特許第6449911号(P6449911)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6449911付加的加工におけるオブジェクトのカスタマイズシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6449911
(24)【登録日】2018年12月14日
(45)【発行日】2019年1月9日
(54)【発明の名称】付加的加工におけるオブジェクトのカスタマイズシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/50 20060101AFI20181220BHJP
   G06F 3/0481 20130101ALI20181220BHJP
【FI】
   G06F17/50 680F
   G06F17/50 601D
   G06F17/50 608A
   G06F3/0481
【請求項の数】15
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2016-565159(P2016-565159)
(86)(22)【出願日】2015年4月30日
(65)【公表番号】特表2017-516216(P2017-516216A)
(43)【公表日】2017年6月15日
(86)【国際出願番号】EP2015059509
(87)【国際公開番号】WO2015166048
(87)【国際公開日】20151105
【審査請求日】2016年12月23日
(31)【優先権主張番号】61/986,697
(32)【優先日】2014年4月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510102122
【氏名又は名称】マテリアライズ・ナムローゼ・フエンノートシャップ
【氏名又は名称原語表記】MATERIALISE NV
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】クラッカース,トム
(72)【発明者】
【氏名】マース,ヤン
【審査官】 合田 幸裕
(56)【参考文献】
【文献】 特表2012−527702(JP,A)
【文献】 特開2009−294804(JP,A)
【文献】 特開2006−155638(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0124151(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0087350(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/50
G06F 3/0481
IEEE Xplore
JSTPlus(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
付加的加工を用いて特注オブジェクトを作製する、コンピュータによって実行される方法であって、
ウェアラブル製品であるオブジェクトの基礎3Dデザインと、前記ウェアラブル製品のカスタマイズデータであって、カスタマイズ領域および可プリント性制限(207)を規定するカスタマイズデータ(205)と、プリントが完了できなくなる悪影響を前記基礎3Dデザインに与えずに当該基礎3Dデザインに対して行える変更を規定する可プリント性制限(207)と、を記録した3Dプリント可能なファイルを受信するステップと、
前記ウェアラブル製品の購入者の解剖学的特徴と対応付けられた3Dスキャニングデータを受信するステップと、
前記オブジェクトの前記購入者の前記解剖学的特徴と対応付けられた前記3Dスキャニングデータに前記基礎3Dデザインを重畳表示するグラフィカルユーザインターフェースであって、前記購入者が前記カスタマイズ領域内において前記基礎3Dデザインのサイズを前記可プリント性制限(207)に応じて変更することが可能な該グラフィカルユーザインターフェースを生成するステップと、
前記購入者が前記3Dスキャニングデータを修正プロセスの一部として用いて特注デザインを作成できるよう、生成された前記グラフィカルユーザインターフェースを示すウェブページ情報を生成するステップと、
生成された前記ウェブページ情報を前記ウェアラブル製品の前記購入者に伝送するステップと、
前記オブジェクトに対するカスタマイズを示すカスタマイズ情報を前記購入者から受信するステップと、
1つ以上の異なる領域において前記基礎3Dデザインを前記カスタマイズ情報に応じて修正することで修正済みの3Dプリント可能なファイルを得るステップを含む、前記基礎3Dデザインに対する修正を、受信された前記カスタマイズ情報および前記カスタマイズデータに応じて行うステップと、
付加的加工サービス部を用い、前記修正済みの3Dプリント可能なファイルに応じて特注の前記ウェアラブル製品を加工するステップと、を含む方法。
【請求項2】
前記カスタマイズ領域は、軸を規定する2つの3D端点(1002)と、前記2つの3D端点(1002)との組み合わせで3D空間上の円柱を規定する半径要素(1004)と、漸減ファクタ値(1006)とを含み、
前記修正は、前記漸減ファクタ値によって記述される区間内における修正後の範囲と未修正の範囲との間の滑らかな推移を形成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記カスタマイズデータは、上限辺長パラメータ(1008)を含み、
前記修正は、カスタマイズ領域内の三角形を修正し、修正後の三角形の最大辺長が前記上限辺長パラメータよりも大きい場合には該修正後の三角形を細分化するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ウェアラブル製品の前記カスタマイズデータを生成するステップをさらに含み、
前記カスタマイズデータを生成するステップは、前記基礎3Dデザインについて提案される修正に対する可プリント性を決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ウェアラブル製品はメガネである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記3Dプリント可能なファイルはSTLファイル方式で表現される、請求項1〜5の何れか1項に記載の方法。
【請求項7】
生成された前記ウェブページ情報は、前記基礎3Dデザインの修正に用いられる複数の視覚的要素を含む、請求項1〜6の何れか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記複数の視覚的要素はスライダ要素を含み、
前記基礎3Dデザインの物理的寸法に対する変更が、前記スライダ要素の移動によって示される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ウェアラブル製品の前記カスタマイズデータは、前記基礎3Dデザインについて許容されるカスタマイズを含む、請求項1〜8の何れか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記許容されるカスタマイズは、
前記ウェアラブル製品の構造、および/または、付加的加工を用いて前記ウェアラブル製品をプリントする可プリント性を保護するものである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記カスタマイズに対する前記可プリント性は、
壁の厚み、奇形のリスク、寸法の精度、表面粗さ、オーバーハング角度、支持構造の最小限度、構成の配向、および削り取りの複雑さの少なくとも1つに基づくものである、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記カスタマイズデータは、
