特許第6456369号(P6456369)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6456369連続的な折り曲げ・折り目付きウエストバンド、襟腰、ならびにこれらを製造する方法およびシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6456369
(24)【登録日】2018年12月28日
(45)【発行日】2019年1月23日
(54)【発明の名称】連続的な折り曲げ・折り目付きウエストバンド、襟腰、ならびにこれらを製造する方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   A41H 33/00 20060101AFI20190110BHJP
   A41H 43/04 20060101ALI20190110BHJP
【FI】
   A41H33/00 A
   A41H43/04 A
【請求項の数】27
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2016-521624(P2016-521624)
(86)(22)【出願日】2014年9月26日
(65)【公表番号】特表2016-536476(P2016-536476A)
(43)【公表日】2016年11月24日
(86)【国際出願番号】US2014057890
(87)【国際公開番号】WO2015065630
(87)【国際公開日】20150507
【審査請求日】2017年9月26日
(31)【優先権主張番号】61/897,930
(32)【優先日】2013年10月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516102407
【氏名又は名称】タロン テクノロジーズ、インコーポレイティッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ループ、ハーマン
【審査官】 ▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】 英国特許出願公告第01445391(GB,A)
【文献】 特開昭52−136050(JP,A)
【文献】 米国特許第04007835(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41H 1/00−43/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続的なウエストバンドの流れを製造するシステムであって、
(a)第1の溶融済みの組み合わせを形成するべく、連続的な第1の基材上の連続的な可融性基材により形成された組み合わせを第1の温度で溶融する第1の溶融プレス器と、
(b)前記第1の溶融プレス器から前記第1の溶融済みの組み合わせを取り出して折り曲げられた溶融済みの組み合わせを形成するように配置された少なくとも1つの折り曲げ器と、
(c)前記少なくとも1つの折り曲げ器から前記折り曲げられた溶融済みの組み合わせを取り出し、前記連続的なウエストバンドの流れを形成するための第2の温度で、前記折り曲げられた溶融済みの組み合わせをプレスして前記連続的なウエストバンドの流れを形成するように配置された第2プレス器とを備え、
前記連続的なウエストバンドの流れは、複数の個々のウエストバンドを含み、
前記第2の温度は前記第1の温度より低い、システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの折り曲げ器は、3重の折り曲げ器を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記可融性基材は、前記第1の基材の中心軸に実質的に沿って配置され、前記第1の溶融プレス器に入力される前記組み合わせを形成する、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1の溶融プレス器は、第1の複数の加熱条件下で前記組み合わせを溶融させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記第2プレス器は、前記第1の複数の加熱条件とは異なる第2の複数の加熱条件下で前記折り曲げられた溶融済みの組み合わせをプレスする、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの折り曲げ器は、プレスされた前記第1の溶融済みの組み合わせに3つの折り目を形成する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記3つの折り目は、
第1の側の折り目と、
第2の側の折り目と、
前記第1の側の折り目および前記第2の側の折り目の中間の折り目とを含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記3つの折り目は、前記連続的な可融性基材のうち少なくともいくらかに、前記連続的な第1の基材の第1の部分を折り曲げることにより形成された第1の側の折り目を含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記3つの折り目は、前記連続的な可融性基材のうち少なくともいくらかに、前記連続的な第1の基材の第2の部分を折り曲げることにより形成された第2の側の折り目も含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記3つの折り目は、前記第1の側の折り目および前記第2の側の折り目を作製した後、プレスされた前記第1の溶融済みの組み合わせを折り曲げることにより形成された中間の折り目も含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
