特許第6450866号(P6450866)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6450866
(24)【登録日】2018年12月14日
(45)【発行日】2019年1月9日
(54)【発明の名称】センサコード取付金具
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/643 20150101AFI20181220BHJP
   E05F 15/74 20150101ALI20181220BHJP
【FI】
   E05F15/643
   E05F15/74
【請求項の数】1
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-9411(P2018-9411)
(22)【出願日】2018年1月24日
(62)【分割の表示】特願2015-224771(P2015-224771)の分割
【原出願日】2015年11月17日
(65)【公開番号】特開2018-62851(P2018-62851A)
(43)【公開日】2018年4月19日
【審査請求日】2018年2月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000132758
【氏名又は名称】株式会社ソリック
(74)【代理人】
【識別番号】100175536
【弁理士】
【氏名又は名称】高井 智之
(74)【代理人】
【識別番号】100075959
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 保
(72)【発明者】
【氏名】吉田 憲次
(72)【発明者】
【氏名】近藤 喜代人
(72)【発明者】
【氏名】眞柳 秀樹
【審査官】 鳥井 俊輔
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭63−086279(JP,U)
【文献】 特開2011−193677(JP,A)
【文献】 実開昭59−161322(JP,U)
【文献】 特開平09−172716(JP,A)
【文献】 特開2007−312532(JP,A)
【文献】 実開昭53−085598(JP,U)
【文献】 特開平07−203647(JP,A)
【文献】 実開昭54−104154(JP,U)
【文献】 実開昭60−042877(JP,U)
【文献】 実開昭61−194076(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 15/00−15/79
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動ドア用アルミフロントに取り付けるドアを開閉するための駆動モータを取り付けるための内蔵式中芯吊りベースで、前記自動ドア用アルミフロントの上枠に取り付けられるベース部材と、該ベース部材に取り付けられドアに上設されたハンガーローラーを移動自在に支持するための上部レール部材と、該上部レール部材に取り付けられる吊り金具装置とを備えるレール装置を有し、前記ドアのコントローラ部を覆うカバーの外部に取り付けられ、ドアの外部側に接近する物体を検出する検出センサに接続され、前記カバーを貫通し前記コントローラ部に配線されるセンサコードを備え、駆動モータに懸架され上側部分と下側部分とに歯が形成されている無端状の歯付ベルトによって前記ドアを開閉する自動ドア装置において、
帯状の平板でL字状に形成され、該L字状の一辺にはそれぞれの側部から互いに向き合う方向に前記センサコードを通すスリットが設けられており、該L字状の他辺の長手方向にスリットが設けられ、該L字状の他辺をベース部材に固定してなる支持部材と、
前記支持部材のL字状の一辺の先端部に固定され、該支持部材のL字状の一辺の幅よりも大きな幅に形成される板部材を2つ折りにして上辺と下辺によって形成され、該板部材の上部に折り曲げられている上辺に、櫛歯状に複数のスリットが設けられてなり、タイミングベルトの上側部分と下側部分との間に該タイミングベルトと直交するように挿入配置され、前記2つ折りされて形成された上辺と下辺の間に前記センサコードを収納し、該センサコードが前記タイミングベルトに接触しないように保護してなる保護部材と、
からなり、
前記センサコードを前記保護部材の板部材の上辺と下辺との間に通し、前記支持部材のL字状の一辺の上部によって支持され、前記支持部材のL字状の一辺に形成されるスリットに通すことによって該センサコードを保護する
