特許第6453945号(P6453945)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6453945加工部品の製造方法、切削加工装置及び切削加工方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6453945
(24)【登録日】2018年12月21日
(45)【発行日】2019年1月16日
(54)【発明の名称】加工部品の製造方法、切削加工装置及び切削加工方法
(51)【国際特許分類】
   B23B 1/00 20060101AFI20190107BHJP
   B23P 23/04 20060101ALI20190107BHJP
   B23K 26/36 20140101ALN20190107BHJP
【FI】
   B23B1/00 Z
   B23P23/04
   !B23K26/36
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-132427(P2017-132427)
(22)【出願日】2017年7月6日
(62)【分割の表示】特願2013-183712(P2013-183712)の分割
【原出願日】2013年9月5日
(65)【公開番号】特開2017-170615(P2017-170615A)
(43)【公開日】2017年9月28日
【審査請求日】2017年7月7日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001960
【氏名又は名称】シチズン時計株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126583
【弁理士】
【氏名又は名称】宮島 明
(72)【発明者】
【氏名】井上 惇
(72)【発明者】
【氏名】滝澤 亨
【審査官】 山本 忠博
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭57−181502(JP,U)
【文献】 実開昭56−166103(JP,U)
【文献】 特開2002−263902(JP,A)
【文献】 米国特許第04356376(US,A)
【文献】 実開昭51−099883(JP,U)
【文献】 特開昭54−062579(JP,A)
【文献】 特開昭49−025573(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23B 1/00,25/00−25/06,17/00,
B23C 3/00,
B23Q 11/10,
B23K 26/08,26/36,
B23P 23/04,25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
略円柱状の被削材を切削加工する切削工具と、前記被削材を前記切削工具に対して相対的に回転させる回転手段とを備え、前記切削工具の刃先への切削油の供給状態で、前記回転手段によって回転する前記被削材に対して前記切削工具を前記回転の軸線に交差する方向から所定の切り込み深さで切り込ませ、前記軸線方向に移動させることによって前記被削材の外周面を前記切削工具の刃先で切削し所望の形状に加工する切削加工装置における加工部品の製造方法であって、前記被削材の外周面を切削する前に、前記被削材の前記外周面の切削する領域の一部に凹部を形成する凹部形成工程と、前記凹部形成工程の後に、前記被削材の前記凹部が形成された前記外周面を前記凹部の深さよりも浅い切り込み深さで切削することによって、前記凹部の側壁の表面に前記切削工具を断続的に当接させて前記被削材の前記外周面を断続的に切削する断続切削工程と、前記断続切削工程の後に、断続的に切削された前記被削材の前記外周面を前記凹部の深さよりも深い切り込み深さで切削することによって、前記被削材の前記凹部よりも内方に位置する部位に前記切削工具を連続的に当接させて前記被削材の前記外周面を連続的に切削する工程とを有することを特徴とする加工部品の製造方法。
【請求項2】
前記凹部は、前記被削材表面に所定間隔で複数形成されている請求項1に記載の加工部品の製造方法。
【請求項3】
前記凹部は、前記切削工具の切削方向に沿って形成された溝形状を有する請求項1に記載の加工部品の製造方法。
【請求項4】
略円柱状の被削材を切削加工する切削工具と、前記被削材を前記切削工具に対して相対的に回転させる回転手段とを備え、前記切削工具の刃先への切削油の供給状態で、前記回転手段によって回転する前記被削材に対して前記切削工具を前記回転の軸線に交差する方向から所定の切り込み深さで切り込ませ、前記軸線方向に移動させることによって前記被削材の外周面を前記切削工具の刃先で切削し所望の形状に加工する切削加工装置であって、前記被削材の外周面を切削する前に、前記被削材の前記外周面の切削する領域の一部に凹部形成装置により凹部を形成し、前記被削材の前記凹部が形成された前記外周面を前記凹部の深さよりも浅い切り込み深さで切削することによって、前記凹部の側壁の表面に前記切削工具を断続的に当接させて前記被削材の前記外周面を断続的に切削させ、断続的に切削された前記被削材の前記外周面を前記凹部の深さよりも深い切り込み深さで切削することによって、前記被削材の前記凹部よりも内方に位置する部位に前記切削工具を連続的に当接させて前記被削材の前記外周面を連続的に切削させる駆動部を有することを特徴とする切削加工装置。