複数の修正領域の1つに対して修正が行われると、1つ以上の別の修正領域に対して自動的に変更が行われるような領域関係データを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記購入者の前記解剖学的特徴は顔である、請求項1〜12の何れか1項に記載の方法。
【請求項14】
コンピュータ実行可能な命令を含むコンピュータ読取可能な非一時的記憶媒体であって、
前記コンピュータ実行可能な命令は、プロセッサによって実行されたとき、付加的加工を用いて特注のウェアラブル製品を作製する請求項1〜13の何れか1項に記載の方法をコンピュータ機器に実行させる、コンピュータ読取可能な非一時的記憶媒体。
【請求項15】
付加的加工を用いて特注オブジェクトを作製するシステムであって、
ウェアラブル製品であるオブジェクトの基礎3Dデザインと、前記ウェアラブル製品のカスタマイズデータであって、カスタマイズ領域および可プリント性制限(207)を規定するカスタマイズデータ(205)と、プリントが完了できなくなる悪影響を前記基礎3Dデザインに与えずに当該基礎3Dデザインに対して行える変更を、規定する可プリント性制限(207)と、を記録した3Dプリント可能なファイルを記憶するように構成されたメモリを含むデザイン記憶モジュールと、
前記デザイン記憶モジュールとデータ通信を行うアプリケーションサービスモジュールと、を備え、
前記アプリケーションサービスモジュールは、
ユーザの解剖学的特徴と対応付けられた3Dスキャニングデータと、前記ユーザから受信されたデザインカスタマイズ情報であって、前記デザイン記憶モジュール内に記憶された少なくとも1つのデザインファイルに対して行われた当該ユーザだけのデザイン修正を示す該デザインカスタマイズ情報と、を記憶したユーザアカウント管理モジュールと、
前記ユーザから受信された入力に基づいて前記ウェアラブル製品の前記基礎3Dデザインを修正し、さらに、前記ユーザの前記解剖学的特徴と対応付けられた前記3Dスキャニングデータに前記基礎3Dデザインを重畳表示するグラフィカルユーザインターフェースであって、前記ユーザが前記カスタマイズ領域内において前記基礎3Dデザインのサイズを変更することが可能な該グラフィカルユーザインターフェースに関する命令を生成するように構成されたカスタマイズモジュールと、を備え、
前記ウェアラブル製品の容されるカスタマイズは、前記可プリント性制限(207)に基づくものであり、
HTTPサービスを含むウェブサービスモジュールをさらに備え、
前記ウェブサービスモジュールは、
生成された前記命令を前記カスタマイズモジュールから受信するステップと、
前記ユーザが前記3Dスキャニングデータを修正プロセスの一部として用いて特注デザインを作成できるよう、前記ユーザと対応付けられた前記3Dスキャニングデータに前記基礎3Dデザインを重畳することで生成された前記グラフィカルユーザインターフェースを示すウェブページ情報を生成するステップと、
生成された前記ウェブページ情報を、前記ユーザと対応付けられた末端ユーザ機器に伝送するステップと、
前記基礎3Dデザインに対するカスタマイズを示すユーザカスタマイズ情報を含むユーザ入力を受信するステップと、
前記ユーザカスタマイズ情報を前記アプリケーションサービスモジュールに伝送するステップと、を行うように構成されており、
さらに、前記アプリケーションサービスモジュールは、
1つ以上の異なる領域において前記基礎3Dデザインを前記ユーザカスタマイズ情報に応じて修正することで修正済みの3Dプリント可能なファイルを得るステップを含む、前記基礎3Dデザインに対する修正を、前記ユーザカスタマイズ情報および前記カスタマイズデータに応じて行い、前記3Dプリント可能なファイルについての加工のために前記修正済みのデザインを付加的加工サービス部に伝送するように構成されている、システム。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
本願は3Dプリントされるオブジェクトのカスタマイズに関する。より具体的に、本願は、末端のユーザおよび消費者が、現有の3Dプリントデザインに対して行われた修正に基づいて特注オブジェクトを作製することが可能となるシステムおよび方法に関する。
【0002】
〔背景技術〕
従来、消費者へ発売されるオブジェクトは大概、そのデザインおよび加工プロセスがメーカーによって管理されていた。このようなアイテムの大半は、その仕様が厳格で妥協しないものであった。従来の加工プロセスとしては、しばしば、加工仕様に挙げられた金型の使用が要求され、また、修正を行うためにかなりの労力および機器再編が要求される。一方、加工技術の進歩、例えば付加的加工(しばしば三次元「3D」プリントと呼ばれる)により、デザイン仕様の修正を可能にする点においては、柔軟性の向上が実現されている。しかし今まで、その利益は、高速原型(rapid prototype)の安価、かつ容易な作製の可能化による設計プロセスの改良状況から受益するのが典型的であった。また、末端のユーザまたは消費者が自分だけの製品を上記デザイン仕様に応じてデザインし、そのオブジェクト製品を3Dプリント法で作製することを可能にするための労力が要されていた。しかし、消費者および末端ユーザは、しばしば、デザインに必要な設計スキル、すなわち、美感および機能の両方の見地から専門的基準を満たす設計スキルが不足している。その上、多くの消費者は、単純に、3Dプリントデザイン仕様に必要以上の開発時間をかけることを望んでいない。したがって、消費者が3Dプリント技術の利益を享受できる改良技術が必要である。
【0003】
〔発明の概要〕
一実施形態として、特注オブジェクトを作製するシステムを提供する。該システムは、オブジェクトの基礎3Dデザインのファイルと、前記オブジェクトのカスタマイズデータと、前記オブジェクトと対応付けられた製品の情報とを記憶するように構成されたメモリを含むデザイン記憶モジュールを備えてもよい。また、該システムは、前記デザイン記憶モジュールとデータ通信を行うアプリケーションサービスモジュールを備えてもよい。前記アプリケーションサービスモジュールは、ユーザと対応付けられた3Dスキャニングデータと、前記ユーザから受信されたデザインカスタマイズデータとを記憶したユーザアカウント管理モジュールを備えてもよい。記憶された前記デザインカスタマイズデータは、前記デザイン記憶モジュール内に記憶された少なくとも1つのデザインファイルに対して行われた当該ユーザだけのデザイン修正を示すものであってもよい。前記アプリケーションサービスモジュールは、前記ユーザから受信された入力に基づいて前記オブジェクトの前記基礎3Dデザインのファイルを修正し、さらに、前記ユーザと対応付けられた前記3Dスキャニングデータに前記基礎3Dデザインを重畳表示するグラフィカルユーザインターフェースに関する命令を生成するように構成された、カスタマイズモジュールをさらに備えてもよい。HTTPサービスを含むウェブサービスモジュールを備えてもよい。該ウェブサービスモジュールは、生成された前記命令を前記カスタマイズモジュールから受信するステップと、前記ユーザと対応付けられた前記3Dスキャニングデータに前記基礎3Dデザインを重ね合わせることで生成された前記グラフィカルユーザインターフェースを示すウェブページ情報を生成するステップと、を行うように構成されてもよい。該ウェブサービスモジュールは、生成された前記ウェブページ情報を、前記ユーザと対応付けられた末端ユーザ機器に伝送するステップと、ユーザカスタマイズ情報を含むユーザ入力を受信するステップと、前記ユーザカスタマイズ情報を前記アプリケーションサービスモジュールに伝送するステップと、をさらに行うように構成されてもよい。前記アプリケーションサービスモジュールは、さらに、前記ユーザカスタマイズ情報に応じて前記基礎デザインを修正し、前記特注オブジェクトを加工するための付加的加工サービス部に修正後のデザインを伝送するように構成されてもよい。
