特許第6453237号(P6453237)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6453237
(24)【登録日】2018年12月21日
(45)【発行日】2019年1月16日
(54)【発明の名称】光中継器増幅器の挿入及び取出し技術
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/46 20060101AFI20190107BHJP
   G02B 6/50 20060101ALI20190107BHJP
【FI】
   G02B6/46
   G02B6/50
【請求項の数】19
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-552910(P2015-552910)
(86)(22)【出願日】2014年1月15日
(65)【公表番号】特表2016-505900(P2016-505900A)
(43)【公表日】2016年2月25日
(86)【国際出願番号】US2014011593
(87)【国際公開番号】WO2014113422
(87)【国際公開日】20140724
【審査請求日】2017年1月13日
(31)【優先権主張番号】13/742,076
(32)【優先日】2013年1月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518141365
【氏名又は名称】ネプチューン サブシー アイピー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ケビン ウィロビー
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ダーバン
(72)【発明者】
【氏名】アダム アーノルド
【審査官】 奥村 政人
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭59−208899(JP,A)
【文献】 特表2011−501549(JP,A)
【文献】 特開2001−218353(JP,A)
【文献】 米国特許第06292556(US,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0036751(US,A1)
【文献】 独国特許出願公開第04207375(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/00− 6/02
G02B 6/245−6/25
G02B 6/46− 6/54
H02G 15/00−15/196
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中継器増幅器組立体であって、
第一オプティクス及び電子回路を収容する第一シャーシと、
第二オプティクス及び電子回路を収容する第二シャーシと、
該第一及び第二シャーシを接続するサイズ調節メカニズムであって、該第二シャーシとの関係において該第一シャーシの位置を可逆的に調節することにより、該中継器増幅器組立体のサイズを調節するように構成されたサイズ調節メカニズムと、
を具備し、
該サイズ調節メカニズムは第一メカニズムを具備し、該第一メカニズムは、
第一部分において左ねじが切られ、且つ、第二部分において右ねじが切られたガイドロッドと、
該左ねじが切られた部分上において螺合された第一ガイド片と、
該右ねじが切られた部分上において螺合された第二ガイド片と、
該ガイドロッドが第一方向において回転した際に、該第一及び第二ガイド片が該ガイドロッドに沿って共に近接するべく運動するように、且つ、前ガイドロッドが該第一方向とは反対の第二方向において回転した際に、該第一及び第二ガイド片が該ガイドロッドに沿って更に離隔するべく運動するように、該ガイドロッドの該第一及び第二ガイド片との関係における回転を許容するメカニズムと、
該ガイドロッドに摺動自在に結合された第一反応ブロックと、
同様に該ねじが切られたガイドロッドに摺動自在に結合された第二反応ブロックと、
該ガイドロッドに沿って離隔するように該第一及び第二反応ブロックを駆動するべく結合された弾性を有する圧縮メカニズムであって、該第一及び第二ガイド片が該ガイドロッドに沿って共に近接するように運動した際に、該第一及び第二ガイド片は、該ガイドロッドに沿って共に近接するべく摺動するように該第一及び第二反応ブロックを強制すると共に該弾性を有する圧縮メカニズムを圧縮し、且つ、該第一及び第二ガイド片が該ガイドロッドに沿って更に離隔するように運動した際に、該第一及び第二ガイド片は、該ガイドロッドに沿って更に離隔するべく押圧されるように、該弾性を有する圧縮メカニズムが該第一及び第二反応ブロックを押圧することを許容する、弾性を有する圧縮メカニズムと、
該第一及び第二反応ブロックが該ガイドロッドに沿って更に離隔するように運動した際に、該第一及び第二シャーシ上において外向きの圧力を伝達するように構成され、且つ、該第一及び第二反応ブロックが該ガイドロッドに沿って互いに近接するように運動した際に、該第一及び第二シャーシ上において内向きに引っ張るように構成された力伝達メカニズムと、
を具備する中継器増幅器組立体。
【請求項2】
該サイズ調節メカニズムは、該中継器増幅器組立体が、該第一及び第二シャーシが互いから外向きに押圧される膨張位置において、或いは、該第一及び第二シャーシが互いに向って内向きに引っ張られる縮小位置において、可逆的に位置決めされることを許容する制御部、を具備する、請求項1に記載の中継器増幅器組立体。
【請求項3】
該第一オプティクス及び電子回路は、少なくとも第一ファイバペアの光信号の増幅用である、請求項1に記載の中継器増幅器組立体。
【請求項4】
該第二オプティクス及び電子回路は、少なくとも第二ファイバペアの光信号の増幅用である、請求項3に記載の中継器増幅器組立体。
【請求項5】
該第一シャーシは、円筒体の円周部として成形された外向きに対向する表面を有し、且つ、該第二シャーシも、円筒体の円周部として成形された外向きに対向する表面を有する、請求項1に記載の中継器増幅器組立体。
【請求項6】
該第一シャーシは、円筒体の円周部における半分として成形された外向きに対向する表面を有し、且つ、該第二シャーシも、円筒体の円周部における半分として形成された外向きに対向する表面を有する、請求項1に記載の中継器増幅器組立体。
【請求項7】
該第一及び第二ガイド片が特定の地点を超えるところまで該ガイドロッドに沿って共に近接するように運動した際に、該第一及び第二反応ブロックは、該第一及び第二反応ブロックの位置を維持するために外部的に印加された回転力が該ガイドロッドに印加される必要がないような位置においてロックされる、請求項1に記載の中継器組立体。
【請求項8】
該力伝達メカニズムは、該第一反応ブロックと該第一シャーシとの間において結合された第一リンクアームを具備する、請求項1に記載の中継器組立体。
【請求項9】
該力伝達メカニズムは、該第一反応ブロックと該第二シャーシとの間において結合された第二リンクアームを具備する、請求項8に記載の中継器組立体。
【請求項10】
該力伝達メカニズムは、
第二反応ブロックと該第一シャーシとの間において結合された第三リンクアームと、
第二反応ブロックと該第二シャーシとの間において結合された第四リンクアームと、
を更に具備する、請求項9に記載の中継器組立体。
【請求項11】
該サイズ調節メカニズムは、第二メカニズムを具備する、請求項1に記載の中継器増幅器組立体。
【請求項12】
該ガイドロッドは第一ガイドロッドであり、該弾性を有する圧縮メカニズムは第一の弾性を有する圧縮メカニズムであり、且つ、該力伝達メカニズムは第一力伝達メカニズムであり、該第二メカニズムは、