ことを特徴とするセンサコード取付金具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動ドア装置に係り、特に自動ドアを駆動するタイミングベルトの間を通す電源コードがタイミングベルトと接触して破損するのを防止することのできるセンサコード取付金具に関する。
【背景技術】
【0002】
自動ドア装置は、ドアの外部側及び内部側にそれぞれ設けた外部センサ及び内部センサにより、人などの物体が検出されたときに、その検知信号をマイクロコンピュータに入力させてモータを正逆転させて、ドアの開閉制御を行っている。
このような自動ドア装置の設置に当たっては、一般に、市販の自動ドア用アルミフロントを予め設置してあり、この市販の自動ドア用アルミフロントに自動ドアを設置する取付ベースと自動ドアを開閉移動するモータを取り付ける内蔵タイプのものと、市販の自動ドア用アルミフロントが設置されておらず、既設あるいは新設の鴨居やフロント無目に取付ベースを用いて取り付ける後付けタイプのものとがある。
【0003】
従来の自動ドア装置100は、図11に示す如く、ドア110と、ドア110を開閉するための駆動機構120とを備えて構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
駆動機構120は、既知構成のものであり(特開2002−115448号公報参照)、フロント無目に取り付けられる取付用横向ベース130に設けられており、駆動源としてのモータ140と、伝達機構150とを備えて構成されている。そして、モータ140からの駆動力が伝達機構150を介してドア110に伝達されてドア110の開閉が行われるようになっている。
【0004】
前記モータ140は、例えば、ブラシレスDCモータで構成されており、前記取付用横向ベース130に取り付けられた取付部材160に取り付けられている。
前記伝達機構150は、ベルト機構152と減速機構170とを有し、ベルト機構152が減速機構170に連結されて構成されている。
また、ベルト機構152は、歯付主動プーリ154と歯付従動プーリ156とを備え、これら歯付主動プーリ154と歯付従動プーリ156に、歯付ベルト158を巻き掛けて構成されている。すなわち、歯付主動プーリ154と歯付従動プーリ156とに渡って無端状の歯付ベルト158が巻き掛けられている。この歯付ベルト158には、下側に位置する下側部分158aと上側に位置する上側部分158bがある。
【0005】
前記減速機構170は、取付部材160に設けられている。前記モータ140が駆動して、減速機構170によって回転が減速されて歯付主動プーリ154に出力されると、歯付主動プーリ154が回転し歯付ベルト158を移動し、歯付ベルト158に取り付けられたドア110が移動するようになっている。
取付用横向ベース130に設けられるモータ140と、伝達機構150は、外部から見えないようにカバー210で覆われている。このカバー210は、モータ140、伝達機構150などの点検・修理の際に、作業者が開閉して作業が行えるように構成されている。
【0006】
このような自動ドア装置100は、ドア110に近づいた人などの物体をセンサ200によって検知し、ドア110の開閉を行っている。このドア110に近づいた人などの物体の検知を行うセンサ200は、図12に示すように、自動ドア装置100の外側に設けられるカバー210に取り付けられている。
また、カバー210内には、コントローラが配設されており、自動ドア装置100の駆動機構120の駆動制御を行っている。
カバー210に取り付けられているセンサ200は、外部からセンサコード230を使って電源を供給して作動するようになっている。さらに、このセンサ200によってドア110に近づいた人などの物体の検知を行った際の検出信号も、センサコード230を使って、コントローラに送信するようになっている。
【0007】
このように、従来の自動ドア装置100においては、図13に示す如く、カバー210の一端部からカバー210内に配設されるセンサ200から引き出されるセンサコード230を無端状の歯付ベルト158の下側部分158aと上側部分158bとの間を通して引き出して、センサコード230の先端をコントローラに接続している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−226108号公報
