特許第6450887号(P6450887)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6450887組成物の筋萎縮性側索硬化症治療薬物の調製における応用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6450887
(24)【登録日】2018年12月14日
(45)【発行日】2019年1月9日
(54)【発明の名称】組成物の筋萎縮性側索硬化症治療薬物の調製における応用
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/4152 20060101AFI20181220BHJP
   A61K 31/045 20060101ALI20181220BHJP
   A61P 21/00 20060101ALI20181220BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20181220BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20181220BHJP
【FI】
   A61K31/4152
   A61K31/045
   A61P21/00
   A61P25/28
   A61P43/00 121
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-512476(P2018-512476)
(86)(22)【出願日】2016年6月8日
(65)【公表番号】特表2018-515621(P2018-515621A)
(43)【公表日】2018年6月14日
(86)【国際出願番号】CN2016085269
(87)【国際公開番号】WO2016197945
(87)【国際公開日】20161215
【審査請求日】2017年11月20日
(31)【優先権主張番号】201510314584.4
(32)【優先日】2015年6月10日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517405493
【氏名又は名称】チャンスー シムサー ファーマシューティカル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、 シーパオ
(72)【発明者】
【氏名】ホア、 ヤオ
(72)【発明者】
【氏名】チャン、 チョンピン
(72)【発明者】
【氏名】チェン、 ロン
(72)【発明者】
【氏名】コン、 チャオロン
【審査官】 鶴見 秀紀
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−513249(JP,A)
【文献】 再公表特許第2013/035712(JP,A1)
【文献】 再公表特許第2005/075434(JP,A1)
【文献】 特表平11−503171(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/00−31/80
A61P 21/00
A61P 25/28
A61P 43/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン又はその薬学的に許容される塩及びボルネオールを含む筋萎縮性側索硬化症の治療用の組成物。
【請求項2】
前記3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン又はその薬学的に許容される塩とボルネオールとの重量比は10:1〜1:10であることを特徴とする請求項1に記載の組成物
【請求項3】
前記3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン又はその薬学的に許容される塩とボルネオールとの重量比は4:1〜1:1であることを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物
【請求項4】
前記3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン又はその薬学的に許容される塩とボルネオールとの重量比は4:1であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物
【請求項5】
萎縮性側索硬化症の発症時間及び生存時間を改善するための組成物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物
【請求項6】
萎縮性側索硬化症の記憶機能障害を改善するための組成物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物
【請求項7】
