電極10Aの上底は活性層10Bの上底と同じ側に位置し、ゲート電極10Aの下底は活性層10Bの下底と同じ側に位置し、ゲート電極10Aの上底のサイズ値はa1、ゲート電極10Aの下底のサイズ値はa2である。
【0040】
本実施例の一つの例では、ドレイン電極10Dは「P」字型であり、ドレイン電極10Dと活性層10Bの重なり領域は上底と下底が垂直方向に位置する等脚台形であり、ドレイン電極10Dと活性層10Bの重なり領域の上底は活性層10Bの上底であり、且つドレイン電極10Dと活性層10Bの重なり領域の下底はドレイン電極10Dの一辺と重なり、そのうち、ドレイン電極10Dの活性層10Bと重なり領域における上底のサイズ値はw1、ドレイン電極10D自体の、活性層10Bの上底に接近する領域における垂直方向でのサイズ値はb1である。
【0041】
本実施例の一つの例では、ソース電極10Cは底辺が垂直方向に位置する等脚台形であり、且つソース電極10Cの下底は活性層10Bの下底であり、そのうち、ソース電極10Cの下底のサイズ値はw2である。
【0042】
本実施例の一つの例では、ドレイン電極10Dの形状の実施形態は図1に示すTFTにおけるTFTのドレイン電極の形状の実施形態と類似する。
【0043】
本実施例の別の例では、ドレイン電極10Dの形状は「P」字型以外の他の形状であってもよく、具体的には、必要または経験に応じて設計してもよい。
【0044】
本実施例の一つの例では、ゲート電極10Aと活性層10Bの間にゲート電極10Aを被覆するためのゲート極絶縁層を含む。
【0045】
本実施例の一つの例では、TFTは、アレイ基板の画素ユニットに含まれる、画面表示を駆動するためのTFTであってもよい。
【0046】
図2Aに示すように、本実施例の一つの例では、画素ユニットのゲート線20はゲート電極10Aに接続され、データ線30が活性層10Bは部分的に重なり、且つデータ線30と活性層10Bの重なり部分はソース電極10Cであり、ドレイン電極10Dはビアホール40を介して画素電極50に接続されている。
【0047】
本発明の実施例に係る画素ユニットに対して、そのTFT10は等脚台形であり、w1<w、w2>w、a1<a、a2>a、b1<bであり、そのうち、wは図1に示すような画素ユニットにおけるTFTのドレイン電極と活性層の重なり領域の幅の値又はソース電極の幅の値であり、aは図1に示すような画素ユニットにおけるTFTのゲート電極の幅の値であり、bは図1に示すような画素ユニットにおけるTFTのドレイン電極の幅の値である。
【0048】
以下のように、本実施例に係る画素ユニットでは、w1<w、a1<a、b1<bであり、すなわち、図1に示すような画素ユニットと比べて、等脚台形のTFT10自体の、活性層の上底に接近する領域の垂直方向でのサイズ値は減少するため、画素ユニットの等脚台形のTFT10の領域を被覆するブラックマトリックスの垂直方向でのサイズ値は図1において画素ユニットのTFT領域を被覆するブラックマトリックスの幅の値cより小さいため、画素ユニットはより大きな開口面積及びより高い光透過率を有し、前記画素ユニットを備える表示装置の表示画面の輝度を高めることができ、且つ、b1<bであるため、ドレイン電極の容量は減少し、従って、ドレイン電極の容量による画面のちらつきの問題をある程度回避し、画像の表示品質を向上させることができ、また、w2>wであり、w1とw2はTFT10の性能要件を満たしているため、TFTが比較的良好な作業性能を有することを保証することができ、また、TFTのソース電極が画素ユニットのデータ線と前記活性層の重なり部分であり、TFTのゲート電極の下底がTFTのソース電極の下底と同じ側に位置し、前記データ線全体にいずれもブラックマトリックスが被覆されるため、w2>w、a2>aであっても、TFTのソース電極及びゲート電極を被覆するためのブラックマトリックスの領域の大きさは、変化せず、又は変化幅が無視できるほど小さい。