第一部分において左ねじが切られ、且つ、第二部分において右ねじが切られた第二ガイドロッドと、
該左ねじが切られた部分上において螺合された第三ガイド片と、
該右ねじが切られた部分上において螺合された第四ガイド片と、
該第二ガイドロッドが第一方向において回転した際に、該第三及び第四ガイド片が該第二ガイドロッドに沿って共に近接するべく運動するように、且つ、該第二ガイドロッドが該第一方向とは反対の第二方向において回転した際に、該第三及び第四ガイド片が該第二ガイドロッドに沿って更に離隔するべく運動するように、該第二ガイドロッドの該第三及び第四ガイド片との関係における回転を許容するメカニズムと、
該第二ガイドロッドに摺動自在に結合された第三反応ブロックと、
同様に該第二ガイドロッドに摺動自在に結合された第四反応ブロックと、
該第二ガイドロッドに沿って離隔するように該第三及び第四反応ブロックを駆動するべく結合された第二の弾性を有する圧縮メカニズムであって、該第三及び第四ガイド片が該第二ガイドロッドに沿って共に近接するように運動した際に、該第三及び第四ガイド片は、該第二ガイドロッドに沿って共に近接するべく摺動するように該第三及び第四反応ブロックを強制すると共に該第二の弾性を有する圧縮メカニズムを圧縮し、且つ、該第三及び第四ガイド片が該第二ガイドロッドに沿って更に離隔するように運動した際に、該第三及び第四ガイド片は、該第二ガイドロッドに沿って更に離隔するべく押圧されるように、該第二の弾性を有する圧縮メカニズムが該第三及び第四反応ブロックを押圧することを許容する、メカニズムと、
該第三及び第四反応ブロックが該第二ガイドロッドに沿って更に離隔するように運動した際に、該第一及び第二シャーシ上において外向きの圧力を伝達するように構成され、且つ、該第三及び第四反応ブロックが該第二ガイドロッドに沿って互いに近接するように運動した際に、該第一及び第二シャーシ上において内向きに引っ張るように構成された第二力伝達メカニズムと、
を具備する、請求項11に記載の中継器増幅器組立体。
【請求項13】
該弾性を有する圧縮メカニズムは、該第一及び第二反応ブロックの間において、該ガイドロッド上において位置決めされたスプリング又は一連のディスクスプリングである、請求項1に記載の中継器増幅器組立体。
【請求項14】
第三オプティクス及び電子回路を収容する第三シャーシと、
第四オプティクス及び電子回路を収容する第四シャーシと、
該第三及び第四シャーシを接続する第二サイズ調節メカニズムであって、該第四シャーシとの関係において該第三シャーシの位置を可逆的に調節することにより、該中継器増幅器組立体のサイズを調節するように構成されたメカニズムと、
を更に具備する、請求項1に記載の中継器増幅器組立体。
【請求項15】
該サイズ調節メカニズム及び該第二サイズ調節メカニズムは、該第四シャーシとの関係における該第三シャーシの位置を可逆的に調節しつつ、該第二シャーシとの関係における該第一シャーシの該位置が可逆的に調節されるように、リンクされている、請求項14に記載の中継器増幅器組立体。
【請求項16】
請求項1に記載の中継器増幅器組立体を中継器ハウジングに挿入する方法であって、
縮小位置における該中継器増幅器組立体をアクセスするステップと、
該中継器増幅器組立体を中継器ハウジングに挿入するステップと、
該第一及び第二シャーシが該中継器ハウジングを圧接状態で押圧する時点まで、外向きに膨張するように該サイズ調節メカニズムが該第一及び第二シャーシを駆動するように該ガイドロッドを作動させるステップと、
を具備する方法。
【請求項17】
該中継器ハウジングは、海中ケースである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
縮小位置における中継器増幅器組立体にアクセスする動作は、
膨張位置における該中継器増幅器組立体にアクセスするステップであって、該膨張位置において、該サイズ調節メカニズムは、該第一及び第二シャーシを互いから離隔するように押圧している、ステップと、
該中継器増幅器組立体が該縮小位置となる時点まで、該サイズ調節メカニズムが該第一及び第二シャーシを内向きに引っ張るように該ガイドロッドを作動させるステップと、
を具備する、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
中継器ハウジングから請求項1に記載の中継器増幅器組立体を取り外す方法であって、
膨張位置において該中継器増幅器組立体をその内部に有する中継器ハウジングにアクセスする動作と、
該第一及び第二シャーシがもはや該中継器ハウジングを圧接状態で押圧しなくなる時点まで、該サイズ調節メカニズムが該第一及び第二シャーシを内向きに引っ張るように該ガイドロッドを作動させる動作と、
該中継器増幅器組立体を該中継器ハウジングから取り外す動作と、
を具備する方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
光ファイバ通信ネットワークは、ネットワークノード間において高速データを提供することにより、情報時代の主要な需要に応えている。光ファイバ通信ネットワークは、相互接続された光ファイバリンクの集合体を含む。簡単に言えば、光ファイバリンクは、光の形態の情報を光ファイバ内に放出する光信号源を必要とする。内部反射の原理に起因し、光信号は、最終的に光信号レシーバにおいて受け取られる時点まで、光ファイバを通じて伝播する。光ファイバリンクが双方向である場合には、通常、別個の光ファイバを使用することにより、情報を逆方向において光学的に伝達してもよい。
【0002】
光ファイバリンクは、様々な用途に使用されており、これらの用途は、そのそれぞれが、異なる長さの光ファイバリンクを必要としている。例えば、相対的に短い光ファイバリンクは、コンピュータとその近傍の周辺装置の間において、或いは、ローカルビデオ供給源(DVD又はDVRなど)とテレビとの間において、情報を伝達するべく、使用されてもよい。但し、これとは全く正反対に、情報を二つのネットワークノードの間において伝達する必要がある際に、光ファイバリンクは、数百キロメートルにわたって、或いは、場合によっては、数千キロメートルにもわたって、延在する場合もある。
【0003】
長距離及び超長距離オプティクスとは、数百又は数千キロメートルのレベルの長い光ファイバリンク上における光信号の送信を意味している。通常、長距離オプティクスは、波長分割多重(Wavelength Division Multiplexing:WDM)又は高密度WDM(Dense WDM:DWDM)の原理を使用した単一の光ファイバ上の別個のチャネル上における光信号の送信を必要としており、それぞれのチャネルは、光の別個の波長に対応している。
【0004】
このようなWDM又はDWDMを使用した長距離にわたる光信号の送信は、特に、ギガビット/秒/チャネル距離を単位とする高ビットレートにおいて、大きな技術的課題を有している。高速長距離及び超長距離光通信の技術分野におけるなんらかの改善のためには、大量の時間及びリソースが必要とされよう。それぞれの改善は、大きな進歩をもたらすことが可能であり、その理由は、このような改善は、しばしば、地球全体を通じた通信の相対的に広範な可用性をもたらすからである。従って、このような進歩は、地理的な場所が益々意味を失いつつある状況において、協力し、学習し、事業を実行し、且つ、これらに類似したものを実行するための人類の能力を潜在的に加速させることになろう。
【0005】
