(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6453886
(24)【登録日】2018年12月21日
(45)【発行日】2019年1月16日
(54)【発明の名称】測定された投与量のディスペンサ
(51)【国際特許分類】
A61M 35/00 20060101AFI20190107BHJP
A61D 7/00 20060101ALI20190107BHJP
【FI】
A61M35/00 Z
A61D7/00 D
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-537378(P2016-537378)
(86)(22)【出願日】2014年8月26日
(65)【公表番号】特表2016-531690(P2016-531690A)
(43)【公表日】2016年10月13日
(86)【国際出願番号】GB2014052589
(87)【国際公開番号】WO2015028787
(87)【国際公開日】20150305
【審査請求日】2017年7月27日
(31)【優先権主張番号】1315529.6
(32)【優先日】2013年8月30日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】516057358
【氏名又は名称】エーエーエヌ メディカル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(72)【発明者】
【氏名】コーツ アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィス ナイジェル
(72)【発明者】
【氏名】チュロック アンドリュー
【審査官】
杉▲崎▼ 覚
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2011/073796(WO,A2)
【文献】
国際公開第2012/043075(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0312201(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 35/00
A61D 7/00
B05C 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬物または医療処置剤ディスペンサであって、ポンプに一端で接続される少なくとも1つのチューブを含むフープを備え、前記ポンプは、処置剤の交換可能な容器に接続され、少なくとも1つのチューブは、人または動物の皮膚に向けてスプレー形態で処置剤を施す1つ以上の開口を有し、開口は、内向きであり、フープの内側の周りに配置され、開口から出てくる処置剤をフープ内に置かれる人または動物の身体部分に向けるようになっている、薬物または医療処置剤ディスペンサ。
【請求項2】
請求項1に記載の薬物または医療処置剤ディスペンサであって、フープに取り付けられた一対のチューブを備え、ポンプに接続されていないチューブの端部は、閉じられている、薬物または医療処置剤ディスペンサ。
【請求項3】
請求項2に記載の薬物または医療処置剤ディスペンサであって、チューブの一方は、フープの半分に置かれ、チューブの他方は、フープの残りの半分に置かれる、薬物または医療処置剤ディスペンサ。
【請求項4】
請求項2または3に記載の薬物または医療処置剤ディスペンサであって、チューブは、フープの溝にはめ込まれる、薬物または医療処置剤ディスペンサ。
【請求項5】
請求項1に記載の薬物または医療処置剤ディスペンサであって、2つのアームとして形成されているフープを備え、アームは、近位端および遠位端をそれぞれ有し、アームの近位端は、ピボットに取り付けられ、チューブの一対は、それぞれのアームに1つが取り付けられ、チューブは、アームの近位端でポンプの出口に接続される、薬物または医療処置剤ディスペンサ。
【請求項6】
請求項5に記載の薬物または医療処置剤ディスペンサであって、チューブの遠位端は、ノズルでそれぞれ終端し、それぞれのノズルは、処置剤をノズルの間に置かれた身体部分に向ける、薬物または医療処置剤ディスペンサ。
【請求項7】
