【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、独立請求項の特徴から明らかとなる。有利な発展形態及び実施形態は、従属請求項の主題である。本発明の更なる特徴、利用可能性、及び利点は、以下の説明から、かつ図に示された本発明の実施例の説明から明らかとなる。
【0008】
本課題は、以下による方法を用いて解決され、その方法は、
−出発位置は、モバイル端末又は自動車によって決定されること、
−目標位置は、モバイル端末によって決定されること、
−自動車の走行軌道は、自動車内で計画されること、
−自動車の走行軌道に沿った自動車の走行は、自動車又はモバイル端末によって開始されること、である。
【0009】
これは、運転者のモバイル端末の使用に基づいて自動車によって実行される走行操縦を前もって点検でき、目標位置における自動車の
向きを確定できるという利点を有する。本発明の更なる利点は、走行操縦の計画のために追加の自動車センサが必要ではないということである。走行操縦の計画は、運転者にとって非常に容易に実行できる。続いて、運転者は、モバイル端末によって記録された走行操縦を遠隔操作によって発進させることができる。その際、自動車は、運転者の補助なしで自律的に走行する。
【0010】
出発位置はまた、モバイル端末上の操作装置を用いて出発位置を決定する運転者によって決定されることもできる。同様に、出発位置はまた、「運転者が降車のために運転席ドアを開ける」又は「運転者がギアチェンジレバーをPに入れる」という事象によっても決定することができる。運転者による又はある事象による起動時に、その場合、自動車又はモバイル端末は、自動車の実際の位置を決定し、この位置を駐車過程の開始位置として設定する。これには、運転者が多大な労力をかけずに出発位置を決定できるという利点がある。出発位置の決定は、柔軟かつ容易に実現できる。
【0011】
有利には、自動車の出発又は目標位置は、グローバル座標系におけるモバイル端末の
向きによって決定される。グローバル座標系を使用することによって、目標位置だけではなく出発位置も自動車に容易に送信でき、自動車で更に処理される。
【0012】
一実施形態では、グローバル座標系におけるモバイル端末の
向きは、モバイル端末によって取得され、自動車に送信されるセンサデータを用いて行われる。モバイル端末のこの
向きによって、自動車の目標位置は、容易に設定でき、その結果、目標位置は、走行操作の計画のために容易に利用することができる。
【0013】
変形形態では、モバイル端末は、出発位置から目標位置に運ばれるものであり、モバイル端末は、
進行中のデータを取得し、それを走行操作の計画に利用する。この
進行中のデータに基づいて、自動車の走行操作用の基盤とみなすことができる走行進路は、特徴付けられる。
【0014】
一実施形態では、モバイル端末を介して自動車の走行操作中、自動車の経路補正が行われる。これにより、自律走行する自動車の走行操作の常時監視は、運転者によって確保され、運転者は、起こり得る衝突時に走行操作に介入できる。
【0015】
本発明の発展形態は、自動車を目標位置に移動させるための装置に関し、この装置は、自動車のステアリング装置及びエンジン制御システム及び/又はブレーキ装置に接続された制御装置を含む。センサによって検知できない目標位置に自動車がアプローチできるようにする装置では、
−モバイル端末が、無線通信装置を介して、自動車の出発位置又は目標位置を決定する制御装置と接続され、
−制御装置は、モバイル端末によって作成された走行操作計画に基づいて設定進路を決定し、ステアリング装置及びエンジン制御システム又はブレーキ装置を制御することによって、この設定進路を実行する。
【0016】
モバイル端末によって提案された走行操作に基づいて、装置は、観察できない目標位置で駐車又は占有するために自動車が進むこととなる実際の走行進路を、自動車固有のセンサデータの評価を必要とすることなく計算することもできる。
【0017】
有利には、制御装置は、自動車の出発位置を決定する制御装置の位置決定装置と接続される進路制御装置を含む。モバイル端末によらずに自動車の出発位置を独立に決定することによって、制御装置によって出力された設定進路の精度は、改良される。
【0018】
本発明の更に別の発展形態は、計算ユニットを含む、自動車の走行操作計画のための装置に関する。自動車固有のセンサによって検知できない目標位置の制御のために適したそのような装置では、
−計算ユニットは、自動車の出発位置、又は目標位置、又は可能な走行進路を決定するための少なくとも1つの位置検知センサと接続され、
−この少なくとも1つの位置検知センサは、グローバル座標系における装置の位置を決定する計算ユニットの位置算出ユニットで管理され、
−位置算出ユニット及び位置決定ユニットは、走行操作を計画する走行操作計画ユニットと接続され、
−計算ユニットは、出発位置又は目標位置又は計画された走行操作を自動車に送信する、送信/受信ユニット接続される。
【0019】
そのようなモバイル装置を用いて、自動車によらずに、自動車の可能な走行進路を決定できる。その場合、自動車の制御装置に無線で転送することができ、自動車は、提案された走行操作を固有の位置データを用いて比較でき、それ基づいて自動車の設定走行進路を決定し、実行する。
【0020】
有利には、位置算出ユニットは、ヨー角を算出するために、3つの空間方向すべてを含むセンサデータを出力するジャイロスコープ、又は磁気センサ、又は加速度センサと接続される。モバイル装置内に含まれるそのような位置センサを用いて、モバイル装置の三次元位置決めは、自動車の出発位置においてだけではなく自動車の可能な目標位置においてもまた、非常に正確に提示することができる。特にグローバル座標系におけるモバイル装置の
向きによって、目標位置は、三次元的に明確に決定できる。
【0021】
変形形態では、位置決定ユニットは、無線追尾システムと接続される。その際、そのような無線追尾システムとは、モバイル通信ネットワーク若しくはWLANネットワーク、又は、例えば、GPSなどの衛星支援システムであると理解されたい。これらは、特に、モバイル装置において追加のセンサを使用しないこととなっている場合に、有利である。別法として、追尾システムのデータは、モバイル装置のセンサによって決定されたデータの比較のためにも使用することができる。
【0022】
更なる利点、特徴、及び詳細は、以下の説明から、場合により図面を参照して、少なくとも1つの実施例において個々に説明される。記載された又は図示された特徴は、それ自体で又は好ましい有意義な組み合わせで、場合により、特許請求の範囲から独立してもまた、本発明の主題を形成し、特にそれに加えて、1つ又は複数の個別の出願の主題にもなり得る。同一の、類似のかつ/又は機能的に同一の部分には同じ参照符号が付されている。