特許第6453231号(P6453231)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6453231ウレア誘導体、またはその薬理学的に許容される塩
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6453231
(24)【登録日】2018年12月21日
(45)【発行日】2019年1月16日
(54)【発明の名称】ウレア誘導体、またはその薬理学的に許容される塩
(51)【国際特許分類】
   C07D 207/22 20060101AFI20190107BHJP
   C07D 207/273 20060101ALI20190107BHJP
   C07D 405/04 20060101ALI20190107BHJP
   C07D 401/04 20060101ALI20190107BHJP
   C07D 409/04 20060101ALI20190107BHJP
   C07D 405/12 20060101ALI20190107BHJP
   C07D 417/12 20060101ALI20190107BHJP
   C07D 403/12 20060101ALI20190107BHJP
   C07D 401/12 20060101ALI20190107BHJP
   C07D 409/12 20060101ALI20190107BHJP
   C07D 413/12 20060101ALI20190107BHJP
   C07D 409/14 20060101ALI20190107BHJP
   C07D 209/54 20060101ALI20190107BHJP
   C07D 401/06 20060101ALI20190107BHJP
   C07D 413/06 20060101ALI20190107BHJP
   C07D 403/04 20060101ALI20190107BHJP
   C07D 405/14 20060101ALI20190107BHJP
   A61K 31/4015 20060101ALI20190107BHJP
   A61K 31/4025 20060101ALI20190107BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20190107BHJP
   A61K 31/427 20060101ALI20190107BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20190107BHJP
   A61K 31/497 20060101ALI20190107BHJP
   A61K 31/428 20060101ALI20190107BHJP
   A61K 31/423 20060101ALI20190107BHJP
   A61K 31/42 20060101ALI20190107BHJP
   A61K 31/404 20060101ALI20190107BHJP
   A61K 31/422 20060101ALI20190107BHJP
   A61K 31/403 20060101ALI20190107BHJP
   A61K 31/4245 20060101ALI20190107BHJP
   A61K 31/40 20060101ALI20190107BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 31/18 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 11/02 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 19/06 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 13/08 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 1/02 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20190107BHJP
   A61P 27/06 20060101ALI20190107BHJP
   C07K 16/28 20060101ALN20190107BHJP
【FI】
   C07D207/22CSP
   C07D207/273
   C07D405/04
   C07D401/04
   C07D409/04
   C07D405/12
   C07D417/12
   C07D403/12
   C07D401/12
   C07D409/12
   C07D413/12
   C07D409/14
   C07D209/54
   C07D401/06
   C07D413/06
   C07D403/04
   C07D405/14
   A61K31/4015ZNA
   A61K31/4025
   A61K31/4439
   A61K31/427
   A61K31/506
   A61K31/497
   A61K31/428
   A61K31/423
   A61K31/42
   A61K31/404
   A61K31/422
   A61K31/403
   A61K31/4245
   A61K31/40
   A61K31/5377
   A61P43/00 111
   A61P29/00
   A61P11/00
   A61P35/00
   A61P31/04
   A61P37/08
   A61P31/18
   A61P25/00
   A61P9/00
   A61P25/04
   A61P11/02
   A61P3/10
   A61P29/00 101
   A61P19/02
   A61P17/06
   A61P19/06
   A61P13/08
   A61P9/10
   A61P9/10 103
   A61P11/06
   A61P13/12
   A61P1/04
   A61P1/02
   A61P25/28
   A61P27/02
   A61P27/06
   !C07K16/28
【請求項の数】30
【全頁数】260
(21)【出願番号】特願2015-550566(P2015-550566)
(86)(22)【出願日】2014年11月27日
(86)【国際出願番号】JP2014005933
(87)【国際公開番号】WO2015079692
(87)【国際公開日】20150604
【審査請求日】2017年8月31日
(31)【優先権主張番号】特願2013-245502(P2013-245502)
(32)【優先日】2013年11月28日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001395
【氏名又は名称】杏林製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【弁理士】
【氏名又は名称】品川 永敏
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【弁理士】
【氏名又は名称】呉 英燦
(72)【発明者】
【氏名】高橋 裕保
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 佳史
(72)【発明者】
【氏名】津田 浩輔
(72)【発明者】
【氏名】柴崎 光人
(72)【発明者】
【氏名】大畠 康平
【審査官】 齋藤 光介
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/071203(WO,A1)
【文献】 国際公開第2012/109544(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/032856(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
[式(I)中、Arは、置換基を有しても良いフェニル基、置換基を有しても良い5員環芳香族複素環基、置換基を有しても良い6員環芳香族複素環基、または置換基を有しても良い原子数8個または9個からなる二環性芳香族複素環基であり;
Arは、置換基を有しても良いフェニル基(ただし、置換基がハロゲン原子だけのフェニル基は除く)、置換基を有しても良い5員環芳香族複素環基、置換基を有しても良い6員環芳香族複素環基、または置換基を有しても良い原子数8個または9個からなる二環性芳香族複素環基であり;
Xは、以下のa)、b)およびc):
a)酸素原子または硫黄原子
b)NR
c)NOR
からなる群から選択される基であり、Xがb)またはc)である場合、Rは、水素原子、置換基を有しても良いフェニル基、置換基を有しても良い複素環基または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であり;
は、水素原子、ヒドロキシ基、置換基を有しても良いC〜Cアルコキシ基または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であり;
、Rは、それぞれ独立して水素原子、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であるか、またはRとRが一緒になったC〜Cアルキレン基であり;
*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。]で表される化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【請求項2】
式(I)中、Arが、以下のA1)、A2)、A3)、A4)、A5)、A6)、A7)、A8)、A9)およびA10):
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される基であり;
ArがA2)である場合、W、ハロゲン原子または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基によって置換されてもよいCHまたは窒素原子であり;
ArがA2)である場合、Wは、CHまたは窒素原子であり;
ArがA3)、A4)、A5)またはA6)である場合、Wは、酸素原子、硫黄原子またはC〜Cアルキル基によって置換されてもよいNHであり;
ArがA3)、A4)またはA6)である場合、Wは、CHまたは窒素原子であり;ArがA7)である場合、Wは、CH、酸素原子または硫黄原子であり;
ArがA7)である場合、Wは、C=O、CH、CF、CHOH、C〜Cアルキル基によって置換されてもよいNH、SO、SO、酸素原子または硫黄原子であり;
ArがA8)である場合、Wは、C〜Cアルキル基によって置換されてもよいNHまたはC=Oであり;
ArがA8)である場合、Wは、WがC〜Cアルキル基によって置換されてもよいNHのときは、C=O、WがC=Oのときは、C〜Cアルキル基によって置換されてもよいNHであり;
ArがA10)である場合、Wは、窒素原子またはN=Oであり;
ArがA1)、A2)、A3)、A4)またはA5)である場合、Rは、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cアルコキシ基、置換基を有しても良いC〜Cアシル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルファニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルフィニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルホニル基、置換基を有しても良い複素環基、−CONR1011または−NR1011であり、Rが−CONR1011または−NR1011であるとき、R10は水素原子、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cアシル基、または置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルホニル基であり、R11は水素原子、または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってC〜C10ヘテロシクロアルキル基を形成しており;
ArがA1)、A2)、A3)、A4)、A5)、A6)、A7)、A8)、A9)またはA10)である場合、Rは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基または置換基を有しても良いC〜Cアルキコキシ基であり;ArがA1)、A7)、A8)またはA10)である場合、Rは、水素原子、ハロゲン原子または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であり;
ArがA9)である場合、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり;ArがA7)である場合、mは0または1であり;
ArがA8)である場合、nは0または1であり;
ただし、ArがA1)である場合にR、R及びRの置換基の組み合わせが水素原子とハロゲン原子の場合を除く、請求項1記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【請求項3】
式(I)中、Arが、以下のB1)、B2)、B3)、B4)、B5)、B6)、B7)、B8)、B9)、B10)、B11)およびB12):
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される基であり;
Arが、B2)、B3)、B7)、B8)、B10)、B11)またはB12)である場合、R12は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cアルコキシ基、置換基を有しても良いC〜Cシクロアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cシクロアルコキシ基、置換基を有しても良いC〜Cアシル基、置換基を有しても良いC〜Cアルケニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキニル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルファニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルフィニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルホニル基、−CONR1011、−NR1011、アリールオキシ基、または置換基を有しても良い複素環基であり、R12が−CONR1011または−NR1011であるとき、R10は水素原子、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cアシル基、または置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルホニル基であり、R11は水素原子、または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってC〜C10ヘテロシクロアルキル基を形成しており;
Arが、B1)である場合、R12は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cアルコキシ基、置換基を有しても良いC〜Cシクロアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cシクロアルコキシ基、置換基を有しても良いC〜Cアシル基、置換基を有しても良いC〜Cアルケニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキニル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルファニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルフィニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルホニル基、−CONR1011、−NR1011、アリールオキシ基、置換基を有しても良い複素環基であり、R12が−CONR1011または−NR1011であるとき、R10は水素原子、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cアシル基、または置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルホニル基であり、R11は水素原子、または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってC〜C10ヘテロシクロアルキル基を形成しており、R13は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、またはC〜Cアルキル基であるか、またはR12とR13が一緒になってC〜Cアルキレン基または、C〜Cアルキレンジオキシ基を形成してもよく;
Arが、B6)である場合、R13は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、またはC〜Cアルキル基であり;
Arが、B9)である場合、R14、R15は、独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C〜Cアルキル基またはC〜Cアルコキシ基であり;
Arが、B2)である場合、W10およびW11は、一方が窒素原子であり、他方がCHまたは窒素原子であり;
Arが、B6)、B7)、B8)、B9)、B10)、B11)またはB12)である場合、W12は、酸素原子、硫黄原子、またはN−R16であり、W12がN−R16である場合、R16は水素原子またはC〜Cアルキル基であり;
Arが、B6)、B7)、B8)、またはB9)である場合、W13は、CHまたは窒素原子である、
請求項2記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【請求項4】
Arが、A1)、A2)、A3)、A4)、またはA5)である場合、Rは、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、ハロC〜Cアルコキシ基、C〜Cアシル基、C〜Cアルキルスルファニル基、C〜Cアルキルスルフィニル基、C〜Cアルキルスルホニル基、置換基を有しても良い複素環基、−CONR1011または−NR1011であり、Rが−CONR1011または−NR1011である場合、R10は、水素原子、C〜Cアルキル基、C〜Cアシル基、またはC〜Cアルキルスルホニル基であり、R11は、水素原子またはC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってC〜C10ヘテロシクロアルキル基を形成しており;
Arが、A1)、A2)、A3)、A4)、A5)、A6)、A7)、A8)、A9)またはA10)である場合、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C〜Cアルキル基またはC〜Cアルキコキシ基であり;
Arが、A1)、A7)、A8)またはA10)である場合、Rは、水素原子、ハロゲン原子またはC〜Cアルキル基であり;
Arが、A9)である場合、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり;
ただし、ArがA1)である場合にR、R及びRの置換基の組み合わせが水素原子とハロゲン原子の場合を除く、請求項3記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【請求項5】
は、水素原子、ヒドロキシ基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、ハロC〜Cアルキル基、ヒドロキシC〜Cアルキル基、カルボキシC〜Cアルキル基、カルバモイルC〜Cアルキル基、モノC〜CアルキルカルバモイルC〜Cアルキル基、ジC〜CアルキルカルバモイルC〜Cアルキル基、アミノスルホニルC〜Cアルキル基、置換基を有しても良い芳香族ヘテロ環C〜Cアルキル基または置換基を有しても良いフェニルC〜Cアルキル基であり;
、Rは、それぞれ独立して水素原子、C〜Cアルキル基、またはRとRが一緒になったC〜Cアルキレン基であり;
Arが、B2)、B3)、B7)、B8)、B10)、B11)またはB12)である場合、R12は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、C〜Cアルキル基、ハロC〜Cアルキル基、ヒドロキシC〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、C〜Cシクロアルキル基、C〜Cシクロアルコキシ基、C〜Cアシル基、C〜Cアルケニル基、C〜Cアルキニル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、C〜Cアルキルスルファニル基、C〜Cアルキルスルフィニル基、C〜Cアルキルスルホニル基、−CONR1011、−NR1011、アリールオキシ基、置換基を有しても良い複素環基であり、R12が−CONR1011または−NR1011である場合、R10は、水素原子、C〜Cアルキル基、C〜Cアシル基、またはC〜Cアルキルスルホニル基であり、R11は、水素原子またはC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってC〜C10ヘテロシクロアルキル基を形成しており;
Arが、B1)である場合、R12は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、C〜Cアルキル基、ハロC〜Cアルキル基、ヒドロキシC〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、C〜Cシクロアルキル基、C〜Cシクロアルコキシ基、C〜Cアシル基、C〜Cアルケニル基、C〜Cアルキニル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、C〜Cアルキルスルファニル基、C〜Cアルキルスルフィニル基、C〜Cアルキルスルホニル基、−CONR1011、−NR1011、アリールオキシ基、置換基を有しても良い複素環基であり、R12が−CONR1011または−NR1011である場合、R10は水素原子、C〜Cアルキル基、C〜Cアシル基、またはC〜Cアルキルスルホニル基であり、R11は水素原子またはC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってC〜C10ヘテロシクロアルキル基を形成しており、R13は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、またはC〜Cアルキル基であるか、またはR12とR13が一緒になってC〜Cアルキレン基または、C〜Cアルキレンジオキシ基を形成しており;
Xは、以下のa)、b)およびc):
a)酸素原子
b)NR
c)NOR
からなる群から選択される基であり、Xがb)またはc)である場合、Rは、水素原子、ヒドロキシC〜Cアルキル基、フェニル基、複素環基またはC〜Cアルキル基である、請求項4記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【請求項6】
式(I)中、ArがA1)、A2a)、A3)およびA7a):
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される基であり;
ArがA2a)である場合、Wは、請求項2においてArがA2)である場合について定義したものと同義であり;
ArがA3)である場合、Wは、請求項2においてArがA3)である場合について定義したものと同義であり;
ArがA7a)である場合、Wは、請求項2においてArがA7)である場合について定義したものと同義であり;
ArがA1)、A2a)、A3)またはA7a)である場合、Rは、請求項4においてArがA1)、A2)、A3)またはA7)である場合について定義したものと同義であり;
ArがA1)またはA7a)である場合、R8は、請求項4においてArがA1)またはA7)である場合について定義したものと同義であり;
ArがA7a)である場合、mは、請求項2においてArがA7)である場合について定義したものと同義であり;
ArがA1)、A2a)、またはA3)である場合、Rは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、ハロC〜Cアルコキシ基、C〜Cアシル基、C〜Cアルキルスルファニル基、C〜Cアルキルスルフィニル基、−CONR1011または−NR1011であり、Rが−CONR1011または−NR1011である場合、R10は水素原子、C〜Cアルキル基、またはC〜Cアシル基であり、R11は水素原子、またはC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基またはモルホリニル基を形成してもよく;
ArがA3)である場合、Wは、酸素原子または硫黄原子であり;
ただし、ArがA1)である場合にR、R及びRの置換基の組み合わせが水素原子とハロゲン原子の場合を除く、請求項5記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【請求項7】
式(I)中、ArがB1)、B2)、B6a)、B9a)およびB9b):
【化5】
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からなる群から選択される基であり;
ArがB6a)である場合、R13は、請求項3においてArがB6)である場合について定義したものと同義であり;
ArがB9a)またはB9b)である場合、R14、R15は、請求項3においてArがB9)である場合について定義したものと同義であり;
ArがB2)である場合、W10、W11は、請求項3においてArがB2)である場合について定義したものと同義であり;ArがB2)である場合、R12は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、C〜Cアルキル基、ハロC〜Cアルキル基、ヒドロキシC〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、C〜Cシクロアルキル基、C〜Cシクロアルコキシ基、C〜Cアシル基、C〜Cアルケニル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、C〜Cアルキルスルファニル基、C〜Cアルキルスルフィニル基、C〜Cアルキルスルホニル基、−CONR1011、−NR1011、アリールオキシ基、または置換基を有しても良い複素環基であり、R12が−CONR1011または−NR1011であるとき、R10は水素原子、C〜Cアルキル基、またはC〜Cアシル基であり、R11は、水素原子、またはC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基またはモルホリニル基を形成してもよく;
ArがB1)である場合、R12は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、C〜Cアルキル基、ハロC〜Cアルキル基、ヒドロキシC〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、C〜Cシクロアルキル基、C〜Cシクロアルコキシ基、C〜Cアシル基、C〜Cアルケニル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、C〜Cアルキルスルファニル基、C〜Cアルキルスルフィニル基、C〜Cアルキルスルホニル基、−CONR1011、−NR1011、アリールオキシ基、または置換基を有しても良い複素環基であり、R12が−CONR1011または−NR1011であるとき、R10は水素原子、C〜Cアルキル基、またはC〜Cアシル基であり、R11は水素原子、またはC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基またはモルホリニル基を形成してもよく、R13は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、またはC〜Cアルキル基であるか、またはR12とR13が一緒になってC〜Cアルキレン基または、C〜Cアルキレンジオキシ基を形成してもよく;
ArがB6a)、B9a)またはB9b)である場合、W12は、酸素原子または硫黄原子である、請求項6記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【請求項8】
式(I)中、ArがA1a)、A2b)、A3a)およびA7b):
【化6】
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からなる群から選択される基であり;
ArがA1a)である場合、Rは、請求項6においてArがA1)である場合について定義したものと同義であり;
ArがA1a)またはA7b)である場合、Rは、請求項4においてArがA1)またはA7)である場合について定義したものと同義であり;
ArがA7b)である場合、mは、請求項2においてArがA7)である場合について定義したものと同義であり;
は、水素原子、ヒドロキシ基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、ヒドロキシC〜Cアルキル基、カルボキシC〜Cアルキル基、カルバモイルC〜Cアルキル基、モノC〜CアルキルカルバモイルC〜Cアルキル基またはジC〜CアルキルカルバモイルC〜Cアルキル基であり;
、Rは、それぞれ独立して水素原子またはC〜Cアルキル基であり;
Xがb)またはc)である場合、Rは、水素原子、ヒドロキシC〜Cアルキル基またはC〜Cアルキル基であり;
ArがA2b)またはA3a)である場合、R6aは、C〜Cアルコキシ基であり;
ArがA1a)、A2b)、A3a)またはA7b)である場合、Rは、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはC〜Cアルキル基であり;
ArがA7b)である場合、Wは、C=O、CH、CF、CHOHまたは酸素原子であり;
ただし、ArがA1a)である場合にR、R及びRの置換基の組み合わせが水素原子とハロゲン原子の場合を除く、請求項7記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【請求項9】
式(I)中、ArがA1a)、A2b)およびA7c):
【化7】
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からなる群から選択される基であり;
ArがA2b)である場合、R6aは請求項8においてArがA2b)である場合について定義したものと同義であり;
ArがA1a)またはA7c)である場合、Rは、請求項4においてArがA1)またはA7)である場合について定義したものと同義であり;
ArがA7c)である場合、mは請求項8においてArがA7b)である場合について定義したものと同義であり;ArがA1a)である場合、Rは水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、ハロC〜Cアルコキシ基、C〜Cアルキルスルファニル基、C〜Cアルキルスルフィニル基または−CONR1011であり、Rが−CONR1011であるとき、R10は水素原子、C〜Cアルキル基、またはC〜Cアシル基であり、R11は水素原子、またはC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基またはモルホリニル基を形成してもよく、;
ArがA1a)、A2b)またはA7c)である場合、Rは、水素原子、フッ素原子または塩素原子であり;ただし、ArがA1a)である場合にR、R及びRの置換基の組み合わせが水素原子とハロゲン原子の場合を除く、請求項8記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【請求項10】
式(I)中、ArがB1)、B2),B6b)、B9c)およびB9d):
【化8】
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からなる群から選択される基であり;
は、水素原子、ヒドロキシ基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基またはヒドロキシC〜Cアルキル基であり;
ArがB1)またはB2)である場合、R12は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、C〜Cアルキル基またはC〜Cアルコキシ基であり;
ArがB1)またはB6b)である場合、R13は、水素原子、ヒドロキシ基、フッ素原子または塩素原子であり;
ArがB9c)またはB9d)である場合、R14は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、C〜Cアルキル基、メトキシ基またはエトキシ基であり;
ArがB9c)またはB9d)である場合、R15は、水素原子、フッ素原子または塩素原子であり;
ArがB2)である場合、W10、W11は、一方がNであり、もう片方がCHである、請求項9記載の化合物、または薬理学的に許容される塩。
【請求項11】
式(I)中、ArがB1)、B6b)およびB9c1):
【化9】
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からなる群から選択される基であり;
ArがB1)である場合、R12は請求項10においてArがB1)である場合について定義したものと同義であり;
ArがB1)またはB6b)である場合、R13は請求項10においてArがB1)またはB6b)である場合について定義したものと同義であり;
ArがB9c1)である場合、R14は請求項10においてArがB9c)である場合について定義したものと同義である、請求項10記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【請求項12】
式(I)中、Ar2がA1b)、A2b)およびA7c):
【化10】
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からなる群から選択される基であり;
ArがA2b)である場合、R6aは請求項8においてArがA2b)である場合に定義したものと同義であり;
ArがA7c)である場合、mは請求項8においてArがA7b)である場合に定義したものと同義であり;
ArがA1b)である場合、Rは、シアノ基、エチル基またはC1〜C3アルコキシ基であり;
は、フッ素原子または塩素原子であり;
ArがA1b)またはA7c)である場合、Rは、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはC〜Cアルキル基である、請求項11記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【請求項13】
式(I)で表される化合物が、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(3,4−ジフルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(4−シアノフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(3−フルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2−フルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
1−[(3S,4R)−4−(2−クロロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシ―2−メチルフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,5−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(3,5−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(3−フルオロ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(5−メトキシチオフェン―2−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メチルチオフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(4−シアノフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−メトキシフェニル)ウレア、
(−)−1−(5−クロロチアゾール−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(5−メチルチオフェン−2−イル)ウレア、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,5S)−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,5R)−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(+)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3R,4S)−2−オキソ−4−フェニルピロリジン−3−イル]ウレア、
(±)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(±)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(±)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−フェニルウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フェノキシフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(3−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(3,4−ジフルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−(5−クロロチオフェン−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(p−トリル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−1−エチル−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−1−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(±)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(+)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N−メチルアセトアミド、
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸(異性体A)、
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N−メチルプロピオン酸アミド(異性体A)、
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸(異性体B)、
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N−メチルプロピオン酸アミド(異性体B)、
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N,2−ジメチルプロピオン酸アミド、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2−フルオロ―4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(+)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3R,4S)−1−メトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−3,5−ジフルオロ−4−{(3R,4S)−4−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−5−オキソピロリジン−3−イル}ベンズアミド、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,Z)−2−(メトキシイミノ)−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−[(3S,4R,Z)−4−(2−フルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(メトキシイミノ)ピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(メトキシイミノ)ピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−{(3S,4R,Z)−2−[(2−ヒドロキシエトキシ)イミノ]−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル}ウレア、
(−)−1−{(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−[(2−ヒドロキシエトキシ)イミノ]ピロリジン−3−イル}−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルイミノ)ピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,Z)−2−(2−ヒドロキシイミノ)−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル)ウレア、
(−)−1−(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(4−シアノフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−{(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−[(2−ヒドロキシエトキシ)イミノ]ピロリジン−3−イル}−3−(p−トリル)ウレア、または
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−フェニルウレアである、請求項1記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【請求項14】
下記の構造を有する請求項1の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【化11】
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【請求項15】
下記の構造を有する請求項1の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【化12】
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【請求項16】
下記の構造を有する請求項1の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
【請求項17】
下記の構造を有する請求項1の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
【請求項18】
下記の構造を有する請求項1の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
【請求項19】
下記の構造を有する請求項1の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
【請求項20】
下記の構造を有する請求項1の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
【請求項21】
下記の構造を有する請求項1の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
【請求項22】
下記の構造を有する請求項1の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【化19】
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【請求項23】
下記の構造を有する請求項1の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【化20】
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【請求項24】
下記の構造を有する請求項1の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【化21】
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【請求項25】
下記の構造を有する請求項1の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【化22】
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【請求項26】
請求項1から25のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項27】
請求項1から25のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するFPRL1作動薬。
【請求項28】
請求項1から25のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩を含有する、炎症性疾患、慢性気道疾患、がん、敗血症、アレルギー性症状、HIVレトロウイルス感染、循環器障害、神経炎症、神経障害、疼痛、プリオン病、アミロイド症、免疫障害の治療又は予防するための薬剤。
【請求項29】
炎症性疾患、慢性気道疾患、がん、敗血症、アレルギー性症状、HIVレトロウイルス感染、循環器障害、神経炎症、神経障害、疼痛、プリオン病、アミロイド症、免疫障害の治療又は予防のための医薬を製造するための請求項1から25のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩の使用。
【請求項30】
炎症性疾患、慢性気道疾患、がん、敗血症、アレルギー性症状、HIVレトロウイルス感染、循環器障害、神経炎症、神経障害、疼痛、プリオン病、アミロイド症、免疫障害の予防または治療に使用するための、請求項1から25のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩及び薬学的に許容されうる担体を含有する医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬品として有用なホルミルペプチドレセプター様1(以下、FPRL1と訳すことがある)アゴニスト作用を有するウレア誘導体、またはその薬理学的に許容される塩、それを含有する医薬品組成物およびその医薬用途に関する。
【背景技術】
【0002】
FPRL1 (Formyl peptide receptor like 1、別名:Lipoxin A4 Receptor、ALXR、FPR2) は、MurphyらによってN-ホルミルペプチド受容体(FPR)のサブタイプとしてクローニングされたGタンパク共役受容体である(非特許文献1)。FPRL1は、高濃度のfMLF(formyl methionine leucyl phenylalanine peptide) による、カルシウム動員を仲介する受容体として発見された。
【0003】
FPRL1の発現は好中球、単球、Tリンパ球、樹状細胞などで確認されているが(非特許文献2)、生体内での役割については複雑であることから十分に解明されてはいない(非特許文献3)。しかしながら、FPRL1欠損マウスを用いた足浮腫モデルおよび関節炎モデルにおいては反応が悪化することが認められていることから(非特許文献4)、FPRL1は炎症の収束に寄与していると考えられる。
【0004】
FPRL1に作用するアゴニストとしては、内因性の脂質メディエーターであるLipoxin A4(LXA4)およびResolvin D1(RvD1)、ペプチドのWKYMVmなどが報告されている(非特許文献5,6)。
【0005】
FPRL1アゴニストは、in vitroにおいて、好中球の遊走能を低下させることができる(非特許文献7、8)。好中球は宿主防御を行っている一方で、血管損傷を引き起こして血管透過性の亢進、浮腫およびそれに続く走化性因子の放出を招き、炎症に寄与していることから(非特許文献9)、FPRL1アゴニストは抗炎症効果を示すと考えられる。
例えば、ペプチドのアゴニストは腸炎症(非特許文献10)、気道炎症(非特許文献11)、敗血症(非特許文献12)、がんモデル(非特許文献13)に対して抑制効果を示し、非ペプチドの低分子であるQuinC1は、ブレオマイシン誘発肺炎症を抑制(非特許文献14)することが確認されている。
【0006】
これらのことから、FPRL1は炎症性疾患、慢性気道疾患、がん、敗血症、アレルギー性症状、HIVレトロウイルス感染、循環器障害、神経炎症、神経障害、疼痛、プリオン病、アミロイド症、免疫障害など、各種疾病の標的とみなすことができ、FPRL1アゴニストはそれら疾病に対する有望な治療薬になりえると考えられる。
【0007】
これまでに、FPRL1アゴニスト活性を示す非ペプチドの低分子としては、例えばキナゾリノン類(非特許文献15)、ピラゾロン類(非特許文献16)、ベンズイミダゾール類(非特許文献17)、アミノアゾール類(特許文献1、2、3、4、5)、スピロ[2、4]ヘプタン類(特許文献6)、ピリダジノン類(非特許文献18)、シクロアルキルまたはシクロアルケニル-1、2-ジカルボン酸類(特許文献7)、ジヒドロナフタレン類(特許文献8)、ピロリジン-2、5-ジオン類(特許文献9)、フェニルウレア誘導体(特許文献10、11、12、13)(非特許文献19、20)などが知られている。
【0008】
しかし、これら化合物は、本発明化合物とは基本化学構造式が異なっている。なお、これらの化合物は、本願請求項に含有されないことは言うまでもない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Murphy P.M.,et al.,「The Journal of Biological Chemistry」, 1992年,267巻,p.7637-7643
【非特許文献2】Gavins F. N.E,et al.,「Trends in Pharmacological Sciences」,2010年,31巻,p.266-276
【非特許文献3】Cattaneo F.,et al.,「International Journal of Molecular Sciences」2013年,14 巻,4号,p.7193-7230
【非特許文献4】Dufton N, et al.,「The Journal of Immunology」,2010年,184巻,p.2611-2619
【非特許文献5】Le Y,et al.,「Trends in immunology」,2002年,23巻,11号,p541-548
【非特許文献6】Krishnamoorthy S,「Proceedings of the National Academy of Sciences」,2010年,107巻,4号,p.1660-1665
【非特許文献7】Li B.Q, et al.,「Blood」,2001年, 97巻,p.2941-2947
【非特許文献8】Sogawa Y,et al.,「Immunology」,2011年,vol. 132, p.441-450
【非特許文献9】Summers C,et al.,「Trends in Immunology」,2010年,31巻,p.318-324
【非特許文献10】Kim S.D,et al.,「Experimental & Molecular Medicine」, 2013年,13巻,45号:e40.
【非特許文献11】Tae Y.M, et al.,「The Journal of Immunology」, 2012年,188巻,p.1799-808
【非特許文献12】Kim S.D,et al.,「The Journal of Immunology」, 2010年, 185 巻, p.4302-4310
【非特許文献13】Kim S.D,et al.,「PLoS ONE」,7巻,1号: e30522.
