(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の態様及び利点は、部分的には以下の説明に記載されるか、または明細書の記載から明らかであるか、または本発明の実施を通して理解することもできよう。
【0006】
一態様では、本発明は、輸液アセンブリの状態を通知するためのシステムに関する。前記システムは、エラストマーポンプであって、ある体積の流体を受け取るためのチャンバと、前記チャンバが流体を受け取るときに膨張し、前記チャンバが流体を分配する際に収縮するように構成された外側層と、前記チャンバ内の流体の体積の変化を知らせるために前記外側層に設けられた受動的なインジケータとを含む、該エラストマーポンプを含む。前記システムは、画像キャプチャ装置と、処理システムとを更に備える。前記画像キャプチャ装置は、前記ポンプの画像をキャプチャするように構成され、前記処理システムは、前記画像を処理して、輸液アセンブリの状態を前記処理システムのユーザに知らせるように構成される。
【0007】
いくつかの実施形態では、前記システムは、前記ユーザに情報を提供するためのディスプレイを更に含む。
【0008】
前記処理システムは、前記ディスプレイ上にガイドを表示して、前記ユーザが前記画像キャプチャ装置を利用して画像をキャプチャするのを助け得る。更に、様々な実施形態では、単一の装置が、前記画像キャプチャ装置と前記処理システムとを含み得る。
【0009】
更に別の実施形態では、前記ポンプ上に設けられた前記インジケータは、前記外側層の上に印刷されたインクを含む。前記インジケータは、記号、図形、テキスト、または他の視覚的または光学的特徴であり得る。いくつかの実施形態では、前記インジケータは、前記外側層が膨張するにつれてサイズが大きくなり、前記外側層が収縮するにつれてサイズが小さくなる。
【0010】
代替的または追加的に、前記ポンプは、前記チャンバを画定するブラダを更に含む。前記外側層は、前記ブラダを外囲し得る。いくつかの実施形態では、第1のインジケータがブラダに設けられ、前記外側層に設けられた前記インジケータが第2のインジケータであり、前記第1のインジケータ及び前記第2のインジケータは、前記チャンバ内の流体の体積の変化を知らせるべく整列するように構成され得る。
【0011】
別の態様では、本発明は、輸液アセンブリのためのエラストマーポンプの状態を伝達するための方法に関する。
【0012】
前記方法は、ポンプの画像をキャプチャするステップと、前記画像を処理するステップと、前記ポンプの状態をユーザに伝達するために前記ポンプの前記ユーザに対し情報を表示するステップとを含む。
【0013】
様々な実施形態では、前記ポンプが、ある体積の流体を受け取るためのチャンバと、前記チャンバが流体を受け取るときに膨張し、前記チャンバが流体を分配する際に収縮するように構成された外側層と、前記チャンバ内の流体の体積の変化を知らせるために前記外側層に設けられた受動的なインジケータとを含む。
【0014】
他の実施形態では、前記画像をキャプチャするステップが、前記ポンプの外側層上のインジケータの画像をキャプチャするステップを含む。更に別の実施形態では、前記画像を処理するステップが、前記画像と記憶された画像とを比較するステップを含む。
【0015】
代替的または追加的に、伝達される前記状態は、前記ポンプの容積の変化である。いくつかの実施形態では、例示的な方法では、単一の装置が、画像のキャプチャを行い、前記画像を処理し、情報をユーザに表示する。更に別の実施形態では、前記画像をキャプチャするステップが、画像をキャプチャするように構成されたユーザ装置のディスプレイ上に表示されたガイドとポンプを位置合わせするステップを含む。
【0016】
更に別の態様では、本発明は、輸液アセンブリのためのエラストマーポンプに関する。前記ポンプは、ある体積の流体を受け取るためのチャンバと、前記チャンバが流体を受け取るときに膨張し、前記チャンバが流体を分配する際に収縮するように構成された外側層と、前記外側層に設けられたインジケータとを含む。前記インジケータは、前記チャンバ内の流体の体積の変化を知らせるために前記外側層に設けられた受動的なインジケータである。
【0017】
前記エラストマーポンプのいくつかの実施形態では、 前記インジケータは、前記外側層の上に印刷されたインクを含む。様々な実施形態では、前記インジケータは、記号、図形、テキスト、または他の視覚的または光学的特徴である。前記インジケータは、前記外側層が膨張するにつれてサイズが大きくなり、前記外側層が収縮するにつれてサイズが小さくなり得る。いくつかの実施形態では、前記ポンプは、前記チャンバを画定するブラダも含み、前記外側層は、前記ブラダを外囲する。第1のインジケータがブラダに設けられ、前記外側層に設けられた前記インジケータが第2のインジケータである。前記第1のインジケータ及び前記第2のインジケータは、前記チャンバ内の流体の体積の変化を知らせるべく整列するように構成され得る。
【0018】
本発明のこれらの及び他の特徴、態様、及び効果は、以下の説明及び添付の特許請求の範囲の請求項の記載を参照することにより、よりよく理解されるであろう。添付の図面は、本出願の一部を構成し、本発明の実施形態を示し、明細書の記載とともに本発明の原理を示す役割を果たす。
【0019】