複数の前記折り目は、同時に形成される、請求項6〜10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1の基材は、デニム、綿、綿混紡、ウール、ウール混紡、ポリエステル、ポリエステル混紡、スパンデックス、スパンデックス混紡、ポリエステルビスコース、リネンおよびリネン混紡を含む群から選択される第1の材料を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記可融性基材は、84mmの可融性基材、45mmの可融性基材、47mmの可融性基材および80mmの可融性基材を含む群から選択される第2の材料を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
ウエストバンドの製造方法であって、
(A)連続的な第1の基材上の連続的な可融性基材がある組み合わせを第1の溶融プレス器に送る段階と、
(B)前記第1の溶融プレス器が前記連続的な第1の基材上の前記連続的な可融性基材がある前記組み合わせを第1の温度で溶融することにより第1の溶融済みの組み合わせを形成する段階と、
(C)前記第1の溶融プレス器から前記第1の溶融済みの組み合わせを取り出すよう配置された少なくとも1つの折り曲げ器を用いて前記第1の溶融済みの組み合わせから、折り曲げられた溶融済みの組み合わせを形成する段階と、
(D)前記少なくとも1つの折り曲げ器から前記折り曲げられた溶融済みの組み合わせを取り出すよう配置された第2プレス器を用いて前記折り曲げられた溶融済みの組み合わせを第2の温度でプレスして連続的なウエストバンドの流れを形成する段階であって、前記第2の温度は前記第1の温度より低く、前記連続的なウエストバンドの流れは複数の個々のウエストバンドを含む段階と、
(E)前記連続的なウエストバンドの流れを裁断して前記ウエストバンドを取得する段階と
を備える方法。
【請求項15】
連続的なウエストバンドの流れの製造方法であって、
(A)連続的な第1の基材上の連続的な可融性基材がある組み合わせを第1の溶融プレス器に送る段階と、
(B)前記第1の溶融プレス器が前記連続的な第1の基材上の前記連続的な可融性基材がある前記組み合わせを第1の温度で溶融することにより第1の溶融済みの組み合わせを形成する段階と、
(C)前記第1の溶融プレス器から前記第1の溶融済みの組み合わせを取り出すよう配置された少なくとも1つの折り曲げ器を用いて前記第1の溶融済みの組み合わせから、折り曲げられた溶融済みの組み合わせを形成する段階と、
(D)前記少なくとも1つの折り曲げ器から前記折り曲げられた溶融済みの組み合わせを取り出すよう配置された第2プレス器を用いて前記折り曲げられた溶融済みの組み合わせを第2の温度でプレスして連続的なウエストバンドの流れを形成する段階であって、前記第2の温度は前記第1の温度より低く、前記連続的なウエストバンドの流れは複数の個々のウエストバンドを含む段階と、
を備える方法。
【請求項16】
連続的なウエストバンドの流れのスプールの製造方法であって、
(A)連続的な第1の基材上の連続的な可融性基材がある組み合わせを第1の溶融プレス器に送る段階と、
(B)前記第1の溶融プレス器が前記連続的な第1の基材上の前記連続的な可融性基材がある前記組み合わせを第1の温度で溶融することにより第1の溶融済みの組み合わせを形成する段階と、
(C)前記第1の溶融プレス器から前記第1の溶融済みの組み合わせを取り出すよう配置された少なくとも1つの折り曲げ器を用いて前記第1の溶融済みの組み合わせから、折り曲げられた溶融済みの組み合わせを形成する段階と、
(D)前記少なくとも1つの折り曲げ器から前記折り曲げられた溶融済みの組み合わせを取り出すよう配置された第2プレス器を用いて前記折り曲げられた溶融済みの組み合わせを第2の温度でプレスして連続的なウエストバンドの流れを形成する段階であって、前記第2の温度は前記第1の温度より低く、前記連続的なウエストバンドの流れは複数の個々のウエストバンドを含む段階と、
(E)スプール巻き器を用いて前記連続的なウエストバンドの流れをスプール巻きする段階と
を備える方法。
【請求項17】
連続的な襟腰の流れのスプールの製造方法であって、
(A)連続的な第1の基材上の連続的な可融性基材がある組み合わせを第1の溶融プレス器に送る段階と、
(B)前記第1の溶融プレス器が前記連続的な第1の基材上の前記連続的な可融性基材がある前記組み合わせを第1の温度で溶融することにより第1の溶融済みの組み合わせを形成する段階と、
(C)前記第1の溶融プレス器から前記第1の溶融済みの組み合わせを取り出すよう配置された少なくとも1つの折り曲げ器を用いて前記第1の溶融済みの組み合わせから、折り曲げられた溶融済みの組み合わせを形成する段階と、
(D)前記少なくとも1つの折り曲げ器から前記折り曲げられた溶融済みの組み合わせを取り出すよう配置された第2プレス器を用いて前記折り曲げられた溶融済みの組み合わせを第2の温度でプレスして連続的な襟腰の流れを形成する段階であって、前記第2の温度は前記第1の温度より低く、前記連続的な襟腰の流れは複数の個々の襟腰を含む段階と、
(E)スプール巻き器を用いて前記連続的な襟腰の流れをスプール巻きする段階と
