特許第6453209号(P6453209)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6453209
(24)【登録日】2018年12月21日
(45)【発行日】2019年1月16日
(54)【発明の名称】車線区分線の検出
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/00 20060101AFI20190107BHJP
   B60W 30/10 20060101ALI20190107BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20190107BHJP
【FI】
   B60R21/00 991
   B60W30/10
   G08G1/16 C
【請求項の数】26
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2015-501915(P2015-501915)
(86)(22)【出願日】2013年3月21日
(65)【公表番号】特表2015-514034(P2015-514034A)
(43)【公表日】2015年5月18日
(86)【国際出願番号】US2013033315
(87)【国際公開番号】WO2014003860
(87)【国際公開日】20140103
【審査請求日】2016年2月25日
【審判番号】不服2017-14360(P2017-14360/J1)
【審判請求日】2017年9月28日
(31)【優先権主張番号】13/427,964
(32)【優先日】2012年3月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】317015065
【氏名又は名称】ウェイモ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 睦
(72)【発明者】
【氏名】バーネット、ドナルド・ジェイソン
(72)【発明者】
【氏名】ファーガソン、デービッド・アイ
【合議体】
【審判長】 氏原 康宏
【審判官】 仁木 学
【審判官】 島田 信一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−271964(JP,A)
【文献】 特開2005−195601(JP,A)
【文献】 特開2011−28659(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 21/00 - 21/13
G06T 1/00
G06T 7/60
G08G 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
道路についてレーザーにより収集されたスキャンデータにアクセスするステップであって、前記スキャンデータは、物体の位置及び強度を示す情報を有する複数のデータポイントを含む前記ステップと、
前記複数のデータポイントを複数のセクションに分割するステップと、
各セクションについて、閾値強度を特定するステップと、
前記複数のデータポイントの特定のデータポイントのそれぞれを、前記特定のデータポイントの前記強度を前記特定のデータポイントの前記セクションの前記閾値強度と比較することによって評価することにより、プロセッサーが前記複数のデータポイントからレーンマーカのデータポイントの集合を生成するステップと、
後に使用するために前記レーンマーカのデータポイントの集合を記憶するステップと、を備える方法。
【請求項2】
前記レーンマーカのデータポイントの集合を生成するステップは、前記道路の閾値標高の範囲内にある位置を有する前記複数のデータポイントから成るデータポイントを選択することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のデータポイントを複数のセクションに分割するステップは、固定数のデータポイントを処理することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数のデータポイントを複数のセクションに分割するステップは、前記レーザーによりスキャンされる領域をセクションに分割することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記レーンマーカのデータポイントの集合を記憶する前に、前記レーンマーカのデータポイントの集合とレーンマーカのモデルとの比較に基づいて、前記レーンマーカのデータポイントの集合にフィルタをかけることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記レーンマーカのデータポイントの集合を記憶する前に、前記レーンマーカのデータポイントの集合からデータポイントの集団を識別することに基づいて前記レーンマーカのデータポイントの集合にフィルタをかけることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記レーンマーカのデータポイントの集合を記憶する前に、前記スキャンデータを受け取ったときに前記レーザー位置に基づいて前記レーンマーカのデータポイントの集合にフィルタをかけることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
自律車両をリアルタイムに動作させるために前記レーンマーカのデータポイントの集合を使用するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記レーンマーカのデータポイントの集合を使用して地図情報を生成するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記スキャンデータは複数のビームを有する前記レーザーを使用して収集され、前記アクセスされたスキャンデータは前記複数のビームの第1のビームに関係付けられ、前記方法は、
前記複数のビームの第2のビームに関係付けられる第2のスキャンデータにアクセスするステップであって、前記第2のスキャンデータは物体に対する位置及び強度を示す情報を有する第2の複数のデータポイントを含む、前記ステップと、
前記第2の複数のデータポイントを第2の複数のセクションに分割するステップと、
各第2のセクションについて、前記第2のセクションの前記データポイントを評価してそれぞれの平均強度とそれぞれの強度の標準偏差を決定するステップと、
各第2のセクションについて、前記それぞれの平均強度及び前記それぞれの強度の標準偏差に基づいて閾値強度を決定するステップと、
前記第2の複数のデータポイントの特定のデータポイントのそれぞれを、前記特定のデータポイントの前記強度を前記特定のデータポイントの前記第2のセクションの前記閾値強と比較することによって評価することにより、前記第2の複数のデータポイントからレーンマーカのデータポイントの第2の集合を生成するステップと、
後の使用のためにレーンマーカのデータポイントの前記第2の集合を記憶するステップと、をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
各セクションについて、そのセクションの前記データポイントを評価して、それぞれの平均強度とそれぞれの強度の標準偏差を決定するステップをさらに備え、
前記セクションの所与のセクションについて前記閾値強度を特定するステップは、前記所与のセクションの前記平均強度と前記強度の標準偏差に基づいて行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記所与のセクションに対して前記閾値強度を特定するステップは、そのセクションの標準偏差に所定の値を乗算し、そのセクションの平均強度を加算することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記セクションにおける前記閾値強度を特定するステップは、単一の閾値標準偏差の値にアクセスすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