当業者に対して本発明の最良の実施の形態を含む本発明の完全かつ可能な開示が、本明細書において添付図面を参照して記載されている。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を詳細に参照するが、1つ以上の実施形態が図面に例示されている。各実施例は、本発明の説明のために提示されたものであり、本発明を限定するものではない。実際には、本発明の範囲または精神から逸脱することなく、様々な変更及び改変を加えた実施形態で本発明が実施可能であることは、当業者には明らかであろう。例えば、ある実施形態の一部として図示または説明される特徴を、他の実施形態とともに使用して更に別の実施形態を生み出すことができる。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内に入るそのような改変及び変形を包含することが意図されている。
【0022】
更に、構成要素の特定の命名、用語の大文字化、属性、データ構造、または他のプログラミングまたは構造上の側面は必須でも重要でもなく、また本発明またはその特徴を実装するメカニズムは、異なる名称、フォーマット、またはプロトコルを有してもよい。また、本明細書に記載された様々な構成要素間の機能の特定の分割は単なる例示であり、必須ではなく、即ち単一の構成要素によって実行される機能は、代わりに複数の構成要素によって実行されてもよく、複数の構成要素によって実行される機能は、代わりに単一の構成要素によって実行されてもよい。
【0023】
図1は、本発明の例示的な実施形態による、例えば患者に流体を分配するための輸液アセンブリの側面図である。図示のように、例示的な輸液アセンブリ100は、上側支持部材104及び下側支持部材106を有するエラストマーポンプ102を含む。輸液アセンブリ100は軸方向Aを定め、下側支持部材106は上側支持部材104から軸方向Aに沿って離間される。
【0024】
より詳細には、ポンプ102は、加圧流体源として機能し、局所麻酔薬のような薬液を保持し、圧力下で流体源を提供するリザーバを画定する。ポンプ102は、チュービングまたは導管108を通して薬液を押し出す。導管108は、薬液を創傷部位の神経束または患者Pの血流に送達するための連続流路110を形成する。図示された例示的な実施形態では、チュービングまたは導管108は、患者Pに薬液を送達するカテーテル112に連続流路110を接続する出口(図示せず)を画定する。そのような実施形態では、導管108及びカテーテル112は、ポンプ102から患者Pへの連続流路110を共に画定することができる。
【0025】
更に、いくつかの実施形態では、輸液アセンブリ100は、ボーラス送達を提供するように構成され得る。そのような構成では、導管108は、連続流路即ち一次流路と制御されたボーラス流路(図示せず)とに分割されてもよい。従って、薬液は、ポンプ102から連続流路即ち一次流路を介して、または制御されたボーラス流路を介してボーラス送達システムから、患者Pの創傷部位の神経束または血流に送達され得る。
【0026】
ポンプ102は、好ましくは、約10〜15psiの圧力下で約100〜600mlの体積の流体を収容する。より詳細には、ポンプ102は、軸方向Aに沿って上側支持部材104と下側支持部材106との間に延びる内側コア116を有する。内側コア116は、外側層120内のエラストマーブラダ118によって外囲されている。内側コア116は、好ましくは、例えば、ブラダ118を流体で満たすための入口ポート122と、例えば流体をブラダ118から流路110を通って患者Pに分配するために、導管108と連通している出口ポート124とを備えている。流体はエラストマーブラダ118内で加圧状態下に保持され、エラストマーブラダ118から出口ポート124を通って導管108に流れ、好ましくは制御された予測可能な流量で流れる。或いは、導管108は、流れ制限器として機能するようなサイズにすることができる。更に、エラストマーブラダ118は、好ましくは、当技術分野で周知の様々なエラストマー組成物を含み得る弾性材料から構成され、そのようなエラストマー組成物としては、加硫合成ポリイソプレン、天然ラテックス、天然ゴム、合成ゴム、シリコーンゴムなどが挙げられる。
【0027】
例示的なポンプは、米国特許第7959623号明細書(特許文献1)及び米国特許第5254481号明細書(特許文献2)に記載されており、これらの文献の内容はこの引用により本明細書の一部とする。様々な他の従来のポンプも使用することができる。例えば、米国特許第5080652号明細書(特許文献3)及び米国特許第5105983号明細書(特許文献4)に記載されているポンプを使用することができ、これらの文献の内容はこの引用により本明細書の一部とする。当業者には理解されるように、他の製造業者によって提供される他の適切な電子的または機械的ポンプも同様に使用され得る。
【0028】
図2A〜
図2Dを参照すると、輸液アセンブリ100の図示された実施形態において、ブラダ118は、上側支持部材104から下側支持部材106まで延び、周方向Cを定める。流体がブラダ118によって画定されたチャンバ126(
図1)内に受け入れられると、ブラダ118は、
図2Aに示すような概ね収縮した位置から
図2Dに示すような概ね膨張した位置へと膨張する。即ち、ブラダ118は膨張可能であり、流体が入口ポート122を介してチャンバ126内に導入されると収縮位置から膨張位置まで膨張する。更に、流体がチャンバ126から出口ポート124を通って導管108によって画定された流路110に分配されると、ブラダ118は膨張位置から収縮位置に収縮する。より詳細には、収縮位置にあるブラダ118は、略円筒形の形状、第1の外周及び第1の体積V1を有する。膨張位置では、ブラダ118は略球形、第2の外周及び第2の体積V2を有する。第2の体積V2は、第1の体積V1より大きい。当然ながら、ブラダ118は、他の形状を有することもできるが、その形状にかかわらず、ブラダ118は、収縮位置よりも膨張位置において、より大きい体積を有する。
