(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の様々な実施形態は、媒体処理装置の消費可能な供給物を装填する及び取り出すためのシステム及び方法に向けられており、特には、媒体処理装置の交換可能な構成要素に対する便利なアクセスを提供するコンパクトな形態の媒体処理装置を提供するシステム及び方法に向けられている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態は、媒体処理装置内で用いるためのリボンカートリッジを提供し得る。当該リボンカートリッジは、第1スプールを受容するように構成された第1スプールハウジングと、第2スプールを受容するように構成された第2スプールハウジングと、前記第1スプールハウジングと前記第2スプールハウジングとの間で延びる少なくとも1つのフレーム部材と、を備え得る。前記少なくとも1つのフレーム部材は、係合されるように構成された駆動面を有し得て、当該リボンカートリッジは、前記駆動面が係合されることに応じて、前記媒体処理装置内の部分的設置位置から前記媒体処理装置内の完全設置位置まで前進される。幾つかの実施形態によれば、前記駆動面は、前記媒体処理装置が開放位置から閉鎖位置へと移動されることに応じて、前記媒体処理装置のプリントヘッド組立体によって係合される。アライメント用凹部が前記第1スプールハウジング内に規定され得て、前記アライメント用凹部は、当該リボンカートリッジが前記媒体処理装置の前記完全設置位置に設置されることに応じて、前記媒体処理装置のアライメント用ピンによって係合されるように構成され得る。実施形態は、前記アライメント用凹部に近接して配置された無線周波数同定チップを更に備え得て、前記無線周波数同定チップは、前記アライメント用凹部が前記媒体処理装置の前記アライメント用ピンによって係合されることに応じて、高周波リーダと整列される。
【0005】
幾つかの実施形態によれば、前記第1スプールハウジングと前記第2スプールハウジングとの間にプリントヘッド開口部が規定され得て、プリントヘッド組立体が、前記媒体処理装置が開放位置から閉鎖位置まで移動されることに応じて、前記プリントヘッド開口部を通過するように構成され得る。前記少なくとも1つのフレーム部材は、チャネルを規定し得て、前記チャネルは、前記媒体処理装置が開放位置から閉鎖位置まで移動されることに応じて、前記プリントヘッド組立体が前記プリントヘッド開口部を通過するのを案内するように構成され得る。前記チャネルが、前記駆動面を有し得て、前記媒体処理装置の前記プリントヘッド組立体が、前記媒体処理装置が開放位置から閉鎖位置まで移動されることに応じて、前記駆動面と係合して当該リボンカートリッジを前記部分的設置位置から前記完全設置位置まで前進させるように構成され得る。実施形態は、隆起アライメント部を更に備え得て、当該リボンカートリッジの前記隆起アライメント部は、当該リボンカートリッジが前記媒体処理装置の前記完全設置位置に前進されることに応じて、前記媒体処理装置の補償隆起アライメント部と係合するように構成され得る。
【0006】
本発明の実施形態は、媒体処理装置内で用いるためのリボンカートリッジを提供し得る。当該リボンカートリッジは、第1スプールを受容するように構成された第1スプールハウジングと、第2スプールを受容するように構成された第2スプールハウジングと、前記第1スプールと前記第2スプールとの間で延びる第1フレーム部材と、前記第1スプールと前記第2スプールとの間で延びる第2フレーム部材と、を備え得る。プリントヘッド組立体開口部が、前記第1スプールハウジング、前記第2スプールハウジング、前記第1フレーム部材及び前記第2フレーム部材によって規定されて境界付けられ得る。前記第1フレーム部材は、前記プリントヘッド組立体開口部に隣接して第1チャネルを規定し得て、前記第2フレーム部材は、前記プリントヘッド組立体開口部に隣接して第2チャネルを規定し得る。前記第1チャネル及び前記第2チャネルは、各々、駆動面を有し得て、前記駆動面は、当該リボンカートリッジを前記媒体処理装置内の完全設置位置へと駆動するべく、プリントヘッド組立体によって係合されるように構成され得る。
【0007】
幾つかの実施形態によれば、前記第1スプールハウジングは、アライメント面を有するアライメント用凹部を規定し得て、前記アライメント用凹部は、当該リボンカートリッジが前記媒体処理装置の前記完全設置位置にある時に、内部にアライメント用ピンを受容するように構成されている。無線周波数同定チップが、前記アライメント用凹部に近接して配置され得て、前記無線周波数同定チップは、前記アライメント用凹部が前記媒体処理装置の前記アライメント用ピンによって係合されることに応じて、前記媒体処理装置の高周波リーダと整列される。
【0008】
本発明の実施形態は、ベースと、前記ベースにヒンジ接続されて当該ベースに対して閉鎖位置と開放位置との間で移動可能な蓋部と、前記蓋部に取り付けられたプリントヘッド組立体と、リボン位置決め組立体と、を備えた媒体処理装置を含み得る。前記リボン位置決め組立体は、前記蓋部と前記ベースとの間に規定されたキャビティ内に配置されて、前記蓋部及び前記ベースの少なくとも一方に回動可能に取り付けられている。前記リボン位置決め組立体は、前記蓋部が閉鎖位置にある時の印刷位置と、前記蓋部が開放位置にある時のアクセス可能位置と、の間で移動するように構成されている。前記リボン位置決め組立体は、リボンカートリッジを内部に受容するように構成された少なくとも1つのカートリッジチャネルと、少なくとも1つのプリントヘッド組立体チャネルと、を有している。前記少なくとも1つのプリントヘッド組立体チャネルは、前記蓋部が前記開放位置と前記閉鎖位置との間で移動されることに応じて、当該プリントヘッド組立体チャネルに沿って前記プリントヘッド組立体を案内するように構成されている。前記プリントヘッド組立体は、前記蓋部に回動可能に取り付けられ得て、前記蓋部が前記開放位置と前記閉鎖位置との間で移動されることに応じて、当該プリントヘッド組立体は、前記蓋部に対して回動し得る。
【0009】
幾つかの実施形態によれば、前記プリントヘッド組立体は、前記蓋部が前記開放位置に移動することに応じて、前記リボン位置決め組立体に対する非係合位置へと移動し、前記プリントヘッド組立体は、前記蓋部が前記閉鎖位置に移動することに応じて、前記リボン位置決め組立体に対する係合位置へと移動する。前記リボン位置決め組立体は、前記少なくとも1つのカートリッジチャネルに沿って、リボンカートリッジを受容するように構成され得る。前記少なくとも1つのカートリッジチャネル及び前記少なくとも1つのプリントヘッドチャネルは、前記リボン位置決め組立体上で互いに交差している。前記リボンカートリッジは、前記少なくとも1つのカートリッジチャネル内の、第1の部分的な係合位置に受容され得る。前記プリントヘッド組立体が前記非係合位置から前記係合位置へ前記少なくとも1つのプリントヘッド組立体チャネルに沿って移動することに応じて、前記リボンカートリッジは前記少なくとも1つのカートリッジチャネル内の完全係合位置へと駆動される。
【0010】
本発明の実施形態は、印刷位置とアクセス可能位置との間で移動可能なリボン位置決め組立体を含み得る。前記リボン位置決め組立体は、内部にリボンカートリッジを受容するように構成された少なくとも1つのカートリッジチャネルと、当該リボン位置決め組立体が前記アクセス可能位置と前記印刷位置との間で移動されることに応じてプリントヘッド組立体をガイドするように構成された少なくとも1つのプリントヘッドチャネルと、を含み、前記少なくとも1つのプリントヘッドチャネルは、前記少なくとも1つのカートリッジチャネルと交差するように構成されている。前記少なくとも1つのプリントヘッドチャネルは、前記リボン位置決め組立体が前記アクセス可能位置と前記印刷位置との間で移動されることに応じて前記少なくとも1つのカートリッジチャネル内の設置位置に受容されたカートリッジの第1スプールハウジングと第2スプールハウジングとの間で前記プリントヘッド組立体をガイドするように構成され得る。前記少なくとも1つのカートリッジチャネル内に受容されたリボンカートリッジは、部分的設置位置または完全設置位置の少なくとも一方にある。前記リボンカートリッジが前記部分設置位置で前記少なくとも1つのカートリッジチャネル内に受容されることに応じて、及び、前記リボン位置決め組立体が前記アクセス可能位置から前記印刷位置へと移動することに応じて、前記プリントヘッド組立体は、前記部分設置位置から前記完全設置位置へと前記リボンカートリッジを駆動するように構成されている。
【0011】
本発明の例示的な実施形態によるプリンタは、ベースと、前記ベースにヒンジ接続された蓋部と、を備え得て、前記蓋部は、当該蓋部が前記ベースに固定されている閉鎖位置と、開放位置と、の間で可動である。キャビティが、前記蓋部と前記ベースとの間に規定され得て、当該キャビティは、前記蓋部が前記閉鎖位置にある時には、アクセス不可能であり、また、当該キャビティは、前記蓋部が前記開放位置にある時に、アクセス可能である。当該プリンタは、前記キャビティ内に配置されたリボン位置決め組立体を含み得て、前記リボン位置決め組立体は、前記蓋部及び前記ベースの少なくとも一方に回動可能に取り付けられ得て、前記リボン位置決め組立体は、前記蓋部が閉鎖位置にある時の印刷位置と、前記蓋部が開放位置にある時のアクセス可能位置と、の間で移動するように構成され得る。プリントヘッド組立体が、前記蓋部に取り付けられ得る。前記プリントヘッド組立体は、前記蓋部に回動可能に取り付けられ得る。前記プリントヘッド組立体は、前記蓋部が前記開放位置に移動することに応じて、前記リボン位置決め組立体に対する非係合位置へと移動し得る。前記プリントヘッド組立体は、前記蓋部が前記閉鎖位置に移動することに応じて、前記リボン位置決め組立体に対する係合位置へと移動し得る。前記プリントヘッド組立体は、前記非係合位置において、前記蓋部に対する第1角度位置に配置され得て、また、前記プリントヘッド組立体は、前記係合位置において、前記蓋部に対する第2角度位置に配置され得て、前記第2角度位置は、前記第1角度位置とは異なる。前記ベースは、プラテンローラを含み得て、前記蓋部が前記開放位置から前記閉鎖位置まで移動されることに応じて、前記プリントヘッド組立体のプリントヘッドが、前記プラテンローラとの係合状態にもたらされ得る。