光増幅器を含む中継器は、しばしば、光ファイバリンクのリーチを延長させるべく使用されている。このような光増幅器は、例えば、希土類によってドーピングされたファイバ及び希土類によってドーピングされたファイバに対してパワー供給する半導体に基づいた光ポンプを含んでもよい。従って、中継器は、電力の供給源を有しており、且つ、電力を光ポンプに対して供給する。又、中継器は、中継器によって生成される熱が周辺環境に放散されることを可能にする熱放散特性をも有する。しばしば、中継器は、例えば、海洋横断光ファイバリンクに使用される際には、恐らくは、海底上において水中に配置される。このような中継器は、「潜水艦」型光中継器と呼称される。潜水艦型中継器においては、熱は、取り囲んでいる海洋に放散されることを要し、海洋は、通常、大部分の潜水艦型中継器が動作する深度において、わずかに数℃である。
【0006】
中継器は、通常、ハウジングと、絶縁層と、増幅器組立体自体と、を含む。ケーブルは、光ファイバペアを含む(それぞれのペアは、一つの方向における通信のための東ファイバと、反対方向における通信のための西ファイバと、を有する)。又、ケーブルは、電力の供給のための導体をも有する。
【0007】
ハウジングは、通常、金属から構成されており、且つ、実際に、周辺環境(潜水艦型中継器の場合には、海水)との接触状態にある。絶縁層は、通常、ポリマースリーブであり、且つ、増幅器組立体をハウジングから電気的に絶縁するように機能する。ポリマースリーブは、通常、ハウジングとの良好で緊密な接触状態にある。又、熱を増幅器組立体からハウジング外の周辺環境に効率的に伝達するべく、増幅器組立体も、ポリマースリーブとの緊密な接触状態にある必要がある。この結果、ポリマースリーブを通じた、ハウジングを通じた、そして、周辺環境内への、増幅器組立体からの熱伝達が促進される。増幅器は、通常、ハウジングに挿入され、且つ、次いで、良好な熱伝達を促進するために必要とされる緊密な接触を生成するべく、機械的にポリマースリーブとの圧接状態とされる。
【発明の概要】
【0008】
本明細書に記述されている少なくとも一つの実施形態は、オプティクス及び電子回路を収容する少なくとも二つのシャーシを含む中継器増幅器組立体に関する。シャーシは、相互の関係においてシャーシの位置を可逆的に調節することにより、中継器増幅器組立体のサイズを調節しうるサイズ調節メカニズムと接続されている。中継器増幅器組立体を中継器ハウジングに挿入するべく、中継器増幅器組立体には、縮小位置においてアクセスされる。増幅器をハウジングに挿入し、且つ、次いで、シャーシを相互の関係において外向きに駆動させてシャーシがポリマースリーブ及びハウジングを圧接状態で押圧するように、サイズ調節メカニズムの制御部を作動させる。中継器増幅器組立体を中継器ハウジングから取り出すには、シャーシがもはやポリマースリーブ及び中継器ハウジングを圧接状態において押圧しなくなる時点まで、サイズ調節メカニズムがシャーシを相互の関係において内向きに引っ張るように、制御部を作動させる。この結果、中継器増幅器組立体を中継器ハウジングから自由に取り出してもよい。いくつかの実施形態においては、制御部は、対応するサイズ調節メカニズムをそれぞれが有する中継器増幅器組立体の複数のインスタンスを作動させるべく、使用されてもよい。
【0009】
この概要は、詳細な説明において更に後述される単純化された形態における概念の選択について紹介するべく提供されたものである。この概要は、特許請求されている主題の主要な特徴又は不可欠な特徴を識別することを意図したものではなく、且つ、特許請求されている主題の範囲の判定を支援するべく使用されることを意図したものでもない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
上述の且つその他の利点及び特徴を得ることができる方式について説明するべく、以下、添付図面を参照し、様々な実施形態の更なる具体的な説明を提供することとする。これらの添付図面は、例示用の実施形態を示すものに過ぎず、且つ、従って、本発明の範囲の限定と見なすべきではないという理解を前提とした上で、以下、添付図面を使用し、実施形態について更なる具体性及び詳細を伴って記述及び説明することとする。
【0011】
図1】本明細書において記述されている原理を利用してもよい例示用の光通信システムを概略的に示す。
図2】光中継器の例示用の一実施形態の斜視図を示す。
図3】いくつかの基礎をなすコンポーネントが可視状態となりうるように折り曲げ制限装置が図示されていないことを除いて、図2の光中継器の斜視図を示す。
図4】ライナを露出させるように折り曲げ制限装置及びハウジングが図示されていないことを除いて、図2の光中継器の斜視図を示す。
図5】縮小可能且つ膨張可能な中継器増幅器組立体を形成しうる方法の一つの具体的な例を表す中継器増幅器組立体の斜視図を示す。
図6A】膨張するように駆動されている図5のサイズ調節メカニズムの斜視クローズアップ図を示す。
図6B】縮小するように駆動されている図5のサイズ調節メカニズムの斜視クローズアップ図を示す。
図7図2のハウジング内における図5の中継器増幅器組立体の断面図を示す。
図8A図5の二つの連結された中継器増幅器組立体の連続体の斜視図を示す。
図8B図5の三つの連結された中継器増幅器組立体の連続体の斜視図を示す。
図9図8の連続体の三つのサイズ調節メカニズムの長さを示しており、隣接するサイズ調節メカニズムの間の可能な接続を拡大図において更に示す。
図10】中継器増幅器組立体を中継器ハウジングに挿入する方法のフローチャートを示す。
図11】中継器ハウジングから中継器増幅器組立体を取り外す方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書において記述されている実施形態によれば、中継器増幅器組立体は、中継器の相対的に便利な組立及び保守を許容するように操作され得る調節可能なサイズを有する。中継器増幅器組立体は、オプティクス及び電子回路を収容する少なくとも二つのシャーシを含む。シャーシは、相互の関係においてシャーシの位置を可逆的に調節することにより、中継器増幅器組立体のサイズを調節できるサイズ調節メカニズムと接続されている。組立の際に中継器増幅器組立体を中継器ハウジングに挿入するべく、或いは、保守を完了させるべく、中継器増幅器組立体は、縮小位置においてアクセスされる。増幅器をハウジングに挿入し、且つ、次いで、シャーシを相互の関係において外向きに駆動してシャーシがライナ及び中継器ハウジングを圧接状態で押圧するように、サイズ調節メカニズムの制御部を作動させる。保守を開始するべく中継器ハウジングから中継器増幅器組立体を取り出すには、シャーシがもはやライナ及び中継器ハウジングを圧接状態で押圧しなくなる時点まで、サイズ調節メカニズムが相互の関係においてシャーシを内向きに引っ張るように、制御部を作動させる。この結果、中継器増幅器組立体を中継器ハウジングから自由に取り出してもよい。
【0013】
本明細書において記述されている原理は、以下において記述される利点を有する実施形態に限定されるものではなく、いくつかの実施形態によれば、シャーシの外向きの力は、シャーシが中継器ハウジングとの間において緊密な接触を実施するようにするのに十分なものとなることができる。この結果、ハウジングを通じてシャーシ上のオプティクス及び電子回路からの熱を放散させるための効率的な熱チャネルが得られる。潜水艦型中継器の場合には、低温の海洋が、この場合の効果的なヒートシンクとして機能することになろう。
【0014】
