特許第6456001号(P6456001)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社日立国際電気の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6456001
(24)【登録日】2018年12月28日
(45)【発行日】2019年1月23日
(54)【発明の名称】撮像装置及び撮像方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 9/07 20060101AFI20190110BHJP
【FI】
   H04N9/07 A
   H04N9/07 C
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-507610(P2017-507610)
(86)(22)【出願日】2016年2月18日
(86)【国際出願番号】JP2016054712
(87)【国際公開番号】WO2016152343
(87)【国際公開日】20160929
【審査請求日】2017年8月29日
(31)【優先権主張番号】特願2015-58065(P2015-58065)
(32)【優先日】2015年3月20日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001122
【氏名又は名称】株式会社日立国際電気
(72)【発明者】
【氏名】中村 和彦
【審査官】 鈴木 明
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/112622(WO,A1)
【文献】 特開2014−053700(JP,A)
【文献】 特開2009−303206(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 9/04−9/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイドアスペクトの高解像度撮像装置において、緑赤青の色収差と緑赤の球面収差とコマ収差を光学的に補正したレンズ部と、前記レンズ部の品種情報と口径比情報とを取得し前記レンズ部のコマ収差情報を取得し記憶する手段と少なくとも水平輪郭補正とを有し、
前記取得したレンズの品種情報と口径比情報と前記記憶した前記コマ収差情報とから、青の映像信号の画面左の第一の基準以上の高輝度の画素の少なくとも水平輪郭補正の画素分外から高輝度の画素の直前までの緑の少なくとも水平輪郭補正信号を青の映像信号に加算する手段を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
請求項1の撮像装置において、
前記高解像度撮像装置が、赤緑青で色収差が光学的に補正されているレンズ部と、前記レンズの品種情報と焦点距離情報と口径比情報とを取得する手段と、前記レンズ部のコマ収差情報を取得し記憶する手段と、前記取得したレンズ部の品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した少なくとも青の前記コマ収差情報とから、画面中心からの距離に比例で内外独立に青のフレアを近似する緑の輪郭補正量を個別に算出し、緑の少なくとも水平輪郭補正の輪郭補正信号を内外独立に青の映像信号に加算する手段を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項3】
ワイドアスペクトの高解像度撮像装置において、
緑赤の球面収差とコマ収差を光学的に補正したレンズ部を用い、前記レンズ部の品種情報と口径比情報とを取得し、前記レンズ部のコマ収差情報を取得し記憶し、
少なくとも水平輪郭補正を用い、前記取得したレンズの品種情報と口径比情報と前記記憶した前記コマ収差情報とから、青の映像信号の画面左の第一の基準以上の高輝度の画素の少なくとも水平輪郭補正の画素分外から高輝度の画素の直前までの緑の少なくとも水平輪郭補正信号を青の映像信号に加算することを行うことを特徴とする撮像方法。
【請求項4】
請求項3に記載の撮像方法において、
前記高解像度撮像装置が、赤緑青で色収差が光学的に補正されているレンズ部を用い、前記レンズ部の品種情報と焦点距離情報と口径比情報とを取得し、前記レンズ部のコマ収差情報を取得し記憶し、前記取得したレンズ部の品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した前記コマ収差情報とから、画面中心からの距離に比例で左右独立に緑の水平輪郭補正量を個別に算出し、緑の水平輪郭補正信号を左右独立に青の映像信号に加算することを特徴とする撮像方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置及び撮像方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
