(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6454795
(24)【登録日】2018年12月21日
(45)【発行日】2019年1月16日
(54)【発明の名称】壁貫通による毛細管接続
(51)【国際特許分類】
G01L 19/06 20060101AFI20190107BHJP
G21C 17/017 20060101ALI20190107BHJP
【FI】
G01L19/06 A
G21C17/017
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-551178(P2017-551178)
(86)(22)【出願日】2016年3月3日
(65)【公表番号】特表2018-510350(P2018-510350A)
(43)【公表日】2018年4月12日
(86)【国際出願番号】US2016020563
(87)【国際公開番号】WO2016160258
(87)【国際公開日】20161006
【審査請求日】2017年11月22日
(31)【優先権主張番号】14/672,681
(32)【優先日】2015年3月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】597115727
【氏名又は名称】ローズマウント インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092772
【弁理士】
【氏名又は名称】阪本 清孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119688
【弁理士】
【氏名又は名称】田邉 壽二
(72)【発明者】
【氏名】ウィアター,ネイサン,レン
【審査官】
森 雅之
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2013/0320662(US,A1)
【文献】
特開昭54−129297(JP,A)
【文献】
HASHEMIAN H M,IAEA-CN-164-7S05 ON-LINE MONITORING AND CALIBRATION TECHNIQUES IN NUCLEAR POWER PLANTS,[ONLINE],2010年10月15日,URL,http://www-pub.iaea.org/mtcd/publications/pdf/p1500_cd_web/htm/pdf/topic7/7s05_h.hashemian.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L
G21C
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁の開口部に、外側スリーブ、内側スリーブおよび内側毛細管を含む毛細管コネクタの第1の部分を挿入し、
前記外側スリーブは内側スリーブの周りに延設され、前記内側スリーブは内側毛細管の周りに延設され、
前記内側毛細管は内側スリーブから、当該内側スリーブの全体に沿って離間され、
前記内側毛細管は外側スリーブ内に位置し、毛細管継手で内側スリーブにシールされ、
前記毛細管継手(204)を、前記毛細管コネクタの第2の部分(128)の受容部に接続し、
毛細管コネクタの第2の部分を、前記壁の前記毛細管継手(204)と同じ側で遠隔シールに接続し、
毛細管コネクタの第1の部分を、壁の前記毛細管継手(204)とは反対側で圧力トランスミッタに接続し、
毛細管コネクタの遠隔シールから圧力トランスミッタまでを充填流体で充填することで充填システムを形成し、それによって遠隔シールに加えられた圧力を圧力トランスミッタに伝達し、
前記遠隔シールに加えられた圧力を前記圧力トランスミッタに伝達する充満システムの能力を試験し、
充填システムを試験した後に毛細管コネクタを壁に固定することを含む遠隔シールを取り付ける方法。
【請求項2】
毛細管コネクタを壁に固定することは毛細管コネクタを壁に溶接することを含む請求項1の方法。
【請求項3】
毛細管コネクタを壁に固定することは圧縮管継手を使用することを含む請求項1の方法。
【請求項4】
前記空間は、毛細管コネクタが壁に固定されたときに充填流体が損傷するのを防止する請求項1の方法。
【請求項5】
格納容器の第1の側のプロセス導管に接続された遠隔プロセスシールと、
前記格納容器に取り付けられて固定され、遠隔シールに流体的に接続されて充填流体を通すコネクタと、
前記格納容器の第2の側でコネクタの第2の毛細管と流体的に接続され、遠隔シールに加えられるプロセス圧力を受ける圧力トランスミッタとを含み、
