【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトの掲載日:平成26年12月26日 ウェブサイトのアドレス:http://spg.game.konami.jp/chronosring/pc/system及びhttp://app.famitsu.com/20141226_478620/
【文献】
いけいけ!熱血ホッケー部「熱血VS四天王寺」[1/2]【920kun】,YouTube [online][video],2008年 9月13日,主に3:21を参照。、[2018年5月11日検索],URL,https://www.youtube.com/watch?v=b6WiI82rl9Y
【文献】
小ネタ2,洞窟物語改造版 Jenka's Nightmare,2013年 7月 7日,平成29年10月13日検索,URL,http://do92.iinaa.net/material2.html
【文献】
洞窟物語3D Cave Story 3D,週刊ファミ通 第27巻 第28号,株式会社エンターブレイン,2012年 6月28日,第27巻,P.94−95
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記処理実行部は、前記第1オブジェクトに対応付けられた前記第1所定処理を実行する毎に前記第1オブジェクトに対応付けられた前記パラメーターを変化させ、所定の変化条件が満たされた場合、当該パラメーターを所定値に変化させる、
請求項2に記載のゲーム装置。
前記表示制御部は、前記第1オブジェクトと、1以上の前記第2オブジェクトとを、1以上の前記第3オブジェクトを囲むように配置された仮想空間であって、所定の第1方向から見た前記仮想空間を表示し、前記第1オブジェクトに対応付けられた前記第1所定処理が前記処理実行部により実行できない場合、前記第1方向を他の第2方向に変えた前記仮想空間を表示する、
請求項5から7のうちいずれか一項に記載のゲーム装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[ゲームの定義]
まず、本発明の実施形態を説明する前に、実施形態において説明するゲームの定義と、当該定義内に登場する用語の定義について説明する。
ゲームとは、例えば、所定の第1規則に基づいて所定の第1達成条件を満たすことを目的として1以上のユーザによって行われる遊戯、又は所定の第1規則に基づいて複数のユーザがコミュニケーションを行うことを目的として行われる遊戯等を示す。
【0011】
また、ゲームには、それらの遊戯に含まれる1以上のミニゲーム等も含まれる。ミニゲームとは、例えば、あるゲーム内において当該第1規則と同じ又は異なる第2規則に基づいて所定の第2達成条件を満たすことを目的として1以上のユーザによって行われる遊戯、又はあるゲーム内において当該第1規則と同じ又は異なる第2規則に基づいて複数のユーザがコミュニケーションを行うことを目的として行われる遊戯等を示す。
【0012】
また、ゲームは、所定の区切りによって分割された複数の部分、例えば、ステージやダンジョン、エリア、フロア、フェーズ等に分割されていてもよい。その場合、それらの部分には、部分毎に同じ又は異なる達成条件が設けられていてもよい。以下では、ゲームやステージ、ダンジョン、エリア、フロア、フェーズ、ミニゲーム等に設けられた達成条件を満たすことを、クリアと称して説明する。
【0013】
また、ゲームは、所定の第1達成条件や所定の第2達成条件が満たされた場合に終了するものであってもよく、終了しないものであってもよい。終了しない場合、そのゲームは、新たな所定の第3達成条件を満たすことを目的とする、又は複数のユーザがコミュニケーションを行うことを目的とする。また、ゲームには、特定の目的が無いものを含んでもよい。例えば、ゲームには、ユーザが操作するオブジェクト(例えば、人物キャラクター等)によって使用される道具や武器、防具、その他のアイテムを収集することが目的のもの等が含まれてもよい。
【0014】
ユーザとは、例えば、ゲームの操作を行う人であり、ゲームの遊戯者を示す。
図1では、ユーザをユーザUにより示す。
オブジェクトとは、ゲーム中に登場し、ユーザに操作される人物や物体、又はそれらの人物や物体との間で所定の処理が行われる人物や物体であってユーザに操作されない人物や物体を示し、例えば、ゲーム中に登場する人物やモンスター、乗物、その他のキャラクター等を示す。
【0015】
以下では、説明の便宜上、ユーザにより操作することが可能なオブジェクトをP(プレイヤー)オブジェクトと称し、Pオブジェクトの中でもユーザが操作中のPオブジェクトを操作対象と称し、ユーザにより操作されないオブジェクトをNP(ノンプレイヤー)オブジェクトと称し、NPオブジェクトの中でもPオブジェクトと対戦するモンスターを表すオブジェクトを単にモンスターと称して説明する。
[実施形態]
次に、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るゲームシステム1の利用状況の一例を示す図である。
ここで、ゲームシステム1の概要について説明する。ゲームシステム1は、ゲームサーバ10と、ゲーム装置30を具備する。ゲームシステム1は、ユーザに対してゲーム装置30を介してゲームを提供する。ゲーム装置30は、ユーザから受け付けた操作に基づいて、当該ユーザが当該ゲームを行う際のユーザ情報を、ゲームサーバ10に記憶させる。
【0016】
ゲーム装置30は、ユーザからの操作を受け付け、ユーザにより操作されるオブジェクトに対応付けられた値とは異なる第1値を表す情報と、当該オブジェクトに対応付けられた第2値を表す情報とを表示部に表示させ、受け付けられたユーザからの所定の操作に応じて第1値を減少させ、当該第1値から減少した減少値に基づいて第2値を増加させる。
【0017】
ここで、オブジェクトに対応付けられた値とは、オブジェクトが複数存在する場合、オブジェクト毎に対応付けられた値を示す。すなわち、2以上のオブジェクトの組み合わせやグループに対して共通に対応付けられた値は、オブジェクトに対応付けられた値とは異なる値を示す。また、ユーザ情報に対応付けられた値もオブジェクトに対応付けられた値とは異なる値を示す。ユーザ情報に対応付けられた値の一例として、ゲームシステム1が、ユーザにゲームを提供する際に消費する値であって、所定の条件により回復する値がある(例えば、ゲームプレイポイントという。)。
【0018】
例えば、ゲーム装置30は、自装置が提供するゲームにおいて、ユーザから受け付けた操作に基づいて、オブジェクト毎に対応付けられていない第1値を、ある特定のオブジェクトのHP(ヒットポイント)やMP、スキル値等のオブジェクト毎に対応付けられた第2値に割り振ることができる。これにより、ゲーム装置30は、ユーザに対して戦略性の高いゲームを提供することができる。HPとは、例えば、オブジェクトの体力や生命力等を表す値である。MPとは、例えば、オブジェクトが魔法を使用するために必要な魔力等を表す値である。
【0019】
ここで、スキルとは、ユーザにより操作されるオブジェクト毎に対応付けられた所定の処理(オブジェクトの特殊能力の発動等)の一例であり、例えば、ユーザにより操作されるオブジェクトのHPを増加させる処理(回復魔法等)や、モンスターのHPを所定の割合だけ減少させる処理(必殺技や攻撃魔法等)等の処理であるが、他の処理であってもよい。スキル値とは、オブジェクトが、当該オブジェクトに対応付けられたスキルを発動させるための条件を満たすために必要な値である。以下では、スキル値の多寡を表すメーターを、スキルゲージと称する。すなわち、第2値がスキル値である場合、当該スキル値に対応付けられたオブジェクトは、スキル値がある閾値を超えた場合、スキルを使用できる状態となる。
【0020】
ここから、本実施形態に係るゲームシステム1の詳細について説明する。ゲームシステム1は、ゲームサーバ10と、ゲーム装置30とが無線により通信可能に接続される。当該無線による通信は、例えば、無線LAN(Local Area Network)や移動体通信網等によって行われる通信である。なお、ゲームサーバ10とゲーム装置30とは、LANケーブル等の有線により通信可能に接続される構成であってもよい。なお、
図1において、ゲーム装置30は、ユーザUにより操作されているものとして説明する。また、
図1において、ゲームサーバ10には、1台のゲーム装置30が接続されているが、複数台のゲーム装置30が接続される構成であってもよい。
【0021】
ゲームサーバ10は、ゲーム装置30によりユーザUに提供されるゲームを実現するゲーム制御プログラムを記憶する。ゲームサーバ10は、ゲーム装置30からの要求に応じて、当該ゲーム制御プログラムをゲーム装置30に送信する。また、ゲームサーバ10は、ユーザUがゲーム装置30を介してゲームを行うために登録するユーザ情報を記憶する。なお、ゲーム制御プログラムは、ゲームサーバ装置30以外のサーバ(例えば、プログラム配信専用サーバなど)からゲーム装置30に送信してもよい。
【0022】
ユーザ情報には、少なくともユーザを識別する情報(例えば、ユーザID等)と、ユーザ名が含まれる。なお、ユーザ情報には、これらに加えて、例えば、ゲーム装置30を識別する情報や、ユーザの氏名、ユーザの住所、ユーザの電話番号、ユーザのメールアドレス等の一部又は全部が含まれてもよい。
【0023】
また、ゲームサーバ10は、ユーザUのゲーム履歴情報を、当該ユーザ情報と対応付けて記憶する。ゲーム履歴情報とは、例えば、ゲーム履歴情報が記憶された時点におけるPオブジェクトのHPやMP等のPオブジェクトに対応付けられた各種の値、Pオブジェクトが装備している武器や防具、ゲームの進捗状態を示す情報等を示す。ゲームの進捗状態とは、例えば、1以上の達成条件のうち達成された達成条件等によって表される状態等である。また、ゲーム履歴情報には、ユーザ情報に含まれる情報のうちの一部又は全部が含まれている。そのため、ゲーム履歴情報とユーザ情報は、対応付けることができる。この一例において、ゲーム履歴情報には、ユーザ情報のうちのユーザを識別する情報が含まれている場合について説明するが、ユーザ情報に含まれる他の情報(ゲームプレイポイント等)が含まれていてもよい。また、ゲームサーバ10は、ゲーム装置30からの要求に応じて、ユーザ情報とゲーム履歴情報のうちいずれか一方又は両方をゲーム装置30に送信する。
【0024】
ゲーム装置30は、ゲームサーバ10から受信(ダウンロード)したゲーム制御プログラムがインストールされた情報処理装置である。ゲーム装置30は、当該ゲーム制御プログラムの受信や、当該ゲーム制御プログラムのインストールを、ユーザUから受け付けた操作に基づいて行う。ゲーム装置30は、例えば、タッチパネルを備えた多機能携帯電話端末(スマートフォン)やタブレットPC(Personal Computer)、電子書籍リーダー、PDA(Personal Digital Assistant)等であるが、携帯電話端末(フィーチャーフォン)やノートPC、デスクトップPC、ゲーム専用端末等の他の情報処理装置であってもよい。
【0025】
