特許第6454889号(P6454889)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6454889
(24)【登録日】2018年12月28日
(45)【発行日】2019年1月23日
(54)【発明の名称】負荷制御システム及び負荷制御装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20190110BHJP
【FI】
   H05B37/02 C
【請求項の数】10
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-109628(P2018-109628)
(22)【出願日】2018年6月7日
【審査請求日】2018年6月8日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】310014997
【氏名又は名称】株式会社エコライフエンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】100115808
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 真司
(74)【代理人】
【識別番号】100113549
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 守
(74)【代理人】
【識別番号】230121430
【弁護士】
【氏名又は名称】安井 友章
(72)【発明者】
【氏名】藏並 弘人
【審査官】 山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−084613(JP,A)
【文献】 特表2000−504899(JP,A)
【文献】 特開平6−310285(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02 − 39/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷を制御する負荷制御システムであって、
前記負荷を制御するための手動操作を受けるスイッチと、
前記負荷に直列接続され、前記スイッチへの手動操作に応じて前記負荷を制御するコントローラと、
を備え、
前記コントローラは、
制御信号を受信して該制御信号に従って制御される前記負荷を制御するために、一定の電力を前記負荷に供給するとともに、前記スイッチの手動操作に応じた前記制御信号を送信する無線制御モードと、
制御信号に従って制御される機能を有しない前記負荷を制御するために、前記スイッチの手動操作に応じて前記負荷に供給する電力を調整する電力調整モードと、
のいずれかのモードを選択して実行する、負荷制御システム。
【請求項2】
前記手動操作は、前記負荷の出力を開始するにするON操作と、前記負荷の出力を停止するOFF操作と、前記負荷の出力を上昇させる漸増操作と、前記負荷の出力を減少させる漸減操作とを含む、請求項1に記載の負荷制御システム。
【請求項3】
前記負荷は、照明器具であり、
前記負荷の制御は、前記照明器具の調光制御である、請求項1又は2に記載の負荷制御システム。
【請求項4】
前記コントローラはソフトウェアによって前記モードを選択する、請求項1〜3のいずれかに記載の負荷制御システム。
【請求項5】
前記負荷が、制御信号を受信して前記制御信号に従って制御される負荷であるか、制御信号に従って制御される機能を有しない負荷であるかを判別する判別手段をさらに備え、
前記ソフトウェアは、前記判別手段の判別に従ってモードを選択する、請求項4に記載の負荷制御システム。
【請求項6】
前記コントローラは手動操作可能な選択スイッチによって前記モードを選択する、請求項1〜3のいずれかに記載の負荷制御システム。
【請求項7】
前記コントローラは、前記モードとして、前記電力調整モードと前記無線制御モードとを同時に実行する同時実行モードをさらに有する、請求項1〜6のいずれかに記載の負荷制御システム。
【請求項8】
前記スイッチと前記コントローラとは、互いに接続された別体の装置である、請求項1〜7のいずれかに記載の負荷制御システム。
【請求項9】
前記スイッチと前記コントローラとが、一体となって1つの装置が構成されている、請求項1〜7のいずれかに記載の負荷制御システム。
【請求項10】
負荷と電源との間に接続され、前記負荷を制御する負荷制御装置であって、
前記負荷を制御するための手動操作を検知する制御部と、
無線通信部と、
前記電源の電力を調整して前記負荷に供給する電力調整部と、
を備え、
制御信号を受信して該制御信号に従って制御される前記負荷を制御するために、前記電力調整部が一定の電力を前記負荷に供給するとともに、前記制御部が前記手動操作に応じた制御信号を送信し、前記無線通信部が前記制御信号を送信し、
制御信号に従って制御される機能を有しない前記負荷を制御するために、前記電力調整部が前記手動操作に応じて前記負荷に供給する電力を調整する、
負荷制御装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、負荷を制御する負荷制御システム及び負荷制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
壁に配設された操作部材への手動操作に応じて天井の照明器具の調光を行う調光システムが知られている。このような調光システムによる調光には、電力調整方式と、無線制御方式とがある。
