特許第6453222号(P6453222)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6453222ジアザビシクロオクタン誘導体の製造法とその中間体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6453222
(24)【登録日】2018年12月21日
(45)【発行日】2019年1月16日
(54)【発明の名称】ジアザビシクロオクタン誘導体の製造法とその中間体
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/08 20060101AFI20190107BHJP
   C07D 401/12 20060101ALI20190107BHJP
   C07D 211/60 20060101ALN20190107BHJP
   C07D 417/06 20060101ALN20190107BHJP
   C07D 413/06 20060101ALN20190107BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20190107BHJP
【FI】
   C07D471/08CSP
   C07D401/12
   !C07D211/60
   !C07D417/06
   !C07D413/06
   !C07B61/00 300
【請求項の数】24
【全頁数】114
(21)【出願番号】特願2015-539238(P2015-539238)
(86)(22)【出願日】2014年9月24日
(86)【国際出願番号】JP2014075203
(87)【国際公開番号】WO2015046207
(87)【国際公開日】20150402
【審査請求日】2017年8月14日
(31)【優先権主張番号】特願2013-197110(P2013-197110)
(32)【優先日】2013年9月24日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006091
【氏名又は名称】Meiji Seikaファルマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】特許業務法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】阿部 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】古内 剛
(72)【発明者】
【氏名】坂巻 儀晃
(72)【発明者】
【氏名】三橋 那佳子
【審査官】 三上 晶子
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/086241(WO,A1)
【文献】 国際公開第2012/172368(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D201/00−521/00
C07B 61/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I):
【化132】

で示される化合物を、1−ヒドロキシピロリジン−2,5−ジオン、2−ヒドロキシ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、2−ヒドロキシヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、または4−ヒドロキシ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−3,5−ジオンから選ばれるROHと反応させた後、ホスゲン、ジホスゲンまたはトリホスゲンから選ばれるカルボニル化剤を作用させ下記式(II):
【化133】

で示される化合物とし、保護基であるPを除去、塩基処理に付すことにより、下記式(III):
【化134】

で示される化合物とし、化合物:RONHとの反応に付すことによる下記式(IV):
【化135】

(上記式(I)、(II)、(III)、(IV)中、OBnはベンジルオキシ、Pは酸で除去可能なNH保護基、Rは2,5−ジオキソピロリジン−1−イル、1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル、1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル、または3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イルを示し、Rは、ClCO−またはClCOCO−を示し、RはC1−6アルキルまたはヘテロシクリルを示すか、あるいは隣接する−O−NH−と一緒になって3〜7員のヘテロシクリル環を形成する。Rは0から5個のRで修飾されていても良く、を修飾しているRを、Rでさらに修飾してもいい。ここでRはC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルスルホニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルカルボニル、R(R)N−、または保護基である。また、RとRは各々独立して水素またはC1−6アルキルを示すか、あるいは一緒になって3〜7員のヘテロシクリル環を形成する。さらに、R、R及びRは任意の位置で閉環することができる。)
で示される化合物の製造法。
【請求項2】
が水素である下記式(II):
【化136】

で示される化合物に、ホスゲン、ジホスゲンまたはトリホスゲンから選ばれるカルボニル化剤を作用させ、保護基であるPを除去、塩基処理、更に化合物:RONHとの反応に付すことによる、下記式(IV):
【化137】

(上記式(II)、(IV)中、OBn、P、R、Rは、請求項1に記載のとおりである)
で示される化合物の製造法。
【請求項3】
Pがtert−ブトキシカルボニル(Boc)である上記式(I)または(II)で示される化合物を経由する、請求項1または2いずれか記載の製造法。
【請求項4】
が2,5−ジオキソピロリジン−1−イルである上記式(II)または(III)で示される化合物を経由する、請求項1〜3いずれか記載の製造法。
【請求項5】
が1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イルである上記式(II)または(III)で示される化合物を経由する、請求項1〜3いずれか記載の製造法。
【請求項6】
が1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イルである上記式(II)または(III)で示される化合物を経由する、請求項1〜3いずれか記載の製造法。
【請求項7】
が3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イルである上記式(II)または(III)で示される化合物を経由する、請求項1〜3いずれか記載の製造法。
【請求項8】
が、
2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エチル、
2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)エチル、
2−((tert−ブトキシカルボニル)(イソプロピル)アミノ)エチル、
2−(ジメチルアミノ)エチル、
(2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)プロピル、
(2R)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)プロピル、
3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)プロピル、
(2S)−tert−ブトキシカルボニルアゼチジン−2−イルメチル、
(2R)−tert−ブトキシカルボニルピロリジン−2−イルメチル、
(3R)−tert−ブトキシカルボニルピペリジン−3−イルメチル、
(3S)−tert−ブトキシカルボニルピロリジン−3−イル、
1−(tert−ブトキシカルボニル)アゼチジン−3−イル、
2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)エチル、
2−((ベンジルオキシカルボニル)(メチル)アミノ)エチル、
2−((ベンジルオキシカルボニル)(イソプロピル)アミノ)エチル、
(2S)−2−((ベンジルオキシカルボニル)アミノ)プロピル、
(2R)−2−((ベンジルオキシカルボニル)アミノ)プロピル、
3−((ベンジルオキシカルボニル)アミノ)プロピル、
(2S)−ベンジルオキシカルボニルアゼチジン−2−イルメチル、
(2R)−ベンジルオキシカルボニルピロリジン−2−イルメチル、
(3R)−ベンジルオキシカルボニルピペリジン−3−イルメチル、
(3S)−ベンジルオキシカルボニルピロリジン−3−イル、
1−(ベンジルオキシカルボニル)アゼチジン−3−イル、
から選ばれる式(IV)で示される化合物を製造する、請求項1〜7いずれか記載の製造法。
【請求項9】
下記式(IV−1):
【化138】

(上記式中、Pはtert−ブトキシカルボニル(Boc)またはベンジルオキシカルボニル(Cbz)、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される化合物を製造する、請求項1〜7いずれか記載の製造法。
【請求項10】
下記式(IV−1−1):
【化139】

(上記式中、Bocはtert−ブトキシカルボニル、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される化合物を製造する、請求項1〜7いずれか記載の製造法。
【請求項11】
下記式(I):
【化140】

で示される化合物を、1−ヒドロキシピロリジン−2,5−ジオン、2−ヒドロキシ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、2−ヒドロキシヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、または4−ヒドロキシ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−3,5−ジオンから選ばれるROHと反応させて、ホスゲン、ジホスゲンまたはトリホスゲンから選ばれるカルボニル化剤を作用させ下記式(II):
【化141】

で示される化合物とし、保護基であるPを除去、塩基処理に付すことによる、下記式(III):
【化142】

(上記式(I)、(II)、(III)中、OBn、P、R、Rは、請求項1に記載のとおりである)
で示される化合物の製造法。
【請求項12】
が水素である下記式(II):
【化143】

で示される化合物に、ホスゲン、ジホスゲンまたはトリホスゲンから選ばれるカルボニル化剤を作用させ、保護基であるPを除去、塩基処理に付すことによる、下記式(III):
【化144】

(上記式(II)、(III)中、OBn、P、Rは、請求項1に記載のとおりである)
で示される化合物の製造法。
【請求項13】
Pがtert−ブトキシカルボニル(Boc)である上記式(I)または(II)で示される化合物を経由する、請求項11または12いずれか記載の製造法。
【請求項14】
が2,5−ジオキソピロリジン−1−イルである上記式(III)で示される化合物を製造する、請求項11〜13いずれか記載の製造法。
【請求項15】
が1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イルである上記式(III)で示される化合物を製造する、請求項11〜13いずれか記載の製造法。
【請求項16】
が1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イルである上記式(III)で示される化合物を製造する、請求項11〜13いずれか記載の製造法。
【請求項17】
が3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イルである上記式(III)で示される化合物を製造する、請求項11〜13いずれか記載の製造法。
【請求項18】
下記式(III−58):
【化145】

(上記式中、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される化合物。
【請求項19】
下記式(III−59):
【化146】

(上記式中、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される化合物。
【請求項20】
下記式(III−60):
【化147】

(上記式中、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される化合物。
【請求項21】
下記式(II−30):
【化148】

(上記式中、Bocはtert−ブトキシカルボニル、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される化合物。
【請求項22】
下記式(II−31):
【化149】

(上記式中、Bocはtert−ブトキシカルボニル、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される化合物。
【請求項23】
下記式(II−32):
【化150】

(上記式中、Bocはtert−ブトキシカルボニル、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される化合物。
【請求項24】
下記式(II−33):
【化151】

(上記式中、Bocはtert−ブトキシカルボニル、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される化合物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は式(IV)で示されるジアザビシクロオクタン誘導体の製造法とその中間体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許4515704(特許文献1)にて新規な複素環化合物、製造法及びそれらの医薬用途について示され、代表的化合物としてナトリウム トランス−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド(NXL104)を開示している。中間体である特定のピペリジン誘導体についても特開2010−138206(特許文献2)と特表2010−539147(特許文献3)にて製造法が示され、さらにWO2011/042560(特許文献4)にてNXL104とその結晶体の製造法を開示している。
【0003】
また、特許5038509(特許文献5)では(2S,5R)−7−オキソ−N−(ピペリジン−4−イル)−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド(MK−7655)が示され、特開2011−207900(特許文献6)とWO2010/126820(特許文献7)にて特定のピペリジン誘導体とMK7655の製造法を開示している。
【0004】
本発明者らも特願2012−122603(特許文献8)にて下記Scheme1にて式(IV)、(V)、(VI)で示される新規なジアザビシクロオクタン誘導体とそれらの製造法、特に下記式(VI−1)で示される化合物の製造法について開示している。
【0005】
【化1】

(上記式中、OBnはベンジルオキシ、Pはtert−ブトキシカルボニル(Boc)またはベンジルオキシカルボニル(Cbz)、Rは後述するものと同様である)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】日本特許第4515704号明細書
【特許文献2】日本特許公開2010−138206号明細書
【特許文献3】日本特許公表2010−539147号明細書
【特許文献4】国際公開第2011/042560号
【特許文献5】日本特許第5038509号明細書
【特許文献6】日本特許公開2011−207900号明細書
【特許文献7】国際公開第WO2010/126820号
【特許文献8】日本特許出願2012−122603号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは先に上記式(IV)で示される化合物、特に式(IV−1)で示される化合物の製造法として下記Scheme2中の式(3)で示される化合物から式(4)で示される化合物を経る方法と式(5)で示される化合物から式(6)で示される化合物と(7)で示される化合物を経る方法を開示しているが、開発候補化合物のスケールアップ検討を進めるに従い前者は式(2)で示される化合物から式(3)で示される化合物、式(3)で示される化合物から式(4)で示される化合物への誘導収率が中程度である上に式(4)で示される化合物から式(IV)で示される化合物の合成もカルボキシル基周辺環境の立体障害による低反応性と副生成物除去時の精製ロスのために満足できる収率ではなく、後者は式(7)で示される化合物から式(IV)で示される化合物への収率が低く、また早期の側鎖RO−NH導入により製造コストの上昇を伴う、など必ずしも工業的に最適な方法ではないことが示された。
【0008】
【化2】

(上記式中、OBnはベンジルオキシ、TFAは2,2,2−トリフルオロアセチル、Bocはtert−ブトキシカルボニル、Teocは2−トリメチルシリルエトキシカルボニル、Rは後述するものと同様である)
【0009】
まず、上記式(5)で示される化合物のXを活性基とし脱保護後の分子内ウレア化を試みたが、脱保護条件下で活性基も除去されてしまう、あるいは、ホスゲン化条件下に分子間反応による分解を生じ複雑な混合物を与えるのみであった。また、上記式(4)で示される化合物から活性基の導入された中間体の単離を試みたが、式(4)で示される化合物の反応性が低く目的物は中程度の収率でしか得られなかった。次に、上記式(6)で示される化合物から式(7)で示される化合物を経ずに式(IV)で示される化合物を得ることを目指し、予備検討として下記Scheme3中の式(8)で示される化合物または(9)で示される化合物に対してホスゲン化、脱保護、次いで閉環反応を試みた。その結果、式(8)で示される化合物は閉環反応時に4−ジメチルアミノピリジン等の活性化剤を添加しなくとも問題無く式(10)で示される化合物に導かれたものの、式(9)で示される化合物からは目的の式(11)で示される化合物は全く得られないことが示された。
【0010】
上記状況下、上記式(VI)で示される化合物の工業的製造法の開発を目指し、式(IV)で示される化合物の効率的な新規製造法の検討を鋭意進めた。
【0011】
【化3】

(上記式中、OBnはベンジルオキシ、Bocはtert−ブトキシカルボニルを示す)
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは上記式(4)で示される化合物の反応性のより低いカルボキシル基の直接的な活性化では無く下記Scheme4の式(I)で示される化合物のカルボキシル基に、Rとしてペプチド合成に採用される種々の活性基を導入し、式(III)で示される化合物を経て式(IV)で示される化合物に至る合成法を検討した。中でも式(II)に示される2,5−ジオキソピロリジン−1−イル、1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル、1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル、または3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イルをRとして有する化合物は、ホスゲン化後に、温和な酸処理条件であれば活性基に影響することなく選択的に保護基Pが脱保護され、次いで反応液を塩基処理することで連続的に閉環反応まで反応が進行し、式(III)で示される化合物を満足できる収率で与えることを見出した。さらに得られた式(III)で示される化合物を、直接RONHと反応させることにより、上記式(4)で示される化合物を経る方法よりも副生成物なく高収率で式(IV)で示される化合物へ誘導することに成功した。
【0013】
【化4】

(上記式中、Pは酸で除去可能なNH保護基、Rは2,5−ジオキソピロリジン−1−イル、1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル、1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル、または3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル、Rは水素、ClCO−またはClCOCO−を示し、Rは後述するものと同様である)
【0014】
すなわち、(1)本発明は下記式(IV):
【化5】

で示される化合物の製造法であって、下記式(I):
【化6】

で示される化合物を、1−ヒドロキシピロリジン−2,5−ジオン、2−ヒドロキシ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、2−ヒドロキシヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、または4−ヒドロキシ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−3,5−ジオンから選ばれるROHと反応させた後、ホスゲン、ジホスゲンまたはトリホスゲンから選ばれるカルボニル化剤を作用させ下記式(II):
【化7】

で示される化合物とし、保護基であるPを除去、塩基処理に付すことにより、下記式(III):
【化8】

で示される化合物とし、化合物:RONHとの反応に付すことによる製造法に関する
(上記式(I)、(II)、(III)、(IV)中、OBnはベンジルオキシ、Pは酸で除去可能なNH保護基、Rは2,5−ジオキソピロリジン−1−イル、1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル、1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル、または3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イルを示し、Rは水素、ClCO−またはClCOCO−を示し、RはC1−6アルキルまたはヘテロシクリルを示すか、あるいは隣接する−O−NH−と一緒になって3〜7員のヘテロシクリル環を形成する。Rは0から5個のRで修飾されていても良く、Rは連続して置換されてもよい。ここでRはC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルスルホニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルカルボニル、R(R)N−、または保護基である。また、RとRは各々独立して水素またはC1−6アルキルを示すか、あるいは一緒になって3〜7員のヘテロシクリル環を形成する。さらに、R、R及びRは任意の位置で閉環することができる)。
【0015】
また、(2)本発明の別の態様によれば、Rが水素である下記式(II):
【化9】

で示される化合物に、ホスゲン、ジホスゲンまたはトリホスゲンから選ばれるカルボニル化剤を作用させ、保護基であるPを除去、塩基処理、更に化合物:RONHとの反応に付すことによる、下記式(IV):
【化10】

(上記式(II)、(IV)中、OBn、P、R、R、Rは、上述のとおりである)
で示される化合物の製造法に関する。
【0016】
また、(3)本発明の別の態様によれば、Pがtert−ブトキシカルボニル(Boc)である上記式(I)または(II)で示される化合物を経由する、上記(1)または(2)いずれか記載の製造法に関する。
【0017】
また、(4)本発明の別の態様によれば、Rが2,5−ジオキソピロリジン−1−イルである上記式(II)または(III)で示される化合物を経由する、上記(1)〜(3)いずれか記載の製造法に関する。
【0018】
また、(5)本発明の別の態様によれば、Rが1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イルである上記式(II)または(III)で示される化合物を経由する、(1)〜(3)いずれか記載の製造法に関する。
【0019】
また、(6)本発明の別の態様によれば、Rが1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イルである上記式(II)または(III)で示される化合物を経由する、(1)〜(3)いずれか記載の製造法に関する。
【0020】
また、(7)本発明の別の態様によれば、Rが3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イルである上記式(II)または(III)で示される化合物を経由する、(1)〜(3)いずれか記載の製造法に関する。
【0021】
また、(8)本発明の別の態様によれば、Rが、
2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エチル、
2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)エチル、
2−((tert−ブトキシカルボニル)(イソプロピル)アミノ)エチル、
2−(ジメチルアミノ)エチル、
(2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)プロピル、
(2R)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)プロピル、
3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)プロピル、
(2S)−tert−ブトキシカルボニルアゼチジン−2−イルメチル、
(2R)−tert−ブトキシカルボニルピロリジン−2−イルメチル、
(3R)−tert−ブトキシカルボニルピペリジン−3−イルメチル、
(3S)−tert−ブトキシカルボニルピロリジン−3−イル、
1−(tert−ブトキシカルボニル)アゼチジン−3−イル、
2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)エチル、
2−((ベンジルオキシカルボニル)(メチル)アミノ)エチル、
2−((ベンジルオキシカルボニル)(イソプロピル)アミノ)エチル、
(2S)−2−((ベンジルオキシカルボニル)アミノ)プロピル、
(2R)−2−((ベンジルオキシカルボニル)アミノ)プロピル、
3−((ベンジルオキシカルボニル)アミノ)プロピル、
(2S)−ベンジルオキシカルボニルアゼチジン−2−イルメチル、
(2R)−ベンジルオキシカルボニルピロリジン−2−イルメチル、
(3R)−ベンジルオキシカルボニルピペリジン−3−イルメチル、
(3S)−ベンジルオキシカルボニルピロリジン−3−イル、
1−(ベンジルオキシカルボニル)アゼチジン−3−イル、
から選ばれる式(IV)で示される化合物を製造する、上記(1)〜(7)いずれか記載の製造法に関する。
【0022】
また、(9)本発明の別の態様によれば、下記式(IV−1):
【化11】

(上記式中、Pはtert−ブトキシカルボニル(Boc)またはベンジルオキシカルボニル(Cbz)、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される化合物を製造する、上記(1)〜(7)いずれか記載の製造法に関する。
【0023】
また、(10)本発明の別の態様によれば、下記式(IV−1−1):
【化12】

(上記式中、Bocはtert−ブトキシカルボニル、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される化合物を製造する、上記(1)〜(7)いずれか記載の製造法に関する。
【0024】
また、(11)本発明の別の態様によれば、下記式(I):
【化13】

で示される化合物を、1−ヒドロキシピロリジン−2,5−ジオン、2−ヒドロキシ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、2−ヒドロキシヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、または4−ヒドロキシ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−3,5−ジオンから選ばれるROHと反応させて、ホスゲン、ジホスゲンまたはトリホスゲンから選ばれるカルボニル化剤を作用させ下記式(II):
【化14】

で示される化合物とし、保護基であるPを除去、塩基処理に付すことによる、下記式(III):
【化15】

(上記式(I)、(II)、(III)中、OBn、P、R、Rは、上述のとおりである)
で示される化合物の製造法に関する。
【0025】
また、(12)本発明の別の態様によれば、Rが水素である下記式(II):
【化16】

で示される化合物に、ホスゲン、ジホスゲンまたはトリホスゲンから選ばれるカルボニル化剤を作用させ、保護基であるPを除去、塩基処理に付すことによる、下記式(III):
【化17】

(上記式(II)、(III)中、OBn、P、R、Rは、上述のとおりである)
で示される化合物の製造法に関する。
【0026】
また、(13)本発明の別の態様によれば、Pがtert−ブトキシカルボニル(Boc)である上記式(I)または(II)で示される化合物を経由する、上記(11)または(12)いずれか記載の製造法に関する。
【0027】
また、(14)本発明の別の態様によれば、Rが2,5−ジオキソピロリジン−1−イルである上記式(III)で示される化合物を製造する、(11)〜(13)いずれか記載の製造法に関する。
【0028】
また、(15)本発明の別の態様によれば、Rが1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イルである上記式(III)で示される化合物を製造する、上記(11)〜(13)いずれか記載の製造法に関する。
【0029】
また、(16)本発明の別の態様によれば、Rが1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イルである上記式(III)で示される化合物を製造する、上記(11)〜(13)いずれか記載の製造法に関する。
【0030】
また、(17)本発明の別の態様によれば、Rが3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イルである上記式(III)で示される化合物を製造する、上記(11)〜(13)いずれか記載の製造法に関する。
【0031】
また、(18)本発明の別の態様によれば、下記式(III−58):
【化18】

(上記式中、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される化合物に関する。
【0032】
また、(19)本発明の別の態様によれば、下記式(III−59):
【化19】

(上記式中、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される化合物に関する。
【0033】
また、(20)本発明の別の態様によれば、下記式(III−60):
【化20】

(上記式中、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される化合物に関する。
【0034】
また、(21)本発明の別の態様によれば、下記式(II−30):
【化21】

(上記式中、Bocはtert−ブトキシカルボニル、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される化合物に関する。
【0035】
また、(22)本発明の別の態様によれば、下記式(II−31):
【化22】

(上記式中、Bocはtert−ブトキシカルボニル、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される化合物に関する。
【0036】
また、(23)本発明の別の態様によれば、下記式(II−32):
【化23】

(上記式中、Bocはtert−ブトキシカルボニル、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される化合物に関する。
【0037】
また、(24)本発明の別の態様によれば、下記式(II−33):
【化24】

(上記式中、Bocはtert−ブトキシカルボニル、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される化合物に関する。
【発明の効果】
【0038】
本製造法は、上記式(IV)で示される化合物を上記Scheme2の式(2)で示される化合物から式(4)で示される化合物を経るよりも容易かつ高収率で与える効率的な製造法である。上記式(I)で示される化合物のカルボキシル基は、式(4)で示される化合物のカルボキシル基より容易に修飾することが可能である。式(II)で示される化合物の分子内ウレア化は、式(2)で示される化合物よりも高収率で容易に進行する。上記式(4)で示される化合物のカルボキシル基とRONH基の反応では一般的に採用される脱水縮合剤や混合酸無水物法によってもカルボキシル基周辺環境の立体障害のため副生成物が多く満足できる収率では無かったが、中間体である上記式(III)で示される化合物は、活性エステルを有しているのでより選択的かつ直接的に上記式(IV)で示される化合物に誘導することが可能な汎用性の高い化合物である。特に上記式(III−58)で示される化合物は、下記Scheme5に示されるように式(2)で示される化合物から定量的に得られる式(I)で示される化合物から式(II)で示される化合物を単離せずとも連続合成により高収率で得られ、式(4)で示される化合物と同等の貯蔵安定性を示し、式(4)で示される化合物を経るよりも式(IV)で示される化合物、特に下記式(IV−1−1)で示される化合物を副生成物無く抽出洗浄処理のみでも高純度かつ高収率で得られるなど、工業化を目指すうえで多くの利点を有している。本発明による式(IV)で示される化合物、特に式(IV−1−1で示される化合物)の製造法は上記式(VI−1)で示される化合物の商業化に向けた製造法として有用性の高い製造法である。
【0039】
【化25】

(上記式中、Bocはtert−ブトキシカルボニル、OBnはベンジルオキシを示す)
【発明を実施するための形態】
【0040】
本発明は、上述したように下記式(IV)で示されるジアザビシクロオクタン誘導体の製造法とその中間体を供与する。
【0041】
【化26】