ゲーム装置30は、インストールされているゲームをユーザUに対して提供することにより、ユーザUにゲームを行わせることができる。ゲーム装置30は、インストールされているゲームを介してユーザから受け付けた入力操作に基づいて、当該ゲームにおけるユーザ情報をゲームサーバ10に送信して記憶させる。また、ゲーム装置30は、インストールされているゲームを介してユーザから受け付けたセーブ(記録)操作に基づいて、ゲーム履歴情報をゲームサーバ10に送信して記憶させる。
【0026】
[ゲームに登場するPオブジェクトとモンスターについての説明]
次に、
図2と
図3を参照して、ユーザに対してゲーム装置30が提供するゲームに登場するPオブジェクト及びモンスターについて説明する。
Pオブジェクトは、前述したようにユーザにより操作することが可能なオブジェクトを示す。ゲーム装置30は、
図2に示したオブジェクトテーブルを記憶部から読み込み、読み込んだオブジェクトテーブルに格納された各種の情報に基づいてPオブジェクトを生成する。また、ゲーム装置30は、
図2に示したオブジェクトテーブルに格納された各種の情報に基づいてダンジョン画面や対戦画面におけるPオブジェクトに関する画像を生成して表示する。なお、ダンジョン画面とは、ユーザが操作対象によりダンジョン内を冒険する際の画面である。対戦画面とは、操作対象とモンスターとが対戦を行う画面である。
【0027】
図2は、オブジェクトテーブルの一例を示す図である。オブジェクトテーブルには、Pオブジェクト毎のレコードが格納されている。Pオブジェクト毎のレコードには、例えば、Pオブジェクトを識別する情報と、Pオブジェクトの名称と、Pオブジェクトを表すイメージ画像を示す情報と、Pオブジェクトの属性を示す情報と、Pオブジェクトに対応付けられたスキルの種別を示す情報と、Pオブジェクトのパラメーターが含まれる。また、Pオブジェクトのパラメーターには、例えば、HPと、攻撃力を表す値と、攻撃可能回数と、スキル値が含まれる。なお、スキル値は、第2値の一例である。また、Pオブジェクトの属性については、後述する。
【0028】
また、
図2において、Pオブジェクトを識別する情報をPオブジェクトIDとして示し、Pオブジェクトの名称をPオブジェクト名として示し、Pオブジェクトを表すイメージ画像を示す情報をPオブジェクト画像の画像ファイル名として示し、Pオブジェクトの属性を示す情報を単に属性として示し、攻撃力を表す値を単に攻撃力として示した。また、オブジェクトテーブルは、
図2において説明した情報の一部が含まれる構成であってもよく、
図2において説明した情報の一部又は全部に加えて他の情報が含まれる構成であってもよい。また、以下では、説明の便宜上、攻撃力を表す値を単に攻撃力と称して説明する。
【0029】
また、ゲーム装置30は、ユーザによりゲームが行われている最中にゲーム内で起こる各種の事象(例えば、モンスターを攻撃したことや、モンスターに攻撃されたこと等)に基づいて、オブジェクトテーブルに格納されたPオブジェクトのパラメーターを修正(変更)する。例えば、
図2に示したPオブジェクトIDがPO0001のPオブジェクトがモンスターに攻撃された場合、ゲーム装置30は、モンスターの攻撃力に応じた値の分だけ当該Pオブジェクトのレコードに含まれるHPを減少させる。また、
図2に示したPオブジェクトIDがPO0001のPオブジェクトがモンスターを1回攻撃した場合、ゲーム装置30は、当該Pオブジェクトのレコードに含まれる攻撃可能回数を1だけ減少させる。なお、あるPオブジェクトの攻撃可能回数が0の場合、当該Pオブジェクトは、攻撃がモンスターに攻撃することができない。
【0030】
モンスターは、前述したようにユーザにより操作されないNPオブジェクトの中でもPオブジェクトと対戦するNPオブジェクトを示す。ゲーム装置30は、
図3に示したモンスターテーブルを記憶部から読み込み、読み込んだモンスターテーブルに格納された各種の情報に基づいてモンスターを生成する。例えば、ゲーム装置30は、
図3に示したモンスターテーブルに格納された各種の情報に基づいて後述するダンジョン画面や対戦画面におけるモンスターに関する画像を生成して表示する。
【0031】
図3は、モンスターテーブルの一例を示す図である。モンスターテーブルには、モンスター毎のレコードが格納されている。モンスター毎のレコードには、例えば、モンスターを識別する情報と、モンスターの名称と、モンスターを表すイメージ画像を示す情報と、モンスターの属性を示す情報と、モンスターのパラメーターが含まれる。また、モンスターのパラメーターには、例えば、HPと、攻撃力を表す値と、所定の待機時間が含まれる。モンスターの属性については、後述する。
【0032】
なお、
図3において、モンスターを識別する情報をモンスターIDとして示し、モンスターの名称をモンスター名として示し、モンスターを表すイメージ画像を示す情報をモンスター画像の画像ファイル名として示し、モンスターの属性を示す情報を単に属性として示し、攻撃力を表す値を単に攻撃力として示した。また、モンスターテーブルは、
図3において説明した情報の一部が含まれる構成であってもよく、
図3において説明した情報の一部又は全部に加えて他の情報が含まれる構成であってもよい。
【0033】
所定の待機時間とは、Pオブジェクトとモンスターの対戦において、モンスターがPオブジェクトに対して攻撃を行うまでの待機時間を示す。モンスターは、後述する対戦画面において、所定の待機時間が経過する毎にPオブジェクトに対して攻撃を行う。すなわち、所定の待機時間が経過するまでの間、モンスターは、Pオブジェクトに対して攻撃することができない。
【0034】
また、ゲーム装置30は、ユーザによりゲームが行われている最中にゲーム内で起こる各種の事象(例えば、操作対象に攻撃されたこと等)に基づいて、モンスターテーブルに格納されたモンスターのパラメーターを修正(変更)する。例えば、
図3に示したモンスターIDがMO0001のモンスターが操作対象に攻撃された場合、ゲーム装置30は、操作対象であるPオブジェクトの攻撃力に応じた値の分だけ当該モンスターのレコードに含まれるHPを減少させる。
【0035】
[Pオブジェクトとモンスターの属性についての説明]
次に、
図2のオブジェクトテーブルに含まれるPオブジェクト毎の属性と、
図3のモンスターテーブルに含まれるモンスター毎の属性とについて説明する。
属性とは、Pオブジェクトとモンスターが対戦を行う際の強弱関係を表す指標である。この一例において、ゲーム装置30が提供するゲームには、5種類の属性が存在する場合について説明するが、4以下の種類の属性が存在してもよく、6以上の種類の属性が存在してもよい。
【0036】
ゲーム装置30が提供するゲームに存在する5種類の属性とは、例えば、火、風、水、闇、光によって表される。これらの属性には、互いに強弱関係が設定されている。ここで、本実施形態における強弱関係とは、オブジェクト同士(すなわち、Pオブジェクトとモンスター)の対戦において、攻撃したオブジェクトの属性が、攻撃されたオブジェクトの属性に対して強い場合、攻撃されたオブジェクトのHPが減少する値が、攻撃したオブジェクトの攻撃力に応じた値に所定増加率を乗算した値となる関係を示す。
【0037】
例えば、操作対象の属性が、これから操作対象によって攻撃しようとしているモンスターの属性に対して強い場合、操作対象の攻撃による当該モンスターのHPが減少する値は、操作対象の属性が当該モンスターの属性に対して強くない場合に比べて所定増加率分だけ大きくなる。なお、攻撃されたオブジェクトのHPが減少する値は、攻撃したオブジェクトの攻撃力に応じた値に所定増加率を乗算した値である構成に代えて、攻撃したオブジェクトの攻撃力に応じた値に所定値を加算する構成であってもよく、他の方法によって攻撃したオブジェクトの攻撃力に応じた値を増加させる構成であってもよい。
【0038】
属性の強弱関係は、この一例において、火の属性が風の属性に対して強く、風の属性が水の属性に対して強く、水の属性が火の属性に対して強い。すなわち、火、風、水の3つの属性には、じゃんけんのグー・チョキ・パーのような強弱関係が設定されている。また、闇の属性と光の属性とは、互いに対して強い。すなわち、闇の属性が光の属性に対して強く、光の属性が闇の属性に対して強い。また、これら以外の属性の同士の組み合わせ(例えば、火の属性同士や、火の属性と闇の属性の組み合わせ等)に関しては、強弱関係はなく、同等の関係である。
【0039】
[ゲームの概要]
次に、
図4〜
図6を参照して、本実施形態に係るゲーム装置30がユーザに提供するゲームの概要について説明する。なお、ここで説明する処理は、ゲーム装置30にインストールされたゲーム制御プログラムに基づいてゲーム装置30が実行する処理である。この一例において、ゲーム装置30がユーザに提供するゲームは、操作対象を操作してダンジョンを冒険し、モンスターと対戦を行うRPG(Roll Playing Game)である。また、当該ゲームでは、ユーザは、複数のPオブジェクトにより構成されるパーティーから操作対象を選択し、選択された操作対象に対して行動を指示する操作を行う。操作対象の行動とは、例えば、指定した位置への移動や、モンスターへの攻撃、ある道具の使用等を示す。行動を指示された操作対象は、指示された行動を行う。
【0040】
パーティーとは、2以上のPオブジェクトにより構成されるグループである。また、当該パーティーは、前衛と後衛に分かれている。前衛とは、パーティーを構成するPオブジェクトのうち、モンスターとの対戦においてユーザの操作により行動させることができる1以上のPオブジェクトを示す。一方、後衛とは、パーティーを構成するPオブジェクトのうち、モンスターとの対戦においてユーザの操作により行動させることができない1以上のPオブジェクトを示す。なお、前衛のPオブジェクトは、第1オブジェクトの一例であり、後衛のPオブジェクトは、第2オブジェクトの一例である。
【0041】
この一例において、パーティーは、6体のPオブジェクトにより構成されている場合について説明するが、5体以下のPオブジェクトにより構成されてもよく、7体以上のPオブジェクトにより構成されてもよい。また、前衛は、パーティーを構成する6体のPオブジェクトのうち、3体のPオブジェクトから構成される場合について説明するが、2体以下のPオブジェクトから構成されてもよく、4体以上のPオブジェクトから構成されてもよい。また、後衛は、パーティーを構成する6体のPオブジェクトのうち、3体のPオブジェクトから構成される場合について説明するが、2体以下のPオブジェクトから構成されてもよく、4体以上のPオブジェクトから構成されてもよい。なお、前衛と後衛は、後述する入換操作をユーザが行うことによって入れ換えることができる。
【0042】
ユーザは、
図4に示したようなダンジョン画面において操作対象を操作する。
図4は、ダンジョン画面の一例を示す図である。ダンジョン画面G1には少なくとも、操作対象を移動させることができる移動可能領域Rと、操作対象を移動させることができない移動不可領域と、移動可能領域R上に配置された操作対象Cと、移動可能領域R上に配置された1以上のモンスター(モンスターE1〜E3と、モンスターB)と、全体ゲージM1と、パーティーのステータスを表示するパーティーステータス画像STと、前衛後衛入換ボタンP1と、属性の強弱関係を示す情報PRとが含まれる。なお、ダンジョン画面G1には、モンスターを倒すことによって取得したゲーム内における通貨の量を示す情報や、ゲーム内で取得した宝箱の数を示す情報や、その他の情報等が含まれてもよい。
