特許第6451752号(P6451752)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6451752
(24)【登録日】2018年12月21日
(45)【発行日】2019年1月16日
(54)【発明の名称】空気調和装置の室内側ユニット
(51)【国際特許分類】
   F24F 13/22 20060101AFI20190107BHJP
【FI】
   F24F1/00 361B
   F24F1/00 361D
   F24F13/22 222
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-16836(P2017-16836)
(22)【出願日】2017年2月1日
(65)【公開番号】特開2018-124016(P2018-124016A)
(43)【公開日】2018年8月9日
【審査請求日】2018年1月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】稲上 達也
(72)【発明者】
【氏名】二村 直人
(72)【発明者】
【氏名】半田 陽一
【審査官】 河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−102257(JP,A)
【文献】 特開2008−070003(JP,A)
【文献】 実開昭56−115633(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 13/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部を空気が流れるケーシング(11)と、
上記ケーシング(11)内に設けられ、空気と内部を流れる流体を熱交換させる熱交換器(20)と、
上記ケーシング(11)内における上記熱交換器(20)の下方に設けられ、上方に開口していて上記熱交換器(20)において生じるドレン水を受けるドレンパン(22)と、
上記ドレンパン(22)の開口縁部(22a)から外方へ向かって斜め上方へ延びる上面(24a)を有するドレン水案内部材(24)と、
上記熱交換器(20)と上記ドレンパン(22)との間に設けられたファン(25)と、
上記ドレンパン(22)の開口部を覆うドレンパンカバー(30)とを備え、
上記ドレン水案内部材(24)と上記ドレンパンカバー(30)との間にドレン水が通過することのできる導水用間隙(G)が形成されている
ことを特徴とする空気調和装置の室内側ユニット。
【請求項2】
請求項1において、
上記ドレンパンカバー(30)の縁部(30a)は、上記ドレン水案内部材(24)の上記ドレンパン(22)側の縁部(24b)を覆い、
上記ドレンパンカバー(30)の縁部(30a)と上記ドレン水案内部材(24)との間に上記導水用間隙(G)が形成されている
ことを特徴とする空気調和装置の室内側ユニット。
【請求項3】
請求項2において、
上記ドレン水案内部材(24)と上記ドレンパンカバー(30)との間に設けられ、該ドレン水案内部材(24)と該ドレンパンカバー(30)との間の上記導水用間隙(G)を形成するスペーサ(31)を備えている
ことを特徴とする空気調和装置の室内側ユニット。
【請求項4】
請求項3において、
上記スペーサ(31)は、上記ドレンパンカバー(30)に設けられている
ことを特徴とする空気調和装置の室内側ユニット。
【請求項5】
請求項4において、
上記ドレンパン(22)および上記ドレンパンカバー(30)は、所定の方向に延びる細長い形状を有し、
上記スペーサ(31)は、上記ドレンパンカバー(30)の長手方向の両端部および中間部に設けられていて、上記ドレン水案内部材(24)に固定されている
ことを特徴とする空気調和装置の室内側ユニット。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項において、
上記ファン(25)は、側面に吸込口(26a)が形成されたファンケース(26)と、該ファンケース(26)に収容された羽根車(27)とを有し、
上記空気調和装置の室内側ユニット(10)は、上記ファン(25)の上記吸込口(26a)よりも下方かつ上記ドレン水案内部材(24)よりも上方に配置され、該ドレン水案内部材(24)のうち上記ファン(25)の上記吸込口(26a)の側方に位置する部分を覆うファン仕切板(32)を備えている
ことを特徴とする空気調和装置の室内側ユニット。
【請求項7】
請求項6において、
上記ファン(25)の上記吸込口(26a)は、円形に形成され、
上記ファン(25)の側面に沿った上記ファン仕切板(32)の長さ(W)は、上記吸込口(26a)の直径(D)よりも短い