前記コネクタが、
受容部と、
前記遠隔プロセスシールから前記受容部まで延設された第1の毛細管と、
格納容器の第1の側において前記受容体に受け容れられて当該受容体に溶接される毛細管継手を有し、前記格納容器に固定される壁取付具と、
前記壁取付具および格納容器を、前記毛細管継手から前記格納容器の第2の側へ貫通する第2の毛細管とを含み、
前記第2の毛細管の外表面が前記毛細管継手の内面とシーリング部分で接触する装置。
【請求項6】
前記コネクタは、外側スリーブ、外側スリーブによって取り囲まれた毛細管および毛細管と外側スリーブとの間で毛細管を取り囲む空間を含む請求項5の装置。
【請求項7】
前記コネクタは、毛細管継手のシーリング部分の手前の空間を先細りにする内部テーパ部分をさらに含む請求項5の装置。
【請求項8】
前記コネクタは、格納容器に溶接されることによって当該格納容器に固定される請求項5の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下に説明される実施形態は、プロセスフィールド装置に関する。特に、実施形態は、プロセスフィールド装置と遠隔シールとの間の接続に関する。
【背景技術】
【0002】
プロセス環境において、プロセストランスミッタまたはフィールド装置は、プロセス流体を通す導管と流体的に結合される。プロセストランスミッタは、プロセス流体に直接接続することも、ダイアフラムシールおよび充填流体を使用してプロセストランスミッタからプロセストランスミッタを隔離する遠隔シールを介して接続することもできる。遠隔シール内のダイアフラムシールは、プロセス流体の圧力を、毛細管によってプロセストランスミッタへ流れる充填流体に伝達する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
原子力環境では、原子炉に関連する1つまたは複数の導管が故障した場合には所定の圧力限界まで放射性蒸気を含むように設計された格納容器内に原子炉および蒸気発生プラントの一部が配置される。いくつかのシステムでは、格納容器は16インチ厚の鉄壁で構成される。
【0004】
上記の議論は一般的な背景情報のために提供されただけであり、主張される主題の範囲を決定する助けとして使用されるものではない。請求された主題は、バックグラウンドで言及された任意のまたは全ての不都合を解決する実装に限定されない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
遠隔シール接続は、壁の貫通部に挿通されるように構成されて外面を有する外側スリーブと、前記外側スリーブ内で、遠隔シールから圧力トランスミッタに圧力を伝達するように構成された流体を通す毛細管と、前記毛細管の周囲に配置され、毛細管と外側スリーブとの間に配置された空間とを具備した。
【0006】
他の実施形態は、遠隔シールを取り付ける方法であり、壁の開口部に毛細管コネクタを挿入し、毛細管コネクタを壁の一方側で遠隔シールに接続し、壁の反対側で圧力トランスミッタに接続し、毛細管コネクタの遠隔シールから圧力トランスミッタまでを充填流体で充填することで充填システムを形成し、それによって遠隔シールに加えられた圧力を圧力トランスミッタに伝達し、前記遠隔シールに加えられた圧力を前記圧力トランスミッタに伝達する充満システムの能力を試験し、充填システムを試験した後に毛細管コネクタを壁に固定する。
【0007】
さらに他の実施形態は、装置であり、格納容器の第1の側のプロセス導管に接続された遠隔プロセスシールと、前記格納容器に取り付けられて固定され、遠隔シールに流体的に接続されて充填流体を通すコネクタと、前記格納容器の第2の側でコネクタの充填流体と流体的に接続され、遠隔シールに加えられるプロセス圧力を受ける圧力トランスミッタとを含む。
【0008】
この要約および概要は、以下の「詳細な説明」でさらに説明する概念の選択を簡略化した形で紹介するために提供される。要約および概要は、主張された主題の重要な特徴または必須の特徴を特定することを意図するものではなく、主張される主題の範囲を決定する手助けとして使用されることも意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】一実施形態に係る毛細管コネクタの側面図である。
【
図5】受容部から分離した毛細管継手を備えた
図3の端部の拡大図である。
【
図6】一実施形態に係る壁に固定された毛細管コネクタの断面図である。
【
図7】第2実施形態に係る壁に固定された毛細管コネクタの断面図である。
【