【0043】
ユーザは、移動可能領域R上に配置された操作対象を、ダンジョン画面G1が表示される前の画面であってパーティーを編成させるパーティー編成画面において、複数のPオブジェクトの中から3体の前衛のPオブジェクトと、3体の後衛のPオブジェクト(すなわち、パーティーに含まれる6体のPオブジェクト)を選択する。
移動可能領域R上に配置された1以上のモンスターは、この一例において、モンスターE1〜E3と、モンスターBである場合について説明する。なお、モンスターBは、ボスを示す。この一例において、ダンジョン画面G1が示すダンジョンにおける達成条件は、このモンスターBを倒すことである。すなわち、ユーザは、モンスターBを倒すことによってダンジョン画面G1に示したダンジョンをクリアすることができる。
【0044】
また、ユーザは、移動可能領域R上のある位置をタップすることにより、操作対象Cの位置をタップした位置まで移動させることができる。例えば、移動可能領域R上の位置CPをユーザがタップした場合、操作対象Cは、位置CPまで移動する。
またユーザが移動可能領域R上に配置されたモンスターをタップした場合、ゲーム装置30は、操作対象を含むパーティーと当該モンスターとの対戦を開始させる。例えば、ゲーム装置30が操作対象を含むパーティーとモンスターE1との対戦を開始させた場合、ゲーム装置30は、ダンジョン画面G1を
図5及び
図6に示した対戦画面G2へと遷移させる。対戦画面については、後述する。
【0045】
なお、この一例において、ダンジョン画面G1上においてモンスターをタップして対戦を開始させる場合、ユーザは、移動可能領域R上に配置された操作対象を移動させて隣接させることができるモンスターとのみ対戦を開始させることができる場合について説明する。すなわち、操作対象と、対戦したいモンスターとの間に他のモンスターや障害物が存在する場合、操作対象と当該対戦したいモンスターとを対戦させることはできない。
【0046】
全体ゲージM1は、モンスターとの対戦時に用いられる複数のパラメーターのうちのオブジェクト毎に対応付けられていない値(第1値の一例)を表す情報である。以下では、説明の便宜上、モンスターとの対戦時に用いられる複数のパラメーターのうちのオブジェクト毎に対応付けられていない値を第1値と称して説明する。この一例において、全体ゲージM1は、当該第1値の多寡を表すメーターであるが、これに限られず、第1値を表す数字であってもよく、第1値を表す図形等の他の情報であってもよい。ユーザは、全体ゲージM1を見ることによって、現在の第1値の多寡を知ることができる。全体ゲージM1と第1値の詳細については、後述する。
【0047】
パーティーステータス画像STとは、例えば、
図4に示した一点鎖線によって囲まれた範囲に含まれ、パーティーに含まれる6体のPオブジェクトそれぞれに対応付けられた個別ステータス画像CS1〜CS6を含む画像である。以下では、個別ステータス画像CS1〜CS6を区別する必要が無い限り、個別ステータス画像CSと総称して説明する。個別ステータス画像CSとは、Pオブジェクトのステータスを表示する画像である。Pオブジェクトのステータスとは、例えば、PオブジェクトのHP、攻撃可能回数、スキル値、属性等のPオブジェクトの状態を示す情報の総称である。ゲーム装置30は、
図2に示したオブジェクトテーブルに格納されたPオブジェクト毎の各種の情報に基づいて個別ステータス画像を生成して表示する。
【0048】
ゲーム装置30が
図2に示したオブジェクトテーブルに基づいて生成する個別ステータス画像CSには、例えば、イメージ画像と、攻撃可能回数を示す情報と、スキルゲージと、HPゲージと、属性を表す情報等が含まれる。なお、個別ステータス画像CSには、これらの情報の一部が含まれる構成であってもよく、他の情報が含まれる構成であってもよい。
【0049】
例えば、
図4における6つの個別ステータス画像CSのうちの1つである個別ステータス画像CS1は、操作対象Cに対応付けられた個別ステータス画像である。個別ステータス画像CS1には、イメージ画像Fと、攻撃可能回数を示す情報ANと、スキルゲージM2−1と、HPゲージM3−1と、スキルの種別を表す情報Q1と、属性を表す情報Q2が含まれる。
イメージ画像Fは、個別ステータス画像CS1に対応付けられたPオブジェクト(すなわち、操作対象C)を表す画像(例えば、顔の画像等)であり、
図2に示したPオブジェクトを表すイメージ画像を示す情報に基づいて表示される。
【0050】
攻撃可能回数を示す情報ANは、個別ステータス画像CS1に対応付けられたPオブジェクトがモンスターとの対戦時に攻撃することが可能な回数を示し、この一例において、
図4に示したように丸の数(
図4において、3)によって攻撃することが可能な回数を表す。また、攻撃可能回数を示す情報ANは、
図2に示したオブジェクトテーブルに含まれるPオブジェクトの攻撃可能回数に基づいて表示される。なお、攻撃可能回数を示す情報ANは、丸の数によって攻撃することが可能な回数を表す構成に代えて、数字によって表されてもよく、他の情報によって表されてもよい。
【0051】
スキルゲージM2−1は、モンスターとの対戦時に用いられる複数のパラメーターのうちのスキル値を表す情報であり、
図2に示したオブジェクトテーブルに含まれるPオブジェクトのスキル値に基づいて表示される。この一例において、スキルゲージM2−1は、当該スキル値の多寡を表すメーターであるが、これに限られず、スキル値を表す数字であってもよく、スキル値を表す図形等の他の情報であってもよい。スキルゲージM2−1とスキル値の詳細については、後述する。
【0052】
HPゲージM3−1は、個別ステータス画像CS1に対応付けられたPオブジェクトのHPを表す情報であり、
図2に示したオブジェクトテーブルに含まれる当該PオブジェクトのHPに基づいて表示される。この一例において、HPゲージM3−1は、当該PオブジェクトのHPの多寡を表すメーターであるが、これに限られず、当該HPを表す数字であってもよく、当該HPを表す他の情報であってもよい。
【0053】
スキルの種別を表す情報Q1は、個別ステータス画像CS1に対応付けられたPオブジェクトのスキルの種別を表す情報であり、
図2に示したオブジェクトテーブルに含まれる当該Pオブジェクトのスキルの種別に基づいて表示される。この一例において、スキルの種別を表す情報Q1は、スキルの種別を表す画像であるが、これに限られず、当該スキルの種別を表す文字列や数字等のその他の情報であってもよい。
【0054】
属性を表す情報Q2は、個別ステータス画像CS1に対応付けられたPオブジェクトの属性を表す情報であり、
図2に示したオブジェクトテーブルに含まれる当該Pオブジェクトの属性に基づいて表示される。この一例において、属性を表す情報Q2は、イメージ画像Fの周りを囲むリング状の帯の色であるが、これに限られず、当該属性を表す文字列や数字等のその他の情報であってもよい。なお、リング状の帯の色は、個別ステータス画像CS1に対応付けられたPオブジェクトの属性を表す色(例えば、赤色PRFは火の属性、緑色PRSは風の属性、青色PRWは水の属性、紫色PRDは闇の属性、黄色PRLは光の属性を表す)であるとするが、他の色や模様等によって属性を表してもよい。
【0055】
また、この一例において、後衛のPオブジェクトに対応付けらえた個別ステータス画像の上には、前衛のPオブジェクトに対応付けられた個別ステータス画像CSが所定の重畳配置となるように重ねられている。所定の重畳配置とは、例えば、後衛のPオブジェクトに対応付けられた個別ステータス画像CSに含まれるスキルゲージ及びHPゲージが、前衛のPオブジェクトに対応付けられた個別ステータス画像CSに覆い隠されないような配置(重ならない配置)である。
【0056】
例えば、
図4において、後衛のPオブジェクトに対応付けられた個別ステータス画像CS2に含まれるスキルゲージM2−2及びHPゲージM3−2が覆い隠れないように(重ならないように)、前衛のPオブジェクトC(すなわち、操作対象C)に対応付けられた個別ステータス画像CS1を個別ステータス画像CS2に対して所定方向に所定距離だけずらし重ねて表示されている。これにより、ゲーム装置30は、前衛のPオブジェクトに対応付けられたスキル値だけでなく、後衛のPオブジェクトに対応付けられたスキル値をも確認できるため、後衛のPオブジェクトが前衛のPオブジェクトとなった場合に、当該Pオブジェクトに対応付けられているスキル値を増加させるという選択肢が増えることになり、ユーザに、戦略性の高いゲームを提供することができる。また、ゲーム装置30は、多機能携帯電話端末(スマートフォン)等のように表示面積が小さいタッチパネル形式のディスプレイを有する情報処理端末であっても、ユーザの操作性を良くさせると共に、ゲームにおいてより多くのオブジェクトを登場させても全てのオブジェクトのスキル値の状況を見やすくさせることができる。
【0057】
また、個別ステータス画像CS1〜CS6の並び順(第2配置位置の一例)は、ユーザから受け付けられた操作に基づいて決定される。すなわち、ユーザは、個別ステータス画像CSの並び順を変更することができる。例えば、ユーザは、パーティーステータス画像ST内において、右フリック又は左フリックを行うことにより、個別ステータス画像CSの並び順を変更する。この一例において、パーティーステータス画像ST内において左から順に個別ステータス画像CS3、CS1、CS5の順に並んでいる際に、ユーザがパーティーステータス画像ST内において右フリックを行った場合、個別ステータス画像CSの並び順は、個別ステータス画像CS1、CS5、CS3の順に変更される。なお、当該並び順の変更は、前衛の個別ステータス画像の並び順の変更と、後衛の個別ステータス画像の並び順の変更と、前衛及び後衛の両方にわたる個別ステータス画像の並び順の変更とを含む。
【0058】
前衛後衛入換ボタンP1は、ユーザが前衛のPオブジェクトと後衛のPオブジェクトを入れ換える入換操作を行う際にタップされるボタンである。すなわち、ゲーム装置30は、ユーザによって前衛後衛入換ボタンP1がタップされることにより、パーティーステータス画像における前衛のPオブジェクトに対応付けられた個別ステータス画像と、後衛のPオブジェクトに対応付けられた個別ステータス画像とを入れ換える。また、ゲーム装置30は、パーティーステータス画像における前衛のPオブジェクトに対応付けられた個別ステータス画像と、後衛のPオブジェクトに対応付けられた個別ステータス画像との入れ換えに伴い、モンスターとの対戦画面においてユーザが操作可能なPオブジェクトを、前衛と後衛を入れ換えた後の前衛のPオブジェクトに変更する。
【0059】
属性の強弱関係を示す情報PRとは、例えば、
図4に示した二点鎖線によって囲まれた範囲に含まれる画像のように、属性を表す色(前述したように、例えば、赤色PRFは火の属性、緑色PRSは風の属性、青色PRWは水の属性、紫色PRDは闇の属性、黄色PRLは光の属性を表す)と矢印によって属性の強弱関係を表す画像である。属性画像PRは、ある色が表す属性X1が他の色が表す属性X2に対して強いことを、属性X1を表す色からの属性X2を表す色への矢印によって表す。
【0060】
ここで、
図5を参照して、ダンジョン画面G1においてユーザがモンスターをタップすることにより開始されるモンスターとの対戦について説明する。以下では、ダンジョン画面G1においてユーザがモンスターE1をタップした場合について説明する。