【0012】
幾つかの実施形態によれば、前記リボン位置決め組立体は、リボンカートリッジ受容フレーム組立部品と非リボンカートリッジリボン受容フレーム組立部品との間で交換可能であり得る。前記リボン位置決め組立体は、リボンカートリッジを受容するように構成され得る。リボン供給路が、前記リボン位置決め組立体に近接して、前記リボンカートリッジの第1スプールと第2スプールとの間に規定され得て、前記プリントヘッド組立体は、前記蓋部が前記開放位置から前記閉鎖位置に移動することに応じて、前記第1スプールと前記第2スプールとの間で駆動され得る。前記プリントヘッドは、前記プリントヘッド組立体が前記第1スプールと前記第2スプールとの間で駆動される時、前記リボンと係合し得て、前記プリントヘッドは、前記リボンをリボン印刷路へと駆動し得る。
【0013】
幾つかの実施形態によれば、前記ベースは、前記蓋部が前記開放位置にある時にアクセス可能であって前記蓋部が前記閉鎖位置にある時にアクセス不可能であるように構成された、媒体受容領域を規定し得る。前記蓋部が前記開放位置にあって前記リボン位置決め組立体がアクセス可能な位置にある時、当該プリンタの重心は、前記蓋部及び前記リボン位置決め組立体に対して当該プリンタの前記ベースに近接して規定され得る。前記蓋部は、当該プリンタの背部に近接して前記ベースにヒンジ接続され得て、前記リボン位置決め組立体は、当該プリンタの前記背部に近接して前記蓋部及び前記ベースの少なくとも一方に回動可能に取り付けられ得る。前記重心は、前記蓋部が前記開放位置にあって前記リボン位置決め組立体が前記アクセス可能な位置にあることに応じて、当該プリンタの前記背部に近接して、当該プリンタの前記背部から当該プリンタの前面までの約3分の1の距離と当該プリンタの前記背部から当該プリンタの前記前面までの約3分の2の距離との間に規定され得る。前記蓋部は、当該蓋部が前記閉鎖位置から前記開放位置まで移動することに応じて、ヒンジ回りに少なくとも90°移動され得る。
【0014】
本発明の幾つかの実施形態は、ベースと、前記ベースにヒンジ接続された蓋部と、を備えたプリンタを提供し得て、前記蓋部は、当該蓋部が前記ベースに固定されている閉鎖位置と、当該蓋部が少なくとも部分的に前記ベースから分離されている開放位置と、の間で可動である。前記蓋部と前記ベースとは、それらの間にキャビティを規定し得て、前記キャビティは、前記蓋部が前記閉鎖位置にある時には、アクセス不可能であり、また、前記キャビティは、前記蓋部が前記開放位置にある時に、アクセス可能である。リボン位置決め組立体は、前記キャビティ内に配置され得て、前記蓋部及び前記ベースの少なくとも一方に回動可能に取り付けられ得て、当該リボン位置決め組立体は、前記蓋部が閉鎖位置にある時の印刷位置と、前記蓋部が開放位置にある時のアクセス可能位置と、の間で移動するように構成され得る。前記リボン位置決め組立体は、リボン緊張機構を有し得る。
前記リボン位置決め組立体は、第1スプールと第2スプールとを有するリボンカートリッジを内部に受容するように構成され得て、リボンが前記第1スプールと前記第2スプールとの間で延び得て、前記リボン緊張機構は、前記第1スプールと前記第2スプールとの間の前記リボンに張力を付与するように構成され得る。前記リボン緊張機構は、前記蓋部が前記閉鎖位置から前記開放位置へと移動されることに応じて、前記リボンの張力を維持するように構成され得る。
【0015】
実施形態は、前記蓋部に回動可能に結合されたプリントヘッド組立体を更に備え得て、前記プリントヘッド組立体のプリントヘッドが、前記蓋部が前記閉鎖位置から前記開放位置まで移動されることに応じて、前記リボンから係合解除され得る。前記プリントヘッド組立体の前記プリントヘッドは、前記蓋部が前記開放位置から前記閉鎖位置まで移動されることに応じて、前記リボンと係合され得る。前記プリントヘッド組立体は、前記蓋部が開放位置にあることに応じて、前記蓋部に対する第1角度位置に配置され得て、前記プリントヘッド組立体は、前記蓋部が閉鎖位置にあることに応じて、前記蓋部に対する第2角度位置に配置され得て、前記第2角度位置は、前記第1角度位置とは異なる。 前記リボン位置決め組立体は、第1スプールと第2スプールとを有するリボンカートリッジを内部に受容するように構成され得て、リボンが前記第1スプールと前記第2スプールとの間で延び得る。当該プリンタは、前記蓋部に回動可能に結合されたプリントヘッド組立体を更に備え得て、前記蓋部が前記開放位置から前記閉鎖位置まで移動されることに応じて、前記プリントヘッド組立体は、前記第1スプールと前記第2スプールとの間で駆動され得る。前記プリントヘッド組立体は、プリントヘッドを有し得て、前記蓋部が前記開放位置から前記閉鎖位置まで移動することに応じて、前記プリントヘッドは、前記第2スプールが当該プリントヘッドと前記蓋部との間に実質的に位置決めされるという位置に移動し得る。前記プリントヘッド組立体は、凸型偏向組立体を更に有していて、前記プリントヘッドがプラテンローラと係合するプリントラインを規定し得て、前記凸型偏向組立体は、媒体供給路に対して前記プリントラインの上流側に位置決めされ得る。前記凸型偏向組立体は、前記プリントラインに平行に、前記リボンの幅にわたる張力を付与して、前記リボンがリボン印刷路に沿って移動する時に当該リボンから皺を取り除き得る。
【0016】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1スプールを受容するように構成された第1スプールハウジングと、第2スプールを受容するように構成された第2スプールハウジングと、前記第1スプールハウジングと前記第2スプールハウジングとの間で延びる少なくとも1つのフレーム部材と、を備えたリボンカートリッジが提供される。当該リボンカートリッジをリボン位置決め組立体内に係止するようになっており、係止位置と、非係止位置と、を規定する係止構造もまた、設けられ得る。当該リボンカートリッジは、スプール係止部を更に備え得て、前記スプール係止部は、当該リボンカートリッジがリボン位置決め組立体内に受容されていないことに応じて、前記第1スプール及び前記第2スプールの少なくとも一方と係合するように構成され得る。前記スプール係止部は、当該リボンカートリッジがリボン位置決め組立体内に受容されていることに応じて、前記第1スプール及び前記第2スプールの前記少なくとも一方と係合解除するように構成され得る。前記スプール係止部は、当該リボンカートリッジがリボン位置決め組立体内に受容されていないことに応じて、前記第1スプール及び前記第2スプールの両方と係合するように構成され得て、また、前記スプール係止部は、当該スプール係止部が前記第1スプール及び前記第2スプールと係合している時、前記第1スプールと前記第2スプールとの間で延びるリボンの張力を維持するように構成され得る。前記第1スプールは、リボン供給スプールであり得て、前記第2スプールは、リボン巻取スプールであり得て、無線周波数同定チップが、前記リボン巻取スプールに近接して配置され得る。
【0017】
幾つかの実施形態によれば、前記第1スプールハウジングと前記第2スプールハウジングとの間で延びる前記フレーム部材は、凹部を規定し得て、前記フレーム部材の前記凹部は、前記フレーム部材の主要部よりも狭い前記フレーム部材の一領域によって規定され得る。前記フレーム部材は、当該フレーム部材の前記主要部に対して前記凹部に近接して付加的な構造補強部を有し得る。
【0018】
本発明の別の例示的な実施形態は、ベースと、前記ベースにヒンジ接続された蓋部と、を備えたプリンタを提供し得て、前記蓋部は、当該蓋部が前記ベースに固定されている閉鎖位置と、開放位置と、の間で可動である。キャビティが、前記蓋部と前記ベースとの間に規定され得て、当該キャビティは、前記蓋部が前記閉鎖位置にある時には、アクセス不可能であり得て、また、当該キャビティは、前記蓋部が前記開放位置にある時に、アクセス可能であり得る。当該プリンタは、前記キャビティ内に配置されたリボン位置決め組立体を含み得て、前記リボン位置決め組立体は、前記蓋部及び前記ベースの少なくとも一方に回動可能に取り付けられ得て、前記リボン位置決め組立体は、前記蓋部が閉鎖位置にある時の印刷位置と、前記蓋部が開放位置にある時のアクセス可能位置と、の間で移動するように構成され得る。前記リボン位置決め組立体は、リボンカートリッジを内部に受容するように構成された一対の第1ガイドチャネルと、一対の第2ガイドチャネルと、を有し得る。当該プリンタは、前記蓋部に取り付けられたプリントヘッド組立体を含み得て、当該プリントヘッド組立体は、前記蓋部が前記閉鎖位置と前記開放位置との間で移動されることに応じて、前記一対の第2ガイドチャネルと係合して当該ガイドチャネル内を平行移動する
【0019】