請求項5または6に記載の薬物または医療処置剤ディスペンサであって、ばねは、アームの遠位端が突き当たるように付勢しようとする、薬物または医療処置剤ディスペンサ。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の薬物または医療処置剤ディスペンサであって、フープは基部に取り付けられ、前記基部は、ポンプと、容器への接続と、を含む、薬物または医療処置剤ディスペンサ。
【請求項9】
請求項8に記載の薬物または医療処置剤ディスペンサであって、ポンプが電動であり、ポンプは、処置の回数を制御するプログラム可能なチップに接続される、薬物または医療処置剤ディスペンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人に薬剤および他の医療処置剤の投与量を投与するディスペンサに関する。本来は人のために考案されたが、それは、動物にも適用でき、特に家畜を治療するのに効果的である。
【背景技術】
【0002】
薬物および他の医療処置剤の提供は、注射、錠剤、および鼻腔用スプレーに通常はよるが、最近になって、経皮貼布が、薬物または他の関連した処置剤を提供するのに使用されている。この明細書では、「処置」は、その後に例えば有害ガスにさらされる場合の反応のリスクを最小限にするための人の前処置を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、薬物またはある状況下における他の関連した処置剤の提供の正確さを確保する上での問題、またはパッチでの経皮的処置の場合に、処置が効果的である程度に薬物または他の処置剤が長い時間皮膚バリアを通過できるほど十分にパッチが付着し続けることを確実にする上での問題、がある。
【0004】
わずかな薬剤がスプレー式製剤で入手できるが、これらは、適用にかなりの巧妙さを必要とし、ユーザーの正確さ、対象からのスプレーの距離、およびノズルが押される回数および力、の変動により、かなり不統一な投与量を与える。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によると、薬物または医療処置剤ディスペンサは、人または動物の皮膚の方へスプレー形態で処置を施す複数の開口を有するチューブと、薬物または他の医療処置剤を含む容器と、を備える。
【0006】
一実施形態では、薬物または医療処置剤ディスペンサは、フープに取り付けられた1つ以上のチューブを備え、複数の開口を有するチューブは、フープの内側の周りに配置され、チューブから出てくる薬をフープ内に置かれる身体部分に向ける。
【0007】
そのような実施形態の一配置では、薬物または医療処置剤ディスペンサは、一対のチューブを有し、チューブの一対の一方は、フープの半分に置かれ、その一対の他方は、フープの残りの半分に置かれる。
【0008】
そのような場合、チューブは、端部の1つで閉じられてよい。チューブは、フープの溝にはめ込まれてよい。
【0009】
別の実施形態では、フープは、2つのアームとして形成され、アームは、近位端および遠位端をそれぞれ有し、アームの近位端は、ピボットに取り付けられ、チューブの一対は、それぞれのアームに1つが取り付けられている。チューブは、アームの近位端でポンプの出口に接続され、遠位端のそれぞれでノズルで終端し、ノズルは、処置剤をノズルの間に置かれた身体部分に向かわせる。
【0010】
通常、しかし本質的ではなく、ばねは、アームの遠位端が突き当たるように付勢しようとする。
【0011】
ノズルに加えて、チューブは、複数の開口を有してよく、複数の開口は、フープの内側の周りに配置され、チューブから出てくる処置剤をフープ内に置かれる身体部分に向かわせる。
【0012】
開口は、平穴、セルフシール可能なスリットまたはノズルを備えてよい。
【0013】
処置剤は、処置剤を含む容器に直接的にまたは間接的に接続されたポンプからチューブに送り出される。ポンプは、手動操作式または電動式であってよい。好都合には、フープは基部に取り付けられ、ポンプは基部にある。加えて、ポンプが電動の場合、プログラム可能なチップが回路に組み込まれてよく、処置の回数を制御し、処置の他のパラメータを測定する。
【0014】
現場使用ディスペンサでは、基部はハンドヘルドであるが、そうでなければ、それは通常テーブル取り付けである。現場使用では、ディスペンサは、身体部分を通過する棒の形であってよい。
【0015】