前記3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン又はその薬学的に許容される塩とボルネオールとのモル比は3.5:1〜2:1であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物
【請求項8】
前記3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン又はその薬学的に許容される塩とボルネオールとのモル比は3.5:1であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
前記のボルネオールは天然ボルネオールであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物
【請求項10】
さらに、薬学的に許容される賦形剤を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物
【請求項11】
天然ボルネオールと併用される、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン又はその薬学的に許容される塩を含む筋萎縮性側索硬化症治療物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2015年6月10日に中国特許庁に提出した、出願番号が201510314584.4であり、発明名称が「筋萎縮性側索硬化症治療薬物の調製における組成物の応用」である中国特許出願の優先権を主張し、その全部の内容を引用により本出願に援用する。
【0002】
本発明は製薬分野に属し、具体的には、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン又はその薬学的に許容される塩とボルネオールとの組成物の、筋萎縮性側索硬化症及び関連障害の治療における応用に関する。
【背景技術】
【0003】
運動ニューロン疾患は、病因がまだ不明であり、主に大脳皮質、脳幹及び脊髄運動ニューロンに影響する神経系変性疾患であり、筋萎縮性側索硬化(amyotrophic lateral sclerosis,ALS)、進行性筋萎縮、進行性球麻痺及び原発性側索硬化を含む。中で、ALSは、運動ニューロン疾患における最も一般的なタイプである。ALS発症年齢は、50〜60歳の間であり、発症率は2/100000であり、選択的な上、下運動ニューロンの死亡ということを特徴とし、進行性筋肉萎縮、無力及び硬直に繋がる。ALSの発症から死亡までの生存期間中央値が39ヶ月であり、一般に、ほとんどの患者は呼吸不全のために3〜5年で死亡する。約5〜10%は家族性ALSであり、一般的に常染色体優性遺伝であり、90〜95%のALS症例は散発性ALSである(Nat Rev Neurosci 2001;2:806−819;Annu Rev Neurosci 2004;27:723−749)。
【0004】
家族性ALSの約20%は、Cu / Znスーパーオキシドジスムターゼ(SOD1)遺伝子突然変異によって引き起こされる。散発性および家族性ALSの臨床症状は類似しているので、家族性ALSの潜在的機序を解明することは、2つの形態のALSの研究に有益である。したがって、ヒト突然変異SOD1を有するトランスジェニックマウスによって、家族性ALS病理研究の分野が展開された(Neuron 2006;52:39−59)。最近の研究では、散発性ALSおよび家族性ALS患者の脊髄組織はいずれも異常なSOD1タンパク質が存在していることが判明され、SOD1が2つの形態のALS疾患のいずれにも有用である可能性が示唆された(Annu Rev Neurosci 2004;27:723−749)。また、家族性ALS常染色体にRNA代謝タンパク質TDP−43遺伝子突然変異が存在していることが最新発見され、同時に、散発性ALS患者の大部分にも、TDP−43タンパク質の病理学的変化が存在し、これは、TDP−43が散発性および家族性ALSを理解する上で非常に重要な意義がある可能性が示唆されている(Proc Natl Acad Sci U S A 2007;104:12524−12529)。ALSの発症機序は複雑であり、現在の生物学的仮説には、酸化的損傷、細胞内凝集体の蓄積、ミトコンドリア機能障害、軸索輸送の欠如、成長因子の欠乏、グリア細胞病理、およびグルタミン酸興奮毒性が含まれる(Ann Neurol.2009Jan;65Suppl 1:S3−9)。
【0005】
