特許第6456522号(P6456522)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6456522反復変調、等化、および、チャネル復号のための方法、装置、および、コンピュータープログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6456522
(24)【登録日】2018年12月28日
(45)【発行日】2019年1月23日
(54)【発明の名称】反復変調、等化、および、チャネル復号のための方法、装置、および、コンピュータープログラム
(51)【国際特許分類】
   H03M 13/37 20060101AFI20190110BHJP
   H03M 13/45 20060101ALI20190110BHJP
【FI】
   H03M13/37
   H03M13/45
【請求項の数】11
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-559477(P2017-559477)
(86)(22)【出願日】2016年9月15日
(65)【公表番号】特表2018-520553(P2018-520553A)
(43)【公表日】2018年7月26日
(86)【国際出願番号】JP2016078133
(87)【国際公開番号】WO2017057204
(87)【国際公開日】20170406
【審査請求日】2017年11月13日
(31)【優先権主張番号】15187978.0
(32)【優先日】2015年10月1日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】503163527
【氏名又は名称】ミツビシ・エレクトリック・アールアンドディー・センター・ヨーロッパ・ビーヴィ
【氏名又は名称原語表記】MITSUBISHI ELECTRIC R&D CENTRE EUROPE B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(72)【発明者】
【氏名】カステラン、ダミアン
【審査官】 福田 正悟
(56)【参考文献】
【文献】 特表2006−503485(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0132416(US,A1)
【文献】 特開2007−124341(JP,A)
【文献】 米国特許第08880973(US,B1)
【文献】 国際公開第2010/066778(WO,A1)
【文献】 特開2015−164257(JP,A)
【文献】 特表2018−520544(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03M 13/37
H03M 13/45
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
反復チャネル等化を含むターボ復調方式を用いて受信シンボルを復調する方法であって、反復チャネル復号器は、前記ターボ復調方式において用いられる、方法において、前記反復チャネル復号器は、反復復号プロセスと呼ばれる第1の反復プロセスを行い、前記ターボ復調は、反復復調及び復号プロセスと呼ばれる第2の反復プロセスを行い、該第2の反復プロセスの各反復時に、前記反復チャネル復号器は、シンボルの導出元のビットを復号するために複数の反復を実行し、該方法は、前記反復チャネル復号器によって実行される、
前記第1の反復プロセスの前記反復の終了時に、前記反復チャネル復号器によって内部的に用いられる変数を記憶するステップと、
前記第2の反復プロセスの後続の反復時に前記記憶された変数を読み出すステップと、
を含
前記反復チャネル復号器は、反復チャネル復号器が前記第2の反復プロセスの後続の反復時に前記記憶された変数を読み出すか又は該記憶された変数をリセットしなくてはならないことを該反復チャネル復号器に示すメッセージをコントローラーから受信し、
前記ターボ復調方式は、符号ブロックの組に基づくデインターリーブプロセスを含み、前記メッセージは、復号される次のブロックの符号ブロックの組内にブロック識別子を更に含む、
方法。
【請求項2】
前記受信シンボルは、シングルキャリア周波数分割多重接続又はシングルキャリア直交周波数分割多重を用いてソースによって転送される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記反復チャネル等化は、最小平均二乗誤差等化である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ターボ復調方式は、反復チャネル推定を含む、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記ターボ復調方式は、反復デマッピングを含む、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記受信シンボルは、非直交伝送方式であるファスターザンナイキストを用いて転送される、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記反復チャネル復号器は、低密度パリティチェック復号器である、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記反復チャネル復号器は、畳み込みターボ符号復号器である、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記反復チャネル復号器は、ブロックターボ符号復号器である、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