幾つかの実施形態によれば、前記プリントヘッド組立体は、前記蓋部に回動可能に取り付けられ得る。前記プリントヘッド組立体は、前記蓋部が前記開放位置に移動することに応じて、前記一対の第2ガイドチャネルに沿って、前記リボン位置決め組立体に対する非係合位置へと移動し得て、前記プリントヘッド組立体は、前記蓋部が前記閉鎖位置に移動することに応じて、前記一対の第2ガイドチャネルに沿って、前記リボン位置決め組立体に対する係合位置へと移動し得る。前記プリントヘッド組立体は、前記非係合位置において、前記蓋部に対する第1角度位置に配置され得て、前記プリントヘッド組立体は、前記係合位置において、前記蓋部に対する第2角度位置に配置され得て、前記第2角度位置は、前記第1角度位置とは異なる。前記ベースは、プラテンローラを含み得て、前記蓋部が前記開放位置から前記閉鎖位置まで移動されることに応じて、前記プリントヘッド組立体のプリントヘッドが、前記プラテンローラとの係合状態にもたらされ得る。
【0020】
幾つかの実施形態によれば、前記プリンタは、前記リボン位置決め組立体に近接して、前記リボンカートリッジの第1スプールと第2スプールとの間に規定されたリボン供給路を含み得て、前記プリントヘッド組立体は、前記蓋部が前記開放位置から前記閉鎖位置に移動することに応じて、前記第1スプールと前記第2スプールとの間で駆動され得る。前記プリントヘッドは、前記プリントヘッド組立体が前記第1スプールと前記第2スプールとの間で駆動される時、前記リボンと係合し得る。
【0021】
本発明の別の実施形態によれば、ベースと、前記ベースに近接して支持されたプラテン組立体と、前記ベースにヒンジ接続された蓋部と、リボン位置決め組立体と、を備えたプリンタが提供され得る。前記蓋部は、当該蓋部が前記ベースに固定されている閉鎖位置と、開放位置と、の間で可動である。前記リボン位置決め組立体は、キャビティ内に配置され得て、前記蓋部及び前記ベースの少なくとも一方に回動可能に取り付けられ得る。前記リボン位置決め組立体は、前記蓋部が閉鎖位置にある時の印刷位置と、前記蓋部が開放位置にある時のアクセス可能位置と、の間で移動するように構成されている。媒体アクセスギャップが、媒体供給部へのアクセスのために、前記リボン位置決め組立体と前記プラテン組立体との間に規定されている。前記媒体アクセスギャップは、媒体の供給を通して受容する大きさであり得る。前記リボン位置決め組立体が前記閉鎖位置に移動されることに応じて、前記媒体アクセスギャップは、媒体が印刷中に通る媒体供給路を規定するべく、閉塞され得る。前記リボン位置決め組立体が前記閉鎖位置に移動されることに応じて、前記媒体の少なくとも一部及び前記リボンの少なくとも一部が、プリントヘッドと前記プラテン組立体との間に捕捉される。
【0022】
本発明は、一般的に説明されるが、添付の図面が参照される。添付の図面は、スケール(縮尺)については、必ずしも正確ではない。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、添付の図面を参照して、以下により完全に説明される。添付の図面には、本発明の全てではないが幾つかの実施形態が図示されている。実際、本発明は、多くの異なる形態で具現化され得て、ここで説明される実施形態に限定解釈されるべきでない。むしろ、当該実施形態は、その記載が適用される法的要件を満たすように、提供されている。同様の符号は、同様の要素に対応している。
【0025】
プリンタないし媒体処理装置は、ロールまたはスプールから引き出される媒体に印刷(プリント)及び/または符号付与(エンコード)するように構成され得る。そのような媒体は、背面側が接着性で保持体に支持されたラベル等の、複数の個別に切断された媒体要素を支持するウェブを含み得る。あるいは、媒体は、ライナレスのラベル媒体や直接的な熱媒体(感熱紙など)のスプールのような連続的ウェブであり得る。プリンタは、スプールから媒体を引き出して様々な処理要素(例えば、プリントヘッド、RFIDリーダ/エンコーダ、磁気ストライプリーダ/エンコーダ、等)に近接するように当該媒体を経由させることによって当該媒体に処理(例えば、印刷、エンコード等)を行う。スプールからの媒体を処理することは、連続的またはバッチ式の印刷処理を容易にし得る。
【0026】
時々、プリンタは、使用可能な媒体の供給源を消費して、ユーザが媒体供給スプールを交換しなければならない、ということがある。リボンやリボンカートリッジのような他の消耗品、プリントヘッド、等もまた、定期的に交換される必要がある。媒体処理装置の消耗部品を交換することは、しばしば複雑で困難であり、そのような部品交換のための時間は、コストを発生する媒体処理装置のダウンタイムに帰結する。消耗部品の交換は、デスクトッププリンタやモバイルプリンタのような相対的に小型の媒体処理装置にとっては、部品が全体として緊密に小型のハウジング内に包装されているために、更に一層困難である場合もある。従って、特には小型外形要因を伴う媒体処理装置において、消耗部品の迅速で容易な交換を促進するべく、媒体処理装置が消耗部品に対して容易なアクセスを提供することが望ましい場合がある。
【0027】
本発明の実施形態は、ユーザの有用性を高め、消耗部品の交換を簡単化するように構成された改良型の媒体処理装置に向けられている。そのような実施形態は、コンパクトなサイズを維持しながら、これら利点を提供するように構成されている。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態による媒体処理装置を図示している。図示の実施形態は、媒体供給路195に垂直に見た時の、外形(輪郭)としての媒体処理装置100の断面を示している。図示の実施形態及びここで提供される説明は、主に印刷装置に向けられているが、媒体エンコーダ、ラベルアプリケータ、ラミネータ、等の他の媒体処理装置も、ここで説明される機構から利益を得る。更に、本発明の一実施形態は、単一の装置内において、印刷機能、エンコーディング機能、及び/または、ラミネーティング機能を提供し得る。
【0029】
図1の媒体処理装置100は、ベース110及び蓋部120を有するハウジングを含んでいる。図示の実施形態によれば、蓋部120及びベース110は、閉鎖位置に配置され、蓋部120がベース110に固定されている。蓋部120は、ヒンジ130に沿ってベース110にヒンジ結合され得る。ヒンジ130は、例えば、媒体処理装置の背面側に沿って設けられ得る。幾つかの実施形態では、キャビティ140が、蓋部120とベース110との間に規定され得る。キャビティ140は、
図1に示すように蓋部120がベース110に対して閉鎖されている時には、アクセス不可能であり得る。しかしながら、キャビティ140は、以下に詳述されるように、蓋部120がベース110に対する開放位置に移動される時、ユーザにとってアクセス可能であり得る。
【0030】
本実施形態のキャビティ140内に、媒体のスプール150が受容され得る媒体受容領域がある。媒体スプール150は、例えば、
図1に示されたような媒体スピンドル155上に受容され得る。
図1の実施形態は、連続媒体のスプールを含んでいるが、本発明の実施形態は、ファン状に折り畳まれた媒体スタック、個々の媒体単位(例えばRFIDカード)のスタックまたはカートリッジ、等を受容するように構成されていてもよい。キャビティ140は、内部にリボンやリボンカートリッジを受容するように構成されてもよい。
図1の実施形態は、第1スプール170(例えば媒体供給スプール)と第2スプール180(例えば媒体取出スプール)とを有するリボンカートリッジ160を示している。リボンは、第1スプール170から、
図2に示されたようなリボン印刷路190に沿って、プリントヘッド200回りに延在し得る。
図2は、プリントヘッド200及びリボンカートリッジ160の詳細図である。リボン印刷路190は、プリントヘッド200とプラテンローラ250との間に延在し得て、媒体供給路は、媒体供給部(例えば媒体供給スプール150)から矢印195に沿ってプリントヘッド200とプラテンローラ250との間に延在し得る。
【0031】
図1に戻って、プリントヘッド200は、プリントヘッド組立体210に結合され得る。プリントヘッド組立体210は、蓋部120から延びて、以下に詳述されるように、当該蓋部120に(例えば部位212において)回動可能に結合され得る。本発明の実施形態は、更に、キャビティ140内に配置されたリボン位置決め組立体220を含み得る。リボン位置決め組立体は、以下に詳述されるように、リボンカートリッジ160及び媒体供給路195にアクセスを提供するべく、全体的に(必ずしも完全(絶対的)では無い)蓋部120と協力して、ベース110に対して回動するように構成されている。ここで説明された実施形態は、蓋部120に結合されたリボン位置決め組立体220を含んでいて、当該リボン位置決め組立体220は蓋部120が開放位置に移動することに応じてアクセス可能な位置に移動するが、別の実施形態では、蓋部から結合解除され、閉鎖された印刷位置と開放されたアクセス可能位置との間で独立に移動可能であるリボン位置決め組立体220を含み得る。
【0032】
プリントヘッド組立体210は、リボン消耗状態またはリボン欠損状態を検出するように構成されたリボン消耗センサ213を更に含み得る。リボン消耗センサ213は、リボン189がリボン供給路190に沿って前進する際、リボン189の照準線214に合わせて配置されている。リボン消耗センサ213は、リボンの終端部に配置された特定のリボン材料を検出するように構成されていて、リボンが消費されてリボンの終端部に到達した時に、当該特定のリボン材料が供給路190に沿って引き出されて、リボン消耗センサ213によって検出されるようになっている。当該特定のリボン材料は、反射性の金属材料を含み得て、リボン消耗センサ213が所定量の反射光を検出し得て、リボン189が消費されたことをリボン消耗センサ213に合図するようになっている。リボン消耗センサ213によるリボン消耗状態の検出時、リボンが交換されるまで印刷が停止されなければならない旨を表示するために、媒体処理装置制御部に信号が送られ得る。
【0033】