【非特許文献14】Min H.E,et al.,「Acta Pharmacologica Sinica」 2011年,32巻,p.601-610
【非特許文献15】Nanamori M, et al.,「Molecular Pharmacology」,2004年,66巻,p.1213-1222
【非特許文献16】Burli R.W, et al.,「Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters」,2006年,16巻,p.3713-3718
【非特許文献17】Frohn M,et al.,「Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters」,2007年,17巻,p.6633-6637
【非特許文献18】Cilibrizzi A,et al.,「Journal of Medicinal Chemistry」,2009年,52巻,p.5044-5057
【非特許文献19】Kirpotina L.N,et al.,「Molecular Pharmacology」,2010年,77巻,p.159-170
【非特許文献20】Schepetkin I.A,et al.,「Molecular Pharmacology」,2011年,79巻,p. 77-90
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】国際公開2009/077990号
【特許文献2】国際公開2009/077954号
【特許文献3】国際公開2010/143158号
【特許文献4】国際公開2012/077049号
【特許文献5】国際公開2012/077051号
【特許文献6】国際公開2012/066488号
【特許文献7】国際公開2011/163502号
【特許文献8】国際公開2012/125305号
【特許文献9】US130018067号
【特許文献10】国際公開2005/047899号
【特許文献11】国際公開2012/074785号
【特許文献12】国際公開2012/109544号
【特許文献13】国際公開2013/062947号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
現在、上述した種々の病態に対する予防及び治療薬として、優れたFPRL1アゴニスト作用を有し、十分に満足できる医薬品となり得る化合物は見出されていない。
【0012】
本発明の目的は、FPRL1アゴニスト作用を有する化合物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、下記一般式(I)で表されるウレア化合物(以下、化合物(I)という場合もある)、またはその薬理学的に許容される塩が強力なFPRL1アゴニスト作用を有し、医薬として十分に満足できるものであることを見出し、本発明を完成した。
【0014】
即ち、本発明は、以下の通りである。
【0015】
[1]一般式(I):
【化1】
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[式(I)中、Arは、置換基を有しても良いフェニル基、置換基を有しても良い5員環芳香族複素環基、置換基を有しても良い6員環芳香族複素環基、または置換基を有しても良い原子数8個または9個からなる二環性芳香族複素環基であり;
Arは、置換基を有しても良いフェニル基(ただし、置換基がハロゲン原子だけのフェニル基は除く)、置換基を有しても良い5員環芳香族複素環基、置換基を有しても良い6員環芳香族複素環基、または置換基を有しても良い原子数8個または9個からなる二環性芳香族複素環基であり;
Xは、以下のa)、b)およびc):
a)酸素原子または硫黄原子
b)NR
c)NOR
からなる群から選択される基であり、Xがb)またはc)である場合、Rは、水素原子、置換基を有しても良いフェニル基、置換基を有しても良い複素環基または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であり;
は、水素原子、ヒドロキシ基、置換基を有しても良いC〜Cアルコキシ基または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であり;
、Rは、それぞれ独立して水素原子、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であるか、またはRとRが一緒になったC〜Cアルキレン基であり;
*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。]で表される化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
[2]式(I)中、Arが、以下のA1)、A2)、A3)、A4)、A5)、A6)、A7)、A8)、A9)およびA10):
【化2】
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からなる群から選択される基であり;
ArがA2)である場合、Wは、水素原子、ハロゲン原子または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基によって置換されてもよいCHまたは窒素原子であり;
ArがA2)である場合、Wは、CHまたは窒素原子であり;
ArがA3)、A4)、A5)またはA6)である場合、Wは、酸素原子、硫黄原子またはC〜Cアルキル基によって置換されてもよいNHであり;
ArがA3)、A4)またはA6)である場合、Wは、CHまたは窒素原子であり;ArがA7)である場合、Wは、CH、酸素原子または硫黄原子であり;
ArがA7)である場合、Wは、C=O、CH、CF、CHOH、C〜Cアルキル基によって置換されてもよいNH、SO、SO、酸素原子または硫黄原子であり;
ArがA8)である場合、Wは、C〜Cアルキル基によって置換されてもよいNHまたはC=Oであり;
ArがA8)である場合、Wは、WがC〜Cアルキル基によって置換されてもよいNHのときは、C=O、WがC=Oのときは、C〜Cアルキル基によって置換されてもよいNHであり;
ArがA10)である場合、Wは、窒素原子またはN=Oであり;
ArがA1)、A2)、A3)、A4)またはA5)である場合、Rは、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cアルコキシ基、置換基を有しても良いC〜Cアシル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルファニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルフィニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルホニル基、置換基を有しても良い複素環基、−CONR1011または−NR1011であり、Rが−CONR1011または−NR1011であるとき、R10は水素原子、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cアシル基、または置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルホニル基であり、R11は水素原子、または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってC〜C10ヘテロシクロアルキル基を形成しており;
ArがA1)、A2)、A3)、A4)、A5)、A6)、A7)、A8)、A9)またはA10)である場合、Rは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基または置換基を有しても良いC〜Cアルキコキシ基であり;ArがA1)、A7)、A8)またはA10)である場合、Rは、水素原子、ハロゲン原子または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であり;
ArがA9)である場合、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり;ArがA7)である場合、mは0または1であり;
ArがA8)である場合、nは0または1であり;
ただし、ArがA1)である場合にR、R及びRの置換基の組み合わせが水素原子とハロゲン原子の場合を除く、[1]記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
[3]式(I)中、Arが、以下のB1)、B2)、B3)、B4)、B5)、B6)、B7)、B8)、B9)、B10)、B11)およびB12):
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される基であり;
Arが、B2)、B3)、B7)、B8)、B10)、B11)またはB12)である場合、R12は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cアルコキシ基、置換基を有しても良いC〜Cシクロアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cシクロアルコキシ基、置換基を有しても良いC〜Cアシル基、置換基を有しても良いC〜Cアルケニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキニル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルファニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルフィニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルホニル基、−CONR1011、−NR1011、アリールオキシ基、または置換基を有しても良い複素環基であり、R12が−CONR1011または−NR1011であるとき、R10は水素原子、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cアシル基、または置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルホニル基であり、R11は水素原子、または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってC〜C10ヘテロシクロアルキル基を形成しており;
Arが、B1)である場合、R12は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cアルコキシ基、置換基を有しても良いC〜Cシクロアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cシクロアルコキシ基、置換基を有しても良いC〜Cアシル基、置換基を有しても良いC〜Cアルケニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキニル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルファニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルフィニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルホニル基、−CONR1011、−NR1011、アリールオキシ基、置換基を有しても良い複素環基であり、R12が−CONR1011または−NR1011であるとき、R10は水素原子、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cアシル基、または置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルホニル基であり、R11は水素原子、または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってC〜C10ヘテロシクロアルキル基を形成しており、R13は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、またはC〜Cアルキル基であるか、またはR12とR13が一緒になってC〜Cアルキレン基または、C〜Cアルキレンジオキシ基を形成してもよく;
Arが、B6)である場合、R13は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、またはC〜Cアルキル基であり;Arが、B9)である場合、R14、R15は、独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C〜Cアルキル基またはC〜Cアルコキシ基であり;
Arが、B2)である場合、W10およびW11は、一方が窒素原子であり、他方がCHまたは窒素原子であり;
Arが、B6)、B7)、B8)、B9)、B10)、B11)またはB12)である場合、W12は、酸素原子、硫黄原子、またはN−R16であり、W12がN−R16である場合、R16は水素原子またはC〜Cアルキル基であり;Arが、B6)、B7)、B8)、またはB9)である場合、W13は、CHまたは窒素原子である、[2]記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
[4]Arが、A1)、A2)、A3)、A4)、またはA5)である場合、Rは、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、ハロC〜Cアルコキシ基、C〜Cアシル基、C〜Cアルキルスルファニル基、C〜Cアルキルスルフィニル基、C〜Cアルキルスルホニル基、置換基を有しても良い複素環基、−CONR1011または−NR1011であり、Rが−CONR1011または−NR1011である場合、R10は、水素原子、C〜Cアルキル基、C〜Cアシル基、またはC〜Cアルキルスルホニル基であり、R11は、水素原子またはC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってC〜C10ヘテロシクロアルキル基を形成しており;
Arが、A1)、A2)、A3)、A4)、A5)、A6)、A7)、A8)、A9)またはA10)である場合、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C〜Cアルキル基またはC〜Cアルキコキシ基であり;
Arが、A1)、A7)、A8)またはA10)である場合、Rは、水素原子、ハロゲン原子またはC〜Cアルキル基であり;
Arが、A9)である場合、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり;
ただし、ArがA1)である場合にR、R及びRの置換基の組み合わせが水素原子とハロゲン原子の場合を除く、[3]記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
[5]Rは、水素原子、ヒドロキシ基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、ハロC〜Cアルキル基、ヒドロキシC〜Cアルキル基、カルボキシC〜Cアルキル基、カルバモイルC〜Cアルキル基、モノC〜CアルキルカルバモイルC〜Cアルキル基、ジC〜CアルキルカルバモイルC〜Cアルキル基、アミノスルホニルC〜Cアルキル基、置換基を有しても良い芳香族ヘテロ環C〜Cアルキル基または置換基を有しても良いフェニルC〜Cアルキル基であり;
、Rは、それぞれ独立して水素原子、C〜Cアルキル基、またはRとRが一緒になったC〜Cアルキレン基であり;
Arが、B2)、B3)、B7)、B8)、B10)、B11)またはB12)である場合、R12は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、C〜Cアルキル基、ハロC〜Cアルキル基、ヒドロキシC〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、C〜Cシクロアルキル基、C〜Cシクロアルコキシ基、C〜Cアシル基、C〜Cアルケニル基、C〜Cアルキニル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、C〜Cアルキルスルファニル基、C〜Cアルキルスルフィニル基、C〜Cアルキルスルホニル基、−CONR1011、−NR1011、アリールオキシ基、置換基を有しても良い複素環基であり、R12が−CONR1011または−NR1011である場合、R10は、水素原子、C〜Cアルキル基、C〜Cアシル基、またはC〜Cアルキルスルホニル基であり、R11は、水素原子またはC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってC〜C10ヘテロシクロアルキル基を形成しており;
Arが、B1)である場合、R12は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、C〜Cアルキル基、ハロC〜Cアルキル基、ヒドロキシC〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、C〜Cシクロアルキル基、C〜Cシクロアルコキシ基、C〜Cアシル基、C〜Cアルケニル基、C〜Cアルキニル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、C〜Cアルキルスルファニル基、C〜Cアルキルスルフィニル基、C〜Cアルキルスルホニル基、−CONR1011、−NR1011、アリールオキシ基、置換基を有しても良い複素環基であり、R12が−CONR1011または−NR1011である場合、R10は水素原子、C〜Cアルキル基、C〜Cアシル基、またはC〜Cアルキルスルホニル基であり、R11は水素原子またはC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってC〜C10ヘテロシクロアルキル基を形成しており、R13は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、またはC〜Cアルキル基であるか、またはR12とR13が一緒になってC〜Cアルキレン基または、C〜Cアルキレンジオキシ基を形成しており;
Xは、以下のa)、b)およびc):
a)酸素原子
b)NR
c)NOR
からなる群から選択される基であり、Xがb)またはc)である場合、Rは、水素原子、ヒドロキシC〜Cアルキル基、フェニル基、複素環基またはC〜Cアルキル基である、[4]記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
[6]式(I)中、ArがA1)、A2a)、A3)およびA7a):
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される基であり;
ArがA2a)である場合、Wは、[2]においてArがA2)である場合について定義したものと同義であり、
ArがA3)である場合、Wは、[2]においてArがA3)である場合について定義したものと同義であり、
ArがA7a)である場合、Wは、[2]においてArがA7)である場合について定義したものと同義であり、
ArがA1)、A2a)、A3)またはA7a)である場合、Rは、[4]においてArがA1)、A2)、A3)またはA7)である場合について定義したものと同義であり、
ArがA1)またはA7a)である場合、R8は、[4]においてArがA1)またはA7)である場合について定義したものと同義であり、
ArがA7a)である場合、mは、[2]においてArがA7)である場合について定義したものと同義であり、
ArがA1)、A2a)、またはA3)である場合、Rは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、ハロC〜Cアルコキシ基、C〜Cアシル基、C〜Cアルキルスルファニル基、C〜Cアルキルスルフィニル基、−CONR1011または−NR1011であり、Rが−CONR1011または−NR1011である場合、R10は水素原子、C〜Cアルキル基、またはC〜Cアシル基であり、R11は水素原子、またはC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基またはモルホリニル基を形成してもよく;
ArがA3)である場合、Wは、酸素原子または硫黄原子であり;
ただし、ArがA1)である場合にR、R及びRの置換基の組み合わせが水素原子とハロゲン原子の場合を除く、[5]記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
[7]式(I)中、ArがB1)、B2)、B6a)、B9a)およびB9b):
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される基であり;
ArがB6a)である場合、R13は、[3]においてArがB6)である場合について定義したものと同義であり;
ArがB9a)またはB9b)である場合、R14、R15は、[3]においてArがB9)である場合について定義したものと同義であり;
ArがB2)である場合、W10、W11は、[3]においてArがB2)である場合について定義したものと同義であり;ArがB2)である場合、R12は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、C〜Cアルキル基、ハロC〜Cアルキル基、ヒドロキシC〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、C〜Cシクロアルキル基、C〜Cシクロアルコキシ基、C〜Cアシル基、C〜Cアルケニル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、C〜Cアルキルスルファニル基、C〜Cアルキルスルフィニル基、C〜Cアルキルスルホニル基、−CONR1011、−NR1011、アリールオキシ基、または置換基を有しても良い複素環基であり、R12が−CONR1011または−NR1011であるとき、R10は水素原子、C〜Cアルキル基、またはC〜Cアシル基であり、R11は、水素原子、またはC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基またはモルホリニル基を形成してもよく;
ArがB1)である場合、R12は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、C〜Cアルキル基、ハロC〜Cアルキル基、ヒドロキシC〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、C〜Cシクロアルキル基、C〜Cシクロアルコキシ基、C〜Cアシル基、C〜Cアルケニル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、C〜Cアルキルスルファニル基、C〜Cアルキルスルフィニル基、C〜Cアルキルスルホニル基、−CONR1011、−NR1011、アリールオキシ基、または置換基を有しても良い複素環基であり、R12が−CONR1011または−NR1011であるとき、R10は水素原子、C〜Cアルキル基、またはC〜Cアシル基であり、R11は水素原子、またはC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基またはモルホリニル基を形成してもよく、R13は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、またはC〜Cアルキル基であるか、またはR12とR13が一緒になってC〜Cアルキレン基または、C〜Cアルキレンジオキシ基を形成してもよく;
ArがB6a)、B9a)またはB9b)である場合、W12は、酸素原子または硫黄原子である、[6]記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
[8]式(I)中、ArがA1a)、A2b)、A3a)およびA7b):
【化6】
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からなる群から選択される基であり;
ArがA1a)である場合、Rは、[6]においてArがA1)である場合について定義したものと同義であり;
ArがA1a)またはA7b)である場合、Rは、[4]においてArがA1)またはA7)である場合について定義したものと同義であり;
ArがA7b)である場合、mは、[2]においてArがA7)である場合について定義したものと同義であり;
;Rは、水素原子、ヒドロキシ基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、ヒドロキシC〜Cアルキル基、カルボキシC〜Cアルキル基、カルバモイルC〜Cアルキル基、モノC〜CアルキルカルバモイルC〜Cアルキル基またはジC〜CアルキルカルバモイルC〜Cアルキル基であり;
、Rは、それぞれ独立して水素原子またはC〜Cアルキル基であり;
Xがb)またはc)である場合、Rは、水素原子、ヒドロキシC〜Cアルキル基またはC〜Cアルキル基であり;
ArがA2b)またはA3a)である場合、R6aは、C〜Cアルコキシ基であり;
ArがA1a)、A2b)、A3a)またはA7b)である場合、Rは、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはC〜Cアルキル基であり;
ArがA7b)である場合、Wは、C=O、CH、CF、CHOHまたは酸素原子であり;
ただし、ArがA1a)である場合にR、R及びRの置換基の組み合わせが水素原子とハロゲン原子の場合を除く、[7]記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
[9]式(I)中、ArがA1a)、A2b)およびA7c):
【化7】
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からなる群から選択される基であり;
ArがA2b)である場合、R6aは[8]においてArがA2b)である場合について定義したものと同義であり;
ArがA1a)またはA7c)である場合、Rは、[4]においてArがA1)またはA7)である場合について定義したものと同義であり;
ArがA7c)である場合、mは[8]においてArがA7b)である場合について定義したものと同義であり;ArがA1a)である場合、Rは水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、ハロC〜Cアルコキシ基、C〜Cアルキルスルファニル基、C〜Cアルキルスルフィニル基または−CONR1011であり、Rが−CONR1011であるとき、R10は水素原子、C〜Cアルキル基、またはC〜Cアシル基であり、R11は水素原子、またはC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基またはモルホリニル基を形成してもよく、;ArがA1a)、A2b)またはA7c)である場合、Rは、水素原子、フッ素原子または塩素原子であり;
ただし、ArがA1a)である場合にR、R及びRの置換基の組み合わせが水素原子とハロゲン原子の場合を除く、[8]記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
[10]式(I)中、ArがB1)、B2),B6b)、B9c)およびB9d):
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される基であり;
は、水素原子、ヒドロキシ基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基またはヒドロキシC〜Cアルキル基であり;
ArがB1)またはB2)である場合、R12は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、C〜Cアルキル基またはC〜Cアルコキシ基であり;
ArがB1)またはB6b)である場合、R13は、水素原子、ヒドロキシ基、フッ素原子または塩素原子であり;
ArがB9c)またはB9d)である場合、R14は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、C〜Cアルキル基、メトキシ基またはエトキシ基であり;
ArがB9c)またはB9d)である場合、R15は、水素原子、フッ素原子または塩素原子であり;
ArがB2)である場合、W10、W11は、一方がNであり、もう片方がCHである、[9]記載の化合物、または薬理学的に許容される塩。
[11]式(I)中、ArがB1)、B6b)およびB9c1):
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される基であり;
ArがB1)である場合、R12は[10]においてArがB1)である場合について定義したものと同義であり;
ArがB1)またはB6b)である場合、R13は[10]においてArがB1)またはB6b)である場合について定義したものと同義であり;
ArがB9c1)である場合、R14は[10]においてArがB9c)である場合について定義したものと同義である、[10]記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
[12]式(I)中、Ar2がA1b)、A2b)およびA7c):
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される基であり;ArがA2b)である場合、R6aは[8]においてArがA2b)である場合に定義したものと同義であり、
ArがA7c)である場合、mは[8]においてArがA7b)である場合に定義したものと同義であり、
ArがA1b)である場合、Rは、シアノ基、エチル基またはC1〜C3アルコキシ基であり;
は、フッ素原子または塩素原子であり;
ArがA1b)またはA7c)である場合、Rは、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはC〜Cアルキル基である、[11]記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
[13]式(I)で表される化合物が、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(3,4−ジフルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(4−シアノフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(3−フルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2−フルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
1−[(3S,4R)−4−(2−クロロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシ―2−メチルフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,5−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(3,5−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(3−フルオロ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(5−メトキシチオフェン―2−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メチルチオフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(4−シアノフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−メトキシフェニル)ウレア、
(−)−1−(5−クロロチアゾール−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(5−メチルチオフェン−2−イル)ウレア、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,5S)−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,5R)−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(+)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3R,4S)−2−オキソ−4−フェニルピロリジン−3−イル]ウレア、
(±)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(±)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(±)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−フェニルウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フェノキシフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(3−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(3,4−ジフルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−(5−クロロチオフェン−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(p−トリル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−1−エチル−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−1−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(±)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(+)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N−メチルアセトアミド、
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸(異性体A)、
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N−メチルプロピオン酸アミド(異性体A)、
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸(異性体B)、
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N−メチルプロピオン酸アミド(異性体B)、
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N,2−ジメチルプロピオン酸アミド、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2−フルオロ―4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(+)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3R,4S)−1−メトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−3,5−ジフルオロ−4−{(3R,4S)−4−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−5−オキソピロリジン−3−イル}ベンズアミド、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,Z)−2−(メトキシイミノ)−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−[(3S,4R,Z)−4−(2−フルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(メトキシイミノ)ピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(メトキシイミノ)ピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−{(3S,4R,Z)−2−[(2−ヒドロキシエトキシ)イミノ]−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル}ウレア、
(−)−1−{(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−[(2−ヒドロキシエトキシ)イミノ]ピロリジン−3−イル}−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルイミノ)ピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア、
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,Z)−2−(2−ヒドロキシイミノ)−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)ウレア、
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル)ウレア、
(−)−1−(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−(4−シアノフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア、
(−)−1−{(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−[(2−ヒドロキシエトキシ)イミノ]ピロリジン−3−イル}−3−(p−トリル)ウレア、または
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−フェニルウレアである、[1]記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
[14][1]から[13]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
[15][1]から[13]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するFPRL1作動薬。
[16][1]から[13]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩を投与する炎症性疾患、慢性気道疾患、がん、敗血症、アレルギー性症状、HIVレトロウイルス感染、循環器障害、神経炎症、神経障害、疼痛、プリオン病、アミロイド症、免疫障害の治療又は予防方法。
[17]炎症性疾患、慢性気道疾患、がん、敗血症、アレルギー性症状、HIVレトロウイルス感染、循環器障害、神経炎症、神経障害、疼痛、プリオン病、アミロイド症、免疫障害の治療又は予防のための医薬を製造するための[1]から[13]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩の使用。
[18]炎症性疾患、慢性気道疾患、がん、敗血症、アレルギー性症状、HIVレトロウイルス感染、循環器障害、神経炎症、神経障害、疼痛、プリオン病、アミロイド症、免疫障害の予防または治療に使用するための、[1]から[13]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩及び薬学的に許容されうる担体を含有する医薬組成物。
【発明の効果】
【0016】
化合物(I)、またはその薬理学的に許容される塩は、例えば、FPRL1過剰発現細胞内へのカルシウム流入試験において、強力なアゴニスト活性を示した。また、化合物(I)及びその塩は、Lipopolysaccharide誘発によるマウス肺への好中球浸潤を強力に抑制した。また、化合物(I)及びその塩は、毒性も低く安全である。よって、本発明に係る化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩は、炎症性疾患、慢性気道疾患、がん、敗血症、アレルギー性症状、HIVレトロウイルス感染、循環器障害、神経炎症、神経障害、疼痛、プリオン病、アミロイド症、免疫障害等の治療薬またはその予防薬として有用である。
【0017】
さらにまた、本発明に係る化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩は、FPRL1受容体が関与する種々の病態(例えば、ベーチェット病、スウィート病、全身エリテマトーデス(SLE)、ウェゲナー肉芽腫、ウイルス感染、糖尿病、切断術、がん、細菌感染、物理的外傷、放射線被爆を含む物理的障害、血管収縮、アナフィラキシー反応、アレルギー反応、鼻炎、ショック (内毒素性、出血性、外傷性、内臓虚血性、循環性) 、関節リウマチ、痛風、乾癬、良性前立腺肥大、心筋虚血、心筋梗塞、脳損傷、肺疾患、COPD、COAD、COLD、急性肺障害、急性呼吸促迫症候群、慢性気管支炎、肺気腫、喘息 (アレルギー性、非アレルギー性)、嚢胞性肺線維症、腎症、腎糸球体疾患、潰瘍性大腸炎、IBD、クローン病、歯周病、痛み、アルツハイマー、エイズ、ぶどう膜炎緑内障、結膜炎、シェーグレン症候群、鼻炎など)の治療、予防又は抑制に対して高い有用性を有するものである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本明細書における用語について説明する。
【0019】
本明細書に示される「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を意味する。好ましくは、フッ素原子または塩素原子である。
【0020】
本明細書に示される「置換基を有しても良い5員環芳香族複素環基」の5員環芳香族複素環基とは、硫黄原子、酸素原子、窒素原子の中から選ばれた1〜4個の原子を環内に含む5員環芳香族複素環基を意味する。5員環芳香族複素環基として、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、アゼピニル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、1,2,3−オキサジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、チアジアゾリル基等が挙げられる。
【0021】
本明細書に示される「置換基を有しても良い6員環芳香族複素環基」の6員環芳香族複素環基とは、1〜4個の窒素原子を環内に含む6員環芳香族複素環基を意味する。6員環芳香族複素環基として、例えば、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基等が挙げられる。
【0022】
本明細書に示される「置換基を有しても良い原子数8個または9個からなる二環性芳香族複素環基」の原子数8個または9個からなる二環性芳香族複素環基とは、硫黄原子、酸素原子、窒素原子の中から選ばれた1〜4個の原子を含む原子数8個または9個からなる二環性芳香族複素環基を意味する。原子数8個または9個からなる二環性芳香族複素環基として、例えば、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、イソインドリル基、インダゾリル基、チアゾロピリジル基、オキサゾロピラジニル基等が挙げられる。
【0023】
本明細書に示される「置換基を有しても良いC〜Cアルコキシ基」、および「C〜Cアルコキシ基」のC〜Cアルコキシ基とは、炭素数1〜6個の直鎖の又は分枝鎖のアルコキシ基を意味する。C〜Cアルコキシ基として、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられる。好ましくは、メトキシ基、エトキシ基が挙げられる。
【0024】
本明細書に示される「置換基を有しても良いC〜Cアルキル基」、および「C〜Cアルキル基」のC〜Cアルキル基とは、置換基を有してもよい炭素数1〜6個の直鎖の又は分枝鎖のアルキル基を意味する。C〜Cアルキル基として、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1、2−ジメチルプロピル基、ヘキシル基、イソヘキシル基等が挙げられる。
【0025】
本明細書に示される「置換基を有しても良いC〜Cアシル基」、および「C〜Cアシル基」のC〜Cアシル基とは、炭素原子1〜6個を有する直鎖状または分岐鎖状の脂肪族カルボン酸から誘導されるアシル基を意味する。C〜Cアシル基として、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基等が挙げられる。
【0026】
本明細書に示される「置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルファニル基」、および「C〜Cアルキルスルファニル基」のC〜Cアルキルスルファニル基とは、炭素数1〜6個の直鎖若しくは分岐鎖のアルキルスルファニル基又は炭素数3〜6個の環状のアルキルスルファニル基を意味する。C〜Cアルキルスルファニル基として、例えば、メチルスルファニル基、エチルスルファニル基、プロピルスルファニル基、イソプロピルスルファニル基、ブチルスルファニル基、イソブチルスルファニル基、sec-ブチルスルファニル基、tert-ブチルスルファニル基、シクロプロピルスルファニル基、シクロブチルスルファニル基、シクロペンチルスルファニル基等が挙げられる。
【0027】
本明細書に示される「置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルフィニル基」、および「C〜Cアルキルスルフィニル基」のC〜Cアルキルスルフィニル基とは、炭素数1〜6個の直鎖若しくは分岐鎖のアルキルスルフィニル基又は炭素数3〜6個の環状のアルキルスルフィニル基を意味する。C〜Cアルキルスルフィニル基として、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、イソブチルスルフィニル基、sec-ブチルスルフィニル基、tert-ブチルスルフィニル基、シクロプロピルスルフィニル基、シクロブチルスルフィニル基、シクロペンチルスルフィニル基等が挙げられる。
【0028】
本明細書に示される「置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルホニル基」、および「C〜Cアルキルスルホニル基」のC〜Cアルキルスルホニル基とは、炭素数1〜6個の直鎖若しくは分岐鎖のアルキルスルホニル基又は炭素数3〜6個の環状のアルキルスルホニル基を意味する。。C〜Cアルキルスルホニル基として、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、sec-ブチルスルホニル基、tert-ブチルスルホニル基、シクロプロピルスルホニル基、シクロブチルスルホニル基、シクロペンチルスルフォニル基等が挙げられる。
【0029】
本明細書に示される「置換基を有しても良い複素環基」の複素環基とは、硫黄原子、酸素原子、窒素原子の中から選ばれた1〜4個の原子を含む5〜7員複素環基を意味する。複素環基として、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、アゼピニル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、1、2、3−オキサジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、チアジアゾリル基、ピラニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基等の芳香族複素環基、ピロリニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリニル基、ジヒドロピラニル基、ジヒドロチオピラニル基、ジヒドロピリジル基等の不飽和複素環基、及びモルホリニル基、チオモルホリニル基、ピロリジニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、テトラヒドロフラニル基等の飽和複素環基が挙げられる。
なお、上記「複素環基」は他の環式基と縮環していてもよい。他の環式基と縮環している複素環基として、例えば、イソベンゾフラニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、クロメニル基、クロマノニル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、インドリジニル基、イソインドリジニル基、インドリル基、インダゾリル基、プリニル基、キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、アクリジニル基、イソインドリニル基等が挙げられる。
【0030】
本明細書中に示される「C〜C10ヘテロシクロアルキル基」とは、環状構造中に1個以上の窒素原子を含み、さらに酸素原子または硫黄原子を有してもよい環式基の環を構成する炭素原子が4〜10個である、単環式、二環式または三環式の非芳香族性のヘテロシクロアルキル基を意味する。例えば、C〜C10ヘテロシクロアルキル基として、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペラジル基、モルホリル基等が挙げられる。
【0031】
本明細書に示される「置換基を有しても良いC〜Cシクロアルキル基」、および「C〜Cシクロアルキル基」のC〜Cシクロアルキル基とは、炭素数3〜6個の単環性飽和脂環式炭化水素基を意味する。C〜Cシクロアルキル基として、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
【0032】
本明細書に示される「置換基を有しても良いC〜Cシクロアルコキシ基」、および「C〜Cシクロアルコキシ基」のC〜Cシクロアルコキシ基とは、炭素数3〜6個の環状のアルコキシ基を意味する。C〜Cシクロアルコキシ基としては、例えば、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。
【0033】
本明細書に示される「置換基を有しても良いC〜Cアルケニル基」、および「C〜Cアルケニル基」のC〜Cアルケニル基とは、少なくとも1個の二重結合を有する、直鎖または分岐鎖上の炭素数2〜6個の不飽和炭化水素基を意味する。C〜Cアルケニル基として、例えば、ビニル基、2−プロペニル基、1−プロペニル基、3−プロペニル基、1−ブテン−1−イル基、1−ブテン−2−イル基、1−ブテン−3−イル基、1−ブテン−4−イル基、2−ブテン−1−イル基、2−ブテン−2−イル基、1−ペンテン−1−イル基、1−ペンテン−2−イル基、1−ペンテン−3−イル基、2−ペンテン−1−イル基、2−ペンテン−2−イル基、2−ペンテン−3−イル基、1−ヘキセン−1−イル基、1−ヘキセン−2−イル基、1−ヘキセン−3−イル基、2−メチル−1−プロペン−1−イル基等が挙げられる。
【0034】
本明細書中に示される「置換基を有しても良いC〜Cアルキニル基」の「C〜Cアルキニル基」とは、少なくとも1個の三重結合を有する、直鎖または分岐鎖上の炭素数2〜6個の不飽和炭化水素基を意味する。C〜Cアルキニル基として、例えば、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、3−メチル−1−プロピニル基、1−エチニル−2−プロピニル基、2−メチル−3−プロピニル基、1−ペンチニル基、1−ヘキシニル基、1,3−ヘキサンジインイル基、1,5−ヘキサンジインイル基等が挙げられる。
【0035】
本明細書に示される「置換基を有しても良いC〜Cアルコキシカルボニル基」、および「C〜Cアルコキシカルボニル基」のC〜Cアルコキシカルボニル基とは、炭素数1〜6個の直鎖の又は分枝鎖のアルコキシカルボニル基を意味する。C〜Cアルコキシカルボニル基として、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられる。好ましくは、メトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基が挙げられる。
【0036】
本明細書中に示される「ハロC〜Cアルコキシ基」とは、1〜5個の同種または異種のハロゲン原子で置換されたC〜Cアルコキシ基を意味する。ハロC〜Cアルコキシ基として、例えば、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2−フルオロエトキシ基、2−クロロエトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、1,1−ジフルオロエトキシ基、1,2−ジフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエトキシ基、2,2,2−トリクロロエトキシ基、3−フルオロプロポキシ基、2−フルオロプロポキシ基、1−フルオロプロポキシ基、3,3−ジフルオロプロポキシ基、2,2−ジフルオロプロポキシ基、1,1−ジフルオロプロポキシ基、4−フルオロブトキシ基、5−フルオロペントキシ基、6−フルオロヘキシルオキシ基等が挙げられる。
【0037】
本明細書中に示される「ヒドロキシC〜Cアルキル基」とは、ヒドロキシ基で置換されたC〜Cアルキル基を意味する。ヒドロキシC〜Cアルキル基として、例えば、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、1−ヒドロキシブチル基、5−ヒドロキシペンチル基、6−ヒドロキシヘキシル基等が挙げられる。
【0038】
本明細書中に示される「C〜Cアルキレンジオキシ基」として、例えば、メチレンジオキシ基(−O−CH−O−)、エチレンジオキシ基(−O−CHCH−O−)等が挙げられる。
【0039】
本明細書に示される「C〜Cアルキレン基」とは、炭素数2〜6個の2価の直鎖または分枝鎖状の飽和炭化水素鎖を意味する。C〜Cアルキレン基として、例えば、−(CH−、−(CH−、−CH(CH)CH−、−CHCH(CH)−、−(CH−、−CH(CH)−(CH−、−(CH−CH(CH)−、−CH(CHCH)−CH−、−C(CHCH−、−CH−C(CH−、−CH(CH)−CH(CH)−、−(CH−、−CH(CH)−(CH−、−C(CHCHCH−、−(CH−、−C(CH−(CH−等が挙げられる。好ましくは、−(CH−、−(CH−等が挙げられる。
【0040】
本明細書に示される「C〜Cアルキレン基」とは、炭素数3〜5個の2価の直鎖または分枝鎖状の飽和炭化水素鎖を意味する。C〜Cアルキレン基として、例えば、−(CH−、−CH(CH)CH−、−CHCH(CH)−、−(CH−、−CH(CH)−(CH−、−(CH−CH(CH)−、−CH(CHCH)−CH−、−C(CHCH−、−CH−C(CH−、−CH(CH)−CH(CH)−、−(CH−、−CH(CH)−(CH−、−C(CHCHCH−等が挙げられる。
【0041】
本明細書中に示される「アリールオキシ基」とは、炭素数6〜14個の芳香族炭化水素アルコキシ基を意味する。アリールオキシ基として、例えば、フェニルオキシ基、インデニルオキシ基、ナフチルオキシ基、フェナンスレニルオキシ基、アントラセニルオキシ基等が挙げられる。
【0042】
本明細書に示される「カルボキシC〜Cアルキル基」とは、カルボン酸で置換されたC〜Cアルキル基を意味する。カルボキシC〜Cアルキル基として、例えば、カルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基、2−カルボキシプロピル基、3−カルボキシプロピル基、4−カルボキシブチル基、5−カルボキシペンチル基、6−カルボキシヘキシル基等が挙げられる。
【0043】
本明細書に示される「カルバモイルC〜Cアルキル基」とは、カルバモイル基で置換されたC〜Cアルキル基を意味する。カルバモイルC〜Cアルキル基として、例えば、カルバモイルメチル基、2−カルバモイルエチル基、2−カルバモイルプロピル基、3−カルバモイルプロピル基、4−カルバモイルブチル基、5−カルバモイルペンチル基、6−カルバモイルヘキシル基等が挙げられる。
【0044】
本明細書に示される「モノC〜CアルキルカルバモイルC〜Cアルキル基」とは、アミノ基の1個の水素原子がC〜Cアルキル基で置換されたカルバモイル基で置換されたC〜Cアルキル基を意味する。モノC〜CアルキルカルバモイルC〜Cアルキル基として、例えば、N−メチルカルバモイルメチル基、N−エチルカルバモイルメチル基、2−(N−メチルカルバモイル)エチル基、2−(N−エチルカルバモイル)エチル基、2−(N−プロピルカルバモイル)エチル基、3−(N−メチルカルバモイル)プロピル基、4−(N−エチルカルバモイル)ブチル基、5−(N−エチルカルバモイル)ペンチル基、6−(N−プロピルカルバモイル)ヘキシル基等が挙げられる。
【0045】
本明細書に示される「ジC〜CアルキルカルバモイルC〜Cアルキル基」とは、アミノ基の2個の水素原子がC〜Cアルキル基で置換されたカルバモイル基で置換されたC〜Cアルキル基を意味する。ジC〜CアルキルカルバモイルC〜Cアルキル基として、例えば、N、N−ジメチルカルバモイルメチル基、N−エチル−N−メチルカルバモイルメチル基、2−(N,N−ジメチルカルバモイル)エチル基、2−(N−エチル−N−メチルカルバモイル)エチル基、2−(N−メチル−N−プロピルカルバモイル)エチル基、3−(N,N−ジメチルカルバモイル)プロピル基、4−(N,N−ジエチルカルバモイル)ブチル基、5−(N−エチル−N−プロピルカルバモイル)ペンチル基、6−(N,N−ジプロピルカルバモイル)ヘキシル基等が挙げられる。
【0046】
本明細書に示される「C〜Cアルキルアミノ基」とは、アミノ基の1個または2個の水素原子が、炭素数1〜6個の直鎖の又は分枝鎖のアルキル基で置換されたアミノ基を意味する。C〜Cアルキルアミノ基として、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、イソペンチルアミノ基、ネオペンチルアミノ基、1−メチルブチルアミノ基、2−メチルブチルアミノ基、1、2−ジメチルプロピルアミノ基、ヘキシルアミノ基、イソヘキシルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−エチル−N−メチルアミノ基、N−エチル−N−プロピルアミノ基等が挙げられる。
【0047】
本明細書に示される「C〜Cアシルアミノ基」とは、C〜Cアシルで置換されたアミノ基を意味する。C〜Cアシルアミノ基として、例えば、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、プロパノイルアミノ基、ブタノイルアミノ基、ペンタノイルアミノ基、ヘキサノイルアミノ基等が挙げられる。
【0048】
本明細書に示される「C〜Cアルキル基」とは、炭素数1〜3個の直鎖の又は分枝鎖のアルキル基を意味する。C〜Cアルキル基として、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が挙げられる。
【0049】
本明細書に示される「C〜Cアルコキシ基」とは、炭素数1〜3個の直鎖の又は分枝鎖のアルコキシ基を意味する。C〜Cアルコキシ基として、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基が挙げられる。
【0050】
本明細書中に示される「ヒドロキシC〜Cアルキル基」とは、ヒドロキシ基で置換された炭素数1〜4個の直鎖の又は分枝鎖のアルキル基を意味する。ヒドロキシC〜Cアルキル基として、例えば、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基等が挙げられる。
【0051】
本明細書に示される「カルボキシC〜Cアルキル基」とは、カルボン酸で置換されたC〜Cアルキル基を意味する。カルボキシC〜Cアルキル基として、例えば、カルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基、2−カルボキシプロピル基、3−カルボキシプロピル基等が挙げられる。
【0052】
本明細書に示される「カルバモイルC〜Cアルキル基」とは、カルバモイル基で置換されたC〜Cアルキル基を意味する。カルバモイルC〜Cアルキル基として、例えば、カルバモイルメチル基、2−カルバモイルエチル基、2−カルバモイルプロピル基、3−カルバモイルプロピル基等が挙げられる。
【0053】
本明細書に示される「モノC〜CアルキルカルバモイルC〜Cアルキル基」とは、アミノ基の1個の水素原子がC〜Cアルキル基で置換されたカルバモイル基で置換されたC〜Cアルキル基を意味する。モノC〜CアルキルカルバモイルC〜Cアルキル基として、例えば、N−メチルカルバモイルメチル基、N−エチルカルバモイルメチル基、2−(N−メチルカルバモイル)エチル基、2−(N−エチルカルバモイル)エチル基、3−(N−メチルカルバモイル)プロピル基等が挙げられる。
【0054】
本明細書に示される「ジC〜CアルキルカルバモイルC〜Cアルキル基」とは、アミノ基の2個の水素原子がC〜Cアルキル基で置換されたカルバモイル基で置換されたC〜Cアルキル基を意味する。ジC〜CアルキルカルバモイルC〜Cアルキル基として、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルメチル基、N−エチル−N−メチルカルバモイルメチル基、2−(N,N−ジメチルカルバモイル)エチル基、2−(N−エチル−N−メチルカルバモイル)エチル基、3−(N,N−ジメチルカルバモイル)プロピル基、3−(N,N−ジエチルカルバモイル)プロピル基等が挙げられる。
【0055】
本明細書に示される「芳香族炭化水素環基」として、例えば、フェニル基、インデニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、ベンゾシクロオクテニル基等が挙げられる。
【0056】
本明細書に示される「芳香族へテロ環基」とは、環状構造中に窒素原子、酸素原子、または硫黄原子を有し芳香族性を有する構造を意味する。芳香族へテロ環基として、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、アゼピニル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、1,2,3−オキサジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、チアジアゾリル基、ピラニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基等が挙げられる。なお、上記「ヘテロ環基」は他の環式基と縮環していてもよく、例えば、イソベンゾフラニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、クロメニル基、クロマノニル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、インドリジニル基、イソインドリジニル基、インドリル基、インダゾリル基、プリニル基、キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、アクリジニル基、イソインドリニル基等が挙げられる。
【0057】
本明細書中に示される「ハロC〜Cアルキル基」とは、1〜5個の同種または異種のハロゲン原子で置換されたC〜Cアルキル基を意味する。ハロC〜Cアルキル基として、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2−クロロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、1,1−ジフルオロエチル基、1,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、3−フルオロプロピル基、2−フルオロプロピル基、1−フルオロプロピル基、3,3−ジフルオロプロピル基、2,2−ジフルオロプロピル基、1,1−ジフルオロプロピル基、4−フルオロブチル基、5−フルオロペンチル基、6−フルオロヘキシル基等が挙げられる。
【0058】
「置換基を有しても良いフェニル基」、「置換基を有しても良い5員環芳香族複素環基」、「置換基を有しても良い6員環芳香族複素環基」、「置換基を有しても良い原子数8個または9個からなる二環性芳香族複素環基」および「置換基を有しても良い複素環基」における「置換基」として許容される基は、通常知られている置換基であれば特に制限はない。当該置換基として、例えばハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、C〜Cアルコキシカルボニル基、ホルミル基、C〜Cアシル基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルキルアミノ基、C〜Cアルコキシ基、C〜Cアルキルチオ基、C〜Cシクロアルキル基、4〜10員環のヘテロシクロアルキル基、ハロゲン原子を有しても良い芳香族炭化水素環基、芳香族へテロ環基、C〜Cアルキルカルボニルアミノ基、C〜Cシクロアルキルカルボニルアミノ基、4〜10員環のヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ基、芳香族炭化水素環カルボニルアミノ基および芳香族へテロ環カルボニルアミノ基等が挙げられる。
【0059】
「置換基を有しても良いC〜Cアルコキシ基」、「置換基を有しても良いC〜Cアルキル基」、「置換基を有しても良いC〜Cアシル基」、「置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルファニル基」、「置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルフィニル基」、「置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルホニル基」、「置換基を有しても良いC〜Cシクロアルキル基」、「置換基を有しても良いC〜Cシクロアルコキシ基」、「置換基を有しても良いC〜Cアルケニル基」、「置換基を有しても良いC〜Cアルコキシカルボニル基」、「置換基を有しても良い芳香族へテロ環C〜Cアルキル基」、および「置換基を有しても良いフェニルC〜Cアルキル基」における「置換基」として許容される基は、通常知られている置換基であれば特に制限はない。当該置換基として、例えばハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、C〜Cアルコキシカルボニル基、ホルミル基、C〜Cアシル基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルキルアミノ基、ジC〜Cアルキルアミノ基、C〜Cアルコキシ基、C〜Cアルキルチオ基、C〜Cシクロアルキル基、4〜10員環のヘテロシクロアルキル基、ハロゲン原子を有しても良い芳香族炭化水素環基、芳香族へテロ環基、C〜Cアルキルカルボニルアミノ基、C〜Cシクロアルキルカルボニルアミノ基、4〜10員環のヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ基、芳香族炭化水素環カルボニルアミノ基および芳香族へテロ環カルボニルアミノ基等が挙げられる。
【0060】
以下、本実施形態をより詳細に説明する。
【0061】
以下において、一般式が有する官能基の定義については、すでに記載した定義を引用してその説明を省略することがある。引用している定義は、以下に記載する実施形態の説明中に記載した定義を指している。
また、一般式が有する官能基についての定義に関し、特に言及しない限り、同一の符号で表される定義は、その符号を含む各一般式の間で共通する。
【0062】
本実施形態は、下記一般式(I)で表されるウレア化合物またはその薬理学的に許容される塩に関する。
【0063】
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
【0064】
式(I)中、Arは、置換基を有しても良いフェニル基、置換基を有しても良い5員環芳香族複素環基、置換基を有しても良い6員環芳香族複素環基、または置換基を有しても良い原子数8個または9個からなる二環性芳香族複素環基であり;
Arは、置換基を有しても良いフェニル基(ただし、置換基がハロゲン原子だけのフェニル基は除く)、置換基を有しても良い5員環芳香族複素環基、置換基を有しても良い6員環芳香族複素環基、または置換基を有しても良い原子数8個または9個からなる二環性芳香族複素環基であり;
Xは、以下のa)、b)およびc):
a)酸素原子または硫黄原子
b)NR
c)NOR
からなる群から選択される基であり、Xがb)またはc)である場合、Rは、水素原子または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であり;
は、水素原子、ヒドロキシ基、置換基を有しても良いC〜Cアルコキシ基または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であり;
