(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記プロファイル面(3410、3411;2130、2131)が、前記フィルタ壁(33)の前記中心軸に対して平行にオフセットされた湾曲軸上で芯出しされた実質的にアーチ形の長手方向中央軸を呈する、請求項1に記載のフィルタ・カートリッジ(30)。
前記プロファイル側面(3414)が、前記中心軸からより遠くの前記隅部(3413)の近位に位置し、前記中心軸の方に凹状に面する凹状部分(3415)と、前記中心軸により近位の前記隅部(3412)の近位に位置し、前記中心軸の方に凸状に面する凸状部分(3416)とを呈する、請求項4に記載のフィルタ・カートリッジ(30)。
前記プロファイル面(3410、3411;2130、2131)が、実質的に不規則な台形形状を呈し、その小さい方の底辺が、前記フィルタ壁(33)の前記中心軸の近位に位置する、請求項1から5のいずれかに記載のフィルタ・カートリッジ(30)。
前記プロファイル面(2130、2131;3410、3411)が、前記円板形壁(210)の前記中心軸に対して平行にオフセットされた湾曲軸上で芯出しされた実質的にアーチ形の長手方向軸を呈する、請求項8に記載の支持体(21)。
【背景技術】
【0003】
周知のように、自動車分野におけるディーゼルの濾過は、概して、濾過すべき流体に対する入口および濾過された流体に対する出口が設けられた外部ケーシングと、濾過すべき流体の入口との連通チャンバを画定可能なフィルタ・カートリッジとを備える群によって得られる。
【0004】
このようにして、フィルタ群の入口から出口の方へ流れる流体は、フィルタ壁を強制的に通過させられ、フィルタ壁は、場合によって流体中に存在する不純物を保持する。
【0005】
典型的なフィルタ・カートリッジは、管状の形状を有するフィルタ壁と、フィルタ壁の両端部に固定された上下2つの支持板とを備える。
【0006】
一般に、これらの支持板の少なくとも1つには、フィルタ壁の長手方向軸と位置合わせされた中心開口が設けられており、フィルタ壁が内側から外側の方へ通過されるように構成される場合、フィルタ壁の内部体積は、この中心開口を通って濾過すべき流体の入口と連通するように設定され、またはフィルタ壁が外側から内側の方へ通過されるように構成される場合、フィルタ壁の内部体積は、この中心開口を通って濾過すべき流体の出口と連通するように設定される。
【0007】
これらのタイプのフィルタにおいて、ケーシングは、通常、フィルタ・カートリッジを支持可能な支持体を含み、またはそのような支持体が連結される。
【0008】
いくつかの応用例では、フィルタ・カートリッジの設置および交換は、その動きおよび操作ステップに関連して問題を呈する可能性がある。
【0009】
作業員がフィルタ・カートリッジを設置する仕事を軽減させようとして、従来技術においては、フィルタ・カートリッジをケーシング(たとえば、ビーカー体または支持体の蓋)に除去可能に掛止する様々な解決策を提供している。
【0010】
これらの解決策の第1のタイプは、バヨネット係合の使用を含む。これらのタイプの掛止は、フィルタ・カートリッジ内に画定された少なくとも2つのプロファイル突起を備え、プロファイル突起はそれぞれ、支持フランジ内に実現される特殊な溝の中に挿入することができる。その結果、支持フランジの方へのフィルタ・カートリッジの少しの軸方向の平行移動と、その結果として起こるフィルタ・カートリッジの軸に対する少しの回転とによって、掛止が実施される。
【0011】
しかし、これらのバヨネット係合は、主に掛止が必然的に複雑になり、また、プロファイル突起の逆方向の掛止解除が防止されないため、いくつかの欠点を呈する。
【0012】
この理由のため、実際には、フィルタ・カートリッジと支持フランジ(またはケーシング)との間の相互回転を阻止する手段を含むことが概して必要とされており、そのような手段には、たとえば、可撓性のデバイス、迷路のようなプロファイルを有する溝、またはねじ付きの器具等が挙げられる。
【0013】
これらの阻止システムは、一方では、特にフィルタ・カートリッジの交換を繰り返した後、時間とともに信頼性および抵抗が低くなり、他方では、フィルタ・カートリッジおよびケーシング(支持体)の生産コスト、ならびにフィルタ・カートリッジを交換する保守動作中に必要とされる時間の増大によるコストの増大を招く。
【0014】
前述のバヨネット係合に対する代替として、第2の周知のタイプのフックは、軸嵌合フックの使用を含む。しかし、これらのフックは、特にフィルタ・カートリッジを収容するように定められた支持体(ケーシング)と比較してフィルタ・カートリッジが大きい重量およびサイズを呈するタイプの応用例では、支持体に対する掛止動作中にフィルタ・カートリッジがスナップ嵌合フックを視界から隠すため、掛止手段の正確な位置決めが難しくなる。
【0015】
さらに、このタイプのやや重いフィルタ・カートリッジの係合を確実にする必要があることから、必然的に、特に頑丈で除去するのが困難な軸方向のスナップ嵌合を実現しなければならない。
【0016】
これらの欠点をなくすには、支持体に対するカートリッジの配向手段の使用が知られている。そのような配向手段は、実際には、掛止歯を誘導して掛止台座と軸方向に位置合わせし、位置合わせ後、掛止歯と掛止台座を軸方向に押し付けて、掛止歯と掛止台座との間に相互掛止をもたらす。
【0017】
しかし、フィルタ・カートリッジと掛止歯との間の相互掛止が安定するには、掛止歯が軸方向の屈曲に対して高い抵抗を呈することが必要であるため、場合によっては、掛止歯を掛止台座内に押し込むために必要な推力が強くなければならず、これはフィルタ群を組み立てる作業員にとって容易ではない。
【0018】
第3のタイプの周知のタイプのフックは、実質的に2つの前述の解決策の複合型であり、スナップ嵌合式の掛止歯が、支持体上に位置する掛止台座内へスナップ嵌合で嵌合する。掛止歯は、横側面上に斜面を呈しており、この斜面が、たとえば掛止台座の横側面全体にわたって延びる対応する斜面とともに、フィルタ・カートリッジの軸に対する支持体の相互回転を実行することによって、支持体からのフィルタ・カートリッジの掛止解除を容易にする。
【0019】
さらに、成形された軸部の使用が知られおり、そのような軸部は、支持体の内部でのフィルタ・カートリッジの回転中に掛止歯を掛止台座の方へ案内するように、フィルタ・カートリッジに対するカムとして動作可能である。
【0020】
いずれにせよ、掛止歯およびそれぞれの掛止台座は、掛止台座に対する掛止歯の相互回転を可能にするように、円筒形部分上に画定される。
【0021】