(上記式(I)、(II)、(III)、(IV)中、OBnはベンジルオキシ、Pは酸で除去可能なNH保護基、Rは2,5−ジオキソピロリジン−1−イル、1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル、1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル、または3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イルを示し、Rは水素、ClCO−またはClCOCO−を示し、RはC1−6アルキルまたはヘテロシクリルを示すか、あるいは隣接する−O−NH−と一緒になって3〜7員のヘテロシクリル環を形成する。Rは0から5個のRで修飾されていても良く、Rは連続して置換されてもよい。ここでRはC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルスルホニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルカルボニル、R(R)N−、または保護基である。また、RとRは各々独立して水素またはC1−6アルキルを示すか、あるいは一緒になって3〜7員のヘテロシクリル環を形成する。さらに、R、R及びRは任意の位置で閉環することができる。)
【0042】
以下に、本発明の式(IV)で示されるジアザビシクロオクタン誘導体の製造法とその中間体について詳細に説明するが、本発明は提示した具体例の範囲に限定されるものではない。
【0043】
「活性基」及び「活性エステル」とはカルボキシル基に結合することによりアミン成分との反応収率、選択性を高める役割を担う官能基を示す。
【0044】
「C1−6アルキル」とは炭素数1〜6のアルキル基を示し、鎖状、分岐状、環状でもよい。「C1−6アルコキシ」とは炭素数1〜6のアルコキシ基を示し、鎖状、分岐状、環状でもよい。「C1−6アルキルスルホニル」とは炭素数1〜6のアルキル基と結合したスルホニル基を示し、アルキル部分は、鎖状、分岐状、環状でもよい。
【0045】
「ヘテロシクリル」とは、環員として窒素原子、酸素原子、硫黄原子から選択されるヘテロ原子を合わせて1〜3個有する3〜7員の単環性複素飽和環または非芳香環のことを示す。「ヘテロシクリルカルボニル」とは、該ヘテロシクリル基と結合したカルボニル基を示す。
【0046】
「R(R)N−」とは、RとRにより置換されたアミノ、すなわちアミノ、モノC1−6アルキルアミノまたはジC1−6アルキルアミノを示す。あるいは、「R(R)N−」においては、RおよびRは、一緒になって3〜7員のヘテロシクリル環を形成する。
【0047】
における「修飾」とはR中の水素をRにて置換、結合することである。
【0048】
「Rは、0から5個のRで修飾されていても良く、Rは連続して置換されてもよい。」とは、Rを修飾しているRを、Rでさらに修飾してもいいことを表し、R−(R0−5、R−(R−R0−4)、R−(R−R0−3、R−(R−R0−2、R−(R−R0−1、などが挙げられる。
【0049】
「保護基」の具体的な例としては、Protective Groups in Organic Synthesis (T. W. Greene et al., Wiley, New York (1999))記載のアミノ基と水酸基の保護基であるカーバメート型保護基とトリアルキルシリルが挙げられ、好ましくはトリイソプロピルシリル(TIPS)、tert−ブチルジメチルシリル(TBDMSまたはTBS)、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、トリメチルシリルエトキシカルボニル(Teoc)、4−メトキシベンジルオキシカルボニル(PMZ、Moz)、アリルオキシカルボニル(Alloc)、ジフェニルメトキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)またはベンジルオキシカルボニル(Cbz、Z)が挙げられる。
【0050】
「C1−6アルキル」の具体的な例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、s−ブチル、イソブチル、ペンチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、ネオペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、イソペンチルまたはヘキシルなどのC1−6アルキル基、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルなどのC3−6シクロアルキル基、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチルまたはシクロペンチルメチルなどのC3−5シクロアルキル基で置換されたメチル基が挙げられ、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロプロピルメチルまたはシクロブチルメチルである。
「C1−6アルコキシ」の具体的な例としては、上記で具体的に例示された「C1−6アルキル」を有する各種アルコキシを挙げることができる。
「C1−6アルキルスルホニル」の具体的な例としては、上記で具体的に例示された「C1−6アルキル」を有する各種アルキルスルホニルを挙げることができる。
【0051】
「ヘテロシクリル」の具体的な例としては、アジリジン、オキシラン、チイラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、イミダゾリジン、オキサゾリジン、チアゾリジン、ピラゾリジン、ピペリジン、テトラヒドロ−2H−ピラン、テトラヒドロ−2H−チオピラン、ヘキサヒドロピリダジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、1,2−オキサゾリジン、1,3−オキサゾリジン、1,2−オキサジナン、1,3−オキサジナン、1,4−ジオキサン、1,2−チアゾリジン、1,3−チアゾリジン、1,2−チアジナン、1,3−チアジナン、アゼパン、オキセパン、チエパン、1,4−ジアゼパン、1,4−オキサゼパン、1,4−チアゼパン、1,2,5−トリアゼパン、1,4,5−オキサジアゼパン、1,2,5−オキサジアゼパン、1,4,5−チアジアゼパン、1,5,2−ジオキサゼパン、1,5,2−オキサチアゼパン、3,4−ジヒドロ−2H−ピロール、4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール、4,5−ジヒドロ−1,3−オキサゾール、4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール、2,3,4,5−テトラヒドロピリジン、1,2,3,6−テトラヒドロピラジン、5,6−ジヒドロ−4H−1,2−オキサジンまたは3,6−ジヒドロ−2−H−1,4−オキサジンなどが挙げられ、好ましくはアゼチジン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、ピペリジン、テトラヒドロ−2H−ピラン、イミダゾリジン、1,3−オキサゾリジン、1,3−チアゾリジン、ヘキサヒドロピリダジン、ピペラジン、モルホリン、1,2−オキサジナン、アゼパン、1,4−ジアゼパンまたは1,2−オキサゼパンである。
「ヘテロシクリルカルボニル」の具体的な例としては、上記で具体的に例示された「ヘテロシクリル」を有する各種ヘテロシクリルカルボニルを挙げることができる。
【0052】
「R(R)N−」の具体的な例としては、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、tert−ブチルアミノ、s−ブチルアミノ、イソブチルアミノ、ペンチルアミノ、1,1−ジメチルプロピルアミノ、1,2−ジメチルプロピルアミノ、ネオペンチルアミノ、1−メチルブチルアミノ、2−メチルブチルアミノ、イソペンチルアミノ、ヘキシルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジプロピルアミノ、N,N−ジ(イソプロピル)アミノ、N,N−ジブチルアミノ、N,N−ジ(tert−ブチル)アミノ、N,N−ジ(s−ブチル)アミノ、N,N−ジ(イソブチル)アミノ、N,N−ジペンチルアミノ、N,N−ジ(1,1−ジメチルプロピル)アミノ、N,N−ジ(1,2−ジメチルプロピル)アミノ、N,N−ジ(ネオペンチル)アミノ、N,N−ジ(1−メチルブチル)アミノ、N,N−ジ(2−メチルブチル)アミノ、N,N−ジ(イソペンチル)アミノまたはN,N−ジ(ヘキシル)アミノなどが挙げられ、好ましくはアミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、N,N−ジメチルアミノまたはN,N−ジエチルアミノである。
【0053】
(R)N−のRとRが結合し、ヘテロシクリルを形成した場合の具体的な例には、アゼチジン−1−イル,ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イルまたはアゼパン−1−イルが挙げられる。ここで上記具体例には保護基としてtert−ブトキシカルボニル(Boc)またはベンジルオキシカルボニル(Cbz、Z)の結合したものが包含されることは言うまでもない。
【0054】
本発明により供される化学式(II)で示される化合物の具体的な例としては、
1−tert−ブチル 2−(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、
1−tert−ブチル 2−(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、
1−tert−ブチル 2−(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、
1−tert−ブチル 2−(1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、
1−tert−ブチル 2−(1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、
1−tert−ブチル 2−(1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、
1−tert−ブチル 2−(1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、
1−tert−ブチル 2−(1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、
1−tert−ブチル 2−(1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、
1−tert−ブチル 2−(3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、
1−tert−ブチル 2−(3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、
1−tert−ブチル 2−(3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、
などが挙げられる。より好ましくは、
1−tert−ブチル 2−(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、
1−tert−ブチル 2−(1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、
1−tert−ブチル 2−(1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、
1−tert−ブチル 2−(3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、
であり、下記式(II−30)、(II−31)、(II−32)、(II−33):
【化27】

で示される。
【0055】
本発明により供される化学式(III)で示される化合物の具体的な例として、
2,5−ジオキソピロリジン−1−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート、
1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート、
1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート、
3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート、
が挙げられ、下記式(III−57)、(III−58)、(III−59)、(III−60)、:
【化28】

(上記式中、OBnはベンジルオキシを示す)
で示される。
【0056】
続いて、RO−を形成するC1−6アルキルとヘテロシクリルにRで規定する置換基が修飾した場合の具体例をさらに詳細に代表例を挙げて説明するが、例示した具体例の範囲に留まるものではないことは言うまでもない。
【0057】
「C1−6アルキル」に、R(R)N−の代表例のアミノ(HN−)が修飾した具体的な例には、2−アミノエチル、2−アミノプロピル、3−アミノプロピル、2−アミノ−1−メチルエチル、2−アミノブチル、3−アミノブチル、4−アミノブチル、2−アミノ−1,1−ジメチルエチル、2−アミノ−1−メチルプロピル、または3−アミノ−2−メチルプロピルなどが挙げられる。ここで上記具体例にはROCO−に包含される保護基tert−ブトキシカルボニル(Boc)またはベンジルオキシカルボニル(Cbz、Z)が結合したものも包含されることは言うまでもない。
【0058】
ヘテロシクリルにC1−6アルキルの代表例のメチルが修飾した場合の具体的な例には、1−メチルアゼチジン、3−メチルアゼチジン、1−メチルピロリジン、3−メチルピロリジン、1−メチルイミダゾリジン、3−メチルオキサゾリジン、1−メチルピラゾリジン、1−メチルピペリジン、4−メチルピペリジン、2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン、4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン、1−メチルピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、4−メチルモルホリン、4−メチル−チオモルホリン、1−メチルアゼパン、1−メチル−1,4−ジアゼパンまたは1,4−ジメチル−1,4−ジアゼパンなどが挙げられる。ここで上記具体例には保護基tert−ブトキシカルボニル(Boc)またはベンジルオキシカルボニル(Cbz、Z)が結合したものも包含されることは言うまでもない。
【0059】
ヘテロシクリルにR(R)N−の代表例のアミノ(HN−)が修飾した具体的な例には,3−アミノアゼチジン、3−アミノピロリジン、3−アミノ−テトラヒドロフラン、3−アミノ−テトラヒドロチオフェン、4−アミノピラゾリジン、4−アミノピペリジン、4−アミノ−テトラヒドロ−2H−ピラン、4−アミノ−テトラヒドロ−2H−チオピラン、4−アミノ−ヘキサヒドロピリダジン、4−アミノ−1,2−オキサゾリジン、4−アミノ−1,2−オキサジナン、4−アミノアゼパン、4−アミノオキセパンまたは6−アミノ−1,4−ジアゼパンなどが挙げられる。ここで上記具体例には保護基tert−ブトキシカルボニル(Boc)またはベンジルオキシカルボニル(Cbz、Z)が結合したものも包含されることは言うまでもない。
【0060】
1−6アルキルの代表例のメチルまたはエチルに、ヘテロシクリルが修飾した具体的な例には、アゼチジン−2−イルメチル、アゼチジン−3−イルメチル、ピロリジン−2−イルメチル、ピロリジン−3−イルメチル、テトラヒドロフラン−3−イルメチル、テトラヒドロチオフェン−3−イルメチル、ピラゾリジン−4−イルメチル、1,2−オキサゾリジン−3−イルメチル、ピペリジン−2−イルメチル、ピペリジン−3−イルメチル、ピペリジン−4−イルメチル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル、テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イルメチル、ヘキサヒドロピリダジン−4−イルメチル、ピペラジン−2−イルメチル、1,2−オキサジナン−3−イルメチル、モルホリン−2−イルメチル、モルホリン−3−イルメチル、チオモルホリン−2−イルメチル、チオモルホリン−3−イルメチル、アゼパン−2−イルメチル、アゼパン−4−イルメチル、オキセパン−2−イルメチル、オキセパン−4−イルメチル、1,4−ジアゼパン−2−イルメチル、1,4−ジアゼパン−6−イルメチル、2−(アゼチジン−1−イル)エチル、2−(ピロリジン−1−イル)エチル、2−(ピラゾリジン−1−イル)エチル、2−(ピペリジン−1−イル)エチル、2−(ヘキサヒドロピリダジン−1−イル)エチル、2−(ピペラジン−1−イル)エチル、2−(モルホリン−4−イル)エチル、2−(チオモルホリン−4−イル)エチル、2−(1,2−オキサゾリジン−2−イル)エチル、2−(1,2−オキサジナン−2−イル)エチル、2−(アゼパン−1−イル)エチル、または2−(1,4−ジアゼパン−1−イル)エチルなどが挙げられる。ここで上記具体例には保護基tert−ブトキシカルボニル(Boc)またはベンジルオキシカルボニル(Cbz、Z)が結合したものも包含されることは言うまでもない。
【0061】
本発明により供される化学式(IV)で示される化合物の具体的な例としては、好ましくは、
(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−N−メトキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド、
(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−N−エトキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド、
(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−N−(シクロブチルメトキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド、
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート、
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}(メチル)カーバメート、
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}(エチル)カーバメート、
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}(プロピル)カーバメート、
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}(プロパン−2−イル)カーバメート、
(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−N−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド、
tert−ブチル {(2S)−1−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]プロパン−2−イル}カーバメート、
tert−ブチル {(2R)−1−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]プロパン−2−イル}カーバメート、
tert−ブチル {(2S)−2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]プロピル}カーバメート、
tert−ブチル {3−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]プロピル}カーバメート、
(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−2−(1,2−オキサゾリジン−2−イルカルボニル)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン、
(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−2−(1,2−オキサジナン−2−イルカルボニル)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン、
(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−N−[2−(モルホリン−4−イル)エトキシ]−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド、
tert−ブチル 4−{2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}ピペラジン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル 4−{2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}−1,4−ジアゼパン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル (2S)−2−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}アゼチジン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル (2S)−2−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}ピロリジン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル (2R)−2−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}ピロリジン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル (3R)−3−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル 3−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]アゼチジン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル (3R)−3−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]ピロリジン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル (3S)−3−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]ピロリジン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル 3−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}アゼチジン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル (3R)−3−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル 4−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]ピペリジン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル 4−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシレート、
(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−N−[2−(1H−イミダゾール−1−イル)エトキシ]−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド、
(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−N−[2−(1H−ピロール−1−イル)エトキシ]−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド、
(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−N−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエトキシ]−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド、
tert−ブチル 4−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]アセチル}ピペラジン−1−カルボキシレート、
(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−N−[2−(モルホリン−4−イル)−2−オキソエトキシ]−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド、
tert−ブチル 4−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]アセチル}−1,4−ジアゼパン−1−カルボキシレート、
(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−N−[2−(2−オキソピロリジン−1−イル)エトキシ]−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド、
(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−N−[2−(2−オキソイミダゾリジン−1−イル)エトキシ]−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド、
(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−N−(2−トリイソプロピルシリルオキシエトキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド、
(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−N−(2−メトキシエトキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド、
(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−N−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド、
ベンジル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート、
などの化合物が挙げられる。
【0062】
さらに好ましくは、
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート、
ベンジル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート、
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}(メチル)カーバメート、
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}(プロパン−2−イル)カーバメート、
(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−N−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド、
tert−ブチル {(2S)−1−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]プロパン−2−イル}カーバメート、
tert−ブチル {(2R)−1−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]プロパン−2−イル}カーバメート、
tert−ブチル {3−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]プロピル}カーバメート、
tert−ブチル (2S)−2−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}アゼチジン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル (2R)−2−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}ピロリジン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル (3R)−3−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル (3S)−3−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]ピロリジン−1−カルボキシレート、
tert−ブチル 3−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}アゼチジン−1−カルボキシレート、
であり、
最も好ましくは、
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート、または
ベンジル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート
から選ばれる化合物であり、下記化学式:
【化29】

(上記式中、Pはtert−ブトキシカルボニル(Boc)またはベンジルオキシカルボニル(Cbz)、OBnはベンジルオキシを示す。)
で示される。
【0063】
以下に、本発明で提供する下記式(II)、(III)、および(IV)で示される化合物の製造法について順次説明する。
【0064】
【化30】

(上記式(I)、(II)、(III)、(IV)中、P、OBn、R、R及びRは上述されたものと同様である。)
【0065】
本発明の製造法において出発物質として用いる下記式(I):
【化31】

(上記式(I)中、OBnはベンジルオキシ、Pは酸で除去可能なNH保護基を示す。)
で示される出発物質中のPで示される適切な保護基としては、Protective Groups in Organic Synthesis (T. W. Greene et al., Wiley, New York (1999).記載の、酸で脱保護可能なアミノ基の保護基が採用可能である。具体的にはtert−ブトキシカルボニル(Boc)、2−トリメチルシリルエトキシカルボニル(Teoc)、1−メチル−1−(4−ビフェニリル)エトキシカルボニル、1−メチルシクロブトキシカルボニル、1−アダマンチルオキシカルボニル、ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル(Alloc)、シンナミルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル(PMZ、Moz)、またはジフェニルメトキシカルボニルなどが挙げられ、好ましくはtert−ブトキシカルボニル(Boc)である。
【0066】
上記式(I)で示される化合物からRが水素である下記式(II):
【化32】

(上記式(II)中、OBn、P 及びRは上述されたものと同様である。)
で示される化合物を得る工程は、上記式(I)で示される化合物と1−ヒドロキシピロリジン−2,5−ジオン、2−ヒドロキシ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、2−ヒドロキシヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、または4−ヒドロキシ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−3,5−ジオンから選ばれるROHとのエステル化により実施される。
【0067】
エステル化は塩基存在下に脱水縮合剤または混合酸無水物法により実施される。
【0068】
エステル化で使用される反応溶媒には、酢酸エチル、トルエン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが挙げられ、好ましくは酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドであり、単独あるいは混合し用いられる。
【0069】
エステル化反応で使用される塩基には炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルブチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、N−メチルイミダゾール、4−ジメチルアミノピリジンなどが挙げられ、好ましくはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、または4−ジメチルアミノピリジンであり、式(I)で示される化合物に対し、必要に応じて0.1〜2当量の範囲で用いられ、好ましくは0.5〜1.5当量用いられる。
【0070】
エステル化で使用される1−ヒドロキシピロリジン−2,5−ジオン、2−ヒドロキシ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、2−ヒドロキシヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、または4−ヒドロキシ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−3,5−ジオンから選ばれるROHは式(I)で示される化合物に対し、必要に応じて1〜3当量の範囲で用いられ、好ましくは1〜2当量用いられる。
【0071】
エステル化反応で使用される脱水縮合剤と混合酸無水物法で用いられる試薬には、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、または1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩などのカルボジイミド、プロピルリン酸無水物、ジフェニルホスフィニルクロリド、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィニルクロリド、クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソブチル、2,4,6−トリクロロベンゾイルクロリド、メタンスルホニルクロリド、4−トルエンスルホニルクロリド、ジメチルスルファモイルクロリド、ビス(2−ピリジル)カーボネートまたはビス(2−チエニル)カーボネートなどが挙げられ、好ましくはクロロギ酸イソブチルまたは1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩である。脱水縮合剤と混合酸無水物法で用いられる試薬は式(I)で示される化合物に対し、必要に応じて0.8〜2当量の範囲で用いられ、好ましくは1〜1.5当量用いられる。
【0072】
反応温度は−40℃〜室温の範囲、好ましくは−20℃〜室温の範囲である。反応時間は30分〜1日の範囲、好ましくは2時間〜16時間の範囲で実施される。
【0073】
式(II)で示される化合物は、反応完了後に反応液を適当な溶媒で希釈し、順次、水、希釈した酸、塩基水溶液(例えば希塩酸、硫酸1水素カリウム、クエン酸や重曹水、飽和食塩水など)にて洗浄、溶媒を濃縮することで単離することができる。希釈に用いられる有機溶媒としては、ジエチルエーテル、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルムが挙げられ、好ましくは酢酸エチルである。
【0074】
上記エステル化によって得られた化合物のカルボニル化は以下のように実施される。
【0075】
反応に用いられる溶媒には、酢酸エチル、トルエン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが挙げられ、好ましくは酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリルであり、単独あるいは混合し用いられる。
【0076】
カルボニル化は、塩基の存在下で行うのが好ましい。反応に用いられる塩基には、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルブチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、N−メチルイミダゾール、4−ジメチルアミノピリジンなどが挙げられ、好ましくはトリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンであり、エステル化によって得られた化合物に対し、1〜6当量の範囲で用いられ、好ましくは2〜3当量用いられる。
【0077】
反応に用いられるカルボニル化剤には、ホスゲン、ジホスゲン、またはトリホスゲンが挙げられ、好ましくはトリホスゲンであり、エステル化によって得られた化合物に対し0.33〜2当量の範囲で用いられ、好ましくは0.33〜1当量用いられる。
【0078】
反応温度は、−25〜50℃の範囲、好ましくは−15〜30℃である。反応時間は10分〜24時間の範囲、好ましくは1時間〜4時間実施される。反応完了後生成物はトリクロロメトキシカーバメートあるいはクロロカーバメートとして存在し反応の収束をTLC等の分析手段により確認後に単離精製することなく次工程に進められる。
【0079】
上記工程によって得られた式(II)で示される化合物の保護基Pの酸性条件での脱保護は以下のように実施される。
【0080】
用いられる溶媒には水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、2,2,2−トリフルオロエタノールなどが挙げられ、好ましくは酢酸エチル、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンであり、単独あるいは混合し用いられる。脱保護で用いられる酸には、塩酸、硫酸、燐酸、蟻酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、クロロメタンスルホン酸、テトラフルオロホウ酸などが挙げられ、好ましくは塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、テトラフルオロホウ酸である。さらに好ましくはメタンスルホン酸である。酸は式(II)で示される化合物に対し1当量〜溶媒量の範囲で用いられ、好ましくは5当量〜20当量である。反応温度は−25〜50℃の範囲、好ましくは−10〜30℃の範囲である。反応時間は1分〜1時間の範囲、好ましくは5分〜30分間の範囲で実施される。反応完了後生成物は用いられた酸の塩として存在しTLC等の分析手段で反応の収束を確認後に単離精製することなく次工程に進められる。
【0081】
続いて、保護基Pが除去された上記式(II)で示される化合物から下記式(III):
【化33】

(上記式(III)中、OBn及びRは上述されたものと同様である。)
で示される化合物への閉環反応は以下のように実施される。
【0082】
反応は、上記式(II)で示される化合物の反応液に対して連続して塩基で処理することにより実施される。
【0083】
反応で用いられる塩基には、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルブチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、N−メチルイミダゾール、4−ジメチルアミノピリジンなどが挙げられ、好ましくは炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、トリエチルアミン、またはジイソプロピルエチルアミンであり、無機塩基を用いる場合は水溶液として用いることができる。塩基は式(II)の脱保護で用いられた酸に対し、小過剰多く用いられ、好ましくは式(II)で示される化合物に対して5倍量〜20倍量である。反応温度は−25〜50℃の範囲、好ましくは−10〜10℃の範囲である。反応時間は0.5時間〜3時間の範囲、好ましくは0.5時間〜1時間の範囲で実施される。
【0084】
式(III)で示される化合物は、反応完了後に反応液を適当な溶媒で希釈し、順次、水、希釈した酸、塩基水溶液(例えば希塩酸、硫酸1水素カリウム、クエン酸や重曹水、飽和食塩水など)にて洗浄、溶媒を濃縮することで単離することができる。希釈に用いられる有機溶媒としては、ジエチルエーテル、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルムが挙げられ、好ましくは酢酸エチルである。精製はシリカゲルカラムクロマトグラフィーまたは沈殿化、結晶化など通常の操作により実施される。
【0085】
続いて、上記式(III)で示される化合物から下記式(IV):
【化34】