【0029】
図1に示すように、ポンプ102は、ブラダ118がポンプ102の内側層となるようにブラダ118を外囲する外側層120を有する二層ポンプであってもよい。従って、外側層120は、内側層、ブラダ118から半径方向外側に配置される。チャンバ126が流体を受け取り、分配すると、外側層及び内側層の両方が膨張及び収縮し得る。より具体的には、ブラダ118は、流体がチャンバ126内に受容されるときに膨張し、またブラダは、そのブラダ118が膨張するときに外側層120に対して膨張し、外側層を膨張させることができる。同様に、流体がチャンバ126から排出されてブラダ118が収縮すると、外側層120が収縮する。一部の実施形態では、ブラダ118が完全に収縮即ち空になると、外側層120は比較的緩くなり得る。即ち外側層120は、ブラダ118の体積及び/または外周の全体に対して、ブラダ118の形状に完全に一致しない場合がある。むしろ、ブラダ118が空であるか、または比較的小さい容積を有する場合、外側層120は、ブラダ118の周りを緩く取り巻く構成となり得るが、ブラダ118内の流体の体積が増加しブラダ118が膨張するにつれて、外側層120はブラダ118の形状に一層良く一致し、ブラダ形状、体積及び/または外周をより堅くまたは密接した状態でトラッキングし得る。
【0030】
更に、一部の患者は、様々な材料、例えばラテックスに敏感で、そのような材料から輸液アセンブリ100の構成要素を形成することが望ましくないことがあり得ることは理解されよう。一実施形態では、ブラダ118(内側層)はラテックス材料を含み、外側層120は、患者Pが接触し得るポンプ102の部分が膨張可能な非ラテックス材料を含みものとし、そのような部分がラテックス材料を用いて作製されないようにする。他の実施形態では、他の材料を使用することができ、ブラダ118及び外側層120は、任意の適切な材料から作製され、任意の適切な構成を有することができる。
【0031】
図2A〜
図2Dに示すように、ブラダ118の体積の変化を示すために、インジケータ128を外側層120に設けることができる。例えば、インジケータ128は、外側層120上に印刷、ペイント、塗布、または他の方法で付与される記号、図形、テキスト、または他の視覚的または光学的特徴であり得る。
図2A〜
図2Dに示すように、インジケータ128は、外側層120に印刷された、または外側層120を形成する材料に組み込まれた、記号、より具体的にはプラス記号(「+」)である。即ち、インジケータ128は、外側層120の外面上に設けられても、または外側層120を形成する材料内に埋め込まれてもよい。
図2Aでは、チャンバ126は本質的に空であり、即ちごくわずかな量の流体しか含んでおらず、ブラダ118は、最小体積を有し、外側層120が最も収縮した状態即ち最小状態にある。連続した
図2B、
図2C及び
図2Dに示されるように、チャンバ126は、本質的に満杯になるまで、即ち
図2Dに示すように、患者Pへの輸液のためにチャンバが受容すべき量または体積の流体を受け取るまで流体で満たされる。即ち、いくつかの輸液手順では、チャンバ126は流体で完全に満たされず、チャンバ126が収容することができる最大量または最大容積よりも少ない量または容量の流体が、患者に分配するためにチャンバに収容され得る。しかし、他の注入手順では、チャンバ126は、患者に分配するために最大量または最大体積の流体を受け取ることができる。
【0032】
図2A〜
図2Dに示すように、チャンバ126が流体で満たされるとブラダ118及び外側層120はそれぞれが膨張するが、ブラダ118及び外側層120は必ずしも同じ瞬間に膨張を開始したり、同じ速度で膨張したりする必要はない。外側層120が膨張するにつれて、外側層120上に設けられたインジケータ128もまた膨張する。
図2A〜
図2Dに示す例示的な実施形態では、インジケータ128はプラス記号(「+」)であり、プラス記号は略軸方向A及び周方向Cに沿って延びるものであり、チャンバ126内へ流体が導入されると、プラス符合が軸方向A及び周方向Cに沿ってサイズが変化する。従って、インジケータ128のサイズの変化は、輸液アセンブリ100のユーザにブラダ118の体積の変化を知らせ、それにより、ブラダ118(より具体的には、ブラダ118によって画定されたチャンバ126)が、患者に分配するための流体で満たされていることをユーザに示す。
【0033】
図3A〜
図3Dに示すように、ブラダ118からの流体の分配、
図2A〜
図2Dに示す充填プロセスとは逆のプロセス即ち反対のプロセスもまた、インジケータ128によって視覚的に表示することができる。より詳細には、流体がチャンバ126から、例えば出口ポート124を通って分配されると、ブラダ118及び外側層120はそれぞれ収縮するが、このときそれぞれが同時に収縮を開始する必要はなく、同じ速度で収縮する必要もない。いずれにしても、流体がブラダ118のチャンバ126から患者Pに分配されると、チャンバ126は充填状態から空状態に移行し、ブラダ118が充填体積から空体積に移行する。チャンバ126及びブラダ118から液体が流出し、外側層120が収縮するにつれて、外側層120上のインジケータ128は収縮即ち小さくなる。
図3A〜