【請求項5】
略円柱状の被削材を切削加工する切削工具と、前記被削材を前記切削工具に対して相対的に回転させる回転手段とを備え、前記切削工具の刃先への切削油の供給状態で、前記回転手段によって回転する前記被削材に対して前記切削工具を前記回転の軸線に交差する方向から所定の切り込み深さで切り込ませ、前記軸線方向に移動させることによって前記被削材の外周面を前記切削工具の刃先で切削し所望の形状に加工する切削加工方法であって、前記被削材の外周面を切削する前に、前記被削材の前記外周面の切削する領域の一部に凹部を形成し、前記被削材の前記凹部が形成された前記外周面を前記凹部の深さよりも浅い切り込み深さで切削することによって、前記凹部の側壁の表面に前記切削工具を断続的に当接させて前記被削材の前記外周面を断続的に切削した後に、断続的に切削された前記被削材の前記外周面を前記凹部の深さよりも深い切り込み深さで切削することによって、前記被削材の前記凹部よりも内方に位置する部位に前記切削工具を連続的に当接させて前記被削材の前記外周面を連続的に切削することを特徴とする切削加工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切削工具を用いた加工部品の製造方法、切削加工装置及び切削加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、切削工具を用いた切削加工において、切削工具が想定された寿命まで持たずに摩耗してしまうという問題があった。この対策の一つとして、切削工具表面に硬質被覆層を形成する事で切削工具を長寿命化させる手法が知られている。例えば、下記特許文献1には、炭化タングステン基超硬合金で構成された工具基体の表面に、AlとCrの複合窒化物からなる硬質被覆層を蒸着形成した表面被覆切削工具が開示されている。この表面被覆切削工具には、PVD法の一種である、アークイオンプレーティング(AIP)法によって硬質被覆層が成膜されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−94897号公報(第11頁、図2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のように切削工具にコーティングを施しても、切削工具の寿命を十分に延ばすことはできていない。従来の切削加工方法では、図9に示すように、切削工具5により被削材2に切削加工が行われ、切削加工面11が形成されると共に切屑10が生成される。この際、切削加工が行われている切削工具刃先15は非常に高温高圧になりやすいため、冷却や潤滑の目的で切削油13を供給しながら切削加工が行われることが多い。しかしながら、切削加工中、切削工具5は被削材2および切屑10と連続的に接触するため、切削油13が切削工具刃先15にほとんど届かず、切削油13の冷却効果や潤滑効果が十分に発揮されない。そのため、切削工具5が摩耗しやすくなり、切削工具にコーティングを施したとしても、切削工具寿命が短くなるという問題が生じる。その結果、切削工具5の交換回数の増加につながり、作業効率の悪化や加工コストの増大を招いてしまう。
【0005】
本発明は、上記従来技術の有する問題に鑑みてなされたものであり、切削工具の寿命を延ばすことができ、作業効率向上やコスト低減を可能とする加工部品の製造方法、切削加工装置及び切削加工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、略円柱状の被削材を切削加工する切削工具と、被削材を切削工具に対して相対的に回転させる回転手段とを備え、切削工具の刃先への切削油の供給状態で、回転手段によって回転する被削材に対して切削工具を回転の軸線に交差する方向から所定の切り込み深さで切り込ませ、軸線方向に移動させることによって被削材の外周面を切削工具の刃先で切削し所望の形状に加工する切削加工装置における加工部品の製造方法であって、被削材の外周面を切削する前に、被削材の外周面の切削する領域の一部に凹部を形成する凹部形成工程と、凹部形成工程の後に、被削材の凹部が形成された外周面を凹部の深さよりも浅い切り込み深さで切削することによって、凹部の側壁の表面に切削工具を断続的に当接させて被削材の外周面を断続的に切削する断続切削工程と、断続切削工程の後に、断続的に切削された被削材の外周面を凹部の深さよりも深い切り込み深さで切削することによって、被削材の凹部よりも内方に位置する部位に切削工具を連続的に当接させて被削材の外周面を連続的に切削する工程とを有することを特徴とするものである。