反復チャネル等化を含むターボ復調方式を用いて受信シンボルを復調する装置であって、反復チャネル復号器は、前記ターボ復調方式において用いられる、装置において、前記反復チャネル復号器は、反復復号プロセスと呼ばれる第1の反復プロセスを行い、前記ターボ復調は、反復復調及び復号プロセスと呼ばれる第2の反復プロセスを行い、該第2の反復プロセスの各反復時に、前記反復チャネル復号器は、シンボルの導出元のビットを復号するために複数の反復を実行し、前記反復チャネル復号器は、
前記第1の反復プロセスの前記反復の終了時に、前記反復チャネル復号器によって内部的に用いられる変数を記憶する手段と、
前記第2の反復プロセスの後続の反復時に前記記憶された変数を読み出す手段と、
を備え
前記反復チャネル復号器は、反復チャネル復号器が前記第2の反復プロセスの後続の反復時に前記記憶された変数を読み出すか又は該記憶された変数をリセットしなくてはならないことを該反復チャネル復号器に示すメッセージをコントローラーから受信し、
前記ターボ復調方式は、符号ブロックの組に基づくデインターリーブプロセスを含み、前記メッセージは、復号される次のブロックの符号ブロックの組内にブロック識別子を更に含む、
装置。
【請求項11】
プログラムコード命令がプログラム可能なデバイスによって実行されるときに、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法を実施するための、前記プログラム可能なデバイスにおいてロードすることができる前記プログラムコード命令を含むコンピュータープログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反復チャネル等化を含むターボ復調方式を用いて受信シンボルを復調する方法に関し、反復チャネル復号器は、ターボ復調方式において用いられる。
【背景技術】
【0002】
ターボ復調方式の実施は、反復チャネル復号器がターボ復調方式で用いられるときに特に複雑である。
【0003】
例えばLDPC符号、畳み込みターボ符号(CTC)又はブロックターボ符号(BTC)を用いる、強力な反復チャネル復号器が用いられるとき、これらの符号の復号器は、ターボ原理に従って共同で動作しなくてはならない。内部において、ハードウェア又はソフトウェアで実施されるいくつかのユニットは、反復的に情報を交換する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
LDPC符号の場合、従来から、良好な性能を得るには少なくとも50回の反復が必要であると通常考えられている。ターボ符号の場合、4回〜8回の復号反復が必要とされる。
【0005】
そのようなターボチャネル復号器がターボ復調方式内で実施されるとき、複雑性が爆発的に高まる。ターボ復調のために5回のターボ反復が用いられ、LDPC復号器が50回の反復を内部で実施する場合、全体として250回のLDPC反復を行うことになる。ターボ符号にも同じ推論を用いることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、性能劣化なしで、復号反復の総数を大幅に減らすことを目的とする。
【0007】
本発明は、反復チャネル等化を含むターボ復調方式を用いて受信シンボルを復調する方法であって、反復チャネル復号器は、ターボ復調方式において用いられる、方法において、反復チャネル復号器は、反復復号プロセスと呼ばれる第1の反復プロセスを行い、ターボ復調は、反復復調及び復号プロセスと呼ばれる第2の反復プロセスを行い、この第2の反復プロセスの各反復時に、反復チャネル復号器は、シンボルの導出元のビットを復号するために複数の反復を実行し、本方法は、反復チャネル復号器によって実行される、
第1の反復プロセスの反復の終了時に、反復チャネル復号器によって内部的に用いられる変数を記憶するステップと、
第2の反復プロセスの後続の反復時に記憶された変数を読み出すステップと、
を含むことを特徴とする、方法に関する。
【0008】
また、本発明は、反復チャネル等化を含むターボ復調方式を用いて受信シンボルを復調する装置であって、反復チャネル復号器は、ターボ復調方式において用いられる、装置において、反復チャネル復号器は、反復復号プロセスと呼ばれる第1の反復プロセスを行い、ターボ復調は、反復復調及び復号プロセスと呼ばれる第2の反復プロセスを行い、この第2の反復プロセスの各反復時に、反復チャネル復号器は、シンボルの導出元のビットを復号するために複数の反復を実行し、反復チャネル復号器は、
第1の反復プロセスの反復の終了時に、反復チャネル復号器によって内部的に用いられる変数を記憶する手段と、
第2の反復プロセスの後続の反復時に記憶された変数を読み出す手段と、
を備えることを特徴とする、装置に関する。
【0009】
このため、第2の反復プロセスの第2の反復及び後続の反復中、性能の損失なしで復号反復回数を低減することが可能であり、このため、同じ性能について受信機の複雑度を低減するか、又は同じ複雑度について性能を改善することが可能である。
【0010】
例えば、反復チャネル復号器がLDPC符号を用いる場合、本発明は、良好な性能を得るために5回〜20回の反復しか必要としない。