図3Dに示す例示的な実施形態では、インジケータ128はプラス記号(「+」)であり、流体がチャンバ126から流出するにつれて、プラス記号は略軸方向A及び周方向Cに沿って収縮し、軸方向A及び周方向Cに沿ってサイズが変化する。従って、インジケータ128のサイズの変化は、輸液アセンブリ100のユーザにブラダ118の体積の変化を知らせ、それにより、ブラダ118(より具体的には、ブラダ118によって画定されたチャンバ126)が、患者Pに流体を分配していることをユーザに示す。
【0034】
いくつかの実施形態では、チャンバ126内の流体は、比較的低流量、例えば約0.5〜約14立方センチメートル毎時の流量で分配することができるが、他の流量も同様に使用することができる。流体がこのような低流量でブラダ118から分配されるとき、ユーザにとって、例えばインジケータ128のようなインジケータなしでポンプ102の観察によって流体が流れていることを知覚することは困難であり得る。しかし、インジケータ128を組み込むことによって、ブラダ118の体積の変化の視覚的表示は、他の表示より知覚し解釈し易くなり、その結果ユーザは、たとえ流量が比較的低い場合であっても、流体がブラダ118から流れていることを知覚することができる。
【0035】
図2A〜
図2D及び
図3A〜
図3Dではプラス記号(「+」)として示されているが、インジケータ128は、外側層120及び/または輸液アセンブリ100の他の実施形態においては、他の形態、形状、または構成を有してもよいことは理解されよう。また、他の実施形態では、インジケータ128は、外側層120上の他の位置に設けられてもよい。即ち、
図2A〜
図2D及び
図3A〜
図3Dでは、外側層120の軸方向中間点にほぼ位置するインジケータ128として示されているが、他の実施形態では、インジケータ128は、外側層120上のより高い軸方向位置またはより低い軸方向位置に設けられてもよい。いくつかの実施形態では、例えばインジケータ128がユーザの視角または位置に関係なく視認可能となるように、複数のインジケータ128を外側層120に設けることができる。
【0036】
図4A〜
図4Cを参照すると、本発明の別の例示的な実施形態が示されている。
図4A〜
図4Cに提示されているように、外側層120は、例えば、流体がブラダ118から患者Pに流れているか否かを視覚的または光学的に示すべく、ブラダ118の体積の変化を知らせるための色及び/またはパターンが変化するインジケータ128を含み得る。より具体的には、第1のインジケータ128aがブラダ118に設けられ、第2のインジケータ128bが外側層120に設けられ得る。第1のインジケータ128aは、第1の色及び/またはパターン130aを有し、同様に、第2のインジケータ128bは、第1の色及び/またはパターン130bを有する。第2のインジケータ128bは、輸液アセンブリ100のユーザが目視可能であることが理解されよう。チャンバ126が
図4に示すように流体で満たされると、第1のインジケータ128a及び第2のインジケータ128bは、第2のインジケータ128bの第1の色/パターン130bがユーザに目視可能となるように、分離または非整列にすることができる。しかし、チャンバ126が満たされると、第1及び第2のインジケータ128a、128bは、一緒にされるかまたは整列されて、第2の色及び/またはパターン132を輸液アセンブリ100のユーザに表示する。第2の色/パターン132は、チャンバ126が患者Pに分配されるべき流体で満たされていることを示す。流体が分配のためにチャンバ126から患者Pに流れるとき、ブラダ118と外側層120は分離し、即ち整列しなくなり、依然としてユーザから目視可能である外側層120上の第2のインジケータ128bの色及び/またはパターンは、第1及び第2のインジケータ128a、128bが整列されたときに表示される第2の色及び/またはパターン132から第1の色及び/またはパターン130bに変化し、それによって流体がチャンバ126から分配されていることを知らせる。
【0037】
第1のインジケータ128aは青色、即ち第1のインジケータ128aの第1の色130aは青色であってもよく、第2のインジケータ128bの第1の色130bが黄色となるように第2のインジケータ128bは黄色であり得る。第1のインジケータ128a及び第2のインジケータ128bが一緒にされ及び/または整列されると、青色及び黄色の第1及び第2のインジケータ128a、128bは緑色に現れ、即ち、このような実施形態では第2の色132は緑色に現れる。流体がチャンバ126から分配されると、ブラダ118と外側層120とが分離し、第2の色132(緑)はもはや目視できないが、第2のインジケータ128b(黄色)の第1の色130bが再びユーザに目視されることになる。
【0038】
第1及び第2のインジケータ128a、128bは、他の実施形態において、他の色、パターン、形態、形状、または構成を有してもよいことを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態では、第1のインジケータ128aが第1のパターン130aを有してもよく、また第2のインジケータ128bが第1のパターン130bを有してもよい。ブラダ118が流体で満たされていないとき、例えばチャンバ126が充填されているとき、または流体がチャンバから分配されているとき、第2のインジケータ128bの第1のパターン130bがユーザに見える。ブラダ118が流体で満たされていると、第1のインジケータ128aは第2のインジケータ128bと整列されるか、または一緒にされ、第2のインジケータ128bの第1のパターン130bではなく第2のパターン132がユーザに見える。
【0039】
また、他の実施形態では、第1及び第2のインジケータ128a、128bは、輸液アセンブリ100の他の位置に設けられてもよい。即ち、