図5は、対戦画面の一例を示す図である。対戦画面G2には少なくとも、ダンジョン画面G1においてユーザによりタップされたモンスターE1と、モンスターE1に対して所定の第1配置位置に配置された前衛のPオブジェクトC(すなわち、操作対象C)、C1、C2と、モンスターE1のHPゲージM4と、全体ゲージM1と、パーティーステータス画像STとが含まれる。
【0061】
所定の第1配置位置とは、例えば、
図5に示したようにPオブジェクトC、C1、C2がモンスターE1の周囲を囲む配置位置である。周囲を囲む配置位置とは、例えば、Pオブジェクトの数が2体の場合、モンスターE1を挟んで対向する配置位置であり、Pオブジェクトの数が3体以上の場合、隣り合うPオブジェクト同士を線分で結ぶことにより形成される多角形の内側にモンスターE1が入り込む配置位置等である。なお、所定の第1配置位置は、これらの配置位置に限られず、他の配置位置であってもよい。
【0062】
また、所定の第1配置位置において、前衛のPオブジェクトのそれぞれがモンスターE1に対してどの位置に配置されるかは、ダンジョン画面G1におけるパーティーステータス画像STに含まれる個別ステータス画像CSの並び順(すなわち、対戦画面G2が表示された際の最初のパーティーステータス画像STにおける個別ステータス画像CSの並び順)に基づいて決定される。
【0063】
例えば、ゲーム装置30は、モンスターE1との対戦の開始時において、対戦画面G2における対戦場所の中央にモンスターE1を配置し、個別ステータス画像CS3に対応付けられたPオブジェクトC1の右隣に、個別ステータス画像CS3の右隣の個別ステータス画像CS1に対応付けられたPオブジェクトCを配置する。また、ゲーム装置30は、個別ステータス画像CS1に対応付けられたPオブジェクトCの右隣に、個別ステータス画像CS1の右隣の個別ステータス画像CS5に対応付けられたPオブジェクトC2を配置する。なお、モンスターE1は、対戦時において、複数のPオブジェクトのうちのいずれかをランダムに攻撃し、モンスターE1が攻撃を行ったPオブジェクトの方向に向く。
【0064】
また、モンスターE1との対戦の開始時において、対戦画面G2には、パーティーステータス画像ST内の中央に配置されている個別ステータス画像CSに対応付けられたPオブジェクトの背後からモンスターE1が見えるように仮想カメラを設定し、設定した仮想カメラによって対戦画面G2におけるモンスターE1を含む仮想空間が表示される。これにより、ゲーム装置30は、表示された仮想空間における方向によって、ユーザが現在操作しているオブジェクトを容易に把握しやすいゲームを提供することができる。
【0065】
なお、ゲーム装置30は、ダンジョン画面G1におけるパーティーステータス画像STに含まれる個別ステータス画像の並び順とは無関係に第1配置位置におけるPオブジェクトの配置位置を決定する構成であってもよい。また、所定の第1配置位置は、Pオブジェクトが空を飛べる設定であった場合や、Pオブジェクトが地中に潜れる設定であった場合、モンスターE1を取り囲む全ての方向におけるPオブジェクトの配置位置を含んでいてもよい。
【0066】
モンスターE1のHPゲージM4は、モンスターE1のHPを表す情報である。この一例において、HPゲージM4は、モンスターE1のHPの多寡を表すメーターであるが、これに限られず、当該HPを表す数字であってもよく、当該HPを表す他の情報であってもよい。
なお、モンスターE1の属性は、この一例において、モンスターの色によって表される。モンスターの色は、
図3に示したモンスターテーブルに含まれるモンスターE1の属性に基づいて表示される。なお、モンスターE1の属性は、属性を表す画像や、当該属性を表す文字列や数字等のその他の情報によって表されてもよい。ユーザは、このモンスターE1の色(すなわち、属性)と、Pオブジェクト毎の個別ステータス画像に含まれる属性を表す情報とを比較して、モンスターE1との対戦における様々な戦略を練ることができる。
また、
図4に示すダンジョン画面G1において、モンスターの属性が分かるようにモンスターの色によって属性を表してもよい。ユーザは、モンスターとの対戦前にパーティーの中から対戦対手となるモンスターの属性に対して有利な属性のPオブジェクトを選択する等、様々な戦略を練ることができる。
【0067】
また、対戦画面G2には、操作領域が設定されている。
図5において、操作領域は、点線CRによって囲まれた領域によって示されている。以下では、説明の便宜上、点線CRによって囲まれた領域を、操作領域CRと称して説明する。ユーザが操作領域CRをタップすると、操作対象は、モンスターE1を攻撃する。なお、操作領域CRは、この一例において、全体ゲージM1と、パーティーステータス画像STと、モンスターE1のHPゲージM4とを含まない表示部の表示領域として設定される。これにより、ゲーム装置30は、ユーザの誤操作を抑制することができる。
【0068】
また、ユーザは、操作領域CRをタップすることにより、操作対象によってモンスターE1に攻撃することができる。操作対象がモンスターE1を攻撃した場合、操作対象の攻撃力に応じた値だけモンスターE1のHPが減少し、そのHPの減少がHPゲージM4に反映される。この一例において、操作対象の攻撃力に応じた値とは、操作対象であるPオブジェクトに攻撃力として設定されている値である場合について説明するが、これに限られず、操作対象であるPオブジェクトに攻撃力として設定されている値と所定の第1調整値とによって算出された値であってもよい。以下では、説明の便宜上、操作対象であるPオブジェクトに攻撃力として設定されている値を、単に操作対象の攻撃力と称して説明する。
【0069】
また、ユーザが操作対象によってモンスターE1を攻撃した場合、1回攻撃する度に、操作対象のPオブジェクトの攻撃可能回数が1減る。攻撃可能回数が0になった場合、操作対象は、モンスターE1に対して攻撃できなくなる。操作対象がモンスターE1に対して攻撃できない状態において、ユーザが操作領域CRをタップした場合、ゲーム装置30は、現在の操作対象を他のPオブジェクトに切り換える。つまり、ユーザは、操作対象の攻撃回数がゼロになってモンスターに対して攻撃できなくなった場合においても、操作領域CRに対してタップを繰り返し行うことにより、操作対象が他のPオブジェクトに切り替わり、切り替わった後のPオブジェクトによってモンスターへの攻撃を連続的に続けることができる。すなわち、これにより、ゲーム装置30は、ユーザの操作対象に対する操作を単純化することができる。また、ゲーム装置30は、ユーザによる誤操作を抑制することができる。
【0070】
なお、この一例において、現在の操作対象がモンスターE1に対して攻撃できない状態において、ユーザが操作領域CRをタップした場合、ゲーム装置30は、現在の操作対象の右隣りのPオブジェクトに操作対象を切り替える場合について説明するが、左隣りのPオブジェクトに操作対象を切り換える構成であってもよく、操作対象となり得るPオブジェクトに操作対象をランダムに切り換える構成であってもよく、他の方法によって切り換える構成であってもよい。
【0071】
ゼロになった攻撃可能回数は、所定の変化条件が満たされると、所定値まで変化する。所定の変化条件とは、この一例において、第1所定時間が経過することであるが、他の条件であってもよい。第1所定時間は、例えば、2秒程度であるが、他の時間であってもよい。また、所定値は、例えば、攻撃可能回数の最大値(この一例において、3)であるが、他の値であってもよい。また、あるPオブジェクトのゼロになった攻撃可能回数は、他のPオブジェクトの攻撃可能回数がゼロになった場合にも所定値まで変化する。これにより、ゲーム装置30は、攻撃可能回数が1以上であることと変化条件の組み合わせに基づいた戦略を組み立てることができるゲームを提供することができる。また、ゲーム装置30は、いずれのPオブジェクトにモンスターを攻撃させるかの選択肢を増やすことになり、ユーザに戦略性の高いゲームを提供することができる。
【0072】
また、ユーザが操作領域CRをフリックすると、ゲーム装置30は、フリックした方向に基づいて操作対象を現在のPオブジェクトから、当該方向に配置された他のPオブジェクトに変更する。すなわち、ユーザは、操作領域CRに対してタップを繰り返し行うことだけではなく、操作領域CRをフリックすることによって現在の操作対象を他のPオブジェクトに切り換えることができる。
【0073】
また、モンスターE1は、対戦画面G2において所定の待機時間が経過すると、前衛のPオブジェクトのうちの一部又は全部に攻撃を行う。モンスターE1がある1のPオブジェクトに対して攻撃を行った場合、攻撃されたPオブジェクトのHPが減少し、そのHPの減少が当該PオブジェクトのHPゲージに反映される。例えば、PオブジェクトCがモンスターE1に攻撃された場合、PオブジェクトCのHPゲージM3−1に、HPの減少が反映される。なお、ユーザが操作対象にモンスターE1を攻撃させる操作は、タップに代えて、他のタッチ操作でもよく、ボタンの押下やスイッチのオン/オフ等の他の操作であってもよい。
【0074】
対戦画面G2において、操作対象は、対戦画面G2によって表される仮想空間内の手前側に表示される(すなわち、操作対象の背後からモンスターE1が見えるように仮想カメラが設定される)。従って、現在の操作対象の攻撃可能回数がゼロであった場合において操作領域CRをタップした場合や、ユーザが操作領域CRをフリックすることにより現在の操作対象を他のPオブジェクトに変更した場合、変更された操作対象のPオブジェクトが当該仮想空間内の手前側に表示される(すなわち、変更された操作対象のPオブジェクトの背後からモンスターE1が見えるように仮想カメラが設定される)。つまり、ゲーム装置30は、操作対象の背後からモンスターを見た方向から見た仮想空間を常に表示する。これにより、ゲーム装置30は、操作対象となっているPオブジェクトをユーザに対して視覚的に認識させることができる。なお、ユーザが現在の操作対象を他のPオブジェクトに変更する操作は、フリックに代えて、他のタッチ操作でもよく、ボタンの押下やスイッチのオン/オフ等の他の操作であってもよい。また、ゲーム装置30は、操作対象の背後からモンスターを見た方向から見た仮想空間を常に表示する構成に代えて、例えば、ユーザからの操作に基づいて他の方向から見た仮想空間を表示する構成等であってもよい。
【0075】
ここで、ユーザが操作領域CRをタップすることによって操作対象がモンスターE1を攻撃した場合について説明する。
図6は、ユーザが操作領域CRをタップすることによって操作対象がモンスターE1を攻撃した際の対戦画面G2の一例を示す。ユーザが操作領域CRをタップすることによって操作対象がモンスターE1を攻撃した場合、ゲーム装置30は、
図6に示したエーテルBBを第1所定個数だけ表示する。エーテルBBとは、ゲーム内において、全体ゲージM1によって多寡が表される第1値を増加させるアイテムである。第1所定個数は、例えば、1であるが、他の数であってもよい。
【0076】
また、ユーザが操作領域CRをタップすることによって操作対象がモンスターE1を攻撃した場合、ゲーム装置30は、