CCD(Charge Coupled Device)撮像素子から出力された信号から雑音を除去するCDS(Correlated Double Sampling)と暗電流補正と利得可変増幅回路(Automatic Gain Control以下AGC)とデジタル映像信号Viに変換するADC(Analog Digital Converter)とを内蔵したAFE(Analog Front End)が普及し、AFEのADC階調は従来10ビットだったが、12ビットや14ビットや16ビットが一般化した。さらに駆動回路や読み出し回路を統合し高速読み出しを可能にしたCMOS(Complementary Metal Oxicide Semiconductor)撮像素子の改良も進んできた。
さらにデジタル信号処理回路の集積化が進み、複数ラインの出力信号を記憶し算術処理することが、映像専用のメモリ集積DSPだけでなく、安価な汎用のFPGA(Field Programmable Gate Array)でも容易に実現できる様になった。画素数が百万以上のメガピクセルカメラやHDTV(High Definition TeleVision)カメラや高速撮像HDTVカメラや記録部付HDTVカメラやInternet Protocol(以下IP)伝送部付HDTVカメラやより高精細の2K×4Kカメラや4K×8KカメラのUHDTV(Ultra High Definition TeleVision)やHDD(Hard Disk Drive)を用いた非圧縮の記録装置も製品化された。平面映像表示装置も、より高精細の2K×4Kや4K×8KのUHDTV表示や高速表示や超薄型化が進んできた。
【0003】
レンズの屈折率は光の波長によって異なるため、焦点距離も光の波長によって異なり、レンズの焦点距離が波長によって違うために色によって像面の位置が前後にずれる軸上色収差と、色によって像の倍率が異なり像の大きさが異なる倍率色収差が生じる。
また、入射点の光軸からの距離によって集光点の光軸方向の位置が変わる球面収差により画面全体の変調度が低下する。光軸外の1点から出た光が像面において1点に集束しないコマ(彗星状の)収差によりコマ(彗星)の様に放射線方向の片側に結像広がるため、画面周辺では放射線方向の外側と内側とで輪郭の崩れ方が異なる。さらに、光軸外の1点から出た光線による同心円方向の像点と放射線方向の像点とがずれる非点収差により画面周辺で円周方向の輪郭の崩れ方と放射方向の輪郭の崩れ方が異なる。
【0004】
球面収差はNAの3乗に比例し、視野の広さとは無関係で、画面中心でも現れる唯一の収差であり、凹レンズの屈折率が凸レンズよりも高いと2枚構成のレンズダブレットとは単レンズより1桁以上球面収差が減少する。また、コマ収差は、口径比Fの逆数の開口比NAの2乗と視野の広さの1乗に比例し、画面周辺では放射線方向の外側と内側とで輪郭の崩れ方が異なる。また、非点収差は、NAの1乗と視野の広さの2乗に比例する。
レンズで集めた光が1点に集まらない現象が収差で,その中の球面収差とコマ収差を光学的に補正したのがアプラナート,さらに,光の波長の違いによる焦点位置のズレを,赤のC線(656.3nm)ならびに青のF線(486.1nm)の2ヶ所で光学的に補正したのが色消しレンズのアクロマートと呼ばれる。さらに紫のg線(435.8nm)を加え、3つの波長で光学的に(赤青のコマ収差の重心位置と緑のコマ収差の重心位置の差である)色収差が補正され、2つの波長で球面収差・コマ収差が光学的に補正されている等の条件を満たすものをアポクロマートとアッベが命名した。
球面収差が光学的に補正不足でアプラナートですらなく、画面中心でも変調度が低下するレンズはUHDTVには性能不足である。
光学的な収差補正方法の違いで残存収差は異なる。
【0005】
中継によく用いられる高倍率ズームレンズは中間焦点距離なら2つの波長で光学的に球面収差・コマ収差を補正するのは容易だが、広角端や望遠端においても2つの波長で球面収差・コマ収差を光学的に補正するのは困難である。3つの波長で球面収差・コマ収差が光学的に補正されたレンズは、単焦点レンズや低倍率ズームレンズでも映画用レンズのように大型で高価となる。
【0006】
つまり、特別に考慮されているレンズ以外は、青の球面収差・コマ収差は光学的に補正されてはいない。
赤青のコマ収差の重心位置は個体差や絞りであまり変化しないため、赤青のコマ収差の重心位置を電子的に補正する倍率色収差の補正値は絞りであまり変化しない。しかし、赤青のコマ収差のフレア成分は絞り値に逆比例するので、赤青のコマ収差のフレア成分である色にじみも絞り値に逆比例する。また、レンズ個体差で赤青のコマ収差のフレア成分である色にじみもばらつく。画面左右で赤青のコマ収差のフレア成分である色にじみもばらつく。
さらに、高輝度部分の赤青のコマ収差のフレア成分である色にじみはニーで圧縮され目立たないが、暗部の赤青のコマ収差のフレア成分である色にじみは、目立つ。