これらの周知のタイプのフックで生じる第1の欠点は、それらのフックがたとえば実質的に標準的な寸法を有する円筒形部分上に実現されるため、フィルタ群に適していないフィルタ・カートリッジが、そのフィルタ群の支持体に誤って挿入および掛止される可能性がある。つまり、このフィルタ群が、たとえば、必要に応じて機能しなくなったり、またはフックの破損に関連する問題を呈したりする恐れがある。
【0022】
これらの周知のタイプのフックで生じるさらなる欠点は、バヨネットタイプであるか、それとも複合タイプ(バヨネットおよびスナップ嵌合)であるかにかかわらず、掛止歯とそれぞれの台座との間の掛止を完了するために必要とされる回転角が特に大きくなり、具体的には掛止歯(または掛止台座)の弧の角度の2倍になることにある。これは、少数の掛止歯(たとえば、2〜4本)で良好な安定した掛止を保証するために、過度に制限することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明の目的は、簡単、合理的、かつ比較的安価な解決策により、従来技術における前述の欠点をなくすことである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
これらの目的は、独立請求項に記載の本発明の特徴によって達成される。従属請求項は、本発明の好ましいかつ/または特に有利な態様を示す。
【0025】
本発明は、特に、実質的に管状のフィルタ壁と、フィルタ壁の端部に固定された支持板とを備えるフィルタ・カートリッジに関する。支持板は、フィルタ壁とは反対側で支持板の表面から起立する掛止体を備える。掛止体は、フィルタ壁の中心軸に実質的に直交するプロファイル面と、中心軸の近位に少なくとも2つの隅部とを画定する。少なくとも2つの隅部は、フィルタ壁の中心軸から異なる距離を呈する。
【0026】
この解決策は、フィルタ・カートリッジの回転を含む掛止に必要とされる回転角の低減を可能にし、それぞれの支持体内でのフィルタ・カートリッジの掛止接続の特定の機械的一貫性を保証可能であり、これは軸方向タイプの掛止にも及ぶ。
【0027】
同じ上記の目的のため、本発明の一態様では、プロファイル面は、フィルタ壁の中心軸に対して平行にオフセットされた湾曲軸上で芯出しされた実質的にアーチ形の長手方向中央軸を呈する。
【0028】
本発明のさらなる態様では、掛止体は、プロファイル面の円周方向の境界を決定する2つの対向する横側面を備え、これらの横側面は、フィルタ壁の中心軸に対して平行にオフセットされた収束軸上の収束平面上に位置する。
【0029】
この解決策により、横側面は、掛止体の掛止および解放を改善可能な穏やかな引き擦り表面を画定する。
【0030】
本発明のさらなる態様では、掛止体は、中心軸の近位にプロファイル前方側面を備え、プロファイル前方側面は、隅部を連接可能なプロファイル面の径方向の境界を決定する。
【0031】
プロファイル側面は、有利には、中心軸からより遠くの隅部の近位に位置し、中心軸の方に凹状に面する第1の凹状部分と、中心軸により近位の隅部の近位に位置し、中心軸の方に凸状に面する凸状部分とを呈する。
【0032】
実際には、プロファイル側面は、掛止体に対するカム・プロファイルを画定する。
【0033】
プロファイル面は、有利には、実質的に不規則な台形形状を呈し、その小さい方の底辺が、フィルタ壁の中心軸の近位に位置する。
【0034】
本発明のさらに有利な態様では、掛止体は、柄が設けられ、支持板から起立し、径方向に弾性的に可撓性を有する掛止歯と、柄から径方向に延びる掛止ヘッドとを備え、プロファイル面は、柄から突出する掛止ヘッドの表面によって画定される。
【0035】
本発明は、フィルタ・カートリッジを支持可能な支持体をさらに開示し、支持体は、円板形壁を備え、円板形壁は、円板形壁の表面から起立する掛止体を備え、掛止体は、円板形壁の中心軸に実質的に直交するプロファイル面と、中心軸の近位に少なくとも2つの隅部とを画定し、少なくとも2つの隅部は、円板形壁の中心軸から異なる距離を呈する。
【0036】
この解決策は、フィルタ・カートリッジの回転を含む掛止に必要とされる回転角の低減を可能にし、さらに、それぞれの支持体内でのフィルタ・カートリッジの掛止接続の特定の機械的一貫性を保証可能であり、これは軸方向タイプの掛止にも及ぶ。
【0037】
上記と同じ目的のため、プロファイル面は、円板形壁の中心軸に対して平行にオフセットされた湾曲軸上で芯出しされた実質的にアーチ形の長手方向軸を呈する。
【0038】
本発明の一態様では、掛止体は、円板形壁に実質的に直交する2つの対向する横側面を備え、これらの横側面は、プロファイル面の円周方向の境界(少なくとも理論上の延長内)を決定し、これらの横側面は、円板形壁の中心軸に対して平行にオフセットされた収束軸上の収束平面上に位置する。
【0039】
横側面は、有利には、円板形壁から起立するそれぞれの壁によって画定され、これらの壁は、円周方向に対して横断方向に掛止体から円板形壁の外周部の方へ突出する。
【0040】
この解決策により、掛止された構成になった後、フィルタ・カートリッジと支持体との間で境界を決定しかつ/または相互回転を阻止する2つの当接表面を画定可能である。
【0041】
これらの壁はまた、異なる高さを呈する。
【0042】
このようにして、支持体からのフィルタ・カートリッジの特定の掛止解除方向を画定可能である。
【0043】
掛止体は、有利には、円板形壁から起立するアーチ形壁上に実現された掛止窓を備え、掛止窓は、プロファイル面によって下位および/または上位で境界が決定される。
【0044】
アーチ形壁は、円板形壁の中心軸に対して平行にオフセットされた湾曲軸をさらに呈する。
【0045】
このため、フィルタ・カートリッジと支持体との間の機械的整合性が実質的に一貫する。
【0046】
本発明は、上記の支持体と、上記のフィルタ・カートリッジとを備えるフィルタ群をさらに開示し、フィルタ・カートリッジの掛止体は、支持体の掛止体に解放可能に掛止することができる。
【0047】
掛止歯の掛止ヘッドは、有利には、軸方向の遊びを有して窓の内部に径方向に挿入されるように構成される。このようにして、掛止歯は、窓によって画定された掛止台座に掛止された後、軸方向の遊びを有しているが、支持体に軸方向に拘束される。
【0048】
掛止歯の柄は、掛止ヘッドが窓の中に挿入されたときに円板形壁の表面から起立する壁相互間に実質的にぴったりと軸方向に挿入されることがまた可能である。このようにして、掛止歯は、窓によって画定された掛止台座に掛止された後、支持体に円周方向に拘束される。
【0049】