図6に示したリングRGを表示する。リングRGは、経過時間とともに直径が拡がり、予め決められた時間が経過すると消える。リングRGが表示された場合であり、且つ所定の獲得条件が満たされた場合、ゲーム装置30は、
図6に示したエーテルBBを第2所定個数だけ表示する。第2所定個数は、例えば、3であるが、他の数であってもよい。所定の獲得条件とは、リングが消えるまでの間にリングRG上がタップされることであるが、他の条件であってもよい。他の条件の一例として、所定の獲得条件は、拡がるリングRGの直径が所定の範囲内に収まるタイミングで操作対象領域CRがタップされることであってもよい。
【0077】
また、リングRGが表示された場合であり、且つリングが消えるまでの間にリングRG上とは異なる操作領域CRがタップされた場合、ゲーム装置30は、操作対象にモンスターE1を攻撃させ、これ以上のエーテルBBを表示させない。
ユーザは、より多くのエーテルBBを獲得するため、所定の獲得条件を満たすように操作を行うといった戦略を練ることができる。
【0078】
エーテルBBが表示された場合、ゲーム装置30は、エーテルBBが表示された個数に応じて前述した第1値(すなわち、全体ゲージM1によって表される値)を増加させる。また、ゲーム装置30は、当該第1値の増加を全体ゲージM1に反映させる。なお、エーテルBBが表示されることは、当該第1値を増加させるための条件(第1条件の一例)である。
【0079】
ここで、全体ゲージM1の詳細について説明する。全体ゲージM1には、閾値を示す印T1と、時を止めるボタンP2とが含まれる。閾値を示す印T1は、全体ゲージM1によって表される第1値に予め決められた所定閾値を示す。増加した第1値が所定閾値を超えた場合、時を止めるボタンP2がユーザによりタップされることにより、ゲーム装置30は、所定の停止時間だけモンスターE1の時を止める。モンスターE1の時を止めるとは、モンスターE1の動きを止め、更にモンスターE1が前衛のPオブジェクトに対して攻撃を行うまでの所定の待機時間のカウント(計時)を止めることを示す。また、ゲーム装置30が所定の停止時間だけモンスターE1の時を止めた場合、ゲーム装置30は、全体ゲージM1によって多寡が表される第1値を所定閾値が示す値分だけ減少させる。
【0080】
また、ゲーム装置30は、第1値がゼロではない場合であり、且つユーザが個別ステータス画像CSに含まれるイメージ画像をタップした場合、所定の減少値だけ第1値を減少させ、当該減少値に基づいて当該個別ステータス画像CSに含まれるスキルゲージが多寡を表すスキル値を増加させる。そして、ゲーム装置30は、このスキル値の増加をスキルゲージに反映させる。
【0081】
例えば、ゲーム装置30は、ユーザが個別ステータス画像CS1に含まれるイメージ画像Fをタップした場合、所定の減少値だけ第1値を減少させ、当該第1値から減少した減少値に基づいて個別ステータス画像CS1に含まれるスキルゲージM2−1が多寡を表すスキル値を増加させる。すなわち、ゲーム装置30は、第1値から減少した減少値に基づいてPオブジェクトCに対応付けられたスキル値を増加させる。
【0082】
なお、ゲーム装置30は、ユーザが個別ステータス画像CS1に含まれるイメージ画像Fをタッチし続けた場合(すなわち、長押しした場合)、長押しされている間に当該イメージ画像がタップされたとゲーム装置30が検出する度に、上記で説明した第1値の減少と、スキル値を増加させる処理を行う。
【0083】
また、ゲーム装置30は、個別ステータス画像CSに含まれるスキルゲージが多寡を表すスキル値を、第3所定時間が経過する毎に所定増加値だけ増加させる。例えば、ゲーム装置30は、第3所定時間が経過する毎に、スキルゲージM2−1が多寡を表すスキル値を増加させる。そして、ゲーム装置30は、このスキル値の増加をスキルゲージに反映させる。
【0084】
このように、スキル値を増加させる方法が2つあるため、ユーザは、所望のタイミングでスキル値を増加させることができる。これにより、ゲーム装置30は、より高度な戦略をユーザに組み立てさせることができ、その結果、ユーザに対して戦略性の高いゲームを提供することができる。なお、第3所定時間が経過することは、スキル値を増加させるための条件(第2条件の一例)である。
【0085】
また、ゲーム装置30は、あるスキルゲージが表すスキル値が所定の第1閾値以上であり、且つ当該スキルゲージを含む個別ステータス画像CSに含まれるイメージ画像がタップされた場合、当該イメージ画像が表すPオブジェクトに対応付けられた所定の処理を実行する。所定の処理とは、この一例において、当該Pオブジェクトに対応付けられたスキルの実行を示す。例えば、スキルゲージM2−1が表すスキル値が所定の第1閾値以上の場合においてユーザによりイメージ画像Fがタップされることにより、個別ステータス画像CS1に対応付けられたPオブジェクトCのスキルが実行(発動)される。すなわち、この一例において、ゲーム装置30は、上記で説明したイメージ画像がタップされることによりスキル値を増加する処理を、所定の第1閾値未満の時にのみ行うが、所定の第1閾値以上の時にも行う構成であってもよい。
【0086】
なお、第1値を増加させるための条件と、スキル値を増加させるための条件とは、この一例において、条件の内容が異なる条件であるとして説明してきたが、これに限られず、条件の内容が同じであってもよい。また、第1値を増加させるための条件と、スキル値を増加させるための条件とが異なる条件であるため、ゲーム装置30は、第1値を増加させるための条件が、スキル値を増加させるための条件より簡単に満たすことができる条件である場合、ユーザに、スキル値を増加させることを目的として、第1値を増加させるための条件を満たすようにゲームを進行させることができる。
【0087】
[ゲーム装置のハードウェア構成]
次に、
図7を参照して、ゲーム装置30のハードウェア構成について説明する。
図7は、ゲーム装置30のハードウェア構成の一例を示す図である。ゲーム装置30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)31と、記憶部32と、入力受付部33と、通信部34と、表示部35を備え、通信部34を介してゲームサーバ10や他の装置等と通信を行う。これらの構成要素は、バスBusを介して相互に通信可能に接続されている。CPU31は、記憶部32に格納された各種プログラムを実行する。
【0088】
記憶部32は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、ROM(Read−Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含み、ゲーム装置30が処理する各種情報や画像、プログラム(ゲーム制御プログラムを含む)等を格納する。なお、記憶部32は、ゲーム装置30に内蔵されるものに代えて、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置でもよい。
【0089】
入力受付部33は、例えば、タッチパネルとしてディスプレイと一体に構成されているが、キーボードやマウス、タッチパッドや、その他の入力装置であってもよい。
通信部34は、例えば、複数のイーサネット(登録商標)ポートや複数のUSB等のデジタル入出力ポート等を含んで構成される。
表示部35は、例えば、液晶ディスプレイパネル、あるいは、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイパネルを含んで構成される。
【0090】
[ゲーム装置の機能構成]
次に、
図8を参照して、ゲームシステム1が具備するゲームサーバ10及びゲーム装置30の機能構成について説明する。
図8は、ゲームシステム1が具備するゲームサーバ10及びゲーム装置30の機能構成の一例を示す図である。ゲームシステム1において、ゲームサーバ10は、ネットワークNを介してM(1以上の整数)台のゲーム装置30−1〜ゲーム装置30−Mのそれぞれと通信可能に接続されている。ゲーム装置30−1〜ゲーム装置30−Mは、この一例において、同様な機能構成を有しているとし、ゲーム装置30−1の機能構成を、ゲーム装置30の機能構成として説明する。
【0091】
ゲームサーバ10は、記憶部12と、通信部14と、制御部110を備える。
記憶部12は、例えば、HDDやSSD、EEPROM、ROM、RAMなどを含み、ゲームサーバ10が処理する各種情報や画像、プログラム等や、ゲーム装置30から取得したユーザ情報やゲーム履歴情報、ゲーム装置30からの要求に応じてゲーム装置30に出力するゲーム制御プログラム等を格納する。また、記憶部12は、
図2及び
図3において説明したオブジェクトテーブル及びモンスターテーブルを格納する。なお、記憶部12は、ゲームサーバ10に内蔵されるものに代えて、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置でもよい。
【0092】
通信部14は、例えば、複数のイーサネット(登録商標)ポートや複数のUSB等のデジタル入出力ポート等を含んで構成される。
制御部110は、ゲームサーバ10の全体を制御する。制御部110は、ゲーム装置30からの要求に応じて、記憶部12からゲーム制御プログラムを読み込み、読み込んだゲーム制御プログラムを、ゲーム装置30に通信部14を介して出力(送信)する。また、制御部110は、ゲーム装置30からの要求に応じて、ゲーム装置30からユーザ情報を取得し、取得したユーザ情報を記憶部12に記憶させる。また、制御部110は、ゲーム装置30からの要求に応じて、ゲーム装置30からゲーム履歴情報を取得する。制御部110は、取得したゲーム履歴情報に含まれるユーザを識別する情報を含むユーザ情報と、取得したゲーム履歴情報とを対応付けて記憶部12に記憶させる。
【0093】
ゲーム装置30−1(すなわち、ゲーム装置30)は、記憶部32と、入力受付部33と、通信部34と、表示部35と、制御部310を備える。
制御部310は、ゲーム装置30−1の全体を制御する。制御部310は、表示制御部320と、処理実行部330と、操作対象選択部340を備える。制御部310が備える機能部のうち一部又は全部は、例えば、CPU31が、記憶部32に記憶されたゲーム制御プログラムを実行することで実現される。また、これらの機能部のうち一部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。
【0094】
表示制御部320は、記憶部32からゲーム制御プログラムを読み込む。さらに、記憶部32またはゲームサーバ10の記憶部12から
図2及び
図3において説明したオブジェクトテーブル及びモンスターテーブルを読み込む。そして、表示制御部320は、読み込んだゲーム制御プログラムと、オブジェクトテーブル及びモンスターテーブルとに基づいてゲーム装置30がユーザに提供するゲームの画面(
図4〜
図6において説明したダンジョン画面や対戦画面等)を生成し、生成した画面を表示部35に表示させる。また、表示制御部320は、算出部321と、判定部322を備える。表示制御部320は、所定の減少値に基づいて第1値を減少させる。また、表示制御部320は、当該第1値の減少を全体ゲージM1に反映(すなわち、メーターの表示を変更)させる。また、表示制御部320は、算出部321が算出した増加値に基づいてスキル値を増加させる。また、表示制御部320は、当該スキル値の増加をスキルゲージに反映(すなわち、メーターの表示を変更)させる。