つまり、赤青のコマ収差の重心位置と緑のコマ収差の重心位置の差である倍率色収差を電子的に補正しても赤青のコマ収差のフレア成分は電子的に補正できない。
【0007】
先行技術文献としては、例えば、特許文献1にレンズと撮像素子と輪郭補正機能を含めた映像信号処理回路とを有する撮像装置において、ラインメモリを8本以上有し、整数水平周期分遅らせた複数の各映像信号から垂直輪郭補正信号を発生し、画素遅延機能を8ヶ以上有し、整数画素分遅らせた複数の各映像信号から水平輪郭補正信号を発生し、確認時には、映像信号に前記垂直輪郭補正信号と前記水平輪郭補正信号とを加算する技術が開示されている。
また、特許文献2に、画像処理による歪曲収差補正を行った画像には、同心円方向のみアパーチャ補正処理乃至エッジ強調処理の画像鮮鋭化処理を行い、放射線方向は画像鮮鋭化処理を行わない技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】WO2014/112622号公報
【特許文献2】特開2014−53700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
中間焦点距離では赤色光と緑色光で球面収差とコマ収差と色収差とを光学的に補正されているレンズでも、青色光ではコマ収差は光学的に補正不足で、高輝度の被写体の縁の色にじみが目立つ。
本発明の目的は、コマ(彗星)の様に放射線方向の片側に結像がフレア成分として広がるレンズのコマ収差の(高輝度部分の赤青のコマ収差のフレア成分である色にじみはニーで圧縮され目立たないが、暗部の赤青のコマ収差の)フレア成分である色にじみは、目立つので、高輝度の被写体の縁の色にじみであるレンズのコマ収差のフレア成分を補正する撮像装置を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の撮像装置は、ワイドアスペクトの高解像度撮像装置であって、緑赤青の色収差と緑赤の球面収差とコマ収差を光学的に補正したレンズ部と、レンズ部の品種情報と口径比情報とを取得しレンズ部のコマ収差情報を取得し記憶する手段と少なくとも水平輪郭補正とを有し、取得したレンズの品種情報と口径比情報と前記記憶したコマ収差情報とから、青の映像信号の画面左の第一の基準以上の高輝度の画素の少なくとも水平輪郭補正の画素分外から高輝度の画素の直前までの緑の少なくとも水平輪郭補正信号を青の映像信号に加算する手段を有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の撮像装置は、上述の撮像装置であって、高解像度撮像装置が、赤緑青で色収差が光学的に補正されているレンズ部と、レンズの品種情報と焦点距離情報と口径比情報とを取得する手段と、レンズ部のコマ収差情報を取得し記憶する手段と、取得したレンズ部の品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した少なくとも青のコマ収差情報とから、画面中心からの距離に比例で内外独立に青のフレアを近似する緑の輪郭補正量を個別に算出し、緑の少なくとも水平輪郭補正の輪郭補正信号を内外独立に青の映像信号に加算する手段を有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の撮像装置は、ワイドアスペクトの高解像度撮像装置であって、少なくとも水平輪郭補正を有し、赤緑青で色収差が光学的に補正され赤緑で球面収差・コマ収差が光学的に補正されているレンズ部を有し、レンズ部の品種情報と焦点距離情報と口径比情報とを取得する手段と、レンズ部の焦点距離と口径比とに対応したコマ収差情報を取得し記憶する手段と、取得したレンズの光学系品種情報と焦点距離情報と口径比情報と記憶したコマ収差情報から、作成した輪郭補正制御の関係情報と水平同期信号と画素クロックから、映像信号に対応する画素の画面中心からの距離に比例と画素の画面中心からの距離に比例の画面位置に対応して水平フレア補正量を左と右とで補正量を個別に算出し、水平フレア補正の左と右とで補正量を個別に行う手段と、水平同期信号と画素クロックとから映像信号の画面位置のタイミングを検出する手段とを有し、青の映像信号の画面左の第一の基準以上の高輝度の画素の直前の画素から水平フレア補正の画素分前までの緑の水平多画素輪郭補正信号を青の映像信号に加算し、青の映像信号の画面右の第一の基準以上の高輝度の画素の直後の画素から水平フレア補正の画素分後までの緑の水平多画素輪郭補正信号を青の映像信号に加算する手段とを有し、生成した画面位置と水平フレア補正の左と右とで補正量を個別に算出し、水平フレア補正の左と右とで補正量を個別に行う手段とを有することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の撮像方法は、ワイドアスペクトの高解像度撮像装置であって、緑赤の球面収差とコマ収差を光学的に補正したレンズ部を用い、レンズ部の品種情報と口径比情報とを取得し、レンズ部のコマ収差情報を取得し記憶し、少なくとも水平輪郭補正を用い、取得したレンズの品種情報と口径比情報と前記記憶したコマ収差情報とから、青の映像信号の画面左の第一の基準以上の高輝度の画素の少なくとも水平輪郭補正の画素分外から高輝度の画素の直前までの緑の少なくとも水平輪郭補正信号を青の映像信号に加算することを行うことを特徴とする。