図8】毛細管コネクタを取り付ける方法を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に説明する実施形態は、核施設などの格納容器を通過し、格納容器内の遠隔シールを格納容器の外部に位置する圧力送信器に接続するように設計された毛細管コネクタを提供する。毛細管コネクタは、溶接または圧縮管継手のいずれかによって格納容器に固定されるように設計される。コネクタは内側毛細管を有し、内側毛細管は、空間が内側毛細管を取り囲むように外側スリーブ内に固定されている。この空間は、外側スリーブが格納容器に溶接されたときに内側毛細管内の充填流体が加熱されるのを防止し、または圧縮管継手によって外側スリーブに加えられる圧力が毛細管に影響を及ぼすことを防止する。
【0011】
図1は、プロセス流体を搬送する導管102と、遠隔シール105を介してプロセス導管102内の圧力を測定する圧力トランスミッタ106とを含むプロセス環境100の一部を示した図である。遠隔シール105は導管102に接続され、プロセス流体と接触する内部ダイアフラムを含む。プロセス導管102および遠隔シール105は、格納容器110によって囲まれた格納エリア108内に配置される。多くの実施形態では、格納容器110は、設定された圧力レベルまで汚染蒸気を含むように設計された鉄製の格納容器である。圧力トランスミッタ106は、外壁114を有する補助建物112内に配置されている。格納容器110と外壁114との間には中環116がある。
【0012】
遠隔シール105は、遠隔シールに接続された第1の部分127とフランジ118に接続された第2の部分128とを有する毛細管コネクタまたは遠隔シール接続124によって圧力トランスミッタ106に接続される。圧力トランスミッタ106はフランジ118に取り付けられている。毛細管コネクタ124の第1の部分127は、遠隔シール105から受容部206まで延びる被筒された毛細管207を含む。毛細管コネクタ124の第2の部分128は、フランジ118から壁取付具205まで延びた被筒毛細管203を含む。被筒毛細管207および受容部206内の内部毛細管は、遠隔シール105のダイヤフラムシールならびに被筒毛細管203および壁取付具205の内部毛細管と流体的に連通している。被筒毛細管203の内部毛細管は、フランジ118の内部および圧力トランスミッタ106内の感知ダイアフラムと流体的に連通している。
【0013】
充填流体は、遠隔シール105内のダイヤフラムシールから圧力トランスミッタ106内の感知ダイアフラムまで、毛細管コネクタ124およびフランジ118の内部空間を満たす。その結果、導管102によって搬送されるプロセス流体の圧力変化は、遠隔シール105内のダイヤフラムシールを介して充填流体に伝達され、充填流体から圧力トランスミッタ106内の感知ダイアフラムに伝達される。圧力トランスミッタ106の感知ダイヤフラムは、充填流体の圧力を感知し、圧力トランスミッタ106は、有線接続または無線接続を介してコントローラ120に圧力値を伝達する。
図1では、2つのワイヤプロセス制御ループ122が、圧力トランスミッタ106に給電し、圧力トランスミッタ106とコントローラ120との間の通信を可能にするために設けられている。
【0014】
格納容器110の格納要件を維持するために、壁取付具205は格納シェル110に溶接されるか、または圧縮管継手によって格納シェル110に取り付けられる。いずれも以下でより完全に説明される。壁取付具205は、壁取付具205の内部毛細管と外部スリーブとの間に開放空間を含む。この空間は、壁取付具205が格納容器110に溶接されるとき、内部毛細管に流れる充填流体が加熱されるのを防止するのに役立つ。この空間は、壁取付具205が圧縮管継手により格納容器110に取り付けられるとき、外側スリーブ上の圧縮管継手によって加えられる圧力により内部毛細管が押しつぶされたり、影響を受けたりすることを防止するのに役立つ。
【0015】
一実施形態では、
図2は、毛細管コネクタ124の受容部206および壁取付具205の側面図である。壁取付具205は、外側スリーブ200、内側スリーブ202および毛細管継手204を含む。内側スリーブ202は、被筒毛細管203を受け容れてそれに取り付ける。受容部206は、被筒毛細管207を受け容れてそれに取り付ける。
【0016】
図3は、毛細管コネクタ124の受容部206および壁取付具205の断面図である。
図3に示すように、内側スリーブ202は、被筒毛細管203から毛細管継手204まで延びて毛細管継手204を画定する。被筒毛細管203の内部毛細管210は、内部スリーブ202を通って延び、毛細管継手204の端部214で終端する。内部毛細管210は、空間212によって内部スリーブ202から離間している。被筒毛細管207内の内部毛細管216は、受容部206を通って端部218まで延在している。