更には、本明細書において記述されている最も広範な原理は、この特定の実施形態に限定されるものではなく、本明細書において記述されているいくつかの実施形態によれば、シャーシの外向きの力は、チューニング可能となることができる。例えば、外向きの力は、1)オプティクス及び電子回路から周辺環境への効率的な熱放散を許容するべくシャーシとハウジングとの間の緊密な接触を許容することになると共に、2)中継器増幅器組立体に印加され得る実際的に予期されるすべての力にも拘らず、シャーシの位置の固定を許容することになる特定の閾値を上回っていることを要する。例えば、潜水艦型増幅器組立体は、船から海底に配備される際に、且つ、反対方向において回収される際に、加速及び突然の運動を経験する場合がある。本明細書において記述されているいくつかの実施形態によれば、チューニング済みの力は、時間に伴って相対的に一定となることができる。従って、例えば、潜水艦型中継器増幅器組立体が後から回収される際に、シャーシは、中継器ハウジング内において固定状態において留まる。チューニング可能な外向きの力は、この最低閾値を上回っているが、外向きの力が中継器コンポーネントの損傷の危険を有する最大閾値未満となるようにチューニングされてもよい。従って、チューニング可能な力は、安全に最小閾値と最大閾値との間となるように調節されてもよい。
【0015】
まず、図1との関係において、中継器を有する光学環境について説明することとする。次いで、後続の図との関係において、中継器光学組立体及び対応する中継器の実施形態について説明することとする。
【0016】
図1は、本明細書において記述されている原理が利用され得る例示用の光通信システム100を概略的に示している。光通信システム100においては、情報は、光信号を使用し、端末101と端末102との間において伝達される。本出願において使用されている表記法によれば、端末101から端末102へ伝播する光信号を「東」と呼称することとし、端末102から端末101へ伝播する光信号を「西」と呼称することとする。「東」及び「西」という用語は、反対方向において伝播する二つの光信号を容易に弁別できるように使用される専門用語に過ぎない。「東」及び「西」という用語の使用は、図1のコンポーネントのなんらかの実際的な地理的関係を意味するものではなく、且つ、光信号のなんらかの実際の物理的方向を意味するものでもない。例えば、本明細書において使用されている表記法は、端末101から端末子102に伝播する「東」光信号を有しているにも拘わらず、端末101は、地理的に、端末102の東側に配置されてもよい。
【0017】
一実施形態においては、光信号は、波長分割多重化(WDM)され、且つ、潜在的に高密度波長分割多重化(DWDM)されている。WDM又はDWDMにおいては、情報は、以下において「光波長チャネル」と呼称される複数の別個の光チャネルのそれぞれ上において伝達される。それぞれの光波長チャネルには、光通信のために特定の周波数が割り当てられている。特定の周波数に含まれる信号を個々の光波長信号と呼称することとする。従って、WDM又はDWDM光信号を使用して通信するべく、端末101は、「n」個の光トランスミッタ111(光トランスミッタ111(1)〜111(n)を含み、ここで、nは、正の整数である)を有してもよく、それぞれの光トランスミッタは、対応する東光波長チャネル上において送信するためのものである。同様に、端末102も、光トランスミッタ121(1)〜121(n)を含む「n」個の光トランスミッタ121を有してもよく、これらのそれぞれは、対応する西光波長チャネル上において送信するためのものである。但し、本明細書において記述されている原理は、東光波長チャネルの数が西光波長チャネルの数と同一である通信に限定されるものではない。更には、本明細書において記述されている原理は、光トランスミッタのうちのそれぞれの光トランスミッタの構造そのままに限定されるものでもない。但し、レーザは、特定の周波数において送信するための適切な光トランスミッタである。光トランスミッタは、所定の周波数範囲においてチューニング可能であってもよい。
【0018】
東方向における光送信用の東チャネルの場合には、端末101は、光マルチプレクサ112を使用することにより、光トランスミッタ111からの東光波長信号のそれぞれを単一の東光信号に多重化しており、次いで、この単一の東光信号は、第一光ファイバリンク114(1)上に送信される前に、任意選択の東光増幅器113によって光学的に増幅されてもよい。
【0019】
東及び西チャネルのうちのそれぞれのチャネル内において端末101及び102の間には、合計で「m」個の中継器(東中継器の場合には、115というラベルが付与され、且つ、西中継器の場合には、125というラベルが付与されている)と、「m+1」個の光ファイバリンク(東ファイバリンクの場合には、114というラベルが付与され、且つ、西ファイバリンクの場合には、124というラベルが付与されている)と、が存在している。但し、東及び西チャネルのうちのそれぞれのチャネル内の中継器の数が等しいという要件は存在していない。中継器のそれぞれは、電力を消費し、これにより、光信号を増幅してもよい。
【0020】
次いで、最終的な光ファイバリンク114(m+1)からの東光信号は、任意選択により、任意選択の光増幅器116により、端末102において増幅される。次いで、東光信号は、光デマルチプレクサ117を使用することにより、様々な波長の光波長チャネルに逆多重化される。次いで、様々な光波長チャネルは、光レシーバ118(1)〜118(n)を含む対応する光レシーバ118により、受信及び処理されてもよい。
【0021】
西方向における光送信用の西チャネルの場合には、端末102は、光マルチプレクサ122を使用することにより、光トランスミッタ121(光トランスミッタ121(1)〜121(n)を含む)からの西光波長信号のそれぞれを単一の西光信号に多重化する。次いで、多重化された光信号は、第一光ファイバリンク124(m+1)に送信される前に、任意選択の西光増幅器123によって光学的に増幅されてもよい。西光チャネルが東光チャネルと対称的である場合には、この場合にも、「m」個の中継器125(124(1)〜124(m+1)というラベルが付与されている)と、「m+1」個の光ファイバリンク124(124(1)〜124(m+1)というラベルが付与されている)と、が存在している。
【0022】
次いで、最後の光ファイバリンク124(1)からの西光信号は、任意選択により、端末101において、任意選択の光増幅器126により、増幅される。次いで、西光信号は、光デマルチプレクサ127を使用することにより、逆多重化され、この際に、個々の波長分割光チャネルは、光レシーバ128(光レシーバ128(1)〜128(n)を含む)により、受信及び処理される。端末101及び/又は102は、光通信システム100内に示されているすべての要素を必要とするわけではない。例えば、光増幅器113、116、123、及び/又は126は、いくつかの構成においては、使用されなくてもよいであろう。更には、存在する場合に、対応する光増幅器113、116、123、及び/又は126のそれぞれは、必要に応じて、複数の光増幅器の組合せであってもよい。
【0023】
しばしば、中継器の間の光経路長は、ほぼ同一である。中継器の間の距離は、合計端末間光経路距離、データレート、光ファイバの品質、ファイバの損失特性、中継器の数(存在する場合)、それぞれの中継器に供給され得る電力量(中継器が存在する場合)などによって左右されることになる。但し、高品質のシングルモードファイバ用の中継器の間の(又は、中継器を有していないシステムにおいては、端末の間の)通常の光経路長は、約50キロメートルであってもよく、且つ、実際には、30キロメートル以下から100キロメートル以上の範囲であってもよい。但し、本明細書において記述されている原理は、中継器の間のなんらかの特定の光経路距離に限定されるものではなく、且つ、光経路距離が中継器を有するセグメントの間において同一である中継器システムに限定されるものでもない。
【0024】