【0014】
さらに、本発明の撮像方法は、上述の撮像方法であって、高解像度撮像装置が、赤緑青で色収差が光学的に補正されているレンズ部を用い、レンズ部の品種情報と焦点距離情報と口径比情報とを取得し、レンズ部のコマ収差情報を取得し記憶し、取得したレンズ部の品種情報と焦点距離情報と口径比情報と記憶したコマ収差情報とから、画面中心からの距離に比例で左右独立に緑の水平輪郭補正量を個別に算出し、緑の水平輪郭補正信号を左右独立に青の映像信号に加算することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、画面端で青または赤のコマ収差のフレア成分による色にじみが多いレンズでも、画面端の高輝度の被写体の縁の青または赤の色にじみを押さえた映像信号を出力できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施例に係る撮像装置を説明するためのブロック図である。
図2A】本発明の一実施例に係る撮像装置の4板の撮像素子の貼り合せ位置の各画素の重なり具合を示す模式図である。
図2B】本発明の一実施例に係る撮像装置の単板のオンチップカラーフィルタの配置を示す模式図である。
図3A】本発明の一実施例に係る青又は赤の水平フレア補正部のブロック図である。
図3B】本発明の一実施例に係る青又は赤の垂直フレア補正部のブロック図である。
図3C】本発明の一実施例に係る青又は赤の斜めフレア補正部のブロック図である。
図4A】本発明の一実施例に係る輪郭後縁が大きく崩れている場合のフレア補正信号の生成を説明するための模式図である。
図4B】本発明の一実施例に係る輪郭前縁が大きく崩れている場合のフレア補正信号の生成を説明するための模式図である。
図5】本発明の一実施例に係る順次走査出力の信号処理を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施例に係る撮像装置を説明するためのブロック図である。
図1において、撮像装置3は、撮像部2、信号処理部4、画面位置制御部5、CPU(Central Processing Unit)部6で構成されている。
撮像装置3はレンズ部1と接続されている。
画面位置制御部5は、CPU部6からレンズ部1のレンズ品種情報と焦点距離情報と口径比情報を取得し、映像信号の位置情報を水平同期信号と画素クロックから取得し、R(Red)信号又はB(Blue)信号の映像レベルとG(Green)信号の映像レベルからフレア補正制御信号を生成する。
【0018】
レンズ部1で収束された入射光は、撮像装置3の撮像部2の(色分解光学系と周辺回路を集積したCMOS撮像素子又は周辺回路を集積したCCD撮像素子またはオンチップカラーフィルタを搭載したと周辺回路を集積した)CMOS撮像素子又は周辺回路を集積したCCD撮像素子とにより、撮像信号となり、CPU部6で制御されるFPGA(Field Programmable Gate Array)で構成される(垂直輪郭補正、水平輪郭補正または斜め輪郭補正等の)B(青色映像信号)又はR(赤色映像信号)の高輝度点のレベルに対応して画面中心からの距離に比例して、コマ収差によるフレア補正機能付の信号処理部4で信号処理される。
【0019】
図2Aは本発明の一実施例に係る撮像装置の4板の撮像素子の貼り合せ位置の各画素の重なり具合を示す模式図である。
図2A(a)はベイヤー配列相当を示し、図2A(b)はG1G2(Green1撮像素子とGreen2撮像素子)のみ斜め半画素ずらしを示している。
図2Bは本発明の一実施例に係る撮像装置の単板のオンチップカラーフィルタの配置を示す模式図である。
図2Bにおいて、単板のベイヤー配列相当の配置は、G1(Green1)画素とG2(Green2)画素が斜めに配置され、R(Red)画素とB(Blue)画素が逆斜めに配置されている。
【0020】
(実施例1) 次に、本発明の一実施例である4板式撮像装置のフレア補正について図3を用いて説明する。
図3Aは本発明の一実施例に係る青又は赤の水平フレア補正部のブロック図である。
図3Aの水平フレア補正部14Hは図1の信号処理部4に内蔵されている。
図3Aにおいて、水平フレア補正部14Hは、4画素遅延部54、画素遅延部D0〜D7、加算器40〜43,53、負の掛け算器N0〜N3,N5〜N8、正の掛け算器P4、映像レベル判定部48,49で構成されている。
R(Red)信号又はB(Blue)信号は、4画素遅延部54で4画素分遅延され、加算器53でG(Green)信号から生成された水平フレア補正信号が加算されて補正後R信号又は補正後B信号として出力される。
