【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態によれば、この目的は、ビデオ会議の場所における参加者の存在を隠すようになど、前記ビデオ会議中の前記場所におけるカメラによって記録されるビデオデータを適合させるための方法によって達成され、前記方法は、前記場所における前記ビデオ会議の任意の参加者によって、場合によって行われることになる既定のジェスチャを登録するステップと、前記ジェスチャを検出するステップと、それについて検出すると、前記場所において前記ジェスチャを行った少なくとも一人の参加者を識別するステップと、前記ジェスチャを行った前記少なくとも一人の参加者に関するデータを前記ビデオデータから削除するようになど、前記ビデオデータを適合させるステップと、それにより、他の場所における前記ビデオ会議の他の参加者に送信されるための、適合させたビデオデータを生成するステップとを含む。
【0006】
このようにして、あらかじめ登録された既定のジェスチャを行う参加者を検出すると、この参加者の映像ミューティングを可能にする、自動化された、簡単なソリューションが提供される。
【0007】
一変形例において、前記既定のジェスチャは、前記ビデオデータを分析することによって検出される。
【0008】
この変形例において、ジェスチャ認識は、ビデオデータそれ自体の画像認識、その他などの、ビデオ分析技法を介して行われ得る。
【0009】
別の変形例において、前記既定のジェスチャは、その上で前記既定のジェスチャが前記少なくとも一人の参加者によって行われる物体からの、および物体によって送信される、トリガ検出信号を受信することを用いて検出される。
【0010】
この変形例は、たとえば、会議場所に存在する物体からの信号を受信することによって、代替的なやり方でジェスチャを検出することを可能にし、そのような物体は、一般に、ビデオ会議クライアントと通信し、参加者によって行われているジェスチャを示す信号を送信するように適合されている。そのような信号を受信すると、このジェスチャを行った会議参加者を認識するために、ビデオデータはさらに分析されてよい。あるいは、他の実施形態において、トリガ検出信号それ自体が既に、ジェスチャを行った参加者に関する情報を含むことができ、その結果、前記場所において前記ジェスチャを行った前記少なくとも一人の参加者の識別が、前記物体からの前記トリガ検出信号を分析することによって行われる。
【0011】
一実施形態において、ビデオデータは、前記少なくとも一人の参加者に関係するビデオデータを、背景ビデオデータに差し替えることによって、適合されてよい。
【0012】
これは、参加者の映像ミューティングのための簡単なやり方を提示する。
【0013】
本発明は加えて、ビデオ会議中の場所におけるカメラによって記録されるビデオデータを適合させるためのビデオ分析および適合デバイスの実施形態に関し、前記ビデオ分析および適合デバイスは、前記ビデオデータを受信し、既定のジェスチャを行った前記場所における前記ビデオ会議の少なくとも一人の参加者を検出するために前記ビデオデータを分析し、前記既定のジェスチャを行った前記少なくとも一人の参加者を検出すると、前記少なくとも一人の参加者に関するデータを前記ビデオデータから削除するようになど、前記ビデオデータを適合させるステップを行い、それにより、適合させたビデオデータを生成して、前記適合させたビデオデータを前記ビデオ適合デバイスの出力に提供するように適合されている。
【0014】
一変形例において、ビデオ適合デバイスは、前記少なくとも一人の参加者に関係するビデオデータを、背景ビデオデータに差し替えることによって、前記ビデオデータを適合させることできる。
【0015】
別の変形例において、ビデオ分析および適合デバイスは、前記既定のジェスチャの存在を示すトリガ信号を受信し、前記トリガ信号を受信すると、前記既定のジェスチャを行った前記少なくとも一人の参加者の検出を開始するようにさらに適合されている。
【0016】
別の実施形態において、ビデオ分析および適合デバイスは、前記既定のジェスチャを検出するために前記ビデオデータを分析し、前記既定のジェスチャを検出すると、前記既定のジェスチャを行う前記少なくとも一人の参加者の検出を開始するようにさらに適合されている。
【0017】
本発明は加えて、場所におけるビデオ会議を記録するカメラからビデオデータを受信するように適合されたビデオ会議クライアントの実施形態に関し、前記ビデオ会議クライアントは、請求項6から8のいずれか一項に記載のビデオ分析および適合デバイスをさらに含み、前記ビデオ会議クライアントは、少なくとも1つの他の場所における前記ビデオ会議の他の参加者にサービス提供する少なくとも1つの他のビデオ会議クライアントに向けて、適合させたビデオデータを送信するようにさらに適合されていることを特徴とする。