デバイスであって、
レーンマーカのデータポイントの集合を記憶するメモリと、
前記メモリに接続されたプロセッサーとを備え、前記プロセッサーは、
道路についてレーザーにより収集されたスキャンデータにアクセスし、前記スキャンデータは、物体の位置及び強度を示す情報を有する複数のデータポイントを含み、
前記複数のデータポイントを複数のセクションに分割し、
各セクションについて、そのセクションの前記データポイントを評価して、それぞれの平均強度とそれぞれの強度の標準偏差を決定し、
各セクションについて、それぞれの平均強度とそれぞれの強度の標準偏差に基づいて閾値強度を決定し、
前記複数のデータポイントの特定のデータポイントのそれぞれを、前記特定のデータポイントの前記強度を前記特定のデータポイントの前記セクションの前記閾値強度と比較することによって評価することにより、前記複数のデータポイントからレーンマーカのデータポイントの集合を生成し、
後の使用のために前記レーンマーカのデータポイントの集合を前記メモリに記憶する、ように構成されるデバイス。
【請求項15】
前記プロセッサーは、前記道路の閾値標高の範囲内に位置する前記複数のデータポイントから成るデータポイントを選択することにより、前記レーンマーカのデータポイントの集合を生成するようにさらに構成される、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記プロセッサーは、固定数のデータポイントを処理することにより前記複数のデータポイントを複数のセクションに分割するようにさらに構成される、請求項14に記載のデバイス。
【請求項17】
前記プロセッサーは、前記複数のデータポイントを複数のセクションに分割することがスキャンされる領域を複数のセクションを分割することを含むようにさらに構成される、請求項14に記載のデバイス。
【請求項18】
前記プロセッサーは、前記レーンマーカのデータポイントの集合を記憶する前に、前記レーンマーカのデータポイントの集合とレーンマーカのモデルとの比較に基づいてフィルタ前記レーンマーカのデータポイントの集合にフィルタをかけるようにさらに構成される、請求項14に記載のデバイス。
【請求項19】
前記プロセッサーは、前記レーンマーカのデータポイントの集合を記憶する前に、前記レーンマーカのデータポイントの集合のデータポイントの集団を特定することに基づいて、前記レーンマーカのデータポイントの集合にフィルタをかけるようにさらに構成される、請求項14に記載のデバイス。
【請求項20】
前記プロセッサーは、前記レーンマーカのデータポイントの集合を記憶する前に、前記スキャンデータを受け取ったときの前記レーザー位置に基づいて前記レーンマーカのデータポイントの集合にフィルタをかけるようにさらに構成される、請求項14に記載のデバイス。
【請求項21】
前記プロセッサーは、前記レーンマーカのデータポイントの集合を使用して自律車両をリアルタイムに動作させるようにさらに構成される、請求項14に記載のデバイス。
【請求項22】
前記プロセッサーは、前記レーンマーカのデータポイントの集合を使用して地図情報を生成するようにさらに構成される、請求項14に記載のデバイス。
【請求項23】
前記プロセッサーは、
各セクションについて、そのセクションの前記データポイントを評価して、それぞれの平均強度とそれぞれの強度の標準偏差を決定し、
所与のセクションについての前記それぞれの平均強度と前記それぞれの強度の標準偏差に基づいて、前記所与のセクションについての前記閾値強度を特定するようにさらに構成される、請求項14に記載のデバイス。
【請求項24】
前記プロセッサーは、前記それぞれの標準偏差に所定の値を乗算し前記それぞれの平均強度を加算することによって、前記所与のセクションについての前記閾値強度を特定するようにさらに構成される、請求項23に記載のデバイス。
【請求項25】
前記プロセッサーは、単一の閾値標準偏差の値にアクセスすることにより、前記セクションにおける前記閾値強度を特定するようにさらに構成される、請求項14に記載のデバイス。
【請求項26】
コンピュータが読み取り可能なプログラムの命令が記憶される有形のコンピュータ可読媒体であって、前記命令がプロセッサーにより実行されるときに、前記命令に起因して前記プロセッサーは方法を実行し、前記方法は、
道路について収集されたスキャンデータにアクセスするステップであって、前記スキャンデータは物体の位置及び強度を示す情報を有する複数のデータポイントを含む前記ステップと、
前記複数のデータポイントを複数のセクションに分割するステップと、
各セクションについて、そのセクションの前記データポイントを評価して、それぞれの平均強度とそれぞれの強度の標準偏差を決定するステップと、
各セクションについて、前記それぞれの平均強度と前記それぞれの強度の標準偏差に基づいて閾値強度を決定するステップと、
前記複数のデータポイントの特定のデータポイントのそれぞれを、前記特定のデータポイントの前記強度を前記特定のデータポイントの前記セクションの前記閾値強度と比較することによって評価することにより、前記複数のデータポイントからレーンマーカのデータポイントの集合を生成するステップと、
後に使用するために前記レーンマーカのデータポイントの集合を前記メモリに記憶するステップと、を備える、コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2012年3月23日に出願された米国特許出願第13/427,964号の継続出願であり、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
自律車両は、ある場所から別の場所への搭乗者の輸送を補助するために、さまざまなコンピューティング・システムを使用している。いくつかの自律車両では、パイロット、運転手、または搭乗者等の操作者からの初期入力又は連続入力が必要な場合がある。他の自律システムでは、例えば自動操縦システムの場合、そのようなシステムが操作可能状態にある場合のみ使用することができ、それにより操作者は手動モード(操作者が車両の動きを密にコントロールする場合)から自律モード(本質的には車両が自身で運転する)、その間の中間的なモードに移ることが許される。
【0003】
このような車両は、周囲の物体を検出するために通常様々な種類のセンサーを備えている。例えば、自律車両は、車両の周囲からのデータをスキャンし記録するレーザー、音波探知機、レーダー、カメラ、及び他のデバイスを含み得る。1つ又は複数のこれらのデバイスからのセンサーデータは、複数の物体及びこれらのそれぞれの特性(位置、形状、方位、速度等)を検出するために使用され得る。この検出及び識別は、自律車両の安全運転のための重要な機能である。
【0004】
いくつかの自律走行システムにおいては、レーンマーカ等の機能は、自律走行システムによって無視されている。このレーンマーカが無視されると、自律車両は、地図情報と地理的位置の推定に一層深く依存して自身を操縦するようになり得る。これは、地図情報が利用できないか、不完全か、又は不正確であるような地域では、有用でないこともあり得る。
【0005】
リアルタイムでそのような情報を処理し運転の意思決定を行う必要のないシステムのようないくつかの非リアルタイムのシステムでは、レーンマーカを識別するのにカメラを使用し得る。例えば、地図作成者は、車線境界線を識別するのにカメラ画像を使用し得る。これは、1つ又は複数のカメラ画像に描かれた車線の境界等の視覚的な路面表示を検出するために画像を処理することを伴い得る。しかし、カメラ画像の品質は、画像がキャプチャされるときの照明状態に依存する。加えて、カメラ画像は、画像にある物体の地理的位置を決定するために、地面に投影するか又は他の画像と比較されなければならない。