CPU部6は、レンズ品種情報と焦点距離情報と口径比情報から画面位置と左右独立可変輪郭補正制御の関係情報(水平画素番号と輪郭補正の補正量)を画像位置制御部5に出力する。
画像位置制御部5は、0dから3dの前縁と5d後から8d後の後縁との水平画素カウンタを含んでいる。
【0021】
映像レベル判定部49は、R信号又はB信号のレベルを判定し、例えば定格レベルの200%以上の場合には画像位置制御部5に判定結果を出力する。
映像レベル判定部48は、G(Green)信号を4画素分遅延させた4dのレベルを判定し、例えば定格レベルの200%以上の場合には画像位置制御部5に判定結果を出力する。
画像位置制御部5は、映像レベル判定部49と映像レベル判定部48の判定結果に応じて負の掛け算器N0〜N3を後縁フレア補正制御信号で制御し、負の掛け算器N5〜N8と正の掛け算器P4を前縁フレア補正制御信号で制御して水平フレア補正信号を生成する。
【0022】
図3Bは本発明の一実施例に係る青又は赤の垂直フレア補正部のブロック図である。
図3Bの垂直フレア補正部14Vは図1の信号処理部4に内蔵されている。
図3Bにおいて、垂直フレア補正部14Vは、4ラインメモリ部M8、ラインメモリ部M0〜M7、加算器40〜43,53、負の掛け算器N0〜N3,N5〜N8、正の掛け算器P4、映像レベル判定部48,49で構成されている。
R(Red)信号又はB(Blue)信号は、4ラインメモリ部M8で4ライン分遅延され、加算器53でG(Green)信号から生成された垂直フレア補正信号が加算されて補正後R信号又は補正後B信号として出力される。
CPU部6は、レンズ品種情報と焦点距離情報と口径比情報から画面位置と左右独立可変輪郭補正制御の関係情報(水平画素番号と輪郭補正の補正量)を画像位置制御部5に出力する。
画像位置制御部5は、0Hから3Hの前縁と5Hから8H後との水平画素カウンタを含んでいる。
【0023】
映像レベル判定部49は、R信号又はB信号のレベルを判定し、例えば定格レベルの200%以上の場合には画像位置制御部5に判定結果を出力する。
映像レベル判定部48は、G(Green)信号を4H(走査線)分遅延させた4Hのレベルを判定し、例えば定格レベルの200%以上の場合には画像位置制御部5に判定結果を出力する。
画像位置制御部5は、映像レベル判定部49と映像レベル判定部48の判定結果に応じて負の掛け算器N0〜N3を後縁フレア補正制御信号で制御し、負の掛け算器N5〜N8と正の掛け算器P4を前縁フレア補正制御信号で制御して垂直フレア補正信号を生成する。
【0024】
図3Cは本発明の一実施例に係る青又は赤の斜めフレア補正部のブロック図である。
図3Cの斜めフレア補正部14Dは図1の信号処理部4に内蔵されている。
図3Cにおいて、斜めフレア補正部14Dは、フレームメモリ部M9,M18、加算器40〜43,53、負の掛け算器N0〜N3,N5〜N8、正の掛け算器P4、映像レベル判定部48,49で構成されている。
R(Red)信号又はB(Blue)信号は、フレームメモリ部M9で2H+2d分遅延され、加算器53でG(Green)信号から生成された斜めフレア補正信号が加算されて補正後R信号又は補正後B信号として出力される。
CPU部6は、レンズ品種情報と焦点距離情報と口径比情報を画像位置制御部5に出力する。
画像位置制御部5は、0H−2dから4H+2dまでの外縁と内縁との水平画素カウンタを含んでいる。
【0025】
映像レベル判定部49は、R信号又はB信号のレベルを判定し、例えば定格レベルの200%以上の場合には画像位置制御部5に判定結果を出力する。
映像レベル判定部28は、G(Green)信号を2H+2d(2走査線+2画素)分遅延させた2H+2dのレベルを判定し、例えば定格レベルの200%以上の場合には画像位置制御部5に判定結果を出力する。
画像位置制御部5は、映像レベル判定部49と映像レベル判定部28の判定結果に応じて負の掛け算器N0〜N3を右上の右上斜め輪郭補正数制御信号で制御し、負の掛け算器N5〜N8と正の掛け算器P4を左下の右上斜め輪郭補正数制御信号で制御して斜めフレア補正信号を生成する。
【0026】
次に、輪郭後縁が大きく崩れている場合のフレア補正信号の生成について図4Aを用いて説明する。
図4Aは本発明の一実施例に係るフレア補正信号の生成を説明するための模式図である。
図4Aにおいて、(a)は補正前8d,8H,8d8H,0d8H,信号、(b)は補正前7d,7H,7d7H,1d7H,信号、(c)は補正前6d,6H,6d6H,2d6H,信号、(d)は補正前5d,5H,5d5H,3d5H,信号、(e)は補正前4d,4H,4d4H,4d4H,信号、(f)は補正前3d,3H,3d3H,5d3H,信号、(g)は補正前2d,2H,2d2H,6d2H,信号、(h)は補正前1d,1H,1d1H,7d1H,信号、(i)は補正前0d0H,0d0H,8d0H,信号号、(j)は非対称独立輪郭補正後信号である。
【0027】
