(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
使用量が計測されている無線ネットワークを通じて、ユーザ・デバイスがアプリケーション、サービス又はコンテンツを、前記ユーザ・デバイスにダウンロードしようとしていることを示す情報を、サーバによって受信する工程と、
前記アプリケーション、サービス又はコンテンツを、前記使用量が計測されている無線ネットワークを通じてダウンロードするために必要な帯域幅を、前記サーバにおいて受信し、又は特定する工程と、
前記アプリケーション、サービス又はコンテンツをダウンロードするために、前記サーバにおいて、前記使用量が計測されている無線ネットワークが前記ユーザ・デバイスに特定された前記帯域幅の量を使用するようにさせる工程と、
特定した前記帯域幅の量についての請求額をサーバにおいて1つ以上の取引規則に従って割り当てる工程と
からなる、コンピュータ上で行うための方法。
前記支払い当事者は、通信サービス・プロバイダ、広告主、エンド・ユーザ、ネットワーク・オペレータ、コンテンツ配信ネットワーク・オペレータ、コンテンツ・プロバイダ、アプリケーション・プロバイダ及びサービス・プロバイダのうちの少なくとも1つからなる、請求項2に記載の方法。
前記ユーザ・デバイスは、前記使用量が計測されている無線ネットワーク上の他の通信が低減され、又は防止されている間に、前記アプリケーション、サービス又はコンテンツを、前記使用量が計測されている無線ネットワークを通じてダウンロードするために必要と特定した前記帯域幅を使用することが許可されている、請求項5に記載の方法。
前記アプリケーション、サービス又はコンテンツを前記使用量が計測されている無線ネットワークを通じてダウンロードするために必要な帯域幅の量は前記使用量が計測されている無線ネットワーク内のゲートウェイによって追跡される、請求項1に記載の方法。
使用量が計測されている無線ネットワークを通じて、ユーザ・デバイスがアプリケーション、サービス又はコンテンツを、前記ユーザ・デバイスにダウンロードしようとしていることを示す情報を受信するサーバ上で実行する処理と、
前記アプリケーション、サービス又はコンテンツを、前記使用量が計測されている無線ネットワークを通じてダウンロードするために必要な帯域幅を受信し、又は特定するサーバ上で実行する処理と、
前記アプリケーション、サービス又はコンテンツをダウンロードするために、前記使用量が計測されている無線ネットワークが前記ユーザ・デバイスに特定された前記帯域幅の量を使用するようにさせるサーバ上で実行する処理と、
特定した前記帯域幅の量についての請求額を1つ以上の取引規則に従って割り当てるサーバ上で実行する処理と
からなる、システム。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、アプリケーション、コンテンツ及びサービス(場合によっては単純にコンテンツと呼ぶ)の配信、請求及び課金のための新規の方法であって、コンテンツの分配のコスト(例えばコンテンツを使用し、あるいはコンテンツを経験するユーザに関連して)がコンテンツに対する請求に含まれる方法について説明する。いくつかの実施態様では、ここで説明するシステムは、移動ネットワークにおけるデータ配信に関連する、動的な、コンテンツ毎をベースとする多重当事者請求及び課金プラットフォームとして特徴づけることができる。
図2に示されているように、いくつかの例では、ここで説明するプラットフォーム200は、任意の種類のデバイス100、モバイル又はその他に、任意のネットワーク194上で、何百ではないにしても、何十ものコンテンツ・プロバイダ192から引き渡され、あるいはこれらのために購入される任意のタイプのコンテンツ198及びコンテンツのための加入196をサポートすることができる。
【0041】
このようなプラットフォームを提供することは複雑な試行である。例えばアップル(Apple)によって販売された何百万もの移動デバイスは、世界中の何百もの移動無線ネットワーク上で準備することができ、また、これらのネットワーク(及びコンテンツ配信ネットワーク(CDN)などの配信パートナ)を介して引き渡され、かつ、専用移動アプリケーション101によって消費されるコンテンツ及び通信トラフィック、又はデバイス上で実行する移動ブラウザ104を介して配信されるコンテンツ及び通信トラフィックは、何百、何千ものコンテンツ・プロバイダによって提供することができる。
【0042】
さらに、アプリケーション又はコンテンツあるいはサービスの価格決定、繰返し発生する加入、仮想商品のイン−アプ購入に基づく「フリーミアム」配信、又は同じく配信され
る広告からの収入を使用した、コンテンツに対する助成金支給アクセスを始めとする、コンテンツ又は通信を貨幣化するための多くのモデルが存在している。請求及び課金の進行中におけるコンテンツの動的なパッケージング及び分配には、コンテンツ・プロバイダ192、アプリケーション開発者190、プラットフォーム・プロバイダ188、コンテンツ配信ネットワーク186、広告ネットワーク・プロバイダ184及びネットワーク・オペレータ194間における何百万もの取引構造の確立を必要とすることがある。さらに、分配に対する請求は、配信媒体(例えば3G/4G又はWi−Fiネットワーク)、CDNのタイプ、及びサービスされるコンテンツ(例えばプレミアム・コンテンツ、より高い品質のバージョン、アプリケーションの更新に対する請求、又は広告の包含を伴う請求)に基づいて変化することがあるため、複雑になり得る。
【0043】
いくつかのケースでは、ここで説明するプラットフォームは、動的で、かつ、弁別された「分割課金」を提供するスケーラブル、クラウド・ベース取引プラットフォームであり、使用量を含む、何らかのコンテンツを分配するための分配コストを課金することができ(場合によっては、請求する、と言う)、また、関わっている任意の2者又は2者以上の個別の当事者が希望する何らかの任意の取引構造に基づいて、個別の当事者(例えばコンテンツ分配者、通信支援者、移動又は他のネットワーク・オペレータ、コンテンツ配信ネットワーク、広告主等)に対して課金することができる。
【0044】
一方では、プラットフォーム200は、コンテンツをサービスし、又は通信をサポートするアプリケーション102又はウェブサイト160に結合されてもよく、他方では、プラットフォームは、例えば移動オペレータ・ネットワーク303、コンテンツ配信ネットワーク及び広告主に結合されてもよい。重要なことには、この取引プラットフォームは、それには限定されないが静的デバイス中心手法を含むことができる、アプリケーション毎、フロー毎及びコンテンツ・ベースの粒度を可能にする。
【0045】
図2に示されているように、分割課金プラットフォーム200は、多数の移動デバイス100にサービスすることができ、それらの各々は、移動アプリケーション101の集まりを実行する。移動アプリケーションのうちの少なくともいくつかは、分割課金プラットフォームと通信することができるように設計され得る。
【0046】
いくつかの実施態様では、アプリケーションは、移動デバイス100ベンダー107によって提供されるツール及びフレームワークを使用して構築され、かつ、分割課金プラットフォーム200と通信するためのソフトウェア開発キット(Software Development Kit(SDK))103を含むアプリケーション102を含むことができる。SDK103は、移動デバイス100上で実行するために、コンパイル時間で移動アプリケーション102のソフトウェア・バイナリの中に含まれる。このようなSDKを備えたアプリケーションの例には、例えばApple iOSのために構築され、かつ、Apple AppStoreで分配されるアプリケーション、又はANDROID(登録商標) OSのために構築され、かつ、Google Playストアで分配されるアプリケーションがある。
【0047】
いくつかの実施態様では、アプリケーションは、標準ベース・ウェブ技術を使用して分割課金プラットフォームと通信することができ、かつ、ウェブ・ブラウザ104内で実行することができるように構築され得る。この文脈では、ウェブ・アプリケーションにリンクされたウェブ・オブジェクト105を使用して、分割課金プラットフォーム200と通信することができる。ウェブ・ブラウザ104内で実行するウェブ・アプリケーションを構築するために使用されるウェブ技術の例は、HTML5及びCSSである。ウェブ・オブジェクト105は、ウェブ・アプリケーションが立ち上げられ、抽象ソケットレベル操作をウェブ・アプリケーションに提供すると、ランタイムでリンクされ、かつ、イネーブ
ルされるJAVA(登録商標)Scriptスクリプトであってもよく、このような機能は、ソケットio拡張として実施することができる。
【0048】
いくつかの実施態様では、移動デバイス上で実行するオペレーティング・システム全体は、分割課金プラットフォーム200と通信することができるOS SDK106を含むことができる。このシナリオでは、OS SDK106は、移動OSが移動デバイス100のためにコンパイルされ、かつ、分配に先立って予めパッケージされると含まれるか、あるいはOS SDK106は、ベース移動OSによって提供される機能を強化する個別のアプリケーション又はソフトウェア・ライブラリであってもよい。OSをベースとするこのような処理は、移動デバイス上で実行する複数のアプリケーションをサービスすることができる。
【0049】
いくつかの実施態様では、上で言及した3つのタイプの構造のうちの任意の2つ以上の組合せを使用することができる。さらに、アプリケーションが、使用量、使用量制限、持ち分、及びその最も広義の意味でコンテンツの使用に関連する他の主体に関して、分割課金プラットフォームと通信することができるよう、他の技法によって、任意のハードウェア又はソフトウェア・プラットフォーム、モバイル又はその他の上で実行するアプリケーションを設計し、あるいは構成することが可能である。アプリケーションという用語は、例えば実行可能な任意のプログラム、ソフトウェア、又はコンテンツのソースから配信されるコンテンツに対するアクセスをデバイスのユーザに提供する他のデバイスを包含するべく広義に使用されている。このようなアプリケーションを、場合によっては分割課金可能アプリケーションと呼ぶ。
【0050】
移動デバイス又は前記移動デバイス上で実行する分割課金アウェア・アプリケーションが分割課金プラットフォーム200と通信する方法とは無関係に、分割課金プラットフォームとの対話のために、SDK(又は同様のデバイス)を介して広範囲にわたる様々な機能を提供することができる。機能は、機能が提供されるモードとは無関係に、例えばアプリケーションSDK103、ウェブ・オブジェクト105又はOS SDK106内に提供することができる。(ここでは、SDKという用語は、場合によってはユーザ・デバイス上で実行する分割課金アウェア・アプリケーションに関連する任意のSDK又は同様のサービスを参照するために使用されている。)
