【実施例1】
【0031】
実施例1のシールド掘進機について、
図1、
図2に基づいて説明する。
このシールド掘進機1は、掘進機本体2と、掘進機本体2の前側に配設されたカッターヘッド3とを有する。掘進機本体2は、カッターヘッド3の周辺構造を除き、一般的なシールド掘進機の掘進機本体と同様のものであるので、簡単に説明する。
【0032】
掘進機本体2は、前胴4と、後胴5と、中折れ部6及び複数の中折れジャッキと、カッターヘッド3の後側(背面側)のチャンバー7の後端を仕切る隔壁8と、複数のシールドジャッキ9と、送水管10と、泥水排出管11と、環状ウェブ12と、セグメントを組み付けるエレクタ装置13、セグメントの形状を保持する形状保持装置、作業デッキ等々を備えている。
【0033】
このシールド掘進機1は、カッターヘッド3を中央部カッターヘッド3Aとこの中央部カッターヘッド3Aの外周側の環状の外周部カッターヘッド3Bとに分割形成してなるシールド掘進機である。中央部カッターヘッド3Aは円形であり、外周部カッターヘッド3Bは環状であり、中央部カッターヘッド3Aと外周部カッターヘッド3Bの軸心(中心)は共通である。中央部カッターヘッド3Aの外周は外周部カッターヘッド3Bの内周に近接している。
【0034】
掘進機中央部カッターヘッド3Aの外径をdとし、外周部カッターヘッド3Bの外径をDとした場合に、カッターヘッドの中心側部分の掘削効率を高める為に、(1/3)D≦d≦(1/2)Dの関係となるように設定するのが望ましい。但し、これに限定されるものではない。中央部カッターヘッド3Aの前面と外周部カッターヘッド3Bの前面とはほぼ同一面をなすが、中央部カッターヘッド3Aの前面は外周部カッターヘッド3Bの前面よりも僅かに前側に位置している。
【0035】
中央部カッターヘッド3Aには断面矩形の複数のカッターフレーム14が放射状に設けられ、これらカッターフレーム14の外周端は外周リング3aに接合され、カッターフレーム14の両側縁には複数のカッタービット14aが付設され、隣接するカッターフレーム14、14間には面板15が設けられ、カッターフレーム14の両側には掘削物(土砂、礫、岩石片など)をチャンバー7内へ導入する開口16が形成されている。
【0036】
外周部カッターヘッド3Bには断面矩形の複数のカッターフレーム17が放射状に設けられ、これらカッターフレーム17の外周端は外周リング3bに接合され、カッターフレーム17の両側縁には複数のカッタービット17aが付設され、カッターフレーム17とカッターフレーム17間には面板18が設けられ、カッターフレーム17の両側には掘削物をチャンバー7内へ導入する開口19が形成されている。外周部カッターヘッド3Bには、チャンバー7内の土砂を攪拌する複数の攪拌部材3cが設けられている。
【0037】
前記チャンバー7は、前胴4の前端部分の内側において、中央部カッターヘッド3Aと外周部カッターヘッド3Bの背面側に形成され、中央部カッターヘッド3Aの背面側ではチャンバー7が前胴4の前端よりも前側へ膨らんでいる。中央部カッターヘッド3Aのカッターフレーム14の前後長は、外周部カッターヘッド3Bのカッターフレーム17の前後長よりも小さいため、中央部カッターヘッド3Aの背面側におけるチャンバー7の前後長は大きく、広いチャンバースペースが確保されている。中央部カッターヘッド3Aには、チャンバー7内の掘削物を攪拌する複数の攪拌部材3dが設けられている。
【0038】
前記チャンバー7の後端を仕切る隔壁8は、外周端が前胴4の内面に接合された外周側の環状壁8aと、この環状壁8aの内周端から後方へ延びる筒状壁8bと、この筒状壁8bの後端から内側へ延びる小径環状壁8cと、この小径環状壁8cから後方へ延びる短筒壁8dと、この短筒壁8dの後端を閉じる円形の中央円形壁8eとを備えている。
【0039】