図4A〜
図4Cでは、ブラダ118及び外側層120の軸方向中間点にほぼ位置する第1及び第2のインジケータ128a、128bとして示されているが、他の実施形態では、第1及び第2のインジケータ128a、128bは、ブラダ118及び外側層120上のより高い軸方向位置またはより低い軸方向位置に設けられてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、ユーザの視角または位置に関係なく、インジケータ128がユーザに視認可能となるように、複数の第1のインジケータ128a及び複数の第2のインジケータ128bが設けられてもよい。
【0040】
図2A〜
図2D及び
図3A〜
図3Dに示す実施形態と同様に、
図4A〜
図4Cの例示的な実施形態のチャンバ126内の流体は、比較的低流量、例えば約0.5〜約14立方センチメートル毎時の流量で分配され得るが、他の流量も同様に使用され得る。このような低流量で流体がブラダ118から分配されるとき、ユーザにとって、例えばインジケータ128のようなインジケータなしでポンプ102の観察によって流体が流れていることを知覚することは困難であり得る。しかし、第1のインジケータ128a及び第2のインジケータ128bを組み込むことによって、ブラダ118の体積の変化の視覚的表示は、他の表示よりも知覚し解釈し易くなり、その結果ユーザは、たとえ流量が比較的低い場合であっても、流体がブラダ118から流れていることを知覚することができる。
【0041】
図5A及び
図5Bを参照すると、一実施形態では、画像キャプチャ装置140及び処理システム142を、輸液アセンブリ100とともに使用することができる。画像キャプチャ装置140及び処理システム142により、例えば、ポンプ102の体積、平均流量、及び注入手順の完了予定時刻など、輸液アセンブリ100に関する複数の情報をユーザが受信可能にすることができる。
図5A及び
図5Bを参照すると、画像キャプチャ装置140及び処理システム142は、ディスプレイ146を有するスマートフォン144(即ち、無線モバイルユーザデバイス)という単一の装置に組み込まれている。例えば、スマートフォン144の画像キャプチャ機能及びディスプレイ146を利用して、ユーザは、ポンプ102の画像を取り込む(即ち、写真を撮る)ことができ、次に、スマートフォン144の処理システム142が、ポンプ102の動作に関する1つ以上の情報を供給することができる。
【0042】
図5A及び
図5Bに示すように、処理システム142は、1つ以上のガイド148を表示することによって、ユーザがポンプ102の画像を取り込むのを助けるソフトウェアアプリケーションまたはアプリを利用することができる。つまり、ユーザは、スマートフォン144などのユーザのデバイス上でアプリを開くか、またはアクティブにすることができる。次に、例えば、特定のモードまたは機能の選択時に、アプリは、ディスプレイ146上にガイド148を表示することができる。次いで、ユーザは、ガイド148を利用して、スマートフォン144の画像キャプチャ装置140の視野内にポンプ102を配置することができる。ガイド148は、例えば、インジケータ128のようなポンプ102の動作状態を決定するために処理システム142に必要なポンプ102に関連する特徴を含むポンプ102の画像をユーザがキャプチャするのを助けることができる。例えば、ユーザがポンプ102の上側支持部材104及び下側支持部材106をキャプチャしない場合、処理システム142は、ポンプ102の動作状態を正確に評価するために使用可能な画像を有すると判定できない可能性がある。従って、ガイド148は、ユーザがポンプ102の有用な画像、例えばポンプ102の外側層120上のインジケータ128の画像をキャプチャするのを確実にするのに役立つ。しかし、
図5Bは、上側支持部材104と下側支持部材106との間に延在する外側層120の画像のキャプチャを示すが、いくつかの実施形態では、ユーザは上側支持部材104と下側支持部材106をキャプチャする必要はない。それにもかかわらず、インジケータ128を使用してポンプ102の動作状態を判定することができる実施形態では、ポンプの静的な即ち変化しない部分を、例えばポンプの連続的な画像を比較するための基準点としてキャプチャすることが有用である。
【0043】
処理システム142は、ユーザによってキャプチャされた画像に基づいて、ユーザが画像をキャプチャしたときのポンプ102の体積を計算し、スマートフォン144のディスプレイ146を介してユーザに体積情報を表示することができる。処理システム142はまた、注入手順を完了するために必要とされる例えば開始体積及び/または時間間隔などの他の情報をディスプレイ146上に表示することができ、これによりポンプ102が作動し、流体がブラダ118から流れることをユーザに警告する及び/または再確認させることができる。いくつかの実施形態では、処理システム142は、例えばスマートフォン144の視覚信号及び/または可聴信号を介して、様々な時間間隔でポンプ102の画像をキャプチャするようにユーザに促すことができる。経時的に画像をキャプチャすることにより、処理システム142がポンプ102の動作に関するより多くの情報及び/またはより正確な情報を提供するのを助けることができる。一例として、ある時間間隔にわたって撮像されたポンプ102の複数の画像を比較することにより、処理システム142が、流体がポンプ102から許容可能な流量または所望の流量で流れているか否かを判定することが可能になり、そうでない場合には、流路110内の例えば閉塞のような流体流れに問題があるか否かを判定することが可能になる。処理システム142は、画像同士を新たにキャプチャされた画像も含めて互いに比較することができるように、キャプチャされた画像の各々を記憶するように構成することができる。