【特許文献2】実公平4−9432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このように従来の自動ドア装置200は、カバー210の一端部からカバー210内に引き出されて配設されるセンサコード230を無端状の歯付ベルト158の下側部分158aと上側部分158bとの間を通して、コントロールボックスに接続する配線作業を行っている。このため、従来の自動ドア装置200を設置する作業を行うに当たって、作業者は、歯付ベルト158の下側部分158aと上側部分158bとに当たらないように配線を行っている。
しかしながら、自動ドア装置200を設置した際に、歯付ベルト158の張りが弱かったり、自動ドア装置200を設置した当初は歯付ベルト158の張りが強くても自動ドア装置200を使用している内に、経年変化によって歯付ベルト158の張りが弱くなったりして、ドア110の開閉動作した際に移動する歯付ベルト158の下側部分158aや上側部分158bに接触したり、歯付ベルト158に巻き込まれたりして破損し、短絡を起し、電源が漏洩するという問題点を有している。
【0010】
このように従来の自動ドア装置200は、センサ200がカバー210に取り付けられており、センサコード230を無端状の歯付ベルト158の下側部分158aと上側部分158bとの間を通すことにより、歯付ベルト158でセンサコード230が損傷するのを考慮し、センサコード230を歯付ベルト158の下側部分158aと上側部分158bとの干渉を避けるため歯付ベルト158の下側部分158aと上側部分158bとの間に通さずに上部側に回してからふたたび、内側に戻して結線する方法(特許文献2)が採られている。
しかしながら、センサコード230を上部側に回してからふたたび内側に戻すための作業が、予め設置してある市販の自動ドア用アルミフロントに自動ドアを設置する取付ベースとモータを取り付ける内蔵タイプのもの、あるいは既設あるいは新設の鴨居やフロント無目に取付ベースを用いて自動ドアを取り付ける後付けタイプのものでも、フロントの形状やサイズ等がサッシメーカーによって異なり、統一されていないため、自動ドア装置200を取り付ける現場では手間が掛かり、作業がし難いという問題点を有している。
【0011】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、コントローラ部を覆うカバーの外部に取り付けられる検出センサにカバーを貫通して接続するセンサコードの配線作業を容易にし、センサコードが歯付ベルト(タイミングベルト)の上側部分と下側部分とに接触して破損することのないセンサコード取付金具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の本発明のセンサコード取付金具は、自動ドア用アルミフロントに取り付けるドアを開閉するための駆動モータを取り付けるための内蔵式中芯吊りベースで、前記自動ドア用アルミフロントの上枠に取り付けられるベース部材と、該ベース部材に取り付けられドアに上設されたハンガーローラーを移動自在に支持するための上部レール部材と、該上部レール部材に取り付けられる吊り金具装置とを備えるレール装置を有し、前記ドアのコントローラ部を覆うカバーの外部に取り付けられ、ドアの外部側に接近する物体を検出する検出センサに接続され、前記カバーを貫通し前記コントローラ部に配線されるセンサコードを備え、駆動モータに懸架され上側部分と下側部分とに歯が形成されている無端状の歯付ベルトによって前記ドアを開閉する自動ドア装置において、
帯状の平板でL字状に形成され、該L字状の一辺にはそれぞれの側部から互いに向き合う方向に前記センサコードを通すスリットが設けられており、該L字状の他辺の長手方向にスリットが設けられ、該L字状の他辺をベース部材に固定してなる支持部材と、
前記支持部材のL字状の一辺の先端部に固定され、該支持部材のL字状の一辺の幅よりも大きな幅に形成される板部材を2つ折りにして上辺と下辺によって形成され、該板部材の上部に折り曲げられている上辺に、櫛歯状に複数のスリットが設けられてなり、タイミングベルトの上側部分と下側部分との間に該タイミングベルトと直交するように挿入配置され、前記2つ折りされて形成された上辺と下辺の間に前記センサコードを収納し、該センサコードが前記タイミングベルトに接触しないように保護してなる保護部材と、
からなり、
前記センサコードを前記保護部材の板部材の上辺と下辺との間に通し、前記支持部材のL字状の一辺の上部によって支持され、前記支持部材のL字状の一辺に形成されるスリットに通すことによって該センサコードを保護してなることを特徴としている。
