【実施例】
【0063】
実施例1
(1)N−(2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル)−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミドの製造
【化24】
7−アミノ−2,2−ジメチル−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−(4H)−オン(150g)のアセトニトリル(1500mL)懸濁液に40℃でトリエチルアミン(79g)を滴下し、次いで該混合物にメタンスルホニルクロリド(89.4g)を滴下し(内温39〜50℃)、同温度で20分間撹拌した。反応混合物にトリエチルアミン(79g)及びメタンスルホニルクロリド(89.4g)を順次滴下(内温42〜50℃)した後、同温で25分間撹拌した。反応混合物に更にトリエチルアミン(39.5g)及びメタンスルホニルクロリド(44.7g)を順次滴下し(内温42〜47℃)、40℃で4時間撹拌した。反応混合物に水(1500mL)を滴下し、該混合物を40℃で1時間撹拌した後、25℃まで冷却し、次いで30分間撹拌した。析出晶をろ取し、アセトニトリル/水(1:1、300mL)及び水(750mL)で順次洗浄し、乾燥することにより、標題化合物(235.1g)の白色結晶を得た(収率:87%、純度:99%)。
MS:ESI−MS m/Z:349 [M+H]
+
1H−NMR(CDCl
3):δ 1.54(6H,s),2.20(1H,brs),3.41(6H,s),6.85(1H,d),6.95(1H,d),6.96(1H,s)
【0064】
(2)N−[4−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル]−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミドの製造
【化25】
前記(1)で得られた化合物(300.0g)、4−フルオロフェニルボロン酸(210.8g)、4−ジメチルアミノピリジン(21.0g)、トリブチルアミン(127.7g)及び酢酸銅(II)・1水和物(17.2g)をジメチルスルホキシド(2250mL)に加え、該混合物に空気(150mL/min)を吹き込みつつ、20℃で25時間撹拌した。反応混合物にメタノール(1500mL)を加えた後、該混合物に塩酸/水(179g/2130mL)を約30℃以下で滴下した。該混合物を1時間撹拌した後、析出晶を水(3000mL)及びメタノール(1500mL)で順次洗浄後、乾燥することにより、標題化合物(350.5g)を白色結晶として得た(収率:92%、純度:94%)。
MS:ESI−MS m/Z:443 [M+H]
+
1H−NMR(CDCl
3):δ 1.63(6H,s),3.39(6H,s),6.40(1H,d),6.84(1H,dd),7.03(1H,d),7.20−7.25(4H,m)
【0065】
(3)N−[4−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル]メタンスルホンアミドの製造
【化26】
上記(2)で得られた化合物(10g)をジメチルスルホキシド(60mL)に溶解し、該溶液を濾過し、不溶物を除去した。ろ液と洗液とを合した後、これに無水炭酸カリウム水溶液(9.4g/10mL)を30℃以下で滴下し、該混合物を同温で25時間撹拌した。反応混合物に濃塩酸/水(4.7g/90mL)を30℃以下で滴下し、該混合物を30分間撹拌した。析出晶をろ取し、水(90mL)及びエタノール(20mL)で順次洗浄することにより、標題化合物(9.1g)を白色結晶(B形結晶)として得た。当該結晶をエタノール(100mL)に懸濁し、該懸濁液を2時間加熱還流した後、室温まで冷却した。析出晶をろ取し、50℃で減圧乾燥することにより、標題化合物(7.1g)を結晶(A形結晶)として得た(収率:86%、純度:99%)。
M.p.:240℃
MS:ESI−MS m/Z:365 [M+H]
+
1H−NMR(DMSO−d
6):δ 1.51(6H,s),2.95(3H,s),6.25(1H,d),6.75(1H,dd),6.90(1H,d),7.35−7.41(4H,m),9.69(1H,brs)
【0066】
実施例2
N−[4−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル]メタンスルホンアミドの製造
【化27】
N−[4−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル]−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド(1g)のアセトン(3mL)懸濁液に水酸化ナトリウム水溶液(0.18g/3mL)を25℃で滴下し、該混合物を同温で90分間撹拌した。反応混合物に濃塩酸/アセトン/水(0.24g/0.5mL/0.35mL)を25℃で滴下し、該混合物を2時間撹拌した。析出晶をろ取し、アセトン/水(1:1.6mL)溶液で洗浄後、50℃で減圧乾燥することにより、標題化合物(0.79g)をA形結晶として得た(収率:95%、純度:100%)。
M.p.:240℃
【0067】
実施例3