【0004】
別の実施形態として、付加的加工を用いて特注オブジェクトを作製する方法を提供する。該方法は、オブジェクトの基礎3Dデザインを示すデータと、前記オブジェクトのカスタマイズデータと、前記オブジェクトと対応付けられた製品の情報とを受信するステップを含んでもよい。また、該方法は、前記オブジェクトの購入者の解剖学的特徴と対応付けられた3Dスキャン画像を受信するステップと、前記オブジェクトの前記購入者の前記解剖学的特徴と対応付けられた前記3Dスキャニングデータに前記基礎3Dデザインを重ね合わせてなるグラフィカルユーザインターフェースを、生成するステップと、をさらに含んでもよい。生成された前記グラフィカルユーザインターフェースを示すウェブページ情報を生成してもよく、生成された前記ウェブページ情報を前記製品の前記購入者に伝送してもよい。また、該方法は、前記オブジェクトに対するカスタマイズを示すカスタマイズ情報を前記購入者から受信するステップと、受信された前記カスタマイズ情報に応じて前記基礎デザインを修正するステップと、を含んでもよい。
【0005】
また、別の実施形態として、コンピュータ実行可能な命令を含むコンピュータ読取可能な非一時的記憶媒体を提供する。該コンピュータ実行可能な命令は、プロセッサによって実行されたとき、付加的加工を用いて特注オブジェクトを作製する方法を、コンピューティング装置に実行させてもよい。前記方法は、オブジェクトの基礎3Dデザインを示すデータと、前記オブジェクトのカスタマイズデータと、前記オブジェクトと対応付けられた製品の情報とを受信するステップを含んでもよい。また、前記方法は、前記オブジェクトの購入者の解剖学的特徴と対応付けられた3Dスキャン画像を受信するステップと、前記オブジェクトの前記購入者の前記解剖学的特徴と対応付けられた前記3Dスキャニングデータに前記基礎3Dデザインを重ね合わせてなるグラフィカルユーザインターフェースを、生成するステップと、をさらに含んでもよい。生成された前記グラフィカルユーザインターフェースを示すウェブページ情報を生成してもよく、生成された前記ウェブページ情報を前記製品の前記購入者に伝送してもよい。また、前記方法は、前記オブジェクトに対するカスタマイズを示すカスタマイズ情報を前記購入者から受信するステップと、受信された前記カスタマイズ情報に応じて前記基礎デザインを修正するステップと、を含んでもよい。
【0006】
〔図面の簡単な説明〕
図1Aは、本明細書に記載の各実施形態の実現に適したコンピュータネットワーク環境の一例を示すブロック図である。
【0007】
図1Bは、本明細書に記載の実施形態の各態様の実行に用い得るコンピューティング装置のブロック図である。
【0008】
図1Cは、1つ以上の実施形態に従って用いることが可能なスキャニング機器の一例を示すブロック図である。
【0009】
図2は、図1Aに示すデザイン記憶装置をより詳細に示す図である。
【0010】
図3は、図1Aのアプリケーションサービス部をより詳細に示す図である。
【0011】
図4は、製品デザインが、カスタマイズ可能な3D製品デザインを本明細書に記載の1つ以上の実施形態に応じて作成する処理を示すフローチャートである。
【0012】
図5は、3Dプリントされるオブジェクトに対して個人の特徴をカスタマイズするために人間の三次元スキャンを作成するのに適した環境の一例を示す図である。
【0013】
図6は、メガネに関する特注デザイン、フィッティングおよび製造に用い得る人間の顔の3Dスキャンの一例を示す図である。
【0014】
図7A〜7Bは、メガネについて規定され得る1つのカスタマイズ可能な構成を例示する図である。
【0015】
図8A〜8Bは、メガネについて規定され得る別のカスタマイズ可能な構成を例示する図である。
【0016】
図9A〜9Bは、装着者の個人的特徴に合致させるために如何にメガネの両サイドに対して、異なるカスタマイズを行うかの一例を示す図である。
【0017】
図10は、図7〜9に示す各カスタマイズを実現するための規定可能なスライダプロパティの一例を示す図である。
【0018】
図11A〜11Bは、腕時計のデザインに対して行えるカスタマイズの一例を示す図である。
【0019】
図12は、製品設計者が現有の3D製品デザインに新たなカスタマイズ領域を追加する処理を示すフローチャートである。
【0020】
図13A〜13Eは、図12の処理の実行に用い得るグラフィカルユーザインターフェースの一例を示す図である。
【0021】
図14は、末端ユーザが1つ以上の実施形態に従い、製品のデザインを自分の個人仕様に応じて修正する処理を示すフローチャートである。
【0022】
〔発明の実施形態の詳細な説明〕
本発明の実施形態は、ユーザが、メーカーによって規定および制限された修正仕様に応じて、例えばメガネや腕時計などのオブジェクトを3Dプリントすることが可能となるシステムおよび方法に関する。これらの修正仕様は、修正されるデザインの可プリント性に関するファクタに基づき、メーカーによって制限されてもよい。メーカーは、例えば、本明細書に記載のシステムおよび方法を利用し、プリント不可能なデザインを招来し得る特殊なデザイン修正について限度を決定してもよい。一部の実施形態において、修正仕様を基礎デザイン上の領域として規定してもよい。この領域およびそれに関する修正制限は、互に関連付けられていてもよい。この相互関係に基づき、それぞれの領域の修正制限を、他の領域に対して行われた修正に連動して更新してもよい。したがって、本明細書に記載の実施形態によれば、設計者およびメーカーは、顧客好みの風格および/または身体的特徴に基づく所望製品の可カスタマイズ性を顧客に提示できると同時に、全体上の美の性質および機能性の工夫が損なわれないようにデザインを全体として十分に管制できる。
【0023】
図1Aは、各実施形態の実現に適したコンピュータネットワーク環境100を例示している。ネットワーク環境100はコンピュータネットワーク102を含む。コンピュータネットワーク102は、任意の様々な形式であってもよく、パブリックおよび/またはプライベートネットワークからなる様々な組み合わせであってもよい。一部の実施形態において、コンピュータネットワーク102はインターネットであってもよい。別の実施形態において、コンピュータネットワーク102は、インターネットと、遠隔通信ルーティング設備または別の手段を介してインターネットとデータ通信を行う1つ以上のプライベートコンピュータネットワークと、からなる組み合わせであってもよい。さらに別の実施形態では、コンピュータネットワークは、専有プロトコルを用い、ネットワーク機器間でデータの送受信を行う純プライベートネットワークであってもよい。
【0024】
また、コンピュータネットワーク環境100は、製品デザインプラットフォーム104を含んでもよい。一例として、製品デザインプラットフォーム104は、製品の設計者および/またはメーカーと対応付けられており、製品の設計者および/またはメーカーが自家製品の三次元デザインを作成するためのコンピューティング環境を提供している。これらのデザインは、設計された製品を3プリントのような付加的加工技術を用いて作るのに適した方式で、記憶されてもよい。一部の実施形態において、これらのデザインは、3Dプリント可能なSTLファイル方式で記憶されてもよい。但し、他の好適な3Dプリント方式を用いてもよい。
【0025】
