(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の歯ブラシの一実施形態について説明する。
図1に、本実施形態の歯ブラシの側面図を示す。本実施形態の歯ブラシ1は、ハンドル体10と、ハンドル体10に延設されたヘッド部20とが一体成形されたものである。ヘッド部20の一方の面は植毛面20aとされ、該植毛面20aには、複数本の毛束が植設されてなるブラシ部30が形成されている。
ブラシ部30は、任意の高さの用毛からなる第1毛束部31と、第1毛束部31の高さより低い第2毛束部32とからなる段差状毛束を複数有している。
第1毛束部31は、任意の高さの用毛からなる複数本の用毛31cを束ねたものであり、第2毛束部32は、用毛31cよりも短い複数本の用毛32cを束ねたものである。
【0009】
本実施形態におけるヘッド部20は、ハンドル体10の長さ方向が長手とされ、平面視において角部が曲線で隅切りされた略四角形の平板状とされている。
植毛面20aには、植毛穴が複数形成され、この植毛穴に毛束が植設されている。
【0010】
ヘッド部20の大きさは、口腔内での操作性等を勘案して決定できる。
ヘッド部20の幅方向の長さは、長すぎると口腔内での操作性が低下し、短すぎると植毛される毛束の数が少なくなりすぎて、清掃効果が損なわれやすい。そのため、ヘッド部20の幅方向の長さは、例えば、5〜13mmとされる。
ヘッド部20の厚さは、薄いほど口腔内での操作性を高められるが、薄すぎるとヘッド部20の強度が不十分になりやすい。そのため、ヘッド部20の厚さは、ハンドル体10の材質等を勘案して決定でき、例えば、1.5〜5mmが好ましく、2〜3mmがより好ましい。
ヘッド部20の長さ方向の長さは、長すぎると口腔内での操作性が損なわれやすく、短すぎると植毛される毛束の数が少なくなりすぎて、清掃効果が損なわれやすい。そのため、ヘッド部20の長さ方向の長さは、10〜26mmの範囲で適宜決定される。
【0011】
植毛穴の形状は、特に限定されず、真円又は楕円等の円形、三角形や四角形等の多角形等が挙げられる。通常は真円とされるが、四角形(長方形、正方形)とすることで、後述の清掃面の起伏をより滑らかにすることができる。
植毛穴の穴数は、特に限定されず、例えば、10〜60穴とされる。
植毛穴の直径は、求める毛束の太さに応じて決定され、例えば、1〜3mmとされる。
植毛穴の配列パターンは、特に限定されず、いわゆる碁盤目状や千鳥状等、いかなる配列パターンであってもよい。
【0012】
本実施形態では、毛束が二つ折りされ、二つ折りされた毛束の間に平線が挟み込まれ、該平線が植毛穴に打ち込まれたことにより毛束が植毛面20aに植設されている。二つ折りされた毛束の、平線40を境界とした際の一方を第1毛束部31とし、二つ折りされた毛束の、平線40を境界とした際の他方を第2毛束部32とする(
図2)。すなわち、第1毛束部31及び第2毛束部32は平線40を挟んで形成されている。
さらに、本実施形態では、全ての第2毛束部32の先端を連ねることによって形成される第2清掃面が、植毛面20aの長さ方向及び幅方向の少なくとも一方において起伏した起伏形状とされている。全ての第1毛束部31の先端を連ねることによって形成される第1清掃面が、前記第2清掃面と相似形ではない起伏形状、又は、前記植毛面に対して平行な面とされている。
すなわち、本実施形態の歯ブラシ1においては、全ての第1毛束部31の先端を連ねることによって形成される第1清掃面と、全ての第2毛束部32の先端を連ねることによって形成される第2清掃面の両方が形成された部分を有する。第1清掃面及び第2清掃面の両方が形成された部分は、本発明の効果がより発揮されることから、ブラシ部30全体の80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、100%であることが特に好ましい。