【0049】
一つの例では、活性層10Bの上底と下底のサイズ値の合計(すなわち、w1+w2)は活性層の幅の値(すなわち、w)の2倍に等しく、すなわち、前記活性層の幅の値wと、活性層10Bの上底のサイズ値w1との差値は活性層10Bの下底のサイズ値w2と前記ソース電極の幅の値wとの差値に等しい。本例の実施中では、w1+ w2=2wである場合、形成された画素ユニットにおけるTFTが良好な作業性能を有することを保証することができる。
【0050】
なお、本発明の実施例1の一例では、活性層の上底と下底はデータ線と平行し、他の例では、活性層の上底と下底はデータ線と平行しなくてもよい。
【0051】
実施例2
本発明の実施例2では、画素ユニットにおけるTFTの活性層の形状は規則的な形状であり、且つ等脚台形の簡単な変形であり、すなわち、等脚台形に類似する形状である。
【0052】
本実施例の一つの例では、前記活性層の形状の少なくとも1つの辺は曲線、例えば滑らかな曲線である。
【0053】
一例では、図2Bに示すように、活性層10Bの、活性層10Bとドレイン電極10Dの重なり領域に位置する一辺(すなわち、辺m)及び活性層10Bとソース電極10Cの重なり領域に位置する一辺(すなわち、辺n)は滑らかな曲線であり。
【0054】
別の例では、図2Cに示すように、活性層10Bの、データ線30重なる同時にドレイン電極10Dと重なる2つの辺(すなわち、辺xとy)は滑らかな曲線である。
【0055】
なお、本実施例の他の例では、活性層の形状の少なくとも1つの辺は非滑らかな曲線であってもよく、例えば、直線と曲線を組合せる線形、波線形とギザギザ線形等であってもよい。
【0056】
本発明の実施例2におけるゲート電極の形状の実施形態は、実施例1におけるゲート電極の形状の実施形態と類似し、ソース電極を被覆する任意の形状であってもよい。
【0057】
実施例3
本発明の実施例3では、画素ユニットにおけるTFTの活性層の形状は規則的な形状であり、且つ等脚台形以外の他の台形状である。
【0058】
一つの例では、図2Dに示すように、活性層10Bは直角台形状であり、活性層10Bの上底と下底はデータ線30と平行な方向に位置し、活性層10Bの上底はドレイン電極10Dと活性層10Bの重なり領域に位置し、活性層10Bの下底はソース電極10Cと活性層10Bの重なり領域に位置し、そのうち、活性層10Bの上底のサイズ値はz1、活性層10Bの下底のサイズ値はz2であり、z1とz2はTFT10の性能要件を満たし、例えば、z1とz2の合計は活性層10Bの幅の値の2倍に等しい。
【0059】
なお、本発明の実施例2と類似し、本発明の実施例3に係る活性層の形状は直角台形状と類似する形状であってもよく、詳細な説明は省略する。
【0060】
本発明の実施例3におけるゲート電極の形状の実施形態は実施例1におけるゲート電極の形状の実施形態と類似し、ソース電極を被覆する任意の形状であってもよく、詳細な説明は省略する。
【0061】
実施例4
本発明の実施例4では、画素ユニットにおけるTFTの活性層の形状は不規則的な形状である。
【0062】
一つの例では、図2Eに示すように、活性層10Bとドレイン電極10Dの重なり領域の形状は1本の直線と1本の曲線からなる形状であり、活性層10Bとソース電極10Cの重なり領域の形状は1本の直線と1本の曲線からなる形状であり、活性層10Bの他の領域の形状は等脚台形であり、そのうち、活性層10Bとドレイン電極10Dの重なり領域におけるデータ線30と平行な方向での最大サイズ値は、活性層10Bとソース電極10Cの重なり領域におけるデータ線30と重なる一辺のサイズ値より小さい。
【0063】