【0003】
電力調整方式では、電源と照明器具との間に調光器が接続される。調光器は、壁面に設けられたダイヤル等の操作部材への操作に応じて、パルス変調、位相制御等の方法で、電源から供給される電力を調整して照明器具に供給する。これによって照明器具の調光が行われる(例えば、特許文献1)。この場合には、照明器具として、供給される電力に応じて調光可能な照明器具が用いられる。
【0004】
無線制御方式では、照明器具自体が調光機能と無線通信機能とを備える。無線制御方式では、操作部材への操作に応じて、調光を指示する制御信号を無線送信するコントローラが用いられる。照明器具には電力が調整されずに供給される。照明器具はコントローラからの制御信号を受信して、制御信号に従って調光を行う(例えば、特許文献2)。本出願人は、かかる無線制御方式においても、壁面に操作部材を設けて、その壁面の操作部材に対する操作に応じて照明器具に制御信号を送信するコントローラを提案している(特願2018‐089413)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017−4735号公報
【特許文献2】特開2016−58323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、照明器具として、電力調整方式に対応した照明器具を用いる場合には、電力調整をするための調光器を設置する必要がある一方で、無線制御方式に対応した照明器具を用いる場合には、電力調整をする調光器の代わりに、制御信号を無線送信するコントローラが必要となる。
【0007】
したがって、照明器具を電力調整方式に対応したものから無線制御方式に対応したものに変える場合には(あるいはその逆の場合にも)、調光器とコントローラとの交換が必要となる。
【0008】
特に、上記の本出願人の提案(特願2018‐089413)のように、電力調整方式及び無線制御方式のいずれでも同じ壁面に設置した操作部材を用いて調光できるシステムの場合には、ユーザは照明器具を他の方式に変更した場合にも、そのことを意識することなく同じ壁面の操作部材に対して調光の操作を行うことができるというメリットがあるため、照明器具を他の方式に変更する際にも照明器具の方式の違いに対応するための大掛かりな工事や複雑な設定変更等をユーザに強いることは避けたい。
【0009】
なお、上記の課題は、照明器具に限らず、負荷の出力を調整する他の負荷制御システムについても同様に存在する。
【0010】
そこで、本発明は、電力調整方式で制御可能な負荷及び無線制御方式で制御可能な負荷の何れも制御可能な負荷制御装置及びそれを含む負荷制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様は、負荷を制御する負荷制御システムであって、この負荷制御システムは、前記負荷を制御するための手動操作を受けるスイッチと、前記負荷に直列接続され、前記スイッチへの手動操作に応じて前記負荷を制御するコントローラとを備える。前記コントローラは、制御信号を受信して該制御信号に従って制御される前記負荷を制御するために、一定の電力を前記負荷に供給するとともに、前記スイッチの手動操作に応じた前記制御信号を送信する無線制御モードと、制御信号に従って制御される機能を有しない前記負荷を制御するために、前記スイッチの手動操作に応じて前記負荷に供給する電力を調整する電力調整モードとのいずれかのモードを選択して実行する。
【0012】
この構成により、コントローラが電力調整モードと無線制御モードとを備えるので、負荷として、電力調整方式の負荷が用いられた場合にも、無線制御方式の負荷が用いられた場合にも、当該負荷制御装置を取り換えることなく使用できる。
【0013】
上記の負荷制御システムにおいて、前記手動操作は、前記負荷の出力を開始するにするON操作と、前記負荷の出力を停止するOFF操作と、前記負荷の出力を上昇させる漸増操作と、前記負荷の出力を減少させる漸減操作とを含んでいてよい。
【0014】
上記の負荷制御システムにおいて、前記負荷は、照明器具であってよく、前記負荷の制御は、前記照明器具の調光制御であってよい。
【0015】
上記の負荷制御システムにおいて、前記コントローラは、ソフトウェアによって前記モードを選択してよい。
【0016】
上記の負荷制御システムは、前記負荷が、制御信号を受信して前記制御信号に従って制御される負荷であるか、制御信号に従って制御される機能を有しない負荷であるかを判別する判別手段をさらに備えていてよく、前記ソフトウェアは、前記判別手段の判別に従ってモードを選択してよい。
【0017】
上記の負荷制御システムにおいて、前記コントローラは手動操作可能な選択スイッチによって前記モードを選択してよい。
【0018】
上記の負荷制御システムにおいて、前記コントローラは、前記モードとして、前記電力調整モードと前記無線制御モードとを同時に実行する同時実行モードをさらに有していてよい。
【0019】
上記の負荷制御システムにおいて、前記スイッチと前記コントローラとは、互いに接続された別体の装置であってよい。
【0020】
上記の負荷制御システムにおいて、前記スイッチと前記コントローラとが、一体となって1つの装置が構成されていてよい。
【0021】