図2bに示されているように、他の機能の中で、SDKは、安全な接続121、分割課金プラットフォームを利用した認証123、粒度に応じた課金125、各々のトラフィック・フロー129(例えばインターネットを介して通信するためにクライアント・デバイスによって開始される各々の接続)のスタンピング及び記録127、及びオンライン/オフライン報告131、ならびに任意選択で専用経路133上のアプリケーション・データ・トラフィックのステアリングをサポートすることができる。例えば移動ネットワーク・オペレータは、専用APNゲートウェイ135を介して、保証されたトラフィックを経路指定することを決定することができる。このシナリオでは、SDKは、例えばOS中にゲートウェイ情報を構成し、かつ、これらのゲートウェイを介して、保証されたトラフィックをステアリングすることになる。
図3a及び3bは、SDK103によって実施される操作をより詳細に示したものである。
【0051】
SDKルーチンは、アプリケーションが始動する200と呼び出され、第1の工程201として、時刻及び位置などの情報を含んだタイムスタンプが移動デバイス又は他のデバイス上の局所データベースに記録される。デバイス及びSDKが認証されない場合203、分割課金プラットフォームを使用して認証ルーチンが起動され202、特定のデバイス上の特定のアプリケーションを識別するために、SDKによって生成される固有AppIDを引き渡す。首尾良く認証されるか、あるいはデバイス及びSDKが既に認証済みである場合、SDKルーチンは、アプリケーション及びデバイスのための局所プロファイル(
通常、移動デバイス又は他のユーザ・デバイスに位置している何か、あるいは移動デバイス又は他のユーザ・デバイスで実行又は実施される何かを参照するために局所という語が使用されている)が局所データベースに存在していることをチェックする204。局所プロファイルが存在していない場合、プロファイルが収集される205。
【0052】
プロファイルは、アプリケーションの名称及びバージョンなどの情報、デバイスID、デバイス・モデル、デバイス能力及び位置などの様々なデバイス特化した情報を含む。そのプロファイルは、次に、デバイス及びアプリケーションに特化した固有AppID識別子がスタンプされた分割課金プラットフォームに安全に送られる206。局所プロファイルが一度局所データベースに存在すると、SDKは、移動ネットワークを介してトラフィックを送るために専用APNが必要であるかどうかをチェックする210。専用APNが必要である場合、SDKルーチンは、APNプロファイルが局所データベースに存在していることをチェックする209。APNプロファイルが存在していない場合、SDKルーチンは、分割課金プラットフォームから適切なAPNプロファイルを検索し207、識別子としてAppIDを引き渡す。APNプロファイルが一度局所データベースに存在すると、SDKルーチンは、アプリケーションによって生成されるトラフィックに対してAPN設定を適用する208。すべての初期化手順が一度実行されると、SDKは、アプリケーションによって開始される新しい接続を待機する211。
【0053】
アプリケーションが一度新しい接続を開始すると212、SDKルーチンは、接続情報を局所データベースに記録する213。記録される情報は、データ・セッションを特徴づける4個組、つまり[ソースIP、ソース・ポート、行先IP、行先ポート]を含むことができ、また、記録される情報は、とりわけ、媒体に関する情報(例えばオーディオ・ストリーミング、ビデオ・ストリーミング、ウェブ・トラフィック、バルク・ダウンロード)、接続のタイムスタンプ、セッションのプロトコル(例えばHTTP、RTSP等)、位置座標、及びネットワーク接続性に関する情報(セルラ又はWi−Fi、セルラ接続のタイプ、3G/4G、信号強度等)を含むことができる。次に、専用APNが必要である場合214、SDKルーチンが呼ばれ、適切なAPN IPアドレスを介して、その接続のためのトラフィックをステアリングするためのネットワーク経路指定が構成される216。
【0054】
APNが一度構成されると、SDKのカウンタ・ルーチンが呼び出され215、その特定の接続に対して送信又は受信されたトラフィックの実時間計数が維持される。アプリケーションが接続を閉じると219、トラフィック・カウンタが停止され、その接続に対する局所タイムスタンプが局所データベースに記録される218。次に、その接続記録が固有AppIDと共に分割課金プラットフォームに送られる217。
【0055】
アプリケーションが停止すると220、時刻及び位置を記録しているタイムスタンプ221が分割課金プラットフォームに送られる222。
分割課金プラットフォームに送られる222情報は、実施される広範囲にわたる様々な課金及び分割課金機能を可能にし、かつ、実装される特徴を可能にするのに十分であるように設計される。
【0056】
いくつかの実施態様では、分割課金プラットフォーム200は、とりわけ、関わっている当事者(例えばアプリケーション開発者、コンテンツ・プロバイダ、移動オペレータ、第三者出資者、広告主)間で合意されている、そのトラフィックに対するネットワーク請求を調整する取引構造と、数百万ものデバイス上で実行する分割課金アウェア・アプリケーションからくるトラフィック220とを調整させる責を担っているクラウド・ベース・プラットフォームである。クラウド・ベース・プラットフォームは、例えば、サービスの機能を実施するソフトウェアが、インターネットに接続されている任意のデバイスによる
アクセスが可能な1つのサーバ上、又は1組のサーバ上で実行することを意味している。1つのサーバ又は複数のサーバは、私用データ・センタ内に配置されてもよく、あるいはアマゾン(Amazon)EC2などの仮想化されたハードウェア・プラットフォーム上のサーバ側サービスとして実施されてもよい。
【0057】
いくつかの実施態様では、プラットフォーム200は、複雑な分配システム205、204、202、203を含む。方法は、プラットフォーム内で、移動デバイス100内で実行するSDKの動作をサポートするために、多数のクライアント・エンドポイント205におけるソフトウェアによって露出される。露出される方法は、クライアント認証230、アプリケーション・フロー報告232、及び取引論理リポジトリ204との対話234を含む。
【0058】
これらの方法の実施態様は、アプリケーション層プロトコルとして保証されたHTTPを介したRESTfulアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)であってもよい。
【0059】
RESTful APIエンドポイントと通信するための良好なデータ交換フォーマットは、JSONプロトコルを使用することができる。クライアント認証を提供するための良好な方法は、デバイスと分割課金プラットフォームの間にOAuthプロトコルの実施態様を提供することである。
【0060】
SDKによって提供されるアプリケーション・フロー報告ルーチンにより、特定のフローに関連する記録及びタイムスタンプをJSONプロトコルを使用してカプセル化及びシリアル化し、かつ、APIコールによって分割課金プラットフォームに報告し、コールのパラメータの中でもとりわけ変数としての移動アプリケーションに固有の識別子を引き渡すことができる。
【0061】
取引論理リポジトリ204は、例えば個々のアプリケーション、アプリケーションのグループ又はコンテンツ・タイプの使用に対する使用量請求に関連する取引論理を管理する規則236を記憶する。記憶される規則は、ウェブ・ベース構成ダッシュボード206を使用して、特定の請求分割に合意している取引当事者(例えばコンテンツ・プロバイダ及び広告主などの第三者出資者)によって構成され、かつ、規則を特定のアプリケーション、アプリケーション内の特定のフロー、又はアプリケーションによって使用される特定のコンテンツ・タイプにマップ239する固有請求識別子238を使用して、取引論理リポジトリ204内で指標付けされる。このような規則及び特定のアプリケーションへのそのマッピングの例は、以下の通りである。
【0062】
音声を流し、また、広告を出すことによって貨幣化するPandoraなどの移動アプリケーションの場合、取引規則は、広告を出すことに関連するすべてのデータ使用量は、それぞれの広告主に対して課金されること、毎月10時間の音声ストリーミングは、Pandora自体によって保証されること、また、残りの使用量は移動加入者に対して課金されることを定義することができる。広告を検索するために使用されるPandoraアプリケーション内のアプリケーション・フローの各々は、各々の広告主に対して個別に課金することができるように考慮され、報告され、また、合意した取引規則に基づいて分割課金プラットフォームによって調整させることができる。音声ストリーミング部分に関連するすべてのアプリケーション・フローは、10時間又は総使用量のうちの少ない方がPandoraに対して課金され、また、残りが移動加入者に対して課金されるように考慮され、報告され、また、合意した取引規則に基づいて分割課金プラットフォームによって調整させることができる。
【0063】
請求識別子は、分割課金プラットフォームのオペレータによって構成ダッシュボードを介してセット・アップされ、例えばオンボーディング工程の一部として移動アプリケーションの開発者190に通信され、かつ、分割課金アウェア・アプリケーションによって作成されるAPIコール242に変数として引き渡される。このような請求識別子を使用して取引論理を抽象化し、かつ、個々の識別子から特定のアプリケーションにマッピングを提供することにより、SDKを使用して実施されるソフトウェア・プログラミングから取引論理規則の定義の制御を切り離すことができ、それにより当事者間(例えば上の例ではPandoraと移動加入者の間)の取引合意が変化すると、アプリケーションの更新を必要とすることなく取引論理規則を更新することができる。例えば上の例では、Pandoraは、後に、広告に関連する使用量のコストを吸収しても構わないと決定することができ、その場合、それに応じてPandoraに代わって取引規則が更新される。しかしながら移動Pandoraアプリケーションの開発者は、アプリケーションを変更する必要はなく、あるいはアプリケーションの更新を強く主張する必要はなく、その代わりに既に割り当てられている請求識別子を使用して、アプリケーション・フローが連続的に分割課金プラットフォームに報告される。分割課金プラットフォームでは、新しい請求構造を実施するために、報告されたフローが更新された取引規則にマップされる。
【0064】
SDKによって、粒度に応じた課金、データ・トラフィック・フローのスタンピング及び記録が報告されるので、データ・フローがSDKを介して起動される毎に、位置及び開始時刻が局所的にスタンプ及び記録され、また、フローが起動されている間、トラフィックがバイト毎を基本として局所的に課金されるようになっている。課金されるトラフィックは、アプリケーションが終了すると、停止時刻及び位置がスタンプされた状態で、クライアント・エンドポイント205によって露出される方法を介して、SDKによって調整及び課金サブシステム203に報告される。SDKは、フローが起動されている間、課金されたトラフィック情報を局所的にデバイス上に記憶し、コンパクト・フロー課金記録及びタイムスタンプがJSONプロトコルを使用してデータをシリアル化し、かつ、ΑΡI方法をコールし、本質的にその記録をサブシステム203に送る。