なお、本発明の実施例4は活性層の形状が不規則的な形状である実施形態を提供したが、実際の応用では、いずれかの活性層の形状が不規則的な形状である実施形態はいずれも本発明の実施例に適用でき、該活性層の形状は、活性層とドレイン電極の重なり領域におけるデータ線と平行な方向での最大サイズ値が活性層とソース電極の重なり領域におけるデータ線と重なる一辺のサイズ値より小さいという条件を満たしていればよい。
【0064】
本発明の実施例4におけるゲート電極の形状の実施形態は実施例1におけるゲート電極の形状の実施形態と類似し、ソース電極を被覆する任意の形状であってもよく、詳細な説明は省略する。
【0065】
本発明の少なくとも1つの実施例は、複数の画素ユニットを含むアレイ基板を更に提供しており、そのうち、少なくとも1つの画素ユニットは本発明の実施例に係るTFT及び前記TFTに接続される画素電極を備える。
【0066】
本発明の少なくとも1つの実施例は、本発明の実施例に係るアレイ基板を備える表示装置を更に提供する。
【0067】
本発明の実施例に係る前記表示装置は:液晶パネル、電子ペーパー、OLEDパネル、携帯電話、タブレットPC、テレビ、ディスプレイ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲータ等の表示機能を有する任意の製品または部材であってもよい。
【0068】
同じ発明構想に基づいて、本発明の少なくとも1つの実施例は、前記画素ユニットの製造方法及び前記画素ユニットを製造するためのマスクセットを更に提供しており、前記画素ユニットの製造方法及び前記画素ユニットを製造するためのマスクセットの、問題を解決する原理は本発明の実施例に係る画素ユニットと類似するため、前記画素ユニットの製造方法及び前記画素ユニットを製造するためのマスクセットの実施は本発明の実施例に係る画素ユニットに対する説明を参照することができ、重複な説明は省略する。すなわち、上記TFTはアレイ基板に画素ユニットのスイッチ素子として用いられ、対応するデータ線及び画素電極に電気的に接続される。
【0069】
本発明の一実施例では、上記画素ユニットを製造するためのマスクセットは:該TFTの活性層を製造するための第1のマスクと、該TFTのゲート電極及びゲート線を製造するための第2のマスクと、該TFTのソース電極、ドレイン電極及びデータ線を製造するための第3のマスクとを備える。従って、第1のマスクは活性層を製造するための活性層パターン部を含み、第2のマスクはゲート電極を製造するためのゲート電極パターン部を含み、第3のマスクはソース電極、ドレイン電極及びデータ線を製造するためのソース電極パターン部、ドレイン電極パターン部及びデータ線パターン部を含む。第2のマスクは、ゲート線を製造するためのゲート線パターン部を更に含む。
【0070】
使用の過程では、該第1から第3のマスクはそれぞれパターニング工程を行うことに用いられ、且つ例えば位置合わせマークを用いて位置合わせすることにより、各種のパターンを所定の位置に形成し、従ってこれらのマスクにおける各パターン部は対応する位置関係を有し、又は、上記の第1から第3のマスクを位置合わせて重ねて置く場合、それぞれの各パターン部を形成するための位置関係は、形成されたTFTの活性層、ゲート電極、ドレイン電極、ソース電極及び相応なゲート線、データ線の位置に対応する。
【0071】
パターニング工程は、例えば1層のフォトレジストをコーティングすること、マスクを使用してフォトレジストを露光すること、露光されたフォトレジストを現像してフォトレジストマスクを得ること、フォトレジストマスクでエッチングすること等を含む。
【0072】