【0007】
また、凹部は、被削材表面に所定間隔で複数形成されていることを特徴とするものである。
【0008】
また、凹部は、切削工具の切削方向に沿って形成された溝形状を有することを特徴とす
るものである。
【0009】
また、略円柱状の被削材を切削加工する切削工具と、被削材を切削工具に対して相対的に回転させる回転手段とを備え、切削工具の刃先への切削油の供給状態で、回転手段によって回転する被削材に対して切削工具を回転の軸線に交差する方向から所定の切り込み深さで切り込ませ、軸線方向に移動させることによって被削材の外周面を切削工具の刃先で切削し所望の形状に加工する切削加工装置であって、被削材の外周面を切削する前に、被削材の外周面の切削する領域の一部に凹部形成装置により凹部を形成し、被削材の凹部が形成された外周面を凹部の深さよりも浅い切り込み深さで切削することによって、凹部の側壁の表面に切削工具を断続的に当接させて被削材の外周面を断続的に切削させ、断続的に切削された被削材の外周面を凹部の深さよりも深い切り込み深さで切削することによって、被削材の凹部よりも内方に位置する部位に切削工具を連続的に当接させて被削材の外周面を連続的に切削させる駆動部を有することを特徴とするものである。
【0010】
また、略円柱状の被削材を切削加工する切削工具と、被削材を切削工具に対して相対的に回転させる回転手段とを備え、切削工具の刃先への切削油の供給状態で、回転手段によって回転する被削材に対して切削工具を回転の軸線に交差する方向から所定の切り込み深さで切り込ませ、軸線方向に移動させることによって被削材の外周面を切削工具の刃先で切削し所望の形状に加工する切削加工方法であって、被削材の外周面を切削する前に、被削材の外周面の切削する領域の一部に凹部を形成し、被削材の凹部が形成された外周面を凹部の深さよりも浅い切り込み深さで切削することによって、凹部の側壁の表面に切削工具を断続的に当接させて被削材の外周面を断続的に切削した後に、断続的に切削された被削材の外周面を凹部の深さよりも深い切り込み深さで切削することによって、被削材の凹部よりも内方に位置する部位に切削工具を連続的に当接させて被削材の外周面を連続的に切削することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、切削加工直前に被削材にレーザー光を照射して、被削材の切削する部位に凹部を形成させることで、切削加工時に、切削工具の刃を被削材に断続的に当接させるようになっている。したがって、切削加工中に、切削油が切削工具刃先に行き渡りやすくなり、切削工具を長寿命化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係る切削加工装置の概略図である。
図2図1に示す切削加工装置において、切削加工時の加工室内を示す図である。
図3図2の右側面図である。
図4】本発明の実施形態に係る切削加工方法の第1プロセスを示す図である。
図5】本発明の実施形態に係る切削加工方法の第2プロセスを示す図である。
図6】本発明の実施形態に係る切削加工方法の切削加工開始直後を示す概略図である。
図7】本発明の実施形態に係る切削加工方法の切削加工中に、凹部中心に切削工具刃先が到達した状態を示す概略図である。
図8】らせん状の凹部を形成した場合の側面図である。
図9】従来の切削加工を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一又は相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0014】
本実施形態に係る切削加工方法では、図1に示すような切削加工装置100を用いて行われる。切削加工装置100は、切削加工が行われる加工室1と、被削材2を回転支持するためのチャック3及びガイドブッシュ4と、被削材を切削する切削工具5と、切削工具5を保持する工具ホルダー6と、切削工具5に後述する切削油13を供給するための切削油ノズル7と、被削材2表面に後述する凹部9を形成するためのレーザー照射装置8とを備えている。
【0015】
図2は、図1における加工室1内で切削加工を行っている状態の側面図であり、図3は、図2の右側面図である。図2、3に示すように、本実施形態に係る切削加工方法では、切削工具5による切削加工直前に、レーザー照射装置8を用いて被削材2の切削する領域の一部に対してレーザー光14をパルス照射して被削材2表面に凹部9を形成する。続いて、被削材9に図3に示すような凹部9があらかじめ形成された状態で、切削油13を供給しながら被削材2を切削工具5で切削加工することで、切屑10および切削加工面11が生成される。
【0016】
なお、本実施形態において使用されるレーザー照射装置8の光源は特に限定されるものではなく、炭酸ガスレーザー、アルゴンレーザー、エキシマレーザー、YAGレーザー、ヘリウムネオンレーザー、ルビーレーザー等を使用できる。