【0013】
上述したように、第1清掃面は、第2清掃面と相似形ではない起伏形状、又は、前記植毛面に対して平行な面であれば、特に限定されるものではなく、様々な形状とすることができる。第2清掃面は、植毛面の長さ方向及び幅方向の少なくとも一方において起伏した起伏形状であれば、特に限定されるものではなく、様々な形状とすることができる。
例えば、第1清掃面又は第2清掃面は、以下の例の清掃面を適用することができる。
図3に示す例は、植毛面20aの幅方向において中央の用毛31c,32cの高さを最も高くし、両端に向って用毛31c,32cの高さを低くして形成した、凸状の起伏形状P
Aの清掃面である。このような清掃面では、歯頸部への当たり心地、歯頸部の清掃性が高くなるが、歯間部及び奥歯等の咬合面の清掃性は低くなる。
図4に示す例は、長い毛束(毛束部32a)と短い毛束(毛束部32b)とを交互に配置して形成した、凹凸状の起伏形状P
Bの清掃面である。このような清掃面では、歯間清掃性が高くなるが、歯頸部に一様に接触できず、歯頸部への当たり心地と歯頸部の清掃性が低くなる。
図5に示す例は、毛束(第1毛束部31又は第2毛束部32)の高さを同一にして、清掃面を植毛面20aに対して平行なフラットな形状P
Cとした例である。このような清掃面では、奥歯等の咬合面の清掃に適しているが、歯間部及び歯頸部の清掃に適していない。
【0014】
上記のような清掃面を組み合わせて第1清掃面及び第2清掃面を形成することにより、本発明におけるブラシ部30が得られる。
例えば、
図3に示す清掃面を第1清掃面とし、
図4に示す清掃面を第2清掃面とすることにより、
図6に示すようなブラシ部30を得ることができる。後述する実施例1は、
図6に示すブラシ部30を有する具体例である。すなわち、実施例1では、第1清掃面P
1が、植毛面20aの幅方向においては中央が最も高く、端部に向って低くなる凸状の起伏形状の清掃面とされている。第2清掃面P
2は、植毛面20aの長さ方向に沿って毛丈が高い第2毛束部と毛丈が低い第2毛束部とが交互に配置されることによって、凹凸形状の清掃面とされている。
【0015】
第1毛束部31の高さ(毛丈)と第2毛束部32の高さ(毛丈)との差は、0mm超7mm以下が好ましく、1〜5mmであることが好ましい。第1毛束部31の長さと第2毛束部32の長さとの差が前記下限値以上であれば、歯ブラシ1に複数の清掃機能を容易に持たせることができ、前記上限値以下であれば、複数の清掃機能をより容易に使い分けることができる。
【0016】
用毛31c,32cは、例えば、毛先に向かって細くなり、毛先が先鋭化された用毛(テーパー毛)、長さ方向の全体にわたって直径が同一な用毛(ストレート毛)、毛先が複数に分岐した用毛(毛先分岐毛)等が挙げられる。ストレート毛としては、毛先が植毛面20aに略平行な平面とされたものや、毛先が半球状に丸められたものが挙げられる。
本実施形態では、毛束が、長さの異なる第1毛束部31と第2毛束部32とからなっても疎毛感を抑制できるため、毛先分岐毛を用いることが好ましい。
第1毛束部31の用毛31cと第2毛束部32の用毛32cは同じでもよいし、異なってもよい。第2清掃面による清掃機能をより発揮させる場合には、第1毛束部31の用毛31cは、第2毛束部32の用毛32cよりも剛性が低くなるものが好ましい。具体的には、用毛31cを毛先分岐毛とし、用毛32cをストレート毛とする形態(
図7)、用毛31cをテーパー毛とし、用毛32cをストレート毛とする形態が好ましい。
【0017】