【0095】
算出部321は、所定の減少値と、Pオブジェクトのスキルの種別とに基づいてスキル値を増加させる際の増加値を算出する。より具体的には、算出部321は、所定の減少値に対して、Pオブジェクトのスキルの種別毎に予め決められた増加率を乗じて、スキル値を増加させる増加値を算出する。なお、算出部321は、当該増加率に加えて、他の重みを乗算する構成であってもよく、当該増加値に他の重みを加算する構成であってもよく、他の手法によって増加値を算出する構成であってもよい。当該増加率と、他の重みとに基づいてスキル値を増加させる場合、ゲーム装置30は、ゲーム提供者にとって、第1値及びスキル値を増加させる条件等をそれぞれ変更したとしても、重みを用いて値を算出させることで、ゲームバランスの調整がし易くすることができる。なお、この重みは、スキル値毎(すなわち、スキルの種別毎)に異なる値の重みであってもよい。この場合、ゲーム装置30は、スキル値毎に重み付けを変えることで、増加させやすいスキル値と増加させづらいスキル値とを作ることができ、いずれのスキル値を増加させるかについてのユーザの選択肢を増やすことになり、ユーザに戦略性の高いゲームを提供することができる。
【0096】
判定部322は、表示制御部320が行う各種の判定を行う。各種の判定については、
図9〜
図11に示したフローチャートにおいて説明する。
処理実行部330は、対戦画面において操作領域CRがタップされた場合であり、且つ操作対象の攻撃可能回数が1以上であった場合、操作対象にモンスターを攻撃させる。また、処理実行部330は、あるスキルゲージが表すスキル値が所定の第1閾値以上であり、且つ当該スキルゲージを含む個別ステータス画像に含まれるイメージ画像がタップされた場合、当該イメージ画像が表すPオブジェクトに対応付けられた所定の処理を実行する。すなわち、この一例において、処理実行部330は、あるスキルゲージが表すスキル値が所定の第1閾値以上であり、且つ当該スキルゲージを含む個別ステータス画像に含まれるイメージ画像がタップされた場合、当該イメージ画像が表すPオブジェクトのスキルを発動(実行)する。なお、処理実行部330が操作対象にモンスターを攻撃させる処理は、予め決められた処理の一例である。
【0097】
操作対象選択部340は、現在の操作対象の攻撃可能回数の際に操作領域CRがタップされた場合、現在の操作対象を他のPオブジェクトに変更する。また、操作対象選択部340は、ユーザにより操作領域CRがフリックされた場合、現在の操作対象を他のPオブジェクトに変更する。
【0098】
[ゲームの開始から終了までの制御部310の処理]
以下、
図9を参照して、ゲーム装置30が提供するゲームがユーザにより開始されてから終了するまでに制御部310が行う処理について説明する。
図9は、ゲーム装置30が提供するゲームがユーザにより開始されてから終了するまでに制御部310が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、ゲーム装置30には、
図8において説明した機能部を実現するゲーム制御プログラムがすでにインストールされている場合について説明する。
【0099】
まず、表示制御部320は、ユーザがパーティーを構成する6体のPオブジェクトを選択するパーティー選択画面を生成する。そして、表示制御部320は、生成したパーティー選択画面を表示部35に表示させる(ステップS100)。次に、制御部310は、入力受付部33を介してユーザからPオブジェクトを選択する操作を受け付ける(ステップS110)。そして、制御部310は、制御部310が入力受付部33を介して受け付けたユーザからのPオブジェクトを選択する操作に基づいて選択された6体のPオブジェクトによるパーティーを生成する。
【0100】
次に、表示制御部320は、ユーザが操作対象を操作して冒険を行うダンジョンを、複数のダンジョンの中から選択するダンジョン選択画面を生成する。そして、表示制御部320は、生成したダンジョン選択画面を表示部35に表示させる(ステップS120)。次に、制御部310は、入力受付部33を介してユーザからダンジョンを選択する操作を受け付ける(ステップS130)。次に、表示制御部320は、ステップS110において選択された6体のPオブジェクトの第2配置位置(パーティーステータス画像における各Pオブジェクトの配置位置)を変更する配置変更画面を生成する。そして、表示制御部320は、生成した配置変更画面を表示部35に表示させる(ステップS140)。
【0101】
次に、制御部310は、入力受付部33を介してユーザから6体のPオブジェクトの第2配置位置を変更する操作を受け付ける(ステップS150)。なお、この第2配置位置を変更する操作には、第2配置位置を維持する操作(すなわち、第2配置位置を変更しない操作)も含まれる。次に、表示制御部320は、ダンジョン画面(例えば、ダンジョン画面G1)を生成する。そして、表示制御部320は、生成したダンジョン画面を表示部35に表示させる(ステップS160)。
【0102】
次に、判定部322は、制御部310が入力受付部33を介してタッチ操作を受け付けるまで待機する(ステップS170)。制御部310が入力受付部33を介してタッチ操作を受け付けたと判定した場合(ステップS170−Yes)、判定部322は、当該タッチ操作が前衛後衛入換ボタンP1に対するタップであったか否かを判定する(ステップS180)。
【0103】
当該タッチ操作が前衛後衛入換ボタンP1に対するタップであったと判定部322が判定した場合(ステップS180−Yes)、表示制御部320は、現在の前衛の個別ステータス画像を後衛の個別ステータス画像へ変更し、現在の後衛の個別ステータス画像を前衛の個別ステータス画像へと変更する。すなわち、表示制御部320は、前衛と後衛の個別ステータス画像を入れ換える。そして、表示制御部320は、現在の前衛のPオブジェクトを後衛のPオブジェクトへと変更し、現在の後衛のPオブジェクトを前衛のPオブジェクトへと変更する。すなわち、表示制御部320は、前衛と後衛のPオブジェクトを入れ換える(ステップS190)。ステップS190において表示制御部320が前衛と後衛の個別ステータス画像及びPオブジェクトを表示制御部320が入れ換えた後、判定部322は、ステップS170において次のタッチ操作を受け付けるまで待機する。
【0104】
一方、当該タッチ操作が前衛後衛入換ボタンP1に対するタップではなかったと判定した場合(ステップS180−No)、判定部322は、当該タッチ操作が移動可能領域Rに対するタップであったか否かを判定する(ステップS200)。当該タッチ操作が移動可能領域Rに対するタップであったと判定部322が判定した場合(ステップS200−Yes)、表示制御部320は、当該タッチ操作が行われた移動可能領域R上の位置を算出し、算出された位置に操作対象を移動させる(ステップS210)。ステップS210において操作対象を表示制御部320が移動させた後、判定部322は、ステップS170において次のタッチ操作を受け付けるまで待機する。一方、当該タッチ操作が移動可能領域Rに対するタップではなかったと判定部322が判定した場合(ステップS200−No)、判定部322は、当該タッチ操作が操作対象と対戦可能な位置のモンスターに対するタップであったか否かを判定する(ステップS220)。
【0105】
当該タッチ操作が操作対象と対戦可能な位置のモンスターに対するタップではなかったと判定部322が判定した場合(ステップS220−No)、判定部322は、ステップS170において次のタッチ操作を受け付けるまで待機する。一方、当該タッチ操作が操作対象と対戦可能な位置のモンスターに対するタップであったと判定部322が判定した場合(ステップS220−Yes)、表示制御部320は、パーティーに含まれる6体のPオブジェクトの第2配置位置に基づいて、対戦画面における前衛のPオブジェクトの第1配置位置を決定する(ステップS230)。これにより、ゲーム装置30は、例えば、ダンジョン画面においてモンスターがタップされることにより対戦が開始されることを視覚的に伝えることができる。
【0106】
次に、表示制御部320は、ステップS230において決定された前衛のPオブジェクトの第1配置位置に基づいて対戦画面を生成する。そして、表示制御部320は、生成した対戦画面を表示部35に表示させる(ステップS240)。次に、制御部310は、ステップS220においてタップされたと判定されたモンスターとユーザが操作するパーティーとの対戦に関する対戦処理を行う(ステップS250)。
図9に示したフローチャートにおいて、ステップS250における対戦処理の詳細は省略する。この一例において、ステップS250において、ユーザが操作するパーティーがモンスターを倒した場合について説明する。なお、ステップS150においてユーザが操作するパーティーがモンスターに倒された場合、ゲーム装置30が提供するゲームは、ゲームオーバーとなる。
【0107】
ステップS250におけるモンスターとユーザが操作するパーティーとの対戦処理が終わった後、判定部322は、ステップS130において選択されたダンジョンの達成条件が満たされたか否かを判定する(ステップS260)。すなわち、この一例において、判定部322は、ステップS130において選択されたダンジョンのボスが倒されたか否かを判定する。ステップS130において選択されたダンジョンの達成条件が満たされていないと判定部322が判定した場合(ステップS260−No)、表示制御部320は、再びダンジョン画面を生成する。そして、表示制御部320は、生成したダンジョン画面を表示部35に表示させる(ステップS270)。ステップS270においてダンジョン画面が表示部35に表示された後、判定部322は、ステップS170において次のタッチ操作を受け付けるまで待機する。一方、ステップS130において選択されたダンジョンの達成条件が満たされていると判定した場合(ステップS260−Yes)、判定部322は、すべてのダンジョンがクリアされたか否かを判定する(ステップS280)。
【0108】
すべてのダンジョンがクリアされていないと判定部322が判定した場合(ステップS280−No)、表示制御部320は、ステップS100において次のパーティーを構成する6体のPオブジェクトを選択するパーティー選択画面を生成する。そして、表示制御部320は、生成したパーティー選択画面を表示部35に表示させる。一方、すべてのダンジョンがクリアされたと判定部322が判定した場合(ステップS280−Yes)、表示制御部320は、エンディング画面を生成する。そして、表示制御部320は、生成したエンディング画面を表示部35に表示させる(ステップS290)。
【0109】
[対戦画面においてタッチ操作を受け付けた場合の制御部310の処理]
以下、
図10を参照して、対戦画面において制御部310がタッチ操作を受け付けた場合の処理について説明する。
図10は、対戦画面において制御部310がタッチ操作を受け付けた場合の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0110】