(上記式(IV)中、OBn及びRは上述されたものと同様である。)
で示される化合物への合成は以下のように実施される。
【0086】
用いられる溶媒には水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、2,2,2−トリフルオロエタノールなどが挙げられ、好ましくは酢酸エチル、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンであり、単独あるいは混合し用いられる。
【0087】
反応で用いられる化合物:RONHは、Rの具体例で例示したものから好ましく選ぶことができ、式(III)で示される化合物に対し、1〜2当量の範囲で用いられ、好ましくは1〜1.3当量である。
【0088】
反応で用いられる塩基には、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルブチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、N−メチルイミダゾール、4−ジメチルアミノピリジンなどが挙げられ、好ましくは炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、トリエチルアミン、またはジイソプロピルエチルアミンであり、無機塩基では水溶液として用いることができる。塩基は式(III)で示される化合物に対し、0〜2当量の範囲で用いられ、好ましくは0〜1.5当量である。R3ONHの当量数は式(III)で示される化合物に対し、0〜2当量の範囲で用いられ、好ましくは0〜1.5当量である。反応温度は−25〜50℃の範囲、好ましくは−10〜10℃の範囲である。反応時間は1時間〜24時間の範囲、好ましくは1時間〜16時間の範囲で実施される。
【0089】
式(IV)で示される化合物は、反応完了後に反応液を適当な溶媒で希釈し、順次、水、希釈した酸、塩基水溶液(例えば希塩酸、硫酸1水素カリウム、クエン酸や重曹水、飽和食塩水など)にて洗浄、溶媒を濃縮することで単離することができる。希釈に用いられる有機溶媒としては、ジエチルエーテル、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルムが挙げられ、好ましくは酢酸エチルである。精製はシリカゲルカラムクロマトグラフィーまたは沈殿化、結晶化など通常の操作により実施される。
【実施例】
【0090】
以下に本発明を、実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではなく、種々の変更例が可能である。
【0091】
参考例1
メチル (2S,5R)−5−(ベンジルオキシアミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート (2)の二塩酸塩
工程1
メチル (2S,5S)−5−ヒドロキシピペリジン−2−カルボキシレート
2M 塩化水素−メタノール溶液(12.8L)に市販の(2S,5S)−5−ヒドロキシピペリジン−2−カルボン酸(プレラベルHPLC含量84%、正味912.22g、洗い込み2M 塩化水素−メタノール 3.1L)を加え、3時間還流した(内温63〜67℃)。反応液を冷却後、1,4−ジオキサン(12.8L)を加えて溶媒を減圧留去した。残渣(4.1kg)に酢酸エチル(18.3L)と氷冷44%炭酸カリウム水溶液(23.7L)を加えて有機層を分層し、水層をさらに酢酸エチル(3x18.3L)で抽出した。50%炭酸カリウム水溶液(7.3L)を各々の有機層にて分液、有機層を併せて無水炭酸カリウム(2.37kg)で乾燥、ろ過、溶媒を減圧留去した。残渣をトルエン(9.1L)に溶解し、活性炭9.2gを加えて30分間攪拌、ろ過、溶媒を減圧留去した。残渣を酢酸エチル(9.1L)にて置換濃縮して淡黄色油状の標題化合物1130gを得た(プレラベルHPLC含量78.9%、正味891.57g、収率89%)。
【0092】
工程2
メチル (2S,5S)−5−ヒドロキシ−1−(2,2,2−トリフルオロアセチル)ピペリジン−2−カルボキシレート
メチル (2S,5S)−5−ヒドロキシピペリジン−2−カルボキシレート(プレラベルHPLC含量78.8%、正味459.48g)の脱水酢酸エチル溶液(7.4L)を−40℃に冷却し、トリエチルアミン(1300g)を加え、次いでトリフルオロ酢酸無水物(1349g、洗い込み脱水酢酸エチル100mL)を−40〜−12℃にて30分間で滴下した。滴下終了後15分で−2℃に昇温し75分間撹拌、更に混合物に水(1277mL)を加え25℃にて1時間攪拌した。混合物を水(8.4L)に投入(酢酸エチル4.5Lで洗い込み)、更に酢酸エチル(2x9.8L)にて抽出、合併有機層を1M 塩酸(8.5L)、飽和重曹水(8.5L)、飽和食塩水(8.5L)にて順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム(1.8kg)で乾燥、濾過した。有機層の溶媒を減圧留去した後、残渣に酢酸エチル(3.6L)を加えて置換濃縮し、残渣を真空乾燥し標題化合物793.4gを得た(HPLC含量81.5%、正味648.66g、収率88%)。
【0093】
工程3
メチル (2S,5R)−5−(ベンジルオキシアミノ)−1−(2,2,2−トリフルオロアセチル)ピペリジン−2−カルボキシレート
メチル (2S,5S)−5−ヒドロキシ−1−(2,2,2−トリフルオロアセチル)ピペリジン−2−カルボキシレート(HPLC含量81.5%、正味556.23g)の脱水アセトニトリル溶液4.0Lを−40℃に冷却し、2,6−ルチジン(259.24g)を加え(アセトニトリル 100mlで洗浄)、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(645.72g)を−43〜−37℃にて1時間10分かけて滴下した(アセトニトリル 100mlで洗浄)。反応液を−35℃にて50分攪拌後、ベンジルオキシアミン(550.27g)を−35℃以下で滴下し、アセトニトリル(500mL)で洗い込んだ。反応液を徐々に−5℃まで上昇させた後、2,6−ルチジン(259.24g)を加えて、5℃で40時間攪拌した。混合物を1.8Lまで濃縮後、酢酸エチル(12.4L)で希釈し、水(12.4L)、10%クエン酸水溶液(4x8L+4.7L)、飽和重曹水(6.3L)、飽和食塩水(7.2L)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥、濾過後、減圧濃縮した。残渣を真空乾燥し、標題化合物867.73gを得た(HPLC含量71.56%、収率79%)。
【0094】
工程4
メチル (2S,5R)−5−(ベンジルオキシアミノ)−1−(2,2,2−トリフルオロアセチル)ピペリジン−2−カルボキシレート 塩酸塩
メチル (2S,5R)−5−(ベンジルオキシアミノ)−1−(2,2,2−トリフルオロアセチル)ピペリジン−2−カルボキシレート(HPLC含量70.13%,正味673.20g)を酢酸エチル(4.8L)で希釈、活性炭48gを投入し、1時間撹拌、混合物を濾過し酢酸エチル2Lにて洗浄した。濾液を酢酸エチル4.7Lで希釈、室温で1M 塩化水素−酢酸エチル溶液(2.7L)を添加して15分撹拌、次いでヘキサン28.6Lを投入し、0℃に冷却した。3時間撹拌熟成した後、結晶を濾過し、ヘキサン/酢酸エチル=4/1(3L)にて洗浄後、真空乾燥して標題化合物724.0gを得た(HPLC含量91.72%、収率90%)。
【0095】
工程5
メチル (2S,5R)−5−(ベンジルオキシアミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート (2)の二塩酸塩
メチル (2S,5R)−5−(ベンジルオキシアミノ)−1−(2,2,2−トリフルオロアセチル)ピペリジン−2−カルボキシレート(HPLC含量92.01%、正味732.25g)を2M 塩化水素−メタノール溶液(15L)に溶解、27時間加熱還流した。混合物を室温まで冷却、3Lまで減圧濃縮した。混合物をメタノール2.7Lで希釈し、次いで酢酸エチル16.3Lを加え1時間撹拌した。析出した結晶を濾過し、酢酸エチル(3x1.1L)にて洗浄、真空乾燥して標題化合物572.0gを得た(HPLC含量98.06%、収率92%)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 1.40-1.51 (m, 1H), 1.61-1.72 (m, 1H), 1.90-1.94 (m, 1H), 2.25-2.30 (m, 1H), 2.80 (t, J = 11.2 Hz, 1H), 3.19-3.27 (m, 1H), 3.51-3.55 (m, 1H), 3.66 (s, 3H), 3.87-3.91 (m, 1H), 4.68 (s, 2H), 7.27 (s, 5H); MS m/z 265 [M-2HCl+H]+.
【0096】
参考例2
(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボン酸 (4)
工程1
メチル (2S,5R)−5−(ベンジルオキシアミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート (2)
メチル (2S,5R)−5−(ベンジルオキシアミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート, 二塩酸塩(1.319g)に酢酸エチル(20mL)、50%炭酸カリウム水溶液(20mL)を加えて分液し、水層を酢酸エチル(15mL)にて3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥、濾過後、減圧濃縮、終夜真空乾燥し、標題化合物を975mg得た(収率94%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.25-1.35 (m, 1H), 1.49-1.59 (m, 1H), 1.89-2.11 (m, 2H), 2.45 (t, J = 11.7 Hz, 1H), 2.96-3.03 (m, 1H), 3.28-3.39 (m, 2H), 3.72 (s, 3H), 4.68 (s, 2H), 7.26-7.35 (m, 5H); MS m/z 265 [M+H]+.
【0097】
工程2
メチル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート (3)
メチル (2S,5R)−5−(ベンジルオキシアミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート(1.154g、4.37mmol)に脱水アセトニトリル(198mL)を加え、氷冷した。5℃以下でトリエチルアミン(1.60mL)、ジホスゲン(0.389mL)を順次滴下し、2℃で20分攪拌した。次いで、反応液に4−ジメチルアミノピリジン(70.0mg)を加え、室温にて10時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、酢酸エチルによる置換濃縮を3回行った後、溶液を30mLまで濃縮した。ここに酢酸エチル(20mL)、水(40mL)を加え、分液し、分離した水層を酢酸エチル(30mL)にて2回抽出した。併せた有機層を5%クエン酸水溶液(40mL)、6.5% 重曹水(30mL)、5%食塩水(30mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥、濾過後、減圧濃縮した。得られた残渣1.16gを酢酸エチル(5.5mL)で希釈し、n−ヘキサン(11mL)を加え、種晶を接種し結晶化させた。更にn−ヘキサン(49mL)を加え、0℃にて1時間攪拌後、結晶を濾過し、n−ヘキサン(60mL)にて洗浄後、真空乾燥し無色結晶性粉末の標題化合物を882.3mg得た(収率71%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.65-1.70 (m, 1H), 2.03-2.12 (m, 3H), 2.90 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.07 (m, 1H), 3.32 (m, 1H), 3.79 (s, 3H), 4.12 (dd, J = 4.6&4.4 Hz, 1H), 4.91 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 5.06 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 7.35-7.44 (m, 5H); MS m/z 291 [M+H]+.
【0098】
工程3
(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボン酸 (4)
メチル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(809.0mg、2.79mmol)にテトラヒドロフラン(8mL)、水(3.6mL)を加え、0.5M 水酸化リチウム水溶液(6.41mL)を4.9℃以下で10分かけて滴下した。反応液を2℃で2時間攪拌後、水(30mL)を加え、酢酸エチル(25mL)にて洗浄した。分離した水層に酢酸エチル(15mL)を加え、1M 塩酸水溶液にて水層をpH4.0に調整し、酢酸エチルで2回抽出した(酢酸エチル:トータル65mL)。分離した水層を1M 塩酸水溶液でpH3.4に調整し、酢酸エチルで1回抽出後、水層をpH2.4に調整し、酢酸エチル抽出を2回行った。計5回の酢酸エチル抽出液(175mL)を飽和食塩水(40mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥、濾過後、減圧濃縮した。得られた残渣759.1mgを酢酸エチル(5mL)で希釈し、n−ヘキサン(3mL)を加え、種晶を接種し結晶化させた。更に酢酸エチル/n−ヘキサン(5/3)溶液(8mL)を加えて攪拌後、n−ヘキサン(20mL)を加え、4℃で14時間攪拌した。結晶を濾過し、n−ヘキサン(55mL)にて洗浄後、真空乾燥し無色結晶性粉末の標題化合物を633.6mg得た(収率82%)。本品の安定性を評価したところ、冷蔵で1ヶ月間安定に推移した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.67 (m, 1H), 2.04-2.26 (m, 3H), 2.85 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.13 (m, 1H), 3.35 (m, 1H), 4.12 (m, 1H), 4.91 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 5.06 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 7.37-7.44 (m, 5H); MS m/z 277 [M+H]+.
【0099】
参考例3
(2S,5R)−N−(2−アミノエトキシ)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−1)
工程1
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート (IV−1−1)
(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボン酸(4.30g、15.56mmol)の脱水酢酸エチル(47mL)溶液を−30℃に冷却し、クロロギ酸イソブチル(2.17g、洗い込み脱水酢酸エチル1mL)、トリエチルアミン(1.61g、洗い込み脱水酢酸エチル1mL)、を順次滴下し、−30℃にて1時間撹拌した。反応液にtert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(3.21g)の脱水酢酸エチル(4mL)溶液を加え(洗い込み脱水酢酸エチル1mL)、0℃まで1.5時間かけて昇温、さらに終夜撹拌した。混合物を8% クエン酸水溶液(56mL)、飽和重曹水(40mL)、飽和食塩水(40mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過、5mLまで濃縮、さらにエタノール(10mL)で6mLまで置換濃縮した。得られた溶液にエタノール(3mL)、へキサン(8mL)を加え氷冷、接種し15分間撹拌した。混合物にヘキサン(75mL)を2時間かけて滴下し終夜撹拌した。析出結晶をろ取、ヘキサンで洗浄、真空乾燥して標題化合物5.49gを得た(正味4.98g、収率74%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.44 (s, 9H), 1.56-1.70 (m, 1H), 1.90-2.09 (m, 2H), 2.25-2.38 (m, 1H), 2.76 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.03 (br.d., J = 11.6 Hz, 1H), 3.24-3.47 (m, 3H), 3.84-4.01 (m, 3H), 4.90 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 5.05 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 5.44 (br.s., 1H), 7.34-7.48 (m, 5H), 9.37 (br.s., 1H); MS m/z 435 [M+H]+
【0100】
工程2
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ヒドロキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート (V−1)
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート(3.91g、9.01mmol)のメタノール溶液(80mL)に、10%パラジウム炭素触媒(50%含水、803mg)を加え、水素雰囲気下、45分間撹拌した。反応液をセライト濾過し、減圧濃縮後、標題化合物を3.11g得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.44 (s, 9H), 1.73-1.83 (m, 1H), 1.86-1.99 (m, 1H), 2.01-2.12 (m, 1H), 2.22 (br.dd., J = 15.0, 7.0 Hz, 1H), 3.03 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.12 (br.d., J = 12.0 Hz, 1H), 3.25-3.35 (m, 2H), 3.68-3.71 (m, 1H), 3.82-3.91 (m, 3H); MS m/z 345 [M+H]+.
【0101】
工程3
(2S,5R)−N−(2−アミノエトキシ)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−1)
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ヒドロキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート(3.09g、8.97mmol)のジクロロメタン(80mL)溶液に、2,6−ルチジン(3.20mL)、三酸化イオウ−ピリジン錯体(3.58g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液を半飽和重曹水にあけ、水層をクロロホルムにて洗浄後、水層に硫酸水素テトラブチルアンモニウム(3.47g)とクロロホルム(30mL)を加え、10分間撹拌した。水層をクロロホルムで抽出後、得られた有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥、濾過後、減圧濃縮しテトラブチルアンモニウム tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメートを5.46g得た(収率91%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.01 (t, J = 7.4 Hz, 12H), 1.37-1.54 (m, 8H), 1.45 (s, 9H), 1.57-1.80 (m, 9H), 1.85-1.98 (m, 1H), 2.14-2.24 (m, 1H), 2.30-2.39 (m, 1H), 2.83 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.20-3.50 (m, 11H), 3.85-3.99 (m, 3H), 4.33-4.38 (m, 1H), 5.51 (br s, 1H), 9.44 (br.s., 1H); MS m/z 425 [M-Bu4N+2H]+.
本テトラブチルアンモニウム塩(5.20g、7.82mmol)のジクロロメタン(25mL)溶液に、氷冷下トリフルオロ酢酸(25mL)を加え、0℃にて1時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をジエチルエーテルにて洗浄後、重曹水にてpH7に調整し、オクタデシルシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製(水)を行い、凍結乾燥後、標題化合物を1.44g得た(収率57%)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 1.66-1.76 (m, 1H), 1.76-1.88 (m, 1H), 1.91-2.00 (m, 1H), 2.00-2.08 (m, 1H), 3.02(d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.15 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.18 (br d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.95 (dd, J = 7.8, 2.2 Hz,1H), 4.04 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 4.07 (dd, J = 6.4&3.2 Hz, 1H); MS m/z 325 [M+H]+.
【0102】
参考例4
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸 (I)
メチル (2S,5R)−5−(ベンジルオキシアミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート, 二塩酸塩(65.4g、200mmol)を水(400mL)、1,4−ジオキサン(270mL)に溶解し、氷冷して5M 水酸化ナトリウム水溶液(132mL)を加えて1時間撹拌した。反応液に5M 塩酸(12mL)、炭酸カリウム(27.6g)、ジ−tert−ブチルジカーボネート(48g)を加え、室温に昇温し終夜攪拌した。反応液を濃縮した水溶液を酢酸エチルで洗浄し、クエン酸・一水和物にてpH3.3に調整、酢酸エチル(500mL)で2回抽出、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過、溶媒を減圧濃縮、さらに酢酸エチルで置換濃縮し、標題化合物68.7gを得た(定量的)。本化合物は精製することなく次工程に用いられた。一部を酢酸エチル/ヘキサンより結晶化しその構造を確認した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.46 (s, 9H), 1.50-1.72 (m, 2H), 1.98-2.10 (m, 2H), 3.12-3.19 (m, 2H), 4.13-4.20 (m, 1H), 4.76 (d, J = 11.5 Hz), 4.70 (d, J = 11.5 Hz), 4.85-4.92 (m, 1H), 7.26-7.35 (m, 5H); MS m/z 351 [M+H]+.
【0103】
参考例5
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ヒドロキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート (V−1)
工程1
(2S,5R)−N−(2−ベンジルオキシカルボニルアミノエトキシ)−5−(ベンジルオキシアミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボキサミド
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(1.879g、5.362mmol)、及びベンジル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(1.41g、6.707mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール・一水和物(220mg)をジクロロメタン(20mL)に溶解し、氷冷攪拌した。ここに、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(1.29g)を加え、室温に昇温し終夜攪拌した。混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、水、10%クエン酸水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧濃縮し標題化合物を2.91g得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.46 (s, 9H), 1.50-1.93 (m, 4H), 3.40 (m, 2H), 3.89 (m, 2H), 4.15-4.21 (m, 1H), 4.61 (m, 1H), 4.69 (d, J = 11.6 Hz, 1H),4.76 (d, J = 11.6 Hz, 1H),5.11 (s, 2H), 5.86 (s, 1H), 7.27-7.36 (m, 5H), 9.28 (s, 1H); MS m/z 543 [M+H]+.
【0104】
工程2
(2S,5R)−N−(2−ベンジルオキシカルボニルアミノエトキシ)−5−(ベンジルオキシアミノ)ピペリジン−2−カルボキサミド
(2S,5R)−N−(2−ベンジルオキシカルボニルアミノエトキシ)−5−(ベンジルオキシアミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボキサミド(2.91g、5.362mmol)を1,4−ジオキサン(5mL)に溶解し、氷冷下に4M 塩化水素−ジオキサン溶液(10mL)を加えた。2時間攪拌後、混合物を減圧濃縮し、水(30mL)に溶解、エーテルで洗浄した。水層を氷冷し、5M 水酸化ナトリウムと酢酸によりpHをおよそ7とし、酢酸エチルで抽出、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し(クロロホルム→クロロホルム/メタノール=3/1)、標題化合物2.27gを得た(収率95%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.22-1.34 (m, 1H), 1.50-1.58 (m, 1H), 1.89-1.92 (m, 1H), 1.92-2.06 (m, 1H), 2.43-2.48 (m, 1H), 2.95 (m, 1H), 3.23-3.27 (m, 1H), 3.40-3.42 (m, 2H), 3.71-3.73 (m, 2H), 3.89-3.92 (m, 2H), 4.66 (s, 2H), 5.11 (s, 2H), 5.91 (s, 1H), 7.26-7.52 (m, 10H); MS m/z 443 [M+H]+.
【0105】
工程3
ベンジル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート (IV−1−2)
【0106】
【化35】