用毛31c,32cの材質は、例えば、6−12ナイロン(6−12NY)、6−10ナイロン(6−10NY)等のポリアミド、PET、PBT、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)等のポリエステル、PP等のポリオレフィン、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等のエラストマー樹脂等が挙げられる。これらの樹脂材料は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、用毛31c,32cとしては、芯部と該芯部の外側に設けられた少なくとも1層以上の鞘部とを有する多重芯構造を有するポリエステル製用毛が挙げられる。
【0018】
用毛31c,32cの横断面形状は、特に限定されず、真円形、楕円形等の円形、多角形、星形、三つ葉のクローバー形、四つ葉のクローバー形等としてもよい。全ての用毛31c,32cの断面形状は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0019】
用毛31c,32cの高さは、各清掃面の形態に応じて決定され、例えば、6〜13mmの範囲内とされる。
用毛31c,32cの太さは、材質等を勘案して決定でき、横断面が円形の場合、例えば、6〜9mil(1mil=1/1000inch=0.025mm)とされる。また、使用感、刷掃感、清掃効果、耐久性等考慮して、太さの異なる複数本の用毛31c,32cを任意に組み合わせて用いてもよい。
【0020】
本実施形態において使用される平線40は、植毛穴の中心部を通り、且つ、植毛穴を跨ぐように植毛穴に打設されている。平線40の材質としては、例えば、真鍮やステンレスなどの金属を挙げることができ、その他にも硬質プラスチックや生分解性プラスチックなどを挙げることができる。
平線40の角度は、歯ブラシの使用目的によって任意に変更することができ、平線40の角度を調整することによって疎毛感を抑制できる。例えば歯頸部の清掃には歯ぐきへのフィット性を高めるためには、植毛面20aの長さ方向に対して、±80°であることが好ましく、±85°であることがより好ましく、90°であることが特に好ましい。また、平線40の角度は、毛束部31と毛束部32の段差形成を植毛面20aに対して任意の角度で調節できるため、全てが同一である必要はない。
平線40の長さや幅、厚みは、第1毛束部31及び第2毛束部32や植毛穴に合わせて任意に調整すればよいが、通常、平線40の長さは植毛穴の直径よりも大きく、平線40の幅は植毛穴の深さよりも小さくされる。また、平線40の厚みを調節することによって、第1毛束部31及び第2毛束部32を植毛穴内に確実に固定して空隙を少なくすることができる。また、平線40は、植毛穴からの抜けを防ぐため、植毛穴の両側からはみ出した部分の長さの合計が0.3〜0.6mmであることが好ましい。
【0021】
ハンドル体10及びヘッド部20の材質は、ハンドル体10及びヘッド部20に求める剛性や機械特性等を勘案して決定でき、例えば、曲げ弾性率(JIS K7203)500MPa以上の樹脂(以下、硬質樹脂ということがある)が好ましく、曲げ弾性率2000MPa以上の樹脂がより好ましい。ハンドル体10及びヘッド部20に用いられる樹脂の曲げ弾性率の上限は特に限定されないが、例えば3000MPaとされる。
曲げ弾性率500MPa以上の樹脂としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、セルロースプロピオネート(CP)、ポリアリレート、ポリカーボネート、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂(AS)等が挙げられ、中でも、曲げ弾性率2000MPa以上であるPOM、PEN、PBT、PCT等が好ましい。曲げ弾性率2000MPa以上の樹脂を用いることで、ヘッド部20を薄くして、口腔内での操作性を高められ、かつハンドル体10の破損を防止できる。
【0022】
また、ハンドル体10は、その一部又は全部が軟質樹脂で被覆されていてもよい。ハンドル体10の一部又は全部が軟質樹脂で被覆されていることで、使用者がハンドル体10を握った際の手のフィット感が向上し、また把持した手指が滑るのを防止できる。