【0065】
調整及び課金サブシステムは、アプリケーション毎、コンテンツ・タイプ毎又はアプリケーションのグループ毎に記録されたトラフィックを統合し、かつ、データと、移動デバイス205が準備される移動オペレータ303の請求ゲートウェイ252によって記録されている使用量250とを調整する。これらの請求ゲートウェイとのインタフェースは、請求API301を使用して、請求ヘルパー302を使用して、もしくはオペレータの課金及び請求システム300との直接統合によって、又は他のデバイスによって、あるいはそれらの任意の2つ以上の組合せによって実施することができる。
【0066】
入ってくるトラフィック・データと、請求ゲートウェイによって記録された総使用量が調整されると、システム203は、取引論理リポジトリ204の中に構成されている取引合意に対応する課金サイクル毎に、合計された使用量及び課金報告260を作成する。これらの使用量及び課金報告は、異なる移動オペレータ・ネットワーク上に準備されている複数のデバイスにわたって同じ請求識別子に対応する使用量を調整することができる。例えば上記の例では、分割課金イネーブルPandoraアプリケーションを実行するすべての移動デバイスのためにPandora(固有請求識別子が割り当てられる)によって出資される使用量の部分は、各々の課金サイクルの終わりに、Pandoraのために作成された使用量及び課金報告に統合することができる。
【0067】
作成された使用量及び課金報告は、コンテンツ・プロバイダ192、広告主184及び第三者出資者264に課金するために第三者課金システム201によって使用される。また、報告は、記録された使用量のうちの移動オペレータが責任を負うべき部分266、及び記録された使用量のうちの1つ又は複数の第三者(エンティティ)264が出資した部
分268を決定するために使用することも可能である。その情報は、加入者使用量報告から対応する使用量をゼロ・レートにする(つまり請求を適用しない)ために使用することができる。
【0068】
図5a,5b,5cは、請求を処理するための、移動オペレータOSS/BSS(Operational Support Systems/Business Support Systems)を使用した3つの異なる統合方法を強調したものである。
【0069】
図5aでは、移動オペレータは、分割課金プラットフォームによってイネーブルされるアプリケーションによって使用されるデータのための専用請求APNを使用している。これらのアプリケーションによって使用されるデータは、デフォルトAPNを使用して正規ネットワーク・ゲートウェイに経路指定される、分割課金プラットフォームによってはイネーブルされないアプリケーションと比較すると、異なるネットワーク・ゲートウェイを介して効果的に経路指定される。分割課金プラットフォームは、加入者に対して課金される使用量の部分、移動オペレータによって出資された使用量の部分、及び1つ又は複数の第三者によって出資された使用量の部分を含んだ調整請求記録を生成する501。移動オペレータのOSS/BSS要素との対話は、請求ヘルパー502、つまり専用ネットワーク・サーバ上、又は移動オペレータのネットワーク内の共有ネットワーク・サーバ上で実行する一片のソフトウェアを使用して実施される。請求ヘルパー502は、加入者情報データベース507及び請求及び課金OSS508へのインタフェースを有している。
【0070】
請求ヘルパー502は、分割課金プラットフォームから記録を受け取ると、最初に加入者情報データベース507の中の加入者情報記録を調べる503。引き続いて任意選択の調整工程が実施され504、分割課金プラットフォームによって記録された総使用量と、これらの特定のセッションのための移動オペレータのネットワーク・ゲートウェイによって記録された、その特定の加入者に対する局所総使用量を調整する。請求ヘルパー502は、次に請求及び課金OSS508と対話し、出資された使用量の部分が存在している場合、それに対するオペレータの課金を請求する。請求ヘルパー502は、次に、請求及び課金OSS508に、加入者に帰し得る使用量と、移動及び他の第三者によって出資された使用量が存在している場合、その合計との差を使用して加入者の割当てを請求するように命令し506、この差は、加入者の割当てを補充する必要があることを示す負であってもよい。
【0071】
図5bでは、移動オペレータは、キャリア課金及び請求OSSとの対話、及びSOAP又はRESTful APIエンドポイントを介した加入者情報データベースとの対話を可能にするAPI GW(ゲートウェイ)514を実施している。分割課金プラットフォームは、加入者に対して課金される使用量の部分、移動オペレータによって出資された使用量の部分、及び1つ又は複数の第三者によって出資された使用量の部分を含んだ調整請求記録501を生成する。分割課金プラットフォームは、API GW514に対するAPIコールを起動することによって加入者情報を調べる510。分割課金プラットフォームは、加入者記録を受け取ると、次に、その内部使用量記録と、移動オペレータのネットワーク・ゲートウェイによって記録された使用量とを調整するために、API GW514に対するAPIコールを起動する。首尾良く記録が調整されると、分割課金プラットフォームは、出資された使用量の部分が存在している場合、それを使用してオペレータの課金を請求する512ためにAPI GW514に対するAPIコールを起動する。分割課金プラットフォームは、次に、加入者に帰し得る使用量と、移動及び他の第三者によって出資された使用量が存在している場合、その合計との差を使用して加入者の割当てを請求する513ためにAPI GW514に対するAPIコールを起動し、この差は、加入者の割当ての補充を示す負であってもよい。
【0072】
分析論(アナリティクス)収集エンジン202は、
図2cでさらに説明されるように、各々の分割課金アウェア・アプリケーションでSDKによって記録される、使用量情報270、コンテンツ情報272、セッション情報(起点、行先、長さ)274、デバイス情報276、位置情報278及びローミング状態280などの粒度情報をフロー毎を基本として追跡する。分析論収集エンジン202は、同じユーザのために、記録された情報をデバイス及び移動(又は他の)ネットワーク全体にわたって相関させることができ、また、統合された分析論を、安全なウェブ・ダッシュボード206又は認証されたRESTful APIエンドポイント284を介して、関わっているすべての当事者に報告することができる。
【0073】
図4は、多重当事者分割課金アウェア・アプリケーション例のシーケンス・フローを示したものである。インターネットから離れた移動無線アプリケーション・ストリーミング無線コンテンツのこの例では、関わっている当事者間で交渉され、分割課金プラットフォームの取引論理リポジトリ403に記憶されている取引構造401は、以下の通りである。アプリケーション開発者は、毎月10時間の使用量を出資者と合意し、また、ネットワーク・オペレータは、総トラフィックの10%を出資者と合意し、残りが存在していれば、加入者のデータ・プランに向かって計数される。分割課金プラットフォームは、すべての移動無線アプリケーション・インスタンスに対して記録されたすべてのネットワーク使用量を合計し402、かつ、各々の課金サイクルの終わりに大域課金報告を作成する411。その大域報告は、オペレータの記録によって記録された使用量と調整され409、また、取引構造401が大域報告に対して適用され411、移動オペレータのネットワークを介して運ばれなかったすべてのデータは、記録から除去される(例えばWi−Fiネットワークを介して運ばれたデータなど)。調整した記録410は、次に、その分担分、つまりこの例では、移動加入者の記録の各々に対して、記録された総使用量の最少又は10時間をアプリケーション開発者に請求する408請求機能404に転送される。請求機能404は、次に、記録毎にそのデータベースの中の関連する加入者の情報を調べ406、かつ、アプリケーション開発者及び移動オペレータによって出資された使用量の部分、つまりこの例では総使用量の10パーセント+10時間をゼロ・レートにする405。ゼロ・レートにするということは、使用量記録が加入者の課金から除去され、それらのデータ割当てに向かって計数されないことを意味している。請求機能404は、次に、その移動オペレータに対して、移動オペレータによって出資された使用量の部分、つまりこの例では総使用量の10パーセント−アプリケーション開発者によって出資された10時間を局所記録に記録する407。
【0074】
プラットフォームは、広範囲にわたる様々な新しいサービス・モデルを可能にする。
図6a、6b及び6cに示されているように、いくつかの実施態様では、イン−アプリケーション・データ配信サービスは動的に起動することができる。スマートフォン及びタブレットなどの多くの移動デバイス600は、セルラ・ネットワーク604(3G又は4Gネットワークなど)に接続するための無線602と、Wi−Fiネットワーク608に接続するための無線606との両方を含む。多くの国では、デバイスは、そのデバイスに結合されたデータ・プランと共に、ネットワーク・オペレータ610によって販売されるか、あるいはデバイスは個別に取得され、また、デバイスに結合されたデータ・プランを個別に取得する必要がある。デバイスは、そのネットワーク上に準備され、かつ、アクティブ・データ・プランに結合されない限り、セルラ・ネットワークに接続することはできない。
【0075】
また、Wi−Fiネットワークの場合、多くの空港におけるBoingoサービス、航空機におけるGogoサービス、ヨーロッパ中のFONネットワーク、及びホテルで利用することができる多くのWi−Fiネットワークなどに接続するための加入614を必要とする、ある等級の商用提供物が同じく存在している。セルラ機能を備えたいくつかのデ
バイスが事前に準備され、デバイスに結合され、かつ、デバイスの全使用量に対して値段が付けられる月別プランなどのより柔軟なデータ・プランを使用して任意の時間に起動することができる。多くの加入者は、複数のデータ・プラン、とりわけ加入者の一次デバイスに対して二次と見なされるデバイスに対する支払いを望まない。しかしながら加入者は、しばしば、購入時に潜在的なオプションを得る余分のコストに値する、セルラ・ネットワークへの接続の潜在的な将来のオプションを有することを考慮する。実際、アップル(Apple)によって販売されているほとんどのiPad(登録商標)は、セルラ・ネットワーク機能を有しているが、それらは決して起動されない。
【0076】
ここで説明する取引分割課金プラットフォームのいくつかの実施態様では、通信サービスは、デバイスが購入されると、それが使用するすべてのアプリケーションを使用するべくそのデバイスを起動するための進行中のデータ・プランに加入する必要なく、動的に起動することができ、また、デバイス上で実行する特定のアプリケーション又はアプリケーションのグループ(又はサービスあるいはコンテンツ)に対してのみ起動することができる。