【発明の概要】
【0006】
1つの本開示の態様は方法を提供する。前記方法は、道路に対して収集されたスキャンデータにアクセスするステップを含む。前記スキャンデータは、物体の位置情報と強度情報を有する複数のデータポイントを含む。前記方法は、前記複数のデータポイントを複数のセクションに分割するステップと、各セクションに対して、閾値強度を特定するステップと、前記特定のデータポイントの前記強度値を前記特定のデータポイントの前記セクションの閾値強度の値と比較することにより、前記複数のデータポイントの特定のデータポイントのそれぞれを評価することにより、プロセッサーが前記複数のデータポイントからレーンマーカのデータポイントの集合を生成するステップと、後に使用するために前記レーンマーカのデータポイントの集合を記憶するステップと、をも含む。
【0007】
一例では、前記レーンマーカのデータポイントの集合を生成するステップは、前記道路の閾値標高の範囲内にある位置を有する前記複数のデータポイントから成るデータポイントを選択することをさらに含む。さらに他の例では、前記複数のデータポイントを複数のセクションに分割するステップは、固定数のデータポイントを処理することを含む。さらなる例では、前記複数のデータポイントを複数のセクションに分割するステップは、レーザーによりスキャンされる領域をセクションに分割することを含む。さらなる例では、前記方法は、前記レーンマーカのデータポイントの集合を記憶する前に、前記レーンマーカのデータポイントの集合とレーンマーカのモデルとの比較に基づいて、前記レーンマーカのデータポイントの集合にフィルタをかけることをさらに備える。他の例では、前記方法は、前記レーンマーカのデータポイントの集合を記憶する前に、前記レーンマーカのデータポイントの集合に含まれるデータポイントの集団を識別することに基づいて前記レーンマーカのデータポイントの集合にフィルタをかけることをさらに備える。さらに他の例では、前記方法は、前記レーンマーカのデータポイントの集合を記憶する前に、前記レーザースキャンデータを受け取ったときのレーザーの位置に基づいて前記レーンマーカのデータポイントの集合にフィルタをかけることをさらに備える。さらなる例では、前記方法は、前記レーンマーカのデータポイントの集合を使用して自律車両をリアルタイムに動作させるステップをさらに備える。さらなる例では、前記方法は、前記レーンマーカのデータポイントの集合を使用して地図情報を生成するステップをさらに備える。
【0008】
他の例では、前記スキャンデータは複数のビームを有するレーザーを使用して収集され、アクセスされたスキャンデータは前記複数のビームの第1のビームに関係付けられる。この例の方法は、さらに前記複数のビームの第2のビームに関係付けられる第2のスキャンデータにアクセスするステップであって、第2のスキャンデータは物体における位置及び強度情報を有する第2の複数のデータポイントを含む、ステップと、第2の複数のデータポイントを第2の複数のセクションに分割するステップと、各第2のセクションについて、そのセクションについて前記データポイントを評価してそれぞれの平均強度とそれぞれの強度の標準偏差を決定するステップと、各第2のセクションについて、それぞれの平均強度及び前記それぞれの強度の標準偏差に基づいて閾値強度を決定するステップと、前記特定のデータポイントの前記強度値をその特定のデータポイントの前記第2のセクションの閾値強度の値と比較することにより、第2の複数のデータポイントの特定のデータポイントのそれぞれを評価することにより、その複数のデータポイントからレーンマーカのデータポイントの第2の集合を生成するステップと、後の使用のためにレーンマーカのデータポイントの前記第2の集合を記憶するステップとをさらに備える。
【0009】
他の例では、前記方法は、各セクションについて、前記セクションの前記データポイントを評価して、それぞれの平均強度とそれぞれの強度の標準偏差を決定するステップをさらに含む。この例では、前記所与のセクションに対して閾値強度を特定するステップは、所与のセクションについてのそれぞれの平均強度と前記それぞれの強度の標準偏差に基づく。この例では、所与のセクションについて閾値強度を特定するステップは、それぞれの標準偏差に所定の値を乗算し、前記それぞれの平均強度値を加算することを含む。他の例では、前記セクションについての前記閾値強度を特定するステップは、単一の閾値標準偏差の値にアクセスすることを含む。
【0010】
他の本開示の態様は、デバイスを提供する。このデバイスは、レーンマーカのデータポイントの集合を記憶するメモリを含む。このデバイスは、前記メモリに接続されたプロセッサーをも含む。このプロセッサーは、道路について収集されたスキャンデータにアクセスし、該スキャンデータは、物体の位置情報と強度情報を有する複数のデータポイントを含み、この複数のデータポイントを複数のセクションに分割し、各セクションについて、閾値強度を特定し、前記特定のデータポイントの強度値をこの特定のデータポイントの前記セクションの閾値強度の値と比較して、前記複数のデータポイントの特定のデータポイントのそれぞれを評価することにより、前記複数のデータポイントからレーンマーカのデータポイントの集合を生成し、後の使用のために前記レーンマーカのデータポイントの集合をメモリに記憶するように構成される。
【0011】
一例では、前記プロセッサーは、道路の閾値標高の範囲内に位置する前記複数のデータポイントから成るデータポイントを選択することにより、前記レーンマーカのデータポイントの集合を生成するようにさらに構成される。さらに別の例では、前記プロセッサーは、固定数のデータポイントを処理することにより前記複数のデータポイントを複数のセクションに分割する。さらなる例では、前記プロセッサーが前記複数のデータポイントを複数のセクションに分割することは、スキャンされる領域を複数のセクションに分割することを含む。さらに別の例では、前記プロセッサーは、前記レーンマーカのデータポイントの集合を記憶する前に、前記レーンマーカのデータポイントの集合とレーンマーカのモデルとの比較に基づいて前記レーンマーカのデータポイントの集合にフィルタをかける。別な例では、前記プロセッサーは、前記レーンマーカのデータポイントの集合を記憶する前に、前記レーンマーカのデータポイントの集合におけるデータポイントの集団を特定することに基づいて、前記レーンマーカのデータポイントの集合にフィルタをかける。さらなる例では、前記プロセッサーは、前記レーンマーカのデータポイントの集合を記憶する前に、前記レーザースキャンデータを受け取ったときの前記レーザーの前記位置に基づいて前記レーンマーカのデータポイントの集合にフィルタをかける。さらなる例では、前記プロセッサーは、前記レーンマーカのデータポイントの集合を使用して自律車両をリアルタイムに動作させる。別な例では、前記プロセッサーは、前記レーンマーカのデータポイントの集合を使用して地図情報を生成する。さらに別の例では、前記プロセッサーは、各セクションについて、前記セクションの前記データポイントを評価して、それぞれの平均強度とそれぞれの強度の標準偏差を決定するよう構成される。この例では、前記プロセッサーは、前記所与のセクションについてそれぞれの平均強度とそれぞれの強度の標準偏差に基づいて、前記所与のセクションについて前記閾値強度を特定するようにさらに構成される。この例では、前記プロセッサーは、前記それぞれの標準偏差に所定の値を乗算し前記それぞれの平均強度値を加算することによって、所与のセクションについて前記閾値強度を特定するようにさらに構成される。他の例では、前記プロセッサーは、単一の閾値標準偏差の値にアクセスすることにより、前記セクションについての前記閾値強度を特定するようにさらに構成される。