3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン(エダラボン,edaravone)は、新しい強力なラジカル消去剤であり,ヒドロキシルラジカル(・OH)、一酸化窒素ラジカル(NO・)、ペルオキシ亜硝酸イオン(ONOO−)(Chem Pharm Bull 2004,52(2):186−91;Redox Rep.2002,7(4):219−22;J PharmacolExpTher.2007,322(1):274−81)を消去でき、細胞の過酸化損傷を阻害し,効果的なニューロン保護剤(ラジカル消去剤)として、分布が広く、半減期が短く、安全で、毒性が低いというメリットがあり、臨床虚血性脳卒中の効果的な第一選択治療薬物である(中国急性虚血性脳卒中の診断と治療のガイドライン(2010版))。エダラボンは、例えばアミロイドβタンパク質(Aβ)を側脳室注射する動物モデルおよびストレプトゾトシン(STZ)を側脳室注射する動物モデルなどの神経変性疾患の動物モデルに対してより優れた神経保護作用を有する(Biomed Res Int.2014;2014:370368;Neurotoxicology.2013,38:136−45)。また、エダラボンは、突然変異SOD1G93AマウスのALS症状進行およびニューロン退化を遅らせることができる(Exp Neurol.2008,213(2):448−55)。特許WO2005/075434には、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンの筋萎縮性側索硬化症の治療に関する応用が開示されている。しかし、ある臨床第III相試験では、プラセボ群と比較して、エダラボン群の改訂版筋萎縮性側索硬化症の機能評価スケール(ALSFRS−R)のスコアの低下が小さく、有意差がないことが示され、臨床試験の研究結果が主要エンドポイントに達していない(NCT00330681;Amyotroph Lateral Scler Frontotemporal Degener.2014Dec;15(7−8):610−7)。別の臨床第III相実験(NCT01492686)は進行中が、まだ募集していない。
【0006】
ボルネオールは合成ボルネオールと天然ボルネオールに分けられる。合成ボルネオールにはイソボルネオールが含まれているが,天然ボルネオールにはイソボルネオールが含まれていない。天然ボルネオールは2−ボルネオールとも呼ばれる。研究により、ボルネオールは、腸管吸収の改善(AAPS PharmSciTech.2011Dec;12(4):1044−9)、血脳関門(J Asian Nat Prod Res.2014,16(6):648−57;J Ethnopharmacol.2015,162:270−7)及び角膜透過性(Pharmazie.2006,61(9):783−8)、神経保護作用(Neuroscience.2011,176:408−19;Eur J Pharmacol.2014,740:522−31)、抗炎症(Inflammation.2014,37(4):1148−57)、抗酸化及びDNA損傷の保護(J Agric Food Chem.2014,62(28):6632−9);GABA受容体機能の増強(BiochemPharmacol.2005,69(7):1101−11)に有用である以外、ラットの凝血機能、抗血栓活性を改善できる(Am J Chin Med.2008;36(4):719−27)ことが示されている。
【0007】
3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンと天然ボルネオールとの質量比が4:1である組成物は、既に虚血性脳卒中の治療のために中国で臨床第III相試験が実施されている。臨床前動物実験では、両者の質量比が4:1〜1:1の組成物が相乗的に脳梗塞面積を減少させることができ(特許CN 101848711B)、両者の質量比が4:1〜2:1の組成物が相乗的に敗血症動物の死亡率を減少させることができる(特許201310474253.8 )ことが示されている。
【0008】
従来技術によれば、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンとボルネオールとの組成物が筋萎縮性側索硬化症および関連障害に対して治療作用を有するかどうかは予期できず、 既存の質量比が4:1の3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンとボルネオールとの組成物が相乗作用を発生するかどうかも判断できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン又はその薬学的に許容される塩及びボルネオールを含む組成物の萎縮性側索硬化症及び関連障害の治療用薬物の調製における応用を提供する。
【0010】
本発明の別の目的は、必要とする患者に3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン又はその薬学的に許容される塩及びボルネオールを含む薬物組成物を投与する、萎縮性側索硬化症及び関連障害の治療方法を提供する。
【0011】
本発明のさらに別の目的は、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン又はその薬学的に許容される塩及びボルネオールを含む、萎縮性側索硬化症及び関連障害の治療用薬物組成物を提供する。
【0012】