【0011】
例えば、反復チャネル復号器が畳み込みターボ符号を用いる場合、本発明は、良好な性能を得るために、本発明を用いない場合の4回〜8回の代わりに、1回〜3回の反復しか必要としない。
【0012】
特定の特徴によれば、受信シンボルは、シングルキャリア周波数分割多重接続又はシングルキャリア直交周波数分割多重を用いてソースによって転送される。
【0013】
このため、この波形について、性能及び/又は複雑度が改善され、信号が無線チャネルを通じて送信されるとき、ターボ等化により性能が改善される。
【0014】
特定の特徴によれば、反復チャネル等化は、最小平均二乗誤差等化である。
【0015】
このため、等化モジュールの複雑度が低減され、これによって受信機の全体複雑度が更に低減する。
【0016】
特定の特徴によれば、ターボ復調方式は、反復チャネル推定を含む。
【0017】
このため、チャネル推定の性能が改善され、これにより受信機性能が改善する。
【0018】
特定の特徴によれば、ターボ復調方式は、反復デマッピングを含む。
【0019】
このため、コンスタレーションが十分大きいとき、かつビット対コンスタレーションのマッピングが良好に選択されるとき、性能が改善される。
【0020】
特定の特徴によれば、反復チャネル復号器は、この反復チャネル復号器が第2の反復プロセスの後続の反復時に記憶された変数を読み出すか又はこの記憶された変数をリセットしなくてはならないことをこの反復チャネル復号器に示すメッセージをコントローラーから受信する。
【0021】
このため、復号器は、実際に必要とされるときのみメモリコンテンツを使用する。
【0022】
特定の特徴によれば、ターボ復調方式は、符号ブロックの組に基づくデインターリーブプロセスを含み、メッセージは、復号される次のブロックの符号ブロックの組内にブロック識別子を更に含む。
【0023】
このため、反復チャネル復号器は、現在の符号ブロックに対応するメモリコンテンツを用いる。
【0024】
特定の特徴によれば、受信シンボルは、非直交伝送方式であるファスターザンナイキスト(Faster-Than-Nyquist)を用いて転送される。
【0025】
このため、この波形について、性能及び/又は複雑度が改善され、FtNが用いられるときに信号が送信されるとき、ターボ等化により性能が改善される。
【0026】
特定の特徴によれば、反復チャネル復号器は、低密度パリティチェック復号器(Low Density Parity Check decoder)である。
【0027】
このため、LDPC復号器が反復的方式で機能するとき、性能及び/又は複雑度が改善される。
【0028】
特定の特徴によれば、反復チャネル復号器は、畳み込みターボ符号復号器である。
【0029】
このため、畳み込みターボ符号復号器が反復的方式で機能するとき、性能及び/又は複雑度が改善される。
【0030】
特定の特徴によれば、反復チャネル復号器は、ブロックターボ符号復号器である。
【0031】
このため、ブロックターボ符号復号器が反復的方式で機能するとき、性能及び/又は複雑度が改善される。
【0032】
また、本発明は、プログラマブルデバイスにロードすることができるプログラムコード命令であって、プログラムコード命令がプログラマブルデバイスによって実行されるとき、第1の実施形態による方法を実施する、プログラムコード命令を含むコンピュータープログラムに関する。
【0033】
また、本発明は、プログラマブルデバイスにロードすることができるプログラムコード命令であって、プログラムコード命令がプログラマブルデバイスによって実行されるとき、第1の実施形態による方法を実施する、プログラムコード命令を含むコンピュータープログラムを記憶する情報記憶手段に関する。
【0034】
上述した本発明の特徴及び他の特徴は、一実施形態の一例の以下の説明を読むことでより明らかになる。この説明は、添付図面に関してなされている。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明を実施することができる通信システムの例を概略的に示す図である。
図2】本発明を実施することができる受信機の例を概略的に示す図である。
図3】本発明を実施することができる受信機の無線インターフェースのハードウェアアーキテクチャの例を表す図である。
図4】本発明による制御モジュールによって実行されるアルゴリズムの例を表す図である。
図5】本発明による反復チャネル復号器によって実行されるアルゴリズムの例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は、本発明を実施することができる電気通信システムの例を概略的に示す。
【0037】
少なくとも、電気通信システムは、少なくとも1つの受信機Recにシンボルを送信するソースSrcを備える。
【0038】
電気通信システムは、例えば、シングルキャリア周波数分割多重接続(SC−FDMA)を用いる3GPP/LTEアップリンク無線電気通信システム、又は衛星コンポーネントのために、例えばシングルキャリア直交周波数分割多重(SC−OFDM)を用いる、DVB(デジタルビデオ放送)ハンドヘルドに対する次世代放送システム(NGH:Next Generation broadcasting system to Handheld)電気通信システムのようなブロードキャスト電気通信ネットワークとすることができる。
【0039】