ことを特徴とする空気調和装置の室内側ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和装置の室内側ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、内部を空気が流れるケーシングと、このケーシング内に設けられた熱交換器と、ケーシング内における熱交換器の下方に設けられたファンとを備えた空気調和装置の室内側ユニットが知られている(例えば、特許文献1)。同文献の室内側ユニットは、ケーシングの天板に空気吸込口が形成され、ケーシングの底板に空気吹出口が形成されており、ファンによって空気吸込口から空気吹出口に向かう空気流れ(すなわち、ケーシング内を下方に向かって流れる空気流れ)が生じるように構成されている。熱交換器は、ケーシング内を流れる空気と内部を流れる流体(例えば、冷媒)を熱交換させるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−102257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば冷房運転を行うときには、熱交換器において室内空気に含まれる水分が凝縮してドレン水が生じることがある。このドレン水は、その大部分が熱交換器の直下に設けられたドレンパンに流入した後にケーシング外へ排出されるが、その一部は熱交換器を通過する空気と共に下方へ飛散する。
【0005】
これに対し、上述したドレンパン(すなわち、第1ドレンパン)に流れ込まなかったドレン水を受けるための第2ドレンパンを熱交換器および第1ドレンパンの下方に設け、さらに第2ドレンパンへドレン水を案内するドレン水案内部材を設けることが考えられる。これにより、第1ドレンパンよりも下方に流出したドレン水をドレン水案内部材により第2ドレンパンまで案内して、この第2ドレンパンを介してケーシング外へ排出することが可能となる。
【0006】
しかし、熱交換器の下方に設けられた第2ドレンパンは、ケーシング内の空間的制約のために、同じく熱交換器の下方に設けられたファンの比較的近くに位置することになる。このため、従来より、第2ドレンパン内のドレン水がファンの空気流れによって巻き上げられるのを抑止するために、当該第2ドレンパンの開口部を覆うドレンパンカバーを設けていた。また、このドレンパンカバーに形成された貫通孔を通って第2ドレンパンにドレン水が流入するように構成していた。しかしながら、ドレンパンカバーは一定の厚みを有するため、ドレン水案内部材上を流れてきたドレン水がドレンパンカバーの縁部に滞留して、ドレン水の円滑な排出が妨げられる。そして、ドレン水が滞留すると、ドレン水がファンによって巻き上げられて空気と共に吹き出されてしまうおそれがある。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ドレンパンカバーで開口部を覆われたドレンパンを備えた空気調和装置の室内側ユニットにおいて、当該ドレンパンを介したドレン水の円滑な排出を可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明は、空気調和装置(1)の室内側ユニット(10)を対象とする。この室内側ユニット(10)は、内部を空気が流れるケーシング(11)と、上記ケーシング(11)内に設けられ、空気と内部を流れる流体を熱交換させる熱交換器(20)と、上記ケーシング(11)内における上記熱交換器(20)の下方に設けられ、上方に開口していて上記熱交換器(20)において生じるドレン水を受けるドレンパン(22)と、上記ドレンパン(22)の開口縁部(22a)から外方へ向かって斜め上方へ延びる上面(24a)を有するドレン水案内部材(24)と、上記熱交換器(20)と上記ドレンパン(22)との間に設けられたファン(25)と、上記ドレンパン(22)の開口部を覆うドレンパンカバー(30)とを備え、上記ドレン水案内部材(24)と上記ドレンパンカバー(30)との間にドレン水が通過することのできる導水用間隙(G)が形成されている。
【0009】
上記第1の発明では、熱交換器(20)から飛散したドレン水が、ドレン水案内部材(24)の上面(24a)へと落下し、ドレン水案内部材(24)の上面(24a)上を流れてドレンパン(22)へ向かって案内される。そして、ドレンパン(22)へ向かって案内されたドレン水は、ドレンパンカバー(30)の縁部にほとんど滞留せずに、導水用間隙(G)を通って円滑にドレンパン(22)内に流入する。また、ドレンパン(22)内のドレン水は当該ドレンパン(22)の開口部がドレンパンカバー(30)によって覆われているため、ファン(25)が生じる空気流れによってほとんど巻き上げられない。ドレンパン(22)内に流入したドレン水は、その後、ケーシング(11)外へ排出される。
【0010】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記ドレンパンカバー(30)の縁部(30a)は、上記ドレン水案内部材(24)の上記ドレンパン(22)側の縁部(24b)を覆い、上記ドレンパンカバー(30)の縁部(30a)と上記ドレン水案内部材(24)との間に上記導水用間隙(G)が形成されていることを特徴とする。
【0011】
上記第2の発明では、ドレンパン(22)の開口部が全体にわたってドレンパンカバー(30)によって覆われる。このため、ドレンパン(22)内のドレン水がファン(25)が生じる空気流れによって巻き上げられることがより確実に抑止される。