本発明の別の態様は、負荷と電源との間に接続され、前記負荷を制御する負荷制御装置であって、この負荷制御装置は、前記負荷を制御するための手動操作を検知する制御部と、無線通信部と、前記電源の電力を調整して前記負荷に供給する電力調整部とを備え、制御信号を受信して該制御信号に従って制御される前記負荷を制御するために、前記電力調整部が一定の電力を前記負荷に供給するとともに、前記制御部が前記手動操作に応じた制御信号を送信し、前記無線通信部が前記制御信号を送信し、制御信号に従って制御される機能を有しない前記負荷を制御するために、前記電力調整部が前記手動操作に応じて前記負荷に供給する電力を調整する。
【0022】
この構成により、電力調整方式の負荷及び無線制御方式の負荷のいずれに対しても、制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本発明の実施の形態の負荷制御システムの構成を示す図である。
図2A図2Aは、本発明の実施の形態の電球の登録を説明する図である。
図2B図2Bは、本発明の実施の形態の電球の登録を説明する図である。
図3図3は、本発明の実施の形態の変形例の負荷制御システムの構成を示す図である。
図4A図4Aは、本発明の実施の形態の負荷制御システムを新規に構築した場合における登録手順を示す図である。
図4B図4Bは、本発明の実施の形態の負荷制御システムを新規に構築した場合における登録手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する場合の一例を示すものであって、本発明を以下に説明する具体的構成に限定するものではない。本発明の実施にあたっては、実施の形態に応じた具体的構成が適宜採用されてよい。以下では、負荷として、照明器具、より具体的には電球を例示しているが、負荷はこれに限定されるものではない。また、負荷制御とは、その負荷の出力を制御することをいう。
【0025】
(負荷制御システムの構成)
図1は、本発明の実施の形態の負荷制御システムの構成を示す図である。負荷制御システム100は、スイッチ10と、負荷制御装置としてのコントローラ20と、電源30と、負荷としての電球40と、制御装置50と、無線ルータ60と、を備えている。電源30は、定格交流電圧を供給する商用電源である。
【0026】
スイッチ10とコントローラ20とは、別体の装置として構成され、互いに電線で接続されてもよいし、スイッチ10とコントローラ20とが一体となってスマートスイッチが構成されてもよい。スイッチ10は、第1操作スイッチ11と、電源遮断スイッチ12と、第2操作スイッチ13とを備えている。
【0027】
スイッチ10は、壁に埋め込まれて設置され、第1操作スイッチ11、電源遮断スイッチ12、第2操作スイッチ13の各操作子が壁面と略面一となるように設置される。第1操作スイッチ11及び第2操作スイッチ13は、常開形(a接点)の埋込押釦スイッチであり、電源遮断スイッチ12は、片切の埋込スイッチである。第1操作スイッチ11、電源遮断スイッチ12、及び第2操作スイッチ13は、それぞれ独立にユーザによって手動操作される。
【0028】
コントローラ20は、N端子21、S1端子22、S2端子23、NO1端子24、L端子25を備えている。N端子21は、ニュートラル入力端子であり、電源30に接続されたニュートラル線(接地側電線)Nが接続される。S1端子22及びS2端子23には、それぞれ第1操作スイッチ11及び第2操作スイッチ13が接続される。NO1端子24は、被制御出力端子(ライブ出力端子)であるが、このNO1端子24と電源30のニュートラル線Nとの間に電球40が介挿されている。つまり、電球40は、ニュートラル線Nとは直接に接続されているが、ライブ線Lにはコントローラ20を介して接続されている。L端子25は、電源遮断スイッチ12が接続されている。
【0029】
第1操作スイッチ11、電源遮断スイッチ12、及び第2操作スイッチ13にはそれぞれライブ線(電源側電線)Lが接続される。これにより、S1端子22、L端子25、及びS2端子23は、それぞれ第1操作スイッチ11、電源遮断スイッチ12、及び第2操作スイッチ13を介してライブ線Lに接続される。コントローラ20は、N端子21とL端子25との間にかかる電圧によって駆動する。よって、電源遮断スイッチ12は、コントローラ20への給電を断つスイッチであり、電源遮断スイッチ12を非接続にすることでコントローラ20の機能を停止することができる。
【0030】
コントローラ20は、更に、マイクロコンピュータで構成される制御モジュール26と、メモリ27と、無線通信モジュール28と、電力調整部29とを備えている。制御モジュール26は、それ自体又はメモリ27に記憶されたソフトウェア(プログラム)を実行することにより機能する。
【0031】
第1操作スイッチ11及び第2操作スイッチ13を押下(接続)すると、それぞれS1端子22及びS2端子23にライブ線Lが接続される。制御モジュール26は、S1端子22及びS2端子23の各々について、このような接続状態を検知し、それに応じて電球40の調光制御を含む各種の制御を行う。すなわち、制御モジュール26は、第1操作スイッチ11及び第2操作スイッチ13に対する手動操作を検知する。このように、コントローラ20は、スイッチ10を介して手動操作可能である。
【0032】
メモリ27は、制御モジュール26による電球40の制御の結果、即ち電球40の現在の調光パラメータ(即ち、ON/OFF、照度レベル)を記憶する。無線通信モジュール28は、無線通信機能を有し、各種の信号の無線送受信を行う。
【0033】