また、コンピュータネットワーク環境100は、付加的加工サービス部106を含んでもよい。付加的加工サービス部106は、コンピュータネットワーク102とデータ通信を行ってもよい。付加的加工サービス部には、一例として、3Dプリント可能なファイルに基づく製品加工を可能にする進化型3Dプリント技術が含まれる。一部の実施例において、付加的加工サービス部は、製品デザインプラットフォーム104の所有者から提供されるものであってもよい。また、代替の構成として、付加的加工サービス部は、消費者と対応付けられる3Dプリンターによって実現されてもよい。さらに別の実施形態において、付加的加工サービス部106は、当該サービスを顧客に提供することを専門とする付加的加工サービス提供者から提供されるものであってもよい。
【0026】
また、コンピュータネットワーク環境100は、カスタマイズサービス部120を含んでもよい。カスタマイズサービス部120は、通常、製品デザインプラットフォーム104を介して製品の加工またはデザインを注文しようとする顧客に、カスタマイズサービスを提供する1つ以上のコンピュータシステムという形式であってもよい。一部の実施形態において、カスタマイズサービス部120はデザイン記憶装置108を含んでもよい。デザイン記憶装置108は、製品の設計者がデザイン記憶装置108内に格納した3Dプリント可能なデザインを含んでもよい。後にも詳述するが、デザイン記憶装置108は、STL方式のファイルおよび他方式の3Dプリント可能なファイルを記憶するデータベースと接続されているネットワークという形式であってもよい。
【0027】
また、カスタマイズサービス部120は、アプリケーションサービス部110を含んでもよい。一例として、アプリケーションサービス部110は、デザイン記憶装置108内に記憶されたデザインデータにユーザがアクセスできるように構成されたアプリケーションサーバ上で動作する1つ以上のアプリケーション、という形式であってもよい。後にも補足して詳述するが、アプリケーションサービス部110は、不慣れなユーザであっても3Dプリントデザインに対して所望の修正を行えるようなユーザインターフェースのデータを生成するように構成されてもよい。
【0028】
また、カスタマイズサービス部120は、HTTP/ウェブサービス部112をさらに含んでもよい。一例として、HTTP/ウェブサービス部112は、デザイン記憶装置108内において1つ以上のアプリケーションサービス部110とデータ通信するウェブサーバという形式である。一部の実施形態において、HTTP/ウェブサービス部112は、アプリケーションサービス部へのブラウザ式アクセスと、カスタマイズサービス部120内に備えられているデザインデータと、を提供するように構成されてもよい。また、一部の実施形態において、HTTP/ウェブサービス部112は、既製の(OTS)ソフトウェアコンポーネントを利用してもよい。また、代替の構成として、HTTP/ウェブサービス部112は、特注ウェブインターフェースおよび/または専有ウェブインターフェースを通して実現されてもよい。
【0029】
また、コンピュータネットワーク環境100は、1つ以上の末端ユーザコンピューティング装置114を含んでもよい。一例として、末端ユーザコンピューティング装置114は、設計者および/またはメーカー104によってデザインまたは販売された製品の購入を検討している顧客および/または消費者と対応付けられている。末端ユーザコンピューティング装置114は、様々な形式であり得る。一部の実施形態において、末端ユーザコンピューティング装置は、例えばWindows(登録商標)、Linux(登録商標)、chrome OSまたはMas OSのようなオペレーティングシステムが動作する旧来の個人コンピューティング装置であってもよい。また、末端ユーザコンピューティング装置114は、例えばiOS、Android(登録商標)、Windows mobile(登録商標)などのモバイルオペレーティングシステムが動作する携帯電話機という形式であってもよい。さらに、末端ユーザコンピューティング装置114は、コンピュータネットワーク102に接続するために末端ユーザが使用するタブレットコンピュータ、セットトップボックスコンピュータ、または他のコンピュータプラットフォーム、という形式であってもよい。
【0030】
後にも詳述するが、一部の実施形態およびユーザとしては、加工されるオブジェクトを所定の身体的特徴または属性に一致させるようにカスタマイズすることができる。その目的のために、コンピュータネットワーク環境100は、スキャニング機器116を含んでもよい。スキャニング機器は、一例として、スキャンされたオブジェクトの3D画像を構築するために1つ以上のカメラを用いる3Dスキャナーという形式である。スキャニング機器116の更なる詳細は後述する。
【0031】
図1Bは、本発明の各態様の実行に適したコンピューティング装置130の一例を示している。なお、前述の通り、末端ユーザコンピューティング装置114は様々な形式であり得る。また、コンピュータネットワーク環境100に含まれる他のコンピュータ(ユーザコンピューティング装置114も)も、例えば図1Bに示されたコンピューティング装置130のようなコンピューティング装置の形式であってもよい。コンピューティング装置130はプロセッサ132を含む。プロセッサ132は、中央処理装置(CPU)であってもよく、CPUサービスと、グラフィック処理、統合型ネットワークまたは他の構成などの補助処理との両方を提供するシステムオンチップ(SOC)のような多目的処理装置であってもよい。
【0032】
また、コンピューティング装置130はディスプレイ134を含んでもよい。ディスプレイ134は様々な形式であり得る。一部の実施形態において、ディスプレイはコンピュータ130と一体化されている。また、代替の構成として、ディスプレイ134は、グラフィカルユーザインターフェースに対する情報を出力するように構成された別個ディスプレイ(または複合ディスプレイ)であってもよい。コンピューティング装置130は、さらに出力/入力システム136を含んでもよい。一例として、出力/入力システム136は、ユーザとコンピューティング装置130との対話を可能にする様々な入力デバイスを含む。該入力デバイスは、マウス、キーボード、タッチスクリーン、マイクロフォンなどを含んでもよい。また、一例として、出力/入力システム136は出力コンポーネントを含む。出力コンポーネントは、ディスプレイ134、何らかの接触フィードバックメカニズム、スピーカのような音声出力デバイス、または他の形式の出力デバイスであってもよい。
【0033】
また、コンピューティング装置130はメモリ138を含んでもよい。メモリ138は、通常、本明細書に記載のシステムおよび方法に関して用いられる情報を格納するためのものである。メモリ138は、何らかの形式のランダムアクセスメモリ(RAM)のような揮発性メモリ140を含み得る。また、メモリ138は、データの永久記憶を実現する不揮発性メモリ142も含み得る。不揮発性メモリ142は、幾つかの形式を採用してもよい。すなわち、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、読出専用記憶装置(ROM)、光学ディスク、または他の形式のうち、1つ以上を採用してもよい。
【0034】
また、コンピューティング装置130はネットワークインターフェース144を含んでもよい。ネットワークインターフェース144は、一例として、何れかの専有コンピュータネットワークプロトコルを介してコンピュータネットワーク102に接続することを実現するコンピュータネットワークインターフェースカードである。また、ネットワークインターフェース144は、コンピューティング装置130における別個のコンポーネントであってもよく、代わりに、処理コンポーネント132の一部であってもよい。さらに、ネットワークインターフェース144は、有線ネットワークインターフェースであってもよく、無線ネットワークインターフェースであってもよい。
【0035】