【0013】
本願請求項1に記載の発明によれば、歯付ベルト(タイミングベルト)の下側部分と上側部分との間に保護部材の部分をタイミングベルトと直交するように挿入し、センサコードが保護部材のよって保護され、タイミングベルトに接触しないようになっているのて、センサコードが歯付ベルト(タイミングベルト)の下側部分と上側部分に接触することがなく、センサコードが歯付ベルト(タイミングベルト)との接触による損傷・摩耗を防止することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、コントローラ部を覆うカバーの外部に取り付けられる検出センサにコントローラ部を覆うカバーを貫通して接続されるセンサコードの配線作業を容易にし、センサコードが歯付ベルト(タイミングベルト)の下側部分と上側部分とに接触して破損することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係るセンサコード取付金具の第1の実施例を示す図である。
図2図1に図示のセンサコード取付金具の全体斜視図である。
図3図2に図示のセンサコード取付金具の取り付けを説明するための図である。
図4】本発明に係るセンサコード取付金具の第2の実施例を示す全体斜視図である。
図5】本発明に係るセンサコード取付金具の第3の実施例を示す図である。
図6図5に図示のセンサコード取付金具の全体斜視図である。
図7図5に図示のセンサコード取付金具の取り付けを説明するための図である。
図8】本発明に係るセンサコード取付金具の第4の実施例を示す図である。
図9図8に図示のセンサコード取付金具の全体斜視図である。
図10図8に図示のセンサコード取付金具の取り付けを説明するための図である。
図11】従来の自動ドア装置の全体概略図である。
図12図11に図示の従来の自動ドア装置のドア出入り口の物体を検知するセンサの取り付け位置を示す図である。
図13】従来の自動ドア装置における図12に図示のセンサ取付位置から引き出したセンサコードの配線状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係るコード保持具の実施例について図面を用いて説明する。
【0019】
[実施例1]
図面の図1図2図3には、本発明に係るコード保持具の第1の実施例が示されている。
図1は本発明に係るセンサコード取付金具の第1の実施例を示す図、図2図1に図示のセンサコード取付金具の全体斜視図、図3図2に図示のコード保持具の取り付けを説明するための図である。
【0020】
図1において、本例の自動ドア装置1は、レール装置2を有している。このレール装置2は、各アルミサッシメーカーが市販している自動ドア用アルミフロントに取り付けるドアを開閉するための駆動モータを取り付けるための内蔵式中芯吊りベースである。すなわち、このレール装置2は、いわゆるハンガーレールであって、自動ドア用アルミフロントの上枠A内に設けられるものである。
レール装置2は、上枠A内に固着されるベース部材3と、このベース部材3に取り付けられる上部レール部材4と、上部レール部材4に取り付けられる吊り金具装置5を備えている。
吊り金具装置5は、吊り金具6と、この吊り金具6をドア7の上端に固定する金具固定用ビス8と、吊り金具6に回転自在に設けられるハンガーローラ9と、その他のビス10等とを備えて構成されている。
【0021】
このようにベース部材3には、ドア7に上設されたハンガーローラー9を移動自在に支持するための上部レール部材4が取り付けられており、ベース部材3は、自動ドア取付枠としての上枠Aに固設されている。
【0022】
このベース部材3は、アルミニウム引き抜き材によるものであって、所定の長さで真っ直ぐにのびるように形成されており、上部レール部材4がこのベース部材3に一体に設けられている。
また、ベース部材3は、自動ドア用アルミフロントの上枠Aに固着される固着部分11と、中空構造となる強度確保部分12とを有して、図1のような断面形状となるように形成されている。
【0023】
上部レール部材4は、逆L字状となる形状に形成されるレール上延部13を有している。そして、上部レール部材4には、縦設板部14を介して下側に連続するレール部15を有して、図1のような断面形状となるように形成されている。
そして、このレール上延部13は、ハンガーローラ9の上方への移動を規制するために形成されている。このレール上延部13とレール部15は、ハンガーローラ9の直径に合わせて配置されている。このレール部15は、水平方向に沿って形成されている。