本発明により、一例では病院または家庭用装置を、別の例では救急車または戦場用装置を、作ることができ、それは、触れる必要なく、創傷を通過でき、消毒剤、創傷密封材等をスプレーでつけ、従って交差感染のリスクを大いに軽減または除去する。
【0016】
実質的に上記の薬物または医療処置剤ディスペンサは、添付図面を参照して記載された。
【0017】
薬物または他の医療処置剤の容器は、普通は薬物または他の医療処置剤を含む交換可能なカートリッジである。関節炎薬、鎮痛剤、抗炎症薬、創傷密封材、消毒剤は、この発明で投与される典型的な処置剤であり得る。1つ以上の容器が、患者に合った一連の処置剤を含んで提供されてよく、容器は、処置の進展に応じて選択的に開閉される。
【0018】
交換可能カートリッジを伴う一実施形態では、カートリッジは、処置に特有のコードで符号化される。コーディングは、ディスペンサが使用し、処置の回数および/または長さおよび/またはチューブの中の処置剤の圧力を制御する。
【0019】
本発明がさらに十分に理解されるように、本発明の例が添付図面に示される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明による簡単なディスペンサの部分断面の概略側面図を示す。
【
図2A】本発明によるポンピングディスペンサの透視図を示す。
【
図2B】本発明によるポンピングディスペンサの透視図を示す。
【
図2D】
図2Aの線B‐B’上の部分的断面の
図2Aおよび2Bのディスペンサの概略図である。
【
図3】
図2Dと似ているが、
図2A‐2Dに示されるポンピングディスペンサのさらなる発展を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1では、薬物または医療処置剤ディスペンサは、薬物または他の医療処置剤を含むカートリッジ5に連結され、人の皮膚の方へ向けられ得るスプレーノズル4の形をした内部を向く複数の開口を有する連続中空フープ2を備える。ノズル4から出てくる噴霧は、フープ内に置かれる全てに落ちる。実際には、これは、指、つま先、腕または脚、または人もしくは動物の体の一部の他の四肢である。
【0022】
フープ2の直径は、治療部位によって決定される。
【0023】
この場合のフープ2は、カートリッジ5に接続されるチューブ6への接合部3を含む連続ループである。
【0024】
スプレーノズル4は、選択的に閉じられるまたは覆われることができ、特定のスプレーパターンが与えられるようにする。
【0025】
カートリッジ5は、接合部3の外側に螺合するハンドル7内に取り付けられる。チューブ6と反対側のカートリッジ5の端部は、カートリッジ5に封止されるキャップ8を有し、カートリッジがハンドル7に螺合できるようにする雄ねじを有する。チューブ6は、Oリングシール12で接合部3に対して封止される。
【0026】
チューブ6内のプランジャー10は、ロッド11に接続され、ロッド11は、カートリッジ5を通ってキャップ8内のアクチュエータ14まで延びる。容器5の中の薬物または他の処置剤が、推進させるものからの圧力を受けて、アクチュエータ14がロッド11を接合部3から離すとき、プランジャー10は容器の内容物を、フープ2におよび従ってノズル4を介してフープ2内の全てに放出するようになっている。
【0028】
一配置では、カートリッジは、縦方向に区画でき、異なるコンパートメントの異なる処置剤を含み、それぞれそれ自体のプランジャー10および制御ロッド11を含み、接合部3に対してコンパートメントを開閉する。
【0029】
代替的に複数の接合部3を設けることができ、それぞれカートリッジに別々に連結され、それぞれのカートリッジは、別の処置剤を含んでいる。
【0030】
図1に示されているディスペンサは、ハンドヘルドであってよい、またはスタンドに取り付けられてよい。
【0031】
図2では、本発明によるディスペンサ20は、ステンレス鋼、プラスチックまたは同様の医療上適した材料から成る円形フープ21を備える。フープは、内溝22を有し、その中にシリコンゴムまたは同様の医療上適した材料で作られているチューブ23が配置される。
