特許第6454239号(P6454239)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6454239
(24)【登録日】2018年12月21日
(45)【発行日】2019年1月16日
(54)【発明の名称】単筒式ショックアブソーバ
(51)【国際特許分類】
   F16F 9/32 20060101AFI20190107BHJP
【FI】
   F16F9/32 J
   F16F9/32 K
   F16F9/32 P
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-140626(P2015-140626)
(22)【出願日】2015年7月14日
(65)【公開番号】特開2017-20618(P2017-20618A)
(43)【公開日】2017年1月26日
【審査請求日】2018年1月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000929
【氏名又は名称】KYB株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100075513
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 政喜
(74)【代理人】
【識別番号】100120260
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅昭
(74)【代理人】
【識別番号】100137604
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100185487
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 哲生
(72)【発明者】
【氏名】小林 泰徳
(72)【発明者】
【氏名】桝本 一憲
(72)【発明者】
【氏名】村田 貴夫
(72)【発明者】
【氏名】間宮 一行
【審査官】 鵜飼 博人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−060083(JP,A)
【文献】 特開平08−210412(JP,A)
【文献】 特開2005−265090(JP,A)
【文献】 特開平03−271014(JP,A)
【文献】 特開平5−89989(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16F 9/00− 9/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作動液が封入されるシリンダと、
前記シリンダに摺動自在に挿入されて前記シリンダ内を伸側室と圧側室とに区画するピストンと、
前記シリンダに進退自在に挿入されて前記ピストンと連結されるピストンロッドと、
前記圧側室内に配設されるチューブと、
前記チューブに取り付けられて前記チューブ内にリザーバを区画するバルブ機構と、
前記チューブに摺動自在に挿入されて前記リザーバを液室と気室とに区画するフリーピストンと、
前記シリンダの前記圧側室側の端部に溶接される第1ボトム部材と、
前記チューブの前記第1ボトム部材側の端部に溶接される第2ボトム部材と、
を備え、
前記第1ボトム部材と前記第2ボトム部材とが互いに固定される、
ことを特徴とする単筒式ショックアブソーバ。
【請求項2】
請求項1に記載のショックアブソーバであって、
前記第1ボトム部材は、環状であって、
前記第2ボトム部材は、
前記チューブの軸方向外側に突出して前記第1ボトム部材の内周に挿通する軸部を有し、
前記軸部の外周に形成されたねじ部に螺合するナットによって前記第1ボトム部材に固定される、
ことを特徴とする単筒式ショックアブソーバ。
【請求項3】
請求項1に記載のショックアブソーバであって、
前記第1ボトム部材と前記第2ボトム部材とは、溶接によって互いに固定される、
ことを特徴とする単筒式ショックアブソーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単筒式ショックアブソーバに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、圧側室内に配設したチューブにバルブ機構を取り付けてチューブ内にリザーバを区画した単筒式ショックアブソーバが開示されている。リザーバは、チューブ内に挿入されたフリーピストンにより液室と気室とに区画されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−60083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示の単筒式ショックアブソーバでは、ピストンが挿入されるシリンダと上述したチューブとの両方が1つのボトム部材に固定されている。
【0005】
一般的に、このような構造では、シリンダ及びチューブはボトム部材に溶接で固定される。よって、この場合は、まずチューブとボトム部材とを溶接し、その後にシリンダとボトム部材とを溶接することになる。
【0006】
しかしながら、この場合は、シリンダとボトム部材とを溶接する際に先にボトム部材に固定したチューブに熱歪が発生するので、チューブの精度を確保することが難しいという問題がある。
