【実施例】
【0026】
図1に示す本発明の建築物の軒先構造の第1
参考例は、縦葺き外装材である外装材9Aにより構成される縦葺き外装構造の水下端の更に水下側に延設され、上部支持部材1Aと下部支持部材1Bとこれらの両支持部材1A,1Bを連結する
連絡支持部材1Cとからなる。これらの3つの支持部材1A,1B,1Cは、
図1(c)に示すようにボルト等の締着部材1dにて一体的に連結されている。
【0027】
この第1
参考例における外装材9Aは、流れ方向に連続する長尺材であって、下地材(野地材)6f上に所定間隔にて固定された保持部材9bに弾性的に保持される縦葺き外装材であり、
図1(b)に示すように略平坦状の面板部91の左右に上方へ突出する隆状係合部を93を介して側縁成形部92,92'を有する構成であり、各成形部92,92'には保持部材9bに弾性的に係合する係合部がそれぞれ形成され、一方の側縁成形部92に他方の側縁成形部92'がオーバーハング状に重合すると共に係合する構成である。
この外装材9Aを下地材6fに取り付けるための保持部材9bは、左右に起立部を有してその内側にビス9cを打ち込んで下地材6fを貫通して躯体6eに固定する固定部が設けられ、略中央に外装材9Aの各成形部92,92'の裏面を支持する支持部分が形成された左右対称の部材であって、長さ方向に間隔を隔てて長さが異なるピース状の保持部材9b'も併用している。
なお、これらの外装材9Aや保持部材9bから構成される外装構造の水下端には、図中に符号9dで示される端部納め材が配設されている。
【0028】
また、これらの外装材9Aにて形成される外装構造は、鋼材等にて形成される縦母屋6aの上端に屋根裏面側へ延在する横母屋6b、及び軒先側へ延在する軒先母屋6cが一体的に固定され、前記横母屋6b及び軒先母屋6cにはL字材6dを介してC形鋼からなる躯体6eが桁行き方向に延在するように固定され、該躯体6e上には木毛セメント板等からなる下地材(野地材)6fが敷設されている。この下地材6fは、
図1(b)に示すように流れ方向に長尺な断面略ハット状の支持材6g(及び溝状材6h)を介して連続する下地層を形成し、最も水下側の下地材6fzは水下側へ長く延在している。また、前記支持材6gも水下側へ長く延在している。そして、前記縦母屋6aの外側には、鋼材類を介して外壁6kが取り付けられ、前記軒先母屋6cの裏面側に前記縦母屋6aから略水平状に延在するように下部支持部材1Bが配設され、この下部支持部材1Bの下面に軒天部材(軒先天井材)3Aが吊設状に配設されている。
【0029】
前記上部支持部材1Aは、外装構造から水下側へ延設され、その上面に前記外装材9Aの更に水下側に配設される軒先外装材4が沿設されるものであり、外装構造を支持する支持材6gを水下側へ長く延出したものと一体的に接続(連結)されている。この上部支持部材1Aの水下端には、その水下端が下方へ折曲された取付補助材1fが取り付けられている。
この上部支持部材1Aと支持材6gとの接続は、前述のように支持材6gが断面略ハット状に成形しているので、例えば上部支持部材1Aを角型パイプ材とすれば、前記支持材6gに上部支持部材1Aを内包状に組み付けることができ、締着して強固に接続(連結)することができる。
また、この上部支持部材1Aは、
図1(c)に示すように水上側の端部を躯体6iに取り付けられている。
【0030】
前記下部支持部材1Bは、前述のようにその下方に軒天部材3を吊設するための部材であって、略水平状に配設されており、前記上部支持部材1Aとは、軒先側の先端が締着部材1dにて連結されている。
また、この下部支持部材1Bは、
図1(a)に示すように建築物側の端部を縦母屋6aにL字材である補助部材6jを介して支持されている。
【0031】
前記
連絡支持材1Cは、前記上部支持部材1Aと前記下部支持部材1Bとを接続(連絡)するものであって、詳しくは両支持部材1A.1Bの長さの途中部分を締着部材1d,1dにて連結するものであり、傾斜状に配されるように組み付けられている。この