【0077】
例えば、通信サービスに対する進行中の加入が存在しない、接続されていないデバイス上であっても、ユーザは、分割課金アウェア・アプリケーションなどのアプリケーション620を立ち上げることができ、また、そのアプリケーションが完全に動作可能な状態でインターネット622に自動的に接続することができる。また、アプリケーションは、立ち上げられると、接続性をタイム・ベース628(例えば2時間にわたってアプリケーションを接続することができる)にしなければならない場合であれ、セッション・ベース630(例えば映画ストリーミングが実施されるまでのみアプリケーションを接続することができる)にしなければならない場合であれ、あるいはコンテンツ・ベース632(特定のコンテンツのみを検索するためにアプリケーションが接続される)にしなければならない場合であれ、Wi−Fiネットワーク626に対するセルラ・ネットワークへの接続などの接続のための一連のオプション624の文脈で提示されてもよい(カバレージ差の意味を含む)。
【0078】
接続性オプションに関連する提示構造及び取引論理モデルは、その種類の高水準の接続性を可能にするために、アプリケーション開発者に提供されるSDKの中にパッケージされる。通信サービス(場合によっては通信サービスという語句と交換可能に接続性及び使用量という語が使用される)が支払われる方法、及び誰によって通信サービスが支払われるかに対して、広範囲にわたる様々な組合せを構成することができる。接続性は、アプリケーション・プロバイダ640、ユーザ642、デバイスのプロバイダ644、アプリケーションに関連する使用量を出資することを希望し得る第三者646によって、又はその広告がコンテンツと共に運ばれる広告主によって、あるいはそれらの2つ以上の任意の組合せによって支払われ得る。
【0079】
取引プラットフォームは、通信サービスの準備、及びコンテンツ又はアプリケーションの準備に関わっているすべての当事者によって定義される接続性制限及び課金構造に基づいて自動的に、かつ、明白に、候補ネットワーク(例えば商用セルラ又はWi−Fiネットワーク)上の接続性をイネーブルする。
【0080】
図6aは、イン−アプ起動を可能にするためにSDKによって実施される操作のシーケンス・フローを示したものである。アプリケーションが始動すると501、SDKルーチンは、デバイスが接続性を有していることをチェックする502。デバイスが接続されている場合、既存の接続性サービスが使用され503、アプリケーションは、それを使用してデータを送り、かつ、受け取る。デバイスが接続されていない場合、SDKルーチンは、デバイスの組込み接続性オプション(例えばWi−Fi、3G、4G無線)を使用して
到達することができる利用可能なネットワークを走査する510。接続性オプションが存在していない場合、デバイスはオフラインを維持する504。接続性オプションが存在している場合、SDKルーチンは、分割課金プラットフォーム・バックエンドに問い合わせ511、出資されたサービス・オファーが利用可能であるかどうかをチェックするために、アプリケーション及び接続性オプションの固有AppIDを引き渡す。出資されたサービス・オファーが存在し505、かつ、それが卸売り帯域幅オファーではない場合、そのオファーはユーザに提供される512。ユーザがそのオファーを辞退すると、アプリケーションはオフラインを維持する504。ユーザが出資されたオファーの条件に合意すると(しばしばアクションの完了に付随される)、SDKルーチンは、アプリケーション・トラフィックをステアリングするために適切なAPNを構成する513。オファーが卸売り帯域幅オファーであり507、つまりユーザがデータ使用量を請求される場合、接続性オファーはユーザに提供される508。ユーザがそのオファーの条件に合意しない場合、アプリケーションはオフラインを維持する504。ユーザがそのオファーの条項に合意し509、かつ、ユーザが帯域幅のプロバイダと既存の課金関係を有している場合526、SDKルーチンは、アプリケーション・トラフィックをステアリングするために適切なAPNを構成する513。先行する課金関係が未だ存在していない場合、一連の支払いオプションがユーザに提供される527。支払いオプションが検証されると、SDKルーチンは、アプリケーション・トラフィックをステアリングするために適切なAPNを構成する513。
【0081】
APNが一度構成されると、SDKルーチンは、タイムスタンプ及び接続情報を記録し、かつ、そのデータをSDKに対して局所であるデータベースに記憶する工程514を開始する。SDKは、次に、カウンタを始動する段階に入り、セッションをモニタする515。出資のオファーは、セッションが保証される条件を正確に表しており、セッションは、既に言及したように、タイム・ベース(例えばユーザは、30分の間、アプリケーションの使用が許容され、その後に接続が終了する)であっても、コンテンツ・ベース(例えば映画又は歌などの媒体オブジェクトが検索されるまで接続が起動される)であっても、あるいはセッション・ベース(例えばセッションが終了するまで接続がアクティブであり、セッションは、例えば映画ストリーミング又はマッピング情報の検索のうちのいずれかであってもよい)であってもよい。セッションが終了すると516、SDKルーチンは、すべてのカウンタ及びタイムスタンプ局所セッション記録を停止し517、次に、それらが処理のために分割課金プラットフォームのバックエンドに安全に送られる518。
【0082】
図6bは、イン−アプ起動を可能にするために分割課金プラットフォームのバックエンドによって実施される操作のシーケンス・フローを示したものである。移動アプリケーション内のSDKから起動要求を受け取ると519、分割課金プラットフォームは、その局所データベース中のサービス出資のオファーの探索を実施し、検索されたAppIDに基づいて逆調査を実施する。サービス出資のオファーが存在している場合521、そのサービス・オファーは、処理のために移動アプリケーションに送られる522。オファーが存在していない場合、分割課金プラットフォームは、帯域幅プロバイダとの適切な合意を探し523、1つ又は複数の適切な合意が見出されると、移動アプリケーションに接続性オプションが送られる524。適切な合意が見出されない場合、分割課金プラットフォームは、移動アプリケーションに接続性辞退の回答を発行する525。
【0083】
固有AppIDのタグが振られた移動アプリケーションから接続記録を受け取ると526、分割課金プラットフォームは、その接続記録に対して、サービス出資のオファーが進行中(アクティブ)であることを確証する527。サービス・オファーがアクティブでない場合、分割課金プラットフォームは、ユーザがネットワークのオペレータと、使用量が計数された既存の課金口座を有していることを確証する531。課金口座が存在している場合、分割課金プラットフォームは、加入者情報を調べ、かつ、オペレータの請求及び課
金OSSに使用量を記録する533。ユーザがオペレータとの既存の課金口座を有しておらず、使用量に対して直接支払うように選定されると、その使用量は、分割課金プラットフォームのオペレータであってもよいイネーブラー口座に請求される。サービス出資のオーバがアクティブである場合527、分割課金プラットフォームは、記録とサービス出資のオファーとを調整し528、すなわち、どの当事者が使用量のうちのどの部分を出資するかを決定する。分割課金プラットフォームは、次に、その移動ゲートウェイによってなされた計測毎に、その局所使用量記録と移動オペレータの記録とを調整する529。次に、移動オペレータの課金システムのイネーブラー口座にデータ使用量が割り当てられ533、また、オファーを出資している第三者が分割課金プラットフォームによって請求される530。
【0084】
ここで説明する分割課金取引プラットフォームのいくつかの実施態様では、地理の外側で使用されるアプリケーションのローミングトラフィックは、第三者によって出資され得る。加入者がそのサービス・オペレータのカバレージ・ゾーンの外側をローミングし、かつ、一次オペレータが取引合意を有しているパートナ・オペレータによって連続する接続性が提供される以下のシナリオを考察する。ローミングは、ユーザが同じ国内をローミングしている場合、一般的には継目がなく、かつ、無料であるが、ローミングが外国である場合、それは非常に高価なアド−オン・サービスである。ほとんどの旅行者は、ローミング使用量を厳密に最少に制限することを知っている。近代の移動デバイス上では、デバイス全体が接続されるため、ローミング接続性を単一のアプリケーション又は1組のアプリケーションに制限することはできず、したがってインターネットに常時接続する同期化及びソーシャル・アプリケーションを含むすべてのバックグラウンド・サービスは、リフレッシュされ、かつ、ローミング請求される。ほとんどのユーザは、これに対する制御をほとんど又はまったく有しておらず、したがってローミングするデータをすべてターン・オフする傾向がある。分割課金取引プラットフォームは、外国のネットワーク上の接続性を、アプリケーション毎を基本として自動的に、かつ、明白にイネーブルし、それにより任意の他の使用量を制限する。さらに、分割課金取引プラットフォームは、外国のネットワークに接続されると、コンテンツ・プロバイダ、広告主及びアプリケーション開発者による、アプリケーションの使用に関連する使用量の出資を可能にする。
【0085】
図8は、分割課金プラットフォームが第三者によるローミングデータ使用量の支援を可能にする方法を示したものである。移動アプリケーション801を実行する移動デバイス803が、外国のネットワーク805上で動作している分割課金プラットフォームSDK802によってイネーブルされると、SDK802は、最初に、利用可能な支援オファーについて分割課金プラットフォーム816に問い合わせる808。その取引合意データベースにこのようなオファーが存在しない場合、アプリケーションはオフラインを維持する。支援オファーが存在する場合、分割課金プラットフォーム816は、外国のネットワーク805の請求機能に、アプリケーション801に関連するデータ接続の使用量を分割課金プラットフォームのオペレータの口座に請求することになることを知らせる807。SDK802は、外国のネットワーク805を介して送られ、かつ、受け取られるコンテンツ804であるそのデータ・セッションに関連する使用量をモニタし、かつ、記録し、それは、次に分割課金プラットフォーム816に送信され809、分割課金プラットフォーム816は、次に、ローミングデータ・セッションを出資している実体に応じて、第三者の出資者810又はコンテンツ・プロバイダ812に請求する811。コンテンツ・プロバイダ812は、外国のネットワーク805上でこうむるローミング使用量を少なくするために、専用コンテンツ815を定義することができる。
【0086】