を備える方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つの折り曲げ器は、3重の折り曲げ器を含む、請求項14から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記連続的な可融性基材は、前記連続的な第1の基材の中心軸に実質的に沿って配置され、前記第1の溶融プレス器に入力される前記組み合わせを形成する、請求項14から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つの折り曲げ器は、前記第1の溶融済みの組み合わせに3つの折り目を形成する、請求項14から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記3つの折り目は、第1の側の折り目と、第2の側の折り目と、前記第1の側の折り目および前記第2の側の折り目の中間の折り目とを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記3つの折り目は、前記連続的な可融性基材のうち少なくともいくらかにわたって、前記連続的な第1の基材の第1の部分を折り曲げることにより形成される第1の側の折り目を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記3つの折り目は、前記連続的な可融性基材のうち少なくともいくらかにわたって、前記連続的な第1の基材の第2の部分を折り曲げることにより形成される第2の側の折り目も含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記3つの折り目は、前記第1の側の折り目および前記第2の側の折り目を作製した後、プレスされた前記第1の溶融済みの組み合わせを折り曲げることにより形成される中間の折り目も含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
複数の前記折り目は同時に形成される、請求項20から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記第1の基材は、デニム、綿、綿混紡、ウール、ウール混紡、ポリエステル、ポリエステル混紡、スパンデックス、スパンデックス混紡、ポリエステルビスコース、リネンおよびリネン混紡を含む群から選択される第1の材料を含む、請求項14から25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記可融性基材は、84mmの可融性基材、45mmの可融性基材、47mmの可融性基材および80mmの可融性基材を含む群から選択される第2の材料を含む、請求項14から26のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[著作権の声明]
本特許文献は、著作権の保護を受ける資料を含む。著作権者は、米国特許商標庁における出願における本特許文献またはあらゆる関係資料の複製に異議を有するものではないが、それ以外では全ての著作権等を留保する。
【0002】
本発明は、衣類および衣類の製造に関し、より具体的には衣類用のウエストバンドおよび襟腰、ならびにその製造のための方法および装置に関する。
【0003】
[背景技術および概要]
ズボン、ドレス、スカート等、多くの衣類はウエストバンドを含み、シャツは襟腰を用いる。ワンピース、インナー付きウエストバンドおよびカーテン付きウエストバンドを含む、多くの種類のウエストバンドが存在する。従来、衣類に用いるワンピースのウエストバンドは、まず各ウエストバンドを所望の長さに裁断し、次にウエストバンドをその中心軸に折り曲げて折り目を作り出し、次にハンドアイロンを用いて折り目をプレスすることにより、製造された。次に、2つの縁部は、各々更に折り曲げられてプレスされ、次にいくつかの場合に縫い目が2つの外側縁部に沿って縫い合わされた。次に、ウエストバンドをズボンまたはスカートに取り付けるべく一方の側が用いられ、他方の側は、ウエストバンドを閉じるときにタック縫いおよびステッチ縫いをされた。
【0004】
このプロセスは、多くの場合に折り目が不均一であり、擦り切れ、および/または衣類と適切に位置合わせされない可能性がある不完全なウエストバンドをもたらす点で問題であった。更に、各ウエストバンドを個々に裁断し、次にそれを折り曲げてプレスすると、各衣類を製造するのにかかる時間を増大させた。
【0005】
本発明の目的は、一貫した品質で、かつ過剰に生地を無駄にすることなく、衣類に効率的に取り付けられ得るようにウエストバンドおよび襟腰を作り出すことである。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明の様々な他の目的、機能および付随する利点は、添付の図面を併せて考慮すればより良く理解されるのと同様に完全に理解されるであろう。同一の参照番号は、いくつかの図において同一または類似の部分を指す。
【0007】
図1A】本明細書の複数の実施形態による、ウエストバンドまたは襟腰を形成する様々な段階における2つの基材の上面図である。
図1B】本明細書の複数の実施形態による、ウエストバンドまたは襟腰を形成する様々な段階における2つの基材の上面図である。
図1C】本明細書の複数の実施形態による、ウエストバンドまたは襟腰を形成する様々な段階における2つの基材の上面図である。
図1D】本明細書の複数の実施形態による、ウエストバンドまたは襟腰を形成する様々な段階における2つの基材の上面図である。
【0008】
図2A】各々、本明細書の複数の実施形態による、図1A図1Cの基材の側面図である。
図2B】各々、本明細書の複数の実施形態による、図1A図1Cの基材の側面図である。
図2C】各々、本明細書の複数の実施形態による、図1A図1Cの基材の側面図である。
【0009】
図2D】本明細書の複数の実施形態による基材の側面図である。
図2E】本明細書の複数の実施形態による基材の側面図である。
図2F】本明細書の複数の実施形態による基材の側面図である。
【0010】
図3A】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のためのシステムを図示する。
図3B】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のためのシステムを図示する。
図3C】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のためのシステムを図示する。
図3D】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のためのシステムを図示する。
【0011】