前記チャンバー7に環状の第1カッタードラム20が配設されて隔壁8に回転自在に装備されている。第1カッタードラム20の外周側部分は外周部カッターヘッド3Bの内周側部分の後方に位置し、第1カッタードラム20の内周側部分は、中央部カッタードラム3Aよりも小径に形成されている。外周部カッターヘッド3Bの内周側部分と第1カッタードラム20の外周側部分を連結する第1連結部材21が設けられ、この第1連結部材21は、前方ほど大径側へ移行するように少し傾けた複数(例えば4つ)の角筒部材21aで構成されている。
【0040】
第1カッタードラム20は、環状の前面壁20aと、この前面壁20aの外周端から後方へ延びる外周筒壁20bと、この外周筒壁20bの後端から内側へ延びる環状壁20cと、この環状壁20cの内周端から後方へ延びる短筒壁20dと、この短筒壁20dの後端から内側へ延びる環状の後端壁20eと、この後端壁20eの内周端から前方へ延びる内周側筒壁20fと、この内周側筒壁20fの前端から外側へ延びる小径環状板20gと、この小径環状板20gの外周端を前面壁20aの内周端に接続する筒部20hとで環状の中空体に形成されている。尚、内周側筒壁20fから前方へ延びるシール用筒体20iも設けてある。
【0041】
第1カッタードラム20の外周筒壁20bが、シール部材とベアリングを介して隔壁8の筒状壁8bに回転自在に支持されている。尚、第1カッタードラム20の内周側筒壁20fの直径は中央部カッターヘッド3Aの外径の約1/4である。但し、上記に限定されるものではない。
【0042】
第1カッタードラム20を掘進機本体2に対して回転駆動する為の第1回転駆動手段22が設けられ、この第1回転駆動手段22は、第1カッタードラム20の環状壁20cに固定され且つ外周部に外歯を有するリングギヤ部材22aを含む旋回ベアリングと、複数の駆動モータ22b(油圧モータ)とを備えており、各駆動モータ22bの出力軸に固定されたピニオン22cがリングギヤ部材22aに噛合している。各駆動モータ22bは、隔壁8の小径環状壁8cとその周辺の部材に取り付けられている。
【0043】
中央部カッターヘッド3Aを回転駆動するための環状の第2カッタードラム23が第1カッタードラム20に回転自在に装備されている。この第2カッタードラム23は、第1カッタードラム20の外径よりも小さな外径を有し、本実施例の場合、第2カッタードラム23の外径は、第1カッタードラム20の外径の約1/3である。但し、上記に限定されるものではない。
【0044】
第1カッタードラム20の前端部の内周部に前記シール用筒体20iと筒部20hとで
環状凹部が形成され、この環状凹部に環状中空体からなる第2カッタードラム23が装着され、第2カッタードラム23の内周面はシール部材とベアリングを介して前記シール用筒体20iに支持され、第2カッタードラム23の外周面はシール部材とベアリングを介して前記筒部20hに支持されている。そのため、第1カッタードラム20を支持する支持剛性を高めることができる。この第2カッタードラム23に中央部カッターヘッド3Aを連結する第2連結部材24が設けられ、第2連結部材24は前後方向に細長い
テーパ状で断面H形の複数(例えば4つ)のテーパ状H形部
材24aで構成されている。前記の複数の高剛性部材24aは円周複数等分位置に配設されている。
【0045】
第2カッタードラム23を第1カッタードラム20に対して回転駆動する為の第2回転駆動手段25が設けられ、この第2回転駆動手段25は第1カッタードラム20に装備されている。この第2回転駆動手段25は、第1回転駆動手段22と同様に、第2カッタードラム23の後端壁に固定され且つ外周部に外歯を有するリングギヤ部材を含む旋回ベアリングと、複数の駆動モータ(油圧モータ)とを備え、各駆動モータの出力軸に固定されたピニオンがリングギヤ部材に噛合している。各駆動モータは、第1カッタードラム20内に配設されて前記小径環状板20gとその周辺の部材に取り付けられている。
【0046】
隔壁8の中央円形壁8eの中心部分には、外周部カッターヘッド3Bのコピーカッター26と第2回転駆動手段25等に油圧を供給する為の複数の油圧通路を接続するロータリージョイント27が装備されている。チャンバー7内においてロータリージョイント27の前端部を第1カッタードラム20の内周側筒壁20fに接続する複数の管部材28が設けられ、これら管部材28の内部には油圧配管(又は油圧ホース)が導設される。コピーカッター26へ油圧を供給する油圧配管(又は油圧ホース)は第1カッタードラム20内と角筒部材21a内を通って外周部カッターヘッド3Bのカッターフレーム17内へ導設される。