軟質樹脂としては、例えば、好ましくはショア硬度A90以下の樹脂、より好ましくはショア硬度A10〜40の樹脂が挙げられる。このような軟質樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー等のエラストマー樹脂、シリコン等が挙げられる。
【0023】
上記歯ブラシ1におけるブラシ部30には、第1清掃面P
1と第2清掃面P
2とが形成され、第1清掃面P
1が、第2清掃面P
sの起伏形状と相似形ではない形状又は平坦であるため、口腔内の複数の部位の各々に適した複数の清掃機能を有している。また、第1清掃面P
1と第2清掃面P
2とを形成する段差状毛束が第1毛束部31と第2毛束部32とからなることで疎毛感が抑制され、しかも第1清掃面P
1及び第2清掃面P
2を形成する部分が大きいため、各清掃面の清掃機能を充分に発揮させることができる。
また、歯ブラシ1では、歯に毛束を押し付けるブラッシング圧を変更するのみで、第1清掃面P
1による清掃と第2清掃面P
2による清掃とを使い分けることができる。すなわち、ブラッシング圧を弱くした場合には、第1清掃面P
1による清掃が主体となり、ブラッシング圧を強くした場合には、第2清掃面P
2による清掃が主体となる。したがって、複数の清掃機能を容易に使い分けることができる。
【0024】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、毛束に第1毛束部と第2毛束部とを形成して第1清掃面と第2清掃面とを形成できれば、平線を使用した植毛である必要はない。
【実施例】
【0025】
(実施例1)
ポリプロピレンを射出成形して、ハンドル体とヘッド部とを備える一体成形物を得た。
次いで、一方の端部側が毛先分岐毛(分岐部3mil、8本)で、他方の端部側がストレート毛(8mil)とされた用毛が複数本束ねられた毛束を二つ折りにし、二つ折りされた毛束の間に平線を挟み込んだ。次いで、
図8に示すように、平線を、平線角度が植毛面20aの長さ方向に対して90°となるように植毛穴に打ち込んで毛束を植設した。このとき、平線40を境界とした一方を、毛先分岐毛からなる第1毛束部31とし、平線40を境界とした他方を、ストレート毛からなる第2毛束部32とした。また、
図8の奇数列における第2毛束部32aの用毛の高さを8mmとし、偶数列における第2毛束部32bの用毛の高さを10mmとした。これにより、全ての第2毛束部の先端を連ねることによって形成される第2清掃面P
2を、植毛面20aの長さ方向に高さ10mmの毛束部32aと高さ8mmの毛束部32bが繰り返し配置される凹凸形状の面(
図6及び
図9)とした。
次いで、全ての第1毛束部の先端を連ねることによって形成される第1清掃面P
1が、植毛面20aの幅方向においては中央が高さ12mmで最も高く、端部に向って低くなって端部の高さが10mmとなる凸部が形成される面(
図9)となるように、第1毛束部の用毛を研削した。
これにより、第1清掃面P
1及び第2清掃面P
2の両方が形成された歯ブラシを得た。
【0026】
(実施例2)
第2清掃面を形成する用毛を毛先分岐毛(分岐部3mil、8本、根元部8mil)に変更した以外は実施例1と同様の歯ブラシである。
【0027】
(実施例3)
第1清掃面を形成する用毛をストレート毛(8mil)に変更した以外は実施例1と同様の歯ブラシである。
【0028】
(実施例4)
平線角度を植毛面20aの長さ方向に対して15°とした以外は実施例1と同様の歯ブラシである。
【0029】
(比較例1)
実施例1における第1清掃面のみで第2清掃面を有さない単一清掃面の歯ブラシである。
【0030】
(比較例2)
実施例1における第2清掃面のみで第1清掃面を有さない単一清掃面の歯ブラシである。