図4A】本明細書の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のための複数のプロセスのフローチャートである。
図4B】本明細書の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のための複数のプロセスのフローチャートである。
【0012】
図5】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドの上面図である。
【0013】
図6A】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のための例示的な折り曲げ器を図示する。
図6B】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のための例示的な折り曲げ器を図示する。
図6C】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のための例示的な折り曲げ器を図示する。
図6D】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のための例示的な折り曲げ器を図示する。
図6E】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のための例示的な折り曲げ器を図示する。
図6F】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のための例示的な折り曲げ器を図示する。
図6G】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のための例示的な折り曲げ器を図示する。
図6H】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のための例示的な折り曲げ器を図示する。
図6I】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のための例示的な折り曲げ器を図示する。
図6J】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のための例示的な折り曲げ器を図示する。
図6K】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のための例示的な折り曲げ器を図示する。
図6L】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のための例示的な折り曲げ器を図示する。
図6M】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のための例示的な折り曲げ器を図示する。
図6N】本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドまたは襟腰の製造のための例示的な折り曲げ器を図示する。
【0014】
図7A図3A図3Bのシステムに用いられる例示的なガイドを図示する。
図7B図3A図3Bのシステムに用いられる例示的なガイドを図示する。
図7C図3A図3Bのシステムに用いられる例示的なガイドを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書の複数の実施形態によるウエストバンドは、図1A図1D図2A図2Bおよび図2Cを参照して説明される。
【0016】
以下の説明は、ウエストバンドの製造に言及する。同一の複数のプロセスおよびシステムが襟腰および他の矩形部分に用いられ得ることを理解されたい。
【0017】
以下の説明において、連続的なウエストバンドの流れが形成され、その次にこれは保管された後、必要に応じて要求された長さに裁断される。図1A図1Dが連続的なウエストバンドの一部のみの上面図を示すことを理解されたい。ウエストバンドの流れは、本明細書に説明されるように処理される2つの基材または材料(material)から形成される。第1の基材10は、製造されるウエストバンドの外側材料である。第1の基材10は、(例えばスプールからの)材料の連続的な部分として提供されてもよく、または事前に裁断された複数のウエストバンドを互いに端部と端部で結合することにより(それにより材料の連続的な部分を形成する)形成されてもよい。後者のアプローチは、衣類とウエストバンドの色彩の一致が所望である場合に好ましい。個々の事前に裁断されたウエストバンドは、残余の衣類と同一の材料から裁断され得るからである。この後者のアプローチは、ウエストバンドがより小さいバッチ(例えば、一回に10〜20)で処理されるシステムに適合するが、より大きなバッチにも用いられ得る。プロセスは、ここでは2つの基材を用いて説明されるが、例えば、図2D図2Fに示されるように1つの基材、つまり通常の生地が用いられ得ることを理解されたい。第1の基材は、剛性の生地もしくはストレッチ生地、またはバイアスにおいて裁断された生地を含み得る。いくつかの場合に、第1の基材は、デニム、綿、綿混紡、ウール、ウール混紡、ポリエステル、ポリエステル混紡、スパンデックス、スパンデックス混紡、ポリエステルビスコース、リネンおよびリネン混紡を含み得る。
【0018】
可融性基材12は、ウエストバンドの内部に適用される可融性物質である。場合により、「可融性」という用語が本明細書において用いられ、可融性物質を指す。複数の材料もしくは基材を区別もしくは特定するべく、「第1の」および「第2の」という単語が本明細書において用いられるが、連続的もしくは数値的な限定を示すものではないことを理解されたい。
【0019】
第2の基材12のインナー材料は、可融性基材を含み、ウエストバンドの形態および形状の弾性的復元力(elastic memory)を部分的に提供および/または維持するべく提供されるのが好ましい。
【0020】