【0047】
次に、上記のシールド掘進機1の作用、効果について説明する。
第1回転駆動手段22により、第1カッタードラム20を回転駆動することにより、第1連結部材21を介して外周部カッターヘッド3Bを回転駆動することができる。
このとき、第2カッタードラム23は第1カッタードラム20に装備されているため、第1カッタードラム20が回転駆動されると、第2カッタードラム23も回転駆動され、第2連結部材24を介して中央部カッターヘッド3Aも回転駆動される。
【0048】
そして、第2回転駆動手段25により、第1カッタードラム20に対して第2カッタードラム23が回転駆動されると、その回転駆動力により第2カッタードラム23が重畳的に回転駆動されるため、中央部カッターヘッド3Aの回転速度を外周部カッターヘッド3Bの回転速度よりも大きく、所望の回転速度まで大きくすることができる。
【0049】
こうして、中央部カッターヘッド3Aの複数のカッタービット14aの平均的周速を、外周部カッターヘッド3Bの複数のカッタービット17aの平均的周速と実質的に等速となるように高く設定して掘削するものとする。これにより、カッターヘッド3の中央側部分の掘削効率をカッターヘッド3の外周側部分の掘削効率と同程度まで高め、トンネル掘進機1の掘削効率を高めることができ、トンネル掘削の工期の短縮を図ることができる。
【0050】
第2カッタードラム23は環状のもので、ある程度直径を大きく形成できるため、第2回転駆動手段25で第2カッタードラム23を回転駆動する駆動力を小さくしても、第2カッタードラム25を大きなトルクで強力に回転駆動できる。そのため、第2回転駆動手段25(駆動モータ)の小型化(駆動モータの台数の削減を含む)を図ることができる。
【0051】
しかも、中央部カッターヘッド3Aを第2カッタードラム23に連結する第2連結部材24が、円周複数等分位置に配設された前後方向に細長い高剛性部材で構成されるため、中央部カッターヘッドを支持するチャンバー中心側の部材を外周部カッターヘッドに連結するチャンバーの中心部に配設する必要がないため、チャンバーの中心部における土砂対流を防ぐことができる。
【0052】
特に、本実施例のシールド掘進機1では、中央部カッターヘッド3Aの前面が外周部カッターヘッド3Bの前面よりも前方へ突出させ且つ中央部カッターヘッド3Aの前後厚さを外周部カッターヘッド3Bの前後厚さよりも小さく形成して、中央部カッターヘッド3Aの背面側に大きなチャンバースペースを確保したため、チャンバー7の中心部における土砂滞留を確実に防ぐことができる。
【実施例2】
【0053】
実施例2のシールド掘進機について、
図3、
図4に基づいて説明する。
このシールド掘進機51は、掘進機本体52と、カッターヘッド53とを有し、掘進機本体52の隔壁以外の部分は、実施例1の掘進機本体と同様であるので、実施例1と同じ構成要素に同じ符号を付して説明を省略し、主に隔壁とカッターヘッド53の周辺構造について説明する。
【0054】
カッターヘッド53は、中央部カッターヘッド53Aとこの中央部カッターヘッド53Aの外周側の環状の外周部カッターヘッド53Bとに分割形成してある。中央部カッターヘッド53Aは円形であり、外周部カッターヘッド53Bは環状であり、中央部カッターヘッド53Aと外周部カッターヘッド53Bの軸心(中心)は共通である。中央部カッターヘッド53Aの外周は外周部カッターヘッド53Bの内周に近接している。中央部カッターヘッド53Aの前面と外周部カッターヘッド53Bの前面とは略同一面をなすが、中央部カッターヘッド53Aの前面は外周部カッターヘッド53Bの前面よりも僅かに前側に位置している。
【0055】