リボン消耗センサ213は、また、リボン欠損状態を検出するように構成されてもよい。媒体ガイド230は、以下で詳述されるが、リボン消耗状態を示す前記特定のリボン材料を真似る表面215を含み得る。例えば、特定のリボン材料が金属製の反射材料であれば、表面215は、当該特定のリボン材料と同様の特性を有する鏡ないし材料を含得る。この表面215が、リボンカートリッジ160が媒体処理装置100に設置されていない時、リボン消耗状態を模倣し得る。これにより、表面215がセンサ213によって検出される時、リボン欠損状態が検出されて、印刷が許容されない。更に、当該リボン消耗状態ないしリボン欠損状態は、リボンカートリッジ160のRFIDチップを検出するように構成されたRFIDセンサと共に利用され得る。媒体処理装置が印刷を許容するためには、センサ213は、リボン消耗状態やリボン欠損状態を検出してはいけないし、RFIDセンサは、リボンカートリッジの適切に認証されたRFIDチップを検出しなければならない。RFIDチップの認証は、媒体処理装置制御部によって実施され得て、媒体処理装置のカートリッジタイプや、印刷特性(例えば、プリントヘッド温度、速度、等)を決定し得る。
【0034】
図3は、本発明の一実施形態を図示しており、媒体処理装置100の蓋部120が開放位置にある。図示のように、開放位置の蓋部120は、ベース100に対して約100°だけ開放されているが、幾つかの場合には、ベース110が位置する表面に対して100°を超えて開放され得る。蓋部120は、例えばヒンジ130に近接配置されたトーションバネによって、開放位置に向けて付勢され得る。リボン位置決め組立体220は、例えばリンク225によって、蓋部120が開放位置に移動することに応じてリボン位置決め組立体220がアクセス可能位置(
図3に示す)に移動される、というように蓋部120に接続され得る。蓋部120をリボン位置決め組立体220に接続するリンク225は、リボン位置決め組立体内のリボンカートリッジ160へのアクセスを提供するべく、リボン位置決め組立体220が蓋部の角度よりも幾らか小さい角度、例えばベース110が位置する表面に対して約80°、まで開放するというように、約100°の角度まで蓋部が開放することを許容し得る。前述のように、本発明の幾つかの実施形態によれば、リボン位置決め組立体220は、蓋部120に接続されないで、蓋部120が開放位置にある時にアクセス位置まで別個に移動可能であり得る。もっとも、リボン位置決め組立体220及び蓋部120が機械的に結合されている実施形態は、リボン位置決め組立体220のリボンカートリッジへのよりシンプルな単一ステップのアクセス及び/または媒体150へのアクセスを、付加的な工程を要求することなく、許容し得る。
【0035】
本発明の実施形態は、蓋部120が開放位置にあってリボン位置決め組立体220がアクセス可能位置に移動されている時に安定状態を維持する媒体処理装置を提供し得る。媒体処理装置の重心は、蓋部120が閉鎖位置にある時、低い位置で、且つ、媒体処理装置100の前面と媒体処理装置100の後面との間の中間点の近い位置にあり得る。開放位置では、重心は、媒体処理装置の後面に向かってシフトされ得るが、重心は、その全長に沿っての媒体処理装置の3分の1の位置に留まることができ、また、重心は低い位置に留まることができ、ベース100によって規定されるキャビティ内、ベースによって規定される上方周縁の下方、に実質的に位置決めされる。重心をベース100内に位置決めすることは、媒体処理装置100に対する消耗部品のローディング/アンローティングの際、安定した媒体処理装置のバランスを維持することができる。
【0036】
アクセス可能位置において、蓋部120は完全な開放位置にあり、リボン位置決め組立体220は、リボンカートリッジ160へのアクセスを提供し得て、リボンカートリッジがリボン位置決め組立体内から取り外される、及び/または、交換されることを許容する。後に詳述される通り、リボンカートリッジ160は、整列特徴部を有し得て、リボン位置決め組立体は、補償的な整列特徴部を有し得る。それは、リボンカートリッジ160の第1及び第2側方レール161によって規定され、それによってリボンカートリッジ160がリボン位置決め組立体内の繰り返し可能且つ正確な位置に受容され得る。カートリッジがスライドするリボン位置決め組立体220のスロットが、厳格な許容誤差内でのカートリッジのきわめて正確な位置決め制御を提供する。カートリッジが挿入される度に、リボン位置決め組立体220の終端スロットの硬いストッパ部が、きわめて信頼性の高い位置をカートリッジに与える。
【0037】
蓋部120が
図3の開放位置にある時、媒体供給部150は、交換のためユーザにとってアクセス可能であり得る。媒体アクセスギャップが、蓋部120及びリボン位置決め組立体220が開放位置にある時、リボン位置決め組立体220と前記ベース110との間に規定され得る。当該媒体アクセスギャップは、媒体供給部が容易にベース110内に載置されることを許容する。媒体供給部150は、様々な幅の媒体供給部を保持するように構成された一対の可変間隔部材を含み得る媒体供給部ホルダ157内に保持され得る。媒体供給部ホルダ157は、更に、媒体が媒体路(例えば、
図2の媒体路195)に沿って供給される時に、媒体のスプールをその間に保持するため、及び、媒体スプールの回転を許容するため、の特徴部を伴って構成され得る。媒体路は、リボン位置決め組立体220に取り付けられ得る第1媒体ガイド230と、ベース110に接続され得る第2媒体ガイド240と、の間に規定され得る。一方の媒体ガイド230がリボン位置決め組立体220に配置され、他方がベース110に配置された状態で、媒体供給路195は、蓋部120が開放位置へと移動されることに応じて、アクセス可能位置に開放され得る。このような特徴部は、媒体が容易に媒体処理装置100のキャビティ140内に受容されることを許容し得るし、媒体150の媒体路に沿った容易な初期供給を許容し得る。この配置は、従来に要求されていたような、狭い間隔を通る媒体の「貫通」(threading)を排除する。
【0038】
図4は、本発明による媒体処理装置の例示的な一実施形態を示しているが、蓋部120とリボン位置決め組立体220とが理解の容易のために取り除かれている。図示の実施形態では、媒体供給部ホルダ157がスロット158に係合されていて、媒体供給部ホルダ157は、様々な幅の媒体を収容するために、互いに対して近づく及び遠ざかるように移動可能である。媒体供給部ホルダは、ユーザが媒体を当該媒体供給部ホルダ間にロードすることを可能にするべく、互いに対して近づくようにバネによって付勢され得て、当該媒体供給部ホルダが媒体との係合に向けて付勢されることを許容し得る。これは、媒体供給部ホルダを堅固な固定関係で保持することとは対照的に、媒体のローディング中、幾らかの自由度を許容する。媒体供給部ホルダ157は、互いに向かって付勢され得るが、それらは、内側リミットストッパを有し得て、媒体供給部ホルダ157が内方へ移動され得る程度を制限する。この内側リミットストッパは、媒体供給部ホルダによって保持されるべき媒体の幅に構成され得るか、あるいは、内側リミットストッパは、媒体供給部ホルダによって保持されるべき媒体より僅かに狭い地点に設定され得る。そのような設定は、媒体供給部ホルダ157が互いに近過ぎる地点にまで付勢されて媒体をそれらの間に設置することが困難になる、ということを排除し得る。内側リミットストッパは、媒体供給部ホルダ157を、媒体供給部の設置中に付勢力に抗して互いから遠ざかるように移動される能力を伴わせつつ、設定された離間距離に保持する。
【0039】
前述のように、本発明による媒体処理装置は、様々な幅の媒体を処理するように構成され得る。従って、調整可能な内側リミットストッパを有することが望ましい。サムホイール(親指操作用ホイール)159が、これを達成することを助けるために構成され得る。
図5は、媒体処理装置100から分離した状態で、媒体供給部ホルダ157の調整機構を図示している。
図5の実施形態では、媒体供給部ホルダ157は、媒体供給部ホルダキャリヤ154によって保持されている。第2の媒体供給部ホルダ157は、理解の容易のために図示されていない。媒体供給部ホルダキャリヤ154は、ベルト153によって保持されており、バネ152によって互いに向かって付勢されている。サムホイール159は、ネジシャフト151に固定的に取り付けられている。媒体供給部ホルダキャリヤ154の1つは、ネジシャフト151によってネジ孔161内で係合されている。サムホイールが矢印162に沿って第1方向に回転されることに応じて、ネジシャフト151が回転し、前記ネジ孔によって当該ネジシャフト151に取り付けられた媒体供給部ホルダキャリヤ154が、他の媒体供給部ホルダキャリヤ154から遠ざかるように外方へ移動する。両方の媒体供給部ホルダキャリヤがベルト153に固定されているので、第2の媒体供給部ホルダキャリヤ154は、ベルト53の他端に取り付けられているが、第1の媒体供給部ホルダキャリヤ154から遠ざかるように、やはり外方へ移動する。これは、より広い幅の媒体供給部を収容するべく内側リミットストッパを調整する。逆に、矢印162とは反対方向のサムホイール159の回転により、媒体供給部ホルダキャリヤは、互いに近づくように移動する。図示の実施形態のサムホイール159は、ユーザが当該サムホイールを回転する把持力を与えるテクスチャを含んでいるが、当該テクスチャは、媒体供給部ホルダ157の移動方向についての可視の表示をも与える。矢印の方向にテクスチャを移動することが、幅を増大させ、一方、矢印とは反対方向にテクスチャを移動することが、幅を低減させる。
【0040】
本発明の実施形態は、更に、蓋部120が閉鎖位置にある時にプリントヘッド200によって係合されるように構成された、媒体供給路に沿って配置されたプラテン250を含み得る。媒体及びリボンは、