N−[4−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル]メタンスルホンアミドの製造
【化28】
N−[4−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル]−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド(1g)のジメチルスルホキシド(3mL)懸濁液に水酸化ナトリウム水溶液(0.18g/3mL)を25℃で滴下した後、ジメチルスルホキシド/水(1:1.2mL)を添加し、該混合物を同温で終夜撹拌した。反応混合物に濃塩酸/ジメチルスルホキシド/水(0.24g/0.5mL/0.35mL)を25℃で滴下し、該混合物を5時間撹拌した。析出晶をろ取し、ジメチルスルホキシド/水(1:1.6mL)溶液、水10mLで順次洗浄後、50℃で減圧乾燥することにより、標題化合物(0.81g)をA形結晶として得た(収率:98%、純度:100%)。
M.p.:240℃
【0068】
実施例4
N−[4−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル]メタンスルホンアミドの製造
【化29】
N−[4−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル]−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド(1g)のエタノール(3mL)懸濁液に水酸化ナトリウム水溶液(0.18g/3mL)を25℃で滴下した後、エタノール/水(1:1.2mL)を添加し、該混合物を同温で終夜撹拌した。反応混合物に濃塩酸/エタノール/水(0.24g/0.5mL/0.35mL)を25℃で滴下し、該混合物を1時間撹拌した。析出晶をろ取し、エタノール/水(1:1.6mL)溶液で洗浄後、50℃で減圧乾燥することにより、標題化合物(0.80g)をB形結晶として得た(収率:98%、純度:95%)。
【0069】
実施例5
N−[4−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル]メタンスルホンアミドの製造
【化30】
N−[4−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル]−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド(1g)のイソプロパノール(3mL)懸濁液に水酸化ナトリウム水溶液(0.18g/3mL)を25℃で滴下した後、イソプロパノール/水(1:1.2mL)を添加し、該混合物を同温で終夜撹拌した。反応混合物に濃塩酸/イソプロパノール/水(0.24g/0.5mL/0.35mL)を25℃で滴下し、該混合物を1時間撹拌した。析出晶をろ取し、イソプロパノール/水(1:1.6mL)溶液で洗浄後、50℃で減圧乾燥することにより、標題化合物(0.78g)をD形結晶として得た(収率:94%、純度:99%)。
【0070】
実施例6
N−[4−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル]−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミドの製造
【化31】
N−(2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル)−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド(200g)、トリス(4−フルオロフェニル)ボロキシン(140.5g)、4−ジメチルアミノピリジン(14.0g)、トリブチルアミン(85.1g)及び酢酸銅(II)・1水和物(11.5g)をジメチルスルホキシド(1500mL)に加え、該混合物にシリカゲルで脱水した空気(850mL/min)を吹き込みつつ、20℃で72時間撹拌した。反応混合物に塩酸水(濃塩酸119.7g/水1422mL)を30℃以下で滴下した後、これにメタノール(1000mL)を加え、該混合物を20℃で2時間撹拌した。析出晶をろ取し、水(2000mL)及びメタノール(1000mL)で順次洗浄後、メタノール(2000mL)に懸濁した。該懸濁液を1.5時間加熱還流した後、20℃まで冷却し、同温度で30分間攪拌した。析出晶をろ取し、メタノール(1000mL)で洗浄後、乾燥することにより、標題化合物(226.2g)を得た(収率:89%、純度:99%)。
【0071】
実施例7
N−[4−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル]−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミドの製造
【化32】