本発明のさらに他の目的は、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン又はその薬学的に許容される塩の、天然ボルネオールとの併用による筋萎縮性側索硬化症の治療用薬物の調製における応用を提供する。
【0013】
さらに、前記薬物組成物において、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン又はその薬学的に許容される塩とボルネオールとの配合使用は萎縮性側索硬化症を治療する薬効を相乗的に増加できる。
【0014】
本発明の一実施態様において,前記薬物組成物はALSの発症時間及び生存時間を改善することができる。
【0015】
本発明の別の実施態様において,前記薬物組成物はALSの運動機能を改善することができる。
【0016】
本発明のさらに別の実施態様において、前記薬物組成物はALSの記憶機能障害を改善することができる。
【0017】
本発明に記載の組成物において、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン又はその薬学的に許容される塩とボルネオールとの重量比は10:1〜1:10であり、好ましくは4:1〜1:1であり、さらに好ましくは4:1〜2:1であり、より好ましくは4:1である。
【0018】
本発明に記載の組成物において,3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン又はその薬学的に許容される塩とボルネオールとのモル比は9:1〜1:9であり、好ましくは4:1〜1:1であり、さらに好ましくは3.5:1〜2:1であり、より好ましくは3.5:1である。
【0019】
本発明に記載のボルネオールは天然ボルネオールであることが好ましく、前記天然ボルネオールは2−ボルネオールとも呼ばれる。
【0020】
本発明に記載の薬物組成物は、さらに薬学的に許容される賦形剤が含まれても良い。
【0021】
賦形剤は、一般的に薬物治療のための活性薬物成分(「API」)と共に配合される薬理学的に不活性な物質である。剤形を製造する際に、常に、賦形剤を用いて、有効活性成分を含有する製剤を増量して(従って、「増量剤」、「充填剤」または「希釈剤」とも呼ばれる)、原薬を簡便で正確に分配できるようにする。さらに、例えば薬物吸収または溶解の促進又は他の薬力学的考慮のような異なる治療増強目的に用いられてもよい。
【0022】
より具体的には、本発明の組成物は、単独で、または薬学的に許容される担体または希釈剤と組み合わせて医薬組成物に製剤化することができ、例えば錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、軟膏剤、液剤、坐剤、注射液、吸入剤、ゲル剤、マイクロスフェアおよびエアロゾル剤などの固体、半固体、液体または気体形態の製剤に製剤化することができる。したがって、化合物の投与は、経口、口腔、直腸、非経口、腹腔内、皮内、経皮、気管内、関節内などの様々な方法で達成することができる。活性剤は、投与後に全身性であってもよく、或いは局部投与、壁内投与であってもよく、又は移植部位に活性剤量を保持できる移植物を用いて局在化させても良い。具体的実施態様において、製剤は経口製剤である。
【0023】
本発明で使用される併用療法は、いずれかの単剤療法の従来の投薬の効能を超える効能を含む顕著な効能を達成しつつ、それぞれの単剤療法の用量を、標準的な実施において現在用いられているものよりもより低くすることができる。当業者にとって、用量は、特定の化合物、症状の重篤度、及び被験者の副作用に対する感受性に伴って変化し得ることは容易に理解できる。いくつかの特定の化合物は他の化合物よりもより効能が高い。指定の化合物の好ましい用量は、当業者により、様々な手段によって容易に決定できる。好ましい手段としては、指定の化合物の生理学的効能を測定することである。併用療法を用いることによって、いずれかの単剤療法の従来の投薬によって達成される効能よりもより大きな効能を含む顕著な効能を達成しつつ、それぞれの単剤療法の用量を、標準的な実施において現在用いられているものよりもより低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は実施例1の各群のSOD1−G93Aマウス運動機能に対する影響を示す。
図2図2は実施例2の各群のSOD1−G93Aマウスが暗室に入る潜伏期間に対する影響を示す。
図3図3は実施例2の各群のSOD1−G93Aマウスの暗所回避回数に対する影響を示す。
図4図4は実施例3の各群のSOD1−G93Aマウス体重に対する影響を示す。
図5図5は実施例3の各群のSOD1−G93Aマウス運動機能スコアに対する影響を示す。