SC−FDMAは、OFDMタイプの多重化を伴うがシングルキャリアのようなエンベロープを有する変調方式である。SC−FDMAは、時間領域(IFDMA)においても周波数領域においても実施することができる。周波数領域において実施される場合、SC−FDMAは、DFT拡散OFDM、又はSC−FDE(シングルキャリア周波数領域等化)若しくはSC−OFDM(シングルキャリア周波数分割多重接続)とも呼ばれる。
【0040】
本発明は、反復等化が必要とされ、反復復号プロセスを有するチャネル復号器が用いられる任意の電気通信システムにおいて適用可能である。
【0041】
特定の特徴によれば、電気通信システムは、スペクトル効率を改善するために、非直交伝送方式であるファスターザンナイキスト(FtN)を用いる。
【0042】
シンボル間干渉(ISI)は、送信シンボルが部分的に又は全体的に重複しているときに送信シンボルに生じる歪みであり、受信機における検出性能の劣化につながる。ISIに起因する性能劣化を相殺又は制限するには、等化が必要とされる。ターボ等化、すなわち、チャネル復号器から等化プロセスへのフィードバックにより、チャネル復号器が用いられるときの等化性能が改善する。
【0043】
マルチパスチャネルにおいてシンボル間干渉が現れ、FtNにおいて生成される。FtNの概念は、1975年10月にBell Syst. Tech. J, vol. 54, no. 8, pp. 1451-1462において公開された「Faster-than-Nyquist Signaling」と題する論文においてMazoによって紹介された。
【0044】
信号は、通常のレートよりも高速で変調され、送信機側に意図的なISIを導入する。
【0045】
ナイキストの場合、信号はT秒ごとに送信され、FTNの場合、信号はτT秒ごとに送信される。ここで、τ<1である。
【0046】
Mazoは、ナイキストレートよりも最大25%高速な送信パルスが、バイナリ又はQPSK変調(直交位相偏移変調)を用いて、システムのためのシンボルシーケンス間の最小ユークリッド距離を減少させないことを示した。
【0047】
FtNの複雑度は、送信機に導入される意図的なISIを補償する役割を果たす受信機側にある。
【0048】
原理の観点から、周波数選択性マルチパスチャネルによってもたらされるISIを補正することと、送信機において導入されるISIを補正することとに差異はない。
【0049】
FtNは、送信機におけるフィルタリングとして解釈することができる。したがって、FtNは、時間領域又は周波数領域において実施することができる。
【0050】
図2は、本発明を実施することができる受信機の例を概略的に示す。
【0051】
示されるアーキテクチャによれば、受信機Recは、通信バス201によって相互接続された以下のコンポーネント、すなわち、プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラー又はCPU(中央処理ユニット)200と、RAM(ランダムアクセスメモリ)203と、ROM(リードオンリーメモリ)202と、少なくとも1つのアンテナAntに接続された無線インターフェース205とを備える。
【0052】
無線インターフェース205は、受信機Recがシンボルを受信することを可能にする。
【0053】
CPU200は、ROM202から、又は外部メモリからRAM203内にロードされた命令を実行することが可能である。受信機Recに電源が投入された後、CPU200は、RAM203から命令を読み出し、これらの命令を実行することが可能である。命令は、CPU200に、本発明に従って受信シンボルを復号させる1つのコンピュータープログラムを形成する。
【0054】
復号は、PC(パーソナルコンピューター)、DSP(デジタル信号プロセッサ)又はマイクロコントローラー等のプログラマブルコンピューティングマシンによる一組の命令又はプログラムの実行によってソフトウェアで実施することもできるし、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)等のマシン又は専用のコンポーネントによってハードウェアで実施することもできる。
【0055】
図3は、本発明を実施することができる受信機の無線インターフェースのハードウェアアーキテクチャの例を表す。
【0056】
図3において与えられるハードウェアアーキテクチャの例は、SC−FDMAの状況におけるものである。既に述べたように、本発明は、他の状況において用途を見出す。
【0057】
無線インターフェース205は、同期モジュール301と、制御モジュール300と、離散フーリエ変換モジュール302と、チャネル推定モジュール303と、ブロック等化器304と、IDFTモジュール305と、デマッピングモジュール306と、メモリ309に関連付けられた反復チャネル復号器308と、減算モジュール311とを備え、デインターリーブモジュール307と、インターリーブモジュール310とを備える場合がある。例として、ブロック等化器304はMMSE(最小平均二乗誤差)等化器である。ここで、等化器304によって処理されるブロックは、DFT及びIDFTが処理されるサンプルの組に対応する。
【0058】
図3の例において、メモリ309は、反復チャネル復号器308と別個である。メモリ309は、反復チャネル復号器308に含めることができる。
【0059】
反復チャネル復号器308は、一般的な観点から、ターボ復号器である。ターボ復号器は、復号の反復的な実施を用いる。
【0060】