【0017】
図4は、毛細管コネクタ124の受容部206および壁取付具205の端部の拡大図を示している。
図5は、受容部206および壁取付具205の端部の拡大図であり、受容部206および壁取付具205は、毛細管コネクタ124が分離状態となるように互いに離脱している。
図4では、被筒毛細管203が外側被筒220および内側毛細管210を含むように示されている。
【0018】
被筒毛細管207は、外側被筒222および内側毛細管216を含むように示されている。被筒毛細管203の外側被筒220は、内側スリーブ202のネック224によって受容され、ネック224の穴(図示せず)を通過するネジなどのコネクタ(図示せず)によってネック224に接続される。同様に、外側シース222は、受容部206内のネック226によって受けられ、ネック226内の穴(図示せず)を通過するコネクタによってネック226に接続される。
【0019】
本実施形態では、外側スリーブ200は円筒形状であり、内側スリーブ202の周りに同心円状に延びる。外側スリーブ200の端部は、2つの同心溶接部228,230で内側スリーブ202に溶接される。毛細管継手204を形成する内側スリーブ202の部分は円筒状であり、受容部206内の円筒形開口部250内に嵌合する。毛細管継手204の側部は、同心溶接部232で受容部206の端部に溶接されている。内部毛細管210は、毛細管継手204の端部の同心溶接部234によって内部スリーブ202に溶接されている。内部毛細管216は、内部毛細管216の近端218の同心溶接部236で受容部206に溶接されている。
【0020】
内側スリーブ202は、内側スリーブが空間212によって内側毛細管210から離間される離間部分237、内側スリーブ202と内側毛細管210との距離を縮小するテーパ部分238、および内側スリーブが内側毛細管210と接触する封止部分240を含む。離間部分237は、シース220の端部から、外側スリーブ200の下方全部および外側スリーブ200の端部まで延びている。離間部分237において、空間212は内部毛細管210と同心であり、内部毛細管210と外部スリーブ200との間に配置される。テーパ部分238は、毛細管継手204の手前の空間を先細りにする。
【0021】
図5に示すように、毛細管コネクタ124は、容易な取り付けを促進する2ピースコネクタである。特に、2ピース構造は、外側スリーブ200が、格納容器110の一方の側からその貫通部126を通って格納容器の他方の側から外部へ延在する毛細管継手204まで通ることを許容する。次いで、毛細管継手204が受容部206に挿入されて溶接232が行われる。2ピース構造の結果として、被筒毛細管207,203は格納容器を通って供給される必要はない。これにより、特に被筒毛細管207,203が長い場合の設置プロセスを単純化できる。
【0022】
図6は、第1の実施形態に係る格納容器110内に配置され、格納容器110に固定された毛細管コネクタの断面図である。
図6に示す実施形態では、格納容器110の幅600が、外側スリーブ200の長さ602よりも狭い。しかしながら、当業者であれば、他の実施形態では格納容器110の幅600が、外側スリーブ200の長さ602よりも狭い任意の幅であっても良いことを認識するであろう。
【0023】
図6の一部に拡大して示したように、外側スリーブ200は格納容器110の壁貫通部または開口部608を通過し、外側スリーブ200の外側表面610は、格納容器110の外側壁面612,614に対して、外側スリーブ200の外側表面610の周りに同心円状に延びる同心溶接部604,606によって溶接される。壁取付具205の空間212は、溶接部604,606を形成するための熱から内部毛細管210を遮蔽する。一実施形態によれば、空間212は、外面610が壁面612,614に溶接されたときに、内部毛細管210への損傷を防止するのに十分な大きさである。
【0024】
他の実施形態では、空間212は、溶接中に、内部毛細管210に接続された圧力トランスミッタに、内部毛細管210が損傷レベルの熱を伝達するのを防止するのに十分な大きさである。さらに他の実施形態によれば、空間212は、外面610が壁面612,614に溶接されるときに、内部毛細管210内の充填流体の損傷を防止するのに十分な大きさである。
【0025】
図7は、第2の実施形態に係る格納容器110を貫通して固定された毛細管コネクタ124の断面図を示す。