図6図6は実施例3の各群のSOD1−G93Aロータロッド実験におけるロッドからの落下するまでの時間に対する影響を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下の実施例は例を挙げて本発明を説明しただけのものであり、本発明を限定するものではない。実施例で述べたエダラボンは3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンであり、ボルネオールは天然ボルネオール、即ち2−ボルネオールであり、組成物は3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンと天然ボルネオールとの組成物である。
【実施例】
【0026】
実施例1:エダラボンとボルネオールとの組成物の、筋萎縮性側索硬化症遺伝子改変マウスに対する治療作用の研究
1材料と方法
1.1 試験動物
ヒト銅/亜鉛スーパーオキシドジスムターゼ(SOD1)(G93A突然変異体)を持つ遺伝子改変マウス(B6SJL−TgN[SOD1−G93A]1Gur)及び野生型B6SJL F1マウスは南京大学から購入された。マウスの保存及び繁殖方法は、一匹の野生型雌マウスを一匹の遺伝子改変雄マウスと交配させ、その子世代の若いマウスの尻尾から抽出されたDNAを、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により同定した。
【0027】
1.2 薬品と試薬
エダラボンとボルネオールとの組成物であり、質量比が4:1である(前記ボルネオールは2−ボルネオールである);
エダラボン(化学名:3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン);
ボルネオール(化学名:2−ボルネオール)。
【0028】
1.3 試験方法
1.3.1 B6SJL−TgN(SOD1−G93A)1Gurマウスの繁殖、スクリーニング:
B6SJL−TgN(SOD1−G93A)1Gur雄マウス5匹について、日齢60日の時からB6SJLF1健常雌マウスと、1匹の雄対3匹の雌で交配し始めた。子世代のマウスについて、尻尾をカットしてDNAを抽出し(キットの要求に従い)、SOD1プライマーである5′−CATCAGCCCTAATCCATCTGA−3′及び5′−CGCGACTAACAATCAAAGTGA−3′を加えて30サイクルのPCRにより増幅させ、200〜300bpの間のSOD1遺伝子バンドを確定した。SOD1突然変異遺伝子のないマウスを淘汰した。
【0029】
1.3.2 行動学的測定:
文献に記載の方法により、マウスをロータロッドデバイス(60Hz/min,Φ90mm)に置き、マウスをロータロッドに置いてから落下するまでの時間を記録した。各マウスを各時点で3回測定し、マウスがロータロッドに滞留する時間が最も長い1回を取ってマウスの運動機能を示し、時間が180sよりも長いと測定を停止し、180sで計算した。SOD1遺伝子突然変異マウスを日齢60日からロータロッドデバイスで運動機能を測定した。以後、死亡まで、10日間ごとに1回観察測定した。
【0030】
1.3.3 治療過程
1.3.3.1 実験用量設定及びグループ分け:
文献に記載のエダラボン(SOD1−G93Aマウス15mg/kg,SOD1−H46Rラット3−6mg/kg)及びその脳虚血動物モデルにおける有効用量(SDラット6mg/kg)の換算によれば、エダラボンの用量は12mg/kgに設定され、エダラボンとボルネオールとの組成物が15mg/kg(エダラボンの用量が12mg/kg、ボルネオールが3mg/kg)に設定され、ボルネオールが3mg/kgに設定された。
【0031】
SOD1遺伝子突然変異マウスは日齢70日の時に運動機能の様子によって、マウスをランダムに4群に分けた。それぞれ、SOD1遺伝子突然変異対照群、エダラボンとボルネオールとの組成物15mg/kg治療群、エダラボン12mg/kg治療群、ボルネオール3mg/kg治療群とし、また、SOD1突然変異遺伝子を有さないB6SJL健常マウス対照群を設定した。各群は1群当たり14匹であり、雌雄は半分ずつである。
【0032】
1.3.3.2 投与実験:
グループ分けた日から、各群の動物に、1日1回で、死亡まで腹腔内注射投与した。健常対照及びSOD1遺伝子突然変異対照群動物に同体積の生理食塩水を与えた。
【0033】
1.3.4 発症時間及び生存時間:
マウスはロータロッド上に滞留する時間がその前回の測定時間より30%以上低下した場合、筋力低下と確定した。該運動機能の変化及びマウスの前肢振戦の有無によってマウスの発症時間を確定した。マウスが滑らかな平面に30s仰臥して立ち直り反射をすることができない場合、又は単眼、両眼に重大な感染が発生した場合、マウスが死亡すると確定して殺した。マウスの誕生から死亡までの時間は、マウスの生存時間とする。
【0034】
1.4 統計処理:SPSS統計ソフトウェアを利用して分散分析を行った(多群比較)。
【0035】
2 試験結果
2.1 SOD1−G93Aマウス生存時間に対する影響