、Rは、それぞれ独立して水素原子、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であるか、またはRとRが一緒になったC〜Cアルキレン基であり;
*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
なお、「独立して」および「独立した」とは、存在し得る2個以上の置換基の間でそれらが同一でも異なっていてもよいことを意味している。
【0065】
本実施形態の化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩において、好ましい置換基は次の通りである。
【0066】
Arは、好ましくは、以下のB1)、B2)、B3)、B4)、B5)、B6)、B7)、B8)、B9)、B10)、B11)およびB12)からなる群から選択される基である。
【0067】
【化12】
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【0068】
Arは、より好ましくは、以下のB1)、B2)、B6a)、B9a)およびB9b)からなる群から選択される基である。
【0069】
【化13】
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【0070】
12は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cアルコキシ基、置換基を有しても良いC〜Cシクロアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cシクロアルコキシ基、置換基を有しても良いC〜Cアシル基、置換基を有しても良いC〜Cアルケニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキニル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルファニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルフィニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルホニル基、−CONR1011、−NR1011、アリールオキシ基、または置換基を有しても良い複素環基であってもよい。R12が−CONR1011または−NR1011であるとき、R10は、水素原子、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cアシル基、または置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルホニル基であり、R11は、水素原子、または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってC〜C10ヘテロシクロアルキル基を形成してもよい。
13は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、またはC〜Cアルキル基であってもよい。
また、ArがB1)である場合には、R12とR13がそれぞれ上述の官能基であることがあるほか、R12とR13が一緒になってC〜Cアルキレン基または、C〜Cアルキレンジオキシ基を形成してもよい。
14、R15は、独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C〜Cアルキル基またはC〜Cアルコキシ基である。
10およびW11は、一方が窒素原子であり、他方がCHまたは窒素原子である。
12は、酸素原子、硫黄原子、またはN−R16であり、W12がN−R16である場合、R16は水素原子またはC〜Cアルキル基である。
13は、CHまたは窒素原子である。
【0071】
10、W11は、好ましくは、一方がNであり、もう片方がCHである。
12は、好ましくは、酸素原子または硫黄原子である。より好ましくは、硫黄原子である。
13は、好ましくは、CHである。
【0072】
12は、好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基または置換基を有しても良いC〜Cアルコキシ基である。より好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、C〜Cアルキル基またはC〜Cアルコキシ基であり、さらにより好ましくは水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、またはC〜Cアルキル基である。
【0073】
13は、好ましくは、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子またはC〜Cアルキル基である。より好ましくは、水素原子、フッ素原子または塩素原子である。
【0074】
14は、好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、C〜Cアルキル基、メトキシ基またはエトキシ基である。
【0075】
15は、好ましくは、水素原子、フッ素原子または塩素原子であり、特に好ましくは水素原子である。
【0076】
Arは、好ましくは、以下のA1)、A2)、A3)、A4)、A5)、A6)、A7)、A8)、A9)およびA10)からなる群から選択される基である。
【0077】
【化14】
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【0078】
Arは、より好ましくは、以下のA1)、A2a)、A3)およびA7a)からなる群から選択される基である。
【0079】
【化15】
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【0080】
は、水素原子、ハロゲン原子または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基によって置換されてもよいCHまたは窒素原子である。
は、CHまたは窒素原子である。
は、酸素原子、硫黄原子またはC〜Cアルキル基によって置換されてもよいNHである。
は、CHまたは窒素原子である。
は、CH、酸素原子または硫黄原子である。
は、C=O、CH、CF、CHOH、C〜Cアルキル基によって置換されてもよいNH、SO、SO、酸素原子または硫黄原子である。
は、C〜Cアルキル基によって置換されてもよいNHまたはC=Oである。
は、WがC〜Cアルキル基によって置換されてもよいNHのときは、C=O、WがC=Oのときは、C〜Cアルキル基によって置換されてもよいNHである。
は、窒素原子またはN=Oである。
は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cアルコキシ基、置換基を有しても良いC〜Cアシル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルファニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルフィニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルホニル基、置換基を有しても良い複素環基、−CONR1011または−NR1011であり、Rが−CONR1011または−NR1011であるとき、R10は、水素原子、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cアシル基、または置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルホニル基であり、R11は、水素原子、または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってC〜C10ヘテロシクロアルキル基を形成してもよい。
は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基または置換基を有しても良いC〜Cアルキコキシ基である。
は、水素原子、ハロゲン原子または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基である。
は、水素原子またはC〜Cアルキル基である。
mは0または1である。
nは0または1である。
ArがA1)である場合にR、R及びRの置換基の組み合わせが水素原子とハロゲン原子の場合を除く。
【0081】
は、好ましくは、CHまたはNである。より好ましくはNである。
は、好ましくは、CHまたはNである。より好ましくは、CHである。
は、好ましくは、酸素原子または硫黄原子である。より好ましくは、硫黄原子である。
は、好ましくは、CHまたはOである。
は、好ましくは、C=O、CH、CF、CHOHまたは酸素原子である。より好ましくは、C=O、CH、CHOHまたは酸素原子であり、特に好ましくは、酸素原子である。
は、好ましくは、窒素原子である。
mは、好ましくは0である。
【0082】
は、好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基、置換基を有しても良いC〜Cアルコキシ基、ハロC〜Cアルコキシ基、置換基を有しても良いC〜Cアシル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルファニル基、置換基を有しても良いC〜Cアルキルスルフィニル基、−CONR1011または−NR1011である。
が−CONR1011または−NR1011である場合、好ましくは、R10は水素原子、C〜Cアルキル基またはC〜Cアシル基であり、R11は水素原子、C〜Cアルキル基であるか、またはR10とR11が一緒になってピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基またはモルホリニル基を形成してもよい。
は、より好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、C〜Cアルコキシ基、ハロC〜Cアルコキシ基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルキルスルファニル基、C〜Cアルキルスルフィニル基であり、特に好ましくは、シアノ基、エチル基またはC〜Cアルコキシ基である。
【0083】
は、好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC〜Cアルキル基または置換基を有しても良いC〜Cアルコキシ基である。より好ましくは、水素原子、ハロゲン原子またはC〜Cアルキル基であり、特に好ましくは、水素原子、フッ素原子または塩素原子である。
【0084】
は、好ましくは、水素原子、ハロゲン原子または置換基を有しても良いC〜Cアルキル基である。より好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、またはC〜Cアルキル基であり、特に好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはC〜Cアルキル基である。
【0085】
は、好ましくは、水素原子、メチル基またはエチル基である。
【0086】
Xは、好ましくは、酸素原子、NOH、N−(C〜Cアルキル基)、N−O−(C〜Cアルキル基)またはN−O−(ヒドロキシC〜Cアルキル基)である。より好ましくは、酸素原子、NMe、NOMe、NOH、NOCHCHOHであり、特に好ましくは、酸素原子である。
【0087】
は、好ましくは、水素原子、ヒドロキシ基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、ハロC〜Cアルキル基、ヒドロキシC〜Cアルキル基、カルボキシC〜Cアルキル基、カルバモイルC〜Cアルキル基、モノアルキルカルバモイルC〜Cアルキル基またはジアルキルカルバモイルC〜Cアルキル基である。より好ましくは、水素原子、ヒドロキシ基、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基またはヒドロキシC〜Cアルキル基であり、特に好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基またはヒドロキシエチル基である。
【0088】
は、好ましくは、水素原子またはC〜Cアルキル基である。より好ましくは、水素原子またはメチル基であり、特に好ましくは、水素原子である。
【0089】
は、好ましくは水素原子またはC〜Cアルキル基である。より好ましくは、水素原子またはメチル基であり、特に好ましくは水素原子である。
【0090】
本実施形態の好ましい化合物としては、例えば、以下の化合物が挙げられる。
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(3,4−ジフルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−シアノフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(3−フルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2−フルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
1−[(3S,4R)−4−(2−クロロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシ―2−メチルフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,5−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(3,5−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(7−フルオロクロマン−6−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(3−フルオロ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(5−メトキシチオフェン―2−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メチルチオフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−メチルスルホニルフェニル)ウレア
(−)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−シアノフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−メトキシフェニル)ウレア
(−)−1−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−3−[(3R,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(5−クロロチアゾール−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(ピリミジン−4−イル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(ピリジン−2−イル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(ピリジン−3−イル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(ピリミジン−5−イル)ウレア
(−)−1−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(ピラジン−2−イル)ウレア
(−)−1−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(2−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(5−メチルチオフェン−2−イル)ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,5S)−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,5R)−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
1−[(3S,4R)−4−(4−エチル−2,6−ジフルオロフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(+)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3R,4S)−2−オキソ−4−フェニルピロリジン−3−イル]ウレア
(+)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3R,4S)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(+)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3R,4S)−4−(3−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(+)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3R,4S)-−4−(2−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(+)−1−[(3R,4S)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(+)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3R,4S)−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(+)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3R,4S,5S)−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(+)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3R,4S,5R)−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(+)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3R,4S)−4−(5−メトキシチオフェン―2−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(+)−1−{(3R,4S)−4−[4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−2−オキソピロリジン−3−イル}−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(±)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(±)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(±)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(+)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−5,5−ジメチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−5,5−ジメチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(+)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−アザスピロ[4.4]ノナン−3−イル]ウレア
(−)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−アザスピロ[4.4]ノナン−3−イル]ウレア
(+)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−アザスピロ[4.5]デカン−3−イル]ウレア
(−)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−アザスピロ[4.5]デカン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メチルスルフィニルフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メチルスルホニルフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−フェニルウレア
(−)−1−[4−(tert−ブチル)フェニル]−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−4−{3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレイド}安息香酸エチル
(−)−1−[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−アセチルフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フェノキシフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(3−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(3,4−ジフルオロフェニル)ウレア
(−)−1−(5−クロロチオフェン−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(p−トリル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]ウレア
(−)−4−{3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレイド}−N−メチルベンズアミド
(−)−1−[(3S,4R)−1−エチル−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}酢酸エチル
2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−2−メチルプロピオン酸エチル
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−1−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸エチル(異性体A)
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸エチル(異性体B)
(±)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(+)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}酢酸
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N−メチルアセトアミド
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸(異性体A)
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N−メチルプロピオン酸アミド(異性体A)
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸(異性体B)
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N−メチルプロピオン酸アミド(異性体B)
2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−2−メチルプロピオン酸
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N,2−ジメチルプロピオン酸アミド
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2−フルオロ―4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(+)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3R,4S)−1−メトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−3,5−ジフルオロ−4−{(3R,4S)−4−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−5−オキソピロリジン−3−イル}−N,N−ジメチルベンズアミド
(−)−3,5−ジフルオロ−4−{(3R,4S)−4−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−5−オキソピロリジン−3−イル}−N−メチルベンズアミド
(−)−1−[(3S,4R)−4−(4−シアノ−2,6−ジフルオロフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−3,5−ジフルオロ−4−{(3R,4S)−4−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−5−オキソピロリジン−3−イル}ベンズアミド
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,Z)−2−(メトキシイミノ)−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R,Z)−4−(2−フルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(メトキシイミノ)ピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(メトキシイミノ)ピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−{(3S,4R,Z)−2−[(2−ヒドロキシエトキシ)イミノ]−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル}ウレア
(−)−1−{(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−[(2−ヒドロキシエトキシ)イミノ]ピロリジン−3−イル}−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルイミノ)ピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(+)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3R,4S,Z)−2−(メトキシイミノ)−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,Z)−2−(2−ヒドロキシイミノ)−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル]ウレア
1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(3−ヒドロキシフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(3−メチルイソチアゾール−5−イル)ウレア
(−)−1−(4−シクロプロピルフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル)ウレア
(−)−1−(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
1−(4−シアノ−3−ヒドロキシフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
1−{(3S,4R)−4−[4−(ジフルオロメトキシ)−2,6−ジフルオロフェニル]−2−オキソピロリジン−3−イル}−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(6−フルオロベンゾフラン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
1−[(3S,4R)−4−(4,6−ジフルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−(4−シアノフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−エチルフェニル)ウレア
(−)−1−(3−シアノフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(5−クロロチオフェン−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(3−フルオロ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−クロロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(+)−1−(4−クロロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(+)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(+)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−2−{(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−2−オキソピロリジン−1−イル}酢酸
(−)−2−{(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−2−オキソピロリジン−1−イル}酢酸
(−)−2−{(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−2−オキソピロリジン−1−イル}−N−メチルアセタミド
(−)−2−{(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−2−オキソピロリジン−1−イル}アセトアミド
(−)−2−{(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−2−オキソピロリジン−1−イル}−2−メチルプロパン酸
(−)−1−(4−シアノフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−フェニルウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(p−トリル)ウレア
(−)−1−(4−シアノフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−プロピルピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−1−ベンジル−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−{(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−[(メチルスルホニル)メチル]−2−オキソピロリジン−3−イル}−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−{(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−2−オキソピロリジン−1−イル}メタンスルホンアミド
(−)−2−{(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−2−オキソピロリジン−1−イル}酢酸エチル
(−)−1−{(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−[(5−メチルオキサゾール−2−イル)メチル]−2−オキソピロリジン−3−イル}−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−{(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−[(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)メチル]−2−オキソピロリジン−3−イル}−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−2−{(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−2−オキソピロリジン−1−イル}酢酸エチル
(−)−2−{(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−2−オキソピロリジン−1−イル}−2−メチルプロパン酸エチル
(−)−1−[(3S,4R)−1−(シクロプロピルメチル)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−1−(シアノメチル)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−{(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−[(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)メチル]−2−オキソピロリジン−3−イル}−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−メトキシ−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(メトキシイミノ)ピロリジン−3−イル]−3−(p−トリル)ウレア
(−)−1−(4−シアノフェニル)−3−[(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(メトキシイミノ)ピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−[(3S,4R,Z)−4−
(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(メトキシイミノ)ピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−[(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(メトキシイミノ)ピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−{(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−[(2−ヒドロキシエトキシ)イミノ]ピロリジン−3−イル}−3−(p−トリル)ウレア
(−)−1−(4−シアノフェニル)−3−{(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−[(2−ヒドロキシエトキシ)イミノ]ピロリジン−3−イル}ウレア
(−)−1−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−{(3S,4R,Z)−4−
(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−[(2−ヒドロキシエトキシ)イミノ]ピロリジン−3−イル}ウレア
(−)−1−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−{(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−[(2−ヒドロキシエトキシ)イミノ]ピロリジン−3−イル}ウレア
(−)−1−{(3R,4S)−3−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−5−[(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−3,4−ジヒドロ−2H−ピロール−4−イル}−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(モルホリノイミノ)ピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
1−[(3R,4S)−3−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−5−(フェニルアミノ)−3,4−ジヒドロ−2H−ピロール−4−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1-((3S,4R,Z)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−[(2−ヒドロキシエトキシ)イミノ]ピロリジン−3−イル)−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
3−((Z)−{(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]ピロリジン−2−イリデン}アミノ)プロパン酸エチル
(−)−1−((3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(ヒドロキシイミノ)ピロリジン−3−イル)−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−エチニルフェニル)ウレア
(−)−1−{(3S,4R)−4−[2,6−ジフルオロ―4−(メチルアミノ)フェニル]−2−オキソピロリジン−3−イル}−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,Z)−2−(メトキシイミノ)−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル]ウレア
【0091】
本実施形態のより好ましい化合物としては、例えば、以下の化合物が挙げられる。
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(3,4−ジフルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−シアノフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(3−フルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2−フルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
1−[(3S,4R)−4−(2−クロロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシ―2−メチルフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,5−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(3,5−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(3−フルオロ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(5−メトキシチオフェン―2−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メチルチオフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−シアノフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−メトキシフェニル)ウレア
(−)−1−(5−クロロチアゾール−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(5−メチルチオフェン−2−イル)ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,5S)−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,5R)−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(+)−1−(4−クロロフェニル)−3−[(3R,4S)−2−オキソ−4−フェニルピロリジン−3−イル]ウレア
(±)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(±)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(±)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−フェニルウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フェノキシフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(3−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(3,4−ジフルオロフェニル)ウレア
(−)−1−(5−クロロチオフェン−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(p−トリル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−1−エチル−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−1−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(±)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(+)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N−メチルアセトアミド
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸(異性体A)
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N−メチルプロピオン酸アミド(異性体A)
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸(異性体B)
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N−メチルプロピオン酸アミド(異性体B)
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N,2−ジメチルプロピオン酸アミド
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2−フルオロ−4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(+)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3R,4S)−1−メトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−3,5−ジフルオロ−4−{(3R,4S)−4−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−5−オキソピロリジン−3−イル}ベンズアミド
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,Z)−2−(メトキシイミノ)−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R,Z)−4−(2−フルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(メトキシイミノ)ピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(メトキシイミノ)ピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−{(3S,4R,Z)−2−[(2−ヒドロキシエトキシ)イミノ]−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル}ウレア
(−)−1−{(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−[(2−ヒドロキシエトキシ)イミノ]ピロリジン−3−イル}−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルイミノ)ピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,Z)−2−(2−ヒドロキシイミノ)−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル)ウレア
(−)−1−(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−(4−シアノフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−1−{(3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−[(2−ヒドロキシエトキシ)イミノ]ピロリジン−3−イル}−3−(p−トリル)ウレア
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−フェニルウレア
【0092】
本実施形態の化合物(I)は、必要に応じて常法に従い、その薬理学的に許容される塩とすることができる。薬理学的に許容される塩とは、薬学上許容される非毒性塩基又は酸(例えば無機又は有機塩基及び無機又は有機酸)との塩を意味する。
【0093】
薬学上許容される非毒性塩基から誘導される塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等の無機塩基との塩、ピペリジン、モルホリン、ピロリジン、アルギニン、リジン等の有機塩基との塩が挙げることができる。
【0094】
薬学上許容される非毒性酸から誘導される塩としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸等の鉱酸との酸付加塩、ギ酸、酢酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、ステアリン酸、パルミチン酸等の有機酸との酸付加塩が挙げられる。
【0095】
さらに本実施形態の化合物(I)、またはその薬理学的に許容される塩は、水和物又は溶媒和物として存在することもある。上記に具体的に記載した好ましい化合物を含めて、上述の一般式(I)で表されるウレア誘導体又はその塩が形成する任意の水和物及び溶媒和物は、いずれも本発明の範囲に包含される。溶媒和物を形成し得る溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、アセトン、酢酸エチル、ジクロロメタン、ジイソプロピルエーテル等が挙げられる。
【0096】
本実施形態の化合物(I)、またはその薬理学的に許容される塩には、ラセミ体の他に光学活性体、立体異性体又は回転異性体も含まれる。
本実施形態の化合物(I)が1つ以上の不斉炭素原子を有する光学異性体である場合、本実施形態の化合物(I)は、各不斉炭素原子における立体配置がR配置またはS配置のいずれの立体配置であってもよい。また、いずれの光学異性体も本発明に含まれ、それらの光学異性体の混合物も含まれる。さらに、光学活性体の混合物において、等量の各光学異性体からなるラセミ体も本発明の範囲に含まれる。本実施形態の化合物(I)がラセミ体の固体または結晶である場合、ラセミ体、ラセミ混合物およびラセミ固溶体も本発明の範囲に含まれる。
【0097】
本実施形態の化合物(I)において、幾何異性体が存在する場合、本発明はその幾何異性体のいずれも包含する。
本実施形態の化合物(I)において、互変異性体が存在する場合、本発明はその互変異性体のいずれも包含する。
またはその薬理学的に許容される塩には、プロトン互変異性体も含まれる。
【0098】
本実施形態の化合物(I)、またはその薬理学的に許容される塩は、同位元素(例、H、14C、35S等)等で標識された化合物であってもよい。当該化合物も本発明に含まれる。
さらに、本実施形態の化合物(I)、またはその薬理学的に許容される塩は、HをH(D)に変換した重水素変換体であってもよい。当該化合物も本発明に含まれる。
【0099】
本実施形態でいう「FPRL1アゴニスト作用」とは、ホルミルペプチドレセプター様1(FPRL1)に作用することで、作動(アゴニスト)活性を示すことを意味する。
本実施形態の化合物(I)、またはその薬理学的に許容される塩は、例えば、FPRL1過剰発現細胞内へのカルシウム流入試験において、強力なアゴニスト活性を示す。その結果、本実施形態の化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩は、炎症性疾患、慢性気道疾患、がん、敗血症、アレルギー性症状、HIVレトロウイルス感染、循環器障害、神経炎症、神経障害、疼痛、プリオン病、アミロイド症、免疫障害等の治療薬またはその予防薬として有用であると理解できる。
【0100】
本実施形態の化合物(I)の製造方法
本実施形態の化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩は、例えば、以下のスキーム1〜26に詳述する方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0101】
化合物(Ia)の合成
本実施形態の化合物(I)のうち、XがOである化合物(以下、化合物(Ia)ともいう)は、スキーム1に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれに準じた方法に従って製造することができる。
【0102】
スキーム1
【0103】
【化16】
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【0104】
式中、Ar、Ar、R、R、およびRは上述したものと同義であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0105】
工程1−1
本工程は、化合物(1)と化合物(2)を反応させて化合物(Ia)を製造する工程である。化合物(Ia)は、例えば、化合物(1)に溶媒中、塩基の存在下あるいは非存在下でジフェニルリン酸アジド(DPPA)等を作用させた後、得られた生成物に化合物(2)を反応させることにより製造することができる。
上記反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行なわれ、用いられる溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジオキサン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。用いられる塩基としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンなどを挙げることができる。塩基の使用量は、通常、化合物 1モルに対して、約0.5〜100モル当量、好ましくは1〜5モル当量程度である。反応温度は、通常−10℃〜溶媒還流温度で実施でき、20℃〜120℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常10分〜3日間である。
本工程で用いられる化合物(1)は、以下に詳述する方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
また、本工程で用いられる化合物(2)は、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0106】
工程1−2
本工程は、化合物(3)と化合物(4)を反応させて化合物(Ia)を製造する工程である。化合物(Ia)は、例えば、化合物(3)を溶媒中、塩基の存在下あるいは非存在下で化合物(4)と反応させることにより製造することができる。化合物(4)の使用量は、化合物(3)1モルに対して約0.5〜10モル当量であり、好ましくは約1〜2モル当量程度である。
上記反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行なわれ、用いられる溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、1、2−ジクロロエタン、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、メタノール、水、それらの混合溶媒等を挙げることができる。用いられる塩基としては、例えば水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの炭酸水素塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸塩、酢酸ナトリウムなど有機酸塩、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンなどの3級アミン類、ピリジン、ピコリン、N、N−ジメチルアニリンなどの芳香族アミン類などを挙げることができる。塩基の使用量は、通常、化合物 1モルに対して、約1〜100モル当量、好ましくは1〜5モル当量程度である。反応温度は、通常−20℃〜溶媒還流温度で実施でき、0℃〜50℃程度で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常10分〜48時間程度である。
本工程で用いられる化合物(3)は、以下に詳述する方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
また、本工程で用いられる化合物(4)は、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することもできる。
【0107】
化合物(Ib)の合成
本実施形態の化合物(I)のうち、XがOであり、RがHである化合物(以下、化合物(Ib)ともいう)は、例えば、スキーム2に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0108】
スキーム2
【0109】
【化17】
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【0110】
式中、Ar、Ar、R、およびRは上述したものと同義であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0111】
工程2−1
本工程は、化合物(1a)から化合物(Ib)を製造する工程である。本工程2−1による化合物(Ib)は、スキーム1の工程1−1に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法若しくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0112】
工程2−2
本工程は、化合物(1a)のカルボキシ基を1級アミンへと変換して化合物(3a)を製造する工程である。化合物(3a)は、例えば、化合物(1a)を溶媒A中、塩基の存在下あるいは非存在下でジフェニルリン酸アジド(DPPA)等を作用させた後、得られた生成物を、溶媒B中、酸と反応させることにより製造することができる。溶媒Aとしては、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジオキサン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。溶媒Bとしては、ジオキサンや水等を挙げることができる。用いられる塩基としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンなどを挙げることができる。用いられる酸としては、濃塩酸、濃硫酸等を挙げることができる。反応温度は、通常−10℃〜溶媒還流温度で実施でき、0℃〜100℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0113】
工程2−3
本工程は、化合物(1a)から化合物(5)を製造する工程である。化合物(5)は、例えば、化合物(1a)を溶媒中、塩基の存在下あるいは非存在下でジフェニルリン酸アジド(DPPA)等を作用させた後、得られた生成物に、溶媒中、または無溶媒下でベンジルアルコールを反応させることによって製造することができる。用いられる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジオキサン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。用いられる塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンなどが挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、10℃〜120℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0114】
工程2−4
本工程は、化合物(5)のCbz(ベンジルオキシカルボニル)基を脱保護して化合物(3a)を製造する工程である。化合物(3a)は、例えば、溶媒中、10%パラジウムカーボン(10%Pd−C)等の触媒の存在下において、化合物(5)に水素添加させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、それらの混合溶媒等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、10℃〜40℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0115】
工程2−5
本工程は、化合物(3a)から化合物(Ib)を製造する工程である。本工程2−5による化合物(Ib)は、スキーム1の工程1−2に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法若しくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0116】
化合物(1b)の合成
化合物(1)のうち、RがHである化合物(1b)は、例えば、化合物(6)からスキーム3に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0117】
スキーム3
【0118】
【化18】
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【0119】
式中、Ar、Rは上述したものと同義であり;QはC1−6アルキル基等であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0120】
工程3−1
本工程は、化合物(6)と化合物(7)を反応させて化合物(8)を製造する工程である。化合物(8)は、例えば、化合物(6)を酢酸中、酢酸アンモニウム存在下で化合物(7)と反応させることによって製造することができる。反応温度は、通常20℃〜溶媒還流温度で実施でき、80℃〜110℃で行うのが好ましい。あるいは、化合物(8)は、化合物(6)を2−ヒドロキシエチルアンモニウムホルメート(2−HEAF)中、化合物(7)と反応させることによって製造することができる。反応温度は、通常0℃〜80℃で実施でき、10℃〜50℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
また、本工程で用いられる化合物(6)および化合物(7)は、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することもできる。
【0121】
工程3−2
本工程は、化合物(8)とマロン酸エステル(9)を反応させて化合物(10)を製造する工程である。化合物(10)は、例えば、化合物(8)を溶媒中、触媒の存在下で化合物(9)と反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、メチルt−ブチルエーテル、アセトニトリル、メタノール、エタノール、酢酸エチル等を挙げることができる。用いられる触媒としては、非特許文献記載の方法に準じて調整できるニッケル(II)ビス[(S,S)−N,N’−ジベンジルシクロヘキサン−1,2−ジアミン]ブロミド、ニッケル(II)ビス[(R、R)−N,N’−ジベンジルシクロヘキサン−1,2−ジアミン]ブロミド、1−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−3−((1S,2S)−2−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)チオウレア、1−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−3−((1R,2R)−2−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)チオウレア等を挙げることができる。触媒の使用量は、化合物(8)1モルに対して、通常0.001〜0.2モルである。反応温度は、通常−0℃〜溶媒還流温度で実施でき、10℃〜50℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜7日間である。
また、本工程で用いられる化合物(9)は、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することもできる。化合物(8)も、工程3−1により得られたものに加えて、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することもできる。
【0122】
工程3−3
本工程は、化合物(10)から化合物(11)を製造する工程である。化合物(11)は、例えば、化合物(10)に溶媒中、ニッケル(II)クロライド6水和物(NiCl・6HO)存在下で水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)を作用させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル等を挙げることができる。反応温度は、通常−30℃〜溶媒還流温度で実施でき、0℃〜80℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0123】
工程3−4
本工程は、化合物(11)のエステル部位を加水分解することにより、化合物(1b)を製造する工程である。化合物(1b)は、例えば、溶媒中、化合物(11)を塩基を用いて処理することにより製造することができる。用いられる溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、テトラヒドロフラン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。用いられる塩基としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、10℃〜70℃が好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0124】
化合物(1c)の合成
化合物(1)のうち、RおよびRがHではない化合物(以下、化合物(1c)ともいう)は、例えば、化合物(6)からスキーム4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0125】
スキーム4
【0126】
【化19】
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【0127】
式中、Ar、Qは上述したものと同義であり、R2’、R3’は、それぞれ独立して置換基を有しても良いC1−6アルキル基、またはR2’とR3’が一緒になったC〜Cアルキレン基であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0128】
工程4−1
本工程は、化合物(6)と化合物(9)を反応させて化合物(12)を製造する工程である。化合物(12)は、例えば、化合物(6)を溶媒中、塩基の存在下で化合物(9)と反応させることによって製造することができる。用いられる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、それらの混合溶媒等を挙げることができる。用いられる塩基としては、ピペリジン、ピロリジン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンなどの脂肪族アミン類、ピリジン、ピコリン、N,N−ジメチルアニリンなどの芳香族アミン類、ピペリジニウムアセテートやアンモニウムアセテートなどの有機酸塩を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、70℃〜110℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等によって異なるが、通常30分〜3日間である。
また、本工程で用いられる化合物(6)および化合物(9)は、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することもできる。
【0129】
工程4−2
本工程は、化合物(12)と化合物(13)を反応させて化合物(14)を製造する工程である。化合物(14)は、例えば、化合物(12)を溶媒中、塩基の存在下で化合物(13)と反応させることによって製造することができる。用いられる溶媒としては、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、それらの混合溶媒等を挙げることができる。用いられる塩基としては、アルミナ処理フッ化カリウム(KF−Al)等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、10℃〜40℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等によって異なるが、通常30分〜3日間である。
【0130】
工程4−3
本工程は、化合物(14)から化合物(15)を製造する工程である。化合物(15)は、スキーム3の工程3−3に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法若しくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0131】
工程4−4
本工程は、化合物(15)のエステル部位を加水分解することにより、化合物(1c)を製造する工程である。化合物(1c)は、スキーム3の工程3−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法若しくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0132】
化合物(3b)の合成
化合物(3)のうち、RがHである化合物(以下、化合物(3b)ともいう)は、例えば、化合物(8)からスキーム5に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0133】
スキーム5
【0134】
【化20】
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【0135】
式中、Ar、R、Qは上述したものと同義であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0136】
工程5−1