図2に示すように、プリントヘッド200及びプラテン250の間に規定されたニップの間で受容されるように構成されている。プラテン250は、駆動ローラを規定し得て、蓋部120が開放位置に移動されることから帰結するプリントヘッド200及びプラテン250の間の分離は、媒体供給路195に沿っての媒体供給及びリボン印刷路190に沿ってのリボン供給の容易性を更に高め得る。
【0041】
リボンカートリッジ160のリボン位置決め組立体220に対するローディング及びアンローディングを容易にするべく、蓋部120が開放位置に移動されること及びリボン位置決め組立体220がアクセス可能位置に移動されることに応じて、プリントヘッド200がリボン193及びリボンカートリッジ160から係合解除され得る。
図6は、一実施形態の媒体処理装置100の断面図であるが、蓋部120がベース110に対する開放位置にある。図示のように、プリントヘッド200は、第1スプール170と第2スプール180との間から引き出される。リボン193は、リボン位置決め組立体220がアクセス可能位置にある時、以下に説明され
図3に示されている緊張機構300によって、第1スプール170と第2スプール180と間で緊張状態(張力維持状態)で保持され得る。
【0042】
図6に示すように蓋部120がベース110に対する開放位置にありリボン位置決め組立体220がアクセス可能位置にある間、リボンカートリッジ160を矢印187の方向に沿ってスライドさせることによって当該リボンカートリッジ160はリボン位置決め組立体220から容易に取り外され得る。幾つかの実施形態では、ラッチ機構または戻り止め機構が、リボンカートリッジ160をリボン位置決め組立体220内に保持し得る。当該ラッチ機構または戻り止め機構は、リボンカートリッジ160を取り外す前に、係合解除される必要がある。このようなラッチ機構または戻り止め機構は、リボンカートリッジ160を媒体処理装置100内に整列させるよう作用し得て、リボンカートリッジ160が印刷中や媒体処理装置100の移動中にずれてしまうことを排除し得る。例えば、リボンカートリッジ160は、リボン位置決め組立体220の対応する凹部内に受容されるように構成された隆起突部を含み得る。当該隆起突部は、リボンカートリッジ160がリボン位置決め組立体220内に挿入される時に当該突部が偏向されて対応する凹部内に受容されることが可能となるように、位置決めされ得る。突部が凹部に一旦係合されると、リボンカートリッジ160は、リボン位置決め組立体内により堅固に保持され得る。
【0043】
図7は、
図6の媒体処理装置100の断面図であり、蓋部120がベースに対する閉鎖位置に向かって前進されている。図示のように、蓋部120は、ベースに対して約45°の位置にあり、リボンカートリッジ160はもはやユーザにとってアクセス可能ではない。蓋部120がベース110に対して閉鎖される時、リボン位置決め組立体220は、アクセス不可能な印刷位置に向かって移動される。更に、蓋部120がベース110に向かって閉鎖される時、プリントヘッド組立体210は、リボンカートリッジ160の第1スプール170と第2スプール180との間にプリントヘッド200を駆動して、リボン193と係合させる。リボン193は、蓋部120が開放位置にあってリボン位置決め組立体220がアクセス可能位置にあった時に当該リボン193が居た、教示された直線状のリボン路から偏向される。第1スプール170の回転軸と第2スプール180の回転軸は(それらの回転軸の各々は、図示の目的で
図15に示されている)、組み合わさって、それらの間に平面(
図15に示されている)を規定し得る。当該平面を通って、プリントヘッド200は、蓋部120がベース110に対して閉鎖される時、プリントヘッド組立体210によって駆動される。プリントヘッド組立体210は、地点212において蓋部120に回動可能に取り付けられ得て、蓋部120が
図6の開放位置から閉鎖位置に向かって移動される時、プリントヘッド組立体210の角度は蓋部120に対して変化する。
【0044】
リボン位置決め組立体220は、媒体処理装置の構成要素間の適切なアライメント(整列状態)を保証する様々な位置決め特徴部を含んでいる。リボン位置決め組立体220は、第1及び第2側壁(以下に詳述される)を含んでいて、それらは、リボンカートリッジ160を受容して支持するように構成されている。第1及び第2側壁は、当該側壁間にリボン受容キャビティを生成するべく、当該側壁を一緒に堅固に結合する構造支持部材によって結合され得る。媒体ガイド230は、それらの側壁を結合する構造支持部の1つとして作用し得る。
【0045】
更に、リボン位置決め組立体220は、蓋部120が開放位置と閉鎖位置との間で移動される時、構成要素の移動を方向付けるガイドを含み得る。
図8は、媒体処理装置100の残りの構成要素から分離して示された、
図6乃至
図13のリボン位置決め組立体220の側壁224を示している。リボン位置決め組立体220は、2つの側壁を含み得て、1つはリボンカートリッジ160の一方側に配置され、両方共が1以上の横断部材(不図示)によって固定されている。
図8は、リボンカートリッジ160の組立体との係合側から見た(すなわち、2つの側壁間の視点から見た)側壁224を示している。リボン位置決め組立体220は、側壁の各々のヒンジ点232の近傍でヒンジ結合され得て、リボン位置決め組立体220が印刷位置とアクセス可能位置との間で回動することを許容し得る。ヒンジ点232は、蓋部120がヒンジ結合されるのと同じ位置にヒンジ結合され得る。もっとも、ヒンジ点232は、ベース10に別個の位置でヒンジ結合されてもよい。前述の通り、蓋部120は、リンク250によって、リボン位置決め組立体220に取り付けられ得て、リボン位置決め組立体220の蓋部と協調した移動を可能にする。
【0046】
図8の実施形態によれば、側壁224は、内部にカートリッジ160の一部を受容するように構成されたリボン受容チャネル234を含み得る。前述の通り、リボンカートリッジ160は、
図6の矢印187の方向とは反対方向に沿って、リボン位置決め組立体220内に受容され得る。リボンカートリッジ160は、リボン受容チャネル234と係合するように構成された側方レール161(
図14及び
図15に図示されている)を有するフレームを含み得る。リボン受容チャネル234の挿入端236は、リボン受容チャネル234よりも幅広であり得て、リボンフレームが当該挿入端236で受容されてリボン受容チャネル234内に案内されることを許容し得る。リボン受容チャネル234は、補償的な外形輪郭のリボンフレームを有するリボンカートリッジだけが当該リボン受容チャネルに受容され得るというアライメント特徴部、例えば特有の外形輪郭、を有して構成され得る。
図9は、
図8の側壁224の斜視図を示しており、リボン受容チャネル234の外形輪郭をより良く図示している。更に、リボン受容チャネル234は、特定の長さであり得て、例えば1以上の寸法であり得るテーパ状の、チャネル端特徴部238を含み得る。チャネル端特徴部238は、あるいは、対応するテーパないし鍵(キー)を有するリボンカートリッジフレームだけが完全に当該リボン受容チャネル234内に完全受容され得る、という鍵(キー)経路であり得る。適切なリボンカートリッジ側方レール161を有しないリボンカートリッジ160は、チャネル234内に適切に着座できないで、リボン位置決め組立体220と使用可能にならない。
【0047】
図15の突部239のような隆起部材が、適切なリボンカートリッジ160が媒体処理装置と共に使用されることを保証するべく、リボン位置決め組立体220内に対応して成形された凹部と係合するように構成され得る。隆起部材は、例えば、
図10Aに示すように、隆起したZ形状であり得る。リボン位置決め組立体220は、例えば
図10Bに示すような、対応する補償隆起面243を含み得る。媒体処理装置のカートリッジが完全挿入される時、
図10Cに示すように、隆起Z形状は、隆起補償形状243と係合する。隆起部材239と補償隆起面243とは、両方で、リボンカートリッジ160をリボン位置決め組立体220に整列させるように、且つ、不適切なリボンカートリッジがリボン位置決め組立体内に着座してしまうことを排除することを助けるように、機能する。更に、本発明の幾つかの実施形態によれば、リボン位置決め組立体は、それに受容されるリボンカートリッジの無線周波数特定タグ241を読みように構成された無線周波数同定リーダを有するように構成され得る。
図15は、RFIDタグ241の例示的な実施形態を示している。当該タグ241は、カートリッジに関する情報、例えば媒体処理装置設定(印刷速度、ヘッド温度、等)、リボンタイプ、リボンシリアル番号、使用統計等、を記憶するように構成され得る。この情報は、媒体処理装置内の様々な構成要素によって、RFIDタグに書き込まれたり、そこから読み出されたりする。更に、媒体処理装置は、特定タイプのリボンに対応するリボンカートリッジのRFIDタグ241に応じてのみ、印刷するように構成されていてもよい。
【0048】
本発明の幾つかの実施形態によれば、付加的なアライメント特徴部が、リボンカートリッジ160をリボン位置決め組立体220に整列させるために、含まれ得る。このアライメント特徴部は、リボンカートリッジ160内に設けられた凹部242を含み得て、リボン位置決め組立体220は、当該凹部内に受容されるように構成されたピンを含み得る。当該凹部は、任意の形状であり得るが、丸型が望ましい。なぜなら、その場合、リボン位置決め組立体のピンは、リボンカートリッジがリボン位置決め組立体220内に完全設置される時のリボンカートリッジ160の当該ピンに対する自己アライメントを促すべく、テーパ状の先端を含む丸形であり得るからである。
【0049】