(2S,5R)−N−(2−ベンジルオキシカルボニルアミノエトキシ)−5−(ベンジルオキシアミノ)ピペリジン−2−カルボキサミド(642mg、1.451mmol)のアセトニトリル(66mL)溶液を氷冷し,トリエチルアミン(709μL)及びクロロトリメチルシラン(203μL)を加え1時間攪拌した。この反応液にジホスゲン(105μL)を加え、同温度で20分間攪拌した。次にこの反応溶液に4−(ジメチルアミノ)ピリジン(18mg)を加え、室温に昇温し、終夜攪拌した。反応混合物を減圧濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルで希釈し、水、5%クエン酸水溶液、6.5%重曹水及び飽和食塩水で順次洗浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=1/3)で精製し、標題化合物を407mg得た(収率60%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.59-1.65 (m, 1H), 1.91-2.02 (m, 2H), 2.26-2.31 (m, 1H), 2.71-2.74 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 2.99-3.02 (br.d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.28 (s, 1H), 3.31-3.39 (m, 1H), 3.46-3.49 (m, 1H), 3.88-3.97 (m, 3H), 4.88-4.91 (d, J =11.6 Hz, 1H), 5.03-5.06 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 5.11 (s, 2H), 5.83 (br.s., 1H), 7.27-7.43 (m, 10H), 9.36 (br.s., 1H); MS m/z 469 [M+H]+.
【0107】
工程4
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ヒドロキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート (V−1)
ベンジル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート(468mg、1.00mmol)とジtert−ブトキシカルボニルジカーボネート(240mg)をテトラヒドロフラン(6.6mL)に溶解し、10%Pd/C(93mg、50%wet)を添加し、水素雰囲気下で3時間激しく攪拌した。TLCにて終点を確認し、触媒をセライト濾過した。濾液を減圧濃縮し、標題化合物403.7mgを得た(定量的)。このものの機器データは、参考例3、工程2記載のものと一致した。
【0108】
参考例6
(2S,5R)−N−[2−(メチルアミノ)エトキシ]−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−2)
工程1
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}(メチル)カーバメート (IV−2)
参考例3と同様の手法にて、(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボン酸(390mg、1.41mmol)とtert−ブチル (2−(アミノオキシ)エチル)(メチル)カーバメート(436mg)より、標題化合物347.8mgを得た(収率55%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.46 (s, 9H), 1.58-1.70 (m, 1H), 1.88-2.07 (m, 2H), 2.25-2.36 (m, 1H), 2.70-3.08 (m, 2H), 2.88 (s, 3H), 3.23-3.41 (m, 2H), 3.51-3.68 (m, 1H), 3.83-4.10 (m, 3H), 4.90 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.06 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.32-7.47 (m, 5H), 10.11 (br s, 1H); MS m/z 449 [M+H]+.
【0109】
工程2
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ヒドロキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}(メチル)カーバメート (V−2)
参考例3と同様の手法にて、上記工程1の化合物全量より標題化合物を得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.46 (s, 9H), 1.73-1.83 (m, 1H), 1.86-2.00 (m, 1H), 2.01-2.13 (m, 1H), 2.14-2.28 (m, 1H), 2.93 (s, 3H), 3.04 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 3.08-3.18 (m, 1H), 3.43-3.55 (m, 2H), 3.65-3.72 (m, 1H), 3.79-3.88 (m, 1H), 3.92-4.05 (m, 2H); MS m/z 359 [M+H]+.
【0110】
工程3
(2S,5R)−N−[2−(メチルアミノ)エトキシ]−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−2)
参考例3と同様の手法にて、上記工程2の化合物全量より、テトラブチルアンモニウム tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}(メチル)カーバメートを得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.01 (t, J = 7.2 Hz, 12H), 1.36-1.53 (m, 8H), 1.47 (s, 9H), 1.57-1.77 (m, 9H), 1.83-1.98(m, 1H), 2.13-2.25 (m, 1H), 2.28-2.40 (m, 1H), 2.82-2.96 (m, 4H), 3.22-3.42 (m, 11H), 3.60-4.08 (m, 3H), 4.34 (br.s., 1H), 10.15 (br.s., 1H); MS m/z 437 [M-Bu4N]-.
【0111】
上記テトラブチルアンモニウム塩全量をトリフルオロ酢酸により脱保護し、オクタデシルシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製後、標題化合物149.4mgを得た(3工程収率57%)。
1H NMR (500 MHz, D2O) δ 1.73-1.97 (m, 2H), 1.98-2.07 (m, 1H), 2.08-2.18 (m, 1H), 2.74 (s, 3H), 3.09 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.21-3.32 (m, 3H), 4.04 (dd, J = 7.5, 2.0 Hz, 1H), 4.10-4.23 (m, 3H); MS m/z 337 [M-H]-.
【0112】
参考例7
(2S,5R)−7−オキソ−N−[2−(プロパン−2−イルアミノ)エトキシ]−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−3)
工程1
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}(プロパン−2−イル)カーバメート (IV−3)
(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボン酸(414mg、1.50mmol)の脱水ジクロロメタン(14.1mL)溶液をアルゴン雰囲気下0℃に冷却し、クロロギ酸イソブチル(245.9mg)を0℃を超えないようにゆっくりと滴下する。次いで、トリエチルアミン(197mg)を0℃を超えないようにゆっくりと加え30分攪拌することで、反応系内に混合酸無水物を調製した。この反応混合物にtert−ブチル (2−(アミノオキシ)エチル)(イソプロピル)カーバメート(596mg)をゆっくりと加え、投入終了後に室温へと昇温し一時間攪拌した。この反応混合物を0.5M 塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧留去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−に付し、標題化合物578.4mgを得た(収率81%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.15 (d, J = 6.8 Hz, 6H), 1.46 (s, 9H), 1.55-1.70 (m, 1H), 1.89-2.07 (m, 2H), 2.25-2.37 (m, 1H), 2.73-2.90 (m, 1H), 2.98-3.08 (m, 1H), 3.22-3.38 (m, 2H), 3.40-3.60 (m, 1H), 3.83-4.06 (m, 4H), 4.90 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 5.06 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 7.35-7.46 (m, 5H), 10.29 (br.s., 1H); MS m/z 477 [M+H]+.
【0113】
工程2
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ヒドロキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}(プロパン−2−イル)カーバメート (V−3)
参考例3と同様の手法にて、上記工程1の化合物全量より、標題化合物を得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.09-1.23 (m, 6H), 1.46 (s, 9H), 1.73-2.27 (m, 4H), 3.06 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.08-3.50 (m, 4H), 3.64-3.73 (m, 1H), 3.79-3.98 (m, 3H); MS m/z 387 [M+H]+.
【0114】
工程3
(2S,5R)−7−オキソ−N−[2−(プロパン−2−イルアミノ)エトキシ]−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−3)
参考例3と同様の手法にて、上記工程2の化合物全量より、テトラブチルアンモニウム tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}(プロパン−2−イル)カーバメートを得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.01 (d, J = 7.4 Hz, 12H), 1.10-1.20 (m, 6H), 1.33-1.77 (m, 17H), 1.46 (s, 9H), 1.84-1.97 (m, 1H), 2.12-2.25 (m, 1H), 2.28-2.40 (m, 1H), 2.79-2.95 (m, 1H), 3.17-3.45 (m, 9H), 3.50-3.67 (m, 1H), 3.80-4.07 (m, 5H), 4.34 (br.s., 1H), 10.36 (br.s., 1H); MS m/z 465 [M-Bu4N]-.
上記テトラブチルアンモニウム塩全量をトリフルオロ酢酸により脱保護し、オクタデシルシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製後、標題化合物252.1mgを得た(3工程収率57%)。
1H NMR (500 MHz, D2O) δ 1.28 (d, J = 6.5 Hz, 6H),1.74-1.83 (m, 1H), 1.85-1.96 (m, 1H), 1.98-2.14 (m, 2H), 3.11 (d, J = 12.5 Hz, 1H), 3.22-3.30 (m, 3H), 3.40 (quint, J = 6.5 Hz, 1H), 4.01 (br d, J = 5.5 Hz, 1H), 4.09-4.18 (m, 3H); MS m/z 367 [M+H]+.
【0115】
参考例8
(2S,5R)−N−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−4)
工程1
(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−N−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (IV−4)
(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボン酸(553mg、2.00mmol)の脱水ジクロロメタン(10mL)溶液をアルゴン雰囲気下0℃に冷却し、クロロギ酸イソブチル(289μL、2.20mmol)を滴下した。次いで、トリエチルアミン(293μL)を加え30分攪拌することで、反応系内に混合酸無水物を調製した。この反応混合物に2−(アミノオキシ)−N,N−ジメチルエタナミン 2塩酸塩(591mg)とトリエチルアミン(930μL)を脱水ジクロロメタン(7.0mL)で洗いこみながらゆっくりと加え、そのままの温度で一時間攪拌した。この反応混合物を濾過後、残渣をメタノールで洗浄し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をジクロロメタンと水に溶解し、ジクロロメタンで抽出した有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(アミノシリカ、クロロホルム/メタノール=10/1)に付し,無色油状の標題化合物291.1mgを得た。(収率40%)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.45-1.85 (m, 4H), 2.29 (s, 6H), 2.60 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.81 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 2.97 (br.d., J = 11.6 Hz, 1H), 3.28-3.34 (m, 1H), 3.92-4.07 (m, 3H), 4.90 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 5.05 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 7.35-7.48 (m, 5H); MS m/z 363 [M+H]+.
【0116】
工程2
(2S,5R)−N−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−6−ヒドロキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (V−4)
参考例3と同様の手法にて、上記工程1の化合物全量より、標題化合物を得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.74-1.84 (m, 1H), 1.87-1.98 (m, 1H), 2.03-2.12 (m, 1H), 2.15-2.24 (m, 1H), 2.36 (s, 6H), 2.67-2.74 (m, 2H), 3.07 (br.d., J = 11.6 Hz, 1H), 3.12 (br.d., J = 11.6 Hz, 1H), 3.67-3.72 (m, 1H), 3.83 (br.d., J = 6.4 Hz, 1H), 3.96-4.06 (m, 2H); MS m/z 273 [M+H]+.
【0117】
工程3
(2S,5R)−N−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−4)
参考例3と同様の手法にて得られた反応混合物をクロロホルムで希釈、水洗してピリジニウム (2S,5R)−N−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミドを得、飽和重曹水にて中和した後にオクタデシルシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製後、標題化合物130.7mgを得た(2工程収率43%)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 1.68-1.84 (m, 2H), 1.86-2.04 (m, 2H), 2.80 (s, 6H), 3.09-3.17 (m, 2H), 3.17-3.29 (m, 2H), 3.80-3.90 (m, 1H), 4.02-4.13 (m, 3H); MS m/z 353 [M+H]+.
【0118】
参考例9
(2S,5R)−N−{[(2S)−2−アミノプロピル]オキシ}−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−5)
工程1
tert−ブチル {(2S)−1−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]プロパン−2−イル}カーバメート (IV−5)
参考例7と同様の手法にて、(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボン酸(414mg、1.50mmol)と、(S)−tert−ブチル (1−(アミノオキシ)プロパン−2−イル)カーバメート(550mg)より、標題化合物585.6mgを得た(収率87%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.17 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.44 (s, 9H), 1.55-1.70 (m, 1H), 1.90-2.10 (m, 2H), 2.26-2.34 (m, 1H), 2.80 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.06 (br.d., J = 12.0 Hz, 1H), 3.27-3.34 (m, 1H), 3.64-3.74 (m, 1H), 3.86-3.98 (m, 3H), 4.81 (br.d., J = 7.6 Hz, 1H), 4.90 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 5.05 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 7.34-7.45 (m, 5H), 9.68 (br.s., 1H); MS m/z 449 [M+H]+.
【0119】
工程2
tert−ブチル {(2S)−1−[({[(2S,5R)−6−ヒドロキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]プロパン−2−イル}カーバメート (V−5)
参考例3と同様の手法にて、上記工程1の化合物全量より、標題化合物を得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.16 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.44 (s, 9H), 1.74-1.84 (m, 1H), 1.86-1.98 (m, 1H), 2.03-2.12 (m, 1H), 2.21 (br.dd., J = 15.2, 6.8 Hz, 1H), 3.06 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.14 (br.d., J = 12.0 Hz, 1H), 3.68-3.72 (m, 1H), 3.74-3.87 (m, 4H); MS m/z 359 [M+H]+.
【0120】
工程3
(2S,5R)−N−{[(2S)−2−アミノプロピル]オキシ}−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−5)
参考例3と同様の手法にて、上記工程2の化合物全量より、テトラブチルアンモニウム tert−ブチル {(2S)−1−[({[(2S,5R)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]プロパン−2−イル}カーバメートを得た(定量的)。MS m/z 437[M−BuN]
上記テトラブチルアンモニウム塩全量をトリフルオロ酢酸により脱保護し、オクタデシルシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製後、標題化合物117.1mgを得た(3工程収率26%)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 1.17 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.66-1.89 (m, 2H), 1.91-2.08 (m, 2H), 3.02 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.18 (br.d., J = 12.0 Hz, 1H), 3.47-3.58 (m, 1H), 3.82 (dd, J = 11.8, 9.4 Hz, 1H), 3.92-4.02 (m, 2H), 4.05-4.10 (m, 1H); MS m/z 339 [M+H]+.
【0121】
参考例10
(2S,5R)−N−{[(2R)−2−アミノプロピル]オキシ}−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−6)
工程1
tert−ブチル {(2R)−1−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]プロパン−2−イル}カーバメート (IV−6)
参考例7と同様の手法にて、(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボン酸(414mg、1.50mmol)と(R)−tert−ブチル (1−(アミノオキシ)プロパン−2−イル)カーバメート(569mg)より、標題化合物625mgを得た(収率93%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.14 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.43 (s, 9H), 1.53-1.70 (m, 1H), 1.90-2.06 (m, 2H), 2.28-2.36 (m, 1H), 2.79 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.02 (br.d., J = 12.0 Hz, 1H), 3.28-3.33 (m, 1H), 3.56-3.68 (m, 1H), 3.84 (dd, J = 11.2, 3.6 Hz, 1H), 3.92-4.04 (m, 2H), 4.66 (br d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.91 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 5.06 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 7.35-7.45 (m, 5H), 9.94 (br.s., 1H); MS m/z 449 [M+H]+.
【0122】
工程2
tert−ブチル {(2R)−1−[({[(2S,5R)−6−ヒドロキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]プロパン−2−イル}カーバメート (V−6)
参考例3と同様の手法にて、上記工程1の化合物全量より、標題化合物を得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.15 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.44 (s, 9H), 1.73-1.84 (m, 1H), 1.86-2.00 (m, 1H), 2.01-2.12 (m, 1H), 2.19-2.29 (m, 1H), 3.06 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.10-3.20 (m, 1H), 3.67-3.72 (m, 1H), 3.73-3.92 (m, 4H); MS m/z 359 [M+H]+.
【0123】
工程3
(2S,5R)−N−{[(2R)−2−アミノプロピル]オキシ}−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−6)
参考例3と同様の手法にて、上記工程2の化合物全量より、テトラブチルアンモニウム tert−ブチル {(2R)−1−[({[(2S,5R)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]プロパン−2−イル}カーバメートを得た(定量的)。MS m/z 437[M−BuN]
上記テトラブチルアンモニウム塩全量をトリフルオロ酢酸により脱保護し、オクタデシルシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製後、標題化合物212.6mgを得た(3工程収率45%)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 1.17 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.66-1.78 (m, 1H), 1.78-1.88 (m, 1H), 1.90-2.06 (m, 2H), 3.02 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.18 (br.d., J = 12.0 Hz, 1H), 3.48-3.58 (m, 1H), 3.83 (dd, J = 11.8, 9.0 Hz, 1H), 3.94 (br.d., J = 7.2 Hz, 1H), 3.98 (dd, J = 11.8, 3.4 Hz, 1H), 4.06-4.10 (m, 1H); MS m/z 339 [M+H]+.
【0124】
参考例11
(2S,5R)−N−(3−アミノプロポキシ)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−7)
工程1
tert−ブチル {3−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]プロピル}カーバメート (IV−7)
参考例3と同様の手法にて、(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボン酸(390mg、1.41mmol)とtert−ブチル (3−(アミノオキシ)プロピル)カーバメート(730mg)より、標題化合物398.1mgを得た(収率63%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.44 (s, 9H), 1.50-1.67 (m, 1H), 1.75-1.86 (m, 2H), 1.88-2.07 (m, 2H), 2.28-2.37 (m, 2H), 2.77 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 3.01 (br.d., J = 11.0 Hz, 1H), 3.20-3.38 (m, 3H), 3.89-4.04 (m, 3H), 4.90 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.05 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.17 (br.s., 1H), 7.36-7.45 (m, 5H), 9.21 (br.s., 1H); MS m/z 449 [M+H]+.
【0125】
工程2
tert−ブチル {3−[({[(2S,5R)−6−ヒドロキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]プロピル}カーバメート (V−7)
参考例3と同様の手法にて、上記工程1の化合物(392.8mg、876μmol)より、標題化合物を得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.43 (s, 9H), 1.73-1.99 (m, 4H), 2.01-2.12 (m, 1H), 2.13-2.24 (m, 1H), 3.07 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.09-3.21 (m, 3H), 3.69 (br.s., 1H), 3.80-3.96 (m, 3H); MS m/z 359 [M+H]+.
【0126】
工程3
(2S,5R)−N−(3−アミノプロポキシ)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−7)
参考例3と同様の手法にて、上記工程2の化合物全量より、テトラブチルアンモニウム tert−ブチル {3−[({[(2S,5R)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]プロピル}カーバメートを得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.01 (t, J = 7.4 Hz, 12H), 1.33-1.53 (m, 8H), 1.47 (s, 9H), 1.55-1.96 (m, 12H), 2.14-2.23 (m, 1H), 2.31-2.41 (m, 1H), 2.85 (br.d., J= 11.2 Hz, 1H), 3.15-3.42 (m, 11H), 3.88-4.07 (m, 3H), 4.35 (br.s., 1H), 5.27 (br s, 1H), 9.26 (br.s., 1H); MS m/z 437 [M-Bu4N]-.
上記テトラブチルアンモニウム塩全量をトリフルオロ酢酸により脱保護し、オクタデシルシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製後、標題化合物138.4mgを得た(3工程収率47%)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 1.67-2.05 (m, 6H), 3.00-3.19 (m, 4H), 3.82-3.94 (m, 3H), 4.05-4.10 (m, 1H); MS m/z 337 [M-H]-.
【0127】
参考例12
(2S,5R)−N−[(2S)−アゼチジン−2−イルメトキシ]−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−8)
工程1
tert−ブチル (2S)−2−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}アゼチジン−1−カルボキシレート (IV−8)
参考例7と同様の手法にて、(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボン酸(553mg、2.00mmol)と、(S)−tert−ブチル 2−((アミノオキシ)メチル)アゼチジン−1−カルボキシレート(578mg)より、標題化合物760.1mgを得た(収率83%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.46 (s, 9H), 1.56-1.70 (m, 1H), 1.88-2.07 (m, 3H), 2.23-2.34 (m, 2H), 2.84 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.02 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.28 (br s, 1H), 3.77-4.03 (m, 4H), 4.06-4.15 (m, 1H), 4.37-4.48 (m, 1H), 4.89 (d, J =11.6 Hz, 1H), 5.04 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 7.34-7.44 (m, 5H), 10.63 (br.s., 1H); MS m/z 461 [M+H]+.
【0128】
工程2
tert−ブチル (2S)−2−{[({[(2S,5R)−6−ヒドロキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}アゼチジン−1−カルボキシレート (V−8)
参考例3と同様の手法にて、上記工程1の化合物(699mg、1.52mmol)より、標題化合物を得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.44 (s, 9H), 1.74-1.85 (m, 1H), 1.86-1.99 (m, 1H), 2.02-2.14 (m, 1H), 2.16-2.40 (m, 3H), 3.06 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.10-3.17 (m, 1H), 3.67-3.74 (m, 1H), 3.75-3.93 (m, 3H), 4.01 (dd, J = 10.6, 10.6 Hz, 1H), 4.14 (dd, J = 10.6, 10.6 Hz, 1H), 4.37-4.47 (m, 1H); MS m/z 371 [M+H]+.
【0129】
工程3
(2S,5R)−N−[(2S)−アゼチジン−2−イルメトキシ]−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−8)
参考例3と同様の手法にて、上記工程2の化合物全量より、テトラブチルアンモニウム tert−ブチル (2S)−2−{[({[(2S,5R)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}アゼチジン−1−カルボキシレートを得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.01 (t, J = 7.2 Hz, 12H), 1.30-2.10 (m, 19H), 1.46 (s, 9H), 2.12-2.39 (m, 3H), 2.89 (br.d., J = 12.0 Hz, 1H), 3.23-3.39 (m, 9H), 3.76-3.93 (m, 3H), 3.95-4.06 (m, 1H), 4.08-4.18 (m, 1H), 4.33 (br.s., 1H), 4.37-4.50 (m, 1H); MS m/z 449 [M-Bu4N]-.
上記テトラブチルアンモニウム塩全量をトリフルオロ酢酸により脱保護し、オクタデシルシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製後、標題化合物172.3mgを得た(3工程収率32%)。
1H NMR (500 MHz, D2O) δ 1.71-1.83 (m, 1H), 1.84-1.97 (m, 1H), 1.98-2.16 (m, 2H), 2.36-2.49 (m, 1H), 2.50-2.61 (m, 1H), 3.10 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.22-3.30 (m, 1H), 3.92-4.12 (m, 5H), 4.25-4.36 (m, 1H), 4.68-4.77 (m, 1H); MS m/z 351 [M+H]+.
【0130】
参考例13
(2S,5R)−7−オキソ−N−[(2R)−ピロリジン−2−イルメトキシ]−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−9)
工程1
tert−ブチル (2R)−2−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}ピロリジン−1−カルボキシレート (IV−9)
参考例3と同様の手法にて(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボン酸(390mg、1.41mmol)と、(R)−tert−ブチル 2−((アミノオキシ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(796mg)より、標題化合物336mgを得た(収率50%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.45 (s, 9H), 1.52-1.72 (m, 1H), 1.80-2.09 (m, 6H), 2.27-2.39 (m, 1H), 2.84 (br.d., J = 12.4 Hz, 1H), 2.96-3.08 (m, 1H), 3.28-3.44 (m, 3H), 3.60-3.86 (m, 2H), 3.89-4.06 (m, 1H), 4.14-4.29 (m, 1H), 4.90 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 5.06 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 7.32-7.47 (m, 5H), 10.56 (s, 1H); MS m/z 475 [M+H]+.
【0131】
工程2
tert−ブチル (2R)−2−{[({[(2S,5R)−6−ヒドロキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}ピロリジン−1−カルボキシレート (V−9)
参考例3と同様の手法にて、上記工程1の化合物全量より、標題化合物を得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.46 (s, 9H), 1.73-2.27 (m, 8H), 3.06 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.09-3.18 (m, 1H), 3.24-3.40 (m, 2H), 3.67-3.71 (m, 1H), 3.73-4.12 (m, 4H); MS m/z 385 [M+H]+.
【0132】
工程3
(2S,5R)−7−オキソ−N−[(2R)−ピロリジン−2−イルメトキシ]−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−9)
参考例3と同様の手法にて、上記工程2の化合物全量より、テトラブチルアンモニウム tert−ブチル (2R)−2−{[({[(2S,5R)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}ピロリジン−1−カルボキシレートを得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.01 (t, J = 7.4 Hz, 12H), 1.34-1.51 (m, 8H), 1.46 (s, 9H), 1.55-1.78 (m, 10H), 1.80-2.01 (m, 4H), 2.11-2.23 (m, 1H), 2.29-2.42 (m, 1H), 2.88 (br.d., J = 11.2 Hz, 1H), 3.21-3.43 (m, 10H), 3.60-3.86 (m, 2H), 3.88-4.07 (m, 2H), 4.16-4.28 (m, 1H), 4.34 (br.s., 1H), 10.62 (br s, 1H); MS m/z 463 [M-Bu4N+2H]+.
上記テトラブチルアンモニウム塩全量をトリフルオロ酢酸により脱保護し、オクタデシルシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製後、標題化合物77.4mgを得た(3工程収率30%)。
1H NMR (500 MHz, D2O) δ 1.66-2.18 (m, 8H), 3.14 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 3.23 (br.d., J = 12.8 Hz, 1H), 3.30 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.89 (ddd, J = 8.2, 8.2, 3.4 Hz, 1H), 3.92-4.01 (m, 2H), 4.09-4.18 (m, 2H); MS m/z 365 [M+H]+.
【0133】
参考例14
(2S,5R)−7−オキソ−N−[(3R)−ピペリジン−3−イルメトキシ]−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−10)
工程1
tert−ブチル (3R)−3−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシレート (IV−10)
参考例7と同様の手法にて、(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボン酸(390mg、1.41mmol)と、(R)−tert−ブチル 3−((アミノオキシ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(527mg)より、標題化合物333mgを得た(収率48%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.15-2.10 (m, 8H), 1.45 (s, 9H), 2.25-2.40 (m, 1H), 2.70-3.08 (m, 4H), 3.27-3.37 (m, 1H), 3.65-4.00 (m, 5H), 4.90 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 5.05 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 7.34-7.46 (m, 5H), 9.22 (br.s., 1H); MS m/z 489 [M+H]+.
【0134】
工程2
tert−ブチル (3R)−3−{[({[(2S,5R)−6−ヒドロキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシレート (V−10)
参考例3と同様の手法にて、上記工程1の化合物全量より、標題化合物を得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.24-1.37 (m, 1H), 1.40-1.56 (m, 1H), 1.45 (s, 9H), 1.64-1.73 (m, 1H), 1.75-2.00 (m, 4H), 2.03-2.13 (m, 1H), 2.15-2.26 (m, 1H), 2.65-2.95 (m, 2H), 3.06 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.13 (br.d., J = 12.0 Hz, 1H), 3.67-3.91 (m, 5H), 4.01-4.08 (m, 1H); MS m/z 399 [M+H]+.
【0135】
工程3
(2S,5R)−7−オキソ−N−[(3R)−ピペリジン−3−イルメトキシ]−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−10)
参考例3と同様の手法にて、上記工程2の化合物全量より、テトラブチルアンモニウム tert−ブチル (3R)−2−{[({[(2S,5R)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシレートを得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.01 (dd, J = 7.6&6.8 Hz, 12H), 1.11-1.99 (m, 23H), 1.46 (s, 9H), 2.12-2.24 (m, 1H), 2.30-2.42 (m, 1H), 2.67-2.96 (m, 3H), 3.19-3.38 (m, 9H), 3.70-3.99 (m, 5H), 4.35 (br.s., 1H), 9.16 (br.s., 1H); MS m/z 477 [M-Bu4N]-.
上記テトラブチルアンモニウム塩全量をトリフルオロ酢酸により脱保護し、オクタデシルシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製後、標題化合物106mgを得た(3工程収率41%)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 1.16-1.28 (m, 1H), 1.54-1.88 (m, 5H), 1.92-2.16 (m, 3H), 2.72 (t, J = 12.2 Hz, 1H), 2.81 (ddd, J = 12.8&12.8&3.5 Hz, 1H), 3.02 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.15-3.28 (m, 2H), 3.37-3.44 (m, 1H), 3.70 (dd, J = 10.3&7.6 Hz, 1H), 3.79 (dd, J = 10.3&5.0 Hz, 1H), 3.88-3.94 (m, 1H), 4.06-4.10 (m, 1H); MS m/z 377 [M-H]-.
【0136】
参考例15
(2S,5R)−7−オキソ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イルオキシ]−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−11)
工程1
tert−ブチル (3S)−3−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]ピロリジン−1−カルボキシレート (IV−11)
参考例3と同様の手法にて、(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボン酸(553mg、2.00mmol)と、(S)−tert−ブチル 3−(アミノオキシ)ピロリジン−1−カルボキシレート(606mg)より、標題化合物920.4mgを得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.46 (s, 9H), 1.61-1.68 (m, 1H), 1.89-2.09 (m, 3H), 2.15-2.19 (m, 1H), 2.28-2.34 (m, 1H), 2.75 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 2.95-3.06 (m, 1H), 3.31 (br s, 1H), 3.35-3.68 (m, 4H), 3.97 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.60 (br.d., J= 23.2 Hz, 1H), 4.90 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 5.05 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 7.26-7.43 (m, 5H), 9.08 (br.d., J = 23.2 Hz, 1H); MS m/z 461 [M+H]+.
【0137】
工程2
tert−ブチル (3S)−3−[({[(2S,5R)−6−ヒドロキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]ピロリジン−1−カルボキシレート (V−11)
参考例3と同様の手法にて、上記工程1の化合物(869mg、1.89mmol)より、標題化合物を得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.47 (s, 9H), 1.75-2.12 (m, 4H), 2.13-2.25 (m, 2H), 3.05 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.13 (br.d., J = 12.0 Hz, 1H), 3.25-3.50 (m, 2H), 3.61 (br.d., J = 13.2 Hz, 1H), 3.70 (br.s., 1H), 3.86 (br d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.32-4.38 (m, 1H), 4.54-4.62 (m, 1H); MS m/z 371 [M+H]+.
【0138】
工程3
(2S,5R)−7−オキソ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イルオキシ]−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−11)
参考例3と同様の手法にて、上記工程2の化合物全量より、テトラブチルアンモニウム tert−ブチル (3S)−3−[({[(2S,5R)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]ピロリジン−1−カルボキシレートを得た(定量的)。MS m/z 449[M−BuN]
上記テトラブチルアンモニウム塩全量をトリフルオロ酢酸により脱保護し、オクタデシルシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製後、標題化合物170.7mgを得た(3工程収率26%)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 1.71-1.92 (m, 2H), 1.95-2.18 (m, 3H), 2.21-2.30 (m, 1H), 3.07 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 3.24 (br.d., J = 12.2 Hz, 1H), 3.31-3.45 (m, 3H), 3.51 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 3.99 (br.d., J = 6.0 Hz, 1H), 4.10-4.14 (m, 1H), 4.72-4.77 (m, 1H); MS m/z 349 [M-H]-.
【0139】
参考例16
(2S,5R)−N−(アゼチジン−3−イルメトキシ)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−12)
工程1
tert−ブチル 3−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}アゼチジン−1−カルボキシレート (IV−12)
参考例7と同様の手法にて、(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボン酸(553mg、2.00mmol)と、tert−ブチル 3−((アミノオキシ)メチル)アゼチジン−1−カルボキシレート(564mg)より、標題化合物699.7mgを得た(収率76%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.43 (s, 9H), 1.54-1.70 (m, 1H), 1.87-2.06 (m, 2H), 2.27-2.35 (m, 1H), 2.75 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 2.80-2.90 (m, 1H), 3.01 (br.d., J = 11.6 Hz, 1H), 3.32 (br.s., 1H), 3.68-3.76 (m, 2H), 3.94 (br.d., J = 7.6 Hz, 1H), 4.00-4.15 (m, 4H), 4.90 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 5.05 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 7.35-7.44 (m, 5H), 9.08 (br s, 1H); MS m/z 461 [M+H]+.
【0140】
工程2
tert−ブチル 3−{[({[(2S,5R)−6−ヒドロキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}アゼチジン−1−カルボキシレート (V−12)
参考例3と同様の手法にて、上記工程1の化合物(642mg、1.39mmol)より、標題化合物を得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.43 (s, 9H), 1.74-1.85 (m, 1H), 1.86-1.97 (m, 1H), 2.04-2.13 (m, 1H), 2.16-2.24 (m, 1H), 2.84-2.94 (m, 1H), 3.05 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.13 (br.d., J = 11.6 Hz, 1H), 3.68-3.82 (m, 3H), 3.83 (br.d., J = 6.8 Hz, 1H), 3.97-4.06 (m, 4H); MS m/z 371 [M+H]+.
【0141】
工程3
(2S,5R)−N−(アゼチジン−3−イルメトキシ)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−12)
参考例3と同様の手法にて、上記工程2の化合物全量より、テトラブチルアンモニウム tert−ブチル 3−{[({[(2S,5R)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}アゼチジン−1−カルボキシレートを得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.01 (t, J = 7.2 Hz, 12H), 1.37-1.51 (m, 8H), 1.46 (s, 9H), 1.54-1.75 (m, 9H), 1.82-1.97 (m, 1H), 2.13-2.25 (m, 1H), 2.29-2.40 (m, 1H), 2.77-2.95 (m, 2H), 3.24-3.40 (m, 9H), 3.64-4.16 (m, 7H), 4.36 (br.s., 1H), 9.16 (br.s., 1H); MS m/z 449 [M-Bu4N]-.
上記テトラブチルアンモニウム塩全量をトリフルオロ酢酸により脱保護し、オクタデシルシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製後、標題化合物164.7mgを得た(3工程収率34%)。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 1.65-1.89 (m, 2H), 1.92-2.06 (m, 2H), 3.06 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 3.10-3.22 (m, 2H), 3.90-4.00 (m, 5H), 4.07-4.14 (m, 3H); MS m/z 351 [M+H]+.
【0142】
参考例17
(2S,5R)−N−ベンジル−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (10)
工程1
tert−ブチル (2S,5R)−2−(ベンジルカルバモイル)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート (8)
(2S,5R)−N−ベンジル−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−2−カルボキサミド(808mg、2.38mmol)をメタノール(8mL)に溶解し、氷冷にてトリエチルアミン(288mg)とジ−tert−ブチルジカーボネート(571mg)を加え、室温で40分撹拌した。反応液を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)に付し、標題化合物1.04gを得た(収率99%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ1.41 (s, 9H), 1.50-1.72 (m, 2H), 1.75-1.98 (m, 2H), 2.94 (br.d., J = 14.0 Hz, 1H), 3.16 (br.s., 1H), 4.09-4.26 (m, 1H), 4.16-4.55 (m, 3H), 4.65-4.78 (m, 3H), 5.41 (br.s., 1H), 7.20-7.41 (m, 10H); MS m/z 440 [M+H]+.
【0143】
工程2
tert−ブチル (2S,5R)−2−(ベンジルカルバモイル)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート、またはtert−ブチル (2S,5R)−2−(ベンジルカルバモイル)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル (2S,5R)−2−(ベンジルカルバモイル)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(559mg、1.27mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(329mg)を加えて氷冷した。上記混合物に氷冷下トリホスゲン(226mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0144】
工程3
トリクロロメチル ((3R,6S)−6−(ベンジルカルバモイル)ピペリジン−3−イル)(ベンジルオキシ)カルバメート、または((3R,6S)−6−(ベンジルカルバモイル)ピペリジン−3−イル)(ベンジルオキシ)カルバミン酸クロリド
次いでメタンスルホン酸(0.83mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0145】
工程4
(2S,5R)−N−ベンジル−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.4g/11.5mL)に滴下し0.5時間撹拌、酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣中の固体をヘキサン/酢酸エチル=1/1で洗浄し、標題化合物331mgを得た(収率71%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ1.54-1.67 (m, 1H), 1.88-2.08 (m, 2H), 2.36-2.48 (m, 1H), 2.67 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 2.97 (br.d., J = 11.4 Hz, 1H), 3.28 (m, 1H), 3.96 (d, J = 7.3 Hz), 1H), 4.38-4.55 (m, 2H), 4.90 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.05 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 6.95 (br.s., 1H), 7.20-7.47 (m, 10H); MS m/z 366 [M+H]+.
【0146】
参考例18
2,5−ジオキソピロリジン−1−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート (III−57)
【化36】
【0147】
(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボン酸(201mg、0.758mmol)を脱水ジクロロメタン(3.6mL)に溶解し、N−メチルモルホリン(162mg)を加えて、0℃に冷却した。混合物にクロロ蟻酸イソブチル(198.8mg)を加え、10分間攪拌した後、1−ヒドロキシピロリジン−2,5−ジオン(167mg)を加えてさらに0.5時間攪拌した。反応混合物を水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/2)に付し、無色固体の標題化合物を161mg得た(収率57%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ1.70-1.77 (m, 1H), 2.04-2.27 (m, 3H), 2.80-2.90 (m, 4H), 3.09-3.19 (m, 2H), 3.35 (br.s., 1H), 4.48 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 4.92 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 5.07 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 7.35-7.45 (m, 5H); MS m/z 374 [M+H]+.
【0148】
参考例19
(1R,2S,6R,7S)−3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート (III−58)
【化37】
【0149】
(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボン酸(529mg、1.918mmol)を脱水テトラヒドロフラン(5.5mL)に溶解し、−20℃に冷却した。混合物にN−メチルモルホリン(445mg)クロロ蟻酸イソブチル(300mg)を加え、15分間攪拌した後、(1R,2S,6R,7S)−4−ヒドロキシ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−3,5−ジオン(394mg)を加えて0.5時間、さらに室温で0.5時間攪拌した。反応混合物をクロロホルム(50mL)で希釈し、1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をクロロホルム(4mL)に溶解し、ヘキサン(4mL)を加えて5分間撹拌、さらにヘキサン(4mL)を加えて1.5時間撹拌熟成した。析出した固体をろ取、クロロホルム/ヘキサン(2/3)の混液で洗浄、減圧乾燥し、無色結晶性粉末の標題化合物678mgを得た(収率81%)。
HPLC:COSMOSIL 5C18 MS-II 4.6X150mm, 35℃, 0.02M TFA/CH3CN=50/50, 1.0ml/min, UV210nm, RT 7.1min; 鏡像異性体過剰率99.9%ee以上: CHIRALPAK AD-H、4.6x150mm、40℃, Hexane/EtOH=1/1、UV210nm、1mL/min、RT 37.3min (cf. enantiomer 16.5min); Mp 196°C; [α]26D+12.686° (c 0.885, CHCl3); 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.52 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 1.70 (m, 1H), 1.78 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 2.01-2.26 (m, 3H), 3.04-3.17 (m, 2H), 3.32 (m, 3H), 3.45 (br.s., 2H), 4.41 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 4.91 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.06 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 6.19 (br.s., 2H), 7.33-7.46 (m, 5H); MS m/z 438 [M+H]+.
【0150】
参考例20
(3aR,7aS)−2−ヒドロキシ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
【化38】
【0151】
硫酸ヒドロキシルアミン(24.975g、0.152mol)を水(100mL)に溶解し、(3aR,7aS)−3a,4,7,7a−テトラヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン(45.228g)を加えた。混合物に25%水酸化ナトリウム水溶液(50g)を15分かけて少しずつ加え、90℃で2時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、析出した結晶を吸引ろ取、30分脱液した。湿結晶を50℃で2日間真空乾燥して標題化合物42.87gを得た(収率87%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.20-2.31 (m, 2H), 2.56-2.65 (m, 2H), 3.08-3.14 (m, 2H), 5.91 (dt, J = 0.9, 2.7 Hz, 2H); MS m/z 166 [M-H]-.
【0152】
参考例21
(3aR,7aS)−1,3−ジオキソ−3a、4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート (III−59)
【化39】
【0153】
(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボン酸(1.831g、5mmol)を脱水テトラヒドロフラン(15mL)に溶解し、−20℃に冷却した。混合物にクロロ蟻酸イソブチル(751mg)、トリエチルアミン(1.111g)を加え、15分間攪拌した後、(3aR,7aS)−2−ヒドロキシ−3a、4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(参考例20、919mg)を加えて0.5時間、さらに室温で0.5時間攪拌した。反応混合物をクロロホルム(150mL)で希釈し、1M 塩酸(60mL)、飽和重曹水(60mL)、飽和食塩水(60mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をクロロホルム(4mL)に溶解し、ヘキサン(4mL)を加えて30分間撹拌、さらにヘキサン(2mL)を加えて30分間撹拌熟成した。析出した固体をろ取、クロロホルム/ヘキサン(2/3)の混液で洗浄、減圧乾燥し、無色結晶性粉末の標題化合物1.419gを得た(収率67%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.67-1.77 (m, 1H), 2.08 (d, J = 14.2 Hz, 1H), 2.14-2.26 (m, 2H), 2.30 (d, J = 13.8 Hz, 2H), 2.55-2.66 (m, 2H), 3.10-3.24 (m, 4H), 3.34 (bs, 1H), 4.45 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 4.91 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 5.06 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.97 (bs, 2H), 7.34-7.45 (m, 5H); MS m/z 426 [M+H]+.
【0154】
参考例22
(3aR,7aS)−2−ヒドロキシヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
【化40】
【0155】
硫酸ヒドロキシルアミン(24.975g、0.152mol)を水(75mL)に溶解し、(3aR,7aS)−ヘキサヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン(48.000g)を加えた。混合物に25%水酸化ナトリウム水溶液(50g)を15分かけて少しずつ加え、90℃で1時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、クロロホルム50mLで2回抽出、無水硫酸ナトリウムで乾燥濾過した。ろ液を減圧濃縮し、残渣をクロロホルムに溶解、不溶物をろ過して溶媒を減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルを加えて解し、溶媒を減圧濃縮、さらに2日間真空乾燥して無色固体の標題化合物49.35gを得た(収率94%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.45 (dt, J = 3.0, 5.9 Hz, 4H), 1.71-1.90 (m, 4H), 2.84-2.92 (m, 2H), 6.01 (br s, 1H); MS m/z 168 [M-H]-.
【0156】
参考例23
(3aR,7aS)−1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート (III−60)
【化41】
【0157】
(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボン酸(1.831g、5mmol)を脱水テトラヒドロフラン(15mL)に溶解し、−20℃に冷却した。混合物にクロロ蟻酸イソブチル(751mg)、トリエチルアミン(1.111g)を加え、15分間攪拌した後、(3aR,7aS)−2−ヒドロキシヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(参考例22、919mg)を加えて0.5時間、さらに室温で0.5時間攪拌した。反応混合物をクロロホルム(150mL)で希釈し、1M 塩酸(60mL)、飽和重曹水(60mL)、飽和食塩水(60mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/酢酸エチル=6/1)に付し、無色固体の標題化合物1.294gを得た(収率61%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ1.50 (bs, 4H), 1.62 (bs, 1H), 1.68-1.84 (m, 1H), 1.91 (bs, 4H), 2.04-2.27 (m, 2H), 3.02 (bs, 2H), 3.15 (s, 2H), 3.35 (bs, 1H), 4.47 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 4.92 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 5.07 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.34-7.45 (m, 5H); MS m/z 428 [M+H]+.
【0158】
実施例1
1−tert−ブチル 2−メチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
【化42】
【0159】
メチル (2S,5R)−5−(ベンジルオキシアミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート, 二塩酸塩(参考例1、6.64g、19.7mmol)とメタノール(66.4mL)の混合物を氷冷し、トリエチルアミン(5.57mL)を加え溶解させた。混合物にジ−tert−ブチルジカーボネート(4.80g)を加え、室温で2.5時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)に付し、標題化合物7.68gを得た(定量的)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ1.46 (s, 9H), 1.48-1.73 (m, 2H), 1.89-2.01 (m, 2H), 3.00-3.24 (m, 2H), 3.73(s, 3H), 4.14-4.23 (m, 1H), 4.65-4.79 (m, 2H), 4.90 (br.s., 0.5H), 5.46 (br.s., 1H), 7.27-7.38 (m, 5H); MS m/z 365 [M+H]+.
【0160】
実施例2
1−tert−ブチル 2−エチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
【化43】
【0161】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、383mg、1.09mmol)を脱水アセトニトリル(7.0mL)に溶解し、ヨウ化エチル(1.7g)とジイソプロピルエチルアミン(212mg)を加え、室温で一夜撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、10%クエン酸水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)に付し、標題化合物339mgを得た(収率82%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.27 (m, 3H), 1.46 (m, 9H), 1.49-1.75 (m, 2H), 1.84-2.03 (m, 2H), 2.97-3.30 (m, 3H), 4.11-4.27 (m, 2H), 4.61-4.82 (m, 2H), 4.86 (br.s., 0.5H), 5.47 (br.s., 1H), 7.24-7.40 (m, 5H); MS m/z 379 [M+H]+.
【0162】
実施例3
2−アリル 1−tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
【化44】