例えば、ウエストバンドがデニムから製造される場合、外側材料もしくは第1の基材10は、デニムを含み、インナー材料もしくは可融性基材12は、複数の適切な溶融条件(すなわち、圧力、速度および温度条件)下でデニムに溶融する適切な材料である。本明細書において説明される複数のプロセスにより製造されるウエストバンドは、任意の材料を用いることができ、本発明は与えられるいずれの例によっても限定されないことを理解されたい。衣類製造の当業者が本明細書を読めば、どの材料が合わせて用いられ得、第1および第2の基材の様々な組み合わせに対する溶融要件が何かを知り、理解していることを更に理解されたい。
【0021】
本明細書の例えば図1Aに示される複数の実施形態による連続的なウエストバンドを製造するべく、可融性基材12は、第1の基材10の上部に配置される。図1Aの描画に示されるように、第1の基材10は、折り曲げられるまでは幅W1を有し、可融性基材12は幅W2を有する。
【0022】
この説明に役立つように、図1A〜1D、図2A図2Bおよび図2Cにおいて、様々な破線および点線が用いられている。これらの線は専ら記載を支援するものであることを理解されたい。
【0023】
従って、図1Aに示されるように、可融性基材12は、破線A―AとB―Bとの間に配置され、第1の基材10の中心軸を示す破線M―Mの中央にあるのが好ましい。
【0024】
しかし、可融性基材12は、特定のウエストバンドの設計については第1の基材10に対してオフセンターに配置され得、これらの設計が本明細書において企図されることを理解されたい。
【0025】
この検討を目的として、第1の基材10の縁部X―Xに対向する線A―Aに沿った可融性基材の縁部からの距離はW3と称され、第1の基材10の縁部Y―Yに対向する線B―Bに沿った可融性基材の縁部からの距離はW4と称される。
【0026】
可融性基材12は、第1の基材10の実質的に中心部に(すなわち、第1の基材10の中心軸に実質的に沿って)配置されてもよく、またはオフセンターに配置されてもよい。換言すれば、例えば図1Dに示されるように、(可融性基材12が第1の基材10の横軸に沿って中心部にある場合に)W3およびW4の値は実質的に等しくなり得、または(可融性基材12がオフセンターである場合に)これらは等しくならないことがある。いくつかの場合に、可融性基材12は、基材10が一方側または両側において露出されないように配置され得る。例えば、可融性基材12は、一方の側の縁部が1/8インチ(0.3175cm)だけ露出された状態で基材10上に配置されてもよい。
【0027】
衣類製造の当業者は、様々な種類および様式のウエストバンドまたは襟腰に必要とされる大きさを知っているであろう。
【0028】
図1Aにおいて、破線A―AおよびB―Bは、2つの折り目線を示す。複数の図面において、これらの線は可融性基材12の縁部に示されている。
【0029】
以下に説明されるように、本明細書の複数の実施形態による連続的なウエストバンドを形成するとき、第1の基材10の部分10―1は、折り目線A―Aで折り曲げられ、第1の基材10の第2部分10−2は、折り目線B―Bで折り曲げられる。折り目線A―AとB―Bとの間の距離は、本質的に可融性基材12の幅である。折り目線A―Aで折り曲げられる第1の基材10の第1の部分の幅は実質的にW3であり、折り目線B―Bで折り曲げられる第1の基材10の第2部分の幅は実質的にW4である。
【0030】
複数の図面に示されるように、折り目線A―Aは、可融性基材12の縁部A―Aに実質的に対応する。あまり好ましくない実施形態において、折り目線A―Aは、可融性基材12の縁部から離れている場合があることを理解されたい。同様に、他の折り目線は可融性基材12の縁部B―Bに実質的に対応するものと示されるが、いくつかのあまり好ましくない実施形態においては、他の折り目線B―Bは可融性基材12の縁部から離れている場合がある。
【0031】
図2Aは、図1Aにおける複数の材料の断面図を示し、可融性基材12は第1の基材10の上部に配置されている。
【0032】
図1Bおよび2Bは、本明細書の複数の実施形態により形成される連続的なウエストバンドを示し、第1の基材10の第1の部分10―1は、折り目線A―Aで折り曲げられ、第1の基材10の第2部分10―2は、折り目線B―Bで折り曲げられている。
【0033】
図2Bは、図1Bにおいて形成される連続的なウエストバンドの例示的な断面図を示す。図2Bの例示的な実施形態において、折り目線A―Aは、可融性基材12の第1の縁部に実質的に対応し、折り目線B―Bは、可融性基材12の第2の縁部に実質的に対応する。
【0034】
第1の基材10の第1および第2の側の部分10―1および10―2が折り目線A―AおよびB―Bで各々折り曲げられた後、可融性基材12の部分12'は依然として覆われていない。
【0035】
線M―Mに対する折り目線A―AおよびB―Bの対称性、ならびに距離W3およびW4に応じて、図1Bの中央の折り目線M'―M'は、図1Aの中心線M―Mに対応しない場合があることを理解されたい。
【0036】
図1Cは、2つの側の部分が折り目線A―AおよびB―Bで折り曲げられた後に、組み合わされた複数の基材の中心線となるのが好ましい折り目線M'―M'で、図1Bに示される材料が実質的に折り曲げられるときに形成される連続的なウエストバンドを示す。
【0037】
図2Cは、図1Cに示される複数の折り目に倣って形成されるウエストバンドの断面図を示す。本明細書の全ての図面と同様に、図2Cは縮尺して描かれず、基材の関係する位置および大きさは専ら例示的であることを理解されたい。縮尺されない複数の図面に加えて、実際の基材または材料の折り目は矩形でなく、この説明に役立つように矩形の折り曲げが図面に示されていることを理解されたい。
【0038】