図4Aにおいて、(e)補正前4d,4H,4d4H,4d4H,信号に対して、(a)補正前8d,8H,8d8H,0d8H,信号、(b)補正前7d,7H,7d7H,1d7H,信号、(c)補正前6d,6H,6d6H,2d6H,信号、(d)補正前5d,5H,5d5H,3d5H,信号と(f)補正前3d,3H,3d3H,5d3H,信号、(g)補正前2d,2H,2d2H,6d2H,信号、(h)補正前1d,1H,1d1H,7d1H,信号、(i)補正前0d0H,0d0H,8d0H,信号号、(j)非対称独立輪郭補正後信号とを個別に減算することにより、補正後信号は垂直輪郭と水平輪郭とが放射線方向の外側と内側とそれぞれ個別に再生され、オーバーシュートやアンダーシュートがほとんどなく、放射線方向の外側と内側と個別に輪郭の後縁が劣化しても、放射線方向の外側と内側と個別に輪郭補正することができる。
【0028】
次に、輪郭前縁が大きく崩れている場合のフレア補正信号の生成について図4Bを用いて説明する。
図4Bは本発明の他の一実施例に係るフレア補正信号の生成を説明するための模式図である。
図4Bにおいて、(a)は補正前8d,8H,8d8H,0d8H,信号、(b)は補正前7d,7H,7d7H,1d7H,信号、(c)は補正前6d,6H,6d6H,2d6H,信号、(d)は補正前5d,5H,5d5H,3d5H,信号、(e)は補正前4d,4H,4d4H,4d4H,信号、(f)は補正前3d,3H,3d3H,5d3H,信号、(g)は補正前2d,2H,2d2H,6d2H,信号、(h)は補正前1d,1H,1d1H,7d1H,信号、(i)は補正前0d0H,0d0H,8d0H,信号、(j)は非対称独立輪郭補正後信号)である。
【0029】
図4Bにおいて、(e)補正前4d,4H,4d4H,4d4H,信号、に対して、(a)補正前8d,8H,8d8H,0d8H,信号、(b)補正前7d,7H,7d7H,1d7H,信号、(c)補正前6d,6H,6d6H,2d6H,信号、(d)補正前5d,5H,5d5H,3d5H,信号と、(f)補正前3d,3H,3d3H,5d3H,信号、(g)補正前2d,2H,2d2H,6d2H,信号、(h)補正前1d,1H,1d1H,7d1H,信号、(i)補正前0d0H,0d0H,8d0H,信号、(j)非対称独立輪郭補正後信号)とを個別に減算することにより、補正後信号は垂直輪郭と水平輪郭とが放射線方向の外側と内側とそれぞれ個別に再生され、オーバーシュートやアンダーシュートがほとんどなく、放射線方向の外側と内側と個別に輪郭の前縁が劣化しても、放射線方向の外側と内側と個別に輪郭補正することができる。
【0030】
したがって、本発明の一実施例に係る撮像装置は、レンズ部1の品種情報と焦点距離情報と口径比情報等のレンズ情報から、前記レンズ部1の放射線方向の中心向きの輪郭の縁の崩れ方と外向きの輪郭の縁の崩れ方が異なることに対応して画面位置とフレア補正制御の関係情報 (水平画素番号と垂直走査線番号と補正量)を作成する手段(CPU部6)と、前記作成したフレア補正制御の関係情報と水平同期信号と画素クロック(による水平画素カウンタからの水平画素番号)から、映像信号に対応する画素の画面中心からの距離(水平画素数をHとし水平画素番号をhとしてh−H/2)に比例で図3Aの水平フレア補正の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に算出し、図3Bの垂直フレア補正の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別に算出し、図3Cの斜めフレア補正を斜め輪郭の(0H0dから4H+4dの斜め方向と0H+4dから4H0dの)斜め方向の輪郭とで補正量とを個別に算出する手段(水平画素カウンタ含む画面位置制御部5)と、補正量を個別に行う手段(負の掛け算器のN0〜N3,N5〜N8,N10〜N13,N15〜N18と正の掛け算器のP0〜8,P10〜18)とにより、撮像装置から、オーバーシュートやアンダーシュートを押さえた放射線方向の外側と内側と個別に輪郭の前縁または後縁のコマ収差のフレア成分を個別に補正した映像信号を出力可能となる。
【0031】
(実施例2) 次に、本発明の一実施例である単板式撮像装置のフレア補正について図5を用いて説明する。
図5は本発明の一実施例に係る順次走査出力の信号処理を示す模式図である。
図5において、(a)はG映像信号であり、(b)はG映像信号の低周波数輪郭成分であり、(c)はG映像信号の定格レベルの例えば200%以上期間であり、(d)はB(Blue)映像信号であり、(e)はB映像信号の定格レベルの例えば200%以上期間であり、(f)は画面左端の前縁フレア補正有効期間(B映像信号の例えば200%以上期間からG映像信号の例えば200%以上期間を引いた期間からnd前)であり、(g)は画面右端の後縁フレア補正有効期間(B映像信号の例えば200%以上期間からnd後)であり、(h)は画面左右端のフレア補正波形(画面左端の前縁フレア補正有効期間と画面右端の後縁フレア補正有効期間とのG映像信号の低周波数輪郭成分)であり、(i)は補正後のB映像信号(B映像信号から画面左右端のフレア補正波形を減算した映像信号)である。