【0012】
第3の発明は、上記第2の発明において、上記ドレン水案内部材(24)と上記ドレンパンカバー(30)との間に設けられ、該ドレン水案内部材(24)と該ドレンパンカバー(30)との間の上記導水用間隙(G)を形成するスペーサ(31)を備えていることを特徴とする。
【0013】
上記第3の発明では、スペーサ(31)によって容易に導水用間隙(G)が形成される。
【0014】
第4の発明は、上記第3の発明において、上記スペーサ(31)は、上記ドレンパンカバー(30)に設けられていることを特徴とする。
【0015】
上記第4の発明では、ドレンパンカバー(30)にスペーサ(31)が設けられているので、導水用間隙(G)を形成するためにドレンパンカバー(30)のみを設計変更すれば足りる。
【0016】
第5の発明は、上記第4の発明において、上記ドレンパン(22)および上記ドレンパンカバー(30)は、所定の方向に延びる細長い形状を有し、上記スペーサ(31)は、上記ドレンパンカバー(30)の長手方向の両端部および中間部に設けられていて、上記ドレン水案内部材(24)に固定されていることを特徴とする。
【0017】
上記第5の発明では、各スペーサ(31)がドレン水案内部材(24)に固定されているため、細長いドレンパンカバー(30)がファン(25)が生じる空気流れの影響を受けて撓み変形することが抑止される。同時に、ドレン水案内部材(24)とドレンパンカバー(30)との間の空間のうちスペーサ(31)が設けられていない部分は導水用間隙(G)となるので、円滑なドレン水の排出が併せて確保される。
【0018】
第6の発明は、上記第1〜第5の発明のいずれか1つにおいて、上記ファン(25)は、側面に吸込口(26a)が形成されたファンケース(26)と、該ファンケース(26)に収容された羽根車(27)とを有し、上記空気調和装置(1)の室内側ユニット(10)は、上記ファン(25)の上記吸込口(26a)よりも下方かつ上記ドレン水案内部材(24)よりも上方に配置され、該ドレン水案内部材(24)のうち上記ファン(25)の上記吸込口(26a)の側方に位置する部分を覆うファン仕切板(32)を備えていることを特徴とする。
【0019】
上記第6の発明では、ドレン案内部材(24)とファン(25)の吸込口(26a)との間にファン仕切板(32)があるので、ドレン案内部材(24)のうちファン仕切板(32)で覆われた部分では、気流の乱れが減ってファン(25)によって巻き上げられるドレン水の量が減少する。また、ドレン水が巻き上げられても、そのドレン水がファン仕切板(32)の下面に当たるので、ファン(25)に吸い込まれにくい。このように、第6の発明では、ファン(25)の吸込口(26a)にドレン水が吸い込まれることが抑止される。
【0020】
第7の発明は、上記第6の発明において、上記ファン(25)の上記吸込口(26a)は、円形に形成され、上記ファン(25)の側面に沿った上記ファン仕切板(32)の長さ(W)は、上記吸込口(26a)の直径(D)よりも短いことを特徴とする。
【0021】
上記第7の発明では、ファン仕切板(32)の長さ(W)が吸込口(26a)の直径(D)よりも短いので、ファン仕切板(32)の上面に熱交換器(20)から直接的にドレン水が落下してきて滞留することが生じにくい。よって、ファン仕切板(32)の上面にドレン水が溜まってファン(25)の吸込口(26a)に吸い込まれることが抑止される。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、導水用間隙(G)を通ってドレン水が円滑にドレンパン(22)に流入するので、ドレンパンカバー(30)の縁部(30a)にドレン水が滞留するのを抑止することができ、ドレンパン(22)を介したドレン水の円滑な排出を実現することができる。また、それにより、ドレン水がファン(25)に巻き上げられてケーシング(11)外に吹き出されるのを抑止することができる。
【0023】
また、上記第2の発明によれば、ドレンパン(22)内のドレン水がファン(25)によって巻き上げられるのをより確実に抑止することができる。
【0024】
また、上記第3の発明によれば、スペーサ(31)によって容易に導水用間隙(G)を形成することができる。
【0025】
また、上記第4の発明によれば、導水用間隙(G)を形成するためにドレンパンカバー(30)のみを従来のものから設計変更すれば足りるので、本発明の室内側ユニット(10)を低コストに製造することができる。
【0026】
また、上記第5の発明によれば、細長いドレンパンカバー(30)がファン(25)が生じる空気流れによって撓み変形するのを抑止すると同時に、円滑なドレン水の排出を確保することができる。
【0027】
また、上記第6の発明によれば、ドレン水案内部材(24)上をドレンパン(22)に向かって流れるドレン水がファン(25)の吸込口(26a)に吸い込まれるのを抑止することができる。
【0028】