図1Aを参照して前述したように、ネットワーク環境100はスキャニング機器116を含む。図1Cは、本明細書に記載の各実施形態におけるスキャニング機器116内に含まれてもよい様々なコンポーネントの一例を示すブロック図である。一般的に、スキャニング機器は、目標オブジェクトの3D形状を取得するために用いられる。スキャニング機器116は、商業利用が可能なスキャニング機器、例えば3DMDスキャナー、GOMスキャナー、または注文製スキャナーであってもよい。代替の構成として、スキャニング機器116は、目的に合わせて設計された専門の機器であってもよい。また、スキャニング機器116は、オブジェクトの3Dスキャンを取得する様々な3Dスキャニング技法の何れかを実行してもよい。これらの技法は、接触式のスキャニングを含んでもよい。代わりに、同ベースの3Dスキャナーを用いてもよい。本明細書に記載の一例として、スキャニング機器116は受動スキャニング技法を利用する。
【0036】
図1Cに示すスキャニング機器の一例として、スキャニング機器116は例えばカメラシステム150を含む。カメラシステム150は、様々な視野から画像を獲得するように操作可能な単体カメラを含んでもよい。また、代替の構成として、カメラシステムは、スキャンの目標エリアに関する様々な視角および視野に位置する複数のカメラを含んでもよい。カメラデバイス150によって入手された画像は、メモリ158内に記憶されてもよい。コンピューティング装置130の場合と同様に、該メモリは、揮発性メモリ160および/または不揮発性メモリ162を含んでもよい。また、スキャニング機器160はプロセッサ152を含んでもよい。プロセッサ152は、上記コンピューティング装置130のように標準CPUユニットであってもよく、システムオンチップユニットであってもよい。さらに別の実施例において、プロセッサ152は、画像データの処理およびスキャニング機器の駆動のために設計された1つ以上の専門の処理ユニットを含んでもよい。また、スキャニング機器116は画像処理モジュール154を含んでもよい。画像処理モジュール154は、一例として、カメラから受信した画像を処理し、3Dデザイン方式に変換可能なデータ群を形成するように構成されている。
【0037】
図1Aを参照して前述したように、コンピューティング環境100は、消費者が購入したいオブジェクトの特注デザインを作成することを可能にするカスタマイズサービス部を含む。図2は、カスタマイズサービス部120の一部を構成するデザイン記憶装置108をより詳細に示す図である。デザイン記憶装置108には製品情報201が含まれてもよい。製品情報201は、メーカーおよび/または設計者から購入するのに役立つ一般の製品販売情報という形式であってもよい。例えば、製品情報201は、製品を識別する製品名であってもよい。また、製品情報201は、製品と対応付けられたSKU、価額情報および輸送情報を含んでもよい。製品情報201は、顧客がカスタマイズサービス部120を介して製品に対して行えるカスタマイズに関する記述情報をさらに含んでもよい。
【0038】
デザイン記憶装置108にデザインファイル203が含まれてもよい。デザインファイル203は、例えばSTLファイルのようなオリジナルの生3Dデータの形式を採ってもよい。このSTLファイル(または3Dデザイン用の別のファイル方式)は、製品情報201内に含める製品基礎デザインとして、デザイン記憶装置108へアップロードされてもよい。また、デザインファイル203は、当該デザインファイルと対応付けられる製品がカスタマイズサービス部120経由で販売できるように、製品の設計者および/またはメーカーからアップロードされてもよい。デザイン記憶装置108にはカスタマイズデータ205が含まれてもよい。カスタマイズデータ205は、通常、各々のデザインファイル203を如何に消費者の好みに応じて修正およびカスタマイズできるかを規定するデータである。特に、カスタマイズデータ205は、デザインと対応付けられた製品のサイズ、間隔、および他の寸法を末端ユーザが修正することが許される様々なカスタマイズ領域を規定するものであってもよい。
【0039】
一例として、カスタマイズデータ205は、可プリント性制限207および領域関係209を含み得る。可プリント性制限207は、通常、プリントが完了できなくなるような悪影響を特定のデザインに与えずに当該デザインに対して行える変更を規定するものである。一部の実施形態において、可プリント性制限は、通常の設計プロセスの一部として、製品のメーカーおよび/または設計者から規定されてもよい。また、代替の構成として、可プリント性制限207は、デザインファイル203が最初に記憶されたときに、カスタマイズサービス部120によって規定されてもよい。
【0040】
前述したように、カスタマイズデータ205は領域関係209を含んでもよい。領域関係209は、通常、異なるカスタマイズ領域間の関係を規定するデータ群という形式であってもよい。例えば、領域関係209は、カスタマイズデータ205のうち、1つの指定領域に対して修正が行われると、該修正のデータに反応して自動的に別の領域に対して変更が行われるように規定されたものであってもよい。また、領域関係209は、特定のデザインファイル203と対応付けられた可プリント性制限207に衝突せずにより多くの有効なカスタマイズを行う末端ユーザ可用性の実現に用いてもよい。
【0041】
図1Aを参照して上述したように、カスタマイズサービス部120はアプリケーションサービス部110を含んでもよい。図3は、アプリケーションサービス部110をより詳細に示す図である。アプリケーションサービス部110は、カスタマイズモジュール302を含んでもよい。一例として、カスタマイズモジュール302は、デザインファイル203と対応付けられ且つカスタマイズデータ205に基づく所望の特定カスタマイズを末端ユーザが入力することが可能となるユーザインターフェースを生成するように構成されている。カスタマイズモジュールは、製品の視覚的3D描写をデザイン修正用のGUI要素と共に表示するグラフィカルユーザインターフェース(GUI)であってもよい。これらのGUI要素は、ユーザが自分好みのデザインに応じてデザインの外観サイズを変更することが可能となる直線状スライダを含み得る。一例として、カスタマイズモジュールは、デザインファイル203およびカスタマイズデータ205内に規定された情報に基づき、GUIおよびGUI要素を生成する。
【0042】
アプリケーションサービス部110は、ユーザアカウント管理モジュール304を含んでもよい。ユーザアカウント管理モジュール304は、所定のユーザが1つ以上の実施形態に従って自分のデザインおよび好みを管理することを可能にするものであってもよい。前述したように、一部の実施形態において、ユーザは、アパレルおよび/または例えば時計やメガネのようなアクセサリの3Dデザインをカスタマイズすることができる。ユーザが3Dデザインをカスタマイズすることを可能にすることで、ユーザが自分の美感に合うデザインを作成することが可能になる。さらに、自分に関する身体部位の3Dスキャンを用いて自分のデザインをカスタマイズする可用性をユーザに提供することで、ユーザは、より良く合致した製品を作製することが可能になる。
【0043】
ユーザアカウント管理モジュール304は、末端ユーザが製品を自分の身体的属性または特徴により良く合致させることが可能となるデータを記憶するように構成されてもよい。また、この構成の一部として、ユーザアカウント管理モジュール304にはスキャニングデータ306が含まれてもよい。スキャニングデータ306は、ユーザに対応する身体部位の3Dスキャンと対応付けられた情報を含んでもよい。3Dスキャンは、図1Cを参照して前述したスキャニング機器116を用いて行ってもよい。スキャニングデータは、例えば、ユーザの顔および/または頭と対応付けられた3Dスキャニングデータを含んでもよい。後にも詳述するが、該3Dスキャニングデータは、ユーザが自分の身体的特徴に最も合致するメガネのために3Dデザインファイルを修正することができるようなものであってもよい。また、スキャニングデータ306は、ユーザの手または手首と対応付けられた3Dスキャニングデータを含んでもよい。この手/手首のスキャニングデータは、ユーザが、カスタマイズサービス部120を用いて腕時計バンドをカスタマイズする補助として用いられてもよい。