図2Cに示されるように、図1Bおよび図2Bの基材は、実質的に中心部の折り目線M'―M'で折り曲げられ、幅W7を有する折り曲げウエストバンドを形成する。当業者は、この本明細書を読めば、幅W7を有するウエストバンドを実現するべく様々な折り目幅をどのように選択するべきかを認識および理解するであろう。上記のように、各基材の厚さおよび種類は、折り目の厚さを決定し、様々な折り目を受け入れるのにどのくらいの量の材料が各基材に含まれる必要があるかを決定する。同様に、当業者は、本明細書を読めば、第1の基材10の第1および第2の側の部分が折り目線A―AおよびB―Bで各々折り曲げられるときに、可融性基材12に十分に重ね合わせるべく、第1の基材10の各折り曲げ部分がどの位大きくなる必要があるかを認識および理解するであろう。
【0039】
可融性基材12は、複数の適切な溶融条件下で第1の基材10と溶融され得るように接着剤等を含み得る。いくつかの実施形態において、可融性基材12は、折り曲げに役立つようにするべく、折り目線M'―M'に沿って接着剤、または繊維もしくは織物糸をあまり含まない。
【0040】
第1の基材10および可融性基材12の折り曲げが、3つの別個の図面(図1A図1Cおよび対応する図2A図2C)に示されているが、折り目は、例えば図6A図6Nに示される折り曲げ器を用いて同時に実現され得ることを理解されたい。
【0041】
図3Aは、本明細書の複数の実施形態による連続的なウエストバンドを製造する例示的なシステム30を図示する。図3Aの描画に示されるように、可融性基材10および第1の基材12は、溶融器(または溶融プレス器)32へと送られる。溶融器32に入る前に、可融性基材12は、例えば図1Aおよび2Aに示されるように第1の基材10の上部に配置される。(例えば、図7A図7Cに示される)ガイド機構は、必要であれば可融性基材12を第1の基材10のちょうど上に配置するべく、溶融プレス器32の前に配置され得る。
【0042】
第1の基材10および可融性基材12は、適切な量の基材10および12を実質的に張力なしで溶融器32へと送るように配置された、複数のスプールまたはトラフ等の上に提供され得る。複数のスプールは、可融性基材12が第1の基材10の上部に適切に位置するように配置され得る。
【0043】
溶融器32は、用いられる複数の材料に適切な条件下(例えば温度、圧力および速度)で第1および第2の基材を互いに溶融させる。当業者は、第1の基材10および可融性基材12に用いられる複数の材料に基づいて、溶融器32にどの設定を用いるかを知り、理解するであろう。溶融器32の出力は、例えば図1Aおよび図2Aに示されるように、第1の基材10および可融性基材12の溶融済みの組み合わせ14である。
【0044】
溶融器32の出力14は、好ましくは(例えばトラフ内で、あるいは機器とコンポーネントとの間に間隔を置いて)冷却され、次に、例えば図1A図1C図2A図2Bおよび図2Cを参照して上記されたように、(折り目線A―A、B―BおよびM'―M'で)折り目を実現するべく1または複数の折り曲げ器34に提供される。折り目は、2つの側の部分をまず折り曲げ、次にM'―M'線で折り曲げる単一の折り曲げ器(例えば図6A図6Nに示されるように)を用いて同時に実現され得る。しかし、折り目は、(折り曲げ器を集合的に形成する34)2または3つの別個の折り曲げ機構を用いて実現されることを理解されたい。いくつかの場合に、1つまたは2つの折り目のみが必要とされる場合があり、この場合、適切な折り曲げ機構が用いられる。
【0045】
折り曲げ器34の出力16は、図1Cおよび図2Cに示される連続的なウエストバンドである。この出力16は、(図面において「プレス器」と示されている)第2の溶融器(溶融プレス器)36に送られ、折り曲げられた複数の溶融材料(可融性基材12と溶融された第1の基材10)をプレスして/折り目をつけるプレス器36は、連続的な折り曲げおよび/または折り目付きウエストバンドの製造を支援するべく折り曲げ基材をプレスする。プレス器36は基材を溶融する必要がないので、溶融器32よりも低い温度で動作し得る。次に、プレス器36により製造されたウエストバンド18は収集されて、例えばスプール巻き器40によりスプール42に巻かれ、または特定の寸法に裁断され得る。
【0046】
次に、スプール巻きされた連続的なウエストバンド18は、衣類に用いるのに適切な長さに裁断され得る。
【0047】
溶融器32は、(英国のReliant Machinery Ltd.により製造された)Reliant M60等であってもよく、プレス器36はReliant M45等であってもよい。
【0048】
溶融器32の出力14は高温である場合があり、従って折り曲げ器34に送られる前に、好ましくは冷却されるべきであることを理解されたい。溶融された出力14を冷却するべく、冷却ビン等が提供されてもよい。
【0049】
折り曲げ器34の出力16は、折り曲げられ、プレス器36に送られる溶融済みの基材である。折り曲げ器34の出力16がプレスされる前に展開するのを防止するべく、折り曲げ器34は、間に間隙をほとんど、あるいは全く設けることなくプレス器36の口部38へと直接に送られるのが好ましい。これを実現するべく、折り曲げ器は、プレス器36の口部38へと直接(または実質的に直接)に送られ得る延長された出力部(図3Aの35、図3Bの35'、また例えば図6A図6Nに示される)を有するのが好ましい。一例において、図6A図6Nに示されるように、折り曲げ器34の部分34、34'は、8〜10インチ(20.32cm〜25.4cm)延長する(本明細書においてループ延長(Roup extension)と称される)。ループ延長は、8インチ(20.32cm)よりも短いか、または10インチ(25.4cm)よりも長くなり得ることを理解されたい。いくつかの実施形態において、折り曲げ器の出力をプレス器の口部に直接に送るべく、前方に別個の平坦なガイド(例えば、8〜10インチ(20.32cm〜25.4cm)の長さの)を有する1または複数のスタンドアロン折り曲げ器が用いられ得る。平坦なガイドは、折り曲げ器の出力を制御して、それが展開するのを防止するはずである。折り曲げ器34、34'の延長された出力部35、35'は、折り曲げ器34、34'に完全もしくは部分的に組み込まれてもよく、この一部であってもよく、または別個のコンポーネントであってもよい。