本発明はさらに、上記の内容に対して独立して保護可能なフィルタ群に関し、このフィルタ群は、実質的に円板形の支持体と、実質的に管状のフィルタ壁が設けられたフィルタ・カートリッジとを備える。フィルタ壁の端部に支持板が固定され、支持板は、支持板と支持体との間に置かれた掛止手段によって、支持体に同軸方向に除去可能に連結される。掛止手段は、少なくとも1対のオフセットされた対向する掛止歯を備え、掛止歯の掛止部分は、プロファイル軸シャンクに実現される1対の対向する掛止台座内に受け取ることができる。各掛止台座は、プロファイルシャンクのアーチ形壁の中に実現される窓によって画定される。
【0050】
本発明によれば、プロファイルシャンクは、各窓の片側に円周方向に位置決めされた下降区間を備え、下降区間は、分割直立部によって窓から隔置されている。下降区間は、支持体とフィルタ・カートリッジとの間からの少なくとも1つの中心軸に実質的に直交する静止表面を画定する。静止表面は、掛止歯を収納するように構成され、窓の中間レベルに配置される。下降区間と窓との間で掛止歯を伝達するための中心軸に対する支持体とフィルタ・カートリッジとの間の相互回転に続いて、直立部と掛止歯の掛止部分との間にスナップ嵌合が画定される。
【0051】
この解決策により、掛止手段がフィルタ群のうち見えない区間内に位置するときでも、支持体へのフィルタ・カートリッジのスナップ嵌合が、容易、安全、かつ迅速になる。
【0052】
さらに、この解決策により、掛止手段は、相対的な構造上および機能上の利点を有するスナップ嵌合タイプのままで、掛止と掛止解除の両方に相互運動で案内される。したがってバヨネット掛止に典型的な利点を達成しながら、係合および係合解除の簡単さおよび迅速さを改善する。
【0053】
本発明のさらなる態様では、プロファイルシャンクは、分割直立部の底辺から円周方向に対して横断方向に突出する第1の壁を備え、第1の壁の高さは、静止表面の高さに実質的に等しい。
【0054】
掛止歯は、それぞれの掛止台座内に挿入された後、回転が阻止され、それにより掛止歯の偶発的な掛止解除を防止する。
【0055】
この場合も、同じ目的で、プロファイルシャンクは、プロファイルシャンクのアーチ形壁から円周方向に対して横断方向に突出し、かつ窓に対して第1の壁に対向配置された第2の壁を備え、第2の壁の高さは、窓の最大高さより大きくまたは同一である。
【0056】
実際には、各掛止歯は、それぞれの掛止台座内に係合されるとき、第1の壁と第2の壁との間に円周方向に収容され、壁の高さが異なることで、窓への優先的なアクセス方向および窓からの退出を掛止歯に与えることを可能にする。
【0057】
プロファイルシャンクは、有利には、円周方向に連続する掛止台座の窓と掛止台座の下降区間との間に置かれた実質的に円周方向の上昇部分を備え、上昇部分の高さは、プロファイルシャンクのアーチ形壁の高さに実質的に等しい。
【0058】
この解決策により、掛止歯がプロファイルシャンクの下降区間を占めるときのみ、それぞれの窓に対する掛止歯の円周方向の位置合わせを行うことができる。実際には、プロファイルシャンクは、それぞれの掛止台座に対する各掛止歯の掛止および掛止解除を可能にする強制的な経路を画定する。
【0059】
本発明の有利な態様では、上昇部分と下降区間の静止表面との間に、傾斜した斜面が画定される。
【0060】
本発明のさらなる態様では、アーチ形壁は、中心湾曲軸の方を向き中心軸に対してオフセットされている凹面を呈する。
【0061】
この解決策により、それぞれの掛止台座に対する掛止歯の掛止および掛止解除に必要とされる回転角が大きく制限される。
【0062】
さらに、本解決策により、掛止台座は、掛止歯が少数の変形形態にもアクセス可能になり、機械的に整合性のあるものになる。したがって、フィルタ群を維持するとき、適合している元の部品が使用されることを確実にする。
【0063】
上昇区画およびアーチ形壁は、有利には、中心軸から異なる距離を呈する。
【0064】
また、下降区間の静止表面は、実質的にL字状の平面展開部を呈し、平面展開部のうち円周方向に対して横断方向である第1の部分は、第1の壁の上縁部上に画定され、平面展開部の第2の部分は、上昇部分を円周方向に実質的に延長する。
【0065】
この解決策により、係合歯は、円周方向と径方向の両方でプロファイルシャンクによって部分的に取り囲まれた下降区間の内部で実質的にぴったりと収納される。
【0066】
本発明の一態様では、各掛止歯は、たとえば径方向に可撓性の柄と、柄(その自由端部)から実質的に突出して延びる掛止ヘッドとを備え、掛止ヘッドには、少なくとも中心軸から第1の距離をあけて位置する柄からの遠位端部が設けられ、第1の距離は、中心軸と、分割直立部の中心軸からの遠位部分との間の距離より小さい。
【0067】
この解決策により、掛止台座と掛止歯との間の機械的整合性が最適化される。
【0068】
掛止ヘッドは、有利には、中心軸の近位に少なくとも2つの隅部を画定するプロファイル形状を呈し、少なくとも2つの隅部は、中心軸から異なる距離を呈する。
【0069】
掛止ヘッドは、好ましくは、不規則な不等辺四辺形として実質的に適合された軸方向の断面を呈し、小さい方の底辺は、中心軸の近位に位置する。
【0070】
このようにして、相互掛止回転中のプロファイルシャンクと掛止歯との間の接触は、柄の弾性屈曲、したがって相互のスナップ嵌合を容易にするように、段階的かつ漸進的である。
【0071】
柄は、有利には、細長いアーチ形の形状を有する横断方向の断面を呈し、凹面が中心軸の方を向いている。
【0072】
この解決策により、柄は、同等の厚さであるものとして、より大きい屈曲に対する抵抗を呈する。
【0073】
この場合も、中心軸から掛止歯の柄の少なくとも一部分の距離は、上昇部分の一部分の中心軸、アーチ形壁、およびプロファイルシャンクの第2の壁からの距離に実質的に等しい。ヘッドの一部分の距離は、成形された横側のアーチ形壁の距離に少なくとも等しい。
【0074】
本発明のさらなる態様では、フィルタ群は、フィルタ・カートリッジと支持体との間で協働する芯出し手段を備え、芯出し手段は、支持体の円板形壁の中心軸に対してフィルタ・カートリッジのフィルタ壁の中心軸を軸方向に芯出しするように構成される。
【0075】
この解決策により、操作空間の不十分な視認性および不十分な利用可能性の状態を含めて、掛止歯をそれぞれの窓に近づけることが容易になり、その支持体に対するフィルタ・カートリッジの掛止動作を容易にする。
【0076】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の表の図を用いて、非限定的な例として提供される以下の説明を読めば、明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0078】
図(特に