また、上記第7の発明によれば、ファン仕切板(32)の上面にドレン水が溜まってファン(25)の吸込口(26a)から吸い込まれるのを抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、実施形態の空気調和装置を概略的に示す図である。
図2図2は、実施形態の室内側ユニットを概略的に示す右側面図である。
図3図3は、実施形態の室内側ユニットを概略的に示す正面図である。
図4図4は、ドレンパンカバーおよび第2ドレンパンの周辺部を示す細部断面図である。
図5図5は、ドレンパンカバーを下方から見た概略斜視図である。
図6図6は、ファン仕切板の周辺部を示す斜視断面図である。
図7図7は、右方から見たファン仕切板の周辺部を示す断面図である。
図8図8は、変形例のドレンパンカバーおよび第2ドレンパンの周辺部を示す細部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【0031】
−空気調和装置の構成−
図1に示すように、本実施形態の空気調和装置(1)は、電算機(7)が設置された電算機室(S11)の冷房を行う冷房専用のものである。しかし、空気調和装置(1)は、冷房および暖房を選択的に行えるような他のタイプの空気調和装置であってもよい。空気調和装置(1)は、室外側ユニット(2)と、室内側ユニット(10)を備えている。室外側ユニット(2)と室内側ユニット(10)とは、冷媒配管(3)を介して互いに接続されている。室外側ユニット(2)は屋外に設置され、室内側ユニット(10)は屋内の空調機室(S12)に設置されている。
【0032】
電算機室(S11)と空調機室(S12)とは、パーティション(4)によって互いに区切られている。電算機室(S11)および空調機室(S12)の床下には、床下空間(S14)が形成されており、電算機室(S11)の床には複数の給気口(6)が設けられている。電算機室(S11)の天井裏には天井裏空間(S13)が形成されており、電算機室(S11)の天井には複数の排気口(5)が設けられている。天井裏空間(S13)は空調機室(S12)と連通している。
【0033】
−室内側ユニットの構成−
本実施形態の空気調和装置(1)の室内側ユニット(10)は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路(図示せず)に接続されていて、例えば上述のように電算機室(S11)の空調に使用されるものである。ただし、室内側ユニット(10)の用途はこれに限られるものではない。室内側ユニット(10)は、ケーシング(11)と、熱交換器(20)と、第1ドレンパン(21)と、第2ドレンパン(22)と、仕切板(24)と、ファン(25)と、ダクト部材(28)と、ドレンパンカバー(30)と、ファン仕切板(32)とを備えている。なお、説明の便宜上、図2における左側を「前側」、右側を「後側」、手前側を「右側」、奥側を「左側」とする。
【0034】
図2および図3に示すように、ケーシング(11)は、概ね縦長の直方体箱状に形成されていて、天板(12)と、底板(13)と、天板(12)および底板(13)を接続する側板(14)とを有する。ケーシング(11)は、天板(12)に室内空気を吸い込むための空気吸込口(12a)が形成され、底板(13)に冷却した空気を吹き出すための空気吹出口(13a)が形成されている。側板(14)は、それぞれ実質的に矩形板状に形成された前側板(14a)と、後側板(14b)と、右側板(14c)と、左側板(14d)とで構成されている。なお、図2および図3では、ケーシング(11)内の各部材の配置構成がわかりやすいように、右側板(14c)および前側板(14a)をそれぞれ省略してある。
【0035】
熱交換器(20)は、ケーシング(11)内における空気吸込口(12a)の下方に2つ設けられている。2つの熱交換器(20)は、例えば、図2に示すように、側面視で上方に向かうにつれて互いの間隔が広がるようにV字状に配置されている。なお、熱交換器(20)の数および配置はこれに限定されるものではない。熱交換器(20)は、空気吸込口(12a)から吸い込まれてケーシング(11)内を流れる空気と内部を流れる流体(本実施形態では、冷媒回路を循環する冷媒)を熱交換させるように構成されている。熱交換器(20)は、図3に示すように、左右方向においてケーシング(11)内を実質的に全長にわたって延びている。
【0036】
第1ドレンパン(21)は、2つの熱交換器(20)の下端部を下側から覆うように構成された樋状の部材である。第1ドレンパン(21)は、図2および図3に示すように、左右方向において熱交換器(20)の下端部を実質的に全長にわたって下側から覆っている。このため、第1ドレンパン(21)は、熱交換器(20)において生じるドレン水を受けることができる。第1ドレンパン(21)内に流入したドレン水は、図示しない第1排水ホースを介して第2ドレンパン(22)へ導かれる。なお、室内側ユニット(10)は、第1ドレンパン(21)内に流入したドレン水が、第2ドレンパン(22)を介さずに直接にケーシング(11)外へ排出するように構成されていてもよい。
【0037】