【0007】
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたもので、圧側室内に配設したチューブにバルブ機構を取り付けた単筒式ショックアブソーバにおいて、チューブの精度を確保できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明は、単筒式ショックアブソーバであって、作動液が封入されるシリンダと、シリンダに摺動自在に挿入されてシリンダ内を伸側室と圧側室とに区画するピストンと、シリンダに進退自在に挿入されてピストンと連結されるピストンロッドと、圧側室内に配設されるチューブと、チューブに取り付けられてチューブ内にリザーバを区画するバルブ機構と、チューブに摺動自在に挿入されてリザーバを液室と気室とに区画するフリーピストンと、シリンダの圧側室側の端部に溶接される第1ボトム部材と、チューブの第1ボトム部材側の端部に溶接される第2ボトム部材と、を備え、第1ボトム部材と第2ボトム部材とが互いに固定されることを特徴とする。
【0009】
第2の発明は、第1ボトム部材は、環状であって、第2ボトム部材は、チューブの軸方向外側に突出して第1ボトム部材の内周に挿通する軸部を有し、軸部の外周に形成されたねじ部に螺合するナットによって第1ボトム部材に固定されることを特徴とする。
【0010】
第3の発明は、第1ボトム部材と第2ボトム部材とは、溶接によって互いに固定されることを特徴とする。
【0011】
第1〜第3の発明では、シリンダとチューブとを第1ボトム部材、第2ボトム部材にそれぞれ溶接し、その後に第1ボトム部材と第2ボトム部材とを互いに固定することができる。これによれば、シリンダを溶接する際の熱でチューブが歪むことがない。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、圧側室内に配設したチューブにバルブ機構を取り付けた単筒式ショックアブソーバにおいて、チューブの精度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係る単筒式ショックアブソーバの断面図である。
図2】本発明の第2実施形態に係る単筒式ショックアブソーバの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第1実施形態>
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態に係る単筒式ショックアブソーバ(以下、ショックアブソーバという。)100について説明する。
【0015】
ショックアブソーバ100は、例えば、車両(図示せず)の車体と車軸との間に介装され、減衰力を発生させて車体の振動を抑制する装置である。
【0016】
ショックアブソーバ100は、図1に示すように、シリンダ1と、シリンダ1に摺動自在に挿入されてシリンダ1内を伸側室110と圧側室120とに区画するピストン2と、シリンダ1に進退自在に挿入されてピストン2と連結されるピストンロッド3と、圧側室120内に配設されるチューブ4と、チューブ4に取り付けられてチューブ4内にリザーバ130を区画するバルブ機構5と、チューブ4に摺動自在に挿入されてリザーバ130を液室131と気室132とに区画するフリーピストン6と、を備える。
【0017】
伸側室110、圧側室120、及び液室131には、作動液としての作動油が封入される。また、気室132には、圧縮気体が封入される。フリーピストン6の外周には、気室132の気密性を保持するためのOリング7が設けられる。
【0018】
シリンダ1の伸側室110側の端部には、シリンダ1の内側から順に、ショックアブソーバ100の最伸長時にピストンロッド3に設けられたストッパ9と当接するクッション31と、ショックアブソーバ100の最伸長時にストッパ9及びクッション31を介してピストンロッド3から入力される荷重を受けるプレート32と、作動油がショックアブソーバ100の外部に漏れることを防止するためのオイルシール33と、ブッシュ34を介してピストンロッド3を摺動自在に支持するロッドガイド35と、ショックアブソーバ100の内部に異物が侵入することを防止するためのダストシール36と、が設けられる。
【0019】
クッション31、プレート32、オイルシール33、及びロッドガイド35は、シリンダ1の内周に形成された内周溝に嵌装されるCリング10〜12を用いてシリンダ1に取り付けられる。
【0020】
具体的には、クッション31及びプレート32は、Cリング10とCリング11とによりシリンダ1内における軸方向位置が規定される。また、オイルシール33及びロッドガイド35は、Cリング11とCリング12とによりシリンダ1内における軸方向位置が規定される。
【0021】
ダストシール36は、プレス成形品である環状のベースメタル36aにダストリップ36bをゴム加硫して形成される。ダストシール36は、ベースメタル36aの外周部をシリンダ1の内周に圧入してシリンダ1に取り付けられる。
【0022】
また、ベースメタル36aには、ショックアブソーバ100の最収縮時にバンプラバー(図示せず)から入力される荷重を受けるプレート36cが溶接される。
【0023】
シリンダ1の圧側室120側の端部には、第1ボトム部材8が設けられる。
【0024】
第1ボトム部材8は、環状であって、シリンダ1の圧側室120側の端部に溶接される本体部8aと、本体部8aの中央に形成されてシリンダ1の軸方向外側に突出する筒状部8bと、を有する。