連絡支持部材1Cは、長さ調整可能な二部材からなり、さらに
図1(c)に示すように符号1eにて示した補助部材にて躯体6lに取り付けられている。
【0032】
前記軒先外装材4は、前述のように上部支持部材1Aの上面に沿設されるものであって、略平坦状の面板部の水上端が前記外装材9Aの裏面側の水下端付近に固定され、前記面板部の水下部分が前記取付補助材1fの上面に沿い、その水下端が折り下げられ、その下端を内側へ折り返して
係合部を形成している。この取付補助材1fは、前記上部支持部材1Aの水下端の上面に沿設状に固定され、その水下端が折り下げられた形状である。
【0033】
前記軒天部材3Aは、前記下部支持部材1Bの裏面及び軒先裏面を被覆する略平坦状の化粧面部を有する部材であって、前記下部支持部材1Bの裏面側に吊設され、建築物側の端部は前記下部支持部材1Bの裏面にビス止めされ、軒先側の端部は前記軒先外装材4の水下端と重合すると共に
係合部に係合している。
【0034】
なお、図示していないが、前記重合部分に、上方からビス等の
締着具を打ち込むことにより、これらの軒天部材3と軒先外装材4とを一体的に強固に取り付けるようにしてもよい。
また、前記軒先外装材4の水下端には取付補助材1fが固定されているが、この取付補助材1fは、前記重合部分に介在して両者の取付安定性を向上する作用を施す。
【0035】
このような部材により構築されている本発明の建築物の軒先下地構造は、上部支持部材1Aと下部支持部材1Bと
連絡支持部材1Cとの3つの支持部材を合計3つの締着部材1dにて一体的に連結したものであり、3つ支持部材1A,1B,1Cのうちの少なくとも一つが躯体に取り付けられているため、外装構造の水下側に容易に且つ強固に一体化させた構造である。特にこの第1
参考例では、3つの支持材の全てが躯体(6i,6j,6l)に取り付けられているため、極めて安定性及び強度が高い構造である。そして、この軒先下地構造の上面に固定される軒先外装材4や軒天部材3にて形成される軒先外装構造は、通常の一般屋根に比べて先端がシャープな先鋭な印象を受ける屋根であり、該軒先により所定領域の雨避けや日光避けの庇(ひさし)として有効利用する空間を形成することも可能である。
このように本発明では、取付施工が容易であって、意匠性に富んだ、デザイン性に優れた軒先構造とするための下地構造として有用である。
【0036】
図2(a)に示す第2
参考例の軒先下地構造では、その上面に軒先外装材4IIを支持する上部支持部材1A
2は、複数の横葺き外装材9IIより形成される横葺き外装構造の支持部材を兼ね、断面略ハット
状の長尺材である。また、下部支持部材1B
2は、前記横葺き外装構造の裏面側に略水平状に配設され、その下面に軒天部材3IIを固定する部材であって、断面略ハット
状の長尺材で形成されている。さらに、
連絡支持部材1C
2は、それらを連結する
短尺状の板状材であって、C型鋼である躯体6mに固定され、前記第1
参考例と同様に合計3つの締着部材1dにて一体的に連結されている。
この第2
参考例では、前述のように上部支持部材1A
2と下部支持部材1B
2として共通する部材(断面略ハット
状の長尺材)を併用することができるという利点がある。
【0037】
この第2
参考例における軒先外装材4IIと軒天部材3IIとは、
図2(b),(c)にそれぞれ拡大して示す通りであって前記第1
参考例と略同様である。
軒先外装材4IIは、略平坦状の面板部41の水上端42が最も水下側の外装材9IIZの裏面側の水下端付近に固定され、前記面板部41の水下部分が前記取付補助材1f
2の上面に沿い、その水下端43が折り下げられ、その下端に折り返し係合部を形成している。
軒天部材3IIは、前記下部支持部材1B
2の裏面及び軒先裏面を被覆する略平坦状の化粧面部31,32を有し、前記下部支持部材1B