第2ドレンパン(22)は、熱交換器(20)の下方であって第1ドレンパン(21)の真下に設けられた樋状の部材である。第2ドレンパン(22)は、図2および図3に示すように、上方に開口していて、所定の方向、すなわち左右方向においてケーシング(11)内を実質的に全長にわたって延びている。つまり、第2ドレンパン(22)は、ケーシング(11)の前後方向の中央部に、ケーシング(11)の内部を左右方向へ横断するように配置されている。
【0038】
第2ドレンパン(22)には、熱交換器(20)で生じた後に仕切板(24)上を流れてきたドレン水が流入する。第2ドレンパン(22)の長手方向中央部の底部には、この第2ドレンパン(22)内のドレン水をケーシング(11)外へ排出するための第2排水ホース(図示せず)が接続されるホース接続管(23)が設けられている。また、第2ドレンパン(22)は、左右両端部にも第2排水ホースを接続することのできる排水開口(22b)を有しており、ユーザの要求ないし室内側ユニット(10)の設置状況に応じて、第2排水ホースをホース接続管(23)または排水開口(22b)のいずれに接続するかを選択することができるように構成されている。第2ドレンパン(22)はドレンパンを構成している。
【0039】
仕切板(24)は、ケーシング内における熱交換器(20)の下方に設けられている。仕切板(24)は、第2ドレンパン(22)の開口縁部(22a)から外側に向かって斜め上方へ延びる上面(24a)を有する板状の部材である。一方の仕切板(24)は、第2ドレンパン(22)の前側の開口縁部(22a)から前側板(14a)へ向かって斜め上方へ延びている。他方の仕切板(24)は、第2ドレンパン(22)の後側の開口縁部(22a)から後側板(14b)へ向かって斜め上方へ延びている。
【0040】
仕切板(24)は、ケーシング(11)の内部空間を上側空間(S1)と下側空間(S2)とに仕切っている。上側空間(S1)には熱交換器(20)、第1ドレンパン(21)、ファン(25)およびモータ(図示せず)などが配置され、下側空間(S2)には図示しない電装ユニットなどが配置されている。仕切板(24)には、第1ドレンパン(21)へ流れ込まずに熱交換器(20)から飛散したドレン水が落下してくる。そして、仕切板(24)は、図2および図4に示すように、側面視においてケーシング(11)内の中央に向かうにつれて低くなるように傾斜している。このように、仕切板(24)は、第2ドレンパン(22)にドレン水を案内するように構成されている。仕切板(24)は、ドレン水案内部材を構成している。
【0041】
ファン(25)は、ケーシング(11)内における熱交換器(20)と第2ドレンパン(22)との間に設けられている。具体的に、ファン(25)は、図3に示すように、ケーシング(11)の内部空間の上下方向における略中央部に左右に2つ並べて設けられている。なお、ファン(25)の数および配置はこれに限られるものではない。図2図3および図6に示すように、ファン(25)は、側面(左右両側面)に円形の吸込口(26a)が形成されたファンケース(26)と、このファンケース(26)に収容された羽根車(27)とを有する。ファン(25)は、図3に示すように、羽根車(27)が回転することによって吸込口(26a)から空気を吸い込んで下方に吹き出すように構成された、いわゆるシロッコファンである。ファン(25)は、図示しない支持部材によって固定支持されている。ファン(25)の羽根車(27)は、図示しないモータによって駆動される。
【0042】
ダクト部材(28)は、上下に延びる矩形筒状の部材であって、その流入端(上側端)がファン(25)の吹出口に接続され、その流出端(下側端)がケーシング(11)の空気吹出口(13a)に接続されている。つまり、ファン(25)から吹き出された空気は、このダクト部材(28)を通って空気吹出口(13a)からケーシング(11)外へ出て行く。
【0043】
ドレンパンカバー(30)は、図3および図5に示すように、所定の方向、すなわち左右方向に延びる細長い実質的に矩形板状の部材であって、第2ドレンパン(22)の開口部を覆っている。つまり、ドレンパンカバー(30)は、第1ドレンパン(21)の真下に設けられている(図2を参照)。図4に示すように、ドレンパンカバー(30)の縁部(30a)(すなわち、幅方向の両端部)は、幅方向外側に向かうにつれて高くなるように傾斜している。ドレンパンカバー(30)の縁部(30a)は、仕切板(24)の第2ドレンパン(22)側の縁部(24b)を覆っている。ドレンパンカバー(30)の幅方向の中間部は、実質的に水平な平板状に形成されている。
【0044】
ドレンパンカバー(30)は、図5に示すように、長手方向の両端部および中央部にスペーサ(31)が設けられている。なお、図4では、導水用間隙(G)がわかりやすいように、スペーサ(31)の図示を省略している。具体的に、ドレンパンカバー(30)の長手方向の一端部には2つのスペーサ(31)が、長手方向の中央部には1つのスペーサ(31)が、長手方向の他端部には2つのスペーサ(31)が当該ドレンパンカバー(30)に一体形成されている。なお、各スペーサ(31)は、ドレンパンカバー(30)と別体に形成されてドレンパンカバー(30)に取り付けられたものであってもよい。ドレンパンカバー(30)は、例えば、スペーサ(31)の領域に形成された孔を介して仕切板(24)にねじ止め固定される。なお、ドレンパンカバー(30)の仕切板(24)への固定態様はこれに限られるものではない。