本工程は、化合物(8)と化合物(16)を反応させて化合物(17)を製造する工程である。化合物(17)は、例えば、化合物(16)を溶媒中、塩基の存在下で化合物(8)と反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン,ヘキサン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。用いられる塩基としては、例えば、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウム ヘキサメチルジシラジド(LHMDS)などの有機リチウムを挙げることができる。反応温度は、通常−78℃〜溶媒還流温度で実施でき、−78℃〜30℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
また、本工程で用いられる化合物(8)および化合物(16)は、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することもできる。
【0137】
工程5−2
本工程は、化合物(17)のイミン部位を変換して化合物(18)を製造する工程である。化合物(18)は、例えば、化合物(17)を酢酸中、水と反応させた後、得られた生成物を、溶媒中、塩基の存在下で二炭酸ジ−tert−ブチル((Boc)O)と反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、水、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル,N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、それらの混合溶媒等を挙げることができる。用いられる塩基としては、トリエチルアミン,炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、10℃〜70℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0138】
工程5−3
本工程は、化合物(18)から化合物(19)を製造する工程である。化合物(19)は、スキーム3の工程3−3に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法若しくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0139】
工程5−4
本工程は、化合物(19)のtert−ブトキシカルボニル(Boc)基を脱保護して
化合物(3b)を製造する工程である。化合物(3b)は、例えば、化合物(19)を溶媒中、トリフルオロ酢酸(TFA)や塩化水素などの酸と反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、ジオキサン、酢酸エチル、メタノール、水、それらの混合溶媒等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、0℃〜60℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0140】
化合物(1d)の合成
化合物(1)のうち、RがC〜Cアルキル基である化合物(以下、化合物(1d)ともいう)は、例えば、化合物(20)からスキーム6に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0141】
スキーム6
【0142】
【化21】
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式中、Ar、R、RおよびQは上述したものと同義であり、RはC1−6アルキル基であり、Wは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ等の脱離基であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0143】
工程6−1
本工程は、化合物(20)をクロル化することで化合物(21)を製造する工程である。化合物(21)は、例えば、化合物(20)を溶媒中、スルフリルクロライド(SOCl)と反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、20℃〜70℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
本工程で用いられる化合物(20)は、スキーム3もしくはスキーム4に示す方法、もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0144】
工程6−2
本工程は、化合物(21)と化合物(22)を反応させて化合物(23)を製造する工程である。化合物(23)は、例えば、化合物(21)を溶媒中、塩基の存在下で化合物(22)と反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、それらの混合溶媒等を挙げることができる。用いられる塩基としては、例えば水素化リチウム、水素化ナトリウムなどのアルカリ金属水素化物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどの炭酸塩等を挙げることができる。反応温度は、通常−10℃〜溶媒還流温度で実施でき、0℃〜60℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
また、本工程で用いられる化合物(22)は、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することもできる。
【0145】
工程6−3
本工程は、化合物(23)を脱クロル化することで化合物(24)を製造する工程である。化合物(24)は、例えば、化合物(23)を溶媒中、酢酸の存在下で亜鉛粉末(Zn powder)と反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、水、テトラヒドロフラン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、10℃〜40℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0146】
工程6−4
本工程は、化合物(24)のエステル部位を加水分解することにより、化合物(1d)を製造する工程である。化合物(1d)は、スキーム3の工程3−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0147】
化合物(1e)の合成
化合物(1)のうち、Rが−O−C〜Cアルキル基である化合物(以下、化合物(1e)ともいう)は、例えば、化合物(14)からスキーム7に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0148】
スキーム7
【0149】
【化22】
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【0150】
式中、Ar、R、R、R、QおよびWは上述したものと同義であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0151】
工程7−1
本工程は、化合物(14)から化合物(25)を製造する工程である。化合物(25)は、例えば、化合物(14)を溶媒中、塩化アンモニウムの存在下で亜鉛粉末と反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、水、テトラヒドロフラン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、10℃〜40℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常10分〜3日間である。
【0152】
工程7−2
本工程は、化合物(25)と化合物(22)を反応させて化合物(26)を製造する工程である。化合物(26)は、スキーム6の工程6−2に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0153】
工程7−3
本工程は、化合物(26)のエステル部位を加水分解することにより、化合物(1e)を製造する工程である。化合物(1e)は、スキーム3の工程3−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0154】
化合物(1f)の合成
化合物(1)のうち、Rが水素原子であり、ArがA7)として表される基である化合物(以下、化合物(1f)ともいう)は、例えば、化合物(27)からスキーム8に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0155】
スキーム8
【0156】
【化23】
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【0157】
式中、R、R、R、R、Qおよびmは上述したものと同義であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0158】
工程8−1
本工程は、化合物(27)のtert−ブチルジメチルシリル(TBS)基を脱保護して化合物(28)を製造する工程である。化合物(28)は、例えば、化合物(27)に溶媒中、塩化水素水溶液を反応させることによって製造することができる。溶媒としては、テトラヒドロフラン、水や、それらの混合溶媒等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、20℃〜40℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質や溶媒、反応温度等によって異なるが、通常30分〜3日間である。
また、本工程で用いられる化合物(27)は、スキーム3もしくはスキーム4に示す方法、もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0159】
工程8−2
本工程は、化合物(28)のヒドロキシ基を還元して化合物(29)を製造する工程である。化合物(29)は、例えば、溶媒中、10%パラジウムカーボン(10%Pd−C)等の触媒存在下において、化合物(28)に水素添加させることにより製造することができる。溶媒としては、メタノール、エタノール、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸、それらの混合溶媒等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、20〜40℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質や溶媒、反応温度等によって異なるが、通常30分〜3日間である。
【0160】
工程8−3
本工程は、化合物(29)のエステル部位を加水分解することにより、化合物(1f)を製造する工程である。化合物(1f)は、スキーム3の工程3−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0161】
化合物(3c)〜(3e)の合成
化合物(3)のうち、Rが置換基を有してもよいC〜Cアルキル基である化合物(以下、化合物(3c)、化合物(3d)、および化合物(3e)ともいう)は、例えば、化合物(3a)からスキーム9に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0162】
スキーム9
【0163】
【化24】
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【0164】
式中、Ar、R、R、R、Qおよび、Wは上述したものと同義であり、R、Rは、それぞれ独立して水素原子、C1−6アルキル基であり、YはC1−3アルキレンであり、Yは単結合またはC1−3アルキレン基であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0165】
工程9−1
本工程は、化合物(3a)のアミノ基をtert−ブトキシカルボニル(Boc)基で保護することで化合物(30)を製造する工程である。化合物(30)は、例えば、溶媒中、塩基の存在下あるいは非存在下で化合物(3a)を二炭酸ジ−tert−ブチル((Boc)O)と反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、水、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、それらの混合溶媒等を挙げることができる。用いられる塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンなどを挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、10℃〜60℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質や溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0166】
工程9−2
本工程は、化合物(30)と化合物(22)を反応させて化合物(31)を製造する工程である。化合物(31)は、例えば、化合物(30)を溶媒中、塩基の存在下で化合物(22)と反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、それらの混合溶媒等を挙げることができる。用いられる塩基としては、例えば水素化リチウム、水素化ナトリウム、tert−ブトキシカリウムなどを挙げることができる。反応温度は、通常−10℃〜溶媒還流温度で実施でき、0℃〜60℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
また、本工程で用いられる化合物(22)は、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することもできる。
【0167】
工程9−3
本工程は、化合物(31)のtert−ブトキシカルボニル(Boc)基を脱保護して化合物(3c)を製造する工程である。化合物(3c)は、スキーム5の工程5−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0168】
工程9−4
本工程は、化合物(30)と化合物(32)を反応させて化合物(33)を製造する工程である。化合物(33)は、スキーム9の工程9−2に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
また、本工程で用いられる化合物(32)は、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することもできる。
【0169】
工程9−5
本工程は、化合物(33)のTBS基およびBoc基を脱保護して化合物(3d)を製造する工程である。化合物(3d)は、例えば、化合物(33)を含水溶媒中、トリフルオロ酢酸(TFA)や塩化水素などの酸と反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、ジオキサン等と水との混合溶媒を使用することができる。反応温度は、通常−10℃〜溶媒還流温度で実施でき、0℃〜60℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0170】
工程9−6
本工程は、化合物(30)と化合物(34)を反応させて化合物(35)を製造する工程である。化合物(35)は、スキーム9の工程9−2に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
また、本工程で用いられる化合物(34)は、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することもできる。
【0171】
工程9−7
本工程は、化合物(35)のBoc基を脱保護することで化合物(3e)を製造する工程である。化合物(3e)は、スキーム5の工程5−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0172】
化合物(3c)、(3d)の別途合成
化合物(3c)、化合物(3d)は、例えば、化合物(5)からスキーム10に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0173】
スキーム10
【0174】
【化25】
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【0175】
式中、Ar、R、R、Ra、W、Yは上述したものと同義であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0176】
工程10−1
本工程は、化合物(5)と化合物(22)を反応させて化合物(36)を製造する工程である。化合物(36)は、スキーム9の工程9−2に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
また、本工程で用いられる化合物(22)は、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することもできる。
【0177】
工程10−2
本工程は、化合物(36)のベンジルオキシカルボニル(Cbz)基を脱保護して化合物(3c)を製造する工程である。化合物(3c)は、スキーム2の工程2−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0178】
工程10−3
本工程は、化合物(5)と化合物(32)を反応させて化合物(37)を製造する工程である。化合物(37)は、スキーム9の工程9−2に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
また、本工程で用いられる化合物(32)は、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することもできる。
【0179】
工程10−4
本工程は、化合物(37)のTBS基を脱保護して化合物(38)を製造する工程である。化合物(38)は、例えば、化合物(37)に溶媒中、テトラブチルアンモニウムフルオライド(TBAF)を反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、それらの混合溶媒等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、10℃〜40℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0180】
工程10−5
本工程は、化合物(38)のCbz基を脱保護して化合物(3d)を製造する工程である。化合物(3d)は、スキーム2の工程2−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0181】
化合物(3f)、化合物(3g)の合成
化合物(3)のうち、以下の式(3f)により表される化合物(以下、化合物(3f)ともいう)、以下の式(3g)により表される化合物(以下、化合物(3g)ともいう)は、例えば、化合物(39)からスキーム11に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0182】
スキーム11
【0183】
【化26】
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【0184】
式中、Ar、R、R、Ra、Qおよび、Wは上述したものと同義であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0185】
工程11−1
本工程は、化合物(39)と化合物(22)を反応させて化合物(40)を製造する工程である。化合物(40)は、例えば、化合物(39)を溶媒中、塩基の存在下で化合物(22)と反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。用いられる塩基としては、例えば、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウム ヘキサメチルジシラジド(LHMDS)などの有機リチウムを挙げることができる。反応温度は、通常−78℃〜溶媒還流温度で実施でき、−78℃〜30℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
本工程で用いられる化合物(39)は、スキーム9の工程9−2に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
また、本工程で用いられる化合物(22)は、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することもできる。
【0186】
工程11−2
本工程は、化合物(40)のエステル部位を還元して化合物(41)を製造する工程である。化合物(41)は、例えば、化合物(40)を溶媒中、水素化ホウ素リチウム(LiBH)、水素化アルミニウムリチウム(LiAlH)、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)などの還元剤と反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。反応温度は、通常−20℃〜溶媒還流温度で実施でき、0℃〜30℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0187】
工程11−3
本工程は、化合物(41)のBoc基を脱保護することで化合物(3f)を製造する工程である。化合物(3f)は、スキーム5の工程5−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0188】
工程11−4
本工程は、化合物(40)のBoc基を脱保護することで化合物(3g)を製造する工程である。化合物(3g)は、スキーム5の工程5−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0189】
化合物(3g)は、例えば、化合物(42)からスキーム12に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従っても製造することができる。
【0190】
スキーム12
【0191】
【化27】
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【0192】
式中、Ar、R、R、RaおよびQは上述したものと同義であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0193】
工程12−1
本工程は、化合物(42)と化合物(22)を反応させて化合物(43)を製造する工程である。化合物(43)は、スキーム11の工程11−1に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
本工程で用いられる化合物(42)は、スキーム10の工程10−1に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0194】
工程12−2
本工程は、化合物(43)のCbz基を脱保護して化合物(3g)を製造する工程である。化合物(3g)は、スキーム2の工程2−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0195】
化合物(3h),化合物(3i)の合成
化合物(3)のうち、以下の式(3h)により表される化合物(以下、化合物(3h)ともいう)、以下の式(3i)により表される化合物(化合物(3i)ともいう)は、例えば、化合物(5)からスキーム13に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0196】
スキーム13
【0197】
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
【0198】
式中、Ar、R、R、R、R、R、Q、Wおよび、Yは上述したものと同義であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0199】
工程13−1
本工程は、化合物(5)と化合物(34)を反応させて化合物(44)を製造する工程である。化合物(44)は、スキーム9の工程9−2に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
また、本工程で用いられる化合物(34)は、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することもできる。
【0200】
工程13−2
本工程は、化合物(44)のエステル部位を加水分解することにより、化合物(45)を製造する工程である。化合物(45)は、スキーム3の工程3−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0201】
工程13−3
本工程は、化合物(45)と化合物(46)を反応させて化合物(47)を製造する工程である。化合物(47)は、例えば溶媒中、塩基の存在下又は非存在下で、縮合剤の存在下において、化合物(45)を化合物(46)と反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。用いられる縮合剤としては、例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート メタナミニウム(HATU)等が挙げられる。また、必要に応じて、N,N−ジメチルアミノピリジン、ピリジン、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)等を反応促進剤として用いることもできる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、0℃〜30℃で行うのが好ましい。使用してもよい塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等を用いることができる。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
また、本工程で用いられる化合物(46)は、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することもできる。
【0202】
工程13−4
本工程は、化合物(47)から化合物(48)を製造する工程である。化合物(48)は、例えば、化合物(47)を溶媒中、トリフェニルホスフィン、トリエチルアミンおよび、1,1,1,2,2,2−ヘキサクロロエタンと反応させることによって製造することができる。溶媒としては、ジクロロメタン等を挙げることができる。反応温度は、通常−78℃〜溶媒還流温度で実施でき、0〜30℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質や溶媒、反応温度等によって異なるが、通常30分〜3日間である。
【0203】
工程13−5
本工程は、化合物(48)のCbz基を脱保護して化合物(3h)を製造する工程である。化合物(3h)は、スキーム2の工程2−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0204】
工程13−6
本工程は、化合物(45)と化合物(49)を反応させて化合物(50)を製造する工程である。化合物(50)は、スキーム13の工程13−3に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
また、本工程で用いられる化合物(49)は、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することもできる。
【0205】
工程13−7
本工程は、化合物(50)のアルコール部位をケトンに酸化して化合物(51)を製造する工程である。化合物(51)は、例えば、化合物(50)を溶媒中、2−ヨードキシ安息香酸などの酸化剤と反応させることによって製造することができる。溶媒としては、ジメチルスルホキシド等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、10〜30℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質や溶媒、反応温度等によって異なるが、通常30分〜3日間である。
【0206】
工程13−8
本工程は、化合物(51)から化合物(52)を製造する工程である。化合物(52)は、例えば、化合物(51)を溶媒中、トリフェニルホスフィン、およびトリエチルアミンと反応させることによって製造することができる。溶媒としては、四塩化炭素等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、50〜90℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質や溶媒、反応温度等によって異なるが、通常30分〜3日間である。
【0207】
工程13−9
本工程は、化合物(52)のCbz基を脱保護して化合物(3i)を製造する工程である。化合物(3i)は、スキーム2の工程2−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0208】
化合物(3j)の合成
化合物(3)のうち、以下の式(3j)により表される化合物(以下、化合物(3jともいう))は、例えば、化合物(53)からスキーム14に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0209】
スキーム14
【0210】
【化29】
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【0211】
式中、Ar、R、Rおよび、Rは上述したものと同義であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0212】
工程14−1
本工程は、化合物(53)のスルファニル基をスルホニル基へと変換することにより、化合物(54)を製造する工程である。化合物(54)は、例えば、化合物(53)を溶媒中、メタクロロ過安息香酸(m−CPBA)等の酸化剤で処理することにより製造することができる。用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。酸化剤の使用量は、通常、化合物(53)の1モルに対して、約2〜5モル当量程度である。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、0℃〜30℃が好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
本工程で用いられる化合物(53)は、スキーム10の工程10−1に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0213】
工程14−2
本工程は、化合物(54)のCbz基を脱保護して化合物(3j)を製造する工程である。化合物(3j)は、スキーム2の工程2−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0214】
化合物(Ic)、化合物(Id)および化合物(Ie)の合成
本実施形態の化合物(I)のうち、以下の式(Ic)で表される化合物、式(Id)で表される化合物および式(Ie)で表される化合物(以下、化合物(Ic)、(Id)、(Ie)ともいう)は、例えば、化合物(3e)からスキーム15に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0215】
スキーム15
【0216】
【化30】
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【0217】
式中、Ar、Ar、R、R、R、R、Yおよび、Qは上述したものと同義であり、Q、Qはそれぞれ独立して水素原子、置換基を有しても良いC1−6アルキル基、またはQとQが一緒になったアルキレン基であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0218】
工程15−1
本工程は、化合物(3e)と化合物(4)を反応させて化合物(Ic)を製造する工程である。化合物(Ic)は、スキーム1の工程1−2に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0219】
工程15−2
本工程は、化合物(Ic)のエステル部位を加水分解することにより、化合物(Id)を製造する工程である。化合物(Id)は、スキーム3の工程3−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法若しくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0220】
工程15−3
本工程は、化合物(Id)と化合物(55)を反応させて化合物(Ie)を製造する工程である。化合物(Ie)は、スキーム13の工程13−3に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
また、本工程で用いられる化合物(55)は、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することもできる。
【0221】
化合物(If)、化合物(Ig)、化合物(Ih)および化合物(Ii)の合成
本実施形態の化合物(I)のうち、以下の式(If)で表される化合物、式(Ig)で表される化合物、式(Ih)で表される化合物および式(Ii)で表される化合物(以下、化合物(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)ともいう)は、例えば、化合物(56)からスキーム16に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0222】
スキーム16
【0223】
【化31】
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【0224】
式中、Ar、R、R、R,R、Q、Q、Qは上述したものと同義であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0225】
工程16−1
本工程は、化合物(56)のフェノール性ヒドロキシ基をベンジル(Bn)基で保護することで、化合物(57)を製造する工程である。化合物(57)は、例えば、化合物(56)を溶媒中、塩基の存在下でベンジルブロマイドと反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、それらの混合溶媒等を挙げることができる。用いられる塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどを挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、10℃〜40℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
本工程で用いられる化合物(56)は、スキーム3もしくはスキーム4に示す方法、もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0226】
工程16−2
本工程は、化合物(57)のエステル部位を加水分解することにより、化合物(58)を製造する工程である。化合物(58)は、スキーム3の工程3−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法若しくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0227】
工程16−3
本工程は、化合物(58)から化合物(59)を製造する工程である。化合物(59)は、スキーム1の工程1−1に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法若しくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0228】
工程16−4
本工程は、化合物(59)のBn基を脱保護して化合物(If)を製造する工程である。化合物(If)は、例えば、溶媒中、10%パラジウムカーボン(10%Pd−C)等の触媒の存在下において、化合物(59)に水素添加することにより製造することができる。用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、それらの混合溶媒等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、10℃〜40℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質や溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0229】
工程16−5
本工程は、化合物(If)のヒドロキシ基をトリフルオロメタンスルホニル化することにより、化合物(60)を製造する工程である。化合物(60)は、例えば、溶媒中、化合物(If)とトリフルオロメタンスルホニル化剤を塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ピリジン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、ジエチルエーテル、それらの混合溶媒等を挙げることができる。用いられるトリフルオロメタンスルホニル化剤としては、N-フェニルビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)、トリフルオロメタンスルホン酸無水物等を挙げることができる。用いられる塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム、リン酸カリウム、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、2,6−ルチジン等を挙げることができる。反応温度は、通常−78℃〜溶媒還流温度で実施でき、−20℃〜30℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質や溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0230】
工程16−6
本工程は、化合物(60)から化合物(Ig)を製造する工程である。化合物(Ig)は、例えば溶媒中、アセトニトリル、炭酸セシウム、2、2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル(BINAP)、酢酸パラジウム(II)、モリブデニウムヘキサカルボニル(Mo(CO))の存在下、化合物(60)と化合物(55)を反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、トルエン等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、50℃〜80℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0231】
工程16−7
本工程は、化合物(60)から化合物(Ih)を製造する工程である。化合物(Ih)は、例えば、化合物(60)とシアン化亜鉛(Zn(CN))を溶媒中、パラジウム試薬を触媒として反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド,それらの混合溶媒等を挙げることができる。用いられるパラジウム試薬としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(Pd(PPh)等を挙げることができる。反応温度は、通常20℃〜溶媒還流温度で実施でき、60℃〜100℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0232】
工程16−8
本工程は、化合物(Ih)のシアノ基をアミド基へと加水分解することにより,化合物(Ii)を製造する工程である。化合物(Ii)は、例えば、化合物(Ih)を溶媒中、塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、テトラヒドロフラン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。用いられる塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、60℃〜100℃で行なうことが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0233】
化合物(Ij)、(Ik)および化合物(Il)の合成
本実施形態の化合物(I)のうち、以下の式(Ij)で表される化合物(以下、化合物(Ij)ともいう)は、スキーム1に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
また、本実施形態の化合物(I)のうち、以下の式(Ik)で表される化合物、式(Il)で表される化合物(以下、化合物(Ik)、(Il)ともいう)は、例えば、化合物(Ij)からスキーム17に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0234】
スキーム17
【0235】
【化32】
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【0236】
式中、Ar、R、R、R、R,Rは上述したものと同義であり、RはC1−6アルキル基であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0237】
工程17−1
本工程は、化合物(Ij)のスルファニル基をスルフィニル基へと変換することにより,化合物(Ik)を製造する工程である。化合物(Ik)は、例えば、化合物(Ij)を溶媒中、メタクロロ過安息香酸(m−CPBA)等の酸化剤で処理することにより製造することができる。用いられる溶媒としては、ジクロロメタン,アセトニトリル,テトラヒドロフラン,それらの混合溶媒等を挙げることができる。酸化剤の使用量は、通常、化合物(Ij)の1モルに対して、約1〜2モル当量程度である。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、0℃〜30℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0238】
工程17−2
本工程は、化合物(Ij)のスルファニル基をスルホニル基へと変換することにより化合物(Il)を製造する工程である。化合物(Il)は、例えば、化合物(Ij)を溶媒中、メタクロロ過安息香酸(m−CPBA)等の酸化剤で処理することにより製造することができる。用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。酸化剤の使用量は、通常、化合物(Ij)の1モルに対して、約2〜5モル当量程度である。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、0℃〜30℃が好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0239】
化合物(Im)、(In)、化合物(Io)および化合物(Ip)の合成
本実施形態の化合物(I)のうち、以下の式(Im)で表される化合物(以下、化合物(Im)ともいう)は、スキーム1に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
また、本実施形態の化合物(I)のうち、以下の式(In)で表される化合物、式(Io)で表される化合物および式(Ip)で表される化合物(以下、化合物(In)、(Io)、(Ip)ともいう)は、例えば、化合物(Im)からスキーム18に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0240】
スキーム18
【0241】
【化33】
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【0242】
式中、Ar、R、R、R,R13、Q、Q、Qは上述したものと同義であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0243】
工程18−1
本工程は、化合物(Im)のエステル部位を還元することにより、化合物(In)を製造する工程である。化合物(In)は、例えば、化合物(Im)を溶媒中、水素化ジイソブチルアルミニウム等の還元剤で処理することにより製造することができる。用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、トルエンそれらの混合溶媒等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、0℃〜30℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0244】
工程18−2
本工程は、化合物(Im)のエステル部位を加水分解することにより、化合物(Io)を製造する工程である。化合物(Io)は、スキーム3の工程3−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法若しくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0245】
工程18−3
本工程は、化合物(Io)と化合物(55)を反応させて化合物(Ip)を製造する工程である。化合物(Ip)は、スキーム13の工程13−3に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法若しくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0246】
化合物(Iq)の合成
本実施形態の化合物(I)のうち、以下の式(Iq)で表される化合物(以下、化合物(Iq)ともいう)は、例えば、化合物(61)からスキーム19に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0247】
スキーム19
【0248】
【化34】
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【0249】
式中、Ar、Ar、RおよびRは上述したものと同義であり、RはC1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、TBSO基などであり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0250】
工程19−1
本工程は、化合物(61)から化合物(Iq)を製造する工程である。化合物(Iq)は、スキーム1の工程1−2に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法若しくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0251】
化合物(61)は、例えば、化合物(5)からスキーム20に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0252】
スキーム20
【0253】
【化35】
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【0254】
式中、Ar、R、R、Rは上述したものと同義であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0255】
工程20−1
本工程は、化合物(5)から化合物(62)を製造する工程である。化合物(62)は、例えば、化合物(5)に溶媒中、トリエチルオキソニウムヘキサフルオルホスファート(EtOPF)を反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、ジクロロメタン等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、10℃〜40℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
【0256】
工程20−2
本工程は、化合物(62)と化合物(63)を反応させて化合物(64)を製造する工程である。化合物(64)は、例えば、化合物(62)に溶媒中、酸または塩基の存在下あるいは非存在下で化合物(63)を反応させることにより製造することができる。用いられる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、トルエン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジオキサン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。用いてもよい酸としては、塩化水素、塩化アンモニウム等を挙げることができる。また、用いてもよい塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンなどを挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、0℃〜50℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常10分〜3日間である。
また、化合物(63)は、市販品を用いることができるほか、その他文献記載の方法またはそれらに準じた方法に従って製造することもできる。
【0257】
工程20−3
本工程は、化合物(64)のCbz基を脱保護して化合物(61)を製造する工程である。化合物(61)は、スキーム2の工程2−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0258】
化合物(Ir)の合成
化合物(Ir)は、例えば、化合物(65)からスキーム21に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0259】
スキーム21
【0260】
【化36】
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【0261】
式中、Ar、Ar、R、Rは上述したものと同義であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0262】
工程21−1
本工程は、化合物(65)のTBS基を脱保護して化合物(Ir)を製造する工程である。化合物(Ir)は、例えば、化合物(65)に水−ジオキサンの混合溶媒中、トリフルオロ酢酸(TFA)や塩化水素などの酸と反応させることにより製造することができる。反応温度は、通常−20℃〜溶媒還流温度で実施でき、0℃〜30℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度等により異なるが、通常30分〜3日間である。
また、本工程で用いられる化合物(65)は、スキーム19に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0263】
工程22
化合物(Is)、(It)の合成
本実施形態の化合物(I)のうち、以下の式(Is)で表される化合物(以下、化合物(Is)ともいう)は、スキーム1に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
また、本実施形態の化合物(I)のうち、以下の式(It)で表される化合物(以下、化合物(It)ともいう)は、例えば、化合物(Is)からスキーム22に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0264】
スキーム22
【0265】
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
【0266】
式中、Ar、R、R、Rおよび、R13は上述したものと同義であり、Xはハロゲン原子であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0267】
工程22−1
本工程は、化合物(Is)とトリメチルシリルアセチレン(66)を反応させて化合物(67)を製造する工程である。化合物(67)は、例えば、化合物(Is)を溶媒中、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ヨウ化銅(I)、およびトリエチルアミンの存在下において、トリメチルシリルアセチレン(66)と反応させることにより製造することができる。溶媒としては、N、N−ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、40〜60℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質や溶媒、反応温度等によって異なるが、通常30分〜3日間である。
【0268】
工程22−2
本工程は、化合物(67)のTMS基を脱保護することで化合物(It)を製造する工程である。化合物(It)は、例えば、化合物(67)を溶媒中、炭酸カリウムと反応させることにより製造することができる。溶媒としては、メタノール等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、20〜40℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質や溶媒、反応温度等によって異なるが、通常30分〜3日間である。
【0269】
化合物(Iu)の合成
本実施形態の化合物(I)のうち、以下の式(Iu)で表される化合物(以下、化合物(Iu)ともいう)は、例えば、化合物(68)からスキーム23に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0270】
スキーム23
【0271】
【化38】
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【0272】
式中、Ar、R、R、R、R,Rおよび、Rは上述したものと同義であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0273】
工程23−1
本工程は、化合物(68)のBoc基を脱保護することで化合物(Iu)を製造する工程である。化合物(Iu)は、スキーム5の工程5−4に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
また、本工程で用いられる化合物(68)は、スキーム1に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0274】
化合物(Iv)、化合物(Iw)の合成
本実施形態の化合物(I)のうち、以下の式(Iv)で表される化合物(以下、化合物(Iv)ともいう)は、スキーム1に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
また、本実施形態の化合物(I)のうち、以下の式(Iw)で表される化合物(以下、化合物(Iw)ともいう)は、例えば、化合物(Iv)からスキーム24に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0275】
スキーム24
【0276】
【化39】
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【0277】
式中、Ar、R、R、R、R,Rおよび、mは上述したものと同義であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0278】
工程24−1
本工程は、化合物(Iv)のヒドロキシ基をケトンへと変換することにより,化合物(Iw)を製造する工程である。化合物(Iw)は、例えば、化合物(Iv)を溶媒中、デス-マーチンペルヨージナン等の酸化剤で処理することにより製造することができる。溶媒としては、ジクロロメタン、アセトニトリルそれらの混合溶媒等を挙げることができる。酸化剤の使用量は、通常、化合物1モルに対して、約1〜2モル当量程度である。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、20〜30℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質や溶媒、反応温度等によって異なるが、通常30分〜3日間である。
【0279】
工程25
化合物(Ix)の合成
本実施形態の化合物(I)のうち、以下の式(Ix)で表される化合物(以下、化合物(Ix)ともいう)は、例えば、化合物(69)からスキーム25に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0280】
スキーム25
【0281】
【化40】
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【0282】
式中、Ar、R、R、R、R,Rおよび、mは上述したものと同義であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0283】
工程25−1
本工程は、化合物(69)のBn基を脱保護して化合物(Ix)を製造する工程である。化合物(Ix)は、例えば、溶媒中、10%パラジウムカーボン(10%Pd−C)等の触媒存在下において、化合物(69)に水素添加させることにより製造することができる。溶媒としては、メタノール、エタノール、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミドそれらの混合溶媒等を挙げることができる。塩基としてはトリエチルアミンの酢酸塩などを挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、20〜40℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質や溶媒、反応温度等によって異なるが、通常30分〜3日間である。
また、本工程で用いられる化合物(69)は、スキーム1に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0284】
化合物(Iz)の合成
本実施形態の化合物(I)のうち、以下の式(Iy)で表される化合物(以下、化合物(Iy)ともいう)は、スキーム1に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
本実施形態の化合物(I)のうち、以下の式(Iz)で表される化合物(以下、化合物(Iz)ともいう)は、例えば、化合物(Iy)からスキーム26に示す方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
【0285】
スキーム26
【0286】
【化41】
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【0287】
式中、Ar、Ar、R、Rおよび、Yは上述したものと同義であり、*を付された炭素原子は、不斉炭素原子を表す。
【0288】
工程26−1
本工程は、化合物(Iy)から、化合物(Iz)を製造する工程である。化合物(Iz)は、例えば、化合物(Iy)を溶媒中、トリエチルアミンおよび酢酸の存在下でアジ化ナトリウムと反応させることによって製造することができる。溶媒としては、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、イソプロパノール、水、それらの混合溶媒等を挙げることができる。反応温度は、通常0℃〜溶媒還流温度で実施でき、100℃〜130℃で行うのが好ましい。反応時間は用いる原料物質や溶媒、反応温度等によって異なるが、通常30分〜3日間である。
【0289】
本実施形態の化合物(I)の薬理学的に許容な塩は、本実施形態の化合物(I)を用い、常法に従って製造することができる。
【0290】
上記に示したスキームは、本実施形態の化合物(I)またはその製造中間体を製造するための方法の例示である。これらは、当業者の容易に理解され得るようなスキームへの様々な改変が可能である。
【0291】
また、官能基の種類により保護基が必要な場合は、定法に従って適宜導入および脱離の操作を組み合わせて実施することができる。保護基の種類、導入、脱離に関しては、例えば、Theodra W. Green & Peter G. M. Wuts著編、「Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis」、fourth edition、Wiley−Interscience、2006年に記載の方法を挙げることができる。
【0292】
本実施形態の化合物(I)、またはその薬理学的に許容される塩を製造する為に使用される中間体は、必要に応じて、当該分野における当業者にとって周知の単離・精製手段である溶媒抽出、晶析、再結晶、クロマトグラフィー、分取高速液体クロマトグラフィー等により、単離・精製することができる。
【0293】
本実施形態でいう「FPRL1アゴニスト作用」とは、ホルミルペプチドレセプター様1(FPRL1)に作用することで、作動(アゴニスト)活性を示すことを意味する。
上述したように、FPRL1の内因性アゴニストとして報告されているLXA4やペプチドは、炎症の収束に寄与することが知られている。
【0294】
本実施形態の化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩は、例えば、FPRL1過剰発現細胞内へのカルシウム流入試験において、強力なアゴニスト活性を示す。よって、本実施形態の化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩は、炎症性疾患、慢性気道疾患、がん、敗血症、アレルギー性症状、HIVレトロウイルス感染、循環器障害、神経炎症、神経障害、疼痛、プリオン病、アミロイド症、免疫障害等の治療薬またはその予防薬として有用である。
さらに、本実施形態の化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩は、炎症性疾患、慢性気道疾患、がん、敗血症、アレルギー性症状、HIVレトロウイルス感染、循環器障害、神経炎症、神経障害、疼痛、プリオン病、アミロイド症、免疫障害等の治療または予防するための医薬を製造するためにも使用できる。
【0295】
さらにまた、本実施形態の化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬は、例えば、FPRL1受容体が関与する種々の病態(例えば、ベーチェット病、スウィート病、全身エリテマトーデス(SLE)、ウェゲナー肉芽腫、ウイルス感染、糖尿病、切断術、がん、細菌感染、物理的外傷、放射線被爆を含む物理的障害、血管収縮、アナフィラキシー反応、アレルギー反応、鼻炎、ショック (内毒素性、出血性、外傷性、内臓虚血性、循環性) 、関節リウマチ、痛風、乾癬、良性前立腺肥大、心筋虚血、心筋梗塞、脳損傷、肺疾患、COPD、COAD、COLD、急性肺障害、急性呼吸促迫症候群、慢性気管支炎、肺気腫、喘息 (アレルギー性、非アレルギー性)、嚢胞性肺線維症、腎症、腎糸球体疾患、潰瘍性大腸炎、IBD、クローン病、歯周病、痛み、アルツハイマー、エイズ、ぶどう膜炎緑内障、結膜炎、シェーグレン症候群、鼻炎など)の予防または治療剤として使用できる。
【0296】
本実施形態の化合物(I)、またはその薬理学的に許容される塩を含有する医薬
本実施形態の化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬は、用法に応じ種々の剤形とすることができる。このような剤形としては、例えば、散剤、顆粒剤、細粒剤、ドライシロップ剤、錠剤、カプセル剤、注射剤、液剤、軟膏剤、坐剤、貼付剤、舌下剤等を挙げることができ、経口または非経口的に投与される。
【0297】
これらの医薬は、その剤形に応じて公知の手法により、有効成分としての本実施形態の化合物(I)、またはその薬理学的に許容される塩と、薬理学的に許容される添加物とを含む医薬組成物として構成することができる。当該医薬組成物に含有される添加物としては、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、希釈剤、緩衝剤、等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、溶解補助剤等を挙げることができる。当該医薬組成物は、本実施形態の化合物(I)、またはその薬理学的に許容される塩と添加物との適宜混合、または化合物(I)、またはその薬理学的に許容される塩を添加物で希釈・溶解することにより調剤することができる。また、FPRL1受容体作動薬以外の薬剤と組み合わせて使用する場合は、それぞれの活性成分を同時または別々に、前述と同様に製剤化することにより製造することができる。
【0298】
本実施形態に係る医薬は、全身的または局所的に、経口または非経口(経鼻、経肺、静脈内、直腸内、皮下、筋肉、経皮等)により、投与することができる。
【0299】
本実施形態の化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物を実際の治療に用いる場合、その有効成分である本実施形態の化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩の投与量は、患者の年齢、性別、体重、疾患および治療の程度等により適宜決定される。例えば、経口投与の場合、成人(体重60kgとする)1日当たり概ね0.03〜1000mg/体の範囲で、一回または数回に分けて適宜投与することができる。経口剤としての1日当たりの投与量は、0.06〜540mg/体が好ましく、0.18〜180mg/体がより好ましい。非経口投与の場合、成人1日当たり概ね0.01〜300mgの範囲で、一回または数回に分けて適宜投与することができる。非経口剤としての1日当たりの投与量は、0.01〜100mg/体が好ましく、0.06〜60mg/体がより好ましい。また、本実施形態の化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩の投与量は、FPRL1受容体作動薬以外の薬剤の投与量に応じて減量することができる。
【実施例】
【0300】
以下、試験例、実施例および参考例に基づいて本発明をより詳細に説明する。また、化合物(I)の製造に用いる原料化合物の中にも新規化合物が含まれているので、原料化合物の製造例についても参考例として説明する。本発明は、下記実施例に記載の化合物に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させても良い。
【0301】
各参考例、各実施例、各表中で用いている記号のうち、Ref.No.は参考例番号、Ex.No.は実施例番号、P.D.は物理化学データ、Str.は構造式、H−NMRは水素核磁気共鳴スペクトルを意味する。CDClはクロロホルム−d、DMSO−dはジメチルスルホキシド−dを意味する。MS(ESI)はエレクトロスプレーイオン化法により測定した質量分析スペクトルデータを意味する。旋光度は、光源としてナトリウムD線を用い、記載した測定溶媒中での、記載した濃度と温度における比旋光度を意味する。
【0302】
構造式中の、楔形の実線及び破線は、光学活性体における相対配置を示しているものであり、絶対配置を示すものではない。太線の実線及び破線は、ラセミ体及びラセミ体の分割により得られた光学活性体における相対配置を示している。
“*”の付いた炭素原子は、不斉炭素を示す。
“*”の付いた炭素原子の波線の結合は、ラセミ体を表す。
【0303】
化合物の名称中の、RおよびSは、いずれも不斉炭素原子上の立体の相対配置を意味する。
構造式中ピロリジン環の2つの位置にそれぞれ共に置換基1個と水素原子1個が結合しているときは、置換基の相対立体配置をシス、トランスで表し、そのあとにハイフンを付けて化合物の名称を続けることもある。
ピロリジン環を面としたときにシスは、2つの隣接する置換基が同じ側にあることを示し、トランスは、2つの隣接する置換基が反対側にあることを示している。
【0304】
化合物の名称中、二重結合及びイミンの二重結合における異性体を表すために、シス体は“Z”と表記し、トランス体は“E”として表記する。
【0305】
<参考例1−1>
【化42】
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【0306】
(E)−2−フルオロ−1−メトキシ−4−(2−ニトロビニル)ベンゼン
アルゴン雰囲気下、3−フルオロ−4−メトキシベンズアルデヒド(500mg)を2−ヒドロキシルエチルアンモニウムホルメート(1.7g)に溶解し、ニトロメタン(175μL)を加え、反応液とした。反応液を室温で9時間撹拌した。反応液に水を加えて析出した固体をろ取し、水で洗浄した。得られた固体を乾燥することで、黄色固体として表題化合物を得た(607mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.96 (3H, s), 7.01 (1H, t, J = 8.5 Hz), 7.27-7.32 (2H, m), 7.48 (1H, d, J = 13.3 Hz), 7.92 (1H, d, J = 13.3 Hz).