2の裏面側に吊設状に固定され、軒先側の端部33は前記軒先外装材4IIの水下端と重合すると共に係合部に係合している。なお、この軒天部材3IIの化粧面部31,32は、下部支持部材1B
2の裏面側に沿う部分を化粧面部31とし、上部支持部材1A
2の裏面側に沿う部分を化粧面部32とした。
【0038】
なお、
図2(d)に示す取付補助材1f
2は、前記上部支持部材1A
2の水下端の上面に固定され、その水下端が折り下げられた形状であるという点では前記第1
参考例と同様であるが、水上側が開放する略コ状の取付部分が形成され、安定に上部支持部材1Aの水下端に取り付けることができる構成である。
また、
図2(a)における9biiは横葺き外装材である外装材9IIを保持する保持部材(吊子)であり、9ciiは外装材9IIの裏面側に添装された裏貼り材であり、9diiはバックアップ材である。
【0039】
図3は、前記第2
参考例の軒先下地構造の上に異なる軒先構造を取り付けた例であり、下部支持部材1B
2の裏面及び軒先裏面を被覆する軒天部材3IV以外は、前述の通りであって、図面に同一符号を付して説明を省略する。
この例における軒天部材3IVは、
図3(b)に拡大して示すように軒先端側に配設される第1部材3IVaと、その建築物側に連続的に複数が配設される第2部材3IVbとからなる。
前記第1部材3IVaは、取付補助材1f
2等への取付形状を有する構成である。
また、前記第2部材3IVbは、その裏面側に部分的に薄肉部分を備える断熱材3IVcがそれぞれに配設され、一方の側端に下面側が開放する略溝状の収容部39と、他方の側端を側方から挿入状に係合可能な係合溝38とを有する構成であり、ボルト等の固定具3IVdにて前記下部支持部材1B
2の裏面側に、前記第1部材3IVaや複数の第2部材3IVbや断熱材3IVcを一体的に固定することができる。なお、前記収容部39には前記固定具3IVdの頭部が収容され、該頭部を含めて収容部39の開放部分は、前記係合溝38に他方の側端を係合したことで覆われ、裏面側から見上げても露出することがない。
【0040】
図4(a)に示す第3
参考例の軒先下地構造では、その上面に軒先外装材4IIを支持する上部支持部材1A
3は、複数の横葺き外装材9IIより形成される横葺き外装構造の支持部材を兼ねる点で前記第2
参考例と同様である。また、下部支持部材1B
3は、前記横葺き外装構造の裏面側に略水平状に配設される点で前記第2
参考例と同様である。さらに、
連絡支持部材1C
3は、それらを連結する短尺状の板状材である点で前記第2
参考例と同様である。
そして、前記第1
参考例及び前記第2
参考例と同様に合計3つの締着部材1dにて一体的に連結されている。なお、前記
連絡支持部材1C
3は、軒先躯体6nに一体的に固定された躯体に取り付けられている。
【0041】
この第3
参考例では、上部支持部材1A
3と下部支持部材1B
3とが先鋭な角度を形成するように組み付けられている点で前記第2
参考例とは相違するが、前述のように3つの支持部材1A
3,1B
3,1C
3も、軒先外装材4IIや横葺き外装材9II等の部材は前記第2
参考例と共通する部材が多い。なお、この第3
参考例にて用いた軒天部材3II'は、略平坦状(コシ折れ部がない)化粧面部32'が形成されている以外は前記第2
参考例における軒天部材3IIと同様である。
【0042】
図4(b)に示す
本発明の実施例の軒先下地構造で
は、用いた部材は前記第2
参考例と共通する部材が多く、図面に同一符号を付して説明を省略するが、この横葺き外装構造を支持する支持部材9eの水下端に上部支持部材1A
4を一体的に連結(接続し)しており、支持部材9eの配設角度と上部支持部材1A
4の配設角度とは、異なる傾斜角度を形成している。また、下部支持部材1B
4についても、略水平状ではなく前記屋根勾配とは逆方向に傾斜状に配設されている。
なお、前記上部支持部材としては、符号1A
4を付した部材に加え、横葺き外装構造の支持部材9eも併せて上部支持部材と見なすことができる。そのため、前記