反復チャネル復号器308は、反復復号プロセスと呼ばれる第1の反復プロセスを実行する。
【0061】
チャネル推定モジュール303、ブロック等化器304、逆拡散モジュール305、デマッピングモジュール306、反復チャネル復号器308、減算モジュール311、および、設けられている場合には、さらに、デインターリーブモジュール307及びインターリーブモジュール310は、反復復調及び復号プロセスと呼ばれる第2の反復プロセスを形成する。第2の反復プロセスの各反復時に、反復チャネル復号器308は、ビットを復号するために複数の反復を実行する。
【0062】
チャネル推定モジュール303、ブロック等化器304、逆拡散モジュール305、デマッピングモジュール306、減算モジュール311、および、設けられている場合には、さらに、デインターリーブモジュール307及びインターリーブモジュール310は、本発明の例における復調プロセスを行う。
【0063】
第1の反復プロセスの終了時に、反復チャネル復号器308は、ブロック等化を実行するために、第2の反復プロセスの後続のステップにおけるチャネル推定及び/又はデマッピングによって用いられる特定の特徴に従って、第2の反復プロセスによって用いられる外因性情報を提供する。
【0064】
外因性情報は、例えば、送信シンボルの送信ビットに関する対数尤度比(LLR)である。
【0065】
このとき、無線インターフェース205は、受信シンボルを復号するために、少なくとも2つの相互にリンクした反復プロセスを含む。
【0066】
本発明によれば、反復チャネル復号器308は、第1の反復プロセスの反復の終了時に、メモリ309内に、反復チャネル復号器308によって用いられる変数を記憶し、第2の反復プロセスの後続の反復時に、記憶された変数を読み出す。
【0067】
無線インターフェース205は、フレームの開始、ブロックの開始に関する同期情報を制御モジュール300、チャネル推定モジュール303及びDFTモジュール302に提供し、より一般的には、そのような同期情報を、その情報を必要とする可能性がある全てのモジュールに提供する、同期モジュール301を備える。ここで、フレームは1つ又はいくつかの符号語に対応する。インターリーブが適用されるとき、説明を容易にするために、フレームが1インターリーブ深度に対応することを仮定する。
【0068】
制御モジュール300は、同期モジュール301から受信した情報から、本発明に従って、反復チャネル復号器308が、メモリ308内に以前に記憶された情報をメモリ309内で読み出さなくてはならない、すなわち、以前の反復時に記憶された変数を再利用しなくてはならない場合、又は反復チャネル復号器308がメモリ308内に記憶された変数を再初期化しなくてはならない場合に、反復チャネル復号器308に示すコマンド信号を生成する。
【0069】
DFTモジュール302は、チャネル推定モジュール303及びブロック等化モジュール304にサンプルを提供する。
【0070】
チャネル推定モジュール303は、いくつかのパイロット又はデータに対しブラインド方式で、予備の不完全なチャネル推定を実行することによって、第1のチャネル推定を行うことができ、また、後続の反復において、設けられている場合にはインターリーブモジュール310によって、又は、減算モジュール311によって、提供される更なる外因性情報を用いて、パイロット又はデータに対しチャネル推定を行うことができる。
【0071】
チャネル推定モジュール303の出力はブロック等化モジュール304に提供され、ブロック等化モジュール304は、第1の反復時にチャネル推定値に基づいて、かつ第2の反復から、チャネル推定値、及び、設けられている場合にはインターリーブモジュール310によって提供される外因性情報、又は、減算モジュール311によって提供される外因性情報に基づいて等化を行う。
【0072】
ブロック等化モジュールの出力は、IDFTモジュール305に提供され、IDFTモジュール305は、サイズMの逆離散フーリエ変換を実行する。Mは、DFTモジュール302によって行われる離散フーリエ変換のサイズNよりも小さい。IDFTモジュール305の出力は、デマッピングモジュール306に提供される。
【0073】
デマッピングモジュール306は、第1の反復時にIDFTモジュール305の出力に基づくターボデマッピングを実行し、第2の反復プロセスの第2の反復から、IDFTモジュール305の出力と、外因性情報とに基づくターボデマッピングを実行することができる。
【0074】
デマッピングモジュール307の出力は、LLRのような軟推定にあり、設けられている場合には、軟推定をデインターリーブするデインターリーブモジュール306に提供されるか、又はチャネル復号器308に提供される。
【0075】
デインターリーブモジュール306は、符号ブロック単位で軟推定をデインターリーブすることができるか、又はインターリーブが符号ブロックの組に対して実行される場合、符号ブロックの組によって軟推定をデインターリーブすることができる。
【0076】
ブロックは、符号語に対応する。
【0077】
設けられている場合、デインターリーブモジュール307の出力が、反復チャネル復号器308に提供される。
【0078】
反復チャネル復号器308は、例えば、LDPC(低密度パリティチェック)復号器又はCTC(畳み込みターボ符号)復号器又はBTC(ブロックターボ符号)復号器である。
【0079】
LDPC符号は線形ブロック符号であり、そのシンドローム行列Hはスパースである。スパースな態様は、パリティ方程式が、符号ブロックのサイズよりも小さい、通常2桁〜80桁の比較的小さい数の変数のみを含むことを意味する。