(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、1.2g、3.42mmol)を脱水アセトニトリル(18mL)に溶解し、臭化アリル(496.5mg)を加え氷冷した。混合物にジイソプロピルエチルアミン(0.586g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液を酢酸エチル(100mL)で希釈し、8%クエン酸(100mL)、飽和重曹水、(100mL),飽和食塩水(100mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、標題化合物1.14gを得た(収率85%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.47 (s, 9H), 1.55-1.76 (m, 2H), 1.90-2.03 (m, 2H), 3.04-3.28 (m, 2H), 4.14 (m,1H), 4.61-4.69 (br.s., 2H), 4.74 (m, 2H), 5.26 (d, J= 10.5 Hz, 1H), 5.35 (dd, J= 17.2, 1.4 Hz, 1H), 5.49 (br.s., 1H), 5.92 (m, 1H), 7.29-7.41 (m, 5H); MS m/z 391 [M+H]+.
【0163】
実施例4
2−ベンジル 1−tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
【化45】
【0164】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、578mg、1.65mmol)を脱水アセトニトリル(8mL)に溶解し、臭化ベンジル(423mg)、ジイソプロピルエチルアミン(256mg)加え、室温で終夜撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=8/1)に付し、標題化合物572mgを得た(収率79%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.37-1.55(m, 10H), 1.64-1.73 (m, 1H), 1.91-2.03 (m, 2H), 3.04-3.26 (m, 2H), 4.17-4.25(br.s., 1H), 4.68-4.80(m, 2H), 4.97(br.s., 1H), 5.14-5.26 (m, 2H), 5.48(br.s., 1H), 7.28-7.40(m, 10H); MS m/z 441 [M+H]+.
【0165】
実施例5
1−tert−ブチル 2−シアノメチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
【化46】
【0166】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、350mg、1mmol)を脱水アセトニトリル(7.0mL)に溶解し、塩化アセトニトリル(755mg)とジイソプロピルエチルアミン(193mg)を加え、室温で一夜撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、10%クエン酸水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、標題化合物384mgを得た(収率99%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.46 (s, 9H), 1.50-1.75 (m, 2H), 1.87-2.06 (m, 2H), 3.08-3.28 (m, 2H), 4.15 (m, 1H), 4.63-4.85 (m, 4H), 4.95 (br.s., 0.5H), 5.43 (br.s., 1H), 7.26-7.38 (m, 5H); MS m/z 390 [M+H]+.
【0167】
実施例6
1−tert−ブチル 2−(4−クロロフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
【化47】
【0168】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、700mg、2.0mmol)を脱水ジクロロメタン(7mL)に溶解し、4−クロロフェノール(308mg)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(459mg)、4−ジメチルアミノピリジン(122mg)を順次加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)に付し、標題化合物727mgを得た(収率79%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ1.47 (s, 9H), 1.53-1.82 (m, 3H), 2.09 (m, 1H), 3.12-3.32 (m, 2H), 4.20 (m, 1H) , 4.68- 4.81 (m, 2H), 5.09 (br.s., 0.5H), 5.49 (br.s., 1H), 7.03 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.28-7.41 (m, 7H); MS m/z 461 [M+H]+.
【0169】
実施例7
1−tert−ブチル 2−(2,4,6−トリクロロフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
【化48】
【0170】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、700mg、2.0mmol)を脱水ジクロロメタン(7mL)に溶解し、2,4,6−トリクロロフェノール(473mg)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(459mg)、4−ジメチルアミノピリジン(122mg)を順次加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)に付し、標題化合物926mgを得た(収率88%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ1.47 (br.s., 9H), 1.65-1.91 (m, 2H), 2.08-2.28 (m, 2H), 3.13-3.37 (m, 2H), 4.17-4.41 (m, 1H), 4.65- 4.82 (m, 2H), 5.14 (br.s., 1H), 5.31 (br.s., 0.5H), 5.50 (br.s., 0.5H), 7.22-7.45 (m, 7H); MS m/z 529 [M+H]+.
【0171】
実施例8
1−tert−ブチル 2−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
【化49】
【0172】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、435mg、1.24mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェノール(274mg)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(285mg)、4−ジメチルアミノピリジン(76mg)を順次加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=8/1)に付し、標題化合物461mgを得た(収率71%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.47 (br.s., 9H), 1.57-1.72 (m, 1H), 1.77-1.88 (m, 1H), 2.01-2.26 (m, 2H), 3.06-3.39 (m, 2H), 4.17-4.34 (m, 1H), 4.66- 4.82 (m, 2H), 5.06 (br.s., 1H), 5.27 (br.s., 0.5H), 7.25-7.39 (m, 5H); MS m/z 517 [M+H]+.
【0173】
実施例9
1−tert−ブチル 2−(4−ニトロフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
【化50】
【0174】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、1.40g、4.0mmol)を脱水ジクロロメタン(15mL)に溶解し、4−ニトロフェノール(667mg)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(920mg)、4−ジメチルアミノピリジン(244mg)を順次加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)に付し、標題化合物1.52gを得た(収率80%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.49 (s, 9H), 1.58-1.82 (m, 2H), 2.04-2.21 (m, 2H), 3.20-3.35 (m, 2H), 4.18 (m, 1H) , 4.67-4.82 (m, 2H), 5.07 (br.s., 1H), 6.90 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.29-7.39 (m, 5H), 8.15 (d, J = 7.9 Hz, 2H); MS m/z 416 [M+H]+.
【0175】
実施例10
1−tert−ブチル 2−(4−シアノフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
【化51】
【0176】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、565mg、1.61mmol)を脱水ジクロロメタン(6mL)に溶解し、4−シアノフェノール(230mg)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(370mg)、4−ジメチルアミノピリジン(98mg)を順次加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)に付し、標題化合物464mgを得た(収率64%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ1.47 (br s, 9H), 1.58-1.86 (m, 2H), 2.00-2.22 (m, 2H), 3.11-3.35 (m, 2H), 3.92 (s, 3H), 4.12-4.33 (m, 1H) , 4.67- 4.83 (m, 2H), 5.11 (br.s., 1H), 7.16 (d, J = 8.1Hz, 2H), 7.26-7.41 (m, 5H), 8.07 (br.d., J = 8.1Hz, 2H); MS m/z 452 [M+H]+.
【0177】
実施例11
1−tert−ブチル 2−(4−カルバモイルフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
【化52】
【0178】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、1.54g、4.40mmol)を脱水ジクロロメタン(20mL)に溶解し、氷冷した。4−ヒドロキシベンズアミド(742mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(1.01g)、4−ジメチルアミノピリジン(273mg)を順次加え、室温で45分間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1−0/10)に付し、標題化合物1.45gを得た(収率70%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.48 (s, 9H), 1.60-1.83 (m, 2H), 2.05-2.20 (m, 2H), 3.10-3.35 (m, 1H), 4.10-4.35 (m, 1H), 4.72 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.77 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.93 (br.s., 0.5H), 5.10 (br.s., 0.5H), 5.50 (br.s., 1H), 5.55-6.25 (m, 2H), 7.18 (m, 2H), 7.29-7.39 (m, 5H), 7.85 (m, 2H); MS m/z 470 [M+H]+.
【0179】
実施例12
1−tert−ブチル 2−(4−メトキシカルボニルフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
【化53】
【0180】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、720mg、2.05mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、4−メトキシカルボニルフェノール(375mg)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(473mg)、4−ジメチルアミノピリジン(125mg)を順次加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)に付し、標題化合物834mgを得た(収率84%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.47 (br.s., 9H), 1.58-1.86 (m, 2H), 2.00-2.22 (m, 2H), 3.11-3.35 (m, 2H), 3.92 (s, 3H), 4.12-4.33 (m, 1H) , 4.67- 4.83 (m, 2H), 5.11 (br.s., 1H), 7.16 (d, J = 8.1Hz, 2H), 7.26-7.41 (m, 5H), 8.07 (br.d., J = 8.1Hz, 2H); MS m/z 485 [M+H]+.
【0181】
実施例13
1−tert−ブチル 2−(4−メチルスルホニルフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
【化54】
【0182】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、898mg、2.56mmol)を脱水ジクロロメタン(16mL)に溶解し、4−メチルスルホニルフェノール(530mg)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(590mg)、4−ジメチルアミノピリジン(157mg)を順次加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)に付し、標題化合物839mgを得た(収率65%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.48 (br.s., 9H), 1.60-1.84 (m, 2H), 2.02-2.24 (m, 2H), 3.06 (s, 3H), 3.18-3.38 (m, 2H), 4.07-4.24 (m, 1H), 4.66- 4.84 (m, 2H), 5.08 (br.s., 1H), 7.25-7.42 (m, 7H), 7.99 (m, 2H); MS m/z 505 [M+H]+.
【0183】
実施例14
1−tert−ブチル 2−(4−スルファモイルフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
【化55】
【0184】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、746mg、2.13mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、4−ヒドロキシベンゼンスルホンアミド(442mg)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(490mg)、4−ジメチルアミノピリジン(130mg)を順次加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)に付し、標題化合物375mgを得た(収率35%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.47 (s, 9H), 1.54-1.84 (m, 2H), 1.97-2.22 (m, 2H), 3.08-3.36 (m, 2H), 4.11-4.23 (m, 1H), 4.66-4.81 (m, 2H), 4.94 (m, 1H), 5.47 (br.s., 1H), 7.19-7.45 (m, 7H), 7.95 (br.d., J = 8.1 Hz, 2H); MS m/z 506 [M+H]+.
【0185】
実施例15
1−tert−ブチル 2−(キノリン−8−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
【化56】
【0186】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、700mg、2.0mmol)を脱水ジクロロメタン(7mL)に溶解し、8−キノリノール(348mg)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(459mg)、4−ジメチルアミノピリジン(122mg)を順次加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)に付し、標題化合物655mgを得た(収率69%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.36-1.57 (m, 9H), 1.79-1.93 (m, 1H), 2.04-2.48 (m, 3H), 3.25-3.66 (m, 2H), 4.17-4.35 (m, 1H), 4.71- 4.85 (m, 2H), 5.20 (br.s., 0.5H), 5.35 (br.s., 0.5H), 5.58 (br.s., 1H), 7.26-7.57 (m, 8H), 7.72 (br.d., J = 8.2 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.34 (m, 1H); MS m/z 478 [M+H]+.
【0187】
実施例16
1−tert−ブチル 2−(5−クロロキノリン−8−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
【化57】
【0188】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、824mg、2.35mmol)を脱水ジクロロメタン(7mL)に溶解し、5−クロロキノリン−8−オール(507mg)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(541mg)、4−ジメチルアミノピリジン(144mg)を順次加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)に付し、標題化合物841mgを得た(収率70%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.39-1.61 (m, 9H), 1.80-1.92 (m, 1H), 2.01-2.43 (m, 3H), 3.24-3.64 (m, 2H), 4.16-4.35 (m, 1H), 4.69- 4.84 (m, 2H), 5.18 (br.s., 0.5H), 5.34 (br.s., 0.5H), 5.57 (br.s., 1H), 7.24-7.45 (m, 6H), 7.52 (br.s., 1H), 7.60 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.54 (br.d., J = 7.6 Hz, 1H), 8.87 (br.d., J = 3.7 Hz, 1H); MS m/z 512 [M+H]+.
【0189】
実施例17
1−tert−ブチル 2−(ピリジン−2−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
【化58】
【0190】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、813mg、2.32mmol)を脱水ジクロロメタン(16mL)に溶解し、氷冷した。1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(494mg)、2−ヒドロキシピリジン(239mg)、4−ジメチルアミノピリジン(142mg)を順次加え、室温で1時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1−1/1)に付し、標題化合物586mgを得た(収率59%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.48 (s, 9H), 1.70-1.85 (m, 2H), 2.08-2.21 (m, 2H), 3.16-3.38 (m, 2H), 4.09-4.34 (m, 1H), 4.72 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.77 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.98 (br.s., 0.5H), 5.16 (br.s., 0.5H), 5.50 (br.s., 1H), 7.20-7.40 (m, 7H), 7.80 (m, 1H), 8.41 (m, 1H); MS m/z 428 [M+H]+.
【0191】
実施例18
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−(((ジエチルアミノ)オキシ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【化59】
【0192】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、848mg、2.42mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、85%N−ヒドロキシジエチルアミン水溶液(0.84mL)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(557mg)、4−ジメチルアミノピリジン(148mg)を順次加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)に付し、標題化合物350mgを得た(収率33%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.27 (m, 3H), 1.46 (m, 9H), 1.49-1.75 (m, 2H), 1.84-2.03 (m, 2H), 2.97-3.30 (m, 3H), 4.11-4.27 (m, 2H), 4.61-4.82 (m, 2H), 4.86 (br.s., 0.5H), 5.47 (br.s., 1H), 7.24-7.40 (m, 5H); MS m/z 422 [M+H]+.
【0193】
実施例19
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−((((1−フェニルエチリデン)アミノ)オキシ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【化60】
【0194】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、2.54g、7.26mmol)を脱水ジクロロメタン(25mL)に溶解し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(1.67g)とジイソプロピルエチルアミン(1.22g)を順次加えた。混合物にアセトフェノンオキシム(1.47g)を加え、室温で2.5時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、標題化合物1.434gを得た(収率42%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.42-1.53 (s, 9H), 1.61-1.81(m, 2H),2.05(m, 2H),2.37(s, 3H), 3.11-3.38 (m, 2H), 4.19-4.37(m, 1H), 4.64-4.83(m, 2H), 5.51 (br.s., 1H), 7.25-7.51 (m, 10H); MS m/z 468 [M+H]+.
【0195】
実施例20
1−tert−ブチル 2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
【化61】
【0196】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、1.40g、4.0mmol)を脱水ジクロロメタン(15mL)に溶解し、2−ヒドロキシ−1H−イソインド−ル−1,3(2H)−ジオン(782mg)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(920mg)、4−ジメチルアミノピリジン(244mg)を順次加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)に付し、標題化合物1.71gを得た(収率86%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.39-1.57 (m, 9H), 1.72-1.88 (m, 2H), 2.09-2.25 (m, 2H), 3.13-3.26 (m, 1H), 3.34 (br.s., 1H), 4.18-4.30 (m, 1H), 4.69-4.80 (m, 2H), 5.11 (br.s., 0.5H), 5.41 (br.s., 0.5H), 5.49 (br.s., 1H), 7.24-7.40 (m, 5H), 7.76-7.83 (m, 2H), 7.85-7.93(m, 2H); MS m/z 496 [M+H]+.
【0197】
実施例21
2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル) 1−tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、またはtert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−[(3−オキシド−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)カルボニル]ピペリジン−1−カルボキシレート
【化62】
【0198】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、401mg、1.14mmol)を脱水ジクロロメタン(4mL)に溶解し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(210mg)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(263mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)に付し、標題化合物を混合物として333mgを得た(収率62%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.35-1.64 (m, 9H), 1.69-1.92 (m, 2H), 2.08-2.38 (m, 2H), 3.18-3.48 (m, 2H), 4.05-4.16 (m, 1H), 4.67-4.83 (m, 2H), 5.25 (dd, J = 5.7&3.9 Hz, 1H), 7.25-7.47 (m, 7H), 7.55 (m, 1H), 8.08 (m, 1H); MS m/z 468 [M+H]+.
【0199】
実施例22
1−tert−ブチル 2−(4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン−3(4H)−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、またはtert-ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−[(3−オキシド−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン−1(4H)−イル)カルボニル]ピペリジン−1−カルボキシレート
【化63】
【0200】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、402mg、1.15mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、3−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアジン−4(3H)−オン(224mg)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(264mg)、4−ジメチルアミノピリジン(70mg)を順次加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)に付し、標題化合物を混合物として482mgを得た(収率85%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.37-1.60 (m, 9H), 1.75-1.94 (m, 2H), 2.11-2.33 (m, 2H), 3.20-3.43 (m, 2H), 4.20-4.34 (m, 1H), 4.66-4.82 (m, 2H), 5.19 (br.s., 1H), 5.48 (br.s, 1H), 7.25-7.44 (m, 5H), 7.85 (m, 1H), 8.02 (m, 1H), 8.24 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.36 (d, J = 8.1 Hz, 1H); MS m/z 496 [M+H]+.
【0201】
実施例23
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−((ドデシルチオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【化64】
【0202】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、1.2g、3.42mmol)をAr雰囲気下にて脱水ジクロロメタン(12mL)に溶解し、−78℃にてクロロギ酸イソブチル(490mg)を滴下した後に、同温度にてジイソプロピルエチルアミン(464mg)を加えた。30分撹拌した後に1−ドデカンチオール(830mg)を1分間かけてゆっくりと滴下した後、室温で2時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(100mL)で希釈し、8%クエン酸(100mL)、飽和重曹水(100mL)、飽和食塩水(100mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)に付し、油状の標題化合物104mgを得た(収率6%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.82-0.97(m, 5 H), 1.14-1.40(m, 12H), 1.41-1.67 (m, 17H), 1.79-2.15 (m, 2H), 2.88 (m, 2H), 3.13 (m, 2H), 3.88(m,1H), 4.27 (m, 1H), 4.61-4.81(m, 2H), 5.41(br.s., 1H), 7.28-7.41 (m, 5H), MS m/z 535 [M+H]+.
【0203】
実施例24
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−(((4−(tert−ブチル)フェニル)チオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【化65】
【0204】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、1.2g、3.42mmol)を脱水ジクロロメタン(18mL)に溶解し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(690mg)を加えた。混合物に4−tert−ブチルベンゼンチオール(0.522g)加え、室温で2.5時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(100mL)で希釈し、8%クエン酸(100mL)、飽和重曹水、(100mL)、飽和食塩水(100mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、標題化合物108.8mgを得た(収率6%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.27-1.36 (m, 18H), 1.67-1.77 (m, 2H), 1.87-2.18 (m, 2H), 3.11-3.32 (m, 2H), 4.26-4.46 (m, 1H), 4.67-4.83 (m, 2H), 5.45 (br.s., 1H), 7.25-7.51 (m, 9H); MS m/z 499 [M+H]+.
【0205】
実施例25
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−(((4−ニトロフェニル)チオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【化66】
【0206】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、1.2g、3.42mmol)を脱水ジクロロメタン(18mL)に溶解し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(983mg)を加えた。混合物に4−ニトロベンゼンチオール(0.707g)加え、室温で2.5時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(100mL)で希釈し、8%クエン酸(100mL)、飽和重曹水、(100mL)、飽和食塩水(100mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、標題化合物371mgを得た(収率22%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.55(s, 9H), 1.58 (m, 2H), 2.07 (m, 2H), 3.05-3.34 (m, 2H), 4.27-4.52 (m, 1H), 4.68-4.77 (m,1H), 4.77-4.85 (m, 1H), 5.43 (br.s., 1H), 7.31-7.42 (m, 5H), 7.62 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 8.28 (d, J = 8.8 Hz, 2H); MS m/z 488 [M+H]+.
【0207】
実施例26
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−(((ピリジン−2−イル)チオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【化67】
【0208】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、1.75g、5.0mmol)を脱水ジクロロメタン(18mL)に溶解し、氷冷下にて2,2’−ジスルファンジイルジピリジン(1.348g、6.0mmol)とトリフェニルホスフィン(1.622g、6.0mmol)を順に加えた。その後、室温で0.6時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/2)に付し、標題化合物2.03gを得た(収率91%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.61-1.71 (m, 2H), 1.91-2.13 (m, 2H), 3.08-3.33 (m, 2H), 4.27-4.45 (m, 1H), 4.68-4.79 (m, 2H), 5.41(br.s., 1H), 7.26-7.39 (m, 6H), 7.61 (m, 1H), 7.74 (td, J = 7.7&.8 Hz, 1H), 8.64 (br.s., 1 H); MS m/z 444 [M+H]+.
【0209】
実施例27
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−(((5−ニトロピリジン−2−イル)チオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【化68】
【0210】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、1.75g、5.0mmol)を脱水ジクロロメタン(18mL)に溶解し、氷冷下にて2,2’−ジスルファンジイルビス(5−ニトロピリジン)(1.94g)とトリフェニルホスフィン(1.622g)を順に加えた。その後、室温で1時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、標題化合物2.306gを得た(収率94%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.65 (m, 2H), 2.02(m, 2H), 3.07-3.28 (m, 2H), 4.272-4.51 (m, 1H), 4.67-4.80 (m, 2H), 5.17 (br.s., 1H), 7.26-7.41 (m, 5H), 7.93 (m, 1H), 8.50 (dd, J = 8.7&2.7 Hz, 1H), 9.40 (br.s., 1H); MS m/z 489 [M+H]+.
【0211】
実施例28
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−((2−チオキソ−1,3−チアゾリジン−3−イル)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【化69】
【0212】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、379mg、1.08mmol)を脱水ジクロロメタン(7mL)に溶解し、1,3−チアゾリジン−2−チオン(184mg)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(295mg)、4−ジメチルアミノピリジン(63mg)を順次加え、室温で4時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)に付し、標題化合物288mgを得た(収率59%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.44 (br s, 9H), 1.49-1.90 (m, 3H), 2.09-2.21 (m, 1H), 3.13-4.22 (m, 5H), 4.45-4.63 (m, 2H), 4.66-4.78 (m, 2H), 4.74 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 5.44 (br.s., 1H), 6.19 (br.s., 0.5H), 6.51 (br.s., 0.5H), 7.24-7.39 (m, 5H); MS m/z 452 [M+H]+.
【0213】
実施例29
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−((2−チオキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【化70】
【0214】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、755mg、2.15mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、1,3−オキサゾリジン−2−チオン(267mg)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(496mg)、4−ジメチルアミノピリジン(55mg)を順次加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)に付し、標題化合物334mgを得た(収率36%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.44 (br.s., 9H), 1.49-1.90 (m, 3H), 2.09-2.21 (m, 1H), 3.13-4.22 (m, 5H), 4.45-4.63 (m, 2H), 4.66-4.78 (m, 2H), 4.74 (d, J = 11.5 Hz, 1H) 5.44 (br.s., 1H), 6.19 (br.s., 0.5H), 6.51 (br.s., 0.5H), 7.24-7.39 (m, 5H); MS m/z 436 [M+H]+.
【0215】
実施例30
tert−ブチル 2−(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート (II−30)
【化71】
【0216】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、6.75g、19.26mmol)を脱水ジクロロメタン(80mL)に溶解し、1−ヒドロキシピロリジン−2,5−ジオン(6.65g)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(4.62g)、4−ジメチルアミノピリジン(1.2g)を順次加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、標題化合物5.61gを得た(収率71%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.42-1.54 (m, 9H), 1.70-1.77 (m, 2H), 2.09-2.21 (m, 2H), 2.84 (br.s., 4H), 3.13-3.26 (m, 1H), 3.29 (br.s., 1H), 4.18-4.27 (m, 1H), 4.67-4.78 (m, 2H), 5.06 (br.s., 0.5H), 5.35 (br.s., 0.5H), 5.46 (br.s., 1H), 7.28-7.39 (m, 5H); MS m/z 448 [M+H]+.
【0217】
実施例31
1−tert−ブチル 2−((1R,2S,6R,7S)−3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート (II−31)
【化72】
【0218】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、1.40g、4.0mmol)を脱水ジクロロメタン(15mL)に溶解し、(1R,2S,6R,7S)−4−ヒドロキシ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−3,5−ジオン(859mg)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(920mg)、4−ジメチルアミノピリジン(244mg)を順次加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチルで希釈し、氷冷10%クエン酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)に付し、無色結晶性粉末の標題化合物1.87gを得た(収率92%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ1.46 (s, 9H), 1.52 (m, 1H), 1.65-1.83 (m, 3H), 1.93-2.19 (m, 2H), 3.09-3.23 (m, 2H), 3.26 (m, 1H), 3.32 (br.s., 2H), 3.44 (br.s., 2H), 4.12-4.24 (m, 1H) , 4.68 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 4.74 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 4.99 (br.s., 0.5H), 5.28 (br.s., 0.5H), 5.44 (br.s., 1H), 6.20 (br.s., 2H), 7.24-7.40 (m, 5H); MS m/z 512 [M+H]+.
【0219】
実施例32
メチル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
【化73】
【0220】
工程1
1−tert−ブチル 2−メチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または1−tert−ブチル 2−メチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
1−tert−ブチル 2−メチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例1、364mg、1mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(260mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0221】
工程2
メチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、またはメチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(0.65mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0222】
工程3
メチル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.1g/9mL)に滴下し0.5時間撹拌した。混合物に酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、無色結晶性粉末の標題化合物215mgを得た(3工程通算収率74%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.26 (m, 1H), 1.63-1.73 (m, 1H), 1.99-2.15 (m, 2H), 2.90 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.07 (br.d., J = 12.0 Hz, 1H), 3.32 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 4.08-4.17 (m, 1H), 4.90 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.06 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.33-7.46 (m, 5H); MS m/z 291 [M+H]+.
【0223】
実施例33
エチル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
【化74】
【0224】
工程1
1−tert−ブチル 2−エチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または1−tert−ブチル 2−エチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
1−tert−ブチル 2−エチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例2、398mg、1.05mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(260mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0225】
工程2
エチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、またはエチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(0.65mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0226】
工程3
エチル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.1g/9mL)に滴下し0.5時間撹拌、酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/3)に付し、標題化合物271mgを得た(3工程通算収率85%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.30 (m, 3H), 1.55-1.76 (m, 1H), 1.97-2.17 (m, 3H), 2.93 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.06 (br.d., J = 12.0 Hz, 1H), 3.32 (m, 1H), 4.10 (m, 1H), 4.17-4.31(m, 2H), 4.90 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.06 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.31-7.47 (m, 5H); MS m/z 305 [M+H]+.
【0227】
実施例34
アリル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
【化75】
【0228】
工程1
2−アリル 1−tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または2−アリル 1−tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
2−アリル 1−tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例3、390mg、1.0mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(258mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え20分撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0229】
工程2
アリル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、またはアリル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(947mg)を加えて40分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0230】
工程3
アリル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を1M 炭酸水素カリウム水溶液(9mL)に滴下し終夜撹拌、反応溶媒を酢酸エチル(100mL)で希釈、0.1M 塩酸(100mL)、飽和重曹水(100mL)、飽和食塩水(100mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し油状物の標題化合物38.4mgを得た(3工程通算収率12%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ1.69 (m, 1H), 2.02-2.15 (m, 3H), 2.93 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.07 (m, 1H), 3.31 (m, 1H), 4.14 (dd, J = 6.5, 2.6 Hz, 1H), 4.67 (ddd, J = 5.9, 1.5, 1.2 Hz, 1H), 4.91 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 5.06 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 5.26 (m, 1H), 5.34 (m, 1H), 5.92 (m, 1H), 7.36-7.42 (m, 5H); MS m/z 317 [M+H]+.
【0231】
実施例35
ベンジル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
【化76】
【0232】
工程1
2−ベンジル 1−tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または2−ベンジル 1−tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
2−ベンジル 1−tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例4、451mg、1.02mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(260mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0233】
工程2
ベンジル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、またはベンジル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(0.65mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0234】
工程3
ベンジル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.1g/9mL)に滴下し0.5時間撹拌、反応溶媒を酢酸エチル(65mL)で希釈、1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/2)に付し標題化合物301mgを得た(3工程通算収率80%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ1.59-1.68 (m, 1H), 2.01-2.20 (m, 3H), 2.89 (d, J = 11.9 Hz, 2H), 3.05 (d, J = 11.9Hz, 2H), 3.30 (br.s., 1H), 4.16 (m, 1H), 4.92 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.07 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.24 (s, 2H), 7.32-7.46 (m, 10H); MS m/z 367 [M+H]+.
【0235】
実施例36
シアノメチル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
【化77】
【0236】
工程1
1−tert−ブチル 2−(シアノメチル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または1−tert−ブチル 2−(シアノメチル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
1−tert−ブチル 2−シアノメチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例5、403mg、1.03mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(260mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0237】
工程2
シアノメチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、またはシアノメチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(0.65mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0238】
工程3
シアノメチル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.1g/9mL)に滴下し0.5時間撹拌、酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/2)に付し、標題化合物228mgを得た(3工程通算収率70%)。
1H NMR (400 MHz,CDCl3) δ 1.53 (m, 1H), 1.63-1.75 (m, 1H), 2.03-2.23 (m, 2H), 2.86 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.07-3.14 (m, 1H), 3.34 (m, 1H), 4.21 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 4.80(m, 2H), 4.91 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.06 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.33-7.47 (m, 5H); MS m/z 316 [M+H]+.
【0239】
実施例37
4−クロロフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
【化78】
【0240】
工程1
1−tert−ブチル 2−(4−クロロフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または1−tert−ブチル 2−(4−クロロフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
1−tert−ブチル 2−(4−クロロフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例6、504mg、1.09mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(260mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0241】
工程2
4−クロロフェニル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、または4−クロロフェニル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(0.65mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0242】
工程3
4−クロロフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.1g/9mL)に滴下し0.5時間撹拌、酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)に付し、標題化合物207mgを得た(3工程通算収率49%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.67-1.80 (m, 1H), 2.06-2.28 (m, 3H), 3.05 (d, J = 11.9 Hz, 1H), 3.16 (dt, J = 11.9&3.1 Hz, 1H), 3.37 (m, 1H), 4.36 (dd, J = 7.2&1.9 Hz, 1H), 4.93 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.08 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.05 (m, 2H), 7.31-7.49 (m, 7H); MS m/z 387 [M+H]+.
【0243】
実施例38
2,4,6−トリクロロフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
【化79】
【0244】
工程1
1−tert−ブチル 2−(2,4,6−トリクロロフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または1−tert−ブチル 2−(2,4,6−トリクロロフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
1−tert−ブチル 2−(2,4,6−トリクロロフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例7、530mg、1.00mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(260mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0245】
工程2
2,4,6−トリクロロフェニル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、または2,4,6−トリクロロフェニル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(0.65mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0246】
工程3
2,4,6−トリクロロフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.1g/9mL)に滴下し0.5時間撹拌、酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1)に付し、標題化合物207mgを得た(3工程通算収率45%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.67-1.81 (m, 1H), 2.07-2.19 (m, 1H), 2.25-2.35 (m, 2H), 3.19 (m, 1H), 3.34 (m, 1H), 4.50 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.93 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.09 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.32-7.52 (m, 7H); MS m/z 455 [M+H]+
【0247】
実施例39
2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
【化80】
【0248】
工程1
1−tert−ブチル 2−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または1−tert−ブチル 2−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
1−tert−ブチル 2−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例8、524mg、1.00mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(260mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0249】
工程2
2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、または2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(0.65mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0250】
工程3
2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.1g/9mL)に滴下し0.5時間撹拌した。混合物に酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=6/1)に付し、標題化合物295mgを得た(3工程通算収率66%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.65-1.80 (m, 1H), 2.07-2.36 (m, 3H), 2.98 (d, J= 12.0 Hz, 1H), 3.19 (m, 1H), 3.37 (m, 1H), 4.50 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.93 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.09 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.32-7.49 (m, 5H); MS m/z 443 [M+H]+
【0251】
実施例40
4−ニトロフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
【化81】
【0252】
工程1
1−tert−ブチル 2−(4−ニトロフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または1−tert−ブチル 2−(4−ニトロフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
1−tert−ブチル 2−(4−ニトロフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例9、470mg、1mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(260mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0253】
工程2
4−ニトロフェニル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、または4−ニトロフェニル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(0.65mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0254】
工程3
4−ニトロフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.1g/9mL)に滴下し0.5時間撹拌、酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣中の固体を酢酸エチル/ヘキサン(1/1)で洗浄、乾燥して、標題化合物211mgを得た(3工程通算収率53%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.69-1.81 (m, 1H), 2.09-2.32 (m, 3H), 3.04 (d, J = 11.9 Hz, 1H), 3.18 (m, 1H), 3.39 (m, 1H), 4.41 (dd, J = 7.5&1.9 Hz, 1H), 4.94 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.09 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.28-7.34 (m, 2H), 7.35-7.53 (m, 5H), 8.25-8.38 (m, 2H); MS m/z 398 [M+H]+.
【0255】
実施例41
4−シアノフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
【化82】
【0256】
工程1
1−tert−ブチル 2−(4−シアノフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または1−tert−ブチル 2−(4−シアノフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
1−tert−ブチル 2−(4−シアノフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例10、460mg、1.02mmol)を脱水ジクロロメタン(6mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(260mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(170mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0257】
工程2
4−シアノフェニル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、または4−シアノフェニル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(0.65mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0258】
工程3
4−シアノフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.1g/9mL)に滴下し0.5時間撹拌、酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)に付し、標題化合物73mgを得た(3工程通算収率19%)。
1H NMR (400 MHz,CDCl3) δ 1.67-1.82 (m, 1H), 2.06-2.30 (m. 3H), 3.06 (m, 1H), 3.17 (m, 1H), 3.38 (m, 1H), 3.92 (m, 3H), 4.39 (dd, J = 7.2&2.0 Hz, 1H), 4.93 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.09 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.13-7.50 (m, 7H), 8.04-8.17 (m, 2H); MS m/z 378 [M+H]+.
【0259】
実施例42
4−カルバモイルフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
【化83】
【0260】
工程1
1−tert−ブチル 2−(4−カルバモイルフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または1−tert−ブチル 2−(4−カルバモイルフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
1−tert−ブチル 2−(4−カルバモイルフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例11、739mg、1.57mmol)を脱水ジクロロメタン(14mL)に溶解し、氷冷した。ジイソプロピルエチルアミン(407mg)、トリホスゲン(275mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0261】
工程2
4−カルバモイルフェニル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、または4−カルバモイルフェニル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(1.04mL)を加えて15分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0262】
工程3
4−カルバモイルフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.76g/18mL)に滴下し0.5時間撹拌後、酢酸エチル(70mL)を加えて分層後、有機層を10%クエン酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/2−0/10)に付し、標題化合物382mgを得た(3工程通算収率61%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.70-1.80 (m, 1H), 2.08-2.30 (m, 3H), 3.07 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.18-3.20 (m, 1H), 3.39 (m, 1H), 4.39 (dd, J = 7.1&2.2 Hz, 1H), 4.93 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.08 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.50-6.30 (m, 2H), 7.20 (m, 2H), 7.35-7.53 (m, 5H), 7.86 (m, 2H); MS m/z 396 [M+H]+.
【0263】
実施例43
4−メトキシカルボニルフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
【化84】
【0264】
工程1
1−tert−ブチル 2−(4−メトキシカルボニルフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または1−tert−ブチル 2−(4−メトキシカルボニルフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
1−tert−ブチル 2−(4−メトキシカルボニルフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例12、628mg、1.30mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(260mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0265】
工程2
4−メトキシカルボニルフェニル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、または4−メトキシカルボニルフェニル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(0.65mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0266】
工程3
4−メトキシカルボニルフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.1g/9mL)に滴下し0.5時間撹拌、酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣中の固体を酢酸エチル/ヘキサン(1/1)で洗浄、乾燥して、標題化合物180mgを得た(3工程通算収率34%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.67-1.82 (m, 1H), 2.06-2.30 (m. 3H), 3.06 (m, 1H), 3.17 (m, 1H), 3.38 (m, 1H), 3.92 (m, 3H), 4.39 (dd, J = 7.2&2.0 Hz, 1H), 4.93 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.09 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.13-7.50 (m, 7H), 8.04-8.17 (m, 2H); MS m/z 411 [M+H]+.
【0267】
実施例44
4−メチルスルホニルフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
【化85】
【0268】
工程1
1−tert−ブチル 2−(4−メチルスルホニルフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または1−tert−ブチル 2−(4−メチルスルホニルフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
1−tert−ブチル 2−(4−メチルスルホニルフェニル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例13、493mg、0.98mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(260mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0269】
工程2
4−メチルスルホニルフェニル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、または4−メチルスルホニルフェニル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(0.65mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0270】
工程3
4−メチルスルホニルフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を氷冷1M炭酸水素カリウム水溶液(1.1g/9mL)に滴下し0.5h撹拌、酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣中の固体をヘキサン/酢酸エチル(1/1)で洗浄、ろ取、乾燥して、標題化合物239mgを得た(3工程通算収率57%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.69-1.81 (m, 1H), 2.07-2.34 (m. 3H), 2.99-3.11 (m, 4H), 3.13-3.23 (m, 1H), 3.39 (m, 1H), 4.41 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 4.94 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.09 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.29-7.58 (m, 7H), 7.94-8.11 (m, 2H); MS m/z 431 [M+H]+.
【0271】
実施例45
キノリン−8−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
【化86】
【0272】
工程1
1−tert−ブチル 2−(キノリン−8−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または1−tert−ブチル 2−(キノリン−8−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
1−tert−ブチル 2−(キノリン−8−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例15、488mg、1.02mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(260mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0273】
工程2
キノリン−8−イル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、またはキノリン−8−イル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(0.65mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0274】
工程3
キノリン−8−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.1g/9mL)に滴下し0.5時間撹拌、酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、標題化合物265mgを得た(3工程通算収率64%)。
1H NMR (400 MHz,CDCl3) δ 1.87-2.02 (m, 1H), 2.07-2.21 (m, 1H), 2.24-2.39 (m, 1H), 2.45 (dd, J = 15.3&6.8 Hz, 1H), 3.20 (br d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.44 (br.s., 1H), 3.83 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 4.58 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.96 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 5.11 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 7.29-7.57 (m, 8H), 7.72 (d, J = 7.2Hz, 1H), 8.16 (m, 1H), 8.80 (m, 1H); MS m/z 404 [M+H]+
【0275】
実施例46
5−クロロキノリン−8−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
【化87】
【0276】
工程1
1−tert−ブチル 2−(5−クロロキノリン−8−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または1−tert−ブチル 2−(5−クロロキノリン−8−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
1−tert−ブチル 2−(5−クロロキノリン−8−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例16、586mg、1.14mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(260mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0277】
工程2
5−クロロキノリン−8−イル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、または5−クロロキノリン−8−イル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(0.65mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0278】
工程3
5−クロロキノリン−8−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.1g/9mL)に滴下し0.5時間撹拌、酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣の固体を少量の酢酸エチルで洗浄して、標題化合物178mgを得た(3工程通算収率36%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.84-1.99 (m, 1H), 2.09-2.21 (m, 1H), 2.24-2.48 (m, 2H), 3.20 (m, 1H), 3.42 (br.s., 1H), 3.75 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 4.57 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.96 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.33-7.58 (m, 7H), 7.62 (d, J = 8.2Hz, 1H), 8.57 (dd, J = 8.6&1.6 Hz, 1H) 8.86 (dd, J = 4.2&1.6 Hz, 1H); MS m/z 438 [M+H]+
【0279】
実施例47
ジエチルアミノ (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
【化88】
【0280】
工程1
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)−2−(((ジエチルアミノ)オキシ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート、またはtert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)−2−(((ジエチルアミノ)オキシ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−(((ジエチルアミノ)オキシ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例18、424mg、1.00mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(260mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0281】
工程2
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)−2−(((ジエチルアミノ)オキシ)カルボニル)ピペリジン、または(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)−2−(((ジエチルアミノ)オキシ)カルボニル)ピペリジン、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(0.65mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0282】
工程3
ジエチルアミノ (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.1g/9mL)に滴下し0.5時間撹拌、酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)に付し、標題化合物203mgを得た(3工程通算収率58%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.05-1.18 (m, 6H), 1.64-1.80 (m, 1H), 1.97-2.19 (m, 3H), 2.88-2.99 (m, 4H), 3.04 (s, 2H), 3.30 (br.s., 1H), 4.13(m, 1H), 4.90 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.05 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.29-7.48 (m, 5H); MS m/z 348 [M+H]+.
【0283】
実施例48
(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−2−((((1−フェニルエチリデン)アミノ)オキシ)カルボニル)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン
【化89】
【0284】
工程1
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)−2−((((1−フェニルエチリデン)アミノ)オキシ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート、またはtert−ブチル(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)−2−((((1−フェニルエチリデン)アミノ)オキシ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−((((1−フェニルエチリデン)アミノ)オキシ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例19、1.434g、3.067mmol)を脱水ジクロロメタン(32mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(792mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(518mg)を加え15分撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0285】
工程2
トリクロロメチル ベンジルオキシ((3R,6S)−6−((((1−フェニルエチリデン)アミノ)オキシ)カルボニル)ピペリジン−3−イル)カーバメート、または(ベンジルオキシ)((3R,6S)−6−((((1−フェニルエチリデン)アミノ)オキシ)カルボニル)ピペリジン−3−イル)カルバミン酸クロリド、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(2.95g)を加えて30分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0286】
工程3
(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−2−((((1−フェニルエチリデン)アミノ)オキシ)カルボニル)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(33mL)に滴下し1時間撹拌、反応溶媒を酢酸エチル(100mL)で希釈、0.1M 塩酸(100mL)、飽和重曹水(100mL)、飽和食塩水(100mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、標題化合物66mgを得た(3工程通算収率6%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.81 (m, 1H), 2.03-2.22 (m, 2H), 2.38 (m, 1H), 2.41(s., 3H),3.09(m, 1H),3.16(m, 1H),3.25 (br.s., 1H), 4.33 (m, 1H), 4.93 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.08 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 7.32-7.49 (m, 8 H), 7.75(m, 2H); MS m/z 394 [M+H]+.
【0287】
実施例49
1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
【化90】
【0288】
工程1
1−tert−ブチル 2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または1−tert−ブチル 2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
1−tert−ブチル 2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例20、495mg、1mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(260mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0289】
工程2
1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、または1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(0.65mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0290】
工程3
1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.1g/9mL)に滴下し0.5時間撹拌、酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、標題化合物374mgを得た(3工程通算収率89%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.75-1.79 (m, 1H), 2.09-2.29 (m, 3H), 3.20 (m, 2H), 3.38 (br. s., 1H), 4.54 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 5.00 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.08 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.34-7.46 (m, 5H), 7.77-7.85(m, 2H), 7.85-7.93(m, 2H); MS m/z 422 [M+H]+.
【0291】
実施例50
S−ドデシル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボチオエート
【化91】
【0292】
工程1
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)−2−((ドデシルチオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート、またはtert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)−2−((ドデシルチオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−((ドデシルチオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例23、104mg、0.194mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(50.2mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(33mg)を加え40分撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0293】
工程2
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)−2−((ドデシルチオ)カルボニル)ピペリジン、または(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)−2−((ドデシルチオ)カルボニル)ピペリジン、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(186mg)を加えて20分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0294】
工程3
S−ドデシル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボチオエート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(2mL)に滴下し0.7時間撹拌、反応溶媒を酢酸エチル(100mL)で希釈、0.1M 塩酸(100mL)、飽和重曹水(100mL)、飽和食塩水(100mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、油状の標題化合物33.4mgを得た(3工程通算収率37%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.82-0.97 (m, 5H), 1.21-1.33 (m, 15H), 1.50-1.62 (m, 4H), 2.00 (m, 2H), 2.21 (m, 1H),2.79 (d, J = 11.9 Hz, 1H),2.88 (m, 2H), 3.07 (d, J = 11.9 Hz, 1H), 3.29 (br.s., 1H), 4.06 (m, 1H), 4.91 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 5.05 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.33-7.44 (m, 5H); MS m/z 461 [M+H]+.
【0295】
実施例51
S−(4−tert−ブチルフェニル) (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボチオエート
【化92】
【0296】
工程1
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)−2−(((4−tert−ブチルフェニル)チオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート、またはtert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)−2−(((4−tert−ブチルフェニル)チオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−(((4−tert−ブチルフェニル)チオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例24、194mg、0.389mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(100mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(65.8mg)を加え45分撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0297】
工程2
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)−2−(((4−tert−ブチルフェニル)チオ)カルボニル)ピペリジン、または(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)−2−(((4−(tert−ブチル)フェニル)チオ)カルボニル)ピペリジン、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(373mg)を加えて30分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0298】
工程3
S−(4−tert−ブチルフェニル) (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボチオエート
上記工程2の混合物を1M 炭酸水素カリウム水溶液(4.2mL)に滴下し1時間撹拌、反応溶媒を酢酸エチル(100mL)で希釈、0.1M 塩酸(100mL)、飽和重曹水(100mL)、飽和食塩水(100mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣中の固体をヘキサン/酢酸エチル(3/1、8mL)、ヘキサン(2x8mL)で洗浄、真空乾燥し、標題化合物68mgを得た(3工程通算収率41%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.32 (s, 9H), 1.54 (m, 1H), 2.01 (m, 2H), 2.18-2.28 (m, 1H), 2.90 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.17 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.32 (br.s., 1H), 4.21 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 4.93 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 5.07 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 7.31-7.46 (m, 9H); MS m/z 425 [M+H]+.
【0299】
実施例52
S−(4−ニトロフェニル) (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボチオエート
【化93】
【0300】
工程1
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)−2−(((4−ニトロフェニル)チオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート、またはtert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)−2−(((4−ニトロフェニル)チオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−(((4−ニトロフェニル)チオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例25、371mg、0.76mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(196mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(128mg)を加え20分撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0301】
工程2
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)−2−(((4−ニトロフェニル)チオ)カルボニル)ピペリジン、または(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)−2−(((4−ニトロフェニル)チオ)カルボニル)ピペリジン、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(730mg)を加えて25分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0302】
工程3
S−(4−ニトロフェニル) (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボチオエート
上記工程2の混合物を1M 炭酸水素カリウム水溶液(8mL)に滴下し2時間撹拌、反応溶媒を酢酸エチル(100mL)で希釈、0.1M 塩酸(100mL)、飽和重曹水(100mL)、飽和食塩水(100mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、残渣中の固体をヘキサン/酢酸エチル(5/1、2x6mL)で洗浄、真空乾燥し、黄色結晶性粉末の標題化合物87.3mgを得た(3工程通算収率28%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.58 (m, 1H), 2.07 (m, 2H), 2.19 -2.34 (m, 1H), 2.87 (d, J = 11.9 Hz, 1H), 3.23 (d, J = 11.9 Hz, 1H), 3.36-3.48(br.s., 1H), 4.25 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 4.95 (d, J=11.4 Hz, 1H), 5.09 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 7.37-7.49 (m, 5H), 7.65 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 8.24 (d, J = 8.8 Hz, 2H); MS m/z 414 [M+H]+.
【0303】
実施例53
S−(ピリジン−2−イル) (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボチオエート
【化94】
【0304】
工程1
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)−2−(((ピリジン−2−イル)チオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート、またはtert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)−2−(((ピリジン−2−イル)チオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−(((ピリジン−2−イル)チオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例26、886mg、2.0mmol)を脱水ジクロロメタン(16mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(516mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(338mg)を加え15分撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0305】
工程2
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)−2−(((ピリジン−2−イル)チオ)カルボニル)ピペリジン、または(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)−2−(((ピリジン−2−イル)チオ)カルボニル)ピペリジン、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(1922mg)を加えて30分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0306】
工程3
S−(ピリジン−2−イル) (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボチオエート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(16mL)に滴下し1時間撹拌、反応溶媒を酢酸エチル(100mL)で希釈、0.1M 塩酸(100mL)、飽和重曹水(100mL)、飽和食塩水(100mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、標題化合物84mgを得た(3工程通算収率11%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.56 (m, 1H), 2.02 (m, 2 H), 2.18-2.28 (m, 1H), 2.94 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.20 (m, 1H), 3.34 (br.s., 1H), 4.21 (m, 1H), 4.92 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 5.07 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 7.30-7.46 (m, 6H), 7.50 (m, 1H), 7.56 (td, J = 7.9&0.9 Hz, 1H), 8.66 (m, 1H); MS m/z 370 [M+H]+.
【0307】
実施例54
S−(5−ニトロピリジン−2−イル) (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボチオエート
【化95】
【0308】
工程1
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)−2−(((5−ニトロピリジン−2−イル)チオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート、またはtert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)−2−(((5−ニトロピリジン−2−イル)チオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−(((5−ニトロピリジン−2−イル)チオ)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例27、2.31g、4.72mmol)を脱水ジクロロメタン(32mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(1.22g)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(803mg)を加え15分撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0309】
工程2
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)−2−(((5−ニトロピリジン−2−イル)チオ)カルボニル)ピペリジン、または(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)−2−(((5−ニトロピリジン−2−イル)チオ)カルボニル)ピペリジン、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(4.53g)を加えて30分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0310】
工程3
S−(5−ニトロピリジン−2−イル) (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボチオエート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(52mL)に滴下し1時間撹拌、反応溶媒を酢酸エチル(300mL)で希釈、0.1M 塩酸(300mL)、飽和重曹水(300mL)、飽和食塩水(300mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、標題化合物34.8mgを得た(3工程通算収率2%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.50 -1.69 (m, 1H), 2.00 -2.12 (m, 2H), 2.19-2.31 (m, 1H), 2.87 (d, J = 11.9 Hz, 1H), 3.22 (d, J = 11.9 Hz, 1H), 3.36 -3.40 (m, 1H), 4.27 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 4.93 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 5.07 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.36 -7.47 (m, 5H), 7.86 (dd, J = 8.7, 0.6 Hz, 1H), 8.50 (dd, J = 8.6&2.8 Hz, 1H), 9.41 (dd, J = 2.7&0.6 Hz, 1H); MS m/z 415 [M+H]+.
【0311】
実施例55
(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−2−[(2−チオキソ−1,3−チアゾリジン−3−イル)カルボニル]−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン
【化96】
【0312】
工程1
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)−2−((2−チオキソ−1,3−チアゾリジン−3−イル)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート、またはtert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)−2−((2−チオキソ−1,3−チアゾリジン−3−イル)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−((2−チオキソ−1,3−チアゾリジン−3−イル)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例28、444mg、0.98mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(260mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0313】
工程2
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)−2−((2−チオキソ−1,3−チアゾリジン−3−イル)カルボニル)ピペリジン、または(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)−2−((2−チオキソ−1,3−チアゾリジン−3−イル)カルボニル)ピペリジン、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(0.65mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0314】
工程3
(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−2−[(2−チオキソ−1,3−チアゾリジン−3−イル)カルボニル]−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.1g/9mL)に滴下し0.5時間撹拌、酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、標題化合物167mgを得た(3工程通算収率45%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.72-1.88 (m, 1H), 2.00-2.18 (m, 3H), 3.19-3.41 (m, 5H), 4.56 (ddd, J = 11.7&7.4&5.4 Hz, 1H), 4.70 (ddd, J = 11.7&9.1&7.4 Hz, 1H), 4.90 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.03 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.30 (m, 1H), 7.31-7.49 (m, 5H); MS m/z 378 [M+H]+.
【0315】
実施例56
(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−2−[(2−チオキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)カルボニル]−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン
【化97】
【0316】
工程1
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)−2−((2−チオキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート、またはtert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)−2−((2−チオキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−2−((2−チオキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)カルボニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例29、330mg、0.76mmol)を脱水ジクロロメタン(6mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(196mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(135mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0317】
工程2
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)−2−((2−チオキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)カルボニル)ピペリジン、または(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)−2−((2−チオキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)カルボニル)ピペリジン、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(0.50mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0318】
工程3
(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−2−[(2−チオキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)カルボニル]−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(0.83g/7mL)に滴下し0.5時間撹拌、酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、標題化合物116mgを得た(3工程通算収率42%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.72-1.88 (m, 1H), 2.00-2.18 (m, 3H), 3.19-3.41 (m, 5H), 4.56 (ddd, J = 11.7&7.4&5.4 Hz, 1H), 4.70 (ddd, J= 11.7&9.1&7.4 Hz, 1H), 4.90 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.03 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.30 (m, 1H), 7.31-7.49 (m, 5H); MS m/z 362 [M+H]+.
【0319】
実施例57a
2,5−ジオキソピロリジン−1−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート (III−57)
【化98】
【0320】
工程1
1−tert−ブチル 2−(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または1−tert−ブチル 2−(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
tert−ブチル 2−(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例30、447mg、1mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(259mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え1.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0321】
工程2
2,5−ジオキソピロリジン−1−イル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、または2,5−ジオキソピロリジン−1−イル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(961mg)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0322】
工程3
2,5−ジオキソピロリジン−1−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物にジイソプロピルエチルアミン(1.43g)を滴下し0.5時間撹拌、反応溶媒を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(65mL)で希釈、1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣中の固体をヘキサン/酢酸エチル(1/1、2mL)、ヘキサン/酢酸エチル(2/1、2mL)、ヘキサン(2mL)で順次洗浄、真空乾燥し、無色結晶性粉末の標題化合物274mgを得た(3工程通算収率73%)。本化合物の機器データは参考例18のものと一致した。
【0323】
実施例57b
2,5−ジオキソピロリジン−1−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート (III−57) 連続合成1
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、354mg、1mmol)を脱水アセトニトリル(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(194mg)と4−ジメチルアミノピリジン(12mg)を加え氷冷した。混合物にビス(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)カーボネート(384mg)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチル(65mL)で希釈し、10%クエン酸(20mL)で洗浄後、飽和重曹水(20mL)で15分間撹拌した。有機層を分層し、飽和食塩水(20mL)で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去して残渣436mgを得た(工程収率98%)。本残渣全量を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(259mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え1時間撹拌し、次いでメタンスルホン酸(961mg)を加えて5分間撹拌した。混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.1g/9mL)に滴下し0.5時間撹拌、酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣中の固体をヘキサン/酢酸エチル(1/1、2mL)、ヘキサン/酢酸エチル(2/1、2mL)、ヘキサン(2mL)で順次洗浄し、結晶の標題化合物260mgを得た(通算収率58%)。本化合物の機器データは参考例18のものと一致した。
【0324】
実施例57c
2,5−ジオキソピロリジン−1−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート (III−57) 連続合成2
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、700mg、2mmol)を脱水テトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、−20℃に冷却した。混合物にクロロギ酸イソブチル(300mg)とトリエチルアミン(444mg)を順次滴下し15分間撹拌した。反応液に1−ヒドロキシピロリジン−2,5−ジオン(253mg)を加え30分間撹拌し、室温でさらに30分間撹拌した。反応液を酢酸エチル(35mL)で希釈し、10%クエン酸(10mL)、飽和重曹水(10mL)、飽和食塩水(10mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、溶媒を減圧留去して残渣985mgを得た。本残渣全量を脱水クロロホルム(10mL)に溶解し、トリエチルアミン(303mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(237mg)を加え30分間撹拌し、メタノール(0.1mL)を加えて30分間撹拌した。次いでメタンスルホン酸(1.3mL)のジクロロメタン(4.0mL)溶液を滴下しさらに30分間撹拌した。混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(2.4g/20mL)に滴下し30分間撹拌、クロロホルム(10mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(10mL)、飽和重曹水(10mL)、飽和食塩水(10mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣に接種し、固体にヘキサン/酢酸エチル(1/2、3mL)を加え撹拌し、濾過、ヘキサン/酢酸エチル(1/1、3mL)、ヘキサン(3mL)で順次洗浄し、結晶の標題化合物556mgを得た(通算収率75%)。本化合物の機器データは参考例18のものと一致した。
【0325】
実施例58a
(1R,2S,6R,7S)−3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート (III−58)
【化99】
【0326】
工程1
1−tert−ブチル 2−((1R,2S,6R,7S)−3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または1−tert−ブチル 2−((1R,2S,6R,7S)−3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
1−tert−ブチル 2−((1R,2S,6R,7S)−3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例31、512mg、1mmol)を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(260mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(169mg)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した(MS m/z 575 [M+H])。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0327】
工程2
(1R,2S,6R,7S)−3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、または(1R,2S,6R,7S)−3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタンスルホン酸(0.65mL)を加えて5分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0328】
工程3
(1R,2S,6R,7S)−3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(1.1g/9mL)に滴下し0.5時間撹拌、酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣中の固体を酢酸エチル/ヘキサン(1:2)で洗浄、乾燥して、無色結晶性粉末の標題化合物346mgを得た(3工程通算収率79%)。本化合物の機器データは参考例19のものと一致した。
【0329】
実施例58b
(1R,2S,6R,7S)−3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート (III−58) 連続合成1
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、368mg、1.05mmol)を脱水ジクロロメタン(4mL)に溶解し、(1R,2S,6R,7S)−4−ヒドロキシ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−3,5−ジオン(207mg)を加え氷冷した。混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(221mg)、4−ジメチルアミノピリジン(13mg)を順次加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した残渣を酢酸エチル(30mL)で希釈し、氷冷10%クエン酸(10mL)、飽和重曹水(10mL)、飽和食塩水(10mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。溶媒を減圧留去して得られた残渣541mg全量を脱水ジクロロメタン(8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(155mg)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(119mg)を加え0.5時間撹拌し、次いでメタンスルホン酸(0.52mL)を加えて5分間撹拌した。混合物を氷冷1M炭酸水素カリウム水溶液(801mg/9mL)に滴下し0.5時間撹拌、酢酸エチル(65mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。溶媒を減圧濃縮した残渣中の固体をヘキサン/酢酸エチル(1/3)で洗浄、ろ取乾燥して、標題化合物346mgを得た(通算収率75%)。本化合物の機器データは参考例19のものと一致した。
【0330】
実施例58c
(1R,2S,6R,7S)−3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート (III−58) 連続合成2
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、14.0g、41.09mmol)を脱水テトラヒドロフラン(200mL)に溶解し、−20℃付近に冷却した。混合物にクロロギ酸イソブチル(6.11g)、次いでトリエチルアミン(8.86g)を滴下し同温で15分間撹拌した。次に反応液に(1R,2S,6R,7S)−4−ヒドロキシ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−3,5−ジオン(7.87g)を加え同温で30分間、さらに室温で30分間撹拌した。反応液を酢酸エチル(700mL)で希釈し、氷冷10%クエン酸(200mL)、飽和重曹水(200mL)、飽和食塩水(200mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。溶媒を減圧留去し再度酢酸エチルにて置換濃縮して得られた残渣25.1g(正味収率92%)全量を脱水クロロホルム(180mL)に溶解し、トリエチルアミン(5.5g)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(4.29g)を加え30分間撹拌し、次いでメタノール(1mL)を加えて30分間撹拌した。反応液にメタンスルホン酸(23.5mL)のジクロロメタン(30mL)溶液を滴下し更に30分間撹拌した。混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(43.5g/200ml)に滴下し30分間撹拌、クロロホルム(100ml)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(200mL)、飽和重曹水(200mL)、飽和食塩水(200mL)で順次洗浄した。各水層はクロロホルム(100mL)で順次逆抽出した。有機層を併せて無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。溶媒を減圧濃縮して得られた残渣をクロロホルム(70mL)に溶解しヘキサン(100mL)を加えて30分間撹拌晶析、更にヘキサン(100mL)を加えて1時間撹拌熟成した。結晶をろ取乾燥して、標題化合物15.4gを得た(含量100%、通算収率88%)。本化合物の機器データは参考例19のものと一致した。本品の安定性を評価したところ、冷蔵で1ヶ月間安定に推移した。
【0331】
実施例59
1−tert−ブチル 2−((3aR,7aS)−1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート (II−32)
【化100】
【0332】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、3.504g、10mmol)を脱水テトラヒドロフラン(50mL)に溶解し、−20℃付近に冷却した。混合物にクロロギ酸イソブチル(1.51g)、次いでトリエチルアミン(2.17g)を滴下し同温で15分間撹拌した。次に反応液に(3aR,7aS)−2−ヒドロキシ−3a、4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(参考例20、1.84g)を加え同温で30分間、さらに室温で30分間撹拌した。反応液を酢酸エチル(200mL)で希釈し、氷冷10%クエン酸(60mL)、飽和重曹水(60mL)、飽和食塩水(60mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。ろ液を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)に付し、無色泡状固体の標題化合物を4.689g得た(収率94%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ1.47 (bs, 9H), 1.59-1.75 (m, 2H), 2.04-2.32 (m, 2H), 2.16-2.35 (m, 2H), 2.61 (d, J=15.2 Hz, 2H), 3.14-3.24 (m, 4H), 4.15-4.22 (m, 1H), 4.71 (q, J=11.6 Hz, 2H), 5.03 (bs, 1H), 5.97 (bs, 2H), 7.26-7.38 (m, 5H); MS m/z 500 [M+H]+.
【0333】
実施例60a
(3aR,7aS)−1,3−ジオキソ−3a、4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート (III−59)
【化101】
【0334】
工程1
1−tert−ブチル 2−((3aR,7aS)−1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または1−tert−ブチル 2−((3aR,7aS)−1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
1−tert−ブチル 2−((3aR,7aS)−1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例59、4.689g、9.386mmol)を脱水クロロホルム(50mL)に溶解し、トリエチルアミン(1.40g)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(1.09g)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0335】
工程2
(3aR,7aS)−1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、または(3aR,7aS)−1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタノール(0.255mL)を加え30分間撹拌した後、メタンスルホン酸(8.89g)を加えて30分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0336】
工程3
(3aR,7aS)−1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(11.1g/100mL)に滴下し0.5時間撹拌、クロロホルム(30mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(70mL)、飽和重曹水(70mL)、飽和食塩水(70mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣をクロロホルム(16mL)に溶解しヘキサン(24mL)を加えて15分間撹拌、さらにヘキサン(8mL)を加えて15分間撹拌熟成した。析出した固体をろ取、クロロホルム/ヘキサン(2/3)の混液で洗浄、減圧乾燥し、無色結晶性粉末の標題化合物3.51gを得た(3工程通算収率88%)。本化合物の機器データは参考例21のものと一致した。
【0337】
実施例60b
(3aR,7aS)−1,3−ジオキソ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート (III−59) 連続合成
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、3.504g、10mmol)を脱水テトラヒドロフラン(50mL)に溶解し、−20℃付近に冷却した。混合物にクロロギ酸イソブチル(1.157g)、次いでトリエチルアミン(2.17g)を滴下し同温で15分間撹拌した。次に反応液に(3aR,7aS)−2−ヒドロキシ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(参考例20、1.84g)を加え同温で30分間、さらに室温で30分間撹拌した。反応液を酢酸エチル(200mL)で希釈し、氷冷10%クエン酸(60mL)、飽和重曹水(60mL)、飽和食塩水(60mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。ろ液を減圧濃縮して得られた残渣5.21g(定量的)全量を脱水クロロホルム(50mL)に溶解し、トリエチルアミン(1.5g)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(1.157g)を加え30分間撹拌し、次いでメタノール(0.27mL)を加えて30分間撹拌した。反応液にメタンスルホン酸(9.47g)のジクロロメタン(8mL)溶液を滴下し更に30分間撹拌した。混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(11.84g/100ml)に滴下し30分間撹拌、クロロホルム(30ml)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(70mL)、飽和重曹水(70mL)、飽和食塩水(70mL)で順次洗浄した。各水層はクロロホルム(33mL)で順次逆抽出した。有機層を併せて無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。溶媒を減圧濃縮して得られた残渣全量をクロロホルム(16mL)に溶解しヘキサン(29mL)を加えて15分間撹拌、更にヘキサン(5mL)を加えて、15分間撹拌熟成した。析出した固体を洗浄、ろ取乾燥して、標題化合物3.37gを得た(通算収率79%)。本化合物の機器データは参考例21のものと一致した。
【0338】
実施例61
1−tert−ブチル 2−((3aR,7aS)−1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート (II−33)
【化102】
【0339】
(2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸(参考例4、3.504g、10mmol)を脱水テトラヒドロフラン(50mL)に溶解し、−20℃付近に冷却した。混合物にクロロギ酸イソブチル(1.51g)、次いでトリエチルアミン(2.17g)を滴下し同温で15分間撹拌した。次に反応液に(3aR,7aS)−2−ヒドロキシヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(参考例22、1.86g)を加え同温で30分間、さらに室温で30分間撹拌した。反応液を酢酸エチル(200mL)で希釈し、氷冷10%クエン酸(60mL)、飽和重曹水(60mL)、飽和食塩水(60mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。ろ液を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)に付し、無色泡状固体の標題化合物4.521g得た(収率90%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.35-1.58 (m, 13H), 1.62 (bs, 1H), 1.76 (bs, 2H), 1.90 (bs, 4H), 1.95-2.15 (m, 2H), 3.00 (bs, 2H), 3.15-3.30 (m, 2H), 4.16-4.25 (m, 1H), 4.72 (q, J = 11.6 Hz, 2H), 5.30-5.53 (m, 1H), 7.26-7.38 (m, 5H); MS m/z 502 [M+H]+.
【0340】
実施例62
(3aR,7aS)−1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート (III−60)
【化103】