【0307】
対応する芳香族アルデヒドを用い、参考例1−1と同様な方法で実施し、以下の参考例1−2から1−27を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表1〜表5に示した。
【0308】
【表1】
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【0309】
【表2】
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【0310】
【表3】
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【0311】
【表4】
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【0312】
【表5】
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【0313】
<参考例2−1>
【化43】
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【0314】
(−)−(R)−2−[1−(4−メトキシフェニル)−2−ニトロエチル]マロン酸ジメチル
アルゴン雰囲気下、(E)−1−メトキシ−4−(2−ニトロビニル)ベンゼン(500mg)のトルエン溶液(2.8mL)に、マロン酸ジメチル(0.36mL)および、 ニッケル(II)ビス[(S、S)−N、N’−ジベンジルシクロヘキサン−1、2−ジアミン]ブロミド(68mg)を加え、室温で6時間攪拌した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル : ヘキサン = 4 : 1)で精製することで、無色液体として表題化合物を得た(865mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.57 (3H, s), 3.76 (3H, s), 3.78 (3H, s), 3.83 (1H, d, J = 9.1 Hz), 4.16-4.22 (1H, m), 4.83 (1H, dd, J = 12.7, 9.1 Hz), 4.89 (1H, dd, J = 12.7, 5.1 Hz), 6.84 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.14 (2H, d, J = 9.1 Hz).
[α]D25= -20 (c 0.26, EtOH)
【0315】
対応するニトロスチレンを用い、参考例2−1と同様な方法で実施し、以下の参考例2−2から2−28を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表6〜表12に示した。
【0316】
【表6】
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【0317】
【表7】
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【0318】
【表8】
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【0319】
【表9】
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【0320】
【表10】
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【0321】
【表11】
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【0322】
【表12】
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【0323】
<参考例3−1>
【0324】
【化44】
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【0325】
(+)−(S)−2−[1−(4−メトキシフェニル)−2−ニトロエチル]マロン酸ジメチル
触媒として、ニッケル(II)ビス[(S、S)−N,N’−ジベンジルシクロヘキサン−1、2−ジアミン]ブロミドの代わりに、ニッケル(II)ビス[(R、R)−N,N’−ジベンジルシクロヘキサン−1、2−ジアミン]ブロミドを用いて、参考例2−1と同様の方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.57 (3H, s), 3.76 (3H, s), 3.78 (3H, s), 3.83 (1H, d, J = 9.1 Hz), 4.16-4.22 (1H, m), 4.83 (1H, dd, J = 12.7, 9.1 Hz), 4.89 (1H, dd, J = 12.7, 5.1 Hz), 6.84 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.14 (2H, d, J = 9.1 Hz).
[α]D25= +14 (c 0.26, EtOH)
【0326】
対応するニトロスチレンを用い、参考例3−1と同様な方法で実施し、以下の参考例3−2から3−8を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表13〜表14に示した。
【0327】
【表13】
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【0328】
【表14】
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【0329】
<参考例4−1>
【0330】
【化45】
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【0331】
(±)−2−[1−(4−メトキシフェニル)−2−ニトロエチル]マロン酸ジメチル
触媒として、ニッケル(II)ビス[(S、S)−N、N’−ジベンジルシクロヘキサン−1、2−ジアミン]ブロミドの代わりに、(±)−ニッケル(II)ビス[N、N’−ジベンジルシクロヘキサン−1、2−ジアミン]ブロミドを用いて、参考例2−1と同様の方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.57 (3H, s), 3.76 (3H, s), 3.78 (3H, s), 3.83 (1H, d, J = 9.1 Hz), 4.16-4.22 (1H, m), 4.83 (1H, dd, J = 12.7, 9.1 Hz), 4.89 (1H, dd, J = 12.7, 5.1 Hz), 6.84 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.14 (2H, d, J = 9.1 Hz).
【0332】
<参考例5−1>
【0333】
【化46】
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2−(4−メトキシベンジリデン)マロン酸ジメチル
アルゴン雰囲気下、p-アニスアルデヒド(5.0 mL)およびマロン酸ジメチル(4.7 mL)の ベンゼン溶液(0.9mL)に、ピペリジン(0.4mL)および酢酸(0.47mL)を加え、反応液とした。反応液をDean−Stark装置を用いた3時間の加熱還流に供した。反応液に酢酸エチルを加え、1mol/L塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル : ヘキサン =4:1)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(9.5g)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.83 (3H, s), 3.84 (3H, s), 3.87 (3H, s), 6.90 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.39 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.71 (s, 1H).
【0334】
<参考例6−1>
【0335】
【化47】
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【0336】
(±)−2−[1−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−2−ニトロプロピル]マロン酸ジメチル
アルゴン雰囲気下、2−(4−メトキシベンジリデン)マロン酸ジメチル(250mg)のジメチルスルホキシド溶液(0.8mL)に、2−ニトロプロパン(0.14mL)およびアルミナ担持フッ化カリウム (KF/Al)(400mg)を加え、反応液とした。反応液を室温で1時間半撹拌した。反応液にジエチルエーテルを加え、不溶物をろ去した後、溶液を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル : ヘキサン =4:1)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(298mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.43 (3H, s), 1.64 (3H, s), 3.35 (3H, s), 3.75 (3H, s), 3.78 (3H, s), 4.22 (2H, s), 6.81 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.10 (2H, d, J = 9.1 Hz).
【0337】
<参考例6−2>
【0338】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
【0339】
(±)−2−[(4−メトキシフェニル)−(1−ニトロシクロペンチル)メチル]マロン酸ジメチル
2−ニトロプロパンの代わりに、ニトロシクロペンタンを用いて参考例6−1と同様の方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.43-1.86 (6H, m), 2.33-2.42 (1H, m), 2.45-2.53 (1H, m), 3.35 (3H, s), 3.77 (3H, s), 3.80 (3H, s), 4.14 (1H, d, J = 11.5 Hz), 4.31 (1H, d, J = 11.5 Hz), 6.80 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.04 (2H, d, J = 9.1 Hz).
【0340】
<参考例6−3>
【0341】
【化49】
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【0342】
(±)−2−[(4−メトキシフェニル)−(1−ニトロシクロヘキシル)メチル]マロン酸ジメチル
2−ニトロプロパンの代わりに、ニトロシクロヘキサンを用いて参考例6−1と同様の方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.10-1.17 (2H, m), 1.22-1.68 (6H, m), 2.35-2.44 (2H, m), 3.28 (3H, s), 3.78 (3H, s), 3.79 (3H, s), 3.94 (1H, d, J = 10.9 Hz), 4.32 (1H, d, J = 10.9 Hz), 6.79 (2H, d, J = 7.9 Hz), 7.02 (2H, brd, J = 7.9 Hz).
【0343】
<参考例7−1>
【0344】
【化50】
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【0345】
(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル
アルゴン雰囲気下、(R)−2−[1−(4−メトキシフェニル)−2−ニトロエチル]マロン酸ジメチル(1.7g)のメタノール溶液(110mL)に、ニッケル(II)クロライド6水和物(1.3g)を加え、反応液とした。反応液に、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム(1.03g)を数回に分けて加え、その後室温まで昇温し2時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液、および酢酸エチルを加え、室温で1時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで抽出し、水、および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、粗生成物をエタノール−ジイソプロピルエーテルで洗浄することで、白色固体として表題化合物を得た( 840mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.40 (1H, t, J = 9.1 Hz), 3.53 (1H, d, J = 9.7 Hz), 3.76-3.81 (1H, m), 3.78 (3H, s), 3.80 (3H, s), 4.08 (1H, q, J = 8.9 Hz), 5.85 (1H, brs), 6.88 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.18 (2H, d, J = 8.5 Hz).
[α]D25= -96 (c 0.19, EtOH)
【0346】
対応するニトロ体を用い、参考例7−1と同様な方法で実施し、以下の参考例7−2から7−42を得た。これらの構造およびスペクトルデータを表15〜表25に示した。
【0347】
【表15】
[この文献は図面を表示できません]
【0348】
【表16】
[この文献は図面を表示できません]
【0349】
【表17】
[この文献は図面を表示できません]
【0350】
【表18】
[この文献は図面を表示できません]
【0351】
【表19】
[この文献は図面を表示できません]
【0352】
【表20】
[この文献は図面を表示できません]
【0353】
【表21】
[この文献は図面を表示できません]
【0354】
【表22】
[この文献は図面を表示できません]
【0355】
【表23】
[この文献は図面を表示できません]
【0356】
【表24】
[この文献は図面を表示できません]
【0357】
【表25】
[この文献は図面を表示できません]
【0358】
<参考例7−43>
【0359】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
【0360】
(3S,4R)−4−(6−フルオロ−1−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル
アルゴン雰囲気下、(3S,4R)−4−{1−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−6−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル(2.0g)のテトラヒドロフラン溶液(25mL)に、1 mol/L塩酸(15mL)を加えて反応液とした。反応液を室温で8時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 4:1 〜 1:4)で精製することで、無色アモルファスとして表題化合物を得た(1.37g)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.80 (1H, dd, J= 7.3. 4.3 Hz), 1.92-2.01 (1H, m), 2.49-2.57 (1H, m), 2.73-2.81 (1H, m), 2.96-3.03 (1H, m), 3.44 (1H, t, J = 8.9 Hz), 3.70 (1H, dd, J = 9.5, 2.1 Hz), 3.78-3.83 (4H, m), 4.27 (1H, q, J = 8.8 Hz), 5.21 (1H, q, J = 6.3 Hz), 5.87 (1H, s), 7.11 (1H, d, J = 4.3 Hz), 7.13 (1H, s).
【0361】
<参考例7−44>
【0362】
【化52】
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【0363】
(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル
アルゴン雰囲気下、(3S,4R)−4−(6−フルオロ−1−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル(200mg)のメタノール溶液(5mL)に、10%パラジウムカーボン(100mg)を加え、反応液とした。反応液を水素雰囲気下室温で4時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、酢酸エチルで洗浄した。溶媒を減圧下留去することで、無色アモルファスとして表題化合物を得た(170mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.05-2.13 (2H, m), 2.83-2.89 (4H, m), 3.44 (1H, t, J = 8.9 Hz), 3.70 (1H, d, J = 9.8 Hz), 3.76-3.81 (4H, m), 4.25 (1H, q, J = 8.8 Hz), 5.67 (1H, s), 6.92 (1H, d, J = 10.4 Hz), 7.08 (1H, d, J = 6.7 Hz).
【0364】
<参考例8−1>
【0365】
【化53】
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【0366】
(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸
(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル(130mg)のメタノール溶液(2.6mL)に、2 mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.52mL)を加え、反応液とした。反応液を60℃で1時間攪拌した。反応液に1 mol/L塩酸を加えて酸性(pH1)とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、粗生成物を酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルで洗浄することで、白色固体として表題化合物を得た(112mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.16 (1H, t, J = 9.4 Hz), 3.42 (1H, d, J = 10.9 Hz), 3.55 (1H, t, J = 8.2 Hz), 3.72 (3H, s), 3.79 (1H, q, J = 9.5 Hz), 6.88 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.24 (2H, d, J = 8.5 Hz), 8.03 (1H, s), 12.54 (1H, brs).
[α]D27= -68 (c 0.15, EtOH)
【0367】
対応するエステル体を用い、参考例8−1と同様な方法で実施し、以下の参考例8−2から8−41を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表26〜表35に示した。
【0368】
【表26】
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【0369】
【表27】
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【0370】
【表28】
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【0371】
【表29】
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【0372】
【表30】
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【0373】
【表31】
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【0374】
【表32】
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【0375】
【表33】
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【0376】
【表34】
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【0377】
【表35】
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【0378】
<参考例8−42>
【0379】
【化54】
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【0380】
(3S,4R)−4−(6−フルオロ−1−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸
(3S,4R)−4−{1−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−6−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル(180mg)のメタノール溶液(0.88mL)に、2 mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.44mL)を加え、反応液とした。反応液を60℃で2時間攪拌した。反応液に1 mol/L塩酸を加えて酸性(pH1)とし、室温で1時間撹拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去後、粗生成物を酢酸エチルとメタノールの6:1混合液で洗浄することで、白色固体として表題化合物を得た(110mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.74-1.81 (1H, m), 2.29-2.36 (1H, m), 2.61-2.69 (1H, m), 2.81-2.87 (1H, m), 3.19 (1H, t, J = 9.2 Hz), 3.49 (1H, d, J = 10.4 Hz), 3.56 (1H, t, J = 9.2 Hz), 4.04 (1H, q, J = 9.2 Hz), 4.99 (1H, q, J = 6.7 Hz), 5.32 (1H, d, J = 5.5 Hz), 7.06 (1H, d, J = 10.4 Hz), 7.30 (1H, d, J = 7.3 Hz), 8.11 (1H, s), 12.69 (1H, brs).
【0381】
<参考例9−1>
【0382】
【化55】
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【0383】
(4R)−3−クロロ−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル
アルゴン雰囲気下、(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル(250mg)のテトラヒドロフラン溶液(5mL)に、スルフリルクロリド (200μL)を加え、反応液とした。反応液を室温で2時間攪拌した。反応液に氷冷下、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル : ヘキサン =9:1〜酢酸エチル)で精製することで、中間体化合物(4R)−3−クロロ−4−(4−メトキシフェニル)2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチルを得た。
得られた(4R)−3−クロロ−4−(4−メトキシフェニル)2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル(222mg)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(3.4mL)に、氷冷下、水素化ナトリウム(56mg, 60% in oil)を加え、反応液とした。反応液を5分間撹拌した後、ヨードメタン(97μL)を加え室温で1時間撹拌した。反応液に1 mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した.有機層を、水、および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル : ヘキサン =9:1〜酢酸エチル)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(184mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.07 (3H, s), 3.50 (3H, s), 3.61-3.65 (1H, m), 3.80 (3H, s), 3.88-3.99 (2H, m), 6.88 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.23 (2H, d, J = 8.5 Hz).
【0384】
<参考例9−2>
【0385】
【化56】
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【0386】
(4S)−3−クロロ−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル
(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチルの代わりに(+)−(3R,4S)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチルを用いて参考例9−1と同様の方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ3.07 (3H, s), 3.50 (3H, s), 3.61-3.65 (1H, m), 3.80 (3H, s), 3.88-3.99 (2H, m), 6.88 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.23 (2H, d, J = 8.5 Hz).
【0387】
<参考例9−3>
【0388】
【化57】
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【0389】
(±)−3−クロロ−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル
(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチルの代わりに(±)−トランス−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチルを用いて参考例9−1と同様の方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.07 (3H, s), 3.50 (3H, s), 3.61-3.65 (1H, m), 3.80 (3H, s), 3.88-3.99 (2H, m), 6.88 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.23 (2H, d, J = 8.5 Hz).
【0390】
<参考例10−1>
【0391】
【化58】
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【0392】
(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸
(4R)−3−クロロ−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル(184mg)のメタノール溶液(11mL)に、金属亜鉛(595mg)および酢酸 (0.3mL)を加え、反応液とした。反応液を室温で1時間撹拌した。反応液をセライトろ過して不溶物をろ去した後、溶媒を減圧下濃縮した。残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を1 mol/L塩酸および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン〜酢酸エチル : ヘキサン =1:1)を用いて精製することで、中間体化合物として(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチルを得た。
得られた(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル(130mg)のメタノール溶液(2.8mL)に、2 mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.57mL)を加え、反応液とした。反応液を70℃で1時間攪拌した。反応液に1 mol/L塩酸を加えて酸性(pH1)とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、粗生成物を酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルで洗浄することで、白色固体として表題化合物を得た(133mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.78 (3H, s), 3.27-3.34 (1H, m), 3.45 (1H, d, J = 10.3 Hz), 3.65 (1H, t, J = 8.8 Hz), 3.70-3.77 (1H, m), 3.72 (3H, s), 6.89 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.24 (2H, d, J = 8.5 Hz), 12.70 (1H, brs).
【0393】
<参考例10−2>
【0394】
【化59】
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【0395】
(3R,4S)−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸
【0396】
(4R)−3−クロロ−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチルの代わりに(4S)−3−クロロ−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチルを用いて、参考例10−1と同様の方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.78 (3H, s), 3.27-3.34 (1H, m), 3.45 (1H, d, J = 10.3 Hz), 3.65 (1H, t, J = 8.8 Hz), 3.70-3.77 (1H, m), 3.72 (3H, s), 6.89(2H, d, J = 8.5 Hz), 7.24 (2H, d, J = 8.5 Hz), 12.70 (1H, brs).
【0397】
<参考例10−3>
【0398】
【化60】
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【0399】
(±)−トランス−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸
(4R)−3−クロロ−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチルの代わりに(±)−3−クロロ−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチルを用いて、参考例10−1と同様の方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.78 (3H, s), 3.27-3.34 (1H, m), 3.45 (1H, d, J = 10.3 Hz), 3.65 (1H, t, J = 8.8 Hz), 3.70-3.77 (1H, m), 3.72 (3H, s), 6.89 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.24 (2H, d, J = 8.5 Hz), 12.70 (1H, brs).
【0400】
<参考例11−1>
【0401】
【化61】
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【0402】
(−)−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジル
(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸(6.04g)のトルエン溶液(128mL)に、トリエチルアミン(3.95mL)、およびジフェニルリン酸アジド(6.2mL)を加え、反応液とした。反応液を室温で4.5時間撹拌した。反応液について反応温度を80℃に昇温して30分間撹拌した後、ベンジルアルコール(13.3mL)を加え、120℃で5時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル〜酢酸エチル:メタノール=10:1)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(6.3g)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.36 (1H, t, J = 9.1 Hz), 3.49-3.70 (2H, m), 3.80 (3H, s), 4.42 (1H, dd, J = 11.5, 8.5 Hz), 5.07 (2H, s), 5.16 (1H, brs), 5.98 (1H, brs), 6.89 (2H, d, J = 7.9 Hz), 7.22 (2H, d, J = 7.9 Hz), 7.20-7.40 (5H, m).
[α]D27= -79 (c 0.17, EtOH)
【0403】
<参考例11−2>
【0404】
【化62】
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【0405】
(+)−[(3R,4S)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジル
(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸の代わりに、(+)−(3R,4S)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸を用いて参考例11−1と同様の方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.36 (1H, t, J = 9.1 Hz), 3.49-3.70 (2H, m), 3.80 (3H, s), 4.42 (1H, dd, J = 11.5, 8.5 Hz), 5.07 (2H, s), 5.16 (1H, brs), 5.98 (1H, brs), 6.89 (2H, d, J = 7.9 Hz), 7.22 (2H, d, J = 7.9 Hz), 7.20-7.40 (5H, m).
[α]D27= +81 (c 0.16, EtOH)
【0406】
<参考例12−1>
【0407】
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
【0408】
(−)−[(3S,4R)−4−(2−フルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジル
(3S,4R)−4−(2−フルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸(1.6g)のトルエン(63mL)とアセトニトリル(10mL)混合溶液に、トリエチルアミン(1.0mL)、およびジフェニルリン酸アジド(1.5mL)を加え、反応液とした。反応液を室温で3時間撹拌した。反応液について、反応温度を80℃に昇温して30分間撹拌した後、ベンジルアルコール(3.3mL)を加えて,110℃で3.5時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、1mol/L塩酸、水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1〜酢酸エチル:メタノール=10:1)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た( 767mg)。
1H-NMR (400 MHz,CDCl3) δ 3.40 (1H, t, J = 8.6 Hz), 3.63-3.82 (2H, m), 3.79 (3H, s), 4.62 (1H, dd, J = 11.0, 8.6 Hz), 5.07 (2H, brs), 5.16 (1H, brs), 6.01 (1H, brs), 6.58-6.73 (2H, m), 7.25-7.33 (6H, m).
[α]D24= -134 (c 0.16, EtOH)
【0409】
対応するカルボン酸体を用い、参考例12−1と同様な方法で実施し、以下の参考例12−2から12−4を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表36に示した。
【0410】
【表36】
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【0411】
<参考例13−1>
【0412】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0413】
(−)−(3S,4R)−3−アミノ−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−オン
(−)−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジル(811mg)のエタノール溶液(30mL)に10%パラジウムカーボン(81mg)を加え、反応液とした。反応液を水素雰囲気下で2時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、溶媒を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1〜酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た( 520mg)。
1H-NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 3.22 (1H, t, J = 8.0 Hz), 3.34-3.43 (2H, m), 3.47 (1H, d, J = 9.8 Hz), 3.76 (3H, s), 6.74 (2H, d, J = 11.0 Hz), 7.88 (1H, s).
[α]D24= -90 (c 0.11, EtOH)
【0414】
<参考例13−2>
【0415】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
【0416】
(3S,4R)−3−アミノ−4−(3−フルオロ−5−メトキシピリジン−2−イル)ピロリジン−2−オン
(−)−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジルの代わりに、(−)−[(3S,4R)−4−(3−フルオロ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジルを用いて参考例13−1と同様の方法に従うことで、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.84 (2H, s), 3.22 (1H, t, J = 9.2 Hz), 3.40 (1H, t, J = 8.6 Hz), 3.51-3.58 (1H, m), 3.61 (1H, d, J = 9.8 Hz), 3.83 (3H, s), 7.41 (1H, dd, J = 11.9, 1.4 Hz), 7.77 (1H, s), 8.19 (1H, d, J = 1.4 Hz).
【0417】
<参考例14−1>
【0418】
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0419】
(−)−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチル
(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸(4.05g)のトルエン溶液(80mL)にトリエチルアミン(2.64mL)とジフェニルリン酸アジド(4.07mL)を加え、第1の反応液とした。第1の反応液を室温で5時間撹拌した。第1の反応液について、反応温度を80℃に昇温して20分間撹拌した後、第1の反応液を減圧下濃縮した。残渣にジオキサン(50mL)および、1 mol/L塩酸(50mL)を加え、第2の反応液とした。第2の反応液を室温で30分撹拌した。第2の反応液を減圧下濃縮し、水(40mL)を加え、ジエチルエーテルで洗浄した。水層を減圧下濃縮した後、残渣にメタノール(77mL),トリエチルアミン(10mL)および、ジtert−ブチルジカルボネート(4.28g)を加え、第3の反応液とした。第3の反応液を室温で3時間撹拌した。第3の反応液を減圧下濃縮した後、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、粗生成物をクロロホルムで洗浄することで、白色固体として表題化合物を得た(2.97g)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.33 (9H, s), 3.10-3.17 (1H, m), 3.37-3.45 (2H, m), 3.71 (3H, s), 4.12 (1H, t, J = 7.0 Hz), 6.87 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.07 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.23 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.83 (1H, brs).
[α]D27= -64 (c 0.14, EtOH)
【0420】
<参考例14−2>
【0421】
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
【0422】
(±)−トランス−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチル
(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸の代わりに、(±)−トランス−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸を用いて、参考例14−1と同様の方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.33 (9H, s), 3.10-3.17 (1H, m), 3.37-3.45 (2H, m), 3.71 (3H, s), 4.12 (1H, t, J = 7.0 Hz), 6.87 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.07 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.23 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.83 (1H, brs).
【0423】
<参考例15−1>
【0424】
【化68】
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【0425】
[(3S,4R)−1−エチル−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチル
水素化ナトリウム(42mg, 60% in oil)のテトラヒドロフラン溶液(2.3mL)に、冷却下で(−)−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチル(181mg)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(0.9mL)とヨードエチル(50μL)のテトラヒドロフラン溶液(1.2mL)を加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル : ヘキサン =4:1)で精製することで,白色固体として表題化合物を得た(65mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.17 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.38 (9H, s), 3.31-3.60 (5H, m), 3.80 (3H, s), 4.30 (1H, t, J = 9.2 Hz), 4.84 (1H, brs), 6.89 (2H, d, J = 8.6Hz), 7.25 (2H, d, J = 8.6 Hz).
【0426】
<参考例15−2>
【0427】
【化69】
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【0428】
2−{(3S,4R)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}酢酸エチル
アルキル化試薬として、ヨードエチルの代わりにブロモ酢酸エチルを用いて、参考例15−1と同様の方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.30 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.39 (9H, s), 3.50-3.65 (3H, m), 3.80 (3H, s), 3.96 (1H, d, J = 17.8 Hz), 4.21 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.31 (1H, d, J = 17.8 Hz), 4.34 (1H, t, J = 8.6 Hz), 4.87 (1H, brs), 6.89 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.25 (2H, d, J = 8.6 Hz).
【0429】
<参考例15−3>
【0430】
【化70】
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【0431】
2−{(3S,4R)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸エチル
アルキル化試薬として、ヨードエチルの代わりに、2−ブロモプロピオン酸エチルを用いて参考例15−1と同様の方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.27-1.48 (15H, m), 3.29-3.80 (3H, m), 3.80 (3H, s), 4.15-4.31 (3H, m), 4.57 (0.5H, brs), 4.80 (0.5H, brs), 4.88-4.99 (1H, m), 6.88 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.25 (2H, d, J = 9.2 Hz).
【0432】
<参考例16−1>
【0433】
【化71】
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【0434】
(±)−トランス−({1−{2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル}−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル
(±)−トランス−(4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル(1.03g)、および2−ブロモエトキシtert−ブチルジメチルシラン(1.44mL)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(10mL)に、冷却下で水素化ナトリウム(141mg, 60% in oil)を数回に分けて加え、反応液とした。反応液を室温で2時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製することで、無色油状物として表題化合物を得た(1.1g)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.06 (6H, s), 0.89 (9H, s), 1.37 (9H, s), 3.30-3.47 (2H, m), 3.52 (1H, t, J = 9.7 Hz), 3.57-3.64 (1H, m), 3.71 (1H, t, J = 9.1 Hz), 3.76-3.80 (2H, m), 3.80 (3H, s), 4.33 (1H, t, J = 9.4 Hz), 4.81 (1H, brs), 6.89 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.22 (2H, d, J = 8.8 Hz).
【0435】
<参考例17−1>
【0436】
【化72】
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【0437】
2−{(3S,4R)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−2−メチルプロピオン酸エチル
2−{(3S,4R)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}酢酸エチル(384mg)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)に、−78℃でリチウム ヘキサメチルジシラジド (3.8mL, 1.3mol/L テトラヒドロフラン溶液) を加え、反応液とした。反応液を30分撹拌した。反応液にヨウ化メチル (0.31mL)を加え、温度を室温まで昇温させて24時間撹拌した。反応液に10%クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル : ヘキサン =4:1 〜 酢酸エチル)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(222mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.29 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.36 (9H, s), 1.50 (3H, s), 1.57 (3H, s), 3.34-3.42 (2H, m), 3.70-3.77 (1H, m), 3.80 (3H, s), 4.20 (2H, q, J = 7.4 Hz), 4.36 (1H, t, J = 10.4 Hz), 4.83 (1H, brs), 6.89 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.25 (2H, d, J = 8.6 Hz).
【0438】
<参考例17−2>
【0439】
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
【0440】
2−((3S,4R)−3−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−オキソピロリジン−1−イル)−2−メチルプロパン酸エチル
(−)−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチルの代わりに、2−((3S,4R)−3−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−オキソピロリジン−1−イル)酢酸エチルを用いて参考例17−1と同様な方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.28 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.50 (3H, s), 1.56 (3H, s), 3.10-3.22 (2H, m), 3.37 (1H, t, J = 9.2 Hz), 3.52-3.66 (1H, m), 3.69-3.80 (1H, m), 4.20 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.57-4.65 (1H, m), 4.60 (2H, t, J = 8.6 Hz), 5.00-5.13 (3H, m), 6.51 (1H, d, J = 10.4 Hz), 7.17-7.23 (1H, m), 7.28-7.36 (5H, m).