【0012】
さらに本開示の態様は、コンピュータが読み取り可能なプログラムの命令が記憶される有形のコンピュータ可読媒体を提供する。前記命令がプロセッサーにより実行されるときに、前記命令に起因して前記プロセッサーは方法を実行する。前記方法は、道路について収集されたスキャンデータにアクセスするステップであって、前記スキャンデータは物体の位置情報と強度情報を有する複数のデータポイントを含む前記ステップと、前記複数のデータポイントを複数のセクションに分割するステップと、各セクションについて、前記セクションの前記データポイントを評価して、それぞれの平均強度とそれぞれの強度の標準偏差を決定するステップと、各セクションについて、前記それぞれの平均強度と前記それぞれの強度の標準偏差に基づいて閾値強度を決定するステップと、前記特定のデータポイントの前記強度値を前記特定のデータポイントの前記セクションの前記閾値強度値と比較することにより、前記複数のデータポイントの特定のデータポイントのそれぞれを評価し、それにより前記複数のデータポイントからレーンマーカのデータポイントの集合を生成するステップと、後に使用するために前記レーンマーカのデータポイントの集合を前記メモリに記憶するステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本開示の態様によるシステムの機能図である。
【0014】
図2図2は、本開示の態様による自律車両の内部である。
【0015】
図3A図3Aは、本開示の態様による自律車両の外観である。
【0016】
図3B図3Bは、本開示の態様によるシステムの絵図である。
【0017】
図3C図3Cは、本開示の態様によるシステムの機能図である。
【0018】
図4図4は、本開示の態様によるマップ情報を示す図である。
【0019】
図5図5は、本開示の態様によるレーザースキャンデータを示す図である。
【0020】
図6図6は、本開示の態様による道路上の例示的な車両である。
【0021】
図7図7は、本開示の態様によるレーザースキャンデータの別の図である。
【0022】
図8図8は、本開示の態様によるレーザースキャンデータのさらに別の図である。
【0023】
図9図9は、本開示の態様によるレーザースキャンデータのさらなる図である。
【0024】
図10図10Aおよび図10Bは、本開示の態様によるレーザースキャンデータを示す図である。
【0025】
図11図11Aおよび11Bは、本開示の態様によるレーザースキャンデータのさらなる図である。
【0026】
図12図12は、本開示の態様によるフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本開示の一態様では、複数のレーザービームからの複数のデータポイントを含むレーザースキャンデータは、道路に沿ってレーザーを動かすことにより収集することができる。このデータポイントは、レーザー光が反射する物体についての強度と位置情報を表わし得る。各レーザーのビームは、複数のデータポイントのうちのデータポイントの部分集合のそれぞれに関連付けられ得る。
【0028】
単一のビームに対して、データポイントの各部分集合は、複数のセクションに分割し得る。各セクションについて、それぞれの平均強度とそれぞれの強度の標準偏差が決定され得る。各セクションについて、閾値強度がそれぞれの平均強度とそれぞれの強度の標準偏差に基づいて決定され得る。これは、そのレーザーの他のビームに対しても繰り返され得る。
【0029】
複数のデータポイントからレーンマーカのデータポイントの集合が生じ得る。このことは、複数のデータポイントのそれぞれが道路の閾値標高内にあるかどうかを決定するためにデータポイントのそれぞれを評価し、及びデータポイントのそれぞれのセクションについてデータポイントの強度値を閾値強度値と比較することにより行うことを含み得る。レーンマーカのデータポイントの集合は後の使用のためにメモリに記憶することができ、または別の方法でさらなる処理のために、例えば、自律車両に利用可能になり得る。
【0030】
図1に示されるように、本開示の一態様における自律走行システム100は、様々なコンポーネントを有する車両101を含む。本開示のある態様は特定の種類の車両に関して特に有用である一方、この車両は、自動車、トラック、オートバイ、バス、ボート、飛行機、ヘリコプター、芝刈り機、レクリエーショナル・ビークル(RV車)、遊園地の乗り物、路面電車、ゴルフカート、電車、トロリーなどを含む任意のタイプの車両であってもよく、しかもこれらに限られない。この車両は、プロセッサー120、メモリ130及び汎用コンピュータに通常存在する他のコンポーネントを含むコンピュータ110等の1つ又は複数のコンピュータを有し得る。
【0031】
メモリ130は、プロセッサー120により実行されまたは別の方法で使用され得る命令132及びデータ134を含め、プロセッサー120によりアクセス可能な情報を記憶する。メモリ130は、コンピュータ−可読媒体、又はハードディスクドライブ、メモリカード、ROM、RAM、DVDもしくは他の光ディスク、同様に他の書き込み可能もしくは読取可能メモリ等の電子デバイスを用いて読取可能なデータを記憶する他の媒体を含め、プロセッサーによりアクセス可能な情報を記憶する能力のあるどのような種類のものでもよい。システム及び方法は、上述のものと異なる組み合わせを含み得る。そして命令及びデータの異なる部分が異なる種類の媒体に記憶され得る。
【0032】
命令132は、プロセッサーにより直接的に(機械コード等)又は間接的に(スクリプト等)実行されるべき命令の任意の集合であり得る。例えば、命令は、コンピュータ−可読媒体にコンピュータコードとして記憶され得る。その点に関して、用語「命令」と用語「プログラム」とはここでは同じ意味で使われ得る。命令は、プロセッサーにより直接処理するためにオブジェクトコード形式で、又は要求に応じて解釈されもしくは前もってコンパイルされる独立したソースコードモジュールの集まりもしくはスクリプトを含む他の任意のコンピュータ言語により記憶され得る。命令の機能、方法及び動作は、以下により詳細に説明される。
【0033】
データ134は、命令132にしたがってプロセッサー120により、読み出され、書き込まれ、又は修正され得る。例えば、システム及び方法は、どのような特定のデータ構造にも限定されるものではないが、このデータは、コンピュータ・レジスタに、複数の異なるフィールド及びレコードを有するテーブル、XMLドキュメント又はフラットファイルとしてリレーショナル・データベースに記憶され得る。このデータは、任意のコンピュータ可読フォーマットでもフォーマットされ得る。さらなるほんの一例として、画像データは、圧縮されたもしくは圧縮されない、無損失の(例えば、BMP)もしくは損失を伴う(例えば、JPEG)、及びビットマップもしくはベクターベースの(例えば、SVG)、及びグラフィックスを描くためのコンピュータ命令のフォーマットにより保存される画素の格子からなるビットマップとして記憶され得る。このデータは、数、説明文、専用コード、同じメモリの他の領域もしくは異なるメモリ(他のネットワークの場所を含む)に記憶されたデータの参照、又は関連のあるデータを算出する機能により使用される情報等の関連のある情報を識別するのに十分などのような情報をも備え得る。
【0034】