N−(2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル)−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド(7.50g)、4−フルオロフェニルボロン酸(5.27g)、4−ジメチルアミノピリジン(0.53g)、トリブチルアミン(3.20g)及び酢酸銅(II)・1水和物(0.43g)をジメチルスルホキシド(56mL)に加え、該混合物に空気(7〜10mL/min)を吹き込みつつ、20℃で26時間撹拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド/濃塩酸/水(19mL/4.5g/34mL)混合液に約15℃下で滴下し、ジメチルスルホキシド(7.5mL)で洗浄した。該混合物を10℃で3時間撹拌した後、析出晶をジメチルスルホキシド/水(12mL/3mL)及び水(75mL)で順次洗浄後、乾燥することにより、標題化合物(9.09g)を白色結晶として得た(収率:95%、純度:92%)。
【0072】
実施例8
【化33】
N−(2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル)−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド(40.0g)、4−フルオロフェニルボロン酸(28.1g)、1−メチルイミダゾール(0.9g)、トリブチルアミン(27.3mL)及び酢酸銅(II)(2.1g)をジメチルスルホキシド(300mL)に加え、窒素フロー(120mL/min)下、該混合物に空気(40mL/min)を吹き込みつつ、20℃で34時間撹拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド/濃塩酸/水(110.0g/24.0g/180.0g)混合液に約15℃下で滴下し、ジメチルスルホキシド(44.0g)で洗浄した。該混合物を10℃で2時間撹拌した後、析出晶をジメチルスルホキシド/水(70.4g/16.0g)及び水(400.0g)で順次洗浄後、乾燥することにより、標題化合物(47.8g)を白色結晶として得た(収率:94%、純度:94%)。
【0073】
実施例9
【化34】
N−(2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル)−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド(40.0g)、4−フルオロフェニルボロン酸(28.1g)、トリブチルアミン(21.8mL)及び酢酸銅(II)(12.5g)をジメチルスルホキシド(300mL)に加え、窒素フロー(120mL/min)下、該混合物に空気(40mL/min)を吹き込みつつ、40℃で71時間撹拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド/濃塩酸/水(110.0g/24.0g/180.0g)混合液に約15℃下で滴下し、ジメチルスルホキシド(44.0g)で洗浄した。該混合物を10℃で2時間撹拌した後、析出晶をジメチルスルホキシド/水(70.4g/16.0g)及び水(400.0g)で順次洗浄後、乾燥することにより、標題化合物(47.6g)を白色結晶として得た(収率:94%、純度:91%)。
【0074】
実施例10
N−[4−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル]メタンスルホンアミドの製造
【化35】
N−[4−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル]−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド(8.5g)をジメチルスルホキシド(51mL)に溶解し、炭酸カリウム/水溶液(7.98g/8.5mL)を25℃下で滴下し、該混合物を同温で23時間撹拌した。反応混合物に濃塩酸/水(4.0g/76.5mL)を30℃以下で滴下した後、20℃まで冷却し、該混合物を90分間撹拌した。析出晶をろ取し、水(76.5mL)で洗浄後、乾燥することにより、標題化合物(6.40g)を白色結晶(B形結晶)として得た。次いで、当該結晶(6g)をジメチルスルホキシド(21mL)に加え、約50℃で溶解した後、活性炭(120mg)及びジメチルスルホキシド(3mL)を添加し、1時間撹拌した。該混合物を濾過し、約50℃の濾液に精製水(9mL)を滴下した後、同温で30分撹拌した。該混合物を20℃まで冷却し、1時間撹拌後、析出晶をろ取し、精製水(54mL)及びエタノール(12mL)で順次洗浄した。得られた結晶(6.57g)をエタノール(30mL)に懸濁し、該懸濁液を2時間加熱還流した後、20℃まで冷却し、1時間撹拌した。析出晶をろ取し、50℃で減圧乾燥することにより、標題化合物(5.48g)を結晶(A形結晶)として得た(収率:83%、純度:100%)。
【0075】
実験例1
前記各実施例で得られた目的化合物の各結晶(A形結晶、B形結晶及びD形結晶)、並びに結晶形スクリーニング実験によって得られた結晶(C形結晶)について、X線結晶解析を下記の条件で実施した。その結果、A形結晶(実施例1、2及び3で得られた結晶)、B形結晶(実施例4で得られた結晶)、並びにC形結晶は、特許文献1(実施例9)に記載された化合物[A]の結晶形と明瞭に異なるXRDパターンを有する新規結晶形であることが確認された。一方、D形結晶(実施例5で得られた結晶)は、X線結晶回折、融点等の分析結果から、特許文献1(実施例9)記載方法に準じて製造した化合物[A](参考例2で得られた化合物)の結晶形と同一であることが確認された。下記
図1〜