図11は、媒体処理装置の例示的な実施形態を示しているが、理解の容易のために、蓋部とリボンカートリッジとが取り除かれている。図示のように、リボン位置決め組立体220の側壁224は、プリントヘッド組立体チャネル244とカートリッジガイドチャネル234とを含んでいる。カートリッジガイドチャネル234の端部の近傍に、タグ251がある。これは、
図12により詳細に図示されている。タグ251は、媒体処理装置のカートリッジ160の補償隆起部材239と係合するための隆起面243を含んでいる。タグ251は、更に、リボンカートリッジ160の凹部242と係合するように構成されたピン252を含んでいる。これらの特徴部は、リボンカートリッジ160を整列させると共に、適切なリボンカートリッジが設置されることを保証することを助ける、という機能を果たす。ピン252及び隆起面243は、また、リボンカートリッジ160のRFIDタグ241を媒体処理装置のRFIDリーダ253に整列させることを助ける。RFIDリーダは、前述のように、リボンカートリッジ160のRFIDタグを読み取って、認証を確認する、及び/または、媒体処理装置設定を規定することができる。
【0050】
図9に戻って、リボン位置決め組立体220の側壁224は、プリントヘッド200がリボンカートリッジ160の第1スプール170と第2スプール180との間に駆動される時にプリントヘッド組立体210をガイドするためのプリントヘッド組立体チャネル242を更に含み得る。プリントヘッド組立体210は、
図20に示された長手方向に延びるプリントヘッド200の一方端から延びる突部401を含み得る。これら突部は、媒体処理装置100の蓋部120が開放位置と閉鎖位置との間で移動される時にプリントヘッド組立体210を所定の経路に沿ってガイドするために、チャネル242に係合し得る。蓋部120がベース110に対して閉鎖される時、プリントヘッド組立体210は、チャネル242に沿って、当該チャネル242の頂部から当該チャネル242の底部まで駆動される。その時、プリントヘッド200は、係合された印刷位置にある。
【0051】
図8に示されるように、プリントヘッド組立体ガイドチャネル242は、リボンカートリッジガイドチャネル234と、地点248で交差している。これにより、プリントヘッド組立体210は、蓋部120が閉鎖される時、リボンカートリッジ160を通ってガイドされる。リボンカートリッジフレーム側方レール161は、リボンカートリッジ160が設置位置にある時に、チャネル同士が交差する地点248の近傍で、凹部163を有し得る。この凹部163は、
図15及び
図16に示されるように、プリントヘッド組立体210がプリントヘッド組立体ガイドチャネル242に沿ってガイドされる時に、プリントヘッド組立体210の突部がカートリッジ160を通過することを許容する。この特徴部を有していないリボンカートリッジ160は、プリントヘッド組立体210が第1スプール170と第2スプール180との間を通過することが防がれ得るため、蓋部120が閉鎖されることを排除し得る。
【0052】
図7に戻って、蓋部120がベース110に対する閉鎖位置に向かって更に閉鎖される時、プリントヘッド200は、
図13に示すように蓋部120がベース110に対して閉鎖されるまで、カートリッジ160の第1スプール170と第2スプール180との間で更に駆動される。図示のように、プリントヘッド200は、第1スプール170と第2スプール180との回転軸(
図15の符号175、185)間に規定される仮想平面を通って、プリントヘッド組立体ガイドチャネル242によって規定される経路に沿って、駆動される。更に、蓋部120が閉鎖される時、プリントヘッド200は、リボンカートリッジ160の第1スプール170と第2スプール180との間で、媒体処理装置の前方へ、第2スプール180に向かってガイドされる。第2スプール180は、例えば、巻取スプールであり得る。プリントヘッド200のプリントカートリッジ160を通過して媒体処理装置100の前側に向かっての当該動きは、プリントヘッド組立体210の蓋部120への回動可能な取り付けによって、容易にされ得る。なぜなら、そのような取り付けは、媒体処理装置の蓋部120が閉鎖位置に移動されてプリントヘッド組立体210が
図8及び
図9に示すようなプリントヘッド組立体ガイドチャネル242に沿ってガイドされる時、プリントヘッド組立体210の蓋部120及びベース110に対する角度が変わることを許容するからである。
【0053】
蓋部120は、更に、当該蓋部の内側に配置され、当該蓋部が閉鎖位置に移動される時にリボンカートリッジ160と係合するように構成された1以上の突部167を含み得る。当該1以上の突部167は、リボンカートリッジ160がリボンカートリッジガイドチャネル234内に完全に着座することを保証して、それによってリボンカートリッジのスプールが後述されるリボン駆動ギヤに適切に係合されることを保証する、というように構成され得る。前記1以上の突部167は、リボンカートリッジ160の前後移動を排除することによって、媒体処理装置100の動作中のリボンカートリッジ160の動作を排除し得て、プリントヘッド組立体210内でのプリントヘッド160の戻り止め係合によって提供される保護を補強する。前記1以上の突部167は、更に、適切なリボンカートリッジ160が使用されることを保証する。リボンカートリッジ160が適切にリボンカートリッジガイドチャネル234内に着座できなければ、突部167は蓋部120が適切に閉じることを排除して、媒体処理装置100の動作を防止する。
【0054】
図6乃至
図13を参照しながら前述された実施形態では、プリントヘッド200が、リボンカートリッジ160に対して、第1スプール170の回転軸175と第2スプール180の回転軸185との間に規定された第1面を通って、且つ、第2スプール180の回転軸185を通り前記第1面に垂直な第2面に向かって、移動される。この態様では、プリントヘッドは、第1スプール170と第2スプール180との間を通過して、リボン印刷路190(リボン193がプリントヘッド200とプラテン250との間に捕捉されている時の、
図6及び
図7のリボン193の位置である)に沿ってリボンと係合される。
図13の印刷位置におけるプリントヘッド200は、プラテンローラ250と第2スプール180との間に配置されている。
【0055】
プリントヘッドが第1スプール170及び第2スプール180の間で前進されて
図13の印刷位置にまで前進される当該機構は、蓋部120に回動可能に結合されたプリントヘッド組立体210とプリントヘッド組立体ガイドチャネル242とを含むが、媒体処理装置の構成要素がよりコンパクトなハウジング内に配置されること許容することによって、媒体処理装置の設計に利点を提供し得る。例えば、リボン路190と媒体供給路195とを含み両者の間に印刷領域を規定するプリントヘッド200及びプラテンローラ250の、媒体処理装置100の前方に向けての位置決めは、媒体駆動要素が印刷領域と媒体150との間に位置決めされることを可能にする。印刷領域を媒体駆動要素の移動要素から分離することは、印刷領域における振動を低減して、印刷の質を向上させ得る。更に、プラテンローラ250と第2スプール180との間のプリントヘッド200の位置決めは、プリントヘッドと媒体処理装置の前方との間にリボンスプールを収容するべくプリントヘッド200を媒体処理装置100の前方からセットバックすることとは対照的に、第2スプール180及びプリントヘッド200が媒体処理装置100の前方近傍に配置されることを可能にする。
【0056】
例えばリボンカートリッジ160や媒体150のような媒体処理装置100の消耗品が交換される必要がある時、媒体処理装置の蓋部120は、
図13の閉鎖した印刷位置から
図6の開放位置へと移動される必要がある。蓋部120を開放するために、ユーザは、蓋部120をベース110に固定するラッチ機構を開放し得る。ラッチ機構は、蓋部120またはベース110のいずれかに配置された保持フックまたは保持タブ(不図示)であり得て、蓋部120またはベース110の他方の補償凹部と係合する。ラッチ機構は、対応する凹部から当該タブを係合解除し得るボタンを押下することで、開放され得て、蓋部120がベース110に対する開放位置に移動されることを許容し得る。前述の通り、蓋部120は、当該蓋部120を開放位置に向けて付勢するバネまたは付勢機構、例えばヒンジ130の近傍に配置されるねじりバネ、を含み得る。この付勢機構は、幾つかの実施形態では、ラッチ機構が係合解除されることに応じて、蓋部120を閉鎖位置から開放位置に移動するように構成されている。一方で、他の実施形態では、付勢機構は、蓋部120を開放位置に持ち上げるためのユーザに対する補助を提供し得る。付勢機構が蓋部120を開放位置に持ち上げるのに十分な付勢力を含む実施形態では、ユーザは、ラッチ機構を開放するためのボタンを押下するだけで、媒体処理装置100を開放してキャビティ及び消耗品にアクセスすることができる。これは、片手での操作を容易にし得るが、これは、例えばユーザが交換可能な消耗品を保持している時、ユーザの片手がフリーになるので便利である。
【0057】
蓋部120が閉鎖位置から開放位置へと移動されることに応じて、プリントヘッド200は、リボン193から係合解除され、カートリッジ160の第1スプール170と第2スプール180との間から外へ出て、プリントヘッド組立体ガイドチャネル242に沿って底部246から頂部244へと移動される。この態様では、リボン193の不所望の弛みが、例えば第1スプール170と第2スプール180との間で露出されるリボンの長さがリボン印刷路190の長さにとって十分である時に残存し得て、それはプリントヘッド200がリボン193から係合解除される時の必然では無いが、第1スプール170と第2スプール180との間に余剰のリボンを残し得る。蓋部120が開放位置に移動され、リボン位置決めフレーム220がアクセス可能位置に移動され、プリントヘッド200がリボン193から係合解除される時、リボン193から弛みを取り除くことが望まれるかもしれない。