図14〜20)を具体的に参照すると、参照番号10は、たとえば自動車分野における燃料(たとえば、ディーゼル油)、石油、空気、または別の流体用のフィルタ群を全体として示す。
【0079】
フィルタ群10は、少なくともフィルタ・カートリッジ30に対する支持体を収容および画定可能な外部ケーシングを備え、これを全体として20で示す。
【0080】
ビーカー形体20は、ビーカー体21と、ビーカー形体21を閉じるのに適したカバー22とを備える。
【0081】
カバー22(
図14では上部のみ)は、この例では、実質的に蓋として適合されており、ビーカー形体21の開縁部上に画定された対応するねじ山(外部)内へねじ込み可能なねじ山(内部)を呈する。
【0082】
カバー22は、少なくとも、濾過すべき流体の入口導管220と、濾過された流体の出口導管221とを与え、カバー22の頂壁で実現される例では、出口導管221は、好ましくは、中心位置にある。
【0083】
出口導管221は、カバー22に対して同軸方向に位置し、第1の円筒形の台座223によって少なくとも部分的にカバー22の内部に突出する。
【0084】
ビーカー体21は、図示の例では、フィルタ・カートリッジ30を支持する支持体を画定しており、実質的に円板形の底壁210と、実質的に円筒形の側壁211とを備える。
【0085】
底壁210から掛止体が現れ、掛止体は、この例では、プロファイルシャンク212(特に
図1〜7、
図14〜20、および
図22参照)によって画定される。プロファイルシャンク212は、少なくとも2つの対向する掛止台座213を有し、掛止台座213は、たとえば互いに直径方向に対向する。
【0086】
この例では、プロファイルシャンク212は、2つずつたとえば等距離で直径方向に対向する4つの掛止台座213を備える。
【0087】
各掛止台座213は、プロファイルシャンク212のそれぞれのアーチ形壁2120に実現される。
【0088】
図示の例では、アーチ形壁2120は、細長い横断方向の断面(ビーカー体21の中心軸に直交する)を呈し、たとえば実質的に湾曲した長手方向軸を有する。
【0089】
この例では、ビーカー体21の中心軸に直交する平面上に位置するアーチ形壁2120の長手方向軸は、実質的にアーチ形であり、その凹面は、ビーカー体21の中心軸の方を向いている。
【0090】
特に、アーチ形軸2120の長手方向軸は、底壁210の中心軸に対して平行にオフセットされた湾曲軸上で芯出しされる。
【0091】
掛止台座は、プロファイルシャンク212の各アーチ形壁2120内に実現される窓213によって画定され、窓213は、たとえば横断方向(すなわち実質的に径方向)に端から端まで通過する。
【0092】
窓213は、たとえば、実質的に方形の形状(
図22の詳細参照)を呈し、下位では、たとえばビーカー体21の中心軸に直交する下部の平坦なプロファイル面2130によって境界を決定され、上位では、たとえばビーカー体21の中心軸に直交する上部の平坦なプロファイル面2131によって境界を決定される。上部の平坦なプロファイル面2131は、有利には、平面図で下部の平坦な表面2130に重ねられる。
【0093】
下部の平坦なプロファイル面2130は、たとえば上部の平坦なプロファイル面2131と同様に、たとえば多角形のプロファイル形状を呈し、ビーカー体21の中心軸の近位に少なくとも2つの隅部2132、2133を画定し、少なくとも2つの隅部2132、2133は、ビーカー体の中心軸から異なる距離を呈する。
【0094】
したがって、第1の隅部2132は、ビーカー体21の中心軸から距離D1(
図12参照)を呈し、距離D1は、中心軸から第2の隅部2133の距離D2より小さい。
【0095】
この例では、第1の隅部2132は、アーチ形壁2120の平面図(上面図)で右隅部である。
【0096】
たとえば、下部の平坦なプロファイル面2130の形状は、上部の平坦なプロファイル面2131の形状と同様に、アーチ形の台形であり、2つのアーチ形の側面が設けられる(実質的に平行であり、湾曲部がビーカー体21の中心軸の方を向いている)。
【0097】
実際には、下部の平坦なプロファイル面2130(アーチ形壁2120および上部の平坦なプロファイル面2131と同様)は、ビーカー体21の底壁210の中心軸に対して平行にオフセットされた湾曲軸(アーチ形壁2120と同じ)上で芯出しされた実質的にアーチ形の長手方向中央軸を呈する。
【0098】
さらに、窓213は、一方の側(第1の隅部2132、すなわち径方向により内側の隅部を収容する)で、横面2134(
図22参照)によって閉じられており、横面2134は、下部の平坦なプロファイル面2130および上部の平坦なプロファイル面2131(横面2134に対して実質的に直角)をつなぎ合わせるものであり、たとえば他方の側は、開いたままである。
【0099】
プロファイルシャンク212は特に、各アーチ形壁2120、すなわち各窓213の一方の側に円周方向に位置する下降区間2121を備え、下降区間2121は、分割直立部2122によって窓213から分離される。
【0100】
プロファイルシャンク212の下降区間2121の高さ(底壁210の高さ)は、アーチ形壁2120の高さより低い。
【0101】
下降区間2121は、窓213のうち第1の隅部2132(径方向により内側)を収容する(閉じた)側に位置する。
【0102】
下降区間2121は、ビーカー体21の中心軸に実質的に直交する静止面2123を画定し、静止面2123は、窓213の中間レベル、すなわち下部の平坦なプロファイル面2130のレベルと上部の平坦なプロファイル面2131のレベルとの間の中間に配置される。
【0103】
アーチ形壁2120内に実現された窓213から下降区間2121を分割する分割壁2122は、窓213の方を向いている側である。実際には、窓の境界を決定する横面2134を画定し、下降区間2121の方を向いている他方の側であり、アーチ形壁2120の上縁部および下降区間2121の静止面2123を連接する段の起立部を画定する。
【0104】
分割直立部2122は、たとえば、実質的に多角形、たとえば方形または正方形の横断方向の断面(底壁210の中心軸に直交する)を呈する。
【0105】
たとえば、分割直立部2122の横断方向の断面は、少なくとも、たとえば下部の平坦なプロファイル面2130の第1の隅部2132を画定する(平面図で位置合わせされる)隅部に対して反対側の頂点に、面取りした頂点2124(完全に延びる)を呈する。
【0106】
分割壁2122は、この例では、アーチ形壁2120の外側面によって実現される。
【0107】
面取りした頂点2124は、ビーカー体21の中心軸から距離D3だけ隔置される(
図12参照)。
【0108】
プロファイルシャンク212は、分割直立部2122の底辺からたとえば底壁210の外周部の方へ円周方向に対して横断方向に突出する第1の壁2125を備える。