プロセッサー120は、市販のCPU等の任意の従来のプロセッサーであり得る。あるいは、プロセッサーは、ASIC等の専用デバイスでもよい。図1は、プロセッサー、メモリ、及び同じブロック内にあるコンピュータ110の他の要素を機能的に示しているが、このプロセッサー及びメモリは、同じ物理的ハウジング内に格納されてもよく格納されなくてもよい複数のプロセッサー及びメモリを実際に備え得ることが理解されたい。例えば、メモリは、コンピュータ110のハウジングとは異なるハウジングに位置するハードディスクドライブ又は他の記憶媒体でもよい。したがって、プロセッサー又はコンピュータの言及は、並列に動作し得る又は並列に動作しないプロセッサー又はコンピュータ又はメモリの集合体の言及を含むと理解されたい。ここで説明するステップを実行するために単一のプロセッサーを使用するのではなく、操舵装置や減速装置等のコンポーネントのいくつかは、それぞれそのコンポーネントの特定の機能に関係する計算を実行するのみの独自のプロセッサーを有し得る。
【0035】
ここに説明する様々な態様では、プロセッサーは、その車両から離れた場所に位置することができ、車両と無線で通信し得る。他の態様では、ここで説明する処理のいくつかは、車両内に配置されるプロセッサーで実行され得る一方、他の処理は、単一の手順を実行するのに必要なステップを取ることを含め、遠隔プロセッサーにより実行される。
【0036】
コンピュータ110は、中央処理装置(CPU)、ウェブブラウザ等のデータ134及び命令を記憶するメモリ(例えば、RAM及び内蔵ハードディスクドライブ)、電子的ディスプレイ142(例えば、画面を有するモニター、小型LCDタッチスクリーン又は情報を表示するように動作する他の任意の電子デバイス)、ユーザ入力140(例えば、マウス、キーボード、タッチスクリーン及び/またはマイクロフォン)、及び人の状態や願望についての明示的な(例えば、身ぶり手ぶり)又は暗黙的な(例えば、「その人は眠っている」)情報を集める様々なセンサー(例えば、ビデオカメラ)等のコンピュータに関して通常使用されるコンポーネントの全てを含み得る。
【0037】
一例では、コンピュータ110は、車両101に組み込まれた自律走行コンピューティングシステムであり得る。図2は、自律車両の内部の例示的なデザインを示している。自律車両は、例えば、ハンドル210等の操舵装置、ナビゲーションディスプレイ215等のナビゲーションディスプレイ装置、及び変速装置220等のギアセレクタ装置、等の非自律車両の全ての特徴を含み得る。車両は、1つ又は複数の自律走行モードをアクティブ化又は非アクティブ化し、運転者又は搭乗者290にナビゲーションの目的地等の情報を自律走行コンピュータ110に提供させることを可能とする変速装置220、タッチスクリーン217、又はボタン入力219等の様々なユーザ入力デバイスを有し得る。
【0038】
車両101は、1つ又は複数の追加のディスプレイをも含み得る。例えば、車両は、自律車両又はそのコンピュータの状態に関する情報を表示するディスプレイ225を含み得る。他の例においては、車両は、車両101の現在の状態を示すためにステータス・バー230等のステータス表示装置を含み得る。図2の例では、ステータス・バー230は、「この車両は現在ドライブモードにあり毎時2マイルで走行中である」ことを示す「D」及び「2mph」を表示する。この点に関して、車両は、電子ディスプレイにテキストを表示し、ハンドル210等の車両101の一部を発光させ、又は他の様々な種類の表示を提供し得る。
【0039】
自律走行コンピューティングシステムは、車両の様々なコンポーネントと通信する能力を有し得る。例えば、図1に戻ると、コンピュータ110は、車両101の動き、速度等を制御するために、車両の標準的な中央処理装置160と通信することができ、車両101の様々なシステム(例えばブレーキシステム180、加速システム182、信号伝達システム184、及びナビゲーションシステム186)と情報の送受信ができる。加えて、コンピュータ110は、それが操作可能状態にあるとき、車両101のこれらの機能のいくつか又は全てを制御し得るので、したがって全てが又は単に部分的に自律的であり得る。様々なシステム及びコンピュータ110が車両101の中で示されているが、これらの要素は、車両101の外部にあってもよく、又は物理的に長い距離を離れていても良いと理解される。
【0040】
車両は、デバイスの地理的位置を決定するためにコンピュータ110と通信する地理的位置コンポーネント144をも含み得る。例えば、位置コンポーネントは、デバイスの緯度、経度及び/または高度の位置を決定するためにGPS受信機を含み得る。レーザーベースの位置推定システム、慣性支援GPS、又はカメラベースの位置推定等の他の位置システムも、車両の位置を識別するのに使用され得る。車両の位置には、緯度、経度、高度等の絶対的な地理的位置、及び絶対的な地理的位置よりも少ないノイズで決定できることが多いその車両の周囲直近の他の車に対する位置等の相対的な位置情報が含まれ得る。
【0041】
車両は、車両の方向及び速度又はそれに対する変化を決定するためにコンピュータ110と通信する加速度計、ジャイロスコープ又は他の方向/速度検出デバイス146等の他の構成も含み得る。ほんの一例として、デバイス146は、重力方向又はそれに垂直な平面方向に対するそのピッチ、ヨー又はロール(又はこれらの変化)を決定し得る。このデバイスは、速度の増加または減少及びこのような変化の方向を追跡もし得る。このデバイスによるここに記載された位置及び方向のデータの提供は、ユーザ、コンピュータ110、他のコンピュータ及び上述の組み合わせに対して自動的になされ得る。
【0042】
コンピュータは、様々なコンポーネントを制御することにより、車両の方向及び速度を制御し得る。一例として、もし、車両が完全な自律モードで動作しているなら、コンピュータ110は、車両を加速させ(例えば、エンジンに供給される燃料又は他のエネルギーを増加させることにより)、減速させ(例えば、エンジンに供給される燃料を減少させること又はブレーキをかけることにより)、及び方向を変化させ得る(例えば、前2輪の向きを変えることにより)。
【0043】
車両は、他の車両、道路にある障害物、交通信号、標識、樹木等の車両の外部の物体を検出するコンポーネントを含み得る。検出システムは、レーザー、音波探知機、レーダー、カメラ又はコンピュータ110により処理され得るデータを記録する他の任意の検出デバイスを含み得る。例えば、もし車両が小型乗用車であれば、この乗用車は、屋根又は他の便利な位置に取り付けられるレーザーを含み得る。図3Aに示されるように、車両101は、小型乗用車であり得る。この例では、車両101のセンサーは、車両の前部と屋根にそれぞれ取り付けられるレーザー310、311を含み得る。レーザーは、VelodyneHDL−64、又は他のモデル等の市販のレーザーを含み得る。レーザーは、1つ以上のレーザービームを含み得る。例えば、VelodyneHDL−64レーザーは、64ビームを含み得る。一例では、レーザー310のビームは、150メートルの距離、30度の垂直視野角、及び30度の水平視野角を有し得る。レーザー311のビームは、50−80メートルの距離、30度の垂直視野角、及び360度の水平視野角を有し得る。異なる距離及び構成を有する他のレーザーも使用し得ると理解されるであろう。このレーザーは、コンピュータが車両の周囲にある様々な物体の位置及び距離を特定するのに使用し得る距離及び強度情報を車両に提供し得る。1つの態様では、レーザーは、その軸を回転させ及びそのピッチを変更することにより、その車両とその車両と向き合う物体表面との間の距離を測定し得る。
【0044】
上述のセンサーにより、搭乗者の安全のみならず周囲の物体や人々の安全も最大化するために、車両がその環境を理解し潜在的にその環境に対応することが可能となり得る。その車両の種類、数及びセンサーの種類、センサーの位置、センサーの視野、及びセンサーの視界は単に例示的なものであるにすぎない。様々な他の構成も利用され得ることが理解されるだろう。