【0045】
仕切板(24)とドレンパンカバー(30)との間には、スペーサ(31)によって、仕切板(24)上を流れてきたドレン水が通過することのできる導水用間隙(G)が形成される(ドレン水の流れは、図4において矢印で一例を示してある)。また、ドレンパンカバー(30)の幅方向中央部には、長手方向に所定の間隔をおいて複数の円形の貫通孔(30b)(この例では、6つの貫通孔(30b))が形成されている。ドレンパンカバー(30)上に存在するドレン水は、これらの貫通孔(30b)を通って第2ドレンパン(22)に流入する。
【0046】
ファン仕切板(32)は、図2および図3に示すように、ファン(25)の左右方向両側、すなわち左側のファン(25)の左側、両ファン(25)の間、および右側のファン(25)の右側にそれぞれ設けられた板状の部材である。ファン仕切板(32)は、図6および図7に示すように、ファン(25)の吸込口(26a)と仕切板(24)との間に設けられていて、当該仕切板(24)のうちファン(25)の吸込口(26a)の側方に位置する部分を覆っている。また、ファン仕切板(32)の上面は、第2ドレンパン(22)から離れるにつれて下方に向かうように傾斜している。
【0047】
ここで、仕切板(24)上を流れるドレン水は、ファン(25)の側面に形成された吸込口(26a)から空気と一緒に吸い込まれてしまうおそれがある。ドレン水がファン(25)に吸い込まれると、吹き出される空気と共にケーシング(11)外へドレン水が流出してしまう。
【0048】
これに対し、各ファン仕切板(32)は、ファン(25)の吸込口(26a)と仕切板(24)との間に設けられ、仕切板(24)のうち吸込口(26a)の側方に位置する部分を覆っている。これにより、仕切板(24)上を流れるドレン水が吸込口(26a)の下方に到達したときでも、当該吸込口(26a)にドレン水が吸い込まれることが抑止される。各ファン仕切板(32)は、側面視でファン(25)の吸込口(26a)の真下に配置されている。また、図7に示すように、各ファン仕切板(32)の幅(W)は、ファン(25)の吸込口(26a)の直径(D)よりも短い。
【0049】
−運転動作−
次に、室内側ユニット(10)の運転動作について説明する。
【0050】
〈冷房運転〉
室内側ユニット(10)が接続された冷媒回路を備えた空気調和装置(1)は、冷房運転を行えるように構成されている。この冷房運転では、モータ(図示せず)に電力が供給されてファン(25)が駆動される。
【0051】
空気調和装置(1)が冷房を行う際には、図1に空気の流れを矢印で示すように、室内側ユニット(10)から吹き出された調和空気(冷却された空気)が床下空間(S14)を通って給気口(6)から電算機室(S11)に供給される。これにより、電算機室(S11)の冷房がなされる。一方、電算機室(S11)内の空気は、例えば天井に設けられた排気口(5)から天井裏空間(S13)へ流れ込み、その後、室内側ユニット(10)に吸い込まれる。室内側ユニット(10)に吸い込まれた空気は、熱交換器(20)を流れる際に冷却されて室内側ユニット(10)から吹き出される。
【0052】
冷房運転において、熱交換器(20)は蒸発器として機能する。熱交換器(20)は、図示しない膨張機構において減圧された低圧の気液二相冷媒とケーシング(11)内を流れる空気を熱交換させる。具体的には、熱交換器(20)において、ケーシング(11)内の空気から低圧の気液二相冷媒へ熱が伝えられることによって当該空気が冷却される。冷却された空気は、ケーシング(11)の空気吹出口(13a)から床下空間(S14)を通って電算機室(S11)へ供給される。
【0053】
〈ドレン水の排出〉
上述した冷房運転では、熱交換器(20)において空気が冷却されることにより、当該空気に含まれる水分が凝縮してドレン水が生じる。熱交換器(20)で生じたドレン水の大部分は、この熱交換器(20)の表面を伝って第1ドレンパン(21)へ流入し、第1排水ホースを介して第2ドレンパン(22)へ流れ込む。第2ドレンパン(22)へ流れ込んだドレン水は、第2排水ホースを介してケーシング(11)外へ排出される。
【0054】
一方、熱交換器(20)で生じたドレン水の一部は、ファン(25)が生じる空気流れの影響などにより第1ドレンパン(21)に流入することなくケーシング(11)の内部空間へ飛散する。ケーシング(11)の内部空間に飛散したドレン水は、ケーシング(11)の側板(14)を伝ってまたは直接に仕切板(24)に落下する。仕切板(24)に落下したドレン水は、この仕切板(24)上を第2ドレンパン(22)に向かって流れる。
【0055】