【0080】
LDPC符号は、シャノン容量方程式によって求められる可能な限り最良に極めて近い性能を呈する。
【0081】
LDPC符号は、ノードの一方の組、すなわち変数ノードが、符号語の要素に対応し、ノードの他方の組、すなわちチェックノードが、符号を定義するパリティチェック制約の組に対応する、二部グラフによって良好に表される。
【0082】
変数ノード及びチェックノードは、メッセージを反復的に交換する。チェックノードは、自身の近傍ノードからメッセージを取得し、メッセージを処理し、結果として得られるメッセージを自身の近傍ノードに返送する。近傍ノードは、対応するチェックに関与する変数ノードである。同様に、変数ノードが自身の近傍ノードからメッセージを受信し、メッセージを処理し、メッセージを自身の近傍ノードに返送する。ここで、近傍ノードは、変数が関与するチェックノードである。変数ノード又はチェックノードの各出力メッセージは、その出力メッセージの送信先の近傍ノードから到来するメッセージを除く、ノードに到来する全てのメッセージに応じて決まる。
【0083】
この2ステップ手順は、多数回繰り返される。n回のそのような反復の後、各変数ノードは、近傍から及び反復復号器ブロック入力から得られた全ての情報に基づいて、自身の関連ビットを復号する。
【0084】
従来から、対数尤度比(LLR)がメッセージとして用いられ、すなわち、
【数1】
を、変数vに関連付けられたビットxを表す軟推定として用いる。
【0085】
i番目のLDPC反復において、
【数2】
は、チェックノードcへの変数ノードvの出力メッセージであり、ここで、xは、変数ノードに関連付けられるビットであり、
【数3】
は、チェックノードcに対応するエッジ以外のエッジから得られる、現在の反復までにノードに利用可能な全ての情報を示す。したがって、常に正のカウンタ反応を回避するために、前回の反復(i−1)時にチェックノードcからvに送信された情報が省かれる。
【0086】
第1の反復時に、復号プロセスの開始のために、これらの値は、利用可能なアプリオリ情報(a priori information)、すなわち入力L(v)に等しい。
【数4】
【0087】
同様に、チェックノードの出力メッセージを以下のように定義する。
【数5】
【0088】
ここで、iは反復インデックスであり、xは、チェックノードcからメッセージを得る変数ノードvに関連付けられるビットであり、
【数6】
は、vに対応するエッジ以外のエッジから得られる、現在の反復までにチェックノードcに利用可能な全ての情報を示す。
【0089】
和積復号の下で、変数ノードからチェックノードへのメッセージは、アプリオリ情報を含むが、このチェックノードから到来した以前のメッセージを除く、全ての到来するLLRの和に等しい。
【数7】
【0090】
ここで、変数vに関連付けられた外因性情報は以下のように定義される。
【数8】
【0091】
個の変数vに関連付けられたチェックノードcのためのメッセージ更新規則は、例えば、以下の式から得ることができる。
【数9】
但し、v=vを除く。
【0092】
演算
【数10】
の定義は以下のとおりである。
【数11】
【0093】
演算
【数12】
は、可換かつ結合的であり、これによって再帰的実施が可能になる。例えば、この演算は、以下によって実施することができる。
【数13】
【0094】
関数fは、f(u)=log(1+e−|u|)によって与えられる。
【0095】
ここで、式L(c→v)の単純化されたバージョンを用いることができることに留意しなくてはならない。
【0096】
本発明によれば、各情報Lext(c→v)が第1の反復プロセスの最後の反復時にメモリ309に記憶され、各情報Lext(c→v)は、同じ符号ブロックのための第2の反復プロセスの次の反復時に読み出される。情報が読み出されると、ノードcは各連結された変数ノードvに、Lext(c→v)を送信する。
【0097】
反復チャネル復号器308は、例えばCTC復号器である。CTC符号は、畳み込み符号の並列な連結にある。通常、2つの畳み込み符号が用いられる。
【0098】
Berrou C.、Glavieux A.及びThitimajshima P著の「Near Shannon Limit Error-Correcting coding and decoding: Turbo-Codes」と題する1993年5月のProc. 1993 IEEE International Conference of Communications, Geneva, Switzerland, pp 1064 - 1070に開示されている刊公物から、いわゆるターボ符号が既知である。
【0099】
これらの符号は、複数の再帰型組織畳み込み(RSC)符号と並行な連接によって構築される誤り訂正符号の組を指定し、各要素符号は、インターリーブプロセスによって、先行する符号と分離される。
【0100】
このように符号化されるシーケンスは、共通してターボ復号と呼ばれる、重み付けされた入力及び出力を用いた反復的方法によって復号される。各ターボ復号反復は、各々が要素符号に対応する要素復号器と直列又は並列の関連付けで構成される。各要素復号器(外因性情報と呼ばれる)によって生成される重み付けされた情報は、デインターリーブされ、次に別の要素復号器の入力に伝播される。したがって、メッセージは、要素畳み込み復号器間で交換される。