連絡支持部材1C
4については、図面の左側に位置する部材のみならず、右側に配置されている部材も
連絡支持部材とした。
【0043】
このように
本発明の実施例では、上部支持部材1A
4も
連絡支持部材1C
4も複数部材から構成されるものとしたので、それらを連結する締着部材1dは、合計5箇所に設けられている。したがって、連結箇所が増加して一体化強度が向上する。なお、この
実施例にて用いた軒先外装材4II及び軒天部材3IIは、配設角度がそれぞれ異なるものの、前記第2
参考例と全く同一の部材であるから説明を省略する。
【0044】
図5に示す第
4参考例の軒先下地構造では、その上面に軒先外装材4IIIを支持する上部支持部材1A
5が、複数の横葺き外装材9IIIより形成される横葺き外装構造の支持部材を兼ねる点で前記第2
参考例や前記第3
参考例と同様であるが、この上部支持部材1A
5は断面略ハット状の長尺材であって、最も水下側の外装材9IIIZの水下側にて異なる傾斜角度(17°から8°へ)にコシ折れしている。また、下部支持部材1B
5は、前記横葺き外装構造の裏面側に略水平状に配設される点で前記第2
参考例及び第3
参考例と同様である。さらに、
連絡支持部材1C
5は、それらを連結する短尺状の板状材である点で前記第2
参考例及び第3
参考例と同様である。
そして、前記第1
参考例及び前記第2
参考例と同様に合計3つの締着部材1dにて一体的に連結されている。なお、前記上部支持部材1A
5は躯体6e等に一体的に固定され、前記
連絡支持部材1C
5は躯体6oに一体的に固定されているため、これらの支持部材1A
5,1B
5,1C
5からなる軒先下地構造は、外装構造の水下側に容易に且つ強固に一体化させた構造である。
【0045】
この第
4参考例では、横葺き外装構造を構成する外装材9IIIとして前述のように横葺き外装材を用い、この外装材9IIIを保持する保持部材(吊子)9biii、前記外装材9IIIの裏面側に添装された裏貼り材9ciiiを用いた。
また、軒先外装材4IIIとしては、面板部41'の水上付近が異なる角度に折れ曲がった以外は前記第2
参考例の軒先外装材4IIと同様である。
さらに、軒天部材3IIIとしては、軒先端側に配設される、前記第2
参考例における軒天部材3IIにおける取付補助材1f
2等への取付部を有する第1部材3IIIaと、その建築物側に4枚が連続的に配設される第2部材3IIIbと、更にその建築物側に3枚が連続的に配設される第3部材3IIIcとからなる。なお、第2部材3IIIbと第3部材3IIIcとは、何れも中央面板部に厚肉の断熱材3IIIdを載置する構成であって、第2部材3IIIbの方が第3部材3IIIcよりも僅かに面板部が長い。また、各第2部材3IIIb及び各第3部材3IIIcは、図中に一点鎖線にて示す位置に前記
図3に示した第2
参考例における固定具3IVdと同様の固定具を打ち込んで前記断熱材3IIIdも含めて一体的に前記下側支持部材1B
5の裏面側に固定されている。
【0046】
図6に示す第
5参考例の軒先下地構造では、その上面に軒先外装材4IVの一部を支持する上部支持部材1A
6は、複数の横葺き外装材9IIより形成される横葺き外装構造の支持部材を兼ねるので、屋根勾配に略平行状に水下側へ延出している。また、その下面に軒天部材3Vを支持すると共にその上面に軒先外装材4IVの一部を支持する下部支持部材1B
6は、大きく反り返るように湾曲している部材であり、その先端には取付補助材1f
3が取り付けられている。さらに、それらを繋ぐ連絡支持部材1C
6は、略鉛直状に配設されている。
そして、前述のように前記上部支持部材1A
6は横葺き外装構造の支持部材を兼ねているので、図示する躯体6pやそれ以外の躯体等に固定されている。
また、前記連絡支持部材1C
6は、前記上部支持部材1A
6及び前記下部支持部材1B
