特許第6453259号(P6453259)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6453259
(24)【登録日】2018年12月21日
(45)【発行日】2019年1月16日
(54)【発明の名称】チューブ状フィルムのパッケージ機構
(51)【国際特許分類】
   B65B 9/10 20060101AFI20190107BHJP
【FI】
   B65B9/10
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-18789(P2016-18789)
(22)【出願日】2016年2月3日
(65)【公開番号】特開2017-137086(P2017-137086A)
(43)【公開日】2017年8月10日
【審査請求日】2017年10月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】391046610
【氏名又は名称】日本セイフティー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092679
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 盛之助
(72)【発明者】
【氏名】漆田 裕治
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 司
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 隆志
【審査官】 小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−116179(JP,A)
【文献】 特開2006−290434(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/081707(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 9/10
B65B 51/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物が投入されたチューブ状フィルムを送りローラで下方へ送り、前記チューブ状フィルムの投入口を、その投入口の側面に対向配置した線ヒータと前記投入口を間にして前記線状ヒータとフィルム押圧部材を対向配置したヒートシール部によりヒートシールとカットをして個装パッケージを形成するようにした前記チューブ状フィルムのパッケージ機構において、前記ヒートシール部の下方に、ヒートシールされた前記チューブ状フィルムを扶持して下方へ引張り、前記パッケージを上方のチューブ状フィルムから切り離す分離ローラを設置すると共に、前記線状ヒータを、前記フィルム押圧部材の進出エンド乃至その近傍で微小量進出させるように設け、かつ前記線状ヒータと同じ側にある前記分離ローラを、前記線状ヒータの微小量進出に同期して微小量進出させるように設けたことを特徴とするチューブ状フィルムのパッケージ機構。
【請求項2】
送りローラとヒートシール部の間に、前記送りローラで送られて来るチューブ状フィルムの口径を絞り込むフィルム絞り部材を配置した請求項1のチューブ状フィルムのパッケージ機構。
【請求項3】
ヒートシール部は、チューブ状フィルムの投入口部分を間にして線状ヒータを定位置に設け、該線状ヒータに対しフィルム押圧部材を進退させるように設けた請求項1又は2のパッケージ機構。
【請求項4】
チューブ状フィルムを間にして線状ヒータに対向したフィルム押圧部材と、前記チューブ状フィルムに関し前記フィルム押圧部材と同じ側にあるフィルム絞り部材と、該フィルム絞り部材と同じ側にある分離ローラとは、共用駆動系によって夫々の相手側に向けて同期的に進退するようにした請求項1〜4のいずれかのパッケージ機構。
【請求項5】
チューブ状フィルムに関して線状ヒータと同じ側にあるフィルム絞り部材を、前記線状ヒータの微小量進出に同期して微小量進出させるように設けた請求項1〜5のいずれかのパッケージ機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排泄物や廃棄物など(以下、内容物という)を収容するチューブ状フィルムをヒートシールし、該シール部を確実に切断するように形成したチューブ状フィルムのパッケージ機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から内容物をチューブ状フィルムに収容し、適宜の収容単位で内容物を前記フィルムを密封してパッケージする技術が、特許文献1〜4などにより提案され、実用に供されているものもある。
【0003】
特許文献1〜4などに開示された前記内容物の密封パッケージ機構は、チューブ状フィルムをその長さにおいてジグザグ状に折畳んで形成したフィルムカットが一例として便器にセットされ当該便器に形成される内容物の投入口と、セットされた前記フィルムと便器の投入口の下方に配置され前記チューブ状フィルムの幅方向の左右側端部を扶持して送り出す送りローラ―と、送りローラ―の下方に配置されて前記フィルムの側面に対し進退自在にした線状ヒータを主体にしたヒートシール部により形成されている。そしてこのパッケージ機構は次のように作動する。
【0004】