中央部カッターヘッド53Aの外周部分は外周側ほど外周部カッターヘッド53Bに接近するように湾曲状に形成され、外周端では外周部カッターヘッド53Bの前面と前後位置が一致する。中央部カッターヘッド53Aの中央部には山形のセンターカッター53cも設けられている。実施例1と同様に、中央部カッターヘッド53Aには、複数のカッターフレーム64、多数のカッタービット64a、複数の面板65、複数の開口66などが設けられている。実施例1と同様に、外周部カッターヘッド53Bには複数のカッターフレーム67、多数のカッタービット67a、複数の面板68、複数の開口69などが設けられている。
【0056】
前記チャンバー57は、前胴4の前端部分の内側において、中央部カッターヘッド53Aと外周部カッターヘッド53Bの背面側に形成され、中央部カッターヘッド53Aの背面側ではチャンバー57が前胴4の前端よりも前側へ僅かに膨らんでいる。そのため、チャンバー57の中心部のスペースを大きくすることができる。
【0057】
前記チャンバー57の後端を仕切る隔壁58が設けられ、この隔壁58は、外周端が前胴4の内面に接合された外周側の環状壁58aと、この環状壁58aの内周端から後方へ延びる筒状壁58b及びその内側の厚肉筒体58cと、この筒状壁58bの後端から内側へ延びる中径環状壁58dと、この中径環状壁58dの内周端から後方へ延びる短筒壁58eと、この短筒壁58eの後端に接合された円形壁58fとを備えている。
【0058】
前記チャンバー57に環状の第1カッタードラム70が配設されて隔壁58に回転自在に装備されている。第1カッタードラム70の外周側部分は外周部カッターヘッド53Bの内周側部分の後方に位置し、第1カッタードラム70の内周部分は、中央部カッタードラム53Aよりも小径に形成されている。外周部カッターヘッド53Bの内周側部分と第1カッタードラム70の外周側部分を連結する第1連結部材71が設けられ、この第1連結部材71は、複数(例えば4つ)の角筒部材71aで構成されている。
【0059】
第1カッタードラム70は、外周部を形成する断面「日」字状の環状体70aと、この環状体70aの内周近傍から後方へ延びる筒状壁70bと、この筒状壁70bの後端から内側へ延びる環状の後端壁70cと、この後端壁70cの内周端から前方へ延びる内周側筒壁70dと、環状体70aの内周側前端から内側へ延びる断面L形のL形壁70e等で環状の中空体に形成されている。第1カッタードラム70の環状体70aの外周面が、シール部材とベアリングを介して隔壁58の厚肉筒体58cに回転自在に支持されている。尚、第1カッタードラム70には、複数の攪拌部材70mが設けられている。
【0060】
第1カッタードラム70を掘進機本体52に対して回転駆動する為の第1回転駆動手段72が設けられ、この第1回転駆動手段72は、第1カッタードラム70の環状体70aに固定され且つ外周部に外歯を有するリングギヤ部材72aを含む旋回ベアリングと、複数の駆動モータ72b(油圧モータ)とを備えており、各駆動モータ72bの出力軸に固定されたピニオン72cがリングギヤ部材72aに噛合している。各駆動モータ72bは、隔壁58の中径環状壁58dとその周辺の部材に取り付けられている。
【0061】
中央部カッターヘッド53Aを回転駆動するための環状中空体からなる第2カッタードラム73が第1カッタードラム70に回転自在に装備されている。この第2カッタードラム73は、第1カッタードラム70の外径よりも小さな外径を有するものである。
【0062】
第1カッタードラム70の前端部の内周部に環状凹部が形成され、この環状凹部に第2カッタードラム73が装着され、第2カッタードラム73の内周面はシール部材とベアリングを介して内周側筒壁70dに支持され、第2カッタードラム73の外周面はシール部材とベアリングを介してL形壁70eの筒部に支持されている。
【0063】
第2カッタードラム73の前面には円形板73aが水密状に接合されている。この第2カッタードラム73に中央部カッターヘッド53Aを連結する第2連結部材74が設けられ、第2連結部材74は、第2カッタードラム73の円形板73aに後端が接合され且つ切羽側へ向って小径化する部分円錐体74aと、部分円錐体74aの前端から延びて中央部カッターヘッド53Aの中心部に接合された筒体74bとを有する筒状部材で構成されている。