図2に見られるように、分かれたチューブ23が、フープ21の左側およびフープ21の右側の内側の周りに延びる。チューブ23のそれぞれの一端24は、中空基部26に取り付けられたマニホールド25に連結され、チューブの他端27は、閉じられる。チューブは、セルフシール性スリット28の形で複数の開口を有し、そこから加圧されたチューブの中の流体がスプレー29として放出される。フープ自体は、基部26に取り付けられる。チューブ23は、プレート30によってフープ21の上部および下部で適当な位置に保持される。マニホールド25は、基部26に取り付けられている電気ポンプ31の出口33に接続される。特定の患者の処置に関係する薬剤を含むカートリッジ32は、基部26の上部を通して取り付けられ、その出口ノズルは、カートリッジ台35上の直立ニップル34に接続されている。基部26の底は、基部プレート36によって閉じられる。カートリッジ台35は、基部プレート36に取り付けられる。流体接続37は、カートリッジ台35から直立もしているポンプコネクタ38まで、カートリッジ台で提供される。シリコンゴムまたは同様の医療上適した材料から成る短いチューブ39は、ポンプコネクタ38をポンプ入口40に接続する。
【0032】
カートリッジ32は、交換可能であり、2以上の異なる処置を提供するように分割されてよい。
【0033】
ポンプは、スイッチ42を介して電池またはメインソース41から動力を引き出す。スイッチ42は、基部プレートの開口43を介して作動可能である。しかしながら、ある配置でのスイッチは、より都合よく基部の側に置かれてよい。選択的に、開口43はフレキシブルゴムカバーを収容してよく、フレキシブルゴムカバーは、スイッチ42が動作できるようにするが、ほこりや水分を基部の内側に入らせないようにする。選択的に、プログラム可能なチップ44が、スイッチ42と関連して含まれてよく、チップは、モーターがスイッチを入れられる期間を制限するように、および先の動作の後にプリセット期間ポンプ31の動作を阻むように、プログラムされてよい。プログラム可能なチップは、ポンプ圧(および従ってセルフシール性スリット28を通って放出されるスプレーの密度および広がり)を変化させるようにプログラムされてもよい。
【0034】
動作時に、患者は、身体の一部(例えば、腕、手首、手、脚、足首、足等)をフープ21内に置く。スイッチを入れることによってまたは他の適切な起動装置の動作によって、ポンプを起動するとき、カートリッジ32に含まれている処置剤は、ポンプ31によってフープ21の周りのチューブ23のそれぞれに送り出される。チューブ23のポンプ圧は、液体処置剤を、セルフシール性スリット28を介してスプレー26として治療される患者の身体部分に押し出す。
【0035】
人間への適用のために開発されたが、原理的に器具が同様に他の動物を治療するのに使用されるべきでない理由はない。
【0036】
図1および2A‐2Dの装置は、治療部位の大きさがフープ2または21の直径によって制限されるという点において、制限がある。
【0037】
図3の装置は、この制約を克服する。ポンプ配置は、
図2と同じであり、再び記載されない。
図3では、フープ21は、2つの半円形アーム47および48から形成され、2つの半円形アーム47および48は、アームの下端(近位端46)で共にピボット45で旋回軸の上に置かれ、閉位置でそれらのアームの他端(遠位端49)で突き当たり、基部はスロット50を有し、アーム47および48が開閉できるようにする。選択的に、アームを遠位端49で共に閉じるように付勢する、ピボット45と関連するばね51がある。アーム47および48が突き当たるチューブ23の端部27は、この場合ノズル52で終端する。選択的に、この構成ではチューブ23のセルフシール性スリット28は省かれる。
【0038】
図3の配置では、アーム47および48は開かれ、身体部分がそれらの遠位端49の間に挿入される。身体部分は、大腿部、胸部または肩などのように、
図2のフープ21に挿入され得るよりも実質的に大きくてよい。ポンプ31がオンで、処置剤を含んでいるカートリッジ32がカートリッジ台35に置かれ、処置剤は、ノズル52を通じて関係する身体部分にスプレーされる。ポンプ31の圧力が変化する場合、ノズル52から出てくる噴霧の密度、広がりおよび幅を変えることができる。
【0039】
当業者は、この発明用のポンプおよび/またはカートリッジ台についての可能な代替的構成を容易に特定できる。非常に簡単な代替的な一構成では、フープよりむしろ、ディスペンサは、単純な直線状またはフック付きの棒を備え、ノズルが患者の方へ向けられている。フープまたはアームは、円形または半円形である必要はなく、正方形、楕円形または他の適切な形状であってよい。