【0045】
上記のセンサーに加えて、コンピュータは、典型的な非自律車両のセンサーからの入力をも使用し得る。例えば、これらのセンサーは、タイヤ圧力センサー、エンジン温度センサー、ブレーキ熱センサー、ブレーキパッド状態センサー、タイヤ・トレッドセンサー、燃料センサー、オイルレベル及び品質センサー、エアクオリティセンサー(空気中の温度、湿度又は微粒子を検出するための)等を含み得る。
【0046】
これらのセンサーの多くは、リアルタイムでコンピュータにより処理されるデータを提供する。すなわち、センサーは、その時に又は時間範囲に亘り検出された環境を反映させるためにこれらの出力を連続的に更新し得る。そして、コンピュータが車両のその時の方向又は速度を検出された環境に応じて修正するべきであるかどうかを決定できるように、連続的に又は要求に応じて更新された出力をコンピュータに提供する。
【0047】
様々なセンサーにより提供されるデータを処理することに加え、コンピュータは、過去のある時点で取得され、その環境に車両が存在するかしないかに関わらず持続することが期待される環境のデータを頼りにし得る。例えば、図1に戻ると、データ134は、道路の形状および標高、交差点、横断歩道、速度制限、交通信号、ビルディング、標識、リアルタイムのトラフィック情報、又は他のこのような物体及び情報を特定する詳細な地図情報136、例えば、非常に細かい地図を含み得る。
【0048】
詳細な地図情報136は、レーンマーカの位置、標高、及び形状を特定するレーンマーカ情報をも含み得る。レーンマーカは、実線又は破線、二重線又は一重線の車線境界線、実線又は破線の車線境界線、反射体等の特徴を含み得る。所与の車線は、車線の境界を規定する、左側車線境界線、右側車線境界線又は他のレーンマーカに対応付けられ得る。
【0049】
図4は、道路(レーザーの距離範囲の外側の情報と同様)の同じセクションの例を含む詳細な地図400を説明する。道路のセクションの詳細な地図は、実線の車線境界線410、破線の車線境界線420、440、及び二重線の実線の車線境界線430等の情報を含む。これらの車線境界線は、車線450及び車線460を定義している。各車線は、車両が殆どの場合それぞれの車線内で走行すべき方向を示すレール455、465に対応付けられる。例えば、車両は、車線460に沿って走行するときにレール465をたどって進み得る。
【0050】
さらに、この詳細な地図情報は画像ベースの地図として説明されているが、この地図情報は、完全に画像ベース(例えば、ラスター)である必要はない。例えば、この詳細な地図情報は、道路、車線、交差点、及びこれらの要素の接続等の情報の1つ又は複数の道路グラフ又はグラフネットワークを含み得る。各要素は、グラフデータとして記憶され得るし、地理的位置とその要素が他の関連する要素とリンクしているかどうか(例えば、一時停止の標識が道路や交差点とリンクし得る等)等の情報と関連付けられ得る。いくつかの例においては、関連付けられたデータは、ある道路グラフの要素の効率的な検索を可能とするために道路グラフの格子状のインデックスを含み得る。
【0051】
コンピュータ110は、他のコンピュータとの間で情報の送受信も行い得る。例えば、コンピュータ110により記憶される地図情報は、他のコンピュータとの間で送信又は受信され得る、及び/または、車両101のセンサーから収集されたセンサーデータは、ここで説明されるように処理するために他のコンピュータに送信され得る。図3B及び図3Cに示されるように、コンピュータ110からのデータは、さらなる処理のためにネットワークを介してコンピュータ320に送信され得る。ネットワーク、及び介在するノードは、インタネット、ワールドワイドウェブ、イントラネット、仮想プライベート・ネットワーク、広域領域ネットワーク、ローカルネットワーク、1つ又は複数の会社専用の通信プロトコルを用いるプライベート・ネットワーク、イーサネット、WiFi並びにHTTP、及び上述の様々な組み合わせを含む様々な構成及びプロトコルを備える。このような通信は、モデム及び無線インタフェース等の他のコンピュータとの間で送信データをやり取りする能力がある任意のデバイスにより促進され得る。他の例では、データは、コンピュータ110、320によってアクセスされ得る又は接続され得るメモリに記憶させることにより、伝達され得る。
【0052】
一例では、コンピュータ320は、複数のコンピュータを有するサーバー、例えばコンピュータ110からのデータを受信し、処理し、送信する目的でネットワークの異なるノードと情報を交換する複数のコンピュータ、例えば、負荷分散サーバーファームを備え得る。サーバーは、コンピュータ110と同様に、プロセッサー330、メモリ350、命令360、及びデータ370により構成され得る。
【0053】
図1に戻ると、データ134は、レーンマーカモデル138をも含み得る。レーンマーカモデルは、幅、寸法、他の車線境界線等に対する相対的位置等の典型的な車線境界線の形状を規定し得る。レーンマーカモデル138は地図情報136の一部として、又は別個に記憶され得る。レーンマーカモデルは、さらに車両101、コンピュータ320のいずれか、又はその両方に記憶され得る。
【0054】
上に述べられた又は図面に示された動作に加えて、様々な動作がここで説明される。以下の動作は、下記の通りの順序で実行されなくてもよく、むしろ、様々なステップが、異なる順序で、又は同時に処理され得るし、またステップのいくつかが追加又は省略されてもよいと理解すべきである。
【0055】
1つ又は複数のレーザーを含む車両は、道路に沿って運転され得る。例えば、レーザーは、車両101等の自律走行システムの構成要素又は典型的な車両に取り付けられたボード外センサーであり得る。図5は、図4の詳細な地図情報に対応する道路500のセクション上の車両101を説明する。この例では、道路は、実線の車線境界線510、破線の車線境界線520、540、二重線の車線境界線530、及び車線550、560を含む。
【0056】
車両の1つまたは複数のレーザーが動かされるにつれて、レーザーはレーザースキャンデータを収集し得る。レーザースキャンデータは、同じ位置(点又は領域)に対していくつかの方向からの及び/または異なる時刻における距離及び強度情報を有するデータポイントを含み得る。例えば、レーザースキャンデータは、データが提供される特定のビームに関連付けられ得る。したがって、単一の360度のスキャンに対して、ビームのそれぞれはデータポイントの集合を提供し得る。
【0057】
単一のレーザーに複数のビームが存在し得るので、単一ビームに関連付けられるデータポイントは共に処理され得る。例えば、レーザー311のビームの各ビームに対するデータポイントは、地理的位置座標を生成するようにコンピュータ110(又はコンピュータ320)により処理され得る。これらの地理的位置座標は、GPSの緯度と経度の座標及び第3の標高の座標(x,y,z)を含み、又は他の座標システムと関連付けられ得る。この処理の結果が、データポイントの集合である。この集合のデータポイントのそれぞれは、レーザーが物体から光を受ける際の物体の反射率を示す強度値及び位置並びに標高の成分(x,y,z)を含み得る。
【0058】
図6は、交差点に接近しつつある車両101の例示的な画像600を説明する。この画像は、例えば、収集する(複数の)レーザーのビームの全てのデータポイントを用いて、車両の周囲の単一360度スキャンを行い、車両のレーザーにより収集されたレーザースキャンデータから生成された。白い線はレーザーがその周囲をどのように「見ている」かを表している。複数のビームのデータポイントが共に考慮されたとき、データポイントは、車両の周囲にある他の物の形状及び3次元の(3D)位置(x,y,z)を示し得る。例えば、レーザースキャンデータは、人々610、車両620、及び縁石630等の様々な物体の輪郭、形状及び車両101からの距離を示し得る。