【0018】
一実施形態において、ビデオ会議クライアントは、前記既定のジェスチャに関するユーザ情報を受信し、格納するように適合された登録手段をさらに含む。
【0019】
一変形例において、前記ユーザ情報は、物体の上で人によって行われるジェスチャ情報を含む。
【0020】
別の実施形態において、ビデオ会議クライアントは、その上で前記既定のジェスチャが前記少なくとも一人の参加者によって行われる物体からの、および物体によって送信される、トリガ検出信号を受信するようにさらに適合されている。
【0021】
これらの変形例において、ビデオ会議クライアントは、前記既定のジェスチャを検出し、認識するようになど、そのような物体と通信するように適合されている。
【0022】
本発明は加えて、場所におけるビデオ会議の少なくとも一人の参加者によって行われる既定のジェスチャを検出するように適合された物体の実施形態に関し、前記物体は、前記既定のジェスチャを検出すると、トリガ検出信号を生成し、前記トリガ検出信号を前記場所におけるビデオ会議クライアントに提供するようにさらに適合されている。
【0023】
一実施形態において、物体は、前記既定のジェスチャに関する登録要求を生成し、前記ビデオ会議クライアントに送信するようにさらに適合されている。
【0024】
さらに他の実施形態において、前記物体は、ポータブル通信デバイスであり、その結果、前記ビデオ会議クライアントは、ビデオ会議の時間中に前記ポータブル通信デバイスを取り扱う前記ビデオ会議の参加者によって、場合によって行われる前記既定のジェスチャに関する前記ユーザ情報を提供するための登録要求を、前記ポータブル通信デバイスから受信することができる。
【0025】
いくつかの変形例において、物体は、通信ユニット、および動き検出器またはタッチセンサを含む。
【0026】
一実施形態において、前記物体は、モバイル電話機、ゲームコンソール、タブレットコンピュータ、ラップトップ、その他などのポータブル通信デバイスであってよい。
【0027】
あるいは、任意の有形の日用品的な物体、たとえば、トースター、コーヒーマシン・・・で、小型の通信ユニットおよびタッチセンサが装備されたものが、会合ルームなどのそのような場所で使用されてもよい。
【0028】
本発明は加えて、先の請求項6から8のいずれか一項に記載のビデオ分析および適合デバイスを含むビデオ会議サーバの実施形態に関する。
【0029】
ビデオ会議サーバは、これらのそれぞれの場所における会議参加者のビデオデータを、それぞれのビデオ会議クライアントから受信することがさらにできてよい。
【0030】
一変形例において、これらのビデオ会議クライアントはまた、既定のジェスチャ情報をサーバに向けて送信することができる。他の実施形態において、これらの既定のジェスチャは、すべてのクライアントについて同じであってもよく、サーバ内に集中的に格納されてよい。いくつかの実施形態において、会議サーバは、前記既定のジェスチャ情報を、異なる場所におけるビデオ会議クライアントに向けて伝達する。これらの実施形態について、ビデオ会議クライアントの実施形態は、参加者によって行われている既定のジェスチャを検出すると、行われているジェスチャを示す信号を、ビデオ会議サーバに送信するように適合されている。サーバは次いで、この特定のクライアントから受信されたビデオ画像をさらに分析し、ビデオデータをそれに応じて適合させることができる。
【0031】
本発明は加えて、データ処理装置上で実行されるとき、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法ステップを行うように適合されたソフトウェアを含む、コンピュータプログラム製品に関する。
【0032】
特許請求の範囲において使用される用語「結合される(coupled)」は、直接接続のみに限定的であるように解釈されるべきではないことに留意されたい。したがって、「デバイスBに結合されたデバイスA」という表現の範囲は、デバイスAの出力が、デバイスBの入力に直接結合されるデバイスまたはシステムに限定されるべきではない。それは、Aの出力とBの入力との間にパスが存在し、それが他のデバイスまたは手段を含むパスであってもよいことを意味する。
【0033】
特許請求の範囲において使用される用語「含む(comprising)」は、そこに挙げられた手段に限定的であるように解釈されるべきではないことに留意されたい。したがって、「手段AおよびBを含むデバイス」という表現の範囲は、構成要素AおよびBのみからなるデバイスに限定されるべきではない。それは、本発明に関して、デバイスのただ関係があるだけの構成要素がAおよびBであることを意味する。
【0034】
本発明の上の、ならびに他の目的および特徴は、添付の図面と併用して一実施形態の以下の説明を参照することによって、より明らかとなり、本発明それ自体が最もよく理解されるだろう。