【0109】
たとえば、第1の壁2125は、実質的にまっすぐな長手方向軸(横断方向)を呈する。
【0110】
さらに、第1の壁2125の長手方向軸は、径方向に対して傾斜している。
【0111】
第1の壁2125は、静止面2123に実質的に等しい高さを呈し、実際には静止面2123の一部分を画定する。
【0112】
プロファイルシャンク212は、プロファイルシャンク212のアーチ形壁2120から円周方向に対して横断方向に(たとえば底壁210の外周部の方へ)突出する第2の壁2126を備え、第2の壁2126は、窓213に対して第1の壁2125の反対側に配置される。
【0113】
たとえば、第2の壁2126は、実質的にまっすぐな長手方向軸(横断方向)を呈する。
【0114】
さらに、第2の壁2126の長手方向軸は、径方向(また第1の壁2125の長手方向軸)に対して傾斜している。
【0115】
たとえば、第1の壁2125および第2の壁2126の長手方向軸は、ビーカー体21の中心軸に対してオフセットされた点で収束する。
【0116】
第2の壁2126の高さは、窓213の最大高さより大きくまたはそれに等しい。最大高さとは、窓213の上部の平坦なプロファイル面2131のレベルを意味する。
【0117】
この例では、第2の壁2126の高さは、プロファイルシャンク212のアーチ形壁2120の高さに実質的に等しい。実際には、第2の壁2126は、アーチ形壁のうち、アーチ形壁の展開方向に対して実質的に直交方向の途切れのない延長部である。
【0118】
プロファイルシャンク212は、実質的に円周方向の長手方向展開部を有する上昇部分2127をさらに備え、上昇部分2127は、掛止台座の窓213と、円周方向に連続する掛止台座の下降区間2121との間に置かれる。
【0119】
たとえば、上昇部分2127は、たとえば第2の壁2126の中間部分内で第2の壁2126から実質的に円周方向に、窓213に対して(すなわち第1の壁2125に対して)反対の方向に分岐する。
【0120】
実際には、上昇部分2127の高さは、プロファイルシャンク212のアーチ形壁2120(したがって第2の壁2126)の高さと実質的に同一である。
【0121】
上昇部分2127およびアーチ形壁2120は、ビーカー体21の中心軸から異なる距離を呈し、実際には、上昇部分2127は、ビーカー体21の中心軸から距離(平均)をあけて位置し、この距離は、アーチ形壁2120の中心軸からの距離(平均)より大きい。
【0122】
プロファイルシャンク212は、上昇部分2127と下降区間2121の静止面2123との間に置かれた傾斜した斜面2128を備える。
【0123】
傾斜した斜面2128は、上昇部分2127の近位に位置し、わずかな勾配を有する第1の部分と、第1の部分に連続し、静止面2123の近位に位置し、より急な勾配を有し、たとえばビーカー体21の中心軸に対して平行である第2の部分とを備える。
【0124】
この例では、下降区間2121の静止面2123は、実質的にL字状の平面展開部を呈し、平面展開部のうちアーチ形壁2120の近位に位置する第1の部分は、円周方向展開部に対して横断方向の長手方向展開部を呈し、この長手方向展開部は、第1の壁2125の上縁部によって画定されており、平面展開部の第2の部分は、上昇部分2127を円周方向に実質的に延長する。
【0125】
静止面2123の第2の部分と上昇部分2127との間に置かれた傾斜した斜面2128は、上昇部分2127と円周方向に実質的に位置合わせされる。
【0126】
プロファイルシャンク212は、実際には、円周方向に閉じられたプロファイルを呈し、このプロファイルには、各アーチ形壁2120、各上昇部分2127、および各第2の壁2126に実現される上昇上縁部と、下降区間2121の各静止面2123(それぞれの傾斜した斜面2128によって上昇上面に接続される)に実現される、上昇上縁部より低いレベルに位置する下降上縁部とが設けられる。
【0127】
フィルタ群10は、上記のように、
図8〜11、および
図21に詳細に示すフィルタ・カートリッジ30を備え、フィルタ・カートリッジ30は、ケーシング20の内部に、たとえばケーシング20に対して同軸方向に受け取ることができ、以下により詳細に記載するように、支持体に掛止することができる。支持体は、この例ではビーカー体によって、より具体的にはビーカー体21の底壁210によって画定される。
【0128】
フィルタ・カートリッジ30は、上部支持板31および下部支持板32を備え、上部支持板31および下部支持板32は、管状の形状のフィルタ壁33の両端部に固定される。フィルタ壁33は、図示の例ではひだのある壁であり、実質的に円筒形の内部体積を画定して境界を決定する。
【0129】
フィルタ・カートリッジ30は、フィルタ壁33の内部に挿入された1つまたは複数の支持芯330をさらに備えることができ、支持芯330には、濾過されている流体を通すための貫通開口が設けられる。
【0130】
上部支持板31は、フィルタ壁33の中心長手方向軸上で芯出しされた中心孔310を呈する。
【0131】
特に、上部支持板310は、中心孔310の軸方向の境界を決定して延長する実質的に円筒形の中心軸部311を呈する。
【0132】
中心軸部311は、第1の環状ガスケット312を支持可能である。
【0133】
使用の際には、それぞれの第1の環状ガスケット312を有する中心軸部311を、ケーシング20、すなわちカバー22の第1の円筒形の台座223の内部に実質的にぴったりと挿入することができる。
【0134】
下部支持板32は、たとえば円板形である。
【0135】
下部支持板32の表面から、フィルタ壁33に固定された表面の反対側に、掛止体が現れ、掛止体は、この例では、1対の対向するオフセットされた掛止歯34であり、たとえば直径方向に対向する。
【0136】
この例では、下部支持板32は、2つずつたとえば相互に等距離で対向する4つの掛止歯34を備える。
【0137】
各掛止歯34は、たとえば実質的に径方向に可撓性の柄340を備え、柄340の下端部は、下部支持板32から分岐しており、柄340の上端部は、自由になっている。
【0138】
柄340は、図示の例では、細長い横断方向の断面(フィルタ・カートリッジ30の中心軸に直交する)を呈し、たとえば実質的に湾曲した長手方向軸を有する。
【0139】
この例では、フィルタ・カートリッジ30の中心軸に直交する平面上に位置する柄340の長手方向軸は、実質的にアーチ形であり、その凹面は、フィルタ・カートリッジの中心軸の方を向いている。
【0140】
特に、柄340の長手方向軸は、フィルタ・カートリッジ30の中心軸に一致または密接する(低減されたオフセットされ量だけ平行にオフセットされる)湾曲軸上で芯出しされる。