光通信システム100は、単純化された形態において表されており、これは、図示と例示とを目的としたものに過ぎない。本明細書において記述されている原理は、格段に複雑な光通信システムに拡張されてもよい。本明細書において記述されている原理は、複数のファイバペアが存在し、そのそれぞれが多重化されたWDM光信号を伝達するためのものである光通信システムに対して適用されてもよい。更には、本明細書において記述されている原理は、一つ又は複数のファイバペア及び/又は光波長チャネルを一つの方向において、且つ、一つ又は複数のファイバペア及び/又は光波長チャネルを別の方向において、分割する一つ又は複数の分岐ノードが存在する光通信に対しても適用される。
【0025】
図2は、光中継器200の例示用の実施形態の斜視図を示している。光中継器200は、一つ又は複数のファイバペア用の増幅を実行してもよい。特定の一実施形態においては、光中継器200は、複数のファイバペア用の増幅を実行している。それぞれのファイバペアは、東チャネル用のファイバと、西チャネル用のファイバと、を含む。図1においては、例えば、一つの東チャネル(光ファイバリンク114(1)〜114(m+1)と、中継器115(1)〜115(m)と、を有する)のみが示されており、且つ、一つの西チャネル(光ファイバリンク124(1)〜124(m+1)と、中継器125(1)〜125(m)と、を有する)のみが示されている。但し、実際の動作においては、複数の東光チャネルと、複数の西光チャネルと、が存在してもよい。
【0026】
一つのファイバペアにおいて、光中継器200は、図示の東中継器115(y)のいずれかとして機能してもよく、ここで、「y」は、1と東中継器115の合計数との間の任意の整数であり、且つ、光中継器200は、図示の西中継器125(z)のうちのいずれかとして機能してもよく、ここで、「z」=「y」である。但し、光中継器200によってサービスされるそれぞれの更なるファイバペアにおいて、光中継器は、別の東光チャネル(図1には示されていない)用の東中継器及び別の西光チャネル(図1には示されていない)用の西中継器として機能する。
【0027】
図示の光中継器200は、本明細書において記述されている相対的に広範な原理から利益を享受しうる無限の様々な光中継器の一例に過ぎない。光中継器の形状又は構成とは無関係に、本明細書において記述されている原理は、中継器増幅器組立体が光中継器のハウジングから相対的に容易に取り出され得ると共にこれに挿入され得るように、中継器増幅器組立体のサイズの調節を許容する。但し、光中継器200は、後続の図面との関係において更に詳細に後述することになる一例である。
【0028】
光中継器200は、中継器ハウジング201内において光増幅器を収容している。図示の例においては、中継器ハウジング201は、円筒形であるが、本明細書において記述されている原理は、この形状の中継器ハウジングに限定されるものではない。図示の例においては、光中継器200は、潜水艦型中継器であるが、本明細書において記述されている原理は、同様に、陸上の中継器に適用されてもよい。中継器増幅器組立体は、増幅器自体を含む。一例として、増幅器は、電力供給された半導体に基づいた光ポンプと共に、希土類元素がドーピングされたファイバを含んでもよい。中継器ハウジング201は、例えば、動作の際に周辺の海洋に実際に接触する金属製の海中ケースであってもよい。
【0029】
ケーブルは、光中継器のそれぞれの端部に接続される。ケーブルは、電力を光中継器200との間においてやり取りするための導体を含み、且つ、光中継器によって支持されるそれぞれのファイバペアごとに2本の光ファイバをも含む。例えば、図2において、ケーブル自体は、図示されていない。但し、テールチューブ202Aが、光中継器200の一端(以下においては、「近端」とも呼称される)において装着されており、且つ、導体と光ファイバとをこの一端において接続している。更には、別のテールチューブ202Bが、光中継器200の他端(以下においては、「遠端」と呼称される)において装着されており、且つ、導体と光ファイバとをこの他端において接続している。
【0030】
折り曲げ制限装置203Aが、中継器ハウジング201の近端にフィットされ、且つ、テールチューブ202Aを支持及びガイドしている。同様に、類似の折り曲げ制限装置203Bが、中継器ハウジング201の遠端にフィットされ、且つ、テールチューブ202Bを支持及びガイドしている。適切な折り曲げ制限装置の例は、ジンバルであるが、本明細書において記述されている原理は、ジンバルの使用に限定されるものではない。折り曲げ制限装置203A及び203Bは、配備及び回収の際にテールチューブにより、且つ、光中継器200により、観察される最大曲がりを制限すると共に光中継器200がケーブル船のバウシーブ周辺において関節運動することを許容している。それぞれのテールチューブ202A及び202Bは、ケーブルに接合されており、且つ、この結果得られる結合部は、折り曲げ制限装置の外側端部に固定されている。
【0031】
図3は、いくつかの基礎をなすコンポーネントが可視状態となりうるように折り曲げ制限装置203A及び203Bが図示されていないことを除いて、図2の光中継器200の斜視図300を示している。図3から更に明らかなように、中継器ハウジング201のそれぞれの端部は、保持リング302Aによってその位置が保持されたバルクヘッド301Aによって密封状態で封止されている。又、封止システムは、最大で8kmの水深への配備と関連する静水圧に耐えるようにも設計されている。図3の斜視図は、その近端において中継器ハウジング201を最も明瞭に示しているが、類似のバルクヘッド及び保持リングは、同様に、中継器ハウジング201の遠端に存在してもよい。
【0032】
図4は、この場合には、ライナ401の近端を露出させるように折り曲げ制限装置203A及び中継器ハウジング201が図示されていないことを除いて、図2の光中継器200の近端の斜視図400を示している。ライナ401内には、中継器増幅器組立体(図4には図示されていないが、図5には、相対的に完全に示されている)が収容されている。ライナ401は、中継器増幅器組立体と中継器ハウジング201との間の電気的絶縁として機能する。
【0033】
光中継器の光増幅器及び光ポンプは、中継器増幅器組立体内において取り付けられることを思い起こされたい。従って、中継器増幅器組立体は熱を生成する。光増幅器と、中継器ハウジング201と、究極的に海洋と、の間における熱伝達を維持するべく、中継器増幅器組立体とライナ401との間における緊密な接触が最良である。但し、接触が非常に緊密である場合には、組立を促進するための中継器増幅器組立体とライナ401との間における十分なクリアランスが存在しなくなる。本明細書において記述されている原理は、必要に応じて、縮小及び膨張する中継器増幅器組立体を提供することにより、これらの恐らくは矛盾する目的を解決している。組立において、中継器増幅器組立体が中継器ハウジングに挿入されている際には、中継器増幅器組立体は、中継器増幅器組立体を自由に挿入するためのクリアランスを許容するべく、縮小位置にあってもよい。従って、位置決めされたら、中継器増幅器組立体は、ライナとの間に緊密な接触を形成するべく、膨張してもよい。本明細書において記述されているいくつかの実施形態においては、この膨張に伴う外向きの力は、チューニング可能とされてもよい。後から保守のために光中継器にアクセスする際又は場合には、中継器増幅器組立体は、中継器増幅器組立体を縮小させ、これにより、中継器ハウジングとの間に小さなクリアランスを形成し、且つ、これにより、中継器ハウジングからの中継器増幅器組立体の取出しを促進することにより、中継器ハウジングから取り出されてもよい。
【0034】
図5は、このような縮小可能且つ膨張可能な組立体が形成され得る方法の一つの特定の例を表す中継器増幅器組立体500の斜視図を示している。具体的には、中継器増幅器組立体500は、円筒形ハウジング及びライナの場合に適している。但し、その他の形状の中継器増幅器組立体も、同様に、本明細書において記述されている原理と一貫性を有するその他の中継器ハウジング形状において使用されてもよい。