【0050】
図4Aは、例えば図3Aに示されるシステムを用いる、本明細書の複数の実施形態による複数の連続的なウエストバンドまたは襟腰の製造の例示的な処理のフローチャートである。図4Aに示されるように、可融性基材12(溶融材料)は、(S42において)第1の基材10(例えばウエストバンド材料)に重ね合わされる。これは例えば、図3Aの溶融器32に入る前の2つの基材10および12の混合に対応する。(S42における)重ね合わせの結果は、例えば図1Aおよび図2Aに示される第1の基材10の上部に配置される可融性基材12である。
【0051】
次に、(S44において)2つの基材10および12が溶融される。図3Aに示される例示的なシステムを用いて、(S44における)溶融は、溶融器(溶融プレス器)32により、例えば複数の適切な条件下(例えば適切な圧力、速度および温度)で互いに溶融されることにより行われ得る。次に、(14として示され、図3Aにおいて溶融器32を出る)溶融済みの基材は冷却され(必要に応じて。フローチャートに図示せず)、次に(S46において)折り曲げられる。図3Aの例示的なシステムにおいて、折り曲げは、折り曲げ器34 (例えば図6A図6Nに示される折り曲げ器)により行われ得、折り曲げの結果は、図1A図1Cおよび2A〜図2Cを参照して上記された3重の折り曲げに対応し得る。いくつかの実施形態において、折り曲げは、1つの折り目のウエストバンドまたは2つの折り目のウエストバンドをもたらし得る。
【0052】
次に、折り曲げ基材は、(S48において)プレスされ/折り目を付けられる。図3Aの例示的なシステムにおいて、プレスし/折り目を付ける段階(S48)は、プレス器36により、例えば複数の適切な条件下(例えば、適切な圧力、速度および温度)で互いにプレスされることにより実行され得る。
【0053】
次に、溶融され、3重に折り曲げられ、プレスされ、折り目を付けられた複数の基材は、(S50において)収集および/またはスプール巻きされる。
【0054】
いくつかの好ましい実施形態において、連続的な3つの折り曲げ・プレス済みウエストバンドは、10または20のウエストバンドの長さに巻かれ、次に製造フロアに運ばれ得、オペレータがウエストバンドをズボンに取り付けるときに、(必要に応じてバンドを引く)ウエストバンド機械の頭上またはウエストバンド機械の下に取り付けられる。連続的なウエストバンドのスプールを用いることは、使用中に第1のウエストバンドのみがウエストバンド機械に送られる必要があり、残余のウエストバンドは必要に応じてこれに続くことを意味するものと理解されたい。
【0055】
いくつかの場合に、製造されるウエストバンドは、カーテンまたはインナーを含む。これらの場合に、例えば図3Bに示されるように、第1の基材10および可融性基材12に加えて溶融器32'も、第2の基材60(カーテンまたはインナー用)および第2の可融性基材62を取り込む。溶融器32'の出力は、第1の可融性基材12と溶融/プレスされる第1の基材10から形成される第1の流れ14'、および第2の可融性基材62と溶融/プレスされる第2の基材60から形成される第2の流れ64である。必要に応じてこれら2つの流れは冷却されることが可能であり、次に(結合器33により)結合されて組み合わされた流れ66を形成する(カーテンまたはインナーは、組み合わされた第1の基材10および可融性基材12に結合される)。次に組み合わされた流れ66は、折り曲げ器34'へと送られ、要求に応じて折り曲げられた後、折り曲げられた流れ68は、実質的に直接にプレス器36'の口部38'へと送られる。プレス器36'の出力70は次に、(スプール巻き器40'によりスプール42'に)収集およびスプール巻きされ得る。
【0056】
結合器33は縫製機等であり、人間の操作を必要とし得ることを理解されたい。
【0057】
図4Bは、例えば図3Bに示されるシステムを用いる、本明細書の複数の実施形態による複数の連続的なウエストバンドまたは襟腰の製造の例示的な処理のフローチャートである。(S70において)まず、アウターおよびインナーまたはカーテンが形成される。アウター(図3Bの14')は図3Aの組み合わせ14と同じように形成される。インナーまたはカーテンが、(S72、S74において)同様に形成され得る。次に、アウター14'およびインナーまたはカーテン64は結合され(S78において)、(S80において)折り曲げられ、(S82において)プレスされ/折り目を付けられる。注記されるように、折り曲げ(S80)は、1つ、2つ、3つまたはそれよりも多い折り目をもたらし得る。次に、組み合わされ、折り曲げられ、プレスされたアウターおよびインナー(またはアウターおよびカーテン)は(S84において)収集され得る(例えばスプール巻きされる)。
【0058】
当業者は、本明細書を読めば、可融性基材を有しない1つの基材が用いられる場合、(例えば図3Cに示されるように)溶融器32(図3A)が省略され得ることを理解および認識するであろう。図3Bの実施形態において、アウター10に1つの基材が用いられる場合、当該基材は、溶融器32'により処理される必要はなく、(例えば、図3Dに示されるように)結合器33へと直接に送られてもよい。
【0059】
図5は、上記のシステム30およびプロセスにより製造される、本明細書の複数の実施形態による連続的なウエストバンド18の上面図である。図5に示される連続的なウエストバンド18は、例えばいくつかのジーンズに見られる縫い目、例えば縫い目50を含むように更に処理されてもよい。
【0060】