工程1
1−tert−ブチル 2−((3aR,7aS)−1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート、または1−tert−ブチル 2−((3aR,7aS)−1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート
1−tert−ブチル 2−((3aR,7aS)−1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル) (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)アミノ)ピペリジン−1,2−ジカルボキシレート(実施例61、4.521g、9.01mmol)を脱水クロロホルム(50mL)に溶解し、トリエチルアミン(1.350g)を加えて氷冷した。混合物にトリホスゲン(1.043g)を加え0.5時間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0341】
工程2
(3aR,7aS)−1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)((トリクロロメトキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、または(3aR,7aS)−1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル (2S,5R)−5−((ベンジルオキシ)(クロロカルボニル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキシレート、のメタンスルホン酸塩
上記工程1の混合物に氷冷下メタノール(0.245mL)を加え30分間撹拌した後、メタンスルホン酸(8.53g)を加えて30分間撹拌し、TLCにて標題化合物への収束を確認した。本化合物は精製単離することなく次工程に付した。
【0342】
工程3
(3aR,7aS)−1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート
上記工程2の混合物を氷冷1M 炭酸水素カリウム水溶液(10.668g/90mL)に滴下し0.5時間撹拌、クロロホルム(33mL)を加えて分層、有機層を1M 塩酸(70mL)、飽和重曹水(70mL)、飽和食塩水(70mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/酢酸エチル=6/1)に付し、無色固体の標題化合物3.106gを得た(3工程通算収率81%)。本化合物の機器データは参考例23のものと一致した。
【0343】
実施例63
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート (IV−1−1)
【化104】
【0344】
実施例63a
【化105】
【0345】
シアノメチル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例36、315.3mg、1.00mmol)を脱水ジクロロメタン(5.0mL)に溶解し、氷冷下にtert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(194mg)の脱水ジクロロメタン(2.0mL)溶液を加え、1時間撹拌した。トリエチルアミン(153μL)を加えて30分間撹拌した後、室温へと昇温して終夜撹拌した。反応液を酢酸エチル(65mL)で希釈、10%クエン酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=92/8〜0/100)に付して標題化合物45.1mgを得た(収率10%)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0346】
実施例63b
【化106】
【0347】
4−クロロフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例37、89.33mg、230.9μmol)を脱水ジクロロメタン(1.1mL)に溶解し、氷冷下にtert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(43.0mg)の脱水ジクロロメタン(443μL)溶液を加え、1時間撹拌した。トリエチルアミン(35.4μL)を加えて1時間間撹拌した後、室温へと昇温して終夜撹拌した。反応液を酢酸エチル(15.0mL)で希釈、10%クエン酸(4.6mL)、飽和重曹水(4.6mL)、飽和食塩水(4.6mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/2)に付して標題化合物28.1mgを得た(収率28%)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0348】
実施例63c
【化107】