【0035】
ライナ401内には、長さの観点で、エンドツーエンド状態において積層された複数の中継器増幅器組立体500が存在してもよいが、ライナ401は、このような一つの中継器増幅器組立体500のみを収容してもよい。図5は、一つの中継器増幅器組立体500のみを示している。いずれの場合にも、中継器ハウジング201は、望ましい数の中継器増幅器組立体を収容するのに十分な長さを有することになろう。
【0036】
それぞれの中継器増幅器組立体500は、二つのシャーシ501及び502を含む。サイズ調節メカニズム510が、シャーシ501及び502を接続しており、且つ、シャーシ502との関係においてシャーシ501の位置を可逆的に調節することにより、中継器増幅器組立体500のサイズを調節するように、構成されている。サイズ調節メカニズム510は、中継器増幅器組立体が、シャーシ501及び502が互いから外向きに押圧される膨張位置において、或いは、シャーシ501及び502が互いに向って内向きに引っ張られる縮小位置において、可逆的に位置決めされることを許容する制御部を含む。この制御部の一例については、図6A及び図6Bとの関係において更に後述することとする。
【0037】
シャーシ501は、例えば、少なくとも一つのファイバペア用のオプティクス及び電子回路などのオプティクス及び電子回路を含む。又、シャーシ502は、例えば、少なくとも別のファイバペア用のオプティクス及び電子回路などのオプティクス及び電子回路を含む。このようなオプティクス及び電子回路は、例えば、ドーピングされたファイバ増幅器と、電力が供給されるポンプと、を含んでもよいであろう。図示のケースにおいては、シャーシ501及び502は、それぞれ、円筒体の長さの観点における一部分(半分)として成形された外向きに対向する表面を有する。これは、円筒形状である中継器ハウジングの場合に適しており、その理由は、このような表面は、中継器増幅器組立体が中継器ハウジングに挿入され、且つ、膨張させられた際に、このような中継器ハウジングとの間において緊密な接触を維持することになるからである。但し、その他の形状のシャーシも、本明細書において記述されている一般的な原理と一貫性を有する中継器ハウジングのその他の形態との間の緊密な接触を維持するために適していよう。
【0038】
サイズ調節メカニズム510は、シャーシ501及び502の外部表面とライナ401との間の緊密な接触を維持する外向きの力を生成するように、設計されている。この外向きの力は、図6A及び図6Bに示されているスプリング及びリンク機構の組立体によって生成される。中継器増幅器組立体500の両側部には、二つの場所においてシャーシ501及び502を接続するサイズ調節メカニズム510が存在している。シャーシ501及び502が相互の関係において運動した際に、シャーシ501及び502が、中継器ハウジング201、ライナ401、及び中継器増幅器組立体500によって定義された円筒体の中心軸との関係において外向きに膨張するように、端部片511及び512がシャーシ501及び502にキャップ状に結合されている。
【0039】
後述するように、スプリング又はその他の弾性を有する圧縮メカニズムが、反応ブロックを強制的に離隔させる負荷を反応ブロック上において生成する。リンクアームが、この負荷をシャーシに伝達し、これにより、シャーシを外向きに押圧する。印加される外向きの力は、光中継器が次に維持される時点まで、或いは、光中継器がその寿命の終了点に到達する時点まで、緊密な接触の維持を許容するレベルに時間に伴って維持される。一例として、外向きの力は、時間に伴って大幅に緩和しないように、時間に伴って一貫性を有するように維持されてもよい。更には、外向きの力は、チューニング可能とされてもよい。
【0040】
図6Aは、膨張状態におけるサイズ調節メカニズム510の斜視クローズアップ図600Aを示している。図6Bは、縮小状態におけるサイズ調節メカニズム510の斜視クローズアップ図600Bを示している。
【0041】
サイズ調節メカニズム510は、一端においては、左ねじが切られ、且つ、他端においては、右ねじが切られたガイドロッド601を含む。一つのガイド片602Aが、左ねじが切られた部分上において螺合されており、且つ、ガイド片602Bが、右ねじが切られた部分上において螺合されている。更には、サイズ調節メカニズム510は、ガイドロッド601がガイド片602A及び602Bとの関係において回転することを許容するメカニズムをも含む。
【0042】
例えば、サイズ調節メカニズム510は、ガイドロッド601に摺動自在に結合された反応ブロック603Aと、ガイドロッド601に摺動自在に結合された別の反応ブロック602Bと、を含む。又、サイズ調節メカニズム510は、ガイドロッド601に沿って離隔するように反応ブロック603A及び603Bを駆動するべく結合された弾性を有する圧縮メカニズム604をも含む。例えば、弾性を有する圧縮メカニズム604は、反応ブロック603A及び603Bの間において、ガイドロッド601上において位置決めされたスプリングであってもよい。
【0043】
一実施形態においては、弾性を有する圧縮メカニズム604は、一連の積層されたディスクスプリングと、恐らくは、スペーサと、である。このケースにおいては、メカニズムの形状及びスプリングの特性/構成を変更することにより、押出し力のレベルを変化させることができる。スプリングは、最適な熱接触及びハウジング(例えば、潜水艦中継器内に配備された場合には、海中ケースであってもよい)内における確実な中継器増幅器組立体の軸方向の配置/保持などの要件に適した力を実現するように、選択することができる。
【0044】
押出し力は、サイズ調節メカニズムにより、且つ、更に詳しくは、スプリングにより、支配されることから、押出し力は、操作者に伴う可変性や恐らくはトルク限度に到達する時点までシャーシを外向きに持ち上げる剛性の押出しシステムによって発生しうる組立の際の誤差の影響を受けない。サイズ調節メカニズムによって印加される力は、慎重な形状の設計及びスプリングの物理的パラメータの選択により、予め設定することができる。従って、確実な反復可能なレベルの力を既定することができる。
【0045】
中継器増幅器組立体は、通常の製造公差に起因した中継器ごとのハウジングの内径のわずかな寸法の可変性を許容している。スプリングによる力の印加は、ライナの内径に対して自己調節するメカニズムを結果的にもたらす。更には、中継器の寿命において、熱膨張、静水圧縮、及び材料のクリープなどの現象の結果として、わずかな直径の寸法変化が生じる場合がある。スプリング力は、小さな運動範囲にわたって広範に線形であり、且つ、従って、内部ユニットは、相対的に一定の押出し力を供給しつつ、自己調節することが可能であり、これにより、光中継器の技術分野に対する大きな改善が得られる。
【0046】
その休止状態にある収容されていない状態において、スプリングは、ハウジング内への内部ユニットの組込みを妨げる程度に、離隔するようにシャーシを押圧している。この組込みを実行するべく、中継器増幅器組立体がライナの内径内において緩くフィットするように、一つに近接するべく、シャーシを運動させることができる。中継器増幅器組立体が定位置に位置したら、シャーシとハウジングライナとの間の接触を生成するべく、押出し機能を起動する。以下、メカニズムの例示用の動作について説明することとする。
【0047】