前記第1、第2及び第3のマスクは、形成された画素ユニットのTFTの活性層とドレイン電極の重なり領域における、形成されたデータ線と平行な方向での最大サイズ値が前記活性層と前記TFTのソース電極の重なり領域における前記データ線と重なる一辺のサイズ値より小さくなるように配置され、前記ソース電極は、前記活性層と前記データ線の重なり領域に位置するデータ線の一部である。従って、前記第1から第3のマスクが位置合わせて重ねられた場合、前記第1のマスクの活性層パターン部と前記第3のマスクのドレイン電極パターン部との重なり領域における、前記データ線パターン部と平行な方向上での最大サイズ値は、前記第1のマスクの活性層パターン部と前記第2のマスクのソース電極パターン部との重なり領域における前記データ線パターン部と重なる一辺のサイズ値より小さい。
【0073】
一つの例では、前記第1のマスクの活性層パターン部は、第1の等脚台形であり、前記第1の等脚台形の上底と下底は前記第3のマスクのデータ線パターン部と平行な方向に位置し、前記第1の等脚台形の上底は前記第3のマスクのドレイン電極パターン部と前記第1の等脚台形の重なり領域に位置し、前記第1の等脚台形の下底は前記第3のマスクのソース電極パターン部と前記第1の等脚台形の重なり領域に位置し、そのうち、前記第1の等脚台形の上底と下底のサイズ値はTFTの性能要件を満たしている。例えば、一つの例では、前記第1の等脚台形の上底と下底のサイズ値の合計はTFTの活性層の幅の値の2倍に等しく、そのうち、活性層の幅の値は、前記活性層が矩形である場合、前記活性層における前記データ線と平行な一辺のサイズ値である。
【0074】
一つの例では、前記第2のマスクのゲート電極パターン部は前記第1のマスクの活性層パターン部を被覆する。
【0075】
例えば、第1のマスクの活性層パターン部が第1の等脚台形である場合、前記第2のマスクのゲート電極パターン部は、第2の等脚台形であり、前記第2の等脚台形は、完全に前記第1の等脚台形を被覆し、前記第2の等脚台形の底辺は前記データ線と平行な方向に位置し、且つ前記第2の等脚台形の上底は、前記第1の等脚台形の上底と同じ側に位置する。
【0076】
他の例では、第1のマスクは、TFTの活性層パターン部と第2のマスクのゲート電極パターン部において他の形状であってもよく、詳細は前述の画素ユニットに関連する説明を参照することができ、詳細な説明は省略する。
【0077】
図3に示すように、本発明の少なくとも1つの実施例は、前記マスクセットクを用いて薄膜トランジスタ及びデータ線を含む画素ユニットを製造するための方法を更に提供し、該方法は、
第2のマスクを用いて、基板に前記TFTのゲート電極を形成するステップ301、
第1のマスクを用いて、前記ゲート電極の上に前記TFTの活性層を形成するステップ302、
第3のマスクを用いて、前記活性層の上に前記TFTのソース電極及びドレイン電極を形成し、且つ前記データ線を形成することにより、前記薄膜トランジスタの活性層とドレイン電極の重なり領域における、前記データ線と平行な方向での最大サイズ値は、前記薄膜トランジスタの活性層とソース電極の重なり領域における前記データ線と重なる一辺のサイズ値より小さいステップ303、を含む。一つの例では、ステップ301では、第2のマスクを用いてゲート線を形成することを更に含む。
【0078】
一つの例では、ステップ302を行う前に、前記ゲート電極を被覆するゲート極絶縁層を形成することを更に含む。
【0079】
以上の実施形態は本発明を説明するためのものに過ぎず、本発明を制限するためのものではなく、当業者は、本発明の主旨と範囲を逸脱することなく本発明に対して様々な変更及び変形を実施することができる。したがって、すべての同等な技術案も本発明の範囲に属し、本発明の保護範囲は、請求項により決まる。
【0080】
本願は、2013年12月27日に出願された名称が「マスクセット、薄膜トランジスタ及び製造方法、アレイ基板、表示装置」である中国特許出願No.201310741648.Xの優先権を主張し、ここで、該出願の全文が本願の一部として引用される。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3