単板式撮像素子の順次走査出力は、図5に記載した内容でフレアを補正できる。
【0032】
(本発明の実施形態をまとめると下記となる) 本発明の実施形態は、16:9や2:1等のワイドアスペクトの1K及び2K等のHDTV並びに4K及び8K等のUHDTV以上のテレビカメラ等の高解像度撮像装置において、緑赤青の色収差と緑赤の球面収差とコマ収差を光学的に補正した青の球面収差とコマ収差を補正していないアポクロマートレンズ部と、前記レンズ部の品種情報と口径比情報とを取得し、前記レンズのコマ収差情報を取得して記憶する手段と、少なくとも多画素遅延の水平輪郭補正と垂直輪郭補正と斜め輪郭補正とを有し、
前記取得したレンズの品種情報と口径比情報と前記記憶した前記コマ収差情報とから、青のコマ収差が多く緑のコマ収差が少ないことを活用して、青のコマ収差のフレアの左右バランスの個体差と絞り値変化分に対応して、青の映像信号の画面左の第一の基準以上の高輝度の画素の多画素遅延の少なくとも多画素遅延の水平輪郭補正と垂直輪郭補正と斜め輪郭補正との画素分外から高輝度の画素の直前までの青のフレアを近似する緑の少なくとも多画素遅延の水平輪郭補正と垂直輪郭補正と斜め輪郭補正と信号を青の映像信号に加算する手段を有することを特徴とする撮像装置である。
【0033】
または、ワイドアスペクトの順次走査の高解像度撮像装置において、緑赤青の色収差と緑赤のコマ収差によるフレアを光学的に補正し青のコマ収差を光学的に補正していない(アポクロマート)レンズならBのみ定格の映像信号レベルの例えば200%以上の期間を検出し、前縁と後縁のコマ収差によるフレアを補正し、赤のコマ収差を高精度補正ならRも定格の映像信号レベルの例えば200%以上の期間を検出し前縁と後縁のコマ収差によるフレアを補正する手段を有することを特徴とする撮像装置である。
【0034】
さらに、上記の撮像装置において、前記高解像度撮像装置が、赤緑青で色収差が光学的に補正されているレンズ部と、前記レンズ部の品種情報と焦点距離情報と口径比情報とを取得する手段と、前記レンズ部のコマ収差情報を取得し記憶する手段と、前記取得したレンズの品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した前記(少なくとも青の)コマ収差情報とから、画面中心からの距離に比例で内外独立に(青のフレアを近似する)緑の輪郭補正量を個別に算出し、緑の(多画素遅延の)少なくとも(多画素遅延の)水平輪郭補正(と垂直輪郭補正と斜め輪郭補正と)の輪郭補正信号を内外独立に青の映像信号に加算する手段を有することを特徴とする撮像装置である。
【0035】
または、本発明の実施形態では、ワイドアスペクトの高解像度撮像装置において、(多画素遅延の)少なくとも(多画素遅延の)水平輪郭補正(と垂直輪郭補正と斜め輪郭補正と)を有し、赤緑青で色収差が光学的に補正され赤緑で球面収差・コマ収差が光学的に補正されているレンズを有し、前記レンズの品種情報と焦点距離情報と口径比情報とを取得する手段と、前記レンズの焦点距離と口径比とに対応した(アポクロマートでも少なくとも青、ズームレンズの望遠端と広角端では赤青で個別に)コマ収差情報を取得し記憶する手段(CPU部6とCPU部6内蔵または外付けの記憶部)と、前記取得したレンズの光学系品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した(アポクロマートでも少なくとも青、ズームレンズの望遠端と広角端では赤青で個別に)コマ収差情報から、(レンズのコマ収差による放射線方向の外側と内側で輪郭の崩れ方が異なることに対応して)前記作成した輪郭補正制御の関係情報と水平同期信号と画素クロック(による水平画素カウンタからの水平画素番号)から、映像信号に対応する画素の画面中心からの距離(水平画素数をHとし水平画素番号をhとしてh−H/2)に比例と画素の画面中心からの距離に比例の画面位置に対応して水平フレア補正量を左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に算出し、水平フレア補正の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に行う手段と、水平同期信号と画素クロックとから映像信号の画面位置のタイミングを検出する手段(水平画素カウンタ含む画面位置制御部)とを有し、青の映像信号の画面左の第一の基準(図5では定格の映像信号レベルの例えば200%)以上の高輝度の画素の直前の画素から水平フレア補正の画素分前までの(青のフレアを近似する)緑の水平多画素輪郭補正信号を青の映像信号に加算し、青の映像信号の画面右の第一の基準以上の高輝度の画素の直後の画から水平フレア補正の画素分後までの(青のフレアを近似する)緑の水平多画素輪郭補正信号を青の映像信号に加算する手段(図3A