SOD1−G93A対照群マウスは日齢約113dの時に発症し始め、平均生存時間は(138.4±4.6)日である。組成物群、エダラボン群はマウス70日の時に投与し始め、マウス発症時間に影響がないが、マウスの生存時間を著しく延長することができ、組成物群の平均生存時間は(151.1±7.0)日であり、エダラボンは(144.6±3.7)日であり、ボルネオールの生存時間に対する影響はモデル群と比べて有意差がなく、(141.3±3.6)日である。組成物の生存時間はエダラボン及びボルネオール単剤より著しく長く、組成物の薬効か2つの単剤より著しく良好であることを示し、表1に示される。B6SJL健常マウスは臨床症状がなく、生存時間が1年以上である。
【0036】
金氏公式q=E(a+b)/(Ea+Eb−Ea×Eb)によって組成物においてエダラボンとボルネオールとが相乗作用があるかどうかを評価した。式において、E(a+b)は併用薬物の有効率であり、Ea、EbはそれぞれA薬、B薬単独投与の有効率である。q値は0.85〜1.15の範囲内であると、両薬併用の簡単な加算であり、q値>1.15の時、増強を示し、q値<0.85の時、両薬併用が拮抗作用を有することを示す。上記の式で計算したところ、q=1.37であり、組成物の成分同士が相乗作用を有し、併用投与が単独投与より良好であることを示している。
【0037】
【表1】
【0038】
2.2 SOD1−G93Aマウス運動機能に対する影響
図1から分かるように、組成物、エダラボンは全てSOD1−G93Aマウスの筋力低下を著しく軽減し、動物運動機能を改善することができ、110、120、130日齢の時にロータロッド時間に対する影響はモデル対照群と比べて、有意差がある(p<0.05);ボルネオールも病気の進行をある程度遅らせる傾向があるが、130日齢の時だけ、ロータロッド時間に対する影響はモデル群と比べて、有意差がある(p<0.05)。そして、110、120、130日齢の時、組成物の作用は、エダラボン及びボルネオールより有意に良好である(p<0.05)。
【0039】
実施例2:エダラボンとボルネオールとの組成物の、筋萎縮性側索硬化遺伝子改変マウスの学習・記憶に対する影響
1 材料と方法
【0040】
1.1 試験動物
ヒト銅/亜鉛スーパーオキシドジスムターゼ(SOD1)(G93A突然変異体)を持つ遺伝子改変マウス(B6SJL−TgN[SOD1−G93A]1Gur)及び野生型B6SJL F1マウスは南京大学から購入された。マウスの保存及び繁殖方法は、一匹の野生型雌マウスを一匹の遺伝子改変雄マウスと交配させ、その子世代の若いマウスの尻尾から抽出されたDNAを、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により同定した。
【0041】
1.2 薬品と試薬
エダラボンとボルネオールとの組成物(前記ボルネオールは2−ボルネオールである);
エダラボン(化学名:3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン);
ボルネオール(化学名:2−ボルネオール)。
【0042】
1.3 試験方法
1.3.1 B6SJL−TgN(SOD1−G93A)1Gurマウスの繁殖、スクリーニング:
B6SJL−TgN(SOD1−G93A)1Gur雄マウス5匹について、日齢60日の時からB6SJLF1健常雌マウスと、1匹の雄対3匹の雌で交配し始めた。子世代のマウスについて、尻尾をカットしてDNAを抽出し(キットの要求に従い)、SOD1プライマーである5′−CATCAGCCCTAATCCATCTGA−3′及び5′−CGCGACTAACAATCAAAGTGA−3′を加えて30サイクルのPCRにより増幅させ、200〜300bpの間のSOD1遺伝子バンドを確定した。SOD1突然変異遺伝子のないマウスを淘汰した。
【0043】
1.3.2 実験過程
1.3.2.1実験用量設定及グループ分け:
文献に記載のエダラボン(SOD1−G93Aマウス15mg/kg,SOD1−H46Rラット3−6mg/kg)及びその脳虚血動物モデルにおける有効用量(SDラット6mg/kg)の換算によれば、エダラボンの用量は12mg/kgに設定され、エダラボンとボルネオールとの組成物が15mg/kg(エダラボンの用量が12mg/kg、ボルネオールが3mg/kg)に設定され、ボルネオールが3mg/kgに設定された。
【0044】
SOD1遺伝子突然変異マウスは日齢70日の時に運動機能の様子によって、マウスをランダムに4群に分けた。それぞれ、SOD1遺伝子突然変異対照群、エダラボンとボルネオールとの組成物15mg/kg治療群、エダラボン12mg/kg治療群、ボルネオール3mg/kg治療群とし、また、SOD1突然変異遺伝子を有さないB6SJL健常マウス対照群を設定した。各群は1群当たり14匹であり、雌雄は半分ずつである。
【0045】
1.3.2.2 実験投与:
グループ分けの日から、各群の動物に、1日1回で、行動学的検出が完成するまで腹腔内注射投与した。健常対照及びSOD1遺伝子突然変異対照群動物に同体積の生理食塩水を与えた。
【0046】
1.3.2.3 行動学的検出