【0441】
<参考例18−1>
【0442】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0443】
[(3S,4R)−1−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチル
2−{(3S,4R)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−2−メチルプロピオン酸エチル(421mg)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)に、氷冷下で水素化ホウ素リチウム(1.5mL,3mol/L テトラヒドロフラン溶液)を加え、反応液とした。反応液を室温で2時間撹拌した。反応液に10%クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル : ヘキサン =4:1)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(88mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.30 (3H, s), 1.31 (3H, s), 1.40 (9H, s), 3.28-3.39 (2H, m), 3.65-3.75 (2H, m), 3.81 (3H, s), 3.92 (1H, brs), 4.32 (1H, t, J = 9.2 Hz), 4.57 (1H, brs), 4.86 (1H, brs), 6,89 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.22 (2H, d, J = 8.6 Hz).
【0444】
<参考例19−1>
【0445】
【化75】
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【0446】
[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジル
(−)−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジル(200mg)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(5.3mL)に、氷冷下でカリウムtert−ブトキシド(60mg)、およびヨードメタン(33μL)を加え、反応液とした。反応液を2時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1〜酢酸エチル)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(100mg)。
1H-NMR (400 MHz,CDCl3) δ 2.95 (3H, s), 3.40-3.62 (2H, m), 3.77 (3H, s), 3.80-3.84 (1H, m), 4.57-4.67 (1H, m), 5.04 (2H s), 5.20 (1H, brs), 6.40-6.51 (2H, m), 7.26-7.33 (5H, m).
【0447】
対応するアルキル化試薬を用い、参考例19−1と同様な方法で実施し、以下の参考例19−2から19−9を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表37〜39に示した。
【0448】
【表37】
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【0449】
【表38】
[この文献は図面を表示できません]
【0450】
【表39】
[この文献は図面を表示できません]
【0451】
<参考例19−10>
【0452】
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【0453】
{(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−[(メチルチオ)メチル]−2−オキソピロリジン−3−イル}カルバミン酸ベンジル
[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジル(120mg)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(3.2mL)に、氷冷下でクロロメチルメチルスルフィド(73μL)、テトラブチルアンモニウムヨージド(12mg)、およびカリウムtert−ブトキシド(86mg)を加え、反応液とした。室温で4時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1〜1:1)で精製することで、表題化合物を得た(56mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.14 (3H, brs), 3.60-3.69 (2H, m), 3.78 (3H, s), 3.85-3.93 (1H, m), 4.49 (2H, s), 4.58-4.66 (1H, m), 5.03 (1H, d, J = 12.2 Hz), 5.09 (1H, d, J = 12.2 Hz), 5.20 (1H, brs), 6.48 (2H, d, J = 9.8 Hz), 7.28-7.34 (5H, m).
【0454】
<参考例19−11>
【0455】
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【0456】
[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−(スルファモイルメチル)ピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジル
アルキル化試薬としてクロロメチルメチルスルフィドの代わりにクロロメタンスルホンアミドを用いて参考例19−10と同様な方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.60-3.70 (1H, m), 3.78 (3H, s), 4.21-4.24 (4H, m), 5.05 (1H, d, J = 12.2 Hz), 5.11-5.17 (2H, m), 5.29 (2H, brs), 5.63 (1H, brs), 6.48 (2H, d, J = 10.4 Hz), 7.29-7.38 (5H, m).
【0457】
<参考例19−12>
【0458】
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【0459】
{(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−[(メチルスルホニル)メチル]−2−オキソピロリジン−3−イル}カルバミン酸ベンジル
{(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−[(メチルチオ)メチル]−2−オキソピロリジン−3−イル}カルバミン酸ベンジル(56mg)のジクロロメタン溶液(2.2mL)に、氷冷下でメタクロロ過安息香酸(79mg)を加え、反応液とした。反応液を室温で4時間撹拌した。反応液に飽和亜硫酸ナトリウム水溶液を加えた後、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1〜酢酸エチル)で精製することで、表題化合物を得た(57mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.01 (3H, brs), 3.75-3.81 (4H, m), 4.06-4.22 (2H, m), 4.30-4.41 (2H, m), 4.86 (1H, d, J = 14.7 Hz), 5.04 (1H, d, J = 12.2 Hz), 5.12 (1H, d, J = 12.2 Hz), 5.29 (1H, d, J = 4.2 Hz), 6.48 (2H, d, J = 10.4 Hz), 7.28-7.37 (5H, m).
【0460】
<参考例20−1>
【0461】
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
【0462】
((3S,4R)−1−{2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル}−4−(2−フルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル)カルバミン酸ベンジル
(−)−[(3S,4R)−4−(2−フルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジル(346mg),および2−ブロモエトキシtert−ブチルジメチルシラン(2.0mL)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(9.7mL)に、カリウムtert−ブトキシド(216mg)を数回に分けて加え、反応液とした。反応液を室温で15時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1〜酢酸エチル)で精製することで、無色油状物として表題化合物を得た(204mg)。
1H-NMR (400 MHz,CDCl3) δ 0.06 (6H, s), 0.88 (9H, s), 3.32-3.41 (1H, m), 3.48-3.63 (3H, m), 3.75- 3.81 (6H, m), 4.64 (1H, dd, J = 11.0, 8.0 Hz), 5.00-5.15 (3H, m), 6.58-6.73 (2H, m), 7.24-7.32 (6H, m).
【0463】
対応する2−オキソピロリジン体を用い、参考例20−1と同様な方法で実施し、以下の参考例20−2から20−4を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表40に示した。
【0464】
【表40】
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【0465】
<参考例21−1>
【0466】
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
【0467】
[(3S,4R)−4−(2−フルオロ−4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジル
((3S,4R)−1−{2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル}−4−(2−フルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル)カルバミン酸ベンジル(219mg)のテトラヒドロフラン溶液(4.2mL)にテトラブチルアンモニウムフルオライド(465μL,1.0M テトラヒドロフラン溶液)を加え、反応液とした。反応液を室温で30分間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1〜酢酸エチル〜酢酸エチル:メタノール=10:1)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(150mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.73 (1H, brs), 3.40-3.64 (3H, m), 3.65-3.89 (7H, m), 4.53 (1H, t, J = 9.2 Hz), 5.00-5.12 (2H, brs), 5.25 (1H, brs), 6.57-6.73 (2H, m), 7.23-7.35 (6H, m).
【0468】
対応する[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル体を用い、参考例21−1と同様な方法で実施し、以下の参考例21−2から21−4を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表41に示した。
【0469】
【表41】
[この文献は図面を表示できません]
【0470】
<参考例22−1>
【0471】
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
【0472】
(3R,4S)−1−ヒドロキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル
(+)−(S)−2−[1−(4−メトキシフェニル)−2−ニトロエチル]マロン酸ジメチル(1.04g)のメタノール溶液(30mL)に、亜鉛末(2.0g)と塩化アンモニウム(0.9g)水溶液(5mL)を加え、反応液とした。反応液を1時間攪拌した。反応液に酢酸エチルを加えてセライトろ過し、ろ液を、1 mol/L塩酸,水、および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することで、無色油状物として表題化合物を得た(760mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.57 (1H, d, J = 8.5 Hz), 3.68 (1H, t, J = 8.1 Hz), 3.78 (3H, s), 3.79 (3H, s), 3.95 (1H, q, J = 8.1 Hz), 4.03 (1H, t, J = 8.5 Hz), 6.88 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.18 (2H, d, J = 8.8 Hz).
【0473】
<参考例22−2>
【0474】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
【0475】
(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル
(+)−(S)−2−[1−(4−メトキシフェニル)−2−ニトロエチル]マロン酸ジメチルの代わりに、(−)−(R)−2−[1−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−ニトロエチル]マロン酸ジメチルを用いて参考例22−1と同様な方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.72-3.82 (8H, m), 3.93 (1H, t, J = 8.8 Hz), 4.33 (1H, q, J = 8.8 Hz), 6.48 (2H, d, J = 8.6 Hz).
【0476】
<参考例23−1>
【0477】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
【0478】
(3R,4S)−1−メトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル
(3R,4S)−1−ヒドロキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル (265mg)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(2mL)に、炭酸カリウム(276mg)および、ヨードメタン(0.12mL)を加え、反応液とした。反応液を室温で12時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、水、および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル : ヘキサン =1:1)で精製することで、無色油状物として表題化合物を得た(220mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.48 (1H, d, J = 9.1 Hz), 3.51 (1H, t, J = 8.5 Hz), 3.78 (3H, s), 3.80 (3H, s), 3.85 (3H, s), 3.90 (1H, dd, J = 8.5, 8.2 Hz), 3.98 (1H, t, J = 8.2 Hz), 6.89 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.16 (2H, d, J = 9.1 Hz).
【0479】
<参考例23−2>
【0480】
【化84】
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【0481】
(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−メトキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル
(3R,4S)−1−ヒドロキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチルの代わりに、(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチルを用いて参考例23−1と同様な方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.62 (3H, s), 3.62-3.91 (10H, m), 6.43-6.50 (2H, m).
【0482】
<参考例24−1>
【0483】
【化85】
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【0484】
(3R,4S)−1−メトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸
(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチルの代わりに、(3R,4S)−1−メトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチルを用いて参考例8−1と同様の方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.47 (1H, d, J = 9.1 Hz), 3.60 (1H, t, J = 8.5 Hz), 3.80 (3H, s), 3.88 (3H, s), 3.85-3.93 (1H, m), 3.99 (1H, t, J = 8.8 Hz), 6.90 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.23 (2H, d, J = 9.1 Hz).
【0485】
<参考例24−2>
【0486】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0487】
(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−メトキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸
(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチルの代わりに、(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−メトキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチルを用いて参考例8−1と同様な方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.68-3.91 (9H, m), 4.18-4.26 (1H, m), 6.46-6.52 (2H, m).
【0488】
<参考例25−1>
【0489】
【化87】
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【0490】
(3S,4R)−4−[4−(ベンジルオキシ)−2,6−ジフルオロフェニル]−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル
(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチル(500mg)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(4mL)に、炭酸カリウム(268mg),およびベンジルブロマイド (0.23mL)を加え、反応液とした。反応液を室温で25時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル =4:1)で精製することで、無色油状物として表題化合物を得た(643mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.50 (1H, t, J = 8.5 Hz), 3.66 (1H, t, J = 8.5 Hz), 3.76-3.80 (1H, m), 3.78 (3H, s), 4.46 (1H, q, J = 9.5 Hz), 5.02 (2H, s), 5.89 (1H, brs), 6.54 (2H, d, J = 10.3 Hz), 7.36-7.40 (5H, m).
【0491】
<参考例26−1>
【0492】
【化88】
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【0493】
(3S,4R)−4−[4−(ベンジルオキシ)−2,6−ジフルオロフェニル]−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸
(3S,4R)−4−[4−(ベンジルオキシ)−2,6−ジフルオロフェニル]−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸メチルを用いて参考例8−1と同様の方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.25 (1H, t, J = 9.4 Hz), 3.43 (1H, d, J = 10.3 Hz), 3.56 (1H, d, J = 9.1 Hz), 4.15 (1H, q, J = 9.4 Hz), 5.11 (2H, s), 6.85 (2H, d, J = 10.9 Hz), 7.32-7.44 (5H, m), 8.18 (1H, s), 12.76 (1H, brs).
【0494】
<参考例27−1>
【0495】
【化89】
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【0496】
1−{(3S,4R)−4−[4−(ベンジルオキシ)−2,6−ジフルオロフェニル]−2−オキソピロリジン−3−イル}−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸の代わりに、(3S,4R)−4−[4−(ベンジルオキシ)−2,6−ジフルオロフェニル]−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸を用いて実施例1−1と同様の方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.27-3.32 (1H, m), 3.44 (1H, t, J = 8.9 Hz), 3.79 (1H, q, J = 9.8 Hz), 4.56 (1H, dd, J = 11.0, 8.6 Hz), 5.10 (2H, s), 6.46 (1H, d, J = 8.6 Hz), 6.82 (2H, d, J = 10.4Hz), 6.99-7.05 (2H, m), 7.30-7.44 (7H, m), 8.05 (1H, s), 8.66 (1H, s).
【0497】
対応するカルボン酸体を用い、参考例27−1と同様な方法で実施し、以下の参考例27−2から27−4を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表42に示した。
【0498】
【表42】
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【0499】
<参考例28−1>
【0500】
【化90】
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【0501】
3,5−ジフルオロ−4−{(3R,4S)−4−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−5−オキソピロリジン−3−イル}フェニルトリフルオロメタンスルホン酸エステル
アルゴン雰囲気下、1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア(365mg)のジクロロメタン溶液(5mL)に、氷冷下でピリジン(0.4mL)、およびトリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.25mL)を加え、反応液とした。反応液を室温で3時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン : 酢酸エチル = 4:1 〜 酢酸エチル)で精製することで、茶色油状物として表題化合物を得た(388mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.36 (1H, t, J = 9.5 Hz), 3.52 (1H, t, J = 9.2 Hz), 3.93 (1H, q, J = 9.6 Hz), 4.55 (1H, dd, J = 10.4, 7.9 Hz), 6.51 (1H, d, J =7.9 Hz), 6.98-7.04 (2H, m), 7.27-7.33 (2H, m), 7.58 (2H, d, J =8.6 Hz), 8.13 (1H, s), 8.74 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 498 (MH+).
【0502】
<参考例29−1>
【0503】
【化91】
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【0504】
[(3S,4R,Z)−2−(メトキシイミノ)−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジル
(−)−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジル(500mg)のジクロロメタン懸濁液(3.7mL)に、トリエチルオキソニウムヘキサフルオロホスフェート (446mg)を加え、反応液とした。反応液を室温で20時間撹拌した。その後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて室温で30分間撹拌後、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下濃縮することで中間体である[(3R,4S)−5−エトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピロロ−4−イル]カルバミン酸ベンジルを黄色油状物として得た。
[(3R,4S)−5−エトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピロロ−4−イル]カルバミン酸ベンジル(325mg)のメタノール溶液(2mL)にO-メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(91mg)を加え、反応液とした。反応液を室温で3.5時間撹拌した。その後、氷冷下で反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル : ヘキサン =2:1)で精製することで、無色油状物として表題化合物を得た(228mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.15 (1H, t, J = 9.1 Hz), 3.22-3.30 (1H, m), 3.45 (1H, t, J = 8.2 Hz), 3.59 (3H, s), 3.72 (3H, s), 4.60 (1H, t, J = 9.7 Hz), 4.96 (2H, s), 6.63 (1H, s), 6.86 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.20-7.34 (7H, m), 7.59 (1H, d, J = 9.1 Hz).
【0505】
対応するCbz体およびアミンを用い、参考例29−1と同様な方法で実施し、以下の参考例29−2から29−7を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表43〜表44に示した。
【0506】
【表43】
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【0507】
【表44】
[この文献は図面を表示できません]
【0508】
対応するCbz体およびアミンを用い、参考例29−1と同様にして、以下の参考例29−8から29−13を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表45〜46に示した。
【0509】
【表45】
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【0510】
【表46】
[この文献は図面を表示できません]
【0511】
<参考例30−1>
【0512】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【0513】
[(3R,4S,Z)−2−(メトキシイミノ)−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジル
(−)−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジルの代わりに、(+)−[(3R,4S)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジルを用いて参考例29−1と同様の方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.15 (1H, t, J = 9.1 Hz), 3.22-3.30 (1H, m), 3.45 (1H, t, J = 8.2 Hz), 3.59 (3H, s), 3.72 (3H, s), 4.60 (1H, t, J = 9.7 Hz), 4.96 (2H, s), 6.63 (1H, s), 6.86 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.20-7.34 (7H, m), 7.59 (1H, d, J = 9.1 Hz).
【0514】
<参考例31−1>
【0515】
【化93】
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【0516】
1−((3S,4R,Z)−2−{[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]イミノ}−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
[(3S,4R,Z)−2−(メトキシイミノ)−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル)カルバミン酸ベンジルの代わりに、((3S,4R,Z)−2−{[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]イミノ}−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル)カルバミン酸ベンジルを用いて実施例32−1と同様の方法に従うことで、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 0.04 (3H, s), 0.05 (3H, s), 0.89 (9H, s), 3.17 (1H, t, J = 8.8 Hz), 3.28-3.37 (1H, m), 3.53 (1H, t, J = 8.5 Hz), 3.71 (3H, s), 4.74 (1H, t, J = 9.1 Hz), 6.34 (1H, d, J = 9.1 Hz), 6.56 (1H, s), 6.86 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.00-7.04 (2H, m), 7.27 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.30-7.34 (2H, m), 8.45 (1H, s).
MS (FD+) m/z: 472 (M+).
【0517】
<参考例31−2>
【0518】
【化94】
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【0519】
1−((3S,4R,Z)−2−{[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]イミノ}−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
[(3S,4R,Z)−2−(メトキシイミノ)−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジルの代わりに、((3S,4R,Z)−2−{[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]イミノ}−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル)カルバミン酸ベンジルを用いて実施例32−1と同様の方法に従うことで、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.12 (6H, s), 0.93 (9H, s), 3.57-3.64 (2H, m), 3.73-3.82 (1H, m), 3.76 (3H, s), 5.12-5.21 (1H, m), 5.38 (1H, brs), 5.47 (1H, s), 6.46 (2H, d, J = 10.8 Hz), 6.86-6.93 (2H, m), 7.17-7.22 (2H, m), 7.39 (1H, brs).
【0520】
<参考例32−1>
【0521】
【化95】
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【0522】
3−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−[(ジフェニルメチレン)アミノ]−4−ニトロブタン酸エチル
2−[(ジフェニルメチレン)アミノ]酢酸エチル(300mg)の テトラヒドロフラン溶液(2.3mL)に,−78℃でリチウムジイソプロピルアミド(1.1mL, 1.05M in テトラヒドロフラン/ヘキサン)を加え、反応液とした。反応液を1時間撹拌した後、(E)−1,3−ジフルオロ−5−メトキシ−2−(2−ニトロビニル)ベンゼン(241mg)のテトラヒドロフラン溶液を加え、同温度で15分間撹拌した。反応液の温度を徐々に室温まで上げて30分間撹拌した後、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製することで、黄色油状物質として表題化合物を得た(543mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.12 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.73 (3H, s), 4.00−4.06 (2H, m), 4.43 (1H, d, J = 7.8 Hz), 4.73−4.95 (3H, m), 6.36 (2H, d, J = 10.4 Hz), 7.00−7.05 (2H, m), 7.31−7.38 (6H, m), 7.81−7.85 (2H, m).
【0523】
<参考例32−2>
【0524】
【化96】
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【0525】
2−[(ジフェニルメチレン)アミノ]−3−(4−メトキシフェニル)−4−ニトロブタン酸エチル
(E)−1,3−ジフルオロ−5−メトキシ−2−(2−ニトロビニル)ベンゼンの代わりに、(E)−1−メトキシ−4−(2−ニトロビニル)ベンゼンを用いて参考例32−1と同様な方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.19 (3H, t, J = 6.7 Hz), 3.76 (3H, s), 3.90-4.36 (6H, m), 7.05 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.24-7.47 (10H, m), 7.63 (2H, d, J = 8.6 Hz).
【0526】
<参考例33−1>
【0527】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0528】
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−4−ニトロブタン酸エチル
3−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−[(ジフェニルメチレン)アミノ]−4−ニトロブチル酸エチル(530mg)に室温で酢酸(4.2mL)および水(0.8mL)を加え、第1の反応液とした。第1の反応液を60℃で7時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液をpHが8になるまで加え、第2の反応液とした。その後、第2の反応液にテトラヒドロフラン(5.0mL)を加えた後、ジtert−ブチルジカルボネート(290mg) を加え、室温で16時間撹拌した。第2の反応液を酢酸エチルで抽出した後,有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (トルエン:酢酸エチル=2:1)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(315mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.08 (3H, brt), 1.46 (9H, s), 3.78 (3H, s), 4.00-4.10 (2H, m), 4.22−4.33 (1H, m), 4.71 (1H, brt), 4.88 (2H, d, J = 7.9 Hz), 5.22 (1H, brd), 6.45 (2H, d, J = 10.4 Hz).
【0529】
<参考例33−2>
【0530】
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
【0531】
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(4−メトキシフェニル)−4−ニトロブタン酸エチル
3−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−[(ジフェニルメチレン)アミノ]−4−ニトロブタン酸エチルの代わりに、2−[(ジフェニルメチレン)アミノ]−3−(4−メトキシフェニル)−4−ニトロブタン酸エチルを用いて参考例33−1と同様な方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.08 (3H, brt), 1.46 (9H, s), 3.78 (3H, s), 3.82 (1H, q, J = 8.6 Hz), 4.02 (2H, d, J = 6.7 Hz), 4.55 (1H, t, J = 6.7 Hz), 4.77 (1H, dd, J = 13.4, 9.2 Hz), 4.85 (1H, dd, J = 13.4, 5.5 Hz), 5.12 (1H, brs), 6.85 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.09 (2H, d, J = 8.6 Hz).
【0532】
<参考例34−1>
【0533】
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
(−)−[4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチル
(+)−[4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチル
(R)−2−[1−(4−メトキシフェニル)−2−ニトロエチル]マロン酸ジメチルの代わりに、2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−4−ニトロブタン酸エチルを用いて,参考例7−1と同様の方法に従って(±)−[4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチルを得た。得られた当該化合物を、光学異性体分離用カラム(CHIRALPAK ID)を用いた高速液体クロマトグラフィー(ヘキサン:メチルtert−ブチルエーテル:エタノール=45:25:30,流速15.0 mL)による光学分割に供した。当該光学分割により、保持時間13.4分の異性体A(−)として、および保持時間22.5分の異性体B(+)として、それぞれ白色固体として表題化合物を得た。
異性体A(−):
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.26 (9H, s), 3.40 (1H, d, J = 10.4 Hz), 3.78 (3H, s), 3.85 (1H, d, J = 10.4, 8.6 Hz), 4.46 (1H, t, J = 6.6 Hz), 4.60 (1H, dd, J = 9.8, 6.1 Hz), 4.94 (1H, d, J = 5.5 Hz), 5.75 (1H, s) 6.44 (2H, d, J = 10.0 Hz).
[α]D25 = −131 (c 0.10, EtOH)
異性体B(+):
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.26 (9H, s), 3.40 (1H, d, J = 10.4 Hz), 3.78 (3H, s), 3.85 (1H, d, J = 10.4, 8.6 Hz), 4.46 (1H, t, J = 6.6 Hz), 4.60 (1H, dd, J = 9.8, 6.1 Hz), 4.94 (1H, d, J = 5.5 Hz), 5.90 (1H, s) 6.44 (2H, d, J = 10.0 Hz).
[α]D25 = +144(c 0.10, EtOH)
【0534】
<参考例34−2>
【0535】
【化100】
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【0536】
(−)− [4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル] カルバミン酸tert−ブチル
(+)− [4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル] カルバミン酸tert−ブチル
(R)−2−[1−(4−メトキシフェニル)−2−ニトロエチル]マロン酸ジメチルの代わりに、2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(4−メトキシフェニル)−4−ニトロブタン酸エチルを用いて,参考例7−1と同様の方法に従って(±)− [4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル] カルバミン酸tert−ブチルを得た。得られた当該化合物を、光学異性体分離用カラム(CHIRALPAK ID)を用いた高速液体クロマトグラフィー(ヘキサン:メチルtert−ブチルエーテル:エタノール=45:25:30,流速15.0 mL)による光学分割に供した。当該光学分割により、保持時間7.5分の異性体A(−)、および保持時間10.2分の異性体B(+)として、それぞれ白色固体として表題化合物を得た。。
異性体A(−):
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.37 (9H, s), 3.56 (1H, d, J = 9.8 Hz), 3.80 (3H, s), 3.84 (1H, dd, J = 10.4, 6.1 Hz), 3.92 (1H, brs), 4.56 (2H, s), 5.75 (1H, s), 6.83 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.10 (2H, d, J = 8.6 Hz).
[α]D22 = −88 (c 0.10, EtOH)
異性体B(+):
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.37 (9H, s), 3.56 (1H, d, J = 9.8 Hz), 3.80 (3H, s), 3.84 (1H, dd, J = 10.4, 6.1 Hz), 3.92 (1H, brs), 4.56 (2H, s), 5.75 (1H, s), 6.83 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.10 (2H, d, J = 8.6 Hz).
[α]D22 = +98 (c 0.10, EtOH)
【0537】
<参考例35−1>
【0538】
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
【0539】
1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−{4−[(トリメチルシリル)エチニル]フェニル}ウレア
1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−イオドフェニル)ウレア(80mg)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(11.5mg)、およびヨウ化銅(I)(15.6mg)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(2mL)に、トリメチルシリルアセチレン(115μL)およびトリエチルアミン(115μL)を加え、反応液とした。反応液を50℃で9時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 1:1 〜 酢酸エチル〜酢酸エチル:メタノール=4:1)で精製することで、無色固体として表題化合物を得た(67mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.22 (9H, s), 3.52-3.63 (2H, m), 3.75 (3H, s), 4.09 (1H, q, J = 9.2 Hz), 4.65 (1H, dd, J = 10.4, 7.4 Hz), 6.08 (1H, brs), 6.36-6.45 (3H, m), 7.16 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.21 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.81 (1H, brs).
【0540】
<参考例36−1>
【0541】
【化102】
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【0542】
2−((3S,4R)−3−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル)酢酸
2−((3S,4R)−3−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル)酢酸エチル(521mg)のメタノール溶液(25mL)に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1.26mL)を加え、反応液とした。反応液を室温で5時間撹拌した。反応液に1mol/L塩酸を加えて酸性(pH1)とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去することで、白色固体として表題化合物を得た(465mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.50-3.58 (2H, m), 3.72-3.79 (4H, m), 3.87 (1H, d, J = 17.7 Hz), 4.11 (1H, d, J = 17.7 Hz), 4.48 (1H, t, J = 10.0 Hz), 4.94 (1H, d, J = 12.2 Hz), 4.99 (1H, d, J = 12.2 Hz), 6.78 (2H, d, J = 10.4 Hz), 7.25-7.35 (5H, m), 7.74 (1H, d, J = 9.2 Hz), 12.9 (1H, s).
【0543】
<参考例37−1>
【0544】
【化103】
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【0545】
((3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−{2−[(2−ヒドロキシプロピル)アミノ]−2−オキソエチル}−2−オキソピロリジン−3−イル)カルバミン酸ベンジル
2−((3S,4R)−3−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル)酢酸(100mg)のジクロロメタン溶液(1.0mL)に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(35mg)、1−アミノ−2−プロパノール(20μL)、および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(57mg)を加え、反応液とした。反応液を室温で4時間撹拌した。反応液に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル〜酢酸エチル:メタノール=4:1)で精製することで、表題化合物を得た(96mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.00 (3H, d, J = 6.1 Hz), 2.98-3.05 (2H, m), 3.54 (2H, t, J = 9.2 Hz), 3.60-3.66 (1H, m), 3.77-3.81 (4H, m), 4.04 (1H, d, J = 16.5 Hz), 4.47 (1H, t, J = 9.8 Hz), 4.68 (1H, q, J = 2.0 Hz), 4.97 (2H, dd, J = 17.4, 12.5 Hz), 6.76 (2H, d, J = 11.0 Hz), 7.26-7.33 (5H, m), 7.73 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.94 (1H, t, J = 5.5 Hz).
【0546】
<参考例37−2>
【0547】
【化104】
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【0548】
{(3S,4R)−1−[2−(2−アセチルヒドラジニル)−2−オキソエチル]−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル}カルバミン酸ベンジル
アミンとして、1−アミノ−2−プロパノールの代わりにアセトヒドラジドを用いて参考例37−1と同様な方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.84 (3H, s), 3.55 (2H, d, J = 10.4 Hz), 3.76 (4H, s), 3.85 (1H, d, J = 16.5 Hz), 4.12 (1H, d, J = 16.5 Hz), 4.50 (1H, t, J = 9.2 Hz), 4.97 (2H, dd, J = 16.5, 12.2 Hz), 6.75 (2H, d, J = 11.0 Hz), 7.25-7.33 (5H, m), 7.70 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.94 (2H, s).
【0549】
<参考例38−1>
【0550】
【化105】
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【0551】
((3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−{2−オキソ−2−[(2−オキソプロピル)アミノ]エチル}ピロリジン−3−イル)カルバミン酸ベンジル
((3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−{2−[(2−ヒドロキシプロピル)アミノ]−2−オキソエチル}−2−オキソピロリジン−3−イル)カルバミン酸ベンジル(96mg)のジメチルスルホキシド溶液(2.0mL)に、2−ヨードキシ安息香酸(131mg)を加え、反応液とした。反応液を室温で18時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去することで、表題化合物を得た(84mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.02 (3H, s), 3.46-3.54 (2H, m), 3.69 (1H, d, J = 9.8 Hz), 3.73 (3H, s), 3.82 (1H, d, J = 16.5 Hz), 3.91 (2H, d, J = 5.5 Hz), 4.07 (1H, d, J = 16.5 Hz), 4.45 (1H, t, J = 11.0 Hz), 4.92 (2H, dd, J = 16.5, 12.2 Hz), 6.72 (2H, d, J = 10.4 Hz), 7.22-7.31 (5H, m), 7.67 (1H, d, J = 9.2 Hz), 8.23 (1H, t, J = 5.5 Hz).
【0552】
参考例39−1
【0553】
【化106】
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【0554】
{(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−[(5−メチルオキサゾール−2−イル)メチル]−2−オキソピロリジン−3−イル}カルバミン酸ベンジル
((3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−{2−オキソ−2−[(2−オキソプロピル)アミノ]エチル}ピロリジン−3−イル)カルバミン酸ベンジル(76mg)の四塩化炭素溶液(7.8mL)に、トリフェニルホスフィン(325mg)およびトリエチルアミン(860μL)を加え、反応液とした。反応液を80℃で30分撹拌した後、ジクロロメタン(2mL)を加えて80℃で4時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製することで、表題化合物を得た(15mg)。
1H-NMR (400 MHz,CDCl3) δ 2.30 (3H, s), 3.58 (2H, brs), 3.77 (4H, s), 4.64 (2H, s), 4.75 (1H, dd, J = 10.4, 7.3 Hz), 5.02 (2H, d, J = 12.2 Hz), 5.22 (1H, brs), 6.45 (2H, d, J = 9.8 Hz), 6.67 (1H, s), 7.27-7.35 (5H, m).
【0555】
<参考例39−2>
【0556】
【化107】
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【0557】
{(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−[(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)メチル]−2−オキソピロリジン−3−イル}カルバミン酸ベンジル
{(3S,4R)−1−[2−(2−アセチルヒドラジニル)−2−オキソエチル]−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル}カルバミン酸ベンジル(113mg)のジクロロメタン溶液(11.5mL)に、トリフェニルホスフィン(151mg)、トリエチルアミン(160μL)、および1,1,1,2,2,2−ヘキサクロロエタン(136mg)を加え、反応液とした。反応液を室温で3時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1〜酢酸エチル)で精製することで、表題化合物を得た(69mg)。
1H-NMR (400 MHz,CDCl3) δ 2.54 (3H, s), 3.61 (2H, d, J = 8.6 Hz), 3.77 (3H, s), 3.82-3.92 (1H, m), 4.70 (1H, t, J = 9.8 Hz), 4.76 (2H, s), 5.01-5.10 (2H, m), 5.29 (1H, brs), 6.45 (2H, d, J = 9.8 Hz), 7.26-7.35 (5H, m).
【0558】
<参考例40−1>
【0559】
【化108】
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【0560】
4−(ジフルオロメトキシ)−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド
2,6−ジフルオロ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.41g)、炭酸カリウム(1.48g)、およびクロロジフルオロ酢酸ナトリウム(2.73g)のN,N−ジメチルホルムアミド(15.8mL)と水(1.84mL)混合溶液(反応液)を、100℃で1時間半攪拌した。反応液を氷冷し、水 (4.1mL)と濃塩酸(2.8mL)を加え、室温で終夜攪拌した。氷冷下、反応液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 95:5〜3:1)で精製することで、淡褐色油状物として表題化合物を得た(1.61g)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.63 (1H, t, J = 71.5 Hz), 6.78 (2H, d, J = 9.1 Hz), 10.26 (1H, s).
【0561】
<参考例41−1>
【0562】
【化109】
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【0563】
3,5−ジフルオロ−4−ホルミルフェニルトリフルオロメタンスルホネート
アルゴン雰囲気下、2,6−ジフルオロ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.03g)のジクロロメタン溶液(30mL)に、氷冷下でピリジン(0.8mL)、およびトリフルオロメタンスルホン酸無水物(1.18mL)を加え、反応液とした。反応液を室温で3時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン : 酢酸エチル = 4:1)で精製することで、無色油状物として表題化合物を得た(1.5g)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.99-7.04 (2H, m), 10.32 (1H, s).
【0564】
<参考例42−1>
【0565】
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
【0566】
N−(3,5−ジフルオロ−4−ホルミルフェニル)アセトアミド
3,5−ジフルオロ−4−ホルミルフェニルトリフルオロメタンスルホネート(737mg)のトルエン溶液(15mL)に、アセトアミド(225mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(116mg)、キサントホス(145mg)、および炭酸セシウム(1.24g)を加え、反応液とした。反応液をアルゴン雰囲気下、100℃で5時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、酢酸エチルで洗浄した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 4:1 〜 酢酸エチル)で精製することで、淡黄色固体として表題化合物を得た(255mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.22 (3H, s), 7.24 (2H, d, J = 10.4 Hz), 7.44 (1H, brs), 10.23 (1H, s).
【0567】
<参考例42−2>
【0568】
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
【0569】
(3,5−ジフルオロ−4−ホルミルフェニル)カルバミン酸tert−ブチル
試薬として、アセトアミドの代わりにカルバミン酸tert-ブチルを用いて、参考例42−1と同様な方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.53 (9H, s), 6.77 (1H, brs), 7.07 (2H, d, J = 11.0 Hz), 10.20 (1H, s).