レール部15の上側には、凸条(ここでは断面視蒲鉾形状となる突条)となるレール16がベース部材3の延在方向に真っ直ぐに形成されている。
【0024】
ハンガーローラー9は、上部レール部材4のレール部15に移動自在に支持されており、レール部15のレール16上を転動するようになっている。
ベース部材3の端部には、自動ドア用アルミフロントの上枠Aにベース部材3を取り付けるための図示していない取付金具が取り付けられている。
このように取付金具は、ベース部材3と、ドア7の開閉を行う駆動モータ(図示していない)とを一緒に自動ドア用アルミフロントの堅枠Bに固定する金具である。
駆動モータは、電動機(モーター)の回転力を間接的機構(ギアボックスなど)を介さずに直接、駆動対象に伝達するダイレクトドライブ・モータ(DDモータ)を用いている。
このDDモータには、無端状の歯付ベルト(タイミングベルト)17が懸架されており、上側部分18と下側部分19とに歯が形成されている。
【0025】
自動ドア用アルミフロントの上枠Aには、カバー20が取付られている。このカバー20の外側には、ドア7の外部側に接近した人などの物体を検出する検出センサ21が取り付けられている。この検出センサ21からは、検出センサ21を駆動するための電源を供給する電源コードと、検出センサ21が人などの物体を検出したときの検出信号をコントローラに送信する送信コードを併せたセンサコード22が引き出されている。
このセンサコード22は、カバー20の一端部からカバー20内に引き出されて配設されている。
【0026】
ベース部材3には、図2に示す如きセンサコード取付金具30が保持金具固定用のボルト31とナット32によって取り付けられている。
このセンサコード取付金具30は、帯状の平板でL字状に形成されセンサコード取付金具本体を支持固定する支持部材33を有している。この支持部材33のL字状の一辺には穴部34が設けられており、この穴部34はセンサコード22を通すようになっている。また、この支持部材33のL字状の他辺には、長手方向にスリット35が設けられており、このスリット35はボルト31を取り付けるためのものである。
支持部材33のL字状の一辺の先端部36には保護部材37が固定されている。この保護部材37は、断面円形状又は断面楕円形状の筒状に形成されている。
【0027】
このセンサコード取付金具30は、保護部材37が無端状の歯付ベルト(タイミングベルト)17の上側部分18と下側部分19との間に、歯付ベルト(タイミングベルト)17の上側部分18と、歯付ベルト(タイミングベルト)17の下側部分19と、保護部材37とが直交するように挿入されている。
このセンサコード取付金具30の保護部材37には、センサコード22が挿通され、支持部材33のL字状の一辺の上部によって支持され、支持部材33の穴部34から支持部材33のL字状の一辺の裏面に通され、コントローラ部に配線されるようになっている。
【0028】
したがって、歯付ベルト(タイミングベルト)17の張りが弱かったり、当初歯付ベルト(タイミングベルト)17の張りが強くても経年変化によって歯付ベルト(タイミングベルト)17の張りが弱くなった場合、上側部分18あるいは下側部分19がセンサコード取付金具30の保護部材37の外周面に接触する。
すなわち、歯付ベルト(タイミングベルト)17の張りが弱くなっても、センサコード22は、センサコード取付金具30の保護部材37の内部を挿通して配策してあるため、保護部材37によって保護され、センサコード22が、無端状の歯付ベルト(タイミングベルト)17の上側部分18あるいは下側部分19に直接接触することがなく、歯付ベルト(タイミングベルト)17の上側部分18あるいは下側部分19によって破損されるのを防止することができる。
【0029】
[実施例2]
図面の図4には、本発明に係るコード保持具の第2の実施例が示されている。
図4は、センサコード取付金具の全体斜視図である。
【0030】
図4において、センサコード取付金具40は、帯状の平板でL字状に形成されセンサコード取付金具本体を支持固定する支持部材41を有している。この支持部材41のL字状の一辺には穴部42が設けられており、この穴部42はセンサコード22を通すようになっている。また、この支持部材41のL字状の他辺には、長手方向にスリット43が設けられており、このスリット43はボルト32を取り付けるためのものである。