【0059】
図7は、車両が図5の道路500に沿って走行するときに単一スキャンで収集されたレーザースキャンデータの他の例700を説明する(図4の地図情報400でも説明されている)。図7の例では、車両101は、レーザー線730に囲まれて描かれている。各レーザー線は、単一ビームからの一連の離散データポイントを表し得る。複数のビームのデータポイントは互いにつながっているようにみなされ、このデータポイントは、車両の周囲にある他の物の形状及び3次元の(3D)位置(x,y,z)を示し得る。車線境界線、白色材料(塗料等)、反射体、又は再帰反射の性質を有する反射体等のより大きく反射する物からのデータポイントは、小さい反射率の物よりも大きな強度を有する。この例では、参照線720は、実線の車線境界線と関連付けられるデータポイント710を結んだ線であり、レーザーデータの一部ではない。
【0060】
図7は、実線の二重線の車線境界線で反射する光から生成されたデータポイント740と同様に破線の車線境界線で反射する光から生成されたデータポイント750をも含む。道路の特徴に加え、レーザースキャンデータは、車両760のように道路にある他の物体から発生するデータであり得る。
【0061】
コンピュータ110(又はコンピュータ320)は、単一ビームの統計値を計算し得る。例えば、図8は、単一ビームに対するレーザースキャンデータの例800である。この例では、データポイントは、二重線の車線境界線530(図5で示される)で反射する光から生成されたデータポイント740と、破線の車線境界線520(図5で示される)で反射する光から生成されたデータポイント750と、車両等の道路における他の物体から生成されるデータポイント760とを含む。
【0062】
ビームのデータポイントは、評価のために等間隔のセクションの集合に分割され得る。図9は、セクション910、920、及び930を含む16個の物理的セクションに分割された、図8のレーザースキャンデータの例900である。16個のセクションのみが使用されているが、より多い又はより少ない個数のセクションが多く使用され得る。このセクション分けは回転方式で実行され得る。例えば、360度スキャンが実行された後にデータポイントを物理的にセクション分けすることにより又はコンピュータにより受信されるN個のデータポイントの集合を評価する。
【0063】
各セクションにおける平均強度値及び標準偏差が算出され得る。いくつかの例では、強度値及び標準偏差が隣接するセクション間であまり大きく相違しないことを確認するために、データポイントが、セクションの間で又はセクション内で正規化され得る。この正規化により、近隣データを考慮することにより推定におけるノイズを低減し得る。
【0064】
レーンマーカのデータポイント又はレーンマーカに対応する可能性が高いデータポイントの集合を識別するためにビームに対する全てのデータポイントを評価することができる。例えば、コンピュータは、各データポイントがレーンマーカであるか(又は無いか)のいくつかの基準をみたしているかどうかを判定し得る。この基準を満たしているデータポイントは、レーンマーカに関連するとみなされ得るし、あり得るレーンマーカのデータポイントの集合に含められ得る。この点に関し、コンピュータは異なる車線境界線を区別する必要がない。言い換えれば、あり得るレーンマーカのデータポイントの集合には、複数の異なる車線境界線データポイントが含まれ得る。
【0065】
一例では、基準はデータポイントの標高に基づき得る。この例では、地面(又は道路表面)に非常に近い標高成分(z)を有するデータポイントは、道路表面から閾値距離より高い位置にあるデータポイントより、レーンマーカ(又は少なくとも道路に関連するもの)と関連付けられる可能性が高い。道路表面情報は、地図情報に含まれ得る、又はレーザースキャンデータから推定され得る。例えば、コンピュータは、表面モデルをレーザーデータに適用して、地面を識別し、そしてこの判定をレーンマーカのデータポイントの解析に使用し得る。したがって、コンピュータは、閾値距離より高い位置にあるデータポイントにフィルターをかけ又は無視し得る。言い換えれば、閾値標高かそれより低いデータポイントが考慮され又はレーンマーカのデータポイントの集合の中に含められ得る。
【0066】
例えば、図10Aは、セクション910からのデータポイントの部分のx及びy座標(緯度と経度)の略図である。上記の例のように、データポイント750は、破線の車線境界線620(図6に示される)に関連付けられるデータポイントである。図10Bは、これと同じデータの標高(z)の略図である。この例における全てのデータポイントは、道路表面線1020に近く、全てのデータポイントは閾値標高線(zTH)1030よりも低い。したがって、この全てのデータがレーンマーカのデータポイントの集合に含まれ得るか又は考慮され得る。
【0067】
他の基準は、閾値強度値を基準とし得る。閾値強度値は、デフォルトの値又は1つの値であり得るし、又は特定のセクションに固有のものであり得る。例えば、閾値強度値は、所与のセクションにおける平均強度であり得る。この例では、所与のセクションにおける特定のデータポイントそれぞれの強度値は、所与のセクションにおける平均強度と比較され得る。もし、所与のセクションのデータポイントの強度値が所与のセクション内での平均強度より大きいならば、これらのデータポイントは、レーンマーカに関連付けられるとみなされ得る。他の例では、所与のセクションにおける閾値強度値が、所与のセクションに対して平均強度よりも標準偏差の何倍か(2倍、3倍、4倍等)だけ大きいことがあり得る。したがって、コンピュータは、閾値強度値より低いデータポイントにフィルタをかけるか又は無視し得る。言い換えれば、閾値強度値かそれより大きいデータポイントは、考慮され又は集合の中に含められ得る。
【0068】
例えば、図10Aのように、図11Aは、セクション910からのデータポイントの部分のxとy(緯度と経度)座標の略図である。上記の例のように、データポイント750は、破線の車線境界線620(図6に示される)に関連付けられるデータポイントである。図11Bは、この同じデータの強度(I)の略図である。この例は、
及び標準偏差閾値数線(Nσ)1120をも含む。この例では、データポイント750は、線1120より高く(そして、線1110よりも相当高いことがある)、一方データポイント1010は、1120より低い(そして、線1110より相当に高くはないことがある)。したがって、この例ではデータポイント750は、この集合に含められ又は考慮され得る一方、データポイント1010はフィルタをかけられ又は無視され得る。
【0069】
したがって、図10B及び図11Bの両方の例を考慮すると、データポイント750は、データポイント1010よりもレーンマーカに関連付けられる可能性が高い。したがって、データポイント750は、レーンマーカのデータポイントの識別された集合に含められ得る一方、データポイント1010は含められない。
【0070】
レーンマーカと識別されたデータポイントの集合は、さらにレーンマーカのデータポイントである可能性が低いデータポイントを除くためにフィルタをかけられ得る。例えば、各データポイントは、レーンマーカと識別されたデータポイントの集合の残りのデータポイントと整合が取れるかどうか判定するために評価され得る。コンピュータ110(又はコンピュータ320)は、集合の中のデータポイント間の間隔が典型的なレーンマーカの場合と整合しているかどうかを判定し得る。この点に関し、レーンマーカのデータポイントは、レーンマーカモデル138と比較され得る。整合していないデータポイントは、ノイズを減少させるためにフィルタをかけられるかまたは取り除かれ得る。