【0044】
従って、ディスプレイ146は、ポンプ102及び/または輸液アセンブリ100の1つ以上の状態を視覚的に示すことができる。例えば、ディスプレイ146は、流体がポンプ102のチャンバ126から排出または分配されるときなどに、チャンバ126内の流体の体積変化のグラフ表示を提供することができる。代替的にまたは追加的に、ディスプレイ146は、例えば、流量が増加したか、減少したか、または一定のままであるかを示す、チャンバ126からの流体の流量のグラフ表示を提供することができる。他の実施形態では、ディスプレイ146は、ポンプ102からの流体の流量、患者Pへの流体の流量、チャンバ126内に残っている流体の体積、患者Pに分配された流体の体積、及び/または他の数値情報を表示内容に含めることができる。更に他の実施形態では、ディスプレイ146は、流体がポンプ102から流れていること、及び/または目標または所望の流量で患者Pに流れていることを示すことができる。ディスプレイ146は、他の条件の表示や、他の情報の提供もすることもできる。
【0045】
更に、処理システム142は、上記のような画像キャプチャ装置140の機能及びスマートフォン144のソフトウェアアプリケーションなどの1つ以上のソースから提供されるデータ、及び/または介護者または臨床医からの入力を取り入れることができる。次に、処理システム142は、例えば、スマートフォン144のディスプレイ146を使用して、そのようなデータまたはそのようなデータから得られた情報をユーザに表示することができる。例えば、
図6に概略的に示すように、輸液アセンブリ100からのデータまたは情報は、例えば、前述のような通信ネットワークまたは無線リレーまたはモジュールを介して、1つ以上の患者またはユーザデバイス150に送信され、及び/または取り込まれる。ユーザデバイス150は、例えばスマートフォン144のようなインターネット機能を有する携帯または無線移動通信デバイスのようなパーソナルコンピューティングデバイスを含み得る。更なる例として、ユーザデバイス150は、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、または任意の他の適切なパーソナルコンピューティングデバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、各ユーザデバイス150は、1つ以上のプロセッサと、様々なコンピュータ実装機能(たとえば、本明細書に記載の方法、ステップ、計算などを実行する)を実行するように構成される関連メモリデバイスを有する制御回路を含む。本明細書で使用される場合、「プロセッサ」という用語は、コンピュータに含まれるものとして当技術分野で用いられるように集積回路を指すだけでなく、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロコンピュータ、プログラマブル論理コントローラ(PLC)、特定用途向け集積回路、及び他のプログラマブル回路を含む。更にメモリデバイスは、一般に記憶要素を含むことができ、そのような記憶要素としては、限定しないが、コンピュータ可読媒体(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM))、コンピュータ可読不揮発性媒体(例えば、フラッシュメモリ)、フロッピーディスク、コンパクト・ディスク・リード・オンリー・メモリ(CD−ROM)、光磁気ディスク(MOD)、デジタル多用途ディスク(DVD)及び/または他の適切な記憶要素が挙げられる。
【0046】
そのようなメモリデバイスは一般的に、1つ以上のプロセッサによって実装されたときに、制御回路を、様々な機能(限定しないが1つ以上の画像を分析すること、ポンプ102及び/または輸液アセンブリ100の1つ以上の状態を決定すること、または本明細書に記載の他の機能を含む)を実施するように構成する適切なコンピュータ可読命令を記憶するように構成され得る。より具体的には、命令は、制御回路に機能を実行するように構成することができ、そのような機能としては、例えば、様々な入力条件を示す1つ以上のセンサ(例えば、電圧センサ、電流センサ、及び/または他のセンサ)からの信号を直接的または間接的に受信すること、キャパシタバンク電圧を決定すること、キャパシタバンクのプリチャージプロセスを制御すること、及び/または、処理システム142及び/またはユーザデバイス150が本明細書で説明される様々な機能を実行することを可能にする様々な他の適切なコンピュータ実装機能が挙げられる。インタフェースは、制御信号を送受信するための1つ以上の回路、端子、ピン、コンタクト、導体、または他の構成要素を含むことができる。更に、制御回路は、システム内の任意のセンサから送信された信号を、プロセッサによって理解され、処理され得る信号に変換できるようにするセンサインタフェース(例えば、1つ以上のA/D変換器)を含むことができる。
【0047】