【0101】
各要素復号器が利用可能な情報のうちの一部(すなわち、対応する要素符号化器に関係するビット)のみから外因性情報を生成することは、反復プロセスを正当化する。外因性情報は、別の要素復号器(直列実施において、1つの反復内で第2の復号器、又は1つの反復から次の反復に進む際に第1の復号器)に送信され、この別の要素復号器は、前の復号器の外因性情報を追加することによって、自身の入力情報を更新する。1つの復号反復は、要素復号器(2次元ターボ符号の場合、2つ)の連接(又は並列な実施における並列な処理)により行われる。1つの復号から次の復号へと進むにつれ、外因性情報の振幅が増大する、すなわち、復号ビットの推定がより信頼性のあるものとなる。同等に、性能利得は、1つの反復から次の反復へと進むにつれ達成される。いくつかの反復後、外因性情報の振幅は変化せず、全ての利用可能な情報が「使い果たされ」、アルゴリズムは収束している。
【0102】
例えば、2つ(n個)の要素符号、及び復号が直列に実行されることを仮定することによって、第2の(n番目の)復号器から到来する外因性情報が、第1の反復プロセスの最後の反復においてメモリに記憶され、各外因性情報が同じブロックのための第2の反復プロセスの次の反復において読み出される。2つの(n個の)復号器において復号が並列に行われる場合、双方の又は全ての復号器から到来する外因性情報が、第1の反復プロセスの最後の反復時にメモリに記憶され、同じブロックのための第2の反復プロセスの次の反復時に各可変外因性情報が読み出される。
【0103】
反復チャネル復号器308は、例えば、ブロックターボ復号器(BTC)である。
【0104】
BTC符号は、短いブロック符号の直列連接にあり、反復復号を必要とする。
【0105】
通常、データは行列で表される。各線は、要素線形ブロック符号によって符号化され、次に、各列は、同じ又は別の要素線形ブロック符号によって符号化される。
【0106】
反復復号器において、メッセージは、水平次元における復号器と、垂直次元における復号器との間で交換される。
【0107】
これは、軟入力軟出力復号器が短い要素符号のために用いられることを暗に意味する。
【0108】
復号が、水平次元において最初に実行されることを仮定することによって、垂直次元において復号器から到来する外因性情報が、第1の反復プロセスの最後の反復時にメモリに記憶され、垂直次元において復号器から到来する各外因性情報が、同じブロックのための第2の反復プロセスの次の反復時に水平次元において復号するために読み出される。
【0109】
反復チャネル復号器308の出力が、復号されたシンボルとして出力され、プロセッサ200、減算モジュール311に提供される。
【0110】
減算モジュール311は、反復チャネル復号器308の出力に対し、設けられている場合にはデインターリーブモジュールの出力を減算するか、又は、反復チャネル復号器308の出力に対し、デマッピングモジュール306の出力を減算する。
【0111】
減算モジュール311の出力、いわゆる外因性情報は、設けられている場合にはインターリーブモジュール310に提供され、インターリーブモジュール310は、デインターリーブモジュール307によって行われるプロセスと逆のプロセスを行う。設けられている場合にはインターリーブモジュール310の出力は、デマッピングモジュール306、ブロック等化器304及びチャネル推定モジュール303に提供される。
【0112】
インターリーブモジュール310が設けられていない場合、減算モジュール311の出力、いわゆる外因性情報が、デマッピングモジュール306、ブロック等化器304及びチャネル推定モジュール303に提供される。
【0113】
図4は、本発明による制御モジュールによって実行されるアルゴリズムの例を表す。
【0114】
ステップS40において、例えば、新たな等化反復の開始時に、制御モジュール300は、新たな符号ブロック又は符号ブロックの新たな組が受信されるか否か、すなわち、新たなフレームが受信されるか否かをチェックする。制御モジュール300は、同期モジュール301から、フレームの開始及び符号ブロックの開始に関連する情報を受信する。制御部300は、図3を参照して開示される無線インターフェースの各モジュールの状態を通知される。
【0115】
新たなブロック又はブロックの新たな組が受信される場合、制御モジュール300はステップS41に移る。そうでない場合、制御モジュール300はステップS42に移る。
【0116】
ステップS42において、制御モジュール300は、反復チャネル復号器308に、この反復チャネル復号器308がメモリ309に以前に記憶された情報をメモリ309内で読み出さなくてはならないこと、すなわち以前の反復時に記憶された変数を再利用しなくてはならないことを示すコマンド信号を反復チャネル復号器308に転送する。
【0117】
インターリーブがブロックの組に対し行われ、固有(unique)のブロックに対し行われない場合、制御モジュール300は、インデックスが転送されたブロックのための前回の反復時に記憶された変数を取り出すためにチャネル復号器308によって用いられるブロックインデックスも転送する。
【0118】
その後、制御モジュール300はステップS43に移る。
【0119】