【0071】
このフィルタリングは、さらに、強度データポイントが高い集団を調べることを含み得る。例えば、360度スキャンの場合、レーザースキャンデータにおける隣接するポイントは、現実世界における近隣位置に対応し得る。もし、互いに近くに位置する(例えば、互いに隣接する)比較的高い強度を有する2つ以上のデータポイントの一群が存在するなら、これらのデータポイントは、同じレーンマーカに対応する可能性が高い。同様に、他の強度が高いデータポイントの近隣ではない、又は1つの集団と関連付けられない、強度が高いデータポイントは、フィルタをかけられるか、レーンマーカのデータポイントであると識別された集合には含めないようにされ得る。
【0072】
識別されるレーンマーカのデータポイントの集合は、レーザースキャンデータが取り込まれるときのレーザー(又は車両)の位置に基づいてフィルターをかけられる。例えば、もし、コンピュータが車両は車線の境界から(ある方向で)一定の距離内に存在することを知るならば、車両からの距離(ある方向における)が近くない高い強度のデータポイントは、フィルタをかけられるか、又は識別されたレーンマーカのデータポイントの集合に含まれないことにし得る。同様に、レーザー(又は車両)から比較的遠くに(例えば、所定のヤード数より遠くに、等)位置するレーザーデータポイントは、もし、レーザースキャンデータがさらにレーザー(又は車両)から離れてノイズが大きいなら、無視されるか又は識別されたレーンマーカのデータポイントの集合からフィルタをかけられ得る。
【0073】
上述のステップは、レーザーのビームそれぞれに対して繰り返され得る。例えば、もし、特定のレーザーに64個のビームが存在するなら、64個のフィルタをかけられる車線作成データポイントの集合が存在する。
【0074】
結果として生じるレーンマーカのデータポイントのフィルタをかけられた集合は、後の使用のために記憶されるか又は単に他の使用のために利用可能とされる。例えば、データは、リアルタイムに車両101等の自律車両を動かすためにコンピュータ110等のコンピュータにより使用され得る。例えば、コンピュータ110は、車線境界線を識別し車両101を車線内に保つために、レーンマーカデータのフィルタをかけられた集合を使用し得る。車両が車線に沿って動くとき、コンピュータ110は、上記のステップの全て又はいくつかを繰り返してレーザーデータの処理を継続し得る。
【0075】
いくつかの例では、レーンマーカデータのフィルタをかけられた集合は、後でコンピュータ320等の他のコンピュータによって、決定され得る。例えば、レーザースキャンデータは、処理のためにアップロードされるか又はコンピュータ320に送信され得る。レーザースキャンデータは上記のように処理され得るし、結果としてのフィルタをかけられたレーンマーカデータの集合は、自律車両を運転するのに使用される地図情報を生成し、更新し、補足するのに使用され得る。同様に、この情報は、ナビゲーション(例えば、GPSナビゲーション)及び他の目的のために使用される地図を準備するのに使用され得る。
【0076】
図12のフローチャート1200は、上記のいくつかの態様の例である。次のステップのそれぞれが、コンピュータ110、コンピュータ320、またはこの両方の組み合わせにより実行され得る。この例では、1202において、複数のレーザービームからの複数のデータポイントを含むレーザースキャンデータが、道路に沿ってレーザーを動かすことにより収集される。上で説明したように、データポイントは、レーザー光が反射された物体の強度及び位置情報を表わし得る。レーザーの各ビームは、複数のデータポイントの部分集合のそれぞれに関連付けられ得る。
【0077】
ブロック1204において、単一のビームに対して、データポイントの部分集合のそれぞれが、セクションに分割され得る。ブロック1206で各セクションについて、それぞれの平均強度とそれぞれの強度の標準偏差が、決定される。各セクションの閾値強度は、ブロック1208においてそれぞれの平均強度とそれぞれの強度の標準偏差とに基づいて決定され得る。もし、ブロック1210において評価のための他のビームが存在するなら、プロセスは、ブロック1204に戻り、次のビームのデータポイントの部分集合が上述のように評価される。
【0078】
ブロック1210に戻ると、評価のための他のビームが存在しないなら、ブロック1212で複数のデータポイントからのレーンマーカのデータポイントの集合が、生成される。これは、データポイントの強度値をそのデータポイントのそれぞれのセクションの閾値強度値とを比較することにより、複数のデータポイントのそれぞれを評価してデータポイントが道路の閾値標高内であるかどうかを決定することを含む。レーンマーカのデータポイントの集合は、ブロック1214において後の使用のためにメモリに記憶され得るし、または別の方法でさらなる処理のために利用可能となるようにさせ得る。
【0079】
上記の例は連続する各ビームからのデータポイントの処理を含む一方、同じステップが強度値を含むレーザーデータの任意の集合にも適用し得る。例えば、もし複数のビームが存在するなら、ビーム毎の処理ではなく単一の360度スキャンのレーザーデータが一度にそろって処理され得る。他の例では、レーザーデータが単一ビームのみを含むことができ、あるいはレーザースキャンデータはコンピュータ110、又はコンピュータ320によりビームの指示無しに受信され得る。
【0080】
この点に関し、統計値(強度の平均、標準偏差)は、様々な異なる方法で計算され得る。例えば、レーザースキャンデータは、ビーム毎にではなくて複数のビームからのデータを有するセクションに分割され得る。あるいは、1つ以上の又は全てのビームについてのレーザースキャンデータの全てが、データポイントをセクションに分割することなしに一度にそろって処理され得る。加えて、道路の特定のセクションのスキャンに対する統計値データは、記憶され、将来同じ位置で取られる新しいレーザースキャンデータと(後になって)オフラインで比較され得る。
【0081】
加えて、位置、標高、及び強度値を含むレーザースキャンデータの使用は、再帰反射型材料及び/または白色材料(塗料等)に基づいて増加する値を戻す任意のセンサーにより置き換えられ得る。
【0082】
上記の態様により、さらなる利点が得られる。例えば、レーンマーカに関連付けられる可能性が非常に高いデータポイントを識別することにより、他の処理ステップを実行するのに必要な時間及び処理能力を減少させ得る。このことは、自律車両を動かすためにレーザースキャンデータがリアルタイムで処理される場合に特に重要であり得る。したがって、時間及び処理能力コストの点で非常に大きな節約となり得る。
【0083】
上記の特徴のこれらの並びに他の変形例及びその組み合わせは、特許請求範囲に定義された発明の主題から逸脱することなく利用可能であるので、上述の例示的な実施例の説明は、特許請求範囲に定義された発明の主題を限定することではなく、実例として解釈されるべきものである。ここで説明される例の提供は、(「等の」、「例えば」、「含む」等の文言も同様に)請求項の発明の主題を限定するものとして解釈されるべきではなく、むしろ多くの可能な態様の中からいくつかだけを例として示すことを意図していることも理解されるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本開示は道路上のレーンマーカに関連付けられる可能性が非常に高いレーザースキャンデータからデータポイントを特定するのに使用され得る。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
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