電力調整部29は、制御モジュール26による制御に従って、ライブ線LからL端子25に入力された電力を調光パラメータに基づいて調整してNO1端子24から出力する。電力調整部29は、電源30からの電力を調整することなく出力することで、電球40に100%の電力を供給し、電源30からの電力を遮断することで、電球40への供給電力を0%にし、パルス変調又は位相制御を行うことで、0〜100%の範囲の任意の大きさの電力を電球40に供給することができる。
【0034】
負荷制御システム100は、スイッチ10とコントローラ20とにより、電球40を調光制御するように構成されている。具体的には、負荷制御システム100では、スイッチ10への操作に応じて、電球40をON/OFFする制御、及び定格消費電力Wに対する電球40での消費電力Xの比率Y(X/W)を0〜100%で増減する制御を行う。スイッチ10は、電球40を制御するためのユーザによる手動操作を受け付ける。また、スイッチ10に組み合わされたコントローラ20は、後述する無線制御モードと電力調整モードと有し、少なくとも何れか一方を選択して実行させることが可能である。
【0035】
(電球40)
負荷制御システム100の電球40として、無線通信部及び制御部を有さず制御信号に従って制御される機能を有しない電力調整方式の電球(以下、「被調光電球」という。)40a、及び無線通信部及び制御部を備え制御信号を受信して該制御信号に従って制御される無線制御方式の電球(以下、「無線調光電球」という。)40bのいずれを用いることも可能である。コントローラ20は、電球40として被調光電球40aが用いられる場合に電力調整モードを実行し、電球40として無線調光電球40bが用いられる場合に無線制御モードを実行する。
【0036】
無線調光電球40bは、無線通信部及び制御部が自身に付設されており、制御信号により調光制御される。無線調光電球40bはLED電球であってよい。また、無線調光電球40bには、一定の電圧、即ち、商用電源を制限なしに定格交流電圧のままか、あるいは、制限を緩和された状態、例えば電源電圧の90%以上の電圧が安定的に供給されることが望ましい。
【0037】
一方、無線通信部及び制御部が自身に付設されていない被調光電球40aは、制御された電力の供給を受けることで調光される。この被調光電球40aに供給する電力は、パルス変調方式や位相制御方式によって電力を制御する調光器によって調整され得る。被調光電球40aは、LED電球又は白熱電球であってよい。
【0038】
(電力調整モード)
電球40として、被調光電球40aが取り付けられた場合には、コントローラ20は、電力調整モードで動作する。電力調整モードでは、制御モジュール26は、定格消費電力Wに対する被調光電球40aにおける実際の消費電力Xの比率Yを調整するように電力調整部29を制御する。
【0039】
具体的には、制御モジュール26は、スイッチ10がON操作されたことを検知すると、比率Yを90%以上に設定して定格消費電力Wに近づけるように電力調整部29を制御し、スイッチ10がOFF操作されたことを検知すると、比率Yを1%以下に削減して機能停止状態に近づけるように電力調整部29を制御する。
【0040】
また、制御モジュール26は、スイッチ10が漸増操作されたことを検知すると、比率Yを0%〜100%の範囲の漸増操作に応じた比率になるように電力調整部29から出力する電力を昇り方向に制御し、スイッチ10が漸減操作されたことを検知すると、比率Yを100%〜0%の範囲の漸減操作に応じた比率になるように電力調整部29から出力する電力を下り方向に制御する。
【0041】
(無線制御モード)
電球40として、無線調光電球40bが取り付けられた場合には、コントローラ20は、無線制御モードで動作する。無線制御モードでは、まず、制御モジュール26は、電源30の電圧に対する制限を緩和した状態(全く制限しない状態でもよい)にするように、電力調整部29を制御する。制御モジュール26は、無線制御モードでは、例えば、電源30の電力の90%程度の一定の電力を無線調光電球40bに供給するように電力調整部29を制御する。
【0042】
一方で、制御モジュール26は、定格消費電力Wに対する無線調光電球40bにおける実際の消費電力Xの比率Yを調整するように制御信号を生成し、無線通信モジュール28から制御信号を無線送信することで無線調光電球40bを制御する。
【0043】
具体的には、制御モジュール26は、スイッチ10がON操作されたことを検知すると、比率Yを90%以上に設定して定格消費電力Wに近づけるON命令を含む制御信号を生成し、スイッチ10がOFF操作されたことを検知すると、比率Yを1%以下に削減して機能停止状態に近づけるOFF命令を含む制御信号を生成する。
【0044】
また、制御モジュール26は、スイッチ10が漸増操作されたことを検知すると、比率Yを0%〜100%の範囲の漸増操作に応じた比率にする出力漸増命令を含む制御信号を生成し、スイッチ10が漸減操作されたことを検知すると、比率Yを100%〜0%の範囲の漸減操作に応じた比率にする出力漸減命令を含む制御信号を生成する。無線送信モジュール28は、制御モジュール26で生成された制御信号を無線送信する。
【0045】
制御装置50には無線信号を受信するためのドングル51が接続される。制御装置50は、コントローラ20から無線送信された制御信号をドングル51で受信する。そして、制御装置50は、当該コントローラ20に対応している無線調光電球40bの宛先を指定して、受信した制御信号を無線ルータ60に転送する。制御装置50と無線ルータ60との間の通信は、有線通信であっても無線通信であってもよい。