図4に、本願実施例において取得された各結晶形のXRD回折パターンを示した。また、第1表〜第4表に、それぞれの結晶形で観察された回折ピークの回折角(2θ)値を示した。
【0076】
装置名:DISCOVER with GADDS CS(BRUKER社製)
使用X線:CuKα
管電圧:40kV
管電流:40mA
測定範囲(2θ):5〜37°
検出器:マルチワイヤー式2次元PSPC
図1は、化合物[A]のA形結晶の粉末X線回折パターンを示す。
図2は、化合物[A]のB形結晶の粉末X線回折パターンを示す。
図3は、化合物[A]のC形結晶の粉末X線回折パターンを示す。
図4は、化合物[A]のD形結晶の粉末X線回折パターンを示す。
表1は、化合物[A]のA形結晶の回折角(2θ)を示す。
表2は、化合物[A]のB形結晶の回折角(2θ)を示す。
表3は、化合物[A]のC形結晶の回折角(2θ)を示す。
表4は、化合物[A]のD形結晶の回折角(2θ)を示す。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】
【表3】
【0080】
【表4】
【0081】
A形結晶(又はB形結晶)とD形結晶とは、それらのXRDパターン(
図1、
図2、
図4、第1表、第2表及び第4表)から、前者が回折角度(2θ±0.2°)として6.7°〜11.0°に少なくとも1の回折ピークを有するものであるのに対し、後者が回折角度(2θ±0.2°)として6.7°〜11.0°に回折ピークを有しないものである点で明瞭に相違する。当該事実から、これらのA形結晶とD形結晶は互いに異なる結晶構造を有することが理解される。一方、D形結晶は、特許文献1(WO2007/089034、実施例9)記載の方法に従って調製された化合物[A]の結晶(後記参考例2参照)と同一の結晶形を有することが確認された。
【0082】
参考例1
(1)2,2−ジメチル−7−ニトロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3(4H)−オンの製造
【化36】
2−アミノ−5−ニトロフェノール(200g)のジメチルスルホキシド(1000mL)溶液に撹拌下、30℃以下で無水炭酸カリウム(269g)を加えた後、該混合物に30℃以下で2−ブロモ−2−メチルプロピオン酸エチル(278.4g)を加え、該混合物を26℃で24時間撹拌した。反応混合物に40℃以下で水(2000mL)を加えた後、室温で3時間撹拌した。反応生成物をろ取し、ジメチルスルホキシド/水(2:1、800mL)及び水(3200mL)で順次洗浄することにより、標題化合物(348.6g)を黄色固体(湿体)として得た(収率:121%、純度:96%)。
MS:ESI−MS m/Z:223 [M+H]
+
1H−NMR(CDCl
3):δ 1.59(6H,s),6.95(1H,d),7.87(1H,d),7.92(1H,dd),9.38(1H,brs)
【0083】
(2)7−アミノ−2,2−ジメチル−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3(4H)−オンの製造
【化37】
上記(1)で得られた化合物(湿体:384.6g)、メタノール(2880mL)及び20%水酸化パラジウム炭素(13.8g)の混合物を水素加圧(0.1MPa)、40℃下で水素吸収が停止するまで撹拌した(約4時間)。反応混合物をろ過し、ろ過残渣をメタノール(300mL)で洗浄した。ろ液と洗液を合した後、50℃以下で減圧濃縮し、残渣にメタノール(288mL)及び水(1440mL)を加え、50℃で約1時間攪拌した。該混合物を25℃まで冷却後、30分間攪拌し、析出晶をろ取し、水(1440mL)で洗浄後、乾燥することにより、標題化合物(163.94g)を赤褐色結晶として得た(収率:66%、純度:100%)。
MS:ESI−MS m/Z:193 [M+H]
+
1H−NMR(CDCl
3):δ 1.51(6H,s),3.56(2H,brs),6.29(1H,dd),6.32,6.33(1H,m),6.59(1H,d),8.34(1H,brs)
【0084】
参考例2
N−[4−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル]メタンスルホンアミド(D形結晶)の製造
【化38】
特許文献1記載方法に準じた以下に記載の手順にて、化合物[A]を調製した。
7−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3(4H)−オン(11.0g)のクロロホルム(200mL)溶液に氷冷下、塩化メタンスルホニル(4.46mL)及びピリジン(6.21mL)を滴下後、当該混合物を室温にて17時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を水、10%塩酸及び飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルに懸濁後、析出物を濾取し、酢酸エチルで洗浄することにより、表題化合物(10.2g)を淡桃色粉末として得た。
APCI−MS m/z:365[M+H]
+
M.p.:233℃
1H−NMR(CDCl
3):δ 1.60(6H,s),3.01(3H,s),6.32(1H,d),6.44(1H,brs),6.69(1H,dd),6.95(1H,d),7.20−7.22(4H,m)