いくつかの実施態様では、コンテンツに対する支払い及び分配請求を束ねることができる。例えばユーザが音楽、コンテンツ又はビデオ・サービスを購入すると、そのユーザは、そのユーザのサービスの使用に関連するそのユーザのトラフィック使用量と、サービス
が使用されているそのユーザの移動デバイスのためにそのユーザが加入したデータ・サービス・プランとを調整する負担(また、あり得る追加分配コスト)を負う。ここで説明するサービス・プラットフォームによれば、分配コストがサービスの価格の中に組み込まれ、また、サービスの使用に関連するデータ使用量がゼロ・レートにされ、例えばそのユーザのデータ・プラン毎にユーザに割り当てられた総使用量に対して計数されないよう、使用量及び関連する分配コストとサービス(例えばコンテンツ)とを、スケール化が可能な方法で継目なく束ねることができる。取引分割課金プラットフォームにより、ネットワーク・オペレータは、データ・プランのすべての販売をバイパスし、かつ、それとコンテンツ・サービス加入とを束ねることによってネットワークの使用を貨幣化することができる。
【0087】
図9は、アプリケーション及びデータ・サービスの束ねを可能にするための分割課金プラットフォームの論理フローを示したものである。移動デバイス906上では、すべてのデータ・トラフィックは、PDN(公衆データ・ネットワーク)コンテキスト初期化の間に移動オペレータによって構成される通り、デフォルトAPNを介して経路指定される。デフォルトAPN903を介して経路指定されたすべてのデータ・トラフィックは、加入者の口座に請求される。個別のAPN904は、分割課金プラットフォーム912によってイネーブルされたアプリケーションのデータ使用量を請求するために、PDNコンテキスト初期化の間に定義される。デフォルトにより、専用APN904を介してPGW908に経路指定されたすべてのデータ・トラフィックが否定され、PGWに規則が存在しないことは、データ・セッション及び請求口座へのそのセッションに関連するデータ使用量の請求を明白に許容している。
【0088】
分割課金によってイネーブルされるアプリケーション901が、コンテンツ・サーバ915へのデータ接続の確立を希望すると、PGW908は、そのデータ接続を許容し、かつ、適切な請求規則をそのデータ使用量に対して適用するためにフィルタを提供しなければならない。SDK902は、アプリケーション901が到達を試行しているコンテンツ・サーバ915のドメイン名を検索する。次に、SDK902は、デフォルトAPN903を使用して行先ホスト名をDNSサーバ916に送ることによってドメイン名分解を実施する。DNSサーバ916は、コンテンツ・サーバ915のための信頼できるIPを含んだ記録を使用して、SDK902へのDNS回答で応答する。インターネット上のほとんどのコンテンツは、CDN914などのCDN(コンテンツ配信ネットワーク)を介して提供されるため、信頼できるIPは、任意選択で、コンテンツ・サーバ915の代わりにコンテンツを提供しているCDN914のIP913であってもよい。
【0089】
SDK902は、行先IPを受け取ると、ソースIP(移動デバイスのIPアドレス)、行先IP、及び移動デバイス906上で実行するオペレーティング・システムから得られるデバイスのMSISDNを含んだ分割課金プラットフォーム912に対するセッション初期化要求を開始する。分割課金プラットフォーム912によって露出されるIPアドレス又はIPアドレスの範囲907は、PGW908上にホワイトリストされ、つまりPGW908は、これらのIPアドレス907に向かうすべてのトラフィックが分割課金プラットフォーム912のオペレータに請求されることを知る。分割課金プラットフォーム911は、問合せを受け取ると、ソースIP、行先IP及びMSISDNを含んだAPI
GW911へのコールを開始し、かつ、そのデータ・セッションに対する請求記録を作成するように請求ゲートウェイ910に要求し、この請求記録は、次にPGW908に送信される。PGWによって一度フィルタが適用されると、分割課金プラットフォーム912は、検証回答をSDK902に送ることによって初期化を検証し、検証されると、アプリケーション901は、任意選択でCDN914を介してコンテンツ・サーバ915とデータ・セッション905を開始する。
【0090】
いくつかの実施態様では、プラットフォームにより、企業は、移動デバイスを大量に購入しそれらを従業員に貸与するのではなく、自己のデバイスの持込み(BYOD)を基本として従業員と操作することができる。大量に購入し貸与するモデルは、デバイス及びデータ・プランの卸売り価格決定、デバイス上でアクセスされる企業資産に対する厳密な制御、企業IT部門からのより高い機密保護及び制御、ならびにアプリケーションと企業システムの間の固有互換性の利点を提供した。従業員は、企業が供給するデバイスよりも強力な能力を有する個人のデバイスを取得したため、従業員の中には個人のデバイスと、自己の職業上のデバイスの両方を持ち運んでいる者もいる。
【0091】
BYOD政策によれば、従業員は、従業員が選択するデバイスを使用することができる。個人のデバイスは、機密保護、互換性及び企業の外部から従業員の個人デバイスによってアクセスされる企業資産に対する制御、ならびに企業商標アプリケーションの支給を担保するために、(ブイエムウェア(VMware)又はエンタープロイド(Enterproid)などの会社からの)専用ソフトウェアによって拡張される。
【0092】
しかしながら既存のBYOD政策は、複雑な課金問題をもたらしている。企業は、容量を大量に購入しネットワーク・プロバイダによって提供されるより低いレートから利益を得ることはできず、すべての使用量は、従業員のセルラ課金に混同される。また、個人的な使用のために使用されるアプリケーションによって消費される帯域幅を、企業による使用のための他のアプリケーションによって消費される帯域幅から分離することは困難である。
【0093】
ここで説明されている取引分割課金プラットフォームによれば、アプリケーション・レベル、さらにはトラフィック・フロー・レベルで粒度に応じた課金をすることができ、また、従業員のセルラ課金から業務使用量を除去し(ゼロ・レートにし)、かつ、業務関連アクティビティのためにその従業員がこうむる使用量に対して、統合された課金を企業に提供するために、バックエンド中で調整することができる。
【0094】
いくつかの実施態様では、プラットフォームは、有効な広告ベース帯域幅助成金を可能にする。任意の媒体形態に対して、第三者広告は、広範囲に使用されている、コンテンツを生成し、あるいは分配するためのコスト又はコストの一部を出資し、あるいは助成金を与えるための良好な構造である。例えば多くの移動アプリケーション又はインターネット・サービスへの加入は、それらのユーザに広告をサービスする代償として低減された価格、さらには無料で提供される。アマゾン(Amazon)キンドルなどの移動デバイスは、広告を表示する代償として減価で販売される。いくつかの媒体コンテンツ(例えば音楽、ビデオ、TVショー)又は仮想商品は、広告を見ようとするユーザによってロックを解除され得る。しかしながら加入者には、インターネット・サービス及びオンライン媒体によって使用される帯域幅だけでなく、オンライン広告をサービスするために使用される帯域幅を取得する責任がある。
【0095】
ここで説明されている取引分割課金プラットフォームは、アプリケーション毎を基本として宣伝することにより、アプリケーション又はインターネット・サービスによるデータ使用量に動的に助成金を与えることができる、新しい広告ベース経済モデルを可能にする。取引分割課金プラットフォームは、特定のコンテンツを配信するコスト又は特定のインターネット・サービスに接続するコストを第三者広告主に出資させるために、アプリケーション開発者又はコンテンツ・プロバイダによるその広告モデルの拡張を可能にする。
【0096】
例えば移動TVショー・アプリケーションは、特定のTVショーをセルラ・ネットワークを介して加入者に流すことによってこうむるデータ使用量を第三者広告主に出資させることができる。他の例は、ストリーミング・ポッドキャスト・アプリケーションであり、
広告主は、特定のショーのストリーミングに関連する帯域幅を保証することができる。
【0097】
広告主は、既に供給側で帯域幅を出資している。このシステムによれば、広告主は、コンテンツ・タイプ及び要求側のダイナミック・クラウド・ベース規則に基づいてサービスを出資することができる。さらに、システムは、加入者に、部分的に出資され、あるいは完全に出資されたデータ使用量に対して加入者がもっと広告を見ることを希望するかどうかを決定する柔軟性を与える。さらに、プラットフォームはオペレータの加入者情報データベースに接続されているため、加入者の現在の使用量レベルと加入者の月別のデータ割当てを比較することができる。その割当ての限界に向かいつつある加入者には、そのデータ持ち分に到達することを回避するために、もっと多くの広告出資済みサービスを提供することができる。また、プラットフォームは、リッチ・メディア広告を配信するコストを出資するために、広告を介した貨幣化をコンテンツ・プロバイダに許容することも可能である。つまり、広告の配信に関連する帯域幅使用量は、コンテンツ・プロバイダ又は広告主に課金され、媒体を配信するために使用される帯域幅のみが加入者の使用量に向かって計数される。
【0098】
広告をベースとする帯域幅助成金のインスタンス化は、完了するとユーザがかせぐデータ帯域幅に対する広告及びマーケッティング・オファーをユーザに提供するスタンドアロン・アプリケーションを含むことができる。他のインスタンス化は、奨励をベースとするマーケッタのための償還プラットフォーム、及び契約オファーを介してかせいだ貨幣の代償として、それらのユーザによる帯域幅信用の償還を可能にすることができる契約及び保有の駆動を調査している銘柄を提供することであろう。帯域幅信用を償還する代替は、とりわけ帯域幅割当てが課金サイクルの終わりに未だ到達していない場合に、加入者の課金を貸方に記入することであろう。奨励をベースとするプラットフォームの例には、消費者による、データ帯域幅として移動デバイス上で償還することができるポイントの取得を許容するアメリカン・エキスプレス、又はマーケッティング・オファーが完了するか、あるいはプラットフォーム上又はプラットフォームの一番上に構築されているアプリケーションの中でマイルストーンを達成するとユーザがフェースブック(登録商標)信用を取得することができるフェースブック(登録商標)がある。他の奨励をベースとするプラットフォーム駆動契約には、とりわけSessionM、Fiksu及びTrialPayがある。
【0099】
図11は、マーケッティング・オファーを完了する代償又は広告を見る代償としてデータ帯域幅をかせぐことができるスタンドアロン・アプリケーションの例を示したものである。
【0100】