【0046】
無線ルータ60は、制御装置50から受信した制御信号を無線送信する。無線調光電球40bの無線通信部は、この無線ルータ60から無線送信された制御信号を受信する。宛先として指定された無線調光電球40bは、制御信号を受信して、制御信号に従って調光を行う。
【0047】
コントローラ20と制御装置50のドングル51との間の通信の通信方式には、無線通信規格であるZ−Wave(登録商標)を採用することができる。また、無線ルータ60と無線調光LED電球40との間の通信の通信方式としては、無線通信規格であるWi−Fi(登録商標)やZigbee(登録商標)等を用いることができる。
【0048】
即ち、無線制御モードでは、コントローラ20は、スイッチ10への手動操作に応じた制御信号を生成してこれを無線送信し、無線調光電球40bは、コントローラ20にてスイッチ10への手動操作に応じて生成された制御信号を無線受信して、受信した制御信号に従って調光を行う。
【0049】
なお、図1の例では、コントローラ20から無線送信された制御信号が制御装置50及び無線ルータ60を経て無線調光電球40bに伝達されるが、制御装置50や無線ルータ60を用いずに、コントローラ20から無線送信された制御信号を無線調光電球40bにて直接受信するように構成してもよい。
【0050】
(操作スイッチの操作)
制御モジュール26は、第1操作スイッチ11に対して短押操作(即ち、S1端子22に対するライブ線Lの短時間の接続)がされたときは、それを電球40の点灯を開始するためのON操作として検知する。制御モジュール26は、ON操作を検知すると、電力調整モードの場合には、電力調整部29をそのように制御し、無線制御モードの場合には、ON命令を含む制御信号を生成する。
【0051】
また、制御モジュール26は、第2操作スイッチ13に対して短押操作(即ち、S2端子23に対するライブ線Lの短時間の接続)がされたときは、それを電球40を消灯とするためのOFF操作として検知する。制御モジュール26は、OFF操作を検知すると、電力調整モードの場合には、電力調整部29をそのように制御し、無線制御モードの場合には、OFF命令を含む制御信号を生成する。
【0052】
また、制御モジュール26は、第1操作スイッチ11に対して長押操作(即ち、S1端子22に対するライブ線Lの長時間の接続)がされたときは、それを電球40の照度レベルを上昇させる漸増操作として検知する。制御モジュール26は、漸増操作を検知すると、電力調整モードの場合には、電力調整部29をそのように制御し、無線制御モードの場合には、出力漸増命令を含む制御信号を生成する。
【0053】
また、制御モジュール26は、第2操作スイッチ13に対して長押操作(即ち、S2端子23に対するライブ線Lの長時間の接続)がされたときは、それを電球40の照度レベルを低下させる漸減操作として検知する。制御モジュール26は、漸減操作を検知すると、電力調整モードの場合には、電力調整部29をそのように制御し、無線制御モードの場合には、出力漸減命令を含む制御信号を生成する。
【0054】
(端末装置による操作)
本実施の形態の負荷制御システム100では、端末装置70から電球40を制御することも可能である。端末装置70は、ユーザの操作に応じて、上記のON命令、OFF命令、出力漸増命令、出力漸減命令のいずれかを含む制御信号を無線送信する。端末装置70として、スマートフォン等の汎用コンピュータが本実施の形態のアプリケーションプログラムを実行することで、上記の機能が実現されてよい。無線ルータ60と端末装置70との間の通信の通信方式としては、無線通信規格であるWi−Fiを用いることができる。
【0055】
電球40として、被調光電球40aが用いられる場合には、端末装置70から送信された制御信号は、無線ルータ60及び制御装置50を介してコントローラ20に伝達される。コントローラ20の無線通信モジュール28は、端末装置70からの制御信号を受信する。制御モジュール26は、無線通信モジュール28にて受信した制御信号に従って電力調整部29を制御することで、被調光電球40aの調光を行う。
【0056】
一方、電球40として、無線調光電球40bが用いられる場合には、端末装置70から送信された制御信号は、無線ルータ60を介して無線調光電球40bに伝達される。無線調光電球40bは、無線通信部にて制御信号を受信して、制御部にて制御信号に従った調光を行う。
【0057】
なお、図1では、端末装置70が無線ルータ60に直接無線接続される例を示しているが、端末装置70は、インターネット等の通信ネットワークを介して無線ルータ60と通信してもよい。
【0058】
(制御装置50による電球40の登録)
図2A及び図2Bは、本発明の実施の形態の電球の登録を説明する図である。負荷制御システム100は、複数(図2の例では2つ)のスイッチ10A、10B及びコントローラ20A、20Bを備えている。また、コントローラ20Aには複数(図2の例では2つ)の被調光電球40aが接続されており、コントローラ20Bには複数(図2では2つ)の無線調光電球40bが接続されている。なお、コントローラ20は、スイッチ10ごとに設けられている。
【0059】
制御装置50は、複数のコントローラ20を管理する。制御装置50は、記憶部52を備えている。記憶部52には、複数のコントローラ20及びそれによって制御される複数の電球40が登録されている。具体的には、記憶部52には、複数のコントローラ20の各々について、対応する電球40のタイプ(被調光電球40a/無線調光電球40b)、及び調光パラメータ(ON/OFF、調光レベル)が記憶されている。