まず、判定部322は、制御部310が受け付けたタッチ操作が前衛後衛入換ボタンP1に対するタップであったか否かを判定する(ステップS300)。制御部310が受け付けたタッチ操作が前衛後衛入換ボタンP1に対するタップであったと判定部322が判定した場合(ステップS300−Yes)、表示制御部320は、現在の前衛の個別ステータス画像を後衛の個別ステータス画像へ変更し、現在の後衛の個別ステータス画像を前衛の個別ステータス画像へと変更する。すなわち、表示制御部320は、前衛と後衛の個別ステータス画像を入れ換える。そして、表示制御部320は、現在の前衛のPオブジェクトを後衛のPオブジェクトへと変更し、現在の後衛のPオブジェクトを前衛のPオブジェクトへと変更する。すなわち、表示制御部320は、前衛と後衛のPオブジェクトを入れ換える(ステップS310)。
【0111】
一方、制御部310が受け付けたタッチ操作が前衛後衛入換ボタンP1に対するタップではなかったと判定した場合(ステップS300−No)、判定部322は、当該タッチ操作が操作領域CRに対するフリックであったか否かを判定する(ステップS320)。当該タッチ操作が操作領域CRに対するフリックであったと判定部322が判定した場合(ステップS320−Yes)、操作対象選択部340は、現在の操作対象Cを、現在の操作対象を他のPオブジェクトに変更する(ステップS420)。これにより、ゲーム装置30は、例えば、モンスターとの対戦が開始された後に戦略を変更することができ、戦略における選択肢を増やすことができる。ステップS420において操作対象選択部340が操作対象を他のPオブジェクトに変更した後、表示制御部320は、変更された操作対象のPオブジェクトの背後からモンスターE1が見えるように仮想カメラを設定し、対戦画面G2に表示される仮想空間の表示を切り替える。なお、ステップS420の後の処理は、表示制御部320による当該仮想空間の表示の切り替え処理に代えて、判定部322による後述するステップS340の処理に遷移する構成であってもよい。一方、当該タッチ操作が操作領域CRに対するフリックではなかったと判定した場合(ステップS320−No)、判定部322は、当該タッチ操作が操作領域CRに対するタップであったか否かを判定する(ステップS330)。
【0112】
当該タッチ操作が操作領域CRに対するタップではなかったと判定した場合(ステップS330−No)、制御部310は、
図10に示したフローチャートが示す処理を終了する。一方、当該タッチ操作が操作領域CRに対するタップであったと判定した場合(ステップS330−No)、判定部322は、操作対象の攻撃可能回数が1以上か否かを判定する(ステップS340)。操作対象の攻撃可能回数が1以上ではないと判定部322が判定した場合(ステップS340−No)、操作対象選択部340は、ステップS420において現在の操作対象Cを、現在の操作対象を他のPオブジェクトに変更する。これにより、ゲーム装置30は、操作対象を他のPオブジェクトに変更するための操作を単純化することができるとともに、ユーザの誤操作を抑制することができる。その結果、ゲーム装置30は、ユーザが誤操作によってゲームの進行を途切れさせてしまうことを抑制することができる。また、ゲーム装置30は、攻撃可能回数が1以上であるか否かを考慮しながらユーザにゲームを進行させることができ、その結果、戦略性の高いゲームをユーザに提供することができる。また、ゲーム装置30は、個別ステータス画像を見ることにより、攻撃可能回数が1以上であるか否かを判断することができるため、ユーザが容易に戦略を組み立てやすいゲームを提供することができる。一方、操作対象の攻撃可能回数が1以上であると判定部322が判定した場合(ステップS340−Yes)、処理実行部330は、操作対象にモンスターを攻撃させる。そして、表示制御部320は、モンスターのHPを操作対象の攻撃力に応じた値だけ減少させる(ステップS350)。これにより、ゲーム装置30は、モンスターとの対戦における戦略性を向上させることができる。
【0113】
次に、表示制御部320は、エーテルBBを第1所定個数分と、リングRGとを出現(表示)させる(ステップS360)。次に、表示制御部320は、エーテルBBを第1所定個数分だけ出現させたことに伴い、エーテルBBの第1所定個数分に応じた値を、全体ゲージM1が表す第1値に加算して増加させる(ステップS370)。これにより、ゲーム装置30は、エーテルBBが表示されるたびに第1値を増加させるため、対戦画面において第3所定時間が経過することをユーザが待つことなく、
図11において説明するように第1値を用いてスキル値を増加させることができる。
【0114】
次に、判定部322は、所定の獲得条件が満たされたか否かを判定する(ステップS380)。所定の獲得条件が満たされていないと判定した場合(ステップS380−No)、判定部322は、リングRG上とは異なる操作領域CR上がタップされたか否かを判定する(ステップS390)。リングRG上とは異なる操作領域CR上がタップされたと判定した場合(ステップS390−Yes)、判定部322は、ステップS300に遷移し、制御部310が受け付けたタッチ操作が前衛後衛入換ボタンP1に対するタップであったか否かを判定する。一方、リングRG上とは異なる操作領域CR上がタップされたと判定した場合(ステップS390−No)、判定部322は、リングRGが消えるまでの予め決められた時間が経過したか否かを判定する(ステップS400)。
【0115】
リングRGが消えるまでの予め決められた時間が経過していないと判定した場合(ステップS400−No)、判定部322は、ステップS380に遷移し、再び所定の獲得条件が満たされたか否かを判定する。一方、リングRGが消えるまでの予め決められた時間が経過していないと判定した場合(ステップS400−Yes)、制御部310は、
図10に示したフローチャートが示す処理を終了する。
【0116】
一方、所定の獲得条件が満たされたと判定した場合(ステップS380−Yes)、表示制御部320は、エーテルBBを第2所定個数分だけ出現(表示)させる(ステップS420)。次に、表示制御部320は、エーテルBBを第2所定個数分だけ出現させたことに伴い、エーテルBBの第2所定個数分に応じた値を、全体ゲージM1が表す第1値に加算して増加させ(ステップS415)、
図10に示したフローチャートが示す処理を終了する。
【0117】
[対戦画面においてイメージ画像をタップされた場合の制御部310が行う処理]
以下、
図11を参照して、対戦画面において個別ステータス画像に含まれるイメージ画像をタップされた場合の制御部310が行う処理について説明する。
図11は、対戦画面において個別ステータス画像に含まれるイメージ画像をタップされた場合の制御部310が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下では、タップされたイメージ画像が、操作対象のイメージ画像である場合について説明するが、タップされるイメージ画像は、他のPオブジェクトのイメージ画像であってもよい。
【0118】
まず、表示制御部320は、所定の減少値だけ第1値を減少させる(ステップS500)。そして、表示制御部320は、全体ゲージM1に、第1値の減少を反映させる。次に、算出部321は、所定の減少値と、操作対象のスキルの種別に対応付けられた増加率とに基づいてスキル値を増加させる増加値を算出する(ステップS510)。なお、Pオブジェクトのスキルの種別毎に予め決められた増加率は、予め算出部321に記憶(設定)されているとして説明するが、これに代えて、例えば、記憶部32に当該増加率が記憶されている構成等、他の構成であってもよい。
【0119】
次に、表示制御部320は、ステップS510において算出された増加値だけスキル値を増加させる(ステップS520)。そして、表示制御部320は、操作対象のスキルゲージに、スキル値の増加を反映させる。次に、判定部322は、スキル値が所定の第1閾値以上であるか否かを判定する(ステップS530)。スキル値が所定の第1閾値以上ではないと判定した場合(ステップS530−No)、判定部322は、操作対象に対するタップが行われ続けている(タップされ続けている)か否かを判定する(ステップS550)。
【0120】
操作対象に対するタップが行われ続けていないと判定部322が判定した場合(ステップS550−No)、制御部310は、
図11に示したフローチャートが示す処理を終了する。一方、操作対象に対するタップが行われ続けていると判定した場合(ステップS550−Yes)、判定部322は、第1値が0か否かを判定する(ステップS560)。第1値が0ではないと判定した場合(ステップS560−No)、表示制御部320は、ステップS500に遷移し、再び所定の減少値だけ第1値を減少させる。これにより、ゲーム装置30は、ユーザに、第1値及びスキル値の減少量・増加量の調整をし易くさせることができる。一方、第1値が0であると判定した場合(ステップS560−Yes)、制御部310は、これ以上第1値を減少させてスキル値を増加させることができないため、
図11に示したフローチャートが示す処理を終了する。
【0121】
一方、スキル値が所定の第1閾値以上であると判定した場合(ステップS530−Yes)、処理実行部330は、操作対象のスキルを発動(実行)させる(ステップS540)。これにより、ゲーム装置30は、スキルを実行したいユーザに、従来にないタイミングで、当該スキルを実行させることができる。ステップS540においてスキルが実行された後、判定部322は、ステップS550に遷移し、制御部310が操作対象に対する次のタップを受け付けたか否かを判定する。
【0122】
図11において説明したように、表示制御部320は、ユーザが個別ステータス画像に含まれるイメージ画像をタップすることにより、タップされたイメージ画像が表すPオブジェクトに対応付けられたスキル値を増加させる。これにより、ゲーム装置30は、いずれのPオブジェクトに対応付けられたスキル値を増加させるかの選択肢を増やすことになり、ユーザに戦略性の高いゲームを提供することができる。
【0123】
なお、第1値が2以上のPオブジェクトのグループ(オブジェクトグループ)に対応付けられた値の場合、ゲーム装置30は、当該第1値をそれぞれのPオブジェクトに対応付けられたスキル値に流用することができる。
【0124】
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
【0125】
また、以上に説明した装置(例えば、ゲーム装置30)における任意の構成部の機能を実現するためのプログラムを、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピューターシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD(Compact Disk)−ROM等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリー(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0126】
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピューターシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0127】