6のそれぞれの長さの中程を締着部材1dにて連結しており、前記上部支持部材1A
6と前記下部支持部材1B
6とは、前記上部支持部材1A
6の先端と前記下部支持部材1B
6の軒先付近とをと締着部材1dにて連結し、前記下部支持部材1B
6の軒先端が突出状に配設されるように組み付けられている。
【0047】
この第
5参考例における軒先外装材4IVは、前記上部支持部材1A
6の上面に沿う水上部分と前記下部支持部材1B
6の上面に沿う水下部分とを有し、これらの水上部分と水下部分とは浅いV字状の排水溝を形成するように谷折れした形状を有する第2部材4IVbと、その軒先側に配設される第1部材4IVaと、それら4IVa,4IVbを連結する連結具4IVcとからなる。
この第
5参考例における軒天部材3Vは、前記
図3の第2
参考例に用いた軒天部材3IVを大きく反り返るように湾曲させた化粧面を形成する複数の第2部材3Vb、その軒先側に配設される第1部材3Vaと、それらを連絡する第3部材3Vcとからなり、図中、3Vd及び3Veはそれらを連結する連絡具である。
【0048】
なお、前記取付補助材1f
3は、水上側が開放する略コ状の取付部分が形成され、前記下部支持部材1B
6の軒先端に固定され、その上面に前記軒先外装材4IVの第1部材4IVaが固定され、その下面に前記軒天部材3Vの第1部材3Vaが固定されている。
【0049】
この第
5参考例では、前述のように浅いV字状の排水溝が形成され、符号Wで示す雨水を貯留、排水することができる。
この雨水Wのように上方から正荷重が作用するような軒先構造であっても、堅牢で強固な軒先構造を維持できる。
【0050】
図7に示す第
6参考例の軒先下地構造では、その上面に軒先外装材4Vの一部を支持する上部支持部材1A
7は、複数の横葺き外装材9IIより形成される横葺き外装構造の支持部材を兼ねるので、屋根勾配に略平行状に水下側へ延出している。また、その下面に軒天部材3VIを支持する下部支持部材1B
7は、略水平状に配設される部材であり、その先端には略W字状の取付補助材1f
4が取り付けられている。さらに、それらを繋ぐ連絡支持部材1C
7,1C
7'は、複数配設されている。
そして、前述のように前記上部支持部材1A
7は横葺き外装構造の支持部材を兼ねているので、図示する躯体6qやそれ以外の躯体等に固定され、前記二つの
連絡支持部材1C
7,1C
7'も躯体6qに固定されている。
また、前記連絡支持部材1C
7,1C
7'は、前記上部支持部材1A
7及び前記下部支持部材1B
7のそれぞれの長さの中程を締着部材1dにて連結しており、前記上部支持部材1A
7と前記下部支持部材1B
7とは、前記上部支持部材1A
7の先端と前記下部支持部材1B
7の軒先付近とをと締着部材1dにて連結し、前記下部支持部材1B
7の軒先端が突出状に配設されるように組み付けられている。
【0051】
この第
6参考例における軒先外装材4Vは、前記上部支持部材1A
7の上面に沿う水上部分と前記下部支持部材1B
7の上面に沿う水下部分と更に水下端を立ち上げた側面部とを有し、これらの水上部分と水下部分とで上方が開放する浅い溝状部が形成される第2部材4Vbと、その軒先側に配設される第1部材4Vaとからなる。
この第
6参考例における軒天部材3VIは、前記
図3の第2
参考例に用いた軒天部材3IVとほぼ同様の化粧面を形成する複数の第2部材3VIbと、その軒先側に配設される第1部材3VIaとからなる。
【0052】
なお、前記取付補助材1f
4は、前述のように略W字状に成形され、前記下部支持部材1B
7の軒先端に配設され、その上面に前記軒先外装材4Vの第1部材4Vaが固定され、その下面に前記軒天部材3VIの第1部材3VIaが配設され、それぞれ固定されている。
【0053】
この第
6参考例では、前述のように浅い溝状部が形成され、雨水を貯留、排水することができる。
この雨水のように上方から正荷重が作用するような軒先構造であっても、堅牢で強固な軒先構造を維持できる。