【0025】
第1ボトム部材8には、チューブ4の第1ボトム部材8側の端部に設けられた第2ボトム部材13が固定される。
【0026】
具体的には、第2ボトム部材13は、チューブ4の第1ボトム部材8側の端部に溶接される本体部13aと、本体部13aの中央に形成されてチューブ4の軸方向外側に突出する軸部13bと、本体部13a及び軸部13bを軸方向に貫通する貫通孔13cと、を有する。
【0027】
軸部13bの外径は、第1ボトム部材8の内周にがたつきなく挿通可能な寸法とされる。また、軸部13bの長さは、図1に示すように、第1ボトム部材8の軸方向の全幅よりも大きく設定される。また、軸部13bの先端部における外周には、ねじ部13dが形成される。
【0028】
第1ボトム部材8と第2ボトム部材13とは、第2ボトム部材13の軸部13bを第1ボトム部材8の内周に挿通させて、ねじ部13dにロアナット14を螺合させることで互いに固定される。これにより、チューブ4が、第2ボトム部材13及び第1ボトム部材8を介してシリンダ1の端部に固定される。
【0029】
第2ボトム部材13における軸部13bの外周には、作動油がショックアブソーバ100の外部に漏れることを防止するためのOリング15が設けられる。
【0030】
また、貫通孔13cには、気室132に圧縮気体を封入するためのプラグ16が設けられる。なお、気室132に圧縮気体を封入した後に貫通孔13cを溶接等で閉塞する場合は、プラグ16は不要である。
【0031】
また、第1ボトム部材8における筒状部8bの外周にはねじ部8cが形成されており、ショックアブソーバ100を車両に取り付けるための取付部材17が螺合するようになっている。
【0032】
バルブ機構5は、チューブ4の第2ボトム部材13と反対側の端部に取り付けられてチューブ4内にリザーバ130を区画する。
【0033】
具体的には、バルブ機構5は、ケース18に嵌装された状態で、チューブ4の内周に形成された内周溝に嵌装されるCリング19とチューブ4の端部における内周に形成されたねじ部4aに螺合するリングナット20とにより、ケース18とともにシリンダ1に取り付けられる。
【0034】
バルブ機構5は標準部品であるため、その外径がチューブ4の内径と一致しない場合がある。よって、本実施形態では、ケース18を設けることで、標準部品であるバルブ機構5をチューブ4に取り付けることができるようにしている。これによれば、ケース18を新設するだけで、様々なバルブ機構5を使用することが可能となる。
【0035】
バルブ機構5は、圧側室120と液室131とを連通する通路5a、5bを有する。
【0036】
通路5aには、ショックアブソーバ100の伸長時に開弁して通路5aを開放するチェック弁21が設けられる。
【0037】
通路5bには、ショックアブソーバ100の収縮時に開弁して通路5bを開放するとともに、通路5bを通過して圧側室120から液室131に移動する作動油の流れに抵抗を与える減衰弁22が設けられる。
【0038】
ピストン2は、伸側室110と圧側室120とを連通する通路2a、2bを有する。
【0039】
通路2aには、ショックアブソーバ100の伸長時に開弁して通路2aを開放するとともに、通路2aを通過して伸側室110から圧側室120に移動する作動油の流れに抵抗を与える減衰弁23が設けられる。
【0040】
通路2bには、ショックアブソーバ100の収縮時に開弁して通路2bを開放するとともに、通路2bを通過して圧側室120から伸側室110に移動する作動油の流れに抵抗を与える減衰弁24が設けられる。
【0041】
ピストンロッド3がシリンダ1から退出するショックアブソーバ100の伸長時には、ピストン2が移動することで容積が縮小する伸側室110から、容積が拡大する圧側室120に、通路2aを通過して作動油が移動する。また、シリンダ1から退出したピストンロッド3の体積分の作動油が通路5aを通過して液室131から圧側室120に供給されるとともに、気室132内の気体が膨張する。
【0042】
このとき、ショックアブソーバ100は、上記のように、通路2aを通過する作動油の流れに減衰弁23で抵抗を与え、伸側室110と圧側室120とに差圧を生じさせて減衰力を発生する。
【0043】
ピストンロッド3がシリンダ1に進入するショックアブソーバ100の収縮時には、ピストン2が移動することで容積が縮小する圧側室120から、容積が拡大する伸側室110に、通路2bを通過して作動油が移動する。また、シリンダ1に進入したピストンロッド3の体積分の作動油が通路5bを通過して圧側室120から液室131に排出されるとともに、気室132内の気体が圧縮される。
【0044】
このとき、ショックアブソーバ100は、上記のように、通路2b、5bを通過する作動油の流れに減衰弁24、22でそれぞれ抵抗を与え、伸側室110と圧側室120とに差圧を生じさせて減衰力を発生する。
【0045】
続いて、ショックアブソーバ100を上記のように構成することによる作用効果について説明する。
【0046】
上述したように、本実施形態に係るショックアブソーバ100は、シリンダ1に溶接される第1ボトム部材8と、チューブ4に溶接される第2ボトム部材13と、を備える。
【0047】
ここで、ショックアブソーバの他の構造としては、例えば、シリンダとチューブとの両方を1つのボトム部材に溶接する構造が考えられる。