ある例示的な実施形態では、コントローラは、機械学習技術を含むコンピュータ実行可能命令を格納するメモリデバイスを有するプロセッサを備え、プロセッサは、命令を実行するように構成される。機械学習技術は、例えば、信号内の雑音の適応型及び非適応型の雑音除去;信号包絡線検出:データスペクトルから異なるポンプパラメータを抽出するためのローパスフィルタ、バンドパスフィルタ、バンドストップフィルタ、及び/またはハイパスデジタルフィルタ;または(例えば、注入手順または複数の注入手順にわたる)異なる個体群及び時間にわたってポンプ動作を特徴付けるための有監督または無監督のクラスタリング(k−平均、ファジィc−平均人工ニューラルネットワーク、サポートベクトルマシン、及び/またはファジーシステムのうちの少なくとも1つを含み得る)のうちの少なくとも1つを含むことができる。従って、一実施形態では、処理システム142は、(例えば、スマートフォン144のディスプレイ146を介して)ポンプ102の画像を経時的にキャプチャし、それにより、所定の時間間隔内でのポンプの変化を測定して、ポンプが作動しているか、意図した通りに作動しているかなどを認識する。更に、経時的なポンプの変化を推定するために、ノルム、二乗平均平方根、歪度、尖度、エントロピーなどのいくつかの統計的及び形態学的特徴を機械学習段階で使用して現在及び過去のポンプ画像を比較することができる。また、機械学習ベースの予測モデルを使用して、例えば注入手順がいつ完了するかを予測することができる。
【0048】
図6を参照すると、いくつかの実施形態では、ユーザデバイス150は、ネットワーク154を介してサーバ152に接続され、少なくとも輸液アセンブリ100との間で情報を供給及び/または受信し、他のアセンブリまたは医療機器も、ユーザデバイス150にデータまたは情報を提供し、及び/またはユーザデバイス150からデータまたは情報を受信することができる。例えば、上述したように、ポンプ102及び/または輸液アセンブリ100の状態をユーザに伝達するためのシステムまたは方法のいくつかの実施形態は、経時的にポンプ102の画像のキャプチャを行い、キャプチャされた各画像を記憶し、新たにキャプチャされた画像即ち現在の画像を1つ以上の記憶された画像と比較する。このような実施形態では、処理システム142は、例えば、前述のメモリデバイスのうちの1つ以上を使用して、キャプチャされた画像を記憶するように構成されてもよく、或いは処理システム142は、ネットワーク154を介してサーバ152と通信して、サーバ上に画像を格納し、別の記憶された画像との比較及び/または新しい画像と比較のために記憶された画像を検索または利用するように構成することができる。他の実施形態では、サーバ152は、他のユーザのポンプまたは例示的なポンプなどの他の注入ポンプの画像を記憶するために使用されてもよく、また処理システム142は、ポンプ102の画像を他の注入ポンプの記憶画像と比較して、ユーザのポンプ102の状態を判定するように構成することができる。いくつかの実施形態では、処理システム142は、ネットワーク154を介してサーバ152と通信して、上述の1つ以上の機械学習技術を実行または可能にするように構成されてもよい。従って、サーバ152は、データ及び/または情報を記憶、アクセス、及び/または処理するための1つ以上のデータベースを備えるか、またはそれらと通信することができる。
【0049】
ネットワーク通信は、1つ以上の様々な形態のネットワーク154を介して情報を送信及び/または受信することを含むことができることを理解されたい。例えば、ネットワークは、ダイヤルインネットワーク、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、広域ネットワーク(「WAN」)、公衆交換電話網(「PSTN」)、インターネット、イントラネット、または他のタイプのネットワークに接続される。ネットワーク154は、任意の数及び/または組み合わせの有線、無線、または他の通信リンクを含むことができる。更に、輸液アセンブリ100のような複数の医療機器または器具は、ネットワーク154を介してサーバ152に接続されて、データまたは情報を提供及び/または受信することができる。例示的な実施形態では、ユーザデバイス150は、ユーザがサーバ152と対話できるようにするインターネットブラウザプログラムなどの1つ以上のコンピュータプログラムを実行するように構成され、ユーザデバイス150は、好ましくは、患者P、医師及び/または介護者に、チャンバ126からの流体の流速、流体の体積の変化などの情報またはデータを提供するためのモニタまたはスクリーンなどのディスプレイ146を含む。
【0050】
いくつかの実施形態では、ユーザデバイス150は、モバイルソフトウェアアプリケーション、即ち、1人以上のユーザからの入力をキャプチャし、1人以上のユーザに出力を提供するように設計されたアプリケーションを利用することができる。例えば、患者Pが、回復プロセスの一部として輸液アセンブリ100の使用を必要とする医療処置の前または後に、そのスマートフォン144にアプリケーションをダウンロードすることができる。アプリの一部の実施形態では、アプリの一部は、患者Pが入力することができるログであってもよく、このようなログの記録内容としては、例えば患者が1日1回または1日にわたって患者の疼痛または相対疼痛レベルを評価すること、患者の知覚した即ち主観的な回復レベルを評価すること、患者の活動レベルを表示すること、患者のポンプ102の画像をキャプチャすることなどが挙げられるが、これらに限定されない。アプリは、患者の特定の手順または患者が使用している輸液アセンブリ100に合わせて調整することができる。そのアプリは、例えば、上記のようにユーザによってキャプチャされたポンプ102の画像を介して輸液アセンブリ100に関するデータまたは情報出力を受信し、そのようなデータまたは情報を、例えばスマートフォン144に組み込まれたディスプレイ146を介してユーザに提供するように構成することができる。