【0570】
<参考例43−1>
【0571】
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
【0572】
(3,5−ジフルオロ−4−ホルミルフェニル)(メチル)カルバミン酸tert−ブチル(3,5−ジフルオロ−4−ホルミルフェニル)カルバミン酸tert−ブチル(220mg)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(4mL)に、冷却下でヨードメタン(110μL)および水素化ナトリウム(51mg,60% in oil)を加え、反応液とした。反応液を室温で3時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル : ヘキサン =4:1)で精製することで、無色油状物として表題化合物を得た(150mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.53 (9H, s), 3.32 (3H, s), 7.05 (2H, d, J = 11.0 Hz), 10.25 (1H, s).
【0573】
<参考例44−1>
【0574】
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
【0575】
5−ブロモ−6−フルオロー2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オール
アルゴン雰囲気下、5−ブロモ−6−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オン(310mg)のテトラヒドロフラン(7mL)とエタノール(7mL)混合溶液に、氷冷化、水素化ホウ素ナトリウム(56mg)を加え、反応液とした。反応液を室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 4:1)で精製することで、無色固体として表題化合物を得た(290mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.78 (1H, d, J = 7.3 Hz), 1.92-2.01 (1H, m), 2.50-2.58 (1H, m), 2.74-2.82 (1H, m), 2.96-3.03 (1H, m), 5.19 (1H, q, J = 6.7 Hz), 7.15 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.41 (1H, d, J = 6.7 Hz).
【0576】
<参考例45−1>
【0577】
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
【0578】
[(5−ブロモ−6−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)オキシ](tert−ブチル)ジメチルシラン
アルゴン雰囲気下、5−ブロモ−6−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オール(280mg)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(2.4mL)に、トリエチルアミン(0.34mL)、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(7.4mg)、およびtert−ブチルジメチルクロロシラン(274mg)を加え、反応液とした。反応液を室温で3時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 9:1)で精製することで、無色固体として表題化合物を得た(410mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.14 (3H, s), 0.17 (3H, s), 0.94 (9H, s), 1.89-1.98 (1H, m), 2.40-2.48 (1H, m), 2.68-2.76 (1H, m), 2.88-2.94 (1H, m), 5.16 (1H, t, J = 7.0 Hz), 7.01 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.36 (1H, d, J = 6.1 Hz).
【0579】
<参考例46−1>
【0580】
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
【0581】
1−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−6−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−カルボアルデヒド
アルゴン雰囲気下、[(5−ブロモ−6−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)オキシ](tert−ブチル)ジメチルシラン(3.45g)のテトラヒドロフラン溶液(50mL)に、−78℃でn−ブチルリチウム(4.15mL, 2.65mol/L ヘキサン溶液)をゆっくり加え、反応液とした。反応液を40分間撹拌した。その後、反応液にN,N−ジメチルホルムアミド(1.26mL)を加え、−78℃で1時間撹拌した。反応液に飽和塩化ナトリウム水溶液を加え、0℃で1時間撹拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 4:1)で精製することで、黄色油状物として表題化合物を得た(2.63g)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.16 (3H, s), 0.19 (3H, s), 0.95 (9H, s), 1.91-2.01 (1H, m), 2.44-2.52 (1H, m), 2.71-2.79 (1H, m), 2.96 (1H, dd, J = 14.7, 7.9 Hz), 5.22 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.05 (1H, d, J = 10.4 Hz), 7.67 (1H, d, J = 6.7 Hz), 10.32 (1H, s).
【0582】
<参考例47−1>
【0583】
【化116】
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【0584】
2−(2−ブロモ−3,5−ジフルオロフェノキシ)エタノール
アルゴン雰囲気下、2−ブロモ−1,3,5−トリフルオロベンゼン(2.0g)にエチレングリコール(2.65mL)、およびN−メチル−2−ピロリドン(2mL)を加え、氷冷下、カリウムtert−ブトキシド(1.28g)を加えて反応液とした。反応液を90℃で2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 9:1 〜 1:1)で精製することで、無色油状物として表題化合物を得た(1.43g)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.10 (1H, t, J = 6.4 Hz), 4.00-4.04 (2H, m), 4.13 (2H, t, J = 4.6 Hz), 6.48-6.52 (1H, m), 6.55-6.61 (1H, m).
【0585】
<参考例48−1>
【0586】
【化117】
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【0587】
2−ブロモ−1−(2−ブロモエトキシ)−3,5−ジフルオロベンゼン
アルゴン雰囲気下、2−(2−ブロモ−3,5−ジフルオロフェノキシ)エタノール(370mg)のジクロロメタン溶液(3.7mL)に、氷冷下、四臭化炭素(606mg)、およびトリフェニルホスフィン(575mg)を加え、反応液とした。反応液を室温で3時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、酢酸エチルを加えて、析出した固体をろ去した。ろ液を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン 〜 ヘキサン: 酢酸エチル = 9:1)で精製することで、無色固体として表題化合物を得た(453mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.69 (2H, t, J = 6.4 Hz), 4.32 (2H, t, J = 6.4 Hz), 6.47 (1H, dt, J = 10.0, 2.3 Hz), 6.59 (1H, td, J = 8.4, 2.3 Hz).
【0588】
<参考例49−1>
【0589】
【化118】
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【0590】
4,6−ジフルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン
アルゴン雰囲気下、2−ブロモ−1−(2−ブロモエトキシ)−3,5−ジフルオロベンゼン(440mg)のテトラヒドロフラン溶液(5mL)に、−78℃でn−ブチルリチウム(0.55mL, 2.65mol/L ヘキサン溶液)を加え、反応液とした。反応液を2時間撹拌した後、室温で1時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮することで表題化合物を得た(205mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.20 (2H, t, J = 8.9 Hz), 4.65 (2H, t, J = 8.9 Hz), 6.28-6.34 (2H, m).
【0591】
<参考例50−1>
【0592】
【化119】
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【0593】
4,6−ジフルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルボアルデヒド
アルゴン雰囲気下、4,6−ジフルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン(650mg)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(710μL)にオキシ塩化リン(778μL)を加え、反応液とした。反応液を100℃で20時間攪拌した。反応液を室温に放冷後、氷水に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 4:1)で精製することで、淡黄色油状物として表題化合物を得た(121mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.27 (2H, t, J = 8.9 Hz), 4.77 (2H, t, J = 8.9 Hz), 6.41 (1H, d, J = 11.0 Hz), 10.16 (1H, s).
【0594】
<参考例51−1>
【0595】
【化120】
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【0596】
1−ベンジル−6−フルオロインドリン
6−フルオロインドリン(4.2g)のメタノール溶液(38mL)に、炭酸カリウム(4.45g)とベンジルブロミド(3.83mL)を加え、反応液とした。反応液を3時間加熱還流した。反応液について、室温に放冷した後、不溶物をろ去した。ろ液を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 1:1)で精製することで、淡褐色油状物として表題化合物を得た(6.14g)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.92 (2H, t, J = 8.5 Hz), 3.38 (2H, t, J = 8.5 Hz), 4.23 (2H, s), 6.18 (1H, dd, J = 10.9, 2.4 Hz), 6.27−6.32 (1H, m), 6.93−6.97 (1H, m), 7.25−7.34 (5H, m).
【0597】
<参考例52−1>
【0598】
【化121】
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【0599】
1−ベンジル−6−フルオロインドリン−5−カルボアルデヒド
1−ベンジル−6−フルオロインドリン(1.0g)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(4.9mL)に、氷冷下、オキシ塩化リン(518μL)を加え、反応液とした。反応液を100℃で2時間攪拌した。反応液を室温に放冷し、氷水に加えた。当該氷水に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10とした後、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 8:1 〜 2:1)で精製することで、淡黄色油状物として表題化合物を得た(1.07g)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.02 (2H, t, J = 8.5 Hz), 3.61 (2H, t, J = 8.5 Hz), 4.39 (2H, s), 6.05 (1H, d, J = 12.1 Hz), 7.25−7.38 (5H, m), 7.48−7.49 (1H, m), 10.02 (1H, s).
【0600】
<実施例1−1>
【0601】
【化122】
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【0602】
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
アルゴン雰囲気下、(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸(170mg)のトルエン溶液(3.6mL)に、トリエチルアミン(131μL)、およびジフェニルリン酸アジド(171μL)を加え、反応液とした。反応液を室温で1時間撹拌した後、温度を90℃に昇温して1時間撹拌した。その後、反応液に4−フルオロアニリン(140μL)を加え、120℃で3時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、1mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン = 4:1 〜 酢酸エチル 〜 酢酸エチル:メタノール = 10:1)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(44mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.11-3.17 (1H, m), 3.38-3.48 (2H, m), 3.69 (3H, s), 4.45 (1H, dd, J = 10.9, 9.1 Hz), 6.38 (1H, d, J = 9.1 Hz), 6.86 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.01 (2H, t, J = 9.1 Hz), 7.28 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.32-7.35 (2H, m), 7.88 (1H, s), 8.53 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 344 (MH+).
[α]D28 = -156 (c 0.10, EtOH)
【0603】
対応するカルボン酸および芳香族アミンを用い、実施例1−1と同様な方法で実施し、以下の実施例1−2から1−87を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表47〜表75に示した。
【0604】
【表47】
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【0605】
【表48】
[この文献は図面を表示できません]
【0606】
【表49】
[この文献は図面を表示できません]
【0607】
【表50】
[この文献は図面を表示できません]
【0608】
【表51】
[この文献は図面を表示できません]
【0609】
【表52】
[この文献は図面を表示できません]
【0610】
【表53】
[この文献は図面を表示できません]
【0611】
【表54】
[この文献は図面を表示できません]
【0612】
【表55】
[この文献は図面を表示できません]
【0613】
【表56】
[この文献は図面を表示できません]
【0614】
【表57】
[この文献は図面を表示できません]
【0615】
【表58】
[この文献は図面を表示できません]
【0616】
【表59】
[この文献は図面を表示できません]
【0617】
【表60】
[この文献は図面を表示できません]
【0618】
【表61】
[この文献は図面を表示できません]
【0619】
【表62】
[この文献は図面を表示できません]
【0620】
【表63】
[この文献は図面を表示できません]
【0621】
【表64】
[この文献は図面を表示できません]
【0622】
【表65】
[この文献は図面を表示できません]
【0623】
【表66】
[この文献は図面を表示できません]
【0624】
【表67】
[この文献は図面を表示できません]
【0625】
【表68】
[この文献は図面を表示できません]
【0626】
【表69】
[この文献は図面を表示できません]
【0627】
【表70】
[この文献は図面を表示できません]
【0628】
【表71】
[この文献は図面を表示できません]
【0629】
【表72】
[この文献は図面を表示できません]
【0630】
【表73】
[この文献は図面を表示できません]
【0631】
【表74】
[この文献は図面を表示できません]
【0632】
【表75】
[この文献は図面を表示できません]
【0633】
<実施例2−1>
【0634】
【化123】
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【0635】
(+)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−5,5−ジメチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−5,5−ジメチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸の代わりに、(±)−トランス−4−(4−メトキシフェニル)−5,5−ジメチル−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸を用いて実施例1−1と同様の方法に従って実施し、(±)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−5,5−ジメチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレアを得た。
得られた(±)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−5,5−ジメチル−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレアを、光学異性体分離用カラム(ダイセル化学工業、CHIRALPAK ID)を用いて高速液体クロマトグラフィー(メチルtert−ブチルエーテル:エタノール=4:1,流速15.0 mL)による光学分割を行った。保持時間6.94分の異性体A(+)、および保持時間16.14分の異性体B(−)として、それぞれ白色固体として表題化合物を得た。
異性体A(+):
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 0.78 (3H, s), 1.22 (3H, s), 3.26 (1H, d, J = 12.1 Hz), 3.72 (3H, s), 4.88 (1H, dd, J = 12.1, 9.1 Hz), 6.31 (1H, d, J = 9.1 Hz), 6.89 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.02 (2H, t, J = 9.1 Hz), 7.25 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.34 (2H, dd, J = 9.1, 4.8 Hz), 8.01 (1H, s), 8.48 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 372 (MH+).
[α]D25 = +133 (c 0.21, CHCl3)
異性体B(−):
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 0.78 (3H, s), 1.22 (3H, s), 3.26 (1H, d, J = 12.1 Hz), 3.72 (3H, s), 4.88 (1H, dd, J = 12.1, 9.1 Hz), 6.31 (1H, d, J = 9.1Hz), 6.89 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.02 (2H, t, J = 9.1 Hz), 7.25 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.34 (2H, dd, J = 9.1, 4.8 Hz), 8.01 (1H, s), 8.48 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 372 (MH+).
[α] D25= −147 (c 0.21, CHCl3)
【0636】
<実施例3−1>
【0637】
【化124】
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【0638】
(+)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−アザスピロ[4.4]ノナン−3−イル]ウレア
(−)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−アザスピロ[4.4]ノナン−3−イル]ウレア
(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸の代わりに、(±)−トランス−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−アザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボン酸を用いて、実施例1−1と同様の方法に従って実施し、(±)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−アザスピロ[4.4]ノナン−3−イル]ウレアを得た。得られた(±)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−アザスピロ[4.4]ノナン−3−イル]ウレアを、光学異性体分離用カラム(CHIRALPAK ID)を用いて高速液体クロマトグラフィー(メチルtert−ブチルエーテル:エタノール=4:1,流速20.0 mL)による光学分割を行った。保持時間9.02分の異性体A(+)、および保持時間14.27分の異性体B(−)として、それぞれ白色固体として表題化合物を得た。
異性体A(+):
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.05-1.81 (8H, m), 3.45 (1H, d, J = 12.1 Hz), 3.71 (3H, s), 4.82 (1H, dd, J = 12.1, 9.1 Hz), 6.31 (1H, d, J = 9.1 Hz), 6.88 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.02 (2H, t, J = 9.1 Hz), 7.25 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.34 (2H, dd, J = 9.1, 4.8 Hz), 8.28 (1H, s), 8.47 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 398 (MH+).
HRMS (ESI+) for C22H25FN3O3 (MH+): calcd, 398.18799; found, 398.18738.
[α]D24 = +124 (c 0.31, CHCl3).
異性体B(−):
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.05-1.81 (8H, m), 3.45 (1H, d, J = 12.1 Hz), 3.71 (3H, s), 4.82 (1H, dd, J = 12.1, 9.1 Hz), 6.31 (1H, d, J = 9.1 Hz), 6.88 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.02 (2H, t, J = 9.1 Hz), 7.25 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.34 (2H, dd, J = 9.1, 4.8 Hz), 8.28 (1H, s), 8.47 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 398 (MH+).
HRMS (ESI+) for C22H25FN3O3 (MH+): calcd, 398.18799; found, 398.18880.
[α]D24 = −125 (c 0.31, CHCl3).
【0639】
<実施例4−1>
【0640】
【化125】
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【0641】
(+)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−アザスピロ[4.5]デカン−3−イル]ウレア
(−)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−アザスピロ[4.5]デカン−3−イル]ウレア
(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸の代わりに、(±)−トランス−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−アザスピロ[4.5]デカン−3−カルボン酸を用いて、実施例1−1と同様の方法に従って実施し、(±)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−アザスピロ[4.5]デカン−3−イル]ウレアを得た。得られた(±)−トランス−1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−アザスピロ[4.5]デカン−3−イル]ウレアを、光学異性体分離用カラム(CHIRALPAK ID)を用いて高速液体クロマトグラフィー(メチルtert−ブチルエーテル:エタノール=85:15,流速15.0 mL)による光学分割を行った。保持時間12.16分の異性体A(+)、および保持時間17.07分の異性体B(−)として,それぞれ白色固体として表題化合物を得た。異性体A(+):
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 0.55-0.67 (1H, m), 0.76-0.92 (1H, m), 1.29-1.71 (8H,m), 3.14 (1H, d, J = 12.2 Hz), 3.72 (3H, s), 4.89 (1H, dd, J = 12.2, 8.6 HzH), 6.31 (1H, d, J = 8.6 Hz), 6.88 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.02 (2H, t, J = 8.8 Hz), 7.25 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.34 (2H, dd, J = 9.1, 4.8 Hz), 8.01 (1H, s), 8.48 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 412 (MH+).
HRMS (ESI+) for C23H27FN3O3 (MH+): calcd, 412.20364; found, 412.20364.
[α]D25 = +133 (c 0.32, CHCl3).
異性体B(−):
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ0.55-0.67 (1H, m), 0.76-0.92 (1H, m), 1.29-1.71 (8H, m), 3.14 (1H, d, J = 12.2 Hz), 3.72 (3H, s), 4.89 (1H, dd, J = 12.2, 8.6 Hz), 6.31 (1H, d, J = 8.6 Hz), 6.88 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.02 (2H, t, J = 8.8 Hz), 7.25 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.34 (2H, dd, J = 9.1, 4.8 Hz), 8.01 (1H, s), 8.48 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 412 (MH+).
HRMS (ESI+) for C23H27FN3O3 (MH+): calcd, 412.20364; found, 412.20416.
[α]D25 = −137 (c 0.31, CHCl3).
【0642】
<実施例5−1>
【0643】
【化126】
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【0644】
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メチルスルフィニルフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メチルチオフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア(100mg)のジクロロメタン溶液(5mL)に、メタクロロ過安息香酸(mCPBA)(70mg)を加え、反応液とした。反応液を室温で1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタン−メタノール混合液で抽出し、水、および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル : メタノール =5:1)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(85mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.71 (3H, s), 3.23 (1H, t, J = 9.4 Hz), 3.50-3.68 (2H, m), 4.55 (1H, dd, J = 11.5, 8.5 Hz), 6.47 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.00-7.05 (2H, m), 7.32-7.37 (2H, m), 7.58-7.64 (4H, m), 7.97 (1H, s), 8.59 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 376 (MH+).
[α]D26= -168 (c 0.14, EtOH).
【0645】
<実施例6−1>
【0646】
【化127】
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【0647】
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メチルスルホニルフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R)−4−(4−メチルチオフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア(84mg)のジクロロメタン溶液(5mL)に、メタクロロ過安息香酸(mCPBA)(140mg)を加え、反応液とした。反応液を室温で1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタン−メタノール混合液で抽出し、水、および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル : メタノール =5:1)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(67mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO- d6) δ 3.19 (3H, s), 3.25 (1H, t, J = 9.7 Hz), 3.55 (1H, t, J = 8.5 Hz), 3.64-3.72 (1H, m), 4.57 (1H, dd, J = 10.9, 8.5 Hz), 6.49 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.00-7.05 (2H, m), 7.32-7.36 (2H, m), 7.68 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.87 (2H, d, J = 8.5 Hz), 8.00 (1H, s), 8.61 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 392 (MH+).
[α]D26= -189 (c 0.14, EtOH).
【0648】
<実施例7−1>
【0649】
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
【0650】
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ウレア
(−)−(3S,4R)−3−アミノ−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−オン(58mg)のテトラヒドロフラン溶液(2.4mL)に、4−(トリフルオロメトキシ)フェニルイソシアネート(36μL)を加え、反応液とした。反応液を室温で30分間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1〜酢酸エチル)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(94mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.27-3.31 (1H, m), 3.44 (1H, t, J = 9.2 Hz), 3.74 (3H, s), 3.76-3.84 (1H, m), 4.57 (1H, dd, J = 10.4, 8.6 Hz), 6.56 (1H, d, J = 8.6 Hz), 6.74 (2H, d, J = 10.4 Hz), 7.18 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.14 (2H, d, J = 8.6 Hz), 8.06 (1H, s), 8.89 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 446 (MH+).
[α]D27= -150 (c 0.10, EtOH).
【0651】
対応するイソシアネートを用い、実施例7−1と同様な方法で実施し、以下の実施例7−2から7−14を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表76〜表80に示した。
【0652】
【表76】
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【0653】
【表77】
[この文献は図面を表示できません]
【0654】
【表78】
[この文献は図面を表示できません]
【0655】
【表79】
[この文献は図面を表示できません]
【0656】
【表80】
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【0657】
<実施例8−1>
【0658】
【化129】
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【0659】
(−)−1−(5−クロロチオフェン−2−イル)−3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
5−クロロチオフェン−2−カルボン酸(60mg)のトルエン溶液(3.7mL)に、トリエチルアミン(51μL)およびジフェニルリン酸アジド(83μL)を加え、反応液とした。反応液を室温で3時間撹拌した。反応温度を100℃に昇温して反応液を1時間撹拌した後、(−)−(3S,4R)−3−アミノ−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−オン(71mg)を加えて、100℃で1時間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1〜酢酸エチル)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(45mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.27-3.31 (1H, m), 3.44 (1H, t, J = 9.2 Hz), 3.75 (3H, s), 3.80-3.88 (1H, m), 4.52 (1H, dd, J = 11.0, 9.2 Hz), 6.20 (1H, d, J = 4.3 Hz), 6.71-6.81 (4H, m), 8.06 (1H, s), 9.94 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 402 (MH+).
[α]D27= -135 (c 0.11, EtOH)
【0660】
対応するカルボン酸体およびアミン体を用い、実施例8−1と同様な方法で実施し、以下の実施例8−2から8−3を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表81に示した。
【0661】
【表81】
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【0662】
<実施例9−1>
【0663】
【化130】
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【0664】
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(p−トリル)ウレア
5−クロロチオフェン−2−カルボン酸の代わりに、4−メチル安息香酸を用いて実施例8−1と同様の方法に従い実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.18 (3H, s), 3.29-3.49 (2H, m), 3.71-3.78 (1H, m), 3.75 (3H, s), 4.56 (1H, dd, J = 11.0, 8.6 Hz), 6.41 (1H, brd, J = 8.6 Hz), 6.73 (2H, d, J = 11.0 Hz), 6.98 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.20 (2H, d, J = 8.6 Hz), 8.04 (1H, s), 8.51 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 376 (MH+).
[α]D27= -144 (c 0.10, EtOH)
【0665】
<実施例10−1>
【0666】
【化131】
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【0667】
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]ウレア
(−)−4−{3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレイド}安息香酸エチル(87mg)のジクロロメタン溶液(2.5mL)に、氷冷下で水素化ジイソブチルアルミニウム(1.0mL, 1.04mol/L ヘキサン溶液)を加え、反応液とした。反応液を室温で2.5時間撹拌した。反応液に10%酒石酸ナトリウム/カリウム水溶液、および酢酸エチルを加えて30分間撹拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=50:1〜酢酸エチル:メタノール=4:1)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(66mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.30 (1H, dd, J = 9.8, 9.2 Hz), 3.44 (1H, t, J = 9.2 Hz), 3.75 (3H, s), 3.75-3.81 (1H, m), 4.36 (2H, d, J = 5.5 Hz), 4.56 (1H, dd, J = 11.0, 8.6 Hz), 4.99 (1H, t, J = 5.5 Hz), 6.43 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.73 (2H, d, J = 11.0 Hz), 7.12 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.27 (2H, d, J = 8.6 Hz), 8.05 (1H, s), 8.58 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 392 (MH+).
[α]D27= -159 (c 0.10, EtOH)
【0668】
<実施例11−1>
【0669】
【化132】
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【0670】
(−)−4−{3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレイド}−N−メチルベンズアミド
(−)−4−{3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレイド}安息香酸エチル(100mg)のメタノール溶液(2.4mL)に2mol/L 水酸化ナトリウム水溶液(0.28mL)を加え、反応液とした。反応液を60℃で9時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した後、残渣に氷冷下で1mol/L塩酸を加えて酸性(pH1)とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮することで、中間体化合物4−{3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレイド}安息香酸を得た。
得られた4−{3−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレイド}安息香酸(45mg)、メチルアミン(45μL,12M/L 水溶液)、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)(40μL)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(1.1mL)に、2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート メタナミニウム(HATU)(92mg)を加え、反応液とした。反応液を室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮することで、白色固体として表題化合物を得た(17mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.72 (3H, s), 3.55-3.25 (2H, m), 3.75 (3H, s), 3.76-3.86 (1H, m), 4.52-4.61 (1H, m), 6.61 (1H, brs), 6.70-6.79 (2H, m), 7.34-7.41 (2H, m), 7.63-7.71 (2H, m), 8.07 (1H, s), 8.16-8.23 (1H, brs), 8.93 (1H, brs).
MS (ESI-) m/z: 417 (M-H)-.
[α]D28= -159 (c 0.10, DMSO)
【0671】
<実施例12−1>
【0672】
【化133】
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【0673】
(−)−1−[(3S,4R)−1−エチル−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
[(3S,4R)−1−エチル−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチル(63mg)のジクロロメタン溶液(2mL)にトリフルオロ酢酸(0.4mL)を加え、反応液とした。反応液を室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した後、残渣に酢酸エチルおよび、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて水層のpHを9とした。2層の溶液に4−フルオロフェニルイソシアネート(20μL)を加え、室温で15分撹拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル : ヘキサン =4:1〜酢酸エチル)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(48mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.21 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.31-3.45 (2H, m), 3.52-3.61 (1H, m), 3.71-3.77 (2H, m), 3.80 (3H, s), 4.24 (1H, dd, J = 9.8, 6.7 Hz), 6.13 (1H, brs), 6.76 (2H, t, J = 8.6 Hz), 6.89 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.06-7.10 (2H, m), 7.24 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.84 (1H, brs).
MS (ESI+) m/z: 372 (MH+).
[α]D24= -135 (c 0.30, EtOH).
【0674】
対応するBoc体を用い、実施例12−1と同様な方法で実施し、以下の実施例12−2から12−15を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表82〜表87に示した。
【0675】
【表82】
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【0676】
【表83】
[この文献は図面を表示できません]
【0677】
【表84】
[この文献は図面を表示できません]
【0678】
【表85】
[この文献は図面を表示できません]
【0679】
【表86】
[この文献は図面を表示できません]
【0680】
【表87】
[この文献は図面を表示できません]
【0681】
<実施例13−1>
【0682】
【化134】
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【0683】
2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸エチル
2−{(3S,4R)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸エチル(651mg)のジクロロメタン溶液(12mL)にトリフルオロ酢酸(3mL)を加え、反応液とした。反応液を室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した後、残渣に酢酸エチルおよび、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて水層のpHを9とした。2層の溶液に4−フルオロフェニルイソシアネート(180μL)を加え、室温で15分撹拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル : ヘキサン =1:1〜1:3)で精製することで、低極性画分の異性体A(298mg)と、高極性画分の異性体B(276mg)として、それぞれ白色固体として表題化合物を得た。
異性体A:
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.26 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.48 (3H, d, J = 7.4 Hz), 3.35 (1H, t, J = 11.0 Hz), 3.56-3.64 (1H, m), 3.75 (1H, d, J = 9.2 Hz), 3.79 (3H, s), 4.13-4.21 (2H, m), 4.84 (1H, q, J = 7.4 Hz), 5.02 (1H, dd, J = 11.6, 9.2 Hz), 5.65 (1H, d, J = 9.2 Hz), 6.78 (2H, d, J = 9.2 Hz), 6.88 (2H, d, J = 9.2 Hz), 7.14 (2H, dd, J = 4.9, 9.2 Hz), 7.28 (2H, d, J = 9.2 Hz), 7.87 (1H, brs).
MS (ESI+) m/z: 444 (MH+).
[α]D25 = -102 (c 0.21, EtOH).
異性体B:
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.28 (3H, t, J = 6.7 Hz), 1.52 (3H, d, J = 7.9 Hz), 3.52 (1H, t, J = 8.6 Hz), 3.80 (3H, s), 3.77-3.88 (2H, m), 4.16-4.22 (3H, m), 4.90 (1H, q, J = 7.9 Hz), 6.13 (1H, brd, J = 6.7 Hz), 6.72-6.77 (2H, m), 6.89 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.04-7.08 (2H, m), 7.26 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.72 (1H, brs).
MS (ESI+) m/z: 444 (MH+).
[α]D25 = -94 (c 0.21, EtOH).
【0684】
<実施例14−1>
【0685】
【化135】
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【0686】
(±)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(±)−トランス−1−{2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル}−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル(1.2g)のジクロロメタン溶液(2mL)にトリフルオロ酢酸(1.5mL)および水(0.5mL)を加え、反応液とした。反応液を室温で3時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した後、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて水層のpHを9とした後、酢酸エチル−メタノール(5:1)混液(10mL)を加えた.2層の溶液に,4−クロロフェニルイソシアネート(396mg)を加え、室温で1時間撹拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル〜酢酸エチル: メタノール =4:1)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(500mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.13-3.20 (1H, m), 3.35-3.45 (3H, m), 3.52 (2H, q, J = 5.7 Hz), 3.61 (1H, t, J = 6.7 Hz), 3.71 (3H, s), 4.57 (1H, t, J = 10.0 Hz), 4.75 (1H, t, J = 5.8 Hz), 6.52 (1H, d, J = 9.1 Hz), 6.88 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.23 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.29 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.38 (2H, d, J = 8.5 Hz), 8.71 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 404 (MH+).
【0687】
<実施例15−1>
【0688】
【化136】
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【0689】
(+)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(±)−トランス−1−(4−クロロフェニル)−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレアを,光学異性体分離用カラム(CHIRALPAK ID)を用いて高速液体クロマトグラフィー(ヘキサン:エタノール=1:1,流速15.0 mL)による光学分割を行った。保持時間7.91分の異性体A(−)および、保持時間17.78分の異性体B(+)として、それぞれ白色固体として表題化合物を得た。
異性体A(−):
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.13-3.20 (1H, m), 3.35-3.45 (3H, m), 3.52 (2H, q, J = 5.7 Hz), 3.61 (1H, t, J = 6.7 Hz), 3.71 (3H, s), 4.57 (1H, t, J = 10.0 Hz), 4.75 (1H, t, J = 5.8 Hz), 6.52 (1H, d, J = 9.1 Hz), 6.88 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.23 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.29 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.38 (2H, d, J = 8.5 Hz), 8.71 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 404 (MH+).
[α]D25= -140 (c 0.1, EtOH)
異性体B(+):
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.13-3.20 (1H, m), 3.35-3.45 (3H, m), 3.52 (2H, q, J = 5.7 Hz), 3.61 (1H, t, J = 6.7 Hz), 3.71 (3H, s), 4.57 (1H, t, J = 10.0 Hz), 4.75 (1H, t, J = 5.8 Hz), 6.52 (1H, d, J = 9.1 Hz), 6.88 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.23 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.29 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.38 (2H, d, J = 8.5 Hz), 8.71 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 404 (MH+).
[α]D26= +140 (c 0.1, EtOH)
【0690】
<実施例16−1>
【0691】
【化137】
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【0692】
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}酢酸
2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}酢酸エチル(258mg)のメタノール溶液(3.0mL)に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.6mL)を加え、反応液とした。反応液を室温で30分撹拌した。反応液に1mol/L塩酸を加えて酸性(pH1)とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、粗生成物をジイソプロピルエーテルで洗浄することで、白色固体として表題化合物を得た(228mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.34 (1H, t, J = 9.8 Hz), 3.44-3.51 (1H, m), 3.63 (1H, t, J = 8.6 Hz), 3.71 (3H, s), 3.93 (1H, d, J = 17.7 Hz), 4.05 (1H, d, J = 17.7 Hz), 4.51-4.56 (1H, m), 6.56 (1H, d, J = 9.2 Hz), 6.89 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.03 (2H, t, J = 8.6 Hz), 7.28 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.33-7.37 (2H, m), 8.58 (1H, s), 12.9 (1H, brs).
MS (ESI+) m/z: 402 (MH+).
[α]D24 = -90 (c 0.31, EtOH).
【0693】
対応するエステル体を用い、実施例16−1と同様な方法で実施し、以下の実施例16−2から16−3を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表88に示した。
【0694】
【表88】
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【0695】
<実施例17−1>
【0696】
【化138】
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【0697】
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N−メチルアセトアミド
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}酢酸(103mg)のテトラヒドロフラン溶液(1.3mL)に冷却下で1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(46mg)、メチルアミン(0.5mL,2mol/L,テトラヒドロフラン溶液),および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(53mg)を加え、反応液とした。反応液を室温で3時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をプレパラティブTLC(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、粗生成物をジイソプロピルエーテルで洗浄することで、白色固体として表題化合物を得た(81mg)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.83 (3H, d, J = 4.9 Hz), 3.50 (1H, dd, J = 9.8, 6.7 Hz), 3.57 (1H, d, J = 17.1 Hz), 3.77 (1H, t, J = 7.4 Hz), 3.80 (3H, s), 3.88-3.94 (1H, m), 4.00 (1H, t, J = 9.8 Hz), 4.64 (1H, d, J = 17.1 Hz), 6.67 (2H, t, J = 8.6 Hz), 6.89 (2H, d, J = 8.6 Hz), 6.92-6.96 (2H, m), 7.04 (1H, d, J = 6.7 Hz), 7.15 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.80 (1H, brs), 7.87 (1H, d, J = 4.9 Hz).
MS (ESI+) m/z: 415 (MH+).
[α]D25 = -152 (c 0.31, EtOH).
【0698】
対応するカルボン酸体およびアミン体を用い、実施例17−1と同様な方法で実施し、以下の実施例17−2から17−3を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表89に示した。
【0699】
【表89】
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【0700】
<実施例18−1>
【0701】
【化139】
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【0702】
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸(異性体A)
2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}酢酸エチルの代わりに、(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸エチル(異性体A)を用いて実施例16−1と同様の方法に従い実施し、白色固体として表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.35 (3H, d, J = 7.4 Hz), 3.27-3.41 (2H, m), 3.61 (1H, t, J = 9.1 Hz), 3.71 (3H, s), 4.58 (1H, q, J = 7.4 Hz), 4.66 (1H, dd, J = 11.6, 9.2 Hz), 6.55 (1H, d, J = 9.2 Hz), 6.88 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.03 (2H, t, J = 8.6 Hz), 7.31-7.36 (4H, m), 8.46 (1H, s), 12.8 (1H, brs).
MS (ESI+) m/z: 416 (MH+).
[α]D25 = -103 (c 0.33, EtOH).
【0703】
<実施例19−1>
【0704】
【化140】
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【0705】
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N−メチルプロピオン酸アミド(異性体A)
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}酢酸の代わりに,(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸(異性体A)を用いて実施例17−1と同様の方法に従い実施し、白色固体として表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.29 (3H, d, J = 7.3 Hz), 2.62 (3H, d, J = 4.9 Hz), 3.28 (1H, t, J = 9.8 Hz), 3.43-3.51 (1H, m), 3.68 (1H, t, J = 8.6 Hz), 3.71 (3H, s), 4.48-4.55 (2H, m), 6.54 (1H, d, J = 9.2 Hz), 6.87 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.04 (2H, t, J = 8.6 Hz), 7.31-7.38 (4H, m), 7.83 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.67 (1H, brs).
MS (ESI+) m/z: 429(MH+).
[α]D25 = -199 (c 0.34, EtOH).