ここで、第2ドレンパン(22)の上方には、この第2ドレンパン(22)の開口部を覆うドレンパンカバー(30)が設けられている。このドレンパンカバー(30)は、冒頭で述べたように、従来より設けられていて、仕切板(24)上を流れてきたドレン水が第2ドレンパン(22)に円滑に流入するのを妨げていた。これに対し、本実施形態では、ドレンパンカバー(30)と仕切板(24)との間にスペーサ(31)を設けることによって、ドレンパンカバー(30)と仕切板(24)との間にドレン水が通過することのできる導水用間隙(G)を形成している。このため、仕切板(24)上を流れてきたドレン水は、そのまま上面(24a)を伝って流れて導水用間隙(G)を通過し、第2ドレンパン(22)に円滑に流入する。第2ドレンパン(22)に流入したドレン水は、第2排水ホースを介してケーシング(11)外へ排出される。
【0056】
また、ケーシング(11)内の空間的制約のために、共に熱交換器(20)の下方に設けられたファン(25)および仕切板(24)は互いに比較的近接して配置されている。このため、仕切板(24)上を流れるドレン水は、ファン(25)の吸込口(26a)から空気と一緒に吸い込まれてそのまま空気と一緒にケーシング(11)外へ吹き出されるおそれがある。これに対し、本実施形態では、ファン(25)の吸込口(26a)と仕切板(24)との間に、仕切板(24)を流れるドレン水が吸込口(26a)に吸い込まれるのを抑止するファン仕切板(32)を設けている。このため、仕切板(24)上を流れてきたドレン水がファン(25)の吸込口(26a)に吸い込まれにくくなり、仕切板(24)上を流れてきたほとんど全てのドレン水が第2ドレンパン(22)へ流入する。第2ドレンパン(22)に流入したドレン水は、第2排水ホースを介してケーシング(11)外へ排出される。
【0057】
−実施形態の効果−
上記実施形態では、スペーサ(31)によって、ドレンパンカバー(30)と仕切板(24)との間にドレン水が通過することのできる導水用間隙(G)を形成している。これにより、仕切板(24)上を流れてきたドレン水がドレンパンカバー(30)の縁部(30a)に滞留することを抑止し、第2ドレンパン(22)を介したドレン水の円滑な排出を実現することができる。そのため、ドレン水がドレンパンカバー(30)の縁部に溜まってファン(25)に巻き上げられ、調和空気と一緒にケーシング(11)外へ吹き出されるのを抑止することができる。また、スペーサ(31)によって導水用間隙(G)を容易に形成することができる。
【0058】
また、上記実施形態では、ドレンパンカバー(30)の縁部(30a)が仕切板(24)の第2ドレンパン(22)側の縁部(24b)を覆っているので、第2ドレンパン(22)の開口部が全体にわたってドレンパンカバー(30)によって覆われる。これにより、ファン(25)が生じる空気流れによって第2ドレンパン(22)内のドレン水が巻き上げられるのをより確実に抑止することができる。
【0059】
また、上記実施形態では、スペーサ(31)をドレンパンカバー(30)に一体形成したものとしているので、導水用間隙(G)を形成するために当該ドレンパンカバー(30)を従来のスペーサ(31)の無いものから設計変更するだけで足りる。よって、本実施形態の効果を奏する室内側ユニット(10)を低コストに製造することができる。
【0060】
また、上記実施形態では、ドレンパンカバー(30)の長手方向の両端部および中央部にそれぞれスペーサ(31)が設けられており、各スペーサ(31)が仕切板(24)に固定されている。これにより、細長いプレート状のドレンパンカバー(30)がファン(25)が生じる空気流れによって撓み変形することを抑止することができる。また、ドレンパンカバー(30)と仕切板(24)との間の空間のうちスペーサ(31)が設けられていない部分は導水用間隙(G)となるので、ドレンパンカバー(30)の撓み変形を抑止するのと同時に、ドレン水の円滑な排出を実現することができる。
【0061】
また、上記実施形態では、ファン(25)の吸込口(26a)と仕切板(24)との間にファン仕切板(32)を設けているので、仕切板(24)上を流れてきたドレン水がファン(25)の吸込口(26a)に吸い込まれるのを抑止することができる。また、各仕切板(24)の幅(W)が吸込口(26a)の直径(D)よりも短いため、仕切板(24)上にドレン水が溜まってファン(25)の吸込口(26a)に吸い込まれるのを抑止することができる。
【0062】
また、上記実施形態では、各ファン仕切板(32)の上面が第2ドレンパン(22)から離れるにつれて下方に向かうように傾斜している。このため、ファン仕切板(32)上にドレン水が落下してきた場合でも、当該ファン仕切板(32)の上面の傾斜にしたがってドレン水が仕切板(24)に向かって流れ落ちる。よって、ファン仕切板(32)上にドレン水が滞留してファン(25)の吸込口(26a)に吸い込まれるのを抑止することができる。
【0063】