アプリケーション602は、電子メール・アドレス及びパスワードを認証欄601に入力することによってユーザがアプリケーションにログ・インする認証画面を含む。また、アプリケーション602は、移動オペレータのネットワーク上に準備されているその移動番号を使用して移動デバイスを登録することができるデバイス登録画面603を同じく含む。アプリケーション602は、アバター607、及び使用量が何らかの閾値を超えると通知をトリガするデータ限度通知608のセット・アップを始めとする、デバイスに関する詳細をユーザが構成することができるデバイス情報画面617を含む。アプリケーション602は、使用量履歴611のヒストグラム、課金サイクル終了日614のインディケータ、及び帯域幅信用612を移動デバイスに関連するデータ・サービスに適用するためのセレクタ・ウィジェットを示す、選択されたデバイスのためのデータ使用量要約をユーザに提供するデータ使用量要約画面613を含む。
【0101】
ここで説明されている技法は、ディジタル電子回路機構の中、又はコンピュータ・ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアの中、あるいはそれらの組合せの中で実施する
ことができる。技法は、データ処理装置、例えばプログラマブル・プロセッサ、コンピュータ、ハンドヘルド・デバイス又は複数のコンピュータによって実行し、あるいはこれらの動作を制御するためのコンピュータ・プログラム製品、つまり情報担体の中、例えば機械可読記憶装置の中又は伝搬信号の中に有形で具体化されたコンピュータ・プログラムとして実施することができる。コンピュータ・プログラムは、コンパイル済み言語、すなわち翻訳済み言語を含む任意の形態のプログラミング言語で書かれてもよく、また、任意の形態、例えばスタンドアロン・プログラムとして、又はコンピュータ環境での使用に適したモジュール、コンポーネント、サブルーチンあるいは他のユニットとして展開されてもよい。コンピュータ・プログラムは、1つのコンピュータ又はデバイス上で、又は1つのサイトにおける複数のコンピュータ又はデバイス上で、あるいは複数のサイトにわたって分散され、かつ、通信ネットワークによって相互接続された複数のコンピュータ又はデバイス上で実行するべく展開されてもよい。
【0102】
ここで説明されている技法の方法工程は、コンピュータ・プログラムを実行して、入力データ上で動作し、かつ、出力を生成することによって機能を実施する1つ又は複数のプログラマブル・プロセッサによって実施することができる。また、方法工程は、専用論理回路機構、例えばFPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)によって実施することも可能であり、また、本発明の装置は、このような専用論理回路機構として実施することができる。モジュールは、その機能を実施するコンピュータ・プログラム及び/又はプロセッサ/専用回路機構の一部を意味することができる。
【0103】
コンピュータ・プログラムを実行するのに適したプロセッサには、一例として、汎用及び専用の両方のマイクロプロセッサ、及び任意の種類のディジタル・コンピュータのうちの任意の1つ又は複数のプロセッサがある。一般に、プロセッサは、リード・オンリ・メモリ又はランダム・アクセス・メモリあるいは両方から命令及びデータを受け取ることになる。コンピュータの要素は、命令を実行するためのプロセッサ、及び命令及びデータを記憶するための1つ又は複数の記憶装置を含むことができる。一般に、コンピュータ(コンピュータという用語が使用される場合、例えば移動デバイスを同じく意味している)は、データを受け取り、又はデータを転送し、あるいは両方のために、データを記憶するための1つ又は複数の大容量記憶装置、例えば磁気ディスク、光磁気ディスク又は光ディスクを同じく含むか、あるいはこれらに動作可能に結合され得る。コンピュータ・プログラム命令及びデータを具体化するのに適した情報担体は、一例として半導体記憶装置、例えばEPROM、EEPROM及びフラッシュ記憶装置、磁気ディスク、例えば内部ハード・ディスク又は取外し可能ディスク、光磁気ディスク、ならびにCD−ROMディスク及びDVD−ROMディスクを始めとするあらゆる形態の不揮発性メモリを含む。プロセッサ及びメモリは、専用論理回路機構によって補うことができ、あるいは専用論理回路機構に組み込まれることが可能である。
【0104】
ユーザとの対話を提供するために、ここで説明されている技法は、表示デバイス、例えばユーザに情報を表示するためのCRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ、及び、それによりユーザがコンピュータに入力を提供することができるキーボード及び位置決めデバイス(例えばこのような位置決めデバイス上のボタンをクリックすることによって例えばユーザ・インタフェース要素と対話する)、例えばマウス又はトラックボールを有するコンピュータ上で行うすることができる。他の種類のデバイスを使用してユーザとの対話を提供することも可能であり、例えばユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の知覚フィードバック、例えば視覚フィードバック、聴覚フィードバック又は触覚フィードバックであってもよく、また、ユーザからの入力は、音響、音声又は触覚入力を始めとする任意の形態で受け取ることができる。
【0105】
ここで説明されている技法は、例えばデータ・サーバとしてのバックエンド構成要素、及び/又はミドルウェア構成要素、例えばアプリケーション・サーバ、及び/又はフロントエンド構成要素、例えばユーザが本発明の実施態様と対話することができるグラフィカル・ユーザ・インタフェース及び/又はウェブ・ブラウザを有するクライアント・コンピュータ、又はこのようなバックエンド構成要素、ミドルウェア構成要素及びフロントエンド構成要素の任意の組合せを含んだ分散計算システムの中で実施することができる。システムの構成要素は、任意の形態のディジタル・データ通信又はディジタル・データ通信媒介物、例えば通信ネットワークによって相互接続することができる。通信ネットワークの例には、ローカル・エリア・ネットワーク(「LAN」)及び広域ネットワーク(「WAN」)、例えばインターネット、セルラ及び移動ネットワーク、Wi−Fi等、があり、また、有線及び無線の両方のネットワークを含む。
【0106】
コンピューティング・システムは、クライアント及びサーバを含むことができる。クライアント及びサーバは、一般に、互いに遠隔に位置しており、通常、通信ネットワークを介して対話する。クライアントとサーバの関係は、各々のコンピュータ上で実行するコンピュータ・プログラムによって生じ、互いにクライアント−サーバ関係を有している。
【0107】
他の実施態様も同じく以下の特許請求の範囲内にある。
項目1によると、アプリケーション、サービス又はコンテンツの各々に帰し得る通信サービスの使用量に関する情報を、ユーザ・デバイス上で使用されている前記アプリケーション、サービス又はコンテンツから、サーバで受信する工程と、
前記サービスに対する請求額を1つ又は複数の適用可能取引規則に従って1つ又は複数の支払い当事者に割り当てることに際して、帰し得る通信サービスの量に関する前記情報を使用する工程と
からなる、コンピュータ上で行うための方法を要旨とする。
【0108】
項目2によると、項目1において、前記使用量情報が、少なくともアプリケーション毎、サービス毎又はコンテンツの項目毎と同程度にきめ細かに表し得る粒度で表されることを要旨とする。
【0109】
項目3によると、項目1において、前記デバイスが移動デバイスからなる。
項目4によると、項目1において、前記デバイスが非移動デバイスからなる。
項目5によると、項目1において、前記支払い当事者が、通信サービス・プロバイダ、広告主、エンド・ユーザ、ネットワーク・オペレータ、コンテンツ配信ネットワーク・オペレータ、コンテンツ・プロバイダ、アプリケーション・プロバイダ又はサービス・プロバイダのうちの少なくとも1つを含む。
【0110】
項目6によると、項目1において、前記請求額が少なくとも2つの異なる支払い当事者の間で配分される。
項目7によると、項目1において、通信サービスの使用量に関する前記情報が、使用の期間、使用のインスタンス又は使用の帯域幅のうちの少なくとも1つに関する情報を含む。
【0111】
項目8によると、項目1において、前記取引規則が、前記支払い当事者のうちの少なくとも1つの支払い当事者が合意した規則からなる。
項目9によると、項目1において、前記取引規則が、通信サービスに対する請求額と、アプリケーション、サービス又はコンテンツに対する請求額とを束ねることを含む。
【0112】
項目10によると、項目1において、前記取引規則が、前記使用量情報が受け取られる際に介する前記ユーザ・デバイス上で実行する処理を変更することなく動的に変更され得
る。
【0113】
項目11によると、項目1において、前記使用量情報が、使用量、使用量制限又は持ち分のうちの少なくとも1つに関する情報を含む。
項目12によると、ユーザ・デバイスで、前記デバイス上でのアプリケーション、サービス又はコンテンツの使用に帰し得る通信サービスの使用量を追跡する工程と、
前記サービスに対する請求額を1つ又は複数の適用可能取引規則に従って1つ又は複数の支払い当事者に割り当てることに際して使用するために、通信サービスの前記追跡された量をサーバに送る工程と
からなる、コンピュータ上で行うための方法を要旨とする。
【0114】
項目13によると、項目12において、前記追跡される使用量が、少なくともアプリケーション毎、サービス毎又はコンテンツの項目毎と同程度にきめ細かに表し得る粒度で表される。
【0115】
項目14によると、項目12において、前記デバイスが移動デバイスからなる。
項目15によると、項目12において、前記デバイスが非移動デバイスからなる。
項目16によると、項目12において、前記支払い当事者が、通信サービス・プロバイダ、広告主、エンド・ユーザ、ネットワーク・オペレータ、コンテンツ配信ネットワーク・オペレータ、コンテンツ・プロバイダ、アプリケーション・プロバイダ又はサービス・プロバイダのうちの少なくとも1つを含む。
【0116】
項目17によると、項目12において、前記請求額が少なくとも2つの異なる支払い当事者の間で配分される。
項目18によると、項目12において、通信サービスの前記追跡される使用量が、使用の期間、使用のインスタンス又は使用の帯域幅のうちの少なくとも1つに関する情報を含む。
【0117】
項目19によると、項目12において、前記取引規則が、前記支払い当事者のうちの少なくとも1つの支払い当事者が合意した規則からなる。
項目20によると、項目12において、前記取引規則が、通信サービスに対する請求額と、アプリケーション、サービス又はコンテンツに対する請求額とを束ねることを含む。
【0118】
項目21によると、項目12において、前記取引規則が、前記使用量情報が受け取られる際に介する前記ユーザ・デバイス上で実行する処理を変更することなく動的に変更され得る。
【0119】
項目22によると、項目12において、前記追跡される使用量が、使用量、使用量制限又は持ち分のうちの少なくとも1つに関する情報を含む。
項目23によると、項目12において、前記使用量が、前記アプリケーション、サービス又はコンテンツのソフトウェア・バイナリに含まれている処理、ウェブ・ブラウザ内で実行される処理、又はオペレーティング・システムの一部として実行する処理のうちの少なくとも1つによって追跡される。