2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例39、69.0mg、0.156mmol)を脱水ジクロロメタン(1.3mL)に溶解し、氷冷下にtert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(59.3mg)の脱水ジクロロメタン(0.4mL)溶液を加え、1時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(10mL)で希釈、0.25M 塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1−0/1)に付して標題化合物36.7mgを得た(収率54%)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0349】
実施例63d
【化108】
【0350】
4−ニトロフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例40、71.66mg、180.3μmol)を脱水ジクロロメタン(902μL)に溶解し、氷冷下にtert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(35.0mg)の脱水ジクロロメタン(361μL)溶液を加え、1時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(12mL)で希釈、10%クエン酸(3.6mL)、飽和重曹水(3.6mL)、飽和食塩水(3.6mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/2)に付して標題化合物29.5mgを得た(収率38%)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0351】
実施例63e
【化109】
【0352】
4−シアノフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例41、57mg、0.151mmol)を脱水ジクロロメタン(1.5mL)に溶解し、氷冷下にtert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(60.9mg)の脱水ジクロロメタン(0.4mL)溶液、トリエチルアミン(42.5μL)を加え、室温で2日間撹拌した。反応液を酢酸エチル(10mL)で希釈、0.25M 塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1−0/1)に付して標題化合物44.8mgを得た(収率68%)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0353】
実施例63f
【化110】
【0354】
4−カルバモイルフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例42、203mg、0.513mmol)を脱水ジクロロメタン(3mL)に溶解し、氷冷下にtert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(121mg)の脱水ジクロロメタン(1.5mL)溶液、トリエチルアミン(86μL)を加え、室温で4日間撹拌した。反応液を酢酸エチル(10mL)で希釈、0.25M 塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1−1/4)に付して標題化合物166mgを得た(収率75%)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0355】
実施例63g
【化111】
【0356】
4−メトキシカルボニルフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例43、55.7mg、0.136mmol)を脱水ジクロロメタン(1mL)に溶解し、氷冷下にtert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(48.8mg)の脱水ジクロロメタン(0.4mL)溶液、トリエチルアミン(28.7μL)を加え、室温で2日間撹拌した。反応液を酢酸エチル(10mL)で希釈、0.25M 塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1−0/1)に付して標題化合物38.7mgを得た(収率66%)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0357】
実施例63h
【化112】
【0358】
4−メチルスルホニルフェニル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例44、76.24mg、177.1μmol)を脱水ジクロロメタン(854μL)に溶解し、氷冷下にtert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(33.1mg)の脱水ジクロロメタン(341μL)溶液を加え、1時間撹拌した。さらにトリエチルアミン(27.2μL)を加えて1時間間撹拌した後、室温へと昇温して終夜撹拌した。反応液を酢酸エチル(12mL)で希釈、10%クエン酸(3.5mL)、飽和重曹水(3.5mL)、飽和食塩水(3.5mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/2)に付して標題化合物34.1mgを得た(収率44%)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0359】
実施例63i
【化113】
【0360】
キノリン−8−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例45、87.13mg、216.0μmol)を脱水ジクロロメタン(1.1mL)に溶解し、氷冷下にtert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(41.9mg)の脱水ジクロロメタン(432μL)溶液を加え、1時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(14mL)で希釈、10%クエン酸(4.3mL)、飽和重曹水(4.3mL)、飽和食塩水(4.3mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)に付して標題化合物28.6mgを得た(収率30%)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0361】
実施例63j
【化114】
【0362】
ジエチルアミノ (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例47、122mg、0.350mmol)を脱水ジクロロメタン(2.5mL)に溶解し、氷冷下にtert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(127mg)の脱水ジクロロメタン(0.5mL)溶液を加え、室温で4日間撹拌した。反応液を酢酸エチル(10mL)で希釈、0.25M 塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1−0/1)に付して標題化合物42.0mgを得た(収率28%)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0363】
実施例63k
【化115】