ステップS41において、制御モジュール300は、反復チャネル復号器308に、この反復チャネル復号器308がメモリ308内に記憶された変数を再初期化しなくてはならないことを示すコマンド信号を反復チャネル復号器308に転送する。インターリーブがブロックの組に対し行われ、固有のブロックに対し行われない場合、制御モジュール300は、メモリ309のいずれの部分において、復号プロセスの終了時に外因性情報が記憶されなくてはならないかを決定するためにチャネル復号器308によって用いられるブロックインデックスも転送する。
【0120】
その後、制御モジュール300はステップS43に移る。
【0121】
次のステップS43において、制御モジュール300は、現在処理されている符号ブロックのためのチャネル復号器308による反復復号が終了するか否かをチェックする。
【0122】
チャネル復号器308による反復復号が終了する場合、プロセッサ300はステップS40に移る。そうでない場合、プロセッサ300はステップS43に戻る。
【0123】
図5は、本発明による反復チャネル復号器によって実行されるアルゴリズムの例を表す。
【0124】
ステップS50において、制御モジュール300から、新たな符号ブロックが利用可能であること、及び復号を開始しなくてはならないことを示すメッセージを受信した後、反復チャネル復号器308は、コマンド信号が受信されるか否かをチェックする。このコマンド信号は、「再利用」又は「非再利用」コマンドである。「再利用」コマンド信号は、反復チャネル復号器308が、メモリ309に以前に記憶された情報をメモリ309内で読み出さなくてはならないこと、すなわち以前の反復時に記憶された変数を再利用しなくてはならないことを反復チャネル復号器308に示す。
【0125】
インターリーブが符号ブロックの組に対し行われる場合、コマンド信号は、チャネル復号器308によって用いられるブロックインデックスも更に含む。「再利用」コマンドが受信される場合、このコマンドは、インデックスが転送されるブロックの前回の反復時に記憶された変数を取り出すために用いられる。
【0126】
コマンド信号が、反復チャネル復号器308に、この反復チャネル復号器308が、メモリ309内に以前に記憶された情報をメモリ309内で読み出さなくてはならないことを示す場合、反復チャネル復号器308はステップS51に移る。そうでない場合、反復チャネル復号器308はステップS52に移る。
【0127】
ステップS51において、反復チャネル復号器308は、メモリ309において、第1の反復プロセスの最後の反復時にメモリ309に記憶された各外因性情報を読み出す。インターリーブがブロックの組に対し行われる場合、反復チャネル復号器308は、制御メッセージ内にインデックスが含まれるブロックに対応する第1の反復プロセスの最後の反復時に、メモリ309内に記憶された各外因性情報をメモリ309内で読み出す。
【0128】
反復チャネル復号器308がLDPCである場合、反復チャネル復号器308は、第1の反復プロセス及び各変数Lext(c→v)の最後の反復時に、メモリ309内に記憶された各変数Lext(c→v)をメモリ309内で読み出す。
【0129】
反復チャネル復号器308がLDPCである場合、かつインターリーブがブロックの組に対し行われる場合、反復チャネル復号器308は、制御メッセージ内にインデックスが含まれるブロックに対応する第1の反復プロセス及び各変数Lext(c→v)の最後の反復時に、メモリ309内に記憶された各変数Lext(c→v)をメモリ309内で読み出す。
【0130】
その後、反復チャネル復号器308はステップS53に移る。
【0131】
ステップS52において、インターリーブがブロックの組に対し行われる場合、反復チャネル復号器308は、受信符号ブロックインデックスに対応する第1の反復プロセスの最後の反復時に、メモリ309内に記憶された外因性情報をリセットする。
【0132】
外因性情報が読み出されるか又はリセットされると、反復チャネル復号器はこの情報を復号のために用いる。
【0133】
反復チャネル復号器308がLDPCである場合、情報が読み出されると、ノードcは、現在復号されているブロックの復号プロセスの開始のために、各変数ノードvにLext(c→v)を送信する。
【0134】
その後、反復チャネル復号器308はステップS53に移る。
【0135】
ステップS53において、反復チャネル復号器308は、新たな反復復号を開始する。同じブロックのための第2の反復プロセスの前回の反復時にメモリ309に前回記憶された情報をメモリ309内で読み出すことによって、本発明は、第2の反復プロセスの反復数を激減させ、したがって、受信機の複雑度を低減する。
【0136】
次のステップS54において、反復チャネル復号器308は、第1の反復プロセスの最後の反復が実行されるか否かをチェックする。
【0137】
第1の反復プロセスの最後の反復が実行される場合、反復チャネル復号器308はステップS55に移る。そうでない場合、反復チャネル復号器308はステップS53に戻る。
【0138】
ステップS55において、反復チャネル復号器308は、内部外因性情報をメモリ309内に記憶する。
【0139】
インターリーブがブロックの組に対し行われる場合、反復チャネル復号器308は、ステップS50において受信したインデックスを用いて、ブロックに対して専用のメモリエリア内のメモリ309内に内部外因性情報を記憶する。
【0140】
次のステップS56において、反復チャネル復号器308は、軟復号情報を減算モジュール311及びプロセッサ200に転送する。軟復号情報は、例えば、送信シンボルの送信ビットに関する対数尤度比(LLR)である。
図1
図2
図3
図4
図5