【0064】
第2カッタードラム73を第1カッタードラム70に対して回転駆動する為の第2回転駆動手段75が設けられ、この第2回転駆動手段75は第1カッタードラム70に装備されている。この第2回転駆動手段75は、第1回転駆動手段72と同様に、第2カッタードラム73の後端壁に固定され且つ外周部に外歯を有するリングギヤ部材を含む旋回ベアリングと、複数の駆動モータ(油圧モータ)とを備えており、各駆動モータの出力軸に固定されたピニオンがリングギヤ部材に噛合している。各駆動モータは、第1カッタードラム70内に配置されて環状体70aと内周側筒壁70dとを連結する部材に取り付けられている。
【0065】
隔壁58の中央円形壁58hの中心部分には、外周部カッターヘッド53Bのコピーカッターと第2回転駆動手段75等に油圧を供給する為の複数の油圧通路を接続するロータリージョイント77が装備されている。このロータリージョイント77は、円形壁58f の中央部を貫通して固定され、このロータリージョイント77の回転軸部の先端部は複数の管部材70nにより内周側筒壁70dに連結支持されている。
【0066】
次に、上記のシールド掘進機51の作用、効果について説明する。
第1回転駆動手段72により、第1カッタードラム70を回転駆動することにより、第1連結部材71を介して外周部カッターヘッド53Bを回転駆動することができる。
このとき、第2カッタードラム73は第1カッタードラム70に装備されているため、第1カッタードラム70が回転駆動されると、第2カッタードラム73も回転駆動され、第2連結部材74を介して中央部カッターヘッド53Aも回転駆動される。
【0067】
そして、第2回転駆動手段75により、第1カッタードラム70に対して第2カッタードラム73を回転駆動すると、その回転駆動力により第2カッタードラム73が重畳的に回転駆動されるため、中央部カッターヘッド53Aの回転速度を外周部カッターヘッド53Bの回転速度よりも大きく、所望の回転速度まで大きくすることができる。
【0068】
こうして、中央部カッターヘッド53Aの複数のカッタービット64aの平均的周速を、外周部カッターヘッド53Bの複数のカッタービット67aの平均的周速と実質的に等速となるように高く設定して掘削するものとする。これにより、カッターヘッド53の中央側部分の掘削効率を高め、トンネル掘進機51の掘削効率を高めることができ、トンネル掘削の工期の短縮を図ることができる。
【0069】
第2カッタードラム73は環状のもので、ある程度直径を大きく形成できるため、第2回転駆動手段75で第2カッタードラム73を回転駆動する駆動力を小さくしても、第2カッタードラム75を大きなトルクで強力に回転駆動できる。そのため、第2回転駆動手段75(駆動モータ)の小型化(駆動モータの台数の削減を含む)を図ることができる。
【0070】
次に、前記実施例を部分的に変更する例について説明する。
1)前記シールド掘進機は泥水式のシールド掘進機を例にして説明したが、排土式シールド掘進機にも本発明を同様に適用可能である。
2)第1カッタードラムの断面形状は、前記実施例のものに限定されず、種々の断面形状の第1カッタードラムも採用可能である。
【0071】
3)
図4の円形板73aを省略し、ロータリージョイント77を図示の位置よりも後方に配置して隔壁58に形成する開閉扉から第2連結部材74内へ作業員が入ってカッターヘッドのカッタービットを行ない得るように構成してもよい。
【0072】
4)
図4に示す筒状壁70bと、後端壁70cと、内周側筒壁70dの後部約2/3部分は省略してもよい。この場合、円形板73aが隔壁58の一部として機能し、第1カッタードラム70と円形板73aの後側へ土砂が侵入することはない。
5)尚、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそれらを包含するものである。