まず、フィルムカセット状に折畳まれたチューブ状フィルムは、その繰り出し先端部を容器(パッケージ)の底としてヒートシールし便器にセットしたフィルムを送りローラで下方へ送って待機状態にし、待機状態のフィルムに内容物が投入されると、送りローラによってフィルムを更に下方へ送られる。この送りは、内容物が投入されたフィルムのヒートシールしてカットすべき部分(投入口=パッケージの封止すべき入口)を線状ヒータに対面するように位置付けるための送りである。フィルムの投入口がヒートシール部に位置付けられたらそこでローラによるフィルム送りを停止し、停止したフィルムの投入口(開口部)を前記ヒータによってヒートシールすると共にカットし1個のパッケージを形成し、当該パッケージのカット部分より下方(内容物が入って投入口がヒートシールされたパッケージ)を自重により落下させる形態であった。
【0005】
しかし、上記フィルムがヒータによりヒートシールとカットをされて形成される各パッケージの収容物等の自重による自然落下方式の落下であると、ヒートシールされてカットされるフィルムの一部(ヒートシールとカットにより生じるいわばバリ部分)が前記ヒータ近傍や周囲に残り、この残った部分がヒータの熱でヒートシールのつどに溶融するため、ヒータでフィルムをカットしてもパッケージのヒートシールによる封止部とその上方のフィルムとが、切り離されずに繋がった状態になり、前記パッケージの自然落下を阻害することが判った。
【0006】
上記問題を解決するため、特許文献3の発明では、ヒートシールとカットが終了したら送りローラを上記の送り方向とは逆方向に回転させ、送られてきた前記フィルムを微少量逆送する(上方へ送る)ことにより、ヒートシールしてカットされる前記フィルムのヒータより上方部分を、落下する下方部分から引き離すようにしている。
【0007】
上記の解決方法により、ヒートシール、カット部における前記フィルムのパッケージ側が落下しない問題は一見すると解決できたように思えたが、実際にはフィルムをカットにして送りローラを逆転してもパッケージが落下しないという不都合な状態が発生するようになった。この不都合な状況は、フィルムのヒートシール、カットの回数が増えると、従来の送りローラを逆転させないときと同様に発生することが判明した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実開第4−56607号公報
【特許文献2】特許第3487784号公報
【特許文献3】特許第4349524号公報
【特許文献4】特許第4470859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで本発明は、便器にセットしたチューブ状フィルムの投入口からそのフィルムに内容物が投入されると、個々の内容物が入った前記フィルムが、ヒータによって前記投入口をヒートシールしてカットされ、順次、個装パッケージとして便器の下方へ落下させられるようにしたチューブ状フィルムのパッケージ機構において、カットされたパッケージが上方のフィルムから分離されない状況になって自然落下しない状態が発生することがないチューブ状フィルムのパッケージ機構を提供することを、課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決することを目的としてなされた本発明パッケージ機構の構成は、
内容物が投入されたチューブ状フィルムを送りローラで下方へ送り、前記チューブ状フィルムの投入口を、その投入口の側面に対向配置した線ヒータと前記投入口を間にして前記線状ヒータとフィルム押圧部材を対向配置したヒートシール部によりヒートシールとカットをして個装パッケージを形成するようにした前記チューブ状フィルムのパッケージ機構において、前記ヒートシール部の下方に、ヒートシールされた前記チューブ状フィルムを扶持して下方へ引張り、前記パッケージを上方のチューブ状フィルムから切り離す分離ローラを設置すると共に、前記線状ヒータを、フィルム押圧部材の進出エンド乃至その近傍で微小量進出させるように設け、かつ前記線状ヒータと同じ側にある前記分離ローラを、前記線状ヒータの微小量進出に同期して微小量進出させるように設けたことを特徴とするものである。
【0011】
本発明パッケージ機構においては、前記送りローラとヒートシール部の間に、前記ローラで送られて来るチューブ状フィルムの口径を絞り込むフィルム絞り機構を配置することがある。
フィルム絞り機構を設けることにより、ヒートシール部によってヒートシールされる前記フィルムの開口幅を、前記ヒータと押圧部材によるヒートシールとカットを行いやすい幅に狭めることができる。
【0012】
また、本発明パッケージ機構において、上記ヒートシール部は、前記フィルムの投入口部分を間にしてヒータを定位置に固定し、該ヒータに対しフィルム押圧部材を進退させるようにすることが好ましい。ヒータ側を定位置に固定することによってヒータへの配線が動かないから、ヒータやその配線の製造時の配置や接続、或は、使用時の配線等のメンテナンスや耐久性において有利になる。