【0120】
項目24によると、項目12において、使用量の追跡が、安全な接続、認証、粒度に応じた課金、通信サービスを使用するために前記デバイスによって開始される各々の接続のスタンピング及び記録、オフライン報告、又は通信トラフィックのステアリングの機能のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0121】
項目25によると、ユーザ・デバイス上で実行する処理であって、前記デバイス上での
アプリケーション、サービス又はコンテンツの使用に帰し得る通信サービスの使用量を追跡する処理と、
サーバ上で実行する、前記通信サービスに対する請求額を1つ又は複数の適用可能取引規則に基づいて支払い当事者に割り当てるのに当たって前記追跡される使用量情報を使用する割当て処理とからなるシステムを要旨とする。
【0122】
項目26によると、項目12において、前記追跡される使用量が、少なくともアプリケーション毎、サービス毎又はコンテンツの項目毎と同程度にきめ細かに表し得る粒度で表される。
【0123】
項目27によると、項目12において、前記デバイスが移動デバイスからなる。
項目28によると、項目12において、前記デバイスが非移動デバイスからなる。
項目29によると、項目12において、前記支払い当事者が、通信サービス・プロバイダ、広告主、エンド・ユーザ、ネットワーク・オペレータ、コンテンツ配信ネットワーク・オペレータ、コンテンツ・プロバイダ、アプリケーション・プロバイダ又はサービス・プロバイダのうちの少なくとも1つを含む。
【0124】
項目30によると、項目12において、前記請求額が少なくとも2つの異なる支払い当事者の間で配分される。
項目31によると、項目12において、通信サービスの前記追跡される使用量が、使用の期間、使用のインスタンス又は使用の帯域幅のうちの少なくとも1つに関する情報を含む。
【0125】
項目32によると、項目12において、前記取引規則が、前記支払い当事者のうちの少なくとも1つの支払い当事者が合意した規則からなる。
項目33によると、項目12において、前記取引規則が、通信サービスに対する請求額と、アプリケーション、サービス又はコンテンツに対する請求額とを束ねることを含む。
【0126】
項目34によると、項目12において、前記取引規則が、前記使用量情報が受け取られる際に介する前記ユーザ・デバイス上で実行する処理を変更することなく動的に変更され得る。
【0127】
項目35によると、項目12において、前記追跡される使用量が、使用量、使用量制限又は持ち分のうちの少なくとも1つに関する情報を含む。
項目36によると、項目12において、前記使用量が、前記アプリケーション、サービス又はコンテンツのソフトウェア・バイナリに含まれている処理、ウェブ・ブラウザ内で実行される処理、又はオペレーティング・システムの一部として実行する処理のうちの少なくとも1つによって追跡される。
【0128】
項目37によると、項目12において、使用量の追跡が、安全な接続、認証、粒度に応じた課金、通信サービスを使用するために前記デバイスによって開始される各々の接続のスタンピング及び記録、オフライン報告、又は通信トラフィックのステアリングの機能のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0129】
項目38によると、ユーザ・デバイス上で実行すると、前記デバイス上で使用されているアプリケーション、サービス又はコンテンツに帰し得る通信サービスの使用量を追跡し、かつ、前記通信サービスに対する請求額を1つ又は複数の適用可能取引規則に基づく支払い当事者への割当てに使用するために前記追跡された使用量をサーバに報告する、前記ユーザ・デバイス上に記憶された実行可能プログラム を備える装置を要旨とする。
【0130】
項目39によると、項目38において、前記追跡される使用量が、少なくともアプリケーション毎、サービス毎又はコンテンツの項目毎と同程度にきめ細かに表し得る粒度で表される。
【0131】
項目40によると、項目38において、前記デバイスが移動デバイスからなる。
項目41によると、項目38において、前記デバイスが非移動デバイスからなる。
項目42によると、項目38において、前記支払い当事者が、通信サービス・プロバイダ、広告主、エンド・ユーザ、ネットワーク・オペレータ、コンテンツ配信ネットワーク・オペレータ、コンテンツ・プロバイダ、アプリケーション・プロバイダ又はサービス・プロバイダのうちの少なくとも1つを含む。
【0132】
項目43によると、項目38において、前記請求額が少なくとも2つの異なる支払い当事者の間で分担される。
項目44によると、項目38において、通信サービスの前記追跡される使用量が、使用の期間、使用のインスタンス又は使用の帯域幅のうちの少なくとも1つに関する情報を含む。
【0133】
項目45によると、項目38において、前記取引規則が、前記支払い当事者のうちの少なくとも1つによって合意された規則からなる。
項目46によると、項目38において、前記取引規則が、通信サービスに対する請求額と、アプリケーション、サービス又はコンテンツに対する請求額とを束ねることを含む。
【0134】
項目47によると、項目38において、前記取引規則が、前記ユーザ・デバイス上で実行する、前記使用量情報が受け取られる方法を変更することなく動的に変更され得る。
項目48によると、項目38において、前記追跡される使用量が、使用量、使用量制限又は持ち分のうちの少なくとも1つに関する情報を含む。
【0135】
項目49によると、項目38において、前記使用量が、前記アプリケーション、サービス又はコンテンツのソフトウェア・バイナリに含まれている処理、ウェブ・ブラウザ内で実行される処理、又はオペレーティング・システムの一部として実行する処理のうちの少なくとも1つによって追跡される。
【0136】
項目50によると、項目38において、使用量の追跡が、安全な接続、認証、粒度に応じた課金、通信サービスを使用するために前記デバイスによって開始される各々の接続のスタンピング及び記録、オフライン報告、又は通信トラフィックのステアリングの機能のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0137】
項目51によると、サーバ上で実行すると、ユーザ・デバイスから、前記デバイス上で使用されているアプリケーション、サービス又はコンテンツに帰し得る通信サービスの使用量に関する情報を受け取り、かつ、前記通信サービスに対する請求額を1つ又は複数の適用可能取引規則に基づいて支払い当事者に割り当てる、前記サーバ上に記憶された実行可能プログラム を備える装置を要旨とする。
【0138】
項目52によると、項目51において、前記追跡される使用量が、少なくともアプリケーション毎、サービス毎又はコンテンツの項目毎と同程度にきめ細かに表し得る粒度で表される。
【0139】
項目53によると、項目51において、前記デバイスが移動デバイスからなる。
項目54によると、項目51において、前記デバイスが非移動デバイスからなる。
項目55によると、項目51において、前記支払い当事者が、通信サービス・プロバイ
ダ、広告主、エンド・ユーザ、ネットワーク・オペレータ、コンテンツ配信ネットワーク・オペレータ、コンテンツ・プロバイダ、アプリケーション・プロバイダ又はサービス・プロバイダのうちの少なくとも1つを含む。
【0140】
項目56によると、項目51において、前記請求額が少なくとも2つの異なる支払い当事者の間で分担される。
項目57によると、項目51において、通信サービスの前記追跡される使用量が、使用の期間、使用のインスタンス又は使用の帯域幅のうちの少なくとも1つに関する情報を含む。
【0141】
項目58によると、項目51において、前記取引規則が、前記支払い当事者のうちの少なくとも1つによって合意された規則からなる。
項目59によると、項目51において、前記取引規則が、通信サービスに対する請求額と、アプリケーション、サービス又はコンテンツに対する請求額とを束ねることを含む。
【0142】
項目60によると、項目51において、前記取引規則が、前記ユーザ・デバイス上で実行する、前記使用量情報が受け取られる方法を変更することなく動的に変更することができる。
【0143】
項目61によると、項目51において、前記追跡される使用量が、使用量、使用量制限又は持ち分のうちの少なくとも1つに関する情報を含む。
項目62によると、項目51において、前記使用量が、前記アプリケーション、サービス又はコンテンツのソフトウェア・バイナリに含まれている方法、ウェブ・ブラウザ内で実行される方法、又はオペレーティング・システムの一部として実行する処理のうちの少なくとも1つによって追跡される。
【0144】
項目63によると、項目51において、使用量の追跡が、安全な接続、認証、粒度に応じた課金、通信サービスを使用するために前記デバイスによって開始される各々の接続のスタンピング及び記録、オフライン報告、又は通信トラフィックのステアリングの機能のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0145】
項目64によると、通信サービスのプロバイダと顧客との間の通信サービス合意に支配される移動デバイス上で使用されるアプリケーション、サービス又はコンテンツに帰し得る前記通信サービスに対して請求額を決定する工程と、
前記顧客に関連する記録が前記顧客以外の誰かによって支払われるべき請求額の部分を少なくとも反映するよう、前記通信サービスの前記プロバイダのシステムと対話する工程と
からなる、コンピュータ上で行うための方法を要旨とする。
【0146】
項目65によると、項目64において、前記請求額が前記通信サービスの前記プロバイダによって支払われるべきものである。
項目66によると、項目64において、前記請求額が第三者によって支払われるべきものである。
【0147】
項目67によると、項目64において、前記プロバイダの前記システムが課金システムからなる。
項目68によると、項目64において、前記プロバイダの前記システムと対話する前記工程がAPNを使用して実施される。
【0148】
項目69によると、項目68において、前記プロバイダの前記システムと対話する前記
工程が、前記アプリケーション、サービス又はコンテンツのための専用請求APNの使用を含む。
【0149】
項目70によると、項目64において、前記対話する工程が、前記プロバイダの前記システムへの、前記顧客に対して課金されるべき通信サービス使用量の部分、前記通信サービス・プロバイダによって出資されるべき部分、及び第三者によって出資されるべき部分を含んだ請求記録の提供を含む。
【0150】
項目71によると、項目64において、前記通信サービス・プロバイダが移動オペレータを含む。
項目72によると、項目68において、前記プロバイダの前記システムと対話する前記工程が、正規APN及び請求APIの使用を含む。
【0151】