【0706】
<実施例20−1>
【0707】
【化141】
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【0708】
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸(異性体B)
2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}酢酸エチルの代わりに、(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸エチル(異性体B)を用いて実施例16−1と同様の方法に従い実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.36 (3H, d, J = 7.4 Hz), 3.20 (1H, t, J = 9.2 Hz), 3.43-3.50 (1H, m), 3.68-3.74 (1H, m), 3.72 (3H, s), 4.49 (1H, dd, J = 11.0, 8.6 Hz), 4.62 (1H, q, J = 7.4 Hz), 6.53 (1H, d, J = 8.6 Hz), 6.90 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.03 (2H, t, J = 9.2 Hz), 7.27 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.32-7.38 (2H, m), 8.61 (1H, s), 12.9 (1H, brs).
MS (ESI+) m/z: 416 (MH+).
[α]D25 =-111 (c 0.32, EtOH).
【0709】
<実施例21−1>
【0710】
【化142】
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【0711】
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N−メチルプロピオン酸アミド(異性体B)
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}酢酸の代わりに(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸(異性体B)を用いて実施例17−1と同様の方法に従い実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.29 (3H, d, J = 7.3 Hz), 2.57 (3H, d, J = 4.9 Hz), 3.24 (1H, t, J = 9.8 Hz), 3.34-3.44 (1H, m), 3.66 (1H, t, J = 8.6 Hz), 3.72 (3H, s), 4.56 (1H, q, J = 7.3 Hz), 4.69 (1H, dd, J = 11.6, 9.2 Hz), 6.50 (1H, d, J = 9.2 Hz), 6.89 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.03 (2H, t, J = 9.2 Hz), 7.30 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.34-7.38 (2H, m), 7.87 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.60 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 429 (MH+).
[α]D25= -94 (c 0.30, EtOH).
【0712】
<実施例22−1>
【0713】
【化143】
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【0714】
2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−2−メチルプロピオン酸
2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}プロピオン酸エチルの代わりに、2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−2−メチルプロピオン酸エチルを用いて実施例16−1と同様の方法に従い実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.52 (3H, s), 1.53 (3H, s), 3.36 (1H, t, J = 9.2 Hz ), 3.60-3.80 (1H, m), 3.76 (3H, s), 3.78-3.86 (1H, m), 4.60-4.68 (1H, m), 6.06 (1H, brs), 6.72-6.78 (2H, m), 6.84 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.07-7.13 (2H, m), 7.23 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.61 (1H, brs).
MS (ESI+) m/z: 430 (MH+).
【0715】
実施例22−2
【0716】
【化144】
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【0717】
(−)−2−{(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−2−オキソピロリジン−1−イル}−2−メチルプロパン酸
2−{(3S,4R)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−2−オキソピロリジン−1−イル}−2−メチルプロパン酸エチル(18mg)のメタノール溶液(0.2mL)に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.2mL)を加え、反応液とした。反応液を室温で18時間撹拌した。反応液に1mol/L塩酸を加えてpHを1とし、減圧下濃縮した。得られた残渣に水を加え、析出物をろ取した後、プレパラティブTLC(クロロホルム: メタノール = 10:1)で精製することで、無色固体として表題化合物を得た(4.4mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.40 (3H, s), 1.42 (3H, s), 3.12 (2H, t, J = 8.6 Hz), 3.28-3.37 (1H, m), 3.47-3.59 (1H, m), 3.70 (1H, t, J = 8.3 Hz), 4.53-4.62 (3H, m), 6.64 (1H, d, J = 11.6 Hz), 6.70 (1H, brs), 7.02 (2H, t, J = 8.9 Hz), 7.31-7.40 (3H, m), 8.73 (1H, brs), 12.47 (1H, brs).
MS (ESI+) m/z: 460 (MH+).
[α]D27= -163 (c 0.09, DMSO)
【0718】
<実施例23−1>
【0719】
【化145】
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【0720】
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−N,2−ジメチルプロピオン酸アミド
(−)−2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}酢酸の代わりに2−{(3S,4R)−3−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−1−イル}−2−メチルプロピオン酸を用いて実施例17−1と同様の方法に従い実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.53 (3H, s), 1.72 (3H, s), 2.69 (3H, d, J = 4.9 Hz), 3.45-3.49 (1H, m), 3.80 (3H, s), 3.85 (2H, dd, J = 7.3, 4.3 Hz), 3.93-3.98 (1H, m), 6.73 (1H, brs), 6.78 (2H, t, J = 9.2 Hz), 6.89 (2H, t, J = 8.6 Hz), 7.08 (2H, dd, J = 9.2, 4.9 Hz), 7.17 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.36 (1H, d, J = 4.3 Hz), 7.88 (1H, brs).
MS (ESI+) m/z: 443 (MH+).
[α]D29 =-109 (c 0.31, EtOH).
【0721】
<実施例24−1>
【0722】
【化146】
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【0723】
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジル(100mg)のエタノール溶液(5mL)に10%パラジウムカーボン(10mg)を加え、反応液とした。反応液を水素雰囲気下で1時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、溶媒を減圧下濃縮して無色油状の中間体化合物(3S,4R)−3−アミノ−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−メチルピロリジン−2−オンを得た。得られた(3S,4R)−3−アミノ−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−メチルピロリジン−2−オン(66mg)のテトラヒドロフラン溶液(2.6mL)に、4−フルオロフェニルイソシアネート(28μL)を加え、反応液とした。反応液を室温で20分間撹拌した。反応液を減圧濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1〜酢酸エチル)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(91mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.81 (3H, s), 3.40 (1H, dd, J = 9.8, 9.2 Hz), 3.53 (1H, t, J = 9.2 Hz), 3.73-3.81 (1H, m), 3.75 (3H, s), 4.57 (1H, dd, J = 9.8, 8.6 Hz), 6.52 (1H, d, J = 8.6 Hz), 6.74 (2H, d, J = 11.0 Hz), 6.97-7.05 (2H, m), 7.30-7.36 (2H, m), 8.72 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 394 (MH+).
[α]D27 =−143 (c 0.10, EtOH)
【0724】
対応するCbz体およびイソシアネートを用い、実施例24−1と同様にして、以下の実施例24−2から24−24を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表90〜100に示した。
【0725】
【表90】
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【0726】
【表91】
[この文献は図面を表示できません]
【0727】
【表92】
[この文献は図面を表示できません]
【0728】
【表93】
[この文献は図面を表示できません]
【0729】
【表94】
[この文献は図面を表示できません]
【0730】
【表95】
[この文献は図面を表示できません]
【0731】
【表96】
[この文献は図面を表示できません]
【0732】
【表97】
[この文献は図面を表示できません]
【0733】
【表98】
[この文献は図面を表示できません]
【0734】
【表99】
[この文献は図面を表示できません]
【0735】
【表100】
[この文献は図面を表示できません]
【0736】
<実施例25−1>
【0737】
【化147】
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【0738】
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2−フルオロ―4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジルの代わりに,[(3S,4R)−4−(2−フルオロ−4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジルを用いて実施例24−1と同様の方法に従い実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.14-3.20 (1H, m), 3.28-3.42 (2H, m), 3.48-3.52 (2H, m), 3.57-3.66 (2H, m), 3.72 (3H, s), 4.66 (1H, dd, J = 11.0, 8.6 Hz), 4.73 (1H, t, J = 5.5 Hz), 6.45 (1H, d, J = 8.6 Hz), 6.75-6.80 (2H, m), 6.98-7.04 (2H, m), 7.30-7.36 (2H, m), 7.44 (1H, dd, J = 9.2, 9.2 Hz), 8.60 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 406 (MH+).
[α]D27 =−118 (c 0.10, EtOH)
【0739】
<実施例26−1>
【0740】
【化148】
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【0741】
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジルの代わりに,[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジルを用いて実施例24−1と同様の方法に従い実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.21-3.30 (1H, m), 3.36-3.45 (1H, m), 3.48-3.62 (4H, m), 3.71-3.78 (1H, m), 3.76 (3H, s), 4.66 (1H, dd, J = 10.4, 8.6 Hz), 4.77 (1H, t, J = 5.5 Hz), 6.51 (1H, d, J = 8.6 Hz), 6.75 (2H, d, J = 11.0 Hz), 6.99-7.06 (2H, m), 7.31-7.37 (2H, m), 8.68 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 424 (MH+).
[α]D27 =−139 (c 0.11, EtOH)
【0742】
<実施例27−1>
【0743】
【化149】
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【0744】
(+)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3R,4S)−1−メトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]ウレア
(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸の代わりに、(3R,4S)−1−メトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸を用いて実施例1−1と同様な方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.55 (1H, t, J = 8.5 Hz), 3.74-3.82 (1H, m), 3.80 (3H, s), 3.89 (3H, s), 4.01 (1H, t, J = 8.2 Hz), 4.10 (1H, dd, J = 8.5, 8.2 Hz), 6.08 (1H, brs), 6.79 (2H, t, J = 8.8 Hz), 6.89 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.12 (2H, q, J = 4.6 Hz), 7.20 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.50 (1H, brs).
MS (ESI+) m/z: 374 (MH+).
[α]D27= +144(c 0.12, EtOH)
【0745】
<実施例27−2>
【0746】
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
【0747】
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−メトキシ−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(−)−(3S,4R)−4−(4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸の代わりに、(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−メトキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸を用いて実施例1−1と同様な方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.54-3.61 (1H, m), 3.73 (3H, s), 3.76 (3H, s), 3.80-3.89 (2H, m), 4.46 (1H, t, J = 8.9 Hz), 6.67 (1H, d, J = 8.6 Hz), 6.77 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.00-7.05 (2H, m), 7.32-7.36 (2H, m), 8.83 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 410 (MH+).
[α]D25 = -208 (c 0.20, EtOH)
【0748】
<実施例28−1>
【0749】
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
【0750】
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
アルゴン雰囲気下、1−[(3S,4R)−4−(4−ベンジルオキシ−2,6−ジフルオロフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア(490mg)のエタノール溶液(10mL)に、10%パラジウムカーボン(49mg)を加え、反応液とした。反応液を水素雰囲気下室温で4時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン : 酢酸エチル = 4:1 〜 酢酸エチル)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(383mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.23-3.28 (1H, m), 3.41 (1H, t, J = 9.2 Hz), 3.74 (1H, q, J = 9.6 Hz), 4.52 (1H, dd, J = 10.7, 8.3 Hz), 6.41 (2H, d, J = 10.4 Hz), 6.45 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.99-7.04 (2H, m), 7.31-7.35 (2H, m), 8.01 (1H, s), 8.66 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 366 (MH+).
[α]D28= −151(c 0.1, EtOH)
【0751】
<実施例28−2>
【0752】
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
【0753】
1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−フェニルウレア
1−[(3S,4R)−4−(4−ベンジルオキシ−2,6−ジフルオロフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレアの代わりに、1−[(3S,4R)−4−(4−ベンジルオキシ−2,6−ジフルオロフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−フェニルウレアを用いて実施例28−1と同様な方法で実施し、表題化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.25-3.30 (1H, m), 3.42 (1H, t, J = 8.6 Hz), 3.74 (1H, q, J = 9.6 Hz), 4.53 (1H, dd, J = 11.0, 8.6 Hz), 6.41-6.47 (3H, m), 6.86 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.18 (2H, t, J = 7.9 Hz), 7.32 (2H, d, J = 7.9 Hz), 8.03 (1H, s), 8.60 (1H, s), 10.35 (1H, brs).
MS (ESI+) m/z: 348 (MH+).
【0754】
<実施例28−3>
【0755】
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
【0756】
(−)−1−[(3S,4R)−4−(6−フルオロインドリン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
1−[(3S,4R)−4−(4−ベンジルオキシ−2,6−ジフルオロフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレアの代わりに、1−[(3S,4R)−4−(1−ベンジル−6−フルオロインドリン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレアを用いて実施例28−1と同様な方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.83 (2H, t, J = 8.5 Hz), 3.11 (1H, t, J = 9.7 Hz), 3.35−3.44 (3H, m), 3.53−3.61 (1H, m), 4.47 (1H, dd, J = 11.5, 9.1 Hz), 5.68 (1H, br), 6.20 (1H, d, J = 11.5 Hz), 6.36 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.00−7.05 (2H, m), 7.11 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.33−7.37 (2H, m), 7.87 (1H, s), 8.55 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 373 (MH+).
[α]D27= −202 (c 0.12, EtOH)
【0757】
<実施例28−4>
【0758】
【化154】
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【0759】
(−)−1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−エチニルフェニル)ウレア
1−[(3S,4R)−4−(2,6−ジフルオロ―4−メトキシフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−{4−[(トリメチルシリル)エチニル]フェニル}ウレア(66mg)のメタノール溶液(1.4mL)に、氷冷下で炭酸カリウム(1mg)を加え、反応液とした。反応液を室温で8時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 1:1 〜 酢酸エチル〜酢酸エチル:メタノール=4:1)で精製することで、無色固体として表題化合物を得た(44mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.27-3.32 (1H, m), 3.45 (1H, t, J = 9.2 Hz), 3.75 (3H, s), 3.80 (1H, ddd, J = 11.0, 9.2, 9.2 Hz), 3.98 (1H, s), 4.56 (1H, dd, J = 11.0, 8.6 Hz), 6.57 (1H, d, J = 8.6 Hz), 6.70-6.77 (2H, m), 7.28 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.35 (2H, d, J = 8.6 Hz), 8.07 (1H, s), 8.89 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 386 (MH+).
[α]D28= -147 (c 0.11, EtOH)
【0760】
<実施例28−5>
【0761】
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
【0762】
(−)−1−{(3S,4R)−4−[2,6−ジフルオロ―4−(メチルアミノ)フェニル]−2−オキソピロリジン−3−イル}−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
(3,5−ジフルオロ−4−{(3R,4S)−4−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−5−オキソピロリジン−3−イル}フェニル)(メチル)カルバミン酸tert−ブチル(80mg)にトリフルオロ酢酸(1mL)を加え、反応液とした。反応液を60℃で1時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した後、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することで、無色固体として表題化合物を得た(30mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.63 (3H, d, J = 4.9 Hz), 3.25 (1H, t, J = 10.1 Hz), 3.37 (1H, t, J = 8.9 Hz), 3.67 (1H, q, J = 9.8 Hz), 4.52 (1H, dd, J = 11.0, 8.6 Hz), 6.16 (2H, d, J = 12.0 Hz), 6.21 (1H, d, J = 4.9 Hz), 6.40 (1H, d, J = 8.6 Hz), 6.99-7.04 (2H, m), 7.32-7.36 (2H, m), 7.98 (1H, s), 8.61 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 379 (MH+).
[α]D24= -54 (c 0.14, EtOH)
【0763】
<実施例28−6>
【0764】
【化156】
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【0765】
1−[(3S,4R)−4−(6−フルオロ−1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
アルゴン雰囲気下、1−[(3S,4R)−4−(6−フルオロ−1−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア(13mg)のジクロロメタン(0.66mL)とアセトニトリル(0.66mL)混合溶液に、冷却下でデス−マーチン試薬(14mg)を加え、反応液とした。反応液を室温で3時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 1:1 〜 酢酸エチル 〜 酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製することで、無色固体として表題化合物を得た(11mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.64-2.67 (2H, m), 3.15 (2H, t, J = 5.2 Hz), 3.27 (1H, t, J = 8.6 Hz), 3.53 (1H, t, J = 8.9 Hz), 3.89 (1H, q, J = 9.8 Hz), 4.65 (1H, dd, J = 11.6, 8.6 Hz), 6.53 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.00-7.04 (2H, m), 7.32-7.37 (3H, m), 7.82 (1H, d, J = 6.1 Hz), 8.04 (1H, s), 8.69 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 386 (MH+).
【0766】
<実施例29−1>
【0767】
【化157】
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【0768】
(−)−3,5−ジフルオロ−4−{(3R,4S)−4−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−5−オキソピロリジン−3−イル}−N,N−ジメチルベンズアミド
3,5−ジフルオロ−4−{(3R,4S)−4−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−5−オキソピロリジン−3−イル}フェニルトリフルオロメタンスルホネート(300mg)のトルエン溶液(6mL)に、アセトニトリル(3mL)、酢酸パラジウム(II)(14mg)、(±)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル(rac−BINAP)(38mg)、ヘキサカルボニルモリブデン(Mo(CO)6)(240mg)、炭酸セシウム(236mg)、およびジメチルアミン(3mL,2.0M テトラヒドロフラン溶液)を加え、反応液とした。反応液をアルゴン雰囲気下、70℃で3時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、酢酸エチルで洗浄した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 4:1 〜 酢酸エチル〜酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(192mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.88 (3H, s), 2.95 (3H, s), 3.35-3.39 (1H, m), 3.51 (1H, t, J = 8.9 Hz), 3.94 (1H, q, J = 9.6 Hz), 4.58 (1H, dd, J = 10.7, 8.3 Hz), 6.50 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.98-7.03 (2H, m), 7.17 (2H, d, J = 9.2 Hz), 7.29-7.33 (2H, m), 8.11 (1H, s), 8.71 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 421 (MH+).
[α]D28= -111(c 0.1, EtOH)
【0769】
<実施例29−2>
【0770】
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
【0771】
(−)−3,5−ジフルオロ−4−{(3R,4S)−4−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−5−オキソピロリジン−3−イル}−N−メチルベンズアミド
ジメチルアミンの代わりにメチルアミンを用いて、実施例29−1と同様の方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.77 (3H, d, J = 4.9 Hz), 3.34-3.40 (1H, m), 3.51 (1H, t, J = 9.2 Hz), 3.93 (1H, q, J = 9.6 Hz), 4.60 (1H, dd, J = 10.4, 7.9 Hz), 6.53 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.98-7.03 (2H, m), 7.29-7.32 (2H, m), 7.52 (2H, d, J = 9.8 Hz), 8.13 (1H, s), 8.56-8.60 (1H, m), 8.74 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 407 (MH+).
[α]D28= -167(c 0.1, EtOH)
【0772】
<実施例30−1>
【0773】
【化159】
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【0774】
(−)−1−[(3S,4R)−4−(4−シアノ−2,6−ジフルオロフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
アルゴン雰囲気下、3,5−ジフルオロ−4−[(3R,4S)−4−(3−(4−フルオロフェニル)ウレイド)−5−オキソピロリジン−3−イル]フェニルトリフルオロメタンスルホネート(150mg)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(3mL)に、シアン化亜鉛(53mg)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(18mg)を加え、反応液とした。反応液を80℃で5時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン : 酢酸エチル = 4:1 〜 酢酸エチル)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(100mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.33-3.38 (1H, m), 3.52 (1H, t, J = 10.1 Hz), 3.95 (1H, q, J = 9.8 Hz), 4.58 (1H, dd, J = 10.4, 7.3 Hz), 6.51 (1H, d, J =7.9 Hz), 6.98-7.04 (2H, m), 7.27-7.32 (2H, m), 7.81 (2H, d, J =8.6 Hz), 8.18 (1H, s), 8.75 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 375 (MH+).
[α]D28= -145 (c 0.1, EtOH)
【0775】
<実施例31−1>
【0776】
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
【0777】
(−)−3,5−ジフルオロ−4−{(3R,4S)−4−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]−5−オキソピロリジン−3−イル}ベンズアミド
アルゴン雰囲気下、(−)−1−[(3S,4R)−4−(4−シアノ−2,6−ジフルオロフェニル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア(160mg)のメタノール溶液(4mL)に、2mol/L 水酸化ナトリウム水溶液(0.21mL)を加え、反応液とした。反応液を室温で1時間加熱撹拌した。反応液に1mol/L塩酸(1mL)を加えて酸性(pH1)とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン : 酢酸エチル = 4:1 〜 酢酸エチル 〜 酢酸エチル:メタノール = 95:5)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(37mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.34-3.41 (1H, m), 3.52 (1H, t, J = 9.2 Hz), 3.94 (1H, q, J = 9.6 Hz), 4.62 (1H, dd, J = 10.7, 8.3 Hz), 6.52 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.99-7.05 (2H, m), 7.30-7.34 (2H, m), 7.58 (2H, d, J = 9.8 Hz), 7.64 (1H, s), 8.10 (1H, s), 8.14 (1H, s), 8.74 (1H, s).
MS (ESI-) m/z: 391 (M-H)-.
HRESIMS (-) : 391.10226 (C18H14F3N4O3として計算値 391.10180).
[α]D28= -130 (c 0.1, EtOH)
【0778】
<実施例32−1>
【0779】
【化161】
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【0780】
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,Z)−2−(メトキシイミノ)−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル]ウレア
[(3S,4R,Z)−2−(メトキシイミノ)−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル]カルバミン酸ベンジル223mg)のエタノール溶液(12mL)に10%パラジウムカーボン(22mg)を加え、反応液とした。反応液を水素雰囲気下で1時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を減圧濃縮して白色固体の(3S,4R,Z)−3−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−オン O−メチルオキシムを得た。得られた(3S,4R,Z)−3−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−オン O−メチルオキシム(140mg)のテトラヒドロフラン溶液(2mL)に4-フルオロフェニルイソシアネート(68.3μL)を加え、反応液とした。反応液を室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル : メタノール =10:1)で精製することで、白色固体として表題化合物を得た(156mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.13 (1H, t, J = 9.1 Hz), 3.22-3.30 (1H, m), 3.48 (1H, t, J = 8.2 Hz), 3.59 (3H, s), 3.70 (3H, s), 4.82 (1H, t, J = 9.4 Hz), 6.40 (1H, d, J = 9.7 Hz), 6.69 (1H, s), 6.86 (2H, d, J = 8.5 Hz), 6.99- 7.05 (2H, m), 7.26 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.32-7.36 (2H, m), 8.45 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 373 (MH+).
[α]D28 = -72 (c 0.31, DMSO)
【0781】
対応するイミノ体およびイソシアネートを用い、実施例32−1と同様な方法で実施し、以下の実施例32−2から32−20を得た。
これらの構造およびスペクトルデータを表101〜表107に示した。
【0782】
【表101】
[この文献は図面を表示できません]
【0783】
【表102】
[この文献は図面を表示できません]
【0784】
【表103】
[この文献は図面を表示できません]
【0785】
【表104】
[この文献は図面を表示できません]
【0786】
【表105】
[この文献は図面を表示できません]
【0787】
【表106】
[この文献は図面を表示できません]
【0788】
【表107】
[この文献は図面を表示できません]
【0789】
<実施例33−1>
【0790】
【化162】
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【0791】
(−)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S,4R,Z)−2−(2−ヒドロキシイミノ)−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル]ウレア
1−((3S,4R,Z)−2−{[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]イミノ}−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−フルオロフェニル)ウレア(290mg)の1,4−ジオキサン溶液(1.5mL)に水(1.35mL)、およびトリフルオロ酢酸(135μL)を加え、反応液とした。反応液を室温で30分間撹拌した。その後、反応液に氷冷下で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をジイソプロピルエーテルで洗浄することで、白色固体として表題化合物を得た(212mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.19 (1H, t, J = 9.1 Hz), 3.30 (1H, q, J = 8.7 Hz), 3.55 (1H, t, J = 8.2 Hz), 3.76 (3H, s), 4.80 (1H, t, J = 9.4 Hz), 6.37 (1H, d, J = 9.1 Hz), 6.43 (1H, s), 6.92 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.04-7.10 (2H, m), 7.32 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.36-7.40 (2H, m), 8.49 (1H, s), 8.89 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 359 (MH+).
[α]D29 = -95 (c 0.30, EtOH)
【0792】
<実施例33−2>
【0793】
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
【0794】
(−)−1−((3S,4R,Z)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(ヒドロキシイミノ)ピロリジン−3−イル)−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
1−((3S,4R,Z)−2−{[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]イミノ}−4−(4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−フルオロフェニル)ウレアの代わりに、1−((3S,4R,Z)−2−{[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]イミノ}−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−フルオロフェニル)ウレアを用いて実施例33−1と同様な方法で実施し、表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.26-3.33 (1H, m), 3.42 (1H, t, J = 8.6 Hz), 3.49-3.57 (1H, m), 3.75 (3H, s), 5.02 (1H, t, J = 9.8 Hz), 6.33 (1H, d, J = 8.6 Hz), 6.48 (1H, s), 6.72 (2H, d, J = 10.4 Hz), 6.97-7.04 (2H, m), 7.26-7.32 (2H, m), 8.52 (1H, s), 8.90 (1H, s).
MS (ESI+) m/z: 395 (MH+).
[α]D26 = -21 (c 0.10, EtOH)
【0795】
<実施例34−1>
【0796】
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
【0797】
(−)−1−{(3S,4R)−1−[(2H−テトラゾール−5−イル)メチル]−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル}−3−(4−フルオロフェニル)ウレア
1−[(3S,4R)−1−(シアノメチル)−4−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−オキソピロリジン−3−イル]−3−(4−フルオロフェニル)ウレア(35mg)のトルエン(850μL)とN,N−ジメチルホルムアミド(500μL)混合溶液に、アジ化ナトリウム(22mg)、トリエチルアミン(47μL)、および酢酸(19uL)を加え、反応液とした。反応液を125℃で2時間攪拌した。反応液を室温まで放冷した後、10%クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮した後、得られた粗生成物をジエチルエーテルで洗浄することで、薄褐色固体として表題化合物を得た(24mg)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.12 (2H, t, J = 8.6 Hz), 3.31−3.35 (1H, m), 3.64 (1H, t, J = 9.2 Hz), 3.71−3.78 (1H, m), 4.55 (2H, t, J = 9.2 Hz), 4.70−4.76 (2H, m), 4.85−4.89 (1H, m), 6.51 (1H, d, J = 9.2 Hz), 6.64 (1H, d, J = 11.0 Hz), 7.01−7.06 (2H, m), 7.34−7.40 (3H, m), 8.67 (1H, s), 16.47 (1H, brs).
MS (ESI+) m/z: 456(MH+).
[α]D26= −120 (c 0.09, EtOH)
【0798】
次に本発明化合物について、有用性を裏付ける成績を試験例によって示す。
【0799】
<試験例1>
ヒトFPRL1に対するアゴニスト活性測定試験
(1−1)ヒトFPRL1発現ベクターの構築
単球性白血病細胞株THP-1(TIB-202、ATCC)由来のcDNAを鋳型とし、配列番号1に示したフォワードプライマーと配列番号2に示したリバースプライマーを使用し、KOD -plus- ver.2(KOD-211、TOYOBO)を用いたPCR反応によりヒトFPRL(配列番号3)を増幅した。増幅したPCR産物及びpCMV-script vector(212220、STRATAGENE)をHind III(1060A、TaKaRa)及びXhoI(1094A、TaKaRa)を用いて消化し、得られた消化物はLigation high ver.2(LGK-201、TOYOBO)を用いてラーゲーションさせた。ラーゲーション産物はDH5α(DNA-901、TOYOBO)に形質転換し、100 μg/mL kanamycin 含有のLB培地で培養後、HiSpeed Plasmid Maxi Kit(12662、QIAGEN)を用いて精製した。
【0800】
(1−2)ヒトGα15発現ベクターの構築
骨髄性白血病細胞株HL-60(CCL-240、ATCC)由来のcDNAを鋳型とし、配列番号4に示したフォワードプライマーと配列番号5に示したリバースプライマーを使用し、KOD -plus- ver.2を用いたPCR反応によりヒトGα15(配列番号6)を増幅した。増幅したPCR産物及びpCMV-script vectorをHindIII及びXhoIを用いて消化し、得られた消化物はLigation high ver.2を用いてラーゲーションさせた。ラーゲーション産物はDH5αに形質転換し、100 μg/mL kanamycin含有のLB培地で培養後、HiSpeed Plasmid Maxi Kitを用いて精製した。
【0801】
(2−1)HEK293培養及び継代方法
HEK293(JCRB9068、NIBIO)は10%FBS及び1xPenicillin-Streptomycin(15140-122、GIBCO)を含有したDMEM(11885-092、GIBCO)を用い、5%CO2かつ37oCのインキュベーター内で培養した。継代は、80-90%コンフルエントに達した細胞をPBS(-)で洗浄後、0.25% Trypsin-EDTA(25200-072、GIBCO)で剥がして遠心し、新しい培地で再懸濁した後、Collagen Type 1 Coated dish(4020-010、IWAKI)にsplit ratio = 1:8で播種した(3日間培養)。
【0802】
(2−2)ヒトFPRL1及びGα15発現ベクターの導入
80-90%コンフルエントに達したHEK293をPBS(-)で洗浄し、0.25% Trypsin-EDTAで剥がして遠心後、1xPenicillin-Streptomycinを除いた新しい培地で再懸濁した。5x105cells/2.5mL/well となるように、Collagen Type 1 coated 6-well plate(4810-010、IWAKI)に播種し一晩培養した。翌日、ヒトFPRL1及びGα15発現ベクターをLipofectamine 2000 transfection reagent(11668-019、Life technologies)を用いて導入した。まずヒトFPRL1及びGα15発現ベクターを2 μg/250 μL/wellに、Lipofectamine 2000 transfection reagentは4 μL/250 μL/wellとなるように、Opti-MEM I Reduced Serum Medium(31985-070、GIBCO)でそれぞれ希釈した。穏やかに拡散させ、5分間室温でインキュベーションした後に、ベクター溶液とLipofectamine 2000 transfection reagentを等量混合した。さらにベクターとLipofectamine 2000 transfection reagentの複合体を形成させるため室温で20分間インキュベーションした後、播種しておいた細胞の培地中に500 μL/well ずつ加えた。処理した細胞は24時間の培養後、Poly-D-Lysine coated 96-well plate(356640、BD Biosciences)に7x104cells/100 μL/wellの細胞数で播種し、さらに24時間培養した細胞を細胞内カルシウム動員試験測定に用いた。
【0803】
(3)ヒトFPRL1アゴニスト活性評価(細胞内カルシウム動員試験)
はじめに各試験化合物を適量秤量し、10-2MとなるようにDimethyl sulfoxide(DMSO)を加えて溶解した。アゴニスト活性のEC50値算出のため化合物溶液をDMSOで10倍ずつ段階希釈し、10-2Mから10-9Mの8つの濃度を作成した。作成した各濃度の化合物溶液をFluo-4 NW Calcium Assay Kit(F36206、Life technologies)に含まれているAssay bufferにて100倍希釈後、V-bottomの96-well plateへ100μLずつ分注し、分注後のplateは測定までFlexstation(Molecular Devices)にセットした。
次に、Fluo-4 NW dye mixに10mLのAssay buffer及び100 μLのプロベネシド溶液(250mM stockに1mLのAssay bufferを加えて溶解したもの)を加え、よく混合して溶解した。前日に播種した細胞の培地を除き、溶解したFluo-4 NW dye mixを90μL/wellずつ添加し、45分間37℃遮光下で反応させた。反応後の細胞と化合物添加用チップをFlexstationにセットし、化合物添加による経時的蛍光強度変化を測定した[化合物添加量=10μL(最終濃度 : 10-5Mから10-12M)、励起波長 485nm、測定波長 525nm、1.5 sec x 54 read]。相対蛍光単位の最大値から、DMSO添加時のベース値を引いた値を算出し、解析に供した。測定データは全てデータ解析ツールであるPrism4を用いて解析した。EC50値として、50%最大活性化を生じるモル濃度を算出した。得られた各試験化合物のEC50値を以下の表I〜表Vに示した。
【0804】
【表I】
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【0805】
【表II】
[この文献は図面を表示できません]
【0806】
【表III】
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【0807】
【表IV】
[この文献は図面を表示できません]
【0808】
【表V】
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【0809】
表Iから表Vにより、本発明の化合物(I)、またはその薬理学的に許容される塩が、強力なFPRL1アゴニスト作用を示すことが分かる。
【0810】
<試験例2>
Lipopolysaccharide誘発によるマウス肺への好中球浸潤に対する効果
マウス(BALB/c、雄)に被験化合物を経口投与し、30分後にプラスチック容器へ入れた。生理食塩液に溶解したlpopolysaccharide(0.3 mg/mL)を超音波式吸入器( NE-U17、オムロン )で霧化し、10分間マウスに噴霧した。5時間後、麻酔したマウスを脱血致死させ、気道にカニューレを挿入して0.4% sodium citrateを含む0.85% NaCl液1 mLで気管支洗浄(BAL)を行った。この操作を3回繰り返して、BAL液を得た。BAL液を4℃、5分間、×200 gで遠心し、沈渣に0.1 % BSAを含む生理食塩液に懸濁した。チュルク液を用いて顕微鏡下で白血球数を数えて、総白血球数を算出した。サイトスピン3 (サーモバイオアナリシスジャパン)を用いて、白血球をスライドガラスに固定した。ディフ・クイック (国際試薬)で染色し、顕微鏡下で白血球を数え、好中球の比率を算出した。総白血球数に好中球の比率を乗じて、総好中球数を算出した。被験化合物の効果は、コントロールの好中球数に対する抑制率を百分率(%)で示した。得られた各試験化合物の抑制率を以下の表VI〜VIIIに示した。
【0811】
【表VI】
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【0812】
【表VII】
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【0813】
【表VIII】
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【0814】
表VI、〜VIIIから本発明の化合物(I)、またはその薬理学的に許容される塩が、強力な好中球浸潤抑制作用を有することが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0815】
本発明の化合物は、強力なFPRL1アゴニスト作用による好中球浸潤抑制作用により、炎症性疾患、慢性気道疾患、がん、敗血症、アレルギー性症状、HIVレトロウイルス感染、循環器障害、神経炎症、神経障害、疼痛、プリオン病、アミロイド症、免疫障害等の治療薬またはその予防薬として有用である。
【配列表フリーテキスト】
【0816】
<配列表1>
配列番号1は、ヒトFPRL1(配列番号3)のDNAを増幅するために使用されたフォワードプライマーの配列であり、HindIII認識部位を付加している。
<配列表2>
配列番号2は、ヒトFPRL1(配列番号3)のDNAを増幅するために使用されたリバースプライマーの配列であり、XhoI認識部位を付加している。
<配列表3>
配列番号3は、ヒトFPRL1のOpen Reading Frame(ORF)であり、アミノ酸に翻訳される部位のDNA配列である。
<配列番号4>
配列番号4は、ヒトGα15(配列番号6)のDNAを増幅するために使用されたフォワードプライマーの配列であり、HindIII認識部位を付加している。
<配列番号5>
配列番号5は、ヒトGα15(配列番号6)のDNAを増幅するために使用されたリバースプライマーの配列であり、XhoI認識部位を付加している。
<配列番号6>
配列番号6はヒトGα15のOpen Reading Frame(ORF)であり、アミノ酸に翻訳される部位のDNA配列である。