【0048】
しかしながら、このような構造では、まずチューブとボトム部材とを溶接し、その後にシリンダとボトム部材とを溶接することになる。この場合は、シリンダとボトム部材とを溶接する際に、先にボトム部材に固定したチューブに熱歪が発生するので、チューブの精度を確保することが難しい。
【0049】
これに対して、本実施形態では、シリンダ1とチューブ4とを第1ボトム部材8、第2ボトム部材13にそれぞれ溶接し、その後に第1ボトム部材8と第2ボトム部材13とを互いに固定することができる。これによれば、シリンダ1を溶接する際の熱でチューブ4が歪むことがないので、チューブ4の精度を確保することができる。
【0050】
<第2実施形態>
続いて、図2を参照しながら本発明の第2実施形態に係るショックアブソーバ200について説明する。
【0051】
ショックアブソーバ200は、2つのボトム部材を互いに固定する構造がショックアブソーバ100とは相違する。以下、ショックアブソーバ100との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0052】
本実施形態では、第1ボトム部材8には、チューブ4の第1ボトム部材8側の端部に設けられた第2ボトム部材25が固定される。
【0053】
具体的には、第2ボトム部材25は、チューブ4の第1ボトム部材8側の端部に溶接される本体部25aと、本体部25aの中央に形成されてチューブ4の軸方向外側に突出する軸部25bと、本体部25a及び軸部25bを軸方向に貫通する貫通孔25cと、を有する。
【0054】
軸部25bの外径は、第1ボトム部材8の内周にがたつきなく挿通可能な寸法とされる。また、軸部25bの長さは、図2に示すように、第1ボトム部材8の軸方向の全幅よりも大きく設定される。
【0055】
第1ボトム部材8と第2ボトム部材25とは、第2ボトム部材25の軸部25bを第1ボトム部材8の内周に挿通させて、筒状部8bと軸部25bとを溶接することで互いに固定される。これにより、チューブ4が、第2ボトム部材25及び第1ボトム部材8を介してシリンダ1の端部に固定される。
【0056】
第2ボトム部材25の貫通孔25cには、気室132に圧縮気体を封入するためのプラグ16が設けられる。なお、気室132に圧縮気体を封入した後に貫通孔25cを溶接等で閉塞する場合は、プラグ16は不要である。
【0057】
また、本実施形態では、溶接によって第1ボトム部材8と第2ボトム部材25との間が封止されるので、Oリング15は不要である。
【0058】
上記構成によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0059】
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
【0060】
単筒式ショックアブソーバ100、200は、作動液が封入されるシリンダ1と、シリンダ1に摺動自在に挿入されてシリンダ1内を伸側室110と圧側室120とに区画するピストン2と、シリンダ1に進退自在に挿入されてピストン2と連結されるピストンロッド3と、圧側室120内に配設されるチューブ4と、チューブ4に取り付けられてチューブ4内にリザーバ130を区画するバルブ機構5と、チューブ4に摺動自在に挿入されてリザーバ130を液室131と気室132とに区画するフリーピストン6と、シリンダ1の圧側室120側の端部に溶接される第1ボトム部材8と、チューブ4の第1ボトム部材8側の端部に溶接される第2ボトム部材13、25と、を備え、第1ボトム部材8と第2ボトム部材13、25とが互いに固定されることを特徴とする。
【0061】
また、第1ボトム部材8は、環状であって、第2ボトム部材13は、チューブ4の軸方向外側に突出して第1ボトム部材8の内周に挿通する軸部13bを有し、軸部13bの外周に形成されたねじ部13dに螺合するロアナット14によって第1ボトム部材8に固定されることを特徴とする。
【0062】
また、第1ボトム部材8と第2ボトム部材25とは、溶接によって互いに固定されることを特徴とする。
【0063】
これらの構成では、シリンダ1とチューブ4とを第1ボトム部材8、第2ボトム部材13、25にそれぞれ溶接し、その後に第1ボトム部材8と第2ボトム部材13、25とを互いに固定することができる。これによれば、シリンダ1を溶接する際の熱でチューブ4が歪むことがない。よって、圧側室120内に配設したチューブ4にバルブ機構5を取り付けた単筒式ショックアブソーバ100、200において、チューブ4の精度を確保することができる。
【0064】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体例に限定する趣旨ではない。
【0065】
例えば、上記実施形態では、作動液として作動油を用いているが、水等のその他の液体を用いてもよい。
【符号の説明】
【0066】
100・・・単筒式ショックアブソーバ、200・・・単筒式ショックアブソーバ、110・・・伸側室、120・・・圧側室、130・・・リザーバ、131・・・液室、132・・・気室、1・・・シリンダ、2・・・ピストン、3・・・ピストンロッド、4・・・チューブ、5・・・バルブ機構、6・・・フリーピストン、8・・・第1ボトム部材、13・・・第2ボトム部材、13b・・・軸部、13d・・・ねじ部、14・・・ロアナット(ナット)、25・・・第2ボトム部材
図1
図2