支持部材41のL字状の一辺の先端部44には保護部材45が固定されている。この保護部材45は、角筒状に形成されている。この保護部材45の角筒状のそれぞれの外側の角には、Rが形成されている。
【0031】
このセンサコード取付金具40は、保護部材45が無端状の歯付ベルト(タイミングベルト)17の上側部分18と下側部分19との間に、歯付ベルト(タイミングベルト)17の上側部分18と、保護部材45とが直交するように挿入されている。
このセンサコード取付金具40の保護部材45には、センサコード22が挿通され、支持部材41のL字状の一辺の上部によって支持され、支持部材41の穴部42から支持部材41のL字状の一辺の裏面に通され、コントローラ部に配線されるようになっている。
【0032】
したがって、歯付ベルト(タイミングベルト)17の張りが弱かったり、当初歯付ベルト(タイミングベルト)17の張りが強くても経年変化によって歯付ベルト(タイミングベルト)17の張りが弱くなった場合、上側部分18あるいは下側部分19がセンサコード取付金具40の保護部材45の外周面に接触する。
すなわち、歯付ベルト(タイミングベルト)17の張りが弱くなっても、センサコード22は、センサコード取付金具40の保護部材45の内部を挿通して配策してあるため、保護部材45によって保護され、センサコード22が、無端状の歯付ベルト(タイミングベルト)17の上側部分18あるいは下側部分19に直接接触することがなく、歯付ベルト(タイミングベルト)17の上側部分18あるいは下側部分19によって破損されるのを防止することができる。
【0033】
[実施例3]
図面の図5図6図7には、本発明に係るコード保持具の第3の実施例が示されている。
図5は本発明に係るセンサコード取付金具の第3の実施例を示す図、図6図5に図示のセンサコード取付金具の全体斜視図、図7図5に図示のコード保持具の取り付けを説明するための図である。
【0034】
図5において、図1に図示の部材と同じ物は同一の符合を付してある。そして、図1に図示の部材と重複するものについては説明を省略する。
図5において、図1と異なる点は、保持具固定用のボルト31とナット32によって取り付けられるセンサコード取付金具50についてである。
【0035】
すなわち、ベース部材3には、図5に示す如きセンサコード取付金具50が保持具固定用のボルト31とナット32によって取り付けられている。
このセンサコード取付金具50は、図6に示す如く、帯状の平板でL字状に形成されセンサコード取付金具本体を支持固定する支持部材51を有している。この支持部材51のL字状の一辺にはそれぞれの側部51a,51bから互いに向き合う方向にスリット52,53が設けられている。このスリット52,53はセンサコード22を通すようになっている。
【0036】
また、この支持部材51のL字状の他辺には、長手方向にスリット54が設けられており、このスリット54はボルト31を取り付けるためのものである。
支持部材51のL字状の一辺の先端51cには保護部材55が形成されている。この保護部材55は、支持部材51のL字状の一辺の延長する板部材を長手方向側部から上部に向かって角筒状に包み込んで形成されている。
この角筒状に形成される保護部材51は、角筒状のそれぞれの外側の角に、Rが形成されている。
【0037】
このセンサコード取付金具50は、図5に示す如く、保護部材55が無端状の歯付ベルト(タイミングベルト)17の上側部分18と下側部分19との間に、歯付ベルト(タイミングベルト)17の上側部分18と、歯付ベルト(タイミングベルト)17の下側部分19と、保護部材55とが直交するように挿入されている。
このセンサコード取付金具50の保護部材55には、図7に示す如く、センサコード22が挿通され、支持部材51のL字状の一辺の上部によって支持され、支持部材51のスリット52またはスリット53(本実施例ではスリット52)から支持部材51のL字状の一辺の裏面に通され、コントローラ部に配線されるようになっている。
【0038】
したがって、歯付ベルト(タイミングベルト)17の張りが弱かったり、当初歯付ベルト(タイミングベルト)17の張りが強くても経年変化によって歯付ベルト(タイミングベルト)17の張りが弱くなった場合、上側部分18あるいは下側部分19がセンサコード取付金具50の保護部材51の外周面に接触する。