本発明の上記構成は、上記とは逆にフィルム押圧部材を固定し、ヒータを押圧部材に向けて移動させることを排除する趣旨ではない。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、チューブ状フィルムに排泄物等の内容物を投入して当該フィルムを内容物の投入の度にヒートシール部によりヒートシールして個装のパッケージを形成するようにしたチューブ状フィルムのパッケージ機構において、前記ヒートシール部の下方に、ヒートシールされた前記フィルムを下方へ引張る分離ローラを設けたから、ヒータでカットされたフィルムがカット線の上下で分離しないという不都合な事態が生じることはない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明を適用するトイレ装置の外観の概略を示す斜視図。
図2図1のトイレ装置のチューブ状フィルムに対するヒートシール部とパッケージ機構を説明するための模式的な正断面図。
図3図2のパッケージ機構の動作を説明するための模式的な正断面図。
図4】本発明パッケージ機構におけるフィルムを下方へ引張る分離ローラの作動行程(a)〜(c)を模式的断面で示した行程図。
図5】従来のパッケージ機構におけるフィルムの送りローラとヒートシール部の作動行程(a)〜(c)を模式的断面で示した行程図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明の実施の形態例について、図を参照して説明する。
図1は本発明を適用する移動用トイレ装置1の概要を説明するための斜視図で、図1において11はトイレ装置本体をなす筺体、12は該筺体11の上面に形成した開口部に設置した便座、13はその開口部13aを前記便座12の中心穴12aに通じるように筺体11の内部に配置された便器、20は筺体11の内部において、前記便座13の下方に配置したヒートシール部を含むパッケージ機構、30は該パッケージ機構20の制御部で、図1では筺体11の内部に配置されている。制御部30はリード線を介して筐体11の外部に設けることもある。
【0016】
図1において、上記便座12または該便座12を配置した筺体11の上面板11aは、筺体11の後端部においてヒンジを介して起伏自在である。前記便座12または上面板11aを起立させたとき、便器13(図2参照)の上端外周部の外側には、長さ方向においてジグザグに折畳んでフィルムカセットFcに形成したチューブ状フィルム21を、そのカセットFcの姿で外嵌させることにより、セットできるようになっている(図2参照)。
【0017】
図2において、カセット状態でセットされたチューブ状フィルム21は、折畳まれたカセットFcの外周側から引き出されて便器13の開口部13aを通りこの便器13の中を下方へ垂下させられている。
【0018】
便器13の内部に垂下配置されたチューブ状フィルム21は、パッケージ機構20によって開口部13aから投入された収容物が入った状態で下方へ送られ、ヒートシールされてシール部をカットし、下方へ自然落下させられる。
【0019】
図2図3のパッケージ機構20では、便器13の開口部13aの下方にフィルム21を挟んで下方へ送り出す一対のフィルム送りローラ22,23が、当該フィルム21の左右幅の両端部を夫々に挟んで下方へ送り出すように配置されている。
【0020】
前記フィルム送りローラ22,23の下方には、前記フィルム21の開口径を絞り込んでヒートシールの精度と効率を上げるため、平面視大略凹状をなす2つの翼状部材が、フィルム絞り部材24,25として、前記フィルム21を挟むように当該フィルム21の側面に対して水平方向で進退自在に配置されている。
【0021】
前記フィルム絞り部材24,25の下方には、送られて来た前記フィルム21の開口部をヒートシールして封止(又は封口)すると共に、そのシール部をカットするため線状ヒータ26と前記フィルム21を前記ヒータ26に押付けるフィルム圧着部材27がヒートシール部として配置されている。
【0022】
図2図3の送りローラ22,23、フィルム絞り部材24,25、ヒートシール部のヒータ26と圧着部材27は、公知のヒートシール部でも具備するものであるが、本発明では、前記ヒータ26の下方に、当該ヒータ26によりヒートシールしてカットされ内容物が入って個装パッケージ化されるフィルム21を、前記ヒータ26と圧着部材27の位置から下方へ引張って前記ヒータ26の部位から分離させる一対の分離ローラ28,29を、ローラ28を駆動ローラ、ローラ29を受けローラとして具備している。
【0023】
本発明パッケージ機構を形成する上記の送りローラ22から受けローラ29までの構成部材において、一対の送りローラ22,23は、ローラ22を送り回転の駆動ローラとする駆動源としてモータM1を具備して図2の矢印X1方向に回転し、2つの絞り部材24,25は、進退効作の駆動系としてアクチエータD1,D2を具備してフィルム21に対して進退し、絞り込まれたフィルム21をヒータ26へ圧着するために進退する圧着部材27は、アクチエータD3を具備して図3の矢印X2方向に進出する。なお、ヒータ26は進出してきた圧着部材27と当接するとき、アクチエータD5によって微小量だけ圧着部材27の側へ進出(変位)するように形成されている。
【0024】
また、分離ローラ28,29は、ローラ28を駆動ローラとするモータM2を有して図3の矢印X4方向に回転すると共に、前記駆動ローラ28に対して矢印X3方向に進出する受けローラ29が進退アクチエータD4を具備している。
【0025】