サイズ調節メカニズム510は、反応ブロック603A及び603Bがガイドロッド601に沿って更に離隔するように移動した際にシャーシ501及び502上の出力圧力を伝達するように構成された力伝達メカニズムをも含む。このような力伝達メカニズムの一例は、リンクアーム621〜624である。リンクアーム621は、反応ブロック603とシャーシ501との間において結合されている。リンクアーム622は、反応ブロック603Bとシャーシ501との間において結合されている。リンクアーム623は、反応ブロック603とシャーシ502との間において結合されている。リンクアーム624は、反応ブロック603Bとシャーシ502との間において結合されている。ガイドロッド601が端部片511及び512に回転自在に結合された状態において、且つ、サイズ調節メカニズム510が図6A及び図6Bとの関係において図示及び説明されたように構成された状態において、ガイドロッド601は、ガイド片602A及び602Bとの関係において回転してもよく、その理由は、ガイド片602A及び602Bが、個々の反応ブロック603A及び602Bによって保持されているからである。
【0048】
この状態において、ガイドロッド601が第一方向において(図6Bの方向610Bにおいて)回転した際に、中継器増幅器組立体500の縮小が発生する。具体的には、ガイドロッド601は、一端においては、左ねじが切られており、且つ、他端においては、右ねじが切られていることから、方向610Bにおいてガイドロッド601を回転させることにより、図6Bにおいて矢印611B及び612Bによって示されているように、ガイド片602A及び602Bがガイドロッド601に沿って一つに近接するように運動することになる。
【0049】
従って、ガイド片602Aは、反応ブロック603Aを弾性を有する圧縮メカニズム604に対して圧接状態で押圧し、且つ、従って、ガイド片602Bは、反応ブロック603Bを弾性を有する圧縮メカニズム604に対して圧接状態で押圧する。この結果、反応ブロック603A及び603Bは、ガイドロッド601に沿って一つに近接するように摺動し、且つ、弾性を有する圧縮メカニズム604が圧縮される。この結果、反応ブロック603A及び603Bが一つに近接するように運動する状態において、力伝達メカニズムは、シャーシ501及び502上において内向きに引っ張られる。例えば、リンクアーム621〜624は、矢印631B、632B、633B、及び634Bによって表されているように、シャーシ501及び502上において内向きに引っ張られ、これにより、中継器増幅器組立体の縮小動作が生成される。ガイドロッド601に印加されたトルクが方向610Bに沿って増大するのに伴って、中継器増幅器組立体500は、中継器ハウジング201に(或いは、更に詳しくは、中継器ハウジング201内において設定されたライナ401に)挿入可能な状態につぶれる。一実施形態においては、ガイド片602A及び602Bが特定の地点を超えるところまでガイドロッドに沿って一つに近接するように運動した際に、第一及び第二反応ブロックの位置を維持するための外部的に印加された回転力のガイドロッドへの印加が不要となるように、反応ブロック603A及び604Bの位置がロックされている。
【0050】
中継器ハウジング201への中継器増幅器組立体500の挿入の後に、図6Aに示されているように、ガイドロッド601を反対方向610Aにおいて回転させてもよい。この結果、ガイド片602A及び602Bは、ガイドロッド601に沿って更に離隔するように運動する。又、この際には、弾性を有する圧縮メカニズム604の力に起因し、反応ブロック603A及び603Bは、ガイドロッド601に沿って更に離隔するように運動する。ここで、力伝達メカニズムは、反応ブロック603A及び603Bがガイドロッド601に沿って更に離隔するように運動した際に、シャーシ501及び502上において外向きの圧力を伝達するように構成されている。具体的には、ガイドロッド601は、一端においては、左ねじが切られ、且つ、他端においては、右ねじが切られていることから、方向610Aにおいてガイドロッド601を回転させることにより、図6Bにおいて矢印611A及び612Aによって示されているように、ガイド片602A及び602Bは、ガイドロッド601に沿って更に離隔するように運動することになる。そして、この結果、リンクアーム621、622、623、及び624が、それぞれ、矢印631A、632A、633A、及び634Aによって表された方向において、力を印加することになる。
【0051】
従って、ガイドロッド601が方向610Aに沿って回転するのに伴って、中継器増幅器組立体500は膨張する。シャーシ501及び502がライナ401に到達したら、回転の継続により、ガイドロッド601並びに捕獲状態のガイド片602A及び602Bは、緩んだ状態となる。この結果、外向きの負荷は、弾性を有する圧縮メカニズム604によって十分に制御される。本明細書において記述されている原理は、記述されている利点を有する実施形態に限定されるものではなく、いくつかの実施形態によれば、シャーシの外向きの力は、シャーシが中継器ハウジングとの間の緊密な接触を実施するために十分なものとなることができる。この結果、ハウジングを通じてシャーシ上のオプティクス及び電子回路からの熱を放散させる効率的な熱チャネルが得られる。潜水艦型中継器の場合には、低温の海洋が、このケースにおける効果的なヒートシンクとして機能することになろう。
【0052】
その一方において、中継器増幅器組立体が中継器ハウジング201に挿入されなかった場合には、方向610Aにおける回転は、中継器増幅器組立体500の中継器ハウジング201への組込みを妨げる程度まで離隔するようにシャーシ501及び502を最終的に押圧することになろう。従って、この状態においては、中継器増幅器組立体500は、中継器ハウジング201に挿入されるべく、縮小されることになろう。
【0053】
本明細書において記述されている原理は、中継器増幅器組立体の形態に限定されるものではない。又、本明細書において記述されている原理は、中継器増幅器組立体を膨張及び縮小させるべく使用される方式又はメカニズムに限定されるものでもない。但し、中継器増幅器組立体は、中継器増幅器組立体が、シャーシが互いから外向きに押圧される膨張位置において、或いは、シャーシが互いに向って内向きに引っ張られる縮小位置において、可逆的に位置決めされることを許容するいくつかのタイプの制御部を有する。図2図3図4図5図6A、及び図6Bの例においては、この制御部の一例は、ガイドロッド601の回転である。
【0054】
図7は、図2のハウジング201内の図5の中継器増幅器組立体500の断面図700を示している。この用途における最適な性能を目的として、ガイドロッド601(1)及び601(2)並びに中継器増幅器組立体500の軸は、共平面状態にある。更には、サイズ調節メカニズム510(1)及び510(2)は、中継器増幅器組立体500の軸を中心として対称的に配置されている。
【0055】
ガイドロッド601(1)及び602(2)の共平面性を制御するべく、端部プレート装置が使用される。又、端部プレート装置は、ライナ401の内径と同一である公称的「安定状態」直径の周りにおける内部ユニットの圧縮及び膨張の量を制限するようにも機能する。膨張の制限は、中継器増幅器組立体500が取り出された際にのみ、適用される。ハウジング(例えば、潜水艦型中継器の場合には、海中ケース)内に収容されている際には、ライナ401が膨張制限装置として機能する。端部プレート装置の最終的な機能は、シャーシ501及び502の端部面が共平面状態に留まることを保証するというものである。端部プレートが存在しない場合には、メカニズムの非常にわずかな不均衡が、中継器増幅器組立体を台形形状に歪ませると共に正しい動作を妨げる傾向を有することになろう。
【0056】