【0060】
図2Aは、ユーザが、コントローラ20Bに制御される2つの無線調光電球40bを新たに設置し、それらの登録をしようとする際の登録手順を示している。
【0061】
まず、ユーザは、コントローラ20Bが接続されたスイッチ10Bに対して所定の登録操作(例えば、第1操作スイッチ11及び第2操作スイッチ13の同時長押し)をする。コントローラ20Bは、登録操作を検知すると、自己の識別情報を含む登録要求信号を制御装置50に送信する(ステップS11)。
【0062】
制御装置50は、登録要求信号を受信すると、応答要求信号を送信する(ステップS12)。応答要求信号を受信した2つの無線調光電球40bは、自己の識別情報を含む応答信号を返信する(ステップS13)。ここで、新たに設置した無線調光電球40b以外に既登録の無線調光電球40bがある場合には、当該既登録の無線調光電球40bも識別情報を含む応答信号を返信してくることになる。その場合には、制御装置50は、記憶部52を参照して識別信号に基づいて既登録であるか否かを判断することで、未登録の無線調光電球40bを新規に登録すべき無線調光電球40bとして判断する(ステップS14)。
【0063】
制御装置50は、識別情報を含む応答信号を返信してきた新規登録すべき無線調光電球40bと、登録要求信号を送信してきたコントローラ20Bとを対応付けて登録する(ステップS15)。
【0064】
このような登録手順を1つの無線調光電球40bを新たに設置するごとに行ってもよいし、同一のコントローラ20によって制御される複数の無線調光電球40bを設置した後に、それらの複数の無線調光電球40bの登録をまとめて行ってもよい。
【0065】
図2Bは、ユーザが、コントローラ20Aに制御される2つの被調光電球40aを新たに設置し、それらの登録をしようとする際の登録手順を示す図である。まず、ユーザは、コントローラ20Aが接続されたスイッチ10Aに対して所定の登録操作(例えば、第1操作スイッチ11及び第2操作スイッチ13の同時長押し)をする。コントローラ20Aは、登録操作を検知すると、自己の識別情報を含む登録要求信号を制御装置50に送信する(ステップS21)。
【0066】
制御装置50は、登録要求信号を受信すると、応答要求信号を送信する(ステップS22)。新たに設置された被調光電球40aは、無線機能を有しないので、応答要求信号を受信することは出来ず、応答信号を送信することもない。ここで、新たに設置した被調光電球40a以外に既登録の無線調光電球40bがある場合には、当該既登録の無線調光電球40bは応答要求信号を受信して、識別情報を含む応答信号を返信してくることになる(ステップS23)。その場合には、制御装置50は、記憶部52を参照して識別信号に基づいて既登録であるか否かを判断することで、未登録の無線調光電球40bがないことを判断する(ステップS24)。
【0067】
制御装置50は、新規に登録すべき無線調光電球40bがないと判断した場合には、登録要求信号を送信してきたコントローラ20Bには被調光電球40aが接続されたと判断して、その旨を登録する(ステップS25)。
【0068】
(モードの設定)
モードの選択及び設定は制御モジュール26によって行う。制御モジュール26は、制御装置50からのモード設定信号に基づいてモードを選択して設定する。制御装置50は、コントローラ20に対応する電球40を更新した際に、当該コントローラ20に、電球40のタイプに応じたモードを設定するようにモード設定信号を送信する。
【0069】
具体的には、制御装置50は、コントローラ20に新たに被調光電球40aを登録した場合には、当該コントローラ20に電力調整モードを設定するモード設定信号を送信し、コントローラ20に新たに無線調光電球40bを登録した場合には、当該コントローラに無線制御モードを設定するモード設定信号を送信する。
【0070】
以上のように、本実施の形態の負荷制御システム100によれば、コントローラ20が、スイッチ10への操作に応じて被調光電球40aに供給する電力を調整する機能と、スイッチ10への操作に応じて無線調光電球40bを調光するための制御信号を生成して送信する機能とを併せ持つので、被調光電球40aを用いる場合にも無線調光電球40bを用いる場合にもコントローラ20を取り換えることなく使用できる。
【0071】
以下、種々の変形例を説明する。
【0072】
(第3のモード)
図3は、本発明の実施の形態の変形例の負荷制御システムの構成を示す図である。図3において、図1と同様の構成については、同じ符号を付して適宜説明を省略する。負荷制御システム100´では、上記の実施の形態と同様にコントローラ20を介して電源30のライブ線Lに接続される被調光電球40aと、電源30のライブ線Lに直接接続される無線調光電球40bとを備えている。
【0073】
コントローラ20は、第3のモードとして、上記の電力調整モードと無線制御モードとを同時に実行する同時実行モードを有している。同時実行モードでは、制御モジュール26は、第1操作スイッチ11及び第2操作スイッチ13の操作を検知して、操作に対応した制御信号を生成するとともに、操作に対応して電力調整部29を制御する。
【0074】