【0141】
掛止歯34の柄340の少なくとも一部分は、フィルタ・カートリッジ30の中心軸から距離を呈し、この距離は、ビーカー体21の中心軸から、少なくともプロファイルシャンク212の上昇部分2127、第2の壁2126、およびアーチ形壁2120(すなわちプロファイルシャンク212のうちより大きい高さを呈する部分)の長さまでの距離に実質的に等しい。
【0142】
このようにして、フィルタ・カートリッジ30がビーカー体21の底壁210に同軸方向に近づけられるとき、掛止歯34の自由端部(すなわち柄340)は、プロファイルシャンク212より大きい高さを有する部分の1つまたは複数、すなわち上昇区画2127、第2の壁2126、およびアーチ形壁2120の自由端部からの1つまたは複数に接触することができる。
【0143】
柄340の円周方向の幅は、第1の壁2125と第2の壁2126との間の円周方向の距離(たとえば最小距離)に実質的に等しい(わずかに小さい)。
【0144】
実際には、柄340は、以下でより詳細に記載するように、フィルタ・カートリッジ30とビーカー体21との間の相互掛止中に、第1の壁2125と第2の壁2126との間に、小さい円周方向の遊びを有して軸方向に挿入することができる。
【0145】
柄340の自由上端部から掛止ヘッド341が分岐し、下部支持板32に対して実質的に平行な方向に、柄340から実質的に突出して延びる。
【0146】
たとえば、掛止ヘッド341は、柄340からフィルタ・カートリッジ30の中心軸の方へ径方向に突出する。
【0147】
掛止ヘッド341の一部分は、有利には、フィルタ・カートリッジ30の中心軸から距離を呈し、この距離は、プロファイルシャンク212のアーチ形壁2120、特に窓213の下部の平坦なプロファイル面2130(および/または上部の平坦なプロファイル面2131)の距離に少なくとも等しい。
【0148】
このようにして、掛止ヘッド341の少なくとも一部分は、窓213に入って、下部の平坦なプロファイル面2130(および/または上部の平坦なプロファイル面2131)上に軸方向に実質的に重なり、掛止台座内で掛止歯34を軸方向に保持することができる。
【0149】
この例では、掛止ヘッド341は、下部支持板32の方を向いており、下部支持板32に対して実質的に平行である(フィルタ・カートリッジ30の中心軸に直交する)平坦な第1のプロファイル面3410と、たとえば第1のプロファイル面3410に対して平行である(または要件に応じて傾斜している)たとえばやはり実質的に平坦な第2のプロファイル面3411とを備える。
【0150】
第2のプロファイル面3411は、アーチ形壁212の上縁部(自由)と窓213の下部の平坦なプロファイル面2130との間の距離に等しくまたはそれより大きい距離だけ、下部支持板32から隔置される。
【0151】
掛止ヘッド341(
図13参照)には、柄340から遠位に少なくとも隅部3412(第1のプロファイル面3410および第2のプロファイル面3411を軸方向に連接可能である)が設けられ、隅部3412は、フィルタ・カートリッジ30の中心軸から距離d1をあけて位置し、距離d1は、ビーカー体21の中心軸と分割直立部2122の面取りした頂点2124との間の距離D3より小さい。
【0152】
図示の例では、掛止ヘッド341は、たとえば不規則な不等辺四辺形として実質的に適合されたプロファイル形状を呈し、この形状の小さい方の底辺は、フィルタ・カートリッジ30の中心軸の近位に位置する。このプロファイル形状は、フィルタ・カートリッジ30の中心軸の近位に、たとえば丸みのある少なくとも2つの隅部3412、3413(第1のプロファイル面3410および第2のプロファイル面3411を軸方向に連接する)を画定する。
【0153】
隅部3412、3413は、中心軸から異なる距離を呈し、特に、フィルタ・カートリッジ30の中心軸から第1の隅部3412、すなわち下部支持板32の平面図(底面図)で左隅部の距離は、第2の隅部3413の距離d2より小さい。
【0154】
第1の隅部3412は、掛止ヘッド341のうち、フィルタ・カートリッジの中心軸から距離d1をあけて位置する隅部であり、距離d1は、ビーカー体21の中心軸と分割直立部2122の面取りした頂点2124との間の距離D3より小さいのに対して、第2の隅部3413は、たとえば、フィルタ・カートリッジの中心軸から距離d2を空けて位置し、距離d2は、ビーカー体21の中心軸と分割直立部2122の面取りした頂点2124との間の距離D3より大きくまたはそれに等しい。
【0155】
たとえば、第1の隅部3412と第2の隅部3413との間で、掛止ヘッド341は、プロファイル側面3414(
図13参照)を備え、たとえば、プロファイル側面3414には、第2の隅部3413の近位に凹状部分3415が設けられ、凹面は、フィルタ・カートリッジ30の中心軸の方を向いており、凹状部分3415は、分割壁2122の面取りした頂点2124の面取りしたプロファイルと実質的に相補型である。
【0156】
さらに、プロファイル側面3414は、第1の隅部3412の近位に凸状部分3416を備え、凸面は、フィルタ・カートリッジ30の中心軸の方を向いており、凸状部分3416は、たとえば凹状部分に連続している。
【0157】
円周方向に反対側に位置する掛止ヘッド341の横側面3417、3418は、たとえば径方向の傾斜したプロファイルを呈し、または図示のように、径方向に対して傾斜しており、たとえば異なる傾斜を呈する。
【0158】
たとえば、掛止ヘッド341の第1の横側面3417は、その自由端部が第1の隅部3412によって画定されており、径方向に対して第2の横側面3418より大きい傾斜(およびより大きい長さ)を呈する。第2の横側面3418の自由端部は、第2の隅部3413によって画定される。
【0159】
掛止ヘッド341の横側面3417、3418は、実際には、収束軸内で収束平面上に位置しており、この収束軸は、フィルタ・カートリッジ30の中心軸に対して実質的に平行にオフセットされており、たとえば第2の隅部3413の方へ変位されている。
【0160】
掛止ヘッド341は、プロファイルシャンク212の下降区間2121内に実質的にぴったりと収納されるように適合されており、たとえば掛止ヘッド341の第2のプロファイル面3411は、下降区間2121の静止面2123上に静止する。
【0161】
実際には、掛止歯34がプロファイルシャンク212の下降区間2121と軸方向に位置合わせされるとき、掛止ヘッド341の第2のプロファイル面3411は、下降区間の静止面2123上に静止する。
【0162】