動物は約90日齢の時に受動的回避実験を行って、学習・記憶能力を測定した。実験装置は明室と暗室に分けられ、明室は5W LEDランプで照明し、両室の間に小さなドアがある。実験は3日間に分けて行った。1日目に、動物に適応的な訓練を与え、マウスの顔を入り口に背向して明室に入れ、明室、暗室で自由活動させ、両室ではいずれも電気刺激を与えなく、持続時間は5minである。2日目に学習実験を行い、検出する時にマウスの顔を入り口に背向して明室に入れ、同時にタイマーを起動し、動物は入り口を通って暗室に入って電撃(0.19mA)を受けた時点で、記録した時間は潜伏期間であり、同時に5min以内での、マウスが暗室に入る暗所回避(エラー)回数を記録した。3日目に記憶実験を行い、各マウスを明室に入れてから暗室に入るまでの時間を記録し、5minでまだ暗室に入っていない場合、潜伏期間を300sとして記録し、同時に5min以内での、マウスが暗室に入る暗所回避(エラー)回数を記録した。
【0047】
1.4 統計処理:SPSS統計ソフトウェアを利用して分散分析を行った(多群比較)。
【0048】
2 試験結果
2.1 受動的回避実験における暗室に入る潜伏期間に対する影響
受動的回避実験における暗室に入る潜伏期間に対する影響を図2(ヒストグラムデータは平均±標準誤差を表す。***P<0.001、生理対照群との比較であり;#P<0.05,##P<0.01、モデル群との比較である。)に示す。学習実験において、単一因子分散分析を経て、各群の間に有意差はなかった。記憶実験において、SOD1−G93Aモデル群は生理対照群と比較し、暗室に入る潜伏期間が著しく短縮された(p<0.05)。組成物及びエダラボン群はモデル群と比較し、暗室に入る潜伏期間は著しく延長され(p<0.05)、ボルネオールの作用は明らかではなかった。実験の結果から、SOD1−G93A動物は病気の進行過程において学習記憶能力が著しく低下し、エダラボンとボルネオールとの組成物及びエダラボンは記憶機能障害を顕著に改善することができ、且つ組成物の薬効は単剤より良好であることが示された。
【0049】
金氏公式q=E(a+b)/(Ea+Eb−Ea×Eb)によって組成物においてエダラボンとボルネオールとが相乗作用があるかどうかを評価した。式において、E(a+b)は併用薬物の有効率であり、Ea、EbはそれぞれA薬、B薬単独投与の有効率である。q値は0.85〜1.15の範囲内であると、両薬併用の簡単な加算であり、q値>1.15の時、増強を示し、q値<0.85の時、両薬併用が拮抗作用を有することを示す。上記の式で計算したところ、q=1.29であり、組成物の成分同士が相乗作用を有し、併用投与が単独投与より良好であることを示している。
【0050】
2.2 受動的回避実験における暗所回避(エラー)回数に対する影響
受動的回避実験におけるエラー回数に対する影響を図3(ヒストグラムは平均±標準誤差を表す。***P<0.001、生理対照群との比較であり;#P<0.05、##P<0.01、モデル群との比較である。)に示す。学習実験において、単一因子分散分析に経て、各群の間に有意差はなかった。記憶実験において、モデル群は生理対照群と比較し、暗所回避(エラー)回数が著しく増加している(p<0.05)。組成物及びエダラボン群はモデル群と比較し、暗所回避(エラー)回数が著しく減少し(p<0.05)、ボルネオールの作用は明らかではなかった。実験の結果から、SOD1−G93A動物は病気の進行過程において学習記憶能力が著しく低下し、エダラボンとボルネオールとの組成物及びエダラボンは記憶機能障害を顕著に改善することができ、且つ組成物の薬効は単剤より良好であることを示している。
【0051】
上記の金氏公式で計算したところ、q=1.25であり、組成物の成分同士が相乗作用を有し、併用投与が単独投与より良好であることを示している。
【0052】
実施例3 エダラボンとボルネオールとの組成物の、筋萎縮性側索硬化遺伝子改変マウスに対する治療作用の研究
1 材料と方法
1.1 試験動物
筋萎縮性側索硬化遺伝子改変マウス(B6SJL−Tg(SOD1*G93A)1Gur/JNju、以下、単にSOD1−G93Aマウスと称する)及び野生型対照マウスは南京大学−南京生物医薬研究所から購入された。
【0053】
1.2 薬品と試薬
エダラボンと天然ボルネオールとの組成物(エダラボンと天然ボルネオールとの質量比は4:1である);
エダラボン;
リルゾール。
【0054】
1.3 試験方案
1.3.1 実験グループ分け
実験動物は6群に分けられ、それぞれ野生対照(Wt)群、モデル(Tg)群、陽性薬であるリルゾール(Tg−Riluzole)群、陽性薬であるエダラボン15mg/kg(Tg−E15)群、組成物5mg/kg(Tg−C5群、15mg/kg(Tg−C15)群とした。組成物において、エダラボンと天然ボルネオールとの質量比は4:1である。
【0055】
1.3.2 投与実験