図3B図3Cとの画素遅延部と、図3A図3B図3Cとの減算器(負の加算器)のN0〜N3及びN5〜N8及びN10〜N13及びN15〜N18及び加算器のP4及びP14、特に4画素遅延部54と映像レベル判定部49)とを有し、前記生成した画面位置と水平フレア補正の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に算出し、水平フレア補正の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に行う手段(図3A図3B図3Cとの画素遅延部と、図3A図3B図3Cとの減算器(負の加算器)のN0〜N3及びN5〜N8及びN10〜N13及びN15〜N18及び加算器のP4及びP14)とを有することを特徴とする撮像装置である。
【0036】
本発明の一実施例の青または赤の斜めフレア補正回路のブロック図の図3Cのように、フレームメモリからの読出し信号の加減算で輪郭補正信号を生成する場合、フレームメモリのDouble-Data-Rate SDRAM(DDRと略す)と信号処理のField-Programmable Gate Array(FPGAと略す)とが高速なら、加算と減算は単一回路のシリアル動作も可能となる。
【0037】
また、本発明の一実施例の輪郭補正回路の詳細ブロック図の図3の減算器やラインメモリ部や画素遅延部の個数は7個に限定せず、回路規模が許容されるなら、より多い自然数でも構わない。
加算器やラインメモリ部や画素遅延部の個数が7個以上でない場合は輪郭補正が対称となるように、加算器やラインメモリ部や画素遅延部の個数は偶数が好ましい。
つまり、輪郭補正を簡易で済ませる場合は、フレームメモリから読み出す個数は4個や6個が好ましい。
【0038】
本発明の実施形態である撮像装置は、画面端で青または赤のコマ収差のフレア成分による色にじみが多いレンズでも、画面端の高輝度の被写体の縁の青または赤の色にじみを押さえた映像信号を出力できる。
【0039】
以上本発明について詳細に説明したが、本発明は、ここに記載された撮像装置に限定されるものではなく、上記以外の撮像装置に広く適用することができることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の撮像装置では、3つの波長で赤青のコマ収差の重心位置と緑のコマ収差の重心位置の差である倍率色収差が補正され、2つの波長で球面収差・コマ収差が補正されているアッベが命名したアポクロマートレンズに残存する青色のコマ(彗星状の)収差のフレア成分または高倍率ズームレンズ又は汎用のズームレンズの広角端や望遠端の青色のコマ収差のフレア成分のために、中心方向と遠ざかる方向とで、高輝度被写体の縁の青色のコマ収差のフレア成分による色にじみが著しい映像信号しか撮像素子から出力されない用途に適用できる。
または、緑赤青の色収差と緑赤のコマ収差によるフレアを光学的に補正し青のコマ収差を光学的に補正していない(アポクロマート)レンズならBchのみ200%以上の期間を検出し前縁と後縁のコマ収差によるフレアを補正し、赤のコマ収差を高精度補正ならRchも200%以上の期間を検出し前縁と後縁のコマ収差によるフレアを補正する用途に適用できる。
【0041】
視野角の1乗に比例するコマ収差を補正する画面周辺で、(外側片方向輪郭補正するため、)高輝度被写体の縁の内外の輪郭補正を独立に可変し、特に横長画面の4K8KのUHDTVにおいて、2/3型の99倍等の高倍率ズームレンズの広角端や望遠端での中継を実現することが可能となる。または(高域の)輝度信号に青も用いてOLPF(光学的ローパスフィルタ)なしでもモアレ低減を実現する用途に適用できる。
そのため、高倍率ズームレンズ又は汎用のズームレンズの広角端や望遠端の高輝度被写体の縁の青色のコマ収差のフレア成分による色にじみも電子的に補正し、より高解像度である4Kや8Kといったカメラにおいて、色分解光学系とRGBの3板式のカメラ又は色分解光学系とRGGBの4板式のカメラ又はRGGBのベイヤー配列のオンチップカラーフィルタの撮像素子を用いた単板カメラにおいて、高倍率ズームレンズ又は汎用のズームレンズを含むカメラ全体の用途に適用できる。
この出願は、2015年3月20日に出願された日本出願特願2015−058065を基礎として優先権の利益を主張するものであり、その開示の全てを引用によってここに取り込む。
【符号の説明】
【0042】
1:レンズ(特に高倍率ズームレンズ)部、2:撮像部、3:撮像装置、4:信号処理部、5:画面位置制御部、6:CPU部、20〜27,33,40〜47,53:加算器、48,49:映像レベル判定部、54:4画素遅延部、M0〜M7:ラインメモリ部、M8:4ラインメモリ部、M9,M18:フレームメモリ部、D0〜D7:画素遅延部、N0〜N3,N5〜N8:負の掛け算器、P4:正の掛け算器。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5