同時に、面取りした頂点2124は、掛止ヘッド341のプロファイル側面3414の凹状部分3415に当たって静止し(またはいずれにせよ、掛止歯34に対する円周方向の当接を画定する)、傾斜した斜面2128の第2の部分は、第1の隅部3412の近位で掛止歯34、すなわち掛止ヘッド341および/または柄340の横側に当たって静止する(またはいずれにせよ、掛止歯34に対する円周方向の当接を画定する)。
【0163】
この位置で、たとえば第1の隅部3412は、下降区間2121の内部に配置され、掛止歯34(すなわち、柄340および掛止ヘッド341)は、窓213(たとえば、第2の隅部3413を含む掛止歯34の前進部分による)および下降台座2121(たとえば、第1の隅部3412を含む掛止歯34の後退部分による)に部分的に径方向に位置合わせされる。
【0164】
フィルタ群10の可能な実施形態では、フィルタ・カートリッジ30(上記のとおり)とケーシング(20(上記のとおり)、たとえばビーカー体21との間に、芯出し手段40を備えることができ、芯出し手段40は、フィルタ・カートリッジ30の中心長手方向軸をケーシング20またはビーカー体21の中心軸に対して軸方向に位置合わせするように構成される。
【0165】
芯出し手段40は、以下でより詳細に記載するように、窓213内の掛止歯34の掛止動作を容易にするようになっている。
【0166】
図23に示す第1の実施形態で、芯出し手段40は、たとえば実質的に円筒形または部分的に円筒形の境界決定壁41を備え、境界決定壁41は、ビーカー体21の底壁210に同軸方向に固定される。
【0167】
境界決定壁41の内径は、プロファイルシャンク212のビーカー体21の中心軸からの距離より大きい。
【0168】
底壁210からの境界決定壁41の高さは、プロファイルシャンク212の高さより大きい。
【0169】
たとえば、境界決定壁41は、想像上の円周に対して位置合わせされた互いに別個の複数の部分によって形成され、これらの部分はそれぞれ、プロファイルシャンク212の上昇部分2127と径方向に位置合わせすることができる。境界決定壁41はまた、連続する円筒形の軸部とすることもできる。
【0170】
実際には、掛止歯34がビーカー体21の底壁210の方を向いている状態で、フィルタ・カートリッジ30がビーカー体21内に挿入されるとき、掛止歯自体、すなわち掛止歯の最も外側の円周方向の表面が、境界決定壁41に実質的にぴったりと入る。境界決定壁41は、実際には、以下で詳細に記載するように、フィルタ・カートリッジ40をビーカー体21と同軸に配置して、掛止歯34が窓213に掛止するように誘導する。
【0171】
図24および
図25に示す第2の実施形態では、芯出し手段40は、芯出し要素42を備えることができ、芯出し要素42は、下部支持板32から、すなわちフィルタ壁33に固定された表面とは反対側の下部支持板32の表面から(掛止歯34が起立するのと同じ表面から)、軸方向に起立する。
【0172】
この例では、芯出し要素42は、下部支持板32と同軸である。
【0173】
芯出し要素42の高さは、掛止歯34の高さより大きくすることができる。
【0174】
さらに、この例では、芯出し要素42は、実質的に星形の平面の断面を呈するが、これは任意の形状(多面体またはさらには回転体)とすることもできる。
【0175】
この実施形態では、芯出し手段40は、芯出し台座43をさらに備え、芯出し台座43は、ビーカー体21の底壁210でたとえば同軸方向に画定されており、少量の径方向の遊びを有して芯出し要素42を収納することができる。芯出し要素42と相対的な芯出し台座43との間の結合は、ビーカー体21に対して同軸位置でのフィルタ・カートリッジ30の位置決めを保証する。
【0176】
さらに、芯出し要素43が芯出し台座43の内部に軸方向に挿入されるとき、
芯出し要素42と芯出し台座43との間の接続は、芯出し要素と芯出し台座との間の相互回転(全体的、または回転の弧が制限された場合は少なくとも部分的)を可能にし、ビーカー体21に対するフィルタ・カートリッジ30の相互回転を可能にするようになっている。
【0177】
芯出し台座
43は、多角形または星形の実質的に円筒形の空胴を呈する(後者の場合、芯出し台座43のアームの幅は、芯出し要素42のアームの幅より大きく、芯出し台座43内での芯出し要素42の部分的な回転を可能にする)。
【0178】
芯出し要素はまた、掛止歯34の高さに対してより小さい量だけ、支持板の上面から突出することができる。この場合、芯出し要素は、円周方向に展開する壁によって境界を決定された芯出し台座の内部に挿入され、この壁は、ビーカー体の内部空胴の方へ延びており、フィルタ・カートリッジの中心長手方向軸をケーシングの中心軸に対して軸方向に位置合わせするように芯出し要素を挿入することを可能にするのに十分な高さを有する。
【0179】
芯出し要素42をビーカー体の底壁210で(底壁210に対して同軸方向に)画定し、芯出し台座43を下部支持板32で画定することがさらに可能であり、たとえば、中心孔(貫通孔または不通孔)によって実現される。
【0180】
さらに、芯出し要素42をフィルタ群10の機能要素によって、たとえば弁体、たとえば逃がし弁によって画定可能であり、たとえば封止リングを介在させることによって、芯出し台座43(下部支持板32内に作られる)内にぴったりと挿入可能である(たとえば、本実施形態で)。
【0181】
実際には、掛止歯34がビーカー体21の底壁210の方を向いている状態で、フィルタ・カートリッジ30がビーカー体21内に挿入されるとき、芯出し要素42は、芯出し台座43に実質的にぴったりと入る。芯出し台座43は、以下で詳細に記載するように、フィルタ・カートリッジ40をビーカー体21と同軸に実質的に配置して、掛止歯34が窓213に掛止するように誘導する。
【0182】
上記に照らして、フィルタ群10の機能は以下のとおりである。
【0183】
フィルタ群10を組み立てるには、ケーシング20が開いた状態で、すなわちカバー22がビーカー体21から除去された状態で、まず、フィルタ・カートリッジ30をビーカー体21の内部に軸方向に挿入する(上記のように、たとえば芯出し手段40を用いる)ことで十分である。
【0184】
特に、ビーカー体21の内部空胴およびフィルタ・カートリッジ30の外部体積の寸法は、フィルタ・カートリッジがビーカー体21内に挿入された後、フィルタ・カートリッジ30の中心軸がビーカー体21の中心軸に実質的に同軸になるような寸法である。
【0185】
フィルタ・カートリッジ30は、下部支持板32がビーカー体の底壁210の方を向いている状態で、所定の優先的な向きなく、相互に接触するまで、ビーカー体21の内部に挿入される。
【0186】