【0040】
プログラム可能なチップ44があることにより、より高機能な監視は、処置からの時間の経過だけでなく、例えば処置の回数の記録も含むことができ、医療専門家は、患者が定期的に処置を行っているかどうかをモニターでき、それは、例えば前もってプログラムされた処置がなされなかった場合に、さらにリマインダーまたはアラームを作動できる。アラームは、患者にローカルであってよい、または管理センター、医療センターまたは病院でリモートであってよい。チップは、異なる患者に異なる量の処置剤を投与するように、または異なる患者用の異なる治療レジームを実施するように、プログラムでき、患者は、異なるスイッチ、または入力コードまたは他の認識システムの使用によって識別される。IRランプおよび検出器、他の運動センサーが、組み込まれてよく、身体部分がフープに、または
図3のアーム47および48の遠位端間に、存在しなかった限り、そのシステムが作動しないようにする。
【0041】
図では、電池41が使用され、これは、Liイオン電池などの充電池の長寿命の従来型バッテリーであってよい、または電池は、充電池バックアップを有して、変圧器によって安全な電圧まで降圧された主電源に取って代わられてよい。多くの家庭用用途については、これは、電池が放電する結果としての電力損失を回避するので、好ましい選択肢であり得る。現地作業については、これは実用的でなく、バッテリー電力が使用される。
【0042】
記載される薬物または医療処置剤には、身体部分の検出による自動投与システムが設けられてもよい。さらに、または代替として、そのような薬物または医療処置剤ディスペンサは、自動検出システムが備わっていてもよく、挿入された身体部分が、正しい患者の正しい身体部分であったことを確認し、正しい患者の正しい身体部分が挿入されなかった限り、起動を防ぐ。そのようなシステムは、例えば、目認識、指紋認識またはRFIDタグによる患者認識制御を使用できる、および/または装置は較正データを収集および保持でき(赤外線、超音波またはレーザーを使用して)、挿入された身体部分が、正しい患者の正しい部分であったことを識別し、不当な管理を防ぐ。さらに、それは、患者が正しく行動し、別の物体を装置に挿入することによって処置を避けなかったことを保証できる。そのようなパターン認識装置は、身体の間違った部分の処置を防ぐために設置されてもよい。
【0043】
装置は、制限された動きの関節炎および他の患者用に使用しやすいことが分かる。彼らは、指、手首等をフープに単に滑り込ませ、痛み止めまたは抗関節炎処置剤の測定された投与量が皮膚を介して投与される。
【0044】
例では、ノズルおよびセルフシール性スリットの両方の形の開口が記載された。漏れやすいが、フープ5およびチューブ23の穴の形の開口を使用することも可能である。チューブ23では、セルフシール性スリットの代わりにノズルを使用でき、同様にフープ5ではノズルの代わりにセルフシール性スリットを使用できる。
【0045】
装置の適用の例には、関節炎、火傷、静脈性潰瘍、慢性的な傷/感染症、皮膚炎および他の剥脱性疾患の噴霧処置が含まれ、外傷では、患者および病棟スタッフ/訪問者からのMRSAの根絶の噴霧処置が含まれる。それは、創傷封止および被覆材への噴霧に使用することもできる。特定の使用は、処置中であるまたは緊急避難中の患者へ包帯に一時的噴霧を適用することである。
【0046】
装置を使用する適用され得る製品の範囲には、殺菌剤/洗浄剤(ヨウ素など)、薬剤(例えば、凝固剤、修復刺激剤、抗生物質、鎮痛薬、抗炎症薬)、保護層(創傷を空気/感染症/擦過傷から保護し、体液の損失および薬剤の損失を防ぐ)、固定具(例えば石膏またはポリマー)が含まれる。
【0047】
ある実施形態では、それぞれの異なる製品は、コーディングを有してよく、噴霧装置が、適切な投与量でおよび適切な圧力およびジェットの広がりで、製品を適用するようになっている。例として、バーコードが、処置剤を含むカートリッジ32(
図2Dまたは3)に適用されてよく、基部36(
図2Dまたは3)に取り付けられるデコーダーによって読み取られてよい。プログラム可能なチップ44リーダーは、デコーダーの出力を取り込み、カートリッジ32上のコーディングに従って治療レジームを適合させる。