【0044】
また、ユーザアカウント管理モジュール304には、デザインカスタマイズデータ308が含まれてもよい。デザインカスタマイズデータ308は、通常、加工されるべきオブジェクトについてユーザが過去に行った3Dデザイン修正と対応付けられたデータを含んでもよい。また、デザインカスタマイズデータ308は、通常、システムに登録されたユーザがデザインのカスタマイズを再利用することが可能となるデータ、または、ユーザが同タイプ製品の将来のカスタマイズを指定しやすいようなデータであってもよい。
【0045】
図4は、カスタマイズ可能な3Dデザインを設計者/メーカーが創出する高水準処理を示すフローチャートである。この処理は、設計者/メーカーが製品のデザインを開発し、該デザインと対応付けられるSTLファイルを作成するステップ401から開始する。次に、処理はステップ403に移る。ステップ403では、設計者/メーカーは、カスタマイズが許容される領域を規定する。通常、カスタマイズが許容される領域は、顧客が、自分好みの美感のデザインに合致するカスタマイズを行える一方、オブジェクトと対応付けられた要部デザインおよびブランド特徴を変更できないように、設計者/メーカーから規定されてもよい。
【0046】
メガネの設計者は、例えば、何らかの一般的形状のレンズを有するデザインを作成してもよい。このような形状は、特定のメガネモデルの外見風格にとって重要であるため、設計者は、レンズの形状におけるカスタマイズ領域を設けないように決定してもよい。但し、顧客に合致するメガネを可能な限り確保するために、設計者は、特別の人のために加工されるメガネを、該特別の人と対応付けられた身体的特徴により良く合致させる修正が可能なカスタマイズ領域を規定してもよい。
【0047】
続いて、処理は、デザインのカスタマイズに対する制限を決定するステップ405に移る。一例として、この制限は、修正後のデザインに対する可プリント性に基づくものである。例えば、後に加工されたオブジェクトが固有の構造的欠陥を持ち得るような修正(または、複数の修正による組み合わせ)を禁止する制限を規定してもよい。また、特定の機器による加工に対応する付加的加工サービス部106を用いて修正後のデザインを効率的にプリントすることができなくなるような何らかの修正を制限してもよい。
【0048】
そして、処理は、領域関係を規定するステップ407に移る。領域関係は、1つのカスタマイズ領域が変更されると、対応および/または関連する変更が別のカスタマイズ領域に対して行われるように規定されてもよい。また、1つの特定領域に対して変更が行われたことをトリガーとして上記関連する変更が自動的に発生するように、領域関係を規定してもよい。また、代替の構成として、規定された領域関係に基づいて任意の上記対応する変更をユーザへ提示するように、領域関係を規定してもよい。
【0049】
各々の領域関係が製品の設計者/メーカーによって規定されると、処理は、設計者/メーカーが、カスタマイズ規定の変更をSTLファイルとして保存するステップ409に移る。上記変更が保存されると、変更後のデザインファイルは、カスタマイズサービス部120内のデザイン記憶装置108に伝送されてもよい。こうして、デザインは末端ユーザ/顧客に利用可能となり、該末端ユーザ/顧客は、加工される製品に対して自分だけのデザインをカスタマイズすることができる。
【0050】
上記のように、各実施形態において、末端ユーザは、カスタマイズサービス部122を利用し、自分の身体的特徴に最も合致する3Dプリント可能なデザインをカスタマイズすることができる。一部の実施形態において、消費者は、スキャニング機器160を用い、自分に関する身体部位をスキャンし、自分だけの身体的属性に最も合致するデザインを作成するために該3Dスキャンを利用してもよい。図5は、スキャンサービス部120と共同で使用される3Dスキャニング環境500の一例であり、ユーザ502が3Dスキャニング環境500内において身体的3Dスキャンを取得してもよい。
【0051】
図示のように、3Dスキャニング環境500は、それぞれ異なるコンポーネントを有するスキャニング機器を含む。該コンポーネントは、可動アームに取り付けられた一連のカメラ504を含んでもよい。可動アーム上の該カメラは、標準のパソコンに備えられた制御ソフトおよび/またはハードウェア506で制御してもよく、代わりに、専門のスキャン制御機器を用いて制御してもよい。また、該環境は、映像モニタ508を含んでもよい。映像モニタ508は、ユーザとの対話が可能な出入力機器として用いてもよい。例えば、一部の実施形態において、映像モニタ58は、ユーザが命令等を入力し、また、3Dスキャニング環境500の動作を制御することが可能なタッチスクリーンであってもよい。ユーザ502は、この3Dスキャニング環境500を利用し、自分の身体の指定部位の3Dスキャンを取得すると共に、該スキャンをコンピュータのメモリに保存してもよい。
【0052】
図5に示す例では、ユーザ502は自分の顔および頭が3Dスキャン環境500においてスキャンされている最中である。スキャンが完了すると、ユーザは、該3Dスキャンを、カスタマイズサービス部120のアプリケーションサービス部110内のユーザアカウント管理モジュール304に伝送してもよい。こうして、ユーザは、3Dスキャンをフィッティングプロセスおよびデザイン修正プロセスの一部として用い、特注デザインを作成することができる。一部の実施形態において、ユーザは、メガネの特注デザインを作成する補助として、3Dスキャニングデータを用いてもよい。
【0053】
図6〜10は、メガネの特注デザインの作成に関し、3Dスキャニング環境500を用いて取得された3Dスキャンを利用する方法を例示している。図6は、ユーザの顔の3Dスキャン画像603上に存在するメガネ605を表示した基礎グラフィカルユーザインターフェースを示している。該画像は、ユーザから受信したスキャニングデータ306とデザインファイル203(デザイン記憶装置108内に記憶されたもの)とをカスタマイズモジュール302において結合することで生成され、そしてHTTP/ウェブサービス部203経由で、末端ユーザコンピューティング装置114と対応しているブラウザへ伝送されてもよい。該グラフィカルユーザインターフェースの生成命令がユーザコンピューティング装置114に伝達されると、該コンピューティング装置は、自機ディプレイ上に当該基礎グラフィカルユーザインターフェースを生成してもよい。こうして、末端ユーザは、自分のメガネのデザインに対するカスタマイズ作業を開始することができる。
【0054】
ユーザコンピュータ114上に基礎グラフィカルユーザインターフェースが生成されると、該グラフィカルユーザインターフェースは、該グラフィカルユーザインターフェース上に表示された基礎デザインに対するカスタマイズが行えるように、ユーザに、ユーザのグラフィック顔要素を強調して提供してもよい。図7Aは、メガネを自分の鼻梁に合致させる可カスタマイズ性をユーザに提供するように、グラフィカルユーザインターフェースに対して行われた初期強調を示す一例である。図示のように、グラフィカルユーザインターフェースは、2つのスライダ要素である704Aおよび704Bを含む。スライダ要素704Aおよび704Bは、メガネ603の枠702上に位置してもよい。また、スライダ要素704Aおよび704Bは、基礎デザインの修正において該スライダをどのように調節すればよいかについてのユーザ情報を提供する追加グラフィック表示を含んでもよい。