【0058】
本発明の実施形態は、
図3において可視であって
図14に詳細が示されている、リボン緊張機構300を含み得る。印刷中、蓋部12が閉鎖位置にあって、リボン位置決め組立体220がアクセス不可の印刷位置にある時、第1スプール170と第2スプール180との一方または両方が、印刷が行われる時、供給スプールから巻取スプールまでリボン193を前進させるべく、駆動される。図示の実施形態では、第1スプール170と第2スプール180との両方が駆動される。ギヤ310を含むギヤトレインが、媒体処理装置100のベース110の駆動組立体に結合されたピニオンギヤによって駆動され得る。ピニオンギヤがギヤトレインのギヤ310を駆動することに応じて、第1スプール170のギヤ172と第2スプール180のギヤ182とが、緊張機構302、304を介して駆動され得る。
【0059】
緊張機構302、302は、各々、ギヤトレインのギヤ310に結合された被駆動ギヤと、第1スプール170及び第2スプール180のギヤ172、182の対応する方に結合された駆動ギヤと、を含み得る。各緊張機構302、304の被駆動ギヤと駆動ギヤとの間に、ねじりバネ及びクラッチが介在し得る。この態様では、ピニオンギヤがギヤトレインのギヤ310を駆動する時、緊張機構の被駆動ギヤが駆動される。各緊張機構302、304のねじりバネは、閾値の力に到達するまで巻き上げられ、到達時には、当該力が、各緊張機構302、304のクラッチを横断して、各緊張機構の駆動ギヤに伝達され、このことがリボンスプールのギヤ172、182を駆動する。印刷処理中、第1及び第2緊張機構302、304内のねじりバネは、巻き上げを開始して、最大張力に達する。当該機構は、当該緊張機構302、304のねじりバネを印刷中にプレロードして、当該プレロードされたねじり力を印刷中に保持する。図示の実施形態はリボンカートリッジを含んでいるが、緊張機構は、例えば独立のリボンスプールを有するような、非カートリッジ式のリボン形態のためにも採用され得る。緊張機構は、印刷の質を低減することにつながり得るリボンの皺を最小化することを助ける。なぜなら、緊張機構は印刷中に張力を適用するからである。一方で、緊張機構302、304は、プリントヘッドがリボンから係合解除される時、プレロードされて、リボンの緊張を維持して、リボンが自身の上に折り畳まることを防ぐ。
【0060】
ユーザがラッチ機構を開放して、媒体処理装置100の蓋部120を閉鎖位置から開放位置へと開放して、リボン位置決め組立体220がアクセス不能な印刷位置から
図6に示すようなアクセス可能な位置に移動されることに応じて、ベース110の駆動組立体のピニオンギヤが、ギトレインのギヤ310から係合解除される。プリントヘッド200がリボン193から係合解除される時、リボンの弛みが、第2緊張機構302、304内のねじりバネによって引き起こされる第1スプール170及び第2スプール180の逆巻き(unwinding)によって巻き取られる(taken up)。媒体処理装置100の蓋部120が開放される時、リボン193は、
図6に示すように。第1スプール170及び第2スプール180の間の案内状態(taught)に戻る。
【0061】
前述のように、第1スプール170及び第2スプール180の間でのリボン193の張力は、緊張機構302、304によって助けられる。緊張機構は、リボンカートリッジ160がリボン位置決め組立体220内に受容されている間、ギヤ172、182と係合される。リボンカートリッジがリボン位置決め組立体から取り外された時に第1スプール170及び第2スプール180の間でリボン193の張力を維持するために、別の機構が必要であるかも知れない。
【0062】
本発明の実施形態によれば、
図15に示すように、第1スプール170及び第2スプール180の少なくとも一方の回転を防ぐように構成されたスプール係止特徴部を備えるリボンカートリッジ160が提供される。リボンカートリッジ160は、
図15に示すように、スプールがギヤ310によって駆動されるのとは反対側から視認される。第1スプール係止特徴部177と第2スプール係止特徴部187とが、それぞれ、対応のスプールのギヤに係合するよう構成されている。図示の実施形態によれば、スプール係止特徴部177、187によって係合される各スプールのギヤは、カートリッジハウジング162内に収容されている。各スプール170、180のハブ回りに配置された一連の歯であり得るギヤが、各スプール係止特徴部177、187によって係合されるように構成されている。図示の実施形態のスプール係止特徴部177、187は、スプールハブの補償歯と係合するように構成された1以上のギヤ歯を有する、ハウジング162から延びる柔軟歯止めを有する。当該歯止めの一部は、ハウジングの外部とハウジングの内部との間でハウジングを貫いて延びている。当該ハウジングの内部では、歯止めのギヤ歯がスプールハブのギヤ歯と係合している。スプール係止特徴部177、187の歯止めは、リボンカートリッジ160が媒体処理装置100にロード(装填)されていない時にスプール170、180の回転が防止されるように、各スプールと係合するよう付勢されている。リボンカートリッジ160が媒体処理装置100内に、例えば、リボン位置決め組立体220のリボン受容チャネル234内にロードされることに応じて、カートリッジハウジング162の外部に延在するスプール係止特徴部177、187の一部が、リボンカートリッジがリボン位置決め組立体220内の所定位置に着座する時にスプール係止特徴部の柔軟歯止めをスプールハブとの係合から外すように駆動する静止特徴部と係合し得る。当該静止特徴部は、リボン位置決め組立体220の側壁224に配置された突起であり得る。
【0063】
幾つかの実施形態によるリボンカートリッジ160は、当該リボンカートリッジ160をリボン位置決め組立体220内の完全設置位置に保持することを助けるように構成されたスナップ特徴部165を含み得る。スナップ特徴部165は、様々な態様で構成され得るが、図示の実施形態では、カートリッジの柔軟部材166上の畝部(ridge)を含む。当該柔軟部材166は、スナップ特徴部をスプール180から離れるように付勢する。当該柔軟部材は、リボンカートリッジがカートリッジチャネル234内に挿入される時に、スナップ特徴部165が第2スプール180に向かって内方へ押されることを可能にする。カートリッジチャネル234は、
図8に示すように、内部にスナップ特徴部165を受容するように構成された凹部267を含み得る。リボンカートリッジ160が完全設置位置に挿入されると、スナップ特徴部165は、凹部267に対して整列状態となり、当該凹部267と係合するよう付勢される。このようにして、リボンカートリッジ160はカートリッジチャネル234内の所定位置に保持される。リボンカートリッジ160をカートリッジチャネル234から取り外す際には、リボンカートリッジがカートリッジチャネル234から摺動されるよう、スナップ特徴部165の付勢力を克服してスナップ特徴部165の凹部からの係合解除を可能にするべく、リボンカートリッジ160が十分な力で引き出されることを必要とし得る。
【0064】
カートリッジチャネル234内へのリボンカートリッジ160の設置は、相対的に直感的(intuitive)であり得る。もっとも、幾つかの例では、ユーザは、チャネル内にカートリッジを完全には設置できないかもしれない。例えば、ユーザは、スナップ特徴部165がカートリッジチャネルの対応する凹部267と係合するよう、リボンカートリッジ160をカートリッジチャネル234内に十分遠くまで押せないかもしれない。そのような例では、リボンカートリッジ160が部分設置位置から完全設置位置まで駆動されるように構成されていることが望ましい。
図16は、リボン位置決め組立体220の側壁224のカートリッジチャネル234内の部分設置位置に位置するリボンカートリッジ160を示している。図示のように、リボンカートリッジ160の凹部163は、完全にはプリントヘッド組立体ガイドチャネル242と整列しない。例えば、プリントヘッド組立体は、チャネル242を通して障害無くガイドされることができないであろう。しかしながら、幾つかの実施形態によるリボンカートリッジは、凹部163の駆動面168を有し得る。当該駆動面168は、プリントヘッド組立体がプリントヘッド組立体チャネル242に沿って頂部244から底部246まで前進される時、プリントヘッド組立体によって係合されるように構成され得る。プリントヘッド組立体が駆動面168と係合することに応じて、当該駆動面168は角度付けられて、リボンカートリッジ160はカートリッジチャネル234に沿って完全設置位置まで駆動される。
図17は、完全設置位置のリボンカートリッジを図示している。完全設置位置では、凹部163がプリントヘッド組立体チャネル242と整列されていて、プリントヘッド組立体がプリントヘッド組立体チャネルに沿って、障害無く通過できる。
【0065】
図18は、
図15のリボンカートリッジ160の18−18線に沿った断面図である。図示のように、スプール係止特徴部177、187は、そこから延びる1以上のギヤ歯178、188を有する柔軟な歯止めである。スプール170、180の各々は、スプール係止特徴部によって係合される各ハブ回りに配置された一連の歯179、189を有している。
【0066】