【0017】
図4に、本実施形態の切削工程の第1プロセス、図5に第2プロセスを示す。図4に示す第1プロセスでは、切削工具5による切削加工の直前にレーザー光14を被削材2に照射することで凹部9を形成した後に、切削油13を供給しながら切削工具5で断続的な切削加工を行う。この時、被削材2に対する切り込み深さは凹部9の深さよりも浅くなるように行う。そのため、切削工具5の通過位置は、図4中の点線16に示すようになり、被削材2の表面にはレーザー照射により形成された凹部9の一部が残る状態となっている。そして、続く図5に示す第2プロセスにおいて、再度被削材2に対して凹部9の深さ以上の切り込みで仕上げ加工を行う事で、平滑な切削加工面11が得られ、所望の形状に加工した加工部品が製造される。
【0018】
ここで、本発明の実施形態に係る切削加工方法との比較のため、従来の切削加工の概略図を図9に示す。同図に示す切削加工においては、切削工具5上を切屑10が接触しながら流れていくため、切削工具刃先15は、連続的に被削材2及び切屑10に接触し、切削油13が到達することができない。そのため、切削油13による冷却効果や潤滑効果が作用しにくく、切削工具刃先15が高温・高圧になりやすい。その結果、切削工具5の摩耗は激しくなり、切削工具寿命は短くなる。
【0019】
一方、図6に本実施形態における切削加工開始直後の概略図、図7に凹部9中心に切削工具刃先が到達した状態の概略図を示し、切削油到達可能エリア12を図中の網線部に示す。切削加工開始直後は、従来の切削加工と同様に切削工具5と被削材9及び切屑10が接触しており、切削油到達可能エリア12は切削工具5の上部に限られる。しかし、被削材2の回転に伴い切削工具5が凹部9中心部にまで到達すると、切削工具5と被削材2が離間する時間ができる。そのため、切削油13は切削工具5の刃先を含む全域に到達することが可能となる。これにより、特に摩耗の激しい切削工具刃先15において切削油13による冷却効果や潤滑効果が作用しやすくなり、切削工具5の摩耗抑制と長寿命化に顕著に効果が期待できる。
【0020】
また、切削工具5が長寿命化する事で、切削加工中の切削工具5の交換回数が削減でき、作業効率の向上や加工コストの削減に効果が期待できる。さらに、切削する際に発生する切屑10が細かく分断されるため、長く繋がった切屑10が加工部品の表面を傷つけたり、加工部品にからみついて作業効率を低下させるといった懸念も解消される。
【0021】
なお、本発明において用いられる切削工具5は、ろう付けバイトやスローアウェイチップ等特に限定されるものではない。また、材質も超硬や高速度鋼、CBNチップ等を制限な
く使用する事ができる。
【0022】
また、レーザーの照射条件(レーザー出力、スポット径、走査速度等)に関しては、被削材2の種類、所望の凹部9の大きさ・形状、切屑10長さ等に応じて適宜設定される。
【0023】
ここで、本実施形態では、凹部9が加工直前に形成された主に金属材料である被削材9を断続的に切削するが、その際、切削工具5と被削材9は多数回接触と離間を繰り返すため、切削加工中の切削工具5には定期的に衝撃が加わり続けることとなり、切削工具刃先15を欠損してしまう恐れがある。そのため、切削工具5と被削材9が接触する際の衝撃
をできるだけ小さくする必要があり、凹部9の形状は、図4に示すような三角形形状である事が好ましい。切削抵抗は切り込み量に応じて増加するため、図4のような三角形形状にすることで切削加工開始時の切削抵抗をできるだけ低い状態から徐々に増加させることができ、衝撃による摩耗を減らすことが可能である。しかし、特にこれに限定されるものではなく、図3に示すような四角形状や、図示しないが波線形状などでも、切削工具5の長寿命化の効果を奏する。
【0024】
なお、被削材2表面の凹部9形成をレーザー照射によって行うのは、深さ制御が容易でかつ短時間にでき、また作業効率が良いためである。
【0025】
また、凹部9のパターンは切削油13を切削工具刃先15へ供給しやすくするために、切削工具5と被削材2の離間回数の多い方が良いため、図2に示すように、被削材2が1回転する間にレーザー光14が複数回パルス照射されて、複数の凹部9が被削材2表面に形成される事が好ましい。しかし、特にこれに限定されるものではなく、図8に示すようにレーザー光14を連続照射する事で被削材2表面にらせん状パターンの凹部9を形成することでも同様の効果を得る事ができる。
【符号の説明】
【0026】
1…加工室、2…被削材、3…チャック、4…ガイドブッシュ、5…切削工具、6…工具ホルダー、7…切削油ノズル、8…レーザー照射装置、9…凹部、10…切屑、11…切削加工面、12…切削油到達可能エリア、13…切削油、14…レーザー光、15…切削工具刃先、16…切削工具の通過位置、100…切削加工装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9