特に、掛止歯34の第2のプロファイル面3411は、プロファイルシャンク212の上縁部に接触し、たとえばプロファイルシャンク212のうち、アーチ形壁2120において上昇部分2127および/または第2の壁2126の中でより大きい高さを呈する部分に接触する。
【0187】
この時点で、プロファイルシャンク212は、フィルタ・カートリッジ30に対する第1の軸方向の進行終了当接部を画定する。
【0188】
プロファイルシャンク212の掛止窓213に対するフィルタ・カートリッジ30の掛止歯34の芯出しは、中心軸の周りで、たとえば反時計回り方向に、フィルタ・カートリッジ30の回転を起動することによって得られ、その後、上記のように、掛止歯34、すなわち掛止歯34の第2のプロファイル面3411は、プロファイルシャンク212上を移動し、プロファイルシャンクのそれぞれの下降区間2121に入り、各第2のプロファイル面3411は、各静止面2123上で安定して静止する。
【0189】
この位置で、各掛止歯34、特に掛止歯34の掛止ヘッド341は、窓213によって画定される掛止台座に横側を接する(円周方向および/または径方向)。
【0190】
たとえば制限された角度(15〜25°、たとえば21°)だけフィルタ・カートリッジ30の回転を継続すると、掛止ヘッド341は窓213に入り、窓213にスナップ嵌合で嵌合する。
【0191】
実際には、掛止回転中、掛止ヘッド341のプロファイル側面3414(凹状部分3415から凸状部分3416に沿って第1の隅部3412まで)と、分割壁2122の面取りした頂点2124との間で相互に引き擦ることで、掛止歯34、すなわち柄340が、径方向に外方方向へ屈曲する。
【0192】
実際には、掛止ヘッド341のプロファイル側面3414の凸状部分3417は、掛止歯34に対するカム・プロファイルを画定し、このカム・プロファイルは、相互軸方向掛止回転中に、柄340を径方向に屈曲するように押して掛止ヘッド31と分割壁2122との間を強制的に接触させるように構成される。
【0193】
掛止回転に続いて、第1の隅部3412が面取りした頂点2124を越えて進み、掛止歯34が窓213と実質的に径方向に位置合わせされたとき、掛止歯は、自由に静止位置へ弾性的に戻って、掛止ヘッド341を窓と係合させる。
【0194】
特に、掛止歯34が静止位置にあるこの掛止構成では、掛止ヘッド341は、下部の平坦なプロファイル面2130および上部の平坦なプロファイル面2131と軸方向に実質的に位置合わせされる。
【0195】
さらに、掛止歯34は、自由に窓213に沿って軸方向に摺動し、たとえばその後、第2のプロファイル面3411は、窓の下部の平坦なプロファイル面2130上で静止する(または、第1のプロファイル面3410が、上部の平坦なプロファイル面2131上で静止する)。
【0196】
実際には、フィルタ・カートリッジ30は、たとえばその自重によって、底壁210に近づいた位置へ動き、この位置で、掛止ヘッド341の第2のプロファイル面3411は、窓213の下部の平坦なプロファイル面2130上で静止する。
【0197】
この近づいた位置で、各掛止歯34の柄340は、径方向にそれぞれの第1の壁2125とそれぞれの第2の壁2126との間に置かれ、それによりフィルタ・カートリッジ30とビーカー体21との間のあらゆる相互回転を防止し(掛止歯34の横側とそれぞれの壁2125、2126との間の実質的に前面の相互接触による)、同時に掛止歯34の屈曲の可能性を防止する。
【0198】
フィルタ・カートリッジ30が掛止位置にある状態で、ビーカー体21上に相対的なカバー22をねじ留めすることによって、ケーシング20を閉じることが可能である。
【0199】
カバー22をビーカー体21上に塞いだ後、フィルタ・カートリッジ30のあらゆる軸方向(および回転方向)の運動は防止される。
【0200】
ケーシング20からのフィルタ・カートリッジ30の除去を続けて行うには、次のように、フィルタ群10の組み立てに関して記載した内容に対して実質的に逆に動作することで十分である。
【0201】
まず、カバー22がビーカー体21からゆるめられ、第2の壁2126(および/または第1の壁2125)によって及ぼされる円周方向の回転阻止と、掛止歯34の第1のプロファイル面3410上に窓213の上部の平坦なプロファイル面2131によって及ぼされるあらゆる起こり得る軸方向の阻止とによって、カバー22とフィルタ・カートリッジ30との間で起こり得る密着が妨げられる。
【0202】
カバー22が除去された後、ビーカー体21の底壁210から離れる方向にフィルタ・カートリッジ30の軸方向の平行移動を作動させることで十分であり、その結果、掛止歯の第2のプロファイル面3411は、下降区間2121の静止面2123より高いレベルへ動かされる。
【0203】
フィルタ・カートリッジ30が底壁210から上昇した(取り外された)状態で、少しの回転角(たとえば、15〜20°、好ましくは21°)だけ、たとえば時計回り方向に、フィルタ・カートリッジ30の回転を作動させることで十分である。
【0204】
この取り外す回転により、第1の隅部3412は、面取りした頂点2124を越えて進み、掛止歯34は、自由に静止位置へ弾性的に戻り、下降区間2121内に収納され、たとえば静止面2123上に静止する。
【0205】
特に、この取り外された構成で、フィルタ・カートリッジ30は、ビーカー体21から離れる方へ軸方向に自由に摺動し、ビーカー体21からフィルタ・カートリッジ30を除去して交換することができる。
【0206】
本発明は、考えられるように、多数の修正形態および変形形態を受け、これらの形態はすべて、本発明の概念の範囲内である。
【0207】
たとえば、(径方向の)スナップ嵌合およびバヨネット嵌合を伴い、すなわちビーカー体21に対するフィルタ・カートリッジ30の回転平行移動を含む、複合型の掛止について記載したが、この相互掛止を、たとえば掛止ヘッド341が実質的に軸方向に可撓性であり、実質的に軸方向に窓213内へ入ることができる軸方向のスナップ嵌合タイプにすることも可能である。
【0208】
さらに、フィルタ・カートリッジ30の支持板32上にプロファイルシャンク212を実現し、ビーカー体21の円板形壁210上に掛止歯34を配置することも同等に可能である。
【0209】
掛止体(すなわち、窓213が設けられたプロファイルシャンク212または掛止歯34)を、ビーカー体21上ではなくカバー22内で実現することも、上記の内容と同等にさらに可能である。
【0210】
さらに、すべての詳細は、他の技術的に同等の要素に置き換えることができる。
【0211】
実際には、使用される材料、ならびに付随する形状および寸法は、以下の特許請求の範囲の保護範囲から逸脱することなく、要件に応じて任意のものとすることができる。