以上の記載から本発明は、例えば、以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を便宜的に括弧書きにて付記するが、それにより発明が図示の態様に限定されるものではない。
【0128】
[付記1]
本発明の一態様のゲーム装置(30)は、複数のオブジェクトのうちユーザによる操作対象として選択されている前記第1オブジェクト(例えば、Pオブジェクト)に対応付けられた第1所定処理(例えば、処理実行部330が操作対象にモンスターを攻撃させる処理)を、前記ユーザの第1操作(例えば、操作領域CRに対するタップ)に基づいて実行する処理実行部(330、S350、S540)と、前記処理実行部(330、S350、S540)が前記第1操作(例えば、操作領域CRに対するタップ)に基づいて前記第1所定処理(例えば、処理実行部330が操作対象にモンスターを攻撃させる処理)が実行できない場合、当該第1操作(例えば、操作領域CRに対するタップ)に基づいて前記操作対象を前記操作対象として選択可能な他の第2オブジェクト(例えば、現在の操作対象とは異なる他のPオブジェクト)に切り換える操作対象選択部(340、S420)と、を備える。
付記1における処理実行部(330、S350、S540)及び操作対象選択部(340、S420)によれば、ゲーム装置(30)は、操作を単純化することができるとともに、ユーザの誤操作を抑制することができる。その結果、ゲーム装置(30)は、ユーザが誤操作によってゲームの進行を途切れさせてしまうことを抑制することができる。
【0129】
[付記2]
また、本発明の他の態様は、付記1に記載のゲーム装置(30)であって、前記複数の前記オブジェクト(例えば、Pオブジェクト)には、前記オブジェクト(例えば、Pオブジェクト)毎にパラメーター(例えば、攻撃可能回数)が対応付けられており、前記操作対象として選択されている前記第1オブジェクト(例えば、操作対象)に対応付けられた前記パラメーター(例えば、攻撃可能回数)に基づいて前記第1オブジェクト(例えば、操作対象)が所定の実行条件(例えば、攻撃可能回数が1以上であること)を満たすか否かを判定する条件判定部(322、S170、S180、S200、S220、S260、S280、S300、S320、S330、S340、S360、S370、S390、S530、S550)を備え、前記処理実行部(330、S350、S540)は、前記第1オブジェクト(例えば、操作対象)が前記実行条件(例えば、攻撃可能回数が1以上であること)を満たさないと前記条件判定部(322、S170、S180、S200、S220、S260、S280、S300、S320、S330、S340、S360、S370、S390、S530、S550)が判定した場合、前記第1オブジェクト(例えば、操作対象)に対応付けられた前記第1所定処理(例えば、処理実行部330が操作対象にモンスターを攻撃させる処理)を実行できない。
付記2における条件判定部(322、S170、S180、S200、S220、S260、S280、S300、S320、S330、S340、S360、S370、S390、S530、S550)及び前記処理実行部(330、S350、S540)によれば、ゲーム装置(30)は、実行条件(例えば、攻撃可能回数が1以上であること)が満たされているか否かを考慮しながらユーザにゲームを進行させることができ、その結果、戦略性の高いゲームをユーザに提供することができる。また、ゲーム装置(30)は、パラメーター(例えば、攻撃可能回数)の値に基づいて実行条件(例えば、攻撃可能回数が1以上であること)が満たされているか否かを判断することができるため、ユーザが容易に戦略を組み立てやすいゲームを提供することができる。
【0130】
[付記3]
また、本発明の他の態様は、付記2に記載のゲーム装置(30)であって、前記処理実行部(330、S350、S540)は、前記第1オブジェクト(例えば、操作対象)に対応付けられた前記第1所定処理(例えば、処理実行部330が操作対象にモンスターを攻撃させる処理)を実行する毎に前記第1オブジェクト(例えば、操作対象)に対応付けられた前記パラメーター(例えば、攻撃可能回数)を変化させ、所定の変化条件が満たされた場合、当該パラメーター(例えば、攻撃可能回数)を所定値に変化させる。
付記3における処理実行部(330、S350、S540)によれば、ゲーム装置(30)は、実行条件(例えば、攻撃可能回数が1以上であること)と変化条件の組み合わせに基づいた戦略を組み立てることができるゲームを提供することができる。
【0131】
[付記4]
また、本発明の他の態様は、付記3に記載のゲーム装置(30)であって、前記変化条件には、他の前記オブジェクト(例えば、Pオブジェクト)が前記実行条件(例えば、攻撃可能回数が1以上であること)を満たさなくなること、または前記処理実行部(処理実行部330)により前記第1所定処理(例えば、処理実行部330が操作対象にモンスターを攻撃させる処理)が実行されてから所定の時間(例えば、第1所定時間)が経過すること、の少なくともいずれかを含む。
付記4における変化条件によれば、ゲーム装置(30)は、いずれのオブジェクト(例えば、Pオブジェクト)に第1所定処理(例えば、処理実行部330が操作対象にモンスターを攻撃させる処理)を行わせるかの選択肢を増やすことになり、ユーザに戦略性の高いゲームを提供することができる。
【0132】
[付記5]
また、本発明の他の態様は、付記1から付記4のうちいずれか一項に記載のゲーム装置(30)であって、所定の第2条件(例えば、ダンジョン画面においてモンスターがタップされること)が満たされた場合、前記第1オブジェクト(例えば、操作対象)と、1以上の前記第2オブジェクト(例えば、現在の操作対象とは異なる他のPオブジェクト)と、前記ユーザにより操作不可能な1以上の第3オブジェクト(例えば、モンスター)とを所定の第1配置位置に配置させる表示制御部(320、S100、S120、S140、S160、S190、S210、S230、S240、S270、S290、S310、S380、S400、S410、S500、S520)を備える。
付記5における表示制御部(320、S100、S120、S140、S160、S190、S210、S230、S240、S270、S290、S310、S380、S400、S410、S500、S520)によれば、ゲーム装置(30)は、例えば、第2条件が満たされることにより対戦が開始されることを視覚的に伝えることができる。
【0133】
[付記6]
また、本発明の他の態様は、付記5に記載のゲーム装置(30)であって、前記操作対象選択部(340、S420)は、前記第2条件(例えば、ダンジョン画面においてモンスターがタップされること)が満たされる前に前記複数の前記オブジェクト(例えば、Pオブジェクト)のそれぞれが配置された所定の第2配置位置に基づいて前記操作対象を選択する。
付記6における操作対象選択部(340、S420)によれば、ゲーム装置(30)は、例えば、第2条件(例えば、ダンジョン画面においてモンスターがタップされること)が満たされることにより対戦が開始される前に、対戦が開始された際に最初に操作するオブジェクト(例えば、操作対象)を選択することができ、ユーザに戦略性の高いゲームを提供することができる。
【0134】
[付記7]
また、本発明の他の態様は、付記5又は付記6に記載のゲーム装置(30)であって、前記操作対象選択部(340、S420)は、前記第2条件(例えば、ダンジョン画面においてモンスターがタップされること)が満たされた後、前記ユーザの第2操作(例えば、フリック)に基づいて、前記第1配置位置を変更する。
付記7における操作対象選択部(340、S420)によれば、ゲーム装置(30)は、例えば、第2条件(例えば、ダンジョン画面においてモンスターがタップされること)が満たされることにより対戦が開始された後に戦略を変更することができ、戦略における選択肢を増やすことができる。
【0135】
[付記8]
また、本発明の他の態様は、付記5から付記7のうちいずれか一項に記載のゲーム装置(30)であって、前記表示制御部(320、S100、S120、S140、S160、S190、S210、S230、S240、S270、S290、S310、S380、S400、S410、S500、S520)は、前記第1オブジェクト(例えば、操作対象)と、1以上の前記第2オブジェクト(例えば、現在の操作対象とは異なる他のPオブジェクト)とを、1以上の前記第3オブジェクト(例えば、モンスター)を囲むように配置された仮想空間であって、所定の第1方向(例えば、操作対象の背後からモンスターを見た方向)から見た前記仮想空間を表示し、前記処理実行部(330、S350、S540)により前記第1オブジェクト(例えば、操作対象)に対応付けられた前記第1所定処理が実行できない場合、前記第1方向(例えば、操作対象の背後からモンスターを見た方向)を他の第2方向(例えば、現在の操作対象が他のPオブジェクトに変更された場合の当該Pオブジェクトの背後からモンスターを見た方向)に変えた前記仮想空間を表示する。
付記8における前記表示制御部(320、S100、S120、S140、S160、S190、S210、S230、S240、S270、S290、S310、S380、S400、S410、S500、S520)によれば、ゲーム装置(30)は、表示された仮想空間における方向によって、ユーザが現在操作しているオブジェクトを容易に把握しやすいゲームを提供することができる。
【0136】
[付記9]
また、本発明の他の態様は、付記5から付記8のうちいずれか一項に記載のゲーム装置(30)であって、前記第1所定処理(例えば、処理実行部330が操作対象にモンスターを攻撃させる処理)は、前記第3オブジェクト(例えば、モンスター)に対応付けられた第3値を減少させる処理である。
付記9における第1所定処理(例えば、処理実行部330が操作対象にモンスターを攻撃させる処理)によれば、ゲーム装置(30)は、例えば、第3オブジェクト(例えば、モンスター)との対戦における戦略性を向上させることができる。
【0137】
[付記10]
また、本発明の他の態様は、付記1から付記9のうちいずれか一項に記載のゲーム装置(30)であって、前記操作対象選択部(340、S420)は、前記処理実行部(330、S350、S540)が前記第1操作(例えば、操作領域CRに対するタップ)に基づいて前記第1所定処理(例えば、処理実行部330が操作対象にモンスターを攻撃させる処理)が実行できない場合、連続的に当該第1操作(例えば、操作領域CRに対するタップ)に基づいて前記操作対象を前記第2オブジェクト(例えば、現在の操作対象とは異なる他のPオブジェクト)に切り換える。
付記10における操作対象選択部(340、S420)によれば、ゲーム装置(30)は、ユーザによる誤操作を抑制することができる。
【0138】
[付記11]
また、本発明の他の態様のゲーム制御プログラムは、コンピューターに、複数のオブジェクトのうちユーザによる操作対象として選択されている前記第1オブジェクトに対応付けられた第1所定処理を、前記ユーザの第1操作に基づいて実行させ(S350、S540)、前記第1操作に基づいて前記第1所定処理が実行できない場合、当該第1操作に基づいて前記操作対象を前記操作対象として選択可能な他の第2オブジェクトに切り換えさせる(S420)。