項目73によると、項目68において、前記プロバイダの前記システムと対話する前記工程が、正規APN、及び前記決定された請求額を反映する記録と、ネットワーク・ゲートウェイによって記録された通信サービス使用量との間のオフライン記録調整の使用を含む。
【0152】
項目74によると、ユーザ・デバイスで、前記ユーザ・デバイスが加入合意の下で通信サービスを受け取り、かつ、前記ユーザ・デバイス上でアプリケーション、サービス又はコンテンツが使用され、使用したために、通信サービスが前記加入合意の下にある加入者以外の誰かに少なくとも部分的に請求され、
前記アプリケーション、サービス又はコンテンツのための通信を、前記通信サービスのプロバイダによって維持される専用通信ゲートウェイを介して運ばせる工程
からなる、コンピュータ上で行うための方法を要旨とする。
【0153】
項目75によると、項目74において、前記通信が、アプリケーション毎、サービス毎又はコンテンツ項目毎を基本として前専用ゲートウェイを介して運ばれる。
項目76によると、項目74において、前記通信がフロー毎を基本として前専用ゲートウェイを介して運ばれる。
【0154】
項目77によると、項目74において、前記ゲートウェイが専用アクセス・ポイント名(APN)に関連付けられる。
項目78によると、項目77において、異なるアプリケーション、サービス又はコンテンツの項目のために異なるAPNが同時に使用され、あるいは所与のアプリケーション、サービス又はコンテンツの項目内で異なるAPNが同時に使用される。
【0155】
項目79によると、項目74において、前記通信を専用通信ゲートウェイを介して運ばせる工程が、前記アプリケーション、サービス又はコンテンツのための前記通信を選択的に前記ゲートウェイに送り、かつ、他の通信を別の通信ゲートウェイを介して送る処理を前記ユーザ・デバイス上で実行する工程を含む。
【0156】
項目80によると、項目79において、前記通信が適切なAPNを使用して適切なゲートウェイに送られる。
項目81によると、項目74において、通信サービスの前記プロバイダが移動オペレータからなり、前記デバイスが移動デバイスからなる。
【0157】
項目82によると、ユーザ・デバイスから特別に向けられる通信を受け取るように通信サービス・プロバイダのゲートウェイを動作させる工程であって、前記特別に向けられる通信が、その通信サービスが前記通信サービス・プロバイダの加入者以外の誰かに少なく
とも部分的に請求されることになるアプリケーション、サービス又はコンテンツに帰することができる工程
からなる、コンピュータ上で行うための方法を要旨とする。
【0158】
項目83によると、項目82において、前記ゲートウェイが専用アクセス・ポイント名(APN)に関連付けられる。
項目84によると、項目83において、異なるアプリケーション、サービス又はコンテンツの項目のために異なるAPNが同時に使用され、あるいは所与のアプリケーション、サービス又はコンテンツの項目内で異なるAPNが同時に使用される。
【0159】
項目85によると、項目82において、前記特別に向けられる通信の出資者の合意に従って、前記特別に向けられる通信に対する請求を処理する工程を含む。
項目86によると、項目82において、通信サービスの前記プロバイダが移動オペレータからなり、前記デバイスが移動デバイスからなる。
【0160】
項目87によると、項目82において、前記特別に向けられる通信が、アプリケーション毎、サービス毎又はコンテンツ項目毎を基本として受け取られる。
項目88によると、項目82において、前記特別に向けられる通信がフロー毎を基本として受け取られる。
【0161】
項目89によると、項目82において、ユーザ・デバイスでの特定のアプリケーション、サービス又はコンテンツの項目の使用、又は1組のアプリケーション、サービス又はコンテンツの項目の使用に関連して、その特定のアプリケーション、サービス又はコンテンツの項目、又はその1組のアプリケーション、サービス又はコンテンツの項目のために使用される通信サービス構造のユーザによる選択を可能にする工程
からなる、コンピュータ上で行うための方法を要旨とする。
【0162】
項目90によると、項目89において、前記選択が、前記特定のアプリケーション、サービス又はコンテンツの項目の使用、又は1組のアプリケーション、サービス又はコンテンツの項目の使用を開始する時点でイネーブルされる。
【0163】
項目91によると、項目89において、前記ユーザ・デバイスが移動デバイスからなる。
項目92によると、項目89において、前記通信サービス構造が、異なる帯域幅又はカバレージ、あるいは両方を有する2つ以上の利用可能なサービス構造のうちの1つからなる。
【0164】
項目93によると、項目92において、前記サービス構造が、セルラ電話ネットワーク・サービス又はWi−Fiサービスを含む。
項目94によると、項目89において、前記サービス構造が、タイム・ベース構造、セッション・ベース構造又はコンテンツ・ベース構造のうちの少なくとも1つを含む。
【0165】
項目95によると、項目89において、前記選択が前記ユーザ・デバイス上で実行する処理によってイネーブルされる。
項目96によると、項目95において、前記処理が、所定の取引モデルに基づいて前記選択をイネーブルするように構成される。
【0166】
項目97によると、移動デバイスであって、そのための加入合意が、カバーされる領域に対して適用可能であり、また、そのためのローミング請求を前記カバーされる領域外に適用する移動デバイスに対して、
前記移動デバイスのユーザによる、(a)ローミング請求を前記移動デバイスのいかなる使用に対しても適用しないよう、前記移動デバイスの動作を選択的に制御すること、及び(b)前記ローミング請求が適用されない間、1つ又は複数の個々のアプリケーション、サービス又はコンテンツの項目を、通信サービスを必要とする前記移動デバイス上で使用すること、及び前記1つ又は複数の個々のアプリケーション、サービス又はコンテンツの項目の前記使用に対して支払われる通信サービスを有すること
を可能にする工程
からなる、コンピュータ上で行うための方法を要旨とする。
【0167】
項目98によると、項目97において、前記通信サービスが、前記アプリケーション、サービス又はコンテンツの項目のプロバイダ、広告主、又は前記アプリケーション、サービス又はコンテンツの項目の開発者のうちの少なくとも1つによって支払われる、請求項97に記載の方法。
【0168】
項目99によると、項目97において、前記ユーザが、前記移動デバイス上で実行し、使用される前記通信サービスを追跡し、かつ、それらをサーバに報告する処理について支払われる前記通信サービスを有することを可能にされる。
【0169】
項目100によると、2つの異なる文脈での使用に対する通信サービス請求額が、前記異なる文脈での使用に帰し得る異なるアプリケーション、サービス、コンテンツの項目又はトラフィック・フローに基づいて、対応する2つ以上の異なる当事者に請求されるよう、1人によって前記少なくとも2つの異なる文脈で使用される移動デバイスに対して、
前記異なるアプリケーション、サービス、コンテンツの項目又はトラフィック・フローに対して、前記移動デバイス上での通信サービス使用量を追跡する工程と、
前記異なる文脈での使用量に対して、前記対応する当事者に請求するために前記追跡された使用量を使用する工程と
からなる、コンピュータ上で行うための方法を要旨とする。
【0170】
項目101によると、項目100において、前記2つの異なる文脈が、パーソナル・アクティビティ及びワーク・アクティビティからなる。
項目102によると、項目100において、前記ユーザが前記請求される当事者のうちの1つであり、また、雇用主又は前記ユーザが関係を有している他の者が、請求される前記当事者のうちの別の1つである。
【0171】
項目103によると、項目100において、複数の移動デバイスが存在し、前記移動デバイスのユーザによる、前記文脈のいずれかの文脈での使用に対する請求額が、すべての前記ユーザが関係を有している実体に対する課金のために統合される。
【0172】
項目104によると、項目100において、前記ユーザはすべて前記実体の従業員であり、また、前記文脈は、個人的な使用及び業務上の使用である。
項目105によると、ユーザ・デバイスのユーザによる、前記ユーザ・デバイス上で特定のアプリケーション、サービス又はコンテンツの項目を利用する前記ユーザに関連して前記デバイス上に提示される宣伝又はマーケティングの通信を許容する代償としての代価の受取りを可能にする工程
からなる、コンピュータ上で行うための方法を要旨とする。
【0173】
項目106によると、項目105において、前記ユーザ・デバイスが移動デバイスからなる。
項目107によると、項目105において、前記代価が一定の量の通信帯域幅を使用する権利からなる。
【0174】
項目108によると、項目107において、前記ユーザの別のユーザ・デバイス上で前記通信帯域幅代価を償還することができる。
項目109によると、項目108において、前記ユーザ・デバイス及び前記他のユーザ・デバイスが、異なる通信担体のネットワーク上で準備される。
【0175】
項目110によると、項目105において、受け取るべき代価を交換する能力のタイミング又は前記一定の量の代価が、前記ユーザが利用することができる、助成金が支給される残りの通信サービスの量と共に変化する。
【0176】
項目111によると、項目105において、マーケッタ又は商標所有者の契約オファーを介して得た通貨の代償としての前記代価のユーザによる償還を可能にする工程を含む。
項目112によると、項目105において、前記代価が、広告を見る代償として、コンテンツの特定の項目を使用する権利を含む。
【0177】
項目113によると、通信サービスのための加入合意に関連付けられているデバイス上でのアプリケーション、サービス又はコンテンツの項目の使用に関連して広告をユーザ・デバイスに配信する工程と、
前記アプリケーション、サービス又はコンテンツの項目に帰し得る前記通信サービスの一部が、前記加入合意の下で課金に対してゼロ・レートになるように構成する工程と
からなる、コンピュータ上で行うための方法を要旨とする。
【0178】
項目114によると、項目113において、前記ユーザ・デバイスが移動デバイスからなる。
項目115によると、項目113において、前記ゼロ・レーティングが、アプリケーション毎、サービス毎、コンテンツの項目毎又はトラフィック・フロー毎を基本として構成される。
【0179】
項目116によると、単一の当事者との通信サービスのための加入合意に支配される2つ以上のユーザ・デバイス上でのアプリケーション、サービス又はコンテンツの項目の各々の使用に帰し得る通信サービスの量に関する情報を受け取る工程と、
前記2つ以上のユーザ・デバイスにわたって前記情報を相関させる工程と
からなる、コンピュータ上で行うための方法を要旨とする。
【0180】
項目117によると、項目116において、前記2つ以上のユーザ・デバイスが2つ以上の異なる通信サービス・ネットワーク上に準備される。
項目118によると、項目116において、前記ユーザ・デバイスが移動デバイスからなる。