一実施形態においては、それぞれのシャーシ501又は502は、単一のファイバペアの光学機能を処理する能力を有する。このケースにおいては、二つのシャーシ501及び502を有する中継器増幅器組立体500は、二つのファイバペアの光学機能を処理する。但し、例えば、複数のファイバペアの光学機能をそれぞれのシャーシ501及び502内において含むことにより、或いは、(後述するように)中継器増幅器組立体500の複数のインスタンスを一つに連結することにより、更に多くの数のファイバペアを処理するように、設計を拡張してもよい。例えば、図8Aは、図5の中継器増幅器組立体500の二つの連結されたインスタンス500(1)及び500(2)の直列組立体800Aを示している。図8Bは、図5の中継器増幅器組立体500の三つの連結されたインスタンス500(1)、500(2)、及び500(3)の直列組立体800Bを示している。図2を参照すれば、ハウジング210の設計は、連結された連続体800A及び800Bの増大した長さを収容するように、長くなることになろう。同様に、原理は、三つを上回る数の中継器増幅器組立体の連結に更に拡張されてもよい。
【0057】
四つのファイバペア組立体(二つの連結された中継器増幅器組立体500(1)及び500(2)の連続体800Aを伴う)の場合には、サイズ調節メカニズムの作動は、ハウジング201の一端から第一中継器増幅器組立体500(1)に、且つ、次いで、ハウジング201の他端から第二中継器増幅器組立体500(2)に、アクセスすることにより、実現され得るであろう。但し、この原理は、5つ以上のファイバペア(三つの連結された中継器増幅器組立体500(1)、500(2)、及び500(3)の連続体800B)の内部ユニットには拡張されず、その理由は、この設計は、そのガイドロッドの回転が図8Bの隣接する中継器増幅器組立体500(1)又は500(3)に対する接続によって駆動されない限り、図8Bの中央中継器増幅器組立体500(2)の作動を許容することにならないからである。この接続は、確実な回転接続性を維持しつつ、ロッドにおけるなんらかの独立した軸方向の運動を許容する必要がある。
【0058】
図9は、これを許容することになる構造900を示している。ここでは、図8Bの連続体800Bの対応する中継器増幅器組立体500(1)、500(2)、及び500(3)のそれぞれのためのサイズ調節メカニズム510(1)、510(2)、及び510(3)のうちの一つが示されている。拡大図に示されているように、サイズ調節メカニズム510(1)及び510(2)の間の接続が示されている。サイズ調節メカニズム510(1)のガイドロッドは、六角形の駆動部をその一端において有しており、この六角形の駆動部は、次のサイズ調節メカニズム510(2)の次のガイドロッドの対向する端部内の六角形のソケットに(矢印903によって表されているように)受け入れられると共にこれから取り外されてもよい。この結果、サイズ調節メカニズム510(1)のガイドロッドの運動(矢印901によって表されている)は、次のサイズ調節メカニズム510(2)のガイドロッドの対応する運動(矢印902によって表されている)を生成することになる。図8Bの連続体800Bのすべての三つの中継器増幅器組立体500(1)、500(2)、及び500(3)は、この接続方式に準拠することが可能であり、且つ、この結果、ハウジング201の一端からのみのサイズ調節メカニズムの連続体の作動が許容されることになろう。又、この原理は、一連の四つ以上の連結された中継器増幅器組立体に拡張されてもよい。
【0059】
連続体は、それぞれのメカニズムが圧縮状態にある状態で(即ち、捕獲状態のガイドブロックが反応ブロックとの接触状態にある状態で)完成する必要がある。公称的圧縮レベルは、すべての中継器増幅器組立体について同一であることを要するが、公差が、圧縮レベルにおけるある程度の可変性を決定することになる。ハウジング内への組込みを促進するべく、中継器増幅器組立体を更に圧縮するための十分な移動が存在する必要がある。
【0060】
挿入の後に、ガイドロッドを回転させることにより、負荷の制御を弾性を有する圧縮メカニズムに伝達する。次いで、それぞれの中継器増幅器組立体を運動させることにより、その完全に押し出された位置を実現することになる。例えば、図8Bのケースにおいては、ガイドロッドが緩んだ状態になる前に、一つの中継器増幅器組立体が押出しを実現することになり、次いで、第二の中継器増幅器組立体が押出しを実現することになり、且つ、次いで、第三の中継器増幅器組立体が押出しを実現することになる。正確な順序は、部品及び組立体の公差によって左右される。順序は、中継器ごとに変化する可能性が高いが、機能に影響を及ぼすことにはならない。
【0061】
図10は、中継器ハウジングに中継器増幅器組立体を挿入する方法1000のフローチャートを示している。一例に過ぎないが、方法1000は、中継器ハウジング201に中継器増幅器組立体500を挿入する際に実行されてもよい。従って、図2図8Bを頻繁に参照することにより、方法1000について説明することとする。
【0062】
中継器増幅器組立体は、縮小位置においてアクセスされる(動作1001)。例えば、図6B及び図8Bとの関係において、中継器増幅器組立体500(図5のケース)又は中継器増幅器組立体の連続体800A又は800B(図8A及び図8Bのケース)が縮小する時点まで、ガイドロッド601を方向610Bにおいて回転させてもよい。次いで、中継器増幅器組立体を中継器ハウジングに挿入する(動作1002)。例えば、縮小した中継器増幅器組立体500(又は、連続体800A及び800B)を中継器ハウジング201及びライナ401に挿入してもよい。次いで、中継器増幅器組立体又はその連続体がハウジングに対して圧接状態で膨張するように、制御部を作動させる(動作1003)。例えば、図6Aを参照すれば、シャーシ501及び502が中継器ハウジング201内においてライナ401を圧接状態で押圧するように、ガイドロッド601を方向610Aにおいて回転させてもよい。同様に、共有されているガイドロッドの回転により、連続体800A又は800Bが中継器ハウジング201内においてライナ401を圧接状態で押圧するようにしてもよい。
【0063】
図11は、中継器ハウジングから中継器増幅器組立体を取り出す方法1100のフローチャートを示している。中継器ハウジングがアクセスされる(動作1101)。例えば、潜水艦型の光中継器の場合には、中継器ハウジングは、海底からアクセスされてもよい。次いで、中継器増幅器組立体が縮小するように、制御部を作動させる(動作1102)。例えば、図6Aにおいて、シャーシ501及び502がもはや中継器ハウジング201を圧接状態で押圧しないように、ガイドロッド601を方向610Aにおいて回転させてもよい。中継器増幅器組立体の連続体800A又は800Bの場合には、シャーシのすべてが中継器ハウジング201から係合解除されてもよい。次いで、中継器増幅器組立体又はその連続体を中継器ハウジングから取り外している(動作1102)。例えば、この結果、中継器増幅器組立体500又は連続体800A又は800Bをライナ401及び中継器ハウジング201から自由に取り外してもよい。
【0064】
従って、本明細書において記述されている原理は、組立体を中継器ハウジングに相対的に自由に挿入すると共にこれから取り外すことができるように、中継器増幅器組立体を膨張及び縮小させるメカニズムについて記述している。
【0065】
本発明は、その精神又は基本的な特性を逸脱することなしに、その他の特定の形態において実施されてもよい。記述されている実施形態は、すべての観点において、限定ではなく、例示を目的としたものに過ぎないものと見なされたい。従って、本発明の範囲は、上述の説明によってではなく、添付の請求項によって示される。請求項の均等物の意味及び範囲に含まれるすべての変更が請求項の範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11