【0055】
この個別の例では、スライダ704Aには、該スライダを左へ動かしてもよいことを末端ユーザに示す左方向の矢印が付随している。また、このスライダ704Aが左へ動かされたとたんに、矢印は、スライダを左右方向の両方に動かすことができることをユーザに知らせるために、両方向を指示できるように変更されてもよい。同様に、スライダ704Bには、該スライダを右方向に動かしてもよいことを末端ユーザに示す右向きの矢印が付随してもよい。そして、スライダ704Aの場合と同様に、スライダ704Bに付随している右向きの矢印は、スライダが右へ動かされたときに両方向を指すように変更されてもよい。同様に、これにより、スライダを両方向に動かしメガネのデザインを修正してもよいことを末端ユーザに示す。通常、付随する該矢印は、特定製品のデザインファイル203と対応付けられたカスタマイズデータ205に関する所定の詳説をユーザに知らせるために用いてもよい。例えば、矢印は、メガネのデザインにおけるブリッジ部に関する可プリント性制限207を反映し、該ブリッジを例えば広くまたは狭くすることしかできず、垂直方向に長くまたは短くすることができないことを知らせるものであってもよい。
【0056】
図7Aは、「狭いブリッジ」構成上に位置する修正用スライダ704Aおよび704Bが付随している、メガネ603の基礎デザインを示している。末端ユーザは、マウス、タッチスクリーンまたは別の入力機器の何れかを利用して図7Bのスライダを操作してもよい。図7Bは、グラフィカルユーザインターフェース上において両方のスライダを外側方向に移動させるユーザ入力に基づいてブリッジ構成を広くするために、スライダ704Aおよび704Bを動かし再位置付けする方法を例示している。図示のように、ブリッジが末端ユーザの鼻に若干緩く合致するように、スライダ704Aおよび704Bの両方が動かされている。その結果、ユーザは、メガネフレームのブリッジ部に対する自分の修正が如何にメガネの外観、および自分の固有の身体的特徴への合致性に作用するかを、リアルタイムに観察することができる。
【0057】
図8Aは、末端ユーザが末端ユーザコンピューティング装置114上において修正可能な、基礎デザインにおける別の部分を例示している。この個別の例では、メガネフレームにおけるアーム部材802(梁と呼ばれる場合もある)が修正可能である。図示のように、アーム部材802の長さは、末端ユーザが、スライダ要素806を3Dスキャンとして示された顔面のほうへ近づけるようにスライドすることで、カスタマイズすることができる。その結果、末端ユーザは、自分の耳の特定箇所に合致させるようにアーム部材のサイズを決めることができる。図8Bは、スライダ要素806をユーザの顔面のほうへ動かした後のアーム部材802を示している。なお、図8Aおよび8Bの両方にも、アーム部材802の長さ調節およびサイズ決めのために操作可能な追加スライダ要素804が図示されているが、追加スライダ要素804はこの個別の例においては利用されない。
【0058】
カスタマイズサービス部120を介して、メガネのデザインにおける他の外観を修正および/またはカスタマイズすることもできる。図9Aおよび9Bは、ユーザの目の大きさに合うフレームをカスタマイズする方法を例示している。図示のように、図9Aでは、メガネのフレームにおける一方側のレンズ部は、スライダ要素902および904を用いてカスタマイズしてもよい。同様に、メガネのフレームにおける他方側のレンズ部は、別途で、スライダ要素906および908を用いてカスタマイズしてもよい。このようにカスタマイズサービス部120を用いることで、自分だけの身体的属性に基づいた完璧に合致した特注品の可入手性をユーザに提供してもよい。
【0059】
図10は、1つのカスタマイズ領域のプロパティを規定および修正するために用いてもよいグラフィカルユーザインターフェース1000を例示している。この個別の例において、メガネのブリッジ部におけるカスタマイズ領域が示されている。当該カスタマイズ領域は様々なプロパティを含んでもよい。また、この例では、該プロパティは「From」と「To」とからなる値1002を含む。この値は、スライダが移動する軸を規定する2つの3D端点である。また、グラフィカルユーザインターフェース1000は、半径要素1004も含む。該半径要素1004は、「From」と「To」とからなる値1002と組み合わせることで、3D空間上の円柱を規定する。規定された円柱は、オブジェクト上のユーザ修正範囲を提供するものである。また、グラフィカルユーザインターフェース1000は、漸減ファクタ(decay factor)値1006を含んでもよい。一例として、該漸減ファクタ値は、ミリメートルで表され、修正後の範囲と残りの未修正範囲との間の滑らかな推移を形成するために用いることができる区間を示すものである。通常、漸減ファクタ値が小さければ、デザインに急な変化が現われる。また、漸減ファクタ値が大きければ、未修正の範囲と修正後の範囲との間に緩やかな推移が現われる。
【0060】
また、グラフィカルユーザインターフェース1000は、三角形管理ファクタ1008を含んでもよい。このファクタは、デザインの変更結果として三角形が大きく変わりすぎる場合に該三角形を細分化するかどうかを含む。この例では、三角形の最大辺長が上限辺長パラメータよりも大きく、または、三角形の半径が下限半径値よりも小さくなる場合、該三角形を分割する。グラフィカルユーザインターフェース1000は、方向選択項目1010を含んでもよい。方向選択項目は、スライダを対称に、または方向性を持つようにするかどうかを決定するために用いられる。典型的には、メガネの例えば鼻辺りに位置するスライダを対称のものとする。また、メガネの羽根等にあたるスライダを例えば単方向のものとしてもよい。
【0061】
上述したように、カスタマイズサービス部120は、ウェアラブル製品の特注デザインをユーザが作成することを可能にするものであってもよい。メガネに加え、カスタマイズサービス部120を介してデザインするのに適した他の製品は、例えば腕時計バンドがある。図11Aは、腕時計バンド1100のカスタマイズおよび/またはサイズ決めを行うためのグラフィカルユーザインターフェースを例示している。図中、腕時計バンド1100は、2つのスライダ要素である1102および1104を有する。腕時計バンド1100のサイズを変更するように、各々のスライダ要素を修正してもよい。なお、この例においては図示されていないが、特定のユーザがデザインをカスタマイズするとき、腕時計バンド1100との合致性を示すために末端ユーザの手首の3Dスキャンを利用してもよいことは理解される。図11Bは、スライダ要素1104をスライダ要素1102から離れるように移動することで腕時計バンドのサイズを増加させた後の腕時計バンド1100を例示している。
【0062】
上述したように、特定オブジェクトの設計者/メーカーは、末端ユーザが該設計者/メーカーから提示された基礎デザインに由来する特注デザインを作成可能なように、カスタマイズ領域を作成してもよい。図12は、新たなカスタマイズ領域(および、該領域に対応付けられたスライダ要素)を作成し、それを基礎デザインに組み込む処理の一例を示すフローチャートである。
【0063】
該処理はステップ1202から開始する。ステップ1202では、設計者/メーカーは、基礎デザインと対応付けられたSTLファイルにアクセスする。次に、ステップ1204において、設計者/メーカーは、カスタマイズ領域を規定する、STLファイルにおける2つの端点を選択してもよい。その後、処理は、設計者/メーカーがカスタマイズ領域を生成し、該カスタマイズ領域と対応付けられるスライダ要素を規定するステップ1206に移る。カスタマイズ領域およびスライダ要素が規定されると、処理は、修正制限を規定するためにスライダ要素を操作するステップ1208に移る。