すなわち、歯付ベルト(タイミングベルト)17の張りが弱くなっても、センサコード22は、センサコード取付金具50の保護部材51の内部を挿通して配策してあるため、保護部材51によって保護され、センサコード22が、無端状の歯付ベルト(タイミングベルト)17の上側部分18あるいは下側部分19に直接接触することがなく、歯付ベルト(タイミングベルト)17の上側部分18あるいは下側部分19によって破損されるのを防止することができる。
【0039】
[実施例4]
図面の図8図9図10には、本発明に係るコード保持具の第4の実施例が示されている。
図8は本発明に係るセンサコード取付金具の第4の実施例を示す図、図9図8に図示のセンサコード取付金具の全体斜視図、図10図8に図示のコード保持具の取り付けを説明するための図である。
【0040】
図8において、図1に図示の部材と同じ物は同一の符合を付してある。そして、図1に図示の部材と重複するものについては説明を省略する。
図8において、図1と異なる点は、保持具固定用のボルト31とナット32によって取り付けられるセンサコード取付金具60についてである。
【0041】
すなわち、ベース部材3には、図8に示す如きセンサコード取付金具60が保持具固定用のボルト31とナット32によって取り付けられている。
このセンサコード取付金具60は、図9に示す如く、帯状の平板でL字状に形成されセンサコード取付金具本体を支持固定する支持部材61を有している。この支持部材61のL字状の一辺にはそれぞれの側部61a,61bから互いに向き合う方向にスリット62,63が設けられている。このスリット62,63はセンサコード22を通すようになっている。
【0042】
また、この支持部材61のL字状の他辺には、長手方向にスリット64が設けられており、このスリット64はボルト31を取り付けるためのものである。
支持部材61のL字状の一辺の先端61cには保護部材65が形成されている。この保護部材65は、支持部材61のL字状の一辺の幅よりも大きな幅に形成される板部材66を2つ折りにして上辺66aと下辺66bによって形成されている。この板部材66の上部に折り曲げられている上辺66aには、櫛歯状に複数のスリット66cが設けられている。
【0043】
このセンサコード取付金具60は、図8に示す如く、保護部材65が無端状の歯付ベルト(タイミングベルト)17の上側部分18と下側部分19との間に、歯付ベルト(タイミングベルト)17の上側部分18と、歯付ベルト(タイミングベルト)17の下側部分19と、保護部材65とが直交するように挿入されている。
このセンサコード取付金具60の保護部材65には、図10に示す如く、センサコード22が上辺66aと下辺66bとの間に挟み込まれて挿入され、支持部材61のL字状の一辺の上部によって支持され、支持部材61のスリット62またはスリット63(本実施例ではスリット62)から支持部材61のL字状の一辺の裏面に通され、コントローラ部に配線されるようになっている。
【0044】
したがって、歯付ベルト(タイミングベルト)17の張りが弱かったり、当初歯付ベルト(タイミングベルト)17の張りが強くても経年変化によって歯付ベルト(タイミングベルト)17の張りが弱くなった場合、上側部分18あるいは下側部分19がセンサコード取付金具60の保護部材61の外周面に接触する。
すなわち、歯付ベルト(タイミングベルト)17の張りが弱くなっても、センサコード22は、センサコード取付金具60の保護部材61の内部を挿通して配策してあるため、保護部材61によって保護され、センサコード22が、無端状の歯付ベルト(タイミングベルト)17の上側部分18あるいは下側部分19に直接接触することがなく、歯付ベルト(タイミングベルト)17の上側部分18あるいは下側部分19によって破損されるのを防止することができる。
【0045】
この他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
【符号の説明】
【0046】
1……………自動ドア装置
2……………レール装置
3……………ベース部材
4……………上部レール部材
5……………吊り金具装置
6……………吊り金具
7……………ドア
9……………ハンガーローラ
17…………タイミングベルト(歯付ベルト)
18…………上側部分
19…………下側部分
20…………カバー
21…………検出センサ
22…………センサコード
30,40,50,60…………センサコード取付金具
33,41,51,61…………支持部材
37,45,55,65…………保護部材
66…………板部材
図1
図2
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