前述の実施形態は、リボンカートリッジを受容するように構成されたリボン位置決め組立体220を示しているが、本発明の実施形態は、更に、カートリッジを含まないバラ状態のリボンスプールを受容するように構成されたリボン位置決め組立体に関して構成され得る。この態様では、第2のリボン位置決め組立体222が、
図19に示すように、リボンカートリッジを受容するように構成されたリボン位置決め組立体220と交換可能であり得る。媒体処理装置100は、リボンカートリッジ用のリボン位置決め組立体220と、リボンスプール用のリボン位置決め組立体222と、を交換可能に受容するように構成され得る。それらのリボン位置決め組立体は、回動点400及びリンク225で取り付け可能であり、設置されたリボン位置決め組立体は、蓋部120が閉鎖位置にあるアクセス不能な印刷位置と蓋部120が開放位置にあるアクセス可能位置との間で、蓋部120と共に移動する。
【0067】
図20は、本発明の例示的な実施形態によるプリントヘッド200及びプリントヘッド組立体210を図示している。前述のように、プリントヘッド組立体は、蓋部120に対して回動し得る。これは、例えば蓋部120の対応する孔内に受容されるピン212のような回動取り付けによって、達成され得る。プリントヘッド210は、プリントヘッド200の印刷路204に近づく時にリボン193を伸ばしてリボン193から皺を取り除くことによって印刷の質を改良することを助ける皺防止特徴部を含み得る。皺防止特徴部は、媒体及びリボン供給路に対する印刷路204の直ぐ上流に配置された偏向組立体202を含み得る。偏向組立体は、印刷路204の前方の偏向体202に亘って、リボン193を伸ばすための凸の曲率を含み得る。これは、印刷路204におけるリボン193の皺を減らし得て、印刷路のリボンの皺を除去するのに使われるプリントヘッドの力の量を減らし得る。この偏向体202は、比較可能な(従来の)プリントヘッドと同等ないしそれより優れた印刷の質を達成するのにプリントヘッド組立体において必要な力及び構造をより小さくすることを許容し得る。プリントヘッド組立体210は、前述のように、リボン消耗センサ213を更に含み得る。図示の位置では、プリントヘッド組立体210が印刷位置にあってリボンが設置されている時、リボン消耗状態を示す特定のリボン材料を模倣した表面215がリボンによってリボン消耗センサ213から遮られる。
【0068】
例示的な実施形態の媒体処理装置によって使用される媒体は、様々な形態であり得る。例えば、媒体は、前述のようなファン状に折り畳まれた類であり得て、航空券のような旅行用チケットを処理するために使用され得る。媒体は、媒体の連続ロールからの媒体単位の分離を可能にするべく穿孔されている連続供給媒体であり得る。更に、媒体は、保持用裏板材によって保持された接着性ラベルであり得る。当該保持用裏板材は、解放層(例えばシリコン層)を含み得て、それは接着性ラベルが媒体(ラベル)処理後に当該裏板材から剥離されることを可能にする。媒体が接着性ラベルである実施形態は、ラベルが表面に適用される必要がある積出(shipping)施設や他の場所で利用され得る。
【0069】
媒体処理装置が保持用裏板材によって保持されたラベルを処理するように構成されている実施形態では、媒体(ラベル)が媒体処理装置を出る時にラベルを裏板材から剥離することが望ましい。そのような実施形態では、本発明は、媒体処理装置に取り外し可能に設置されるようになっているモジュラー式剥離機構を含み得る。
図21は、
図7の媒体処理装置の、媒体が媒体供給路195に沿って当該媒体処理装置を出ていく領域の近傍の断面を図示している。一方、
図21の実施形態は、更に、モジュラー式剥離機構500を備えている。モジュラー式剥離機構500は、媒体が媒体供給路195に沿って進む時に連続的な細長い裏板材510が媒体から剥離されることを可能にするように構成されている。保持用裏板材510の連続する細長い片は、媒体出口520において媒体処理装置を出るが、当該裏板材510は、媒体出口520で鋭角に折れ曲がって始まる経路を辿っていく。この鋭利な折れ曲がりは、当該裏板材510がモジュラー式剥離機構500を通して供給されることで、プラテンローラ250とモジュラー式剥離機構500との間に与えられる。
【0070】
モジュラー式剥離機構500は、製造中に設置されることが利用可能であるというよりむしろ、あるいはそれに加えて、エンドユーザによって媒体処理装置に設置されるように構成され得る。図示の実施形態では、モジュラー式剥離機構は、装飾的バンド片と交換するように、所定位置にスナップ結合され得て、1以上のネジで所定位置に保持され得る。好適には、モジュラー式剥離機構の容易な設置及び取り外しを促進するために、ネジの数は少数、例えば2である。モジュラー式剥離機構は、更に、当該モジュラー式剥離機構の媒体処理装置への電気接続を可能にして、モジュラー式剥離機構の所定の機能、例えばラベル取り外しセンサ、を可能にする電気コネクタを含み得る。電気コネクタは、モジュラー式剥離機構500の媒体処理装置への設置時に、当該コネクタが媒体処理装置に受容されて付加的な接続工程が要求されないというように構成され得る。
【0071】
図21の実施形態によれば、媒体ラベルと保持用裏板材510とを含む媒体がプリントヘッド200とプラテンローラ250との間に規定されるニップ540で処理される時、プラテンローラが媒体ラベル及び保持用裏板材510を媒体供給路195に沿って駆動して前進させる。媒体ラベルと保持用裏板材510とが媒体出口520において媒体処理装置を出る時、保持用裏板材510は、鋭利な角度で折れ戻され、そのことで媒体ラベルが保持用裏板材から分離される。これは、保持用裏板材510が搬送路550に沿って前進する間の媒体供給路195に沿っての媒体ラベルの連続に帰結する。更に、プラテンローラ250は、媒体が媒体処理装置を出る前に媒体供給路195に沿って媒体及び保持用裏板材510を前進させ続ける時、媒体処理装置をすでに出てニップ560においてモジュラー式剥離機構に入っている保持用裏板材510を駆動して前進させるようにも機能する。この保持用裏板材510のニップ560での二次的な前進は、モジュラー式剥離機構内での保持用裏板材510の結合(binding(もちゃかり))を避けることを助け、媒体ラベルの保持用裏板材510からの剥離を促進する。
【0072】
保持用裏板材から媒体ラベルを処理して剥離するために、処理済のラベルが媒体出520においてユーザによって取り外される時(タイミング)を、媒体処理装置に注意喚起(alert)する機構を所定位置に有することが望ましい。処理済の媒体ラベルの取り外しについて媒体処理装置に注意喚起する機構が無い場合、媒体出口520における連続的に処理され剥離された媒体ラベルの堆積及び互いへの接着を避けるべく、手動の表示が媒体処理装置に提供されることが必要かもしれない。ここで説明されたモジュラー式剥離機構の実施形態は、媒体出口520の近傍に配置された「媒体ラベル取り外し」センサ570を含み得る。媒体処理装置は、処理が完了して媒体ラベルがユーザによって媒体出口52から回収される準備ができるまで、媒体ラベルを処理し得る。媒体ラベルが回収されるまで(すなわち、媒体ラベル取り外しセンサ570が媒体ラベルの存在を検出している間)、処理動作は中断され得る。ユーザまたは媒体ラベルアプリケータ装置が媒体ラベルを回収することに応じて、媒体ラベル取り外しセンサ570は媒体ラベルが回収されたことを検出し得て、次の媒体ラベルが処理され剥離され得て、回収のために提供され得る。
【0073】
前述のモジュラー式剥離機構500によって実施されるような媒体処理中の自動剥離は望ましいが、1つの欠点は、剥離処理を開始するためのモジュラー式剥離機構500への保持用裏板材510の初期の供給である。この初期供給は、特に、保持用裏板材510が均一でなく裂けている乃至切断されている時、及び、保持用裏板材が相対的に小さい開口乃至ニップを通して供給されなければならない時、面倒であり得る。当該処理を改良するために、前述のモジュラー式剥離機構500の実施形態は、
図22に示されるように、回動可能であるように構成され得る。図示の実施形態では、モジュラー式剥離機構500は、開放ロード位置に向けて、回動点580回りに回動するように構成され得る。
図22の位置では、保持用裏板材510が、プラテンローラ250と剥離機構ローラ530との間に容易に供給され得る。保持用裏板材510を搬送路550に沿って供給する時、モジュラー剥離機構500は、媒体処理及び剥離を開始するために、
図21の位置にまで戻されて閉鎖され得る。
【0074】
保持用裏板材510の媒体ラベルからの一定で均一の剥離を維持するために、ユーザは、保持用裏板材510が搬送路550に沿ってモジュラー式剥離機構500を出る時に、保持用裏板材510に引張力を適用し得る。もっとも、そのような力は、保持用裏板材510に張力を生成し得て、それはモジュラー式剥離機構500を開放/ロード位置へと付勢する。本実施形態のモジュラー式剥離機構500は、
図21の閉鎖位置に当該モジュラー式剥離機構500を保持するためのラッチを含み得る。このラッチは、モジュラー式剥離機構のボタンの押下を介して開放され得る。このラッチは、保持用裏板材510がモジュラー式剥離機構500を出る時に保持用裏板材510に適用される単なる張力によって克服されないのに実質的に十分であり得る。
【0075】
本発明の前述の実施形態の多くの変形例や他の実施形態が、前述の説明や関連する図面に与えられた教示の利益を受ける当業者にとって、容易に理解されるであろう。従って、本発明は前述の特定の実施形態に限定されないで、変形例や他の実施形態が添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図されていることが、理解されるべきである。特定の条件がここで採用されているが、それらは説明の目的で用いられており、限定の目的のために用いられているのではない。