【0031】
(比較例3)
実施例1における第1清掃面を、植毛面20aの長さ方向に長い毛束部31と短い毛束部32が繰り返し配置される凹凸形状(
図4)で且つ植毛面20aの幅方向において中央が最も高く、端部に向って低くなる凸部が形成される形状とした。具体的に、
図8の奇数列における第1毛束部31の先端を連ねることによって形成される清掃面を、植毛面20aの幅方向において中央が高さ10mmで最も高く、端部に向って低くなって端部の高さが8mmになる凸部が形成される形状P
F(
図10)とした。
図8の偶数列における第1毛束部31の先端を連ねることによって形成される清掃面を、植毛面20aの幅方向において中央が高さ12mmで最も高く、端部に向って低くなって端部の高さが10mmになる凸部が形成される形状P
E(
図10)とした。第1清掃面を形成する用毛は毛先分岐毛(分岐部8mil、8本)とした。
また、本例では、上記第1清掃面のみで第2清掃面を有さないものとした。
それら以外は実施例1と同様の歯ブラシである。
【0032】
(比較例4)
第2清掃面を形成する用毛の高さを10mm一定として、第2清掃面を、植毛面に対して平行なフラット形状とした以外は実施例1と同様の歯ブラシである。
【0033】
<評価>
歯ブラシの使用感を、10人のモニターが以下のように評価した。評価結果を表1,2に示す。
[歯茎への当たり心地]
各モニターが各例の歯ブラシで口腔内を清掃し、その際の歯茎への当たり心地を次の基準で評価した。
5点:歯茎への当たり心地がきわめて良い、4点:歯茎への当たり心地がかなり良い、3点:歯茎への当たり心地が良い、2点:歯茎への当たり心地があまり良くない、1点:歯茎への当たり心地が良くない。
そして、モニター10人の平均点を求め、その平均点が4.5以上を◎+、4.0以上4.5未満を◎、平均点が3.0以上4.0未満を○、平均点が2.0以上3.0未満を△、平均点2.0未満を×とした。
【0034】
[歯茎の清掃実感]
各モニターが各例の歯ブラシで口腔内を清掃し、その際の歯茎の清掃実感を次の基準で評価した。
5点:歯茎の汚れがよく落ちた実感がかなり強くある、4点:歯茎の汚れがよく落ちた実感が強くある、3点:歯茎の汚れがよく落ちた実感がある、2点:歯茎の汚れがよく落ちた実感があまりない、1点:歯茎の汚れがよく落ちた実感がない。
そして、モニター10人の平均点を求め、その平均点が4.5以上を◎+、4.0以上4.5未満を◎、平均点が3.0以上4.0未満を○、平均点が2.0以上3.0未満を△、平均点2.0未満を×とした。
【0035】
[歯間の清掃実感]
各モニターが各例の歯ブラシで口腔内を清掃し、その際の歯間の清掃実感を次の基準で評価した。
5点:歯間の汚れがよく落ちた実感がかなり強くある、4点:歯間の汚れがよく落ちた実感が強くある、3点:歯間の汚れがよく落ちた実感がある、2点:歯間の汚れがよく落ちた実感があまりない、1点:歯間の汚れがよく落ちた実感がない。
そして、モニター10人の平均点を求め、その平均点が4.5以上を◎+、4.0以上4.5未満を◎、平均点が3.0以上4.0未満を○、平均点が2.0以上3.0未満を△、平均点2.0未満を×とした。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
実施例1〜4の各歯ブラシでは、歯茎への当たり心地、歯茎の清掃実感及び歯間の清掃実感がいずれも優れていた。
上記実施例に対し、比較例1の歯ブラシでは、歯間の清掃実感が低かった。
比較例2の歯ブラシでは、歯茎への当たり心地及び歯茎の清掃実感が低かった。
比較例3の歯ブラシでは、歯茎への当たり心地、歯茎の清掃実感及び歯間の清掃実感が低かった。
比較例4の歯ブラシでは、歯間の清掃実感が低かった。
すなわち、比較例1〜4の歯ブラシは、歯茎及び歯間の各々に適した複数の清掃機能を有するものではなかった。