これにより、被調光電球40aは、電力調整モードの場合のように、操作に応じて電力調整部29で調整された電力の供給を受けて調光され、無線調光電球40bは、制御信号を受信して、制御信号に従って調光をする。なお、被調光電球40aの代わりに無線調光電球40bが用いられる場合には、コントローラ20は無線制御モードで動作する。
【0075】
(電球40の登録の変形例)
上記の実施の形態では、ユーザがスイッチ10を操作することで当該スイッチ10に対応するコントローラ20によって調光される電球40の登録を行ったが、ユーザの操作を要さずに、すべて自動で電球40の登録をすることも可能である。このような全自動の登録は、特に、負荷制御システム100を新設した際の電球40の登録をする場合に便利である。
【0076】
制御装置50は、複数あるコントローラ20を順にアクティブにする。制御装置50は、1つのコントローラ20を指定した指定信号を送信する。コントローラ20は、指定信号を受信すると、自己が指定されている場合には、電力調整部29を制御して電球40に電力を供給する。コントローラ20は、自己が指定されていない場合には、電力調整部29を制御して電球40への電力の供給を遮断する。
【0077】
無線調光電球40bも指定信号を受信する。無線調光電球40bは、指定信号を受信すると、電源30から電力が供給されているか否かを判断し、電力が供給されている場合には、自己の識別情報を含む応答信号を送信する。無線調光電球40bは、指定信号を受信した場合であっても、電源30から電力が供給されていないと判断した場合には応答信号は送信しない。
【0078】
制御装置50は、無線調光電球40bから応答信号を受信すると、指定していたコントローラ20と当該無線調光電球40bとを対応付けて登録する。制御信号50は、応答信号を受信しない場合には、指定していたコントローラ20と被調光電球40aとを対応付けて登録する。これを、指定するコントローラ20を変更しながらすべてのコントローラ20について行うことで、すべてのコントローラ20について、電球40を登録することができる。
【0079】
図4A及び図4Bは、負荷制御システム100を新規に構築した場合における登録手順を示す図である。制御装置50は、まず、図4Aに示すように、コントローラ20Aを指定する指定信号を送信する(ステップS31)。指定信号を受信したコントローラ20Aは、指定信号にて自己が指定されているので、電力調整部29を制御して被調光電球40aに電力を供給する(ステップS32)。また、指定信号を受信したコントローラ20Bは、指定信号において自己が指定されていないので、電力調整部29を制御して電力の供給を遮断する(ステップS33)。
【0080】
制御装置50はまた、応答要求信号を送信する(ステップS34)。被調光電球40aは、応答要求信号を受信することも応答信号を送信することもないが、無線調光電球40bは、応答要求信号を受信する。しかしながら、無線調光電球40bにはコントローラ20Bから電力が供給されていないので、無線調光電球40bは応答信号を送信しない。
【0081】
被調光電球40aからも無線調光電球40bからも応答信号は送信されないので、制御装置50は、応答信号を受信しない。制御装置50は、応答信号を受信しないことを受けて、指定したコントローラ20Aには被調光電球40aが接続されていると判断して、その旨を登録する(ステップS35)。さらに、制御装置50は、コントローラ20Aを電力調整モードに設定することを指示するモード設定信号を送信する。
【0082】
次に、図4Bに示すように、制御装置50は、コントローラ20Bを指定する指定信号を送信する(ステップS41)。指定信号を受信したコントローラ20Aは、指定信号にて自己が指定されていないので、電力調整部29を制御して被調光電球40aへの電力の供給を遮断する(ステップS42)。また、指定信号を受信したコントローラ20Bは、指定信号において自己が指定されているので、電力調整部29を制御して無線調光電球40bに電力を供給する(ステップS43)。
【0083】
制御装置50は、応答要求信号を送信する(ステップS44)。被調光電球40aは、指定信号を受信することも応答信号を送信することもないが、無線調光電球40bは、指定信号を受信する。そして、無線調光電球40bは、電源30からの電力が供給されていることを検知して、自己の識別情報を含む応答信号を送信する(ステップS45)。
【0084】
制御装置50は、応答信号を受信すると、その識別情報によって特定される無線調光電球40bを、指定したコントローラ20Bに対応づけて登録する(ステップS46)。さらに、制御装置50は、コントローラ20Bを無線制御モードに設定することを指示するモード設定信号を送信する。
【0085】
なお、上記の例では、コントローラ20は、指定されたときに電力を供給し、指定されていないときに電力を遮断したが、これに代えて、指定されたときにライブ線Lを通じてパルス信号を送り、電球40にてそのパルス信号を検知するようにしてもよい。
【0086】
また、上記の実施の形態と変形例とを組み合わせてもよい。すなわち、上記実施の形態のようにユーザがスイッチ10を用いてコントローラ20を指定して、そのコントローラ20に対応する電球40を変形例の方法によって特定してもよいし、逆に、変形例の方法によってコントローラ20を指定して、そのコントローラ20に対応する電球40を上記の実施の形態のように未登録の電球40を判断する方法で特定してもよい。
【0087】
(モードの設定の変形例)