1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例49、100.6mg、239μmol)を脱水ジクロロメタン(1.2mL)に溶解し、氷冷下にtert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(46.3mg)の脱水ジクロロメタン(477μL)溶液を加え、1時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(16mL)で希釈、10%クエン酸(4.8mL)、飽和重曹水(4.8mL)、飽和食塩水(4.8mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/2)に付して標題化合物41.0mgを得た(収率40%)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0364】
実施例63l
【化116】
【0365】
S−(4−ニトロフェニル) (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボチオエート(実施例52、49.04mg、118.6μmol)を脱水ジクロロメタン(593μL)に溶解し、氷冷下にtert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(23.0mg)の脱水ジクロロメタン(237μL)溶液を加え、1時間撹拌した。トリエチルアミン(18.2μL)を加えて30分間撹拌した後、室温へと昇温して終夜撹拌した。反応液を酢酸エチル(7.7mL)で希釈、10%クエン酸(2.4mL)、飽和重曹水(2.4mL)、飽和食塩水(2.4mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/2)に付して標題化合物22.3mgを得た(収率43%)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0366】
実施例63m
【化117】
【0367】
S−(5−ニトロピリジン−2−イル) (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボチオエート(実施例54、55.1mg、0.133mmol)を脱水ジクロロメタン(1.0mL)に溶解し、氷冷下にtert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(32.5mg)の脱水ジクロロメタン(0.4mL)溶液を加え、1時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(10mL)で希釈、0.25M 塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1−0/1)に付し、標題化合物35.6mgを得た(収率62%)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0368】
実施例63n
【化118】
【0369】
(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−2−[(2−チオキソ−1,3−チアゾリジン−3−イル)カルボニル]−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(実施例55、67.94mg、180.0μmol)を脱水ジクロロメタン(900μL)に溶解し、氷冷下にtert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(34.9mg)の脱水ジクロロメタン(360μL)溶液を加え、1時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(12mL)で希釈、10%クエン酸(3.6mL)、飽和重曹水(3.6mL)、飽和食塩水(3.6mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)に付して標題化合物62.1mgを得た(収率79%)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0370】
実施例63o
【化119】
【0371】
(2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−2−[(2−チオキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)カルボニル]−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(実施例56、54.7mg、0.151mmol)を脱水ジクロロメタン(1.3mL)に溶解し、氷冷下にtert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(57.5mg)の脱水ジクロロメタン(0.4mL)溶液、トリエチルアミン(42.5μL)を加え、室温で19時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(10mL)で希釈、0.25M 塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1−0/1)に付して標題化合物47.4mgを得た(収率73%)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0372】
実施例63p
【化120】
【0373】
2,5−ジオキソピロリジン−1−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例57a〜c、373mg、1mmol)を脱水ジクロロメタン(5mL)に溶解し、氷冷下にtert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(194mg)の脱水ジクロロメタン(2mL、洗い込み1mL)溶液を加え、1時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(65mL)で希釈、10%クエン酸(20mL)、飽和重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮して標題化合物362mgを得た(収率83%)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0374】
実施例63q
【化121】
【0375】
(1R,2S,6R,7S)−3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例58a〜c、49.7g、113.6mmol)を脱水酢酸エチル(650mL)に懸濁し、室温でtert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(24.2g)の脱水酢酸エチル(134mL)溶液とトリエチルアミン(13.8g)を加え、2.5時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(0.8L)で希釈、氷冷0.25M 塩酸(1L)、飽和重曹水(1L)、水(1L)で順次洗浄、減圧濃縮して、標題化合物50.67gを得た(正味48.08g、収率98%、HPLC面積比99%以上、)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0376】
実施例63r
【化122】
【0377】
(3aR,7aS)−1,3−ジオキソ−3a、4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例60a〜b、425mg、1mmol)を脱水クロロホルム(5mL)に溶解し、氷冷下tert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(211mg)の脱水酢酸エチル溶液(1.41g)とトリエチルアミン(121mg)を加え、30分間撹拌した。反応液を酢酸エチル(75mL)で希釈、10%クエン酸水溶液(35mL)、飽和重曹水(35mL)、飽和食塩水(35mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/2)に付し標題化合物481mgを得た(定量的)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0378】
実施例63s
【化123】
【0379】
(3aR,7aS)−1,3−ジオキソヘキサヒドロ−1H−イソインドール−2(3H)−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例62、427mg、1mmol)を脱水クロロホルム(5mL)に溶解し、氷冷下tert−ブチル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(211mg)の脱水酢酸エチル溶液(1.41g)とトリエチルアミン(121mg)を加え、30分間撹拌した。反応液を酢酸エチル(75mL)で希釈、10%クエン酸水溶液(35mL)、飽和重曹水(35mL)、飽和食塩水(35mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/2)に付し標題化合物418mgを得た(収率96%)。このものの機器データは参考例3の工程1のものと一致した。
【0380】
実施例64
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ヒドロキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート (V−1)
【化124】
【0381】
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート(実施例63q、正味156.42g、360mmol)のメタノール溶液(2.4L)に、10%パラジウム炭素触媒(50%含水、15.64g)を加え、水素雰囲気下、1.5時間撹拌した。触媒をセライト濾過し、ろ液を450mLまで減圧濃縮後、アセトニトリル(1.5L)を加えて450mLまで濃縮し、混合物を氷冷して30分間撹拌した、析出結晶をろ取、アセトニトリルで洗浄、真空乾燥して標題化合物を118.26g得た(正味117.90g、収率95%)。このものの機器データは参考例3の工程2のものと一致した。
【0382】
実施例65
(2S,5R)−N−(2−アミノエトキシ)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミド (VI−1)
【化125】
【0383】
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ヒドロキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート(実施例64、537.61g、1.561mol)のアセトニトリル(7.8L)溶液に、2,6−ルチジン(512.08g)、三酸化イオウ−ピリジン錯体(810.3g)を加え、室温で終夜撹拌した。混合物をろ過して不溶物を除き、ろ液を2.5Lまで濃縮、酢酸エチル(15.1L)で希釈した。混合物を20%燐酸2水素ナトリウム水溶液(7.8L)で抽出し、得られた水層に酢酸エチル(15.1L)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム(567.87g)を加え、20分間撹拌した。有機層を分層し、無水硫酸マグネシウム(425g)にて乾燥、濾過後、減圧濃縮、ジクロロメタン(3.1L)で置換濃縮しテトラブチルアンモニウム tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメートを758g得た(正味586.27g、収率84%)。
【0384】
本テトラブチルアンモニウム塩719g(正味437.1g、0.656mol)のジクロロメタン(874mL)溶液を−20℃に冷却し、トリフルオロ酢酸(874mL)を15分間で滴下、0℃に昇温して1時間撹拌した。反応液を−20℃に冷却しジイソプロピルエーテル(3.25L)を滴下し、混合物を0℃に昇温して1時間撹拌した。沈殿をろ過、ジイソプロピルエーテルにて洗浄、真空乾燥して粗の標題化合物335.36gを得た(正味222.35g、収率99%)。
【0385】
粗の標題化合物(212.99g、正味133.33g)と氷冷した0.2M 燐酸緩衝液(pH6.5、4.8L)を交互に少しずつ混ぜてpH5.3の溶液を得た。本溶液を3.6Lまで減圧濃縮し、再度0.2M 燐酸緩衝液(pH6.5、910mL)にてpH5.5に調整した。本溶液をレジン精製(三菱化成、SP207、水〜10%IPA水)に付し、活性フラクションを集めて濃縮し、凍結乾燥後、標題化合物128.3gを得た(収率96%)。このものの機器データは参考例3の工程3のものと一致した。
【0386】
実施例66
ベンジル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}カーバメート (IV−1−2)
【化126】
【0387】
2,5−ジオキソピロリジン−1−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例57a〜c、201mg、0.538mmol)を脱水ジクロロメタン(4mL)に溶解し、氷冷下にベンジル 2−(アミノオキシ)エチルカーバメート(128mg)の脱水ジクロロメタン(0.5mL、洗い込み0.5mL)溶液を加え、1.5時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(30mL)で希釈、10%クエン酸(15mL)、飽和重曹水(15mL)、飽和食塩水(15mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、減圧濃縮して、標題化合物222mgを得た(収率88%)。このものの機器データは参考例5の工程3のものと一致した。
【0388】
実施例67
tert−ブチル {2−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]エチル}(メチル)カーバメート (IV−2)
【化127】
【0389】
(1R,2S,6R,7S)−3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例58a〜c、144mg、0.329mmol)を脱水ジクロロメタン(2.5mL)に溶解し、tert−ブチル (2−(アミノオキシ)エチル)(メチル)カーバメート(88.8mg)の脱水ジクロロメタン(0.5mL)溶液を加え、室温で18時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(10mL)で希釈、0.25M 塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧濃縮して、標題化合物132mgを得た(収率89%)。このものの機器データは参考例6の工程1のものと一致した。
【0390】
実施例68
tert−ブチル {3−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]プロピル}カーバメート (IV−7)
【化128】
【0391】
(1R,2S,6R,7S)−3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例58a〜c、148mg、0.339mmol)を脱水ジクロロメタン(2.5mL)に溶解し、tert−ブチル 3−(アミノオキシ)プロピルカーバメート(90.9mg)の脱水ジクロロメタン(0.5mL)溶液を加え、室温で18時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(10mL)で希釈、0.25M 塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧濃縮して、標題化合物134mgを得た(収率88%)。このものの機器データは参考例11の工程1のものと一致した。
【0392】
実施例69
tert−ブチル (2S)−2−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}アゼチジン−1−カルボキシレート (IV−8)
【化129】
【0393】
(1R,2S,6R,7S)−3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例58a〜c、145mg、0.331mmol)を脱水ジクロロメタン(2.5mL)に溶解し、(S)−tert−ブチル 2−((アミノオキシ)メチル)アゼチジン−1−カルボキシレート(93.2mg)の脱水ジクロロメタン(0.5mL)溶液を加え、室温で21時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(10mL)で希釈、0.25M 塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧濃縮して、標題化合物127mgを得た(収率83%)。このものの機器データは参考例12の工程1のものと一致した。
【0394】
実施例70
tert−ブチル (3S)−3−[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]ピロリジン−1−カルボキシレート (IV−11)
【化130】
【0395】
(1R,2S,6R,7S)−3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例58a〜c、145mg、0.332mmol)を脱水ジクロロメタン(2.5mL)に溶解し、(S)−tert−ブチル 3−(アミノオキシ)ピロリジン−1−カルボキシレート(91.6mg)の脱水ジクロロメタン(0.5mL)溶液を加え、室温で19時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(10mL)で希釈、0.25M 塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧濃縮して、標題化合物145mgを得た(収率95%)。このものの機器データは参考例15の工程1のものと一致した。
【0396】
実施例71
tert−ブチル 3−{[({[(2S,5R)−6−ベンジルオキシ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル]カルボニル}アミノ)オキシ]メチル}アゼチジン−1−カルボキシレート (IV−12)
【化131】
【0397】
(1R,2S,6R,7S)−3,5−ジオキソ−4−アザトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル (2S,5R)−6−(ベンジルオキシ)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキシレート(実施例58a〜c、140mg、0.320mmol)を脱水ジクロロメタン(2.5mL)に溶解し、tert−ブチル 3−((アミノオキシ)メチル)アゼチジン−1−カルボキシレート(91.5mg)の脱水ジクロロメタン(0.5mL)溶液を加え、室温で20時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(10mL)で希釈、0.25M 塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧濃縮して、標題化合物132mgを得た(収率90%)。このものの機器データは参考例16の工程1のものと一致した。