第1の基材は、デニム、綿(例えば100%の綿もしくは綿混紡)、ウール(例えば100%のウールもしくはウール混紡)、ポリエステル、ポリエステル混紡、スパンデックス(エラスタン)、スパンデックス混紡、ポリエステルビスコース(例えば、ポリエステルおよびレーヨン、もしくはセルロース系再生繊維から製造されたいくつかの生地)、リネンもしくはリネン混紡を含む群から選択された材料であってもよく、またはこれらを含んでもよいが、限定されない。綿混紡は例えば、65/35の綿ポリエステル混紡または50/50の綿ポリエステル混紡であってもよい。ポリエステル混紡は、例えば98/2ポリエステル綿混紡または97/3ポリエステル綿混紡であってもよい。当業者は、本明細書を読めば、異なる、および/または他の材料および混紡が用いられ得、ここで列挙された複数の材料の例がいかなる方法でも本発明の範囲を限定することを意図しないことを理解および認識するであろう。
【0061】
例 例1 一例において、第1の基材10はデニムであり、可融性基材12は84mmの可融性基材であり、溶融器32は、180℃、5メートル/分の速度および5バール(5x10Pa)の圧力に設定されている。
【0062】
例2 別の例において、第1の基材10は100%の綿であり、可融性基材12は80mmの可融性基材であり、溶融器は、160℃、4メートル/分で4バール(4x10Pa)の圧力に設定されている。
【0063】
例3 別の例において、第1の基材10はデニムであり、可融性基材12は47mmの可融性基材であり、溶融器32は、180℃、5メートル/分の速度および5バール(5x10Pa)の圧力に設定されている。
【0064】
例4 別の例において、第1の基材10は100%のウールであり、可融性基材12は45mmの可融性基材であり、溶融器32は、160℃、4メートル/分の速度および4バール(4x10Pa)の圧力に設定されている。
【0065】
このように、連続的な折り曲げウエストバンドおよび襟腰、ならびにそれらを製造する方法およびシステムが説明されてきた。
【0066】
複数の例およびプロセスのうちいくつかが可融性基材の使用について示されているが、可融性基材は全ての実施形態において必要とされるものではなく、ウエストバンドおよび襟腰は可融性基材を用いずに製造され得ることを理解されたい。
【0067】
いくつかの実施形態において、ウエストバンド(または襟腰)用の生地は、スパンデックス(場合により「エラスタン」と称される例えばライクラ(登録商標)または弾性ポリウレタン繊維もしくは生地を含むいくつかのそのような材料)であるか、これらを含み得るので、伸縮することができる。
【0068】
いくつかの実施形態において、ウエストバンド(または襟腰)を製造するべく用いられる生地は、可融性を用いるか、または用いることなくある程度の機械的伸張を生地に与えるべくバイアス上で裁断されてもよい。
【0069】
説明されるシステムおよびプロセスは、複雑さ、不正確さ、および手動の製造による廃棄物を除去する。
【0070】
上記の例は全て3重の折り目を示すが、いくつかのウエストバンドは1つまたは2つの折り目のみを必要とすることがあり得るが、これらは、異なる折り目により提供され得る。
【0071】
本明細書においてプロセスを説明する限りにおいて、当業者はプロセスが、ユーザの介在なしで稼働し得ることを理解するであろう。別の実施形態において、プロセスは、いくつかの人間の介在を含む(例えば、ある段階は、人間の支援により、またはこれを用いて実行される)。
【0072】
本明細書において用いられるように、「部分」という用語は、いくつかまたは全てを意味する。従って、例えば「XのA部分」は「Xのいくらか」または「Xの全て」を含み得る。説明の文脈において、「部分」という用語は、会話のいくらかまたは全てを意味する。
【0073】
特許請求の範囲を含めて本明細書において用いられるように、「少なくともいくつか」という文言は、「1または複数」を意味し、1つのみの場合を含む。従って、例えば「少なくともいくつかのABC」という文言は「1または複数のABC」を意味し、1つのABCのみの場合を含む。
【0074】
特許請求の範囲を含めて本明細書において用いられるように、「用いる」という文言は、「少なくとも用いる」を意味し、排他的ではない。従って、例えば「Xを用いる」という文言は、「少なくともXを用いる」を意味する。「のみ」という単語を用いることにより具体的に記載されない限り、「Xを用る」という文言は「Xのみを用いる」を意味しない。
【0075】
一般に、特許請求の範囲を含めて本明細書において用いられるように、「のみ」という単語がある文言において具体的に用いられない限り、当該文言に読み込まれるべきではない。
【0076】
特許請求の範囲を含めて本明細書において用いられるように、「別個の」という文言は、「少なくとも部分的に別個の」を意味する。具体的に記載されない限り、「別個の」は完全に別個であることを意味しない。従って、例えば「XはYと別個である」という文言は「Xは少なくとも部分的にYと別個である」を意味し、「XはYと完全に別個である」ことを意味しない。従って、特許請求の範囲を含めて本明細書において用いられるように、「XはYと別個である」という文言は、「Xは少なくともいくつかの態様で異なる」ことを意味する。
【0077】
本明細書および特許請求の範囲における「第1の」および「第2の」という単語は、連続的または数値的な限定を区別または特定するべく用いられるものであって、これらを示すものでないことを理解されたい。同様に、文字または数値的表示(「(a)」、「(b)」等)を使用しても、区別および/または特定するのに役立つように用いられるのであって、いかなる連続的または数値的な限定、もしくは順序も示すものではない。
【0078】
本発明は、現在最も実際的で好ましい実施形態であると考えられるものに関連して説明されているが、本発明は開示される実施形態に限定されるものではなく、対照的に、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲に含まれる様々な修正形態および均等な構成を包含することを意図することを理解されたい。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図6H
図6I
図6J
図6K
図6L
図6M
図6N
図7A
図7B
図7C