上記の実施の形態では、コントローラ20は、制御モジュール26のソフトウェアによってモードの設定を行ったが、これに代えて、又はこれに加えて、コントローラ20にモードを選択するための手動操作可能な選択スイッチが設けられて、当該選択スイッチに対するユーザの操作に応じてモードを設定するようにしてもよい。
【0088】
(無線調光電球40bの変形例)
無線調光電球40bは、赤緑青の各色を発光する3つの発光素子を備えていてよい。この場合には、各発光素子の照度レベルを独立に制御することで、全体の発光色(色相)を制御することもできる。例えば、赤と緑の照度レベルを100%とし、青の照度レベルを0%とすることで、全体として黄色の発光をすることができる。
【0089】
この場合には、コントローラ20には、色相を指定する色相指定操作が定義されており、制御モジュール26は、スイッチ10における色相指定操作を検知したときに、色相を指定する色相指定情報を含む制御信号を生成して送信する。無線調光電球40bは、色相指定情報を含む制御信号を受信すると、色相指定情報に従って、赤緑青の各色の発光素子の照度レベルを独立に制御することで、指定された色相の発光を行う。
【0090】
(制御装置50の変形例)
上記の実施の形態の制御装置50の機能の一部又は全部が各コントローラ20に備わっていてもよい。この場合に、各コントローラ20には、自己が制御する電球40のみが登録されていてよい。
【0091】
(付記)
上述のように、複数のコントローラと複数の負荷がある場合には、コントローラからの制御信号は、当該コントローラが制御の対象とする負荷をあて先として送信される。これによって、ユーザは、スイッチを操作することで意図した負荷を制御できる。このために、負荷とコントローラとの対応付けが必要である。
【0092】
しかしながら、この対応付け(登録)を手動で行うことは煩わしく、手間がかかる。上記の実施の形態は、以下のとおり、この問題を解決する技術も開示している。以下の技術は、負荷とコントローラとの対応付け(登録)の負担を軽減することを目的とする。以下の技術により、コントローラと負荷との対応付けを半自動ないし全自動で行うことができる。
【0093】
なお、以下の技術は、上記の実施の形態のようにコントローラが2つのモードを有している場合のほか、コントローラが2つのモードを有しておらず、上記の無線制御モードの機能のみを有している場合にも有効である。また、以下の技術は、上記の実施の形態のように被調光電球40aと無線調光電球40bとが混在している場合のほか、負荷として無線調光電球40bのみを使用する場合にも有効である。
【0094】
[付記1]
無線通信機能を有する負荷をコントローラで制御する負荷制御システムであって、
所定のコントローラについて、前記負荷から応答があった場合に、当該負荷を当該所定のコントローラが制御する負荷として、当該所定のコントローラに対応づけて登録する、負荷制御システム。
【0095】
[付記2]
複数のコントローラのうちの、ユーザによる登録操作を受けたコントローラを前記所定のコントローラとし、
応答要求信号を送信し、
前記応答要求信号に対して応答信号を返信した負荷を、前記所定のコントローラに対応する負荷として登録する、付記1に記載の負荷制御システム。
【0096】
[付記3]
複数のコントローラのうちのいずれかを前記所定のコントローラとして指定し、
応答要求信号を送信し、
前記応答要求信号に対して応答信号を返信した負荷を、前記所定のコントローラに対応する負荷として登録する、付記1に記載の負荷制御システム。
【0097】
[付記4]
前記応答要求信号に対して応答信号を返信した負荷のうちの、未登録の負荷を前記所定のコントローラに対応する負荷として登録する、付記2又は3に記載の負荷制御システム。
【0098】
[付記5]
前記所定のコントローラは、対応する負荷に所定の電力を供給し、
前記応答要求を受信した前記負荷は、前記所定の電力の供給を受けた場合に前記応答信号を返信する、付記2又は3に記載の負荷制御システム。
【0099】
[付記6]
前記コントローラからの制御信号を当該コントローラに対応づけられた負荷をあて先として無線送信することで前記負荷を制御する、付記1〜4のいずれかに記載の負荷制御システム。
【符号の説明】
【0100】
10 スイッチ
11 第1操作スイッチ
13 第2操作スイッチ
20 コントローラ
26 制御モジュール
29 電力調整部
30 電源
40 電球
40a 被調光電球
40b 無線調光電球
50 制御装置
60 無線ルータ
70 端末装置
100、100´ 負荷制御システム
L ライブ線
N ニュートラル線
【要約】      (修正有)
【課題】電力調整方式で制御可能な負荷及び無線制御方式で制御可能な負荷の何れも制御可能な負荷制御システムを提供する。
【解決手段】電球40を調光制御する負荷制御システム100は、電球40を制御するための手動操作を受けるスイッチ10と、電球40に直列接続され、スイッチ10への手動操作に応じて電球40を制御するコントローラ20とを備える。コントローラ20は、無線調光電球40bを制御するために、一定の電力を無線調光電球40bに供給するとともに、スイッチ10の手動操作に応じた制御信号を送信する無線制御モードと、被調光電球40aを制御するために、スイッチ10の手動操作に応じて被調光電球40aに供給する電力を調整する電力調整モードとのいずれかのモードを選択して実行する。
【選択図】図1
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B