また、上記実施形態では、第2ドレンパン(22)およびドレンパンカバー(30)が第1ドレンパン(21)の真下に配置されている。よって、熱交換器(20)で発生したドレン水のうち第1ドレンパン(21)で受けられなかったものがドレンパンカバー(30)上にではなく、側板(14)を伝ってまたは直接に仕切板(24)上に落下することが多くなる。つまり、ドレンパンカバー(30)上にドレン水が落下しにくく、ドレンパンカバー(30)上にドレン水が滞留しにくい。よって、ドレンパンカバー(30)上にドレン水が滞留して当該ドレン水がファン(25)によって巻き上げられるのを抑止することができる。
【0064】
−実施形態の変形例−
実施形態の変形例について説明する。本変形例では、ドレンパンカバー(30)の構成が上記実施形態のそれと異なる。以下、上記実施形態と異なる点について主に説明する。
【0065】
本変形例のドレンパンカバー(30)は、第2ドレンパン(22)の開口部の全てを覆ってはいない。具体的に、図8に示すように、ドレンパンカバー(30)の幅方向長さは、第2ドレンパン(22)の開口部の幅方向長さよりもやや短い。これにより、仕切板(24)とドレンパンカバー(30)との間には、ドレン水が通過することのできる導水用間隙(G)が形成されている。
【0066】
なお、ドレンパンカバー(30)は、このドレンパンカバー(30)に幅方向外側に突出するように設けられて孔が形成された複数の脚部(図示せず)を介して仕切板(24)にねじ止めされている。これらの脚部は、ドレンパンカバー(30)の長手方向の両端部および中間部に設けられていることが好ましい。
【0067】
本変形例によっても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0068】
《その他の実施形態》
上記実施形態では、スペーサ(31)はドレンパンカバー(30)に設けられているが、スペーサ(31)が仕切板(24)に設けられていてもよい。この場合において、スペーサ(31)は、仕切板(24)と一体に形成されていてもよいし、仕切板(24)と別体に形成されていてもよい。
【0069】
また、上記実施形態では、仕切板(24)がドレン水案内部材を構成しているが、ドレン水案内部材の構成はこれに限られない。例えば、ドレンパン(22)に向かうにつれて低くなるように傾斜した上面を有するブロック状の部材がドレン水案内部材を構成していてもよい。
【0070】
また、上記実施形態では、仕切板(24)の上面(24a)は、全体がドレンパン(22)に向かうにつれて低くなるように傾斜しているが、上面(24a)の一部のみがドレンパン(22)に向かうにつれて低くなるように傾斜していてもよい。この場合において、上面(24a)の残りの部分(すなわち、ドレンパン(22)に向かうにつれて低くなるように傾斜してはいない部分)は実質的に水平向きであることが好ましい。
【0071】
また、上記実施形態では、空気吸込口(12a)がケーシング(11)の天板(12)に設けられ、空気吹出口(13a)がケーシングの底板(13)に設けられているが、空気吸込口(12a)がケーシング(11)の底板(13)に設けられ、空気吹出口(13a)がケーシングの天板(12)に設けられていてもよい。また、空気吸込口(12a)および空気吹出口(13a)は、それぞれ側板(14)に設けられていてもよい。
【0072】
また、上記実施形態では、スペーサ(31)がドレンパンカバー(30)の長手方向の両端部および中央部に設けられているが、スペーサ(31)がドレンパンカバー(30)の長手方向の両端部のみに設けられていてもよい。
【0073】
また、スペーサ(31)の数は上記実施形態のものに限られない。例えば、ドレンパンカバー(30)の長手方向の中間部に2つ以上のスペーサ(31)が設けられていてもよい。
【0074】
また、上記実施形態では、ドレンパンカバー(30)の幅方向の中間部は実質的に水平な平板状に形成されているが、当該中間部が貫通孔(30b)に向かうにつれて低くなるように側面視でV字状に形成されていてもよい。これにより、ドレンパンカバー(30)上に存在するドレン水をより円滑に第2ドレンパン(22)に流入させることができる。
【0075】
また、ファン(25)の種類はシロッコファンに限られず、例えばターボファンやクロスフローファンなどの他の種類のファンを任意に適用することができる。
【0076】
また、ファン仕切板(32)の幅(W)は、ファン(25)の吸込口(26a)の直径(D)よりも長くてもよい。また、ファン仕切板(32)が設けられていなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0077】
以上説明したように、本発明は、空気調和装置の室内側ユニットについて有用である。
【符号の説明】
【0078】
1 空気調和装置
10 室内側ユニット
11 ケーシング
20 熱交換器
22 第2ドレンパン(ドレンパン)
22a 開口縁部
24 仕切板(ドレン水案内部材)
24a 上面
24b 縁部
25 ファン
26 ファンケース
26a 吸込口
27 羽根車
30 ドレンパンカバー
30a 縁部
31 スペーサ
32 ファン仕切板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8