図7に示すように、格納容器の厚さ600は外側スリーブ202の長さ602より薄い。しかしながら、当業者であれば、他の実施形態では格納容器110の厚さ600は外側スリーブ200の長さ602よりも薄い任意の厚みであって良いことを認識するであろう。
【0026】
図7に示した実施形態では、毛細管コネクタ124は圧縮管継手によって格納容器110に固定される。
図7に別ウィンドウ(タブ)で拡大表示したように、圧縮管継手は、格納容器110内の貫通口または開口702を通って挿入されて格納容器110に溶接される円筒形本体700を含む。毛細管コネクタ124は、その外側スリーブ200が本体700によって取り囲まれて本体700と接触するように当該本体700内に挿入される。本体700は、第1の端部にネジ山704を含み、第2の端部にネジ山706を備える。本体700はまた、第1の端部に円筒状の傾斜面708を備え、第2の端部に円筒状の傾斜面710を備える。傾斜リング状口輪712は傾斜面708とかみ合っており、傾斜リング状口輪714は傾斜面710とかみ合っている。
【0027】
ナット716は、毛細管コネクタ124を受け入れる開口部718を有し、本体700のネジ山704に係合するネジ山720を含む。ナット716が本体700に締め付けられると、口輪712が本体700と外側スリーブ200との間で押圧され、それによって本体700と外側スリーブ200との間にシールが形成される。同様に、ナット726は、毛細管コネクタ124を受け入れる開口部728を有し、本体700のネジ山706に係合するネジ山730を含む。ナット726が本体700に締め付けられると、口輪714が本体700と外側スリーブ200との間で押圧され、それによって本体700と外側スリーブ200との間に第2のシールが形成される。
【0028】
図7において、空間212は、口輪712,714によって外側スリーブ200に加えられた圧力が毛細管210に損傷または影響を与えることを防止する。これにより、空間212は、圧縮管継手により毛細管コネクタ124を固定しても、毛細管210が破損したり、毛細管210の性能を低下させたりすることを防止する。
【0029】
図8は、一実施形態に係る、圧力トランスミッタを遠隔シールに接続する方法を示したフロー図である。
図8のステップ800では、第2の部分128の被筒毛細管203が、フランジ118を介して圧力トランスミッタ106に接続される。ステップ802では、第1の部分127の被筒毛細管207が遠隔シール105に接続される。ステップ804では、毛細管コネクタ124の壁取付具205が壁貫通部126に挿入される。ステップ806では、毛細管コネクタ124の受容部206が壁取付具205の毛細管継手204を受け容れ、毛細管継手204が受容部206に溶接される。いくつかの実施形態では、ステップ804,806はステップ802,804の前に実行される。
【0030】
ステップ808では、内部毛細管210,216が遠隔シール105から圧力トランスミッタ106への充填流体で満たされる。ステップ810では、遠隔シール、毛細管コネクタおよび圧力トランスミッタを含むシステムの性能が試験され、遠隔シールから圧力トランスミッタ106へ圧力を正確に伝達できることが保証される。システムがテストに失敗した場合、ステップ812で故障の原因が検出され、1つまたは複数のコンポーネントが再インストールされる。ステップ810でシステムが試験に合格した場合、ステップ814では、毛細管コネクタ124が格納容器110に溶接されるか、または圧縮管継手を用いて毛細管コネクタ124が格納容器110に固定される。したがって、遠隔シール、毛細管コネクタおよび圧力伝達装置の間に形成されたシステムが適切に作動していると判断された後のみ、毛細管コネクタが格納容器に取り付けられる。これにより、格納容器で実行される操作の量が削減され、格納容器の完全性が向上する。
【0031】
構成要素は上記の別個の実施形態として図示または説明されているが、各実施形態の一部は、上記の他の実施形態のすべてまたは一部と組み合わされてもよい。主題は、構造的特徴および/または方法論的行為に特有の言語で説明されているが、添付の特許請求の範囲に定義された主題は、必ずしも上述の特定の特徴または行為に限定されないことを理解されたい。むしろ、上記の特定の特徴および動作は、請求項を実施するための例示的な形態として開示される。
【符号の説明】
【0032】
102…プロセス導管,105…遠隔シール,106…圧力トランスミッタ,110…格納容器,118…フランジ,124…毛細管コネクタ,200…外側スリーブ,203…被筒毛細管,205…壁取付具,207…被筒毛細管,210…毛細管,211…空間