上記の各アクチエータD1〜D4において、フィルム21に関して同じ側に存在し、かつ進退方向が同じである絞り部材25、圧着部材27、受けローラ29は、夫々のアクチエータD2〜D4を共用化し、かつ、同期的に進退するように制御すれば、進退機構が簡素化できて駆動系もシンプルになる。図2図3の絞り部材24は、進退アクチエータD1を備えているが、ヒータ26、分離ローラ28と同様に定位置に固定した構成にすることもでき、又は、絞り部材24、ヒータ26、分離ローラ28を一体に微小量前方へ変位できる構成とすることができる。なお微小変位量としては、例えば10mmから20mm程度であるが、前記数値に限られるものではない。
ここで、絞り部材24、ヒータ26、分離ローラ28をヒートシール動作時に若干量前方へ変位するようにする場合に、前記絞り部材24、ヒータ26、分離ローラ28の前方への変位動作を同期的に行えば、変位駆動系を共有構造にして簡素化することができる。
【0026】
上記の構成を備えた本発明パッケージ機構の動作の概要を、本発明行程の図4と従来行程の図5を参照して説明する。図4図5で同じ部材は同じ符号を用いている。
【0027】
図2図3の本発明パッケージ機構において、内容物が入ったフィルム21がそのフィルムの左右側を挟持した送りローラ22,23によって下方へ送り出され、当該フィルム21の投入口(入口)の開口径が絞り部材24,25によって絞り込まれた状態で、開いた状態にあるヒータ26と圧着部材27の間に到達すると、送りローラ22,23がストップしてモータM1がロックされ、フィルム21が位置決めされる。この状態が図4の(a)である。この点は図5(a)の従来機構においても同じである。
【0028】
位置決めされたフィルム21に対して、圧着部材27がそのアクチエータD3によってヒータ26に向けて進出させられる(図4(b)、図5(b))。ここまでは本発明も従来技術も同じであるが、本発明では、上記圧着部材27の進出が、分離ローラ28,29における受けローラ29のアクチエータD4による進出を伴う(図4(b)参照)。進出する受けローラ29は、バネ29aによって進出方向に付勢されている。なお、分離ローラ28,29の構成は図5の従来技術は具備しない。また、図5において、26cはヒータブロック26aの下方に配置した圧着部材受けである。
【0029】
本発明では圧着部材27がヒータ26に当接する直前に、そのヒータ26は、当該ヒータ26を取付けたヒータブロック26aがアクチエータD5によって微小量前方(圧着部材27の側)へ変位させられることにより、両部材26,27の間にあるヒータ26の左右幅内に絞り込まれたフィルム21は、発熱しているヒータ26と圧着部材27に挟持されて絞り込まれた開口部がヒートシール(溶着)される(図4b参照)。従来技術でもヒータブロック26aは微小量前方へ進出する(図5(b)参照)。
【0030】
本発明では、上記ヒータ26と圧着部材27の協働作用による溶着作用をする時、ヒータ26の微小量進出と同期して微小量前方へ変位させた分離ローラ28とアクチエータD4によりローラ28に向って進出しバネ29aにより前方へ向けて付勢された受けローラ29によって、前記フィルム21の溶着部の下方が、挟持された形になる(図4(b)参照)。図5の従来技術ではこのような形態になる構成はない。
【0031】
本発明では図4(b)の状態において、フィルム21がヒータ26と圧着部材27の協働作用でヒートシールされてヒートカット(溶断)されると、そのフィルム21をヒータ26に圧着していた圧着部材27が後退する(図4(c)参照)。この圧着部材27の後退に同期して、分離ローラ28がモータM2によって図4(c)の矢印方向(図3のX3の方向、時計回り方向)に回転される。分離ローラ28の回転によって受けローラ29gq反時計回り方向に回転し、前記分離ローラ28と受けローラ29に挟持されているヒートシールされたフィルム21は、前記挟持部分より下方の部分が図3のX5の下方へ変位する。これにより前記分離ローラ28,29によって下向きに変位する力を受けているフィルムの部位と、この部位より上方であってヒータ26の部位にあるフィルム21との間に、分断力が作用するから、前記フィルム21は、この部分で確実に分断(切断)されることになる。
【0032】
従来技術ではヒータ26でフィルム21がヒートシールされてカットされるとき、そのフィルム21を押圧部材27とその受け部材26cによって挟んで保持し、この状態で送りローラ22,23をフィルム21の下方への送りとは逆方向に回転させてヒータ26より上の部位のフィルム21を上方へ引張りカットしていたが、ヒータ26の部位より下方のパッケージの溶着部位がヒータブロック26aに付着してしまい自然落下しない問題のあることは先に述べた通りである。
【0033】
しかるに本発明パッケージ機構では、ヒータ26と圧着部材27によってヒートシールされてカットされるフィルムを、そのヒートシール,カットされる部分の下方において、分離ローラ28,29によって下向きに引張るようにしたことにより、フィルム21を確実に切断して個装パッケージが自然落下するようにしたから、ヒータ26に溶断フィルムのカスが付着して接着作用をすることがあっても、これによりフィルムパッケージの自然落下が阻害されることはないという、独自の効果が得られる。
【符号の説明】
【0034】
1 トイレ装置
11 筺体
12 便座
20 フィルムのパッケージ機構
Fc フィルムカセット
21 チューブ状フィルム
22,23 送りローラ
24,25 絞り部材
26 ヒータ
27 圧着部材
28,29 分離ローラ
D1〜D3 アクチエータ
M1,M2 モータ
30 制御部
図1
図2
図3
図4
図5