他の実施形態では、モバイルアプリケーションではなくウェブベースのデータ収集及びプレゼンテーションツールを使用して、輸液アセンブリ100によって生成された患者が生成したデータ及びデータを収集することができる。ウェブベースのデータ収集及びプレゼンテーションツールは、例えば、ログ部分、画像処理能力などを用いて、上述のアプリと同様に構成することができる。他の実施形態では、1つ以上の有線デバイスを使用して、輸液アセンブリ100に関するデータまたは情報を提供及び/または受信することができる。患者からのフィードバックは、例えば機械学習モードを有する処理システム142のために、輸液アセンブリ100をトレーニングするために使用されてもよく、患者は、ポンプ102及び/または輸液アセンブリ100を自分で調整してもよく、この自己調整は、輸液アセンブリ100を使用して患者に送達されるべき流体の客観的評価と、例えば患者の主観的疼痛レベルに基づいたものであり得る患者の主観的評価との間に大きな相違がある場合に特に有用であり得る。いずれにしても、様々な実施形態では、スマートフォン144を含むユーザデバイス150などのユーザデバイスに組み込まれたディスプレイ146を介して、様々なソースからのデータまたは情報を患者Pまたは他のユーザに提供することができる。当然ながら、ディスプレイ146を有する装置の他の適切な構成も同様に使用することができる。
【0051】
上述したように、ポンプ102の1以上のキャプチャ画像は、ポンプ102及び/または輸液アセンブリ100の状態を表示、通知、または伝達するために、いくつかの出力を生成することができる。例えば、キャプチャされた画像を用いて、処理システム142は、膨張可能なブラダ118からの流体の流量を出力することができる。追加的または代替的に、1つの出力は、ある期間にわたってブラダ118から分配される流体の体積であってもよく、及び/またはある出力は、ある期間にわたるブラダ118のチャンバ126内の流体体積の変化であってもよい。1つ以上の出力は、1つ以上の視覚的、触覚的、可聴的、または他の信号を使用して、患者P、医師/臨床医、及び/または介護者などの輸液アセンブリ100のユーザに伝達されてもよい。具体的には、出力は、1つ以上のLEDライト、1つ以上のアラーム、及び/またはディスプレイ146に表示された通知などの信号を介してユーザに情報を提供することができる。他の形態のデータまたは情報、及びそのようなデータまたは情報を伝達するための信号の他の構成も同様に使用することができる。
【0052】
ポンプ102、画像キャプチャ装置140、及び処理システム142は、全体として、輸液アセンブリ100の状態、例えばポンプ102の体積の変化、ポンプ102からの流体の流量などを知らせるためのシステムを含む。いくつかの実施形態では、スマートフォン144またはユーザデバイス150などの単一のユーザデバイスは、画像キャプチャ装置140及び処理システム142の両方を備えることができ、この結果、ユーザは単一のデバイスを用いて画像のキャプチャを行い、ポンプ102及び/または輸液アセンブリ100の状態に関する情報を受け取ることができる。例示的な実施形態では、単一のユーザデバイスは、スクリーンまたはディスプレイ146を備え、例えばディスプレイ146上にガイド148を提供することによって、ユーザが画像をキャプチャするために装置の画像キャプチャ機能を利用するのを助けることができ、またポンプ102及び/または輸液アセンブリ100に関する情報を表示またはユーザに提供することができる領域を提供することができる。
【0053】
従って、ポンプ102及び/または輸液アセンブリ100の状態を伝達する方法は、ポンプ102の画像のキャプチャを行い、画像を処理し、ポンプ102のユーザに情報を表示して、これによりポンプの状態をユーザに伝えることを含み得る。この状態は、ポンプ102の容積、ポンプ102からの流体の流量、ポンプ102の流れの状態(即ち、流体がポンプから流れているか否か)などであり得る。前述のように、画像のキャプチャをすることは、インジケータ128の画像をポンプ102の外側層120にキャプチャすることを含み、画像を処理することは、画像を記憶された画像と比較することを含み得る。画像のキャプチャをすることは、例えば、画像キャプチャ装置140の機能を組み込むことによって画像のキャプチャをするように構成されたユーザデバイス150のディスプレイ146上に表示されたガイド148を用いてポンプ102を位置合わせすることを含み得る。ポンプ102及び/または輸液アセンブリ100の状態を伝達することは、以前により詳細に説明したように、情報、信号などをユーザデバイス150のディスプレイ146に表示することを含み得る。本明細書で説明されるように、この方法は、他の特徴、ステップ、またはプロセスも含み得ることは理解されよう。
【0054】
様々な特許文献が引用により本明細書に組み込まれているが、組み込まれた特許文献の内容と記述された明細書の記載内容の間に矛盾がある場合、明細書の記載内容が優先するものとする。更に、本明細書は、実施例を用いて、最良の実施の形態を含めた本発明の内容を開示し、かつ本発明を当業者が実施(任意のデバイスまたはシステムの作成及び使用、記載内容に組み入れられたあらゆる方法の実施を含む)することを可能にしている。本発明の特許される技術範囲は、特許請求の範囲の請求項の記載によって特定され、当業者が想到可能な他の実施形態もそれに含まれ得る。そのような他の実施形態は、各請求項の文言と異なっていない構成要素を含む場合、またはそれらが各請求項の文言とは実質的には異ならない均等な構成要素を含む場合、それらの請求項の特定する技術範囲内にあるものとする。