【0064】
図13A〜13Fは、図12に示された処理の実行に用いてもよいグラフィカルユーザインターフェースの一例を示している。図13Aは、設計者/メーカーがメガネ1300のSTLファイルにアクセスするために用いるグラフィカルユーザインターフェースの一例を示している。図13Bは、2つの端点が選択された後のグラフィカルユーザインターフェースを例示している。図中、該2つの端点は、点1302および1304として識別される。
【0065】
図13C〜13Dは、設計者/メーカーがステップ1206においてカスタマイズ領域を生成し、該カスタマイズ領域と対応付けられるスライダ要素を規定する一例を示している。図13Cに示されるように、前ステップに続き、2つの要素である1306および1308が点1302および1304上に配置されている。要素1306および1308は、図13Dに示された「From」および「To」によって規定される端点である。図13Cに示された円環は、それぞれ要素1306および1308に対応しており、図13Dに示された半径要素で規定される半径を有する。このように、該円環と要素1306および1308との組み合わせにより、図13Dのパラメータで制御される円柱が形成される。
【0066】
規定されたカスタマイズ領域は、作成中のスライダで修正されるのであろう範囲を規定する円柱の内部に存在する三角形を含んでもよい。この個別の例では、移動は対称的移動ではなく、代わりに単一方向に移動する(例えば、メガネの蔓の末端を長くまたは短くする)必要があるため、スライダは「単方向」である。この例において、基礎STLファイル内に含まれた三角形は小さいため、自動的に細分化される必要がない。その結果、図13Dでは、「細分化」というパラメータがオフとなっている。図13Eは、修正制限を規定するためにスライダ要素を操作するステップ1208を例示している。図示のように、要素1306および1308が動かされ、デザイン1300における蔓が長くなっている。
【0067】
図14は、末端ユーザが、カスタマイズサービス部120を用いて製品を加工するために、カスタマイズサービスにアクセスして特注デザインを作成する処理の一例を示すフローチャートである。該処理は、末端ユーザが自分の身体の3Dスキャンを作成するステップ1402から開始する。次に、ステップ1404では、末端ユーザは、アプリケーションサービス部110のユーザアカウント管理モジュール304内の該ユーザのスキャニングデータ306へ、前記3Dスキャンをアップロードする。
【0068】
次に、処理はステップ1406に移る。ステップ1406では、ユーザは、デザイン記憶装置108内から1つの製品を選択する。製品が選択されると、処理は、スキャンされた身体部位を、選択された製品の基礎デザインに重畳する形で、ユーザによってアップロードされた3Dスキャンにおける関連部分を表示するステップ1408に移る。次に、処理は、ユーザが所望のカスタマイズを入力するステップ1410に移る。なお、このカスタマイズは、前文にも詳述したように、可プリント性、デザインの美感などの様々なファクタによって制約されたカスタマイズ領域に基づいてもよい。また、一部の実施形態において、カスタマイズ可能な何らかの領域に対する修正をきっかけに、基礎デザイン上の他エリアに対する変更が自動的に行われてもよい。
【0069】
ユーザが所望のカスタマイズを入力し終えた後、カスタマイズサービス部120は、ステップ1412においてこれらのカスタマイズを、当該ユーザと対応付けられたデザインカスタマイズデータ308へ保存する。そして、処理はステップ1414に移る。ステップ1414では、カスタマイズされたデザインが付加的加工サービス部106へ送信される。カスタマイズされたデザインが付加的加工サービス部106において受信されると、処理は、付加的ファクタリングサービス部6を用い、該カスタマイズされたデザインを加工するステップ1416に移る。
【0070】
このように、図14に示された処理を用いることで、消費者/末端ユーザは、自分の身体的属性を考慮した仕様への可定義性をもって、興味を持った製品のデザインを的確な仕様にカスタマイズすることができる。
【0071】
なお、任意の一実施形態に関して上述した特徴は、単独に用いられてもよく、上述した他の特徴と組み合わせて用いられてもよく、また、他のいかなる実施形態における1つ以上の特徴と組み合わせて用いられてもよく、他のいかなる実施形態によるいかなる組合せと組み合わせて用いられてもよいと理解されるべきである。さらに、本明細書において説明しなかった均等的構成および変更も、添付の請求項によって定義される本発明の範囲から逸脱しない範囲で用いられてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
図1A】本明細書に記載の各実施形態の実現に適したコンピュータネットワーク環境の一例を示すブロック図である。
図1B】本明細書に記載の実施形態の各態様の実行に用い得るコンピューティング装置のブロック図である。
図1C】1つ以上の実施形態に従って用いることが可能なスキャニング機器の一例を示すブロック図である。
図2図1Aに示すデザイン記憶装置をより詳細に示す図である。
図3図1Aのアプリケーションサービス部をより詳細に示す図である。
図4】製品デザインが、カスタマイズ可能な3D製品デザインを本明細書に記載の1つ以上の実施形態に応じて作成する処理を示すフローチャートである。
図5】3Dプリントされるオブジェクトに対して個人の特徴をカスタマイズするために人間の三次元スキャンを作成するのに適した環境の一例を示す図である。
図6】メガネに関する特注デザイン、フィッティングおよび製造に用い得る人間の顔の3Dスキャンの一例を示す図である。
図7A】メガネについて規定され得る1つのカスタマイズ可能な構成を例示する図である。
図7B】メガネについて規定され得る1つのカスタマイズ可能な構成を例示する図である。
図8A】メガネについて規定され得る別のカスタマイズ可能な構成を例示する図である。
図8B】メガネについて規定され得る別のカスタマイズ可能な構成を例示する図である。
図9A】装着者の個人的特徴に合致させるために如何にメガネの両サイドに対して、異なるカスタマイズを行うかの一例を示す図である。
図9B】装着者の個人的特徴に合致させるために如何にメガネの両サイドに対して、異なるカスタマイズを行うかの一例を示す図である。
図10図7〜9に示す各カスタマイズを実現するための規定可能なスライダプロパティの一例を示す図である。
図11A】腕時計のデザインに対して行えるカスタマイズの一例を示す図である。
図11B】腕時計のデザインに対して行えるカスタマイズの一例を示す図である。
図12】製品設計者が現有の3D製品デザインに新たなカスタマイズ領域を追加する処理を示すフローチャートである。
図13A図12の処理の実行に用い得るグラフィカルユーザインターフェースの一例を示す図である。
図13B図12の処理の実行に用い得るグラフィカルユーザインターフェースの一例を示す図である。
図13C図12の処理の実行に用い得るグラフィカルユーザインターフェースの一例を示す図である。
図13D図12の処理の実行に用い得るグラフィカルユーザインターフェースの一例を示す図である。
図13E図12の処理の実行に用い得るグラフィカルユーザインターフェースの一例を示す図である。
図14】末端ユーザが1つ以上の実施形態に従い、製品のデザインを自分の個人仕様に応じて修正する処理を示すフローチャートである。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図12
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E
図14