動物10週齢から投与し始めて生存期間全体に渡って投与した。1日1回、各用量の組成物及び陽性薬であるエダラボン群を腹腔内注射した。陽性薬であるリルゾール群薬物を100μg/mlで飲用水に溶解させて投与した。野生対照群及びモデル群動物に対応する体積の溶媒を腹腔内注射した。
【0056】
1.3.3 実験過程
動物10週齢から、1週1回、運動機能(運動能力スコア、ロータロッド実験)をモニタリングした。動物ロータロッド実験においてロッドから連続して2回落下することを動物発症のサインとする。動物が片側に配置されている場合、30秒以内で立ち直りすることができないことを病気の終点と定義し、安楽死させた。
【0057】
1.3.4 検出指標
体重、運動能力スコア、ロータロッド実験におけるロッドから落下するまでの潜伏期間の経時的変化,発症時間,生存時間を病気の進行を観察する指標とする。
【0058】
1.3.5 試験方法
1.3.5.1 運動機能スコア
後肢:3、衰弱なし;2、一肢の麻痺(尻尾を持ち上げる時に、一肢が振戦する);1、下肢の不全麻痺(両足が衰弱するが、動くことができる);0、下半身麻痺(足が動かない)
前肢:3、衰弱なし;2、不全麻痺(ロッドをわずかに握ることができる);1、半身不随(ロッドを握ることができないが、胸部を支えて地面から離れることができる);0、胸部を支えて地面から離れることができない
胴体:1、ロータロッドから落下する時、胴体を捻ることができる;0、上記の動作をすることができない
全身活動性:3,走ることができる;2、歩く又は這うことができる;1、立ち直ることができる;0、30秒以内で立ち直ることができない
各部分のスコアを加算して運動機能スコアの合計スコアにする。
【0059】
1.3.5.2 ロータロッド実験
10週目に3日間連続的に訓練し、11週目に検出し始め、ロータロッドの回転数が14rpmであり、動物がロッドからの落下するまでの潜伏期間を記録し、最も長い持続時間が180sで、合計3回行い、持続時間が最も長い1回を記録した。
【0060】
1 試験結果
2.1 SOD1−G93Aマウスの生存時間に対する影響
SOD1−G93A対照群マウスは日齢約110日で発症し始め、平均生存時間は(141.4.±11.1)日である。各投与群について、マウスの70日の時に投与し始め、マウスの発症時間に影響しないが、マウスの生存時間を著しく延長することができ、表2に示されている。組成物の生存時間に対する延長作用はある用量−効果関係があり、高用量の作用は陽性薬であるエダラボン及びリルゾールより良好である。野生対照マウスは臨床症状がなかった。
【0061】
【表2】
【0062】
2.2 SOD1−G93Aマウスの体重に対する影響
図4から分かるように、SOD1−G93A対照群マウスの体重は16週から徐々に低下し、モデル群と比較し、各投与群は全てSOD1−G93Aマウス体重低下の進行を異なる程度遅くすることができ、中で、リルゾール(Tg−Riluzole)群及び組成物の高用量(Tg−C15)群動物は、体重が21週齢の時にモデル対照群より著しく高かった(p<0.05)。
【0063】
2.3 SOD1−G93Aマウス運動機能に対する影響
2.3.1 SOD1−G93Aマウス運動機能スコアに対する影響
図5から分かるように、SOD1−G93A対照群マウスの運動機能スコアは16週から徐々に低下した。モデル群と比較し、各投与群は、SOD1−G93Aマウスの運動機能劣化の進行を異なる程度遅らせることができる。リルゾール及び組成物の高用量群マウスでは、16−21週齢時のスコアがモデル群より著しく高く(p<0.05)、エダラボン群では、動物17、20、21週齢のスコアがモデル群より著しく高く(p<0.05)、組成物の低用量群では、動物21週齢のスコアがモデル群より著しく高かった(p<0.05)。組成物の薬効はある用量−効果関係があり、高用量の作用は陽性薬であるエダラボン及びリルゾールより良好である。
【0064】
2.3.2 SOD1−G93Aマウスのロータロッド実験におけるロッドからの落下するまでの時間に対する影響
図6から分かるように、SOD1−G93A対照群は、ロータロッド実験におけるロッドからの落下するまでの時間が16週から徐々に減少した。モデル群と比較し、各投与群では全てSOD1−G93Aマウスのロッドから落下するまでの時間を著しく遅らせることができ、動物運動機能を改善するリルゾール及び組成物の高用量群では、マウス16−21週齢時のロッドからの落下するまでの時間が全てモデル群より著しく高く(p<0.05)、エダラボン群では動物16、19、20、21週齢のロッドからの落下するまでの時間が全てモデル群より著しく長く(p<0.05)、組成物の低用量群では動物19、20、21週齢のロッドからの落下するまでの時間が全てモデル群より著しく長かった(p<0.05)。組成物の薬効はある用量−効果関係があり、高用量の作用は陽性薬であるエダラボン及びリルゾールより良好である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6